JP2009058789A - 電子写真装置およびプロセスカートリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 電子写真感光体と現像剤担持体との当接領域の端部での電子写真感光体の感光層の削れに起因する画像不良の発生を抑制する。
【解決手段】 電子写真感光体と、該電子写真感光体に当接する帯電部材と、該電子写真感光体に当接する現像剤担持体と、該電子写真感光体に当接するクリーニング部材とを有する電子写真装置において、該現像剤担持体の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLdrとし、該クリーニング部材の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLclとしたとき、Ldr>Lclであり、該電子写真感光体が、アルミニウム製の円筒状支持体と、該円筒状支持体上に形成された体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下の導電層と、該導電性上に形成された感光層とを有することを特徴とする電子写真装置。
【選択図】 図3

Description

本発明は、電子写真装置およびプロセスカートリッジに関する。
近年、電子写真感光体に当接した帯電部材(接触帯電部材)に電圧を印加し、該電子写真感光体を帯電する接触帯電方式を採用した電子写真装置が広く普及している。帯電部材の形状としてはローラー形状(以下、ローラー形状の帯電部材を「帯電ローラー」ともいう。)が一般的である。また、帯電部材に印加する電圧としては、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧や、直流電圧のみの電圧が主流である。以下、直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を帯電部材に印加する接触帯電方式をAC/DC接触帯電方式ともいい、また、直流電圧のみの電圧を帯電部材に印加する接触帯電方式をDC接触帯電方式ともいう。
AC/DC接触帯電方式の場合、直流電源および交流電源が必要となるため電子写真装置自体のコストアップを招く、DC接触帯電方式の場合に比べて電子写真装置のサイズが大きくなる、などのデメリットがある。また、交流電流を多量に消費することによって帯電部材および電子写真感光体の耐久性が低下する、というデメリットもある。
したがって、電子写真装置のコスト削減および小型化ならびに高耐久性を考慮すると、DC接触帯電方式がより好ましいといえる。
しかしながら、DC接触帯電方式を採用した電子写真装置は、AC/DC接触帯電方式を採用した電子写真装置に比べて、帯電時の電子写真感光体の表面電位の均一性(帯電均一性)が劣る傾向にある。したがって、ハーフトーン画像を出力したとき、帯電の不均一(帯電ムラ)に起因する電子写真感光体の長手方向(周方向に直交する方向)のスジムラ状の不良画像(以下「帯電スジ」ともいう。)が問題となりやすい。
この帯電スジの発生は、前露光手段を搭載した電子写真装置の場合に顕著になり、また、低温低湿環境下やサイクルタイムが早い場合に顕著になることがわかってきている。
この帯電スジの解決手段として、特許文献1には、電子写真感光体での解決手段が開示されている。
一方、電子写真装置の簡素化のため、前露光装置などの帯電前除電手段を省く場合がある。この場合、電子写真感光体の回転周期のゴースト現象(ハーフトーン画像に、電子写真感光体の1回転前の露光履歴(ベタ黒画像など)が現れる現象)が顕著になる。
このゴースト現象は、電子写真感光体の表面に静電潜像を形成するときに電荷(キャリア)の流れが滞ることが一因と考えられている。そして、電子写真感光体に導電層がある場合は、導電層がない場合に比べて層数が多くなるため、その分、電荷(キャリア)の流れが滞りやすくなる。
これまでは、前露光装置などの帯電前除電手段を設けて帯電前の電子写真感光体の表面電位を一様に小さくすることが多く、ゴースト現象をほぼ消失させることができていたため、ゴースト現象が技術課題としてクローズアップされることが少なかった。つまり、前露光装置などの帯電前除電手段がない場合に、ゴースト現象が顕著になることが近頃になってわかってきたのである。
導電層の構成からゴースト現象を改善する技術として、特許文献2には、酸化アンチモンをドープすることによって粉体抵抗率を小さくしたSnOをTiO粒子に被覆してなる導電性材料を用い、かつ、その含有量を高めた技術が開示されている。
また、電子写真装置の現像の面では、従来、ハーフトーン画像の再現性や過剰なエッジ効果の抑制などの観点から、現像剤担持体を電子写真感光体に当接して現像を行う接触現像方式が広く用いられている。接触現像方式の構成としては、電子写真感光体や現像剤担持体の長手方向で、電子写真感光体と現像剤担持体が均一に密着するように、一方を弾性体(弾性体にバックアップされたシートなどを含む)、他方を剛体とすることが一般的である。この場合、一般的な構成は、電子写真感光体を剛体とし、現像剤担持体を弾性体とした構成である。特に、プロセスカートリッジが電子写真感光体や現像剤担持体を含むように構成される場合、上記の組み合わせで用いられることが多い。また、現像剤担持体の形状としてはローラー形状(以下、ローラー形状の現像剤担持体を「現像ローラー」ともいう。)が一般的である。
さて、現像装置の開口部に取り付けられる現像剤担持体において、長手方向端部での現像剤シール方法は、大きく分けて以下の2つがある。
1つは、上記開口部の長手方向長さよりも長い現像ローラーを用い、開口部の長手方向における電子写真感光体に対向する両端部を円弧状にし、フェルト材やモルトプレンなどのシール材を貼り付け、現像ローラーの周面に押し当ててシールする方法である。この方法を、以下「周面シール方法」ともいう。
もう1つは、軸芯と現像剤を担持する周面部が異なる径を持つタイプの現像ローラーを用い、周面部の長手方向長さを上記開口部よりも若干短く設定したものである。そして、上記開口部の両側壁と上記周面部の断面(長手方向に垂直な断面)とを対向させ、その対向部の隙間にシール材を設置することで、現像剤をシールする方法である。この方法を、以下「断面シール方法」ともいう。
上記2つの現像剤シール方法は、現像剤をシールする能力には一長一短があるが、組み立てしやすさでは周面シール方法が勝る。周面シール方法を採用した場合には、現像ローラーの周面に現像剤が担持されている領域(以下「現像剤コート領域」ともいう。)と、担持されていない領域(以下「現像剤非コート領域」ともいう。)とが生じる。
現像剤担持体が当接する電子写真感光体の表面には、当然のことながら、若干の現像剤が付着する可能性がある。そのため、電子写真感光体の表面の現像剤を除去するクリーニングブレードの長手方向長さは、現像装置の構成によらず、現像剤担持体の長手方向長さよりも大きく設定されることが通常であった。例外的に、特許文献3には、現像剤担持体の長手方向長さをクリーニングブレードの長手方向長さ以上にした例が開示されている。特許文献3に開示された技術は、可撓性を有する電子写真感光体の使用時に発生する固有の問題の解決を図ったものである。
特開2007−47736号公報 特開平7−271072号公報 特開2005−221858号公報
しかしながら、
(1)剛体の電子写真感光体と弾性体の現像剤担持体とを用いた接触現像方式、かつ、
(2)現像剤シール方法として周面シール方式、かつ、
(3)現像剤担持体の長手方向長さ<クリーニングブレードの長手方向長さ
という構成にした場合、電子写真感光体と現像剤担持体との当接領域の端部で電子写真感光体の感光層が大きく削れ、この削れに起因する画像不良が発生するという課題があった。特に、電子写真感光体の支持体と感光層との間の抵抗が低い場合ほど、顕著な画像不良(具体的にはリーク画像)となりやすかった。
本発明は、電子写真感光体と、該電子写真感光体に当接する帯電部材と、該電子写真感光体に当接する現像剤担持体と、該電子写真感光体に当接するクリーニング部材とを有する電子写真装置において、
該現像剤担持体の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLdrとし、該クリーニング部材の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLclとしたとき、Ldr>Lclであり、
該電子写真感光体が、アルミニウム製の円筒状支持体と、該円筒状支持体上に形成された体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下の導電層と、該導電性上に形成された感光層とを有する
ことを特徴とする電子写真装置である。
また、本発明は、電子写真感光体と、該電子写真感光体に当接する帯電部材と、該電子写真感光体に当接する現像剤担持体と、該電子写真感光体に当接するクリーニング部材とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、
該現像剤担持体の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLdrとし、該クリーニング部材の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLclとしたとき、Ldr>Lclであり、
該電子写真感光体が、アルミニウム製の円筒状支持体と、該円筒状支持体上に形成された体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下の導電層と、該導電性上に形成された感光層とを有する
ことを特徴とするプロセスカートリッジである。
本発明によれば、電子写真感光体と現像剤担持体との当接領域の端部での電子写真感光体の感光層の削れに起因する画像不良の発生を抑制することができる。
まず、本発明に用いられる電子写真感光体について説明する。
本発明に用いられる電子写真感光体は、アルミニウム製の円筒状支持体と、該円筒状支持体上に形成された体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下の導電層と、該導電性上に形成された感光層とを有している。
まず、円筒状支持体について説明する。
本発明で用いられる円筒状支持体は、アルミニウム製のものである。アルミニウム製とは、アルミニウムまたはアルミニウム合金で製造されたものを意味する。
また、アルミニウム製の円筒状支持体としては、ED管、EI管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解および研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式もしくは乾式ホーニング処理したものを用いることができる。
また、導電層の電荷(キャリア)をアースに流すためには、アルミニウム製の円筒状支持体は導電性である必要がある。具体的には、アルミニウム製の円筒状支持体の体積抵抗率は1×1010Ω・cm以下であることが好ましく、1×10Ω・cm以下であることがより好ましい。
次に、導電層について説明する。
導電層としては、支持体上に設けた陽極酸化被膜であってもよいが、結着樹脂および導電性粒子を含有する層であることが好ましい。また、上述のとおり、導電層の体積抵抗率は1×1011Ω・cm以下であるが、1×10Ω・cm以上であることが好ましい。
導電層に用いられる導電性粒子としては、各種の金属酸化物を用いた粒子が挙げられる。具体的には、酸化スズ(SnO)、酸化インジウム、ITO、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化アンチモン、酸化鉄、酸化セリウム、酸化イットリウム、酸化マグネシウム、酸化銅、酸化マンガンなどを用いた粒子が挙げられる。その中でも、抵抗特性に優れるSnOが好ましい。SnOの粉体抵抗率は、通常、10〜10Ω・cmである。しかしながら、SnOの製造時に、酸化アンチモンなどのスズとは異なる価数の金属化合物や非金属元素などを混合して(ドープして)、粉体抵抗率を1/1000〜1/100000に小さくしたものもある。また、構成元素を増やさずにノンドープでSnOの抵抗をアンチモンドープと同程度に小さくした酸素欠損型SnOもある。
本発明において、導電層用の導電性粒子としては、酸化チタン(TiO)、酸化亜鉛、硫酸バリウムなどの粒子に、低抵抗化(粉体抵抗率で1/10000程度)を図った酸素欠損型SnOを被覆してなる粒子が好ましい。特に好ましくは、TiO粒子に酸素欠損型SnOを被覆してなる粒子である。酸素欠損型SnOは、アンチモンなどの異元素をドープしたSnOに比べてリユース性に優れる。
酸素欠損型SnOのみから構成される粒子ではなく、TiO粒子に酸素欠損型SnOを被覆してなる粒子(以下「酸素欠損型SnO被覆TiO粒子」ともいう。)が好ましい理由は以下のとおりである。
まず、芯材粒子を用いることにより、導電層における導電性粒子の分散性の向上を図ることができる。導電性粒子として酸素欠損型SnOのみを用いて導電層用塗布液を作製した場合、特に酸素欠損型SnOの含有比率が高い場合に、酸素欠損型SnOの凝集が発生しやすい。
また、芯材粒子としてTiO粒子を用いることにより、酸素欠損型SnOの酸素欠損部位とTiO粒子表面の酸化物部位の親和力により、酸素欠損型SnOの被覆層と芯材の結合を強化することができる。また、酸素欠損型SnOの酸素欠損部位を保護することもできる。酸素欠損型は、ドープ型と異なり、酸素存在下で酸化して酸素欠損部位が消失し、導電性が低下(粉体抵抗率が増加)してしまう場合がある。
また、芯材粒子であるTiO粒子は、露光光(画像露光光)がレーザー光である場合、レーザー露光の際、支持体表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制することもできる。
なお、酸素欠損型SnO被覆TiO粒子の製造方法(酸素欠損型SnOを作製する方法やTiO粒子に酸素欠損型SnOを被覆する方法)は、特開平7−295245号公報や特開平4−154621号公報に開示されている。
粉体抵抗率が上記範囲にある酸素欠損型SnOを被覆した粒子を安定して得るためには、該粒子を製造する際の原材料配合比率を制御すればよい。たとえば、スズ原材料から100%のSnOが得られると計算して、酸素欠損型SnOを被覆した芯材粒子に対して40〜80質量%のSnOを生成するのに必要なスズ原材料を該粒子製造時に配合すればよい。換言すれば、芯材粒子への酸素欠損型SnOの被覆率は40〜80質量%が好ましい。
次に、導電層の体積抵抗率に関して説明する。
ゴースト現象は、電子写真感光体の表面静電潜像を形成するときに、電荷(キャリア)の流れが滞ることが一因と考えられるため、導電層の抵抗は低いことが好ましい。このためゴースト現象の発生を抑制するためには、導電層の抵抗が体積抵抗率で1×1011Ω・cm以下である必要がある。また、低温低湿環境下での帯電スジの発生を抑制するためにも、導電層の体積抵抗率は1×1011Ω・cm以下である必要がある。一方、導電層の抵抗が低すぎると、帯電能が低下しやすくなり、ゴースト現象が目立ってくることがある。そのため、導電層の体積抵抗率は1×10Ω・cm以上であることが好ましく、2×10Ω・cm以上であることがより好ましい。
導電層の体積抵抗率の測定方法は以下のとおりである。
まず、アルミニウムシート上に測定対象の導電層を2〜5μm程度の膜厚で形成した。次に、この導電層上に金の薄膜を蒸着により形成して、アルミニウムシートと金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定した。測定環境は23℃/60RH%とし、印加電圧は0.1Vとした。電流値測定開始1分後の安定した値を読み取り、導電層の体積抵抗率を導き出した。
導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めるためには、導電性粒子の粉体抵抗率は1×10−2〜5×10Ω・cmであることが好ましく、1×10−2〜2.5×10Ω・cmであることがより好ましい。粉体抵抗率が高すぎると導電層の体積抵抗率を上記範囲の収めることが難しくなり、一方、粉体抵抗率が低すぎると帯電能が低下する場合がある。
次に、導電性粒子の平均粒径に関して説明する。
導電層の組成が同一であっても、導電性粒子の平均粒径が大きくなるにしたがって導電性粒子の粉体抵抗率が低下し、それとともに、導電層の体積抵抗率が低下する。
導電性粒子の平均粒径は、0.2〜0.6μmであることが好ましい。導電性粒子の平均粒径が0.2μm未満の場合、導電層の体積抵抗率を上記範囲の収めるには、導電性粒子の使用量を増やす必要がある。しかしながら、導電性粒子の使用量を増やした場合、導電層の表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制するために好適な導電層の表面粗さ(Rzjis:1〜3μm)を達成することが難しくなる。なお、Rzjisとは、JISB0601(1994年)ではRzと定義されていたものである。JISB0601は、2001年の規格改訂でRzが改訂され、1994年時のRy(最大高さ)に置き換わった。1994年時のRzは区別のために、2001年にRzjisと名称変更されている。一方、導電性粒子の平均粒径が0.6μmを超える場合、導電層の体積抵抗率は低下するものの、出力画像中の白地におけるカブリが目立つようになることがある。
導電性粒子の平均粒径の測定は、導電層用塗布液を用い、液相沈降法にて行った。具体的には、導電層用塗布液をそれに用いた溶剤で希釈し、(株)堀場製作所製の超遠心式自動粒度分布測定装置(CAPA700)を用いて平均粒径を測定した。
結着樹脂および導電性粒子を含有する導電層は、導電性粒子を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる導電層用塗布液を支持体上に塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ペイントシェーカー、サンドミル、ボールミル、液衝突型高速分散機などを用いた方法が挙げられる。
導電層用塗布液に用いられる溶剤としては、たとえば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどのアルコールや、アセトン、メチルエチルケトン、シクロへキサノンなどのケトンや、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテルや、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステルや、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素などが挙げられる。
導電層の結着樹脂としては、たとえば、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、ポリビニールアセタール樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられる。これらは1種または2種以上用いることができる。また、各種樹脂の中でも、他層へのマイグレーション(溶け込み)の抑制、支持体への密着性、導電性粒子の分散性・分散安定性、成膜後の耐溶剤性などの観点から、導電層の結着樹脂は硬化性樹脂が好ましい。特に好ましくは、熱硬化性樹脂である。具体的には、熱硬化性フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂などが好ましい。
また、導電性粒子(P)と結着樹脂(B)との質量比(P/B)は、2.0/1〜6/1であることが好ましい。質量比(P/B)が小さすぎると、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めることが難しくなり、質量比(P/B)が大きすぎると、導電層における導電性粒子の結着が難しくなる。
また、導電層表面で反射した光が干渉して出力画像に干渉縞が発生することを抑制するためには、導電層に、結着樹脂および導電性粒子に加えて、導電層の表面を粗面化するための表面粗し付与材を添加することが好ましい。表面粗し付与材としては、たとえば、硬化性ゴム、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アルキド樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、アクリル−メラミン樹脂などの硬化性樹脂の樹脂粒子などが挙げられる。これらの中でも、凝集しにくいシリコーン樹脂の粒子が好ましい。樹脂粒子の比重(0.5〜2)は、金属酸化物を用いた導電性粒子の比重(5〜7)に比べて小さいため、導電層形成時に効率的に導電層の表面を粗面化することができる。また、表面粗し付与材の平均粒径は1〜3μmであることが好ましい。ただし、導電層中の表面粗し付与材の含有量が多いほど、導電層の体積抵抗率が上昇する傾向にある。そのため、導電層の体積抵抗率を上記範囲に収めるためには、導電層中の表面粗し付与材の含有量は、導電層中の結着樹脂に対して10〜35質量%であることが好ましい。
また、導電層の表面性を高めるためにレベリング剤を添加してもよく、また、導電層の隠蔽性を向上させるために、顔料粒子を導電層に含有させてもよい。
導電層の体積抵抗率が(1×10Ω・cm以上)1×1011Ω・cm以下である場合、帯電能の低下を抑制したり、導電層から感光層への電荷注入を阻止したりするために、電気的バリア性を有する中間層を導電層と感光層との間に設けることが好ましい。中間層の体積抵抗率は1×10〜1×1013Ω・cmであることが好ましい。中間層の体積抵抗率が小さすぎると、電気的バリア性が乏しくなり、導電層からの電荷注入に起因するゴースト現象やカブリの発生が顕著になる場合にある。一方、中間層の体積抵抗率が大きすぎると、画像形成時に電荷(キャリア)の流れが滞り、ゴースト現象の発生や残留電位の上昇(電位安定性の欠如)が顕著になる場合にある。
本発明における中間層の体積抵抗率の測定方法は以下のとおりである。
まず、アルミニウムシート上に測定対象の中間層を2〜5μm程度の膜厚で形成した。次に、この中間層上に金の薄膜を蒸着により形成して、アルミニウムシートと金薄膜の両電極間を流れる電流値をpAメーターで測定した。測定環境は23℃/60RH%とし、印加電圧は100Vとした。電流値測定開始1分後の安定した値を読み取り、中間層の体積抵抗率を導き出した。
中間層は、結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
中間層の結着樹脂としては、たとえば、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸、カゼイン、でんぷんなどの水溶性樹脂や、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリグルタミン酸エステル樹脂などが挙げられる。電気的バリア性を効果的に発現させるために、また、塗工性、密着性、耐溶剤性、抵抗などの観点から、中間層の結着樹脂は熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂などが好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性または非結晶性の共重合ナイロンなどが好ましい。また、中間層の膜厚は0.1〜2μmであることが好ましい。
また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層には、電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)を含有させてもよい。
次に、感光層について説明する。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層には、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層と、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層があるが、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。
また、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)上に、保護層を設けてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、たとえば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾなどのアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニンなどのフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴなどのインジゴ顔料や、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミドなどのペリレン顔料や、アンスラキノン、ピレンキノンなどの多環キノン顔料や、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩およびチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素や、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコンなどの無機物質や、キナクリドン顔料や、アズレニウム塩顔料や、シアニン染料や、キサンテン色素や、キノンイミン色素や、スチリル色素や、硫化カドミウムや、酸化亜鉛などが挙げられる。これらの中でも、特にオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニン、クロロガリウムフタロシアニンなどの金属フタロシアニンが好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いる結着樹脂としては、たとえば、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレート樹脂、ブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、酢酸ビニル樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、尿素樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂などが挙げられる。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミルなどを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、10:1〜1:10(質量比)の範囲が好ましく、特には3:1〜1:1(質量比)の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択される。具体的には、アルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物などの有機溶剤が挙げられる。
電荷発生層用塗布液を塗布する際には、たとえば、浸漬塗布法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
また、電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、0.1〜2μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターなどの電子受容性物質)を含有させてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、たとえば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物、トリアリルメタン化合物などが挙げられる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、たとえば、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキド樹脂、不飽和樹脂などが挙げられる。これらの中でも、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ジアリルフタレート樹脂などが好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解させて得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、2:1〜1:2(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、たとえば、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン、酢酸メチル、酢酸エチルなどのエステル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタンなどのエーテル、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、クロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン原子で置換された炭化水素などが挙げられる。
電荷輸送層用塗布液を塗布する際には、たとえば、浸漬塗布法、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、10〜30μmであることがより好ましく、特には13〜19μmであることが帯電能と電界強度の観点からゴーストが発生しにくいためより一層好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
感光層が単層型感光層である場合、該単層型感光層は、上記電荷発生物質および上記電荷輸送物質を上記結着樹脂および上記溶剤とともに分散して得られる単層型感光層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
感光層上に保護層を形成する場合、該保護層は、上述した各種結着樹脂を溶剤に溶解させて得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。
保護層の膜厚は0.5〜10μmであることが好ましく、1〜5μmであることがより好ましい。
次に、電子写真装置について説明する。
まず、電子写真装置の全体構成について、図1を参照しながら説明する。図1は、電子写真装置(多色電子写真装置)の一例であるフルカラーレーザービームプリンターの縦断面図である。
図1に示す電子写真装置は、電子写真感光体として垂直方向に並設された4個の感光ドラム1a、1b、1c、1dを備えている。感光ドラム1a、1b、1c、1dの周囲には、回転方向に従って順に、感光ドラムの表面を均一に帯電する帯電部材2a、2b、2c、2d、画像情報に基づいてレーザービームを照射し、感光ドラムの表面に静電潜像を形成するスキャナーユニット3a、3b、3c、3d、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段4a、4b、4c、4d、感光ドラム1上のトナー像を転写材(紙など)に転写させる転写手段5、転写後の感光ドラム1の表面に残った転写残トナーを除去するクリーニング部材6a、6b、6c、6dなどが配設されている。ここで、感光ドラム1と帯電手段2a、2b、2c、2d、現像手段4a、4b、4c、4d、クリーニング部材6a、6b、6c、6dは、それぞれ、一体的にカートリッジ化されプロセスカートリッジ7a、7b、7c、7dを形成している。これらプロセスカートリッジは、電子写真装置本体に着脱自在となっている。
また、電子写真装置には、図1に示すように、感光ドラム1a、1b、1c、1dに対向し、接するように循環移動する静電転写ベルト51が配設されている。この静電転写ベルト51は、垂直方向に4軸で支持され、図1中左側の外周面に転写材を静電吸着して感光ドラムに転写材を接触させるべく循環移動する。これにより、転写材は静電転写ベルト51により転写位置まで搬送され、感光ドラム上のトナー像が転写される。
この静電転写ベルト51の内側に当接し、4個の感光ドラム1a、1b、1c、1dに対向した位置に、転写ローラーとして高抵抗のスポンジローラー12a、12b、12c、12d)が配設される。これら転写ローラーから正極性の電荷が静電転写ベルト51を介して転写材に印加され、この電荷による電界により、感光ドラムに接触中の転写材に、感光ドラム上の負極性のトナー像が転写される。
給紙部16は、画像形成部に転写材を給紙搬送するものであり、複数枚の転写材が給紙カセット17に収納されている。画像形成時には、給紙ローラー18(半月ローラー)、レジストローラー対19が、画像形成動作に応じて駆動回転し、給紙カセット17内の転写材を1枚毎分離給送する。それとともに、転写材の先端は、レジストローラー対19に突き当たり一旦停止し、ループを形成した後、静電転写ベルト51の回転と画像書き出し位置の同期をとって、レジストローラー対19によって静電転写ベルト51へと給紙されていく。
定着部20は、転写材に転写された複数色のトナー像を定着させるものであり、回転する加熱ローラー21aと、これに圧接して転写材に熱および圧力を与える加圧ローラー21bとからなる。
すなわち、感光ドラム上のトナー像が転写された転写材には、定着部20を通過する際に加熱ローラー21a、加圧ローラー21bで搬送されるとともに、加熱ローラー21a、加圧ローラー21bによって熱および圧力が与えられる。これによって複数色のトナー像が転写材の表面に永久定着される。
画像形成ユニットの全体構成について、図2を参照して説明する。なお、図2は接触現像系画像形成ユニットの一態様であるものを示す縦断面図で、多色電子写真装置においては、一般的にイエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4つのプロセスカートリッジを有する。今回は、その中で、ブラックについて述べるが、他色においても同様である。
図2に示す画像形成ユニットは、アルミニウム製の円筒状支持体を有する電子写真感光体(感光ドラム)1を備えている。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、感光ドラム1の表面を均一に帯電する帯電部材(帯電ローラー)2、画像情報に基づいてレーザービームを照射し、感光ドラム1上の静電潜像を形成するスキャナーユニット(不図示)、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段、転写後の感光ドラム1の表面に残った転写残トナーを除去するクリーニング部材(クリーニングブレード)6などが配設されている。
帯電ローラー2としては、図2に示すような接触帯電方式のものを使用することができる。帯電ローラー2は、ローラー状に形成された導電性ローラーであり、このローラーを感光ドラム1の表面に当接させるとともに、電圧印加手段102でこのローラーに帯電バイアスを印加することにより、感光ドラム1の表面を一様に帯電させるものである。なお、この帯電バイアスを直流電圧のみの電圧としたDC接触帯電方式が、電子写真装置のコスト削減および小型化ならびに高耐久性の観点から好ましい。
スキャナーユニットは、感光ドラム1の略水平方向に配置され、レーザーダイオード(不図示)によって画像信号に対応する画像光が、スキャナーモーター(不図示)によって高速回転されるポリゴンミラー(不図示)に照射される。ポリゴンミラーに反射した画像光は、結像レンズ(不図示)を介して帯電済みの感光ドラム1の表面を選択的に露光して静電潜像を形成するように構成している。本発明において、静電潜像の主走査方向幅は、印字保証領域である208mmとする。
現像手段としては、現像剤を収納した現像剤収納部、すなわち、現像剤容器44、および、現像枠体、すなわち、現像容器45を有する。現像剤容器44内には、感光ドラム1と対向圧接するように、現像剤を担持搬送する現像剤担持体としての現像ローラー41が配置されている。現像剤容器44内の現像剤、すなわち、現像剤は、現像剤搬送攪拌機構(不図示)によって現像剤供給ローラー43へ送り込まれる。次いで、現像剤は、現像剤供給ローラー43、および、現像ローラー41の外周に圧接された現像ブレード42によって、現像ローラー41の外周に塗布され、且つ、現像剤に電荷が付与される。そして、現像ローラー41に現像バイアスを印加することにより、感光ドラム1に形成された潜像を現像し、現像剤像とする。
ここで、現像ローラー41は、SUSの芯金の外周上に直径16mmとなるように導電性の弾性体を有している。−50V印加時の体積抵抗率は、現像性、段ムラなどの観点から10〜10Ω程度とした。硬度は、AskerC硬度で50°、MD1硬度で40°となっている。芯金は、感光ドラム1に対し弾性体が40μm侵入するように両端部を現像容器45で回転可能に支持されている。芯金の一端は、ギアを介して駆動手段(不図示)に接続されており、現像時には周速281mm/secをもって回転することで、感光ドラム1上の静電潜像を現像している。また、電圧印加手段により、芯金の端部から所望の電圧を印加できるようになっており、本発明においては、現像時に300Vを印加している。また、現像容器45からの現像剤漏れを防止するために、弾性層の端部はシール部材46を圧接させることで、シーリングしている。このため、本提案においては、シール部材の長手内側端から内側をトナーコート領域、外側を非トナーコート領域と定義し、非トナーコート領域は、介在物が少ない。
クリーニングブレード6としては、図1に示すように、SUS板金の先端にゴムチップを圧着させたブレード形状とし、感光ドラム1に対して、所望の角度と侵入量で当接されている。ゴムチップの先端には潤滑剤が塗布されており、カートリッジライフを通じて良好なクリーニング性を維持している。
ここで、クリーニングブレード6は、良好なクリーニング性を確保するために、クリーニングブレードの対感光ドラムの当接圧は、65〜120g/cmで設定することが好ましい。
また、帯電部材(帯電ローラー)2の端部位置(長手方向端部位置)は、現像剤担持体(現像ローラー)41の端部位置から8mm以内であることが好ましい。
本発明では、感光ドラム1に対するクリーニングブレード6の当接圧は、図4のようにして測定した。クリーニングブレード6を長手方向に1cm幅に切断し、この1cm幅のクリーニングブレード6をモーター12により矢印方向に移動自在なブレード台13に取り付け、所望の設定角θに設定し、ブレード台13を降下してクリーニングブレード6の先端部を荷重センサー14の受け板14aに当接させる。次いで、求めたい侵入量δ分だけブレード台13を降下して、クリーニングブレード6の先端部を侵入量δ分だけ降下し、受け板14aを押圧して、そのときの荷重センサー14の荷重出力値(電圧)をアンプ15aで増幅して電圧計15bで読み取る。あらかじめ求めておいた荷重出力の単位電圧あたりの荷重に基づき荷重出力値から荷重を求めると、クリーニングブレード6の当接圧、すなわちクリーニングブレード6の幅1cm当たりの線圧が得られる。
なお、本発明で用いる現像剤担持体は、アルミニウム製の円筒状支持体、すなわち剛体の支持体を有する感光ドラムに対し、感光層を摩耗させうる条件に設定されていれば良い。たとえば、本実施形では、感光ドラムに対し周速差をもって当接している状態を表現するために、弾性体ローラーを押し当てたが、感光層が摩耗する条件であれば、現像剤担持体は、形状や材質その他は限定されない。また、クリーニング部材に対しても、介在物が現像剤担持体表面に供給される条件であれば良い。たとえば、本実施形では、弾性体ブレードを押し当てたが、スポンジ、ブラシ、ロール形状などのように感光層の削れ粉など介在物が非トナーコート領域の現像剤担持体外周上に供給される条件であれば、クリーニング部材は形状や材質その他は限定されない。
次に、現像剤担持体4の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLdrと、クリーニング部材6の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLclとの関係について、図3を用いて詳細に説明する。電子写真感光体1の削れの観点から、Ldr>Lclとする。これにより、介在物の無い非トナーコート領域において、現像剤担持体4と電子写真感光体1との当接領域で発生した削れ粉は、クリーニングされることなく、現像剤担持体4または電子写真感光体1の表面に留まり、介在物として、電子写真感光体1の削れを抑制する。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
[実施例1]
押し出し工程および引き抜き工程を含む製造方法にて製造された、長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体とした。
次に、導電性粒子としての酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子(粉体抵抗率80Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は50%)55部、結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)36.5部、溶剤としてのメトキシプロパノール35部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散して、分散液を調整した。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子の平均粒径は0.43μmであった。
この分散液に、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、GE東芝シリコーン(株)製、平均粒径2μm)0.5部、レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング・シリコーン(株)製)0.001部を添加して攪拌し、導電層用塗布液を調整した。
この導電層用塗布液を、23℃、60%RH環境下で、支持体上に浸漬塗布し、140℃で30分間乾燥、熱硬化して、膜厚が15.0μmの導電層を形成した。導電層表面のRzjisを測定したところ、1.5μmであった。
なお、本発明において、Rzjisの測定は、JIS−B0601(1994)に準じ、(株)小坂研究所製の表面粗さ計サーフコーダーSE3500を用い、送り速度0.1mm/s、カットオフλc0.8mm、測定長さ2.50mmの設定で行った。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、1.9×1010Ω・cmであった。
次に、導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学産業(株)製)4.5部および共重合ナイロン樹脂(アミランCM8000、東レ(株)製)1.5部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解して得られた中間層用塗布液を浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.6μmの中間層を形成した。
また、別途、この中間層用塗布液を用いて中間層サンプル(膜厚3μm)を作製した。この中間層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、中間層の体積抵抗率を測定したところ、2.0×1011Ω・cmであった。
また、別途、上記導電層用塗布液および上記中間層用塗布液を用いて、導電層と中間層との積層サンプル(導電層膜厚15μm、中間層膜厚0.6μm)を作製した。この中間層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、Imin/I(0)を測定したところ、0.80であった。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部、ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散し、次に、酢酸エチル250部を加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式で示されるアミン化合物10部、および、
Figure 2009058789
下記構造式で示される繰り返し構造単位を有するポリアリレート樹脂10部(粘度平均分子量42000)を、
Figure 2009058789
ジメトキシメタン30部/クロロベンゼン70部の混合溶媒に溶解して、電荷輸送層用塗布液を調製した。
なお、粘度平均分子量(Mv)の測定方法は以下のとおりである。
まず、試料0.5gをメチレンクロライド100mlに溶解し、改良Ubbelohde型粘度計を用いて、25℃における比粘度を測定した。次に、この比粘度から極限粘度を求め、Mark−Houwinkの粘度式により、粘度平均分子量(Mv)を算出した。粘度平均分子量(Mv)は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー)により測定されるポリスチレン換算値とした。
この電荷輸送層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬塗布し、これを30分間120℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして、電荷輸送層が表面層である電子写真感光体を作製した。
評価は、以下のように行った。まず装置は、ヒューレットパッカード製のカラーレーザージェット4700hを改造して用いた。改造は、現像ローラーを240.6mm、クリーニングブレードを237mmのものに交換した。さらに現像ローラーの電子写真感光体に対する周速を1.5倍に、電子写真感光体への侵入量を1.2倍とした。また、帯電ローラーとして以下のとおり作成した物を用いた。
(帯電ローラーの作製)
まず、弾性層を以下の方法で作製した。
エピクロルヒドリンゴム三元共重合体(エピクロルヒドリン:エチレンオキサイド:アリルグリシジルエーテル=40mol%:56mol%:4mol%) 100部
軽質炭酸カルシウム 30部
脂肪族ポリエステル系可塑剤 5部
ステアリン酸亜鉛 1部
老化防止剤MB(2−メルカプトベンズイミダゾール) 0.5部
酸化亜鉛 5部
下記構造式で示される四級アンモニウム塩 2部
Figure 2009058789
カーボンブラック(表面未処理品)(平均粒径:0.2μm、体積抵抗率:0.1Ω・cm) 5部
以上の材料を50℃に調節した密閉型ミキサーにて10分間混練し、原料コンパウンドを調製した。このコンパウンドに原料のゴムのエピクロルヒドリンゴム100部に対し、加硫剤としての硫黄1部、加硫促進剤としてのDM(ジベンゾチアジルスルフィド)1部およびTS(テトラメチルチウラムモノスルフィド)0.5部を加え、20℃に冷却した二本ロール機にて10分間混練した。
混練にて得られたコンパウンドを、直径6mmステンレス製の芯金に外径15mmのローラー状になるように押し出し成型機にて成型し、加熱蒸気加硫した後、外径が10mmになるように研磨加工を行い、弾性層を得た。この際、研磨加工においては、幅広研磨方式を採用した。ローラー長は232mmとした。
前記弾性層の上に表面層を被覆形成した。表面層は下記に示す表面層塗料を浸漬塗布法にてコート成形した。浸漬塗布回数は2回とした。
まず、表面層の塗料として、
カプロラクトン変性アクリルポリオール溶液 100部
メチルイソブチルケトン 250部
導電性酸化スズ(トリフルオロプロピルトリメトキシシラン処理品)(平均粒径:0.05μm、体積抵抗率:10Ω・cm) 130部
疎水性シリカ(ジメチルポリシロキサン処理品)(平均粒径:0.02μm、体積抵抗率:1016Ω・cm) 3部
変性ジメチルシリコーンオイル 0.08部
架橋PMMA粒子(平均粒径:4.98μm) 80部
を用い、ガラス瓶を容器として混合溶液を作製した。これに、分散メディアとして、ガラスビーズ(平均粒径φ0.8mm)を充填率80%になるように充填し、ペイントシェーカー分散機を用いて18時間分散した。分散溶液にヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)とイソホロンジイソシアネート(IPDI)の各ブタノンオキシムブロック体1:1の混合物を、
NCO/OH=1.0
となるように添加し、浸漬塗布用の表面層用塗料を調製した。
前記弾性層の表面上に表面層用塗料を浸漬塗布法にて2回コートし、風乾させた後、温度160℃にて1時間乾燥させ、帯電ローラーAを作製した。
作製した帯電ローラーAについて、十点平均粗さ(Rzjis)を前述した方法により測定したところ、4.4μmであった。
なお、表面層に添加する微粒子の粒度分布の測定は島津製作所製レーザー回折式粒度分布測定装置SALD−7000を用いて行った。測定可能な粒子径の範囲は0.015乃至500μmである。
評価は、15℃/10RH%の環境でシアン色要のカートリッジに作成した電子写真感光体を装着し、印字率2%の画像をレター用紙に20秒毎に1枚出力する間欠モードで15000枚の画像出力(耐久試験)を行った。15000枚終了時にハーフトーン画像を出力し評価した。
画像の評価の基準は以下のとおりである。
帯電スジの有無は、桂馬パターンのハーフトーン画像から、
A:帯電スジが全くなし、
B:帯電スジがほとんどなし、
C:帯電スジがわずかに観測される、
D:帯電スジが観測される、
E:帯電スジがはっきりわかる、
とした。
次に、前露光を遮光しゴーストチャートを出力し評価した。ゴーストチャートとは、プリント画像書き出し(紙上端10mm)位置から30mmの範囲をベタ白背景に25mm四方のベタ黒の正方形を等間隔かつ平行にプリント画像書き出し位置に4つ並べ、プリント画像書き出し位置から30mm以降は、桂馬パターンのハーフトーン(将棋の桂馬パターン(6マスに2ドット印字するパターン)を繰り返すハーフトーン画像)を印字するチャートである。
ゴーストの有無は、ゴーストチャートから、
A:ゴーストが全くなし、
B:ゴーストがほとんどなし、
C:ゴーストがわずかに観測される、
D:ゴーストが観測される、
E:ゴーストがはっきりわかる、
とした。
[実施例2]
導電性粒子としての酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子(粉体抵抗率80Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は50%)55部を44部に、さらに酸化チタン11部を加えた以外は、実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子の平均粒径は0.45μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、4.5×1010Ω・cmであった。
[実施例3]
導電性粒子としての酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子(粉体抵抗率80Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は50%)55部を73.2部に、結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)36.5部を18.3部とした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子の平均粒径は0.46μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、2.8×10Ω・cmであった。
[実施例4]
電荷輸送層の作成においてポリアリレート樹脂を、ポリカーボネート樹脂(商品名:Z400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)に変更し、膜厚を22μmとした以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
[実施例5]
導電性粒子を酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子(粉体抵抗率80Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は50%)から酸素欠損型SnO被覆TiO粒子(粉体抵抗率100Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は40%)に変更した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は0.35μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、2.5×10Ω・cmであった。
[実施例6]
分散時間を3時間から1時間に変更した以外は、実施例5と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は0.48μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、6.4×10Ω・cmであった。
[実施例7]
分散時間を3時間から4時間に変更した以外は、実施例5と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は0.31μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、5.4×10Ω・cmであった。
[実施例8]
導電性粒子としての酸素欠損型SnO被覆TiO粒子(粉体抵抗率100Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は40%)55部を73.2部に、結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)36.5部を18.3部とした以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は0.40μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、7.4×10Ω・cmであった。
[実施例9]
電荷輸送層の作成においてポリアリレート樹脂を、下記構造式で示される繰り返し構造単位
Figure 2009058789
と、下記構造式で示される繰り返し構造単位
Figure 2009058789
とを有するの共重合体(粘度平均分子量55000、上の繰り返し構造単位:下の繰り返し構造単位=20:80(モル比))に変更し、膜厚を14μmとした以外は実施例5と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
[実施例10]
酸素欠損型SnO被覆TiO粒子(粉体抵抗率100Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は40%)55部を酸素欠損型SnO被覆TiO粒子(粉体抵抗率500Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は30%)55部に変更した以外は、実施例5と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は0.30μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、8.8×10Ω・cmであった。
[実施例11]
分散時間を3時間から1時間に変更した以外は、実施例10と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は0.35μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、6.7×10Ω・cmであった。
[実施例12]
導電性粒子としての酸素欠損型SnO被覆TiO粒子(粉体抵抗率100Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は40%)を酸素欠損型SnO被覆TiO粒子(粉体抵抗率800Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は50%)に変更した以外は、実施例8と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子の平均粒径は0.28μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、1.1×1010Ω・cmであった。
[実施例13]
導電層の膜厚を15μmから30μmに変更した以外は、実施例5と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
[実施例14]
導電層の結着樹脂をフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)からポリエステルポリウレタン(商品名:ニッポラン2304、日本ポリウレタン(株)製、固形分70%)に変更した以外は、実施例5と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
[実施例15]
導電性粒子を酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子(粉体抵抗率80Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は50%)から酸素欠損型SnO被覆ZnO粒子(粉体抵抗率120Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は40%)に変更した以外は実施例1と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したZnO粒子の平均粒径は0.39μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、4.8×10Ω・cmであった。
[実施例16]
分散時間を3時間から1時間に変更した以外は、実施例15と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したZnO粒子の平均粒径は0.44μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、7.9×10Ω・cmであった。
[実施例17]
導電性粒子を酸素欠損型SnOを被覆した硫酸バリウム粒子(粉体抵抗率80Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は50%)から酸素欠損型SnO被覆ZnO粒子(粉体抵抗率120Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は40%)に変更した以外は実施例8と同様に電子写真感光体を作成し評価を行った。
この分散液における酸素欠損型SnOを被覆したZnO粒子の平均粒径は0.41μmであった。
また、別途、この導電層用塗布液を用いて導電層サンプル(膜厚15μm)を作製した。この導電層サンプル上に金の薄膜を蒸着により形成して、導電層の体積抵抗率を測定したところ、9.4×10Ω・cmであった。
[比較例1]
評価に用いたヒューレットパッカード製のカラーレーザージェット4700hの改造において、現像ローラーとクリーニングブレードの長さは変更しない以外は、実施例3と同様に評価を行った。
[比較例2]
評価に用いたヒューレットパッカード製のカラーレーザージェット4700hの改造において、現像ローラーとクリーニングブレードの長さは変更しない以外は、実施例6と同様に評価を行った。
結果を表1に示す。
Figure 2009058789
以上の結果からわかるように、本発明の実施例では、電子写真感光体と現像剤担持体との当接領域の端部での電子写真感光体の感光層の削れに起因する画像不良の発生が抑制されており、さらには、帯電スジやゴーストの発生も抑制されている。
電子写真装置の全体構成を示す図である。 画像形成ユニットの全体構成を示す図である。 LdrとLclとの関係を説明する図である。 感光ドラムに対するクリーニングブレードの当接圧の測定方法を説明する図である。
符号の説明
1a 感光ドラム
1b 感光ドラム
1c 感光ドラム
1d 感光ドラム
2a 帯電部材
2b 帯電部材
2c 帯電部材
2d 帯電部材
3a スキャナーユニット
3b スキャナーユニット
3c スキャナーユニット
3d スキャナーユニット
4a 現像手段
4b 現像手段
4c 現像手段
4d 現像手段
5 転写手段
6a クリーニング部材
6b クリーニング部材
6c クリーニング部材
6d クリーニング部材
7a プロセスカートリッジ
7b プロセスカートリッジ
7c プロセスカートリッジ
7d プロセスカートリッジ
51 静電転写ベルト
12a スポンジローラー
12b スポンジローラー
12c スポンジローラー
12d スポンジローラー
16 給紙部
17 給紙カセット
18 給紙ローラー
19 レジストローラー対
20 定着部
21a 加熱ローラー
21b 加圧ローラー
1 電子写真感光体(感光ドラム)
2 帯電部材(帯電ローラー)
6 クリーニング部材(クリーニングブレード)
102 電圧印加手段
44 現像剤容器
45 現像容器
41 現像ローラー
43 現像剤供給ローラー(RSローラー)
42 現像ブレード
12 モーター
13 ブレード台
14 荷重センサー
14a 受け板
15a アンプ
15b 電圧計

Claims (9)

  1. 電子写真感光体と、該電子写真感光体に当接する帯電部材と、該電子写真感光体に当接する現像剤担持体と、該電子写真感光体に当接するクリーニング部材とを有する電子写真装置において、
    該現像剤担持体の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLdrとし、該クリーニング部材の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLclとしたとき、Ldr>Lclであり、
    該電子写真感光体が、アルミニウム製の円筒状支持体と、該円筒状支持体上に形成された体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下の導電層と、該導電性上に形成された感光層とを有する
    ことを特徴とする電子写真装置。
  2. 前記電子写真感光体がさらに前記導電層と前記感光層との間に中間層を有し、前記導電層が結着樹脂および導電性粒子を含有し、前記導電層の体積抵抗率が1×10Ω・cm以上、1×1011Ω・cm以下である請求項1に記載の電子写真装置。
  3. 前記導電性粒子が、金属酸化物、または、酸化スズで被覆された金属酸化物もしくは硫酸バリウムである請求項1または2に記載の電子写真装置。
  4. 前記帯電部材の端部位置が前記現像剤担持体の端部位置から8mm以内である請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真装置。
  5. さらに前記帯電部材に直流電圧のみの電圧を印加するための電圧印加手段を有する請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真装置。
  6. 電子写真感光体と、該電子写真感光体に当接する帯電部材と、該電子写真感光体に当接する現像剤担持体と、該電子写真感光体に当接するクリーニング部材とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、
    該現像剤担持体の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLdrとし、該クリーニング部材の電子写真感光体に当接する領域の長手方向長さをLclとしたとき、Ldr>Lclであり、
    該電子写真感光体が、アルミニウム製の円筒状支持体と、該円筒状支持体上に形成された体積抵抗率が1×1011Ω・cm以下の導電層と、該導電性上に形成された感光層とを有する
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  7. 前記電子写真感光体がさらに前記導電層と前記感光層との間に中間層を有し、前記導電層が結着樹脂および導電性粒子を含有し、前記導電層の体積抵抗率が1×10Ω・cm以上、1×1011Ω・cm以下である請求項6に記載のプロセスカートリッジ。
  8. 前記導電性粒子が、金属酸化物、または、酸化スズで被覆された金属酸化物もしくは硫酸バリウムである請求項6または7に記載のプロセスカートリッジ。
  9. 前記帯電部材の端部位置が前記現像剤担持体の端部位置から8mm以内である請求項6〜8のいずれかに記載のプロセスカートリッジ。
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