JPWO2008018467A1 - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2008018467A1 JPWO2008018467A1 JP2008528835A JP2008528835A JPWO2008018467A1 JP WO2008018467 A1 JPWO2008018467 A1 JP WO2008018467A1 JP 2008528835 A JP2008528835 A JP 2008528835A JP 2008528835 A JP2008528835 A JP 2008528835A JP WO2008018467 A1 JPWO2008018467 A1 JP WO2008018467A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- bis
- hydroxyphenyl
- carbon atoms
- group
- photosensitive member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G64/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G64/04—Aromatic polycarbonates
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G5/00—Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
- G03G5/02—Charge-receiving layers
- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
- G03G5/05—Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
- G03G5/0528—Macromolecular bonding materials
- G03G5/0557—Macromolecular bonding materials obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsatured bonds
- G03G5/0564—Polycarbonates
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08G—MACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED OTHERWISE THAN BY REACTIONS ONLY INVOLVING UNSATURATED CARBON-TO-CARBON BONDS
- C08G64/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a carbonic ester link in the main chain of the macromolecule
- C08G64/04—Aromatic polycarbonates
- C08G64/06—Aromatic polycarbonates not containing aliphatic unsaturation
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03G—ELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
- G03G5/00—Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
- G03G5/02—Charge-receiving layers
- G03G5/04—Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
- G03G5/05—Organic bonding materials; Methods for coating a substrate with a photoconductive layer; Inert supplements for use in photoconductive layers
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- General Physics & Mathematics (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
- Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Abstract
本発明は、耐鉛筆傷性と耐摩耗性が格段に改善された電子写真感光体を提供することを目的とし、導電性基体上に設けられた感光層(積層型の場合は電荷輸送層)のバインダー樹脂として下記構造単位(1)を有するポリカーボネート樹脂を用い、電子写真感光体とする。【化1】(式中、R1〜R30は水素原子、又はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルケニル基、及び炭素数7〜17のアラルキル基からなる群から選択される置換基を表す。)
Description
本発明は、電子写真感光体に関するものである。更に詳しくは、特定のポリカーボネート樹脂を感光層用バインダー樹脂に用いて製造される電子写真感光体に関するものである。
現在、電子写真技術は、その高速性、高画質である事等により、複写機、レーザービームプリンタ(以下、「LBP」と略称)、ファックス等に広く応用されている。
この電子写真技術における電子写真感光体としては、従来は、セレン、セレン/テルル合金、セレン/砒素合金、硫化カドミウム等の無機系光導電性物質が主に用いられてきた。しかし、毒性、安全性、価格、生産性等の点から、最近では、有機系光導電性物質を使用した電子写真感光体が開発されている。この有機系光導電性物質が低分子物質の場合、バインダー樹脂と混合して塗膜を形成する事が通常行われている。バインダー樹脂としてはポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられてきている。これら各種バインダー樹脂を用いた電子写真感光体は、キャスト製膜法により容易に薄膜とする事が可能で、大量生産に向いており、価格も比較的安価である。これら各種樹脂の内、ポリカーボネート樹脂が比較的優れた特性を有しており、中でも1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロへキサンからのポリカーボネート樹脂が耐摩耗性や電子写真特性に優れるためバインダー樹脂として用いられている。(特許文献1参照)
この電子写真技術における電子写真感光体としては、従来は、セレン、セレン/テルル合金、セレン/砒素合金、硫化カドミウム等の無機系光導電性物質が主に用いられてきた。しかし、毒性、安全性、価格、生産性等の点から、最近では、有機系光導電性物質を使用した電子写真感光体が開発されている。この有機系光導電性物質が低分子物質の場合、バインダー樹脂と混合して塗膜を形成する事が通常行われている。バインダー樹脂としてはポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂が用いられてきている。これら各種バインダー樹脂を用いた電子写真感光体は、キャスト製膜法により容易に薄膜とする事が可能で、大量生産に向いており、価格も比較的安価である。これら各種樹脂の内、ポリカーボネート樹脂が比較的優れた特性を有しており、中でも1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロへキサンからのポリカーボネート樹脂が耐摩耗性や電子写真特性に優れるためバインダー樹脂として用いられている。(特許文献1参照)
しかしながら、複写機やLBPが安価でかつ多量に普及した結果、専門知識のない一般ユーザー自身で電子写真感光体を交換する頻度が増え、それに伴い誤って感光体表面を傷付けてしまうケースも報告されるようになった。特に、電子写真感光体本体を保護している紙やフィルムを剥がす際に、身近にある鉛筆やシャープペンシルを使用して傷付ける場合があり、改善する必要があった。
一方、表面にハードコートを施し、耐摩耗性を向上させた電子写真感光体も開発されている。しかし、この電子写真感光体は良好な耐摩耗性を有しているものの、製造工程が煩雑で、コスト高になるため、従来の製造工程で容易に耐摩耗性を向上させることができる電子写真感光体の要望されていた。(特許文献2参照)
なお、耐熱性に優れたポリカーボネート樹脂としてシクロドデカン構造を有する構造単位を含むポリカーボネートが知られている(特許文献3)。しかしながら、このものが優れた耐摩耗性を有すること、及び電子写真感光体の感光層用バインダー樹脂に適することは知られていない。
本発明が解決しようとする課題は、耐鉛筆傷性と耐摩耗性が格段に改善された電子写真感光体を提供することである。
すなわち、本発明は、以下に示す電子写真感光体に関する。
(1)導電性基体と、該導電性基体上に設けられた感光層とを有する電子写真感光体であって、前記感光層のバインダー樹脂として下記構造単位(1)を有するポリカーボネート樹脂を用いることを特徴とする、電子写真感光体。
(1)導電性基体と、該導電性基体上に設けられた感光層とを有する電子写真感光体であって、前記感光層のバインダー樹脂として下記構造単位(1)を有するポリカーボネート樹脂を用いることを特徴とする、電子写真感光体。
(式中、R1〜R30は水素原子、又はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルケニル基、及び炭素数7〜17のアラルキル基からなる群から選択される置換基を表す。)
(2)前記構造単位(1)が、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン又は1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカンから誘導されたものである、請求項1記載の電子写真感光体。
(3)前記ポリカーボネート樹脂が、前記構造単位(1)と、1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンからなる群から選択されるビスフェノール類から誘導される一種以上の構造単位とからなる、請求項1又は2記載の電子写真感光体。
(4)前記構造単位(1)が、全ポリカーボネート形成単位のうち5〜100重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
(5)前記ポリカーボネート樹脂の極限粘度が0.3〜2dl/gである、請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
(6)前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層型であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
(5)前記ポリカーボネート樹脂の極限粘度が0.3〜2dl/gである、請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
(6)前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層型であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
(7)前記電荷輸送層のバインダー樹脂として前記構造単位(1)を有するポリカーボネート樹脂を用いることを特徴とする、請求項6記載の電子写真感光体。
(8)請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体を備えることを特徴とする、画像形成装置。
(8)請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体を備えることを特徴とする、画像形成装置。
本発明においては、シクロドデカン構造を有するポリカーボネート樹脂を感光層用バインダー樹脂として使用することにより、従来と比べて格段に耐鉛筆傷性、耐摩耗性に優れた電子写真感光体が得られる。そのため、複写機やプリンターの感光体寿命の延長とメンテナンスの作業性向上に効果がある。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層を有するものである。
(1)導電性基体
本発明の電子写真感光体の導電性基体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル等の金属材料や、又、表面にアルミニウム、パラジウム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、フェノール樹脂、紙等の絶縁性基体が使用される。
(1)導電性基体
本発明の電子写真感光体の導電性基体としては、アルミニウム、ステンレス鋼、ニッケル等の金属材料や、又、表面にアルミニウム、パラジウム、酸化スズ、酸化インジウム等の導電性層を設けたポリエステルフィルム、フェノール樹脂、紙等の絶縁性基体が使用される。
(2)感光層
(i)感光層の構成
電子写真感光体の感光層は、露光により電荷を発生する電荷発生物質と、電荷を輸送する電荷輸送物質とをバインダー樹脂中に分散させてなる材料により形成されている。感光層の構造は特に限定されず、電荷発生物質と電荷輸送物質をともにバインダー樹脂に分散させた単層型のものであってもよい。また、例えば電荷発生物質を含む電荷発生層と電荷輸送物質を含む電荷輸送層とに機能分離したものなど、複数の層の組み合わせによる積層型のものであってもよい。
(i)感光層の構成
電子写真感光体の感光層は、露光により電荷を発生する電荷発生物質と、電荷を輸送する電荷輸送物質とをバインダー樹脂中に分散させてなる材料により形成されている。感光層の構造は特に限定されず、電荷発生物質と電荷輸送物質をともにバインダー樹脂に分散させた単層型のものであってもよい。また、例えば電荷発生物質を含む電荷発生層と電荷輸送物質を含む電荷輸送層とに機能分離したものなど、複数の層の組み合わせによる積層型のものであってもよい。
積層型は一般に、露光により電荷を発生する電荷発生層と、電荷を輸送する電荷輸送層との二層からなるものである。近年は、積層型の電子写真感光体が主流となっている。電荷発生層は導電性基体上に公知の方法により、電荷発生物質を分散させたバインダー樹脂を用いて形成される。電荷輸送層は、電荷発生層上に公知の方法により、電荷輸送物質を分散させたバインダー樹脂を用いて形成される。
本発明の電子写真感光体においては単層型及び積層型のいずれであってもよいが、好ましくは積層型である。
本発明の電子写真感光体には、前記導電性基体及び感光層の他に、必要に応じて下引き層、保護層、接着層等を設けても良い。
本発明の電子写真感光体には、前記導電性基体及び感光層の他に、必要に応じて下引き層、保護層、接着層等を設けても良い。
(ii)電荷発生物質
電荷発生物質としては、例えば、アゾキシベンゼン系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベンズイミダゾール系、多環式キノリン系、インジゴイド系、キナクリドン系、フタロシアニン系、ペリレン系、メチン系等の微粒子状の有機顔料が使用できる。これらの電荷発生物質は、その微粒子をバインダー樹脂に分散させた形で使用される。
電荷発生物質としては、例えば、アゾキシベンゼン系、ジスアゾ系、トリスアゾ系、ベンズイミダゾール系、多環式キノリン系、インジゴイド系、キナクリドン系、フタロシアニン系、ペリレン系、メチン系等の微粒子状の有機顔料が使用できる。これらの電荷発生物質は、その微粒子をバインダー樹脂に分散させた形で使用される。
(iii)電荷輸送物質
電荷輸送物質としては、例えば、ポリテトラシアノエチレン;2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン系化合物;ジニトロアントラセン等のニトロ化合物;無水コハク酸;無水マレイン酸;ジブロモ無水マレイン酸;トリフェニルメタン系化合物;2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物;9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物;ポリ−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物;1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物;4,4’,4”−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン、N,N‘−ビス(3−メチルフェニル)―N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン等のアミン誘導体;1、1ービス(4−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン等の共役不飽和化合物;4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン系化合物;インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、ピラゾリン系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物;縮合多環式化合物等が挙げられる。上記電荷輸送物質は単独で使用しても、複数種併用しても良い。これらの電荷輸送物質は、バインダー樹脂に分散させた形で使用される。
電荷輸送物質としては、例えば、ポリテトラシアノエチレン;2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン等のフルオレノン系化合物;ジニトロアントラセン等のニトロ化合物;無水コハク酸;無水マレイン酸;ジブロモ無水マレイン酸;トリフェニルメタン系化合物;2,5−ジ(4−ジメチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系化合物;9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物;ポリ−N−ビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物;1−フェニル−3−(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物;4,4’,4”−トリス(N,N−ジフェニルアミノ)トリフェニルアミン、N,N‘−ビス(3−メチルフェニル)―N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン等のアミン誘導体;1、1ービス(4−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジフェニル−1,3−ブタジエン等の共役不飽和化合物;4−(N,N−ジエチルアミノ)ベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン等のヒドラゾン系化合物;インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、ピラゾリン系化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物;縮合多環式化合物等が挙げられる。上記電荷輸送物質は単独で使用しても、複数種併用しても良い。これらの電荷輸送物質は、バインダー樹脂に分散させた形で使用される。
(3)ポリカーボネート樹脂
(i)構造単位(1)
本発明の電子写真感光体においては、感光層のバインダー樹脂として、少なくとも下記式(1)で表される構造単位(以下、「構造単位(1)」という)を有するポリカーボネート樹脂を用いることを特徴とする。すなわち、単層型の場合は単一の光導電層のバインダー樹脂として、該ポリカーボネート樹脂を用いる。また積層型の場合は、少なくとも電荷輸送層のバインダー樹脂として該ポリカーボネート樹脂を用いる。
(i)構造単位(1)
本発明の電子写真感光体においては、感光層のバインダー樹脂として、少なくとも下記式(1)で表される構造単位(以下、「構造単位(1)」という)を有するポリカーボネート樹脂を用いることを特徴とする。すなわち、単層型の場合は単一の光導電層のバインダー樹脂として、該ポリカーボネート樹脂を用いる。また積層型の場合は、少なくとも電荷輸送層のバインダー樹脂として該ポリカーボネート樹脂を用いる。
ここで、上記式(1)中、R1〜R30は水素原子、又はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルケニル基、及び炭素数7〜17のアラルキル基からなる群から選択される置換基を表す。
炭素数1〜17のアルキル基は、より好ましくは炭素数1〜5のアルキル基であり、具体的にはメチル基、エチル基、t−ブチル基等が挙げられる。
炭素数6〜12のアリール基は、具体的にはフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
炭素数6〜12のアリール基は、具体的にはフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。
炭素数1〜5のアルコキシ基は、より好ましくは炭素数1〜2のアルコキシ基であり、具体的にはメトキシ基、エトキシ基が挙げられる。
炭素数2〜12のアルケニル基は、より好ましくは炭素数2〜5のアルケニル基であり、具体的にはプロピレン基、アリル基、ビニル基等が挙げられる。
炭素数2〜12のアルケニル基は、より好ましくは炭素数2〜5のアルケニル基であり、具体的にはプロピレン基、アリル基、ビニル基等が挙げられる。
炭素数7〜17のアラルキル基は、より好ましくは炭素数7〜10のアラルキル基であり、具体的にはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
さらに、前記置換基R1〜R30に炭素原子が含まれる場合は、これらの炭素原子に炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素から選ばれる置換基が結合していても良い。
さらに、前記置換基R1〜R30に炭素原子が含まれる場合は、これらの炭素原子に炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基、フッ素、塩素、臭素、及びヨウ素から選ばれる置換基が結合していても良い。
より好ましくは、上記式(1)中、R1〜R4及びR5〜R8は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜2のアルコキシ基、炭素数2〜5のアルケニル基、及び炭素数7〜10のアラルキル基からなる群から選択される置換基であり、R9〜R30は水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基からなる群から選択される置換基であり、該置換基R1〜R30に炭素原子が含まれる場合は、これらの炭素原子にハロゲン(フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素)が結合していても良い。
これらのうち特に好ましいものは、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素原子であって、R5〜R8のうち少なくとも一つが水素原子であって、R9〜R30のうち少なくとも一つが水素原子のものである。
これらのうち特に好ましいものは、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素原子であって、R5〜R8のうち少なくとも一つが水素原子であって、R9〜R30のうち少なくとも一つが水素原子のものである。
具体的には、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)シクロドデカン、7−エチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、5,6−ジメチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(2−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンなどから誘導される構造単位が例示される。
本発明で用いられるポリカーボネート樹脂は、これら構造単位(1)の範疇に属する構造単位を2種類以上含んでいてもよい。この中で、特に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、又は1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカンから誘導される構造単位が好ましい。
(ii)その他の構造単位
本発明で用いられるポリカーボネート樹脂は、必要に応じて上記構造単位(1)以外のカーボネート形成単位(他の構造単位)を含んでいてもよい。このような他の構造単位を含むポリカーボネート共重合体の場合、該他の構造単位としては、具体的には1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA;BPA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノ−ルZ;BPZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4‘−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチチルフェノール)、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルジフェニルランダム共重合シロキサン、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンなどから選択されるビスフェノール類から誘導されるカーボネート形成単位が例示される。これら他の構造単位は、本発明のポリカーボネート樹脂中に2種類以上含まれていてもよい。
本発明で用いられるポリカーボネート樹脂は、必要に応じて上記構造単位(1)以外のカーボネート形成単位(他の構造単位)を含んでいてもよい。このような他の構造単位を含むポリカーボネート共重合体の場合、該他の構造単位としては、具体的には1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA;BPA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノ−ルZ;BPZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4‘−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチチルフェノール)、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルジフェニルランダム共重合シロキサン、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンなどから選択されるビスフェノール類から誘導されるカーボネート形成単位が例示される。これら他の構造単位は、本発明のポリカーボネート樹脂中に2種類以上含まれていてもよい。
また、これらの中でも1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンから選ばれるビスフェノール類から誘導されるカーボネート形成単位ことが好ましく、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンから選ばれるビスフェノール類から誘導されるカーボネート形成単位が好ましい。
(iii)構造単位の比率
上記ポリカーボネート樹脂の構造単位(1)の割合は、ポリカーボネートを構成する全構造単位に対し5〜100重量%が好ましく、10〜100重量%がより好ましく、50〜100重量%がさらに好ましく、70〜100重量%が特に好ましい。構造単位(1)の割合が少なすぎると耐摩耗性が低下するという欠点が生じる。
上記ポリカーボネート樹脂の構造単位(1)の割合は、ポリカーボネートを構成する全構造単位に対し5〜100重量%が好ましく、10〜100重量%がより好ましく、50〜100重量%がさらに好ましく、70〜100重量%が特に好ましい。構造単位(1)の割合が少なすぎると耐摩耗性が低下するという欠点が生じる。
上記ポリカーボネート樹脂が構造単位(1)と他のカーボネート形成単位(他の構造単位)からなる共重合体である場合、各構造単位が各々ランダムに結合したランダム共重合体であっても、ブロック状に結合したブロック共重合体であってもよい。また、共重合組成の異なるポリカーボネート共重合体を混合して、所望の共重合比となるようにした樹脂混合物であってもよい。
(iii)極限粘度
上記ポリカーボネート樹脂は、電子写真感光体製造で使用される溶液流延法、キャスト法、スプレー法、浸漬塗布法(ディップ法)等の公知湿式成形で容易に成形できることが好ましい。湿式成形で成形された電子写真感光体が十分な膜強度を得るためには、極限粘度が0.3〜2dl/gであることが好ましく、さらに成膜性と膜強度を重視した場合、0.4〜1.5dl/gであることが好ましい。
上記ポリカーボネート樹脂は、電子写真感光体製造で使用される溶液流延法、キャスト法、スプレー法、浸漬塗布法(ディップ法)等の公知湿式成形で容易に成形できることが好ましい。湿式成形で成形された電子写真感光体が十分な膜強度を得るためには、極限粘度が0.3〜2dl/gであることが好ましく、さらに成膜性と膜強度を重視した場合、0.4〜1.5dl/gであることが好ましい。
(iv)ポリカーボネート樹脂の製造方法
本発明の電子写真感光体の感光層に用いるポリカーボネート樹脂は、原料ビスフェノールすなわち上記構造単位(1)及び必要に応じて加えられる他の構造単位を誘導するビスフェノール類と、炭酸エステル形成化合物とを反応させることにより、製造することができる。その方法としては、ビスフェノールAと炭酸エステル形成化合物からポリカーボネートを製造する際に用いられている公知の方法、例えばビスフェノール類とホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるいはビスフェノール類とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換法)などの方法を採用することができる。
本発明の電子写真感光体の感光層に用いるポリカーボネート樹脂は、原料ビスフェノールすなわち上記構造単位(1)及び必要に応じて加えられる他の構造単位を誘導するビスフェノール類と、炭酸エステル形成化合物とを反応させることにより、製造することができる。その方法としては、ビスフェノールAと炭酸エステル形成化合物からポリカーボネートを製造する際に用いられている公知の方法、例えばビスフェノール類とホスゲンとの直接反応(ホスゲン法)、あるいはビスフェノール類とビスアリールカーボネートとのエステル交換反応(エステル交換法)などの方法を採用することができる。
ホスゲン法とエステル交換法では、構造単位(1)を誘導するビスフェノール類の反応性を考慮した場合、ホスゲン法の方が好ましい。
構造単位(1)を誘導するビスフェノール類は、下記構造式(2)で示されるものである。
上記式(2)中、R1〜R30は前記式(1)におけるのと同様に、水素原子、又はフッ素、塩素、臭素、ヨウ素、炭素数1〜17のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数2〜12のアルケニル基、及び炭素数7〜17のアラルキル基からなる群から選択される置換基を表す。
より好ましくは、上記式(2)中、R1〜R4及びR5〜R8は、それぞれ独立して水素原子、炭素数1〜5のアルキル基、炭素数6〜12のアリール基、炭素数1〜2のアルコキシ基、炭素数2〜5のアルケニル基、及び炭素数7〜10のアラルキル基からなる群から選択される置換基であり、R9〜R30は水素原子及び炭素数1〜5のアルキル基からなる群から選択される置換基であり、該置換基R1〜R30に炭素原子が含まれる場合は、これらの炭素原子にハロゲン(フッ素、塩素、臭素、又はヨウ素)が結合していても良い。
これらのうち特に好ましいものは、R1〜R4のうち少なくとも一つが水素原子であって、R5〜R8のうち少なくとも一つが水素原子であって、R9〜R30のうち少なくとも一つが水素原子のものである。
具体的には、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル)シクロドデカン、7−エチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、5,6−ジメチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(2−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンなどが例示される。
これらは、2種類以上併用することも可能である。この中で、特に1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカンが好ましい。
本発明のポリカーボネート樹脂が他の構造単位を含む共重合体である場合、当該他の構造単位を誘導するビスフェノール類としては、具体的には1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルファイド、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノ−ルA;BPA)、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノ−ルZ;BPZ)、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、4,4‘−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチチルフェノール)、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルジフェニルランダム共重合シロキサン、α,ω−ビス[3−(o−ヒドロキシフェニル)プロピル]ポリジメチルシロキサンなどから選択されるビスフェノール類が例示される。これらは、2種類以上併用してもよい。
また、これらの中でも1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンから選ばれるビスフェノール類から誘導されるカーボネート形成単位ことが好ましく、特に2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサンから選ばれるビスフェノール類が好ましい。
本発明で用いられるポリカーボネート樹脂の製造において、原料ビスフェノール全量に対する前記構造単位(1)を誘導するビスフェノール類の割合は、好ましくは5〜100重量%、より好ましくは10〜100重量%、さらに好ましくは50〜100重量%、特に好ましくは70〜100重量%である。ここで、構造単位(1)を誘導するビスフェノール類の割合が少なすぎると耐摩耗性が低下するという欠点が生じる。
一方、炭酸エステル形成性化合物としては、例えばホスゲンやトリホスゲン等のホスゲン類、又はジフェニルカーボネート、ジ−p−トリルカーボネート、フェニル−p−トリルカーボネート、ジ−p−クロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネートなどのビスアリールカーボネートが挙げられる。これらの化合物は2種類以上併用することも可能である。
ホスゲン法においては、通常酸結合剤および溶媒の存在下において、前記ビスフェノール類とホスゲンを反応させる。酸結合剤としては、例えばピリジンや、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属の水酸化物などが用いられる。溶媒としては、例えば塩化メチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼンなどが用いられる。
さらに、縮重合反応を促進するために、トリエチルアミンのような第三級アミン触媒やベンジルトリエチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩が用いられる。さらに、フェノール、p−t−ブチルフェノール、p-クミルフェノール、長鎖アルキル置換フェノール等一官能基化合物を分子量調節剤として加えることが好ましい。また、所望に応じ亜硫酸ナトリウム、ハイドロサルファイトなどの酸化防止剤や、フロログルシン、イサチンビスフェノール、トリスフェノールエタンなど分岐化剤を小量添加してもよい。
反応は通常0〜150℃、好ましくは5〜40℃の範囲とするのが適当である。反応時間は反応温度によって左右されるが、通常0.5分〜10時間、好ましくは1分〜2時間である。また、反応中は、反応系のpHを10以上に保持することが望ましい。
一方、エステル交換法においては、前記ビスフェノール類とビスアリールカーボネートとを混合し、減圧下で高温において反応させる。反応は通常150〜350℃、好ましくは200〜300℃の範囲の温度において行われ、また減圧度は最終で好ましくは1mmHg以下にして、エステル交換反応により生成した該ビスアリールカーボネートから由来するフェノール類を系外へ留去させる。反応時間は反応温度や減圧度などによって左右されるが、通常1〜24時間程度である。反応は窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましく。また、所望に応じ、分子量調節剤、酸化防止剤や分岐化剤を添加して反応を行ってもよい。
これらの反応で合成されたポリカーボネート樹脂は、電子写真感光体製造で使用される溶液流延法、キャスト法、スプレー法、浸漬塗布法(ディップ法)等の公知湿式成形で容易に成形できることが好ましい。湿式成形で成形された電子写真感光体が十分な膜強度を得るためには極限粘度が0.3〜2dl/gであることが好ましく、さらに成膜性と膜強度を重視した場合、0.4〜1.5dl/gであることが好ましい。
このようにして得られる本発明のポリカーボネート樹脂には、その効果を保持する範囲で、他の合成樹脂、例えばポリメチルメタクリレート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル等のビニル重合体、及びその共重合体、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリスルフォン、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の各種の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を任意にブレンドすることが可能である。また、各種紫外線吸収剤、酸化防止剤等を所望に応じて添加することも可能である。
(3)電子写真感光体
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層(積層型の場合は電荷発生層及び電荷輸送層)を形成させることにより製造される。感光層は、上記電荷発生物質及び/又は電荷輸送物質をバインダー樹脂(積層型の場合は電荷発生層及び電荷輸送層の各層用のバインダー樹脂)とともに適当な溶媒に溶解させ、その溶液を電子写真感光体製造で使用される溶液流延法、キャスト法、スプレー法、浸漬塗布法(ディップ法)等の公知の湿式成形法によって導電性基体上に塗布し、乾燥させることにより形成させることができる。
本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に感光層(積層型の場合は電荷発生層及び電荷輸送層)を形成させることにより製造される。感光層は、上記電荷発生物質及び/又は電荷輸送物質をバインダー樹脂(積層型の場合は電荷発生層及び電荷輸送層の各層用のバインダー樹脂)とともに適当な溶媒に溶解させ、その溶液を電子写真感光体製造で使用される溶液流延法、キャスト法、スプレー法、浸漬塗布法(ディップ法)等の公知の湿式成形法によって導電性基体上に塗布し、乾燥させることにより形成させることができる。
前記湿式成形に使用される溶媒としては、ジクロロメタン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、1,1,1−トリクロロエタン、モノクロロエタン、四塩化炭素等のハロゲン系有機溶媒、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、エチレングリコールジエチルエーテル、エチルセロソルブ等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル等のエステル類その他ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジエチルホルムアミド等の非ハロゲン系有機溶媒が挙げられる。本発明では、これらの溶媒を単独または2種以上併用することが可能である。
上記溶媒に本発明のポリカーボネート樹脂を溶解して湿式成形で感光層(単一の光導電層)を形成する際は、1〜50重量%の範囲の樹脂溶液を作製して用いることが好ましい。また、溶媒に本発明のポリカーボネート樹脂を溶解して湿式成形で電荷輸送層を形成する際は、1〜40重量%の範囲の樹脂溶液(濃度;溶液中の樹脂成分と電荷輸送物質との合計の割合)を作成して用いることが好ましい。
本発明の電子写真感光体が単層型の場合、感光層(光導電層)のバインダー樹脂として上記ポリカーボネート樹脂が使用される。この場合、電荷発生物質及び電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合比は10:1〜1:20の範囲内が好ましい。より具体的には、電荷発生物質及び電荷輸送物質の含有量は、電荷発生物質及び電荷輸送物質とバインダー樹脂との合計量全体に対し16〜84重量%、好ましくは30〜70重量%である。光導電層の厚さは2〜100μm、好ましくは5〜30μmが好適である。
積層型の場合、電荷発生層のバインダー樹脂としては、ポリビニルブチラール樹脂、ポリビニルホルマール樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルアセテート樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、各種セルロース等が挙げられるが、好ましくはポリビニルブチラール樹脂を用いる。電荷発生物質とバインダー樹脂の混合比は、10:1〜1:20の範囲内が好ましい。この電荷発生層の厚さは、0.01〜20μm、好ましくは0.1〜2μmが好適である。
電荷輸送層のバインダー樹脂としては、上述した本発明のポリカーボネート樹脂が使用される。電荷輸送物質とバインダー樹脂との混合比は、10:1〜1:10の範囲内が好ましい。さらに好ましくは10:2〜2:10の範囲である。より具体的には、電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送物質とバインダー樹脂との合計量全体に対し16〜84重量%、好ましくは30〜70重量%である。この電荷輸送層の厚さは、2〜100μm、好ましくは5〜30μmが好適である。
(4)画像形成装置
本発明の電子写真感光体を用いて画像形成を行う際には、磁性トナー又は非磁性トナーを用いる。
本発明の電子写真感光体を用いて画像形成を行うには、従来の画像形成装置である複写機やレーザービームプリンターに使用される電子写真感光体の代わりに、本発明の電子写真感光体を搭載することで可能となる。画像形成装置としては、帯電、露光、現像、転写、定着およびクリーニング機構を有するものである。
本発明の電子写真感光体を用いて画像形成を行う際には、磁性トナー又は非磁性トナーを用いる。
本発明の電子写真感光体を用いて画像形成を行うには、従来の画像形成装置である複写機やレーザービームプリンターに使用される電子写真感光体の代わりに、本発明の電子写真感光体を搭載することで可能となる。画像形成装置としては、帯電、露光、現像、転写、定着およびクリーニング機構を有するものである。
帯電機構には、正帯電または負帯電させるために、コロナ放電、帯電ブラシや帯電ローラー等の機構がある。積層型電子写真感光体には負帯電が好ましく、さらにオゾン発生の少ない接触帯電方式である帯電ブラシや帯電ローラーが好ましい。
露光機構には、白色光やレーザー、LED等の単色光で静電画像を感光体上に形成させる機構が用いられる。現在はデジタル機が主流であるため、780nmや650nmの半導体レーザーが好ましい。
露光機構には、白色光やレーザー、LED等の単色光で静電画像を感光体上に形成させる機構が用いられる。現在はデジタル機が主流であるため、780nmや650nmの半導体レーザーが好ましい。
現像機構としては、トナーを帯電露光した電子写真感光体上に移行させて可視化するもので、トナーを帯電ローラー等で感光体上に移送する機構が用いられる。トナーには二成分トナー、磁性1成分トナーまたは非磁性1成分トナーが用いられ、製造方法により粉砕トナー、重合トナー等に分けられる。
転写機構としては、トナーを直接紙に転写するか、一端転写ベルトや転写ローラーに移した後、紙に転写する機構である。転写機構には、高バイアスを印加した静電転写方式が一般的である。
定着機構としては、紙に転写したトナーを加熱ロールと加圧ローラーにより搬送と同時にトナーが紙に定着する機構が一般的である。
クリーニング機構は、電子写真感光体上の転写残トナーを機械的に掻き取る機構で、ファーブラシやクリーニングブレードを用いる方法がある、現在はクリーニングブレードを用いる方法が一般的である。
クリーニング機構は、電子写真感光体上の転写残トナーを機械的に掻き取る機構で、ファーブラシやクリーニングブレードを用いる方法がある、現在はクリーニングブレードを用いる方法が一般的である。
以下に本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に何らの制限を受けるものではない。
<実施例1>
5w/w%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン(以下「BPCD」と略称:田岡化学工業株式会社製)140.8g(0.4mol)とハイドロサルファイト0.1gを溶解した。これにメチレンクロライド500mlを加えて撹拌しつつ、15℃に保ちながら、ついでホスゲン60gを60分で吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(以下「PTBP」と略称:大日本インキ化学工業株式会社製)1.67gを加え激しく撹拌して、反応液を乳化させ、乳化後、0.4mlのトリエチルアミンを加え、20〜25℃にて約1時間撹拌し、重合させた。
5w/w%の水酸化ナトリウム水溶液1100mlに1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン(以下「BPCD」と略称:田岡化学工業株式会社製)140.8g(0.4mol)とハイドロサルファイト0.1gを溶解した。これにメチレンクロライド500mlを加えて撹拌しつつ、15℃に保ちながら、ついでホスゲン60gを60分で吹き込んだ。ホスゲン吹き込み終了後、分子量調節剤としてp−t−ブチルフェノール(以下「PTBP」と略称:大日本インキ化学工業株式会社製)1.67gを加え激しく撹拌して、反応液を乳化させ、乳化後、0.4mlのトリエチルアミンを加え、20〜25℃にて約1時間撹拌し、重合させた。
重合終了後、反応液を水相と有機相に分離し、有機相をリン酸で中和し、先液(水相)の導電率が10μS/cm以下になるまで水洗を繰り返した。得られた重合体溶液を、45℃に保った温水に滴下し、溶媒を蒸発除去して白色粉末状沈殿物を得た。得られた沈殿物を濾過し、105℃、24時間乾燥して、重合体粉末を得た。
この重合体の塩化メチレンを溶媒とする濃度0.5g/dlの溶液の20℃における極限粘度は0.48dl/gであった。得られた重合体を赤外線吸収スペクトルにより分析した結果、1770cm-1付近の位置にカルボニル基による吸収、1240cm-1付近の位置にエーテル結合による吸収が認められ、カーボネート結合を有するポリカーボネート樹脂であることが確認された。
次に、N,N‘−ビス(3−メチルフェニル)―N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン(SYNTEC社製ST16/1.2)50重量部、上記合成重合により得られたポリカーボネート樹脂50重量部、テトラヒドロフラン50重量部、トルエン300重量部使用した塗布液を作製した。あらかじめテトラヒドロフランで電荷輸送層を除去した市販のLBP感光体(エプソン(株)製、「LPA3ETC4」)に、上記塗布液を塗布し、風乾後100℃で8時間乾燥し、厚さ約20μmの電荷輸送層を設けて、積層型電子写真感光体(以下「OPC」と略称)を作成した。
作成したOPC表面において、JIS−5600に準拠してHB鉛筆硬度テストを回転方向に対して90°の方向に10箇所行い、外観を観察した。その後、該OPCを市販LBP(LBP−8400;セイコーエプソン株式会社製)に装着し、OA用再生紙(LBP−190R−A4B;十千万(株)製)を用いて連続5000枚全面黒印刷後のOPC摩耗量を測定した。結果を表1に示した。
<実施例2>
BPCDの代わりに、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカン(以下「DMBPCD」と略称:田岡化学工業株式会社製)152gを用い、PTBPを0.82gに変更した以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.76dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
BPCDの代わりに、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカン(以下「DMBPCD」と略称:田岡化学工業株式会社製)152gを用い、PTBPを0.82gに変更した以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.76dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
<実施例3>
BPCDを98.56gに変更し、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(以下「BPZ」と略称:田岡化学工業株式会社製)42.24gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.52dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
BPCDを98.56gに変更し、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(以下「BPZ」と略称:田岡化学工業株式会社製)42.24gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.52dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
<実施例4>
BPCDを112.64gに変更し、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下「BPA」と略称:三井化学株式会社製)14.08gと1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール(以下「BP」と略称:本州化学工業株式会社製)14.08gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.54dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
BPCDを112.64gに変更し、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(以下「BPA」と略称:三井化学株式会社製)14.08gと1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール(以下「BP」と略称:本州化学工業株式会社製)14.08gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.54dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
<実施例5>
BPCDを112.64gに変更し、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(以下「BPC」と略称:本州化学工業株式会社製)14.08gと1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(以下「BPAP」と略称:本州化学工業株式会社製)14.08gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.51dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
BPCDを112.64gに変更し、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン(以下「BPC」と略称:本州化学工業株式会社製)14.08gと1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(以下「BPAP」と略称:本州化学工業株式会社製)14.08gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.51dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
<実施例6>
BPCDを112.64gに変更し、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(以下「BPE」と略称:本州化学工業株式会社製)28.16gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.51dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
BPCDを112.64gに変更し、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン(以下「BPE」と略称:本州化学工業株式会社製)28.16gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.51dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
<実施例7>
BPCDを112.64gに変更し、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル(以下「DHPE」と略称:大日本インキ化学工業株式会社製)28.16gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.54dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
BPCDを112.64gに変更し、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル(以下「DHPE」と略称:大日本インキ化学工業株式会社製)28.16gをBPCDと同時に用いた以外は、実施例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.54dl/gであった。合成したポリカーボネート樹脂を用いてOPC成形および性能評価も実施例1と同様に行った。結果を表1に示した。
<比較例1>
実施例1のポリカーボネート樹脂の代わりに、市販のBPA型ホモポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユーピロンS−2000、極限粘度0.51dl/g)を用いて、テトラヒドロフランとトルエンの代わりにメチレンクロライド530重量部用いて塗布液を作成した以外は、実施例1と同様のOPC成形および性能評価を行った。結果を表1に示した。
実施例1のポリカーボネート樹脂の代わりに、市販のBPA型ホモポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社製ユーピロンS−2000、極限粘度0.51dl/g)を用いて、テトラヒドロフランとトルエンの代わりにメチレンクロライド530重量部用いて塗布液を作成した以外は、実施例1と同様のOPC成形および性能評価を行った。結果を表1に示した。
<比較例2>
実施例1のポリカーボネート樹脂の代わりに、市販の電子写真感光体用バインダー樹脂であるBPZ型ホモポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名「PCZ−400」、極限粘度0.76dl/g)を用いて、実施例1と同様のOPC成形および性能評価を行った。結果を表1に示した。
実施例1のポリカーボネート樹脂の代わりに、市販の電子写真感光体用バインダー樹脂であるBPZ型ホモポリカーボネート樹脂(三菱瓦斯化学株式会社製、商品名「PCZ−400」、極限粘度0.76dl/g)を用いて、実施例1と同様のOPC成形および性能評価を行った。結果を表1に示した。
<試験方法>
(1)HB鉛筆硬度テスト:塗膜用鉛筆引っ掻き試験機(株式会社井元製作所製)に市販のHB鉛筆(三菱鉛筆株式会社製ユニ)をセットし、JIS−5600準拠したHB鉛筆硬度テストを、作成したOPC表面の回転方向に対して90°の方向に10箇所行い、蛍光灯下で外観を観察した。10カ所全てに引っ掻き傷が確認された場合を×、1〜5カ所確認された場合を△、全く確認できなかった場合を○と判定した。
(2)感光体耐摩耗性:HB鉛筆硬度テスト後のOPCを、市販LBP(LBP−8400;セイコーエプソン株式会社製)に装着し、OA用再生紙(LBP−190R−A4B;十千万株式会社製)を用いて、連続5000枚全面黒印刷後のOPC摩耗量を測定した。
(1)HB鉛筆硬度テスト:塗膜用鉛筆引っ掻き試験機(株式会社井元製作所製)に市販のHB鉛筆(三菱鉛筆株式会社製ユニ)をセットし、JIS−5600準拠したHB鉛筆硬度テストを、作成したOPC表面の回転方向に対して90°の方向に10箇所行い、蛍光灯下で外観を観察した。10カ所全てに引っ掻き傷が確認された場合を×、1〜5カ所確認された場合を△、全く確認できなかった場合を○と判定した。
(2)感光体耐摩耗性:HB鉛筆硬度テスト後のOPCを、市販LBP(LBP−8400;セイコーエプソン株式会社製)に装着し、OA用再生紙(LBP−190R−A4B;十千万株式会社製)を用いて、連続5000枚全面黒印刷後のOPC摩耗量を測定した。
本発明は、耐鉛筆傷性、耐摩耗性に優れた電子写真感光体への応用が可能である。
Claims (8)
- 前記構造単位(1)が、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン又は1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)シクロドデカンから誘導されたものである、請求項1記載の電子写真感光体。
- 前記ポリカーボネート樹脂が、前記構造単位(1)と、1,1’−ビフェニル−4,4’−ジオール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、及び1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタンからなる群から選択されるビスフェノール類から誘導される一種以上の構造単位とからなる、請求項1又は2記載の電子写真感光体。
- 前記構造単位(1)が、全ポリカーボネート形成単位のうち5〜100重量%である、請求項1〜3のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記ポリカーボネート樹脂の極限粘度が0.3〜2dl/gである、請求項1〜4のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記感光層が、電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層型であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の電子写真感光体。
- 前記電荷輸送層のバインダー樹脂として前記構造単位(1)を有するポリカーボネート樹脂を用いることを特徴とする、請求項6記載の電子写真感光体。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の電子写真感光体を備えることを特徴とする、画像形成装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006215600 | 2006-08-08 | ||
JP2006215600 | 2006-08-08 | ||
PCT/JP2007/065457 WO2008018467A1 (fr) | 2006-08-08 | 2007-08-07 | Corps photosensible électrophotographique |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2008018467A1 true JPWO2008018467A1 (ja) | 2009-12-24 |
Family
ID=39032997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008528835A Pending JPWO2008018467A1 (ja) | 2006-08-08 | 2007-08-07 | 電子写真感光体 |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8450035B2 (ja) |
JP (1) | JPWO2008018467A1 (ja) |
KR (1) | KR101385071B1 (ja) |
WO (1) | WO2008018467A1 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107102519A (zh) * | 2016-02-19 | 2017-08-29 | 佳能株式会社 | 电子照相感光构件、处理盒和电子照相设备 |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5274040B2 (ja) * | 2008-02-06 | 2013-08-28 | キヤノン株式会社 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
JP2010126594A (ja) * | 2008-11-26 | 2010-06-10 | Mitsubishi Gas Chemical Co Inc | ポリカーボネート樹脂およびそれを用いた高表面硬度フィルムまたはシート |
JP5619386B2 (ja) * | 2009-07-27 | 2014-11-05 | 出光興産株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物 |
WO2011125903A1 (ja) * | 2010-03-31 | 2011-10-13 | 三菱化学株式会社 | ポリカーボネート樹脂組成物、その製造方法及び同樹脂組成物の成形体 |
CN102822276B (zh) * | 2010-03-31 | 2015-10-14 | 三菱化学株式会社 | 聚碳酸酯树脂组合物、其制造方法以及该树脂组合物的成型体 |
JP6398787B2 (ja) * | 2015-02-27 | 2018-10-03 | 三菱瓦斯化学株式会社 | インキ用結着樹脂及び印刷インキ |
US20190270846A1 (en) * | 2016-11-18 | 2019-09-05 | Kyocera Document Solutions Inc. | Polyarylate resin and electrophotographic photosensitive member |
JP7187270B2 (ja) * | 2017-11-24 | 2022-12-12 | キヤノン株式会社 | プロセスカートリッジ及び電子写真装置 |
WO2020022130A1 (ja) * | 2018-07-26 | 2020-01-30 | 三菱瓦斯化学株式会社 | ポリカーボネート樹脂及びその製造方法 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02254462A (ja) * | 1989-03-29 | 1990-10-15 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体 |
JPH05158250A (ja) * | 1991-12-10 | 1993-06-25 | Konica Corp | 電子写真感光体 |
JPH06214409A (ja) * | 1993-01-13 | 1994-08-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体 |
JPH08272125A (ja) * | 1995-03-29 | 1996-10-18 | Konica Corp | 電子写真感光体と該感光体を用いた電子写真装置及び装置ユニット |
JPH096022A (ja) * | 1995-06-14 | 1997-01-10 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 電子写真感光体 |
JPH11218944A (ja) * | 1998-02-04 | 1999-08-10 | Sharp Corp | 電子写真感光体およびその製造方法 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3050701B2 (ja) * | 1992-06-26 | 2000-06-12 | キヤノン株式会社 | 電子写真感光体、それを有する電子写真装置及びファクシミリ |
-
2007
- 2007-08-07 KR KR1020097004748A patent/KR101385071B1/ko active IP Right Grant
- 2007-08-07 JP JP2008528835A patent/JPWO2008018467A1/ja active Pending
- 2007-08-07 WO PCT/JP2007/065457 patent/WO2008018467A1/ja active Application Filing
- 2007-08-07 US US12/310,027 patent/US8450035B2/en active Active
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH02254462A (ja) * | 1989-03-29 | 1990-10-15 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体 |
JPH05158250A (ja) * | 1991-12-10 | 1993-06-25 | Konica Corp | 電子写真感光体 |
JPH06214409A (ja) * | 1993-01-13 | 1994-08-05 | Fuji Xerox Co Ltd | 電子写真感光体 |
JPH08272125A (ja) * | 1995-03-29 | 1996-10-18 | Konica Corp | 電子写真感光体と該感光体を用いた電子写真装置及び装置ユニット |
JPH096022A (ja) * | 1995-06-14 | 1997-01-10 | Mitsubishi Gas Chem Co Inc | 電子写真感光体 |
JPH11218944A (ja) * | 1998-02-04 | 1999-08-10 | Sharp Corp | 電子写真感光体およびその製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN107102519A (zh) * | 2016-02-19 | 2017-08-29 | 佳能株式会社 | 电子照相感光构件、处理盒和电子照相设备 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2008018467A1 (fr) | 2008-02-14 |
US20100092212A1 (en) | 2010-04-15 |
KR20090046927A (ko) | 2009-05-11 |
KR101385071B1 (ko) | 2014-04-14 |
US8450035B2 (en) | 2013-05-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101385071B1 (ko) | 전자 사진 감광체 | |
JP5170391B2 (ja) | 電子写真感光体の感光層用バインダー樹脂。 | |
US7071285B2 (en) | Aromatic polycarbonate resin, electrophotographic photoconductor, process cartridge, and electrophotographic image forming method and apparatus | |
JP2008195905A (ja) | ポリカーボネート樹脂及びその製造方法並びにそれを用いた電子写真感光体 | |
JP5229481B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂及びそれを用いた電子写真感光体 | |
JP5014390B2 (ja) | ポリカーボネート共重合体、成形体、光学材料および電子写真感光体 | |
JP3636218B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4521022B2 (ja) | ポリカーボネート共重合体、成形体、光学材料および電子写真感光体 | |
JP2006267886A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP5233672B2 (ja) | ポリカーボネート樹脂及びそれを用いた電子写真感光体 | |
JP5157899B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4473904B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4473903B2 (ja) | 電子写真感光体用ポリカーボネート共重合体を含む電子写真感光体 | |
JP3636226B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4626760B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP5157906B2 (ja) | 感光層用バインダー樹脂及び電子写真感光体ベルト | |
JP2005084274A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP4521023B2 (ja) | ポリカーボネート共重合体、その製造方法および電子写真感光体 | |
JP5277191B2 (ja) | ポリカーボネート共重合体、その製造方法および電子写真感光体 | |
JP4022704B2 (ja) | 電子写真感光体 | |
JP5405288B2 (ja) | ポリカーボネート共重合体、該共重合体からなる成形体および光学材料 | |
JPH10251395A (ja) | コポリカーボネート重合体およびそれを用いた電子写真感光体 | |
JPH11311870A (ja) | 電子写真感光体 | |
JP2006161029A (ja) | 有機−無機ハイブリッド材料及びその製造方法、ハイブリッド材料用重合体、並びに電子写真感光体、プロセスカートリッジ、画像形成装置、及び画像形成方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20100729 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20120117 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20120731 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20121205 |