JP2009186743A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】導電性支持体上に、感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、少なくとも極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である明細書中の式(1)に示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂と、明細書中の式(2)に示されるシロキサン構造を有する重合体とを含有することを特徴とする電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置。
【選択図】なし
Description
該電子写真感光体の表面層が、少なくとも極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である下記式(1)に示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂と、
下記式(2)に示されるシロキサン構造を有する重合体と
を含有することを特徴とする電子写真感光体が提供される。
該帯電手段が、該電子写真感光体に接触して帯電させる接触帯電ローラであり、
該クリーニング手段が、該電子写真感光体表面に当接するクリーニングブレード部材であることを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
該帯電手段が、該電子写真感光体に接触して帯電させる接触帯電ローラであり、
該クリーニング手段が、該電子写真感光体表面に当接するクリーニングブレード部材であることを特徴とする電子写真装置が提供される。
メタノール、エタノール、メトキシプロパノール及びイソプロパノール、1−ブタノール等のアルコール系溶剤、
アセトン、メチルエチルケトン及びシクロへキサノン等のケトン系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤、
酢酸メチル及び酢酸エチル等のエステル系溶剤、
トルエン、クロロベンゼン及びキシレン等の芳香族炭化水素溶剤。
また、これらの溶剤は2種類以上混合して用いてもよい。
ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸又はカゼインのような水溶性樹脂。
ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂又はポリグルタミン酸エステル樹脂。
アルキルアミン化合物、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチルアミンアルキルアミン化合物等のアルキルアミン化合物、
メタノール、エタノール、1−ブタノール、メチルセロソルブ、メトキシプロパノール等のアルコール系溶剤、
アセトン、メチルエチルケトン及びシクロへキサノン等のケトン系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテル等のエーテル系溶剤、
酢酸メチル及び酢酸エチル等のエステル系溶剤、
トルエン、クロロベンゼン及びキシレン等の芳香族炭化水素溶剤、等。
これらの溶剤は2種類以上混合して用いてもよい。このようにして塗布した中間層の平均膜厚は、0.05μm以上30μm以下であることが好ましく、更には0.1μm以上3.0μm以下であることがより好ましい。
モノアゾ、ジスアゾ又はトリスアゾのようなアゾ顔料、
金属フタロシアニン又は非金属フタロシアニンのようなフタロシアニン顔料、
インジゴ又はチオインジゴのようなインジゴ顔料、
ペリレン酸無水物又はペリレン酸イミドのようなペリレン顔料、
アンスラキノン又はピレンキノンのような多環キノン顔料、
スクワリリウム色素、ピリリウム塩又はチアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素、
セレン、セレン−テルル又はアモルファスシリコンのような無機物質、
キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、シアニン染料、キサンテン色素、キノンイミン色素又はスチリル色素。
これら電荷発生材料は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。これらの中でも、特に、オキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンあるいはクロロガリウムフタロシアニンのような金属フタロシアニンは、高感度であるため好ましい。
アセトン又はメチルエチルケトンのようなケトン系溶剤、
酢酸メチル又は酢酸エチルのようなエステル系溶剤、
テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメトキシメタン又はジメトキシエタンのようなエーテル系溶剤、
トルエン、キシレン又はクロロベンゼンのような芳香族炭化水素溶剤。
これら溶剤は、単独で使用してもよいが、2種類以上を混合して使用してもよい。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤又は芳香族炭化水素溶剤を使用することが、樹脂溶解性のような観点から好ましい。
(a)従来の同じ極限粘度を有するバインダー樹脂に比べ、機械的な圧力に対して強い強度を持ち、
(b)強い圧力が長期間かかっても凹み難い
という性質を示すのに対して、帯電手段による電気的な放電での磨耗は従来の同じ極限粘度を有するバインダー樹脂と同等であるという特異的な性質によると推察される。また、シロキサン構造を有する重合体を同時に含有することで、シロキサン鎖のもつポリマー膜内の応力が緩和されるという応力緩和性により表面層がより凹み難い性質を示す。また、画像流れについても、シロキサン構造の持つ離型効果により表面層に転写材やオゾンや窒素酸化物等の放電生成物の付着を抑制するといった効果をもたらすと考えられる。更に、極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である式(1)に示される繰り返し構造単位を有する低分子量のポリカーボネート樹脂と同時に用いることにより、両者単独で使用した場合に比べ大きな改善効果をもたらすのであると推察される。
極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である式(1)に示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂と、
式(2)に示されるシロキサン構造を有する重合体と
を表面層に含有する構成が、両者の課題に対してより厳しい使用方法や電子写真装置構成であっても十分な改善効果を得ることができるのであると思われる。
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシメチルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−sec−ブチルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル))シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フルオロフェニル))シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−クロロフェニル))シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−ブロモフェニル))シクロドデカン、
7−エチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
5,6−ジメチル−1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(2−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン
等が挙げられる。これらは2種類以上併用することも可能である。この中で、特に
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−フェニルフェニル)シクロドデカン
が好ましい。
ビフェニル−4,4’−ジオール、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルファイド、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン(ビスフェノールA;BPA)、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−t−ブチルフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロペンタン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(ビスフェノールZ;BPZ)、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3−アリルフェニル)プロパン、
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、
9,9−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、
4,4’−[1,4−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、
4,4’−[1,3−フェニレンビス(1−メチルエチリデン)]ビスフェノール、
4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)
等が例示される。これらは、2種類以上併用して用いてもよい。また、これらの中でも、特に
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン
から選ばれることが好ましい。
5%水酸化ナトリウム水溶液1100mlに、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカン(田岡化学工業株式会社)140.8gとハイドロサルファイト0.1gを加えて溶解した。この溶液にジクロロメタン500mlを加え攪拌し、溶液温度を15℃に保ちながら、ホスゲン60gを40分かけて吹き込んだ。
合成例1の1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロドデカンを98.56gに変更し、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(田岡化学工業株式会社)を42.24g同時に用いた以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.22dl/gであった。
合成例1の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を6.93gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.13dl/gであった。
合成例1の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を3.34gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.28dl/gであった。
ジメチルポリシロキサン(信越シリコーン社製KF96)、
アミノ変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製X−22−161B)、
エポキシ変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製X−22−163A)、
カルボキシ変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製X−22−3710)、
カルビノール変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製KF6001)、
メルカプト変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製X−22−167B)、
フェノール変性ポリシロキサン(東レ・ダウコーニングシリコーン社製BY16−752)、
ポリエーテル変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製KF618)、
脂肪族エステル変性ポリシロキサン(信越シリコーン社製KF910)、
アルコキシ変性ポリシロキサン(日本ユニカー製FZ3701)
等が挙げられ、重量平均分子量(Mw)として1000以上100000以下、のものが好ましい。これらは単独又は2種類以上混合して用いてもよい。
10%水酸化ナトリウム水溶液500ml部に、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン(田岡化学工業株式会社)120gを加えて溶解した。この溶液にジクロロメタン300mlを加え攪拌し、溶液温度を10℃乃至15℃に保ちながら、ホスゲン100gを1時間かけて吹き込んだ。ホスゲンを約70%吹き込んだところで下記式(8)で示される平均繰り返し単位m=20のシロキサン化合物10gと
500mlセパラフラスコに、1,1−ビス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)−10−ウンデセン(株式会社エーピーアイコーポレーション製)を36.6g、トルエン150g、白金量1%の白金ビニルシロキサン錯体のトルエン溶液0.10gを入れ、80℃に昇温した。そこに、下記式(10)で示される片末端ハイドロジェンジメチルシロキサン234gを滴下し、
(1)式(3)で示される繰り返し構造単位及び、式(4)で示される繰り返し構造単位を有し、かつ末端の一方又は両方の構造が式(5)で示されるシロキサン構造を有する重合体、
(2)式(3)で示される繰り返し構造単位及び、式(6)で示される繰り返し構造単位を有する側鎖にシロキサン構造を有する重合体
で、極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.7dl/g未満であるものがより高い効果を発揮するという意味でより好ましい。
直径24mm、長さ257mmのアルミニウムシリンダーを支持体とした。
10質量%酸化アンチモンを含有する酸化スズで被覆した酸化チタン粒子 50部
レゾール型フェノール樹脂 25部
メトキシプロパノール 30部
メタノール 30部
シリコーンオイル 0.002部
(ポリジメチルシロキサンポリオキシアルキレン共重合体、重量平均分子量:3000)
を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で2時間分散することによって、導電層用塗布液を調製した。この導電層用塗布液を支持体上に浸漬塗布し、これを20分間140℃で硬化させることによって、膜厚が20μmの導電層を形成した。
ヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質) 10部
(CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.5°、9.9°、12.5°、16.3°、18.6°、25.1°及び28.3°に強いピークを有する結晶形)
下記式(13)で示される構造を有する化合物 0.1部
(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)
を溶解させ、その後、酢酸エチル250部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
シロキサン重合体としてスチレン−ポリジメチルシロキサンメタクリレート(東亞合成化学工業社製アロンGS−101CP)4部
をモノクロルベンゼン200部に溶解し塗布液とし、前記電荷発生層の上に浸漬塗布し、110℃で1時間加熱乾燥して膜厚20μmの電荷輸送層を形成し、電子写真感光体とした。
シアントナー用プロセスカートリッジを梱包材に装着した状態で、40℃/95%RH環境下で30日保管した後、常温常湿(23℃/50%RH)にて24時間保管後開封した。その後、上記のように改造したヒューレットパッカード製LBP「カラーレーザージェット3800」にプロセスカートリッジを装着の上、画像出力評価を行った。
A:全ての画像パターンで横白帯び画像の発生がない
B:ハーフトーン画像のみで軽微に横白帯び画像が発生
C:ハーフトーン画像のみで横白帯び画像が発生
D:ハーフトーン画像で横白帯び画像が発生し、ベタ黒画像で横白帯び画像が軽微に発生
E:ハーフトーン画像及びベタ黒画像で横白帯び画像が顕著に発生
上記のように改造したヒューレットパッカード製LBP「カラーレーザージェット3800」を、33℃/90%RH環境下で連続通紙耐久試験を行った。画像はフルカラーE文字(各色4%印字)2000枚連続印字とし、耐久紙は填料にタルクを含有したものを、予め上記環境下で24時間包装紙を開封して放置し、水分を吸湿させた紙を使用した。画像流れの判断としては連続通紙フルカラーE文字を評価し、2000枚連続印字直後及び、15時間放置後での画像流れの度合いを評価した。画像流れの指標は以下にて行った。
A:画像流れの発生なし
B:軽微に画像流れ発生だが、文字に大きな影響なし
C:画像流れ発生だが、文字は判別できる
D:画像流れ発生し、文字は判別できない
E:画像流れ発生し、文字が完全に消える
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例3で示した極限粘度〔η〕0.13dl/gである本発明のポリカーボネート樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例4で示した極限粘度〔η〕0.28dl/gである本発明のポリカーボネート樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例1で示した極限粘度〔η〕0.20dl/gである本発明に係るポリカーボネート樹脂9部、及びビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂41部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−200、極限粘度〔η〕0.54dl/g)に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例1で示した極限粘度〔η〕0.20dl/gである本発明に係るポリカーボネート樹脂25部、及びビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂25部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−200、極限粘度〔η〕0.54dl/g)に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例2で示した極限粘度〔η〕0.22dl/gである本発明の共重合ポリカーボネート樹脂に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のシロキサン重合体を合成例5に示した極限粘度〔η〕0.46dl/gであるポリカーボネートユニットの両方の末端にポリシロキサン部位を有し、かつポリカーボネートユニットの主鎖にもシロキサン部位が重合された構造を有するシロキサン重合体に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のシロキサン重合体を合成例6に示した極限粘度〔η〕0.41dl/gである主鎖にポリカーボネート構造、側鎖にシロキサン構造を有するシロキサン重合体10部に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層塗布液に加える電荷輸送物質として前記構造式(14)で示される化合物20部、下記構造式(16)で示される化合物20部に変更した。それ以外は実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のシロキサン重合体をジメチルポリシロキサン(信越シリコーン社製KF96)に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を合成例3で示した極限粘度〔η〕0.13dl/gである本発明に係るポリカーボネート樹脂6部、及びビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂44部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−200、極限粘度〔η〕0.54dl/g)に変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂をビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂50部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−200、極限粘度〔η〕0.54dl/g)のみに変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を下記合成例7に示す極限粘度〔η〕0.34dl/gであるポリカーボネート樹脂のみに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
合成例1の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を2.92gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.34dl/gであった。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を下記合成例8に示す極限粘度〔η〕0.51dl/gであるポリカーボネート樹脂のみに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
合成例1の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を1.73gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度〔η〕は0.51dl/gであった。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂をビスフェノールZ型ポリカーボネート樹脂50部(三菱瓦斯化学社製、ユピゼータPCZ−050、極限粘度〔η〕0.21dl/g)のみに変更した。それ以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1における電子写真感光体の作製において、表面層のバインダー樹脂を下記合成例9に示す極限粘度〔η〕0.49dl/gである共重合ポリカーボネート樹脂のみに変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
合成例2の分子量調節剤p−t−ブチルフェノール(大日本インキ化学工業株式会社製)の量を1.73gに変更した以外は、合成例1と同様に合成を行った。得られたポリカーボネート樹脂の極限粘度は〔η〕0.49dl/gであった。
実施例3における電子写真感光体の作製において、シロキサン重合体を加えなかった以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製し、評価した。評価結果を表1に示す。
2 軸
3 帯電手段(一次帯電手段)
4 露光光(画像露光光)
5 現像手段
6 転写手段(転写ローラー)
7 クリーニング手段(クリーニングブレード)
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
11 前露光手段(ライトガイド)
P 転写材(紙)
Claims (6)
- 導電性支持体上に、感光層を有する電子写真感光体において、
該電子写真感光体の表面層が、少なくとも極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である下記式(1)に示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂と、
(式(1)中、R1乃至R30は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。)
下記式(2)に示されるシロキサン構造を有する重合体と
(式(2)中、R31乃至R34は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。nは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。)
を含有することを特徴とする電子写真感光体。 - 前記極限粘度〔η〕が0.1dl/g以上0.3dl/g未満である式(1)に示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂が、表面層の全バインダー樹脂に対して、15質量%以上100重量%以下である請求項1に記載の電子写真感光体。
- 前記式(2)に示されるシロキサン構造を有する重合体が、下記式(3)に示される繰り返し構造単位及び、下記式(4)に示される繰り返し構造単位を有し、かつ、末端の一方又は両方が、式(5)に示される構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.7dl/g未満のポリカーボネート樹脂である請求項1又は2に記載の電子写真感光体。
(式(3)中、Xは単結合、−O−、−S−、置換アルキリデン基又は無置換アルキリデン基を示す。R35乃至R42は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、置換アルキル基、無置換アルキル基、置換アリール基又は無置換アリール基を示す。)
(式(4)中、R43及びR44は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R45乃至R48は同一又は異なって、水素原子、ハロゲン原子、置換又は無置換のアルキル基又はアリール基を示す。aは1乃至30を示す。mは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。)
(式(5)中、R49及びR50は水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、ニトロ基、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基又は置換アリール基を示す。R51及びR52は水素原子、アルキル基又はアリール基を示す。R53乃至R57は同一又は異なっており、水素原子、ハロゲン原子、無置換アルキル基、置換アルキル基、無置換アリール基又は置換アリール基を示す。bは1乃至30を示す。lは1乃至500の繰り返し数を示す平均値を示す。) - 前記電子写真感光体の表面層が、更に、式(3)に示される繰り返し構造単位及び、式(6)に示される構造単位を有する極限粘度〔η〕0.1dl/g以上0.7dl/g未満のポリカーボネート樹脂を含有する請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体。
(式(6)中、R58乃至R62は各々独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよい炭素数1乃至20のアルキル基、置換基を有してもよい炭素数6乃至12のアリール基、置換基を有してもよい炭素数1乃至5のアルコキシ基、又は置換基を有してもよい炭素数7乃至17のアラルキル基を示す。R63は炭素数1乃至20のアルキレン基を示す。Yは下記式に示される化合物を示す。
- 請求項1乃至4いずれかに記載の電子写真感光体と、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段及び転写工程後の該電子写真感光体上に残るトナーを回収するクリーニング手段からなる群より選ばれる少なくとも一つの手段とを共に一体に保持し、電子写真装置に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、
該帯電手段が、該電子写真感光体に接触して帯電させる接触帯電ローラであり、
該クリーニング手段が、該電子写真感光体表面に当接するクリーニングブレード部材であることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 請求項1乃至4いずれかに記載の電子写真感光体、該電子写真感光体を帯電させる帯電手段、帯電した該電子写真感光体に対して露光を行い該電子写真感光体上に静電潜像の形成する露光手段、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーで現像する現像手段及び転写工程後の該電子写真感光体上に残るトナーを回収するクリーニング手段を備える電子写真装置において、
該帯電手段が、該電子写真感光体に接触して帯電させる接触帯電ローラであり、
該クリーニング手段が、該電子写真感光体表面に当接するクリーニングブレード部材であることを特徴とする電子写真装置。
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