JPH10186706A - 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Info

Publication number
JPH10186706A
JPH10186706A JP34793496A JP34793496A JPH10186706A JP H10186706 A JPH10186706 A JP H10186706A JP 34793496 A JP34793496 A JP 34793496A JP 34793496 A JP34793496 A JP 34793496A JP H10186706 A JPH10186706 A JP H10186706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
electrophotographic
photosensitive member
electrophotographic photosensitive
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP34793496A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3825852B2 (ja
Inventor
Hideyuki Sonoya
英之 相野谷
Hideki Anayama
秀樹 穴山
晃 ▲吉▼田
Akira Yoshida
Nobumichi Miki
宣道 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP34793496A priority Critical patent/JP3825852B2/ja
Publication of JPH10186706A publication Critical patent/JPH10186706A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3825852B2 publication Critical patent/JP3825852B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 機械的強度及び耐ソルベントクラック性に優
れ、かつ直接帯電による放電に対する耐電気特性が良好
で、フォトメモリーが小さい電子写真感光体を提供す
る。 【解決手段】 表面層が、分子量分布(Mw/Mn)
3.0以下の式(1)の繰り返し単位を有するポリアリ
レート樹脂を含有する電子写真感光体、該電子写真感光
体を有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置。 【化6】 (式中、Xは−CR1314−(R13、R14はH、メチル
基、エチル基、フェニル基等)、アルキレン基、単結合
等であり、R1 〜R12はH、メチル基、エチル基、フェ
ニル基等である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電子写真感光体、及
び該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び
電子写真装置に関し、詳しくは特定の樹脂を含有する表
面層を有する電子写真感光体、及び該電子写真感光体を
有するプロセスカートリッジ及び電子写真装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】電子写真方法は米国特許第229769
1号公報に示されるように画像露光の間に受けた照射量
に応じて電気抵抗が変化しかつ暗所では絶縁性の物質を
コーティングした支持体よりなる光導電性材料を用い
る。この光導電性材料を用いた電子写真感光体に要求さ
れる基本的な特性としては(1)暗所で適当な電位に帯
電できること、(2)暗所において電位の散逸が少ない
こと及び(3)光照射によって速やかに電荷を散逸せし
めること等が挙げられる。
【0003】従来より電子写真感光体としてはセレン、
酸化亜鉛及び硫化カドミウム等の無機光導電性化合物を
主成分とする感光層を有する無機感光体が広く使用され
てきた。しかし、これらは前記(1)〜(3)の条件は
満足するが熱安定性、耐湿性、耐久性及び生産性におい
て必ずしも満足できるものではなかった。
【0004】無機感光体の欠点を克服する目的で様々な
有機光導電性化合物を主成分とする電子写真感光体の開
発が近年盛んに行われている。例えば米国特許3837
851号明細書にはトリアリルピラゾリンを含有する電
荷輸送層を有する感光体、米国特許3871880号明
細書にはペリレン顔料の誘導体からなる電荷発生層と3
−プロピレンとホルムアルデヒドの縮合体からなる電荷
輸送層とからなる感光体等が公知である。
【0005】更に、有機光導電性化合物はその化合物に
よって電子写真感光体の感光波長域を自由に選択するこ
とが可能であり、例えばアゾ顔料では特開昭61−27
2754号公報及び特開昭56−167759号公報に
は可視領域で高感度を示すも物質が開示されており、ま
た特開昭57−19576号公報及び特開昭61−22
8453号公報には赤外領域まで感度を有する化合物が
示されている。
【0006】これらの材料のうち赤外領域に感度を示す
ものは近年進歩の著しいレーザービームプリンター(以
下LBPと略す)やLEDプリンターに使用されその需
要頻度は高くなってきている。
【0007】これら有機光導電性化合物を用いた電子写
真感光体は電気的、機械的双方の特性を満足させるため
に電荷輸送層と電荷発生層を積層させた機能分離型の感
光体として利用される場合が多い。一方、当然のことな
がら、電子写真感光体には適用される電子写真プロセス
に応じた感度、電気的特性、更には光学的特性を備えて
いることが要求される。
【0008】特に繰り返し使用される電子写真感光体に
おいてはその電子写真感光体表面にはコロナまたは直接
帯電、画像露光、トナー現像、転写工程及び表面クリー
ニング等の電気的、機械的外力が直接加えられるため、
それらに対する耐久性も要求される。
【0009】具体的には帯電時のオゾン及び窒素酸化物
による電気的劣化や、帯電時の放電、クリーニング部材
の摺擦によって表面が摩耗したり傷が発生したりする機
械的劣化、電気的劣化に対する耐久性が求められてい
る。
【0010】電気的劣化は、光が照射した部分にキャリ
アーが滞留し光が照射していない部分と電位差が生じる
現象が特に問題であり、これはフォトメモリーとして生
じる。
【0011】無機感光体と異なり物質的に柔らかいもの
が多い有機感光体には、機械的劣化に対する耐久性が劣
り耐久性向上が特に切望されている。
【0012】上記のような感光体に要求される耐久特性
を満足させるためにいろいろ試みがなされてきた。
【0013】表面層によく使用され摩耗性及び電気特性
に良好な樹脂としてはビスフェノールAを骨格とするポ
リカーボネート樹脂が注目されているが、前述したよう
な問題点全てを解決できるわけでもなく次のような問題
点を有している。
【0014】(1)溶解性に乏しくジクロロメタンや
1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化脂肪族炭化水素
類の一部にしか良好な溶解性を示さないうえ、これらの
溶剤は低沸点のため、これらの溶剤で調製した塗工液を
用いて感光体を製造すると塗工面が白化し易い。塗工液
の固形分管理等にも手間がかかる。
【0015】(2)ハロゲン化脂肪族炭化水素類以外の
溶剤に対しては、テトラヒドラフラン、ジオキサン、シ
クロヘキサノンあるいはそれらの混合溶剤に一部可溶で
あるが、その溶液は数日でゲル化する等経時性が劣り、
感光体製造には不向きである。
【0016】(3)更に、上記式(1)及び(2)が改
善されたとしても、ビスフェノールAを骨格とするポリ
カーボネート樹脂にはソルベントクラックが発生し易
い。
【0017】(4)加えて、従来のポリカーボネート樹
脂では該樹脂で形成された被膜に潤滑性がないため感光
体に傷がつき易く、電子写真感光体の摩耗量を低くする
ようなクリーニング設定ではトナー融着等の画像欠陥に
なったり、クリーニングブレードの早期の劣化によるク
リーニング不良やトナー融着等が生じてしまうことがあ
った。
【0018】前記(1)及び(2)に挙げた溶液安定性
についてはポリマーの構造単位として嵩高いシクロヘキ
シレン基を有するポリカーボネートZ樹脂を使用する
か、ビスフェノールZやビスフェノールC等と共重合さ
せることによって解決されてきた。
【0019】また、ソルベントクラックについても特開
平6−51544号公報及び特開平6−75415号公
報に開示されているように、シロキサン変成ポリカーボ
ネートやエーテル変成ポリカーボネートを用いることに
より解決することが可能である。ところがこれら変成ポ
リカーボネートは従来のポリカーボネート樹脂に比べソ
ルベントクラックを対策とするためにポリマー内の内部
応力に対して柔軟性をもたしている構造をとっているた
め、結果、重合体本体の機械的強度が低下するという欠
点があった。
【0020】更に、近年、特開昭57−17826号公
報及び特開昭58−40566号公報に開示されている
ような帯電部材に直接電圧をかけ電子写真感光体に電荷
を印加する直接帯電方式が主流となりつつある。
【0021】これは、導電ゴム等で構成されたローラー
状の帯電部材を直接電子写真感光体に当接させ電荷を印
加する方法であり、スコロトロン等に比べ、オゾン発生
量が格段に少ない、スコロトロンは帯電器に流す電流の
80%前後はシールドに流れるため浪費されるのに対し
て、直接帯電はこの浪費分がなく非常に経済的である等
のメリットを持つ。
【0022】しかし、直接帯電はパッシェン則による放
電による帯電のため帯電安定性が非常に悪いという欠点
を持つ。この対策として直流電圧に交流電圧を重畳させ
た、いわゆるAC/DC帯電方式が考案されている(特
開昭63−149668号公報)。
【0023】この帯電方式により帯電時の安定性は向上
したが、ACを重畳するために電子写真感光体表面の放
電量は大幅に増大するため電子写真感光体の削れ量が増
加してしまうという欠点を新たに生じてしまい、機械的
強度のみならず電気的強度も要求されるようになってき
た。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のポリカーボネート樹脂を表面層として有する場合の問
題点を解決し、優れた耐ソルベントクラック性をもちつ
つ機械的強度が強く、かつ直接帯電による耐電気特性が
良好で、しかもフォトメモリーが小さく製造が容易な電
子写真感光体、及び該電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置を提供することである。
【0025】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、導電性
支持体上に感光層を有する電子写真感光体において、該
電子写真感光体の表面層が、分子量分布(Mw/Mn)
3.0以下である下記一般式(1)で示される繰り返し
単位を有するポリアリレート樹脂を含有することを特徴
とする電子写真感光体である。
【0026】
【化2】 (式中、Xは−CR1314−(R13及びR14は水素原
子、置換されてもよいメチル基、エチル基、プロピル基
またはフェニル基、またはR13とR14が結合することに
よって形成されるシクロペンチリデン基またはシクロヘ
キシリデン基である)、置換されてもよいメチレン基、
エチレン基、フルオレン基、単結合、−O−、−S−、
−SO−または−SO2 −である。また、R1 乃至R12
は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいメチル
基、エチル基、プロピル基、フェニル基またはナフチル
基である。) また、本発明は、上記電子写真感光体を有するプロセス
カートリッジ及び電子写真装置である。
【0027】
【発明の実施の形態】以下に式(1)で示される構成単
位の具体例を表1で示すが、これらに限られるものでは
ない。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】
【表3】
【0031】
【表4】
【0032】
【表5】
【0033】
【表6】
【0034】好ましい例としては構成単位例1、2、3
及び7が挙げられ、特に構成単位1及び2が好ましい。
【0035】本発明において用いられる式(1)で示さ
れる構成単位を有する重合体は、下記式(2)で示され
るビスフェノールを通常溶解性を上げるためテレフタル
酸塩化物及びイソフタル酸塩化物の混合物とアルカリ下
で溶媒/水系中で攪拌して界面重合させることによって
合成できる。
【0036】
【化3】 (式中、Xは−CR1314−(R13及びR14は水素原
子、置換されてもよいメチル基、エチル基、プロピル基
またはフェニル基、またはR13とR14が結合することに
よって形成されるシクロペンチリデン基またはシクロヘ
キシリデン基である)、置換されてもよいメチレン基、
エチレン基、フルオレン基、単結合、−O−、−S−、
−SO−または−SO2 −である。また、R1 乃至R8
は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいメチル
基、エチル基、プロピル基、フェニル基またはナフチル
基である。)
【0037】テレフタル酸塩化物及びイソフタル酸塩化
物の比率はその重合体の溶解性を考慮して決定されるも
ので定説はない。ただし、いずれかの塩化物の塩化物全
体に対する比率が30mol%以下になると合成した重
合体の溶解性が極端に低下するので注意が必要である。
通常は1/1の比率で合成するのが好ましい。
【0038】本発明において用いられる式(1)で示さ
れる構成単位を有する重合体は、末端にカルボキシル基
が残存しているとフォトメモリー及び残留電位の増大を
招くため、残末端基の数を減らすことが好ましい。その
ためには、低分子の数を減らすことが必要である。具体
的には分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量=M
w/Mn)3.0以下とすることが必要である。分子量
分布が3.0を越える場合、低分子であるオリゴマーな
どが増加し先に述べたように残末端基が増加してしま
う。また、これらの低分子が膜中に存在するということ
はミクロ的には膜が局部的に脆弱になってしまう。この
ように分子量分布が3.0を超えると電子写真特性や機
械的強度に問題が生じてくる。
【0039】カルボキシル基残存によるフォトメモリー
及び残留電位の増大の原因については、まだはっきりと
は確認されていないが、フォトメモリーにおいては電荷
輸送材料との錯体形成によるキャリア発生のため、また
残留電位においてはカルボキシル基自体のトラップ作用
によるものと推測される。
【0040】なお、本発明における分子量は、GPC
(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によるクロ
マトグラムを用いて次の条件で測定される。
【0041】即ち、40℃のヒートチャンバー中でカラ
ムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒とし
てTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で
流し、試料濃度として0.05〜0.6重量%に調整し
た樹脂のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測
定する。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する
分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料によ
り作製された検量線の対数値とカウント数との関係から
算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料として
は、例えば、Pressure Chemical C
o.製あるいは東洋ソーダ工業社製の分子量が6×10
2 、2.1×103 、4×103 、1.75×104
5.1×104 、1.1×105 、3.9×105
8.6×105 、2×106 、4.48×106 のもの
を用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン試料
を用いるのが適当である。また、検出器にはRI(屈折
率)検出器を用いる。
【0042】カラムは、103 〜2×106 の分子量領
域を適確に測定するためには、市販のポリスチレンゲル
カラムを単独または複数組合せて用いるのが良い。例え
ば、Waters社製のμ−styragel 50
0,103 ,104 ,105 や、昭和電工社製のsho
dex KF−80Mや、KF−801,803,80
4,805,KA−802,803,804,805、
あるいは東洋曹達製のTSKgel G1000H,G
2000H,G2500H,G3000H,G4000
H,G5000H,G6000H,G7000H,GM
HR−L,GMH HR−N,GMHHR−M,GMHHR−H
が好ましい。
【0043】本発明の電子写真感光体においては式
(1)で示される構成単位が同一のもので構成される重
合体でも、2種類以上の式(1)で示される別種の構成
単位からなる共重合体でもよい。
【0044】本発明による電子写真感光体は特に優れた
耐ソルベントクラック性と機械的強度とAC帯電におけ
る耐電気特性を合わせ持ち、良好な電子写真特性を持っ
ているものである。
【0045】本発明による重合体は構成単位中に剛直性
を有するユニットが含有され、電子写真感光体形成時に
そのユニットが部分的にガラス化することによって高分
子被膜全体の耐久性を上げるものである。
【0046】またこの分子内部における部分的ガラス化
により分子内密度を上げかつ非晶質部分と結晶質部分を
同一分子内に併せ持つため塗膜形成時に発生する分子内
応力をも緩和することができ、それによりソルベントク
ラックの要因となる薬品が侵入しても内部応力を維持し
クラックが生じないと推定される。
【0047】機械的強度は結晶質部分の存在により強固
になるものと推測される。
【0048】耐電気特性においては、カーボネート結合
に比較してアリール基のエステル結合であるアリレート
構造はAC帯電による電流に強く特に耐電気性能が上が
っていると考えられる。この理由は確認されていないが
カーボネート結合はカルボキシ基の両側に酸素原子があ
るためダイポールモーメントが大きく電気エネルギーに
対して弱いためと推測される。
【0049】以下本発明に用いる電子写真感光体の構成
について説明する。
【0050】本発明における電子写真感光体は、感光層
が電荷輸送材料と電荷発生材料を同一の層に含有する単
層型であっても、電荷輸送層と電荷発生層に分離した積
層型でもよいが電子写真特性的には積層型が好ましい。
【0051】使用する導電性支持体は導電性を有するも
のであればよく、アルミニウム、ステンレス等の金属、
あるいは導電層を設けた金属、紙及びプラスチック等が
挙げられ、形状はシート状及び円筒状等が挙げられる。
【0052】LBP等画像入力がレーザー光の場合は散
乱による干渉縞防止、または支持体の傷を被覆すること
を目的とした導電層を設けてもよい。これは、カーボン
ブラック及び金属粒子等の導電性粉体をバインダー樹脂
に分散させて形成することができる。導電層の膜厚は5
〜40μmが好ましく、より好ましくは10〜30μm
である。
【0053】その上に接着機能を有する中間層を設け
る。中間層の材料としてはポリアミド、ポリビニルアル
コール、ポリエチレンオキシド、エチルセルロース、カ
ゼイン、ポリウレタン及びポリエーテルウレタン等が挙
げられる。これらは適当な溶剤に溶解して塗布される。
中間層の膜厚は0.05〜5μmが好ましく、より好ま
しくは0.3〜1μmである。
【0054】中間層の上には電荷発生層が形成される。
本発明に用いられる電荷発生物質としてはセレン−テル
ル、ピリリウム、チアピリリウム系染料、フタロシアニ
ン、アントアントロン、ジベンズピレンキノン、トリス
アゾ、シアニン、ジスアゾ、モノアゾ、インジゴ、キナ
クリドン及び非対称キノシアニン系の各顔料が挙げられ
る。機能分離型の場合、電荷発生層は前記電荷発生物質
を0.3〜4倍量のバインダー樹脂及び溶剤とともにホ
モジナイザー、超音波分散、ボールミル、振動ボールミ
ル、サンドミル、アトライター、ロールミル及び液衝突
型高速分散機等の方法でよく分散し、分散液を塗布、乾
燥させて形成される。電荷発生層の膜厚は5μm以下が
好ましく、より好ましくは0.1〜2μmである。
【0055】電荷輸送層は主として電荷輸送材料と本発
明に用いる重合体を含むバインダー樹脂とを溶剤中に溶
解させた塗料を塗工・乾燥して形成する。用いられる電
荷輸送材料としてはトリアリールアミン系化合物、ヒド
ラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合
物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物
及びチアゾール系化合物等が挙げられる。
【0056】これらは0.5〜2倍量のバインダー樹脂
と組み合わされ塗工、乾燥し電荷輸送層を形成する。電
荷輸送層の膜厚は5〜40μmが好ましく、より好まし
くは15〜30μmである。
【0057】図1に本発明の電子写真感光体を有するプ
ロセスカートリッジを有する電子写真装置の概略構成を
示す。
【0058】図において、1はドラム状の本発明の電子
写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速
度で回転駆動される。感光体1は、回転過程において、
一次帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位
の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービ
ーム走査露光等の像露光手段(不図示)からの画像露光
光4を受ける。こうして感光体1の周面に静電潜像が順
次形成されていく。
【0059】形成された静電潜像は、次いで現像手段5
によりトナー現像され、現像されたトナー現像像は、不
図示の給紙部から感光体1と転写手段6との間に感光体
1の回転と同期取り出されて給紙された転写材7に、転
写手段6により順次転写されていく。
【0060】像転写を受けた転写材7は、感光体面から
分離されて像定着手段8へ導入されて像定着を受けるこ
とにより複写物(コピー)として装置外へプリントアウ
トされる。
【0061】像転写後の感光体1の表面は、クリーニン
グ手段9によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面
化され、更に前露光手段(不図示)からの前露光光10
により除電処理された後、繰り返し像形成に使用され
る。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接
触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではな
い。
【0062】本発明においては、上述の電子写真感光体
1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリ
ッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカート
リッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写
真装置本体に対して着脱可能に構成してもよい。例え
ば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段
9の少なくともひとつを感光体1と共に一体に支持して
カートリッジ化して、装置本体のレール12等の案内手
段を用いて装置本体に着脱可能なプロセスカートリッジ
11とすることができる。
【0063】また、画像露光光4は、電子写真装置が複
写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や
透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化
し、この信号に従って行われるレーザービームの走査、
LEDアレイの駆動及び液晶シャッターアレイの駆動等
により照射される光である。
【0064】本発明の電子写真感光体は電子写真複写機
に利用するのみならず、レーザービームプリンター、C
RTプリンター、LEDプリンター、液晶プリンター及
びレーザー製版等電子写真応用分野にも広く用いること
ができる。
【0065】以下実施例に従って説明する。実施例中部
は重量部を表わす。 〔実施例1〕30φ、254mmのアルミニウムシリン
ダーを支持体とし、それに、以下の材料より構成される
塗料を支持体上に浸漬コーティング法で塗布し140℃
で30分熱硬化して15μmの導電層を形成した。
【0066】 導電性顔料:SnO2 コート処理硫酸バリウム 10部 抵抗調節用顔料:酸化チタン 2部 バインダー樹脂:フェノール樹脂 6部 レベリング材:シリコーンオイル 0.001部 溶剤:メタノール、メトキシプロパノール0.2/0.8 20部
【0067】次に、この上にN−メトキシメチル化ナイ
ロン3部及び共重合ナイロン3部をメタノール65部及
びn−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した溶液を浸
漬コーティング法で塗布し0.5μmの中間層を形成し
た。
【0068】次に、CuKα特性X線回折のブラッグ角
2θ±0.2°が9.0°、14.2°、23.9°及
び27.1°に強いピークを有するオキシチタニウムフ
タロシアニン(TiOPc)4部及びポリビニルブチラ
ール(商品名:エスレックBM2、積水化学製)2部及
びシクロヘキサノン60部をφ1mmガラスビーズを用
いたサンドミル装置で4時間分散した後、エチルアセテ
ート100部を加えて電荷発生層用分散液を調製した。
これを浸漬コーティング法で塗布し0.3μmの電荷発
生層を形成した。
【0069】次に、下記構造式のアミン化合物9部、
【0070】
【化4】 下記構造式のアミン化合物1部
【0071】
【化5】 と表2の条件1記載の重合体10部を、モノクロロベン
ゼン30部及びジクロロメタン70部の混合溶媒に溶解
した。
【0072】この重合体は分子量分布(Mw/Mn)が
2.2になるように所定ビフェノール(0.01mo
l)を水酸化ナトリウム(0.8g)及び塩化テトラメ
チルアンモニウム(1g)を水100mlに溶かして1
リットルのミキサー中に投入し、これに1,2−ジクロ
ロエタン(30ml)にテレフタル酸塩化物(0.00
5mol)及びイソフタル酸塩化物(0.005mo
l)を溶かしたものを攪拌しながら投入し10分高速攪
拌し2時間放置後、末端のカルボキシル基を停止するた
めにp−tert−ブチルフェノールをモノマーに対し
て5mol%投入し、さらに30分攪拌後、1,2−ジ
クロロエタン液を回収しこれに大量のヘキサンを投入し
ポリマーとして回収したものである。なお、回収後水洗
浄、クロロホルム溶解及びメタノール滴下による精製工
程を3回行ったものを用いた。
【0073】回収したポリマーについてはGPCにより
分子量分布(Mw/Mn)の測定を行った。表2の条件
1記載の重合体の分子量分布(Mw/Mn)は2.2と
なった。この塗料を浸積法で塗布し120℃で2時間乾
燥することによって、膜厚25μmの電荷輸送層を形成
した。
【0074】次に、評価について説明する。
【0075】装置はヒューレットパッカード製LBP
「レーザージェット4plus」(プロセススピード7
1mm/sec)を改造して用いた。改造は一次帯電の
制御を定電流制御を定電圧制御とした。作成した電子写
真感光体をこの装置で32℃、95%RH下で通紙耐久
(HH耐久)を行った。シーケンスはプリント1枚毎に
1回停止する間欠モードとした。
【0076】トナーがなくなったならば補給し画像で問
題が出るまで耐久した。
【0077】また、研磨テープを用いたテーバー摩耗試
験機を用い15分摩耗させ、そのときの重量減少分を測
定した。
【0078】更に、電子写真感光体の一部に3000L
ux、10分間の白色蛍光灯の光を当て10分間放置
後、明部電位を測定し光を当てる前から明部電位がどれ
だけ下がったかを測定しフォトメモリー値とした。
【0079】更に、ソルベントクラック性は表面に皮脂
を付着させ48時間放置し顕微鏡観察によりソルベント
クラックの有無を観察し、クラックの認められたものを
×、認められないものを○とした。
【0080】その結果を表3に示す。
【0081】
【表7】 テレフタル酸塩化物とイソフタル酸塩化物の混合比はモ
ル比で1:1とした。
【0082】〔実施例2〜12〕電荷輸送層のバインダ
ー樹脂に表2の条件2〜12のものを用いた以外は実施
例1と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結
果を表3に示す。
【0083】
【表8】
【0084】〔比較例1〜5〕電荷輸送層のバインダー
樹脂に表4の条件1〜5のものを用いた以外は実施例1
と同様に電子写真感光体を作成し評価した。その結果を
表5に示す。
【0085】
【表9】
【0086】
【表10】
【0087】
【表11】
【0088】
【発明の効果】本発明の電子写真感光体は、機械的強度
を損なうことなく優れた耐ソルベントクラック性を有
し、更に機械的強度が強く、かつ直接帯電による放電に
対する耐電気特性が良好であり、フォトメモリーが小さ
く製造が容易な直接帯電に適した電子写真感光体、及び
該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジ及び電
子写真装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子写真感光体を有するプロセスカー
トリッジを有する電子写真装置の概略構成の例を示す図
である。
【符号の説明】 1 本発明の電子写真感光体 2 軸 3 一次帯電手段 4 画像露光光 5 現像手段 6 転写手段 7 転写材 8 像定着手段 9 クリーニング手段 10 前露光光 11 プロセスカートリッジ 12 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 宣道 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に感光層を有する電子写
    真感光体において、該電子写真感光体の表面層が、分子
    量分布(Mw/Mn)3.0以下である下記一般式
    (1)で示される繰り返し単位を有するポリアリレート
    樹脂を含有することを特徴とする電子写真感光体。 【化1】 (式中、Xは−CR1314−(R13及びR14は水素原
    子、置換されてもよいメチル基、エチル基、プロピル基
    またはフェニル基、またはR13とR14が結合することに
    よって形成されるシクロペンチリデン基またはシクロヘ
    キシリデン基である)、置換されてもよいメチレン基、
    エチレン基、フルオレン基、単結合、−O−、−S−、
    −SO−または−SO2 −である。また、R1 乃至R12
    は水素原子、ハロゲン原子、置換されてもよいメチル
    基、エチル基、プロピル基、フェニル基またはナフチル
    基である。)
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電子写真感光体、及び帯
    電手段、現像手段及びクリーニング手段からなる群より
    選ばれた少なくともひとつの手段を一体に支持し、電子
    写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセ
    スカートリッジ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の電子写真感光体、帯電手
    段、像露光手段、現像手段及び転写手段を有することを
    特徴とする電子写真装置。
JP34793496A 1996-12-26 1996-12-26 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置 Expired - Fee Related JP3825852B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34793496A JP3825852B2 (ja) 1996-12-26 1996-12-26 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP34793496A JP3825852B2 (ja) 1996-12-26 1996-12-26 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10186706A true JPH10186706A (ja) 1998-07-14
JP3825852B2 JP3825852B2 (ja) 2006-09-27

Family

ID=18393602

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP34793496A Expired - Fee Related JP3825852B2 (ja) 1996-12-26 1996-12-26 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3825852B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000227668A (ja) * 1999-02-04 2000-08-15 Canon Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2002040680A (ja) * 2000-05-17 2002-02-06 Mitsubishi Chemicals Corp 画像形成方法及び画像形成装置
JP2003262968A (ja) * 2002-03-07 2003-09-19 Canon Inc 電子写真感光体、その製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2006113612A (ja) * 1999-12-20 2006-04-27 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体
JP2013178513A (ja) * 2012-02-10 2013-09-09 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、および画像形成装置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000227668A (ja) * 1999-02-04 2000-08-15 Canon Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2006113612A (ja) * 1999-12-20 2006-04-27 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体
JP2002040680A (ja) * 2000-05-17 2002-02-06 Mitsubishi Chemicals Corp 画像形成方法及び画像形成装置
JP2003262968A (ja) * 2002-03-07 2003-09-19 Canon Inc 電子写真感光体、その製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2013178513A (ja) * 2012-02-10 2013-09-09 Mitsubishi Chemicals Corp 電子写真感光体、電子写真感光体カートリッジ、および画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3825852B2 (ja) 2006-09-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3897522B2 (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置
JPH0973183A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
JP3287379B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3825852B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3565466B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3397592B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3585197B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3492125B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH1020523A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3501615B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3953072B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3679641B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4217362B2 (ja) 電子写真感光体、並びに、該電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2002131942A5 (ja)
JP3566462B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3549137B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH10115946A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えたプロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4143222B2 (ja) 電子写真感光体及び電子写真装置
JP3402960B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP3761990B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH10123741A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH1039532A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH1020522A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JPH0980773A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2000162810A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置

Legal Events

Date Code Title Description
A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20051220

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20060120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090707

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees