JP6095457B2 - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6095457B2
JP6095457B2 JP2013086148A JP2013086148A JP6095457B2 JP 6095457 B2 JP6095457 B2 JP 6095457B2 JP 2013086148 A JP2013086148 A JP 2013086148A JP 2013086148 A JP2013086148 A JP 2013086148A JP 6095457 B2 JP6095457 B2 JP 6095457B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
photosensitive member
group
electrophotographic photosensitive
oxide particles
compound represented
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013086148A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014209153A (ja
JP2014209153A5 (ja
Inventor
石塚 由香
由香 石塚
亮一 時光
亮一 時光
北村 航
航 北村
舞 村上
舞 村上
田辺 幹
幹 田辺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2013086148A priority Critical patent/JP6095457B2/ja
Priority to US14/784,533 priority patent/US9557664B2/en
Priority to CN201480021505.4A priority patent/CN105143988B/zh
Priority to PCT/JP2014/059792 priority patent/WO2014171338A1/en
Publication of JP2014209153A publication Critical patent/JP2014209153A/ja
Publication of JP2014209153A5 publication Critical patent/JP2014209153A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6095457B2 publication Critical patent/JP6095457B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
    • G03G5/142Inert intermediate layers
    • G03G5/144Inert intermediate layers comprising inorganic material
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/02Charge-receiving layers
    • G03G5/04Photoconductive layers; Charge-generation layers or charge-transporting layers; Additives therefor; Binders therefor
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03GELECTROGRAPHY; ELECTROPHOTOGRAPHY; MAGNETOGRAPHY
    • G03G5/00Recording members for original recording by exposure, e.g. to light, to heat, to electrons; Manufacture thereof; Selection of materials therefor
    • G03G5/14Inert intermediate or cover layers for charge-receiving layers
    • G03G5/142Inert intermediate layers

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
近年、電子写真装置に用いられる電子写真感光体として、金属酸化物粒子、および有機化合物を含有する下引き層と、該下引き層上に設けられた電荷発生物質および電荷輸送物質を含有する感光層とを有する電子写真感光体(有機電子写真感光体)が用いられている。
電子写真感光体の電位特性(帯電性や感度)は、下引き層および感光層に用いられる材料の種類に依存する。特に、下引き層に用いられる金属酸化物粒子、有機化合物は、電子写真感光体の電位特性を大きく左右する材料である。よって、上記材料の構造や組み合わせによって、電子写真感光体の電位特性を向上させることができることがわかっている。
電子写真装置の高速化(プロセススピードの高速化)に伴い、帯電性の向上、高感度化など電位特性をより良くすることはもちろんのことであるが、繰り返し使用時の電位変動(帯電性の変化、感度の変化)をより抑えることも課題となっている。特に金属酸化物粒子は、高温高湿環境下における繰り返し使用で電位変動が大きくなることが課題となっている。これは金属酸化物粒子が水を吸湿することで電荷の流れが抑制され、その結果、電位が変動すると考えられている。よって水の吸湿を抑えることで電位変動を低減する必要が生じている。
具体的には、特許文献1では、下引き層に金属酸化物粒子、およびアントラキノン構造を有する有機化合物を用いで、高温高湿下における繰り返し画像形成試験における除電後残留電位の変動量が抑制されることが開示されている。
特開2008−046420号公報
電位変動に関して以下に示す電子写真装置の使用方法において特に高温高湿下において問題となっている。
具体的には、下記(1)および(2)の観点における電位変動(帯電性の変化、感度の変化)をより抑えることが課題となっている。
(1)電子写真感光体の使用開始時から電子写真感光体の寿命を迎えるまでの間の長期間の繰り返し使用、および、
(2)比較的短期間(例えば画像出力開始1枚目から連続1000枚程度出力するまでの間)の繰り返し使用
上記(1)の観点では、電子写真感光体の構成によって電位変動が大きくなる(電位特性が大きく劣化する)場合がある。このような場合、長期間繰り返し使用した後に電子写真感光体を放置したとしても、使用開始時の電位特性には戻らず、回復性が小さいといえる。
一方、上記(2)の観点において電位変動が大きい場合、例えば、出力した用紙1枚目の画像の色味と1000枚目の色味が変化してしまうことがある。しかしながら、このような短期間の電位変動は、電子写真感光体を放置することで、使用開始時の電位特性まで比較的短時間で回復しやすい。
そして、上記(2)において放置したとしても短時間で回復しきれなくなった電位変動分の積み重ねが、上記(1)における電位変動につながると考えられている。
電子写真感光体にとって、上記(1)および(2)の観点における電位変動を抑え、常に安定した画像を出力可能にすることが重要である。そして、とりわけ問題となるのが、上記(2)の観点における電位変動であり、色味の変化がいかなる状況においても小さいことが強く求められる。
すなわち、電子写真感光体の使用のごく初期における上記(2)における電位変動が抑制されていること、および、その電子写真感光体を長期間繰り返し使用した後においても上記(2)における電位変動が抑制されていることが求められる。
本発明者らの検討の結果、特許文献1に開示されている電子写真感光体は、高温高湿下において電子写真感光体の使用のごく初期の段階では短期間使用したときの電位変動(上記(2))は小さかいことが分かった。しかしながら、これらの電子写真感光体を長期間繰り返し使用(上記(1))した後、再び短期間使用したときの電位変動(上記(2))を見てみると、初期に測定した電位変動量よりも大きくなる場合があることが明らかとなり、より改善の余地があることが分かった。
また、低温低湿環境下で、上記(1)または(2)の電位変動量が小さくても、高温高湿環境下では、電位変動量が大きくなる場合があることも明らかとなり、より改善の余地があることが分かった。
本発明の目的は、高温高湿環境下において長期間繰り返し使用した後でも短期間使用したときの電位変動が抑制された電子写真感光体、およびその製造方法を提供することにある。
また、本発明の目的は、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することにある。
本発明は、支持体、該支持体上に設けられた下引き層および該下引き層上に設けられた感光層を有する電子写真感光体において、
該下引き層が、金属酸化物粒子、および下記式(1)で示される化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体である。
Figure 0006095457
(式(1)中、R〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロへキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、またはRおよびRn+1が共同してシクロヘキサン環を形成するために必要な原子団を示す。R〜R10の中の少なくとも1つはカルボキシル基またはヒドロキシ基である。nは、1〜9の整数である。)
また、本発明は、支持体、支持体上に形成された下引き層、該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造方法であって、
該製造方法が、金属酸化物粒子、および上記式(1)で示される化合物を含有する下引き層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を加熱乾燥させて該下引き層を形成する工程を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。
また、本発明は、前記電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジに関する。
また、本発明は、前記電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段、および転写手段を有する電子写真装置に関する。
本発明によれば、高温高湿環境下において長期間繰り返し使用した後でも短期間使用したときの電位変動が抑制された電子写真感光体、およびその製造方法が提供される。
また、本発明によれば、上記電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置が提供される。
本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
本発明は、電子写真感光体の下引き層が、金属酸化物粒子と下記式(1)で示される化合物を含有することを特徴としている。
Figure 0006095457
(式(1)中、R〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロへキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、またはRおよびRn+1が共同してシクロヘキサン環を形成するために必要な原子団を示す。R〜R10の中の少なくとも1つはカルボキシル基またはヒドロキシ基である。nは、1〜9の整数である。)
式(1)で示される化合物を下引き層に含有させることで長期間繰り返し使用した後、短期間使用したときの電位変動が良好になる理由に関して、本発明者らは、以下のように推測している。
すなわち、本発明者らは、式(1)で示される化合物が金属酸化物粒子の表面と相互作用することにより、分子内電荷移動錯体を形成し、電子を受け取りやすい状態になると推測している。例えば、感光層(電荷発生層)からの電子の受け取りをスムーズにさせ、かつ、金属酸化物粒子から電子を引き寄せて金属酸化物粒子間での電子の授受をスムーズにさせて電荷の滞留を抑制しているのではないかと推測している。
以下に、式(1)で示される化合物の具体例を示すが、本発明は、これらに限定されるものではない。
Figure 0006095457
Figure 0006095457
Figure 0006095457
Figure 0006095457
Figure 0006095457
Figure 0006095457
Figure 0006095457
Figure 0006095457
特に、式(1)中、金属酸化物粒子の表面と相互作用可能な基(カルボキシル基、ヒドロキシ基)が1つのみ(R〜R10の1つのみが、カルボキシル基またはヒドロキシ基)である(1−1)、(1−2)、(1−7)、(1−8)、(1−9)、(1−10)、(1−11)、(1−12)、(1−13)、(1−14)、(1−16)が、長期間の繰り返し使用において電位変動がより抑制される。
さらに、長期間繰り返し使用した後の短期間使用したときの電位変動がより抑えられる構造としては(1−1)、(1−2)が挙げられる。
構造式(1−11)は、式(1)中、R,R〜RおよびR10のそれぞれが水素原子であり、RおよびRが共同して無置換のn−ブチレン基となり、Rがヒドロキシ基の例である。
構造式(1−12)は、式(1)中、R,R〜RおよびR10のそれぞれが水素原子であり、共同してシクロヘキサン環を形成するために必要な原子団として、RおよびRが共同して無置換のn−ブチレン基となり、Rがカルボキシル基の例である。
また、下引き層における式(1)で示される化合物の含有量は、金属酸化物粒子に対して0.01質量%以上20質量%以下であることが好ましい。より好ましくは、0.05質量%以上5質量%以下、さらに好ましくは、0.05質量%以上4質量%以下である。含有量が0.05質量%以上であれば、金属酸化物粒子との相互作用による帯電の変動を抑制するという効果が大きくなる。含有量が4質量%以下であれば、化合物同士の相互作用が抑えられ、その結果、上記効果が大きくなる。
また、本発明において、下引き層に含有される金属酸化物粒子としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウムの粒子などが挙げられ、これらの金属酸化物粒子から選択される少なくとも1種を用いればよい。中でも酸化チタン粒子、酸化亜鉛粒子、酸化スズ粒子は長期間の繰り返し使用で帯電の変動がより抑制されるため好ましく、更には酸化亜鉛粒子がより好ましい。
下引き層中において、金属酸化物粒子の含有量は、好ましくは、金属酸化物粒子/樹脂が2/1から4/1の範囲である。
更に、表面処理剤で処理されている金属酸化物粒子を使用すると、長期間繰り返し使用したときの電位変動がより抑制されるため、金属酸化物粒子は、金属酸化物の表面がシランカップリング剤などの表面処理剤で処理されている粒子であることが好ましい。
また、本発明において、下引き層に含有される有機樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、フェノール樹脂、ブチラール樹脂、ポリアクリレート、ポリアセタール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアリルエーテル、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリビニルアルコール、ポリブタジエン、ポリプロピレンなどが挙げられる。
これらの中でも、ポリウレタンが、より好ましい。
本発明の電子写真感光体は、支持体、該支持体上に形成された下引き層、該下引き層上に感光層を有する電子写真感光体である。感光層は、電荷発生物質を含有する電荷発生層と、電荷輸送物質を含有する電荷輸送層を有する積層型感光層であることが好ましい。
支持体としては、導電性を有していればよく(導電性支持体)、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレスなどの金属製(合金製)の支持体を用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金などを真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子の導電性粒子を適当な結着樹脂とともにプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体を用いることもできる。また、支持体の形状としては、円筒状やベルト状が挙げられるが、円筒状が好ましい。
また、支持体の表面は、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制を目的として、切削処理、粗面化処理、またはアルマイト処理を施してもよい。
支持体と下引き層との間には、レーザー光の散乱による干渉縞の抑制や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。導電層は、カーボンブラック、導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。導電層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることがより好ましい。
支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、上記下引き層が設けられる。
本発明において、下引き層を形成するための下引き層用塗布液は、金属酸化物粒子および式(1)で示される化合物を有機樹脂および溶剤とともに分散処理して得られる下引き層用塗布液としてもよい。あるいは、金属酸化物粒子と式(1)で示される化合物を溶剤とともに分散処理して得られる分散液に、有機樹脂を溶解させた液を加え、さらに分散処理して得られる下引き層用塗布液としてもよい。
本発明の電子写真感光体の下引き層は、これらの方法で得られた塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を加熱乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、例えば、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。
下引き層用塗布液に用いられる溶剤は、例えば、アルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物が挙げられる。
また、本発明の電子写真感光体の下引き層には、干渉縞の抑制や製膜性向上を目的とし、無機微粒子、有機樹脂微粒子、レべリング剤を含有させてもよい。
下引き層の膜厚は、0.5〜30μmであることが好ましく、特には10〜30μmであることがより好ましい。
電荷発生層中の電荷発生物質としては、例えば、アゾ顔料、フタロシアニン顔料、インジゴ顔料、ペリレン顔料、多環キノン顔料、スクワリリウム色素、ピリリウム塩、チアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素、キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、シアニン染料、アントアントロン顔料、ピラントロン顔料、キサンテン色素、キノンイミン色素、スチリル色素が挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
また、これら電荷発生物質の中でも、感度の観点から、フタロシアニン顔料やアゾ顔料が好ましく、特にはフタロシアニン顔料がより好ましい。
また、フタロシアニン顔料の中でも、特にオキシチタニウムフタロシアニンあるいはクロロガリウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンが優れた電荷発生効率を示す。
さらに、ヒドロキシガリウムフタロシアニンの中でも、電位特性の観点から、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θが7.4°±0.3°および28.2°±0.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶がより好ましい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、ブチラール樹脂、ベンザール樹脂、ポリアクリレート、ポリアセタール、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアリルエーテル、ポリアリレート、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリビニルアセタール、ポリブタジエン、ポリプロピレン、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂が挙げられる。これらの中でも、特には、ブチラール樹脂が好ましい。
これらは、単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤とともに分散処理して得られる電荷発生層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機を用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、質量比で0.3:1〜10:1の範囲が好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、例えば、アルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤を必要に応じて添加することもできる。
電荷輸送物質としては、例えば、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ブタジエン化合物などが挙げられる。これらの中でも、電荷の高移動化という観点から、トリアリールアミン化合物が好ましい。
電荷輸送層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アクリロニトリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂、フェノキシ樹脂、ポリアクリルアミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリアリルエーテル、ポリアリレート、ポリイミド、ポリウレタン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリフェニレンオキシド、ポリブタジエン、ポリプロピレン、メタクリル樹脂などが挙げられる。特には、ポリアリレート、ポリカーボネートが好ましい。これらは、単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解させて得られる電荷輸送層用塗布液を塗布して塗膜を形成し、得られた塗膜を乾燥させることによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、質量比で0.3:1〜10:1の範囲が好ましい。また、クラックを抑制する観点から、乾燥温度は60℃以上150℃以下が好ましく、特には80℃以上120℃以下がより好ましい。また、乾燥時間は10分以上60分以下が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いられる溶剤としては、例えば、プロパノールやブタノールなどのアルコール(特に炭素原子数3以上のアルコール)、アニソール、トルエン、キシレン、クロロベンゼンなどの芳香族炭化水素、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサンなどが挙げられる。
また、電荷輸送層を積層構成とする場合は、電子写真感光体の表面側の電荷輸送層については、電子写真感光体の機械的強度を高めるために、連鎖重合性官能基を有する電荷輸送物質を重合および/または架橋させることによって硬化させてなる層とすることが好ましい。
連鎖重合性官能基としては、例えば、アクリル基、メタクリル基、アルコキシシリル基、エポキシ基などが挙げられる。連鎖重合性官能基を有する電荷輸送物質を重合および/または架橋させるためには、熱、光、放射線(電子線など)を用いることができる。
電子写真感光体の電荷輸送層が1層である場合、その電荷輸送層の膜厚は5μm以上40μm以下であることが好ましく、特には8μm以上30μm以下であることがより好ましい。
電荷輸送層を積層構成とした場合の電子写真感光体の支持体側の電荷輸送層の膜厚は、5μm以上30μm以下であることが好ましく、電子写真感光体の表面側の電荷輸送層については、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤などを必要に応じて添加することもできる。
感光層上には、該感光層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、上述した各種結着樹脂を溶剤に溶解させて得られる保護層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、樹脂モノマーあるいはオリゴマーを溶剤に溶解させて得られる保護層用塗布液を塗布し、これを硬化および/または乾燥させることによって保護層を形成してもよい。硬化には、光、熱または放射線(電子線など)を用いることができる。
保護層の膜厚は0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、特には1μm以上7μm以下であることが好ましい。また、保護層には、導電性粒子などを必要に応じて添加することもできる。
上記各層の塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法などの塗布方法を用いることができる。
また、電子写真感光体の最表面の層(表面層)には、シリコーンオイル、ワックス、ポリテトラフルオロエチレン粒子、シリカ粒子、アルミナ粒子、窒化ホウ素などの潤滑剤を含有させてもよい。
図1に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を示す。
図1において、円筒状の本発明の電子写真感光体1は、軸2を中心に矢印方向(時計回り)に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1の表面は、回転過程において、帯電手段3(一次帯電手段:帯電ローラーなど)により、正または負の所定電位に均一に帯電される。次いで、原稿からの反射光であるスリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の表面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
電子写真感光体1の表面に形成された静電潜像は、次いで現像手段5内の現像剤に含まれる荷電粒子(トナー)で正規現像または反転現像により顕画化されてトナー像となる。
次いで、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が、転写手段6(転写ローラーなど)からの転写バイアスによって、転写材Pに順次転写されていく。ここで、転写材Pは、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて、電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に給送される。また、転写手段6には、バイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。
トナー像の転写を受けた転写材P(最終転写材(紙やフィルムなど)の場合)は、電子写真感光体の表面から分離されて定着手段8へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。転写材Pが中間転写体などの場合は、複数次の転写工程の後に定着処理を受けてプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段7(クリーニングブレードなど)によって転写残りの現像剤(転写残トナー)などの付着物の除去を受けて清浄面化される。近年、クリーナレスシステムも研究され、転写残トナーを直接、現像器などで回収することもできる。さらに、電子写真感光体1の表面は、前露光手段(不図示)からの前露光光(不図示)により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、図1に示すように、帯電手段3が帯電ローラーなどを用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7などの構成要素のうち、複数のものを容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。そして、このプロセスカートリッジを、複写機やレーザービームプリンターなどの電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、帯電手段3、現像手段5およびクリーニング手段7の少なくとも1つを電子写真感光体1とともに一体に支持してカートリッジ化して、装置本体のレールなどの案内手段10を用いて装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9とすることができる。
露光光4は、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光である。あるいは、露光光4は、センサーで原稿を読み取り、信号化し、この信号にしたがって行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動または液晶シャッターアレイの駆動などにより照射される光である。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を意味する。
(実施例1)
支持体(導電性支持体)として、直径30mm、長さ357.5mmのアルミニウムシリンダーを用いた。
次に、金属酸化物粒子として下記の酸化亜鉛粒子100部をトルエン500部と撹拌混合し、これに表面処理剤として下記のシランカップリング剤1.2部を添加し、1時間攪拌した。
・酸化亜鉛粒子(比表面積:19m/g、粉体抵抗:4.7×10Ω・cm)
・シランカップリング剤(化合物名:N-2-(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、商品名:KBM602、信越化学工業(株)製)
その後、トルエンを減圧留去して、温度130℃で6時間加熱乾燥し、表面処理された酸化亜鉛粒子を得た。
次に、ポリオール樹脂として下記のブチラール樹脂15部および下記のブロック化イソシアネート15部をメチルエチルケトン73.5部と1−ブタノール73.5部の混合溶液に溶解させた。
・ブチラール樹脂(商品名:BM−1、積水化学工業(株)製)
・ブロック化イソシアネート(商品名:スミジュール3175、住友バイエルンウレタン社製)
この溶液に前記表面処理された酸化亜鉛粒子80.8部、上記式(1−1)で示される化合物0.81部(東京化成工業(株)製)を加え、これを直径0.8mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で温度23±3℃雰囲気下で3時間分散した。
分散後、ガラスビーズを分離し、下記のシリコーンオイル0.01部、下記のメラミン樹脂微粒子5.6部を加えて攪拌し、下引き層用塗布液を調製した。
・シリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レダウコーニングシリコーン社製)0.01部
・メラミン樹脂微粒子(商品名:オプトビーズ3500M、日産化学工業(株)製、平均一次粒径3.5μm)
この下引き層用塗布液を上記支持体上に浸漬塗布し、得られた塗膜を40分間温度160℃で乾燥させて、式(1−1)で示される化合物、酸化亜鉛粒子、およびポリウレタン樹脂を有し、膜厚が18μmの下引き層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角2θ±0.2°の7.4°および28.1°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン結晶(電荷発生物質)4部、および、下記構造式(A)で示される化合物0.04部を、シクロヘキサノン100部にポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)2部を溶解させた液に加えた。
Figure 0006095457
その後、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルにて温度23±3℃の雰囲気下で1時間分散処理し、分散処理後、酢酸エチル100部を加えることによって、電荷発生層用塗布液を調製した。この電荷発生層用塗布液を下引き層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を10分間温度90℃で乾燥させることによって、膜厚が0.21μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記構造式(B)で示されるアミン化合物50部、下記構造式(C)で示されるアミン化合物50部、および、下記のポリカーボネート100部を、クロロベンゼン650部およびメチラール150部の混合溶剤に溶解させた。このようにして、電荷輸送層(第1電荷輸送層)用塗布液を調製した。
・ポリカーボネート(商品名:ユーピロンZ400、三菱ガス化学(株)製)
Figure 0006095457
Figure 0006095457
この電荷輸送層用塗布液を、液が均一になってから1日間放置した後、電荷発生層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を60分間温度110℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層(第1電荷輸送層)を形成した。
次に、下記構造式(D)で示される化合物(連鎖重合性官能基であるアクリル基を有する電荷輸送物質(正孔輸送性化合物))45部、および、n−プロパノール55部を超高圧分散機で分散混合することによって、表面層(第2電荷輸送層)用塗布液を調製した。
Figure 0006095457
この表面層用塗布液を第1電荷輸送層上に浸漬塗布し、得られた塗膜を5分間温度50℃で乾燥させ、乾燥後、加速電圧60kV、吸収線量8000Gyの条件で塗膜に電子線を照射し、塗膜を硬化させた。
引き続き、塗膜が温度120℃になる条件で3分間加熱処理を行った。電子線の照射から3分間の加熱処理までの酸素濃度は20ppmであった。
次に、大気中において、塗膜が温度100℃になる条件で30分加熱処理を行うことによって、膜厚が5μmである表面層(第2電荷輸送層)を形成した。
このようにして、支持体、下引き層、電荷発生層、電荷輸送層(第1電荷輸送層)および表面層(第2電荷輸送層)をこの順に有する電子写真感光体を作製した。
(実施例2〜17)
実施例1において、下引き層用塗布液の調製に用いた式(1)で示される化合物および金属酸化物粒子の種類および使用量等を表1に示すようにした以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例18、19)
実施例1において、下引き層用塗布液中の表面処理された酸化亜鉛粒子を80.8部から120部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(実施例20、21)
実施例1において、下引き層用塗布液中の表面処理された酸化亜鉛粒子を80.8部から130部に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を作製した。
(比較例1)
実施例1において、上記式(1−1)で示される化合物を下引き層に用いなかったことに加え、電荷発生層用塗布液を作製する際に上記式(1−5)を0.04部加えて分散処理した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
(比較例2)
実施例1において、上記式(1−1)で示される化合物を下記構造式(E)(東京化成工業(株)製)で示される化合物に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
Figure 0006095457
(比較例3)
実施例1において、上記式(1−1)で示される化合物を下記構造式(F)(東京化成工業(株))で示される化合物に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
Figure 0006095457
(比較例4)
実施例1において、上記式(1−1)で示される化合物を下記構造式(G)(東京化成工業(株)製)で示される化合物に変更した以外は、実施例1と同様にして電子写真感光体を製造した。
Figure 0006095457
(評価)
実施例1〜17および比較例1〜4の電子写真感光体の評価方法については、以下のとおりである。
<電位変動>
評価装置としては、キヤノン(株)製の複写機(商品名:GP405、プロセススピードは210mm/sec、(一次)帯電手段は直流電流に交流電流を重畳したゴムローラー型の接触帯電(帯電ローラー)、露光手段はレーザー像露光、現像手段は1成分磁性ネガトナー非接触現像系、転写手段はローラー型接触転写系、クリーニング手段はゴムブレードをカウンター方向に設定したクリーナー、前露光手段はヒューズランプを用いた前露光)を用いた。この評価装置に実施例1〜17および比較例1〜4の電子写真感光体をそれぞれ設置した。
温度30℃/湿度80%RHの環境下に上記評価装置を設置した。帯電ローラーの交流成分を1500Vpp、1500Hzとし、直流成分を−850Vとしたときの長期繰り返し使用試験前の初期暗部電位(Vda)、および、780nmレーザー露光照射における長期繰り返し使用試験前の初期明部電位(Vla)が、各電子写真感光体において−200Vになるように調整した。
電子写真感光体の表面電位は、評価装置から、現像用カートリッジを抜き取り、そこに電位測定装置を挿入し、測定を行った。電位測定装置は、現像用カートリッジの現像位置に電位測定プローブを配置することで構成されており、電子写真感光体に対する電位測定プローブの位置は、ドラム状の電子写真感光体の軸方向の中央、電子写真感光体の表面からのギャップを3mmとした。
次に、評価手順について下記(1)および(2)にしたがって実施した。なお、各電子写真感光体において初期に設定した交流成分/直流成分および露光条件はそのままで下記(1)および(2)の評価を行った。また、電子写真感光体は、温度30℃/湿度80%RHの環境下になじませるため、48時間放置した後、評価を行った。
(1)上記評価装置に電子写真感光体および電位測定装置を装着し、下記の電位を測定した。
長期繰り返し使用試験前の初期暗部電位(Vda)
長期繰り返し使用試験前の初期明部電位(Vla)
次に、長期繰り返し使用試験に先立って999枚の短期耐久試験を非通紙にて行い、下記の電位を測定した。
長期繰り返し使用試験前999枚目の暗部電位(Vdb)
長期繰り返し使用試験前999枚目の明部電位(Vlb)
そして、暗部電位および明部電位のそれぞれについて下記の変動量を計算し、それぞれ、長期繰り返し使用試験前の暗部電位変動量ΔVd(ab)、長期繰り返し使用試験前の明部電位変動量ΔVl(ab)とした。
長期繰り返し使用試験前の初期暗部電位(Vda)−長期繰り返し使用試験前の999枚目の暗部電位(Vdb)=長期繰り返し使用試験前の暗部電位変動量ΔVd(ab)
長期繰り返し使用試験前の初期明部電位(Vla)−長期繰り返し使用試験前の999枚目の明部電位(Vlb)=長期耐久試験前の明部電位変動量ΔVl(ab)
(2)その後、電位測定装置を取り外し、現像用カートリッジを取り付け、50000枚の通紙による長期繰り返し使用試験を行った。長期繰り返し使用試験終了後、同環境下(温度30℃/湿度80%RH)に24時間放置した。放置後、電位測定装置に付け替えて、下記の電位を測定した。
長期繰り返し使用試験後の初期暗部電位(Vdc)
長期繰り返し使用試験後の初期明部電位(Vlc)
次に、長期繰り返し使用試験後における999枚の短期繰り返し使用試験を非通紙にて行い、下記の電位を測定した。
長期繰り返し使用試験後の999枚目の暗部電位(Vdd)
長期繰り返し使用試験後の999枚目の明部電位(Vld)
そして、暗部電位および明部電位のそれぞれについて下記の変動量を計算し、それぞれ、長期繰り返し使用試験後の暗部電位変動量ΔVd(cd)、長期繰り返し使用試験後の明部電位変動量ΔVl(cd)とした。
長期繰り返し使用試験後の初期暗部電位(Vdc)−長期繰り返し使用試験後の999枚目の暗部電位(Vdd)=長期繰り返し使用試験後の暗部電位変動量ΔVd(cd)
長期繰り返し使用試験後の初期明部電位(Vlc)−長期繰り返し使用試験後の999枚目の明部電位(Vld)=長期繰り返し使用試験後の明部電位変動量ΔVl(cd)
なお、50000枚繰り返し使用試験(長期繰り返し使用試験)時のシーケンスは、A4サイズの紙、6%印字比率において、1枚ごとに1回停止する間欠モード(8秒/枚)とした。
Figure 0006095457
なお、化合物(1−2)、化合物(1−15)および化合物(1−16)は東京化成工業(株)製を使用し、化合物(1−5)は和光純薬工業(株)製を使用した。
金属酸化物粒子としては下記のものを使用した。酸化チタン粒子:テイカ(株)製、商品名:TKP−101、結晶粒子径:6nm。酸化スズ粒子:シーアイ化成(株)製、商品名:NanoTek SnO、結晶粒子径:21nm。酸化アルミナ粒子:シーアイ化成(株)製、商品名:NanoTek Al、結晶粒子径:21nm。
また、表面処理剤として使用したKBM−603は信越化学工業(株)製のシランカップリング剤(化合物名:N-2-(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン)である。
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 クリーニング手段
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
P 転写材

Claims (14)

  1. 支持体、下引き層、感光層を有する電子写真感光体において、
    該下引き層が、金属酸化物粒子および下記式(1)で示される化合物を含有することを特徴とする電子写真感光体。
    Figure 0006095457
    (式(1)中、R〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロへキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、またはRおよびRn+1が共同してシクロヘキサン環を形成するために必要な原子団を示す。R〜R10の中の少なくとも1つはカルボキシル基またはヒドロキシ基である。nは、1〜9の整数である。)
  2. 前記式(1)中、R〜R10の1つのみが、カルボキシル基またはヒドロキシ基である請求項1に記載の電子写真感光体。
  3. 前記式(1)で示される化合物が、下記式(1−1)で示される化合物、または下記式(1−2)で示される化合物である請求項1または2に記載の電子写真感光体。
    Figure 0006095457
  4. 前記下引き層における前記式(1)で示される化合物の含有量が、前記金属酸化物粒子に対して0.05質量%以上4質量%以下である請求項1〜3のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  5. 前記金属酸化物粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛および酸化スズからなる群より選択される少なくとも1種を有する粒子である請求項1〜4のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  6. 前記金属酸化物粒子がシランカップリング剤で表面処理された金属酸化物粒子である請求項1〜5のいずれか1項に記載の電子写真感光体。
  7. 支持体、該支持体上に形成された下引き層、該下引き層上に形成された感光層を有する電子写真感光体を製造する電子写真感光体の製造方法であって、
    該製造方法が、金属酸化物粒子、および下記式(1)で示される化合物を含有する下引き層用塗布液の塗膜を形成し、該塗膜を加熱乾燥させて該下引き層を形成する工程を有することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
    Figure 0006095457
    (式(1)中、R〜R10は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロへキシル基、カルボキシル基、ヒドロキシ基、またはRおよびRn+1が共同してシクロヘキサン環を形成するために必要な原子団を示す。R〜R10の少なくとも1つはカルボキシル基またはヒドロキシ基である。nは、1〜9の整数である。)
  8. 前記式(1)中、R〜R10の1つのみが、カルボキシル基またはヒドロキシ基である請求項7に記載の電子写真感光体の製造方法。
  9. 前記式(1)で示される化合物が、下記式(1−1)で示される化合物、または下記式(1−2)で示される化合物である請求項7または8に記載の電子写真感光体の製造方法。
    Figure 0006095457
  10. 前記下引き層における前記式(1)で示される化合物の含有量が、前記金属酸化物粒子に対して0.05質量%以上4質量%以下である請求項7〜9のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  11. 前記金属酸化物粒子が、酸化チタン、酸化亜鉛および酸化スズからなる群より選択される少なくとも1種を有する粒子である請求項7〜10のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  12. 前記金属酸化物粒子が、シランカップリング剤で表面処理された金属酸化物粒子である請求項7〜11のいずれか1項に記載の電子写真感光体の製造方法。
  13. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体と、帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも1つの手段とを一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  14. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の電子写真感光体、ならびに、帯電手段、露光手段、現像手段、および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。

JP2013086148A 2013-04-16 2013-04-16 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Active JP6095457B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013086148A JP6095457B2 (ja) 2013-04-16 2013-04-16 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
US14/784,533 US9557664B2 (en) 2013-04-16 2014-03-27 Electrophotographic photosensitive member, method for manufacturing the same, process cartridge, and electrophotographic apparatus
CN201480021505.4A CN105143988B (zh) 2013-04-16 2014-03-27 电子照相感光构件、其制造方法、处理盒和电子照相设备
PCT/JP2014/059792 WO2014171338A1 (en) 2013-04-16 2014-03-27 Electrophotographic photosensitive member, method for manufacturing the same, process cartridge, and electrophotographic apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013086148A JP6095457B2 (ja) 2013-04-16 2013-04-16 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2014209153A JP2014209153A (ja) 2014-11-06
JP2014209153A5 JP2014209153A5 (ja) 2016-06-02
JP6095457B2 true JP6095457B2 (ja) 2017-03-15

Family

ID=51731285

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013086148A Active JP6095457B2 (ja) 2013-04-16 2013-04-16 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US9557664B2 (ja)
JP (1) JP6095457B2 (ja)
CN (1) CN105143988B (ja)
WO (1) WO2014171338A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7060921B2 (ja) * 2017-04-18 2022-04-27 キヤノン株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP7135652B2 (ja) * 2018-09-21 2022-09-13 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6373266A (ja) * 1986-09-17 1988-04-02 Canon Inc 電子写真感光体
US4869986A (en) * 1988-11-23 1989-09-26 Eastman Kodak Company Multiactive electrophotographic element
JPH04356055A (ja) * 1990-11-27 1992-12-09 Ricoh Co Ltd 電子写真感光体
JPH09218546A (ja) * 1996-02-08 1997-08-19 Minolta Co Ltd 画像形成装置
JPH11109666A (ja) * 1997-10-03 1999-04-23 Fuji Electric Co Ltd 電子写真用感光体
JP2003162079A (ja) * 2001-11-26 2003-06-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電子写真用感光体、およびその製造法
JP2008046420A (ja) 2006-08-17 2008-02-28 Fuji Xerox Co Ltd 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び画像形成装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014171338A1 (en) 2014-10-23
US20160077452A1 (en) 2016-03-17
CN105143988B (zh) 2019-10-22
JP2014209153A (ja) 2014-11-06
US9557664B2 (en) 2017-01-31
CN105143988A (zh) 2015-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5623212B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP5871775B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP6282138B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4891427B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP6095425B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP5868146B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP6071733B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP2014160235A (ja) 電子写真感光体の製造方法
JP5562313B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP6095457B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP4717665B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP4641505B2 (ja) 電子写真感光体の製造方法、電子写真感光体、アミン化合物、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP6327981B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、および電子写真装置
KR101650229B1 (ko) 전자사진 감광체, 프로세스 카트리지, 및 전자사진 장치
JP2017062463A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ、電子写真装置、および、電子写真感光体の製造方法
JP5473554B2 (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP6391400B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JP6843654B2 (ja) 電子写真装置
EP2450747B1 (en) Electrophotographic photosensitive member, method for producing the same, process cartridge, and electrophotographic apparatus
JP2015102676A (ja) 電子写真感光体の表面加工方法、および、電子写真感光体の製造方法
JP2005128398A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160412

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160412

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170117

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170214

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6095457

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R3D03