JP2020033689A - リン酸エステル化微細セルロース繊維及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
[1] 0.2質量%の水分散体としたとき、溶液ヘーズが15%以下であるリン酸エステル化微細セルロース繊維。
[2] リン酸基を0.6mmol/g以上含み、かつセルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量差が0.5mmol/g以下である、[1]に記載のリン酸エステル化微細セルロース繊維。
[3] 銅エチレンジアミン法により得られる重合度が400以上である、[1]又は[2]に記載のリン酸エステル化微細セルロース繊維。
[5] 工程(a)に供試した繊維原料の、工程(b)に供試される時点での歩留まりが70%以上である、[4]に記載のリン酸エステル化微細セルロース繊維。
[6] (a)工程において、リン酸基導入反応1回あたりのリン酸基導入量が1.2mmol/g以下である、[4]又は[5]に記載のリン酸エステル化微細セルロース繊維。
[7] (a)セルロースを含む繊維原料に対し、リン酸基を有する化合物または/およびその塩を尿素または/およびその誘導体の共存下で作用させ、前記繊維原料にリン酸基を導入する工程と、(b)前記(a)工程によりリン酸基を導入した繊維原料を微細化処理する工程とを含むリン酸エステル化微細セルロース繊維の製造方法において、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量差を0.5mmol/g以下とすることを特徴とする上記方法。
[9] (a)工程において、リン酸基導入反応1回あたりのリン酸基導入量が1.2mmol/g以下である、[7]又は[8]に記載のリン酸エステル化微細セルロース繊維の製造方法。
[10] (b)工程に供するリン酸基を導入した繊維原料が0.6mmol/g以上のリン酸基を有する、[7]から[9]の何れかに記載のリン酸エステル化微細セルロース繊維の製造方法。
本発明のリン酸エステル化微細セルロース繊維は、0.2質量%の水分散体としたとき、溶液ヘーズが15%以下であることを特徴とする。好ましくは、リン酸基を0.6mmol/g以上含み、かつセルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量差が0.5mmol/g以下であることを満たす。これにより上記の15%以下という溶液ヘーズを達成することができる。
リン酸基の導入量、リン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量差についての好ましい数値範囲、及び測定方法については後述する。
(a)セルロースを含む繊維原料に対し、リン酸基を有する化合物または/およびその塩を尿素または/およびその誘導体の共存下で作用させ、前記繊維原料にリン酸基を導入する工程。
(b)前記(a)工程によりリン酸基を導入した繊維原料を微細化処理する工程。
上記の方法については本明細書中において後述する。
(1)観察画像内の任意箇所に一本の直線Xを引き、前記直線Xに対し、20本以上の繊維が交差する。
(2)同じ画像内で前記直線と垂直に交差する直線Yを引き、前記直線Yに対し、20本以上の繊維が交差する。
微細セルロース繊維の繊維長の範囲は特に限定されないが、0.1〜50μmが好ましく、0.3〜30μmがより好ましく、0.5〜10μmがさらに好ましい。
ここで、微細セルロース繊維がI型結晶構造を有していることは、以下により同定することができる。グラファイトで単色化したCuKα(λ=1.5418Å)を用いた広角X線回折写真より得られる回折プロファイルにおいて、2θ=14〜17°付近と2θ=22〜23°付近の2箇所の位置に典型的なピークを有することで同定することができる。
本発明のリン酸エステル化微細セルロース繊維の製造方法は、リン酸基導入工程(a)と解繊処理工程(b)とを含む。本発明の方法の一つの特徴は、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量差を0.5mmol/g以下とすることである。リン酸基導入工程(a)は、セルロースを含む繊維原料に対し、リン酸基を有する化合物または/およびその塩(以下、「化合物A」という。)を、尿素または/およびその誘導体(以下、「化合物B」という。)の存在下で作用させる工程である。これにより、セルロース繊維のヒドロキシ基に、リン酸基を導入する。解繊処理工程(b)は、リン酸基を導入した繊維原料(以下、「リン酸基導入セルロース繊維」という。)をナノレベルまで微細化処理する工程である。上記の処理工程はリン酸基導入工程(a)、解繊処理工程(b)の順に行う。以下、この2工程について説明する。
リン酸基導入工程(a)は、セルロースにリン酸基を導入する工程を必ず含み、所望により、後述するアルカリ処理工程、余剰の試薬を洗浄する工程などを包含してもよいが、縮合したリン酸基を切断する工程は含まない。
繊維原料は1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
リン酸基を有する化合物としては、リン酸、リン酸のリチウム塩、リン酸のナトリウム塩、リン酸のカリウム塩、リン酸のアンモニウム塩などが挙げられるが、特に限定されない。リン酸のリチウム塩としては、リン酸二水素リチウム、リン酸水素二リチウム、リン酸三リチウム、ピロリン酸リチウム、若しくはポリリン酸リチウムなどが挙げられる。リン酸のナトリウム塩としてはリン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウム、ピロリン酸ナトリウム、若しくはポリリン酸ナトリウムなどが挙げられる。リン酸のカリウム塩としてはリン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウム、ピロリン酸カリウム、若しくはポリリン酸カリウムなどが挙げられる。リン酸のアンモニウム塩としては、リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウム、ピロリン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウムなどが挙げられる。
繊維原料に対する化合物Bの添加量は1〜300質量%であることが好ましいが、特に限定されない。
加熱処理の時間は、加熱温度にも影響されるが前記繊維原料スラリーから実質的に水分が除かれてから1〜300分間であることが好ましく、1〜200分間であることがより好ましいが、特に限定されない。
解繊処理工程(b)では、通常、解繊処理装置を用いて、リン酸導入繊維を解繊処理して、微細繊維含有スラリーを得るが、特に限定されない。
解繊処理装置としては、高速解繊機、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ボールミル、ビーズミルなどを使用できる。あるいは、解繊処理装置としては、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、二軸混練機、振動ミル、高速回転下でのホモミキサー、超音波分散機、又はビーターなど、湿式粉砕する装置等を使用することもできる。解繊処理装置は、上記に限定されるものではない。
(b)工程後に濃縮工程を用いずに得られる微細セルロース繊維含有スラリーは、固形分濃度0.2質量%において全光線透過率が好ましくは95%以上であることが好ましく、より好ましくは96%以上であるが、特に限定されない。
(b)工程後に濃縮工程を用いずに得られる微細セルロース繊維含有スラリーは、固形分濃度0.2質量%において液ヘーズは好ましくは15%以下であり、より好ましくは10%以下であるが、特に限定されない。
さらに本発明においては、工程(a)と工程(b)の間にアルカリ処理工程を有すると、微細繊維の収率が向上するため、好ましい。また、前記アルカリ処理によって、繊維に導入されたリン酸基に陽イオンを供給して、容易に塩にすることができる。
アルカリ溶液に含まれるアルカリ化合物は、特に限定されないが、無機アルカリ化合物であってもよいし、有機アルカリ化合物であってもよい。無機アルカリ化合物としては、アルカリ金属の水酸化物、炭酸塩、リン酸塩等が挙げられるが特に限定されない。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムが挙げられるが、特に限定されない。
アルカリ金属のリン酸塩としてはリン酸3リチウム、リン酸3カリウム、リン酸3ナトリウム、又はリン酸水素2ナトリウムなどが挙げられるが、特に限定されない。
また、アルカリ溶液のうちでは、汎用性が高いことから、水酸化ナトリウム水溶液、又は水酸化カリウム水溶液が特に好ましいが、特に限定されない。
アルカリ処理工程におけるアルカリ溶液への浸漬時間は特に限定されないが、5〜30分間が好ましく、10〜20分間がより好ましい。
<リン酸化試薬Aの調整>
尿素30.0gとリン酸二水素ナトリウム二水和物16.6g、リン酸水素二ナトリウム12.4gを32.8gの水に溶解させてリン酸化試薬Aを調整した。
乾燥した針葉樹晒クラフトパルプの抄上げシートをカッターミル、およびピンミルで処理し、綿状の繊維にした。この綿状の繊維を絶乾重量で30g取り、リン酸化試薬Aをスプレーでまんべんなく吹きかけた後、手で練り合わせ、薬液含浸パルプを得た。
微細セルロース繊維含有スラリーを下記記載([遠心分離後の上澄み収率の測定]中の遠心分離)に準じて遠心分離を行い、微細セルロース繊維の収率を算出した。
140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機での加熱処理時間を、70分間(実施例2)、90分間(実施例3)又は100分間(実施例4)としてリン酸化パルプを得た以外は実施例1と同様にして、微細セルロース繊維含有スラリーを得た。
140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機での加熱処理時間を、50分間(比較例1)、120分間(比較例2)又は130分間(比較例3)としてリン酸化パルプを得た以外は実施例1と同様にして、微細セルロース繊維含有スラリーを得た。
140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機での加熱処理をしなかった以外は実施例1と同様にして解繊パルプスラリーおよび微細セルロース繊維含有スラリーを得た。
140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機での加熱処理時間を5分間(参考例2)、10分間(参考例3)、15分間(参考例4)、又は20分間(参考例5)とし、加熱処理した時点の質量減少率のみを算出した以外は実施例1と同様に処理を行った。
140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機での加熱処理時間を30分間とした以外は実施例1と同様にして解繊パルプスラリーおよび微細セルロース繊維含有スラリーを得た。
リン酸化試薬に尿素を加えなかった以外は実施例1と同様にして解繊パルプスラリーおよび、微細セルロース繊維含有スラリーを得た。
140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機にて、90分間(比較例5)、120分間(比較例6)、180分間(比較例7)、240分間(比較例8)、300分間(比較例9)、又は360分間(比較例10)加熱処理し、リン酸化パルプを得た。上記以外は比較例4と同様にして、解繊パルプスラリーおよび微細セルロース繊維スラリーを得た。
140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機での加熱処理時間を10分間(参考例7)又は20分間(参考例8)とし、加熱処理した時点の質量減少率のみを算出した以外は比較例4と同様に処理を行った。
140℃に加熱したダンパー付きの送風乾燥機での加熱処理時間を30分間とした以外は比較例4と同様にして、解繊パルプスラリーおよび微細セルロース繊維含有スラリーを得た。
上記の解繊パルプスラリーについて、遠心分離した後の上澄み収率を以下に記載の方法により測定した。遠心分離後の上澄み収率は、微細セルロース繊維の収率の指標となり、上澄み収率が高い程、微細セルロース繊維の収率が高い。
[遠心分離後の上澄み収率の測定]
解繊パルプスラリーにイオン交換水を添加して、スラリー固形分濃度を0.2質量%に調整し、冷却高速遠心分離機(コクサン社、H−2000B)を用い、12000G×10minの条件で遠心分離した。得られた上澄み液を回収し、上澄み液の固形分濃度を測定した。下記式に基づいて、微細セルロース繊維の収率を求めた。
微細セルロース繊維の収率(%)=上澄み液の固形分濃度/0.2質量%×100
解繊パルプスラリーの上澄み液を濃度0.01〜0.1質量%に水で希釈し、親水化処理したカーボングリッド膜に滴下した。乾燥後、酢酸ウラニルで染色し、透過型電子顕微鏡(日本電子社製、JEOL−2000EX)により観察した。これにより、実施例1〜4、比較例1〜10、参考例1、6及び9において、幅4nm程度の微細セルロース繊維になっていることが確認された。
ヘーズは、微細セルロース繊維含有スラリーの透明度の尺度であり、ヘーズの値が低いほど透明度が高い。ヘーズの測定は工程(b)後の微細セルロース繊維含有スラリーをそのままイオン交換水で固形分濃度0.2質量%となるように希釈した後、JIS規格K7136に準拠し、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター(HM−150)を用いて測定した。
全光線透過率は、ヘーズと合わせて微細セルロース繊維含有スラリーの透明度の尺度であり、全光線透過率が高いほど透明度が高い。全光線透過率は工程(b)の後の微細セルロース繊維含有スラリーをそのままイオン交換水で固形分濃度0.2質量%となるように希釈した後、JIS規格K7136に準拠し、村上色彩技術研究所製ヘーズメーター(HM−150)を用いて測定した。
置換基導入量は、繊維原料へのリン酸基の導入量であり、この値が大きいほど、多くのリン酸基が導入されている。置換基導入量は、工程(b)の後の微細セルロース繊維含有スラリーをそのままイオン交換水で固形分濃度0.2質量%となるように希釈した後、イオン交換樹脂による処理、アルカリを用いた滴定によって測定した。イオン交換樹脂による処理では、0.2質量%微細セルロース繊維含有スラリーに体積で1/10の強酸性イオン交換樹脂(アンバージェット1024;オルガノ株式会社、コンディショング済)を加え、1時間振とう処理を行った。その後、目開き90μmのメッシュ上に注ぎ、樹脂とスラリーを分離した。アルカリを用いた滴定では、イオン交換後の微細セルロース繊維含有スラリーに、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えながら、スラリーが示す電気伝導度の値の変化を計測した。
すなわち、図1に示した曲線の第1領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラリー中の固形分(g)で除して、置換基導入量(mmol/g)とした。
表2及び図3に、比較例4〜10及び参考例7〜9における加熱時間、質量減少率及び微細セルロース繊維収率、解繊液ヘーズ、解繊液全光線透過率、および置換基導入量を示す。
図2及び図3に示す質量減少率と微細セルロース繊維収率より、微細セルロース繊維の収率が高まり、ヘーズが低下する(透明性が高まる)のは、加熱により系内の水分が除かれ、実質的に水が存在しない状況下で加熱された時点からであることが分かる。
なお、図2は図3と比較して質量減少率が変曲点を迎えた後もなお増加していくが、これは高温において尿素が分解しているためである。尿素は130〜135℃において融解し、分解することが知られている。また、尿素水溶液の状態では分解が起こりにくいことも知られている。
従って、図2における質量減少率のグラフで第1の傾きは系内の水分蒸発に起因し、第2の傾きは主に尿素の分解によるとみなせる。
図4で尿素の有無を比較すると、尿素を添加した場合は尿素を加えない場合と比較して、直ちに微細セルロース繊維の収率が向上するが、加熱時間が進むにつれ、微細セルロース繊維の収率は低下し、また、得られる微細セルロース繊維を含むスラリーの透明性が著しく低下する。
尿素を添加しない条件では著しい微細セルロース繊維収率および、スラリー透明性の低下はみられなかった。
すなわち、極めて透明性の高い微細セルロース繊維含有スラリーを得るためには、尿素を添加しつつ、最適な条件でリン酸エステル化を進行させる必要がある、
針葉樹クラフトパルプとして、王子製紙製のパルプ(固形分93質量% 米坪208g/m2シート状 離解してJIS P8121に準じて測定されるカナダ標準濾水度(CSF)700ml)を使用した。上記針葉樹クラフトパルプの絶乾質量として100質量部に、リン酸二水素アンモニウムと尿素の混合水溶液を含浸し、リン酸二水素アンモニウム56質量部、尿素150質量部となるように圧搾し、薬液含浸パルプを得た。
得られた薬液含浸パルプを105℃の乾燥機で乾燥し、水分を蒸発させてプレ乾燥させた。その後、140℃に設定した送風乾燥機で、4分間加熱し、パルプ中のセルロースにリン酸基を導入した。
140℃に設定した送風乾燥機での加熱時間を6.5分(製造例2)、10分(製造例3)、15分(製造例4)、30分(製造例5)とした以外は製造例1と同様にしてリン酸化パルプの脱水シートを得た。
製造例3で得たリン酸化パルプの脱水シートを原料にした以外は、製造例3と同様にして、リン酸基を導入する工程をさらに3回繰り返して(リン酸化回数の合計が4回)、リン酸化パルプの脱水シートを得た。
製造例3で得たリン酸化パルプの脱水シートにイオン交換水を添加後、攪拌し、0.5質量%のスラリーにした。このスラリーを、解繊処理装置(エムテクニック社製、クレアミックス−2.2S)を用いて、21500回転/分の条件で1、3、7、15、30分間解繊処理した時の、微細セルロース繊維含有スラリーのヘーズを前記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量を求めた。
リン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量の差分は、リン酸基の縮合の尺度となる。この値が小さいほどリン酸基の縮合が少なく、透明性の高い微細セルロース繊維含有スラリーを与える。リン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量は、工程(b)の後の微細セルロース繊維含有スラリーをそのままイオン交換水で固形分濃度0.2質量%となるように希釈した後、イオン交換樹脂による処理、アルカリを用いた滴定によって測定した。イオン交換樹脂による処理では、0.2質量%微細セルロース繊維含有スラリーに体積で1/10の強酸性イオン交換樹脂(アンバージェット1024;オルガノ株式会社、コンディショング済)を加え、1時間振とう処理を行った。その後、目開き90μmのメッシュ上に注ぎ、樹脂とスラリーを分離した。アルカリを用いた滴定では、イオン交換後の微細セルロース繊維含有スラリーに、0.1Nの水酸化ナトリウム水溶液を加えながら、スラリーが示す電気伝導度の値の変化を計測した。
すなわち、図1に示した曲線の第1領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラリー中の固形分(g)で除して、強酸性基の導入量(mmol/g)とした。
また、図1に示した曲線の第2領域で必要としたアルカリ量(mmol)を、滴定対象スラリー中の固形分(g)で除して、弱酸性基の導入量(mmol/g)とした。
製造例4で得たリン酸化パルプの脱水シートを用いた以外は実施例5と同様にして、微細セルロース繊維含有スラリーのヘーズを前記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量を求めた。
製造例6で得たリン酸化パルプの脱水シートを用いた以外は実施例5と同様にして、微細セルロース繊維含有スラリーのヘーズを前記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量を求めた。
リン酸化を行っていない、針葉樹クラフトパルプを用いた以外は実施例5と同様にして、微細セルロース繊維含有スラリーのヘーズを前記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量を求めた。
製造例1で得たリン酸化パルプの脱水シートを用いた以外は実施例5と同様にして、微細セルロース繊維含有スラリーのヘーズを前記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量を求めた。
製造例2で得たリン酸化パルプの脱水シートを用いた以外は実施例5と同様にして、微細セルロース繊維含有スラリーのヘーズを前記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量を求めた。
製造例5で得たリン酸化パルプの脱水シートを用いた以外は実施例5と同様にして、微細セルロース繊維含有スラリーのヘーズを前記方法により測定した。また、セルロースに導入されたリン酸基に由来する強酸性基と弱酸性基の導入量を求めた。
従って、最終的に透明性の高いスラリーが得られる条件は、そのような透明性の高いスラリーを得るために必要な機械的エネルギーを低減する効果がある。
特に、未変性の条件(比較例11)では、解繊時間を、100倍に延長しても、実施例に示した条件には及ばなかった。
製造例5で得られたリン酸化パルプの脱水シートに3質量%の塩酸を加え、パルプ濃度が1質量%のスラリーとなるように調製した後、60℃の条件で撹拌しながら2時間加水分解反応を行った。加水分解反応後のパルプをイオン交換水で十分に洗浄した後、3質量%炭酸ナトリウム水溶液を加えてパルプ濃度が1質量%になるよう調整し、撹拌しながら20分間静置した。炭酸ナトリウム処理後のパルプをイオン交換水で十分に洗浄し、加水分解されたリン酸化パルプの脱水シートを得た。
微細セルロース繊維(遠心分離後の上澄み液、濃度約0.5質量%をポリ四フッ化エチレン製シャーレ上に展開し、60℃にて乾燥して、ドライシートを得る。得られたドライシートを分散媒に分散させて、Tappi T230に従い、パルプ粘度を測定する。また、前記分散媒のみで粘度を測定してブランクテストを行い、ブランク粘度を測定する。パルプ粘度をブランク粘度で割った数値から1を引いて比粘度(ηsp)とし、下記式を用いて、固有粘度([η])を算出する。
[η]=ηsp/(c(1+0.28×ηsp))
式中のcは、粘度測定時のセルロース濃度を示す。
そして、下記式から本発明における重合度(DP)を算出する。
DP=1.75×[η]
この重合度は、粘度法によって測定された平均重合度であることから、「粘度平均重合度」と称されることもある。
繊維原料の歩留まり率は、工程(a)に供試した繊維原料の、工程(b)に供試される時点での歩留まりを示し、下記式から算出した。
(歩留まり率)= α/β×100 [%]
ここで、αは工程(b)に供試するリン酸エステル化繊維原料の絶乾質量であり、βはαを得るために必要な、工程(a)に供試する前の繊維原料の絶乾質量である。
例えば、繊維原料の歩留まり率が80%であれば、絶乾質量α=80gのリン酸エステル化繊維原料を得るためには、絶乾質量β=100gの繊維原料を工程(a)に供試する必要がある。
このような縮合は、酸処理によって切断できることが知られている。実際、実施例8では、酸処理によって縮合を切断することで、強酸性基と弱酸性基の量の差が0.5mmol/g以下となり、また、透明性が回復している。しかし、セルロース分子鎖自体が、酸加水分解を受けるため、酸処理後の歩留まりが大きく低下し、またセルロースの重合度が低下した。また、導入したリン酸基の一部が加水分解で溶出する単糖と共に失われたため、リン酸基量(強酸性基量)が低下していた。
Claims (4)
- リン酸基を0.6mmol/g以上含み、かつ銅エチレンジアミン法により得られる重合度が400以上である、リン酸エステル化微細セルロース繊維。
- 0.2質量%の水分散体としたときの溶液ヘーズが15%以下である、請求項1に記載のリン酸エステル化微細セルロース繊維。
- セルロースを含み、
前記セルロースは、リン酸基を0.6mmol/g以上含み、かつ銅エチレンジアミン法により得られる重合度が400以上である、
木材パルプ。 - 前記木材パルプは、針葉樹パルプ、広葉樹パルプ、化学パルプ、半化学パルプ、および機械パルプのうちの一種または二種以上から選択される、請求項3に記載の木材パルプ。
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JP7346880B2 (ja) | 微細繊維状セルロースの製造方法 |
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