JP2013164439A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低熱容量の定着部材を用いる定着装置でソフトスタートストップ制御を行った場合でも定着不良を起こすことがなく、また、温度の暴走を防ぎ、適正な状態を維持する。
【解決手段】フィードバック制御による点灯要求dutyに基づいて実点灯dutyを計算する際に、補正テーブル又は補正換算式を用いて、点灯要求duty(斜線部分の面積)と実点灯duty(斜線部分の面積)を一致させるように、すなわちソフトスタートストップ制御で減らされる点灯分を補完するようにdutyを補正し、該補正した実点灯dutyにしたがって定着ヒータを制御する。
【選択図】図8

Description

本発明は、記録媒体に画像を定着する定着装置、及び定着装置を備えた画像形成装置に関する。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の各種画像形成装置においては、用紙などの記録媒体上に転写されて担持されている未定着画像を加熱定着することにより複写物や記録物を得ることができる。
定着に際しては、未定着画像を担持している記録媒体を、定着部材及び加圧部材によって挟持搬送しながら未定着画像を加熱することにより、未定着画像中に含まれる現像剤、特にトナーの溶融軟化及び記録媒体への浸透が行われ、記録媒体にトナーが定着される。
従来より、定着ヒータの制御方法として、ソフトスタートストップ制御が知られており、例えば特許文献1に記載されている。ソフトスタート制御はヒータ点灯を始めるときに突入電流を抑えるように徐々にヒータ点灯時間を長くしていき、ある程度ヒータのフィラメントが温まったら一定時間の点灯を開始するという制御方法である。ソフトストップ制御は逆にヒータを消灯するときに徐々に消灯時間を長くしていき、最終的に消灯するという制御である。ソフトスタートとソフトストップを合わせてソフトスタートストップ制御と呼んでいる。
ところで、定着部材を熱源によって所定の温度へ加熱する際に、所定温度までの加熱時間が十分に短ければ、スタンバイ状態における予熱工程を省いたとしてもユーザーの使いやすさに大きく影響せずに、大幅に消費エネルギーを低減できる。これらを達成するために、近年、定着部材に薄肉のローラや、金属基材と弾性ゴム層で構成される薄肉ベルトなどの低熱容量の部材などを使用する例が増えている。また、熱源も、輻射熱で定着部材を加熱するハロゲンヒータのほか、セラミックヒータや、加熱効率が高いIH方式などを用いることで、急速加熱を実現している。これらの構成を有する定着装置は、例えば特許文献2〜5に開示されている。
上記のような低熱容量の定着部材を用いる定着装置では、定着部材に蓄えられる熱量が少ないことで、トナーを定着させる際に、定着部材表面の温度が変化しやすい。つまり、用紙が通過する瞬間のヒータ点灯状態がそのまま定着部材の温度状態として現れる傾向が極めて強い。そのため、従来の定着装置において許容できていたソフトスタートストップによるヒータの要求dutyと実点灯dutyの差が、(低熱容量の定着部材を用いる定着装置では)許容できないものとなる場合があり、コールドオフセットやホットオフセット等の定着不良が起きるという問題があった。なお、本明細書では、「デューティ比」を「duty」と記す。
また、温度検知手段で検知した定着部材の温度情報に基づくduty計算による要求dutyと実点灯dutyが異なるため、実点灯が多すぎた場合などには安全装置が作動する温度にまで上昇してしまうといった問題もある。安全装置が作動するとユーザー解除できないため、サービスマン対応となりいわゆるダウンタイムが発生して、生産性が低下してしまう。
本発明は、低熱容量の定着部材を用いる定着装置における上述の問題を解決し、ソフトスタートストップ制御を行った場合でも定着不良を起こすことがなく、また、温度の暴走を防ぎ、適正な状態を維持できる定着装置、および該定着装置を備えた画像形成装置を提供することを課題とする。
前記の課題は、本発明により、回転可能な定着部材と、該定着部材に圧接されてニップ部を形成する回転可能な加圧部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材の温度を検知する温度検知手段と、該温度検知手段から入力される温度情報に基づいて前記加熱源への通電を制御する温度制御部を備え、未定着画像を担持した記録媒体を搬送して当該記録媒体に未定着画像を定着する定着装置であって、前記加熱源への通電開始時及び通電終了時にソフトスタートストップ制御を行なっている定着装置において、前記定着部材を所定の温度に制御するために計算上必要な熱量と、前記加熱源の出力が不安定な微小時間の点灯制御による実点灯時間とのズレ分を補正する補正テーブルもしくは補正換算式を具備し、前記温度情報に基づいて計算された必要熱量または要求dutyを、前記補正テーブルもしくは補正換算式によって補正して前記加熱源への通電制御を行うことにより解決される。
本発明によれば、温度検知手段で検知した定着部材の温度情報に基づいて計算した要求dutyと実際に点灯するdutyが等価となるため温度制御が安定し、コールドオフセットやホットオフセットなどの定着不良を防止することができる。また、温度の暴走を防ぎ適正な状態を維持できるため、生産性を低下させることもない。
本発明に係る画像形成装置の実施の一形態を示す概略構成図である。 その画像形成装置に搭載された定着装置の概略構成図である。 定着装置の加熱源(ハロゲンヒータ)と温度検知手段(サーモパイル、サーミスタ)を概念的に示す図である。 定着装置の温度制御回路を示す図である。 従来の定着制御の一例を示すフローチャートである。 従来制御によるヒータ点灯状態を示す模式図である。 本発明の定着制御を示すフローチャートである。 本発明制御によるヒータ点灯状態を示す模式図である。 定着装置の第2実施例を示す断面構成図である。 定着装置の第3実施例を示す断面構成図である。
以下、添付の図面に基づき、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
まず、図1を参照して、本発明の実施の一形態に係る画像形成装置の全体構成及び動作について説明する。
図1に示す画像形成装置1は、タンデム型カラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央には、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kが設けられている。各作像部4Y,4M,4C,4Kは、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
具体的に、各作像部4Y,4M,4C,4Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体5と、感光体5の表面を帯電させる帯電装置6と、感光体5の表面にトナーを供給する現像装置7と、感光体5の表面をクリーニングするクリーニング装置8などを備えている。なお、図1では、ブラックの作像部4Kの感光体5、帯電装置6、現像装置7、クリーニング装置8のみに符号を付しており、その他の作像部4Y,4M,4Cにおいては符号を省略している。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの下方には、感光体5の表面を露光する露光装置9が配設されている。露光装置9は、光源、ポリゴンミラー、f−θレンズ、反射ミラー等を有し、画像データに基づいて各感光体5の表面へレーザー光を照射するようになっている。
各作像部4Y,4M,4C,4Kの上方には、転写装置3が配設されている。転写装置3は、転写体としての中間転写ベルト30と、一次転写手段としての4つの一次転写ローラ31と、二次転写手段としての二次転写ローラ36と、二次転写バックアップローラ32と、クリーニングバックアップローラ33と、テンションローラ34、ベルトクリーニング装置35とを備えている。
中間転写ベルト30は、無端状のベルトであり、二次転写バックアップローラ32、クリーニングバックアップローラ33及びテンションローラ34によって張架されている。ここでは、二次転写バックアップローラ32が回転駆動することによって、中間転写ベルト30は図の矢印で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。
4つの一次転写ローラ31は、それぞれ、各感光体5との間で中間転写ベルト30を挟み込んで一次転写ニップを形成している。また、各一次転写ローラ31には、図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が各一次転写ローラ31に印加されるようになっている。
二次転写ローラ36は、二次転写バックアップローラ32との間で中間転写ベルト30を挟み込んで二次転写ニップを形成している。また、一次転写ローラ31と同様に、二次転写ローラ36にも図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)が二次転写ローラ36に印加されるようになっている。
ベルトクリーニング装置35は、中間転写ベルト30に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードを有する。このベルトクリーニング装置35から伸びた図示しない廃トナー移送ホースは、図示しない廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
プリンタ本体の上部には、ボトル収容部2が設けられており、ボトル収容部2には補給用のトナーを収容した4つのトナーボトル2Y,2M,2C,2Kが着脱可能に装着されている。各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kと上記各現像装置7との間には、図示しない補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル2Y,2M,2C,2Kから各現像装置7へトナーが補給されるようになっている。
一方、プリンタ本体の下部には、記録媒体としての用紙Pを収容した給紙トレイ10や、給紙トレイ10から用紙Pを搬出する給紙ローラ11等が設けてある。ここで、記録媒体には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート等が含まれる。また、図示しないが、手差し給紙機構が設けてあってもよい。
プリンタ本体内には、用紙Pを給紙トレイ10から二次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための搬送路Rが配設されている。搬送路Rにおいて、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向上流側には、二次転写ニップへ用紙Pを搬送する搬送手段としての一対のレジストローラ12が配設されている。
また、二次転写ローラ36の位置よりも用紙搬送方向下流側には、用紙Pに転写された未定着画像を定着するための定着装置20が配設されている。さらに、定着装置20よりも搬送路Rの用紙搬送方向下流側には、用紙を装置外へ排出するための一対の排紙ローラ13が設けられている。また、プリンタ本体の上面部には、装置外に排出された用紙をストックするための排紙トレイ14が設けてある。
続いて、図1を参照して、本実施形態に係るプリンタの基本的動作について説明する。
作像動作が開始されると、各作像部4Y,4M,4C,4Kにおける各感光体5が図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体5の表面が帯電装置6によって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体5の表面には、露光装置9からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体5の表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体5に露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体5上に形成された静電潜像に、各現像装置7によってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、二次転写バックアップローラ32が図の反時計回りに回転駆動し、中間転写ベルト30を図の矢印で示す方向に周回走行させる。そして、各一次転写ローラ31に、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各一次転写ローラ31と各感光体5との間の一次転写ニップにおいて転写電界が形成される。
その後、各感光体5の回転に伴い、感光体5上の各色のトナー画像が一次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体5上のトナー画像が中間転写ベルト30上に順次重ね合わせて転写される。かくして、中間転写ベルト30の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、中間転写ベルト30に転写しきれなかった各感光体5上のトナーは、クリーニング装置8によって除去される。その後、図示しない除電装置によって各感光体5の表面が除電され、表面電位が初期化される。
画像形成装置の下部では、給紙ローラ11が回転駆動を開始し、給紙トレイ10から用紙Pが搬送路Rに送り出される。搬送路Rに送り出された用紙Pは、レジストローラ12によってタイミングを計られて、二次転写ローラ36と二次転写バックアップローラ32との間の二次転写ニップに送られる。このとき、二次転写ローラ36には、中間転写ベルト30上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、二次転写ニップに転写電界が形成されている。
その後、中間転写ベルト30の周回走行に伴って、中間転写ベルト30上のトナー画像が二次転写ニップに達したときに、上記二次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、中間転写ベルト30上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった中間転写ベルト30上の残留トナーは、ベルトクリーニング装置35によって除去され、除去されたトナーは図示しない廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置20へと搬送され、定着装置20によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ13によって装置外へ排出され、排紙トレイ14上にストックされる。
以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部4Y,4M,4C,4Kのいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
次に、図2に基づき、定着装置20の構成について説明する。
図2に示すように、定着装置20は、回転可能な定着部材としての定着ベルト21と、定着ベルト21に対向して回転可能に設けられた加圧部材としての加圧ローラ22と、定着ベルト21を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ23と、定着ベルト21の内側に配設された支持部材としてのニップ形成部材24及びステー25と、ハロゲンヒータ23から放射される光を定着ベルト21へ反射する反射部材26と、定着ベルト21の温度を検知する温度検知手段としてのサーモパイル27と、加圧ローラ22の温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ29と、定着ベルト21から用紙を分離する分離部材28と、加圧ローラ22を定着ベルト21へ加圧する図示しない加圧手段等を備えている。
定着ベルト21は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト21は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。
加圧ローラ22は、芯金22aと、芯金22aの表面に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等から成る弾性層22bと、弾性層22の表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層22cによって構成されている。加圧ローラ22は、図示しない加圧手段によって定着ベルト21側へ加圧され定着ベルト21を介してニップ形成部材24に当接している。この加圧ローラ22と定着ベルト21とが圧接する箇所では、加圧ローラ22の弾性層22bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。また、加圧ローラ22は、プリンタ本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源によって回転駆動するように構成されている。加圧ローラ22が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト21に伝達され、定着ベルト21が従動回転するようになっている。
本実施形態では、加圧ローラ22を中空のローラとしているが、中実のローラであってもよい。また、加圧ローラ22の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、弾性層を設けることが望ましい。弾性層の弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。弾性層22bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ22の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムを用いてもよい。スポンジゴムの方が、断熱性が高まり定着ベルト21の熱が奪われにくくなるのでより望ましい。また、定着部材と加圧部材は、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
本実施形態において、ハロゲンヒータ23は2本のハロゲンヒータ23A,23Bで構成されており、各ハロゲンヒータ23A,23Bはそれぞれの両端部が定着装置20の側板(不図示)に固定されている。各ハロゲンヒータ23A,23Bは、プリンタ本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されており、その出力制御は、上記サーモパイル27による定着ベルト21の表面温度の検知結果に基づいて行われる。このようなヒータ23A,23Bの出力制御によって、定着ベルト21の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。尚、また、定着ベルト21を加熱する加熱源は、ハロゲンヒータ以外の発熱体、例えばセラミックヒータやIH方式のヒータであってもよい。
ニップ形成部材24は、定着ベルト21の軸方向又は加圧ローラ22の軸方向に渡って長手状に配設され、ステー25によって固定支持されている。これにより、加圧ローラ22からの圧力を支持し、ニップ形成部材24に撓みが生じるのを防止して、加圧ローラ22の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。なお、ステー25は、ニップ形成部材24の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましい。さらに、ステー25を、加圧ローラ22の加圧方向に延在する横長の断面を有するように形成することで、断面係数が大きくなり、ステー25の機械的強度を向上させることが可能である。
また、ニップ形成部材24は、耐熱温度200℃以上の耐熱性部材で構成されている。これにより、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材24の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ニップ形成部材24には、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。
また、ニップ形成部材24は、その表面に低摩擦シート240を有している。定着ベルト21が回転する際、この低摩擦シート240に対し定着ベルト21が摺動することで、定着ベルト21に生じる駆動トルクが低減され、定着ベルト21への摩擦力による負荷が軽減される。
反射部材26は、ステー25とハロゲンヒータ23との間に配設されている。このように反射部材26を配設していることにより、ハロゲンヒータ23からステー25側に放射された光が定着ベルト21へ反射される。これにより、定着ベルト21に照射される光量を多くすることができ、定着ベルト21を効率良く加熱することが可能となる。また、ハロゲンヒータ23からの輻射熱がステー25等に伝達されるのを抑制することができるので、省エネルギー化も図れる。
また、本実施形態に係る定着装置20は、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイムなどの向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。
具体的には、ハロゲンヒータ23によって定着ベルト21をニップ部N以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施形態では、ハロゲンヒータ23と定着ベルト21の図2の左側の部分の間に何も介在させないようにし、その部分においてハロゲンヒータ23からの輻射熱を定着ベルト21に直接与えるようにしている。
また、定着ベルト21の低熱容量化を図るために、定着ベルト21を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト21を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、例えば20〜50μm、100〜300μm、10〜50μmの範囲に設定し、全体としての厚さを1mm以下に設定している。また、定着ベルト21の直径は、20〜40mmに設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト21全体の厚さを0.2mm以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16mm以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト21の直径は、30mm以下とするのが望ましい。
なお、本実施形態では、加圧ローラ22の直径を20〜40mmに設定しており、定着ベルト21の直径と加圧ローラ22の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト21の直径が加圧ローラ22の直径よりも小さくなるように形成してもよい。その場合、ニップ部Nにおける定着ベルト21の曲率が加圧ローラ22の曲率よりも小さくなるため、ニップ部Nから排出される記録媒体が定着ベルト21から分離されやすくなる。
また、上記のように、定着ベルト21を小径化した結果、定着ベルト21の内側のスペースが小さくなるが、本実施形態では、ステー25を両端側において折り曲げられた凹状に形成し、その凹状に形成した部分の内側にハロゲンヒータ23を収容することで、小さいスペース内でもステー25やハロゲンヒータ23の配設を可能にしている。
また、小さいスペース内でもステー25をできるだけ大きく配設するために、ニップ形成部材24を反対にコンパクトに形成している。具体的には、ニップ形成部材24の用紙搬送方向の幅を、ステー25の用紙搬送方向の幅よりも小さく形成している。さらに、図2において、ニップ形成部材24の用紙搬送方向上流側端部24a及び下流側端部24bにおけるそれぞれのニップ部N(又はその仮想延長線E)に対する高さをh1,h2とし、上流側端部24a及び下流側端部24b以外のニップ形成部材24の部分におけるニップ部N(又はその仮想延長線E)に対する最大高さをh3とすると、h1≦h3、h2≦h3となるように構成している。このように構成することで、ニップ形成部材24の上流側端部24aと下流側端部24bは、ステー25の用紙搬送方向上流側及び下流側の各折り曲げ部と定着ベルト21との間に介在しないので、各折り曲げ部を定着ベルト21の内周面に近づけて配設することができる。これにより、定着ベルト21内の限られたスペース内でステー25をできるだけ大きく配設できるようになり、ステー25の強度を確保することができるようになる。その結果、加圧ローラ22によるニップ形成部材24の撓みを防止でき、定着性の向上を図れる。
以下、図2を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置の基本動作について説明する。
プリンタ本体の電源スイッチが投入されると、ハロゲンヒータ23に電力が供給されると共に、加圧ローラ22が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト21は、加圧ローラ22との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、ガイド板37に案内されながら図2の矢印A1方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト21及び加圧ローラ22のニップ部Nに送入される。そして、ハロゲンヒータ23によって加熱された定着ベルト21による熱と、定着ベルト21と加圧ローラ22との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
トナー画像Tが定着された用紙Pは、ニップ部Nから図2中の矢印A2方向に搬出される。このとき、用紙Pの先端が分離部材28の先端に接触することにより、用紙Pが定着ベルト21から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
図3は、ハロゲンヒータ23の発熱分布等を説明するための模式図である。
図3において、下側のハロゲンヒータ23Aを第1ハロゲンヒータ、上側のハロゲンヒータ23Bを第2ハロゲンヒータと称すると、第1ハロゲンヒータ23Aと第2ハロゲンヒータ23Bとでは、それぞれの発熱部の位置が異なっている。
具体的に、第1ハロゲンヒータ23Aは、その長手方向中央部から所定範囲に渡って配設された発熱部(発光部)23A1を有する。本実施形態では、発熱部23A1は、第1ハロゲンヒータ23Aの長手方向中央部を対称軸として200〜220mmの範囲に設けられている。
一方、第2ハロゲンヒータ23Bは、その長手方向両端部にそれぞれ発熱部(発光部)23B1を有する。本実施形態では、発熱部23B1は、第2ハロゲンヒータ23Bの長手方向中央部を対称軸として200〜220mmの位置から、300〜330mmの位置までの範囲に設けられている。ここで、A3サイズの用紙や、A4ヨコサイズの用紙の通紙幅は297mmであるが、第1ハロゲンヒータ23Aの中央部に位置する発熱部23A1の長さと、第2ハロゲンヒータ23Bの両端部に位置する発熱部23B1の長さとの合計長さを300〜330mmとし、上記の通紙幅よりも長くしている。発熱部23B1の外端部は発熱量が少なくなり(発光強度が弱くなり)、温度落ち込みが発生するため、通紙領域は発熱量(発熱強度)が所定以上の部分を使用する必要があるためである。
本実施形態では、定着ベルト21の温度を検知するサーモパイル27を2つ設けている。図3において、右側のサーモパイル27Aを第1サーモパイル、左側のサーモパイル27Bを第2サーモパイルと称すると、第1サーモパイル27Aは、第1ハロゲンヒータ23Aの発熱部23A1に対応して、定着ベルト21の中央領域の温度を検知し、第2サーモパイル27Bは、第2ハロゲンヒータ23Bの発熱部23B1に対応して、定着ベルト21の端部領域の温度を検知するように設置されている。
図4は、定着装置20の温度制御回路の一構成例を示している。電源部51から供給された電力は、リレー52、トライアック53A,53Bを介して、ハロゲンヒータ23A,23Bにそれぞれ供給される。リレー52は、ウォームアップ時、印刷ジョブ実行時、レディ待機時等にオン(閉)され、それ以外の電源オフ時、オフモード時、省エネモード時、急停止時等にはオフ(開)される。トライアック53A,53Bは、第1ハロゲンヒータ23A,第2ハロゲンヒータ23Bへの通電量を制御し、第1サーモパイル27A,第2サーモパイル27Bによって検知される定着ベルト21の温度情報をフィードバックして、定着ベルト21を所定の温度に維持する。
温度制御部54は、リレー52を制御するリレー制御部54Aと、トライアック53A,53Bを制御するトライアック制御部54Bと、定着部材21の過昇温時に異常停止信号を出力する過昇温保護回路54Cとを含む。温度制御部54には、第1サーモパイル27Aと第2サーモパイル27Bで検知された定着ベルト21の中央領域と端部領域の温度情報が温度情報値(電圧値)D1,D2として入力される。本実施形態では、リレー制御部54Aは、温度情報値D1,D2に基づいて、リレー52にON・OFF制御信号S1を出力すると共に、加圧ローラ22の駆動制御部60に駆動制御信号S2を出力し、トライアック制御部54Bは、温度情報値D1,D2に基づいて、トライアック53A,53Bに通電制御信号S3を出力し、過昇温保護回路54Cは、温度情報値D1,D2に基づいて、リレー制御部54Aに異常停止信号S4を出力するように構成されている。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、トライアック制御部54Bは、リレー52に通電制御信号S3を出力するように構成してもよく、過昇温保護回路54Cは、リレー52及び駆動制御部60に異常停止信号S4を直接出力するように構成してもよい。また、過昇温保護回路54Cは、定着ベルト21のみならず、加圧ローラ22の過昇温時にも異常停止信号S4を出力するように構成してもよい(この場合、加圧ローラ22の温度を検知するサーミスタ29の温度検知信号も過昇温保護回路54Cに入力する)。
リレー制御部54Aは、リレー52がオフで、電源部51からハロゲンヒータ23A,23Bへの電力供給が停止され、かつ、定着ベルト21及び加圧ローラ22が回転を停止した所定状態で、所定の外部操作があったときに、該所定の外部操作があった時点における第1サーモパイル27Aと第2サーモパイル27Bからの温度情報値D1,D2の一方又は双方が所定の第1基準値R1以上である場合(D1≧R1or/andD2≧R1)、リレー52のオフ状態を維持し、第1サーモパイル27Aと第2サーモパイル27Bからの温度情報値D1,D2の双方が第1基準値R1よりも低い所定の第2基準値R2以下(D1≦R2andD2≦R2)になった時点で、リレー52にオン・オフ制御信号S1を出力し、リレー52をオンに切り換えて、電源部51からハロゲンヒータ23A,23Bへの電力供給が可能な状態にする。ここで、上記の所定状態には、画像形成装置1の電源をオフにして起動を停止した状態、定着装置20のオフモード状態や省エネモード状態、用紙Pのジャムやその他の事由により画像形成装置1が急停止した状態が含まれる。また、上記の所定の外部操作には、画像形成装置1の電源をオンにして再起動する操作、画像形成装置1に画像形成(印刷ジョブ)を指令する操作、および画像形成装置1を急停止状態から復帰させる操作が含まれる。
本実施形態では、リレー制御部54Aにおいて、第1サーモパイル27Aと第2サーモパイル27Bから入力される電圧値としての温度情報値D1,D2を、温度値に換算処理することなくそのまま使用し、この温度情報値D1,D2を、基準とする温度に対応した電圧値である第1基準値R1及び第2基準値R2と比較判定して上記の処理を行わせることにより、リレー制御部54Aにおける処理の簡素化と迅速化を図っている。ただし、この構成に限定されず、第1サーモパイル27Aと第2サーモパイル27Bから入力される温度情報値D1,D2を温度値に換算し、これらの温度値を、基準とする温度と比較判定して、リレー制御部54Aによる制御を行うようにしても良い。
また、本実施形態では、上記の条件(D1≧R1or/andD2≧R1)で、リレー制御部54Aは、リレー52のオフ状態を維持すると共に、駆動制御部60に駆動制御信号S2を出力して、定着ベルト21及び加圧ローラ22を回転(空回転)させるようにしている。これにより、定着ベルト21の局部的な過昇温を拡散させて、電源部51からハロゲンヒータ23A,23Bへの電力供給が可能な状態(D1≦R2andD2≦R2)になるまでの時間を短縮することができる。ここで、定着ベルト21及び加圧ローラ22を空回転させる際、定着ベルト21と加圧ローラ22とが、ニップ部Nを通過する用紙Pに対する加圧力と同じ又は同程度の圧力で相互に接触するように加圧力を調整することが好ましい。これにより、定着ベルト21の局部的な過昇温をより早く拡散させることができる。
ここで、従来の定着制御について図5、6を参照して説明する。
従来の定着制御では、温度検知手段による検出情報を元にフィードバック制御を行っており、制御周期(400ms〜1000ms程度)毎に温度情報を参照し、その周期にヒータを点灯する時間を計算した後、ソフトスタートストップ制御による点灯を行っていた。従来のソフトスタートストップ制御を用いると、フィードバック制御による点灯要求duty(図6上段のフィードバック制御による要求duty斜線部分の面積)と実際の点灯duty(図6実点灯duty斜線部分の面積)が一致せず、低熱容量の定着部材を用いる定着装置においては定着不良や温度の暴走といった問題が起こる。定着ヒータは一般的に、計算上必要な発熱量を得るためには一定の通電時間を要する。従ってソフトスタートストップ制御の微小な通電時間においては、制御に必要な熱量を得にくい状態となっているため、点灯要求dutyと実点灯dutyが一致しない。ハロゲンヒータの場合、ヒータに通電を開始してからヒータの出力が安定するまで、フィラメントやガラス管の昇温する時間があるため、およそ1.5秒必要である。この時間以下の点灯を行う制御では計算上の点灯要求dutyと実点灯dutyにズレが起きる。しかし従来の定着装置においては、定着部材が十分な熱容量を持っているため、微小な発熱量の差は定着部材の表面温度に現れにくく、問題とはならなかった。
しかし近年、省エネ性能の向上やウォームアップ短縮といった観点から低熱容量の定着装置が望まれている。本実施形態のような低熱容量タイプの定着装置は、定着部材の熱容量が少ないために蓄えられている熱量が少ないことで、トナーを定着させる際に、定着部材表面の温度が変化しやすい。つまり、用紙が通過する瞬間のヒータ点灯状態がそのまま定着部材の温度状態として現れる傾向が極めて強い。そのため、従来の定着装置においては許容できていた(問題とならなかった)ソフトスタートストップによるヒータの要求dutyと実点灯dutyの差が、許容できない定着装置の構成となっている。具体的な問題としてはコールドオフセットやホットオフセット等の定着不良が起きる。また、温度情報に基づくduty計算による要求dutyと実点灯dutyが異なるため、実点灯が多すぎた場合などには安全装置が作動する温度にまで上昇ししまうといった不具合が起きる。安全装置が作動するとユーザー解除できないため、サービスマン対応となりいわゆるダウンタイムが発生して生産性が低下してしまう。
そこで、本発明においては、上記のようなフィードバック制御による点灯要求dutyとソフトスタートストップ制御による実点灯dutyの差に起因する定着不良や温度暴走を防止するために、点灯要求dutyと実点灯dutyを一致させるように制御する。
すなわち、フィードバック制御による点灯要求dutyを計算した後に、ソフトスタートストップ制御で減らされる点灯分を補完するように補正表で変換した後に、実際の点灯を行う(補正した実点灯dutyにしたがって定着ヒータへの通電を制御する)制御方法である。補正表とはフィードバック制御による点灯要求dutyがいくつのときに実点灯をいくつにすればソフトスタートストップ制御で減らされる点灯分をキャンセルできるかというのを表(テーブル)にしたものであり、例えば点灯要求dutyが30%のときに実点灯dutyを32%、点灯dutyが40%のときに実点灯dutyを43%というように、各点灯要求dutyに対して実点灯dutyを指定するものである。もちろん表(テーブル)でなくても、換算式(補正式)を用いてもよい。
なお、点灯要求dutyと実点灯dutyの関係は制御周期あるいは加熱源に入力される電圧や周波数(交流電源の周波数)によって異なるため、これらによって補正表もしくは補正式を変えることが望ましい。
本発明の制御フローを図7に、ヒータの点灯状態を図8に示す。
本発明の制御が従来制御と異なる点は、要求dutyに基づいて実点灯dutyを計算する際に、上記したように、ソフトスタートストップ制御で減らされる点灯分を補完する補正を行う点である。図7の制御フローでは、S3の「点灯duty計算」の次にS4「増減分を上乗せ」を追加する形で示している。このような制御により、図8の模式図に示すように、実点灯dutyの斜線部分の面積(の合計)が要求dutyの斜線部分の面積と等しくなり、制御が安定する。これにより、コールドオフセットやホットオフセット等の定着不良が防止され、また、温度の暴走を防ぎ適正な状態を維持できるため、生産性を低下させることもない。
以下に、定着装置の第2及び第3実施例について図9,10を参照して説明するが、図2の定着装置と同等の部分には同じ符号を付すとともに、重複する説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
図9は、定着装置の第2実施例を示す断面構成図である。この図に示す第2実施例の定着装置が備える加熱源は、定着ベルト21の通紙領域を全体に亘って所定温度に加熱可能な1本の1本のハロゲンヒータ23で構成されている。ハロゲンヒータ23から放射される光を反射する反射部材26は、本例では略半円形状となっている。ニップ形成部材24は、ベースパッド241と、ベースパッド241の表面に設けられた摺動シート(低摩擦シート)240とを有する。
図10は、定着装置の第3実施例を示す断面構成図である。この図に示す第3実施例の定着装置が備える加熱源は、発熱領域が異なる3本のハロゲンヒータ23で構成されており、中心寄りに1本、外側に2本のヒータを配置している。そのヒータ配置に対応するよう、ステー25及び反射部材26は、外側部分がハの字状に開いている。また、ニップ形成部材24を囲むように板金250が設けられており、この板金250を介してニップ形成部材24はステー25に支持されている。
以上本発明を図示例により説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、定着ローラと加熱ローラとの間に定着ベルトを架設すると共に、定着ベルトを介して加圧ローラを定着ローラに圧接させるベルト方式の定着装置や、ニップ部のみをセラミックヒータ等で局部的に加熱するサーフ定着装置など、他の方式の定着装置にも本発明を適用可能である。熱源もハロゲンヒータに限らず適宜な熱源を採用可能である。定着ベルト(フィルムを含む)の材質や加圧部材の構成等も適宜なものを採用可能である。温度検知手段である温度センサとしては、サーモパイルやサーミスタなど、適宜なものを使用可能である。
また、画像形成装置の構成も任意であり、4色トナーを用いるものに限らず、3色のトナーを用いるフルカラー機や、2色のトナーによる多色機、あるいはモノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としてはプリンタに限らず、複写機やファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
1 カラーレーザープリンタ(画像形成装置)
20 定着装置
21 定着ベルト(定着部材)
22 加圧ローラ(加圧部材)
23 ハロゲンヒータ(加熱源)
24 ニップ形成部材
25 ステー
27 サーモパイル(温度検知手段)
54 温度制御部
N ニップ部
P 用紙(記録媒体)
特開2002−182521号公報 特開2007−79040号公報 特開2010−32625号公報 特開2007−334205号公報 特開2008−129517号公報

Claims (6)

  1. 回転可能な定着部材と、該定着部材に圧接されてニップ部を形成する回転可能な加圧部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材の温度を検知する温度検知手段と、該温度検知手段から入力される温度情報に基づいて前記加熱源への通電を制御する温度制御部を備え、未定着画像を担持した記録媒体を搬送して当該記録媒体に未定着画像を定着する定着装置であって、
    前記加熱源への通電開始時及び通電終了時にソフトスタートストップ制御を行なっている定着装置において、
    前記定着部材を所定の温度に制御するために計算上必要な熱量と、前記加熱源の出力が不安定な微小時間の点灯制御による実点灯時間とのズレ分を補正する補正テーブルもしくは補正換算式を具備し、
    前記温度情報に基づいて計算された必要熱量または要求dutyを、前記補正テーブルもしくは補正換算式によって補正して前記加熱源への通電制御を行うことを特徴とする定着装置。
  2. 前記要求dutyを計算する制御周期に応じて、前記補正テーブルもしくは補正換算式を変えることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記加熱源に入力される交流電源の周波数に応じて、前記補正テーブルもしくは補正換算式を変えることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記加熱源に入力される電圧によって、前記補正テーブルもしくは補正換算式を変えることを特徴とする、請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記定着部材が無端状の定着ベルトであり、該定着ベルトの内側に配設され定着ベルトを挟んで前記加圧部材と圧接するニップ形成部材を備え、
    前記加熱源は、前記ニップ部以外の個所で前記定着ベルトを直接加熱することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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