JP2008139505A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】目標温度への追従性の向上を実現する定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
【解決方法】定着手段160を加熱する加熱手段140と、定着手段160の温度を検出する温度検出手段150と、温度検出手段150により検出された温度に基づいて加熱手段160の点灯デューティを算出する点灯デューティ算出手段131と、点灯デューティ算出手段131により算出された点灯デューティに基づいて加熱手段140を制御する制御手段134とを備えた定着装置1であって、点灯デューティを補正する点灯デューティ補正手段133を有し、当該定着装置1において加熱手段140を徐々に加熱するソフトスタート及び/又は減熱するソフトストップを行う場合、点灯デューティ補正手段133は、ソフトスタート及び/又はソフトストップにおけるデューティ補正情報に基づいて点灯デューティを補正し、制御手段134は、点灯デューティ補正手段133により補正された点灯デューティに基づいて加熱手段140を制御することを特徴とする定着装置1。
【選択図】図5

Description

本発明は、定着装置及び画像形成装置に関する。
従来から、複写機やプリンタ等の画像形成装置において、感光体ドラムの表面に静電潜像を生成し、生成された静電潜像をトナーによって可視像化し、さらに可視像化されたトナー像を記録紙に転写し、転写されたトナー像を溶融・圧着により記録紙に定着させる画像形成プロセス(以下、「電子写真プロセス」という)が用いられている。
この電子写真プロセスでは、定着装置内に設けた熱源としての定着ヒータ(ハロゲンヒータ)が用いられる。定着ヒータによる加熱は、画像形成動作が行われない主電源OFF時や省エネルギーモード等の待機時には停止する、或いは定着装置を待機温度(低温)状態にするように制御される。その後、主電源ON時や待機モードの解除指示があったときに、定着ヒータは起動されるか、或いはヒータの加熱動作を切り替えてスタンバイ(コピー可能)状態になるまで立ち上げる。
このような定着装置のウォームアップ動作に係る時間の短縮化は、近年、電力エネルギー消費効率の向上と操作性・利便性の向上の観点における一つの課題であり、定着装置のウォームアップ動作に係る種々の発明がなされている。
特許文献1に開示された発明では、駆動が停止されている定着ヒータを起動するときに生じ得る突入電流の発生を抑制して目標温度への立ち上げを行う際に、個々の装置に関連する条件(電源、設置環境のような環境条件等)の変動に対応して適切な立ち上げ動作を行うようにし、しかも該条件の経時的な変動にも対応可能にして最適な立ち上げ動作を行うための手段を備えた画像形成装置に係る技術が開示されている。
これは具体的には、画像形成装置の電源である交流電源のゼロクロス信号幅の変動に対応して、徐々に電力を増加させる起動(以降、これをソフトスタートという)時のヒータの点灯時間等の動作条件を適切に変更可能とすることにより最適な立ち上げ動作を行おうとするものである。
特開2004―198914号公報
しかしながら、特許文献1に開示された発明では、ソフトスタートで用いられる位相制御による定着ヒータの電力消費(徐々に電力を減少させるソフトストップの場合には電力加算)が考慮されていないために、実際のヒータの点灯時間が、要求されたヒータの点灯時間と異なり、定着装置において目標温度への追従性が悪くなるという問題があった。
本発明は、上記の点に鑑みて、これを解決するために発明されたものであり、目標温度への追従性の向上を実現する定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の定着装置は、定着手段を加熱する加熱手段と、前記定着手段の温度を検出する温度検出手段と、前記温度検出手段により検出された温度に基づいて前記加熱手段の点灯デューティを算出する点灯デューティ算出手段と、前記点灯デューティ算出手段により算出された点灯デューティに基づいて前記加熱手段を制御する制御手段とを備えた定着装置であって、前記点灯デューティを補正する点灯デューティ補正手段を有し、当該定着装置において前記加熱手段を徐々に加熱するソフトスタート及び/又は減熱するソフトストップを行う場合、前記点灯デューティ補正手段は、ソフトスタート及び/又はソフトストップにおけるデューティ補正情報に基づいて前記点灯デューティを補正し、前記制御手段は、前記点灯デューティ補正手段により補正された点灯デューティに基づいて前記加熱手段を制御するように構成することができる。
これにより、目標温度への追従性の向上を実現する定着装置を提供することができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の定着装置は、複数の前記デューティ補正情報を保持する情報保持手段を有し、前記点灯デューティ補正手段は、前記情報保持手段により保持された複数の前記デューティ補正情報の内の1つに基づいて、前記点灯デューティを補正するように構成することができる。
これにより、複数のデューティ補正情報を用意し、用意された複数のデューティ補正情報の中から最適な点灯デューティ1つを抽出し、該抽出された点灯デューティに基づいて補正ができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の前記デューティ補正情報は、ソフトスタート及び/又はソフトストップにおける時間―加熱量の関係を示すものであるように構成することができる。
これにより、ソフトスタート及び/又はソフトストップにおける時間―加熱量の関係を考慮して点灯デューティの補正を行うことができる。
また、上記の目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、上記の定着装置が搭載されるように構成することができる。
これにより、定着装置において目標温度への追従性の向上を実現する画像形成装置を提供することができる。
本発明の定着装置及び画像形成装置によれば、定着装置において目標温度への追従性の向上を実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を各実施形態において図面に基づいて説明する。まず、本発明に係る定着装置及び画像形成装置が解決する課題は上述されているが、以下に補足を行う。
従来の定着装置において、例えば定着ヒータ等の加熱手段の温度制御では、予め温度センサ等の温度検出手段により検出された温度に基づいてPID制御又はヒステリシス制御等を用いて加熱手段の点灯(加熱)デューティを求めて、これを制御周期という所定の長さに区切られた時間で提供する加熱量として制御を行ってきた。
例えば、図1(a)に示されるような初期デューティ20%、加算デューティ20%、リピート回数2回、制御周期が100msで、ゼロクロス間隔が10msのソフトスタート制御を行う場合を考える。PID制御やヒステリシス制御等を用いて定着ヒータの点灯デューティが50%として指定されたとき、図1(b)に示されるように定着ヒータの点灯区間50msに対してソフトスタート制御を行うことになる。
このため、結果として10ms×(20%+20%+40%+40%+60%)/100ms=18%の加熱量が供給されることになる。つまり、実際の点灯デューティは18%となり、指定された点灯デューティが50%に比べて大幅に少なくなり温度追従が遅くなるという問題が考えられる。
そこで、本発明では、PID制御やヒステリシス制御等を用いて指定された定着ヒータの点灯デューティと、ソフトスタート制御(及びソフトストップ制御)等の位相制御による消費電力(ソフトストップ制御では加算電力)とを考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する。このように補正された点灯デューティから得られる定着装置の温度は緻密に制御され、目標温度への追従性の向上を実現することになる。
[実施形態]
(装置の概要)
まず、本発明の前提として本実施形態に係る画像形成装置の概要について図2を用いて説明する。図2は、本実施形態に係る画像形成装置の概要を示す図である。図2に示す複写機1(画像形成装置)は、商用電源を用いる一般的なタイプの装置である。
図2において、複写機1は、読取部2、操作部3、給紙トレイ4、画像形成部5、転写紙スタック部6等を有する。
読取部2は、コンタクトガラス或いは自動原稿送り装置(ADF)に載置された原稿を電子データとして読み取る装置、例えばスキャナ装置等である。操作部3は、ユーザがダイアログ方式で設定条件やスタートの入力操作を行うためのキー、表示器等である。給紙部4は、給紙トレイとトレイに載積された転写紙を後述の画像形成部5に搬送する機構を備えた装置である。
画像形成部5は、読取部2により読み取られた電子データをもとに電子写真プロセスにより画像を形成する。図示しない感光体ドラム、帯電チャージャ、光書き込み器、現像ユニット、転写チャージャ、定着部等により構成される。なお、定着部周辺の装置の構成については、図3を参照して詳細に説明を行う。転写紙スタック部6は、画像形成部5から排出されてくるコピーを堆積する。
以上の装置の構成により、複写機1では、読取部2において原稿は電子データとして読み取られる。次に画像形成部5は、読取部2において読み取られた電子データをもとに、給紙部4から搬送されてきた転写紙に画像を形成する。画像が形成された転写紙、即ちコピーが施された転写紙は、転写紙スタック部6により堆積される。なお、操作部3は、ユーザが各種設定を行ったり各種情報を表示したりするためのマンマシンインタフェース部である。
(定着部の構成概要)
次に、本実施形態に係る画像形成装置における定着部の構成概要について図3を用いて説明する。図3は、本実施形態に係る画像形成装置における定着部の構成例を示す図である。
図3において、定着部は、テンションローラ11、クリーニングローラ12、オイル添付ローラ13、加圧レバー14、加圧ローラ15、定着ローラ16、定着ベルト17、加熱ローラ18、定着ヒータ19、サーミスタ20、サーモスタット21等により構成される。
テンションローラ11は、後述の定着ローラ16等の移動に伴う定着ベルト17の緊張、緩みを除去するための回転体である。クリーニングローラ12は、後述のオイル塗布ローラ13上のゴミを除去するための回転体である。オイル塗布ローラ13は、後述の定着ベルト17表面にオイルを塗布し、定着ベルト17へのトナーの付着防止、紙の巻き付き防止、ローラの摩耗防止等を行うための回転体である。
加圧レバー14は、後述の加圧ローラ15を押圧するための装置である。加圧ローラ15は、該加圧ローラ15と定着ローラ16の間を通過する転写紙に圧力を加えるための回転体である。定着ローラ16は、表面がPFA,PTFE等の耐熱離型層でコーティングされている回転体である。定着ベルト17は、定着ローラ16及び後述の加熱ローラ18の周りを回転するベルトである。加熱ローラ18は、定着ベルト17を加熱するための回転体である。定着ヒータ19は、加熱ローラ18を加熱するためのヒータである。
サーミスタ20は、定着ベルト17の温度を測定するセンサである。サーモスタット21は、定着ヒータ19の温度を調節する装置である。
以上の装置の構成により、本実施形態に係る画像形成装置における定着部では、図示しない転写部においてトナー像を転写された転写紙が、図3において示した矢印の方向、即ち加圧ローラ15と定着ローラ16との間に搬送される。定着ローラ16と加圧ローラ15との間での溶融・圧着により、トナー像は転写紙に定着される。
このような装置の構成において定着を行う際の、本実施形態の定着温度の制御、即ち定着ヒータ19等の加熱手段の点灯デューティを制御する制御部の構成について次に説明を行う。
(制御部の概要)
次に、本実施形態に係る画像形成装置における制御部の概要について図4を用いて説明する。図4は、本実施形態に係る画像形成装置における制御部の装置構成例を示す図である。
ここでは、本実施形態に係る画像形成装置の定着部において。定着を行う際の定着温度の制御、即ち定着ヒータ17等の加熱源に供給する加熱量に関連する部分について詳細に説明を行う。
図4において、複写機1の制御部は、EGB(EnGine Board)50、IOB(Input/Output Board)60、PSU(Power Supply Unit)70等により構成されており、これにより定着部を含め画像形成装置のエンジン制御を行う。
EGB50は、図示しないCPUやメモリ等により構成される。IOB60は、各種回転体を動作するためのモータ、各種センサ、各種クラッチ等の負荷を制御するための制御ボードである。PSU70は、電源や電力に関する制御を行うための制御ボードである。後述の具体例2(図8)で示される位相制御パラメータのテーブルはこの図のIOB70に接続されているメモリーチップ80等の記憶手段に保存される。
以上の装置の構成により、複写機1の制御部は、定着部を含め複写機1のエンジン制御を行う。本実施形態では、定着を行う際の定着温度の制御、即ち図示しない定着ヒータ17等の加熱源に供給する加熱量に関連する制御を行う。
続いて、以上説明してきた装置構成等により定着を行う際の定着温度の制御を実現するための本実施形態の機能構成について説明を行う。
(機能の構成)
次に、本実施形態の画像形成装置の機能の構成について図5を用いて説明する。図5は、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の機能ブロック図の例を示す図である。
図5において、複写機1は、入力手段110、記憶手段120、定着制御部130、加熱手段140、温度検出手段150、定着手段160を有する。また、定着制御部130は、ヒータ点灯時間計算手段(点灯デューティ算出手段)131、位相制御パラメータ選択手段132、点灯デューティ補正手段133、ヒータ制御手段(制御手段)134、定着温度計測手段135、定着制御管理手段136を有する。
入力手段110は、入力を行う。例えば、操作パネル等の操作部3におけるユーザ操作により設定された設定情報を入力する。記憶手段120は、例えば入力手段110により入力された設定情報等を記憶する。例えば、RAM等である。
定着制御部130は、定着に係る制御を行う。例えば、前述の記憶手段120により記憶された設定情報及び後述のヒータ点灯時間計算手段131、位相制御パラメータ選択手段132、ヒータ制御手段134、定着温度計測手段135、定着制御管理手段136を用いて定着に係る制御を行う。例えば、CPUが行う処理である。
ヒータ点灯時間計算手段131は、後述の加熱手段140の点灯デューティを算出する。例えば、CPUが行う処理である。位相制御パラメータ選択手段132は、最適な位相制御パラメータを選択する。位相制御パラメータについての詳細は具体例2等において後述するが、ソフトスタート(又はソフトストップ)に係る位相制御を決定するパラメータ等である。点灯デューティ補正手段133は、点灯デューティの補正を行う。例えば、位相制御パラメータ選択手段132により選択された位相制御パラメータ等で示されるソフトスタート及び/又はソフトストップにおけるデューティ補正情報に基づいて点灯デューティの補正を行う。
ヒータ制御手段134は、後述の加熱手段140を制御する。例えば、加熱手段140である定着ヒータ19の加熱量を制御する。また、ヒータ点灯時間計算手段131又は点灯デューティ補正手段133により算出又は補正された点灯デューティに基づいて加熱手段140を制御する。
定着温度計測手段135は、後述の温度検出手段180により検出された温度を取得する。定着制御管理手段136は、定着制御部130内の各手段の動作を制御する。なお、定着制御部130に含まれない各手段の動作を制御してもよい。
加熱手段140は、定着に係る加熱を行う。例えば、定着ヒータ19等であり加熱ローラ18を加熱する。温度検出手段150は、後述の定着手段160の温度を検出する。例えば、サーミスタ20等である。定着手段160は、定着を行う。例えば定着ローラ16等である。
以上の機能の構成により、本実施形態に係る定着部を有する画像形成装置では、記憶手段120により記憶された設定情報、定着制御部130等の機能を用いて定着を行う際の定着温度の制御を実現する。具体的な制御の動作例については後述する。
なお、図5において定着制御部130は、ヒータ点灯時間計算手段131、位相制御パラメータ選択手段132、点灯デューティ補正手段133、ヒータ制御手段134、定着温度計測手段135、定着制御管理手段136を含むが、各手段は定着制御部130の外部にあってもよいものとする。
(動作例)
次に、本実施形態の画像形成装置の定着温度の制御の動作例について図6を用いて説明する。図6は、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の動作フローの例を示す図である。
ここでは、複写機1の定着部における定着温度の制御において、PID制御やヒステリシス制御等を用いて指定された定着ヒータの点灯デューティと、ソフトスタート制御(及びソフトストップ制御)等の位相制御による消費電力(ソフトストップ制御では加算電力)とを考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する動作を行う。
まず、ヒータ点灯時間計算手段131は、ヒータ点灯率(定着ヒータの点灯デューティ)を求める(S101)。ここでは、従来の周知の技術であるPID制御又はヒステリシス制御等によりヒータ点灯率が求められる。なお、周知の技術であるため説明を省略する。
ステップS102へ移って、定着制御管理手段136は、ヒータ点灯率を求めるために位相制御を考慮するか否かを判定する(S102)。考慮すると判定すると(S102、YES)、ステップS103へ移る。考慮しないと判定すると(S102、NO)、ステップS104へ移る。
ステップS102では、予め位相制御による消費電力(又は、加算電力)を考慮するか否かの設定情報は、例えばユーザ設定により入力手段110により入力され、記憶手段120により記憶されているものとする。この場合、定着制御管理手段136は、記憶手段120により記憶された位相制御による消費電力(又は、加算電力)を考慮するか否かの設定情報に基づいて判定を行う。
ステップS103へ移った場合、定着制御管理手段136は、複写機1が本実施形態に係る定着温度の制御を行うタイミングであるか否かを判定する(S103)。制御を行うタイミングであると判定すると(S103、YES)、ステップS106へ移る。制御を行うタイミングでないと判定すると(S103、NO)、ステップS104へ移る。
ステップS103では、予め本実施形態に係る定着温度の制御を行うタイミング(例えば印刷時、電源ON時のウォームアップ時、待機時等)に係る情報は、例えばユーザ設定により入力手段110により入力され、記憶手段120により記憶されているものとする。この場合、定着制御管理手段136は、記憶手段120により記憶されたタイミングに係る情報に基づいて判定を行う。
ステップS104へ移った場合、位相制御パラメータ選択手段132は、デフォルトの位相制御パラメータを選択する(S104)。ここでは、ステップS103NOにより本実施形態に係る定着部の温度制御を行うタイミングではないと判定されたので、従来と同様の定着温度の制御を行う。位相制御パラメータ選択手段132は、デフォルトで指定された位相制御パラメータを選択する。
続いてステップS105へ移って、ヒータ制御手段134は、ステップS104又は後述のステップS107において選択されたヒータ点灯率及び位相制御で加熱手段140の温度制御を行う(S105)。
ステップS106へ移った場合、位相制御パラメータ選択手段132は、位相制御のパラメータを選択する(S106)。ここでは、本実施形態に係る定着部の温度制御を行う。即ち、ソフトスタート制御(及びソフトストップ制御)等の位相制御による消費電力(ソフトストップ制御では加算電力)を考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する。なお、ステップS106及び後述のステップS107に係る処理については後述の具体例において詳細に説明を行う。
続いてステップS107へ移って、点灯デューティ補正手段133は、ステップS106において選択された位相制御のパラメータに基づいて定着ヒータの点灯デューティを計算し直す、即ち補正する(S107)。続いてステップS105へ移る。なお、ステップS107の動作は、ヒータ点灯時間算出手段131が行ってもよい。
以上で示される処理により、複写機1の定着部における定着温度の制御において、PID制御やヒステリシス制御等を用いて指定された定着ヒータの点灯デューティと、ソフトスタート制御(及びソフトストップ制御)等の位相制御による消費電力(ソフトストップ制御では加算電力)とを考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する処理を行う。
このようにソフトスタート及び/又はソフトストップを考慮したヒータ点灯時間を実現することにより、従来の方式よりも定着装置において目標温度への追従性の向上を実現することができる。
なお、ステップS102に係る処理において、予め位相制御による消費電力(又は、加算電力)を考慮するか否かの設定情報は、ユーザが任意に設定できるようにしてもよい。これにより、温度追従性の高速化とノイズやフリッカーへの影響を見極めて切り替えることができる。
また、ステップS103に係る処理において、制御のタイミングによって定着温度の制御を行うか否かを切り替えている。制御のタイミングによってはフリッカーが厳しい等の問題が考えられるが、上記の処理によりこのような問題を解消し、温度追従性、ノイズ及びフリッカーへの影響を最小限に抑えることができる。
続いて、以上説明してきた動作例により示される定着を行う際の定着温度の制御を実現する具体例について後述の各具体例において説明を行う。
(具体例1)
次に、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の第1の具体例について図7を用いて説明する。図7は、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の具体例1を説明するための図である。
図7において、図7(a)、(b)は、それぞれ図1(a)、(b)と同様である。図7(c)は、本実施形態に係る定着温度の制御を適用した例を説明するための図である。図7(a)、(b)で示される従来技術との差が明確になるように以降説明を行う。
ここでは、図7(a)に示されるような初期デューティ20%、加算デューティ20%、リピート回数2回、制御周期が100msで、ゼロクロス間隔が10msのソフトスタート制御を行う場合を考える。PID制御やヒステリシス制御等を用いて定着ヒータの加熱(点灯)デューティが50%として指定されたとき、図7(b)に示されるように定着ヒータの点灯区間50msに対してソフトスタート制御を行うことになる。
このため、結果として10ms×(20%+20%+40%+40%+60%)/100ms=18%の加熱量が供給されることになる(図7(b)参照)。つまり、実際の点灯デューティは18%となり、指定された点灯デューティである50%と異なるため温度追従が遅くなるという問題が考えられる。
具体例1では、ソフトスタート制御による消費電力(図7(a)で示されるような位相制御パラメータ)を考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する動作の流れを図6の動作フローを用いて説明を行う。
まず、ヒータ点灯時間計算手段131は、ヒータ点灯率を求める(S101)。ここでは、従来の周知の技術であるPID制御又はヒステリシス制御等によりヒータ点灯率が50%として求められたものとする。
ステップS102へ移って、定着制御管理手段136は、ヒータの点灯率を求めるのに位相制御を考慮するか否かを判定する(S102)。ここでは、予め位相制御による消費電力(又は、加算電力)を考慮する旨の設定情報は記憶手段120により記憶されているとする。そのため、ステップS102YESとなり、ステップS103へ移る。
ステップS103へ移って、定着制御管理手段136は、複写機1が本実施形態に係る定着温度の制御を行うタイミングであるか否かを判定する(S103)。ここでは、予め本実施形態に係る定着温度の制御を行うタイミング(例えば印刷時、電源ON時のウォームアップ時、待機時等)に係る情報は、記憶手段120により記憶されているとする。定着制御管理手段136は、記憶手段120により記憶されたタイミングに係る情報に基づいて判定を行う。ここではステップS103YESとなり、ステップS106へ移る。
ステップS106へ移って、位相制御パラメータ選択手段132は、位相制御のパラメータを選択する(S106)。ここでは、本実施形態に係る定着部の温度制御を行う。即ち、ソフトスタート制御の位相制御による消費電力を考慮するために位相制御のパラメータを選択する。ここで選択される位相制御のパラメータは、初期デューティ20%、加算デューティ20%、リピート回数2回、制御周期が100msで、ゼロクロス間隔が10msの1パターンである。なお、位相制御のパラメータが複数パターンある場合の動作については、後述の具体例2において説明を行う。ここでは、上記の1パターンの位相制御のパラメータを選択して、次のステップS107へ移る。
続いてステップS107へ移って、点灯デューティ補正手段133は、ステップS106において選択された位相制御のパラメータに基づいて定着ヒータの点灯デューティを計算し直す、即ち補正する(S107)。ステップS107では、以下のようにヒータの点灯率を再計算する。
まず、図7(a)で示されるヒータの点灯デューティを用いた場合、ソフトスタート区間(0ms〜80ms)でのヒータ点灯割合を計算すると、
10ms×(20%+40%+60%+80%)×リピート回数2回/100ms=40%・・・式(1)
式(1)によりソフトスタート区間でのヒータ点灯割合は40%になる。また、制御周期100msにおけるヒータの点灯デューティは、ソフトスタート区間(0ms〜80ms)でのヒータ点灯割合に100%位相区間(80ms〜100ms)でのヒータ点灯割合を加算して、
40%+100%×2×10ms/100 =60%・・・式(2)
式(2)は、制御周期100msヒータを点灯させて、実際にはソフトスタートによる消費電力により60%しかヒータが点灯していないことを示している。
さらに、全体としてのヒータの点灯デューティは、
10ms×(20%+20%+40%+40%+60%)/100ms=18%・・・式(3)
式(3)によりヒータの点灯デューティは18%になる。
ここでは、ステップS101においてヒータ点灯デューティ50%が指定されたのに実際は18%しかヒータを点灯しないことになる。ここで、ソフトスタートで消費する電力を考慮してヒータ点灯デューティが50%になるヒータ点灯デューティを求め直す。即ち、式(1)のソフトスタートでのヒータ点灯デューティ40%に10%の点灯デューティを加えればいいことが分かる(式(4)参照)。
ソフトスタートでのヒータ点灯デューティ40%+100%位相デューティ10%=50%・・・式(4)
このとき、時間はソフトスタート区間(0ms〜80ms)に100%位相デューティ10msを加算した90msとする。これを図示したものが図7(c)である。即ち、点灯デューティ補正手段133は、ヒータの点灯デューティを90msに補正している。続いてステップS105へ移る。
続いてステップS105へ移って、ヒータ制御手段134は、ステップS107において選択されたヒータ点灯デューティ90msの位相制御で定着部の温度制御を行う(S105)。
以上の動作により、PID制御やヒステリシス制御等を用いて指定された定着ヒータの点灯デューティと、ソフトスタート制御による消費電力を考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する動作を行う。
そのため、以下に掲げる効果を奏する。その効果とは、位相制御(図7(a)で示されるような時間―ヒータ点灯率の関係を示す点灯デューティ補正情報)を考慮してヒータの点灯デューティを補正することによりヒータの点灯デューティを指定された通りの精度で求めることができることである。即ち、タイマー精度やゼロクロス間隔よりも精度良く制御することができることである。
なお、本具体例1においては、PID制御やヒステリシス制御によりヒータ点灯率が50%として指定された場合の動作について説明を行ったが、この場合に限らない。PID制御やヒステリシス制御により指定されたヒータ点灯率が50%ではない場合も含むものとする。
(具体例2)
次に、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の第2の具体例について図8、9を用いて説明する。図8は、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の具体例2に係る位相制御パラメータのテーブルを示す表である。図9は、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の具体例2を説明するための図である。
具体例1では、ステップS106の処理において、選択される位相制御のパラメータは、1パターンであった。ここでは、位相制御のパラメータが複数パターンある場合の動作について説明を行う。図8のような位相制御のパラメータのテーブルが予め記憶手段120により記憶されているものとする。
まず、図8で示されるテーブルについて簡単に説明を行う。図8の1行目は、初期デューティ40%、加算デューティ30%、リピート回数1回を示す位相制御のパラメータを示している。なお、本実施形態に係る定着部の定着温度の制御は、制御周期が100msで、ゼロクロス間隔が10msのソフトスタート制御で行われるという前提で説明を行う。
このとき、ソフトスタートに必要な時間は、40%、40+30=70%の20msである(20ms〜30msは40+30+30=100%となっているため含まれない)。またソフトスタート期間でのヒータの点灯割合は、10ms×(40%+70%)/100ms=11msになる。これは、ソフトスタートに必要な時間20msの間に、ヒータ点灯割合は11msとなり、両者の差である9msがソフトスタートに係る電力消費であることを示す。
具体例2では、PID制御やヒステリシス制御等を用いて定着ヒータの加熱(点灯)デューティが74%として指定されたとき、図8に示されるテーブルを用いてソフトスタート制御による消費電力を考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する動作の流れを図6の動作フローを用いて説明する。
まず、ヒータ点灯時間計算手段131は、ヒータ点灯率を求める(S101)。ここでは、従来の周知の技術であるPID制御又はヒステリシス制御等によりヒータ点灯率が55%として求められたものとする。このとき、図9(b)で示されるようにヒータ点灯区間50msに対してソフトスタートを行うことになる。これは、従来、ヒータ点灯デューティはタイマーによって設定され、例えば10msタイマーを用いた場合10msの倍数の時間しか設定できないためである。また、ゼロクロス間隔毎にヒータの点灯は制御されているためゼロクロス間隔(ここでは10ms)に入るようなタイミングの場合は、最大ゼロクロス間隔時間分のずれが発生するためである。そのため、指定されたヒータ点灯率が55%である場合には、図9(b)のように50msの区間だけ定着ヒータは点灯させられる。
ステップS102及びステップS103に係る処理は、具体例1に係るそれらと同様であるのでここでは説明を省略する。続いて、ステップS106へ移る。
ステップS106へ移って、位相制御パラメータ選択手段132は、位相制御のパラメータを選択する(S106)。ここでは、ソフトスタート制御の位相制御による消費電力を考慮するために位相制御のパラメータを選択する。ここでは以下のようにして図8で示される複数の位相制御のパラメータから最適な位相制御のパラメータを選択する。
まず、図8で示される各行の位相制御のパラメータを用いた場合の定着ヒータの温度制御に要する時間を計算する。定着ヒータの温度制御に要する時間は、ステップS101において指定された定着ヒータの点灯時間(デューティ)からソフトスタート期間でのヒータ点灯割合(図8参照)を減算し、ソフトスタートに必要な時間(図8参照)を加算したものとして算出される。
例えば1行目の位相制御のパラメータを用いた場合は、55ms(指定された定着ヒータの点灯時間)―11ms(ソフトスタート期間でのヒータ点灯割合)+20ms(ソフトスタート期間でのヒータ点灯割合)=64msとなる。このようにして図8で示される各行の定着ヒータの温度制御に要する時間は、1行目から6行目までの順番に64ms、61ms、73ms、67ms、71ms、87msとなる。
このようにして算出された、各位相制御のパラメータを用いた場合の定着ヒータの温度制御に要する時間が、制御周期(ここでは100ms)以上のものを選択する。制御周期以上のものを選択する理由については具体例2の最後に記載するが、ここでは、制御周期100ms以上のものはないため、デフォルトの位相制御パラメータである、ここでは1行目のパラメータを選択する。続いてステップS107へ移る。
ステップS107へ移って、点灯デューティ補正手段133は、ステップS106において選択された位相制御のパラメータに基づいて定着ヒータの点灯デューティを計算し直す、即ち補正する(S107)。ステップS107では、ステップS106において選択された位相制御のパラメータを考慮してヒータの点灯率を再計算する。即ち、ヒータの点灯デューティを64msに計算し直している。続いてステップS105へ移る。
続いてステップS105へ移って、ヒータ制御手段134は、ステップS106において選択された位相制御のパラメータである初期デューティ40%、加算デューティ30%、リピート回数1回及びステップS107において再計算されたヒータの点灯率である64msにより定着部の温度制御を行う(S105)。これを図示したものが図9(c)である。
以上の動作により、PID制御やヒステリシス制御等を用いて指定された定着ヒータの点灯デューティと、ソフトスタート制御による消費電力を考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する動作を行う。
そのため、以下に掲げる効果を奏する。その効果とは、具体例1における効果に加えて、図8で示されるような制御周期を考慮した位相制御のパラメータを用意することにより、制御周期が変化しても要求通りの温度制御を行うことができることである。
また、ステップS106における処理のように位相制御のパラメータを考慮して定着ヒータの点灯デューティを決定することにより、ヒータの点灯デューティを指定された通りの精度で求めることができることである。
また、ステップS106における処理において制御周期(ここでは100ms)以上のものを選択することにより、消灯期間が無くなり次の制御周期はソフトスタート無しの100%位相デューティの点灯の状態から制御を開始することができる。即ち、位相制御のパラメータを用いて定着ヒータの点灯デューティを変え、定着ヒータの消灯回数を少なくすることにより、ソフトスタートによるヒータの電力消費を低減することができる。
なお、このヒータ消灯を少なくする制御を使用するか使用しないかを決定するスレッシュとなる点灯デューティを予め決めておき、そのデューティよりも大きな場合は本実施形態に係る定着部の温度制御を用いてもよい。このスレッシュとなる点灯デューティをユーザが任意に設定できるようにしてもよい。
また、スレッシュとなる点灯デューティ以上についてのみ本実施形態に係る定着部の温度制御を用いることにより位相制御時間を短くすることができ、位相制御部を行うに当たり発生するノイズ、フリッカーへの影響を小さくすることができる。
このようにヒータ消灯をなくすために次の制御周期での点灯デューティが0%以上であること(次の制御周期でソフトスタートから制御が始まること)が条件になる。そこで予め次の制御周期でヒータを点灯させるか否かを予測する方法が考えられる。この方法として例えば図10のように一回前の制御周期の温度と今の温度から次の制御周期の温度が取りうる範囲を予測して、予測された温度で次の点灯デューティを計算する方法が考えられる。図10の例だと、以下の式のようにして温度3を求めることが可能になる。
温度3=温度2+(温度2―温度1)・・・式(5)。
これにより、次の制御周期でのヒータ点灯、消灯を予測することにより最適な位相制御パラメータを選択することができ、フリッカーやノイズに最適な制御を行うことができる。
また、基本となる制御周期(ここでは100ms)としてリピート回数を適宜変化させてもよい。こうすることにより制御周期が変化しても対応することが可能になり、メモリ容量を削減でき要求通りの温度制御を行うことも可能になる。
(具体例3)
次に、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の第3の具体例について図11を用いて説明する。図11は、本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の具体例3を説明するための図である。
具体例1及び2では、PID制御やヒステリシス制御等を用いて指定された定着ヒータの点灯デューティと、ソフトスタート制御による消費電力を考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する動作の流れの説明を行った。ここでは、ソフトスタート制御による消費電力の代わりにソフトストップ制御による加算電力を考慮して、最終的に定着ヒータの点灯デューティを補正する動作の流れについて説明を行う。
図11(a)に示されるような減算デューティ50%、リピート回数2回、制御周期が100msで、ゼロクロス間隔が10msのソフトスタート制御を行う場合を考える。PID制御やヒステリシス制御等を用いて定着ヒータの点灯デューティが50%として指定されたとき、図11(b)に示されるように定着ヒータの点灯区間50msからソフトストップ制御を行うことになる。
このため、結果として(50ms×100%+10ms×50%×(リピート回数2回))/100ms=60%の加熱量が供給されることになる(図11(b)参照)。つまり、実際の点灯デューティは60%となり、指定された点灯デューティである50%よりも高くなってしまい、定着ヒータの温度の下がりが遅くなるため、通紙温度が低い場合は定着手段の温度の下がりが遅くなり、印刷開始までに時間がかかるということが考えられる。
具体例3では、ソフトストップ制御による加算電力(図11(a))で示されるような位相制御パラメータ)を考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する動作の流れを図6の動作フローを用いて説明を行う。
まず、ヒータ点灯時間計算手段131は、ヒータ点灯率を求める(S101)。ここでは、従来の周知の技術であるPID制御又はヒステリシス制御等によりヒータ点灯率が50%として求められたものとする。ステップS102及びステップS103に係る処理は、具体例1に係るそれらと同様であるのでここでは説明を省略する。続いて、ステップS106へ移る。
ステップS106へ移って、位相制御パラメータ選択手段132は、位相制御のパラメータを選択する(S106)。ここでは、本実施形態に係る定着部の温度制御を行う。即ち、ソフトストップ制御の位相制御による加算電力を考慮するために位相制御のパラメータを選択する。ここで選択される位相制御のパラメータは、減算デューティ50%、リピート回数2回、ゼロクロス間隔が10msの1パターンである。なお、位相制御のパラメータが複数パターンある場合の動作については、具体例2と同様であるのでここでは説明を省略する。ここでは、上記の1パターンの位相制御のパラメータを選択して、次のステップS107へ移る。
続いてステップS107へ移って、点灯デューティ補正手段133は、ステップS106において選択された位相制御のパラメータに基づいて定着ヒータの点灯デューティを計算し直す、即ち補正する(S107)。ステップS107では、以下のようにヒータの点灯率を再計算する。
まず、図11(a)で示されるヒータの点灯デューティを用いた場合、全体としてのヒータ点灯割合を計算すると、
10ms×(50%)×リピート回数2回/100ms=10%・・・式(5)
式(5)によりソフトストップ区間でのヒータ点灯割合は10%になる。
ここでは、ステップS101においてヒータ点灯デューティ50%が指定されたのに実際は10%しかヒータを点灯しないことになる。ここで、ソフトストップで消費する電力を考慮してヒータ点灯デューティが50%になるヒータ点灯デューティを求め直す。即ち、式(5)のソフトストップでのヒータ点灯デューティ10%に40%の点灯デューティを加えればいいことが分かる(式(6)参照)。
ソフトストップでのヒータ点灯デューティ10%+100%位相デューティ40%=50%・・・式(6)
このとき、時間はソフトストップ区間20msに100%位相デューティ40msを加算した60msとする。これを図示したものが図11(c)である。即ち、点灯デューティ補正手段133は、ヒータの点灯デューティを60msに補正している。続いてステップS105へ移る。
続いてステップS105へ移って、ヒータ制御手段134は、ステップS107において選択されたヒータ点灯デューティ60msの位相制御で定着部の温度制御を行う(S105)。
以上の動作により、PID制御やヒステリシス制御等を用いて指定された定着ヒータの点灯デューティと、ソフトストップ制御による加算電力を考慮して、定着ヒータの点灯デューティを補正する動作を行う。
そのため、以下に掲げる効果を奏する。その効果とは、位相制御(図11(a)で示されるような時間―ヒータ点灯率の関係を示す点灯デューティ補正情報)を考慮してヒータの点灯デューティを補正することによりヒータの点灯デューティを指定された通りの精度で求めることができることである。即ち、タイマー精度やゼロクロス間隔よりも精度良く制御することができることである。
なお、本具体例3においては、PID制御やヒステリシス制御によりヒータ点灯率が50%として指定された場合の動作について説明を行ったが、この場合に限らない。ヒータ点灯率が50%ではない場合も含むものとする。
また、点灯デューティ補正情報は、上記実施例においてソフトスタート及び/又はソフトストップに係る位相制御のパラメータ等を示しているが、この場合に限らないものとする。
以上、各動作例に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記動作例にあげたその他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
従来の画像形成装置における定着温度の制御を示す図 本実施形態に係る画像形成装置の概要を示す図 本実施形態に係る画像形成装置における定着部の装置構成例 本実施形態に係る画像形成装置における制御部の装置構成例 本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の機能ブロック図の例 本実施形態に係る画像形成装置の定着温度の制御の動作フローの例 本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の具体例1を説明するための図 本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の具体例2に係る位相制御パラメータのテーブルを示す表 本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の具体例2を説明するための図 本実施形態に係る定着温度の制御の具体例2を補足説明するための図 本実施形態に係る定着部を含む画像形成装置の定着温度の制御の具体例3を説明するための図
符号の説明
1 複写機
5 画像形成部
15 加圧ローラ
16 定着ローラ
18 加熱ローラ
19 定着ヒータ
20 サーミスタ
21 サーモスタット
110 入力手段
120 記憶手段
130 定着制御部
131 ヒータ点灯時間計算手段
132 位相制御パラメータ選択手段
133 ヒータ制御手段
134 定着温度計測手段
135 定着制御管理手段
140 加熱手段
150 温度検出手段
160 定着手段

Claims (4)

  1. 定着手段を加熱する加熱手段と、
    前記定着手段の温度を検出する温度検出手段と、
    前記温度検出手段により検出された温度に基づいて前記加熱手段の点灯デューティを算出する点灯デューティ算出手段と、
    前記点灯デューティ算出手段により算出された点灯デューティに基づいて前記加熱手段を制御する制御手段と、
    を備えた定着装置であって、
    前記点灯デューティを補正する点灯デューティ補正手段を有し、
    当該定着装置において前記加熱手段を徐々に加熱するソフトスタート及び/又は減熱するソフトストップを行う場合、
    前記点灯デューティ補正手段は、ソフトスタート及び/又はソフトストップにおけるデューティ補正情報に基づいて前記点灯デューティを補正し、
    前記制御手段は、前記点灯デューティ補正手段により補正された点灯デューティに基づいて前記加熱手段を制御することを特徴とする定着装置。
  2. 複数の前記デューティ補正情報を保持する情報保持手段を有し、
    前記点灯デューティ補正手段は、前記情報保持手段により保持された複数の前記デューティ補正情報の内の1つに基づいて前記点灯デューティを補正することを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記デューティ補正情報は、ソフトスタート及び/又はソフトストップにおける時間―加熱量の関係を示すものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の定着装置が搭載された画像形成装置。
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