JP2014178469A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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司 佐藤
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    • G03G15/2042Apparatus for electrographic processes using a charge pattern for fixing, e.g. by using heat using heat using contact heat with means for controlling the fixing temperature specially for the axial heat partition

Abstract

【課題】様々な条件の用紙に対応しかつ低コスト化も同時に図る定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】複数の通紙幅に対応する定着装置において、シート状記録媒体を搬送し昇温してトナーを定着させる回転部材と、前記回転部材の外側の表面温度を検知する複数の温度センサと、前記回転部材の内部へ当該回転部材の回転軸に平行して設けられる、一部に発熱部を有する線状の複数の加熱部材と、前記加熱部材による加熱状態を制御する制御手段と、を備え、前記複数の加熱部材の各々の発熱部が、前記シート状記録媒体の搬送方向に直交する通紙幅の方向で互いに重ならないように設けられ、前記温度センサが、最少の前記通紙幅を有する前記シート状記録媒体を印刷する際に使われる前記発熱部に対応する位置に置かれ、この前記発熱部に隣接する前記発熱部に対応する位置には置かれず、前記制御手段が、前記温度センサに応じて加熱部材を制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、トナー像を記録紙等の記録媒体に定着させる定着装置及びこの定着装置を備
えた画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリやプリンタとして、電子写真方式によって画像を記録紙に形成す
る画像形成装置は、感光体を帯電装置で帯電させた後、原稿画像や画像情報に応じた光書き込み等によって感光体の表面上に静電潜像を形成する。この静電潜像が現像装置のトナーによって可視像であるトナー像となる。このトナー像を定着装置が記録紙を加熱加圧することにより記録紙上に定着させてコピーやプリントを得ている。
画像形成装置に用いられる定着装置としては、現在2つの方式が使われている。1つは、内部に発熱部を備えた加熱ローラーと加熱ローラーに当接して回転する加圧ローラーとからなり、加熱ローラー及び加圧ローラーの間に記録紙を搬送して記録紙を加熱加圧することによりトナー像を定着するローラー方式である。もう1つは、発熱部を備えた加熱ローラーと加熱ローラーとの間に無端状の定着ベルトを掛け渡し、この定着ベルトと加圧ローラーとの間に記録紙を搬送して加熱加圧することによりトナー像を定着するベルト方式である。また、熱源は定着ベルトの内側へ直接置かれることもある。
画像形成装置において高生産性や省エネルギーが求められている。また、様々な厚さやサイズの記録紙に対する対応能力も求められている。特に高生産性を保ちつつ、厚紙からなる記録紙を連続通紙する場合、定着装置に蓄えた熱エネルギーを次々に奪うことになる。よって、定着性を確保するため、発熱源に通電して加熱し、失われた熱を補充する必要がある。
この発熱源として赤外線ヒーターを使用する定着装置においては、赤外線ヒーターの点灯率を高くして素早く加熱ローラーを加熱することが要求される。またシーズヒーターの場合は通電率を高くする必要がある。ここで、点灯率及び通電率とは、最大発熱能力に対応する電力供給に対して実際の発熱量を与える電力供給量の割合を言う。
定着装置での電力消費を減らすには、不要な通電を行わないことが必要になる。定着装置を通紙する記録紙の幅が狭い場合は熱エネルギーに無駄が生じることを解消するため、発熱部を紙幅方向に分割し記録紙の幅に合わせて加熱ローラーの加熱時間を制御することが行われている(特許文献1)。
最近は昇温速度を向上するために加熱ローラーを薄肉化し、加熱ローラーの熱容量を低くした定着装置が使用されている。高速でプリント動作を行う事が要求される昨今では、用紙により加熱ローラーの熱が奪われる量が大きくなり、用紙の通過部と非通過部間でより大きな温度差が生じやすい状態となる。これは昇温速度を向上するために加熱ローラーを薄肉化し、加熱ローラーの熱容量を低くした定着装置で特に顕著となる。
用紙に奪われた熱を補うためにはより大きな点灯率でヒーターを点灯する必要がある。すると、用紙非通過部において熱エネルギーが過大となり温度上昇することで、最悪の場合加熱ローラー(ベルト)の耐熱温度を超えてしまい、部材の変形などの重大な故障を引き起こす可能性が出てくるという問題がある。
加熱による温度上昇を制御するには、熱源ごとにきめ細かな温度制御が求められるので定着装置の表面温度を細かく知る必要が有る必要がある。従って熱源が複数ある場合は熱源の数に応じて温度センサーの数も増える。しかし、温度センサーの数が増えるとコストの増加に繋がる。そこで、温度センサーの位置を工夫することで、温度センサーの数を減らした例が開示されている(特許文献2)。
定着装置には常に通紙が行われているわけではなく、最初に電源が入れられて定着装置の温度を上昇させるときのウォームアップ時、印刷開始を待つ待機時は、それぞれ熱源の制御の内容が異なる。印刷を待っている待機状態では必要な発熱量は低下するので定着装置の状態により発熱量を制御する例が開示されている(特許文献3)。
しかしながら、従来のやり方では、まだ定着装置の省エネルギー化は十分では無い。
したがって、本発明は、様々な条件の用紙が高生産性を保って通紙される場合に発生する問題を解消でき、かつ低コスト化も同時に図る事ができる構成を備えた定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の定着装置は、シート状記録媒体(用紙)の搬送方向に直交する方向の複数の通紙幅に対応する定着装置において、シート状記録媒体を搬送し昇温してトナーを定着させる回転部材と、前記回転部材の外側の表面温度を検知する複数の温度センサーと、前記回転部材の内部へ当該回転部材の回転軸に平行して設けられる、一部に発熱部を有する線状の複数の加熱部材と、前記加熱部材による加熱状態を制御する制御手段と、を備え、前記複数の加熱部材の各々の発熱部が、前記シート状記録媒体の搬送方向に直交する通紙幅の方向で互いに重ならないように設けられ、前記温度センサーが、最少の前記通紙幅を有する前記シート状記録媒体を印刷する際に使われる前記発熱部に対応する位置に置かれ、この前記発熱部に隣接する前記発熱部に対応する位置には置かれず、前記制御手段が、前記表面温度、前記通紙幅、及び、時間的に変化する回転部材の稼動状態に応じて前記加熱部材による加熱状態を制御することを特徴とする。
複数の前記加熱部材の各発熱部が、前記シート状記録媒体の搬送方向に直交する紙幅方向で他の前記加熱部材の発熱部と互に重ならない位置に設けられているので、定着部材(回転部材)上の用紙非通過部にて過大な温度上昇が発生する事や、無駄なエネルギーを抑えた形で様々な用紙幅の用紙に対応する。また、加熱部材による発熱を監視して通電制御を行う温度センサーの数を、ヒーター主発光部の分割数よりも少なくし低コスト化が図れる。また、時間的に変化する定着部材の稼動状態に応じて前記発熱部を制御するので、非印刷時にも省エネ化が図れる。
本発明の実施形態の画像形成装置の内部構成を示す概略図である。 本発明の実施形態の定着部材の発熱部の位置を示す概略断面図である。((A)中央合わせ方式、(B)側方合わせ方式) 本発明の実施形態の加熱部材の制御と定着部材の表面温度とを示すタイミングチャートである。 本発明の実施形態の加熱部材の中央部と2種類の幅の異なる記録紙との関係を示す図である。((A)中央合わせ方式、(B)側方合わせ方式) 本発明の実施形態の加熱部材の制御を示すタイミングチャートである。 紙質センサーの内部の説明図である。 記録紙の温度特性を測定する原理の説明図である。
先ず、本発明の実施形態の画像形成装置1について図1を参照して説明する。本実施形態の画像形成装置1は、例えば複写機、ファクシミリ、プリンタであり、電子写真方式によりシート状記録媒体としての用紙Pに画像を記録する。画像形成装置1は、一般にコピー等に用いられる普通紙やOHPシートやハガキ等の厚紙等の様々な厚さやサイズの記録紙に対して印刷を行う。
画像形成装置1はドラム状の感光体41を備え、この感光体41の周囲に、帯電器42、露光装置の露光ミラー43、現像装置44、転写装置48、定着装置10、クリーニング装置46が回転方向Aに沿って配置されている。また、用紙Pを収納した給紙トレー50が装置下方に配置され、必要に応じて配置される紙質チェッカー60を通して給紙が行われている。なお、以下においては、感光体41における帯電器42の取付位置を感光体41の回転開始位置とした場合の上流とし、クリーニング装置46の取付位置を感光体41の回転終了位置とした場合の下流として説明する。
帯電器42は感光体41の表面に接触する帯電ローラーからなり、感光体41の表面を均一に帯電させる。露光装置は帯電器42より下流側に設けられている。露光ミラー43には、画像読取装置が読み取った画像を画像処理したレーザ光Lbが供給され、供給されたレーザ光Lbを感光体41の表面に反射し感光体41の表面に静電潜像を形成する。
現像装置44は、感光体41の表面にトナーを供給して静電潜像をトナー像として可視
像化するものであり、感光体41の表面にトナーを供給する現像ローラー44aを備えている。転写装置48としてはコロナ放電器が使用されており、感光体41の表面に可視像化されたトナー像をコロナ放電により用紙Pに転写する。
定着装置10は用紙Pに対して加圧及び加熱を行うことによりトナー像を定着させる
。クリーニング装置46は定着装置10の下流側に設けられており、トナー像の転写後に
感光体41の表面に残留しているトナーを除去する。この除去を行うため、クリーニング
装置46は感光体41表面に接触するクリーニングブレード46aを有している。
シート状記録媒体としての用紙Pは給紙トレー50に積層状態で収納されており、給
紙ローラー110により1枚ずつ取り出される。取り出された用紙Pはレジストローラー対49を経て、紙質チェッカー60を通過して感光体41と転写装置48との間に搬送される。感光体41と転写装置48との間に搬送されることにより、感光体41のトナー像が用紙Pに転写される。トナー像が転写された用紙Pは定着装置10に搬送され、定着装置10によってトナー像が定着される。
紙質チェッカーは、用紙Pの紙厚、表面状態、熱特性などを調べ、必要な情報を定着装置などへ送る。紙厚は、光学的に透過光の強度や機械的な接触など、各種センサーで調べることができる。また紙質は、反射光の検出結果を分析することで得ることができる。更に、熱特性は、加熱ローラーに用紙Pを通したときの温度変化や、加熱ローラーにより所定の温度へ上昇させた後に、移動する用紙Pの温度を、時間を隔てて計測した温度変化から知ることができる。
また、画像形成装置1は主電源装置9を備えており、主電源装置9からの電力により
上述した各部材への給電が行われる。主電源装置9はプラグ51を商用電源のコンセント
に差し込むことにより商用電源から電力が供給される。
上記の画像形成装置で使われる本実施形態の定着装置10は定着部材としての加熱ローラー14と加圧ローラー15とによって構成されている。加熱ローラー14と加圧ローラー15との間に用紙Pが搬送され、搬送された用紙Pを加熱加圧してトナー像を用紙Pに定着させる。加熱ローラーの内側には発熱体である加熱手段2が収められている。
加熱ローラー14のローラー基体にはアルミニウムや鉄等の金属が用いられており、これにより耐久性や加熱による変形を防止することができる。加熱ローラー14の表面にはトナーとの固着を防ぐための離型層が形成されていることが好ましい。また、加熱ローラー14の内部には複数の加熱部材が設けられ、これにより加熱ローラー14の加熱が行われる。
加圧ローラー15は、芯金の外周にゴム等の弾性層が形成されており、加熱ローラー14と接触することにより、加熱ローラー14との間にニップ部を形成している。このニップ部に未定着トナー像を形成した用紙Pを通紙して搬送することにより熱と圧力によりトナー像を用紙Pに定着させることができる。
なお、加圧ローラー15としては発泡層を有したローラー部材を用いて加熱ローラー14との間にニップ部を形成しても良い。この場合には、発泡層の断熱効果により加熱ローラー14の熱が加圧ローラー15に伝わりにくくなるため、加熱ローラー14を短時間で昇温させることができる。
加熱手段2には、例えばハロゲンヒーターやシーズ線が用いられる。加熱ローラー14のローラー基体は、例えばアルミニウムや鉄等の金属製であることが、耐久性や加圧による変形等の点から望ましい。また、加熱ローラー14の表面にはトナーとの固着を防ぐための離型層を形成していることが望ましく、加熱ローラー14の内面にはハロゲンヒーターの熱を効率よく吸収するための黒化処理をしていることが望ましい。ここでいう加熱ローラー14は、加熱ローラー以外に定着ベルト等が挙げられる。
加圧ローラー15は、芯金にゴム等の弾性層を形成することで、加熱ローラー14との間にニップ部を形成し、このニップ部に未定着画像を形成した紙等の記録材Pを通紙することで熱と圧力によりトナー像を記録材P上に定着させる。また、加圧ローラー15として発泡層を有する加圧ローラーを用いて加圧ローラー15と加熱ローラー14との間にニップ部を形成してもよい。この場合、発泡層の断熱効果により加熱ローラー14の熱が加圧ローラー15に伝わりにくくなるので、加熱ローラー14を早く昇温できる。
次に、本実施形態の加熱ローラー14の内部構造について印刷が定着装置の中央部で行われる場合である図2(A)を参照して説明する。また、印刷が定着装置の片側で行われる場合である図2(B)も説明が共通するのでカッコ書きで付記する。加熱ローラー14の内部には加熱手段として、例えば、複数の加熱部材21〜24(25〜29)が配置されている。加熱部材21〜24(25〜29)は用紙Pの搬送方向と直交した方向、すなわち加熱ローラー14の長さ方向に沿ってほぼ加熱ローラーの回転軸に平行となった状態でそれぞれが独立して加熱ローラー14の内部に設けられている。また、加熱部材21〜24(25〜29)は、加熱ローラー14を径方向に空間を分割した位置に設けられている。
加熱部材21〜24(25〜29)は、上述の制御手段100によって、その加熱駆動が制御される。本実施形態において、加熱部材21〜24(25〜29)としては、赤外線を発光するハロゲンヒーターが用いられ、それぞれのハロゲンヒーターが制御手段100によって発光制御される。制御手段100はハロゲンヒーターのそれぞれの点灯率を制御するものである。
なお、加熱部材21〜24(25〜29)としてハロゲンヒーターを用いた場合、ハロゲンヒーターの熱を効率良く吸収するため、加熱ローラー14の内面には黒化処理がなされることが好ましい。
ハロゲンヒーターの加熱部材21〜24(25〜29)は発熱部としての発光部を有している。発熱部としての発光部は用紙Pの搬送方向と直交した方向、すなわち加熱ローラー14の通紙方向を複数に分割した位置であり、且つ他の加熱部材の発光部と相互に重ならない位置に設けられている。
次に、中央合わせ方式での本発明のヒーター(発光部)及び温度センサー構成の第1実施例を図2(A)に示す。図2(A)では、加熱ローラー14の内部に加熱部材21〜24が配置される。各加熱部材のヒーターは中央線Cに対して対称の位置に置かれる。ヒーター2a(2a')とヒーター2b(2b')は境界線S1(S1')にて、ヒーター2b(2b’)とヒーター2c(2c')は境界線S2(S2')にて、ヒーター2c(2c')とヒーター2d(2d')は境界線S3(S3')にてそれぞれ発光部を分割されており互いに紙幅方向で重ならないように異なる位置に発光領域を持っている。
また加熱ローラー14の表面上には、ローラー上温度を検知するための温度センサー11、12、13が配置されており、温度センサー11はヒーター2a、温度センサー12はヒーター2b、温度センサー13はヒーター2d、2d'の主発光位置に合わせた形で設置されているが、中央線Cに対称な右の位置に置かれたヒーター2a'〜2c'には温度センサーが設置されていない。温度センサーには例えば接触式サーミスタやサーモパイルなどの非接触式温度センサーが使用される。各ヒーターは点灯率を独立して設定し通電させる事で任意の発熱量を発生させるよう制御する事ができる。
互いに異なる位置に置かれるヒーターを用いて、定着部材上の用紙非通過部にて過大な温度上昇が発生する事や、無駄なエネルギーを抑えた形で様々な用紙幅の用紙に対応する。また、ヒーターによる発熱を監視してヒーター通電制御を行う温度センサーの数を、ヒーター主発光部の分割数よりも少なくし低コスト化を図る。
それぞれのヒーターは、図2(A)のように互いに重ならない発光部を持った構成とし、通紙される用紙幅によって点灯、非点灯を切り替えられる。例えばL1以下の用紙幅の場合は加熱部材24のみに通電する。全ての紙幅に対して加熱部材24は常に通電され、ヒーター2d、2d'常にが点灯される。L1超L2以下の用紙幅の場合は加熱部材23、24に通電し、L2超L3以下は加熱部材22〜24に通電し、L3超の場合は加熱部材21〜24に通電するといった制御を行う。
図2(A)において、ヒーター2a、2b、2d、2d'にはそれぞれその主発光部に対応する温度センサーを設けている。しかし、ヒーター2c、2c'については主発光部を検知する温度センサーを設置せず、一つの温度センサー13にてヒーター2c、2c'、2d、2d'の温度検知、制御を行う構成とする。
中央合わせ方式の場合は、プリント動作時に用紙は搬送方向に垂直な方向に関して、常に機械中心と用紙幅方向の中心が合うようにセンター合わせされた状態で搬送される。仮に用紙幅がL1を僅かに超える幅であった場合、用紙によって加熱ローラー14上のヒーター2d、2d'の発光領域に対応する部分は熱が奪われるが、ヒーター2c、2c'の発光領域については殆ど熱が奪われない状態となる。温度センサー13はヒーター2c、2c'と2d、2d'を制御するためのセンサーとして、その設置位置としてはより中心寄りとなるヒーター2d及び2d'の発光領域上を選択する。
また、本実施形態において、加熱部材23に対しては温度センサーが設けられていない。加熱部材23の発光部2c、2c'に対しては、発光部2c、2c'が隣接している発光部2d、2d'に対応して設けられた温度センサー13及び、発光部2bに対応して設けられた温度センサー12がその位置の表面温度の検知を行うものである。発光部2c、2c'に対応する温度の推定値として、例えば、温度センサー13及び、温度センサー12の平均値を採用しても良い。
温度センサー13は、加熱部材24の発光部2d、2d'による加熱の温度及び隣接した加熱部材23の発光部2c、2c'による加熱の温度の双方の温度の検知を行うものであり、複数の発熱部に対応する共通温度センサーとなっている。
次に、側方合わせ方式での本発明のヒーター(発光部)及び温度センサー構成の第2実施例を図2(B)に示す。図2(B)では、加熱ローラー14の内部にヒーター2e、2f、2g、2h、2iが配置される。ヒーター2eとヒーター2fは境界線S4にて、ヒーター2fとヒーター2gは境界線S5にて、ヒーター2gとヒーター2hは境界線S6にて、ヒーター2hとヒーター2iは境界線S7にて、それぞれ発光部を分割されており通紙幅方向で互いに異なる位置に発光領域を持っている。
また加熱ローラー14の表面上には、ローラー上温度を検知するための温度センサー31、32、33が配置されており、温度センサー31はヒーター2e、温度センサー32はヒーター2g、温度センサー33はヒーター2iの主発光位置に合わせた形で設置されている。温度センサーには例えば接触式サーミスタやサーモパイルなどの非接触式温度センサーが使用される。各ヒーターは点灯率を独立して設定し通電させる事で任意の発熱量を発生させるよう制御する事ができる。
紙幅方向で互いに重ならないように異なる位置に置かれるヒーターを用いて、定着部材上の用紙非通過部にて過大な温度上昇が発生する事や、無駄なエネルギーを抑えた形で様々な用紙幅の用紙に対応する。また、ヒーターによる発熱を監視してヒーター通電制御を行う温度センサーの数を、ヒーター主発光部の分割数よりも少なくし低コスト化を図る。
それぞれのヒーターは、図2(B)のように互いに重ならない発光部を持った構成とし、通紙される用紙幅によって点灯、非点灯を切り替えられる。例えばL1以下の用紙幅の場合はヒーター2eのみが点灯され、ヒーター2eは全ての紙幅に対して常に点灯することになる。L1超L2以下の用紙幅の場合ヒーター2eと2fを点灯し、L2超L3以下はヒーター2e、2f、2g、2hを点灯し、L3超の場合はヒーター2e、2f、2g、2h、2iを点灯するといった制御を行う。
図2(B)において、ヒーター2e、2g、2iにはそれぞれその主発光部に対応する温度センサーを設けている。しかし、ヒーター2f、2hについては主発光部を検知する温度センサーを設置せず、隣接するヒーターに対応する温度センサーにてヒーター2f、2hによる昇温の温度検知、制御を行う構成とする。
プリント動作時、用紙は搬送方向に垂直な方向に関して、常に機械の片側と用紙の片側が合うように側方合わせの状態で搬送される。仮に用紙幅がL1を僅かに超える幅であった場合、用紙によって加熱ローラー14上のヒーター2eの発光領域に対応する部分は熱が奪われるが、ヒーター2fの発光領域については殆ど熱が奪われない状態となる。温度センサー31はヒーター2e、2fを制御するためのセンサーとして、その設置位置としては常に用紙が通過して発光する最側方寄りとなるヒーター2eの発光領域上を選択する。
本実施形態において、加熱部材26、28に対しては温度センサーが設けられていない。加熱部材26の発光部2fに対しては、発光部2fが隣接している加熱部材25に対応して設けられた温度センサー31及び、加熱部材27に対応して設けられた温度センサー32がその位置の表面温度の検知を行うものである。温度センサーが設置されない発熱部による温度の推定値として、この温度センサーが設置されない発熱部の両隣りの2つの温度センサーの平均値を採用しても良い。
温度センサー31は、加熱部材25の発光部2eによる加熱の温度及び隣接した加熱部材26の発光部2fによる加熱の温度の双方の温度の検知を行うものであり、共通温度センサーとなっている。
次に、温度制御について説明する。説明は中央合わせ方式の図2(A)に行うが、これは、側方合わせ方式の図2(B)にも適用される。共通温度センサー13(31)によって検知された温度は制御手段100に出力され、これにより制御手段100は加熱部材24(25)の発光部2d、2d'(2e)の発光及び加熱部材23(26)の発光部2c、2c'(2f)の発光を制御する。
この制御手段100の制御は、加熱ローラー14の表面温度を均一とするための補正値を2つの加熱部材23(26)、24(25)の間で設定し、この補正値に基づいて発光部2d、2d'(2e)、2c、2c'(2f)を制御する。すなわち発光部2c、2c'の(2f)加熱による温度を直接検知する温度センサーが存在しないため、制御手段100は共通温度センサー13(31)の検知温度を参考として発光部2c、2c'(2f)の点灯制御を行うものとする。
図3は、用紙幅がL1超L2以内の用紙を通紙する場合の点灯制御の様子を示している。この場合は、加熱部材23(26)及び24(25)に通電される。図3において、Dc(Df)は加熱部材23(26)の点灯率、Dd(De)は加熱部材24(25)の点灯率を示し、Tsは温度センサー13(31)が検知している加熱ローラー14表面上の温度を示す。t1からt2の間は印刷動作中であり、通紙によるローラー上の温度落込みに対応するため、Dc(Df)、Dd(De)ともに待機中よりも点灯率を高くしてより強く加熱する様子を表している。この際、加熱部材24(25)の点灯率Dd(De)はTsの値を基にして算出する。算出方法としてはPID制御が用いられ、加熱部材24(25)の発光領域がある目標温度付近に落ち着くように制御を行う。
一方Dc(Df)は、Dh1を点灯率補正値とすると Dc(Df)=Dd(De)*Dh1 の計算式によって算出される。加熱部材24(25)と同様に、加熱部材23(26)の発光領域についてもある目標温度付近にローラー表面温度が均一化されるよう、2本のヒーター出力を考慮して予めチューニングされた値をDh1に使用する。例えば加熱部材23(25)、24(26)を同じ点灯率で制御した時に同じ熱量を発生させるヒーター構成の場合は、Dh1に1を設定(Dc(De)=Dd(Df))とする事でローラー上表面温度を均一化することができる。このようにDh1の値としては、例えば0〜2の範囲で可変入力できる仕組みとすることで、使用するヒーターの組合せが変わったとしても、理想の温度分布を作り出す事が可能となる。
用紙の幅がL2を超える場合には、1つの温度センサー13(31)で制御される2本の加熱部材23、24(25、26)に加え加熱部材21、22(27、28)が通電される事となる。各加熱部材が備えている主発光部2a〜2d'(2e〜2i)が、加熱ローラー14上における伝熱によって、主発光部に対応する領域以外に対しても温度を上昇させる効果がある。
例えば用紙幅がL2超L3以内の場合、加熱部材22〜24(25〜28)が通電されるが、ヒーター2b、2b’(2g)の発熱の影響によりヒーター2c、2c’(2f)の主発光領域に対して熱が伝わるといった具合である。そうなると、直接監視を行う温度センサーを持たないヒーター2c、2c’(2f)の主発光部に対応する加熱ローラー上温度は、想定より高くなってしまう。かといって、この場合に合わせたDh1のチューニングを行うとヒーター2c、2c’、2d、2d'(2e、2f)のみが点灯するモードにおいては、今度は温度が不足し定着不良を起こすといった不具合が発生する事となる。そこで、ヒーター2b、2b'、2c、2c'、2d、2d'(2e、2f、2g)が点灯する場合においては、点灯率補正値としてDh1とは異なるDh2を使用して、 Dc(Df)=Dd(De)*Dh2の式においてDc(Df)を求める。同様にヒーター2a、2a'2b、2b'、2c、2c'、2d、2d'が点灯する場合には、Dh1ともDh2とも異なる点灯率補正値Dh3を用意し、 Dc(Df)=Dd(De)*Dh3 によってDc(Df)を求めるようにする。これにより、ヒーター点灯本数が変わる場合でも、加熱ローラー上の長手方向温度分布の均一化を達成する事が可能となる。
次に、ヒーター点灯数が同じモードでも紙幅方向の温度分布が均一にならない場合も有る。例えば図4(A)において用紙幅PhがL1超L2以下の場合、ヒーター2c、2c'、2d、2d'を点灯させるが、用紙にはL1〜L2の範囲で様々な幅のものが存在するため、一定のヒーター制御では温度分布が均一にならない。
中央合わせ方式の図4(A)において、P1はPh1の幅を持つ用紙、P2はPh2の幅を持つ用紙を示しておりPh2>Ph1の関係となっている。P1、P2ともL1〜L2の範囲の用紙であるが、幅が異なるためヒーター2c、2c'の主発光部の余り量が異なる。用紙P2の場合、ヒーター2cの主発光部外縁とほぼ同等の位置を通過するため主発光部の熱のロスはほとんどない。一方、用紙P1の場合はヒーター2c、2c'の主発光部の大部分が余っている状態となり、用紙が通過する事を前提としたヒーター通電制御を行った場合熱量過多になる。すると過剰分の熱が加熱ローラー上を伝導し、最終的には用紙が通過している部分までも目標値以上の温度に上げてしまう。
そのため、用紙幅の変動に対応した点灯率の補正を行い、これを解消する。具体的にはヒーター2c、2c’で通紙が出来る用紙最大幅をL2とする(これはヒーター2c、2c’の主発光長を前後しても良い)と、ヒーター2c、2c’の点灯率Dcを Dc=Dd*Dh1*(Ph/L1) の式により算出する。Phにはその時に通過する実際の用紙幅、例えばPh1やPh2といった変数が入る構成とする。これにより、用紙幅が小さい用紙が通過する場合でもヒーターの過剰な発熱とそれによる温度バランスの不均一を抑えることが可能である。
同様なことは側方合わせ方式の図4(B)でも起こる。側方合わせ方式の図4(B)において、P1はPh1の幅を持つ用紙、P2はPh2の幅を持つ用紙を示しておりPh2>Ph1の関係となっている。P1、P2ともL1〜L2の範囲の用紙であるが、幅が異なるためヒーター2cの主発光部の余り量が異なる。用紙P2の場合、ヒーター2fの主発光部外縁とほぼ同等の位置を通過するため主発光部の熱のロスはほとんどない。一方、用紙P1の場合はヒーター2fの主発光部の大部分が余っている状態となり、用紙が通過する事を前提としたヒーター通電制御を行った場合熱量過多になる。すると過剰分の熱が加熱ローラー上を伝導し、最終的には用紙が通過している部分までも目標値以上の温度に上げてしまう。
そのため、用紙幅の変動に対応した点灯率の補正を行い、これを解消する。具体的にはヒーター2fで通紙が出来る用紙最大幅をL2とする(これはヒーター2fの主発光長を前後しても良い)と、ヒーター2fの点灯率Dfを Df=De*Dh1*(Ph/L1)の式により算出する。Phにはその時に通過する実際の用紙幅、例えばPh1やPh2といった変数が入る構成とする。これにより、用紙幅が小さい用紙が通過する場合でもヒーターの過剰な発熱とそれによる温度バランスの不均一を抑えることが可能である。
次に加熱ローラーの稼働率の変化への対応について説明する。印刷がスタートする前とスタート直後では、用紙によって熱が奪われるという大きな変化があるため、PID制御を行う機種の中には点灯率を上げるのが遅れ温度の落込みが大きくなるものもある。加えて、加熱ローラー長手方向において空気中への放熱が中央より端部の方が大きな系においては中央部と端部の温度の落込み量も変わってくる。印刷を継続すると、定着部材への蓄熱が進み、より小さい点灯率で温度を目標値付近で維持することが可能となってゆき、中央部と端部の放熱の差も縮まる。そのため、各ヒーター間の点灯率補正を印刷初期と経時で変更して、時間の経過に関する温度バラツキを抑える。
図5に定着装置の稼働状況に応じた制御を行った場合の点灯率の推移を示す。t3以前は印刷初期、t3〜t4は印刷経時、t4以降は印刷後を示している。ここで印刷開始からt3までの時間は任意に指定できる可変の数値とする。更に印刷初期のヒーター点灯率補正値をDi、印刷経時でのヒーター点灯率補正値をDkとするとヒーター2c、2c'(2f)の点灯率は、印刷初期の場合はDc(Df)=Dd(De)*Dh1*Diにより算出し、印刷経時の場合はDc(Df)=Dd(De)*Dh1*Dk により算出する構成とする。端部放熱の大きい構成の場合はDi>Dkとなる設定とし、初期において放熱を考慮した高めの点灯率になるようにする。
これまで印刷中のヒーター制御について述べたが、定着動作の中には定着可能温度まで定着器を温めるウォームアップ状態、一度定着可能温度まで温まった定着器の温度を維持して印刷要求に瞬時に応えられるようにする待機状態がある。両者とも用紙が通過しない状態であり、熱量の減少は空気中への放熱がメインとなるため、印刷中とは異なる点灯率補正値が必要となる。ウォームアップ中の点灯率補正値をDhw、待機中の補正値をDhsとし、それぞれウォームアップ中は Dc(Df)=Dd(De)*Dhwにて、待機中はDc(Df)=Dd(De)*Dhsの式にてヒーター2c、2c'(2f)の通電制御を行うようにし、補正値をチューニングすることで異なる状態下においても加熱ローラー上温度分布を任意の状態に制御する事が可能となる。
用紙の寸法への対応に加え、用紙の厚みの変化にも対応する必要がある。用紙の温度特性を調べる紙質センサーの動作について説明する。図6は用紙を加熱して一定温度へ昇温させる内部にヒーター62を有する加熱ローラー61と、加熱ローラーを通過した用紙が自然冷却される様子を調べる温度センサー64、65とからなる用紙の温度特性を測定する構成を示している。
図7は、用紙の昇温と冷却の様子を示したものである。加熱ローラーを通過する用紙はその温度特性により昇温特性が異なるがニップ長と紙速を調整して用紙の温度特性に依らずに所定の温度(T1)まで昇温されるようにする。加熱ローラー61を通過した用紙は、温度センサー64で時間t2での温度T2を測定され、温度センサー65で時間t3での温度T3を測定される。
図7の実線でしめされる薄紙(C1)は早く温度が上がり、早く温度が低下する。また、点線で示される厚紙(C2)は、薄紙(C1)に比べてその温度変化の様子はゆっくりしている。紙の温度特性を測定しておくことで、定着装置での加熱制御が紙の厚さを踏まえて行うことができる。時間当たりの温度低下の様子を知ることで用紙の温度特性を知る事ができる。
また、加熱ローラーに触れる部分の加圧ローラーの内部に温度センサー64、或いは加熱ローラーの用紙通過直後の加熱ローラー近傍に温度センサー65を設けて紙の通過に伴う温度変化を測定しても良い。温度センサー65で測定される温度変化は例えば、図3の印刷中のように変化して用紙の通過により加熱ローラの表面温度が低下する。
上記に述べた構成により、様々な厚さ、サイズの用紙を、高生産性を保ちながら印刷するという要求に対し、定着装置の熱源となるヒーターの発光長を細分化する事で、無駄なエネルギーの発生や非通紙部の過大な温度上昇を防ぎ、定着装置の故障を防ぎながら運用する事ができる。また温度監視用の温度センサーをヒーターの発光長分割数よりも少なくする事で低コスト化を達成できる。
複数の発熱部材に互いに異なる位置に発光部(ヒーター)を持たせる事で、小サイズから大サイズまでの様々な用紙幅に柔軟に対応する事が可能となる。
1つの発光部に対して1つの温度センサーを配置すると、発光部を細分化した分だけコストアップとなる。多機能高機能を求められる一方、徹底したコストダウンも求められる昨今の状況に適応するため、隣り合う発光部を持つヒーターを1つの温度センサーで監視する事で、低コスト化を図りながら発光長の細分化を行うことができる。
隣り合う発光部を持つ2本のヒーターを同時に使用する用紙条件において、必ず用紙が通過する最少紙幅に対応する発光部の温度を検知する構成とすることで、用紙通過部の温度落込みに対応してヒーター制御する事が出来、定着不良などの異常画像発生を抑制できる。
予めヒーター出力の関係が分かっている2本の加熱部材について、その出力の差を考慮した点灯率補正値を用意する事で、基準となるヒーターの昇温傾向と補正制御が加えられるヒーターの昇温傾向を同等とし、個別の温度センサーを持たない構成でも定着部材を均一に加熱する運用が可能となる。定着部材上の温度分布が均一になる事で、出力物の品質を均一にする事ができる。また補正値を可変にすることで、ヒーター構成の変更時にも上記対応を即時に行う事が可能となる。
直接温度センサーで監視しないヒーターの主発光領域は、その更に外側に主発光部を持つヒーターが点灯すると、その影響を受け温度が上昇する。この上昇分も予めヒーター点灯率補正値に考慮しておく事で、別のヒーターが点灯するモードにおいてもの場合と同様に、定着部材の温度分布均一化を達成する事が出来る。
点灯するヒーターの数によって、直接監視の温度センサーを持たないヒーター点灯率補正を行った場合でも、通過する用紙の幅が異なることにより定着部材上の温度分布が均一でなくなる可能性がある。そのような場合に、通過する用紙幅の情報を点灯率補正に組み込む事で、用紙幅が変動したとしても定着部材上の温度分布を狙いの状態に保つ事が可能となる。
印刷初期と経時において、定着部材の蓄熱状態が変化する事に影響され、目標とする温度に維持するために必要な熱量が変化する。印刷初期と経時に用いるヒーター点灯率補正値を個別に持っておくことで、このような状態の違いがあったとしても、狙いの定着温度を維持した状態で印刷を行う事ができる。
用紙が通過する印刷中と、用紙が通過しないウォームアップ、待機中という異なる定着ステータスにおいては、温度維持にかかる必要熱量が変わる事がある。それぞれのステータスで異なるヒーター点灯率補正値を個別に持つ事で、定着部材上を適切な温度条件で制御する事が出来る。
本発明によれば、回転部材の内部に設けられた複数の加熱部材の発熱部がシート状記録
媒体と直交した方向の分割位置で、且つ相互に重ならない位置に設けられて記録媒体を加
熱する構造のため、加熱に必要な部位の発熱部だけを駆動するように制御することができ
る。このため記録媒体の幅に合わせた加熱を行う際に重複位置で発熱部が加熱駆動するこ
とがなく、効率的な加熱が可能となる。従って、大きな加熱率で駆動する必要がないこと
から、回転部材が必要以上に温度上昇することがない。その結果、温度上昇に起因した回
転部材の変形等を防止することができる。
ここで、以上の実施形態は、用紙Pを搬送してトナー像を定着させる回転部材を加熱
ローラー14及び加圧ローラー15によって形成されたローラー方式を示したが、本発明はベルト方式にも同様に適用することができる。例えば、図示を省略するが、ベルト方式においては、加熱ローラーと加熱ローラーとの間に定着ベルトを無端状に掛け渡し、定着ベルトに加圧ローラーを接触させ、定着ベルトと加圧ローラーとの間に用紙Pを搬送する。
このベルト方式における加熱ローラーには、上述した実施形態の複数の加熱部材が設けられることにより制御手段によって加熱制御され、この加熱が定着ベルトに伝達されて定着ベルトの加熱を行い、用紙P上のトナー像を定着させる。これによりベルト方式の定着装置であっても、効率的な加熱が可能となり、大きな加熱率で駆動する必要がなくなって、定着ベルトが必要以上に温度上昇することがない。従って温度上昇に起因した定着ベルトの変形等の故障を防止することができる。
また、上述した実施形態では、加熱ローラー14を加熱する加熱部材21〜24(25〜29)の発熱部として、ハロゲンヒーターからなる発光部2a〜2d'(2e〜2i)として説明をした発熱部は、これに限らずニクロム線ヒーター、シーズヒーターなどを用いても良い。
さらに、上述した本実施形態では、4又は5つの加熱部材と、これに対応した3つの温度センサーを設けているが、本発明がこれに限定されるものではない。例えば、使用する用紙サイズの種類に応じて、適宜、加熱部材および温度センサーの数を増減させてよい。
1 画像形成装置
2 加熱部材
2a、2b、2c、2d 発光部(発熱部)
2e、2f、2g、2h、2i 発光部(発熱部)
8 温度センサー
9 主電源装置
10 定着装置
11 共通温度センサー
12、13 温度センサー
21、22、23、24 加熱部材
25、26、27、28、29 加熱部材
31 共通温度センサー
32、33 温度センサー
41 感光体
42 帯電器
43 露光ミラー
44 現像装置
44a 現像ローラー
46 クリーニング装置
46a クリーニングブレード
48 転写装置
49 レジストローラー対
50 給紙トレー
51 プラグ
60 紙質チェッカー
61 加熱ローラー
62 ヒーター
63 加圧ローラー
64、65 温度センサー
110 給紙ローラー
S1、S2、S3 分割位置
P 用紙
特公昭63−44223 特開2003−272802 特許第4687043号

Claims (10)

  1. シート状記録媒体の搬送方向に直交する方向の複数の通紙幅に対応する定着装置において、
    シート状記録媒体を搬送し昇温してトナーを定着させる回転部材と、
    前記回転部材の外側の表面温度を検知する複数の温度センサと、
    前記回転部材の内部へ当該回転部材の回転軸に平行して設けられる、一部に発熱部を有する線状の複数の加熱部材と、
    前記加熱部材による加熱状態を制御する制御手段と、を備え、
    前記複数の加熱部材の各々の発熱部が、前記シート状記録媒体の搬送方向に直交する通紙幅の方向で互いに重ならないように設けられ、
    前記温度センサが、最少の前記通紙幅を有する前記シート状記録媒体を印刷する際に使われる前記発熱部に対応する位置に置かれ、この前記発熱部に隣接する前記発熱部に対応する位置には置かれず、
    前記制御手段が、前記表面温度、前記通紙幅、及び、時間的に変化する回転部材の稼動状態に応じて前記加熱部材による加熱状態を制御することを特徴とする定着装置。
  2. 前記複数の加熱部材の発熱部が、定着装置の停止状態からのウォームアップ時、印刷時、及び印刷動作を待つ待機時においてそれぞれ異なる比率関係を持つような設定で制御される事を特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 連続する印刷動作において、前記複数の加熱部材の前記発熱部が、印刷開始から一定時間経過するまでの印刷初期期間と、その一定時間経過後の定常期間で異なる比率関係を持つような設定で制御される事を特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 対応する温度センサを有しない前記発熱部が、前記回転部材の中央部の前記発熱部に隣接する位置又は前記回転部材の最側方部の前記発熱部に隣接する位置に置かれることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の定着装置。
  5. 対応する温度センサを有しない前記発熱部の制御が、その発熱部に隣接する前記発熱部に対応する温度センサの出力に応じて行われることを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の定着装置。
  6. 前記発熱部の制御が、前記通紙幅及び前記シート状記録媒体の厚みに合わせて行われる事を特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の定着装置。
  7. 前記回転部材の中央部及びこれに隣接する発熱部、又は前記回転部材の最側方部の発熱部及びこれに隣接する発熱部を同時に使用する用紙幅の印刷を行う場合、それぞれ、前記中央部の発熱部に対応する温度センサの出力、又は前記最側方部の発熱部に対応する温度センサの出力に基づいて、前記中央部及びこれに隣接する発熱部、又は前記回転部材の最側方部の発熱部及びこれに隣接する発熱部への通電灯率が所定の比率関係を持つように制御される事を特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の定着装置。
  8. 前記中央部及びこれに隣接する発熱部、又は前記回転部材の最側方部の発熱部及びこれに隣接する発熱部への通電率の割合が、前記中央部及びこれに隣接する発熱部、又は前記回転部材の最側方部の発熱部及びこれに隣接する発熱部以外の発熱部にも通電される場合には変更される事を特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  9. 前記中央部及びこれに隣接する発熱部、又は前記回転部材の最側方部の発熱部及びこれに隣接する発熱部の通電率が、前記中央部及びこれに隣接する発熱部、又は前記回転部材の最側方部の発熱部及びこれに隣接する発熱部全体の長さと実際に印刷される用紙幅の比に応じて決められる事を特徴とする請求項7に記載の定着装置。
  10. 請求項1から9の何れか1項に記載の定着装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
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