JP2013164451A - 定着装置および画像形成装置 - Google Patents

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Masahiko Sato
雅彦 佐藤
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Kenji Ishii
賢治 石井
Takeshi Uchitani
武志 内谷
Sadafumi Ogawa
禎史 小川
Teppei Kawada
哲平 川田
Arinobu Yoshiura
有信 吉浦
Toshihiko Shimokawa
俊彦 下川
Shutaro Yuasa
周太郎 湯淺
Kensuke Yamaji
健介 山地
Masaaki Yoshikawa
政昭 吉川
Hiroshi Yoshinaga
洋 吉永
Hirotada Takagi
啓正 高木
Naoki Iwatani
直毅 岩谷
Takahiro Imada
高広 今田
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創 後藤
Takuya Seshimo
卓弥 瀬下
Akira Suzuki
明 鈴木
Kazuya Saito
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Abstract

【課題】定着部材の中央部が内側に凹むような塑性変形が発生するのを抑制することができる定着装置および画像形成装置を提供する。
【解決手段】制御手段たる制御部200は、加圧部材としての加圧ローラ122が回転中であって、定着部材としての定着ベルト121と加圧ローラ122との間の加圧力が、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する加圧力以上であるときに出力する信号(Low信号)を位置検知センサ180が出力しているとき、加熱源としてのハロゲンヒータ123へ所定以上の電力を通電して、定着ベルト121を加熱する。
【選択図】図12

Description

本発明は、定着装置および画像形成装置に関するものである。
複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の各種画像形成装置に用いられる定着装置として、金属基材と弾性ゴム層などから成る薄肉の定着ベルトを備えるものが知られている。このように、低熱容量化された薄肉の定着ベルトを備えることで、定着ベルトの加熱に必要なエネルギーを大幅に低減することができ、ウォームアップ時間(電源投入時など、常温状態から印刷可能な所定の温度(リロード温度)にまで昇温するのに要する時間)や、ファーストプリント時間(印刷要求を受けた後、印刷準備を経て印字動作を行い排紙が完了するまでの時間)の短縮化を図れる。
従来、この種の定着装置には、図14に示すように、無端ベルト(定着ベルト)901と、無端ベルト901の内部に配設された略パイプ状の金属熱伝導体902と、金属熱伝導体902内に配設された加熱源たる熱源903と、ニップ形成部材905と、無端ベルト901を介してニップ形成部材905に当接してニップ部Nを形成する加圧部材としての加圧ローラ904とを備えているものがある(特許文献1参照)。金属熱伝導体902の加圧ローラ904と対向する部分は、凹形状に加工され、その凹形状の部分にニップ形成部材905が保持されている。無端ベルト901は、加圧ローラ904の回転により連れ回りし、このとき、金属熱伝導体902は無端ベルト901の移動をガイドする。また、金属熱伝導体902内の加熱源たる熱源903により金属熱伝導体902を介して無端ベルト901が加熱されることで、無端ベルト901全体を温めることを可能にしている。低熱容量化された薄肉の定着ベルトを備えることで、加熱待機時からのファーストプリントタイムを短縮することができ、かつ高速回転時の熱量不足を解消することが可能となっている。
また、特許文献1には、無端ベルト901と加圧ローラ904との間に加圧力を付与するとともに、付与する加圧力が変更可能な圧力可変加圧機構910を備えている。圧力可変加圧機構910は、加圧レバー911、スプリング915、カム部材914などを有している。加圧レバー911は、略中央部が回転自在に定着装置の側板に支持されている。加圧レバー911の一端は、ニップ形成部材905に対して接離可能に設けられ、加圧ローラ904の軸913を受ける軸受912に取り付けられている。加圧レバー911の他端には、スプリング915の一端が取り付けられており、加圧レバー911の他端を、ニップ形成部材905から離間する側に付勢している。カム部材914は、加圧レバー911の回転の支点Aと、他端との間の領域に当接するように設けられている。
定着動作時は、カム部材914が加圧レバー911から離間しており、スプリング915の付勢力により加圧ローラ904をニップ形成部材905側へ押圧している。これにより、定着動作時において、加圧ローラ911は、所定の加圧力で定着ベルト901に当接する。定着動作が終了したら、カム部材914を回転させて、カム部材914で加圧レバー911をスプリング915の付勢力に抗して回転させる。これにより、加圧ローラ904が無端ベルト901から離間する方向へと移動し、待機中は、無端ベルト901と加圧ローラ904との加圧力が定着動作時の加圧力も低い加圧力となる。
また、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイム短縮のために、無端ベルトを直接(金属熱伝導体を介さずに)加熱する定着装置が提案されている(特許文献2参照)。
図15に示す例では、無端ベルト901の内側から上記パイプ状の金属熱伝導体を取り除き、代わりに、加圧ローラ904と対向する位置に板状のニップ形成手段としてのニップ形成部材905を設けている。ニップ形成部材905を配設した箇所以外で無端ベルト901を熱源903によって直接加熱することができるので、伝熱効率が大幅に向上し消費電力の低減を図ることができる。このため、加熱待機時からのファーストプリントタイムをさらに短縮することが可能となる。また、金属熱伝導体を設けないことによるコストダウンも期待できる。
本発明者らは、図15に示した無端ベルトを直接加熱する方式の定着装置に、図14に記載のような圧力可変加圧機構910を採用した定着装置を開発中である。
しかし、上記開発中の定着装置においては、無端ベルト901の軸方向中央部に、内側に凹むような塑性変形が発生するという課題が発生した。
本発明者らは、上記課題について、鋭意研究した結果、次のことがわかった。すなわち、ウォームアップ動作が開始されると、熱源903への通電が開始され無端ベルト901を加熱する。また、これと同時に加圧ローラ902を回転させるとともに、カム部材914を回転させ、無端ベルト901と加圧ローラ902との間の加圧力を、待機時の加圧力から定着動作が行われるときの加圧力へと高める。ウォームアップ開始直後は、無端ベルト901と加圧ローラ904との間の加圧力は低く、加圧ローラ904と無端ベルト901との間の動摩擦力よりも、無端ベルト901とニップ形成部材905との静止摩擦力の方が強く、無端ベルト901は、停止した状態である。そして、加圧力が高まっていくと、加圧ローラ902と無端ベルト901との間の動摩擦力が、無端ベルト901とニップ形成部材905との静止摩擦力よりも大きくなり、無端ベルト901が回転する。このように、ウォームアップ開始直後は、無端ベルト901は停止しており、熱源903は、停止状態の無端ベルト901を加熱する。
上記特許文献1に記載の定着装置においては、無端ベルト901が停止した状態であっても、パイプ状の金属熱伝導体902により無端ベルト901は、周方向に均一に加熱される。しかし、特許文献2に記載のダイレクトヒート方式の定着装置においては、停止状態の無端ベルト901を熱源903により加熱すると、無端ベルト901の熱源903と対向する箇所のみが加熱され、無端ベルト901の周方向の温度分布が不均一となる。そのため、無端ベルト901の熱源903との対向部分(以下、温度上昇部分という)と、熱源と対向していない部分(以下、非温度上昇部分という)との間に熱膨張差が生じる。その結果、温度上昇部分は軸方向で膨張しようとするが、非温度上昇部分は維持しようとする。また、熱源903により加熱される温度上昇部分においても、無端ベルト901の軸方向両端部付近は熱が逃げるため、中央部よりも温度が低い。このため、無端ベルト901の温度上昇部分の軸方向中央部が最も熱膨張する。よって、無端ベルト901の温度上昇部分中央部は、軸方向外側へ大きく膨張しようとするが、非温度上昇部分中央部は維持しようとするため、温度上昇部分中央部は外側へ膨張できずに、内側へ凹ますような応力が生じる。その結果、無端ベルト901の温度上昇部分中央部が内側に凹むような塑性変形が生じてしまうのである。
本発明は以上の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、定着部材の中央部が内側に凹むような塑性変形が発生するのを抑制することができる定着装置および画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、回転可能に設けられた無端状の定着部材と、回転可能に設けられ、前記定着部材と当接して前記定着部材との間にニップ部を形成する加圧部材と、前記定着部材を加熱する加熱源と、前記定着部材と前記加圧部材との間に加圧力を付与するとともに、付与する加圧力が変更可能な圧力可変加圧機構と、前記加圧部材を回転駆動させる駆動手段とを備えた定着装置において、前記定着部材と前記加圧部材との間の加圧力を検知する加圧力検知手段と、前記加圧部材が回転中であって、前記定着部材と前記加圧部材との間の加圧力が、前記定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを前記加圧力検知手段が検知しているときのみ、前記加熱源へ所定以上の電力を通電可能にする制御手段と備えることを特徴とするものである。
本発明によれば、加圧部材が回転中であって、かつ定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力であることを検知してから、加熱源へ所定以上の電力を通電するので、回転状態の定着部材を加熱することができる。これにより、定着部材は、加熱源により周方向に均一に加熱され、定着部材の周方向において、熱膨張差が生じるのを防止することができる。その結果、定着部材に内側へ凹ますような応力が生じるのを抑制することができ、定着部材の中央部が内側に凹むような塑性変形が発生するのを抑制することができる。
本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体の一構成例を示す概略構成図。 本実施形態に係る定着装置の一構成例を示す概略構成図。 (a)、(b)及び(c)はそれぞれ定着ベルトの端部の構成を示す斜視図、平面図及び側面図。 本実施形態に係る定着装置の他の構成例を示す概略構成図。 本実施形態に係る定着装置のさらに他の構成例を示す概略構成図。 図5に示す定着装置のハロゲンヒータおよび温度センサの配置について説明する図。 圧力可変加圧機構を、定着ベルトと加圧ローラともに示す概略構成図。 加圧カムの構成を示す概略構成図。 (a)は、加圧ローラが完全脱圧位置にあるときの状態を示す図、(b)は、加圧ローラが軽加圧位置にあるときの状態を示す図、(c)は、加圧ローラが完全加圧位置にあるときの状態を示す図。 定着ベルトと加圧ローラとの動摩擦力と加圧力との関係、および定着ベルトとニップ形成部材の摺動シートとの静止摩擦力と加圧力との関係を示すグラフ。 定着装置を制御する制御系の要部の一例を示すブロック図。 電源ON時から定着動作までのタイミングチャート。 ウォームアップ動作時におけるハロゲンヒータの点灯制御フロー図。 従来例に係る定着装置の概略構成図。 他の従来例に係る定着装置の概略構成図。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明の実施の形態を説明するための各図面において、同一の機能もしくは形状を有する部材や構成部品等の構成要素については、判別が可能な限り同一符号を付すことにより一度説明した後ではその説明を省略する。
まず、本発明の実施形態に係る画像形成装置の全体構成について説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像形成装置の全体の一構成例を示す概略構成図である。図1に示す画像形成装置は、タンデム方式のカラーレーザープリンタであり、その装置本体の中央部に、複数の色画像を形成する作像部(図示の例では4つの作像部)からなる画像ステーションが設けられている。複数の作像部は、無端ベルト状の中間転写体としての中間転写ベルト(以下「転写ベルト」という。)11の展張方向に沿って並置され、カラー画像の色分解成分に対応するイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk)の異なる色の現像剤を収容している以外は同様の構成となっている。
図1において、画像形成装置1000は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する複数の像担持体としての感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkが並設されている。各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された各色の可視像であるトナー像は、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対峙しながら矢印A1方向に移動可能な転写ベルト11に対して1次転写工程が実行され、各色のトナー像が転写ベルト11に重畳転写される。その後、転写ベルト11に重畳転写された各色のトナー像は、記録媒体としての用紙Sに対して2次転写工程が実行されることにより、用紙Sに一括転写される。
各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの周囲には、感光体ドラムの回転に従い画像形成処理するための各種装置が配置されている。ここで、ブラックの画像形成を行う感光体ドラム20Bkを対象として説明すると、感光体ドラム20Bkの周囲には、その感光体ドラム20Bkの回転方向に沿って画像形成処理を行う、帯電装置30Bk、現像装置40Bk、1次転写手段としての1次転写ローラ12Bk、およびクリーニング装置50Bkが配置されている。帯電後の感光体ドラム20Bkに対して行われる静電潜像の書き込みには、感光体ドラム20Bkの表面を露光する露光手段としての光書込装置8が用いられる。
光書込装置8は、光源としての半導体レーザ、カップリングレンズ、fθレンズ、トロイダルレンズ、折り返しミラー、光偏向手段としての回転多面鏡(ポリゴンミラー)などを備えている。光書込装置8は、画像データに基づいて、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの表面へ書き込み光(レーザー光)Lbを照射し、感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに静電潜像を形成するように構成されている。
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11が図中A1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像(トナー像)が転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるように行われる。より具体的には、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに対向して配設された複数の1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkそれぞれに1次転写バイアスが印加される。この1次転写バイアスが印加された1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkにより、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに形成された可視像(トナー像)が、転写ベルト11のA1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして重畳転写される。
複数の1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkはそれぞれ対応する感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkとの間で転写ベルト11を挟み込んで1次転写ニップを形成している。また、各1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkには、図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)からなる1次転写バイアスが各1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkに印加されるようになっている。
各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、図中A1方向の上流側からこの順で並んでいる。各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkは、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの画像をそれぞれ形成する前記複数の作像部に設けられている。
また、画像形成装置1000は、前記複数の作像部のほか、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの上方に配設された転写ベルトユニット(転写装置)10と、2次転写手段としての2次転写ローラ5と、転写ベルトクリーニング装置13と、複数の作像部の下方に配設された光書込装置8とを備えている。
転写ベルトユニット10は、前述の無端状のベルトである転写ベルト11及び複数の1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkのほか、転写ベルト11が掛け回されている駆動ローラ72や従動ローラ73等の複数のベルト支持部材を備えている。駆動ローラ72が回転駆動されることことにより、転写ベルト11は図中矢印A1で示す方向に周回走行(回転)するようになっている。駆動ローラ72は、転写ベルト11を介して2次転写ローラ5に対向する2次転写バックアップローラとしても機能する。従動ローラ73は、転写ベルト11を介してクリーニング装置13に対向するクリーニングバックアップローラとしても機能する。また、従動ローラ73は、転写ベルト11に対する張力付勢手段としての機能も備えているため、従動ローラ73には、バネなどを用いた付勢手段が設けられている。これらの転写ベルトユニット10と1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkと2次転写ローラ5と転写ベルトクリーニング装置13とを有するように、転写装置71が構成されている。
2次転写ローラ5は、転写ベルト11に対向して配設され、転写ベルト11に従動して連れ回りする。また、2次転写ローラ5は、2次転写バックアップローラとしても機能する駆動ローラ72との間で転写ベルト11を挟み込んで2次転写ニップを形成している。また、上記1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkと同様に、2次転写ローラ5にも図示しない電源が接続されており、所定の直流電圧(DC)及び/又は交流電圧(AC)からなる2次転写バイアスが2次転写ローラ5に印加されるようになっている。
転写ベルトクリーニング装置13は、転写ベルト11を介して従動ローラ73に対向するように配設され、転写ベルト11の表面をクリーニングする。図示の例では、ベルトクリーニング装置35は、転写ベルト11に当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有する。また、ベルトクリーニング装置35から伸びた図示しない廃トナー移送ホースは、図示しない廃トナー収容器の入り口部に接続されている。
更に、画像形成装置1000には、記録媒体としての用紙Sが収容された記録媒体収容手段としての給紙カセット(用紙給送装置)61と、記録媒体繰り出し手段としてのレジストローラ対4と、記録媒体先端検知手段としての図示しない用紙先端センサとが設けられている。給紙カセット61は、画像形成装置1000の本体下部に配設され、最上位の用紙Sの上面に当接する記録媒体給送手段としての給送ローラ3を有し、給送ローラ3が反時計回り方向に回転駆動されることにより、最上位の用紙Sをレジストローラ対4に向けて給送するようになっている。
また、プリンタ本体内には、用紙Pを給紙カセット61から2次転写ニップを通過させて装置外へ排出するための用紙搬送路が配設されている。この用紙搬送路Rの2次転写ローラ5の位置よりも用紙搬送方向上流側に、2次転写部(2次転写ニップ)へ用紙Pを繰り出すように搬送するレジストローラ対4が配設されている。レジストローラ対4は、給紙カセット61から搬送されてきた用紙Sを、上記複数の作像部からなる画像ステーションによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、2次転写ローラ5と転写ベルト11との間の2次転写部(2次転写ニップ)に向けて繰り出す。用紙先端センサは、用紙Sの先端がレジストローラ対4に到達したことを検知する。
ここで、記録媒体としての用紙には、普通紙以外に、厚紙、はがき、封筒、薄紙、塗工紙(コート紙やアート紙等)、トレーシングペーパ、OHPシート、記録シート等が含まれる。また、給紙カセットなどの給紙カセット61のほかに、手差しで用紙を供給できるように手差し給紙機構を備えてもよい。
また、画像形成装置1000は、トナー像が転写された用紙Sにトナー像を定着させるための定着手段としての定着装置100と、記録媒体排出手段としての排紙ローラ7と、記録媒体積載手段としての排紙トレイ17と、複数のトナー容器としてのトナーボトル9Y、9C、9M、9Bkとを備えている。排紙ローラ7は、定着済みの用紙Sを画像形成装置1000の本体外部に排出する。排紙トレイ17は、画像形成装置1000の本体上部に配設され、排紙ローラ7により画像形成装置1000の本体外部に排出された用紙Sを積載する。
複数のトナーボトル9Y、9C、9M、9Bkはそれぞれ、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの各色のトナーが充填され、プリンタ本体の上部であって排紙トレイ17の下側に設けられた複数のボトル収容部それぞれに着脱可能に装着されている。また、各トナーボトル9Y、9C、9M、9Bkと各現像装置40Y、40C、40M、40Bkとの間には、図示しない補給路が設けてあり、この補給路を介して各トナーボトル9Y、9C、9M、9Bkから対応する現像装置40Y、40C、40M、40Bkへトナーが補給されるようになっている。
転写装置71に装備されているクリーニング装置13は、詳細な図示を省略するが、転写ベルト11に対向、当接するように配設されたクリーニングブラシとクリーニングブレードとを有している。このクリーニングブラシとクリーニングブレードとにより、転写ベルト11上の残留トナー等の異物が掻き取り除去されて転写ベルト11がクリーニングされる。クリーニング装置13は、転写ベルト11から除去した残留トナーを搬出し廃棄するための図示しない排出手段を有している。
次に、上記構成の画像形成装置1000の基本的動作について説明する。
画像形成装置1000において作像動作が開始されると、各作像部における各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkが図示しない駆動装置によって図の時計回りに回転駆動され、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの表面が帯電装置30Y、30C、30M、30Bkによって所定の極性に一様に帯電される。帯電された各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの表面には、光書込装置8からレーザー光がそれぞれ照射されて、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの表面に静電潜像が形成される。このとき、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkに露光する画像情報は所望のフルカラー画像をイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの色情報に分解した単色の画像情報である。このように各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bk上に形成された静電潜像に、各現像装置40Y、40C、40M、40Bkによってトナーが供給されることにより、静電潜像はトナー画像として顕像化(可視像化)される。
また、作像動作が開始されると、駆動ローラ(2次転写バックアップローラ)72が図1の反時計回りに回転駆動し、転写ベルト11を図の矢印A1で示す方向に周回走行させる。そして、各1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkに、トナーの帯電極性と逆極性の定電圧又は定電流制御された電圧が印加される。これにより、各1次転写ローラ12Y、12C、12M、12Bkと各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkとの間の1次転写ニップにおいて所定の転写電界が形成される。
その後、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの回転に伴い、感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bk上の各色のトナー画像が1次転写ニップに達したときに、上記一次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bk上のトナー画像が転写ベルト11上に順次重ね合わせて転写される。かくして転写ベルト11の表面にフルカラーのトナー画像が担持される。また、転写ベルト11に転写しきれなかった各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bk上のトナーは、クリーニング装置50Y、50C、50M、50Bkによって除去される。その後、図示しない除電装置によって各感光体ドラム20Y、20C、20M、20Bkの表面が除電され、表面電位が初期化される。
画像形成装置の下部では、給送ローラ3が回転駆動を開始し、給紙カセット61から用紙Pが搬送路に送り出される。搬送路に送り出された用紙Pは、レジストローラ対4によってタイミングをはかられて、2次転写ローラ5と駆動ローラ(2次転写バックアップローラ)72との間の2次転写ニップに送られる。このとき、2次転写ローラ5には、転写ベルト11上のトナー画像のトナー帯電極性と逆極性の転写電圧が印加されており、これにより、2次転写ニップに所定の転写電界が形成されている。
その後、転写ベルト11の周回走行に伴って、転写ベルト11上のトナー画像が2次転写ニップに達したときに、上記2次転写ニップにおいて形成された転写電界によって、転写ベルト11上のトナー画像が用紙P上に一括して転写される。また、このとき用紙Pに転写しきれなかった転写ベルト11上の残留トナーは、転写ベルトクリーニング装置13によって除去され、除去されたトナーは図示しない廃トナー収容器へと搬送され回収される。
その後、用紙Pは定着装置100へと搬送され、定着装置100によって用紙P上のトナー画像が当該用紙Pに定着される。そして、用紙Pは、排紙ローラ7によって装置外へ排出され、排紙トレイ17上にストックされる。
なお、以上の説明は、用紙上にフルカラー画像を形成するときの画像形成動作であるが、4つの作像部のいずれか1つを使用して単色画像を形成したり、2つ又は3つの作像部を使用して、2色又は3色の画像を形成したりすることも可能である。
次に、上記構成の画像形成装置1000に用いることができる定着装置100のより具体的な構成例について説明する。
図2は、本実施形態に係る定着装置100の一構成例を示す概略構成図である。図2において、定着装置100は、回転可能な加熱回転体からなる定着部材としての定着ベルト121と、定着ベルト121に対向して回転可能に設けられた対向回転体からなる加圧部材としての加圧ローラ122と、定着ベルト121を加熱する加熱源としてのハロゲンヒータ123とを備えている。更に、定着装置100は、定着ベルト121を介して対向する加圧ローラ122とニップ部Nを形成するニップ形成部材124と、ニップ形成部材124を支持する支持部材としてのステー125と、ハロゲンヒータ123から放射される光を定着ベルト121へ反射する反射部材126とを備えている。また、定着装置100は、定着ベルト121の温度を検知する温度検知手段としての温度センサ127と、定着ベルト121から用紙を分離する記録媒体分離手段としての分離部材128と、加圧ローラ122を定着ベルト121へ加圧する図示しない加圧手段等を備えている。
定着ベルト121は、その内周側から、ハロゲンヒータ123により輻射熱で直接加熱される。また、ニップ形成部材124は、定着ベルト121の内側すなわち定着ベルト121の内周側で囲まれた内部に設けられ、定着ベルト121の内面と直接摺動するように、又は図示しない摺動シートを介して間接的に摺動するように配置されている。
なお、図2の例では、上記ニップ部Nの形状が平坦状であるが、凹形状やその他の形状であってもよい。上記ニップ部の形状が凹形状の場合は、用紙Sの先端の排出方向が加圧ローラ122寄りになり、分離性が向上するので、ジャムの発生が抑制される。
定着ベルト121は、薄肉で可撓性を有する無端状のベルト部材(フィルムも含む)で構成されている。詳しくは、定着ベルト121は、ニッケルもしくはSUS等の金属材料又はポリイミド(PI)などの樹脂材料で形成された内周側の基材と、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などで形成された外周側の離型層によって構成されている。離型層により、トナーが付着しないように離型性を持たせている。また、基材と離型層との間に、シリコーンゴム、発泡性シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等のゴム材料で形成された弾性層を介在させてもよい。シリコーンゴム層などの弾性層がある場合は、未定着画像を押し潰して定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部にユズ肌状の光沢ムラ(ユズ肌画像)が残りにくい。このようなユズ肌状の光沢ムラ(ユズ肌画像)の発生を効果的に防止するには、例えばシリコーンゴム層を所定の厚さ以上(例えば100[μm]以上)設けるのが好ましい。このシリコーンゴム層が変形することにより、ベルト表面の微小な凹凸が吸収され、ユズ肌画像が改善する。
加圧ローラ122は、芯金122aと、芯金122aの外周面側に設けられた発泡性シリコーンゴム、シリコーンゴム、又はフッ素ゴム等から成る弾性層122bと、弾性層122bの表面に設けられたPFA又はPTFE等から成る離型層122cとを有する。加圧ローラ122は、図示しないスプリング等の加圧手段によって定着ベルト121側へ加圧され、定着ベルト121を介してニップ形成部材124に当接している。この加圧ローラ122と定着ベルト121とが圧接する箇所では、加圧ローラ122の弾性層122bが押しつぶされることで、所定の幅のニップ部Nが形成されている。
また、加圧ローラ122は、画像形成装置1000の本体に設けられた図示しないモータ等の駆動源からギヤ等を介して駆動力が伝達されて回転駆動するように構成されている。加圧ローラ122が回転駆動すると、その駆動力がニップ部Nで定着ベルト121に伝達され、定着ベルト121が従動回転するようになっている。
定着ベルト121は加圧ローラ122により連れ回り回転する。図2の構成例の場合は、加圧ローラ122が図示しないモータ等の駆動源により回転し、ニップ部Nで定着ベルト121に駆動力が伝達されることにより、定着ベルト121が回転する。定着ベルト121は、ニップ部Nで挟み込まれて回転し、ニップ部N以外では両端部で後述のベルト保持部材140にガイドされて走行する。
なお、本実施形態では、加圧ローラ122を中実のローラとしているが、中空のローラであってもよい。その場合、加圧ローラ122の内部にハロゲンヒータ等の加熱源を配設してもよい。また、弾性層が無い場合は、熱容量が小さくなり定着性が向上するが、未定着トナーを押しつぶして定着させるときにベルト表面の微小な凹凸が画像に転写されて画像のベタ部に光沢ムラが生じる可能性がある。これを防止するには、厚さ100[μm]以上の弾性層を設けることが望ましい。厚さ100[μm]以上の弾性層を設けることで、弾性層122bの弾性変形により微小な凹凸を吸収することができるので、光沢ムラの発生を回避することができるようになる。
加圧ローラ122の弾性層122bはソリッドゴムでもよいが、加圧ローラ122の内部に加熱源が無い場合は、スポンジゴムなどの断熱性の高いゴムを用いてもよい。スポンジゴムなどの断熱性が高いゴムを用いることで定着ベルト121の熱が奪われにくくなるので、より望ましい。また、上記加熱回転体からなる定着ベルト121等の定着部材及び対向回転体からなる加圧ローラ122等の加圧部材は、互いに圧接する場合に限らず、加圧を行わず単に接触させるだけの構成とすることも可能である。
ハロゲンヒータ123は、両端部が定着装置100の側板142(図3参照)に固定されている。ハロゲンヒータ123は、画像形成装置1000の本体に設けられた電源部により出力制御されて発熱するように構成されている。この電源部によるハロゲンヒータ123の出力制御は、例えば上記温度センサ127による定着ベルト121の表面温度の検知結果に基づいて、ハロゲンヒータ123のオン/オフ又は通電量を制御するように行われる。このようなヒータ123の出力制御によって、定着ベルト121の温度(定着温度)を所望の温度に設定できるようになっている。また、定着ベルト121を加熱する加熱源として、ハロゲンヒータ以外に、IH(電磁誘導加熱)、抵抗発熱体、又はカーボンヒータ等を用いてもよい。
ニップ形成部材124は、ベースパッド131と、ベースパッド131の表面に設けられた摺動シート(低摩擦シート)130とを有する。ベースパッド131は、定着ベルト121の軸方向又は加圧ローラ122の軸方向に渡って連続して長手状に配設されており、加圧ローラ122の加圧力を受けてニップ部Nの形状を決めるものである。
また、ニップ形成部材124のベースパッド131は、ステー125によって固定支持されている。これにより、加圧ローラ122による圧力でニップ形成部材124に撓みが生じるのを防止し、加圧ローラ122の軸方向に渡って均一なニップ幅が得られるようにしている。
ニップ形成部材124のベースパッド131は、耐熱温度200℃以上の耐熱性部材で構成されている。これにより、トナー定着温度域で、熱によるニップ形成部材124の変形を防止し、安定したニップ部Nの状態を確保して、出力画質の安定化を図っている。ベースパッド131には、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルニトリル(PEN)、ポリアミドイミド(PAI)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などの一般的な耐熱性樹脂を用いることが可能である。
摺動シート130は、ベースパッド131の少なくとも定着ベルト121と対向する表面に配設されていればよい。これにより、定着ベルト121が回転する際、この低摩擦シートに対し定着ベルト121が摺動することで、定着ベルト121に生じる駆動トルクが低減され、定着ベルト121への摩擦力による負荷が軽減される。なお、摺動シートを有しない構成とすることも可能である。
ステー125は、ニップ形成部材124の撓み防止機能を満足するために、ステンレスや鉄等の機械的強度が高い金属材料で形成することが望ましい。また、ベースパッド131も、強度確保のためにある程度硬い材料で構成されていることが望ましい。ベースパッド131の材料としては、液晶ポリマー(LCP)等の樹脂や、金属、あるいはセラミックなどを適用することができる。
反射部材126は、ステー125とハロゲンヒータ123との間に配設されている。本実施形態では、反射部材126をステー125に固定している。反射部材126の材料としては、アルミニウムやステンレス等が挙げられる。このように反射部材126を配設していることにより、ハロゲンヒータ123からステー125側に放射された光(輻射熱)が定着ベルト121へ反射される。これにより、定着ベルト121に照射される輻射熱の光量を多くすることができ、定着ベルト121を効率良く加熱することが可能となる。また、ハロゲンヒータ123からの輻射熱がステー125等に伝達されるのを抑制することができるので、ハロゲンヒータ123からの輻射熱などでステー125等が加熱されてしまうことによる無駄なエネルギー消費を抑制し、省エネルギー化も図ることができる。ここで、反射部材126を備える代わりに、ステー125等の表面に断熱処理もしくは鏡面処理を行っても同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態に係る定着装置100は、さらなる省エネ性及びファーストプリントタイムなどの向上のために、種々の構成上の工夫が施されている。
具体的には、ハロゲンヒータ123によって定着ベルト121をニップ部N以外の箇所において直接加熱できるようにしている(直接加熱方式)。本実施形態では、ハロゲンヒータ123と定着ベルト121の図2の左側の部分の間に何も介在させないようにし、その部分においてハロゲンヒータ123からの輻射熱を定着ベルト121に直接与えるようにしている。
また、定着ベルト121の低熱容量化を図るために、定着ベルト121を薄くかつ小径化している。具体的には、定着ベルト121を構成する基材、弾性層、離型層のそれぞれの厚さを、20〜50[μm]、100〜300[μm]、10〜50[μm]の範囲に設定し、全体としての厚さを1[mm]以下に設定している。また、定着ベルト121の直径は、20〜40[mm]に設定している。さらに低熱容量化を図るためには、望ましくは、定着ベルト121全体の厚さを0.2[mm]以下にするのがよく、さらに望ましくは、0.16[mm]以下の厚さとするのがよい。また、定着ベルト121の直径は、30[mm]以下とするのが望ましい。
なお、本実施形態では、加圧ローラ122の直径を20〜40[mm]に設定しており、定着ベルト121の直径と加圧ローラ122の直径を同等となるように構成している。ただし、この構成に限定されるものではない。例えば、定着ベルト121の直径が加圧ローラ122の直径よりも小さくなるように形成してもよい。その場合、ニップ部Nにおける定着ベルト121の曲率が加圧ローラ122の曲率よりも小さくなるため、ニップ部Nから排出される用紙(記録媒体)Pが定着ベルト121から分離されやすくなる。
また、前述のように定着ベルト121を小径化した結果、定着ベルト121の内側のスペースが小さくなるが、ステー125を両端側において折り曲げられた凹状に形成し、その凹状に形成した部分の内側にハロゲンヒータ123を収容することで、小さいスペース内でもステー125やハロゲンヒータ123の配設を可能にしている。
図3は、定着ベルト121の端部の構成を示す図である。同図中、(a)は斜視図、(b)は平面図、(c)は定着ベルト121の回転軸方向から見た側面図を示す。なお、図3(a)〜(c)では、片側の端部の構成のみを図示しているが、反対側の端部も同様の構成となっているので、以下、図3に基づき片側の端部の構成についてのみ説明する。
図3(a)又は(b)に示すように、定着ベルト121の表面移動方向と直交する方向(軸方向)における端部にはベルト保持部材140が挿入されており、このベルト保持部材140によって定着ベルト121の端部は回転可能に保持されている。また、図3(c)に示すように、ベルト保持部材140は、例えばフランジのような形状を有し、ニップ部Nの位置(ニップ形成部材124を配設した位置)で開口したC字形に形成されている。また、上記ステー125の長手方向の両端部は、ベルト保持部材140に固定され位置決めされている。
また、図3(a)又は(b)に示すように、定着ベルト121の端面とそれに対向するベルト保持部材140の対向面との間には、定着ベルト121の端部を保護する保護部材としてのスリップリング141が設けられている。これにより、定着ベルト121に軸方向の寄りが生じた場合に、定着ベルト121の端部がベルト保持部材140に直接当接するのを防止することができ、端部の摩耗や破損を防ぐことができる。また、スリップリング141は、ベルト保持部材140に外周に対し余裕を持って嵌められている。このため、定着ベルト121の端部がスリップリング141に接触した際に、スリップリング141は定着ベルト121と連れ回り可能となっているが、スリップリング141が連れ回りせず、静止していても構わない。スリップリング141の材料としては、耐熱性に優れたいわゆるスーパーエンプラ、例えば、PEEK、PPS、PAI、PTFE等を適用することが好ましい。
なお、図示省略するが、定着ベルト121の軸方向両端部には、定着ベルト121とハロゲンヒータ123との間に、ハロゲンヒータ123からの熱を遮蔽する遮蔽部材を配設している。これにより、特に、連続通紙時の定着ベルトの非通紙領域における過剰な温度上昇を抑制することができ、定着ベルトの熱による劣化や損傷を防止することができる。
以下、図2を参照しつつ、本実施形態に係る定着装置100の基本動作例について説明する。
画像形成装置1000の本体の電源スイッチが投入されると、ハロゲンヒータ123に電力が供給されると共に、加圧ローラ122が図2中の時計回りに回転駆動を開始する。これにより、定着ベルト121は、加圧ローラ122との摩擦力によって、図2中の反時計回りに従動回転する。
その後、上述の画像形成工程により未定着のトナー画像Tが担持された用紙Pが、不図示のガイド板に案内されながら図2の矢印A1方向に搬送されて、圧接状態にある定着ベルト121及び加圧ローラ122のニップ部Nに送入される。そして、ハロゲンヒータ123によって加熱された定着ベルト121による熱と、定着ベルト121と加圧ローラ122との間の加圧力とによって、用紙Pの表面にトナー画像Tが定着される。
トナー画像Tが定着された用紙Pは、ニップ部Nから図2中の矢印A2方向に搬出される。このとき、用紙Pの先端が分離部材128の先端に接触することにより、用紙Pが定着ベルト121から分離される。その後、分離された用紙Pは、上述のように、排紙ローラによって機外に排出され、排紙トレイにストックされる。
図4は、本実施形態に係る定着装置100の他の構成例を示す概略構成図である。なお、図4の定着装置の構成例において、図2、3にて説明した構成と同様な部分については同じ符号を付し、それらの説明を省略する。
図4に示す定着装置100は、加熱源としてのハロゲンヒータ123を3本備えている。この場合、ハロゲンヒータ123ごとに発熱領域を異ならせることで、種々の幅の用紙幅に対応した範囲で定着ベルト121を加熱することが可能となっている。また、この場合、ニップ形成部材124を囲むように板金132が設けられており、この板金132を介してニップ形成部材124はステー125に支持されている。
また、図4に示す定着装置100では、小さいスペース内でもステー125をできるだけ大きく配設するために、ニップ形成部材124を反対にコンパクトに形成している。具体的には、ベースパッド131の用紙搬送方向の幅を、ステー125の用紙搬送方向の幅よりも小さく形成している。さらに、図4において、ニップ形成部材124の用紙搬送方向上流側端部及び下流側端部におけるそれぞれのニップ部N又はその仮想延長線Eに対する高さをh1,h2とし、上流側端部及び下流側端部以外のニップ形成部材124の部分におけるニップ部N又はその仮想延長線Eに対する最大高さをh3とすると、h1≦h3、h2≦h3となるように構成している。このように構成することで、ニップ形成部材124の上流側端部と下流側端部は、ステー125の用紙搬送方向上流側及び下流側の各折り曲げ部と定着ベルト121との間に介在しないので、ステー125の各折り曲げ部を定着ベルト121の内周面に近づけて配設することができる。これにより、定着ベルト121内の限られたスペース内でステー125をできるだけ大きく配設できるようになり、ステー125の強度を確保することができるようになる。その結果、加圧ローラ122によるニップ形成部材124の撓みを防止でき、定着性の向上を図れる。
さらにステー125の強度を確保するために、本実施形態では、ステー125が、ニップ形成部材124と接触し用紙搬送方向(図4の上下方向)に延在するベース部125aと、そのベース部125aの用紙搬送方向上流側と下流側の各端部から加圧ローラ122の当接方向(図4の左側)に向かって延びる立ち上がり部125bとを有するように構成している。すなわち、ステー125に立ち上がり部125bを設けることで、ステー125が加圧ローラ122の加圧方向に延在する横長の断面を有するようになり、断面係数が大きくなって、ステー125の機械的強度を向上させることが可能となる。
また、ステー125の立ち上がり部125bを加圧ローラ122の当接方向により長く形成する方が、ステー125の強度が向上する。従って、立ち上がり部125bの先端は、定着ベルト121の内周面に対し、できる限り近接していることが望ましい。しかし、回転中、定着ベルト121には大小なりとも振れ(挙動の乱れ)が生じるので、立ち上がり部125bの先端を定着ベルト121の内周面に近づけすぎると、定着ベルト121が立ち上がり部125bの先端に接触するおそれがある。特に、本実施形態のように、薄い定着ベルト121を用いている構成においては、定着ベルト121の振れ幅が大きいので、立ち上がり部125bの先端の位置設定には注意が必要である。
具体的に、本実施形態の場合、ステー125の立ち上がり部125bの先端と定着ベルト121の内周面との加圧ローラ122の当接方向の距離dは、少なくとも2.0[mm]、望ましくは3.0[mm]以上に設定するのが好ましい。一方、定着ベルト121にある程度厚みがあって振れがほとんど無い場合は、上記距離dは0.02[mm]に設定することが可能である。なお、本実施形態のように、立ち上がり部125bの先端に反射部材126が取り付けられている場合は、反射部材126が定着ベルト121に接触しないように上記距離dを設定する必要がある。
このように、ステー125の立ち上がり部125bの先端を定着ベルト121の内周面に対し可能な限り近接するように配設することで、立ち上がり部125bを加圧ローラ122の当接方向に長く配設することができる。これにより、小径の定着ベルト121を用いた構成においても、ステー125の機械的強度を向上させることが可能となる。
図4に示す定着装置100では、加熱源としてのハロゲンヒータ123を3本備えているが、図5、図6に示すように、定着ベルト121の軸方向中央部を加熱する中央ハロゲンヒータ123aと、定着ベルト121の端部付近を加熱する端部ハロゲンヒータ123bとを備えた構成でもよい。この場合、図6に示すように、中央ハロゲンヒータ123aの発光部付近の定着ベルト121の温度を検知する中央温度センサ127aと、端部ハロゲンヒータ123bの発光部付近の定着ベルト121の温度を検知する端部温度センサ127bとが配置されている。中央ハロゲンヒータ123aは、中央温度センサ127aの検知結果に基づき制御され、端部ハロゲンヒータ123bは、端部温度センサ127bの検知結果に基づき制御される。
また、図5、図6に示す定着装置100においては、加圧ローラ122の温度を検知する加圧サーミスタ171を有している。この場合は、ウォームアップ動作時において、加圧サーミスタ171で加圧ローラ122の表面温度を検知して、加圧ローラ122の表面温度が所定の温度に達し、かつ、定着ベルト121の表面温度がそれぞれ所定の温度となったら、定着動作に遷移するようにする。加圧ローラ122が所定の温度に加熱されてから定着動作を開始することで、高速機においても、トナーに所定の熱量を付与することができ、良好な定着性を確保することができる。また、加圧ローラ122の非通紙領域にも加圧ローラ122の温度を検知するサーミスタを設けてもよい。小サイズの用紙を連続通紙したときなどに、加圧ローラ122や定着ベルト121の端部が異常高温となり、装置が故障するおそれがあるため、このような故障が生じないようにするため、この非通紙領域に配置したサーミスタで温度検知をして、所定の温度以上となったら、装置を停止する制御を行う。
上記図2乃至図6に示した構成例の定着装置100によれば、ニップ形成部材124によって、ニップ部Nに進入しようとする定着ベルト121をガイドすることができるので、定着ベルト121がニップ部Nに進入する前にベルトの挙動を抑えて、定着ベルト121をニップ部Nへ安定的かつ円滑に進入させることができる。このようにニップ形成部材124によって定着ベルト121をガイドすることにより、定着ベルト121の両端部以外ではニップ形成部材124以外にガイド部材を設けていない構成においても、定着ベルト121を安定的かつ円滑に回転させることができるようになる。これにより、回転時における定着ベルト121への負荷を軽減して摩耗を抑制することができるので、定着ベルト121の破損や破断を防止することができ、装置としての信頼性が向上する。特に、上記各構成例の定着装置100のように低熱容量化のために定着ベルト121を薄くした構成においても、定着ベルト121の破損や破断を防止することができる。
また、上記図2乃至図6に示した構成例の定着装置100によれば、ニップ形成部材124によって定着ベルト121をガイドすることができるので、構成の簡素化、コンパクト化及び低コスト化を図ることができる。これにより、定着装置100のさらなる低熱容量化を図ることができるため、ウォームアップの時間を短くすることができ、省エネ性の向上及びファーストプリントタイムの短縮化を実現することが可能となる。
また、ニップ形成部材124がガイド機能を果たすことで、別途ガイドを設けなくてもよいため、ステー125の用紙搬送方向上流側及び下流側の部分と定着ベルト121の内周面との間に、何も介在させないように(互いに直接対向するように)構成することができる。これにより、ステー125を、用紙搬送方向上流側及び下流側において定着ベルト121の内周面に近づけて配設することが可能となり、定着ベルト121内の限られたスペース内でステー125をできるだけ大きく配設することができるようになる。その結果、上記各構成例の定着装置100のように低熱容量化のため定着ベルト121を小径化した構成においても、ステー125の強度を確保することができるようになり、加圧ローラ122によるニップ形成部材124の撓みを防止でき、定着性の向上を図れるようになる。
また、上記図2乃至図6に示した構成例の定着装置100においては、定着ベルト121に加圧ローラ122を当接させない状態において、ニップ形成部材124を定着ベルト121よりも内側に離れた位置に配設することで、ニップ部Nの用紙搬送方向上流側及び下流側それぞれにおいて、定着ベルト121をニップ形成部材124に対して強く押し付けられない状態にすることが可能である。これにより、定着ベルト121がニップ形成部材124に接触することによる摺動負荷や摩耗を抑制することが可能となる。また、定着ベルト121がニップ形成部材124に接触する力が弱まることで、ニップ部Nへの定着ベルト121の進入経路の最適化を図れる。
さらに、上記図2乃至図6に示した構成例の定着装置100においては、定着ベルト121と加圧ローラ122との間の加圧力を変更する圧力可変加圧機構160を備えている。
図7は、圧力可変加圧機構160を、定着ベルト121と加圧ローラ122ともに示す概略構成図である。
図7に示すように、圧力可変加圧機構160は、加圧レバー161、付勢手段としてのスプリング162、カム部材としての加圧カム164などを備えている。加圧レバー161の一端(図中上端)が、図中矢印X方向に移動可能に装置の側板に支持されており、加圧レバー161の一端には、スプリング162が取り付けられている。加圧レバー161の他端には、加圧カム164が当接するカム当接部材168が固定されている。加圧レバー161の中央部よりも他端側が、加圧ローラ122の軸122dを受ける軸受163に当接している。軸受163は、定着ベルト121に対して接離する方向に移動可能に定着装置100に設けられている。また、圧力可変加圧機構160には、加圧ローラ122の位置を検知する位置検知センサ180が設けられている。位置検知センサ180は、加圧カム164の回転軸に固定されたエンコーダ181と、フォトセンサ182とを有している。
図8は、加圧カム164の構成を示す概略構成図である。
図8に示すように、加圧カム164は、加圧ローラ122を完全脱圧位置と、軽加圧位置と、完全加圧位置の3つの位置を取らせることができるようになっている。加圧カム164の加圧ローラ122を完全脱圧位置に取らせる箇所と、軽加圧位置を取らせる箇所と、完全加圧位置を取らせる箇所とは、それぞれ加圧カム164の回転中心からの距離が異なっており、回転中心からの距離は、完全脱圧位置<軽加圧位置<完全加圧位置となっている。
エンコーダ181は、略扇状となっており、一方のエンコーダーエッジが、加圧カム164の軽加圧位置と、完全加圧位置との間にくるように構成されている。エンコーダ181がフォトセンサ182と対向しているとき、フォトセンサ182は、Low信号を後述するエンジン制御部200b(図11参照)に出力し、エンコーダ181がフォトセンサ182と対向していない位置にあるとき、フォトセンサ182は、High信号を後述するエンジン制御部200bに出力する。
図9(a)は、加圧ローラ122が完全脱圧位置にあるときの状態を示す図であり、図9(b)は、加圧ローラ122が軽加圧位置にあるときの状態を示す図であり、図9(c)は、加圧ローラ122が完全加圧位置にあるときの状態を示す図である。
図9(a)に示すように、加圧ローラ122が完全脱圧位置にあるとき、定着ベルト121と加圧ローラ122との間の加圧力が0となって、完全脱圧状態となっている。カム駆動部167(図11参照)を駆動して、加圧カム164を図中反時計回りに回転させていくと、加圧カム164が、カム当接部材168を定着ベルト121側へ押していく。すると、加圧レバー161の他端(図中下端)が、定着ベルト121側へ移動し、一端(図中上端)が、定着ベルト121から離間する方向へと移動する。これにより、スプリング162が延びて、加圧レバー161を定着ベルト121側に付勢する付勢力が生じる。これにより、加圧レバー161はスプリング162の付勢力と加圧カム164とにより、加圧ローラ122を定着ベルト121側へ押し、加圧ローラ122が定着ベルト121側へと移動する。そして、図9(b)に示すように、加圧ローラ122が軽加圧位置に到達すると、加圧ローラ122は、定着ベルト121と軽加圧状態で当接する。さらに、加圧カム164を反時計回りに回転させていくと、さらに加圧ローラ122は、定着ベルト121側へ移動し、加圧力が増加していく。そして、図9(c)に示すように、加圧ローラ122が完全加圧位置に到達すると、定着ベルト121と加圧ローラ122との間の加圧力が、定着時の加圧力になり、完全加圧状態となる。
図10は、定着ベルト121と加圧ローラ122との動摩擦力と加圧力との関係、および定着ベルト121とニップ形成部材124の摺動シート130(図2参照)との静止摩擦力と加圧力との関係を示すグラフである。
図10からわかるように、加圧ローラ122を回転駆動させながら、完全脱圧状態から加圧力を上げていくと、軽加圧状態を超えたあたりで定着ベルト121と加圧ローラとの動摩擦力が、定着ベルト121と摺動シート130との静止摩擦力を上回る。これにより、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する。定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転すると、定着ベルト121と加圧ローラ122との間に静止摩擦力が働き、定着ベルト121と摺動シート130には動摩擦力が働く。
本実施形態においては、エンコーダ181の一方のエンコーダーエッジが、加圧カム164の軽加圧位置と完全加圧位置との間にくるように構成され、加圧ローラ122が軽加圧位置と完全加圧位置との間にあり、加圧力が、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する加圧力以上であるときにフォトセンサ182の出力信号が、HighからLowに切り替わる。また、エンコーダ181の他方のエンコーダーエッジは、加圧カム164の完全加圧位置の端部にある。従って、加圧力が、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する加圧力以上であるときは、フォトセンサ182は、Low信号を出力し続けることになる。これにより、フォトセンサ182の出力信号がLow信号であれば、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する加圧力以上であることを検知することができる。
図11は、本実施形態の定着装置100を制御する制御系の要部の一例を示すブロック図である。
制御手段としての制御部200は、コントローラ部200aとエンジン制御部200bとを備えている。
コントローラ部200aは、CPU、ROM、RAMなどを備え、エンジン制御部200b、操作部151、外部通信インターフェース部152等と接続されている。コントローラ部200aは、予め組み込まれている制御プログラムを実行することにより、画像形成装置1000全体の制御や、外部通信インターフェース部152及び操作部151からの入力の制御などを行う。例えば、コントローラ部200aは、操作部151を介して入力されたユーザからの指示入力を受け付け、その指示入力に従って各種処理を行う。また、コントローラ部200aは、外部通信インターフェース部152を介して外部のホストコンピュータ装置などから印刷ジョブ(画像形成ジョブ)の指令や画像データを受信し、エンジン制御部200bを制御し、用紙にカラー画像やモノクロ画像を形成して出力する画像形成動作を制御する。
エンジン制御部200bは、CPU、ROM、RAMなどを備え、予め組み込まれている制御プログラムを実行することにより、コントローラ部200aからの指令に基づいて、画像形成処理を行うためのプリンタエンジン(複数の作像部、光書込装置8、定着装置100など)の制御を行う。例えば、エンジン制御部200bは、画像形成動作モードにおいて、温度センサ127で検出した定着ベルト121の温度が所定の目標温度となるように、ハロゲンヒータ123への通電を制御したり、加圧ローラ122を回転駆動する駆動手段たる加圧ローラ駆動部129を制御したりする。
本実施形態の画像形成装置1000は、画像形成動作モード、待機モード、スリープモードの3つのモードを有している。ここで、画像形成動作モードとは、画像形成装置1000が画像形成処理を実行している状態を示す。待機モードは、画像形成装置1000が画像形成処理の実行指示を待っている状態を示す。スリープモードとは、待機モードよりも更に消費電力が少ない低電力消費の状態を示す。画像形成動作モードのときは、例えば、定着装置100において、定着ベルト121を所定の定着目標温度(例えば、158〜170℃)に昇温させるウォームアップ動作が行われた後、定着動作が実行される。待機モードのときは、定着装置100の定着ベルト121は、上記画像形成動作モードのときの定着目標温度よりも低い所定の温度(例えば、90℃)に維持される。スリープモードのときは、定着装置100等のプリンタエンジンやエンジン制御部200bへの通電が停止され、ハロゲンヒータ123への通電や加圧ローラ122の回転駆動ができない状態になる。
また、画像形成動作モードのとき、加圧ローラ122と定着ベルト121との間の加圧力を完全加圧状態にし、待機モード、スリープモードのときは、加圧力を軽加圧状態にし、主電源OFF時や紙詰まり時は、加圧力を完全脱圧状態にする。具体的には、エンジン制御部200bが、フォトセンサ182の出力信号に基づいて、駆動手段としてのカム駆動部167を制御することで、上記各加圧状態にすることができる。例えば、待機モードまたはスリープモードのときの軽加圧状態から、画像形成動作モードのときの完全加圧状態に遷移するとき、エンジン制御部200bは、カム駆動部167を制御して、加圧カム164を正回転(図7における反時計回り)させる。すると、フォトセンサ182の出力が、HighからLowに切り替わる。エンジン制御部200bは、フォトセンサの出力がHighからLowに切り替わってから所定時間経過したら、加圧ローラ122が完全加圧位置に到達し、加圧力が完全加圧状態であると判断し、カム駆動部167の駆動を停止する。また、画像形成動作モードが終了して、60秒経過したら、エンジン制御部200bは、カム駆動部167を逆回転させる。すると、フォトセンサ182の出力信号が、LowからHighに切り替わる。エンジン制御部200bは、フォトセンサの出力がLowからHighに切り替わってから所定時間経過したら、加圧ローラ122が軽加圧位置に到達し、加圧力が軽加圧状態であると判断し、カム駆動部167の駆動を停止する。そして、待機モードまたはスリープモードに遷移する。主電源がOFFにされたり、紙詰まりが発生したりしたときは、軽加圧状態と判断した時点から、さらにカム駆動部167を逆回転させて、所定時間経過したら、加圧ローラ122が完全脱圧位置に到達し、完全脱圧状態と判断し、カム駆動部167を停止する。
待機モード、スリープモードのとき、定着ベルト121と加圧ローラ122との加圧力を軽加圧状態にすることで、待機モード、スリープモードのときの加圧力を完全加圧状態にした場合に比べて、加圧ローラ122などの耐久性を向上させることができる。また、待機モード、スリープモードのときの加圧力を完全脱圧状態にした場合に比べて、早い段階で完全加圧状態にすることができ、画像形成動作モードにすばやく遷移することができる。また、主電源OFF時のとき、加圧力を完全脱圧状態にすることで、長期間未使用状態でも加圧ローラ122の劣化を抑制することができる。また、紙詰まり時も、加圧力を完全脱圧状態にすることで、定着ベルト121と加圧ローラ122とのニップ部Nに挟まった用紙を容易に除去することができる。
また、定着ベルト121が停止した状態でハロゲンヒータ123をONにして定着ベルト121を加熱すると、定着ベルト121のハロゲンヒータ123との対向部分のみが加熱されてしまう。これにより、定着ベルト121の周方向の温度分布が不均一となり、定着ベルト121のハロゲンヒータ123との対向部分と、ハロゲンヒータ123と対向していない非対向部分との間に熱膨張差が生じる。ハロゲンヒータ123との対向部分は軸方向で膨張しようとするが、非対向部分は維持しようとする。また、ハロゲンヒータ123により加熱されるハロゲンヒータ123との対向部分においても、定着ベルト121の両端部付近は、端部からも熱が逃げるため、中央部よりも温度が低い。このため、定着ベルト121のハロゲンヒータ123との対向部分の中央部が最も熱膨張する。よって、定着ベルト121のハロゲンヒータ123との対向部分中央部は軸方向外側へ大きく膨張しようとするが、非対向部分の中央部は維持しようとするため、温度上昇部分中央部は外側へ膨張できずに、内側へ凹ますような応力が生じる。その結果、定着ベルト121の温度上昇部分中央部が内側に凹むような塑性変形が生じてしまうのである。
そこで、本実施形態においては、定着ベルト121の回転が回転している状態で、ハロゲンヒータ123への通電を開始するようにした。
図12は、電源ON時から定着動作までのタイミングチャートである。
図に示すように、ウォームアップ動作開始から1〜2sec後に、加圧ローラ駆動部129、カム駆動部167の回転動作を開始する。このとき、エンジン制御部200bから加圧ローラ駆動部129に回転開始信号を送信してから、実際に加圧ローラ122が回転するまで500msec程度の遅延が生じる。これは、加圧ローラ駆動部129の駆動モータの立ち上がりや、ギアにおけるバックラッシュのためである。同様に、エンジン制御部200bからカム駆動部167に回転開始信号を送信してから、加圧カム164が回転するまでも500msec程度の遅延が生じる。
加圧カム164を回転させていくと、加圧レバー161が加圧ローラ122を定着ベルト121側へ押し込み、加圧ローラ122と定着ベルト121との加圧力が上昇していく。加圧力が低いときは、先の図10で説明したように、定着ベルト121と摺動シート130との静止摩擦力の方が、定着ベルト121と加圧ローラ122との動摩擦力よりも大きいため、定着ベルト121は、回転駆動している加圧ローラ122の表面を摺動し、停止した状態である。加圧力が増していくと、定着ベルト121と摺動シート130との静止摩擦力が、定着ベルト121と加圧ローラ122との動摩擦力よりも小さくなり、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する。定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転すると、定着ベルト121と加圧ローラ122との間に静止摩擦力が働き、定着ベルト121と摺動シート130には動摩擦力が働く。
定着ベルト121が加圧ローラ122と回転をし始めて所定時間経過(加圧カム164が所定回転角度回転)すると、エンコーダ181がフォトセンサ182と対向し、フォトセンサ182の出力が、HighからLowに切り替わる。エンジン制御部200bは、フォトセンサ182の出力がLow信号であることを検知したら、定着ベルト121と加圧ローラ122との加圧力が、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する加圧力以上であると判断し、ハロゲンヒータ123への通電を開始する。これにより、回転した状態の定着ベルト121を、ハロゲンヒータ123により加熱することができる。よって、定着ベルト121を周方向に均一に加熱することができ、定着ベルト121の周方向において、熱膨張差が生じるのを防止することができる。これにより、定着ベルト121の中央部に内側へ凹ますような応力が生じるのを抑制することができ、定着ベルト121の中央部が内側に凹むような塑性変形が発生するのを抑制することができる。
図13は、ウォームアップ動作時におけるハロゲンヒータ123の点灯制御フロー図である。
上述したように、加圧ローラ駆動部129に回転開始信号を送信してから、実際に加圧ローラ122が回転するまで500msec程度の遅延が生じる。よって、500msec経過(S1のYES)し、かつ、フォトセンサ182の出力信号がLow信号であることを検知(S2のYES)したら、ハロゲンヒータ123に電力を供給して、ハロゲンヒータ123を点灯させる(S3)。これにより、加圧ローラ122が回転中であって、定着ベルト121と加圧ローラ122との間の加圧力が、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する加圧力以上であるときのみ、ハロゲンヒータ123へ電力を供給することができる。
図13においては、ハロゲンヒータ123へ電力を供給する条件として、加圧ローラ回転開始信号を加圧ローラ駆動部129に送信してから500msec経過、かつフォトセンサ182の出力信号がLowであることを検知することとしているが、加圧ローラ122の回転を検知する回転検知手段を設け、回転検知手段が加圧ローラ122の回転を検知し、かつフォトセンサ182の出力信号がLowであることを検知することとしてもよい。これにより、加圧ローラ122が回転中であって、定着ベルト121と加圧ローラ122との間の加圧力が、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する加圧力以上であるときのみ、ハロゲンヒータ123へ電力を供給することができる。
加圧ローラ122の回転の検知は、例えば、加圧ローラ駆動部129の駆動源としての不図示の駆動モータが回転時(通電時)には、エンジン制御部200bにLow信号を出力し、停止時にはHigh信号を出力するように構成し、エンジン制御部200bで駆動モータからの出力がLowであることを検知することで、加圧ローラ122の回転を検知することができる。また、加圧ローラ122の軸にエンコーダセンサを設けて、エンコーダセンサの出力値から加圧ローラ122の回転を検知してもよい。
また、上述では、定着ベルト121が回転するまで、ハロゲンヒータ123への通電を停止しているが、ウォームアップ動作を開始して定着ベルト121が回転するまでの間、ハロゲンヒータ123との対向部分中央部が内側に凹むような塑性変形が生じるような温度差が生じない程度に定着ベルト121をハロゲンヒータ123により加熱してもよい。具体的には、ウォームアップ動作開始から定着ベルト121が回転するまでの間、Duty比10〜20%でハロゲンヒータ123を点灯させる。そして、フォトセンサ182の出力が、HighからLoWに切り替わって、加圧ローラ122が、定着ベルト121が加圧ローラ122とともに回転する加圧力となる位置に到達したことを検知したら、Duty比100%でハロゲンヒータ123を点灯させる。このように、ウォームアップ動作開始から定着ベルト121が回転するまでの間、定着ベルト121回転時よりも電力を落としてハロゲンヒータ123を点灯させることで、定着ベルト121を所定の温度にまですばやく昇温させることができ、ウォームアップ時間の短縮を図ることができる。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の(1)〜(10)の態様毎に特有の効果を奏する。
(1)
回転可能に設けられた無端状の定着ベルト121などの定着部材と、回転可能に設けられ定着部材と当接して定着部材との間にニップ部を形成する加圧ローラ122などの加圧部材と、定着部材を加熱するハロゲンヒータ123などの加熱源と、定着部材と加圧部材との間に加圧力を付与するとともに、付与する加圧力が変更可能な圧力可変加圧機構160と、加圧部材を回転駆動させる加圧ローラ駆動部129などの駆動手段とを備えた定着装置100において、定着部材と加圧部材との間の加圧力を検知する加圧力検知手段(本実施形態では、位置検知センサ180とエンジン制御部200bとで構成)と、加圧部材が回転中であって、定着部材と加圧部材との間の加圧力が、定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを加圧力検知手段が検知しているときのみ、加熱源へ所定以上の電力を通電可能にする制御部200などの制御手段とを備える。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、定着部材を周方向で均一に加熱することができ、定着部材の幅方向中央部が、内側に凹むような塑性変形が生じるのを抑制することができる。
(2)
また、上記(1)に記載の態様の定着装置100であって、圧力可変加圧機構160は、少なくとも完全脱圧、軽加圧、完全加圧の3段階の加圧力を設定可能であり、加圧力は、完全脱圧<軽加圧<完全加圧である。
完全脱圧に設定可能であるので、未使用状態のときなどに加圧力を完全脱圧にすることができる。これにより、加圧部材に長期間加圧力がかかり続け、加圧部材がクリープ変形してしまうのを抑制することができ、加圧部材の耐久性を高めることができる。また、軽加圧にも設定することができるので、加圧部材の劣化を抑えつつ、完全加圧にすばやく設定を変更することもできる。
(3)
また、上記(2)に記載の態様の定着装置100において、完全脱圧は、紙詰まり発生時、主電源オフ時に設定され、軽加圧は、定着部材の温度を、定着動作時のよりも低い所定の温度に維持して待機する待機モード時、制御手段の加熱源の通電や駆動源の駆動を制御するエンジン制御部200bへの通電を停止するスリープモード時に設定され、完全加圧は、定着動作時および定着動作前に定着部材を所定の温度にまで加熱するウォームアップ動作時に設定される。
紙詰まり発生時に完全脱圧に設定することで、定着部材と加圧部材とに挟まれた用紙を容易に除去することができる。また、主電源オフ時にも完全脱圧に設定することで、長期間未使用状態ときの加圧部材のクリープ変形を抑制でき、加圧部材の耐久性の低下を抑えることができる。また、待機モードやスリープモードのときは、軽加圧に設定することで、加圧ローラ122のクリープ変形を抑制しつつ、定着動作時の完全加圧にすばやく復帰させることができる。
(4)
また、上記(1)乃至(3)いずれかに記載の態様の定着装置100であって、加圧力検知手段は、加圧力が、定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力以上のときと、定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力未満のときとで異なる出力信号を制御手段へ送信する。(本実施形態においては、定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力以上のときは、Low信号を制御手段に送信し、定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力未満のときは、High信号を送信する)これにより、定着部材と加圧部材との間の加圧力が、定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを検知することができる。
(5)
また、上記(1)乃至(4)いずれかの定着装置100であって、圧力可変加圧機構160は、定着部材に対して、加圧部材の位置を変更することで加圧力を変更する構成であって、加圧力検知手段は、加圧部材の位置に基づいて加圧力を検知する。
かかる構成を備えることで、実施形態のように、フォトセンサ182とエンコーダ181とで定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力以上であるか否かを検知することができる。
(6)
また、上記(1)乃至(5)いずれかに記載の態様の定着装置100であって、制御手段は、駆動手段へ回転開始信号を送信してから所定時間経過後、かつ、加圧力検知手段による加圧力が所定であるときに、前記加熱源へ所定以上の電力を通電可能にする。
かかる構成とすることで、実施形態で説明したように、定着部材が停止状態で加熱源に所定以上の電力が供給されるのを防止することができる。
(7)
また、上記(1)乃至(5)いずれかに記載の態様の定着装置100であって、加圧部材の回転を検知する回転検知手段を備え、制御手段は、回転検知手段が、加圧部材の回転を検知し、かつ、加圧力検知手段による加圧力が所定であるときに、前記加熱源へ所定以上の電力を通電可能にする。
かかる構成とすることで、定着部材が停止状態で加熱源に所定以上の電力が供給されるのを防止することができる。
(8)
また、上記(1)乃至(7)いずれかに記載の態様の定着装置100であって、制御手段は、ウォームアップ開始から加圧力検知手段が、定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを検知するまで、加圧力検知手段が、定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを検知しているときに加熱源へ供給する電力よりも低い電力を、加熱源へ通電する。
かかる構成を備えることで、実施形態で説明したように、定着部材が加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを検知したときに加熱源への電力供給を開始する場合に比べ、定着部材を所定の温度にまですばやく温度上昇させることができる。これによりウォームアップ時間を短縮することができる。また、定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを検知しているときに加熱源へ供給する電力よりも低い電力を、加熱源へ通電するので、定着部材の周方向の温度が著しく不均一になるのを抑制することができ、定着部材の幅方向中央部が、内側に凹状に塑性変形するのを抑制することができる。
(9)
また、上記(1)乃至(8)いずれかに記載の態様の定着装置100であって、定着部材は、ベルト部材であり、定着部材内部に配設され定着部材を介して加圧部材と当接することにより定着部材と加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材を設けた。
このように、定着部材をベルト部材にすることで、定着部材の加熱に必要なエネルギーを大幅に低減することができ、ウォームアップ時間の短縮化を図れることができる。
(10)
また、用紙などの記録部材にトナー像を形成するトナー像形成手段((本実施形態においては、画像ステーション、光書込装置8、転写装置71で構成)と、記録部材に形成された未定着トナー像を記録部材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、上記定着手段として、上記(1)乃至(9)いずれかに記載の定着装置100を用いた。
かかる構成を備えることで、定着部材の塑性変形を抑えることができ、良好な画像を得ることができる。
5:2次転写ローラ
8:光書込装置
71:転写装置
100:定着装置
121:定着ベルト
122:加圧ローラ
123:ハロゲンヒータ
124:ニップ形成部材
125:ステー
126:反射部材
127:温度センサ
129:加圧ローラ駆動部
142:側板
151:操作部
160:圧力可変加圧機構
161:加圧レバー
162:スプリング
163:軸受
164:加圧カム
167:カム駆動部
168:カム当接部材
180:位置検知センサ
181:エンコーダ
182:フォトセンサ
200:制御部
200b:エンジン制御部
1000:画像形成装置
特開2011−164234号公報 特開2007−233011号公報

Claims (10)

  1. 回転可能に設けられた無端状の定着部材と、
    回転可能に設けられ、前記定着部材と当接して前記定着部材との間にニップ部を形成する加圧部材と、
    前記定着部材を加熱する加熱源と、
    前記定着部材と前記加圧部材との間に加圧力を付与するとともに、付与する加圧力が変更可能な圧力可変加圧機構と、
    前記加圧部材を回転駆動させる駆動手段とを備えた定着装置において、
    前記定着部材と前記加圧部材との間の加圧力を検知する加圧力検知手段と、
    前記加圧部材が回転中であって、前記定着部材と前記加圧部材との間の加圧力が、前記定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを前記加圧力検知手段が検知しているときのみ、前記加熱源へ所定以上の電力を通電可能にする制御手段と備えることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置であって、
    前記圧力可変加圧機構は、少なくとも完全脱圧、軽加圧、完全加圧の3段階の加圧力を設定可能であり、前記加圧力は、完全脱圧<軽加圧<完全加圧であることを特徴とする定着装置。
  3. 請求項2の定着装置であって、
    前記完全脱圧は、紙詰まり発生時、主電源オフ時に設定され、
    前記軽加圧は、定着部材の温度を、定着動作時のよりも低い所定の温度に維持して待機する待機モード時、前記制御手段の加熱源の通電や駆動源の駆動を制御するエンジン制御部への通電を停止するスリープモード時に設定され、
    前記完全加圧は、定着動作時および前記定着動作前に上記定着部材を所定の温度にまで加熱するウォームアップ動作時に設定されることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1乃至3いずれかの定着装置であって、
    前記加圧力検知手段は、前記加圧力が、前記定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力以上のときと、前記定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力未満のときとで異なる出力信号を前記制御手段へ送信することを特徴とする定着装置。
  5. 請求項1乃至4いずれかの定着装置であって、
    前記圧力可変加圧機構は、前記定着ベルトに対して、前記加圧部材の位置を変更することで加圧力を変更する構成であって、
    前記加圧力検知手段は、前記加圧部材の位置に基づいて前記加圧力を検知することを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1乃至5いずれかの定着装置であって、
    前記制御手段は、前記駆動手段へ回転開始信号を送信してから所定時間経過後、かつ加圧力検知手段による加圧力が所定であるときに、前記加熱源へ所定以上の電力を通電可能にすることを特徴とする定着装置。
  7. 請求項1乃至5いずれかの定着装置であって、
    前記加圧部材の回転を検知する回転検知手段を備え、
    前記制御手段は、前記回転検知手段が、前記加圧部材の回転を検知し、かつ、加圧力検知手段による加圧力が所定であるときに、前記加熱源へ所定以上の電力を通電可能にすることを特徴とする定着装置。
  8. 請求項1乃至7いずれかの定着装置であって、
    前記制御手段は、ウォームアップ開始から前記加圧力検知手段が、前記定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを検知するまで、前記加圧力検知手段が、前記定着部材が前記加圧部材とともに回転する加圧力以上であることを検知しているときに前記加熱源へ供給する電力よりも低い電力を、加熱源へ通電するよう制御することを特徴とする定着装置。
  9. 請求項1乃至8いずれかの定着装置であって、
    前記定着部材は、ベルト部材であり、
    前記定着部材内部に配設され前記定着部材を介して前記加圧部材と当接することにより前記定着部材と前記加圧部材との間にニップ部を形成するニップ形成部材を設けたことを特徴とする定着装置。
  10. 記録部材にトナー像を形成するトナー像形成手段と、記録部材に形成された未定着トナー像を記録部材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
    上記定着手段として、請求項1乃至9いずれかの定着装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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