JP2019066662A - 定着装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 定着フィルムの回転を簡易な構成で検知し、定着フィルムが熱的ダメージを受けることを回避することができる定着装置を提供する【解決手段】 筒状のフィルムと、前記フィルムの内面に接触するヒータと、前記ヒータが設けられている位置と異なる位置で前記フィルムの内面の温度を検知する温度検知部材と、前記フィルムを回転させる駆動力を発生させる駆動源と、前記駆動源に送信する駆動信号の制御と、前記ヒータの供給する電力の制御と、を行う制御部と、を有する定着装置において、前記装置のウォームアップ期間において、前記制御部は、前記ヒータに第1の電力の供給した後に前記第1の電力よりも大きい第2の電力を供給し、前記第2の電力の供給開始タイミングが、前記駆動源に駆動信号を発信した後における前記温度検知部材の検知温度の上昇具合に応じて決定される。【選択図】 図3

Description

本発明は、レーザビームプリンタや複写機などの電子写真方式の画像形成装置で用いられる、画像を記録材に定着する定着装置に関する。
レーザビームプリンタや複写機などの電子写真方式の画像形成装置に搭載される定着装置として、回転可能に構成された筒状のフィルムと、フィルムの回転方向の一部を加熱する加熱手段と、を有するものが知られている。フィルムは駆動源から伝達された駆動力によって回転しながら加熱手段によって加熱されることでフィルム全体が温まる。この定着装置は、低熱容量のフィルムを用いているため、省エネルギー性能が高い、ウォームアップ時間が短い等の特徴がある。
ところで、定着装置のウォームアップ期間にヒータに供給される電力は、ウォームアップ時間を短くするためにヒータに供給可能な最大電力もしくはそれに準ずる電力である場合が多い。従って、何等かの原因によってフィルムの回転開始が遅れた場合、フィルムの回転が停止した状態でヒータに大電力が供給され、フィルムのヒータで加熱されている領域と、加熱されていない領域と、の温度差が多くなり、熱応力が発生する。この熱応力によってフィルムが変形する場合がある。特に、低温環境に定着装置に放置された状態でウォームアップを行った時は上記温度差が大きくなりやすい。
そこで、特許文献1には、定着ベルトと共に回転するローラ軸に固定された回転検知板と、回転検知板の回転を検知するセンサと、を有し、回転検知板の回転が検知されたことを条件に定着ベルトの加熱が開始されるものが開示されている。
特許4302465
しかしながら、特許文献1の構成は、定着ベルトの回転を検知するために新たな部品及びセンサを設ける必要があり、装置の大型化やコストアップになる可能性がある。本発明の目的は、定着フィルムの回転を簡易な構成で検知し、定着フィルムが熱的ダメージを受けることを回避することができる定着装置を提供することである。
本発明の側面は、回転可能に構成された筒状のフィルムと、前記フィルムの回転方向における前記フィルムの内面の一部に接触するヒータと、前記フィルムの回転方向において前記ヒータが設けられている位置と異なる位置で前記フィルムの内面の温度を検知する温度検知部材と、前記フィルムを回転させる駆動力を発生させる駆動源と、前記駆動源に送信する駆動信号の制御と、前記ヒータの供給する電力の制御と、を行う制御部と、を有し、前記フィルムを介した前記ヒータの熱で画像を記録材に定着する定着装置において、前記装置のウォームアップ期間において、前記制御部は、前記ヒータに第1の電力の供給した後に前記第1の電力よりも大きい第2の電力を供給し、前記第2の電力の供給開始タイミングが、前記駆動源に駆動信号を発信した後における前記温度検知部材の検知温度の上昇具合に応じて決定されることを特徴とする。
定着装置のウォームアップ時において、定着フィルムの回転を簡易な構成で検知し、定着フィルムが熱的ダメージを受けることを回避することができる。
実施例1に係る、画像形成装置の概略断面図である。 (a)は実施例1に係る、定着装置の概略断面図である。(b)は実施例1に係る、ヒータに対するサーミスタの位置を示す図である。 実施例1に係る、ウォームアップ初期制御のフローチャートである。 実施例1に係る、ウォームアップ初期制御時におけるモータ駆動信号、ヒータへの供給電力、サーミスタの検知温度の時間変化を示す図である。 比較例1に係る、ウォームアップ初期制御時におけるモータ駆動信号、ヒータへの供給電力、サーミスタの検知温度の時間変化を示す図である。 実施例2に係る、ウォームアップ初期制御のフローチャートである。 実施例2に係る、ウォームアップ初期制御時におけるモータ駆動信号、ヒータへの供給電力、サーミスタの検知温度の時間変化を示す図である。 実施例3に係る、ウォームアップ初期制御時におけるモータ駆動信号、ヒータへの供給電力、サーミスタの検知温度の時間変化を示す図である。 実施例1に係る、制御ブロック図である。
[実施例1]
(1)画像形成装置例
図1は、本実施例に係る画像形成装置の概略断面図である。この画像形成装置は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を形成する、フルカラーレーザープリンタである。
本実施例に示す画像形成装置25は、記録材Pの搬送ガイド30と、略直線状に水平方向へ配列されている4つの画像形成ステーション31Y,31M,31C,31Kと、定着装置20と、制御部50と、ビデオコントローラ51と、を有する。ビデオコントローラ51は、画像形成装置25に接続された不図示のホストコンピュータやイメージスキャナより送信される画像データから、画像形成用の画像信号を形成する。制御部50は、ROMやRAMなどのメモリとCPUとからなる。メモリには、記録材P上に画像を形成するための画像形成制御シーケンスや、定着装置20の定着温度制御などが記憶されている。
4つの画像形成ステーション31Y,31M,31C,31Kのうち、31Yはイエロー(以下Yと略記)色の画像を形成するイエロー画像形成ステーションである。31Cはシアン(以下Cと略記)色の画像を形成するシアン画像形成ステーションである。31Mはマゼンタ(以下Mと略記)色の画像を形成するマゼンタ画像形成ステーションである。31Kはブラック(以下Kと略記)色の画像を形成するブラック画像形成ステーションである。
各画像形成ステーション31Y,31M,31C,31Kは、像担持体としての電子写真感光体(以下、感光体ドラムと記す)1Y,1M,1C,1Kと、帯電ローラ3Y,3M,3C,3Kを有している。また、各画像形成ステーション31Y,31M,31C,31Kは、現像装置2Y,2M,2C,2Kと、クリーニング手段としてのクリーニング器4Y,4M,4C,4Kを有している。
感光体ドラム1Yと帯電ローラ3Yと現像装置2Yとクリーニング器4Yは1つのフレーム(枠体)に収納されてイエローカートリッジYとして構成されている。また、感光体ドラム1Mと帯電ローラ3Mと現像装置2Mとクリーニング器4Mも1つのフレーム(枠体)に収納されてマゼンタカートリッジMとして構成されている。また、感光体ドラム1Cと帯電ローラ3Cと現像装置2Cとクリーニング器4Cも1つのフレーム(枠体)に収納されてシアンカートリッジCとして構成されている。また、感光体ドラム1Kと帯電ローラ3Kと現像装置2Kとクリーニング器4Kも1つのフレーム(枠体)に収納されてブラックカートリッジKとして構成されている。そして、イエローカートリッジYの現像装置2Yにはイエロートナーが、マゼンタカートリッジMの現像装置2Mにはマゼンタトナーが、それぞれ収納されている。また、シアンカートリッジCの現像装置2Cにはシアントナーが、ブラックカートリッジKの現像装置2Kにはブラックトナーが、それぞれ収納されている。
5は露光手段としてのレーザー走査露光装置(以下、露光装置と記す)である。この露光装置5は、各カートリッジY,M,C,Kと対応して設けられ、対応する各カートリッジY,M,C,Kの感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに露光を行なうことによって静電潜像を形成する。
6はエンドレスベルト状の中間転写ベルト(中間転写体)である。中間転写ベルト6は、画像形成ステーション31Y,31M,31C,31Kの配列方向に沿って設けられている。この中間転写ベルト6は、対向駆動ローラ7とテンションローラ8と2次転写対向ローラ14の3つのローラに張架されている。そしてその中間転写ベルト6は、対向駆動ローラ7の駆動により各画像形成ステーション31Y,31M,31C,31Kの感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kに沿って矢印方向に周回移動する。
中間転写ベルト6の外周面(表面)に感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面のトナー像を転写する1次転写手段としては、1次転写ローラ9Y,9M,9C,9Kを用いている。1次転写ローラ9Y,9M,9C,9Kは、中間転写ベルト6を挟んで感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kと対向するように配設されている。
15は中間転写ベルト6用のクリーニング手段としてのベルトクリーニングブレードである。ベルトクリーニングブレード15は対向駆動ローラ7に対向するように設けられている。
記録材Pの搬送手段としては、給紙ローラ61と、搬送ローラ17と、レジストローラ12と、排出ローラ24などを有する。また、本実施例の画像形成装置25は、記録材供給部としての記録材カセット60を備え、記録材カセット60には記録材Pを画像形成装置25内に導入するための給紙ローラ61を備えている。記録材Pは搬送ローラ17によってレジストローラ12に向けて搬送される。
ビデオコントローラ51は、ホストコンピュータ等の外部装置(不図示)から画像データを受信すると、制御手段50にプリント信号を送信するとともに受信した画像データをビットマップデータに変換する。尚、画像形成装置25の画素数は600dpiであり、ビデオコントローラ51はそれに応じたビットマップデータを作成する。プリント信号を受信した制御手段50は画像形成制御シーケンスを実行する。画像形成制御シーケンスが実行されると、まず感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kを矢印方向に回転する。そしてその感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの外周面(表面)を帯電ローラ3Y,3M,3C,3Kにより所定の極性・電位に一様に帯電する。本実施例では感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面は負極性に帯電される。そしてその感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面の帯電面に対し露光装置5よりビットマップデータ由来の画像信号に応じたレーザー光を走査露光する。これにより感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面の帯電面に画像データに応じた静電潜像が形成される。現像装置2Y,2M,2C,2Kは、それぞれ現像バイアス電源(不図示)より現像ローラ21Y,21M,21C,21Kに印加される現像バイアスを、帯電電位と潜像(露光部)電位の間の適切な値に設定することで、負極性に帯電されたトナーを得る。そしてその負極性に帯電されたトナーが現像ローラ21Y,21M,21C,21Kから感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面の静電潜像に選択的に付着されることにより、その静電潜像の現像が行われる。
各現像装置2Y,2M,2C,2Kによって感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面に現像された単色トナー画像は、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kの回転と同期して、略等速で回転する中間転写ベルト6の外周面(表面)へ転写される。即ち、感光体ドラム1Y,1M,1C,1Kと対応する1次転写ローラ9Y,9M,9C,9Kに対して、第1の転写バイアス電源V1Y,V1M,V1C,V1Kより、トナーと逆極性の正極性の転写バイアスが印加される。これにより感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面から各色のトナー画像が中間転写ベルト6表面に重なるように1次転写される。これによって中間転写ベルト6表面にカラートナー画像が担持される。
トナー画像の1次転写後に感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面に残った転写残トナーは、クリーニング器4Y,4M,4C,4Kに設けられているクリーニング部材41Y,41M,41C,41Kにより除去される。そしてそのクリーニング部材41Y,41M,41C,41Kによって除去された転写残トナーは、クリーニング器4Y,4M,4C,4Kの有する廃トナー容器に回収される。本実施例においてはクリーニング部材として、ウレタンブレードにより作製したクリーニングブレードを用いている。
上記のように、帯電ローラによる帯電工程と、露光装置による露光工程と、現像器による現像工程と、一次転写ローラ9による一次転写工程を中間転写ベルト6の回転に同調して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して行う。これによって、中間転写ベルト6表面に各色のトナー画像を順次重ねて形成していく。即ち中間転写ベルト6は、記録材Pに形成すべきカラー画像の未定着トナー像を担持する。
一方、記録材カセット60にセットされている記録材Pは、給紙ローラ61により給紙され、搬送ローラ17によりレジストローラ12に搬送される。
レジストローラ12に搬送された記録材Pは、レジストローラ12の直後に設けられているトップセンサTSにより先端が検知される。レジストローラ12は、トップセンサTSによる記録材P先端の検知に応じて中間転写ベルト6表面の画像位置とタイミングを合わせ、記録材Pを中間転写ベルト6と2次転写手段としての2次転写ローラ13との間の転写ニップ部Tnに搬送する。転写ニップ部Tnは、2次転写ローラ13を2次転写対向ローラ14と対向する位置で中間転写ベルト6表面に接触させるように配置することによって、中間転写ベルト6と2次転写ローラ13との間に形成されている。本実施例の画像形成装置25における記録材Pの搬送速度は200mm/秒である。
中間転写ベルト6表面上に担持されたトナー画像は、2次転写ローラ13に、第2の転写バイアス電源V2より、トナーと逆極性のバイアスが印加されることによって記録材P上に転写される。
記録材P上に転写されたカラートナー画像は、定着手段としての定着装置20の定着ニップ部Nに導入され熱と圧力を受けることによって記録材P上に定着される。定着装置20のニップ部Nを出た記録材Pは排紙ローラ対24により排出トレイ25上に排出される。
トナー画像の転写後に中間転写ベルト6表面に残った転写残トナーは、ベルトクリーニング部材15により除去される。そのベルトクリーニング部材15でクリーニングされた転写残トナーは、廃トナー容器16に回収される。本実施例においてはクリーニング部材として、ウレタンブレードにより作製したクリーニングブレードを用いている。
(2)定着装置
図2(a)は、定着装置20の概略断面図である。以下の説明において、定着装置及びこの定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と直交する方向である。短手方向とは記録材の面において記録材搬送方向と平行な方向である。定着装置20は、回転可能に構成された筒状の定着フィルム22と、定着フィルム22の回転方向に関し定着フィルム22の一部を加熱する加熱手段としてのヒータ21と、定着フィルム22と接触しニップ部を形成する加圧ローラ23と、を有する。定着フィルム22と、ヒータ21と、加圧ローラ23と、は何れも長手方向に細長い部材である。
加圧ローラ23は、定着フィルム22を介してヒータ21と共に定着ニップ部Nを形成し、定着ニップ部Nでトナー像が形成された記録材を搬送しながら加熱してトナー像を記録材に定着する。
定着装置20は、更に、定着フィルム22の内面に接触するように設けられ、ヒータ21を支持する支持部材としてのヒータホルダ26を有する。ヒータホルダ26は、半円状の形状をした液晶ポリマーなどの耐熱性樹脂であり、定着フィルム22の回転をガイドする機能も有する。
定着フィルム22の内面には、定着フィルム22の回転方向においてヒータ21によって加熱される定着フィルム22の領域(定着ニップN)と異なる定着フィルム22の領域を検知するサーミスタTh1が設けられている。本実施例においてサーミスタTh1は、後述するヒータ21に供給する電力を制御するためと、定着フィルム22の回転を検知するために、用いられる。
サーミスタTh1の位置について説明する。サーミスタTh1の位置は、定着ニップ部Nに近すぎると後述する停止加熱の影響を受けて、定着フィルム22の回転検知精度が悪化するので好ましくない。逆に、サーミスタTh1の位置が定着ニップ部Nから遠すぎる場合は、定着フィルム22の回転検知に要する時間が長くなり、定着装置のウォームアップ時間が長くなるので好ましくない。ここで、サーミスタTh1の好ましい位置について説明する。図2(a)に示すように、定着フィルム22の長手方向に対し垂直である断面において、ニップ部の記録材搬送方向の中央を通り且つ記録材搬送方向に垂直な方向に延びる仮想線を第1の仮想線vl1とする。更に、定着フィルム22の記録材搬送方向の幅が最も広い部分を通り且つ第1の仮想線vl1と垂直である仮想線を第2の仮想線vl2とし、第1の仮想線vl1と第2の仮想線vl2の交点をOとする。サーミスタTh1は、第1の仮想線vl1よりも記録材搬送方向の下流側の領域に設けられていることが好ましい。更に、サーミスタTh1は、交点Oから記録材搬送方向の下流側に延びる第2の仮想線vl2を、交点Oを中心に±θ(=45度)回転させたときに第2の仮想線vl2が通過する定着フィルム22の領域の温度を検知するように設けられることが好ましい。
図2(b)は、ヒータ21の定着フィルム22の内面に接触する面と反対側の面に接触するように設けられたサーミスタTh2及びTh3のヒータ21における位置を示す図である。また、図2(b)に示す記録材Pは、画像形成装置25(定着装置20)で使用可能である最大幅を有する最大サイズ記録材よりも幅の狭い小サイズ記録材である。本実施例においては、図3(b)に示すように、サーミスタTh2及びTh3はそれぞれ、ヒータ21の小サイズ記録材が通過する通紙領域及び通過しない非通紙領域の温度を検知する。サーミスタTh2は、後述する定着装置20の温まり具合を検知するために用いられる。
定着フィルム22は、筒状の基層22aを有しており、ポリイミド等の樹脂系材料、もしくはSUS等の金属系材料が用いられる。本実施例の基層22aはSUS304で形成され、30μmの厚みを有する。また定着フィルム22の内径はφ24である。基層22aの外周面上にはシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱性ゴムを薄肉に形成した弾性層22bが形成されており、弾性層22bはシリコーンゴムで形成され300μmの厚みを有する。更に、その弾性層22bの外周面上には離型性に優れた性能を示すポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、パーフルオロアルコキシテトラフルオロエチレン共重合体(PFA)からなる離型層22cが20μmの厚みで形成されている。
ヒータ21は、アルミナや窒化アルミなどの基材上に銀ペーストなどからなる発熱抵抗体(不図示)を備える。
ヒータ21の定着フィルム22との摺擦面には、図2(a)に示すように、摩擦力低下を目的として耐熱性潤滑剤Gが塗布されており、またヒータ21に密着する定着フィルム22内面にも回転駆動動作により耐熱性潤滑剤Gが塗布されている。本実施例の耐熱性潤滑剤はフッ素系オイルにPFAなど分散させたグリースである。本実施例ではヒータ21が定着フィルム22への摺動部材と発熱部材を兼ねている。
尚、加熱手段は、本実施例のようなヒータに限らず、定着フィルム22の回転方向に関し定着フィルム22の一部を加熱するものであれば良い。例えば、電磁コイルを搭載し金属等の導電部材を加熱する電磁誘導加熱方式がある。電磁コイルに電流を流して発生した磁束によって定着フィルム22の基層の一部を発熱させる構成でも良い。本実施例のようなヒータを用いる構成においても、ヒータとは別の部材(摺動部材やローラ)が加圧ローラと共に定着ニップ部を形成する構成であっても良い。
次に、加圧ローラ23は、アルミニウムやステンレス製の丸軸状の芯金23aを有する。この芯金23aの外周面上にはシリコーンゴムや発泡シリコーンゴム等を厚肉に形成した弾性層23bが形成されている。さらにその弾性層23bの外周面上には最外層としてPTFEやPFAよりなる離型層23cが形成されている。尚、加圧ローラ23の外径はφ26.5である。この加圧ローラ23は、定着フィルム22に対して略並行になるようにも設けられた芯金23aの長手両端部を装置フレームに回転自在に保持させている。定着フィルム22、ヒータホルダ26、ヒータ21等で構成されるフィルムユニットの長手両端部を、加圧バネなどの加圧手段(不図示)により加圧ローラ23側に付勢して、定着フィルム22の外周面(表面)を加圧ローラ23の表面に接触させている。加圧ローラ23は、弾性層23bのフィルムユニットで押圧された部分が定着フィルム22の長手方向に沿って弾性変形し加圧ローラ23表面と定着フィルム22表面との間に所定幅の定着ニップ部Nが形成される。
(3)定着処理動作
定着装置の定着処理動作について図9の制御ブロック図を用いて説明する。
制御部50は、プリント信号の入力に応じて加圧ローラ23の芯金23aの一端部に設けられている駆動ギア(不図示)を駆動源としてのモータMにより回転駆動して加圧ローラ23を矢印方向へ回転する。この加圧ローラ23の回転によりニップ部Nにおいて加圧ローラ23表面と定着フィルム22表面との摩擦力により定着フィルム22に回転力が作用する。その回転力により定着フィルム22は矢印方向へ加圧ローラ23と略同じ周速度で従動回転する。
また、制御部50は、通電制御手段としてのトライアック300をオンする。これにより電源からヒータ21に対し電力供給される。本実施例において、ヒータ21へ供給可能な最大電力は1000Wである。ヒータ21は電力供給されて発熱し、ヒータ21の熱で定着フィルム22が加熱される。定着フィルム22の温度は、サーミスタTh1により検知される。制御部50はサーミスタTh1からの出力信号(温度検知信号)を取り込み、その出力信号に基づいてトライアック300によってヒータ21に供給する電力を制御し、定着フィルム22の温度が所定の定着温度(目標温度)Tになるようにする。
サーミスタTh1の検知温度NTが定着温度(目標温度)Tに到達し且つ加圧ローラ23の回転による定着フィルム22の回転速度が定常化した状態において、未定着のトナー画像Zを担持する記録材Pがニップ部Nに導入される。その記録材Pがニップ部Nで定着フィルム22表面と加圧ローラ23表面とにより挟持搬送され、定着フィルム22表面の熱とニップ部Nの圧力を受けることによって、トナー画像Zを記録材P上に加熱定着する定着処理が行われる。また、小サイズ記録材を連続的に定着処理する場合に、サーミスタTh2の検知温度と、サーミスタTh3の検知温度と、の差分温度に応じて、先行する記録材と後続する記録材の間の距離を変更して非通紙部昇温抑制を行う。
(4)定着装置のウォームアップ初期制御
以下に本実施例の定着装置20のウォームアップ初期制御について図3のフローチャートを用いて説明する。
画像形成装置25がプリント信号を受信すると、定着装置20のウォームアップ初期制御がスタートする(E1)。始めに、サーミスタTh2によってヒータ21の温度を検知する(E2)。これは、定着装置20の温まり具合を検知するためである。ヒータ21は、ヒータホルダ26等の熱容量が大きい部材に接触しているため、定着装置20の温まり具合を検知するのに適している。また、サーミスタTh2の位置は、図2(b)に示すように、サーミスタTh3よりもヒータ21の長手中央に近い位置に設けられているので、定着装置20の外部の環境の影響を受け難い点で定着装置20の温まり具合を検知するのに適している。尚、定着装置20の温まり具合を検知するためにサーミスタTh3を用いても良い。
サーミスタTh2の温度が閾値温度(本実施例においては、70℃)より低い場合は、定着フィルム22を停止させた状態で200W(第1の電力)をヒータ21に供給して定着フィルム22を加熱する停止加熱を行う(E3)。この停止加熱のステップにより、定着フィルム22の回転方向において、定着フィルム22に加熱領域と非加熱領域が形成され、それらの間に温度差が生じる。また、この停止加熱でヒータ21に塗布されているグリースGの粘度が低下することにより、ヒータ21と定着フィルム22の間の摩擦力が低減され、定着フィルム22を回転駆動する際の定着モータMの駆動トルクが低下する。この停止加熱時に供給する電力(第1の電力)は、上記温度差によって定着フィルム22の凹凸変形が起きないようにヒータ21に供給可能な最大電力よりも十分に小さくすることが望ましい。ヒータ21に200Wの電力が供給されてから所定時間が経過した後(本実施例では0.5秒)、制御部50は定着モータMに対してモータ駆動信号を出す(E4)。この時、モータ駆動信号を発信するタイミングと、実際に定着モータMが駆動して加圧ローラ23が回転し定着フィルム22が回転を開始するまでに遅れ時間が生じる。この遅れ時間は、モータMの状態や、モータMの駆動力を加圧ローラ23に伝達するギア(不図示)のガタや摩耗、定着ニップN間での摩擦力等によって変化するため、予測するのは難しい。故に、定着フィルム22自体の回転を検知することが必要とされる。本実施例の定着フィルム22の回転検知の方法は、まず、駆動信号を発信した後にサーミスタTh1を用いて定着フィルム22の温度を検知する(E5)。このサーミスタTh1の検知温度NTは、定着フィルム22が回転していない状態ではほとんど変化しない。一方、定着フィルム22の回転が開始されると、ヒータ21で加熱された定着フィルム22の加熱領域がサーミスタTh1の検知位置まで回転移動するため、検知温度NTの値は上昇する。定着モータMに駆動信号を出した後のサーミスタTh1の検知温度NTの温度上昇量ΔNT(温度上昇具合)が、閾値以上であるかどうかを判定する(E6)。本実施例では、閾値を10℃に設定している。温度上昇量ΔNTが閾値より低い場合、定着フィルム22は回転していないと考えられるので、E5へと戻る。温度上昇量ΔNTが閾値以上の場合、定着フィルム22は回転していると考えられるので、ヒータ21に1000W(第2の電力)が供給を開始(E8)してウォームアップ初期制御は終了(E9)する。つまり、本実施例においては、温度上昇量ΔNTに応じてヒータ21への第2の電力の供給開始タイミングが決定されるのである。この後、サーミスタ検知温度Th1の検知温度NTが目標温度(所定温度)T(170℃)に達するまで1000Wを供給してウォームアップを終了する。本実施例においては、ウォームアップ時間を短縮するために、第2の電力をヒータ21に最大電力(1000W)に設定しているものの、最大電力に準じる電力でも良い。
一方、定着装置20のウォームアップ初期制御は、画像形成装置25がプリント信号を受信したタイミングでスタートする(E1)。サーミスタTh2によってヒータ21の温度を検知(E2)したときに、サーミスタTh2の検知温度が閾値温度よりも高い場合は、定着モータMに対して駆動信号を送信する(E7)。そして、駆動信号を出した後もしくは同時に、ヒータ21に1000Wの電力を供給する(E8)。サーミスタTh2の検知温度が閾値温度よりも高い場合は、定着フィルム22も全周に亘って温度が高い状態である。従って、定着フィルム22の回転が停止した状態でヒータ21に1000Wの電力が供給されたとしても、ヒータ21による加熱領域と非加熱領域との間の温度差はそれほど大きくならならず、定着フィルム22の熱応力による変形は生じにくい。また、駆動信号を出した後もしくは同時に、ヒータ21に1000Wの電力を供給する(E8)場合は、停止加熱(E3)及び定着フィルム22の回転検知(E6)を行う場合よりも、ヒータ21に1000Wの電力を供給するタイミングが早い。従って、サーミスタTh1の検知温度が目標温度Tに達するまでの時間が短く、定着装置20のウォームアップ時間を短縮できるというメリットがある。
(5)効果検証
図3に示した本実施例のウォームアップ初期制御の効果について、図4及び5に示した本実施例及び比較例の時間変化を比較して説明する。
図4は、低温環境(10℃)で長時間放置された定着装置20を用いて、図3に示したウォームアップ初期制御時におけるモータ駆動信号と、ヒータ21への供給電力と、サーミスタTh1の検知温度NTと、の時間的変化を示したグラフである。
定着装置20が動作を開始したタイミングを0秒とすると、そのタイミングとほぼ同時にヒータ21へ200Wが供給されて定着フィルム22の停止加熱が開始される。その0.5秒後にモータ駆動信号がONになり、1.0秒を経過したあたりで検知温度NTが上昇し始めた。経過時間が1.5秒の時点で検知温度NTの上昇温度量ΔNTが10℃以上になったため、ヒータ21への供給電力が1000Wに変更されている。
比較例1は、本実施例と同じ定着装置20を用いるものの、定着装置20のウォームアップ初期制御が異なる。比較例1では、定着装置20のウォームアップ初期制御において、図3に示したフローチャートのE5およびE6で示されるステップがない。つまり、定着フィルム22の回転検知を行っていない。その比較例1のウォームアップ初期制御時におけるモータ駆動信号と、ヒータ21への供給電力と、サーミスタTh1の検知温度NTと、の時間変化を表したグラフを図5に示す。図4と同様に定着装置20が起動したタイミングを0秒とすると、それとほぼ同時にヒータ21に200Wが供給されて停止加熱が始まる。その0.5秒後にモータ駆動信号がONとなり、それと時を同じくしてヒータ21への供給電力を1000Wに変更している。
しかしながら、実際に検知温度NTが上昇し始めるのは1秒を経過した辺りからであり、定着フィルム22が回転していない状態で1000Wが供給される時間が0.5秒間生じている。この場合、定着フィルム22の加熱領域と非加熱領域で温度差が大きくなりすぎて、定着フィルム22に過度な熱応力が発生し凹凸状の変形が生じる場合がある。一方で、この様な定着フィルム22の変形を抑制するため、ヒータ21への供給電力を上昇させるタイミングを所定の時間だけ常に遅らせる遅延時間を設定する方法も考えられる。しかしながら、この遅延時間は、耐久や部材公差等でギア等の駆動部材が最も摩耗した状況における長い時間に設定する必要があるため、ウォームアップ時間を短縮することと逆行するので現実的ではない。
以上説明したように、本実施例の定着装置は、簡易な構成で定着フィルム22の回転を検知してヒータの電力制御を行うことで、ウォームアップ時間を短縮しつつ定着フィルム22の熱応力による変形を抑制することができるという効果を奏する。
尚、本実施例においては、図3のサーミスタTh2の検知温度が70℃以上の場合(E2)は、停止加熱(E3)及び定着フィルムの回転検知(E6)を行わない制御としたものの、これに限定されない。定着装置20が温まっている場合において、サーミスタTh2の検知温度によらず停止加熱(E3)及び定着フィルムの回転検知(E6)を行っても良い。
[実施例2]
実施例2の画像形成装置25及び定着装置20の構成は実施例1と同じであり、ウォームアップ初期制御が異なる。
実施例2の定着装置20のウォームアップ初期制御を図6のフローチャートに基づいて説明する。図6のF1〜F5及びF12〜F14のステップはそれぞれ、実施例1のウォームアップ初期制御を示す図3のE1〜E5及びF7〜9のステップと同じであるので説明を省略する。本実施例の特徴であるF6〜F11のステップについて説明する。これらのステップは、サーミスタTh1の検知温度NTの温度上昇量ΔNTに応じてヒータ21への供給電力を決定するステップである。温度上昇量ΔNTが3℃未満の場合(F6)、ヒータ21への供給電力は200Wを維持(F7)して、F5に戻る。温度上昇量ΔNTが3℃以上6℃未満の場合(F8)、ヒータ21への供給電力を500Wに変更(F9)して、F5に戻る。温度上昇量ΔNTが6℃以上10℃未満の場合(F10)は、ヒータ21への供給電力を800Wに変更(F11)して、F5に戻る。温度上昇度ΔNTが10℃以上の場合(F10)は、ヒータ21への供給電力を1000Wに変更する(F13)。
以上述べたように、本実施例においては、温度上昇量ΔNTに応じて段階的にヒータ21への供給電力を上昇させることで、ウォームアップ時間の短縮を図っている。1000W(最大電力)を供給して(F13)、ウォームアップ初期制御は終了(F14)する。この後、サーミスタTh1の検知温度TNが目標温度(170℃)に達するまで1000Wを供給し続けてウォームアップを終了し、定着処理可能な状態になる。ヒータ21への供給電力が1000Wに到達していない場合はF5へ戻る。
図7は、定着装置20のウォームアップ初期制御時におけるモータ駆動信号と、ヒータ21への供給電力と、サーミスタTh1の検知温度NTと、の時間的変化を示したグラフである。定着装置20が動作をスタートしたタイミング(プリント信号を受信したタイミング)を0秒とすると、それと同時に200Wの供給電力で停止加熱が始まり、その0.5秒後にモータ駆動信号がONとなる。1.0秒を経過した時点でサーミスタTh1の検知温度NTが上昇し始め、その温度上昇量ΔNTが3℃になった時点で、ヒータ21への供給電力を500Wに上昇させている。同様に、ヒータ21への供給電力を温度上昇量ΔNTが6℃になった時点で800Wまで上昇させて、温度上昇量ΔNTが10℃になった時点で1000Wまで上昇させる。実施例2では、停止加熱による定着フィルム22で段階的にヒータ21への供給電力を上昇させていることから、実施例1のウォームアップ初期制御よりも1000W(第2の電力)を供給するタイミングを0.2秒早くすることができる。結果的に、サーミスタTh1の検知温度TNが目標温度(170℃)に到達するまでの時間は、実施例1では5.0秒であるのに対し、本実施例においては4.8秒となり、ウォームアップ時間を0.2秒短縮することができた。
本実施例は、簡易な構成で定着フィルム22の回転を検知してヒータの電力制御を行うことで、ウォームアップ時間を短縮しつつ定着フィルム22の熱応力による変形を抑制することができるという効果を奏する。
[実施例3]
実施例3の画像形成装置25及び定着装置20の構成は実施例1と同じであり、定着装置20のウォームアップ初期制御のみが異なる。
実施例3のウォームアップ初期制御について図8のフローチャートを用いて説明する。尚、図8のG1、2、G7〜G12は、実施例1のフローチャート(図3)のE1、2、E4〜E9と同じであるので説明を省略する。本実施例の特徴は、図8のG3〜6である。
定着モータMにモータ駆動信号を出す前に、サーミスタTh1で定着フィルム22の温度を検知(G3)する。そして、定着フィルム22が回転停止した状態で200Wの電力をヒータ21に供給する停止加熱を行う時間を、次のように決定する。サーミスタTh1の検知温度NTが25℃より低い場合(G4)は、0.5秒(G5)とし、検知温度NTが25℃よりも高い場合(G4)は、0.2秒(G6)とする。このように、定着フィルム22が加熱されず回転もしていないウォーミングアップの初期のタイミングにおける定着フィルム22の温度に応じて停止加熱時間を変更することを特徴としている。定着フィルム22の初期温度が高い場合は、ヒータ21と定着フィルム22との間に介在するグリースの粘度はそれほど大きくないと考えられる。そこで、定着フィルム22の回転が検知できる程度(本実施例では0.2秒)まで停止加熱の時間を短くすることで、ウォームアップ時間を短縮(本実施例では0.3秒)することができる。
本実施例は、簡易な構成で定着フィルム22の回転を検知してヒータの電力制御を行うことで、ウォームアップ時間を短縮しつつ定着フィルム22の熱応力による変形を抑制することができるという効果を奏する。
尚、本実施例においては、図8のG3においてサーミスタTh1を用いたが、グリースの粘度が予測できる温度検知部材であれば他の温度検知部材を用いることもできる。例えば、ヒータ21の温度を検知するためのサーミスタTh2を用いても良い。
21 ヒータ
22 定着フィルム
23 加圧ローラ
50 制御部
M モータ
N 定着ニップ
Th1 フィルムの温度を検知するサーミスタ
Th2 ヒータの温度を検知するサーミスタ

Claims (5)

  1. 回転可能に構成された筒状のフィルムと、
    前記フィルムの回転方向における前記フィルムの内面の一部に接触するヒータと、
    前記フィルムの回転方向において前記ヒータが設けられている位置と異なる位置で前記フィルムの内面の温度を検知する温度検知部材と、
    前記フィルムを回転させる駆動力を発生させる駆動源と、
    前記駆動源に送信する駆動信号の制御と、前記ヒータの供給する電力の制御と、を行う制御部と、
    を有し、前記フィルムを介した前記ヒータの熱で画像を記録材に定着する定着装置において、
    前記装置のウォームアップ期間において、前記制御部は、前記ヒータに第1の電力の供給した後に前記第1の電力よりも大きい第2の電力を供給し、
    前記第2の電力の供給開始タイミングが、前記駆動源に駆動信号を発信した後における前記温度検知部材の検知温度の上昇具合に応じて決定されることを特徴とする定着装置。
  2. 前記画像を記録材に定着する定着処理をしている間、前記制御部は、前記温度検知部材の検知温度が所定温度になるように前記ヒータに供給する電力を制御していることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記フィルムを介し前記ヒータと共に記録材を搬送するニップ部を形成するローラを有することを特徴とする請求項1又は2に記載の定着装置。
  4. 前記温度検知部材を第1の温度検知部材とした場合に、前記ヒータの温度を検知する第2の温度検知部材を有し、
    前記ウォームアップ期間において、
    前記ヒータに電力が供給される前の前記第2の温度検知部材の検知温度が閾値温度よりも低い場合、前記ヒータに前記第1の電力の供給した後に前記第2の電力を供給し、前記第2の電力の供給開始タイミングは、前記駆動源への電力供給を開始した後における前記温度検知部材の検知温度の上昇具合に応じて決定され、
    前記ヒータに電力が供給される前における前記第2の温度検知部材の検知温度が閾値温度より高い場合、前記駆動源への電力供給と同時もしくはその直後に前記ヒータに前記第2の電力を供給することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の定着装置。
  5. 前記第2の温度検知部材は、小サイズ記録材が通過する領域に設けられていることを特徴とする請求項4に記載の定着装置。
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