JP2010276971A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】第1回転体の回転状態の良否を、第1回転体の回転状態を直接検出することなく簡易な構造で判定することができる定着装置を提供する。
【解決手段】第1回転体9aと、第1回転体9aの内部に配置され、第1回転体9aを内側から加熱するヒータ920と、第1回転体9aの内部に配置され、第1回転体9aの内周面に当接する受圧部材940と、第1回転体9aの内部に配置され、受圧部材940を支持する支持部材960と、第1回転体9aを介して受圧部材940との間で被転写材Tを挟持して定着ニップN9を形成する第2回転体9bと、第1回転体9aの外周面の温度を検出する温度検出部材980と、温度検出部材980により検出される第1回転体9aの外周面の温度に基づいて第1回転体9aの回転状態の良否を判定する回転判定部971と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、コピー機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置、及び画像形成装置に設けられ、トナー画像を構成するトナーを溶融して用紙などの被転写材に定着させる定着装置に関する。
従来より、用紙に画像を形成(印刷)するための装置として、コピー機、プリンタ、ファクシミリ又はこれらの複合機などの画像形成装置が知られている。画像形成装置においては、感光体ドラムの表面を帯電させる帯電工程、帯電した感光体ドラムにレーザ光を照射して感光体ドラムの表面に静電潜像を形成する露光工程、感光体ドラムの表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて現像を行う現像工程、感光体ドラムの表面に付着したトナーから形成されるトナー画像を用紙へ転写する転写工程、及び用紙に転写されたトナー画像を用紙に定着させる定着工程の各工程が順次行われることによって、用紙に画像が形成される。
上記の各工程のうち、定着工程では、用紙に転写されたトナー画像を構成するトナーを用紙に定着させるために、トナーに熱を与えてトナーを溶融させる必要がある。定着工程を行う定着装置として、従来から、加熱ローラと、加熱ローラとの間でトナー画像が転写された用紙を挟持して定着ニップを形成する加圧ローラと、加熱ローラの内側から定着ニップを加熱するヒータとを備える定着装置が使用されている。
一方、定着装置において、加熱ローラに代えて、無端ベルト状(無端フィルム状を含む)で周方向に回転可能な加熱回転ベルト(第1回転体)と、加熱回転ベルトの内部に配置され加熱回転ベルトの内周面に当接する受圧部材と、を備えた加熱ベルト機構を用い、回転駆動される加圧ローラの回転により加熱回転ベルトを従動回転させるように構成したものが提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。加熱ベルト機構を用いた定着装置によれば、加熱回転ベルトの熱容量が小さく、定着装置のウォームアップに要する時間の短縮や待機温度の低温度化が可能となるため、定着工程における消費電力を極力抑制することができるという利点がある。
加熱ベルト機構を用いた定着装置においては、加熱回転ベルトの内周面と受圧部材とを当接させながら加熱回転ベルトを回転(摺動)させる必要があるため、加熱回転ベルトの回転が不安定になりやすいという欠点がある。この欠点を解決するために、通常、加熱回転ベルトの内周面と受圧部材との間にグリスなどの潤滑剤を介在させることにより、加熱回転ベルトの内周面と受圧部材との摺動性を確保している。
特開2007−212907号公報
しかし、定着装置の使用状況や使用環境によっては、何らかの要因により、例えば加熱回転ベルトに傷が付いたり、潤滑剤に摩耗粉や異物が混入したり、潤滑油が枯渇したりすることにより、加熱回転ベルトの内周面と受圧部材との摺動性が低下する。場合によっては、定着ニップにおいて加圧ローラの外周面に対して加熱回転ベルトの外周面のスリップが発生し、加熱回転ベルトが正常に回転しない状態(回転不良)が発生する虞があるという問題点がある。
特に、低温環境下で長期間放置された定着装置を稼働(回転駆動)させた場合には、加熱回転ベルトが永久歪みにより変形し、それに伴って加熱回転ベルトの回転トルクが上昇し、また、潤滑油が冷えて潤滑作用が低下するため、加熱回転ベルトの回転不良が一層発生しやすくなる。
加熱回転ベルトの回転状態を直接検出することができれば、加熱回転ベルトの回転不良を検出できるが、加熱回転ベルトの回転状態を直接検出する機構は、構造が複雑となりがちであり、簡易な構造で加熱回転ベルトの回転状態を検出できる定着装置が望まれている。
従って、本発明は、無端ベルト状で周方向に回転可能な第1回転体と、第1回転体の内周面に当接する受圧部材と、第1回転体を介して受圧部材との間で被転写材を挟持して定着ニップを形成する回転可能な第2回転体とを備える定着装置において、第1回転体の回転状態の良否を、第1回転体の回転状態を直接検出することなく簡易な構造で判定することができる定着装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、前記定着装置を備える画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明は、画像形成装置に設けられ、シート状の被転写材に転写されたトナー画像を構成するトナーを溶融して前記被転写材に定着させる定着装置であって、無端ベルト状で周方向に回転可能な第1回転体と、前記第1回転体の内部に配置され、該第1回転体を内側から加熱するヒータと、前記第1回転体の内部に配置され、該第1回転体の内周面に当接する受圧部材と、前記第1回転体の内部に配置され、前記受圧部材を支持する支持部材と、前記第1回転体を介して前記受圧部材との間で前記被転写材を挟持して定着ニップを形成する回転可能な第2回転体と、前記第1回転体の外周面又は内周面の温度を検出する温度検出部材と、前記温度検出部材により検出される前記第1回転体の外周面又は内周面の温度に基づいて前記第1回転体の回転状態の良否を判定する回転判定部と、を備える定着装置に関する。
また、前記支持部材は、前記第1回転体の軸方向に視た場合に、前記受圧部材から前記第1回転体の径方向中心に向かって延びていると共に、前記温度検出部材と前記ヒータとの間に配置されることが好ましい。
また、前記温度検出部材は、前記受圧部材に接触した状態で配置されることが好ましい。
また、前記第2回転体を回転駆動させる第2回転体駆動部を更に備え、前記ヒータにより前記第1回転体が加熱され且つ前記第2回転体駆動部により前記第2回転体が回転駆動されると共に前記第1回転体が従動回転している状態において、前記温度検出部材により検出される所定時間経過後における前記第1回転体の温度の上昇値が所定の閾値よりも小さい場合に、前記回転判定部は、前記第1回転体の回転状態が異常であると判定し、前記ヒータによる前記第1回転体の加熱及び前記第2回転体駆動部による前記第2回転体の回転駆動を停止させることが好ましい。
また、前記ヒータは、前記第1回転体の軸方向に沿う中央部領域が発熱可能な第1ヒータと、前記第1回転体の軸方向に沿う両端部領域が発熱可能な第2ヒータと、を有し、前記温度検出部材は、前記第1ヒータに対応して前記第1回転体の軸方向に沿う中央部に配置される第1温度検出部材と、前記第2ヒータに対応して前記第2回転体の軸方向に沿う両端部に配置される第2温度検出部材と、を有することが好ましい。
また、前記第2回転体を回転駆動させる第2回転体駆動部を更に備え、前記ヒータにより前記第1回転体が加熱され且つ前記第2回転体駆動部により前記第2回転体が回転駆動されると共に前記第1回転体が従動回転している状態において、前記温度検出部材により検出される所定時間経過後における前記第1回転体の温度の上昇値が所定の閾値よりも大きい場合に、前記回転判定部は、前記第1回転体の回転状態が異常であると判定し、前記ヒータによる前記第1回転体の加熱及び前記第2回転体駆動部による前記第2回転体の回転駆動を停止させることが好ましい。
また、前記第2回転体を回転駆動させる第2回転体駆動部を更に備え、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータにより前記第1回転体が加熱され且つ前記第2回転体駆動部により前記第2回転体が回転駆動されると共に前記第1回転体が従動回転している状態において、前記第1温度検出部材により検出される定着動作の開始から所定時間経過時までの前記第1回転体の温度の上昇値と前記第2温度検出部材により検出される定着動作の開始から所定時間経過時までの前記第1回転体の温度の上昇値との差又は商が所定の閾値よりも大きい場合に、前記回転判定部は、前記第1回転体の回転状態が異常であると判定し、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータによる前記第1回転体の加熱及び前記第2回転体駆動部による前記第2回転体の回転駆動を停止させることが好ましい。
また、前記回転判定部により前記第1回転体の回転状態が異常であると判定された場合に前記第1回転体の回転状態の異常を報知する報知部を更に備えることが好ましい。
また、本発明は、表面に静電潜像が形成される像担持体と、前記像担持体に形成された静電潜像にトナー画像を現像する現像器と、前記像担持体に形成されたトナー画像を直接的又は間接的にシート状の被転写材に転写する転写部と、前記定着装置と、を備える画像形成装置に関する。
本発明によれば、無端ベルト状で周方向に回転可能な第1回転体と、第1回転体の内周面に当接する受圧部材と、第1回転体を介して受圧部材との間で被転写材を挟持して定着ニップを形成する回転可能な第2回転体とを備える定着装置において、第1回転体の回転状態の良否を、第1回転体の回転状態を直接検出することなく簡易な構造で判定することができる定着装置を提供することができる。
また、本発明によれば、前記定着装置を備える画像形成装置を提供することができる。
第1実施形態のプリンタ1における各構成要素の配置を説明するための左側面図である。 第1実施形態の定着装置9を示す斜視図である。 第1実施形態の定着装置9の機能を示す機能ブロック図である。 第1実施形態の定着装置9における回転判定部971による判定方法を示すフローチャートである。 判定領域1における判定方法を説明するためのグラフである。 判定領域2における判定方法を説明するためのグラフである。 判定領域3における判定方法を説明するためのグラフである。 第2実施形態の定着装置9Aの機能を示す機能ブロック図である。 第3実施形態の定着装置9Bの機能を示す機能ブロック図である。 第4実施形態の定着装置9Cの機能を示す機能ブロック図である。 第4実施形態の定着装置9Cにおけるヒータの発熱特性を説明する模式図である。 第4実施形態の定着装置9における回転判定部971による判定方法を示すフローチャートである。 図10に示す判定方法を説明するためのグラフである。 第5実施形態の定着装置9Dの機能を示す機能ブロック図である。 第5実施形態の定着装置9Dにおける回転判定部971による判定方法を示すフローチャートである。 判定領域1における判定方法を説明するためのグラフである。 判定領域2における判定方法を説明するためのグラフである。
<第1実施形態>
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1により、本発明の画像形成装置の第1実施形態としてのプリンタ1における全体構造を説明する。図1は、第1実施形態のプリンタ1における各構成要素の配置を説明するための左側面図である。
図1に示すように、画像形成装置としてのプリンタ1は、装置本体Mと、所定の画像情報に基づいてシート状の被転写材としての用紙Tに所定のトナー画像を形成する画像形成部と、用紙Tを画像形成部に給紙すると共にトナー画像が形成された用紙Tを排紙する給排紙部とを有する。
図1に示すように、画像形成部は、像担持体(感光体)としての感光体ドラム2と、帯電部10と、露光ユニットとしてのレーザスキャナユニット4と、現像器16と、トナーカートリッジ5と、トナー供給部6と、ドラムクリーニング部11と、除電器12と、転写ローラ8と、定着装置9とを備える。
図1に示すように、給排紙部は、給紙カセット52と、手差し給紙部64と、用紙Tの搬送路Lと、レジストローラ対80と、排紙部50とを備える。
以下、画像形成部及び給排紙部の各構成について詳細に説明する。
まず、画像形成部について説明する。
画像形成部においては、感光体ドラム2の表面に対して、上流側から下流側に順に、帯電部10による帯電、レーザスキャナユニット4による露光、現像器16による現像、転写ローラ8による転写、除電器12による除電、ドラムクリーニング部11によるクリーニング、及び定着装置9による定着が行われる。
感光体ドラム2は、円筒形状の部材からなり、感光体又は像担持体として機能する。感光体ドラム2は、搬送路Lにおける用紙Tの搬送方向に対して直交する方向に延びる機軸を中心に、矢印の方向に回転可能に配置される。感光体ドラム2の表面には、静電潜像が形成される。
帯電部10は、感光体ドラム2の表面に対向して感光体ドラム2の上方に配置される。帯電部10は、感光体ドラム2の表面を一様に負(マイナス極性)又は正(プラス極性)に帯電させる。
レーザスキャナユニット4は、露光ユニットとして機能するものであり、感光体ドラム2の表面から上方に離間して配置される。レーザスキャナユニット4は、不図示のレーザ光源、ポリゴンミラー、ポリゴンミラー駆動用モータ等を有して構成される。
レーザスキャナユニット4は、PC(パーソナルコンピュータ)等の外部機器から出力された画像情報に基づいて、感光体ドラム2の表面を走査露光する。レーザスキャナユニット4により走査露光されることで、感光体ドラム2の表面に帯電した電荷が除去される。これにより、感光体ドラム2の表面に静電潜像が形成される。
現像器16は、感光体ドラム2に対応して感光体ドラム2の前方(図1における右側)に設けられ、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。現像器16は、感光体ドラム2に形成された静電潜像に単色(通常はブラック)のトナーを付着させて、単色のトナー画像を現像する(感光体ドラム2の表面にトナー画像を形成する)。現像器16は、感光体ドラム2の表面に対向配置可能な現像ローラ17、トナー攪拌用の攪拌ローラ18等を有して構成される。
トナーカートリッジ5は、現像器16に対応して設けられており、現像器16に対して供給されるトナーを収容する。
トナー供給部6は、トナーカートリッジ5及び現像器16に対応して設けられており、トナーカートリッジ5に収容されたトナーを現像器16に対して供給する。
転写ローラ8は、感光体ドラム2の表面に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させる。転写ローラ8には、不図示の電圧印加手段により、感光体ドラム2に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させるための転写バイアスが印加される。
転写ローラ8は、感光体ドラム2に対して接離される。具体的には、転写ローラ8は、感光体ドラム2に当接される当接位置と、感光体ドラム2から離間する離間位置とに移動可能に構成される。詳細には、転写ローラ8は、感光体ドラム2に現像されたトナー画像を用紙Tに転写させる場合に当接位置に移動され、他の場合に離間位置に移動される。
感光体ドラム2と転写ローラ8との間で、搬送路Lを搬送される用紙Tが挟み込まれる。挟み込まれた用紙Tは、感光体ドラム2の表面に押し当てられる。感光体ドラム2と転写ローラ8との間で、転写ニップNが形成される。転写ニップNにおいて、感光体ドラム2に現像されたトナー画像が用紙Tに転写される。
除電器12は、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。除電器12は、感光体ドラム2の表面に光を照射することにより、転写が行われた後の感光体ドラム2の表面を除電する(電荷を除去する)。
ドラムクリーニング部11は、感光体ドラム2の表面に対向して配置される。ドラムクリーニング部11は、感光体ドラム2の表面に残存したトナーや付着物を除去すると共に、除去されたトナーを所定の回収機構へ搬送させて、回収させる。
定着装置9は、用紙Tに転写されたトナー画像を構成するトナーを溶融して用紙Tに定着させる。定着装置9は、ヒータ920(後述)により加熱される第1回転体としての加熱回転ベルト9aと、加熱回転ベルト9aに圧接される第2回転体としての加圧ローラ9bと、を備える。加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとは、トナー画像が転写された用紙Tを挟持するようにして搬送する。加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとの間に挟持されるように用紙Tが搬送されることによって、用紙Tに転写されたトナーは、溶融し、用紙Tに定着される。
定着装置9の構成の詳細については後述する。
次に、給排紙部について説明する。
図1に示すように、装置本体Mの下部には、用紙Tを収容する1個の給紙カセット52が配置される。給紙カセット52は、装置本体Mの前側(図1における右側)から水平方向に引き出し可能に構成される。給紙カセット52には、用紙Tが載置される載置板60が配置される。給紙カセット52には、用紙Tが載置板60の上に積層された状態で収容される。載置板60に載置された用紙Tは、給紙カセット52における用紙送り出し側の端部(図1において右側の端部)に配置されるカセット給紙部51により搬送路Lに送り出される。カセット給紙部51は、載置板60上の用紙Tを取り出すための前送りコロ61と、用紙Tを1枚ずつ搬送路Lに送り出すための給紙ローラ対63からなる重送防止機構を備える。
装置本体Mの右側面(図1において右側)には、手差し給紙部64が設けられる。手差し給紙部64は、給紙カセット52にセットされる用紙Tとは異なる大きさや種類の用紙Tを装置本体Mに供給することを主目的として設けられる。手差し給紙部64は、閉状態において装置本体Mの一部を構成する手差しトレイ65と、給紙コロ66とを備える。手差しトレイ65は、その下端が給紙コロ66の近傍に回動自在(開閉自在)に取り付けられる。開状態の手差しトレイ65には、用紙Tが載置される。手差し給紙部64は、開状態の手差しトレイ65に載置された用紙Tを手差し搬送路Laに給紙する。
装置本体Mにおける上方側には、排紙部50が設けられる。排紙部50は、第3ローラ対53により用紙Tを装置本体Mの外部に排紙する。排紙部50の詳細については後述する。
用紙Tを搬送する搬送路Lは、カセット給紙部51から転写ローラ8までの第1搬送路L1と、転写ローラ8から定着装置9までの第2搬送路L2と、定着装置9から排紙部50までの第3搬送路L3と、手差し給紙部64から供給される用紙を第1搬送路L1に合流させる手差し搬送路Laと、第3搬送路L3を上流側から下流側へ搬送する用紙を表裏反転させて第1搬送路L1に戻す戻り搬送路Lbとを備える。
また、第1搬送路L1の途中には、第1合流部P1及び第2合流部P2が設けられている。第3搬送路L3の途中には、第1分岐部Q1が設けられている。
第1合流部P1は、手差し搬送路Laが第1搬送路L1に合流する合流部である。第2合流部P2は、戻り搬送路Lbが第1搬送路L1に合流する合流部である。
第1分岐部Q1は、戻り搬送路Lbが第3搬送路L3から分岐する分岐部で、第1ローラ対54a及び第2ローラ対54bを有する。第1ローラ対54aの一方のローラと第2ローラ対54bの一方のローラとは兼用される。
第1搬送路L1の途中(詳細には、第2合流部P2と転写ローラ8との間)には、用紙Tを検出するためのセンサと、用紙Tのスキュー(斜め給紙)補正やトナー画像とのタイミングを合わせるためのレジストローラ対80が配置される。センサは、用紙Tの搬送方向におけるレジストローラ対80の直前(上流側)に配置される。レジストローラ対80は、センサからの検出信号情報に基づいて上述の補正やタイミング調整をして用紙Tを搬送する。
戻し搬送路Lbは、用紙Tの両面印刷を行う際に、既に印刷されている面とは反対面(非印刷面)を感光体ドラム2に対向させるために設けられる搬送路である。
戻し搬送路Lbによれば、第1分岐部Q1から第1ローラ対54aにより排紙部50側に搬送された用紙Tを表裏反転させて第2ローラ対54bにより第1搬送路L1に戻して、転写ローラ8の上流側に配置されたレジストローラ対80の上流側に搬送させることができる。戻し搬送路Lbにより表裏反転された用紙Tには、感光体ドラム2により非印刷面に対して所定のトナー画像が転写される。
第3搬送路L3における端部には、排紙部50が形成される。排紙部50は、装置本体Mにおける上方側に配置される。排紙部50は、装置本体Mの右側面側(図1において右側、手差し給紙部64側)に向けて開口している。排紙部50は、搬送路L3を搬送される用紙Tを第3ローラ対53により装置本体Mの外部に排紙する。
排紙部50における開口側には、排紙集積部M1が形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面(外面)に形成される。排紙集積部M1は、装置本体Mにおける上面が下方に窪んで形成された部分である。排紙集積部M1の底面は、装置本体Mにおける上面の一部を構成する。排紙集積部M1には、所定のトナー画像が転写され排紙部50から排紙された用紙Tが積層して集積される。
なお、各搬送路の所定位置には用紙検出用のセンサが配置される。
以下、図面を参照して、第1実施形態のプリンタ1における特徴部分に係る構成について説明する。図2は、第1実施形態の定着装置9を示す斜視図である。図3は、第1実施形態の定着装置9の機能を示す機能ブロック図である。
図2及び図3に示すように、第1実施形態の定着装置9は、筐体910と、第1回転体としての加熱回転ベルト9aと、第2回転体としての加圧ローラ9bと、受圧部材940と、支持部材960と、ヒータ920と、温度検出部材980と、制御部970と、を備える。
図2に示すように、筐体910は、加熱回転ベルト9a及び加圧ローラ9bの軸線方向(第2方向)D2と平行な方向に長く形成される。筐体910は、主として、矩形状の上面板911と上面板911の長手方向(第2方向D2)の端部に取り付けられた一対の側面板912,912との3つの部材から構成される。筐体910は、用紙Tの搬送方向D1から視て略コの字状に形成される。一対の側面板912,912それぞれには、長孔形状の貫通孔914が設けられている。
加熱回転ベルト9aは、ロール状(無端ベルト状)に形成されると共に耐熱性を有する。加熱回転ベルト9aは、用紙Tの搬送方向D1と直交する第2方向D2に延びる回転軸を中心に回転可能になされて構成される。例えば、加熱回転ベルト9aは、肉厚が30μm程度のSUS(ステンレス鋼)等の金属ベルトの外周面に、厚さが0.3mm程度のシリコンゴムの弾性層を設け、さらに、この弾性層の外周面に、肉厚が30μm程度のPFA(テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)やPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)等のフッ素樹脂製の耐熱性フィルムからなる離型層を設けることで構成される。
図2に示すように、加圧ローラ9bは、その外周面が、加熱回転ベルト9aの外周面に当接するように配置される。加圧ローラ9bは、加熱回転ベルト9aよりも軸線方向(第2方向)D2に長く形成されている。加圧ローラ9bの軸線方向の中点と加熱回転ベルト9aの軸線方向の中点とは略一致している。
加圧ローラ9bは、加熱回転ベルト9aの軸線と平行な回転軸(第2方向D2)を中心に回転可能に構成される。詳述すると、加圧ローラ9bは、直径が14mm程度のアルミニウムや鉄等の芯金の外周面に、肉厚5.5mm程度のシリコンゴム等の弾性層を設け、更に、この弾性層の表面に厚み50μm程度のPFAやPTFE等のフッ素樹脂からなる離型層を設けることで構成される。
また、図2に示すように、加圧ローラ9bの軸線方向(第2方向D2)の両端部から、回転軸となるローラ軸931が突出している。このローラ軸931は、プリンタ1における装置本体Mのケースやその他の部材により回転可能に支持される。
加圧ローラ9bのローラ軸931には、加圧ローラ9bを回転駆動させる第2回転体駆動部としての電動モータ等の加圧ローラ駆動部932(図3参照)が直結される。この加圧ローラ駆動部932により、加圧ローラ9bが所定速度で回転駆動されると共に、加圧ローラ9bの回転に従動して、加圧ローラ9bの外周面に当接する加熱回転ベルト9aが回転される。これにより、加圧ローラ9bと加熱回転ベルト9aとの間で、トナー画像が転写された用紙Tを挟持する定着ニップN9が形成される。
図3に示すように、ヒータ920は、加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとの当接部である定着ニップN9を加熱する。このヒータ920は、例えば、ハロゲンヒータやセラミックヒータから構成される。ヒータ920は、加熱回転ベルト9aの内部における支持部材960よりも搬送方向D1の下流側(図3において左側)に設置される。そして、ヒータ920は、加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとの間に挟持されて搬送される用紙Tに加熱回転ベルト9aを介して熱を付与する。これにより、トナー画像が転写された用紙Tを定着ニップN9に搬送し、通過させることで、用紙T上のトナーTNが溶融して用紙Tに定着される。
図2に示すように、受圧部材940は、加熱回転ベルト9aの内部において、加熱回転ベルト9aの軸線方向(第2方向)D2に長く延びて形成される。受圧部材940は、その長手方向の両端それぞれにおいて、固定部材950,950により固定される。詳細には、固定部材950,950は、筐体910の長手方向の両端に位置する側面板912,912の内側と外側とに跨るようにして、貫通孔914,914の下部に配置される。固定部材950,950は、加熱回転ベルト9aの軸線方向(第2方向)D2から視て凸型の形状を有し、筐体910に固定される。
受圧部材940は、加熱回転ベルト9aを介して加圧ローラ9bとの間に定着ニップN9を形成する部材である。受圧部材940には、加圧ローラ9bから加熱回転ベルト9aが受ける圧力を受け止めるために、一定以上の強度が必要である。また、受圧部材940は、加熱回転ベルト9aの内周面と接しているため、熱容量、耐熱性、耐摩耗性などにも優れていることが必要である。これらの必要条件を備えるため、受圧部材940は、例えば、SUS(ステンレス鋼)から構成される。なお、上記の条件を備えるのであれば、受圧部材940は、樹脂から構成することも可能である。
受圧部材940の具体的な構成について説明する。受圧部材940は、図3に示すように、加熱回転ベルト9aの内周面に摺動しながら接触する摺接平板部941と、摺接平板部941に対して垂直に延びる2つの側面板部942,942と、これら2つの側面板部942,942と摺接平板部941とを繋ぐ2つの傾斜板部943と、を有する。受圧部材940は、加熱回転ベルト9aの回転軸方向(第2方向)D2の断面において、加熱回転ベルト9aの径方向中心に向けて開放したC字形状を有する。受圧部材940は、例えば、厚みが0.2mm程度のSUS(ステンレス鋼)から構成される。受圧部材940が摺接平板部941の両側に2つの傾斜板部943,943を有することで、受圧部材940に対する加熱回転ベルト9aの摺動が滑らかになる。
図3に示すように、支持部材960は、受圧部材940が加圧ローラ9bから受ける圧力を受け止めて支持するために、すなわち、受圧部材940を補強するために、加熱回転ベルト9aの内部に配置される。支持部材960は、加熱回転ベルト9aの回転軸方向(第2方向)D2の断面において、略T字形状を有する。具体的には、支持部材960は、断熱部材962を挟んで、受圧部材940の摺接平板部941に突き当てられる下端板部960Aと、加熱回転ベルト9aの径方向中心に向かって延びる立上げ板部960Bとを有する。立上げ板部960Bは、その自由端が加熱回転ベルト9aの内周面に近接する高さを有する。
図2に示すように、支持部材960は、下端板部960Aの長手方向の両端部が固定部材950,950の溝部951に差し込まれることで固定される。また、支持部材960の立上げ板部960Bは、温度検出部材980とヒータ920との間に位置するように配置される。
上述のような支持部材960の存在により、定着ニップN9における圧力(定着圧)が安定し、定着ニップN9を通過する用紙Tに強い圧力を加えることが可能となり、定着不良を防止できる。
支持部材960は、厚みが3mm程度のSUS(ステンレス鋼)から構成される。断熱部材962は、厚みが2mm程度の耐熱性シリコンスポンジ、シリコン繊維加工布、ガラスウールなどから構成されており、受圧部材940からの伝熱を抑制する。また、支持部材960の下端板部960Aの表面及び立上げ板部960Bの両面の全域は、反射部材963により覆われている。反射部材963は、厚み0.5mm程度のアルミニウムや金膜などで構成され、ヒータ920の輻射熱が光熱変換しないように輻射熱を反射する。
図3に示すように、温度検出部材980は、非接触式の第1温度検出部材981と、接触式の第2温度検出部材982とを備える。第1温度検出部材981は、通紙領域内に配置され、加熱回転ベルト9aの外周面に接触せずに加熱回転ベルト9aの外周面の温度を検出する。「通紙領域」とは、加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとに挟持されて定着ニップN9を搬送される用紙Tの幅方向(第2方向D2)の内側の領域のことである。
第2温度検出部材982は、非通紙領域内に配置され、加熱回転ベルト9aの外周面に接触して加熱回転ベルト9aの外周面の温度を検出する。「非通紙領域」とは、加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとに挟持されて定着ニップN9を搬送される用紙Tの幅方向(第2方向D2)の外側の領域のことである。
第1温度検出部材981及び第2温度検出部材982は、例えば、サーミスタから構成される。また、第1温度検出部材981及び第2温度検出部材982は、加熱回転ベルト9aの外部であって、支持部材960の立上げ板部960Bを挟んでヒータ920の配置される側とは反対側に配置される。これにより、第1温度検出部材981及び第2温度検出部材982がヒータ920の輻射熱で直接加熱されることを抑制できる。
図3に示すように、制御部970は、回転判定部971と、加圧ローラ駆動制御部972と、ヒータ制御部975と、報知部973とを備える。報知部973には、警告音出力部974が接続される。回転判定部971は、第1温度検出部材981により検出される第1温度及び第2温度検出部材982により検出される第2温度がそれぞれ入力され、入力される第1温度及び第2温度に基づいて加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定する。加熱回転ベルト9aの回転状態の良否の判定の詳細については後述する。
加圧ローラ駆動制御部972は、回転判定部971から出力される判定信号S1に基づいて加圧ローラ駆動部932に制御信号S2を出力することにより、加圧ローラ9bの回転駆動を停止又は続行するように制御する。
ヒータ制御部975は、回転判定部971から出力される判定信号S1に基づいて、電源部(図示せず)からヒータ920への電力供給回路(図示せず)に介在のスイッチ(図示せず)にON/OFF信号S3を出力することにより、ヒータ920による加熱回転ベルト9aの加熱動作(ヒータ920の発熱)を制御する。
また、報知部973は、回転判定部971から出力される判定信号S1に基づいて警告音出力部974に制御信号S4を出力して、警告音出力部974に警告音を発するか又は発しないように制御する。
なお、報知部973に接続する警告音出力部974に代えて、警告を点灯表示する警告灯出力部、警告を文字表示する警告表示出力部、又は警告音と点灯表示若しくは文字表示とを組み合せた複合警告出力部を用いてもよい。
次に、図1を参照して、第1実施形態のプリンタ1の動作について、簡単に説明する。
まず、給紙カセット52に収容された用紙Tを片面印刷する場合について説明する。
給紙カセット52に収容された用紙Tは、前送りコロ61及びローラ対63によって第1搬送路L1に送り出され、その後、第1合流部P1及び第1搬送路L1を介してレジストローラ対80に搬送される。
レジストローラ対80においては、用紙Tのスキュー補正や、トナー画像とのタイミング調整が行われる。
レジストローラ対80から排出された用紙Tは、第1搬送路L1を介して感光体ドラム2と転写ローラ8との間に導入される。そして、用紙Tには、感光体ドラム2と転写ローラ8との間において、トナー画像が転写される。
その後、用紙Tは、感光体ドラム2と転写ローラ8との間から排出され、第2搬送路L2を介して、定着装置9における加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとの間の定着ニップN9に導入される。そして、定着ニップN9においてトナーTNが溶融し、トナーTNが用紙Tに定着される。
次いで、用紙Tは、第1ローラ対54aにより第3搬送路L3を通して排紙部50に搬送され、第3ローラ対53により排紙部50から排紙集積部M1に排出される。
このようにして、給紙カセット52に収容された用紙Tの片面印刷が完了する。
手差しトレイ65に載置された用紙Tを片面印刷する場合には、手差しトレイ65に載置された用紙Tは、給紙コロ66によって手差し搬送路Laに送り出され、その後、第1合流部P1及び第1搬送路L1を介して、レジストローラ対80に搬送される。それ以降の動作は、前述した、給紙カセット52に収容された用紙Tの片面印刷の動作と同様であり、説明を省略する。
次に、両面印刷を行う場合のプリンタ1の動作について説明する。
片面印刷の場合には、前述した通り、片面印刷された用紙Tが、排紙部50から排紙集積部M1に排出されて印刷動作が完了する。
これに対し、両面印刷を行う場合には、片面印刷された用紙Tが、戻し搬送路Lbを介して、片面印刷時とは表裏反転して、レジストローラ対80に再度搬送されることにより、用紙Tに両面印刷が施される。
詳述すると、片面印刷された用紙Tが第3ローラ対53により排紙部50から排出されるまでは、前述した片面印刷の動作と同様である。而して、両面印刷の場合には、片面印刷された用紙Tが第3ローラ対53により保持されている状態において、第3ローラ対53の回転を停止させ、逆方向に回転させる。このように第3ローラ対53を逆方向に回転させると、第3ローラ対53に保持されている用紙Tは、第3搬送路L3を逆方向(排紙部50から第1分岐部Q1に向かう方向)に搬送される。
前述したように、用紙Tが、第3搬送路L3を逆方向に搬送されると、(第1ローラ対54aではなく、)第2ローラ対54bに導入される。そして、用紙Tは、戻し搬送路Lb及び第2合流部P2を介して、第2搬送路L2に合流する。ここで、用紙Tは、片面印刷時とは表裏反転している。
更に、用紙Tは、レジストローラ対80により前記補正又は前記調整が行われ、第1搬送路L1を介して、感光体ドラム2と転写ローラ8との間に導入される。用紙Tは、戻し搬送路Lbを経由することにより、非印刷面が感光体ドラム2に対向するので、非印刷面にトナー画像が転写され、その結果、両面印刷が施される。
次に、図1から図3を参照して、第1実施形態のプリンタ1の特徴部分である定着装置9の動作について説明する。
第1実施形態のプリンタ1においては、プリンタ1の電源をONにすると、電源部から帯電部10、レーザスキャナユニット4、現像器16、転写ローラ8、プリンタ制御部(図示せず)、定着装置9、及び制御部970それぞれへ電力が供給されると共に、プリンタ制御部からの制御信号により帯電部10、レーザスキャナユニット4、現像器16、転写ローラ8及び定着装置9がそれぞれ制御される。そして、帯電工程、露光工程、現像工程、転写工程及び定着工程の各工程が順に行われる。
具体的には、本実施形態のプリンタ1においては、レジストローラ対80から送り出された用紙Tは、第1搬送路L1を通って感光体ドラム2と転写ローラ8との間の転写ニップNへ搬送される。このように用紙Tが感光体ドラム2へ向かって搬送されるとき、まず、帯電部10が、帯電工程において感光体ドラム2の表面全体を帯電させるとともに、レーザスキャナユニット4が、露光工程においてレーザ光源(図示せず)から感光体ドラム2へ向けてレーザ光を照射し、感光体ドラム2の表面のうちレーザ光が照射された部分に静電潜像を形成する。
次に、現像器16が、現像工程において帯電したトナーを現像ローラ17により感光体ドラム2へ供給することで、感光体ドラム2の表面に形成された静電潜像にトナーを付着させて、トナー画像を現像する。続いて、転写ローラ8が、転写工程において感光体ドラム2と転写ローラ8との間を通過する用紙Tに、感光体ドラム2の表面に付着したトナー画像を転写する。
そして、転写工程においてトナー画像が転写された用紙Tは、第2搬送路L2を通って定着装置9へ向けて搬送され、定着装置9における加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとの間の定着ニップN9へ搬送される。
また、前記プリンタ制御部からヒータ920へ出力される制御信号をONとすることで前記電源部からヒータ920への電力の供給が開始されて、ヒータ920が発熱し、ヒータ920による加熱回転ベルト9aの加熱が開始される。同時に、プリンタ制御部から加圧ローラ駆動部932へ出力される制御信号をONとすることで、電源部から加圧ローラ駆動部932への電力の供給が開始されて、加圧ローラ9bが回転駆動されると共に、加圧ローラ9bの回転駆動に伴って、加熱回転ベルト9aが従動回転される。これによって、定着装置9は、定着工程において加熱回転ベルト9aと加圧ローラ9bとの間の定着ニップN9を通過する用紙Tに付着したトナーTNを、ヒータ920から加熱回転ベルト9aを介してトナーTNに付与された熱によって溶解させると共に、加圧ローラ9bによって用紙Tに圧力を加えることで、トナー画像が用紙Tに定着される。
定着装置9による上述のような定着動作時において、第1温度検出部材981により検出される通紙領域内の第1温度及び第2温度検出部材982により検出される非通紙領域の第2温度に係る温度信号S5は、それぞれ制御部970の回転判定部971に入力される。
回転判定部971では、第1温度検出部材981により検出されて回転判定部971に入力される第1温度に基づいて、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定する。この判定方法の具体例について、図3から図5Cを参照して説明する。図4は、第1実施形態の定着装置9における回転判定部971による判定方法を示すフローチャートである。図5Aは、判定領域1における判定方法を説明するためのグラフである。図5Bは、判定領域2における判定方法を説明するためのグラフである。図5Cは、判定領域3における判定方法を説明するためのグラフである。
図3及び図4に示すように、ステップST1において、制御部970は、ウォームアップを開始する。具体的には、ヒータ制御部975は、ヒータ920を発熱させ、ヒータ920の輻射熱により加熱回転ベルト9aを加熱する。また、加圧ローラ駆動制御部972は、加圧ローラ駆動部932により加圧ローラ9bを回転駆動させると共に、加熱回転ベルト9aを従動回転させる。
ステップST2において、プリンタ1のウォームアップの開始時(図5Aから図5Cに示すグラフにおいて、時間=0秒)に、第2温度検出部材982により初期温度が検出される。
ステップST3において、回転判定部971は、初期温度に基づいて、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否の判定を開始するか否かを判定する。具体的には、初期温度が120℃(基準値)以上の場合(NO)には、回転判定部971は、回転状態の良否の判定を終了する。一方、初期温度が120℃未満の場合(YES)には、回転判定部971は、回転状態の良否の判定を開始し、ステップST4に進む。なお、初期温度が120℃以上の領域については、図5Aから図5Cにおいて「非判定領域」と示す。
また、初期温度が120℃以上の場合に判定を行わない理由は、主として、次の理由である。
(1)初期温度が高い場合、初期温度と制御温度(定着工程時やウォームアップの完了後の待機時の温度)との温度差が小さいため、加熱回転ベルト9aの温度を検出する前に温度上昇値が許容上昇値に到達しやすい。従って、加熱回転ベルト9aの温度を検出できる時間が短く、所定の時間内に加熱回転ベルト9aの回転状態の良否の判定を行うことが困難である。
(2)初期温度が高い場合には、加熱回転ベルト9aの内周面と受圧部材940との間に用いられるグリスなどの潤滑剤が十分に温まり、その粘度が下がっている。そのため、加熱回転ベルト9aと受圧部材940と摺動性が十分に確保できている可能性が高く、加熱回転ベルト9aが問題なく動作(回転)している可能性が高い。従って、加熱回転ベルト9aの温度を検出して、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否の判定を行う必要がない。
ステップST4において、回転判定部971は、検出された初期温度(120℃未満)に基づいて、判定の基準となる温度の領域(判定領域)を設定する。具体的には、図5Aに示すように、初期温度T10が40℃未満の場合には、回転判定部971は、判定領域1を設定する。図5Bに示すように、初期温度T20が40℃以上80℃未満の場合には、回転判定部971は、判定領域2を設定する。図5Cに示すように、初期温度T30が80℃以上120℃未満の場合には、回転判定部971は、判定領域3を設定する。
ステップST5において、図5Aに示すように、回転判定部971は、判定領域1に対して、閾値T1Sを設定する。閾値T1Sは、許容上昇値として25℃と設定される。また、回転判定部971は、判定領域2に対して、閾値T2Sを設定する。閾値T2Sは、許容上昇値として20℃と設定される。また、回転判定部971は、判定領域3に対して、閾値T3Sを設定する。閾値T3Sは、許容上昇値として15℃と設定される。
ステップST6において、第1温度検出部材981は、所定時間経過後における加熱回転ベルト9aの温度の上昇値(「温度上昇値」という)を検出する。具体的には、ウォームアップを開始してから所定時間(本実施形態では、5秒)経過後において、第1温度検出部材981により加熱回転ベルト9aの温度(「基準時温度」という)を検出し、基準時温度から初期温度を減じた値から温度上昇値を算出する。
ステップST7において、回転判定部971は、温度上昇値が閾値以上であるか否かを判定する。具体的には、図5Aに示すように、判定領域1に設定されている場合には、回転判定部971は、基準時温度T11又はT12と、換算閾値T1Uとを比較する。換算閾値T1Uは、初期温度T10と閾値T1Sとの和から算出される値であり、実際の判定処理の際に便利なため用いられる。同様に、図5Bに示すように、回転判定部971は、判定領域2に設定されている場合には、基準時温度T21又はT22と換算閾値T2U(初期値T20と閾値T2Sとの和)とを比較する。また、判定領域3に設定されている場合には、回転判定部971は、基準時温度T31又はT32と換算閾値T3U(初期値T30と閾値T3Sとの和)とを比較する。
比較の結果、所定時間経過後(5秒後)の温度上昇値が閾値以上のときには、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると判定する。一方、基準時温度が閾値未満のときには、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。
詳細には、図5Aに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T11が換算閾値T1U以上の場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると判定する。同様に、図5Bに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T21が換算閾値T2U以上の場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると判定する。また、図5Cに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T31が換算閾値T3U以上の場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると判定する。
一方、図5Aに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T12が換算閾値T1U未満の場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。同様に、図5Bに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T22が換算閾値T2U未満の場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。また、図5Cに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T32が換算閾値T3U未満の場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。
なお、図5Aから図5Cそれぞれにおいて、加熱回転ベルト9aの検出温度の変化を示す線を2本示している(例えば、図5Aでは、T11を含む直線及びT12を含む直線を示している)が、これは便宜上のためであり、実際には、加熱回転ベルト9aの検出温度の変化を示す線は1本のみ示されることになる。
また、閾値T1S、T2S及びT3Sは、判定領域ごとに設定を異ならせる前述の例(25℃、20℃、15℃)とは異なり、判定領域に関係なく、一律に設定してもよい。また、ウォームアップを開始してから、基準時温度を検出するまでの時間は、5秒に制限されず、例えば3秒であってもよく、さらに、温度の検出を一定時間ごとに、例えば2秒ごとに数回行い、それら数回の検出温度の平均値を用いて、温度上昇値を求めてもよい。
所定時間経過後(5秒後)の温度上昇値が閾値以上の場合(YES)には、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると認められるため、判定処理を終了する。一方、所定時間経過後(5秒後)の温度上昇値が閾値未満(NO)のときには、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると認められるため、適切な処理を行う必要がある。
回転判定部971において加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定される代表的な状況は、加圧ローラ9bの外周面に当接して従動回転する加熱回転ベルト9aの外周面が加圧ローラ9bに対してスリップして、加熱回転ベルト9aの従動回転速度が加圧ローラ9bの駆動回転速度に比べて極端に遅い、あるいは、全く回転していないなどの回転不良が発生している状況である。そこで、回転判定部971において加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定された場合には、回転判定部971は、判定信号S1を出力し、ステップST8へ進む。
ステップST8において、図3に示すように、回転判定部971から出力される判定信号S1に基づいて、ヒータ制御部975は、制御信号S3を出力して、電力供給回路中のスイッチ(図示せず)をOFF制御し、電源部からヒータ920への電力の供給を停止する。これにより、ヒータ920による加熱回転ベルト9aの加熱が停止する。
また、ステップST9において、図3に示すように、回転判定部971から出力される判定信号S1に基づいて、加圧ローラ駆動制御部972は、加圧ローラ駆動部932に制御信号S2を出力して、加圧ローラ9bの回転駆動を停止させる制御を行う。
また、ステップST10において、図3に示すように、回転判定部971から出力される判定信号S1に基づいて、報知部973は、警告音出力部974に制御信号S4を出力して、警告音を発するように警告音出力部974を制御する。
ステップST10を経て、判定処理が終了する。
なお、第1実施形態では、加熱回転ベルト9aの温度の上昇値を算出する際に、ウォームアップの開始時の温度を初期温度として用いているが、これに制限されない。例えば、ウォームアップの開始から1秒後の温度を初期温度として用いてもよい。
また、第1実施形態では、温度検出部材980として、通紙領域内に設置されて加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定する機能を果たす第1温度検出部材981と、非通紙領域に設置されてウォームアップの開始時における判定基準となる領域を設定する機能を果たす第2温度検出部材982とを併用したが、これに制限されない。例えば、第1温度検出部材981又は第2温度検出部材982のいずれか一方のみを用いて、前述の両機能を果たすように構成してもよい。
第1実施形態の定着装置9によれば、次のような効果が奏される。
第1実施形態においては、加熱回転ベルト9aの外周面の温度を検出する温度検出部材980を設け、この温度検出部材980により検出される加熱回転ベルト9aの外周面の温度に基づいて加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定する回転判定部971を備えている。
そのため、加熱回転ベルト9aの回転状態を直接検出する複雑な機構を用いる必要がなく、簡易な構造で加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を的確に判定することができる。
例えば、第1実施形態においては、加熱回転ベルト9aの外周面が加圧ローラ9bに対してスリップして、加熱回転ベルト9aが全く回転していない状態(完全スリップ)が発生している場合には、温度検出部材980により検出される加熱回転ベルト9aの外周面の温度はほとんど上昇しない。そのため、完全スリップが発生している場合と発生していない場合とでは、加熱回転ベルト9aの外周面の温度の上昇の程度は、大きく異なることになる。従って、第1実施形態によれば、完全スリップの発生の有無を高精度で検出することができる。
また、加熱回転ベルト9aの温度変化を利用して回転状態の良否を判定するため、定着装置9のウォームアップの時間を短縮することができる。
また、第1実施形態においては、加熱回転ベルト9aの内部に配置され加熱回転ベルト9aの内周面に当接する受圧部材940を支持する支持部材960は、加熱回転ベルト9aの径方向中心に向かって延びていると共に、温度検出部材980とヒータ920との間に配置されている。
そのため、支持部材960がヒータ920の輻射熱を遮断する機能を果たし、温度検出部材980がヒータ920の輻射熱で直接加熱されることを抑制することができる。したがって、温度検出部材980が加熱回転ベルト9aの温度を正確に検出でき、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否の判定を精度よく行うことができる。
また、第1実施形態においては、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定した場合、ヒータ920の発熱及び加圧ローラ9bの回転駆動を自動的に停止させるように構成している。
そのため、加熱回転ベルト9aが回転不良を発生してから、ヒータ920及び加圧ローラ9bが停止するまでの時間を最小限に短縮することが可能である。したがって、加熱回転ベルト9aが回転不良の状態のままで長時間に亘って放置され、その結果、加熱回転ベルト9aが永久歪みにより変形し、それに伴って加熱回転ベルト9aの回転トルクが上昇するといった不良事態の発生を抑制できる。また、ヒータ920の無駄な加熱動作を抑制することで、電力消費も軽減することができる。
また、第1実施形態においては、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定された場合、警告音を発するなどして異常の発生を素早く報知する報知部973を備えている。
そのため、異常が発生してから早い時期のうちに適切な処置を講ずることが可能で、プリンタ1全体の動作への悪影響を最小限に止めることができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。他の実施形態については、主として、第1実施形態と異なる点を中心に説明し、第1実施形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳しい説明を省略する。他の実施形態において、特に説明しない点は、第1実施形態についての説明が適宜適用される。また、他の実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。図6は、第2実施形態の定着装置9Aの機能を示す機能ブロック図である。
図6に示すように、第2実施形態の定着装置9Aは、第1実施形態の定着装置9に比して、温度検出部材の数及び配置位置が異なる。
具体的には、第2実施形態では、温度検出部材983は、加熱回転ベルト9aの内周面に接触して通紙領域内に1つ配置されている。温度検出部材983は、加熱回転ベルト9aの内周面の温度を検出する接触式温度検出部材である。温度検出部材983は、サーミスタから構成される。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
第2実施形態においては、コストの安い接触式サーミスタから構成される1つの温度検出部材983を用いて加熱回転ベルト9aの内周面の温度を直接に検出することが可能である。そのため、定着装置のコストの低減と検出温度の精度の向上とを両立することができる。
なお、第2実施形態においては、温度検出部材983は、加熱回転ベルト9aの加圧ローラ9bに対する当接位置から周方向に離れた位置において加熱回転ベルト9aの内周面温度を検出することになるので、検出温度を補正するように構成されることが好ましい。
<第3実施形態>
次に、第3実施形態について説明する。図7は、第3実施形態の定着装置9Bの機能を示す機能ブロック図である。
図7に示すように、第3実施形態の定着装置9Bは、第1実施形態の定着装置9に比して、温度検出部材の数及び配置位置が異なる。
具体的には、第3実施形態では、温度検出部材984は、支持部材960における下端板部960Aと受圧部材940における摺接平板部941との間における通紙領域内に配置されている。温度検出部材984は、加熱回転ベルト9aの内周面の温度を検出する接触式の1つの温度検出部材である。温度検出部材984は、サーミスタから構成される。また、温度検出部材984は、その検出面が受圧部材940における摺接平板部941に接触した状態となる。また、温度検出部材984における検出面を除いた他の部分は、断熱部材962により覆われる。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
第3実施形態においては、コストの安い接触式サーミスタから構成される1つの温度検出部材984を用いて、受圧部材940を介して加熱回転ベルト9aの内周面で加圧ローラ9bに対する当接位置の温度を検出することが可能である。そのため、定着装置のコストの低減を図ることができると共に、検出温度を補正しなくても検出精度を向上することができる。
また、第3実施形態においては、温度検出部材984は、加熱回転ベルト9aの内周面に接触することがない。そのため、加熱回転ベルト9aの回転を安定化させるために加熱回転ベルト9aと受圧部材940との間に介在されるグリスなどの潤滑剤が温度検出部材984により擦り取られたり、温度検出部材384の検出面が削られて摩耗粉を発生したりすることを抑制できる。したがって、加熱回転ベルト9aの内周面と受圧部材940との摺動性を安定した状態に確保することができる。
<第4実施形態>
次に、第4実施形態について説明する。図8は、第4実施形態の定着装置9Cの機能を示す機能ブロック図である。図9は、第4実施形態の定着装置9Cにおけるヒータの発熱特性を説明する模式図である。
図8に示すように、第4実施形態の定着装置9Cは、第1実施形態の定着装置9に比して、ヒータ920の数、発熱特性、配置及び温度検出部材980の配置位置が異なる。
詳述すると、図8に示すように、第4実施形態の定着装置9Cは、加熱回転ベルト9aの内部に、第1ヒータ920A及び第2ヒータ920Bの2つのヒータ920を有する。第1ヒータ920Aは、支持部材960における立上げ板部960Bに対して搬送方向D1の下流側(図8において左側)に配置される。第2ヒータ920Bは、支持部材960における立上げ板部960Bに対して搬送方向D1の上流側(図8において右側)に配置される。
図9に示すように、第1ヒータ920Aは、加熱回転ベルト9aの軸方向(第2方向D2)に沿う中央部領域(図9において斜線を挿入した領域)において発熱が可能である。第2ヒータ920Bは、加熱回転ベルト9aの軸方向に沿う両端部領域(図9において斜線を挿入した領域)において発熱が可能である。
また、第4実施形態では、図8に示すように、温度検出部材980として、加熱回転ベルト9aの外周面に近接させて加熱回転ベルト9aの外周面の温度を検出する非接触式の第1温度検出部材985及び第2温度検出部材986を有する。第1温度検出部材985及び第2温度検出部材986は、例えば、サーミスタから構成される。
図9に示すように、第1温度検出部材985は、第1ヒータ920Aに対応して、加熱回転ベルト9aの軸方向(第2方向)D2の中央部の通紙領域に配置される。第2温度検出部材986は、第2ヒータ920Bに対応して、加熱回転ベルト9aの軸方向に沿う両端部の通紙領域に配置される。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
次に、第4実施形態の定着装置9Cによる定着動作時の制御について説明する。
定着装置9の定着動作時においては、加圧ローラ9bが回転駆動されると共に、加熱回転ベルト9aが従動回転される。同時に、第1ヒータ920A及び第2ヒータ920Bの発熱により、加熱回転ベルト9aの軸方向(第2方向)D2に沿う中央部の通紙領域及び両端部の通紙領域が加熱される。この状態で、第1温度検出部材985により検出される第1温度及び第2温度検出部材986により検出される第2温度に係る温度信号S5は、それぞれ制御部970の回転判定部971に入力される。
回転判定部971では、第1温度検出部材985により検出されて入力される第1温度TA及び第2温度検出部材986により検出されて入力される第2温度TBに基づいて、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定する。この判定方法の具体例について、図10及び図11を参照して説明する。
図10は、第4実施形態の定着装置9における回転判定部971による判定方法を示すフローチャートである。図11は、図10に示す判定方法を説明するためのグラフである。
まず、ステップST21において、ウォームアップが開始され、ヒータ制御部975は、第1ヒータ920A及び第2ヒータ920Bを発熱させる。第1ヒータ920A及び第2ヒータ920Bの輻射熱により、加熱回転ベルト9aが加熱される。加圧ローラ駆動制御部972は、加圧ローラ駆動部932により加圧ローラ9bを回転駆動させると共に、加熱回転ベルト9aを従動回転させる。
ステップST22において、ウォームアップの開始時において、第1温度検出部材985により検出される第1初期温度TA1及び第2温度検出部材986により検出される第2初期温度TB1に係る温度信号S5が、回転判定部971に入力される。
ステップST23において、回転判定部971は、第1初期温度及び第2初期温度に基づいて、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否判定を開始するか否かを判定する。具体的には、第1初期温度TA1又は第2初期温度TB1が120℃(基準値)以上の場合(NO)には、回転判定部971は、回転状態の良否の判定を終了する。一方、第1初期温度TA1又は第2初期温度TB1が120℃未満の場合(YES)には、回転判定部971は、回転状態の良否判定を開始し、ステップST24に進む。
ステップST24において、ウォームアップを開始してから所定時間後において、例えば、5秒経過後において、第1温度検出部材985により検出される第1基準時温度TA5及び第2温度検出部材986により検出される第2基準時温度TB5に係る温度信号S5が、回転判定部971に入力される。
回転判定部971では、ウォームアップの開始時の第1初期温度TA1及び第2初期温度TB1が5秒経過後に何℃上昇したかを演算する。すなわち、図11に示すように、第1温度検出部材985側においては、第1基準時温度TA5−第1初期温度TA1の演算により、加熱回転ベルト9aの軸方向(第2方向)D2に沿う中央部の温度上昇値Aを求める。また、第2温度検出部材986側においては、第2基準時温度TB5−第2初期温度TB1の演算により、加熱回転ベルト9aの軸方向に沿う両端部の温度上昇値Bを求める。
そして、上述のようにして求めた温度上昇値AとBとの差(A−B)が予め設定されている閾値TSよりも小さい場合、すなわち、(A−B)<TSの場合、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると判定する。
一方、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常な場合、第1温度検出部材985により検出される第1温度TA’は、図9の点線で示すように、正常な場合の第1温度TAに比して、急激に上昇する。一方、第2温度検出部材986により検出される第2温度TB’は、図9の点線で示すように、正常な場合の第2温度TBに比して、緩やかに上昇する。
上述のように加熱回転ベルト9aの回転状態が正常な場合と異常な場合とで、第1温度及び第2温度の上昇の程度が変わるのは、次の理由による。
すなわち、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常な場合には、第1ヒータ920A及び第2ヒータ920Bの発熱特性が合わさった形で加圧ローラ9bに熱を奪われながら、加熱回転ベルト9aは、全体的に温度が上昇する。一方、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常な場合には、温度検出部材985,986の設置位置に対応する加熱回転ベルト9aの部分の温度は、第2ヒータ920Bの発熱特性に基づいて上昇する。
したがって、図11に示すように、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常である場合の温度上昇値は、A’及びB’となる。それら温度上昇値の差(A’−B’)が閾値TSよりも大きい場合、すなわち、(A’−B’)>TSの場合、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。
具体的には、例えば、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常な場合の温度上昇値Aが25℃で、温度上昇値Bが20℃であれば、その差はA−B=5℃となる。一方、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常な場合の温度上昇値A’が40℃、温度上昇値B’が10℃であれば、その差はA’−B’=30℃となる。したがって、閾値TSを、加熱回転ベルト9aが加圧ローラ9bとの間でスリップを発生しない値、例えば15℃に設定することにより、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を確実且つ正確に判定することができる。
加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定した後のフローは、図4に示す第1実施形態におけるフローで同様であり、説明を省略する。なお、図10に示す第4実施形態におけるステップST26からST28は、それぞれ図4に示す第1実施形態におけるステップST8からST10に対応する。
なお、第4実施形態においては、回転判定部971において、第1温度検出部材985及び第2温度検出部材986によるウォームアップの開始時の検出温度とウォームアップの開始から所定時間(5秒)経過後の検出温度との差である温度上昇値A及びBの差(A−B)が閾値TSよりも大きいか小さいかに基づいて、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であるか又は異常であるかについて判定しているが、これに制限されない。例えば、温度上昇値A及びBの商(A/B)が閾値TSよりも大きいか小さいかに基づいて、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であるか又は異常であるかについて判定してもよい。
第4実施形態によれば、第1実施形態と同様な効果が奏される。
また、発熱特性の異なる第1ヒータ920A及び第2ヒータ920Bを用い、これら第1ヒータ920A及び第2ヒータ920Bの発熱特性に対応して第1温度検出部材985及び第2温度検出部材986を配置している。そのため、用紙Tの画像領域を傷つけることなく、用紙Tの画像領域の全域に亘って鮮明且つ良好なトナー画像を定着させることができると共に、精度の高い温度制御を行なうことができる。
<第5実施形態>
次に、第5実施形態について説明する。図12は、第5実施形態の定着装置9Dの機能を示す機能ブロック図である。図13は、第5実施形態の定着装置9Dにおける回転判定部971による判定方法を示すフローチャートである。
図12に示すように、第5実施形態の定着装置9Dは、第1実施形態の定着装置9に比して、支持部材960の構造及びヒータ920の配置位置が異なる。また、図13に示すように、第5実施形態の定着装置9Dは、第1実施形態の定着装置9に比して、回転判定部971によって加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定するときの基準が異なる。
具体的には、第5実施形態では、支持部材960における立上げ板部960Bの立上げ長さ(高さ)が、加熱回転ベルト9aの内部の半径よりも短いと共に、ヒータ920が加熱回転ベルト9aの略回転中心部に配置されている。また、第5実施形態では、加熱回転ベルト9aの温度の上昇値が所定の閾値よりも大きい場合に、回転判定部971は、回転判定部971の回転状態が異常であると判定する。その他の構成は、第1実施形態と同様である。
次に、第5実施形態の定着装置9Dによる定着動作時の制御について説明する。
第5実施形態における定着装置9Dによる定着動作時においては、第1温度検出部材987により検出される通紙領域内の第1温度及び第2温度検出部材988により検出される非通紙領域の第2温度に係る温度信号S5は、それぞれ制御部970の回転判定部971に入力される。
回転判定部971では、第1温度検出部材987により検出されて回転判定部971に入力される第1温度に基づいて、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定する。この判定方法の具体例について、図12から図14Bを参照して説明する。図14Aは、判定領域1における判定方法を説明するためのグラフである。図14Bは、判定領域2における判定方法を説明するためのグラフである。
図12及び図13に示すように、ステップST41において、制御部970は、ウォームアップを開始する。具体的には、ヒータ制御部975は、ヒータ920を発熱させ、ヒータ920の輻射熱により加熱回転ベルト9aを加熱する。また、加圧ローラ駆動制御部972は、加圧ローラ駆動部932により加圧ローラ9bを回転駆動させると共に、加熱回転ベルト9aを従動回転させる。
ステップST42において、プリンタ1のウォームアップの開始時(図14A及び図14Bに示すグラフにおいて、時間=0秒)に、第2温度検出部材988により初期温度が検出される。
ステップST43において、回転判定部971は、初期温度に基づいて、加熱回転ベルト9aの回転状態の良否の判定を開始するか否かを判定する。具体的には、初期温度が100℃(基準値)以上の場合(NO)には、回転判定部971は、回転状態の良否の判定を終了する。一方、初期温度が100℃未満の場合(YES)には、回転判定部971は、回転状態の良否の判定を開始し、ステップST44に進む。なお、初期温度が100℃以上の領域については、図14A及び図14Bにおいて「非判定領域」と示す。
ステップST44において、回転判定部971は、検出された初期温度(100℃未満)に基づいて、判定の基準となる温度の領域(判定領域)を設定する。具体的には、図14Aに示すように、初期温度T10が50℃未満の場合には、回転判定部971は、判定領域1を設定する。図14Bに示すように、初期温度T20が50℃以上100℃未満の場合には、回転判定部971は、判定領域2を設定する。
ステップST45において、図14Aに示すように、回転判定部971は、判定領域1に対して、閾値T1Sを設定する。閾値T1Sは、許容上昇値として100℃と設定される。また、回転判定部971は、判定領域2に対して、閾値T2Sを設定する。閾値T2Sは、許容上昇値として60℃と設定される。
ステップST46において、第1温度検出部材987は、所定時間経過後における加熱回転ベルト9aの温度の上昇値(「温度上昇値」という)を検出する。具体的には、ウォームアップを開始してから所定時間(本実施形態では、5秒)経過後において、第1温度検出部材987により加熱回転ベルト9aの温度(「基準時温度」という)を検出し、基準時温度から初期温度を減じた値から温度上昇値を算出する。
ステップST47において、回転判定部971は、温度上昇値が閾値以下であるか否かを判定する。具体的には、図14Aに示すように、判定領域1に設定されている場合には、回転判定部971は、基準時温度T11又はT12と、換算閾値T1Uとを比較する。換算閾値T1Uは、初期温度T10と閾値T1Sとの和から算出される値であり、実際の判定処理の際に便利なため用いられる。同様に、図14Bに示すように、回転判定部971は、判定領域2に設定されている場合には、基準時温度T21又はT22と換算閾値T2U(初期値T20と閾値T2Sとの和)とを比較する。
比較の結果、所定時間経過後(5秒後)の温度上昇値が閾値以下のときには、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると判定する。一方、基準時温度が閾値よりも大きいときには、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。
詳細には、図14Aに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T11が換算閾値T1U以下の場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると判定する。同様に、図14Bに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T21が換算閾値T2U以下の場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると判定する。
一方、図14Aに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T12が換算閾値T1Uよりも大きい場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。同様に、図14Bに示すように、所定時間経過後(5秒後)の基準時温度T22が換算閾値T2Uよりも大きい場合には、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。
なお、図14A及び図14Bそれぞれにおいて、加熱回転ベルト9aの検出温度の変化を示す線を2本示している(例えば、図14Aでは、T11を含む直線及びT12を含む直線を示している)が、これは便宜上のためであり、実際には、加熱回転ベルト9aの検出温度の変化を示す線は1本のみ示されることになる。
また、閾値T1S及びT2Sは、判定領域ごとに設定を異ならせる前述の例(100℃、60℃)とは異なり、判定領域に関係なく、一律に設定してもよい。また、ウォームアップを開始してから、基準時温度を検出するまでの時間は、5秒に制限されず、例えば3秒であってもよく、さらに、温度の検出を一定時間ごとに、例えば2秒ごとに数回行い、それら数回の検出温度の平均値を用いて、温度上昇値を求めてもよい。
所定時間経過後(5秒後)の温度上昇値が閾値以下の場合(YES)には、加熱回転ベルト9aの回転状態が正常であると認められるため、判定処理を終了する。一方、所定時間経過後(5秒後)の温度上昇値が閾値よりも大きい(NO)のときには、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると認められるため、適切な処理を行う必要がある。
加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定した後のフローは、図4に示す第1実施形態におけるフローで同様であり、説明を省略する。なお、図13に示す第5実施形態におけるステップST48からST50は、それぞれ図4に示す第1実施形態におけるステップST8からST10に対応する。
なお、第5実施形態では、加熱回転ベルト9aの温度の上昇値を算出する際に、ウォームアップの開始時の温度を初期温度として用いているが、これに制限されない。例えば、ウォームアップの開始から1秒後の温度を初期温度として用いてもよい。
また、第5実施形態では、温度検出部材980として、通紙領域内に設置されて加熱回転ベルト9aの回転状態の良否を判定する機能を果たす第1温度検出部材987と、非通紙領域に設置されてウォームアップの開始時における判定基準となる領域を設定する機能を果たす第2温度検出部材988とを併用したが、これに制限されない。例えば、第1温度検出部材981又は第2温度検出部材982のいずれか一方のみを用いて、前述の両機能を果たすように構成してもよい。
第5実施形態においては、第1実施形態と同様な効果を奏する。
また、第5実施形態においては、加熱回転ベルト9aの温度の上昇値が所定の閾値よりも大きい場合に、回転判定部971は、加熱回転ベルト9aの回転状態が異常であると判定する。そのため、第5実施形態によれば、ヒータ920、加圧ローラ駆動部932等が故障し、加熱回転ベルト9aが本来よりも高い温度に加熱されている状態(異常加熱状態)を高精度で検出することができる。
また、支持部材960の小型化が図れるため、支持部材960によるヒータ920からの輻射熱の吸収を少なくすることができると共に、熱容量も小さくなり、定着ニップN9において加熱回転ベルト9aから奪われる熱量も少なくすることができる。したがって、加熱回転ベルト9aがトナーを溶融可能な温度にまで上昇する時間、つまり、ウォームアップの時間を短縮できる。また、加熱回転ベルト9aの加熱不足による定着不良の発生も防止できる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態で実施することができる。
例えば、上述の各実施形態においては、加圧ローラ9b(第2回転体)を回転駆動させ、加熱回転ベルト9a(第1回転体)を従動回転させているが、これに制限されず、第1回転体を回転駆動させ、第2回転体を従動回転させてもよい。
また、第2回転体として、加圧ローラ9bを用いたが、これに代えて、無端状に形成されたフレキシブルなベルトからなる加圧回転体を用いることができる。
また、上述の各実施形態では、回転判定部971から出力される判定信号に基づいて加圧ローラ9bの回転駆動制御及びヒータ920の発熱制御を自動的に行うようにしたが、これに制限されない。例えば、警告音出力部974から発せられる警告音を聞いて、人為的な操作により、加圧ローラ9bの回転駆動制御及びヒータ920の発熱制御を行ってもよい。
また、ヒータ920の個数及び配置位置、温度検出部材980の個数及び配置位置などについては、特に限定はない。各実施形態における各構成を適宜組み合わせることができる。
本発明の画像形成装置の種類は、特に限定がなく、コピー機、プリンタ、ファクシミリ、又はこれらの複合機などであってもよい。
シート状の被転写材は、用紙に制限されず、例えば、フィルムシートであってもよい。
1……プリンタ(画像形成装置)、2……感光体ドラム(像担持体)、16……現像器、9……定着装置、9a……加熱回転ベルト(第1回転体)、9b……加圧ローラ(第2回転体)、920(920A,920B)……ヒータ、940……受圧部材、960……支持部材、971……回転判定部、973……報知部、980(981〜986)……温度検出部材、T……用紙(被転写材)、TN……トナー

Claims (9)

  1. 画像形成装置に設けられ、シート状の被転写材に転写されたトナー画像を構成するトナーを溶融して前記被転写材に定着させる定着装置であって、
    無端ベルト状で周方向に回転可能な第1回転体と、
    前記第1回転体の内部に配置され、該第1回転体を内側から加熱するヒータと、
    前記第1回転体の内部に配置され、該第1回転体の内周面に当接する受圧部材と、
    前記第1回転体の内部に配置され、前記受圧部材を支持する支持部材と、
    前記第1回転体を介して前記受圧部材との間で前記被転写材を挟持して定着ニップを形成する回転可能な第2回転体と、
    前記第1回転体の外周面又は内周面の温度を検出する温度検出部材と、
    前記温度検出部材により検出される前記第1回転体の外周面又は内周面の温度に基づいて前記第1回転体の回転状態の良否を判定する回転判定部と、を備える
    定着装置。
  2. 前記支持部材は、前記第1回転体の軸方向に視た場合に、前記受圧部材から前記第1回転体の径方向中心に向かって延びていると共に、前記温度検出部材と前記ヒータとの間に配置される
    請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記温度検出部材は、前記受圧部材に接触した状態で配置される
    請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記第2回転体を回転駆動させる第2回転体駆動部を更に備え、
    前記ヒータにより前記第1回転体が加熱され且つ前記第2回転体駆動部により前記第2回転体が回転駆動されると共に前記第1回転体が従動回転している状態において、前記温度検出部材により検出される所定時間経過後における前記第1回転体の温度の上昇値が所定の閾値よりも小さい場合に、
    前記回転判定部は、前記第1回転体の回転状態が異常であると判定し、前記ヒータによる前記第1回転体の加熱及び前記第2回転体駆動部による前記第2回転体の回転駆動を停止させる
    請求項1から3のいずれかに記載の定着装置。
  5. 前記ヒータは、前記第1回転体の軸方向に沿う中央部領域が発熱可能な第1ヒータと、前記第1回転体の軸方向に沿う両端部領域が発熱可能な第2ヒータと、を有し、
    前記温度検出部材は、前記第1ヒータに対応して前記第1回転体の軸方向に沿う中央部に配置される第1温度検出部材と、前記第2ヒータに対応して前記第2回転体の軸方向に沿う両端部に配置される第2温度検出部材と、を有する
    請求項1に記載の定着装置。
  6. 前記第2回転体を回転駆動させる第2回転体駆動部を更に備え、
    前記第1ヒータ及び前記第2ヒータにより前記第1回転体が加熱され且つ前記第2回転体駆動部により前記第2回転体が回転駆動されると共に前記第1回転体が従動回転している状態において、前記第1温度検出部材により検出される所定時間経過後における前記第1回転体の温度の上昇値と前記第2温度検出部材により検出される所定時間経過後における前記第1回転体の温度の上昇値との差又は商が所定の閾値よりも大きい場合に、
    前記回転判定部は、前記第1回転体の回転状態が異常であると判定し、前記第1ヒータ及び前記第2ヒータによる前記第1回転体の加熱及び前記第2回転体駆動部による前記第2回転体の回転駆動を停止させる
    請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記第2回転体を回転駆動させる第2回転体駆動部を更に備え、
    前記ヒータにより前記第1回転体が加熱され且つ前記第2回転体駆動部により前記第2回転体が回転駆動されると共に前記第1回転体が従動回転している状態において、前記温度検出部材により検出される所定時間経過後における前記第1回転体の温度の上昇値が所定の閾値よりも大きい場合に、
    前記回転判定部は、前記第1回転体の回転状態が異常であると判定し、前記ヒータによる前記第1回転体の加熱及び前記第2回転体駆動部による前記第2回転体の回転駆動を停止させる
    請求項1に記載の定着装置。
  8. 前記回転判定部により前記第1回転体の回転状態が異常であると判定された場合に前記第1回転体の回転状態の異常を報知する報知部を更に備える
    請求項1から7のいずれかに記載の定着装置。
  9. 表面に静電潜像が形成される像担持体と、
    前記像担持体に形成された静電潜像にトナー画像を現像する現像器と、
    前記像担持体に形成されたトナー画像を直接的又は間接的にシート状の被転写材に転写する転写部と、
    請求項1から8のいずれかに記載の定着装置と、を備える
    画像形成装置。
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