JP6180555B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
定着装置の定着設定条件は、画像形成装置で設定した記録材上トナー量が最大となるとき、特に複数色のトナーを用いるカラー画像形成装置では、最大積層時の全ベタ画像などの条件においても、定着不良を起こさない条件に設定される。ここで、定着設定条件には、定着装置の設定温度、定着ローラまたは定着フィルムと加圧ローラ間の加圧力、定着装置の記録材搬送速度などが挙げられる。一方で、そうした定着設定条件では、黒色文字のみのようなトナー量の少ない画像の場合に、定着過多となってホットオフセットや記録材のカールなどを起こし、また必要以上の電力を消費することとなることが懸念されている。
こうした課題を解決するため、画像形成装置に接続されたホストコンピュータやイメージスキャナより送信される画像データから画像濃度情報などを検出してトナー量を推測し、それに応じて定着設定条件を変更する方法が提案されている。
特許文献1では、複数色のトナーを用いる画像形成装置において、ドットにより画像を形成する際に、ドットの重複を検知し、その重複数に応じて定着設定条件を変更している。特許文献2では、同じく複数色のトナーを用いる画像形成装置において、レーザスキャナの1ドットライン中のトナー色の重複を検出し、その重複状態に応じて定着設定条件を変更している。
すなわち、特許文献1及び特許文献2、いずれの場合も画素1ドット毎のトナー色の重複を検出するため、画像形成装置の画素数の大きい場合に、ドットの重複の検出に時間が掛ってしまうことが懸念される。ドットの重複の検出に時間が掛ってしまった場合には、ドットの重複を検出した結果を定着設定条件へ反映する前に、記録材は定着装置へ到達することとなり、狙い通りの制御が出来なくなってしまう。さらに、画像形成装置のプリントスピードが速い場合には、こうした問題がより助長される。
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、画像データから濃度情報を取得して定着条件を設定する場合において、濃度情報の取得時間を短縮することを目的とする。
画像データに基づいた画像を記録材に形成する画像形成部と、
前記画像データからトナー濃度情報を取得する取得部と、
加熱部材と、前記加熱部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記画像が形成された記録材を前記ニップ部で搬送しながら加熱して前記画像を記録材に定着する定着部と、
前記加熱部材の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記加熱部材に供給する電力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置において、
前記制御部は、記録材毎に各々の記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度を設定可能であって、
連続的に複数の記録材に前記画像を形成するときに、前記取得部は、1枚目からN枚目(N≧2)までの記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報を取得し、k枚目(2≦k≦N)の前記画像のトナー濃度がk−1枚目の前記画像のトナー濃度よりも高い場合、前記制御部は、前記k−1枚目の前記目標温度を前記k−1枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも低い温度に設定し、前記k枚目の前記目標温度を前記k枚目の前記トナー濃度
情報に応じた前記目標温度に設定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために本発明にあっては、
画像データに基づいた画像を記録材に形成する画像形成部と、
前記画像データからトナー濃度情報を取得する取得部と、
加熱部材と、前記加熱部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記画像が形成された記録材を前記ニップ部で搬送しながら加熱して前記画像を記録材に定着する定着部と、
前記加熱部材の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記加熱部材に供給する電力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置において、
前記制御部は、記録材毎に各々の記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度を設定可能であって、
連続的に複数の記録材に前記画像を形成するときに、前記取得部は、1枚目からN枚目(N≧3)までの記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報を取得し、
k枚目(3≦k≦N)の前記画像のトナー濃度がk−1及びk−2枚目のいずれの前記画像のトナー濃度よりも高く、前記k−1枚目の前記画像のトナー濃度と前記k−2枚目の前記画像のトナー濃度とが同じ場合、
前記k枚目において設定する前記目標温度は、前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度であって、
前記k−1枚目及び前記k−2枚目において各々設定する前記目標温度は、前記k−1枚目及び前記k−2枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k枚目において設定する前記目標温度よりも低く、
前記k−1枚目において設定する前記目標温度の方が前記k−2枚目において設定する前記目標温度よりも高いことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために本発明にあっては、
画像データに基づいた画像を記録材に形成する画像形成部と、
前記画像データからトナー濃度情報を取得する取得部と、
加熱部材と、前記加熱部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記画像が形成された記録材を前記ニップ部で搬送しながら加熱して前記画像を記録材に定着する定着部と、
前記加熱部材の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記加熱部材に供給する電力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置において、
前記制御部は、記録材毎に各々の記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度を設定可能であって、
連続的に複数の記録材に前記画像を形成するときに、前記取得部は、1枚目からN枚目(N≧3)までの記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報を取得し、
k枚目(1≦k≦N−2)の前記画像のトナー濃度がk+1枚目及びk+2枚目の前記画像のトナー濃度よりも高く、前記k+1枚目の前記画像のトナー濃度と前記k+2枚目の前記画像のトナー濃度とが同じ場合、
前記k枚目において設定する前記目標温度は、前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度であって、
前記k+1枚目及び前記k+2枚目において各々設定する前記目標温度は、前記k+1枚目及び前記k+2枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k枚目において設定する前記目標温度よりも低く、
前記k+1枚目において設定する前記目標温度の方が前記k+2枚目において設定する前記目標温度よりも高いことを特徴とする。
また、上記目的を達成するために本発明にあっては、
画像データに基づいた画像を記録材に形成する画像形成部と、
前記画像データからトナー濃度情報を取得する取得部と、
加熱部材と、前記加熱部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記画像が形成された記録材を前記ニップ部で搬送しながら加熱して前記画像を記録材に定着する定着部と、
前記加熱部材の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記加熱部材に供給する電力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置において、
前記制御部は、記録材毎に各々の記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度を設定可能であって、
連続的に複数の記録材に前記画像を形成するときに、前記取得部は、1枚目からN枚目(N≧2)までの記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報を取得し、k枚目(2≦k≦N)の前記画像のトナー濃度がk−1枚目の前記画像のトナー濃度よりも低い場合、前記制御部は、前記k−1枚目の前記目標温度を前記k−1枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度に設定し、前記k枚目の前記目標温度を前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k−1枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも低い温度に設定することを特徴とする。
(1)画像形成装置について
図1は、実施例1に係る画像形成装置の概略構成を説明するための断面図である。この画像形成装置は、電子写真方式を用いて、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色のトナー像を重ね合わせることでフルカラー画像を得る、フルカラーレーザプリンタである。
0と、画像形成装置に接続された不図示のホストコンピュータやイメージスキャナより送信される画像データから、画像形成用の画像信号を形成するビデオコントローラ51と、を有している。制御部50及びビデオコントローラ51は、設定手段に相当する。
制御部50は、ROMやRAMなどのメモリとCPUとからなる。メモリには、記録材P上に画像を形成するための画像形成制御シーケンスや、定着装置20の定着温度制御シーケンスなどが記憶されている。またビデオコントローラ51は、受信した画像データから画像の濃度情報を検出する処理も行う。
15は、中間転写ベルト6用のクリーニング手段としてのベルトクリーニングブレード
である。ベルトクリーニングブレード15は駆動ローラ7に対向するように設けられている。
また、本実施例の画像形成装置は、記録材供給部としての記録材カセット60を備え、記録材カセット60には、記録材Pを画像形成装置内部に導入するための給送ローラ61を備えている。そして、記録材カセット60に積載された記録材Pは、給送ローラ61によって1枚ずつ分離、給送された後、レジストローラ12に向かって記録材導入路62を搬送ローラ17によって搬送される。
そして、その感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面の帯電面に対し露光装置5よりビットマップデータ由来の画像信号に応じたレーザ光が走査露光される。これにより、感光体ドラム1Y,1M,1C,1K表面の帯電面に、画像データに応じた静電潜像が形成される。
る現像工程と、一次転写ローラ9による一次転写工程とが、中間転写ベルト6の回転に同調して、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に対して行われる。
このようにして、中間転写ベルト6表面に各色のトナー画像が順次重ねて形成されていく。このように、中間転写ベルト6は、記録材Pに形成すべきカラー画像の未定着トナー像を担持する機能を有する。
ここで、画像形成ステーション31Y,31M,31C,31K、露光装置5、中間転写ベルト6、2次転写ローラ13は、入力された画像データに基づいて記録材にトナー像を形成するトナー像形成手段に相当する。
記録材P上に転写されたカラートナー画像は、定着手段としての定着装置20の定着ニップ部Nに導入され、熱と圧力を受けることによって、記録材P上に加熱定着される。定着装置20の定着ニップ部Nを出た記録材Pは排出ローラ24により排出トレイ25上に排出される。
図2は、本実施例の定着装置20の概略構成を示す断面図である。この定着装置20はフィルム方式の定着装置である。以下の説明において、定着装置及びこの定着装置を構成する部材に関し、長手方向とは、記録材の画像形成面において記録材搬送方向と直交する方向をいう。また、短手方向とは、記録材の画像形成面において記録材搬送方向と平行な方向をいう。また、幅とは、短手方向の寸法をいう。
定着フィルム22に内包されるヒータホルダ26は、半円状の形状をした液晶ポリマーなどの耐熱性樹脂からなり、セラミックヒータ27及び温度検知手段としてのサーミスタThを保持している。また、ヒータホルダ26は定着フィルム22のガイドも兼ねている
。
定着フィルム22内のセラミックヒータ27は、アルミナや窒化アルミなどの基材上に銀ペーストなどからなる発熱体を備えている。このセラミックヒータ27に対して不図示の電源から通電を行うことで発熱させ、基層22a、弾性層22b、離型層22cを介して定着フィルム22の外周面(表面)が加熱される。
この加圧ローラ23は、定着フィルム22に対して略平行に配設され、芯金23aの長手方向両端部が装置フレームに回転自在に保持されている。
制御部50は、プリント信号の入力に応じて、加圧ローラ23の芯金23aの一端部に設けられている駆動ギア(不図示)を、駆動源としての定着モータMo(図2)により回転駆動して、加圧ローラ23を図2に示す矢印方向へ回転させる。この加圧ローラ23の回転により定着ニップ部Nにおいて加圧ローラ23表面と定着フィルム22表面との摩擦力により定着フィルム22に回転力が作用する。その回転力により定着フィルム22は図2に示す矢印方向へ加圧ローラ23と略同じ周速度で従動回転する。
制御部50は、サーミスタThの出力信号(温度検知信号)を取り込み、その出力信号に基づいてトライアックによりセラミックヒータ27に通電する電力を制御することによって、定着フィルム22裏面の温度を所定の定着温度Tに維持する。
以下に、本実施例の画像形成装置の特徴である、濃度情報の画像データからの取得方法と、それに応じた定着温度の設定方法を説明する。本実施例の画像形成装置は、以下に説明する工程により、画像形成装置の画素数の大きさやプリントスピードに関らず、速やかに画像データより濃度情報を取得し、最適な定着条件に設定できる。
ビデオコントローラ51内でのビットマップデータ変換の終了を検出すると、本制御フローをS101よりスタートする。S102で濃度情報検出を開始すると、例えば図4に示すように、記録材P上に形成しようとしている印字領域をエリア分割し、エリア毎に画像データの濃度情報を検出して、それを隙間なく記録材1ページ分全域で繰り返す。
本実施例においては、濃度情報の検出を、記録材Pの1ページ内の最大濃度データ(以下、max−d)を抽出する形で行っている。
S103で記録材P全域のエリアで各色のmax−dの検出終了を判断すると、S104にて各色のmax−dを足し合わせ(C(max−d)+M(max−d)+Y(max−d)+K(max−d))、その合計値をDとする。なお、D値は2バイトの8ビット信号となる。続いて、S105でそのD値を制御部50へ送信する。
ここまでのS101からS105の範囲(図3において破線S10で囲まれる範囲)がビデオコントローラ51での制御フローになり、図3において破線S11で囲まれるS111からS117の範囲が制御部50での制御フローになる。
度FFhを100%とする。この%値(濃度情報)は、実際の記録材P上の単位面積当たりのトナー量と相関するもので(相関関係にあり)、本実施例では記録材上トナー量0.50mg/cm2=100%としている。また、Dは複数のトナー色の最大濃度値の合計なので、D’値は100%を超える場合もあるが、本実施例の画像形成装置では記録材P上のトナー量を全ベタ画像で1.00mg/cm2(D’値で200%相当)を上限として、前記現像バイアス値を調整している。続いてS112にて、D’が100%以下か判断する。100%以下の場合、S113にて定着温度Tを180℃に決定する。100%を超える場合には、S114にてD’が175%以上か判断する。175%以上の場合、S115にて定着温度Tを200℃に設定する。175%未満の場合には、S116にて定着温度Tを、T=0.1875×D’+166.25の関係式で設定する。
以上のように、本実施例の画像形成装置の定着温度設定は、記録材P上単位面積当たりのトナー量が0.875mg/cm2(175%相当)以上のとき、定着温度200℃を必要とすることからこの温度が設定されている。また、記録材P上単位面積当たりのトナー量が0.50mg/cm2(100%相当)以下のときは、定着温度180℃でトナーを定着できることからこの温度が設定されている。また、記録材P上単位面積当たりのトナー量が0.50〜0.875mg/cm2(100%〜175%相当)においては、図5に示すように線形の関係が成り立つように設定している。
このように設定された定着条件(定着温度)で定着動作が行われ、記録材上のトナー像が、該記録材上に定着されることとなる。
図4に示すエリアのx及びyの長さは異なっても構わないが、本実施例の画像形成装置ではそれぞれともに600dpi画素で18dot分の長さに設定した。この18dotの長さは以下のような理由で決定される。
図6は、本実施例において、ライン幅を変えた時の、記録材P上単位面積当たりのトナー量を、全ベタ画像との比(ライン/ベタ比=ラインでの単位面積当たりのトナー量/全ベタでの単位面積当たりのトナー量)で表したものである。図6中の実線は横線、破線は縦線で、記録材P上単位面積当たりのトナー量を、全ベタ画像で1.00mg/cm2としたときのライン/ベタ比である。
一方で本発明者の検討によれば、単位面積当たりのトナー量が増加するにもかかわらず、ライン幅が細くなるほど定着性に優れることが判った。その結果を図7に示す。図7は、本実施例において、ライン幅を変えた時の、定着性ランクを表した図である。
評価環境は、15℃10%RH、評価紙はXerox社製Business4200−105gである。また定着性ランクは、100枚連続プリント時の各プリントページを下記表1の基準で評価した時のポイント値合計である。
一方で、20dot以上のライン幅のときは、画像欠損の目立つ1.5ポイント以上の画像ページ数が増加した。
逆に、18dotを超えるライン幅では定着温度180℃で定着性許容限界を上回る恐れがあるので、濃度情報を検出して180℃を超える定着温度を設定する必要がある。図8は、本実施例において、濃度情報の検出エリア範囲について説明するための図である。
以上の条件では、図8(a)に示すような18dot以上のパッチ(S1)の濃度情報を検出できれば、図8(b)に示すような18dot未満のパッチ(S2)の濃度情報を見落としても構わないことが判る。
記録材P上のトナー像が定着ニップ部Nに突入した際、横線の場合には前後から(短手方向の両側から)、縦線の場合には左右から(長手方向の両側から)、点の場合には周囲全体から、印字面積が小さいほど熱hの回り込みを受ける。このことによって、印字面積が大きい場合より、ライン幅が細くなるほど定着性に優れると考えられる。
熱量=熱伝導率×(温度差/伝熱長さ)×伝熱面の面積×時間
Q=λ×[(Tf−Ts)/H]×(W×L)×t、
q=λ×[(Tp−Ts)/(W×0.5)]×(H×L)×t
なお、ポイントGはライン幅Wの中心位置であることから、伝熱長さを(W×0.5)としている。
従って、Qに対するqの割合の大きい範囲で、x及びyの長さを設定すればよい。
図11は、本実施例において、濃度情報の検出エリア範囲について説明するための図である。例えば、図11(a)に示すような検出エリアより小さいサイズの高濃度パッチ(S2’)が連続する場合、中央のパッチでの定着性低下が懸念されるが、連続的に高濃度エリアが続くと、設定した検出エリアより小さなパッチであっても高い確率で検出可能である。このため、定着温度が適正に設定され、中央のパッチの定着性が低下することはない。
なお、検出ポイントを増やすと検出見落としを軽減できるが、一方で検出時間が長くなるので、x及びyの長さとともに画像形成装置とビデオコントローラ51の能力に合わせて検出ポイント数を決定すればよい。
このように本実施例では、濃度情報を取得する際、記録材の印字領域すべてのドットの濃度情報を取得するものではないので、濃度情報の取得時間を短縮することが可能となる。これにより、画像形成装置の画素数の大きい場合やプリントスピードの速い場合でも、濃度情報を画像形成時の定着条件に、より良好に反映することができ、記録材上のトナー量に応じた定着条件で画像形成することが可能となる。したがって、如何なる条件で画像形成が行われる場合であっても、定着性を良好にしつつ、ホットオフセット及び記録材のカールを防止することが可能となる。
本実施例の画像形成装置は、記録材P上へ実際にトナー像Zを印字する前、具体的には該当印字ページから2〜数ページ前に画像データの濃度情報を取得し、それに応じた定着温度設定を行うことを特徴とする。以下、本実施例の特徴について、図12に基づいて説明する。なお、本実施例の画像形成装置の基本構成は、実施例1の画像形成装置と同様であり、実施例1と同様の構成部分については、その説明を省略する。
比較例では、図12(a)に示すように、連続プリント時に11〜14枚目でD’を100%以下と検出して定着温度180℃とし、15枚目でD’を175%以上と検出して定着温度200℃としている。そして、16枚目以降で再びD’を100%以下と検出して定着温度180℃としている。
しかし、本実施例においては、15枚目の濃度情報検出を12枚目のプリント時に行うこととし、13枚目→14枚目→15枚目と徐々に定着温度Tを200℃へ近づけ、また16枚目以降の定着温度も徐々に定着温度Tを下げるように設定している。
このように本実施例においては、図3で示したフローチャートに従い設定された定着条件は制御部50により変更可能に構成されている。そして、連続プリント時、先の記録材のプリント時における、先の記録材に対して設定された定着条件が変更可能な時点よりも前に、後の記録材に対する定着条件の設定が行われるように制御部50により制御可能に構成されている。
これにより、図12(a)に示した制御時に比べ、温度のオーバーシュート・アンダーシュートや温度の不安定化を防止することができる。
また、本実施例の制御方法は、連続プリント時のプリント開始1,2枚目の定着温度Tの決定に用いた場合には、ファーストプリントアウト時間を遅らせる恐れがあるので、連続プリントのページ数が多くなったときに用いるとよい。
Claims (9)
- 画像データに基づいた画像を記録材に形成する画像形成部と、
前記画像データからトナー濃度情報を取得する取得部と、
加熱部材と、前記加熱部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記画像が形成された記録材を前記ニップ部で搬送しながら加熱して前記画像を記録材に定着する定着部と、
前記加熱部材の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記加熱部材に供給する電力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置において、
前記制御部は、記録材毎に各々の記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度を設定可能であって、
連続的に複数の記録材に前記画像を形成するときに、前記取得部は、1枚目からN枚目(N≧2)までの記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報を取得し、k枚目(2≦k≦N)の前記画像のトナー濃度がk−1枚目の前記画像のトナー濃度よりも高い場合、前記制御部は、前記k−1枚目の前記目標温度を前記k−1枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも低い温度に設定し、前記k枚目の前記目標温度を前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度に設定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記k枚目(2≦k≦N)の前記画像のトナー濃度が前記k−1枚目の前記画像のトナー濃度よりも低い場合、前記制御部は、前記k枚目の前記目標温度を前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k−1枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも低い温度に設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記加熱部材は、筒状のフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記定着部は前記フィルムの内面に接触するヒータを有し、前記ヒータは前記フィルム
を介して前記加圧部材と共に前記ニップ部を形成することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。 - 画像データに基づいた画像を記録材に形成する画像形成部と、
前記画像データからトナー濃度情報を取得する取得部と、
加熱部材と、前記加熱部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記画像が形成された記録材を前記ニップ部で搬送しながら加熱して前記画像を記録材に定着する定着部と、
前記加熱部材の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記加熱部材に供給する電力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置において、
前記制御部は、記録材毎に各々の記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度を設定可能であって、
連続的に複数の記録材に前記画像を形成するときに、前記取得部は、1枚目からN枚目(N≧3)までの記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報を取得し、
k枚目(3≦k≦N)の前記画像のトナー濃度がk−1及びk−2枚目のいずれの前記画像のトナー濃度よりも高く、前記k−1枚目の前記画像のトナー濃度と前記k−2枚目の前記画像のトナー濃度とが同じ場合、
前記k枚目において設定する前記目標温度は、前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度であって、
前記k−1枚目及び前記k−2枚目において各々設定する前記目標温度は、前記k−1枚目及び前記k−2枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k枚目において設定する前記目標温度よりも低く、
前記k−1枚目において設定する前記目標温度の方が前記k−2枚目において設定する前記目標温度よりも高いことを特徴とする画像形成装置。 - 画像データに基づいた画像を記録材に形成する画像形成部と、
前記画像データからトナー濃度情報を取得する取得部と、
加熱部材と、前記加熱部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記画像が形成された記録材を前記ニップ部で搬送しながら加熱して前記画像を記録材に定着する定着部と、
前記加熱部材の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記加熱部材に供給する電力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置において、
前記制御部は、記録材毎に各々の記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度を設定可能であって、
連続的に複数の記録材に前記画像を形成するときに、前記取得部は、1枚目からN枚目(N≧3)までの記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報を取得し、
k枚目(1≦k≦N−2)の前記画像のトナー濃度がk+1枚目及びk+2枚目の前記画像のトナー濃度よりも高く、前記k+1枚目の前記画像のトナー濃度と前記k+2枚目の前記画像のトナー濃度とが同じ場合、
前記k枚目において設定する前記目標温度は、前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度であって、
前記k+1枚目及び前記k+2枚目において各々設定する前記目標温度は、前記k+1枚目及び前記k+2枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k枚目において設定する前記目標温度よりも低く、
前記k+1枚目において設定する前記目標温度の方が前記k+2枚目において設定する前記目標温度よりも高いことを特徴とする画像形成装置。 - 画像データに基づいた画像を記録材に形成する画像形成部と、
前記画像データからトナー濃度情報を取得する取得部と、
加熱部材と、前記加熱部材と共にニップ部を形成する加圧部材と、を有し、前記画像が形成された記録材を前記ニップ部で搬送しながら加熱して前記画像を記録材に定着する定着部と、
前記加熱部材の温度を検知する温度検知部と、
前記温度検知部の検知温度が目標温度になるように前記加熱部材に供給する電力を制御する制御部と、
を備える画像形成装置において、
前記制御部は、記録材毎に各々の記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度を設定可能であって、
連続的に複数の記録材に前記画像を形成するときに、前記取得部は、1枚目からN枚目(N≧2)までの記録材に形成する前記画像の前記トナー濃度情報を取得し、k枚目(2≦k≦N)の前記画像のトナー濃度がk−1枚目の前記画像のトナー濃度よりも低い場合、前記制御部は、前記k−1枚目の前記目標温度を前記k−1枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度に設定し、前記k枚目の前記目標温度を前記k枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも高く且つ前記k−1枚目の前記トナー濃度情報に応じた前記目標温度よりも低い温度に設定することを特徴とする画像形成装置。 - 前記加熱部材は、筒状のフィルムであることを特徴とする請求項5〜7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記定着部は前記フィルムの内面に接触するヒータを有し、前記ヒータは前記フィルムを介して前記加圧部材と共に前記ニップ部を形成することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
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