JP7163033B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真方式や静電記録方式を利用した複写機、プリンタ等の画像形成装置に搭載する定着器、あるいは記録材上の定着済みトナー画像を再度加熱することによりトナー画像の光沢度を向上させる光沢付与装置、等の像加熱装置に関する。また、この像加熱装置を備える画像形成装置に関する。
従来のレーザープリンタ等の電子写真方式を使用した画像形成装置に搭載される定着装置としては、省エネルギー性に優れ、クイックスタートが可能なフィルム加熱方式の装置が知られている。また、さらなる省エネルギー化のために、画像データから求めたトナー載り量に応じて、定着器の定着温度を制御する技術がある。特許文献1では、入力された画像データに画像間引き処理を施したのち、ページ内ドットの最大トナー量(以下載り量)を判定し、載り量の多い画像を定着する場合、少ない載り量の画像を定着する場合よりも定着器の定着温度を高くする方法が開示されている。また、特許文献2では、複数の領域ごとに印字率を算出し、その結果に応じて適切な温度制御を行う方法が開示されている。
特開2016-4231号公報 特開2008-268784号公報
しかしながら、背景技術に開示する構成では、定着に必要な温調温度に必ずしも正確に反映できているとは限らない。例えば、ある形状のベタ黒画像を印字した場合に、そのつながり方によって必要な温調温度が異なるが、その画像のつながりの大きさに起因する定着性の違いを表現できていない場合がある。特許文献1に開示する構成では、最大トナー載り量が同じであれば同じ定着温調となる。このためトナーのり量が一定で画像形状が異なるような場合には対応できない。特許文献2に開示する構成では、領域ごとの印字率が同じであれば同じ定着温調となる。このため印字される面積が一定で画像のつながり方が異なるような場合には対応できない。このため、最も定着性が悪い形状や配置の画像が十分に定着するよう温調温度を設定すると、温調温度設定が高くなり、その他の形状や配置の画像に対しては消費電力が過大になる。従って、低い温調温度で定着できる画像にも関わらず、温調温度を高く設定してしまうため、無駄なエネルギーを消費してしまう。
本発明の目的は、画像パターンによらず良好な定着性をもたらすと共に、不要な電力消費を抑え省エネルギー性に優れた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、
基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して画像データに基づき記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
前記ヒータが加熱する記録材の加熱領域の温度を検知する温度検知部と、
前記発熱体に供給する電力を制御する通電制御部と、を備える画像形成装置において、
前記画像データは複数の画素を含んでおり、前記画像データの一部である所定の数の画素を1つの領域として区分けすることで、前記画像データを複数の前記領域を含むデータ区分に区分けする画像区分部と、
前記データ区分の各領域における印字率に関する値を解析し、前記印字率に関する値が閾値を超えている領域が、どれだけ連続して隣り合うかを示す隣接関係に関する値を取得
する連続性取得部と、を備え、
前記通電制御部は、前記温度検知部が検知する温度と、前記隣接関係に関する値から求める温調目標温度と、に基づいて、前記発熱体の通電を制御し、
前記温調目標温度は、前記隣接関係に関する値に基づいて、複数の前記領域ごとに設定され、
前記通電制御部は、複数の前記領域ごとに設定された前記温調目標温度のうち最大値を、前記画像の加熱における温調目標温度とし、前記温度検知部が検知する温度に基づき前記発熱体の通電を制御することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、
基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して画像データに基づき記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
前記ヒータが加熱する記録材の加熱領域の温度を検知する温度検知部と、
前記発熱体に供給する電力を制御する通電制御部と、を備える画像形成装置において、
前記画像データは複数の画素を含んでおり、前記画像データの一部である所定の数の画素を1つの領域として区分けすることで、前記画像データを複数の前記領域を含むデータ区分に区分けする画像区分部と、
前記データ区分の各領域における印字率に関する値を解析し、前記印字率に関する値が閾値を超えている領域が、どれだけ連続して隣り合うかを示す隣接関係に関する値を取得する連続性取得部と、を備え、
前記通電制御部は、前記温度検知部が検知する温度と、前記隣接関係に関する値から求める温調目標温度と、に基づいて、前記発熱体の通電を制御し、
前記温調目標温度は、前記隣接関係に関する値に基づいて、複数の前記領域ごとに設定され、
複数の前記領域のなかで前記印字率に関する値が閾値を超えている領域である所定の領域のうち、前記隣接関係を形成する前記所定の領域における前記温調目標温度を、前記隣接関係を形成しない前記所定の領域における前記温調目標温度よりも高い温度に設定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、
基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して画像データに基づき記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
前記ヒータが加熱する記録材の加熱領域の温度を検知する温度検知部と、
前記発熱体に供給する電力を制御する通電制御部と、を備える画像形成装置において、
前記画像データは複数の画素を含んでおり、前記画像データの一部である所定の数の画素を1つの領域として区分けすることで、前記画像データを複数の前記領域を含むデータ区分に区分けする画像区分部と、
前記データ区分の各領域における印字率に関する値を解析し、前記印字率に関する値が閾値を超えている領域が、どれだけ連続して隣り合うかを示す隣接関係に関する値を取得する連続性取得部と、
調目標温度を前記隣接関係に関する値に基づいて複数の前記領域ごとに設定する温調設定部と、を備え、
前記通電制御部は、前記温度検知部が検知する温度と、前記隣接関係に関する値から求める前記温調目標温度と、に基づいて、前記発熱体の通電を制御し、
前記閾値を第1の閾値とし、複数の前記領域のうち前記印字率に関する値が前記第1の閾値を超えている領域を第1の領域とし、
前記連続性取得部は、複数の前記領域のうち前記印字率に関する値が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上、前記第1の閾値未満となる第2の領域が、どれだけ連続して隣り合うのかを示す、前記第2の領域の隣接関係に関する値の大きさを取得し、
前記温調設定部は、前記第1の領域の隣接関係に関する値の大きさと、前記第2の領域の隣接関係に関する値の大きさと、に基づいて、複数の前記領域ごとに温調目標温度を設定することを特徴とする。
また、上記目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、
基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して画像データに基づき記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
前記ヒータが加熱する記録材の加熱領域の温度を検知する温度検知部と、
前記発熱体に供給する電力を制御する通電制御部と、を備える画像形成装置において、
前記画像データは複数の画素を含んでおり、前記画像データの一部である所定の数の画素を1つの領域として区分けすることで、前記画像データを複数の前記領域を含むデータ区分に区分けする画像区分部と、
前記データ区分の各領域における印字率に関する値を解析し、前記印字率に関する値が閾値を超えている領域が、どれだけ連続して隣り合うかを示す隣接関係に関する値を取得する連続性取得部と、を備え、
前記通電制御部は、前記温度検知部が検知する温度と、前記隣接関係に関する値から求める温調目標温度と、に基づいて、前記発熱体の通電を制御し、
前記印字率は、1つの前記領域に含まれるそれぞれの前記画素が画像部となるドットを含む割合の1つの前記領域における平均値又は中央値又は最頻値のいずれかの値であることを特徴とする。
本発明によれば、画像パターンに応じて適切に温調設定を行うことができ、不要な電力消費を抑え省エネルギー性に優れた画像形成装置を提供することができる。
実施例1の発明に係わる画像形成装置の構成図(断面図) 実施例1の発明に係わるプリンタ制御装置のシステム構成を表すブロック図 実施例1の発明に係わる加熱定着装置の構成図(断面図) 実施例1の発明に係わる画像処理部303の機能構成図 実施例1の発明に係わる定着必要温度を算出するフローチャート 実施例1の発明に係わる定着必要温度を算出する際の計算過程の模式図 実施例1の発明に係わるメッシュMの位置の説明図 実施例1の発明に係わる温調温度補正を行う定着制御シーケンスの説明図 線幅の異なるトナー像を定着したときの説明図 実施例1の発明に係わる実験で用いた画像の説明図 実施例2の発明に係わる定着必要温度を算出するフローチャート 実施例2の発明に関する画像の説明図 実施例3の発明に係わる定着必要温度を算出するフローチャート 実施例3の発明に関する画像の説明図 実施例4の発明に係わる定着必要温度を算出するフローチャート 実施例4の発明に係わる定着必要温度を算出する際の計算過程の模式図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
(画像形成装置)
図1に、本発明の実施例に係る画像形成装置、すなわち本発明の実施例に係る加熱定着装置と画像解析手段を備えた画像形成装置を示す。同図は、本発明の実施例に係る画像形成装置の一例としてのモノクロレーザープリンタの概略構成を示す縦断面図である。まず、同図を参照してレーザープリンタの構成を詳細に説明する。なお、本発明は、レーザープリンタ、LEDプリンタ等のプリンタ、デジタル複写機等の加熱定着装置を用いた種々の画像形成装置に適用可能である。
図1に示す画像形成装置100は、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」と記載)1を備えている。感光ドラム1は、OPC(有機光半導体)、アモルファスセレン、アモルファスシリコン等の感光材料を、アルミニウム合金やニッケルなどで形成されたシリンダ上のドラム基体上に設けて構成したものである。感光ドラム1は、駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。
感光ドラム1は、その表面が帯電ローラ2によって、所定の極性・電位に均一に帯電される。帯電後の感光ドラム1は、レーザースキャナ3からのレーザー光によって静電潜像が形成される。レーザースキャナ3は、画像情報に応じてON/OFF制御された走査露光を行い、露光部分の電荷を除去して感光ドラム1表面に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置4で現像され、可視化される。上述の静電潜像は現像ローラ4aによってトナーが付着され、トナー像として現像されるようになっている。トナーは結着樹脂と、離型剤としてのワックス、着色材などを含有した、粒径4~10μmの略球状の粒子である。ベタ黒印字部には複数層のトナー粒子が積層される。
感光ドラム1上のトナー像は、記録材P表面に転写される。記録材Pは、給紙トレイ101に収納されていたものが、給紙ローラ102によって1枚ずつ給紙され、搬送ローラ103等を介して、感光ドラム1と転写ローラ5との間の転写ニップ部Ntに供給される。この際、記録材Pの先端は、トップセンサ104によって検知され、このトップセンサ104の位置と転写ニップ部Ntとの位置、及び記録材Pの搬送速度から、記録材Pの先端が転写ニップ部Ntに到達するタイミングが判別される。感光ドラム1上のトナー像は、上述のようにして所定タイミングで給紙、搬送されてきた記録材P上に、転写ローラ5に転写バイアスを印加することで転写される。
トナー像が転写された記録材Pは、像加熱部としての加熱定着装置6へ搬送され、加熱定着装置6における加熱部材10と加圧ローラ20との間の定着ニップ部にて挟持搬送されつつ、加熱・加圧されて、表面にトナー像が定着される。トナー像が定着された記録材Pは、その後、排紙ローラ106により画像形成装置100上面に形成されている排紙トレイ107上に排出される。尚、この間、排紙センサ105により記録材Pの先端及び後端が通過するタイミングを検知し、ジャム等の発生がないかモニターしている。
一方、トナー像転写後の感光ドラム1は、記録材Pに転写されないで表面に残ったトナーがクリーニング装置7のクリーニングブレード7aによって除去され、次の画像形成に供される。
以上の動作を繰り返すことで、次々と画像形成を行うことができる。尚、本実施例の画像形成装置は、解像度600dpi、30枚/分(LTR縦送り:プロセススピード約168mm/s)、寿命10万枚の装置例である。
(プリンタ制御装置)
図2を用いて、本実施例に係るプリンタ制御装置304について説明する。図2は、本実施例に係るプリンタシステム構成である。プリンタ制御装置304は、コントローラインターフェイス305を用いてホストコンピュータ300と接続し通信を行う。プリンタ制御装置304は、大別してコントローラ部301とエンジン制御部302に分かれている。コントローラ部301ではホストコンピュータ300から受信した情報を基に画像処理部303で文字コードのビットマップ化やグレイスケール画像のハーフトーニング処理等を行い、エンジン制御部302のビデオインターフェイス310へ画像情報を送信する。前記の画像情報にはレーザースキャナ3の点灯タイミングを制御する情報と温調温度や転写バイアスなどのプロセス条件を制御するプリントモードと画像サイズ情報が含まれる
レーザースキャナ3の点灯タイミングの情報は、コントローラ部301からASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)314に送信される。ASIC314は、レーザースキャナ3などの画像形成部340が制御している画像形成部の一部を制御する。
一方、プリントモードや画像サイズなどの情報はCPU(Central Processing Unit、中央演算処理装置)311へ送信される。CPU311は、定着制御部320で加熱定着装置6の制御温度、給紙搬送制御部330で給紙ローラ102の動作間隔制御、画像形成制御部340でプロセススピードや現像/帯電/転写制御を行う。かかる制御において、CPU311は、必要に応じてRAM313に情報をストアする、ROM312若しくはRAM313に保存してあるプログラムを使用する、ROM312若しくはRAM313に保存してある情報を参照するなどを行う。
さらにコントローラ部301は、ユーザがホストコンピュータ上で行った指示に応じて、プリント命令、キャンセル指示などをエンジン制御部302に送信し印字動作の開始や中止などの動作を制御する。
(定着装置)
図3を用いて、本実施例に係るフィルム加熱方式の加熱定着装置6について説明する。加熱定着装置6は、加熱装置としてのフィルムユニット10と加圧ローラ20で構成される。フィルムユニット10には定着部材としての円筒形回転体である定着フィルム13と、加熱部材である加熱ヒータ11と、ヒータ保持部材であるヒータホルダ12で構成される。加熱ヒータ11は、詳しくは後述するが、基板上に設けられた発熱体の通電による発熱を利用した加熱体である。また、フィルムユニット10に対向した加圧部材としての弾性回転体として加圧ローラ20が設けられる。
この様に構成された加熱定着装置6は、定着フィルム13を介して加熱ヒータ11と加圧ローラ20とで形成される圧接ニップ部(定着ニップ部)において、トナー画像tが形成された記録材Pを挟持搬送させる。これによりトナー像tが記録材Pに定着されることとなる。
図3で、加熱ヒータ11における定着フィルム13内面との摺動面と反対側の面には、加熱ヒータ11(による加熱領域)の温度を検知する温度検知部材あるいは温度検知素子としてのサーミスタ14が当接配置されている。定着制御部320(エンジン制御部302)は、サーミスタ14の検知温度に基づいて、加熱ヒータ11が所望の温度になるように加熱ヒータ11に通電する電流の制御を行っている。
加熱ヒータ11は、基板113上に抵抗発熱層112を有する。そして、抵抗発熱層112の絶縁と耐摩耗性の為にオーバーコートガラス111で覆われていて、オーバーコートガラス111が定着フィルム13の内周面に接触する様に構成されている。加熱ヒータ11表面には耐熱性グリース等の潤滑剤を少量塗布している。これにより、定着フィルム13はスムーズに回転することが可能となる。 本実施例の加熱ヒータ11の基板113は、アルミナを用いた。寸法は幅6.0mm、長さ260.0mm、厚み1.00mm、熱膨張率は7.6×10‐6/℃である。本実施例の抵抗発熱層112は、銀パラジウム合金で形成され総抵抗値20Ω、抵抗率の温度依存性は700ppm/℃である。
定着フィルム13は、複合層フィルムである。すなわち、定着フィルム13は、SUS等の薄い金属製素管やポリイミド等の耐熱樹脂とグラファイトなどの熱伝導フィラーを混
練したものを筒状に成型した基層を有する。さらに、その基層の表面に直接又はプライマ層を介してPFA、PTFE、FEP等の離型性層がコーティング又はチューブ被覆されている。本実施例で用いた定着フィルム13は、基層ポリイミドにPFAをコーティングしたものを用いた。総膜厚は70μmで、外周長は57mmである。
図3に示す加圧ローラ20は、鉄等からなる芯金21の上に絶縁性のシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムを発泡させた弾性層22を形成し、その上に接着層としてプライマ処理されて接着性をもつRTVシリコーンゴムを塗布する。そして、更にPFA、PTFE、FEP等にカーボン等の導電剤を分散させたチューブを被覆又はコーティング塗工した離型層23を形成して構成されている。本実施例では、ローラ外径は20mm、ローラ硬度は48°(Asker-C 600g加重)の加圧ローラを使用している。
加圧ローラ20は、不図示の加圧手段により、長手方向両端部から加熱定着に必要なニップ部を形成するべく15Kg・fで加圧されており、長手方向端部から芯金21を介して不図示の回転駆動により、図3の矢印の方向(反時計周り)に回転駆動される。これにより、定着フィルム13はヒータホルダ12の外側を図3の矢印方向(時計周り)に従動回転する。
ヒータホルダ12は、加熱ヒータ11を保持し、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等により形成されている。定着フィルム13が余裕をもってルーズに外嵌され、回転自在に配置されている。本実施例に用いたヒータホルダ12は、耐熱性260℃、熱膨張率6.4×10‐5/℃の液晶ポリマーを用いた。
(定着温度制御部)
通電制御部としての定着制御部320は、温度制御プログラムを有し、温度検知部の温度検知素子としてのサーミスタ14の検知温度を基に加熱ヒータ11温度を所定の温調温度(温調目標温度)に制御する。制御方法としては、比例項、積算項、微分項からなるPID制御が好ましい。PID制御によって周期内でのヒータ通電時間を決定し、不図示のヒータ通電時間制御回路を駆動させヒータ出力電力を決定する。本実施例では制御周期100msec間隔でヒータ出力電力を更新する。
温調温度は後述する画像処理部303からの情報をもとに設定される。また定着制御部320では本実施例で後述する画像処理部303からの情報に加え、定着装置の温まり具合、環境温湿度、印字モード、記録材の種類など従来から行われている各種補正によって温調温度を補正して設定してもよい。
(画像解析部)
図4に画像処理部303の機能構成部を示す。画像処理部303は、画像解析手段としての画像解析部401とその他画像処理部402から構成されている。画像解析部401は、後述するように、連続性取得部及び温調設定部としても機能し、印字する画像に対して必要な温調温度もしくは必要な温調温度に相関のある定着温度相関値を算出する。その他画像処理部402では文字コードの画像変換やグレイスケール画像のハーフトーニング処理等を行い、画像をビットマップ化する。
本実施例の画像形成装置では600dpiの解像度でその他画像処理部402による処理を行っている。また、本実施例の画像解析部401による計算処理順はその他画像処理部402による処理が終了した後の画像データに対して計算処理を行っている。ただし画像処理順はこの限りではなく、適宜選択すればよい。
(画像解析の特徴)
図5、図6を用いて画像解析部401での定着必要温度の算出方法を示す。図5は本件算出方法で定着必要温度を算出する際の処理フローチャートである。この図5のフローに示される処理の内容を、模式図に表したのが図6である。
図5に示す定着必要温度の算出方法のフローチャートにしたがって、ステップごとに詳細に説明する。
<ステップ1>
元画像(600dpi)を複数ピクセルからなるメッシュMで区切り、各メッシュMの平均印字率、すなわち、1つのメッシュMに含まれるそれぞれのピクセルが画像部となるドットを含む割合の平均値、を算出したメッシュ画像に変換する。メッシュMの一辺の大きさは0.25mm(8ピクセル)から5mm(120ピクセル)程度が望ましいが、本実施例では24ピクセル×24ピクセルとした。本実施例における1メッシュの大きさは略1mm×1mmである。本実施例ではメッシュM同士のつながりの長さに応じて必要温調を設定するが、メッシュMが小さすぎるとわずかな画像データのすき間に過敏に反応してしまう。また扱うデータ量も膨大となってしまう。また大きすぎるとメッシュ化の時にメッシュM内の詳細なデータが失われてしまうと共に、離散的な配置として扱うべき画像パターンに対しても一つづきであると判断してしまう恐れがある。したがって、それらとの兼ね合いを考慮して1メッシュの大きさは適宜設定される。
図6(a)のようなベタ黒のデータが配置された元画像に対して24×24ピクセルのメッシュMで区切る。なお、図6(a)~(f)には、画像データの一部としての5×5メッシュの領域を代表的に示しており、縦横に仕切られた1マスが1メッシュに対応する。図6(b)のように各メッシュMに対して、メッシュM内の各ピクセルの平均印字率を算出することでメッシュ画像に変換する。図6(b)では100%を最大値として各メッシュMの平均印字率を個々に算出している。
なお、本実施例では各メッシュMのメッシュデータとして各ピクセルの平均印字率を計算したが、これに限るものではなく、例えば中央値であってもよい。また、最頻値やその他の代表値などを用いてもよい。
各メッシュM(m,n)の平均印字率をR(m,n)とする。図7に示すように、mはメッシュMの縦方向(記録材の搬送方向)の番号、nは横方向(記録材の搬送方向と直交する方向)の番号である。mは記録材先端から数えた番号であり1以上の正の整数である。nは長手中心を含むメッシュMを0とした整数である。mの最大値mmaxは記録材の長さh(mm)である。nの最小値nminと最大値nmaxは記録材の幅w(mm)に応じて決まり、最小値nmin=‐w/2、最大値nmax=w/2である。ピクセル数がメッシュMの整数倍でないときには、メッシュMを割り当てて余ったピクセルについては画像解析処理を行っていないが、実際の印字領域としては記録材の端部から2mmのマスク領域を設定しているため、それによる影響はない。
<ステップ2>
画像解析部401は、連続性取得部として、メッシュ画像から、所定のメッシュとして、閾値Th以上の印字率R(m,n)をもつメッシュMのつながり情報(縦横のつながりの大きさ、すなわち、所定のメッシュが連続して隣り合う数)を算出する。本実施例では図6(b)のメッシュ画像から、閾値Th50%以上の高印字率のメッシュMに対して、縦のつながり長さと横のつながり長さを算出する。この計算は図6cのように閾値Thで2値化した画像に対して縦のつながり長さと横のつながり長さを算出する。
2値化した各メッシュMをE(m,n)とする。
Figure 0007163033000001
横のつながり長さLh(m,n)を算出するには、例えば、印字率が閾値以上の該当メッシュMから左方向に条件分岐で閾値を超えるメッシュMが連続する数をまずカウントする。そして、次に右方向に連続する数をカウントし和をとる。こうすることでそのメッシュMの横のつながり長さを求めることができる。また、全メッシュMに対して、左から印字率が閾値以上のメッシュMの連続数をカウントしていき、カウント開始位置から終了位置までのメッシュMに連続数を代入していく方法でもよい。また図6(c)の2値化されたメッシュ画像に対して、エッジを検出しその座標から連続数を算出してもよい。これらの計算方法は画素数やメッシュMサイズやメモリサイズなどの条件に応じて適宜選択すればよく、ここに例示した方法以外の方法でもよい。縦方向のつながり長さLv(m,n)も同様に計算できる。
図6(c)の2値化されたメッシュ画像に対して、縦のつながり長さLv(m,n)を算出したものを図6(d)に示す。図6(c)の2値化されたメッシュ画像に対して、横のつながり長さLh(m,n)を算出したものを図6(e)に示す。
なお、図6(c)のように2値化されたメッシュ画像を作成してからつながり長さを算出してもよいし、図6(b)のメッシュ画像から閾値Th以上のメッシュMについて直接つながり長さを算出してもよい。
<ステップ3>
ステップ2で算出したつながり情報をもとに、別途設定したテーブルを参照し、必要な温調温度を各メッシュ画像に割り当てる。ステップ2で各メッシュM(m,n)に対して、縦横のつながりの大きさ情報を計算する。その結果をもとに、ステップ3では、表1のように別途設定した温調設定テーブルを参照し、縦のつながり長さLh(m,n)と横のつながり長さLv(m,n)からテーブルを参照した値を各メッシュM(m,n)に設定する。例えば、縦のつながり長さが3、横のつながり長さが2の場合は、表1を参照し、温度T3_2をそのメッシュM(m,n)に割り当てる。また、図6(c)で値0が入っているメッシュM(m,n)については、温度T0_0をそのメッシュMに割り当てる。この値がその位置のメッシュM(m,n)に対して定着に必要な温調温度T(m,n)となる。基本的に、大きなつながり長さをもつメッシュMに対しては高い温調温度を設定するようにテーブル設定を行っている。また、本実施例では10mm以上のつながり長さをもつ画像に対しては定着性が大きく変わらなかったため、10個以上のつながり長さを有するメッシュM(m,n)は10個のつながり長さの温調温度と同値に設定した。しかしながら、定着構成などにより適宜テーブルは変更すればよい。
なお、本実施例では温調温度の値を直接テーブルに設定しているが、基準温調温度に対する補正値であってもよいし、必要な温調温度に相関のある値であってもよいし、定着性に相関のある値であってもよい。
(表1 温調設定テーブル)
Figure 0007163033000002
尚、本実施例で実際に用いた温調テーブルは下表の通りである。
(表2 本実施例で用いた温調設定テーブル)
Figure 0007163033000003
<ステップ4>
ステップ3で割り当てられた各メッシュM(m,n)を定着するために必要な温調温度に対して補正を加える。本実施例では、A:搬送方向補正、B:トナー印字履歴補正を行う。
A:搬送方向補正
各メッシュMの搬送方向位置に応じて各メッシュM(m,n)に割り当てられた温調温度について補正を行う。記録材先端からの位置mに応じて下記のように各メッシュM(m,n)に補正値TA(m,n)を加える。
(表3 搬送方向補正)
Figure 0007163033000004
B:トナー印字履歴補正
トナーが印字されている箇所の定着動作を行う場合、トナーを溶融するために定着フィルムから熱が奪われるため、その箇所のフィルム温度が低下する。その温度が低下した箇所のフィルムが1周後に定着動作を行う場合、その箇所はフィルム温度が若干低下しているため、より高い温調設定をすることが必要となる。すなわち、画像データのメッシュのうち、記録材の搬送方向の下流側のメッシュが既に接触したフィルムの領域と接触することになる上流側のメッシュにおける温調目標温度を、補正前よりも高い温度に補正する。本実施例では、あるメッシュM(m,n)のフィルム周期前M(m-57,n)、M(m-114,n)、M(m-171,n)、M(m-228,n)に印字データがある場合、そのメッシュM(m,n)に対して補正を加える。すなわち、57メッシュがフィルムの周長(記録材搬送方向における長さ)に略相当する。
ある位置(m,n)のメッシュM(m,n)の補正値を算出する。補正値TB(m,n)は以下の式で算出する。
Figure 0007163033000005

a、b、c、dは係数で本実施例ではa:3.0、b:1.5、c:1.0、d:0.5としている。なお、この計算処理は計算対象が記録材領域からはみ出る場合には行わない。例えばmが58~114の範囲のメッシュMはフィルム1周前のメッシュMは存在するが、2周前は存在しないため、計算は右辺第一項まで行う。
各メッシュM(m,n)の補正後の定着必要温度Tf(m,n)とすると、以下のようになる。
Figure 0007163033000006
<ステップ5>
ステップ4で各メッシュM(m,n)の補正後の定着必要温度Tf(m,n)に対して、記録材の1ページ内のメッシュMに対して最大値を算出し、その最大値をそのページに必要な温調温度Tpとする。
Figure 0007163033000007
例えばA4サイズの記録材に全面ベタ黒パターンを印字する場合などは、紙後端付近のメッシュについて考えると、表2よりT=192℃、表3よりTA=2℃、式2よりTB=6℃となる。そして、式3よりTf=200℃となり、そのページの温調温度Tp=200℃となる。同様にベタ白の場合は、紙後端付近のメッシュについて考えると、表2よりT=180℃、表3よりTA=2℃、式2よりTB=0℃となり、式3よりTf=182℃となり、そのページの温調温度Tp=182℃となる。
本実施例では上記ステップに従い算出された検知画像の定着必要温度Tpを用いて、後述の定着温調制御を行う。
(本実施例の定着制御部)
図8は、本件の画像解析を基にした温度補正を行う定着温度制御シーケンスの説明図である。図8中点線部は本実施例における基本シーケンスでの温度設定を表しており、実線が本実施例による定着必要温度によって制御が変更されたときの定着必要温度Tpによる温度設定である。
ホストコンピュータ300により、プリント命令と画像がコントローラインターフェイス305へ送信されると、画像処理部303は受信した画像情報を基に、画像解析部401は前述の温調温度Tpを算出する。次に、エンジン制御部302はコントローラ部301からの信号に基づき、プリント動作を開始する。プリント動作開始時は図8に記載の設定温度180℃で動作を開始する。尚、本実施例による方法によって温調温度Tpが報知されない場合の温調設定として通紙中温調を200℃に設定している。その場合には図8中の点線で表された温調制御となる。前回転温調から通紙中温調200℃に移行し、記録材後端が定着ニップを抜けた際に、190℃に移行し、次の記録材が通紙された時には再び200℃温調になる。このような温調設定にすることで、どのような画像パターンの定着動作を行ったとしても、定着することができる。
次に、本実施例の定着動作として、一枚目の記録材先端が定着ニップ突入から定着フィルム一周前のタイミングで、一枚目の画像に対応した本実施例に記載の方法で算出した温調温度Tpを受け取り、温調温度を変更する。図8中の実線で示された1枚目の記録材に対する温調温度はTp=190℃の場合を表している。
仮に記録材先端が定着ニップに突入したタイミングから温調温度を低く変更すると、フィルムは前回転温調によって暖められているため、実際に記録材先端部が受け取る熱量としては、過大になってしまう。そのため、本実施例では記録材が定着ニップに突入する定着フィルム1周前のタイミングで、前回転温調180℃から、Tp-20℃の値に変更する。すなわちフィルム1周前の前回転温調を180℃から170℃に変更する。通紙中については算出された一枚目の温調温度Tpに設定される。
その後、記録材後端が定着ニップを抜けた際に、後続記録材に印字するトナー像に対応した本実施例に記載の方法で算出した温調温度Tpによって、温調温度を変更する。図8ではTp=187℃の場合を表している。後続紙については、後続紙の画像情報を元に算出した温調温度Tpに対して-10℃の値に変更する。すなわち177℃に変更する。通紙中については算出された二枚目の温調温度Tpに設定される。記録材後端が定着ニップを抜け、さらなる後続紙がいない場合には定着動作は終了する。
上記の様に制御することで本実施例では、画像パターンによらず良好な定着性が得られると共に、不要な消費電力を抑え省エネルギー性に優れた画像形成装置を提供することができる。
(本実施例の効果の説明)
次に本実施例の効果について説明する。
まず図9を用いて記録材P上に線幅の小さい画像と大きい画像を印字し、定着動作を行
っているときの熱の流れを説明する。図9(a)は、記録材P上に線幅の細い画像、すなわち、メッシュデータが所定の閾値以上となる所定のメッシュのうち、所定のつながりを形成しないメッシュあるいは所定のつながりの大きさが小さいメッシュ群が形成された場合を示している。図9(b)は、線幅の太い画像、すなわち、所定のつながりの大きさがある程度の大きさを有するメッシュ群が形成されている場合を示している。図9(a)は線幅が細いために記録材上にトナーtが印字されている領域に隣接する部分から、熱流Qを受けることができる。それに対し、図9(b)は線幅が太いために記録材上にトナーtが印字されている領域に隣接する部分から、熱流Qを受けることができる領域が限られている。結果的にトナーが印字されている領域に対して、単位面積当たりに定着フィルムから受け取る熱量が図9(a)の方が大きくなる。そのため図9(a)のような線幅の小さな画像の方が定着性が良化する。すなわち、より少ない温調温度で定着可能である。
次に図10を用いて画像パターンをふったときの、従来の方法と本実施例の検知方法を比較する。図10に示すように、記録材Pの後端部の略同一箇所にそれぞれベタ黒パターンが印字されている。図10(a)に示した画像aは4mm角のベタ黒パターンが4mmの間隔をあけて縦3個、横5個で配置されている。図10(b)に示した画像bは画像aの画像の間隔がなくなり、一つの塊りにつながったパターンである。すなわち縦12mm、横20mmのベタ黒パターンである。図10(c)に示した画像cは画像aの4mm角パターンの間隔が0.2mmとなったパターンである。図10の3つの画像の印字面積はそれぞれ同一の面積となっている。
3つの画像について定着に必要な温度を検討した結果を表3に示す。画像aは画像bに比べて低い温調温度で定着できた。前述したように、画像aのような離散的なパターンは、画像bのようなまとまったパターンに比べて熱の回り込みによって定着性が良化するためである。ただし画像cのようにわずかな間隔しかない場合には十分な熱の回り込み効果が得られないため、画像bと同様の高い温調温度が必要となった。
(表4 図10の画像に対する各検知方式)
Figure 0007163033000008
次に画像解析方法について比較する。比較例1はトナーの載り量の最大値で検知した場合、比較例2は印字率で検知した場合、比較例3はベタ黒のピクセルのサイズで検知した場合であり、それぞれの方法で検知を行った場合、各画像に対してどのように温調設定が可能かが表4に示されている。比較例1ではトナー載り量の最大値で検知するため、トナー載り量の最大値が同一である3つの画像に対して異なる検知結果を得ることができず、温調設定を変えることができない。比較例2ではトナーの印字率で検知するため、面積が同一である3つの画像に対して異なる検知結果を得ることができず、温調設定を変えることができない。比較例3では画像aに対して画像bはベタ黒のピクセルのサイズが大きいため適切に検知することができるが、画像cについては小さいサイズのベタ黒パターンであると検知してしまうため、温調温度を画像aと同様に設定してしまった。その結果、画像cのようなパターンを印字した際に定着不良が発生してしまう可能性がある。
本実施例の方法では、前述したように元画像に対して24×24ピクセルのメッシュMに区切り、各メッシュMの平均印字率を算出したメッシュ画像の閾値Th以上のつながり情報に応じて適切な温調温度を割り当てる。画像aに対して画像bと画像cはメッシュ画
像のつながり長さが大きいため適切に切り分けて検知することができる。また画像bと画像cはメッシュ画像にして閾値Thで切ることで、画像cのわずかな間隔が埋まる。そのためわずかな隙間に対して過敏に反応せず、画像bと画像cはほぼ同様の検知結果が得られる。そのため、画像b、画像c共に高い温調設定にすることができる。すなわち3つの各画像に対して適切な温調温度を設定することができる。
以上のように本実施例に記載の画像形成装置は、前述した方法で画像解析を行うことで各画像に応じて適切に温調温度設定でき、画像パターンに応じた最適の定着温度制御が得られる。また、各メッシュに対して必要な温調温度を割り当てていく方式のため、位置に応じた補正がしやすい利点もある。これにより、画像パターンによらずに良好な定着性を得つつ、省エネルギー性能の高い画像形成装置を提供することができる。
ところで、本実施例の画像形成装置100にはホストコンピュータ300を接続し印字を行ったが、ホストコンピュータ300の代わりにネットワーク上で接続されたコンピュター、もしくはプリントサーバを接続して印字しても良い。上記の画像解析および温調温度補正量の決定は、コントローラ301上の画像処理部303で行っていたが、これに限定されるものではない。画像解析部や温調温度補正量算出の一部もしくは全てをホストコンピュータ、ネットワーク上のプリンタ、およびプリントサーバが所有するプログラムで行っても良い。
本実施例で設定したメッシュMサイズは24ピクセル×24ピクセルであるが、本実施例の意図は領域を限定するものではなく、画像形成装置の特性に応じて検出範囲の大きさや形状を変更しても良い。
本実施例で算出した温調温度補正は、前述したように温調温度を決定するための定着モードや、不図示の環境検知手段などによる周辺環境情報、不図示のメディアセンサなどによる記録材種類判断手段などの情報を基に変更しても良い。
本実施例の定着制御では温調温度のみの変更を行ったが、温調温度制御に用いるPID制御のゲインやオフセット電力量を変更しても良い。
本実施例の定着制御では検知画像を含む記録材が定着ニップに突入する前に温調温度を変更したが、画像解析手段によって解析された画像のトナー像が定着ニップに突入する前に変更しても良いし、もっと早い段階で変更するようにしてもよい。
本実施例では1ページにつき1つの検知結果を算出するようにしていたが、これに限定されない。例えば、定着フィルム周期などの搬送方向の領域毎にメッシュをグループ分けし、それぞれのグループにおいて最適な温調温度を算出することで、ページ内で温調温度を変更する場合にも対応することができる。
本実施例では画像解析部401による計算処理順はその他画像処理部402による処理が終了した後の画像に対して行ったが、その他画像処理部402による処理を行う前に計算処理を行うこともできる。
[実施例2]
本発明の実施例2について説明する。実施例2では、実施例1に加えて、横方向のメッシュ位置nに応じて検知結果にさらなる補正を加える。使用する定着装置の構成や通紙する記録材Pのサイズによっては、記録材Pの両端部の定着性が中央部に比べて悪い場合がある。また、ヒータ11裏面に熱容量の大きな部材が局所的に当接している箇所があると、その部分の定着性が他の部分に比べて悪くなる場合がある。例えば、ヒータの異常発熱により作動してヒータに供給する電力を遮断するサーモスイッチや温度ヒューズ等の安全素子が、ヒータに直接、若しくは、保持部材等を介して間接的に当接する構成が採用される場合がある。そのような箇所に対しては定着に必要な温調温度を高く設定する必要がある。
以下では、記録材Pの両端部の定着性の低下に対する対策例としての実施例2について説明する。実施例2における基本的な画像形成装置の構成、画像解析以外の処理に関しては実施例1と同様のために省略する。本実施例では端部の定着性が悪い場合について、補正方法を示す。
図11に示す定着必要温度の算出方法のフローチャートにしたがって説明する。
(画像解析の特徴)
<ステップ1>~<ステップ4>
実施例1と同様のため省略する。
<ステップ5>
本実施例では、ステップ4で搬送方向の補正を加えた各メッシュM(m,n)の定着必要温度Tf(m,n)に対して、長手方向の位置に応じて検知結果にさらなる補正を加える。具体的には、以下の式に従って本実施例の補正TC(m,n)を加える。本実施例では記録材が最大通紙可能幅であるLTRサイズ(216mm×279mm)の場合に補正を行う。A4サイズはLTRサイズより幅が狭く、端部定着性が低下する問題がないため本制御は作用しない。
Figure 0007163033000009
上式はLTRサイズの記録材に対して、左右5mmの余白を除いた画像印字領域のうち、左右3mmの領域に位置するメッシュM(m,n)に対して、定着必要温度が5℃だけ補正されることを意味する。すなわち図12(a)のような画像と図12(b)のような長手位置のみが異なる画像を比較した場合、長手端部に位置する破線で囲まれた領域Cについて補正値TCが加えられる。そのため、定着性の弱い長手端部に位置する図12(b)の破線で囲まれた領域C内のベタ黒画像に位置するメッシュ部の定着必要温度が高くなる。
<ステップ6>
実施例1と同様、ステップ5で各メッシュMの補正後の定着必要温度Tf´(m,n)に対して、記録材の1ページ内のメッシュMに対して最大値を算出し、その最大値をそのページに必要な温調温度Tpとする。
Figure 0007163033000010
本実施例のように計算処理を行うことで、図12(b)のような最端部に厳しい画像がある場合のみだけ温調温度を上げるように設定することができる。そのため、定着性の厳しい位置の定着性を確保するために一律に温調を上げて設定する場合に比べて、画像に応じて適切に温調を下げて設定できるケースが多くなり、良好な定着性を得つつ、省エネルギー性能の高い画像形成装置を提供する事ができる。
本実施例では端部の定着必要温度を補正したが、長手の領域毎に必要温調を算出し領域毎に最適な温調温度を算出してエンジン制御部に情報を送ることで、エンジン制御側で補正を行って最終的な温調温度を決定することでも同様の効果を得ることができる。
[実施例3]
本発明の実施例3について説明する。実施例3では実施例1に加えて、温度検知素子の位置する領域の印字率にしたがって検知結果にさらなる補正を加える。温度検知素子の領域に画像が形成されている場合、トナーを溶融するためにフィルムから熱が奪われるため、温度を一定に保とうとして電力が多く投入される。これによる定着性の変動を予想し、温調温度を適切に設定する。実施例3における基本的な画像形成装置の構成、画像解析の処理に関しては実施例1と同様のために省略する。
図13に示す定着必要温度の算出方法のフローチャートにしたがって説明する。
(画像解析の特徴)
<ステップ1>~<ステップ5>
実施例1と同様のため省略する。
<ステップ6>
定着必要温度Tpを算出するまでは実施例1同様である。
本実施例では、サーミスタ部に相当する長手の位置について、印字率を算出する。具体的にはサーミスタ部に相当する長手方向のメッシュ位置tmに対して長手位置nがtm±5個の範囲のメッシュMに対して平均印字率Rtmを算出する。本実施例においてサーミスタの長手メッシュM位置番号tmは25である。
Figure 0007163033000011

Figure 0007163033000012
ここでeは係数であり本実施例では、3である。サーミスタ部の印字率が最大値(すなわち100%)の場合、電力が多く投入されるため、温調温度としては3℃分だけ低い温調設定で定着できる。そのため、定着必要温度Tpをサーミスタ部の印字率Rtmに応じて補正している。
本実施例のように計算処理を行うことで、図14(a)のようにサーミスタ部D以外の領域にベタ黒の縦帯がある場合に比べて、図14(b)のようにサーミスタ部Dの領域にベタ黒の縦帯がある場合は低い温調設定にすることができる。そのため、定着性の厳しい位置の定着性を確保するために一律に温調を上げて設定する場合に比べて、画像に応じて適切に温調を下げて設定できるケースが多くなり、良好な定着性を得つつ、省エネルギー性能の高い画像形成装置を提供する事ができる。
本実施例ではサーミスタ部Dの印字率Rtmについて、搬送方向全体の平均値を算出したが、これに限定されるものではない。例えば、搬送方向の位置毎(例えばフィルム周期毎)に計算して、それぞれの印字率に応じた補正値を算出して、各メッシュM(m,n)の補正後の定着必要温度Tf(m,n)に対して搬送方向の位置に応じて各々補正をするようにしてもよい。
また定着必要温度を補正せずに、サーミスタ部の印字率を算出した情報をエンジン制御部に情報を送ることで、エンジン制御側で補正を行って温調温度を決定することでも同様の効果を得ることができる。
[実施例4]
実施例1では、ステップ2で閾値Thを50%として設定し、閾値以上のメッシュMのつながり長さを算出した。本発明の実施例4では実施例1に加えて、薄めの中間調の検知を行うために、第2の閾値Th2を設定し、閾値Th2以上閾値Th未満のメッシュ印字率R(m,n)をもつメッシュM(m,n)についてもつながり長さを算出し、定着必要温度を算出する。すなわち、閾値Thを第1の閾値とし、第2の閾値以上、第1の閾値未満となる第2のメッシュとしての、閾値Th2以上閾値Th未満のメッシュが連続して隣り合うつながりの大きさを取得し、定着必要温度の設定に用いる。これによって薄めの中間調画像に対しても、温調温度を適切に設定することができる。実施例4における基本的な画像形成装置の構成、画像解析の処理に関しては実施例1と同様のために省略する。
(画像解析の特徴)
図15、図16を用いて画像解析部401での定着必要温度の算出方法を示す。図15は本件算出方法で定着必要温度を算出する際の処理フローチャートである。この図15のフローに示される処理の内容を、模式図に表したのが図16である。図16では中間調のパターンが配置されている。
図15に示す定着温度相関値の算出方法のフローチャートにしたがって、ステップごとに詳細に説明する。
<ステップ1>
図16(a)のような元画像(600dPi)を24×24ピクセルのメッシュMに区切り、図16(b)のように各メッシュMの平均印字率を算出したメッシュ画像に変換する。図16(a)では図6(a)と異なり、中間調の画像が含まれている。詳細は実施例1と同様のため、省略する。
<ステップ2>
メッシュ画像から閾値Thとして50%以上の印字率R(m,n)をもつメッシュMのつながり情報(縦横のつながり長さ)を算出する。また、第2の閾値Th2として10%を設定し、閾値Th2以上Th未満のメッシュMのつながり長さを算出する。
図16(b)のメッシュ画像から、各閾値に該当する印字率のメッシュMに対して、縦のつながり長さと横のつながり長さを算出する。この計算は図16(c)のように閾値Th以上のメッシュMを1、閾値Th2以上Th未満のメッシュMを0.5として3値化した画像に対して、それぞれ縦のつながり長さと横のつながり長さを算出する計算と同義である。
3値化した各メッシュMをE2(m,n)とする。
Figure 0007163033000013
実施例1と同様の方法で、縦のつながり長さLv(m,n)、横のつながり長さLh(m,n)、を計算する。図16(c)の3値化されたメッシュ画像に対して、縦のつながり長さLv(m,n)を算出したものを図16dに示す。図16cの3値化されたメッシュ画像に対して、横のつながり長さLh(m,n)を算出したものを図16eに示す。本実施例では図16(c)の値1のメッシュMと値0.5のメッシュMは隣接していてもつながっていると見なさず、個別につながり長さを算出する。
<ステップ3>
ステップ2で算出したつながり情報をもとに、別途設定したテーブルを参照し、必要な温調温度を各メッシュ画像に割り当てる。ステップ2で各メッシュMに対して、縦横のつながりの大きさ情報を計算する。その結果をもとに、ステップ3では、表1と表5のように別途設定した温調設定テーブルを参照し、縦のつながり長さLh(m,n)と横のつながり長さLv(m,n)からテーブルを参照した値を各メッシュMに設定する。図16(c)の3値化したメッシュMに対して、値1のメッシュMに対しては表1の高印字率用の温調設定テーブルを参照し、値0.5のメッシュMに対しては表5の低印字率用の温調設定テーブルを参照する。
例えば、縦のつながり長さが1、横のつながり長さが2の図16(c)で値1が入っているメッシュMに対して、表1を参照し、温度T1_2をそのメッシュMに割り当てる。縦のつながり長さが3、横のつながり長さが2の図16(c)で値0.5が入っているメッシュMに対して、表5を参照し、温度T23_2をそのメッシュMに割り当てる。また、図16(c)で値0が入っているメッシュMについては、温度T0_0をそのメッシュMに割り当てる。この値がその位置のメッシュMに対して定着に必要な温調温度T2(m,n)となる。
基本的に、表5の低印字率用の温調設定テーブル2についても、大きなつながり長さをもつメッシュMに対しては、比較的高い温調温度が割り当てられるようにテーブル設定を行っている。ただし、表1の高印字率用の温調設定テーブルに比べて、表5の低印字率用の温調設定テーブルの方が低めの温度設定をしている。ただし使用するトナーや定着装置の特性に応じて低印字側の温調を高くする必要がある場合には適宜設定すればよい。
低印字率用の温調設定テーブル2についても10mm以上のつながり長さをもつ画像に対しては定着性が大きく変わらなかったため、10個以上のつながり長さを有するメッシュMは10個のつながり長さの温調温度と同値に設定した。しかしながら、定着構成などにより適宜テーブルは変更すればよい。
なお、本実施例でも温調温度の値を直接テーブルに設定しているが、基準温調温度に対する補正値であってもよいし、必要な温調温度に相関のある値であってもよいし、定着性に相関のある値であってもよい。
(表5 温調設定テーブル2)
Figure 0007163033000014
尚、本実施例で実際に用いた温調テーブル2は下表の通りである。
(表6 本実施例で用いた温調設定テーブル2)
Figure 0007163033000015
<ステップ4>
ステップ3で割り当てられた各メッシュMを定着するために必要な温調温度に対して補正を加える。本実施例では、A:搬送方向補正、B:トナー印字履歴補正を行う。
A:搬送方向補正
搬送方向位置に応じて、実施例1と同様の補正を加える。
B:トナー印字履歴補正
実施例1と同様、各メッシュMのフィルム周期前に印字されている場合、補正を加える。
ある位置(m,n)のメッシュMの補正値を算出する。補正値TB(m,n)は以下の式で算出する。
Figure 0007163033000016
a、b、c、dは係数で実施例1と同様、a:3.0、b:1.5、c:1.0、d:0.5としている。この計算処理は計算対象が記録材領域からはみ出る場合には行わない。式10では、例えばフィルム一周前に高印字率のメッシュMが存在するようなメッシュMに対しては3℃分補正を行う。また、例えばフィルム一周前に低印字率のメッシュMが存在するようなメッシュMに対しては1.5℃分の補正を行う。
各メッシュMの補正後の定着必要温度Tf2(m,n)とすると、以下のようになる。
Figure 0007163033000017
<ステップ5>
ステップ4で各メッシュMの補正後の定着必要温度Tfに対して、記録材の1ページ内のメッシュMに対して最大値を算出し、その最大値をそのページに必要な温調温度Tpとする。
Figure 0007163033000018
本実施例では後述の上記ステップに従い算出された検知画像の定着必要温度Tpを用いて、温調温度補正を行う。定着温度制御部によって行われる定着温度制御シーケンスについては、実施例1と同様のために省略する。
以上のような検知を行うことで実施例1の効果に加え、低印字の中間調画像に対しても、適切に定着必要温度を設定することができ、画像パターンに応じた最適の定着温度制御が得られる。これにより、画像パターンによらずに良好な定着性を得つつ、省エネルギー性能の高い画像形成装置を提供する事ができる。
上記各実施例は、それぞれの構成を可能な限り互いに組み合わせることができる。
6…加熱定着装置(像加熱装置)、11…加熱ヒータ、111…オーバーコートガラス、112…通電発熱抵抗層(発熱体)、113…基板、12…断熱ステイヒータホルダ、13…定着フィルム、14…サーミスタ、20…加圧ローラ、21…芯金、22…弾性層、23…離型層、100…画像形成装置本体、P…記録材、t…トナー、300…ホストコンピュータ、301…コントローラ、302…エンジン制御部、303…画像処理部、304…コントローラインターフェイス、310…ビデオインターフェイス、311…CPU、312…ROM、313…RAM、314…ASIC、320…定着制御部、330…給紙搬送制御部、340…画像形成部、401…画像解析部、402…その他画像処理部

Claims (18)

  1. 基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して画像データに基づき記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
    前記ヒータが加熱する記録材の加熱領域の温度を検知する温度検知部と、
    前記発熱体に供給する電力を制御する通電制御部と、を備える画像形成装置において、
    前記画像データは複数の画素を含んでおり、前記画像データの一部である所定の数の画素を1つの領域として区分けすることで、前記画像データを複数の前記領域を含むデータ区分に区分けする画像区分部と、
    前記データ区分の各領域における印字率に関する値を解析し、前記印字率に関する値が閾値を超えている領域が、どれだけ連続して隣り合うかを示す隣接関係に関する値を取得する連続性取得部と、を備え、
    前記通電制御部は、前記温度検知部が検知する温度と、前記隣接関係に関する値から求める温調目標温度と、に基づいて、前記発熱体の通電を制御し、
    前記温調目標温度は、前記隣接関係に関する値に基づいて、複数の前記領域ごとに設定され、
    前記通電制御部は、複数の前記領域ごとに設定された前記温調目標温度のうち最大値を、前記画像の加熱における温調目標温度とし、前記温度検知部が検知する温度に基づき前記発熱体の通電を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 複数の前記領域のなかで前記印字率に関する値が閾値を超えている領域である所定の領域のうち、前記隣接関係を形成する前記所定の領域における前記温調目標温度を、前記隣接関係を形成しない前記所定の領域における前記温調目標温度よりも高い温度に設定することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して画像データに基づき記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
    前記ヒータが加熱する記録材の加熱領域の温度を検知する温度検知部と、
    前記発熱体に供給する電力を制御する通電制御部と、を備える画像形成装置において、
    前記画像データは複数の画素を含んでおり、前記画像データの一部である所定の数の画素を1つの領域として区分けすることで、前記画像データを複数の前記領域を含むデータ
    区分に区分けする画像区分部と、
    前記データ区分の各領域における印字率に関する値を解析し、前記印字率に関する値が閾値を超えている領域が、どれだけ連続して隣り合うかを示す隣接関係に関する値を取得する連続性取得部と、を備え、
    前記通電制御部は、前記温度検知部が検知する温度と、前記隣接関係に関する値から求める温調目標温度と、に基づいて、前記発熱体の通電を制御し、
    前記温調目標温度は、前記隣接関係に関する値に基づいて、複数の前記領域ごとに設定され、
    複数の前記領域のなかで前記印字率に関する値が閾値を超えている領域である所定の領域のうち、前記隣接関係を形成する前記所定の領域における前記温調目標温度を、前記隣接関係を形成しない前記所定の領域における前記温調目標温度よりも高い温度に設定することを特徴とする画像形成装置。
  4. 前記温調目標温度は、前記隣接関係に関する値に基づいて、複数の前記領域ごとに設定され、
    前記隣接関係に関する値の大きさが大きいほど、複数の前記領域のなかで前記印字率に関する値が閾値を超えている領域である所定の領域のうち、前記隣接関係を形成する前記所定の領域における前記温調目標温度を高い温度に設定することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記連続性取得部は、前記隣接関係に関する値の大きさを、記録材の搬送方向と前記搬送方向に直交する方向のそれぞれにおいて取得することを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記温調目標温度は、前記隣接関係に関する値に基づいて、複数の前記領域ごとに設定され、
    複数の前記領域ごとに設定された前記温調目標温度を、個々の前記領域の記録材の搬送方向における位置に応じて補正することを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記補正は、個々の前記領域において、前記温調目標温度を補正前よりも高い温度に補正することであり、その補正量は、前記領域が前記搬送方向の上流側に位置するほど大きくなることを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記温調目標温度は、前記隣接関係に関する値に基づいて、複数の前記領域ごとに設定され、
    複数の前記領域のうち、記録材の搬送方向と直交する方向における両端から所定の範囲に位置する領域において設定された前記温調目標温度を、補正前よりも高い温度に補正することを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記通電制御部は、
    複数の前記領域を、記録材の搬送方向に複数のグループに分け、
    それぞれのグループにおいて、グループに含まれる個々の領域ごとに設定された前記温調目標温度のうち最大値を、前記画像のうちそのグループに対応する領域の加熱における温調目標温度とし、
    前記温度検知部が検知する温度に基づき前記発熱体の通電を制御することを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  10. 画像形成装置はさらに、前記温調目標温度を前記隣接関係に関する値に基づいて複数の前記領域ごとに設定する温調設定部を備え、
    前記温度検知部は、前記ヒータの表面に当接配置される温度検知素子を有し、
    前記温調設定部は、
    複数の前記領域のうち、前記温度検知素子が通過する位置にある領域と、前記位置から記録材の搬送方向と直交する方向における所定の範囲の位置と、における前記印字率に関する値の平均値を取得し、
    個々の前記領域ごとに設定された前記温調目標温度のうちの最大値を、前記平均値に基づいて、補正前よりも低い温度に補正し、
    その補正した温度を、前記画像の加熱における温調目標温度とし、前記温度検知部が検知する温度に基づき前記発熱体の通電を制御することを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 画像形成装置はさらに、前記温調目標温度を前記隣接関係に関する値に基づいて複数の前記領域ごとに設定する温調設定部を備え、
    前記閾値を第1の閾値とし、複数の前記領域のうち前記印字率に関する値が前記第1の閾値を超えている領域を第1の領域とし、
    前記連続性取得部は、複数の前記領域のうち前記印字率に関する値が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上、前記第1の閾値未満となる第2の領域が、どれだけ連続して隣り合うのかを示す、前記第2の領域の隣接関係に関する値の大きさを取得し、
    前記温調設定部は、前記第1の領域の隣接関係に関する値の大きさと、前記第2の領域の隣接関係に関する値の大きさと、に基づいて、複数の前記領域ごとに温調目標温度を設定することを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  12. 基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して画像データに基づき記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
    前記ヒータが加熱する記録材の加熱領域の温度を検知する温度検知部と、
    前記発熱体に供給する電力を制御する通電制御部と、を備える画像形成装置において、
    前記画像データは複数の画素を含んでおり、前記画像データの一部である所定の数の画素を1つの領域として区分けすることで、前記画像データを複数の前記領域を含むデータ区分に区分けする画像区分部と、
    前記データ区分の各領域における印字率に関する値を解析し、前記印字率に関する値が閾値を超えている領域が、どれだけ連続して隣り合うかを示す隣接関係に関する値を取得する連続性取得部と、
    調目標温度を前記隣接関係に関する値に基づいて複数の前記領域ごとに設定する温調設定部と、を備え、
    前記通電制御部は、前記温度検知部が検知する温度と、前記隣接関係に関する値から求める前記温調目標温度と、に基づいて、前記発熱体の通電を制御し、
    前記閾値を第1の閾値とし、複数の前記領域のうち前記印字率に関する値が前記第1の閾値を超えている領域を第1の領域とし、
    前記連続性取得部は、複数の前記領域のうち前記印字率に関する値が前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上、前記第1の閾値未満となる第2の領域が、どれだけ連続して隣り合うのかを示す、前記第2の領域の隣接関係に関する値の大きさを取得し、
    前記温調設定部は、前記第1の領域の隣接関係に関する値の大きさと、前記第2の領域の隣接関係に関する値の大きさと、に基づいて、複数の前記領域ごとに温調目標温度を設定することを特徴とする画像形成装置。
  13. 前記像加熱部は、内面が前記ヒータに接触しつつ回転する筒状のフィルムをさらに有し、記録材上の画像は前記フィルムを介して加熱されることを特徴とする請求項1~12のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  14. 前記温調目標温度は、前記隣接関係に関する値に基づいて、複数の前記領域ごとに設定
    され、
    複数の前記領域のうち、記録材の搬送方向の下流側の領域に続いて前記フィルムと接触することになる、前記下流側の領域よりも前記搬送方向の上流側の領域において設定された前記温調目標温度を、補正前よりも高い温度に補正することを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記印字率は、1つの前記領域に含まれるそれぞれの前記画素が画像部となるドットを含む割合の1つの前記領域における平均値であることを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記印字率は、1つの前記領域に含まれるそれぞれの前記画素が画像部となるドットを含む割合の1つの前記領域における中央値であることを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記印字率は、1つの前記領域に含まれるそれぞれの前記画素が画像部となるドットを含む割合の1つの前記領域における最頻値であることを特徴とする請求項1~14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 基板と、前記基板上に設けられた発熱体と、を有するヒータを有し、前記ヒータの熱を利用して画像データに基づき記録材に形成された画像を加熱する像加熱部と、
    前記ヒータが加熱する記録材の加熱領域の温度を検知する温度検知部と、
    前記発熱体に供給する電力を制御する通電制御部と、を備える画像形成装置において、
    前記画像データは複数の画素を含んでおり、前記画像データの一部である所定の数の画素を1つの領域として区分けすることで、前記画像データを複数の前記領域を含むデータ区分に区分けする画像区分部と、
    前記データ区分の各領域における印字率に関する値を解析し、前記印字率に関する値が閾値を超えている領域が、どれだけ連続して隣り合うかを示す隣接関係に関する値を取得する連続性取得部と、を備え、
    前記通電制御部は、前記温度検知部が検知する温度と、前記隣接関係に関する値から求める温調目標温度と、に基づいて、前記発熱体の通電を制御し、
    前記印字率は、1つの前記領域に含まれるそれぞれの前記画素が画像部となるドットを含む割合の1つの前記領域における平均値又は中央値又は最頻値のいずれかの値であることを特徴とする画像形成装置。
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