JP2019197171A - 画像形成装置、処理装置、画像形成システム、画像形成方法及びプログラム - Google Patents

画像形成装置、処理装置、画像形成システム、画像形成方法及びプログラム Download PDF

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Toru Imaizumi
徹 今泉
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Masashi Tanaka
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Abstract

【課題】画像の位置やつながりなどの画像の特徴に応じて、定着の目標温度を制御する。【解決手段】画像形成装置は、画像データに応じて形成されるトナー画像を記録媒体に定着する定着部と、画像データを、主走査方向及び副走査方向に沿って複数の領域に区分し、複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを複数の領域に割り当て、複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、第1領域が副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、副走査方向に並ぶ複数の領域に割り当てられたパラメータを演算することで演算値を算出する画像処理部と、定着部の温度を維持するための目標温度を演算値に基づいて決定する温度決定部と、定着部の温度が目標温度を維持するように、定着部に供給する電力を制御する電力制御部と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置、処置装置、画像形成システム、画像形成方法及びプログラムに関する。
画像データから求めた画像上のトナー量(トナー載り量)に応じて、定着器の温度を制御する技術がある。特許文献1には、画像データを32ドット×32ドット等のエリアに区切って、全てのエリアの中で最もトナー量が多いエリアのトナー量と画像全体の印字率から定着の目標温度を決定する方法が開示されている。最大トナー量が多ければ定着の目標温度を上げ、最大トナー量が少なければ定着の目標温度を下げて定着を行っている。このようにすることで、不必要に高い定着の目標温度でトナー画像を定着することを避け、画像形成装置の消費電力を低減することを図っている。
特開2016−4231号公報
従来技術のように、最大トナー量に応じて定着の目標温度を制御する方法では、例えば最大トナー量は同じでも、画像の位置やつながりなどの画像の特徴によっては、定着の目標温度を変えなければならないような状況への対応は難しかった。つまり、画像の位置やつながりなどの画像の特徴によっては、定着の目標温度が適切な温度とならない可能性がある。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、画像の位置やつながりなどの画像の特徴に応じて、定着の目標温度を制御することである。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成装置は、
画像データに応じて形成されるトナー画像を記録媒体に定着する定着部と、
前記画像データを、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向及び前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に沿って複数の領域に区分し、前記複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを前記複数の領域に割り当て、前記複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、前記副走査方向に並ぶ前記複数の領域に割り当てられた前記パラメータを演算することで演算値を算出する画像処理部と、
前記定着部の温度を維持するための目標温度を前記演算値に基づいて決定する温度決定部と、
前記定着部の温度が前記目標温度を維持するように、前記定着部に供給する電力を制御する電力制御部と、
を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の処理装置は、
画像データに応じて形成されるトナー画像を定着部で記録媒体に定着させる処理装置で
あって、
前記画像データを、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向及び前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に沿って複数の領域に区分し、前記複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを前記複数の領域に割り当て、前記複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、前記副走査方向に並ぶ前記複数の領域に割り当てられた前記パラメータを演算することで演算値を算出する画像処理部と、
前記定着部の温度を維持するための目標温度を前記演算値に基づいて決定する温度決定部と、
前記定着部の温度が前記目標温度を維持するように、前記定着部に供給する電力を制御する電力制御部と、
を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成システムは、
画像データに応じて形成されるトナー画像を記録媒体に定着する定着部と、
前記画像データを、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向及び前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に沿って複数の領域に区分し、前記複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを前記複数の領域に割り当て、前記複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、前記副走査方向に並ぶ前記複数の領域に割り当てられた前記パラメータを演算することで演算値を算出する画像処理部と、
前記定着部の温度を維持するための目標温度を前記演算値に基づいて決定する温度決定部と、
前記定着部の温度が前記目標温度を維持するように、前記定着部に供給する電力を制御する電力制御部と、
を備えることを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の画像形成方法は、
画像データに応じて形成されるトナー画像を定着部で記録媒体に定着させる画像形成方法であって、
コンピュータが、
前記画像データを、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向及び前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に沿って複数の領域に区分し、前記複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを前記複数の領域に割り当て、前記複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、前記副走査方向に並ぶ前記複数の領域に割り当てられた前記パラメータを演算することで演算値を算出する画像処理ステップと、
前記定着部の温度を維持するための目標温度を前記演算値に基づいて決定する温度決定ステップと、
前記定着部の温度が前記目標温度を維持するように、前記定着部に供給する電力を制御する電力制御ステップと、
を実行することを特徴とする。
本発明によれば、画像の位置やつながりなどの画像の特徴に応じて、定着の目標温度を制御することができる。
実施例1に係る画像形成装置の構成図(断面図) 実施例1に係るプリンタシステムの構成図 実施例1に係るエンジン制御部の機能ブロックの一例を示す図 実施例1に係る加熱定着装置の構成図(断面図) 実施例1に係る目標温度の制御シーケンスの説明図 実施例1に係る画像処理フローを示す図 実施例1に係る画像データの一例を示す図 実施例1に係る演算処理フローを示す図 実施例1に係る画像データの一例を示す図 実施例1に係る各画像の最大値Y及び目標温度Tを示す図 実施例1に係る目標温度を決定するための画像の一例を示す図 実施例1に係る最大値Yと加熱ヒータの温度との関係を示す図 実施例1に係る定着性評価に用いる画像の一例を示す図 比較例1に係る印字率と加熱ヒータの温度との関係を示す図 比較例2に係る印字率と目標温度との関係を示す図 実施例1に係る画像データの一例を示す図 実施例2に係る演算処理フローを示す図 実施例2に係る目標温度を決定するための画像の一例を示す図 実施例2に係る最大値Yと目標温度との関係を示す図
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。ただし、実施形態に記載されている構成部品の寸法や材質や形状やそれらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件などにより適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施形態に限定する趣旨ではない。
(実施例1)
(画像形成装置)
図1に、本発明に係る画像形成装置、すなわち本発明に係る加熱定着装置とプリンタ制御装置を備えた画像形成装置を示す。なお、図1は、実施例1に係る画像形成装置の一例としてのレーザプリンタの概略構成を示す縦断面図である。まず、図1を参照してレーザプリンタ(以下「画像形成装置」という)の構成を詳細に説明する。画像形成装置100は、例えば、レーザプリンタ、LEDプリンタ等のプリンタ、デジタル複写機等の電子写真方式、静電記録方式を用いた画像形成装置である。
図1に示す画像形成装置100は、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」と記載)1を備えている。感光ドラム1は、OPC(有機光半導体)、アモルファスセレン、アモルファスシリコン等の感光材料を、アルミニウム合金やニッケルなどで形成されたシリンダ上のドラム基体上に設けて構成したものである。感光ドラム1は、駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピード(周速度)で回転駆動される。感光ドラム1は、その表面が帯電ローラ(帯電手段)2によって、所定の極性・電位に均一に帯電される。帯電後の感光ドラム1は、レーザスキャナ(露光手段)3からのレーザビームEによって静電潜像が形成される。レーザスキャナ3は、画像情報に応じてON/OFF制御された走査露光を感光ドラム1の長手方向に行い、露光部分の電荷を除去して感光ドラム1の表面に静電潜像を形成する。この静電潜像は、現像装置(現像手段)4で現像され、可視化される。現像方法としては、ジャンピング現像法、2成分現像法、接触現像法などが用いられ、イメージ露光と反転現像とを組み合わせて用いてもよい。上述の静電潜像は現像ローラ41によってトナーが付着され、トナー像(トナー画像)として現像される。実施例1ではジャンピング現像法を使用している。
感光ドラム1上のトナー像は、記録材(転写材)Pの表面に転写される。記録材Pは、記録媒体の一例である。給紙トレイ101に収納された記録材Pが、給紙ローラ102によって1枚ずつ給紙され、搬送ローラ103等を介して、感光ドラム1と転写ローラ5との間の転写ニップ部Ntに供給される。この際、記録材Pの先端は、トップセンサ104によって検知され、このトップセンサ104の位置と転写ニップ部Ntとの位置、及び記録材Pの搬送速度から、記録材Pの先端が転写ニップ部Ntに到達するタイミングが検知される。感光ドラム1上のトナー像は、上述のようにして所定タイミングで給紙、搬送されてきた記録材P上に、転写ローラ(転写手段)5に転写バイアスを印加することで転写される。
トナー像が転写された記録材Pは、加熱定着装置(定着手段)6へ搬送される。記録材Pが、加熱定着装置6におけるフィルムユニット10と加圧ローラ20との間の定着ニップ部にて挟持搬送されつつ、加熱・加圧されることで、記録材Pの表面にトナー像が定着される。その後、記録材Pは、排紙ローラ106により画像形成装置100上面に形成されている排紙トレイ107上に排出される。尚、この間、排紙センサ105が、記録材Pの先端及び後端が通過するタイミングを検知することにより、ジャム等の発生の有無がモニターされる。一方、トナー像が転写された後の感光ドラム1においては、記録材Pに転写されないで表面に残ったトナー(転写残トナー)がクリーニング装置(クリーニング手段)7のクリーニングブレード71によって除去されて、転写残トナーが次の画像形成に供される。以上の動作を繰り返すことで、次々と画像形成を行うことができる。尚、実施例1の画像形成装置100は、解像度600dpi、30枚/分(LTR縦送り:プロセススピード約222mm/s)、寿命10万枚の装置例である。
(プリンタ制御装置)
図2Aを用いて、実施例1に係るプリンタ制御装置304について説明する。プリンタ制御装置304は、ホストコンピュータ300と通信を行う画像形成装置100に組み込まれている。図2Aは実施例1に係るプリンタシステム(画像形成システム)の構成図である。ホストコンピュータ300は、例えば、インターネットやローカルエリアネットワーク(LAN)等のネットワーク上のサーバーやパーソナルコンピュータであってもよいし、スマートフォンやタブレット端末等の携帯情報端末であってもよい。プリンタ制御装置304は、コントローラインターフェイス305を用いてホストコンピュータ300と通信を行う。プリンタ制御装置304は、大別してコントローラ301とエンジン制御部302に分かれている。コントローラ301は、画像処理部303及びコントローラインターフェイス305を有する。画像処理部303は、コントローラインターフェイス305を介してホストコンピュータ300から受信した情報を基に、文字コードのビットマップ化やグレイスケール画像のハーフトーニング処理等を行う。またコントローラ301は、コントローラインターフェイス305を介してエンジン制御部302のビデオインターフェイス310へ画像情報を送信する。画像情報には画像処理部303により算出した加熱ヒータ11の温度を維持するための目標温度(以下、目標温度と表記する)についての情報も含まれる。算出方法については後で詳述する。
コントローラ301は、レーザスキャナ3の点灯タイミングの情報をASIC(Application Specific Integrated Circuit、特定用途向け集積回路)314に送信する。一方
、コントローラ301は、プリントモード及び画像サイズ情報をCPU(Central Processing Unit、中央演算処理装置)311に送信する。なお、コントローラ301は、レー
ザスキャナ3の点灯タイミングの情報をCPU311に送信してもよい。CPU311は、プロセッサとも呼ばれる。CPU311は、単一のプロセッサに限定される訳ではなく、マルチプロセッサ構成であってもよい。CPU311は、ROM312やRAM313を用いて、エンジン制御部302の各種制御を行う。コントローラ301は、ユーザがホ
ストコンピュータ300上で行った指示に応じて、プリント命令、キャンセル指示などをエンジン制御部302に送信し、印字動作の開始や中止などの動作を制御する。
図2Bは、実施例1に係るエンジン制御部302の機能ブロックの一例を示す図である。図2Bに示すように、エンジン制御部302は、定着制御部320、給紙搬送制御部330及び画像形成制御部340を有する。CPU311は、必要に応じて、RAM313に情報をストアする、ROM312若しくはRAM313に保存されたプログラムを使用する、ROM312若しくはRAM313に保存された情報を参照するなどを行う。CPU311が、このような処理を行うことにより、エンジン制御部302は、図2Bに示す各部として機能する。定着制御部320は、加熱定着装置6の温度を制御する。給紙搬送制御部330は、給紙ローラ102の動作間隔を制御する。画像形成制御部340は、プロセススピード制御、現像制御、帯電制御及び転写制御等を行う。画像形成装置100が行う処理の一部をホストコンピュータ300やネットワーク上のサーバーが行ってもよい。エンジン制御部302、画像処理部303が行う処理の一部又は全部をホストコンピュータ300やネットワーク上のサーバーが行ってもよい。ホストコンピュータ300及びネットワーク上のサーバーは、処理装置の一例である。また、エンジン制御部302が行う処理の一部又は全部を画像処理部303が行ってもよいし、画像処理部303が行う処理の一部又は全部をエンジン制御部302が行ってもよい。
(定着装置)
図3を用いて、本実施形態に係るフィルム加熱方式の加熱定着装置6について説明する。加熱定着装置6は加熱装置としてのフィルムユニット10と加圧ローラ20で構成される。フィルムユニット10は、伝熱部材としての加熱用回転体である定着フィルム(耐熱性フィルム)13と、加熱部材である加熱ヒータ11と、ヒータ保持部材であるホルダー12で構成される。また、加熱定着装置6には、フィルムユニット10に対向した対向部材としての加圧ローラ(加圧用回転体)20が設けられる。この様に構成された加熱定着装置6は、定着フィルム13を介して加熱ヒータ11と加圧ローラ20とで形成される圧接ニップ部(ニップ部、定着ニップ部)において、トナー像tが形成された記録材Pを挟持搬送させる。これにより、定着フィルム13と一緒に搬送されるトナー像tが、記録材Pに定着される。加熱定着装置6は、定着部の一例である。
図3に示すように、加熱ヒータ11における定着フィルム13との摺動面の反対側の面には、温度検知部材としてのサーミスタ14が当接配置されている。エンジン制御部302は、サーミスタ14の検知温度に基づいて、加熱ヒータ11の温度が所望の温度を維持するように加熱ヒータ11の電流の制御を行っている。例えば、サーミスタ14の信号に応じて、定着制御部320が加熱ヒータ11に流す電流を制御することで、加熱ヒータ11の温度を調整している。
(定着フィルム)
定着フィルム13は、SUS等の薄い金属製素管の表面に直接又はプライマ層を介してPFA、PTFE、FEP等の離型性層をコーティング又はチューブ被覆した複合層フィルムである。金属製素管に代えて、ポリイミド等の耐熱樹脂とグラファイトなどの熱伝導フィラーを混練したものを筒状に成型した基層を用いてもよい。実施例1の定着フィルム13は、基層ポリイミドにPFAをコーティングしたフィルムを用いた。定着フィルム13の総膜厚は70μmで、定着フィルム13の外周長は56mmである。定着フィルム13は内部の加熱ヒータ11及びホルダー12に摺擦しながら回転するため、加熱ヒータ11及びホルダー12と定着フィルム13の間の摩擦抵抗を小さく抑える必要がある。このため、加熱ヒータ11及びホルダー12の表面に耐熱性グリース等の潤滑剤を少量介在させてある。これにより、定着フィルム13はスムーズに回転することが可能である。
(加圧ローラ)
図3に示す加圧ローラ20は、鉄等からなる芯金21、弾性層22及び離型層23を有する。芯金21の上に絶縁性のシリコーンゴムやフッ素ゴム等の耐熱ゴムを発泡することにより弾性層22が形成され、弾性層22の上に接着層としてプライマ処理されて接着性をもつRTVシリコーンゴムが塗布されている。PFA、PTFE、FEP等にカーボン等の導電剤を分散させたチューブを被覆又はコーティング塗工した離型層23を、接着層を介して弾性層22に形成している。実施例1では、加圧ローラ20の外径は20mm、加圧ローラ20の硬度は48°(Asker−C 600g加重)である。加圧ローラ20は不図示の加圧手段により、長手方向両端部から加熱定着に必要なニップ部を形成するべく15kg・fで加圧されている。また、加圧ローラ20は、長手方向端部から芯金21を介して不図示の回転駆動により、図3の矢印R2の方向(反時計周り)に回転駆動される。これにより、定着フィルム13はホルダー12の外側を図3の矢印R3の方向(時計周り)に従動回転する。
(加熱ヒータ)
図3に示すように、加熱ヒータ11は定着フィルム13の内部に具備されている。加熱ヒータ11は、セラミックであるアルミナ又は窒化アルミから成る基板(絶縁基板)113と、基板113上に形成された抵抗発熱層(発熱体)112を有する。抵抗発熱層112の絶縁と耐摩耗性の為に、抵抗発熱層112が薄肉のオーバーコートガラス111で覆われており、オーバーコートガラス111が定着フィルム13の内周面に接触している。オーバーコートガラス111は耐電圧と耐摩耗性に優れており、定着フィルム13に摺動する様に構成されている。実施例1のオーバーコートガラス111について、熱伝導率が1.0W/m・Kであり、耐圧特性が2.5KV以上であり、膜厚が70μmである。実施例1の加熱ヒータ11の基板113には、アルミナが用いられている。基板113の寸法については、幅6.0mm、長さ260.0mm、厚み1.00mmであり、基板113の熱膨張率は7.6×10−6/℃である。実施例1の抵抗発熱層112は、銀パラジウム合金で形成されており、抵抗発熱層112の総抵抗値は20Ω、抵抗率の温度依存性は700ppm/℃である。加熱ヒータ11は、定着部の一例である。
(ホルダー)
ホルダー12は、加熱ヒータ11を保持すると共に、ニップ部と反対方向への放熱を防ぐ断熱ステイホルダーであり、液晶ポリマー、フェノール樹脂、PPS、PEEK等により形成されている。定着フィルム13が余裕をもってホルダー12に外嵌され、定着フィルム13が回転自在に配置されている。実施例1では、ホルダー12の材質が液晶ポリマーであり、ホルダー12は260℃の耐熱性を有し、ホルダー12の熱膨張率が6.4×10−5である。
(エンジン制御部)
エンジン制御部302は制御プログラムを有し、サーミスタ14の検知温度を基に加熱ヒータ11の温度を所定の目標温度に制御する。すなわち、エンジン制御部302は、加熱ヒータ11の温度が目標温度を維持するように、加熱ヒータ11に供給する電力を制御する。エンジン制御部302は、電力制御部の一例である。制御手段としては、比例項、積算項、微分項からなるPID制御が好ましい。制御式1を以下に示す。
f(t)=α1×e(t)+α2×Σe(t)+α3×(e(t)-e(t-1))・・・(式1)
t:制御タイミング
f(t):制御タイミング(t)での制御周期内のヒータ通電時間割合(1以上がフル点灯)
e(t):現在の制御タイミング(t)の目標温度と実温度との温度差
e(t-1):前回の制御タイミング(t-1)での目標温度と実温度の温度差
α1〜α3:ゲイン定数
α1:P(比例)項ゲイン
α2:I(積分)項ゲイン
α3:D(微分)項ゲイン
式1の右辺の第1項から順に、比例制御、積分制御、微分制御に対応している。ここでα1〜α3は制御周期内の加熱ヒータ11の通電時間割合の増減量に重み付けを行う為の比例係数である。加熱定着装置6の特性に応じてα1〜α3を設定することで、適切な温度制御を可能にする。エンジン制御部302は、f(t)の値に応じて制御周期内での加熱ヒータ11の通電時間を決定し、不図示のヒータ通電時間制御回路を駆動させて、加熱ヒータ11の出力電力を決定する。また、D項ゲインを0に設定することでP項とI項のみが機能する制御をPI制御と呼び、D項が必要でなければ、PI制御で制御しても良い。実施例1では、制御タイミングは制御周期100msec間隔で更新され、P項ゲイン(α1)
を0.05℃−1、I項ゲインを0.01℃−1(α2)、D項ゲインを0.001℃−
1(α3)とする。実施例1では、f(t)値が1のとき制御周期内の通電時間が最大となり
、計算結果が1より大きい場合は制御周期内の最大通電時間を通電する設定とする。
また、画像形成装置100の印字動作ステップに対応して、加熱ヒータ11の温度が図4に示す目標温度の制御シーケンスにより制御される。図4に示すように、前回転中(印字動作の開始から記録材Pの先端が定着ニップに突入するまでの間)の加熱ヒータ11の温度が目標温度Toを維持するように加熱ヒータ11への電力供給が制御される。目標温度Toは180℃である。図4に示すように、通紙中(記録材Pの先端が定着ニップに突入から記録材Pの後端が定着ニップを抜けるまでの間)の加熱ヒータ11の温度が目標温度Tを維持するように加熱ヒータ11への電力供給が制御される。また、紙間(記録材Pの後端が定着ニップを抜けてから後続の記録材Pが定着ニップに突入までの間)の加熱ヒータ11の温度が190℃を維持するように加熱ヒータ11への電力供給が制御される。通紙中の目標温度Tは190℃以上210℃以下の範囲で後述する算出方法によって決定される。
(画像情報から目標温度を算出する行程)
画像処理部303は、CPU等のプロセッサ及びROM、RAM等のメモリを有する。画像処理部303は、文字コードの画像変換やグレイスケール画像のハーフトーニング処理の他に画像情報から目標温度を算出する処理も行う。画像処理のフローを図5Aに示す。ここでは、1枚の記録材Pの表面に画像データが印字される場合の画像処理部303の処理の一例を説明する。
画像処理部303は、画像データにおける任意の位置(図5Bの左上端部)から画像データの主走査方向(図5BのR4方向)に沿って、画像データの画像濃度を算出する(S101)。画像データの主走査方向は、記録材Pの搬送方向と直交する方向である。図6は、画像データの一例を示す図である。画像濃度は、画像データの主走査方向の385dot(約16mm)、画像データの副走査方向の1dotの平均値である。画像データの主走査方向の385dot、画像データの副走査方向の1dotを1ブロックと定義する。例えば、A4サイズの記録材Pに印字する場合、画像データには、画像データの主走査方向に沿って少なくとも13個(210mm/16mm≒13)のブロックが存在している。したがって、画像データには、少なくとも13個のブロックを有するラインが画像データの主走査方向に沿って延びており、複数のラインが画像データの副走査方向に沿って並んでいる。
画像処理部303は、各ブロックの画像濃度に応じたパラメータ(ポイント)を各ブロックに割り当てる(S102)。例えば、各ブロックの画像濃度が閾値以上である場合、閾値以上の画像濃度を有する各ブロックに対して正の数値(+2)が割り当てられる。また、例えば、各ブロックの画像濃度が閾値未満である場合、閾値未満の画像濃度を有する
各ブロックに対して負の数値(−1)が割り当てられる。例えば、閾値を30%に設定してもよい。
画像処理部303は、画像データの主走査方向における複数のブロックのXnの値を以下の条件に従って演算する(S103)。画像処理部303は、画像データの主走査方向における1ラインに含まれる全てのブロックのXnの演算が終了した場合、演算対象のラインを画像データの副走査方向に1ピクセルずらすことにより、次の1ラインに含まれる全てのブロックのXnの演算を行う。
・各ブロックのXnの初期値は0(Xn=0)である。
・各ブロックのXnの値に対して、当該ブロックに割り当てられた数値(正の数値、負の数値を含む)を加算する。ただし、演算後のブロックのXnの値が初期値(Xn=0)よりも下回った場合、演算後のブロックのXnの値を0とする。
・画像データの副走査方向のうちの一方の方向(第1方向)から他方の方向(第2方向)に向かって連続して並ぶ2つのブロックについて、第1方向側のブロックのXnの値を第2方向側のブロックのXnの値に加算する。ただし、第2方向側のブロックのXnの値を第1方向側のブロックのXnの値には加算しない。
なお、上記では、画像処理部303が、S102の処理を行った後にS103の処理を行う例を示した。図5Aの処理フローに限定されず、画像処理部303は、S102の処理及びS103の処理を並行して行ってもよい。
画像処理部303は、画像データの副走査方向に並んだ複数のブロックを含む複数のグループ(列)について、各グループに含まれる複数のブロックのXnの値のうちの最大値をXnmaxの値としてメモリに記憶する(S104)。したがって、各グループのXnmaxの値がメモリに記憶される。画像データの副走査方向に並んだ複数のブロックを含む複数のグループは、画像データの主走査方向に沿って並んでいる。画像処理部303は、画像データにおける全てのブロックのXnの値の演算が終了した場合、メモリに記憶された複数のXnmaxの値のうちの最大値Yを決定する(S105)。換言すれば、画像処理部303は、複数のブロックを含む複数のグループごとにXnmaxを算出し、算出されたXnmaxのうちの一つを決定することにより、全てのグループのXnmaxの値のうちの最大値Yを決定する。これにより、画像データにおける全てのブロックのXnの値のうちの最大値が決定される。画像処理部303は、目標温度テーブルに基づいて、目標温度を決定する(S106)。例えば、画像処理部303は、最大値Yに応じた目標温度を目標温度テーブルから決定する。画像処理部303は、温度決定部の一例である。実施例1の目標温度テーブルの一例を下記の表1に示す。
[目標温度テーブル]
表1に示すように、最大値Yが大きくなるに従って目標温度が高くなっている。
各ブロックのXnの値の演算処理のフローを図5Cに示す。図5Cに示す処理フローで
は、例えば、第1グループに含まれるブロックA1のXnの値を演算する場合の例を示す。画像処理部303は、ブロックA1の画像濃度が閾値以上であるか否かを判定する(S111)。例えば、閾値を30%と設定してもよい。ブロックA1の画像濃度が閾値以上である場合(S111:YES)、画像処理部303は、ブロックA1に割り当てられた正の数値(+2)をブロックA1のXnの値に加算する(S112)。画像処理部303は、ブロックA1のXnの値が第1グループのXnmaxの値よりも大きいか否かを判定する(S113)。ブロックA1のXnの値が第1グループのXnmaxの値よりも大きい場合(S113:YES)、画像処理部303は、第1グループのXnmaxの値をブロックA1のXnの値に書き換える(S114)。画像処理部303は、ブロックA1のXnの値、第1グループのXnmaxの値をメモリに記憶する(S115)。画像処理部303は、全てのブロックの演算が終了したかを判定する(S116)。全てのブロックの演算が終了している場合(S116:YES)、図5Cに示す処理フローが終了する。全てのブロックの演算が終了していない場合(S116:NO)、S111の処理に進む。図5Cに示す処理フローの例では、第2グループに含まれるブロックB1のXnの値を演算する。第1グループに含まれるブロックA1と第2グループに含まれるブロックB1は、画像データの主走査方向に連続して並んでいる。一方、ブロックA1のXnの値が第1グループのXnmaxの値以下である場合(S113:NO)、画像処理部303は、第1グループのXnmaxの値を変更しない(S117)。
次に、ブロックA1の画像濃度が閾値未満である場合(S111:NO)について説明する。画像処理部303は、ブロックA1に割り当てられた負の数値(−1)をブロックA1のXnの値に加算する(S118)。画像処理部303は、ブロックA1のXnの値が0以上であるか否かを判定する(S119)。ブロックA1のXnの値が0以上である場合(S119:YES)、画像処理部303は、ブロックA1のXnの値を変更せず、かつ、第1グループのXnmaxの値を変更しない(S120)。一方、ブロックA1のXnの値が0未満である場合(S119:NO)、画像処理部303は、ブロックA1のXnの値を0に設定し、かつ、第1グループのXnmaxの値を変更しない(S121)。
実施例1では、各ブロックの画像濃度として画像データの主走査方向の385dot(約16mm)画像濃度の平均値を用いている。画像濃度はベタ白を0%、ベタ黒を100%とする値である。各ブロックの画像濃度として例えば1dotの画像濃度を用いると、1dotの縦線の画像に対しても目標温度を上げることになってしまうため、ある程度の長手幅(画像データの主走査方向の幅)を持った画像に対して処理をすることが望ましい。また、画像の長手幅が広すぎると定着性の厳しい縦帯を検出する精度が落ちることとなり、後で述べる比較例のように全体の印字率をみて目標温度を決定する方式と差がなくなってしまう。
図6では、左から3番目の第3グループ(G3)の位置において高濃度のブロックが縦方向(画像データの副走査方向)に連続しているため、第3グループ(G3)のXnmaxの値が他のグループのXnmaxの値と比べて大きい。高濃度のブロックの間に低濃度のブロックが介在すると、低濃度のブロックの付近で実質的に印字率(或いはトナー載り量)が低下したことと同義であるため、各ブロックのXnの値が減算される仕組みになっている。このように、高濃度のブロックが連続的に並ぶか、高濃度のブロックが離散的に並ぶかによって、各ブロックのXnの値が異なる。高濃度のブロックは、例えば、画像濃度が閾値以上のブロックである。低濃度のブロックは、例えば、画像濃度が閾値未満のブロックである。実施例1の場合、Xnmaxの値が大きいほど、目標温度が高くなる。全てのグループのXnmaxの値のうちの最大値Yを決定するのは、最も定着性に厳しい画像部分でも定着できるように目標温度を決定するためである。上記の表1の目標温度テーブルにおいて、最大値Yが目標温度テーブルの中間値である場合(例えばY=150など
)、線形補完を行うことにより目標温度を決定してもよい(例えば204℃)。なお、実際の最大値Yは大きい値となるので簡便のため、表1では最大値Yを50で割った値を示している。
図7に各画像の最大値Y、目標温度T(℃)をそれぞれ示す。図7では最大値Yを50で割った値を示している。画像Bと画像Cは同じ印字率(トナー載り量)であっても、縦方向に連なる傾向の強い画像Bは画像Cよりも最大値Yが大きくなっており、結果的に高い目標温度Tを設定している。画像Cは図7中に示した距離dの幅の縦帯と同様の目標温度で定着できると考えられるので、それを反映した最大値Yとなっている。目標温度テーブルの決定方法について次に述べる。
(目標温度テーブルの決定方法)
目標温度テーブルは、実施例1の画像形成装置100を用いて検討を行い、その結果から決定した。図8に示すような最大値Y=41,82,123,164,204,245,286に対応する縦帯の画像(長手幅は16mm)を用意し、加熱ヒータ11の温度を変化させながら画像を印字し、目視で定着不良が無いかを確認した。定着不良の例としては、縦帯の一部が白く抜けてしまったり、定着フィルム13にトナーが付着してしまい、黒帯後端の余白部分に汚れが発生したりする(オフセット)等である。画像後端の方が画像前端よりも定着フィルム13の熱が紙に奪われていくため、画像後端はトナーの定着性が厳しい。そのため、画像の縦帯を後端に揃えることにより、トナーの定着性が厳しい条件で定着不良の確認を行っている。A4サイズの紙(CANON社製、Red Label 80g/cm)を気温25℃、湿度50%の環境に1週間放置して、画像の印字は同環境で行った。図9に定着不良が発生しなかった場合における加熱ヒータ11の温度と最大値Yの関係を示す。図9の縦軸は加熱ヒータ11の温度(℃)を示し、図9の横軸は最大値Yを示す。図9では最大値Yを50で割った値を示している。図9から最大値Yが大きいほど加熱ヒータ11の温度を高くして定着を行う必要あることが分かる。
記録材Pの搬送方向に向かって高濃度領域が連なる縦帯のような画像は定着フィルム13の特定の部分から熱を奪い続けるため、画像全体の印字率が低くともトナーの定着性が厳しい。縦帯の長さが長い画像ほど加熱ヒータ11や定着フィルム13の表面の熱がトナーの溶解熱に奪われていくため、目標温度をより高くする必要がある。一方、横帯や斜め帯等の画像は、同じトナー載り量でも定着フィルム13の長手の広い部分から熱を奪うため、目標温度を低くしてもトナーの定着性を確保することができる。図7(c)の画像等の場合は熱量を多く持ったフィルム面がトナーと接触してトナーを溶かしていくため、図中dの長さの縦帯部分を比較的低い目標温度でトナーを記録材Pに定着することが可能である。また、目標温度を高くするほど紙に熱が加わり、カールが発生したり、排紙積載性、エネルギーコストが悪くなったりするため、目標温度としては定着不良が発生しない範囲の最低温度が好ましい。
(定着性評価方法)
実施例1の効果を確認するために、気温25℃、湿度50%の環境で、図10に示す画像1〜6を100枚連続で印字して定着性と電力の評価を行った。A4サイズの紙(CANON社製、Red Label 80g/cm)を用いて、目視により定着性の評価を行った。定着性評価の目安は以下のとおりである。
○・・・定着不良に起因する画像不良が全く見られない。
△・・・定着不良に起因する白抜けがわずかに見られる。
×・・・定着不良に起因する白抜けが多くみられる。また、定着フィルム13にトナーが一部付着し、画像後端の余白部分にトナー汚れが見られる。
電力の測定は加熱ヒータ11に対して直列に電力計(横河計測株式会社製、ディジタルパワーメータWT310)を繋ぎ、100枚連続で印字した後の測定値を読み取ることで
行った。また、以下に示す比較例1、2についても同様に比較検討を行った。
(比較例1)
比較例1では、画像印字率の情報に基づいて、低印字率の画像の場合には加熱ヒータ11の温度を下げ、高印字率の画像には加熱ヒータ11の温度を上げる制御を行う。画像印字率の求め方と加熱ヒータ11の温度の決定の仕方は下記のとおりである。
1.全画素の画像濃度を読み込んでいき、濃度を積算する。ベタ白の濃度は0で、ベタ黒の濃度は1である。
2.積算した合計数を全画素数で割ることにより印字率P(%)を算出する。
3.下記の表2の目標温度テーブルに従って加熱ヒータ11の温度(℃)を決定する。
[比較例1の目標温度テーブル]
図8に示す画像と同じ画像を用意し、実施例1の画像形成装置100を用いて加熱ヒータ11の温度を変化させながら画像を印字し、定着不良が無いか否かを目視で確認し、検討を行った。その他の検討条件は実施例1と同様である。図11に定着不良が発生しなかった場合の加熱ヒータ11の温度(℃)と印字率P(%)の関係を示す。図11の縦軸は加熱ヒータ11の温度(℃)を示し、図11の横軸は印字率P(%)を示す。なお、図11の括弧内の数値は、図8に示す画像の最大値Yを示す。図11から印字率Pが大きいほど加熱ヒータ11の温度を高くする必要があることが分かる。例えば、印字率Pが2.5%である場合、上記の表2の目標温度テーブルでは、目標温度が200℃であるが、定着不良が発生しなかった場合の加熱ヒータ11の温度は200℃よりも低い。このように、印字率Pに基づいて目標温度を決定すると、目標温度が、定着不良が発生しなかった場合の加熱ヒータ11の温度よりも高くなってしまい、加熱ヒータ11の消費電力が過大になる。一方、実施例1では、最大値Yに基づいて目標温度を決定する。例えば、最大値Yが82である場合、上記の表1の目標温度テーブルでは、目標温度が195℃であり、定着不良が発生しなかった場合の加熱ヒータ11の温度も約195℃である。したがって、実施例1では、目標温度が、定着不良が発生しなかった場合の加熱ヒータ11の温度と同程度であり、加熱ヒータ11に供給される電力は適切な値である。
(比較例2)
比較例2では、比較例1と同様に画像印字率の情報に基づいて低印字率の画像の場合には加熱ヒータ11の温度を下げ、高印字率の画像の場合には加熱ヒータ11の温度を上げる制御を行う。印字率Pの求め方についても比較例1と同様であるが、目標温度テーブルは下記の表3のように印字率P(%)と目標温度(℃)の関係が線形となるように決定した。
[比較例2の目標温度テーブル]
図12に比較例2の印字率P(%)と目標温度テーブルの目標温度(℃)の関係を示す。図12の縦軸は比較例2の目標温度テーブルの目標温度(℃)を示し、図12の横軸は印字率P(%)を示す。比較例1における印字率P=0%のときの目標温度と比較例1における印字率P=100%のときの目標温度を直線に繋ぐことにより、比較例2では目標温度テーブルを決定している。
(実施例1の検討結果)
下記の表4に実施例1及び比較例1,2の検討結果を示す。
[実施例1及び比較例1,2の検討結果]
以上の検討結果から、実施例1において全ての画像において定着性が良好で、比較例1、2と比較して電力量が低く抑えられている場合が多いことが分かる。例えば、図10の画像2は縦方向に長い画像であるため、紙(記録材P)が定着ニップを通過していくにつれて定着フィルム13の表層の熱が奪われる。したがって、画像2は、画像後端部の定着性が厳しい画像である。実施例1では、画像2について、縦方向にどれだけ繋がった画像であるかを認識できるため、目標温度が比較的高めの208℃である。一方、印字率から目標温度を決定する比較例1、2では、画像2は印字率が少ない割に高い目標温度が必要な画像のため、比較例2において定着性が悪化している。
また、図10の画像3は2つの斜めの直線が繋がった画像であり、印字率は画像2よりも高い。しかし、画像3については定着フィルム13の同じ場所から熱を奪い続けるわけではないので、画像3は定着性の良い画像であり、画像3は画像2よりも定着し易い画像である。実施例1では図7の画像Cの場合と同様に、画像の連続性を検知できるため、画像2の目標温度を下げることができる。一方、比較例1では、印字率から目標温度を決定するため、画像2の目標温度が210℃であり、電力量が大きくなっている。画像5、6
についても同様に実施例1の方法では目標温度を低くすることが可能であるが、比較例1、2では電力量が大きいか、或いは定着不良が発生している。
実施例1における画像処理部303の処理の一例を以下に示す。画像処理部303は、画像データを画像データの主走査方向及び副走査方向に沿って複数のブロック(領域)に区分する。複数のブロックは、画像濃度が閾値以上である第1ブロック(第1領域)と画像濃度が閾値未満である第2ブロック(第2領域)とを含む。画像処理部303は、画像データの複数のブロックにおける画像濃度に応じて複数のブロックにパラメータを割り当てる。画像処理部303は、第1ブロックが副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか、第1ブロックが副走査方向に離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、副走査方向に並ぶ複数のブロックに割り当てられたパラメータを演算して演算値を算出する。Xnの値、Xnmaxの値、最大値Yは、演算値の一例である。第1ブロックが画像データの副走査方向に連続的に並ぶ状態は、例えば、第1ブロックと第1ブロックとの間に第2ブロックが存在しない状態である。第1ブロックが画像データの副走査方向に離散的に並ぶ状態は、例えば、第1ブロックと第1ブロックとの間に第2ブロックが存在する状態である。
画像処理部303は、画像データの副走査方向に複数の第1ブロックが連続して並ぶ場合、複数の第1ブロックの連続性が途切れるまで第1ブロックに割り当てられたパラメータを合計することで合計値を算出する。例えば、図6では、左から3番目の第3グループ(G3)の位置において高濃度のブロックが縦方向に連続しており、高濃度のブロックの連続性が途切れるまで正の数値(+2)が加算されて、合計値(+6)がXnmaxの値としてメモリに記憶される。図5Cに示す処理フローでは、画像処理部303は、ブロックA1のXnの値が第1グループのXnmaxの値よりも大きい場合には、第1グループのXnmaxの値をブロックA1のXnの値に書き換える。このように、画像処理部303は、画像データの副走査方向における一方の端部から他方の端部まで上記の合計処理を繰り返すことで複数の合計値を求め、複数の合計値のうちの一つを演算値(Xnmaax)として算出する。
複数の第1ブロックが副走査方向に連続的に並ぶ第1範囲と、複数の第2ブロックが副走査方向に連続的に並ぶ第2範囲と、複数の第1ブロックが副走査方向に連続的に並ぶ第3範囲とが副走査方向に向かって連続する場合がある。例えば、図13の画像データのように、左から5番目の第5グループ(G5)において、高濃度のブロックが縦方向に連続し、それに続いて低濃度のブロックが縦方向に連続し、更に高濃度のブロックが縦方向に連続している。このような場合、画像処理部303は、第1範囲内における複数の第1ブロックに割り当てられたパラメータを合計して第1合計値を求める。次に、画像処理部303は、第1範囲及び第3範囲内における複数の第1ブロックに割り当てられたパラメータと第2範囲内における複数の第2ブロックに割り当てられたパラメータとを合計して第2合計値を求める。次いで、画像処理部303は、第1合計値及び第2合計値のうちの一方を演算値として算出する。図13の画像データの場合、G5において、第1範囲及び第3範囲における複数の第1ブロックに割り当てられた正の数値(+2)のそれぞれの合計値は+6であり、第2範囲における複数の第2ブロックに割り当てられた負の数値(−1)の合計値は−3である。この場合、画像処理部303は、第1範囲の合計値(+6)を第1合計値として算出し、第1範囲の合計値(+6)、第2範囲の合計値(−3)及び第3範囲の合計値(+6)を第2合計値(+9)として算出する。画像処理部303は、第1合計値(+6)及び第2合計値(+9)のうちの高い値(+9)をXnmaxの値(演算値)として算出する。
実施例1では、閾値以上の画像濃度を有する各ブロックに対して正の数値が割り当てられ、閾値未満の画像濃度を有する各ブロックに対して負の数値が割り当てられる例を示した。実施例1はこの例に限定されず、閾値以上の画像濃度を有する各ブロックに対して負
の数値が割り当てられ。閾値未満の画像濃度を有する各ブロックに対して正の数値が割り当てられてもよい。この場合、画像処理部303は、正の数値と負の数値とを入れ替えて、実施例1における各処理を行う。また、実施例1において、各ブロックの画像濃度に応じて各ブロックに割り当てる正の数値の大きさ又は負の数値の大きさを変更してもよい。
(実施例2)
本発明の第2の実施例を以下に説明する。実施例2では、実施例1におけるポイント加算量を画像後端に向かって増やす処理が加えられている。実施例2において、画像処理部303は、実施例1と同様に、図5Aに示す処理フローを行う。以下では、実施例1と実施例2との相違点について説明し、実施例2における実施例1と同一の構成要素については、実施例1と同一の符号を付し、その説明を省略する。
実施例2における各ブロックのXnの値の演算処理のフローを図14に示す。図14の処理フローのS211、S213〜S221の各処理は、図5Cの処理フローのS111、S113〜S120の各処理と同様である。実施例2では、S211の処理が行われる前に、S210の処理が行われる。S210の処理において、画像処理部303は、画像データの副走査方向における処理対象のブロックの位置に応じて、高濃度のブロックに割り当てられたパラメータの値を増加する。
画像処理部303は、画像の先端位置と処理対象のブロックの位置との間の距離Vに応じて、高濃度のブロックに割り当てられたパラメータの値を増加してもよい。例えば、画像データをA4サイズの記録材Pに印字する場合、以下のようにして高濃度のブロックに割り当てられたパラメータの値を増加してもよい。なお、高濃度のブロックに正の数値(+2)が割り当てられている。0mm≦距離V<120mmの場合、画像処理部303は、高濃度のブロックに割り当てられたパラメータの値(+2)に0を加算する(N=+2)。この場合、増加後のパラメータの値(N)は、高濃度のブロックに割り当てられたパラメータの値(+2)と同じ値である。120mm≦距離V<180mmの場合、画像処理部303は、高濃度のブロックに割り当てられたパラメータの値(+2)に+0.5を加算する(N=+2.5)。180mm≦距離V<240mmの場合、画像処理部303は、高濃度のブロックに割り当てられたパラメータの値(+2)に+1を加算する(N=+3)。240mm≦距離V<297mmの場合、画像処理部303は、高濃度のブロックに割り当てられたパラメータの値(+2)に+1.5を加算する(N=+3.5)。S212において、画像処理部303は、増加後のパラメータの値(N)をブロックA1のXnの値に加算する。このように、画像処理部303は、画像データの副走査方向における高濃度のブロックの位置に応じてパラメータの値を変更する。画像後端になるほど定着フィルム13の熱が奪われるので、画像先端から画像後端に向かってより高い目標温度を設定する必要がある。そのため、距離Vが大きくなるにつれて、増加後のパラメータの値(N)が大きくなる。
また、図5Aに示す処理フローのS102の処理において、画像処理部303は、各ブロックの画像濃度に応じたパラメータを各ブロックに割り当てた後、画像データの副走査方向における高濃度のブロックの位置に応じてパラメータの値を増加してもよい。この場合、画像処理部303は、図14の処理フローのS210の処理を行わない。
(目標温度テーブルの決定方法)
実施例2では、図15のように、パッチの縦方向(画像データの副走査方向)の長さが異なる3種類の画像とパッチの縦方向の位置が異なる3種類の画像を用意し、それぞれについて実施例2の方法で最大値Y及び目標調温度を決定した。目標温度の決定方法は、扱った画像の種類以外は実施例1と同様である。図16に実施例2における最大値Yと目標温度(℃)の関係を示す。図16の縦軸は目標温度(℃)を示し、図16の横軸は最大値
Yを示す。図16では最大値Yを50で割った値を示している。この結果に基づいて決定された目標温度テーブルを下記の表5に示す。表5では最大値Yを50で割った値を示している。検討方法についても実施例1と同様の手法で検討を行った。
[実施例2の目標温度テーブル]
(実施例2の検討結果)
実施例1と同様の手法で実施例2の検討を行った。実施例2の検討結果を下記の表6に示す。表6の画像1〜6は、図10の画像1〜6の検討結果を示している。
[実施例2の検討結果]
実施例2では、実施例1と比較して画像5、6について目標温度が低く設定されており、消費電力量が低減できていることが表6から分かる。表6に示すように、定着性は何れの画像も良好である。画像5は画像先端にパッチが存在する画像である。パッチの大きさが同じで画像後端にパッチがある画像の場合と比較して、画像5は低い目標温度で定着性を確保することが可能である。実施例1では定着性の厳しい画像後端に画像が存在することを前提にして目標温度を決定しているため、実施例1の画像5の目標温度は、実施例2の画像5の目標温度よりも高い。したがって、実施例2の画像5の電力量は、実施例1の画像5の電力量よりも低い。画像6についても同様に、実施例2の画像6の電力量は、実施例1の画像6の電力量よりも低く、実施例2ではより低電力化が測られている。
実施例2における画像処理部303の処理の一例を以下に示す。画像処理部303は、複数の第1領域に割り当てられたパラメータの値を、画像データの副走査方向における複数の第1領域の位置に応じて変更する。画像処理部303は、複数の第1領域に割り当てられたパラメータの値を、画像データの副走査方向のうちの第1方向から第1方向の反対
の第2方向に向かってパラメータの値が大きくなるように変更する。画像データの副走査方向のうちの第1方向は、記録材Pの搬送方向のうちの加熱定着装置6に向かう方向である。画像データの副走査方向のうちの第2方向は、画像データの副走査方向のうちの第1方向の反対方向である。
以上述べてきたように本発明を適用した実施例1、2においては定着性を確保しつつ消費電力量を精度良く低減することが可能である。実施例1、2における画像濃度の閾値(例えば30%)や画像データにおけるブロックの平均濃度を算出する際のドット数(例えば385dot)、パラメータの値は各実施例で示した値以外の値を設定することが可能である。実施例1、2において例示した値は、例えば、トナーの種類、定着部材の特徴、計算処理のし易さや温度設定の分解能等に応じて適宜変更してもよい。
実施例1、2の構成によれば、記録材Pの搬送方向に対して垂直方向に画像データを読み込んで、画像データを処理することで、レーザスキャナ3にデータを送る処理と画像処理とを共通化することができる。したがって、実施例1、2の構成によれば、メモリ容量の縮小化及び処理時間の短縮化が図れる。このため、実施例1、2の構成によれば、画像処理部303やメモリに負担をかけずに画像の特徴を捉えた適切な目標温度を決定することができる。
以上、実施例1、2ではモノクロタイプのレーザービームプリンターで説明を行ってきたが、カラーレーザービームプリンターでも同様の処理が可能である。イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色のカラーレーザービームプリンターを例とすると、各色の最大濃度を100%とし、画像濃度の判定における閾値を40%などと設定すればよい。例えば、あるブロックがイエロー10%、マゼンタ30%、シアン5%、ブラック0%の濃度である場合、ブロックの画像濃度は45%(10%+30%+5%+0%=45%)である。したがって、例えば、図5Cの処理フローでは、S111において、ブロックの画像濃度が閾値以上であると判定され、ブロックに割り当てられた正の数値(+2)がブロックのXnの値に加算される。
実施例1、2の構成は、撮像装置或いは撮像装置で得られた画像データに対して画像処理を行う画像処理装置に適用してもよい。実施例1、2の構成は、撮像装置或いは画像処理装置を備える各種の電子機器、クラウド環境におけるサーバーに適用してもよい。上記の装置、機器等への実装は、ソフトウェア(コンピュータプログラム)による実装、ハードウェアによる実装の一方又は両方であってもよい。例えば、上記の装置、機器等が備えるコンピュータのメモリにプログラムを格納し、当該プログラムをコンピュータに実行させることで、実施例1、2における各処理を実現してもよい。コンピュータは、CPU、MPU、FPGA等のプロセッサを備えてもよいし、ASIC等の専用プロセッサを備えてもよい。また、コンピュータが当該プログラムを実行する方法(画像形成方法)により、実施例1、2における各処理を実現してもよい。上記プログラムは、例えば、ネットワークを通じて、又は、非一時的にデータを保持するコンピュータ読取可能な記録媒体等から上記コンピュータに提供されてもよい。上記プログラムをコンピュータ読取可能な記録媒体等に記録してもよい。
6…加熱定着装置、100…画像形成装置、303…画像処理部、320…定着制御部

Claims (13)

  1. 画像データに応じて形成されるトナー画像を記録媒体に定着する定着部と、
    前記画像データを、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向及び前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に沿って複数の領域に区分し、前記複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを前記複数の領域に割り当て、前記複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、前記副走査方向に並ぶ前記複数の領域に割り当てられた前記パラメータを演算することで演算値を算出する画像処理部と、
    前記定着部の温度を維持するための目標温度を前記演算値に基づいて決定する温度決定部と、
    前記定着部の温度が前記目標温度を維持するように、前記定着部に供給する電力を制御する電力制御部と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記第1領域に割り当てられた前記パラメータは、正の数値であり、
    前記第2領域に割り当てられた前記パラメータは、負の数値である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記第1領域に割り当てられた前記パラメータは、負の数値であり、
    前記第2領域に割り当てられた前記パラメータは、正の数値である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像処理部は、前記副走査方向に連続的に並ぶ前記第1領域に割り当てられた前記パラメータを前記第1領域の連続性が途切れるまで合計することを、前記画像データの前記副走査方向における一方の端部から他方の端部まで繰り返すことで複数の合計値を求め、前記複数の合計値のうちの一つを前記演算値として算出する、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像処理部は、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ第1範囲と、前記第2領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ第2範囲と、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ第3範囲とが前記副走査方向に向かって連続する場合、前記第1範囲内における前記第1領域に割り当てられた前記パラメータを合計して第1合計値を求め、前記第1範囲及び前記第3範囲内における前記第1領域に割り当てられた前記パラメータと前記第2範囲内における前記第2領域に割り当てられた前記パラメータとを合計して第2合計値を求め、前記第1合計値及び前記第2合計値のうちの一方を前記演算値として算出する、
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の画像形成装置。
  6. 前記目標温度は、前記演算値に応じて高くなる、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の画像形成装置。
  7. 前記画像処理部は、前記第1領域に割り当てられた前記パラメータの値を、前記副走査方向における前記第1領域の位置に応じて変更する、
    ことを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画像処理部は、前記第1領域に割り当てられた前記パラメータの値を、前記副走査方向のうちの第1方向から前記第1方向の反対の第2方向に向かって前記パラメータの値が大きくなるように変更し、
    前記第1方向は、前記記録媒体の搬送方向のうちの前記定着部に向かう方向である、
    ことを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の画像形成装置。
  9. 前記副走査方向に並んだ前記複数の領域を含む複数のグループが、前記主走査方向に沿って並んでおり、
    前記画像処理部は、前記複数のグループごとに前記演算値を算出し、算出された前記演算値のうちの一つを決定する、
    ことを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の画像形成装置。
  10. 画像データに応じて形成されるトナー画像を定着部で記録媒体に定着させる処理装置であって、
    前記画像データを、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向及び前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に沿って複数の領域に区分し、前記複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを前記複数の領域に割り当て、前記複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、前記副走査方向に並ぶ前記複数の領域に割り当てられた前記パラメータを演算することで演算値を算出する画像処理部と、
    前記定着部の温度を維持するための目標温度を前記演算値に基づいて決定する温度決定部と、
    前記定着部の温度が前記目標温度を維持するように、前記定着部に供給する電力を制御する電力制御部と、
    を備えることを特徴とする処理装置。
  11. 画像データに応じて形成されるトナー画像を記録媒体に定着する定着部と、
    前記画像データを、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向及び前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に沿って複数の領域に区分し、前記複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを前記複数の領域に割り当て、前記複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、前記副走査方向に並ぶ前記複数の領域に割り当てられた前記パラメータを演算することで演算値を算出する画像処理部と、
    前記定着部の温度を維持するための目標温度を前記演算値に基づいて決定する温度決定部と、
    前記定着部の温度が前記目標温度を維持するように、前記定着部に供給する電力を制御する電力制御部と、
    を備えることを特徴とする画像形成システム。
  12. 画像データに応じて形成されるトナー画像を定着部で記録媒体に定着させる画像形成方法であって、
    コンピュータが、
    前記画像データを、前記記録媒体の搬送方向と直交する方向である主走査方向及び前記記録媒体の搬送方向である副走査方向に沿って複数の領域に区分し、前記複数の領域における画像濃度に応じたパラメータを前記複数の領域に割り当て、前記複数の領域において、画像濃度が閾値以上である第1領域と閾値未満である第2領域のうち、前記第1領域が前記副走査方向に連続的に並ぶ状態であるか離散的に並ぶ状態であるかに基づいて、前記副走査方向に並ぶ前記複数の領域に割り当てられた前記パラメータを演算することで演算値を算出する画像処理ステップと、
    前記定着部の温度を維持するための目標温度を前記演算値に基づいて決定する温度決定ステップと、
    前記定着部の温度が前記目標温度を維持するように、前記定着部に供給する電力を制御
    する電力制御ステップと、
    を実行することを特徴とする画像形成方法。
  13. 請求項12に記載の画像形成方法の各ステップをコンピュータに実行させるためのプログラム。
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