JP6280379B2 - 画像形成装置、トナー消費量の算出方法およびプログラム - Google Patents
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Description
画像データにおける複数の画素のうち、隣接画素との関係が所定のエッジ条件を満たす画素の数であるエッジ数と所定濃度以上の画素の数である画素数とをカウントするカウント手段と、
前記エッジ数と前記画素数とに基づき、画像の種類に関する情報を判別する判別手段と、
前記画像の種類に関する情報と前記画素数とに基づき、トナー消費量を算出する算出手段と
を有し、
前記算出手段は、第1の画像の種類に関する情報と第1の画素数に基づき第1のトナー消費量を求め、前記第1の画像とは異なる第2の画像の種類に関する情報と前記第1の画素数に基づき前記第1のトナー消費量よりも消費量の少ない第2のトナー消費量を求め、
前記第1の画像の種類に関する情報と前記第1の画素数より画素数の多い第2の画素数に基づき第3のトナー消費量を求め、前記第2の画像の種類に関する情報と前記第2の画素数に基づき前記第3のトナー消費量よりも消費量の多い第4のトナー消費量を求めることを特徴とする画像形成装置を提供する。
[画像形成装置の全体構成]
図1を用いて画像形成装置102の構成について説明する。本実施例ではシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック(以下、C,M,Y,Kと呼ぶ)の4色の色材(色剤)によって画像を形成するカラー画像形成装置を用いて説明する。また、本実施例の画像形成装置は600dpiの解像度で印刷を行うものとする。画像形成装置102は各種制御やデータ処理を行うビデオコントローラ103と転写材に可視化された画像形成を行うプリンタエンジン104を有している。転写材は、記録材、記録媒体、用紙、シート、転写紙と呼ばれることもある。画像形成装置102にはネットワークやパラレルインターフェイス、シリアルインターフェイスなどを介してホストコンピュータ101などが接続されている。ホストコンピュータ101は、画像形成装置102に対してプリントの実行を指示する。ビデオコントローラ103は、ホストコンピュータ101からプリントの実行の指示とともに送信される印刷データを画像データにラスタライズし、後述するデータ処理を行って、プリンタエンジン104に送信する。
図2および図3を用いて、C,M,Y,Kのトナーを用いて多色画像を形成する電子写真方式のプリンタエンジン104の動作を説明する。なお、4色に共通する事項を説明するときは、YMCKの文字を参照符号から省略する。図2は電子写真方式の画像形成装置102の一例を示している。画像形成装置102は中間転写体27を採用したタンデム方式のカラー画像形成装置である。図3はプリンタエンジン104の制御ユニットを示すブロック図である。プリンタエンジン104は、エンジン制御部301とエンジン機構部302を有している。エンジン機構部302はエンジン制御部301からの各種指示にしたがって動作する。
図4を用いてビデオコントローラ103構成例について説明する。CPU401は、ビデオコントローラ103全体の制御を司るCPUである。不揮発性の記憶部402は、CPU401が実行する各種制御コードや制御に使用するデータを格納する記憶手段である。記憶部402は、たとえば、ROM、EEPROM、ハードディスクなどにより構成されうる。RAM403は、CPU401の主メモリやワークエリア等として機能する一時記憶用のメモリである。ホストインターフェイス部404は、ホストコンピュータ101から印刷データや制御データを通信するユニットである。ホストインターフェイス部404が受信した印刷データはRAM403に格納される。ここで印刷データはホストコンピュータ101などでハーフトーン処理まで行われたビットマップデータであってもよいし、PDL(ページ記述言語)データであってもよい。PDLデータとは、ページ画像データを作成するためにページ記述言語によって記述されたデータである。印刷データは、通常、文字、グラフィックス、イメージなどのデータの描画命令を含んでいる。DMA制御部407は、CPU401からの指示によりRAM403のデータを、エンジンインターフェイス部409やデータ処理部406に転送する。データ処理部406は、CPU401からの指示によりRAM403の画像データに対して各種のデータ処理(例:トナー消費量の推定など)を行う。データ処理部406の詳細な動作については後述する。操作/表示部408は、画像形成装置102の本体に設けられたており、ユーザからの諸設定や指示の入力を受け付けたり、画像形成装置102の各種情報を表示したりする。エンジンインターフェイス部409は、プリンタエンジン104に対する信号の入出力部である。たとえば、エンジンインターフェイス部409は、データ処理部406から出力されるレーザ駆動信号をプリンタエンジン104へ送出する。
図5はデータ処理部406の処理の内容を説明するためのブロック図である。RIP部501はRAM403に格納されているPDLで記述された画像データの内容を解析して中間言語データを生成し、さらに中間言語データをラスタライズしてラスタ画像データを生成する。RIPは、ラスターイメージプロセッサ/プロセッシングの略称である。ラスタ画像データはRGBの画像データとしてRAM403内の所定の領域に書き込まれる。色変換部502はRGB画像データを画像形成装置102の色再現域に合わせたデバイスRGB信号に変換するカラーマッチング処理を実行する。さらに色変換部502はデバイスRGB信号を画像形成装置102のトナー色材色であるCMYK信号に変換する色分解処理を実行する。このように、色変換部502はRIP部501が出力するRGB画像データを、順次、CMYKの画像データに変換し、RAM403内の所定の領域に書き込む。濃度補正部503は、色変換部502が出力するCMYK画像データの各階調値をLUT(ルックアップテーブル)により変換する。これは、CMYK画像データの各階調値と、プリンタエンジン104によって転写材11上に出力される濃度との関係を所望の関係とするためである。ハーフトーン部504は濃度補正部503によって補正されたCMYKの各画像データ(8bit)に対してハーフトーン処理(組織的ディザなど)を施すことによってプリンタエンジン104で再現可能な2bitの画像データへ量子化する。2bitの画像データは、RAM403内の画像メモリへ出力される。ハーフトーン処理は、たとえば、入力される画像データを、閾値マトリクスを用いて2bitの画像データへ変換する処理である。閾値マトリクスは、たとえば、幅M、高さNの閾値をマトリクス状に配置したものである。閾値マトリクスは、たとえば、マトリクス0、マトリクス1、マトリクス2の3つのマトリクスで構成されてもよい。ハーフトーン処理は、画像データの各画素に対応した閾値を3つの閾値マトリクスからそれぞれ読み出し、画素の値と3つの閾値との比較を行い、以下の処理によって画像データを2bitに変換する。
「マトリクス0の閾値」≦「画素の値」<「マトリクス1の閾値」であれば、1を出力
「マトリクス1の閾値」≦「画素の値」<「マトリクス2の閾値」であれば、2を出力
「マトリクス2の閾値」≦「画素の値」であれば、3を出力
閾値マトリクスは、画像データの横方向にM個の画素、縦方向にN個の画素を一つの繰り返し周期としている。
ホストコンピュータ101から印刷命令を受信してプリンタエンジン104へデータを送信するまでの全体の流れを説明する。ホストインターフェイス部404を介してホストコンピュータ101から印刷命令を受信すると、CPU401はホストインターフェイス部404を介して印刷データを受信し、RAM403に格納する。次にCPU401はデータ処理部406のRIP部501を制御して、RAM403の画像データをラスタライズする。CPU401は、さらに色変換部502を制御して色変換処理し、濃度補正部503を制御して濃度補正処理し、ハーフトーン部504を制御してハーフトーン処理し、PWM部506を制御してPWM処理する。PWM処理されたて生成されたレーザ駆動信号はCPU401の指示により、エンジンインターフェイス部409を介してプリンタエンジン104に送信される。同時にCPU401の指示によりトナー量計算部505はトナー量を算出し、算出結果をトナー量管理部405へと通知する。
トナー量計算部505の詳細な動作について説明する。ここではK色を例に説明するが、CMY色についても同様の処理とする。トナー量計算部505は画像メモリ内のハーフトーン処理された画像データを複数のエリアに論理的に分割し、各エリアごとにトナー量を計算し、すべてのエリアのトナー量を積算する。ここでは、エリアを20x5画素のサイズのウインドウとする。図8に示したように、トナー量計算部505は、複数の画素から構成される画像データ1001に対して左上のウインドウ1002を起点として矢印の方向へウインドウを順次シフトしながらトナー量を算出して積算して行く。トナー量計算部505は、右下のウインドウ1003に到達したらトナー量の計算を完了する。
●Edge_mid≦EdgeCount<Edge_hiであれば属性信号はP_M、係数ρ=(EdgeCount−Edge_mid)/(Edge_hi−Edge_mid)
●Edge_low≦EdgeCount<Edge_midであれば属性信号はP_M、係数ρ=(EdgeCount−Edge_mid)/(Edge_mid−Edge_low)
●EdgeCount<Edge_lowであれば属性信号はP_L
トナー量取得部805は図13に示すような複数のトナー量テーブル(トナー量テーブルH、トナー量テーブルM、トナー量テーブルL)を備える。各トナー量テーブルの入力は画素数であり、出力がトナー量である。トナー量テーブルの生成方法については後述する。トナー量取得部805には画素カウンタ803で算出された画素数DotCount、および画像判別部804の出力結果である属性信号と係数ρが入力される。
トナー量取得部805はDotCountに対応するトナー量テーブルHおよびトナー量テーブルMのトナー量t_value_h、t_value_mからトナー量toner_valueを求める。
ρ<0の場合:
トナー量取得部805はDotCountに対応するトナー量テーブルM、およびトナー量テーブルLのトナー量t_value_m、t_value_lからトナー量toner_valueを求める。
●トナー量取得部805は属性信号がP_Lであれば、DotCountに対応するトナー量テーブルLのトナー量t_value_lを求め、トナー量toner_valueとする。
ここで、基準テーブルH、M、Lの生成方法について説明する。基準テーブルHは以下の方法で生成されたものである。階調値A=0、32、64、96、128、160、192、224、255に対して以下のステップ1〜3を実施する。
●ステップ1:階調値Aの画像データに対して212線のハーフトーン処理を行った画像データを生成する。画像データは縦横ともに凡そ100画素以上のサイズで生成するものとする。
●ステップ2:ステップ1で得られたハーフトーン処理画像データを2値化する。
●ステップ3:ステップ2で得られた2値化画像データに対してウインドウごとの画素数とエッジ数を算出し、全ウインドウの平均値を求める。ウインドウのサイズは横が20画素で縦が5画素である。つまり、トナー量の推定に使用されるウインドウサイズと基準テーブルを決定するために使用されるウインドウサイズは基本的に一致している。
次に、トナー量テーブルH、M、Lの生成方法について説明する。トナー量テーブルHは以下の方法で生成されたものである。階調値A=32、64、96、128、160、192、224、255に対して以下のステップ1〜5を実施する。
●ステップ1:階調値Aの画像データに対して212線のハーフトーン処理を行った画像データを生成する。画像データの縦横サイズはともに凡そ100画素以上である。
●ステップ2:ステップ1で得られたハーフトーン処理画像を2値化してドットの面積率(%)を求め、面積率にウインドウ面積(例:100)をかけてウインドウあたりの画素数を求める。
●ステップ3:ステップ2で得られたハーフトーン処理画像をプリンタエンジン104によって印刷し、消費されたトナー量を計測する。たとえば、印刷前後のプロセスカートリッジの重量を測定し、その差分を計算することによってトナー量を計測することが可能である。
●ステップ4:ステップ3で得られた計測されたトナー量からウインドウあたりのトナー量を求める。ウインドウあたりのトナー量は次式から算出可能である。
(計測されたトナー消費量)×100/(画像サイズ)
●ステップ5:ステップ2で得られた画素数に対するステップ4で得られたトナー量の関係を補間して画素数0〜100に対するトナー量のテーブルを生成する。これが、トナー量テーブルHとなる。補間方法としては、たとえば、双三次補間があるが、他の補間処理が採用されてもよい。なお、画素数0に対するトナー量は0とする。
本実施例の効果について説明する。図14は画像の面積率とトナー消費量の関係を画像の周波数ごとにプロットしたものである。1401は文字などの比較的空間周波数の低い画像についての面積率とトナー消費量との関係を例示している。空間周波数が低ければ、面積率とトナー消費量との関係が比較的線形に近くなることがわかる。1402は212線のハーフトーン処理された画像についての面積率とトナー消費量との関係を例示している。つまり、この画像の空間周波数は相対的に高い。文字画像と比較して212線のハーフトーン処理された画像では、面積率の低いハイライト領域でトナー消費量が相対的に低くなり、面積率の高いシャドウ領域でトナー消費量が相対的に高くなる。1403は141線のハーフトーン処理された画像についての面積率とトナー消費量との関係を例示している。この画像の空間周波数は両者の中間的ものである。そのため、面積率とトナー消費量との関係も両者の中間的な特性となる。図14が示すように画像の空間周波数に依存して面積率とトナー消費量との関係が変化する。
本実施例では、一例としてウインドウサイズを20x5として説明したが、ウインドウサイズはこれに限らず、適宜に選択すればよい。本実施例では複数のウインドウが重ならないように注目ウインドウをシフトするものとして説明した。しかし、たとえば1画素ずつ注目ウインドウをシフトさせることで、隣接した複数のウインドウが相互にオーバーラップしてもよい。ただし、この場合は重複してカウントされた画素の分だけトナー消費量を除算する必要がある。また、注目ウインドウは、必ずしも分割されている必要はなく、1つのウインドウでエッジ数と画素数を求め、トナー消費量を算出することも可能である。
●Edge_a≦EdgeCountであれば、画像判別部804は属性信号P_Hを出力する
●Edge_b≦EdgeCount<Edge_aであれば、画像判別部804は属性信号P_Mを出力する
●EdgeCount<Edge_bであれば、画像判別部804は属性信号P_Lを出力する
トナー量取得部805は、画像判別部804から受信した属性信号がP_Hであれば、トナー量テーブルHからDotCountに対応するトナー量t_value_hを求め、トナー量toner_valueとして出力する。トナー量取得部805は、属性信号がP_Mであれば、トナー量テーブルMからDotCountに対応するトナー量t_value_mを求め、トナー量toner_valueとして出力する。トナー量取得部805は、属性信号がP_Lであれば、トナー量テーブルLからDotCountに対応するトナー量t_value_lを求め、トナー量toner_valueとして出力する。以上の構成としても本発明を効果的に実施することが可能である。
本発明の別の実施形態について説明する。本実施例は画像データのワークメモリを少なくすることで、コストダウンをさらに図ることができる。具体的には、1ライン分の画像データを保持するラインバッファがRAM403内に設けられる。本実施例ではプリンタエンジン104の動作に同期して、RAM403内のラインバッファに保持されているデータに対してデータ処理部406が各種の処理を行い、逐次トナー消費量に関連したデータを更新する。また、本実施例のデータ処理部406はエッジ数と画素数のカウントをエリア(ウインドウよりも大きな領域)単位で行い、領域単位でトナー消費量を計算する。本実施例での画像形成装置102の基本的な動作は実施例1と同様であるため、共通する部分は説明を省略し相違点のみを説明する。
本実施例ではウインドウサイズを20x1とする。これは、1ライン分の画像データを保持しているラインバッファを利用するためである。本実施例では3x60個のウインドウで1つの領域を構成する。図19によれば、点線で囲まれた1つのマスが1つのウインドウを示し、太線で囲まれた1つのマスが1つの領域を示している。1つの画像内においてウインドウを識別するための番号を図19に示すように左上から順にウインドウ番号(0,0)、(0,1)…とする。1つの画像内において領域を識別するための番号を図19が示すように左上から順に領域番号(0,0)、(0,1)…とする。また、本実施例ではRAM403内に、領域番号ごとにエッジ数Reg_Edgeおよび画素数Reg_Dotを格納する領域メモリを設ける。
本実施例の領域単位で計算を行う効果について説明する。図23は212線のハーフトーン処理された画像に対して20x1のウインドウを重ねた様子を表している。ウインドウ2301内のエッジ数EdgeCountは9であり、画素数DotCountは10である。図21に示した基準テーブルによれば、ウインドウ2301の属性はP_Hとなる。よって、トナー量テーブルより算出されるトナー量は、図24に示したV1となる。しかし1つ下にシフトしたウインドウ2302内のエッジ数EdgeCountは0であり、画素数DotCountは0となる。画素数DotCountが0であるウインドウ2302の属性はP_Hとする。よって、トナー量テーブルより算出されるトナー量は図24のV2となる。同様にウインドウ2303のトナー量はV1となり、ウインドウ2304のトナー量はV2となり、この状態が交互に繰り返される。したがって、各ウインドウのトナー量を積算する方法では、画像全体でのトナー量がウインドウあたりの換算トナー量V1、V2の平均値であるV3となる。しかし、実際はスクリーン線数が212線であり、かつ、面積率が25%の画像であるため、画素数5に対するトナー量テーブルHのトナー量であるV4がウインドウあたりの換算トナー量として正しいトナー量となる。したがって、ウインドウサイズが20x1の場合には各ウインドウのトナー量を積算する方法では実際のトナー量と誤差が発生してしまうのである。
本発明の別の実施形態について説明する。本実施例では画像の縦エッジの数と横エッジの数を個別にカウントしてそれぞれのカウント値の比率に応じて推定したトナー量を補正する。本実施例での画像形成装置102の基本的な動作は実施例1と同様であるため、共通する部分は説明を省略し相違点のみを説明する。
図25を用いて本実施例におけるトナー量計算部505の処理の流れを説明する。S2501で、トナー量積算部806は初期化処理を実行する。これにより、1ページ内のトータルトナー量Total_valueが0に初期化され、注目ウインドウが画像の左上に配置されたウインドウに設定される。S2501で、2値化部801は、実施例1と同様の方法で注目ウインドウ内の画像データを2値データへ変換する。
●エッジ比率EdgeRate=EdgeCount_V/EdgeCount
EdgeCountが0の場合、エッジカウンタ802はEdgeRateを0とする。
●Rev_Coef=(EdgeRate−0.5)×2×Rev_Coef_Max
トナー量取得部805は、実施例1と同様の方法で生成された3つのトナー量テーブル(トナー量テーブルH、トナー量テーブルM、トナー量テーブルL)を備えている。
●toner_value_rev=toner_value×(100+Rev_Coef_Max)/100
S2510で、トナー量積算部806は、トナー量の積算を実行する。たとえば、トナー量積算部806は、トナー量取得部805で求められた補正トナー量toner_value_revをトータルトナー量Total_valueに加算する。S2511で、トナー量計算部505は、注目ウインドウが画像の右下ウインドウまで到達したかどうかを判定する。注目ウインドウが画像の右下ウインドウに到達していなければ、S2513に進む。S2513で、トナー量計算部505は、注目ウインドウを次のウインドウにシフトし、再びステップS2502の処理に移る。ステップS2512で注目ウインドウが画像の右下ウインドウに到達していれば、S2514に進む。S2514で、トナー量計算部505は、トータルトナー量Total_valueをトナー量管理部405に通知する。
電子写真方式の画像形成装置では、同じ画素数であっても図27(A)に例示するような「横方向に連続する画素数が多い画像」と、図27(B)に例示するような「横方向に連続する画素数が少ない画像」とでは、消費するトナー量が異なる場合がある。以下、その理由を説明する。「横方向に連続する画素数が多い画像」では走査ライン上においてレーザが連続して発光する時間が長い。そのため、感光体ドラム上の静電潜像は深くかつ広く形成されやすい。一方、「横方向に連続する画素数が少ない画像」では走査ライン上においてレーザが発光を開始してから発光を終了するまでの時間が非常に短くなる。このため、レーザが十分に感光体ドラム上を照射できずに感光体ドラム上の静電潜像は浅くかつ狭く形成される。
以上説明したように本実施の形態では、エッジカウンタ802が所定のエッジ条件を満たすエッジの数をカウントする。画素カウンタ803は、所定の濃度条件(階調条件)を満たす画素の数をカウントする。画像判別部804およびトナー量取得部805は、エッジ数と画素数とに基づきトナー消費量を算出する算出手段として機能する。これにより、画像の種類に応じて精度良くトナー消費量を求められる。
(その他の実施例)
Claims (16)
- 画像データにおける複数の画素のうち、隣接画素との関係が所定のエッジ条件を満たす画素の数であるエッジ数と所定濃度以上の画素の数である画素数とをカウントするカウント手段と、
前記エッジ数と前記画素数とに基づき、画像の種類に関する情報を判別する判別手段と、
前記画像の種類に関する情報と前記画素数とに基づき、トナー消費量を算出する算出手段と
を有し、
前記算出手段は、第1の画像の種類に関する情報と第1の画素数に基づき第1のトナー消費量を求め、前記第1の画像とは異なる第2の画像の種類に関する情報と前記第1の画素数に基づき前記第1のトナー消費量よりも消費量の少ない第2のトナー消費量を求め、
前記第1の画像の種類に関する情報と前記第1の画素数より画素数の多い第2の画素数に基づき第3のトナー消費量を求め、前記第2の画像の種類に関する情報と前記第2の画素数に基づき前記第3のトナー消費量よりも消費量の多い第4のトナー消費量を求めることを特徴とする画像形成装置。 - 前記カウント手段は、前記画像データに含まれる前記複数の画素を複数のエリアに分割し、前記複数のエリアの各エリアについて前記エッジ数と前記画素数とをカウントするように構成されており、
前記判別手段は、前記各エリアについてカウントされた前記エッジ数と前記画素数とに基づき、前記画像の種類に関する情報を判別するように構成されており、
前記算出手段は、前記各エリアについてカウントされた前記画素数と前記画像の種類に関する情報とに基づき算出した前記各エリアについてトナー消費量を積算するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記トナー消費量は、空間周波数または静電潜像の深さおよび広さに相関したトナー消費量であることを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
- 前記画像の種類に関する情報に基づき前記画素数をトナー消費量に変換する変換テーブルを選択する選択手段をさらに有し、
前記算出手段は、前記選択手段により選択された変換テーブルを用いて前記各エリアの前記画素数を前記各エリアのトナー消費量に変換することを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。 - 前記選択手段が2つの変換テーブルを選択したときは、前記算出手段は、前記2つの変換テーブルから求められたトナー消費量を、前記エッジ数から求められた係数で補正してトナー消費量を算出することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
- 前記選択手段は、前記画素数に基づき当該画素数に対応する基準テーブルを選定し、当該基準テーブルに基づきエッジ閾値を決定し、前記判別手段は、前記エッジ数と前記エッジ閾値との比較結果に応じて前記画像の種類に関する情報である前記各エリアの属性を決定し、前記選択手段は、当該属性に応じて前記変換テーブルを選択することを特徴とする請求項4または5に記載の画像形成装置。
- 前記複数のエリアのそれぞれは複数のウインドウから構成されており、前記各エリアのエッジ数は当該各エリアを構成する複数のウインドウのそれぞれについて求められたエッジ数の平均値であり、前記各エリアの画素数は当該各エリアを構成する複数のウインドウのそれぞれについて求められた画素数の平均値であることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記複数のウインドウのそれぞれは、入力画像の主走査方向の1ラインを構成する複数の画素のうちN個の画素(Nは2以上の自然数)により構成されていることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
- 前記カウント手段は、注目画素の右隣りに位置する右画素の画素値と当該注目画素の画素値が異なる、または当該注目画素の下隣りに位置する下画素の画素値と注目画素の画素値とが異なる、または当該注目画素の左隣りに位置する左画素の画素値と当該注目画素の画素値が異なる、または当該注目画素の上隣りに位置する上画素の画素値と当該注目画素の画素値が異なる場合に、当該注目画素をエッジとしてカウントすることで前記エッジ数を求めることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記カウント手段は、注目画素の右隣りに位置する右画素の画素値と当該注目画素の画素値が異なる、または当該注目画素の左隣りに位置する左画素の画素値と当該注目画素の画素値が異なる場合に当該注目画素を横エッジとしてカウントし、当該注目画素の下隣りに位置する下画素の画素値と注目画素の画素値とが異なる、または当該注目画素の上隣りに位置する上画素の画素値と当該注目画素の画素値が異なる場合に、当該注目画素を縦エッジとしてカウントし、前記横エッジの数と前記縦エッジの数とを加算することで前記エッジ数を求めることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記横エッジの数と前記縦エッジの数とを加算して得られる総エッジ数と当該縦エッジの数との比率をエッジ比率として求め、前記画素数と前記エッジ比率に基づき前記トナー消費量の補正量を求め、前記トナー消費量に当該補正量を加算して当該トナー消費量を補正する補正手段をさらに有することを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
- 入力画像信号における各画素の画素値を2値化する2値化手段をさらに備え、
前記カウント手段は、前記2値化手段は2値化された画素値に基づいてカウントを実行することを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1項に記載の画像形成装置。 - 前記複数のエリアにおいて隣接した2つのエリアは少なくとも一部が重なっていることを特徴とする請求項2ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記複数のエリアにおいて隣接した2つのエリアは重なっていないことを特徴とする請求項2ないし8のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 画像データにおける複数の画素のうち、隣接画素との関係が所定のエッジ条件を満たす画素の数であるエッジ数と所定濃度以上の画素の数である画素数とをカウントするカウント手段と、前記エッジ数と前記画素数とに基づき、画像の種類に関する情報を判別する判別手段と、前記画像の種類に関する情報と前記画素数とに基づき、トナー消費量を算出する算出手段とを機能させ、
前記算出手段は、第1の画像の種類に関する情報と第1の画素数に基づき第1のトナー消費量を求め、前記第1の画像とは異なる第2の画像の種類に関する情報と前記第1の画素数に基づき前記第1のトナー消費量よりも消費量の少ない第2のトナー消費量を求め、
前記第1の画像の種類に関する情報と前記第1の画素数より画素数の多い第2の画素数に基づき第3のトナー消費量を求め、前記第2の画像の種類に関する情報と前記第2の画素数に基づき前記第3のトナー消費量よりも消費量の多い第4のトナー消費量を求めるようにコンピュータを機能させるプログラム。 - 画像データにおける複数の画素のうち、隣接画素との関係が所定のエッジ条件を満たす画素の数であるエッジ数と所定濃度以上の画素の数である画素数とをカウントするカウント工程と、
前記エッジ数と前記画素数とに基づき、画像の種類に関する情報を判別する判別工程と、
前記画像の種類に関する情報と前記画素数とに基づき、トナー消費量を算出する算出工程と
を有し、
前記算出工程において、第1の画像の種類に関する情報と第1の画素数に基づき第1のトナー消費量を求め、前記第1の画像とは異なる第2の画像の種類に関する情報と前記第1の画素数に基づき前記第1のトナー消費量よりも消費量の少ない第2のトナー消費量を求め、
前記第1の画像の種類に関する情報と前記第1の画素数より画素数の多い第2の画素数に基づき第3のトナー消費量を求め、前記第2の画像の種類に関する情報と前記第2の画素数に基づき前記第3のトナー消費量よりも消費量の多い第4のトナー消費量を求めることを特徴とするトナー消費量の算出方法。
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