JP6300060B2 - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる定着装置、及び、その定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成装置においては、画像データに基づいて像担持体上に形成された潜像が、現像装置から供給されたトナーによって現像され、像担持体上に顕像としてのトナー像が形成される。この像担持体上のトナー像は転写装置によって記録材に転写され、定着装置によって記録材上に定着される。
特許文献1に記載の定着装置では、回転可能に設けられた加圧ローラと、加圧ローラに対向して設けられた可撓性を有する無端状のベルト部材である定着ベルトとを圧接させることにより、ニップ部が形成される。
また、前記ニップ部を形成している定着ベルト部分の内周面側には、定着ベルトの内周面に接触し定着ベルトを加熱する加熱手段である加熱体が設けられている。この加熱体は、基板上に発熱体が設けられており、電源から配線を介して発熱体に給電することで発熱体が発熱し、定着ベルトを加熱する。そして、前記ニップ部に通過させた記録材上の未定着画像を熱と圧力とによって記録材に定着させる。
発熱体は、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に複数の発熱部を有している。そして、画像情報に基づき、用紙上の画像が有る画像領域と画像の無い非画像領域とに応じて各発熱部による加熱領域を変化させる。すなわち、複数の発熱部のうち、定着ベルトの画像領域に対応する画像領域発熱部を定着可能温度で発熱させ、定着ベルトの非画像領域に対応する非画像領域発熱部を定着可能温度よりも低い温度で発熱させる。これにより、前記ニップ部に搬送されてきた用紙上の画像を熱と圧力とによって用紙に定着させる。
定着ベルトの非画像領域に対応する部分を定着可能温度よりも低い温度で加熱することで、定着ベルト全体を定着可能温度まで加熱する場合よりも省エネルギー化を図ることができる。
また、非画像領域発熱部を発熱させない構成でも良いが、この場合、定着ベルトの温度が下がり過ぎると、次の画像領域での定着可能温度への立ち上がりが間に合わなくなる虞がある。このため、上述したように定着ベルトの非画像領域に対応する部分を定着可能温度よりも低い温度で加熱し、定着ベルトの温度を保つように制御することが望ましい。
しかしながら、加熱体に生じた熱の全てが定着ベルトに供給されることはなく、一部の熱は加熱体自身に残って蓄熱される。そのため、連続して画像形成を行った際に、加熱体の同じ発熱部に電力供給が続くほど、加熱体の当該発熱部に対応する基板部分に熱が蓄積されて温度が上昇していき、最終的には加熱体の耐熱温度を超えて加熱体が破損するといった問題が生じる。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、蓄熱による加熱体の破損を抑制できる定着装置、及び、その定着装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、回転可能に設けられた定着部材と、回転可能に設けられ前記定着部材の外周面に接触させて該定着部材との間にニップ部を形成する接触部材と、基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体を有し前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記発熱体に電力を供給する第一電力供給手段とを備え、前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、前記ニップ部に通過させた記録材上の画像を少なくとも熱によって該記録材に定着させる定着装置において、前記基材の各発熱部に対応する部分の温度をそれぞれ調節可能な基材温度調節手段を有し、該基材温度調節手段は、前記基材の前記定着部材と対向する側とは反対側の面に接触し前記複数の発熱部に対応させて設けられた複数のペルチェ素子と、該ペルチェ素子に電力を供給する第二電力供給手段とを有し、該第二電力供給手段は、前記ペルチェ素子に流れる電流の方向によって、前記ペルチェ素子を吸熱にするか発熱にするかを切り替えることを特徴とするものである。
以上、本発明によれば、蓄熱による加熱体の破損を抑制できるという優れた効果がある。
加熱体の裏面に熱調整機構を設けた状態を示す図。 本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 定着装置の概略構成図。 定着装置の外観図。 画像形成パターンを示す平面図。 画像領域と非画像領域とに対する第一の目標温度と第二の目標温度との関係を示すグラフ。 画像形成パターンを示す平面図。 従来例の問題点について説明する図。 加熱体裏面に設けられ熱調整機構の拡大図。 (a)曲面状部材を介してペルチェ素子を定着ベルトの裏面に接触させて設けた定着装置の概略構成図、(b)ペルチェ素子を定着ベルトの裏面に直接接触させて設けた定着装置の概略構成図。 (a)熱調整機構を定着ベルトの表面に取り付けた定着装置の概略構成図、(b)フレキシブル基材上に作成されたペルチェ素子をローラ状に加工された伝熱部材に巻きつけた熱調整機構の斜視図。 熱調整機構を加圧ローラへ設置した定着装置の概略構成図。
図2に、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図を示す。
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置の一例としてのプリンタは、給紙装置4と、レジストローラ対6と、像担持体としての感光体ドラム8と、転写装置10と、定着装置12等を有している。
給紙装置4は、記録材としての用紙Sが積載状態で収容される給紙トレイ14と、給紙トレイ14に収容された用紙Sを最上のものから順に1枚ずつ分離して送り出す給紙コロ16等を有している。
給紙コロ16によって送り出された用紙Sは、レジストローラ対6で一旦停止され、姿勢ずれを矯正される。その後、感光体ドラム8の回転に同期するタイミングで、すなわち、感光体ドラム8上に形成されたトナー像の先端と、用紙Sの搬送方向先端部の所定位置とが一致するタイミングで、レジストローラ対6により転写部Nへ送られる。
感光体ドラム8の周りには、感光体ドラム回転方向順に、帯電ローラ18と、露光手段の一部を構成するミラー20と、現像ローラ22aを備えた現像装置22と、転写装置10と、クリーニングブレード24aを備えたクリーニング装置24等が配置されている。帯電ローラ18と現像装置22との間において、ミラー20を介して感光体ドラム8上の露光部26に露光光Lbが照射され、走査されるようになっている。
プリンタにおける画像形成動作は従来と同様に行われる。すなわち、感光体ドラム8が回転を始めると、感光体ドラム8の表面が帯電ローラ18により均一に帯電され、画像データに基づいて露光光Lbが露光部26に照射、走査されて作成すべき画像に対応した潜像が形成される。この潜像は、感光体ドラム8の回転により現像装置22と対向する位置まで移動し、ここで現像装置22からトナーが潜像に供給されて可視像化され、トナー像が形成される。
感光体ドラム8上に形成されたトナー像は、所定のタイミングで転写部Nに進入してきた用紙S上に、転写装置10による転写バイアスの印加により転写される。
トナー像が転写された用紙Sは、定着装置12へ向けて搬送され、定着装置12でトナー像が用紙Sに定着された後、図示しない排紙トレイへ排出されスタックされる。
転写部Nで感光体ドラム8から用紙Sに転写されずに感光体ドラム8上に残った残留トナーは、感光体ドラム8の回転に伴ってクリーニング装置24に至り、クリーニングブレード24aによって掻き落とされて、感光体ドラム表面が清掃される。その後、感光体ドラム8上の残留電位が、図示しない除電手段により除去され、次の作像工程に備えられる。
図3は、本実施形態に係る定着装置12の概略構成図である。図4は定着装置の外観図である。
定着装置12には、図3に示すように、定着ベルト38や、この定着ベルト38との間で定着ニップ部SNを形成する加圧ローラ30が設けられている。また、セラミックスからなる基材である基板57と、基板57に設けられ電力が供給されることで発熱する抵抗発熱体である発熱体55とを有する、サーマルヒータなどの加熱体56が設けられている。なお、基板57の材料としては、ガラスでも良い。
加圧ローラ30は、回転可能に設けられ定着ベルト38の外周面に接触させて定着ベルト38との間に定着ニップ部SNを形成する接触部材である。なお、本実施形態では加圧ローラ30が、図示しない付勢手段により定着ベルト38に向けて付勢され、定着ベルト38に圧接されている。
加熱体56はステー状部材70に取り付けられ、定着ベルト38の内周面と接触する位置に配置されている。加熱体56を、定着ベルト38の内面面に接触させて設けることで、定着ベルト38の用紙S上のトナー像と接する外周面に、加熱体56によってキズが付くのを防止することができ、定着ベルト38の寿命を延ばすことができる。
加熱体56には、定着ニップ部SNでの用紙搬送方向と直交する用紙幅方向(定着ベルト幅方向)の定着ベルト38における用紙Sの搬送領域内に対応した基板57の部分に、発熱体55が設けられている。そして、図4に示すように、発熱体55は用紙幅方向で6分割されており、発熱部55a,55b,55c,55d,55e,55fは独立して定着ベルト38を加熱可能となっている。
定着ニップ部SNよりも定着ベルト回転方向下流側であり、加熱体56よりも定着ベルト回転方向上流側で、加熱体56の近傍に、定着ベルト38の表面温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ34が設けられている。
定着ニップ部SNよりも定着ベルト回転方向下流側であり、加熱体56よりも定着ベルト回転方向上流側で、加熱体56の近傍に、定着ベルト38の表面温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ34が設けられている。
発熱体55に電力を供給する電源39が設けられており、電源39から発熱体55の発熱部55a,55b,55c,55d,55e,55fに電力が供給されることで発熱する。また、サーミスタ34やサーミスタ36が検知した温度情報に基づいて、制御装置37により電源39を制御して、電源39による発熱体55の発熱部55a,55b,55c,55d,55e,55fへの電力供給が行われる。制御装置37は、発熱体55の分割された発熱部55a,55b,55c,55d,55e,55fの各々において独立に電源39による電力の供給制御が可能である。なお、制御装置37は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータである。
定着ベルト38は、外径が40[mm]で厚みが40[μm]のステンレス鋼製の基体38aと、この基体38aの表面に被覆された弾性層38bとを有している。弾性層38bは、シリコーンゴムで形成されており、厚みは100[μm]である。さらに、弾性層38bの表面には、定着ベルト38の耐久性を高めるとともに離型性を確保するため、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚みが5[μm]〜50[μm]の離型層38cが形成されている。なお、定着ベルト38の基体38aとしては、ポリイミドでもよい。
定着ベルト38の内側には、加熱体56など以外にも、定着ベルト38を支持するベルト支持部材61や、定着ベルト38を挟んで加圧ローラ30と定着ニップ部SNを形成するニップ形成部材60が設けられている。そして、これら部材は、図示しない装置側板に接続されて支持されている。
ベルト支持部材61は、定着ベルト38の回転方向と直交する方向(軸方向)における両端部に挿入されており、このベルト支持部材61によって定着ベルト38の両端部は回転可能に保持されている。
加圧ローラ30は、外径が40[mm]で厚みが2[mm]の鉄製の芯金30aと、この芯金30aの表面に被覆された弾性層30bとを有している。弾性層30bは、シリコーンゴムで形成されており厚みが5[mm]である。なお、弾性層30bの表面には、離型性を高めるために厚みが40[μm]程度のフッ素樹脂層を形成するのが望ましい。
また、本実施形態においては、加熱体56の定着ベルト38との接触部は略平面である。ここで、加熱体56が円筒状の定着ベルト38の内周面と良好に接触するためには、定着ベルト38の内周面に沿うように、半円柱状に形成すればよいが、曲面に発熱部や配線を高精度に実装し形成することは工程が複雑である。そのため、同一平面状に発熱部や配線部を形成する所謂「平面型」に比べて、精度且つ生産性に劣位である。このことから、本実施形態では、精度及び生産性ともに優れている平面型の発熱体を加熱体56として用いており、実装精度が良いため発熱効率を向上させることができる。
また、定着ベルト38を介して加熱体56と対向する位置には、不図示の付勢手段によって付勢され定着ベルト38を押圧する押圧部材である弾性体ローラ40を設けている。これにより、定着ベルト38が回転しているときであっても、定着ベルト38との接触部が略平面である加熱体56と定着ベルト38との接触状態を良好に保つことができる。
なお、弾性体ローラ40は、外径がφ15[mm]〜30[mm]で、外径がφ8[mm]の鉄製の芯金40aと、この芯金40aの表面に被覆された弾性層40bとを有している。弾性層40bは、シリコーンゴムで形成されており厚みが3.5[mm]〜11[mm]である。弾性層40bの表面には、離型性を高めるために厚みが40[μm]程度のフッ素樹脂層を形成するのが望ましい。
なお、定着ベルト38を介して加熱体56と対向する位置で、定着ベルト38を押圧する押圧部材としては、弾性体ローラ40に限るものではない。例えば、パッド部材やブラシ部材など、定着ベルト38と加熱体56との接触状態が良好に保たれる機構であれば差し支えない。
本実施形態の定着装置12では、制御装置37により用紙Sに画像を形成するための画像データに基づいて、電源39から発熱体55の各発熱部への電力供給を制御することで、省エネルギー化を図っている。この制御動作の一例を以下に示す。
図5(a)は、用紙S上に、用紙搬送方向の先端側から順に、画像領域a、非画像領域b、画像領域a’が存在する画像形成パターンを示したものである。画像領域aと画像領域a’とでは定着が必要であるが、非画像領域bでは定着対象のトナーが存在しないので定着の必要はない。
図示しない画像処理装置から上記画像形成パターンの画像データが制御装置37へ入力される。すると、制御装置37は、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部位の温度が、定着ベルト38の画像領域aや画像領域a’に対応する部分の温度よりも低くなるように発熱体55を制御する。すなわち、画像領域a及び画像領域a’に対応する部分では発熱体55に定着温度が得られる電力を供給し、非画像領域bに対応する部分では、発熱体55に定着温度よりも低い温度が得られる電力を供給する。
なお、「画像領域に対応する」や「非画像領域に対応する」とは、定着ベルト38が密着する位置という意味であり、以下、適宜「密着」とも表現する。
図5(b)は、用紙S上に、用紙搬送方向の先端側から順に、画像領域a、非画像領域bが存在する画像形成パターンを示したものである。この場合にも図5(a)と同様に、制御装置37は、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分の温度が、定着ベルト38の画像領域aに対応する部分の温度よりも低くなるように、発熱体55を制御する。すなわち、画像領域aに対応する部分では発熱体55を第一の発熱量で発熱させ定着温度が得られる電力を供給する。非画像領域bに対応する部分では、発熱体55を第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ定着温度よりも低い温度が得られる電力を供給する。
ここで、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分で発熱体55への電力供給を完全に停止(オフ)することが考えられるが、定着ベルト38の温度が下がり過ぎると、次の画像領域での定着温度への立ち上がりが間に合わなくなる。このため、本実施形態では、図6に示すような、定着温度である第一の目標温度よりも低く室温よりは高い第二の目標温度となるように、定着ベルト38の温度を保つように制御することが望ましい。このようにして、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分の温度も第二の目標温度で保つようにしている。
これにより、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分でも、発熱体55に給電を行って加熱されることになるが、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分の温度を、第一の目標温度にする場合よりも消費電力を削減することができる。すなわち、図6に示す領域Pの供給電力よりも領域P’での供給電力が小さくなるため、省エネルギー化が可能となる。
図7(a)は、用紙S上に、用紙幅方向に画像領域cと非画像領域dとが混在する画像形成パターンを示したものである。図7(b)は、用紙S上に、用紙搬送方向の先端側から順に、画像領域a、用紙幅方向に画像領域cと非画像領域dとが混在する混在領域hが存在する画像形成パターンを示したものである。
この場合にも同様に、制御装置37は、非画像領域dに対応する定着ベルト38の部分の温度が、画像領域a、画像領域cに対応する定着ベルト38の部位の温度よりも低くなるように発熱体55を制御する。すなわち、画像領域a、画像領域cに対応する部分では発熱体55を第一の発熱量で発熱させ定着温度が得られる電力を供給する。非画像領域dに対応する部分では、発熱体55を第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ定着温度よりも低い温度が得られる電力を供給する。
また、本実施形態では、発熱体55に電力を供給する際、図5、図7中の斜線部のように、用紙搬送方向で画像領域が定着ニップ部SNに入るよりも前の部分である予備加熱領域gを予備的に加熱するように電源39から電力が供給される。この予備加熱領域gは、主に発熱体55の周方向の発熱長さや、発熱体55自身にも昇温時間が必要となることから必要となる領域である。なお、予備加熱領域gは、省エネルギー化の観点から、できるだけ小さいことが望ましい。
図8は、従来例の問題点について説明する図である。
従来例においても上記同様の制御例が示されているが、それだけでは下記の問題点を解決できない。
<(1)熱履歴による部材温度上昇>
従来例では画像に応じて第一の目標温度に上げるのに必要な電力を供給する例が示されている。しかし、高速に回転する定着ベルト38対し、加熱体56に生じた熱のすべてが供給されることはなく、一部の熱は加熱体自身に残る(蓄熱される)。そのため、細かな電力供給(図8(a)のような画像)が続くほど、加熱体56の温度は上昇し、最終的には耐熱温度を超え加熱体自身が破損するおそれがある。
また、この温度上昇は熱を受け取る定着ベルト38に対しても起こりうる。加熱体56より熱を受け取った定着ベルト38は定着ニップ部SNで用紙Sとトナーに熱を与えるが、定着ニップ部SNで奪われる熱量は画像によって大きく異なる。例えば、画像領域に存在するトナー量が少ない文書の場合とトナー量の多いベタ画像の場合である。(図8(a))
特に定着ニップ部SNで奪われる熱量が少ない文書の場合(図8(a)左)、図6に示す第一の目標温度に温度を上げても定着ニップ部SNで奪われる熱量が少なく、定着ニップ部SN通過後、第二の目標温度より高い温度で定着ベルト38が存在することもありうる。
その状態で定着ベルト38に第一の目標温度に上げるために必要な熱量をそのまま供給すると、第一の目標温度を超えた温度に定着ベルト38はなり、それが繰り返されると定着ベルト38の耐熱温度を超え、破損につながる。
<(2)温度差による破損>
図8(b)に示すような画像を何枚も印刷する場合、非画像領域では定着ベルト38は第二の目標温度に保たれ、加熱体56では第二の目標温度を維持するのに必要な温度に保たれる。
一方、画像領域では、画像に応じて加熱体56に電力が供給されるが、上記(1)で示した熱履歴がある場合、画像領域の部分の加熱体56や定着ベルト38は温度上昇し、非画像領域との温度差が大きくなる。そのため、画像領域と非画像領域との熱膨張差によって加熱体56や定着ベルト38の破損が引き起こされてしまう。
<(3)熱不足による定着不良>
ベタ画像が続く画像を複数枚印刷する場合には、ベタ画像を用紙に定着した際に定着ベルト38から奪われる熱量が多いため、そのベルト部分が第二の目標温度よりも低くなってしまい第二の目標温度を維持できなくなるおそれがある。
ここで、第一の目標温度にする際には、加熱体全体の最大電力を超えない範囲で定着ベルト38を加熱しなければならない。例えば、最大電力が加熱体全体で1200[W]としたとき、第二の目標温度維持に800[W]使用した場合には、第一の目標温度にするのに400[W]しか使えない。
そのため、ベルト温度が第二の目標温度にあることを前提にして第一の目標温度となるだけの熱量を加熱体56から定着ベルト38に供給しても、熱量が不足し第一の目標温度に達することができず、定着不良を起こすおそれがある。
製品上、図8(c)の画像を複数枚印刷した場合に、定着不良が起こることはあってはならないため、単位時間あたりの印刷枚数を少なくして、定着ベルト38の温度が下がり過ぎるのを抑えて温度維持を行い、定着不良が発生するのを抑制することが考えられる。しかしながら、この場合、単位時間あたりの印刷枚数が少なくなる分、生産性が低下してしまう。
また、加圧ローラ30の場合、非画像領域が連続する画像(図8(c))を印刷した後に、その領域に画像領域が存在するもの(たとえば、図8(c)の画像が左右反転したもの)を印刷すると加圧ローラ30の蓄熱量が少なく定着不良を引き起こす。
以上のように、部材の破損や定着不良を防ぐためには画像情報に応じて加熱体56への電力供給を制御するのみならず、部材の温度情報をもとに供給電力を常に制御しなければならず、複雑な制御システムが必要となる。
そこで、本実施形態の定着装置は、複雑な制御システムを必要とせず、破損や定着不良を防ぐ熱調整機構を有している。
図1は、加熱体56の裏面に基材温度調整手段である熱調整機構100を設けた状態を示す図である。図9は、加熱体56の裏面に設けられ熱調整機構100の拡大図である。
熱調整機構100は、複数のペルチェ素子80a,80b,80c,80d,80e,80fと、一つの伝熱部材90と、ペルチェ素子80a,80b,80c,80d,80e,80fそれぞれに電力を供給する電源85などを有している。
ペルチェ素子80a,80b,80c,80d,80e,80fは、加熱体56の各発熱部55a,55b,55c,55d,55e,55fに対応させて、基板57の定着ベルト38と対向する側とは反対側の面である裏面に配置されている。なお、以下、ペルチェ素子80a,80b,80c,80d,80e,80fそれぞれを特に区別しない場合には、単にペルチェ素子80ともいう。
ペルチェ素子80は、一方の面が吸熱、他方の面が発熱する性質をもつ素子であり、電流の流れる方向が逆になると、吸熱する面と発熱する面とが逆になる。
伝熱部材90は、各ペルチェ素子80の基板57と接する側とは反対側の面に接触して設けられ、ペルチェ素子同士を熱伝達可能につないでいる。また、伝熱部材90としては、アルミニウムなどの熱伝導性が高いものが望ましい。
本実施形態においては、熱調整機構100により各発熱部55a,55b,55c,55d,55e,55fに対応した基板部分の熱量を制御して、当該基板部分それぞれの温度調整を行うことができる。
加熱体56の温度上昇する基板部分では、ペルチェ素子80の加熱体側が吸熱する面となり、伝熱部材側が発熱する面となるように、電源85によってペルチェ素子80に電力を供給して電流を流す。これにより、ペルチェ素子80により前記基板部分から吸熱され、当該基板部分に熱が蓄積されて温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
そのため、連続して画像形成を行った際に、第一の目標温度となるだけの発熱量で発熱するよう電力供給が続けて行われる発熱部に対応する基材部分の温度を、加熱体56の耐熱温度を超えないように下げることができる。よって、前記基材部分の温度が上昇し過ぎて、加熱体56の耐熱温度を超えて基板57が割れるなど加熱体56が破損するのを抑制することができる。
また、ペルチェ素子80の発熱する面から生じた熱は、伝熱部材90を通じて温度の低い基板部分に供給でき、画像領域と非画像領域との温度差を小さくすることができる。なお、非画像領域ではペルチェ素子80の伝熱部材側が吸熱する面となっており、加熱体側が発熱する面となっている。
一方、熱調整機構100を取り付けると、その分、加熱体56の温度上昇が遅くなりウォームアップ時間が長くなるおそれがあるが、ウォームアップ時にはペルチェ素子80の加熱体56との接触面を発熱にすることで、その影響を最小限に抑えることができる。
そして、画像形成動作開始による電力制御が始まると同時に、画像領域にあたるペルチェ素子80の加熱体56との接触面を吸熱にし熱量を調整する。
ペルチェ素子80の加熱体側を吸熱にするか発熱にするかの選択は、画像情報(画像やトナー量、画像面積、さらには紙情報)をもとに制御装置37によって選択する。基本的には用紙幅方向で左右が均等な熱によるように吸熱と発熱とを選択している。また、ペルチェ素子80に流す電流量も、画像情報に応じて制御装置37によって電源85を制御して電流値を変更する。
例えば、図8(a)の場合、用紙幅方向左右のトナー量をもとにして、用紙左側の画像領域と用紙右側の画像領域それぞれのトナー量の差が、予め設定された閾値以上であれば、トナー量の多い側を吸熱とし、トナー量の少ない側を発熱とする。
トナー量が多いほど定着に必要な熱量が多くなるため、加熱体56への電力供給は大きくなる。ただし、少ない枚数の印刷であれば上述したような部材の破損には至らないため、規定枚数以上(例えば10枚以上など)連続印刷といったように、用紙幅方向左右の熱量バランスが悪くなるような条件であれば、ペルチェ素子80を使用する。
なお、ベタ画像の画像領域でずっと最大電力を投入すれば、定着不良を起こさずに使用可能と考えられるが、投入した電力全てがベルト温度上昇に利用できるわけではなく、ある程度は加熱体自身に蓄熱される。加熱体56に蓄熱され過ぎると耐熱限界で破損につながるので、それを防ぐために本実施形態のようにペルチェ素子80を利用するのが良い。
また、本実施形態の定着装置12においては、定着ベルト38の温度を調整する定着ベルト温度調整手段としての熱調整機構101を、定着ベルト38に接触させて設けて、定着ベルト38の温度を調整可能に構成してもよい。
なお、定着ベルト38に熱調整機構101を配置する場合、熱調整機構101の定着ベルト38と接触する接触面は、平面であると定着ベルト38との接触が不十分となるため曲面であることが望ましい。
図10(a)及び図10(b)は、熱調整機構101を定着ベルト38の裏面側(内周面側)に配設した定着装置12を示したものである。
図10(a)に示す定着装置12では、定着ベルト38の裏面と接する側が曲面状に加工された伝熱性を有する曲面状部材91を介して平板状の複数のペルチェ素子80が設けられている。なお、曲面状部材91は、熱伝導率が高いものが望ましい。また、各ペルチェ素子80の曲面状部材91と接する側とは反対側の面には、伝熱部材90が接触して設けられており、ペルチェ素子同士を熱伝達可能につないでいる。
また、図10(b)に示す定着装置12では、フレキシブル基材を用いて作製されたペルチェ素子80を曲面状の伝熱部材90に取り付けて構成した熱調整機構101を定着ベルト38の裏面に接触させて設けている。
なお、図10(a)と図10(b)とのいずれにおいても、加熱体56の各発熱部55a,55b,55c,55d,55e,55fに対応するように、6つのペルチェ素子80が用紙幅方向(定着ベルト幅方向)に並んで配置されている。そして、不図示の電源から供給される電力により電流の流れる方向によって、定着ベルト38の裏面と直接または曲面状部材91を介して接する側の面を吸熱にするか発熱にするかが切り替え可能となっている。
また、図11(a)に示す定着装置12のように、熱調整機構101を定着ベルト38のおもて面に接触させて設けても良い。この場合、図11(b)に示すようなフレキシブル基材上に作成された複数のペルチェ素子80a,80b,80c,80d,80e,80fを、芯金92を有するローラ状に加工された伝熱部材90に巻きつけたものを用いるのが望ましい。これにより、定着ベルト38のおもて面(外周面)にキズが付くのを抑制することができる。
熱調整機構101を定着ベルト38に接触させて設置する場合も、熱調整機構100を加熱体56に接触させて設置した場合と同様に、ウォームアップ時には、ペルチェ素子80の定着ベルト38と対向する側の面を発熱にする。一方、画像形成動作開始と同時に、不図示の電源からペルチェ素子80に供給する電力によって流れる電流の向きを変更し、吸熱方向と発熱方向とを変えて熱量を調整し、定着ベルト38の破損を防ぐ。
ここで、図8(c)の場合、非画像領域は第一の目標温度に上げるために使用する電力を必要としないため、実質使える電力は余っている。そして、その余っている電力を使って第二の目標温度よりも高めに温度維持をして、余分な熱をペルチェ素子80によって画像領域のベルト部分に熱を供給する。これにより、画像領域のベルト部分の温度が下がり過ぎるのを抑えて、単位時間あたりの印刷枚数を減らすことなく、定着性を維持することが可能となる。
なお、熱調整機構101による定着ベルト38の温度調整の仕方は、熱調整機構100による加熱体56の基板57の温度調整の仕方と同様のため、その説明は省略する。
図12は、加熱ローラ温度調整手段である熱調整機構102を、加圧ローラ30の表面に接触させて設けた定着装置12の概略構成図である。
加圧ローラ30の表面に熱調整機構102を接触させて設ける場合には、定着ベルト38のおもて面に熱調整機構101を接触させて設ける場合と同様に、フレキシブル基材上に作成された複数のペルチェ素子80を、芯金92を有するローラ状の伝熱部材90に巻きつけたものを用いる。これにより、加圧ローラ30の表面が傷付くのを抑制することができる。
なお、加熱体56の各発熱部55a,55b,55c,55d,55e,55fに対応するように、6つのペルチェ素子80が用紙幅方向(加圧ローラ軸方向)に並んで配置されており、不図示の電源から各ペルチェ素子80に電力が供給可能となっている。また、伝熱部材90は、ペルチェ素子同士を熱伝達可能につないでいる。
加圧ローラ30の場合は、加熱体56や定着ベルト38などと同様に温度上昇を抑える目的で用いても良いが、主に、加圧ローラ30の蓄熱量不足による定着不良を抑制する目的で用いるのが望ましい。すなわち、加圧ローラ30の用紙幅方向で非画像領域に対応した部分に、不図示の電源から電力が供給されたペルチェ素子80によって熱を供給し、その後、その部分に画像領域がきた際の加圧ローラ30の蓄熱量不足による定着不良が生じるのを抑制する。
なお、熱調整機構102による加圧ローラ30の温度調整の仕方は、熱調整機構100による加熱体56の基板57の温度調整の仕方と同様のため、その説明は省略する。
定着ベルト38や加圧ローラ30にペルチェ素子80を配置した場合にも、加熱体56の裏面にペルチェ素子80を配置した場合と同様に、ペルチェ素子80の定着ベルト側や加圧ローラ側を吸熱にするか発熱にするかの選択は、画像情報をもとに選択する。
一方で、定着ベルト38や加圧ローラ30の場合には、温度センサーを配置して温度センサーで検知した定着ベルト38や加圧ローラ30の温度にもとづいて、ペルチェ素子80に流す電流量の制御が可能である。
例えば、定着ベルト38の温度が第一の目標温度以上となった場合、第一の目標温度と現在の定着ベルト38の温度との差分からペルチェ素子80に流す電流量を決めるといった制御を行う。また、加圧ローラ30も一定温度(定着不良を起こさない温度)と現在の加圧ローラ30の温度との差分から電流量を決める制御を行う。
また、本実施形態の定着装置12では、加熱体56の温度を調節するための熱調整機構100と、定着ベルト38の温度を調整するための熱調整機構101と、加圧ローラ30の温度を調整するための熱調整機構102それぞれを組み合わせて用いてもよい。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
回転可能に設けられた定着ベルト38などの定着部材と、回転可能に設けられ前記定着部材の外周面に接触させて定着部材との間にニップ部を形成する加圧ローラ30などの接触部材と、基板57などの基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体55などの発熱体を有し定着部材を加熱する加熱体56などの加熱手段と、前記発熱体に電力を供給する電源39などの第一電力供給手段とを備え、前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、前記ニップ部に通過させた前記記録材上の前記画像を少なくとも熱によって記録材に定着させる定着装置12などの定着装置において、前記基材の各発熱部に対応する部分の温度をそれぞれ調節可能な熱調整機構100などの基材温度調節手段を有する。
(態様A)においては、基材温度調節手段によって、前記基材の各発熱部に対応する部分の温度をそれぞれ調節することができる。これにより、連続して画像形成を行った際に、第一の発熱量で発熱するよう電力供給が続けて行われる発熱部に対応する基材部分の温度を加熱体の耐熱温度を超えないように下げることができる。よって、前記基材部分の温度が上昇し過ぎて、加熱体の耐熱温度を超えて加熱体が破損するのを抑制することができる。
(態様B)
(態様A)において、前記基材温度調節手段は、前記基材の各発熱部に対応する部分それぞれから吸熱可能なペルチェ素子80などの吸熱手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、吸熱手段が基材から吸熱することで、基材に熱が蓄積されて温度が上昇し過ぎるのを抑制することができる。
(態様C)
(態様B)において、前記吸熱手段は、前記基材の前記定着部材と対向する側とは反対側の面に接触し前記複数の発熱部に対応させて設けられた複数のペルチェ素子80と、ペルチェ素子に電力を供給する電源85などの第二電力供給手段とを有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、第二電力供給手段によって電力が供給されることによりペルチェ素子を流れる電流の方向によって、ペルチェ素子の前記基材と接する面と、その反対側の面とのうち、一方が低温になり他方が高温になる。これにより、連続して画像形成を行った際に、第一の発熱量で発熱するよう電力供給が続けて行われる発熱部に対応したペルチェ素子の基材と接する側の面を低温にして、当該発熱部に対応する基材部分からペルチェ素子に熱を吸熱することができる。よって、前記基材部分に熱が蓄積されて温度が上昇し過ぎるのが抑えられ、加熱体の耐熱温度を超えて加熱体が破損するのを抑制することができる。
(態様D)
(態様C)において、前記ペルチェ素子の前記基材と接する側とは反対側の面に接触して設けられ、ペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ伝熱部材90などの伝熱部材を備えた。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像領域発熱部に対応する基材部分からペルチェ素子が吸熱した熱を、伝熱部材を通じて、非画像領域発熱部に対応する基材部分にペルチェ素子により供給可能となる。よって、画像領域と非画像領域それぞれに対応する基材部分の温度差を小さくすることができ、温度差によって加熱体が破損するのを抑制することができる。
(態様E)
(態様A)、(態様B)、(態様C)または(態様D)において、前記定着部材は無端状のベルト部材である定着ベルトであり、前記定着ベルトの外周面または内周面に接触し前記記録材幅方向に並んで設けられた複数のペルチェ素子と、ペルチェ素子に電力を供給する第三電力供給手段と、ペルチェ素子の定着ベルトと接する側とは反対側の面に接触して設けられペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ第二伝熱部材とを備えた熱調整機構101などの定着ベルト温度調節手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、定着ベルトの破損や定着不良が生じるのを抑制することができる。
(態様F)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)または(態様E)において、前記接触部材に接触し前記記録材幅方向に並んで設けられた複数のペルチェ素子と、ペルチェ素子に電力を供給する第四電力供給手段と、ペルチェ素子の接触部材と接する側とは反対側の面に接触して設けられペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ第三伝熱部材とを備えた熱調整機構102などの接触部材温度調節手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、接触部材の破損や定着不良を抑制することができる。
(態様G)
回転可能に設けられた定着ベルトと、回転可能に設けられ前記定着ベルトの外周面に接触させて該定着ベルトとの間にニップ部を形成する接触部材と、基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体を有し前記定着ベルトを加熱する加熱手段と、前記発熱体に電力を供給する第一電力供給手段とを備え、前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、前記ニップ部に通過させた前記記録材上の前記画像を少なくとも熱によって該記録材に定着させる定着装置において、前記定着ベルトの外周面または内周面に接触し前記記録材幅方向に並んで設けられた複数のペルチェ素子と、該ペルチェ素子に電力を供給する第二電力供給手段と、該ペルチェ素子の該定着ベルトと接する側とは反対側の面に接触して設けられペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ伝熱部材とを備えた定着ベルト温度調節手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、定着ベルトの破損や定着不良が生じるのを抑制することができる。
(態様H)
回転可能に設けられた定着部材と、回転可能に設けられ前記定着部材の外周面に接触させて該定着部材との間にニップ部を形成する接触部材と、基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体を有し前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記発熱体に電力を供給する第一電力供給手段とを備え、前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、
前記ニップ部に通過させた前記記録材上の前記画像を少なくとも熱によって該記録材に定着させる定着装置において、前記接触部材に接触し前記記録材幅方向に並んで設けられた複数のペルチェ素子と、該ペルチェ素子に電力を供給する第二電力供給手段と、該ペルチェ素子の該接触部材と接する側とは反対側の面に接触して設けられペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ伝熱部材とを備えた接触部材温度調節手段を有する。これによれば、上記実施形態について説明したように、接触部材の破損や定着不良を抑制することができる。
(態様I)
像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を前記像担持体上から記録媒体上に転写する転写手段と、前記記録媒体上に転写されたトナー像を該記録媒体に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、前記定着手段として、(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)または(態様H)の定着装置を用いる。これによれば、上記実施形態について説明したように、加熱体や定着ベルトや加圧ローラなどの破損や、定着不良を抑えつつ、良好な画像形成を行うことができる。
4 給紙装置
6 レジストローラ対
8 感光体ドラム
10 転写装置
12 定着装置
14 給紙トレイ
16 給紙コロ
18 帯電ローラ
20 ミラー
22 現像装置
22a 現像ローラ
24 クリーニング装置
24a クリーニングブレード
26 露光部
30 加圧ローラ
30a 芯金
30b 弾性層
34 サーミスタ
36 サーミスタ
37 制御装置
38 定着ベルト
38a 基体
38b 弾性層
38c 離型層
39 電源
40 弾性体ローラ
40a 芯金
40b 弾性層
55 発熱体
56 加熱体
57 基板
60 ニップ形成部材
61 ベルト支持部材
70 ステー状部材
80 ペルチェ素子
85 電源
90 伝熱部材
91 曲面状部材
92 芯金
100 熱調整機構
101 熱調整機構
102 熱調整機構
特開2001−343860号公報

Claims (7)

  1. 回転可能に設けられた定着部材と、
    回転可能に設けられ前記定着部材の外周面に接触させて該定着部材との間にニップ部を形成する接触部材と、
    基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体を有し前記定着部材を加熱する加熱手段と、
    前記発熱体に電力を供給する第一電力供給手段とを備え、
    前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、
    前記ニップ部に通過させた記録材上の画像を少なくとも熱によって該記録材に定着させる定着装置において、
    前記基材の各発熱部に対応する部分の温度をそれぞれ調節可能な基材温度調節手段を有し、
    該基材温度調節手段は、前記基材の前記定着部材と対向する側とは反対側の面に接触し前記複数の発熱部に対応させて設けられた複数のペルチェ素子と、該ペルチェ素子に電力を供給する第二電力供給手段とを有し、
    該第二電力供給手段は、前記ペルチェ素子に流れる電流の方向によって、前記ペルチェ素子を吸熱にするか発熱にするかを切り替えることを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、
    前記ペルチェ素子の前記基材と接する側とは反対側の面に接触して設けられ、ペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ伝熱部材を有することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1または2の定着装置において、
    前記定着部材は無端状のベルト部材である定着ベルトであり、
    前記定着ベルトの外周面または内周面に接触し前記記録材幅方向に並んで設けられた複数のペルチェ素子と、該ペルチェ素子に電力を供給する第三電力供給手段と、該ペルチェ素子の該定着ベルトと接する側とは反対側の面に接触して設けられペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ第二伝熱部材とを備えた定着ベルト温度調節手段を有し、該第三電力供給手段は、前記ペルチェ素子に流れる電流の方向によって、前記ペルチェ素子を吸熱にするか発熱にするかを切り替えることを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1、2または3の定着装置において、
    前記接触部材に接触し前記記録材幅方向に並んで設けられた複数のペルチェ素子と、該ペルチェ素子に電力を供給する第四電力供給手段と、該ペルチェ素子の該接触部材と接する側とは反対側の面に接触して設けられペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ第三伝熱部材とを備えた接触部材温度調節手段を有し、該第四電力供給手段は、前記ペルチェ素子に流れる電流の方向によって、前記ペルチェ素子を吸熱にするか発熱にするかを切り替えることを特徴とする定着装置。
  5. 回転可能に設けられた定着ベルトと、
    回転可能に設けられ前記定着ベルトの外周面に接触させて該定着ベルトとの間にニップ部を形成する接触部材と、
    基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体を有し前記定着ベルトを加熱する加熱手段と、
    前記発熱体に電力を供給する第一電力供給手段とを備え、
    前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、
    前記ニップ部に通過させた記録材上の画像を少なくとも熱によって該記録材に定着させる定着装置において、
    前記定着ベルトの外周面または内周面に接触し前記記録材幅方向に並んで設けられた複数のペルチェ素子と、該ペルチェ素子に電力を供給する第二電力供給手段と、該ペルチェ素子の該定着ベルトと接する側とは反対側の面に接触して設けられペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ伝熱部材とを備えた定着ベルト温度調節手段を有し、
    該第二電力供給手段は、前記ペルチェ素子に流れる電流の方向によって、前記ペルチェ素子を吸熱にするか発熱にするかを切り替えることを特徴とする定着装置。
  6. 回転可能に設けられた定着部材と、
    回転可能に設けられ前記定着部材の外周面に接触させて該定着部材との間にニップ部を形成する接触部材と、
    基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体を有し前記定着部材を加熱する加熱手段と、
    前記発熱体に電力を供給する第一電力供給手段とを備え、
    前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、
    前記ニップ部に通過させた記録材上の画像を少なくとも熱によって該記録材に定着させる定着装置において、
    前記接触部材に接触し前記記録材幅方向に並んで設けられた複数のペルチェ素子と、該ペルチェ素子に電力を供給する第二電力供給手段と、該ペルチェ素子の該接触部材と接する側とは反対側の面に接触して設けられペルチェ素子同士を熱伝達可能につなぐ伝熱部材とを備えた接触部材温度調節手段を有し、
    該第二電力供給手段は、前記ペルチェ素子に流れる電流の方向によって、前記ペルチェ素子を吸熱にするか発熱にするかを切り替えることを特徴とする定着装置。
  7. 像担持体と、
    像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像を前記像担持体上から記録媒体上に転写する転写手段と、
    前記記録媒体上に転写されたトナー像を該記録媒体に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
    前記定着手段として、請求項1、2、3、4、5または6の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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