JP2015052722A - 定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

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和人 岸
美沙紀 清水
Misaki Shimizu
美沙紀 清水
一平 藤本
Ippei Fujimoto
一平 藤本
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Takeshi Yamamoto
武志 山本
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Keisuke Kawabata
圭輔 川端
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Yasunori Ishigaya
康功 石ヶ谷
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Abstract

【課題】省エネルギー化を図りつつ、定着不良が発生するのを抑制できる定着装置及び画像形成装置を提供する。
【解決手段】回転可能に設けられた定着部材38と、定着部材との間にニップ部SNを形成する接触部材30と、基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体55を有し定着部材を加熱する加熱手段56と、発熱体に配線を介して電力を供給する電力供給手段39とを備え、発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像情報に基づき、画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させる定着装置12において、画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像における記録材幅方向で隣接する非画像領域発熱部側の端部の、記録材幅方向での位置に応じて、非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行う制御手段を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、プリンタ、ファクシミリ、複写機などの画像形成装置に用いられる定着装置、及び、その定着装置を備えた画像形成装置に関するものである。
従来、画像形成装置においては、画像データに基づいて像担持体上に形成された潜像が、現像装置から供給されたトナーによって現像され、像担持体上に顕像としてのトナー像が形成される。この像担持体上のトナー像は転写装置によって記録材に転写され、定着装置によって記録材上に定着される。
特許文献1に記載の定着装置では、回転可能に設けられた加圧ローラと、加圧ローラに対向して設けられた可撓性を有する無端状のベルト部材である定着ベルトとを圧接させることにより、ニップ部が形成される。また、前記ニップ部を形成している定着ベルト部分の内周面側には、定着ベルトの内周面に接触し定着ベルトを加熱する加熱手段である加熱体が設けられている。
この加熱体は、基板上に発熱体が設けられており、電源から配線を介して発熱体に給電することで発熱体が発熱し、定着ベルトを加熱する。そして、前記ニップ部に通過させた記録材上の画像を熱と圧力とによって記録材に定着させる。
発熱体は、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向に複数の発熱部を有している。そして、画像情報に基づき、用紙上の画像が有る画像領域と画像の無い非画像領域とに応じて各発熱部による加熱領域を変化させる。すなわち、複数の発熱部のうち、定着ベルトの画像領域に対応する画像領域発熱部を定着可能温度で発熱させ、定着ベルトの非画像領域に対応する非画像領域発熱部を定着可能温度よりも低い温度で発熱させる。これにより、前記ニップ部に搬送されてきた用紙上の画像を熱と圧力とによって用紙に定着させる。
また、定着ベルトの非画像領域に対応する部分を定着可能温度よりも低い温度で加熱することで、定着ベルト全体を定着可能温度まで加熱する場合よりも省エネルギー化を図ることができる。
なお、非画像領域発熱部を発熱させない構成でも良いが、この場合、定着ベルトの温度が下がり過ぎると、次の画像領域での定着可能温度への立ち上がりが間に合わなくなる虞がある。このため、上述したように定着ベルトの非画像領域に対応する部分を定着可能温度よりも低い温度で加熱し、定着ベルトの温度を保つように制御することが望ましい。
発熱体で発熱した熱は、定着ベルトを加熱するためだけに用いられるのではなく、発熱体が設けられた基板の加熱にも用いられる。そして、非画像領域発熱部の発熱量は、画像領域発熱部の発熱量よりも少なく、非画像領域発熱部が位置する基板部分の温度は、画像領域発熱部が位置する基板部分の温度よりも低い。
そのため、画像領域発熱部における用紙幅方向で非画像領域発熱部側の端部の直下に位置する基板部分から、画像領域発熱部に隣接する非画像領域発熱部が位置する基板部分に向かって、基板内で熱が移動する。これにより、画像領域発熱部における用紙幅方向で非画像領域発熱部側の端部では、画像領域発熱部の熱の多くが基板を加熱するのに用いられることになる。よって、画像領域発熱部における用紙幅方向で非画像領域発熱部側の端部に対応する定着ベルト部分を加熱するのに用いられる熱量が減ってしまう。
したがって、画像領域発熱部における用紙幅方向で非画像領域発熱部側の端部に画像があると、画像領域発熱部における用紙幅方向で非画像領域発熱部側の端部に対応する定着ベルト部分の温度不足により、前記画像の定着不良が生じてしまう。
そこで、画像領域発熱部と同様に、それに隣接する非画像領域発熱部も定着可能温度まで発熱させ、画像領域発熱部における用紙幅方向で非画像領域発熱部側の端部の直下に位置する基板部分から、非画像領域発熱部が位置する基板部分に向かって熱が移動するのを抑制する。これにより、上述したような、画像領域発熱部における用紙幅方向で非画像領域発熱部側の端部に対応する定着ベルト部分の温度不足による、定着不良が生じるのを抑制することができる。
しかしながら、画像領域発熱部の幅方向領域内で全域にわたって画像があるとは限らず、当該幅方向領域内の一部にのみ画像がある場合がある。そして、画像領域発熱部と非画像領域発熱部との境界部から用紙幅方向で離れた箇所の画像ほど、画像領域発熱部における用紙幅方向で非画像領域発熱部側の端部に対応する定着ベルト部分の温度低下が、前記画像の定着性に与える影響は小さい。
そのため、画像領域発熱体の幅方向領域内で端ではなく中央側に画像がある場合は、上述したような温度不足による前記画像の定着不良が生じるのを抑制するために、画像領域発熱部に隣接する非画像領域発熱部を定着可能温度まで発熱させなくてもよい。
よって、画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像の位置によらず、画像領域発熱部に隣接する非画像領域発熱部を、常に画像領域発熱部と同様に定着可能温度まで発熱させる構成では、非画像領域発熱部に供給する電力が無駄になる場合がある。
本発明は以上の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、省エネルギー化を図りつつ、定着不良が発生するのを抑制できる定着装置、及び、その定着装置を備えた画像形成装置を提供することである。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、回転可能に設けられた定着部材と、前記定着部材の外周面に接触させて該定着部材との間にニップ部を形成する接触部材と、基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体を有し前記定着部材を加熱する加熱手段と、前記発熱体に配線を介して電力を供給する電力供給手段とを備え、前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像情報に基づき、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、前記ニップ部に通過させた前記記録材上の前記画像を少なくとも熱によって該記録材に定着させる定着装置において、前記画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像における記録材幅方向で隣接する非画像領域発熱部側の端部の、記録材幅方向での位置に応じて、該非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行う制御手段を有することを特徴とするものである。
以上、本発明によれば、省エネルギー化を図りつつ、定着不良が発生するのを抑制できるという優れた効果がある。
実施形態の定着装置における加熱体選択部の処理の説明に用いる図。 実施形態に係る画像形成装置の概略構成図。 実施形態に係る定着装置の概略構成図。 加熱部材の発熱部と画像情報保持領域との対応関係を示した模式図。 画像形成パターンを示す平面図。 画像領域と非画像領域とに対する第一の目標温度と第二の目標温度との関係を示すグラフ。 従来の定着装置における加熱体選択部の処理の説明に用いる図。 発熱部の隣接域に十分に近い領域の画像の有無の情報を用いて、発熱部に供給する電力を制御する場合の説明に用いる図。 画像がある領域が発熱部の境界部分からどの程度離れているかに応じて、発熱部に供給する電力または各発熱部の制御温度を決定する場合の説明に用いる図。 加熱部材を定着ニップ部の部分に配置する構成を示した図。 従来の定着装置における加熱体選択部の処理の説明に用いる図。 画像濃度が所定値よりも高い場合での加熱体選択部の処理の説明に用いる図。 画像濃度が所定値よりも低い場合での加熱体選択部の処理の説明に用いる図。 (a)両面印刷時の用紙に画像が先に形成される1面目での発熱部選択部の処理について示した図、(b)両面印刷時の用紙に画像が後に形成される2面目での加熱体選択部の処理について示した図。
図2に、本実施形態に係る画像形成装置の概略構成図を示す。
図2に示すように、本実施形態に係る画像形成装置の一例としてのプリンタは、給紙装置4と、レジストローラ対6と、像担持体としての感光体ドラム8と、転写装置10と、定着装置12等を有している。
給紙装置4は、記録材としての用紙Sが積載状態で収容される給紙トレイ14と、給紙トレイ14に収容された用紙Sを最上のものから順に1枚ずつ分離して送り出す給紙コロ16等を有している。
給紙コロ16によって送り出された用紙Sは、レジストローラ対6で一旦停止され、姿勢ずれを矯正される。その後、感光体ドラム8の回転に同期するタイミングで、すなわち、感光体ドラム8上に形成されたトナー像の先端と、用紙Sの搬送方向先端部の所定位置とが一致するタイミングで、レジストローラ対6により転写部Nへ送られる。
感光体ドラム8の周りには、感光体ドラム回転方向順に、帯電ローラ18と、露光手段の一部を構成するミラー20と、現像ローラ22aを備えた現像装置22と、転写装置10と、クリーニングブレード24aを備えたクリーニング装置24等が配置されている。帯電ローラ18と現像装置22との間において、ミラー20を介して感光体ドラム8上の露光部26に露光光Lbが照射され、走査されるようになっている。
プリンタにおける画像形成動作は従来と同様に行われる。すなわち、感光体ドラム8が回転を始めると、感光体ドラム8の表面が帯電ローラ18により均一に帯電され、画像情報に基づいて露光光Lbが露光部26に照射、走査されて作成すべき画像に対応した潜像が形成される。この潜像は、感光体ドラム8の回転により現像装置22と対向する位置まで移動し、ここで現像装置22からトナーが潜像に供給されて可視像化され、トナー像が形成される。
感光体ドラム8上に形成されたトナー像は、所定のタイミングで転写部Nに進入してきた用紙S上に、転写装置10による転写バイアスの印加により転写される。
トナー像が転写された用紙Sは、定着装置12へ向けて搬送され、定着装置12でトナー像が用紙Sに定着された後、図示しない排紙トレイへ排出されスタックされる。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態のプリンタでは、定着装置12でトナー像が定着された用紙Sを、排紙トレイではなく不図示の反転搬送経路を通して用紙Sの表裏を反転させ、再度、転写部Nに送ることで、両面印刷を行うことができる。
転写部Nで感光体ドラム8から用紙Sに転写されずに感光体ドラム8上に残った残留トナーは、感光体ドラム8の回転に伴ってクリーニング装置24に至り、クリーニングブレード24aによって掻き落とされて、感光体ドラム表面が清掃される。その後、感光体ドラム8上の残留電位が、図示しない除電手段により除去され、次の作像工程に備えられる。
図3は、本実施形態に係る定着装置12の概略構成図である。図4は加熱部材56の発熱部と画像情報保持領域との対応関係を示した模式図である。
定着装置12は、図3に示すように、定着ベルト38と、この定着ベルト38との間で定着ニップ部SNを形成する加圧ローラ30と、サーマルヒータなどの面状発熱体である加熱部材56を有している。
加圧ローラ30は、回転可能に設けられ定着ベルト38の外周面に接触させて定着ベルト38との間に定着ニップ部SNを形成する接触部材である。なお、本実施形態では加圧ローラ30が、図示しない付勢手段により定着ベルト38に向けて付勢され、定着ベルト38に圧接されている。
加熱部材56はステー状部材61に取り付けられ、定着ベルト38の内周面と接触する位置に配置されている。加熱部材56を、定着ベルト38の内面面に接触させて設けることで、定着ベルト38の用紙S上のトナー像と接する外周面に、加熱部材56によってキズが付くのを防止することができ、定着ベルト38の寿命を延ばすことができる。
加熱部材56には、ガラスやセラミックスからなる基材である基板57に、電力が供給されることで発熱する、用紙Sの用紙搬送方向と直交する用紙幅方向の画像形成領域全域を占めるように発熱体55が設けられている。
また、図4に示すように、発熱体55が用紙幅方向で6つの発熱部301,302,303,304,305,306に分割されている。そして、これら各発熱部301,302,303,304,305,306は、それぞれ対応する複数の画像情報保持領域E1〜E20の画像情報に応じて、独立して定着ベルト38を加熱可能となっている。
なお、複数の画像情報保持領域は、画像情報を記録材幅方向で複数の領域に分割したものであり、それぞれ用紙幅方向で分割された画像情報を保持し得る領域である。
定着ニップ部SNよりも定着ベルト回転方向下流側であり、加熱部材56よりも定着ベルト回転方向上流側で、加熱部材56の近傍に、定着ベルト38の表面温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ34が設けられている。
また、加熱部材56の定着ベルト38の内周面と接する側とは反対側の面側に、加熱部材56の温度を検知する温度検知手段としてのサーミスタ36が設けられている。
加熱部材56に電力を供給する電源39が設けられており、電源39から不図示の配線を介して加熱部材56の発熱体55に電力が供給されることで、加熱部材56の発熱体55が発熱する。また、サーミスタ34やサーミスタ36が検知した温度情報に基づいて、制御装置37により電源39を制御して、電源39による加熱部材56の各発熱部への電力供給が行われる。
制御装置37は、加熱部材56の分割された発熱体55の各々において独立に電源39による電力の供給制御が可能である。なお、制御装置37は、CPU、ROM、RAM、I/Oインターフェース等を包含するマイクロコンピュータである。
定着ベルト38は、外径が40[mm]で厚みが60[μm]のポリイミド製の基体38aと、この基体38aの表面に被覆された弾性層38bとを有している。弾性層38bは、シリコンゴムで形成されており、厚みは70[μm]である。さらに、弾性層38bの表面には、定着ベルト38の耐久性を高めるとともに離型性を確保するため、PFAやPTFE等のフッ素系樹脂による厚みが5[μm]〜50[μm]の離型層38cが形成されている。
なお、短時間で定着ベルト38を加熱するために、基体38aのポリイミドの熱伝導率を0.5[W/mK]以上にすることが望ましい。
また、定着ベルト38の基体38aとしては、ステンレス鋼などの金属製であってもよい。
定着ベルト38の内側には、加熱部材56など以外にも、定着ベルト38を支持する不図示のベルト支持部材や、定着ベルト38を挟んで加圧ローラ30と定着ニップ部SNを形成するニップ形成部材60が設けられている。そして、これら部材は、図示しない装置側板に接続されて支持されている。
ベルト支持部材は、定着ベルト38の回転方向と直交する方向(軸方向)における両端部に挿入されており、このベルト支持部材によって定着ベルト38の両端部は回転可能に保持されている。
加圧ローラ30は、外径が40[mm]で厚みが2[mm]の鉄製の芯金30aと、この芯金30aの表面に被覆された弾性層30bとを有している。弾性層30bは、シリコンゴムで形成されており厚みが5[mm]である。なお、弾性層30bの表面には、離型性を高めるために厚みが40[μm]程度のフッ素樹脂層を形成するのが望ましい。
また、本実施形態においては、加熱部材56の定着ベルト38との接触部は略平面である。ここで、加熱部材56が円筒状の定着ベルト38の内周面と良好に接触するためには、定着ベルト38の内周面に沿うように、半円柱状に形成すればよいが、曲面に発熱体や配線を高精度に実装し形成することは工程が複雑である。そのため、同一平面状に発熱体や配線部を形成する所謂「平面型」に比べて、精度且つ生産性に劣位である。このことから、本実施形態では、精度及び生産性ともに優れている平面型の発熱体を加熱部材56として用いており、実装精度が良いため発熱効率を向上させることができる。
一方で、低熱容量化や小型化を図った定着部材として定着ベルト38を用いる場合、平面型の加熱部材56を円筒状の定着ベルト38の内周面に接触させて配置するには、単に加熱部材56を配置するだけでは、定着ベルト38の平面部分の確保が困難である。そのため、回転している定着ベルト38の内周面と加熱部材56との十分な接触による伝熱が課題となる。
そこで、本実施形態の定着装置12においては、定着ベルト38を介して加熱部材56と対向する位置に、不図示の付勢手段によって付勢され定着ベルト38を押圧する押圧部材である弾性体ローラ40を設けている。これにより、定着ベルト38が回転しているときであっても、定着ベルト38との接触部が略平面である加熱部材56と定着ベルト38との接触状態を良好に保つことができる。
なお、弾性体ローラ40は、外径がφ15[mm]〜30[mm]で、外径がφ8[mm]の鉄製の芯金40aと、この芯金40aの表面に被覆された弾性層40bとを有している。弾性層40bは、シリコンゴムで形成されており厚みが3.5[mm]〜11[mm]である。弾性層40bの表面には、離型性を高めるために厚みが40[μm]程度のフッ素樹脂層を形成するのが望ましい。
また、本実施形態の定着装置12においては、図3に示すように、定着ベルト38の定着ニップ部SN以外に加熱部材56を設けている。これにより、定着ニップ部SNに加熱部材56を設ける場合よりも、加熱部材56により加熱された定着ベルト38の部分が、定着ベルト38が1回転して再度、定着ニップ部SNに到達するまでの間に、定着ベルト表面から放熱される熱量を少なくできる。よって、定着ニップ部SNで定着可能温度が得られるように加熱部材56から定着ベルト38に供給する熱量を少なくでき、その分、電源39から加熱部材56に供給する電力を低減し、省電力化を図ることができる。
また、加熱部材56と弾性体ローラ40とは、定着ニップ部SNの略中心と加圧ローラ30の略中心線とを結ぶ延長線上に配設されている。
本実施形態では、図3に示すように、加熱部材56に向かって押圧される弾性体ローラ40の荷重は図中下向きであり、ニップ形成部材60に向かって押圧される加圧ローラ30の荷重は図中上向きである。そのため、両者の荷重が相殺し、ベルト支持部材やニップ形成部材60などを支持している装置側板への負荷が少なくなる。そのため、装置側板の歪が少なくて済み、装置側板のゆがみに起因するベルト寄りが抑制可能である。また、装置側板の構造も簡素化が可能である。
なお、定着ベルト38を介して加熱部材56と対向する位置で、定着ベルト38を押圧する押圧部材としては、弾性体ローラ40に限るものではない。例えば、前述した押圧パッドや押圧ブラシ、押圧ブラシローラなど、定着ベルト38と加熱部材56との接触状態が良好に保たれる機構であれば差し支えない。
画像形成装置の図示しない画像読取装置や外部機器から送信された画像信号は、図3に示す画像処理装置70に入力され、所定の画像処理が行われる。画像処理装置70からの画像情報は制御装置37に入力され、この画像情報に基づいて制御装置37から電源39を介して各発熱部の出力を制御する。
すなわち、本実施形態の定着装置12では、画像処理装置70からの用紙Sに画像を形成するための画像データに基づいて、制御装置37により電源39から加熱部材56の発熱体55の各発熱部への電力供給を制御することで、省エネルギー化を図っている。
なお、制御装置37は、画像処理装置70から送られた画像データを、用紙幅方向で複数のエリアに分割した際のエリア毎の画像の有無を判断する画像有無判断部を有している。また、画像情報保持領域毎の画像濃度を判断する画像濃度判断部を有している。さらに、複数の発熱部から画像領域に対応する発熱部を選択する発熱部選択部を有している。
図5は、用紙S上に、用紙搬送方向の先端側から順に、画像領域a、非画像領域b、画像領域cが存在する画像形成パターンを示したものである。画像領域aと画像領域cとでは定着が必要であるが、非画像領域bでは定着対象の画像が存在しないので定着の必要はない。
図示しない画像処理装置から画像形成パターンの画像データが制御装置37へ入力される。すると、制御装置37は、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部位の温度が、定着ベルト38の画像領域aや画像領域cに対応する部分の温度よりも低くなるように加熱部材56を制御する。すなわち、画像領域a及び画像領域cに対応する部分では加熱部材56に定着可能温度が得られる電力を供給し、非画像領域bに対応する部分では、加熱部材56に定着可能温度よりも低い温度が得られる電力を供給する。
なお、「画像領域に対応する」や「非画像領域に対応する」とは、定着ベルト38が密着する位置という意味であり、以下、適宜「密着」とも表現する。
ここで、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分で加熱部材56への電力供給を完全に停止(オフ)することが考えられるが、定着ベルト38の温度が下がり過ぎると、次の画像領域での定着可能温度への立ち上がりが間に合わなくなる。このため、本実施形態では、図6に示すような、定着可能温度である第一の目標温度よりも低く室温よりは高い第二の目標温度となるように、定着ベルト38の温度を保つように制御することが望ましい。このようにして、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分の温度も第二の目標温度で保つようにしている。
これにより、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分でも、加熱部材56に給電を行って加熱されることになるが、定着ベルト38の非画像領域bに対応する部分の温度を、第一の目標温度にする場合よりも消費電力を削減することができる。すなわち、図6に示すように、画像領域a及び画像領域cでの供給電力よりも、非画像領域bでの供給電力が小さくなるため、省エネルギー化が可能となる。
すなわち、画像領域aに対応する部位では加熱部材56の全域に定着可能温度が得られる電力を供給し、非画像領域bに対応する部位では供給電力を低減する。また、画像領域cに対応する部位では、再び定着可能温度が得られる電力を供給する。
また、本実施形態では、加熱部材56に電力を供給する際、図6(c)に示すように、画像領域aや画像領域cに相当する部位よりも前から予備的に加熱するように投入されている。この予備加熱領域は、主に加熱部材56の周方向の発熱長さや、加熱部材56自身にも昇温時間が必要となることから必要となる領域である。なお、予備加熱領域は、省エネルギー化の観点からはできるだけ小さいことが望ましい。
また、図5に示す画像形成パターンは、用紙S上で用紙幅方向に画像領域d及び画像領域fと非画像領域eとが混在する。
この場合にも同様に、制御装置37は、非画像領域eに対応する定着ベルト38の部分の温度が、画像領域d及び画像領域fに対応する定着ベルト38の部位の温度よりも低くなるように加熱部材56を制御する。すなわち、画像領域d及び画像領域fに対応する部分では加熱部材56に定着可能温度が得られる電力を供給し、非画像領域eに対応する部分では、加熱部材56に定着可能温度よりも低い温度が得られる電力を供給する。
このように、画像情報から適切な発熱部領域を選択し、定着ベルト38の温度を制御するため、加熱体選択部を有している。すなわち、画像領域dに対応する部位では加熱部材56に定着可能温度が得られる電力を供給し、非画像領域eに対応する部位では供給電力を低減する。
図7を用いて、比較例の定着装置12で行われる加熱制御について説明する。
図7において、発熱部302は、3つの画像情報保持領域E3〜E5を有する第一領域に対応している。また、発熱部303は、5つの画像情報保持領域E6〜E10を有する第二領域に対応している。さらに、発熱部304は、5つの画像情報保持領域E11〜E16を有する第三領域に対応している。
そして、図7においては、画像情報保持領域E8〜E10にのみ画像があるため、第二領域が画像領域となり、第一領域及び第三領域は非画像領域となる。
そのため、画像領域である第二領域に対応する発熱部303は、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱される。
ここで、用紙搬送時に用紙のスキューによって、用紙上の画像の位置と定着ベルト38の加熱位置との間に、用紙搬送方向と直交する方向である用紙幅方向で誤差が生じた場合に、画像の位置が加熱位置からずれることがある。この場合、定着ベルト38の定着可能温度まで加熱されていない非画像領域部分に用紙上の画像が来てしまうと、定着ベルトの温度不足による定着不良が生じてしまう。
そのため、画像が有る画像領域に隣接する非画像領域に対応する部分も定着可能温度まで加熱することで、上述したような用紙搬送時の用紙のスキューに起因した、定着ベルトの温度不足による定着不良が生じるのを抑制することができる。
比較例の定着装置12では、画像領域である第二領域に隣接する、非画像領域である第一領域及び第二領域それぞれに対応した発熱部302及び発熱部304の両方を第一の目標温度である定着可能温度まで加熱している。
これにより、発熱部302や発熱部304によって定着ベルト38が定着可能温度まで加熱されているので、用紙搬送時のスキューに起因した、定着ベルト38の温度不足による定着不良が生じるのを抑制することができる。
しかしながら、図7の場合では、第二領域の第一領域側の画像情報保持領域には画像が無く、用紙搬送時にスキューが生じても、定着ベルトの発熱部302によって加熱された部分に画像が到達しないと考えられる。そのため、発熱部302を第一の目標温度である定着可能温度まで加熱するのに必要な電力が無駄になってしまう。
[構成例1]
図1を用いて、本構成例に係る定着装置12で行われる加熱制御について説明する。
図1において、発熱部302は、3つの画像情報保持領域E3〜E5を有する第一領域に対応している。また、発熱部303は、5つの画像情報保持領域E6〜E10を有する第二領域に対応している。さらに、発熱部304は、5つの画像情報保持領域E11〜E16を有する第三領域に対応している。
そして、図1においては、画像情報保持領域E8〜E10にのみ画像があるため、第二領域が画像領域となり、第一領域及び第三領域は非画像領域となる。
そのため、画像領域である第二領域に対応する発熱部303は、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱される。
また、本構成例では、発熱部302と発熱部303との境界部、言い換えれば、第一領域と第二領域との境界部で、第一領域の画像情報保持領域E5に隣接する第二領域の画像情報保持領域E6の画像有無によって、発熱部302のON/OFFを制御する。
そして、図1では、第二領域の画像情報保持領域E6に画像が無いため、発熱部302をOFFし電力を供給せず、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱しない。なお、このとき、発熱部302に電力を完全に供給しないのではなく、第一の目標温度よりも低い温度である第二の目標温度となるように発熱部302への供給電力を発熱部303への供給電力よりも減らすようにしてもよい。
また、発熱部303と発熱部304との境界部、言い換えれば、第二領域と第三領域との境界部で、第三領域の画像情報保持領域E11に隣接する第二領域の画像情報保持領域E10に画像が有るか無いかによって、発熱部304のON/OFFを制御する。
そして、図1では、第二領域の画像情報保持領域E10に画像があるため、発熱部304をONし電力を供給して、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱する。
これにより、図7に示すように画像領域である第二領域に隣接する、非画像領域である第一領域及び第三領域それぞれに対応した発熱部302及び発熱部304の両方を定着可能温度まで加熱する場合よりも、省エネルギー化を図ることができる。
また、第二領域の画像情報保持領域E10に隣接する、非画像領域である第三領域に対応する発熱部304によって定着ベルト38が定着可能温度まで加熱されるので、用紙搬送時のスキューに起因した、定着ベルト38の温度不足による定着不良を抑制できる。
ここで、発熱体55で発熱した熱は、定着ベルト38を加熱するためだけに用いられるのではなく、発熱体55が設けられた基板57の加熱にも用いられる。そのため、第二領域の第三領域から第三領域側に基板57内で熱が移動し、第二領域の第三領域側端部では、発熱部303の熱の多くが基板57を加熱するのに用いられることになる。これにより、第二領域の第三領域側端部に対応する定着ベルト部分を加熱するのに用いられる熱量が減ってしまう。
よって、第二領域の第三領域側端部に画像があると、第二領域の第三漁期側端部に対応する定着ベルト部分の温度不足により、前記画像の定着不良が生じてしまう。
そこで、発熱部303と同様に発熱部304も定着可能温度まで発熱させることで、第二領域の第三領域側から第三領域に基板57内で熱が移動するのを抑制できる。これにより、上述したような、第二領域の第三領域側端部に対応する定着ベルト部分の温度不足による、定着不良が生じるのを抑制することができる。
[構成例2]
本構成例においては、図8に示すように、画像情報保持領域E8と画像情報保持領域E9にのみ画像があるため、第二領域が画像領域となり、第一領域及び第三領域は非画像領域となる。そのため、画像領域である第二領域に対応する発熱部303は、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱される。
また、第一領域と第二領域との境界部で、第二領域の画像情報保持領域E6よりも、第一領域から離れた近傍位置に位置する画像情報保持領域E7の画像有無よって、発熱部302のON/OFFを制御する。
そして、図1では、第二領域の画像情報保持領域E7に画像が無いため、発熱部302には電力を供給せず、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱しない。なお、このとき、発熱部302に電力を完全に供給しないのではなく、第一の目標温度よりも低い温度である第二の目標温度となるように発熱部302への供給電力を発熱部303への供給電力よりも減らすようにしてもよい。
また、第二領域と第三領域との境界部で、第二領域の画像情報保持領域E10よりも、第三領域から離れた近傍位置にある画像情報保持領域E9の画像有無よって、発熱部304のON/OFFを制御する。
そして、図1では、第二領域の画像情報保持領域E9に画像があるため、発熱部304に電力を供給し、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱する。
これにより、構成例1と同様に、省エネルギー化を図りつつ、用紙搬送時のスキューに起因した、定着ベルト38の温度不足による定着不良が生じるのを抑制することができる。また、上述したような、第二領域の第三領域側端部に対応する定着ベルト部分の温度不足による、定着不良が生じるのを抑制することができる。
[構成例3]
図9は、画像がある領域が発熱部の境界部分からどの程度離れているかに応じて、発熱部に供給する電力または各発熱部の制御温度を決定する場合の説明に用いる図である。
本構成例においては、図9に示すように、画像情報保持領域E8にのみ画像があるため、第二領域が画像領域となり、第一領域及び第三領域は非画像領域となる。そのため、画像領域である第二領域に対応する発熱部303は、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱される。
ここで、本構成例においては、第二領域内の画像がある画像情報保持領域が、第一領域と第二領域との境界部や、第二領域と第三領域との境界部から、どの程度離れているかによって、発熱部302や発熱部304の加熱温度を制御する。
すなわち、第二領域内の画像がある画像情報保持領域の各境界部からの距離に応じて、発熱部302や発熱部304の加熱温度の制御に与える重み量を変えている。そして、各境界部に近いほど供給する電力を大きくし、各境界部から一定の距離以上離れていると電力の供給を行わないような制御を行う。
図9においては、第二領域の画像情報保持領域E8にある画像が、第一領域と第二領域との境界部や、第二領域と第三領域との境界部から一定の距離以上離れている。そのため、発熱部302と発熱部304とをOFFにし電力を供給せず、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱しない。
これは、第二領域の画像情報保持領域E8にある画像が、各境界部から一定の距離以上離れている場合、用紙搬送時にスキューが生じても、用紙上の画像情報保持領域E8にある画像は、発熱部303による定着ベルト38の加熱領域内に留まり得るからである。よって、非画像領域に対応する発熱部302と発熱部304とによって定着ベルト38を定着可能温度まで加熱しなくても良く、より省エネルギー化を図ることができる。
なお、発熱部302や発熱部304に電力を完全に供給しないのではなく、第一の目標温度よりも低い温度である第二の目標温度となるように発熱部302や発熱部304への供給電力を発熱部303への供給電力よりも減らすようにしてもよい。
ここで、第二領域の画像がある画像情報保持領域の各境界部からの距離に応じて、発熱部302や発熱部304の加熱温度の制御に与える重み量を用いた、加熱制御について説明する。
例えば、次のように、第二領域の画像情報保持領域ごとに各境界部からどの程度離れているかによって、それぞれ予め重み量を設定しておき、発熱部302や発熱部304の発熱量を決める。
・画像情報保持領域nの画像の有無:p(n);「0」or「1」
・画像情報保持領域nの重み量:w(n);「0〜1(Σw=1)」
・隣接する発熱部の発熱量=w(1)×p(1)+w(2)×p(2)+w(3)×p(3)
このとき、w(1)>w(2)>w(3)とする。
(例1)
境界部分近傍に画像があり、隣接する発熱部の発熱量を高めに設定する場合の例を示す。
隣接する発熱部の発熱量=0.6×1+0.3×1+0.1×0=0.9
(例2)
境界部分に画像がなく、隣接する発熱部の発熱量を低めに設定する場合の例を示す。
隣接する発熱部の発熱量=0.6×0+0.3×1+0.1×1=0.4
図10は、加熱部材56を定着ニップ部SNの部分に配置する構成を示した図である。
本実施形態の定着装置12では、図10に示すように、定着ニップ部SNを形成している定着ベルト部分の内周面側に、定着ベルト38の内周面に接触させて加熱部材56を設けても良い。
このように、加圧ローラ30とともに定着ニップ部SNを形成している定着ベルト部分に加熱部材56を設ければ、定着ベルト38が回転しているときであっても、定着ベルト38と加熱部材56との接触状態を良好に保つことが可能となる。
また、定着ベルト38を加熱部材56によって外周面側から加熱する構成であっても良い。
[実施形態2]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態2については、実施形態1と同様な構成については、説明は省略する。
[構成例4]
図11を用いて、本構成例に係る定着装置12で行われる加熱制御について説明する。
図11において、発熱部302は、3つの画像情報保持領域E3〜E5を有する第一領域に対応している。また、発熱部303は、5つの画像情報保持領域E6〜E10を有する第二領域に対応している。さらに、発熱部304は、5つの画像情報保持領域E11〜E16を有する第三領域に対応している。
そして、図11においては、画像情報保持領域E8〜E10にのみ画像があるため、第二領域が画像領域となり、第一領域及び第三領域は非画像領域となる。
そのため、画像領域である第二領域に対応する発熱部303は、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱される。なお、このとき、発熱部303は、最大発熱量の80[%]で発熱されるように電源39から電力が供給される。そして、本構成例では、予め設定された通常用いられる画像濃度範囲の画像に対する定着可能温度は、最大発熱量の80[%]で達成することができるようになっている。
また、本構成例では、第一領域と第二領域との境界部で、第一領域の画像情報保持領域E5に隣接する第二領域の画像情報保持領域E6の画像有無によって、発熱部302のON/OFFを制御する。
そして、図11では、第二領域の画像情報保持領域E6に画像が無いため、発熱部302をOFFし電力を供給しない。
なお、このとき、発熱部302に電力を完全に供給しないのではなく、第一の目標温度よりも低い温度である第二の目標温度となるように発熱部302への供給電力を発熱部303への供給電力よりも減らすようにしてもよい。
また、発熱部303と発熱部304との境界部、言い換えれば、第二領域と第三領域との境界部で、第三領域の画像情報保持領域E11に隣接する第二領域の画像情報保持領域E10に画像が有るか無いかによって、発熱部304のON/OFFを制御する。
そして、図11では、第二領域の画像情報保持領域E10に画像があるため、発熱部304をONし、発熱部304の最大発熱量の80[%]で発熱されるように、電力を供給する。
これにより、画像領域である第二領域に隣接する、非画像領域である第一領域及び第二領域それぞれに対応した発熱部302及び発熱部304の両方を第一の目標温度である定着可能温度まで加熱する場合よりも、省エネルギー化を図ることができる。
また、第二領域の画像情報保持領域E10に隣接する、非画像領域である第三領域に対応する発熱部304によって定着ベルト38が定着可能温度近くまで加熱されるので、用紙搬送時のスキューに起因した、定着ベルト38の温度不足による定着不良を抑制できる。
また、上述したような、第二領域の第三領域側端部に対応する定着ベルト部分の温度不足による、定着不良が生じるのを抑制することができる。
[構成例5]
図12を用いて、本本構成例に係る定着装置12で行われる加熱制御について説明する。
図12において、発熱部302は、3つの画像情報保持領域E3〜E5を有する第一領域に対応している。また、発熱部303は、5つの画像情報保持領域E6〜E10を有する第二領域に対応している。さらに、発熱部304は、5つの画像情報保持領域E11〜E16を有する第三領域に対応している。
そして、図12においては、画像情報保持領域E8〜E10にのみ画像があるため、第二領域が画像領域となり、第一領域及び第三領域は非画像領域となる。
そのため、画像領域である第二領域に対応する発熱部303は、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱される。
また、本構成例では、第一領域と第二領域との境界部で、第一領域の画像情報保持領域E5に隣接する第二領域の画像情報保持領域E6の画像有無、及び、その画像の画像濃度に応じて、発熱部302のON/OFF、及び、加熱温度を制御する。
そして、図12では、第二領域の画像情報保持領域E6に画像が無いため、発熱部302をOFFし電力を供給しない。
また、第二領域と第三領域との境界部で、第三領域の画像情報保持領域E11に隣接する第二領域の画像情報保持領域E10の画像有無、及び、その画像の画像濃度に応じて、発熱部304のON/OFF、及び、加熱温度を制御する。
そして、図12では、第二領域の画像情報保持領域E10に画像があるため、発熱部304をONし電力を供給する。なお、第二領域の画像情報保持領域E10にある画像の画像濃度は予め設定された画像濃度よりも高くなっている。通常、画像濃度が高く(トナー付着量が多く)なるほど、トナーの溶融に多くの熱量が必要になるため、加熱温度を上げる必要がある。
そのため、本構成例においては、発熱部303の発熱量と発熱部304の発熱量とが、それぞれ100[%](最大発熱量)となるように電源39から電力を供給している。これにより、用紙搬送時にスキューが生じても、画像濃度が高く、すなわち、単位面積あたりのトナー量が多く、より多くの熱量が必要な場合に対応して、良好な定着性を確保することが可能となる。
また、画像領域である第二領域に隣接する、非画像領域である第一領域及び第二領域それぞれに対応した発熱部302及び発熱部304の両方を定着可能温度まで加熱する場合よりも、省エネルギー化を図ることができる。
[構成例6]
図13を用いて、本本構成例に係る定着装置12で行われる加熱制御について説明する。
図13において、発熱部302は、3つの画像情報保持領域E3〜E5を有する第一領域に対応している。また、発熱部303は、5つの画像情報保持領域E6〜E10を有する第二領域に対応している。さらに、発熱部304は、5つの画像情報保持領域E11〜E16を有する第三領域に対応している。
そして、図13においては、画像情報保持領域E8〜E10にのみ画像があるため、第二領域が画像領域となり、第一領域及び第三領域は非画像領域となる。
そのため、画像領域である第二領域に対応する発熱部303は、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱される。
また、本構成例においても、第一領域と第二領域との境界部で、第一領域の画像情報保持領域E5に隣接する第二領域の画像情報保持領域E6の画像有無、及び、その画像の画像濃度に応じて、発熱部302のON/OFF、及び、加熱温度を制御する。
そして、図13では、第二領域の画像情報保持領域E6に画像が無いため、発熱部302をOFFし電力を供給しない。
また、第二領域と第三領域との境界部で、第三領域の画像情報保持領域E11に隣接する第二領域の画像情報保持領域E10の画像有無、及び、その画像の画像濃度に応じて、発熱部304のON/OFF、及び、加熱温度を制御する。
そして、図13では、第二領域の画像情報保持領域E10に画像があるため、発熱部304をONし電力を供給する。なお、第二領域の画像情報保持領域E10にある画像の画像濃度は予め設定された画像濃度よりも低くなっている。画像濃度が低く(トナー付着量が少なく)なり過ぎると、トナーへの熱が伝わり難くなるため、多くの熱量が必要になり、加熱温度を上げる必要がある。
そのため、本構成例においては、発熱部303の発熱量と発熱部304の発熱量とが、それぞれ100[%](最大発熱量)となるように、電源39から電力を供給している。これにより、用紙搬送時にスキューが生じても、画像濃度が低くてトナーへ熱が伝わり難く、より多くの熱量が必要な場合に対応して、良好な定着性を確保することが可能となる。
また、画像領域である第二領域に隣接する、非画像領域である第一領域及び第二領域それぞれに対応した発熱部302及び発熱部304の両方を第一の目標温度である定着可能温度まで加熱する場合よりも、省エネルギー化を図ることができる。
ここで、第二領域の画像がある画像情報保持領域の各境界部からの距離や、その画像の画像濃度に応じて、発熱部302や発熱部304の加熱温度の制御に与える重み量を用いた、加熱制御について説明する。
例えば、次のように、第二領域の画像情報保持領域ごとに各境界部からどの程度離れているかや、画像濃度によって、それぞれ予め重み量を設定しておき、発熱部302や発熱部304の発熱量を決める。
・画像情報保持領域nの画像濃度:p’(1),p’(2),p’(3)・・・とする。
・画像情報保持領域nの重み量:w(n);「0〜1(Σw=1)」
・隣接する発熱部の発熱量=w(1)×p’(1)+w(2)×p’(2)+w(3)×p’(3)
このとき、w(1)>w(2)>w(3)とする。
(例1)
画像濃度がやや低く、隣接する発熱部の発熱量を低めに設定する場合の例を示す。
隣接する発熱部の発熱量=0.6×0.6+0.3×0.3+0.1×0=0.45
(例2)
画像濃度に関係なく、隣接する発熱部の発熱量を決定する場合の例を示す。
隣接する発熱部の発熱量=0.6×1+0.3×1+0.1×0=0.9
次に、画像濃度が所定値よりも低い場合に、隣接する発熱部の発熱量を高めに設定する場合の例を示す。
・画像情報保持領域nの画像の有無:p(n);「0」or「1」
隣接する発熱部の発熱量=w(1)×(|p’(1)−c1|+c2)×p(1)+w(2)×(|p’(2)−c1|+c2)×p(2)+w(3)×(|p’(3)−c1|+c2)×p(3)
(例3)
画像濃度が所定値よりも高い場合に、隣接する発熱部の発熱量を高めに設定する場合の例を示す。
隣接する発熱部の発熱量=0.6×(|0.6−0.8|+0.5)×1+0.3×(|0.3−0.8|+0.5)×1+0.1×0×0=0.72
(例4)
画像濃度が所定値よりも低い場合に、隣接する発熱部の発熱量を高めに設定する場合の例を示す。
隣接する発熱部の発熱量=0.6×(|0.3−0.8|+0.5)×1+0.6×(|0.3−0.8|+0.5)×1+0.1×0×0=0.9
[構成例7]
次に、用紙の両面に画像を形成する両面印刷時における定着装置12での加熱制御について説明する。
図14(a)は両面印刷時の用紙に画像が先に形成される1面目であるおもて面での加熱制御について示したものであり、図14(b)は両面印刷時の用紙に画像が後に形成される2面目である裏面での加熱制御について示したものである。
本構成例においては、両面印刷時での用紙のおもて面と裏面とで、発熱部選択部の処理の判断が異なる。
本構成例においては、図14(a)及び図14(b)に示すように、画像情報保持領域E8と画像情報保持領域E9にのみ画像があるため、第二領域が画像領域となり、第一領域及び第三領域は非画像領域となる。そのため、画像領域である第二領域に対応する発熱部303は、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱される。
まず、図14(a)を用いて両面印刷時のおもて面での加熱制御について説明する。
両面印刷時のおもて面では、第一領域と第二領域との境界部で、第一領域の画像情報保持領域E5に隣接する隣接位置に位置する第二領域の画像情報保持領域E6の画像有無によって、発熱部302のON/OFFを制御する。
なお、画像情報保持領域E6よりも、第一領域から離れた近傍位置に位置する画像情報保持領域E7に画像が有るか無いかは、発熱部302のON/OFFの制御では考慮しない。
そして、図14(a)では第二領域の画像情報保持領域E6に画像が無いため、発熱部302をOFFし電力を供給せず、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱しない。
なお、このとき、発熱部302に電力を完全に供給しないのではなく、第一の目標温度よりも低い温度である第二の目標温度となるように発熱部302への供給電力を発熱部303への供給電力よりも減らすようにしてもよい。
また、第二領域と第三領域との境界部で、第三領域の画像情報保持領域E11に隣接する隣接位置にある、第二領域の画像情報保持領域E10の画像有無によって、発熱部304のON/OFFを制御する。
なお、画像情報保持領域E10よりも第三領域から離れた近傍位置にある画像情報保持領域E9に画像が有るか無いかは、発熱部304のON/OFFの制御では考慮しない。
そして、図14(a)では、第二領域の画像情報保持領域E10に画像がないため、発熱部304をOFFし電力を供給せず、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱しない。
なお、このとき、発熱部304に電力を完全に供給しないのではなく、第一の目標温度よりも低い温度である第二の目標温度となるように発熱部304への供給電力を発熱部303への供給電力よりも減らすようにしてもよい。
次に、図14(b)を用いて両面印刷時の裏面での加熱制御について説明する。
両面印刷時の裏面では、第二領域の画像情報保持領域E6や画像情報保持領域E7に画像が有るか無いかによって、発熱部302のON/OFFを制御する。
そして、図14(b)では、第二領域の画像情報保持領域E6と画像情報保持領域E7とに画像が無いため、発熱部304をOFFし電力を供給せず、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱しない。
なお、このとき、発熱部304に電力を完全に供給しないのではなく、第一の目標温度よりも低い温度である第二の目標温度となるように発熱部304への供給電力を発熱部303への供給電力よりも減らすようにしてもよい。
また、第二領域の画像情報保持領域E9や画像情報保持領域E10に画像が有るか無いかによって、発熱部304のON/OFFを制御する。
そして、図14(b)では、画像情報保持領域E10に画像は無いが、第二領域の画像情報保持領域E9に画像があるため、発熱部304をONし電力を供給して、第一の目標温度である定着可能温度まで加熱する。
すなわち、図14(a)に示すおもて面の場合は、第二領域と第三領域との境界部から離れている画像情報保持領域E9に画像があっても発熱部304を発熱させない。一方、図14(b)に示す裏面の場合では、第二領域と第三領域との境界部から離れている画像情報保持領域E9に画像があることを考慮して発熱部304を発熱させる。
このように、両面印刷時におもて面と裏面とで、発熱部選択部により画像有無の判断を考慮する範囲を変更することで、より広い用紙の位置ズレに対応することが可能とする。
図10は、加熱部材56を定着ニップ部SNの部分に配置する構成を示した図である。
本実施形態の定着装置12では、図10に示すように、定着ニップ部SNを形成している定着ベルト部分の内周面側に、定着ベルト38の内周面に接触させて加熱部材56を設けても良い。
このように、加圧ローラ30とともに定着ニップ部SNを形成している定着ベルト部分に加熱部材56を設ければ、定着ベルト38が回転しているときであっても、定着ベルト38と加熱部材56との接触状態を良好に保つことが可能となる。
また、定着ベルト38を加熱部材56によって外周面側から加熱する構成であっても良い。
以上に説明したものは一例であり、本発明は、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
回転可能に設けられた定着ベルト38などの定着部材と、定着部材の外周面に接触させて定着部材との間に定着ニップ部SNなどのニップ部を形成する加圧ローラ30などの接触部材と、基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体55などの発熱体を有し定着部材を加熱する加熱部材56などの加熱手段と、発熱体に配線を介して電力を供給する電源39などの電力供給手段とを備え、発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に発熱部301,302,303,304などの複数の発熱部を有しており、画像情報に基づき、画像領域に対応した発熱部である発熱部303などの画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である発熱部304などの非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、ニップ部に通過させた記録材上の画像を少なくとも熱によって記録材に定着させる定着装置12などの定着装置において、画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像における記録材幅方向で隣接する非画像領域発熱部側の端部の、記録材幅方向での位置に応じて、非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行う制御装置37などの制御手段を有する。
(態様A)においては、画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像における非画像領域発熱部側の端部の位置が、隣接する非画像領域発熱部に記録材幅方向で近いほど、非画像領域発熱部の発熱量を多くする制御を制御装置37が行う。これにより、画像領域発熱部の幅方向領域内で非画像領域発熱部側の端部に画像がある場合に、非画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させることができる。よって、画像領域発熱部の幅方向領域内で非画像領域発熱部側の端部に画像があっても、基材内での熱の移動に起因して、前記非画像領域発熱部側の端部に対応する定着部材部分の温度不足により、前記画像の定着不良が生じるのを抑制することができる。
また、画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像における非画像領域発熱部側端部の位置が、隣接する非画像領域発熱部から記録材幅方向で離れるほど、非画像領域発熱部の発熱量を減らす制御を制御装置37が行う。これにより、非画像領域発熱部に隣接する画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像の位置によらず、常に非画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させる場合よりも、非画像領域発熱部の発熱量を減らせる分、省エネルギー化を図ることができる。
(態様B)
(態様A)において、上記画像情報を記録材幅方向で複数の画像情報保持領域に分割しており、上記画像領域発熱部と上記非画像領域発熱部との境界部を挟んで、非画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域と隣接する、画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域に画像情報がある場合、非画像領域発熱部によって、画像領域発熱部と同等の温度で、上記定着部材の非画像領域発熱部に対応する部分を加熱する。これによれば、上記実施形態について説明したように、定着不良が発生するのを抑制できる。
(態様C)
(態様A)において、上記非画像領域発熱部によって、上記定着部材の非画像領域発熱部に対応する部分を、第一の目標温度などの定着可能温度よりも低い第二の目標温度などの非画像領域用の温度で加熱可能であり、上記画像情報を記録材幅方向で複数の画像情報保持領域に分割しており、上記画像領域発熱部と非画像領域発熱部との境界部を挟んで、非画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報領域と隣接する隣接位置にある、画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域よりも非画像領域発熱部から離れた近傍位置にある画像情報保持領域に画像情報がある場合、非画像領域発熱部によって、非画像領域用の温度よりも高い温度で、上記定着部材の非画像領域発熱部に対応する部分を加熱する。これによれば、上記実施形態について説明したように、省エネルギー化を図りつつ、定着不良が発生するのを抑制できる。
(態様D)
(態様A)において、上記画像情報を記録材幅方向で複数の画像情報保持領域に分割しており、上記画像領域発熱部と上記非画像領域発熱部との境界部から、画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報がある画像情報保持領域までの記録材幅方向の距離に応じて、非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行う。これによれば、上記実施形態について説明したように、省エネルギー化を図ることができる。
(態様E)
(態様D)において、上記画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報がある画像情報保持領域が上記境界部から近いほど、上記非画像領域発熱部の発熱量を高める。これによれば、上記実施形態について説明したように、定着不良が発生するのを抑制できる。
(態様F)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)または(態様E)において、上記画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像の画像濃度に応じて、上記非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行う。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像濃度に応じて定着性を確保することができる。
(態様G)
(態様B)、(態様C)、(態様D)または(態様E)において、上記境界部を挟んで、上記非画像領域の幅方向領域内の画像情報保持領域と隣接する上記画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域の画像情報から得られる画像濃度に応じて、非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行う。これによれば、上記実施形態について説明したように、画像濃度に応じて定着性を確保することができる。
(態様H)
(態様F)または(態様G)において、上記画像濃度が予め設定された上限基準濃度よりも高い場合に、上記非画像領域発熱部の発熱量を、画像濃度が上限基準濃度よりも低い場合に比べて高くする。これによれば、上記実施形態について説明したように、熱量不足による定着不良が生じるのを抑制することができる。
(態様I)
(態様F)または(態様G)において、上記画像濃度が予め設定された下限基準濃度よりも低い場合に、上記非画像領域発熱部の発熱量を、画像濃度が下限基準濃度よりも高い場合に比べて高くする。これによれば、上記実施形態について説明したように、多くの熱量が必要になることに起因した、定着不良が生じるのを抑制することができる。
(態様J)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)または(態様I)において、単一の記録材の第一面に形成された画像を定着するときよりも、当該記録材の第二面に形成された画像を定着するときに、上記非画像領域発熱部の発熱量を低くする。これによれば、上記実施形態について説明したように、省エネルギー化を図ることができる。
(態様K)
(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)または(態様J)において、単一の記録材の第二面に形成された画像を定着するときに、記録材の第一面に形成された画像を定着するときよりも、上記画像領域発熱部と上記非画像領域発熱部との境界部から離れた範囲の画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域の画像情報を用いて、非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行う。これによれば、上記実施形態について説明したように、記録材搬送時の記録材の位置ズレが1面目よりも大きくなり得る2面目で、定着不良が生じるのを抑制することができる。
(態様L)
像担持体と、像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、前記トナー像を前記像担持体上から記録材上に転写する転写手段と、前記記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、前記定着手段として、(態様A)、(態様B)、(態様C)、(態様D)、(態様E)、(態様F)、(態様G)、(態様H)、(態様I)、(態様J)または(態様K)の定着装置を用いる。これによれば、上記実施形態について説明したように、省エネルギー化を図りつつ、定着不良が発生するのを抑制し、良好な画像形成を行うことができる。
4 給紙装置
6 レジストローラ対
8 感光体ドラム
10 転写装置
12 定着装置
14 給紙トレイ
16 給紙コロ
18 帯電ローラ
20 ミラー
22 現像装置
22a 現像ローラ
24 クリーニング装置
24a クリーニングブレード
26 露光部
30 加圧ローラ
30 接触部材
30a 芯金
30b 弾性層
34 サーミスタ
36 サーミスタ
37 制御装置
38 定着ベルト
38a 基体
38b 弾性層
38c 離型層
39 電源
40 弾性体ローラ
40a 芯金
40b 弾性層
55 発熱体
56 加熱部材
57 基板
60 ニップ形成部材
61 ステー状部材
70 画像処理装置
301 発熱部
302 発熱部
303 発熱部
304 発熱部
特許第3895539号公報

Claims (12)

  1. 回転可能に設けられた定着部材と、
    前記定着部材の外周面に接触させて該定着部材との間にニップ部を形成する接触部材と、
    基材に設けられ電力が供給されることで発熱する発熱体を有し前記定着部材を加熱する加熱手段と、
    前記発熱体に配線を介して電力を供給する電力供給手段とを備え、
    前記発熱体は、記録材搬送方向と直交する記録材幅方向に複数の発熱部を有しており、画像情報に基づき、画像領域に対応した発熱部である画像領域発熱部を第一の発熱量で発熱させ、非画像領域に対応した発熱部である非画像領域発熱部を発熱させないまたは第一の発熱量よりも少ない第二の発熱量で発熱させ、
    前記ニップ部に通過させた前記記録材上の前記画像を少なくとも熱によって該記録材に定着させる定着装置において、
    前記画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像における記録材幅方向で隣接する非画像領域発熱部側の端部の、記録材幅方向での位置に応じて、該非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行う制御手段を有することを特徴とする定着装置。
  2. 請求項1の定着装置において、
    上記画像情報を記録材幅方向で複数の画像情報保持領域に分割しており、
    上記画像領域発熱部と上記非画像領域発熱部との境界部を挟んで、該非画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域と隣接する、該画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域に画像情報がある場合、該非画像領域発熱部によって、該画像領域発熱部と同等の温度で、上記定着部材の該非画像領域発熱部に対応する部分を加熱することを特徴とする定着装置。
  3. 請求項1の定着装置において、
    上記非画像領域発熱部によって、上記定着部材の該非画像領域発熱部に対応する部分を、定着可能温度よりも低い非画像領域用の温度で加熱可能であり、
    上記画像情報を記録材幅方向で複数の画像情報保持領域に分割しており、
    上記画像領域発熱部と該非画像領域発熱部との境界部を挟んで、該非画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報領域と隣接する隣接位置にある、該画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域よりも該非画像領域発熱部から離れた近傍位置にある画像情報保持領域に画像情報がある場合、該非画像領域発熱部によって、前記非画像領域用の温度よりも高い温度で、上記定着部材の該非画像領域発熱部に対応する部分を加熱することを特徴とする定着装置。
  4. 請求項1の定着装置において、
    上記画像情報を記録材幅方向で複数の画像情報保持領域に分割しており、
    上記画像領域発熱部と上記非画像領域発熱部との境界部から、該画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報がある画像情報保持領域までの記録材幅方向の距離に応じて、該非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行うことを特徴とする定着装置。
  5. 請求項4の定着装置において、
    上記画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報がある画像情報保持領域が上記境界部から近いほど、上記非画像領域発熱部の発熱量を高めることを特徴とする定着装置。
  6. 請求項1、2、3、4または5の定着装置において、
    上記画像領域発熱部の幅方向領域内にある画像の画像濃度に応じて、上記非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行うことを特徴とする定着装置。
  7. 請求項2、3、4または5の定着装置において、
    上記境界部を挟んで、上記非画像領域の幅方向領域内の画像情報保持領域と隣接する上記画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域の画像情報から得られる画像濃度に応じて、該非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行うことを特徴とする定着装置。
  8. 請求項6または7の定着装置において、
    上記画像濃度が予め設定された上限基準濃度よりも高い場合に、上記非画像領域発熱部の発熱量を、該画像濃度が該上限基準濃度よりも低い場合に比べて高くすることを特徴とする定着装置。
  9. 請求項6または7の定着装置において、
    上記画像濃度が予め設定された下限基準濃度よりも低い場合に、上記非画像領域発熱部の発熱量を、該画像濃度が該下限基準濃度よりも高い場合に比べて高くすることを特徴とする定着装置。
  10. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8または9の定着装置において、
    単一の記録材の第一面に形成された画像を定着するときよりも、該記録材の第二面に形成された画像を定着するときに、上記非画像領域発熱部の発熱量を低くすることを特徴とする定着装置。
  11. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10の定着装置において、
    単一の記録材の第二面に形成された画像を定着するときに、該記録材の第一面に形成された画像を定着するときよりも、上記画像領域発熱部と上記非画像領域発熱部との境界部から離れた範囲の該画像領域発熱部の幅方向領域内の画像情報保持領域の画像情報を用いて、該非画像領域発熱部の発熱量を変化させる制御を行うことを特徴とする定着装置。
  12. 像担持体と、
    像担持体上にトナー像を形成するトナー像形成手段と、
    前記トナー像を前記像担持体上から記録材上に転写する転写手段と、
    前記記録材上に転写されたトナー像を該記録材に定着させる定着手段とを備えた画像形成装置において、
    前記定着手段として、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11の定着装置を用いることを特徴とする画像形成装置。
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