JP2013145640A - 燃料電池用拡散層の製造方法および燃料電池用拡散層 - Google Patents

燃料電池用拡散層の製造方法および燃料電池用拡散層 Download PDF

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Abstract

【課題】毛羽の除去を行って電解質膜を損傷せず、燃料電池の性能の低下を防ぎ、また、拡散層の基材を破損しないで毛羽の除去を行う技術を提供する。
【解決手段】燃料電池用拡散層の製造方法は、拡散層内の結合剤の単位体積あたりの含浸量が、燃料電池用の部材が積層される積層面に略垂直な面直方向に沿って勾配ができるように、拡散層の基材に結合剤を含浸させる第1の工程と、第1の工程の後、基材を焼成する第2の工程と、第2の工程の後、基材における結合剤の含浸量が多い方の第1の面に気体を吹きつけながら第1の面を吸引する第3の工程と、第2の工程の後、基材を面直方向に圧縮する第4の工程と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料電池用拡散層の製造方法および燃料電池用拡散層に関する。
燃料電池、例えば、固体高分子型燃料電池は、電解質膜を一対の電極(アノードおよびカソード)で挟んで作製した膜電極接合体にガス拡散層を介してそれぞれ反応ガス(燃料ガスおよび酸化ガス)を供給して電気化学反応を引き起こすことにより、物質の持つ化学エネルギーを直接電気エネルギーに変換する。
燃料電池のガス拡散層は、例えば、カーボンクロスやカーボンペーパーで構成されており、ガス拡散層の繊維の毛羽が電解質膜を損傷すると、損傷された部分を起点とした電解質膜の劣化の促進や短絡により、燃料電池の性能が低下するおそれがある。このような燃料電池の性能の低下を抑制するために、繊維の毛羽の一部または全部に切断処理または破断処理を行うガス拡散層の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−149613号公報 特開2008−34295号公報 特開2009−190951号公報
上記ガス拡散層の製造方法では、毛羽の除去が十分ではなく、電解質膜を損傷して燃料電池の性能が低下するおそれがあった。また、毛羽の切断処理または破断処理に伴う物理的な力により拡散層の基材を破損するおそれがあった。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、毛羽の除去を十分に行って電解質膜を損傷せず、燃料電池の性能の低下を防ぎ、また、拡散層の基材を破損しないで毛羽の除去を行う技術を提供することを目的とする。
上記課題の少なくとも一部を解決するために、本発明は、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]燃料電池用拡散層の製造方法であって、
前記拡散層内の結合剤の単位体積あたりの含浸量が、前記燃料電池用の部材が積層される積層面に略垂直な面直方向に沿って勾配ができるように、前記拡散層の基材に前記結合剤を含浸させる第1の工程と、
前記第1の工程の後、前記基材を焼成する第2の工程と、
前記第2の工程の後、前記基材における前記結合剤の含浸量が多い方の第1の面に気体を吹きつけながら前記第1の面を吸引する第3の工程と、
前記第2の工程の後、前記基材を前記面直方向に圧縮する第4の工程と、を備える燃料電池用拡散層の製造方法。
この拡散層の製造方法では、第1の工程で、拡散層の基材に結合剤を含浸させて、燃料電池用の部材が積層される積層面に略垂直な面直方向に沿って基材内における結合剤の単位体積あたりの含浸量が単調に少なくなるような勾配を形成する。その後の第2の工程では、基材を焼成する。その後の第3の工程では、基材における結合剤の含浸量が多い方の第1の面に気体を吹きつけながら、第1の面を吸引する。また、第2の工程の後の第4の工程では、基材を面直方向に圧縮する。そのため、拡散層の基材における第1の面から突出した繊維を減らしつつ、第1の面から突出した繊維が電解質膜に侵入せずに電解質膜を損傷せず、燃料電池の性能の低下を防止した拡散層を製造することができる。また、この拡散層の製造方法では、拡散層の基材における第1の反対側の面で単位体積あたりの結合剤の含浸量が少ないので、良好なガス拡散性を確保した拡散層を製造することができる。
[適用例2]適用例1に記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
前記第1の工程は、前記基材の前記第1の面から前記結合剤を含浸させる工程である、燃料電池用拡散層の製造方法。
この拡散層の製造方法では、第1の工程で、基材の第1の面から結合剤を含浸させるので、容易に第1の面から面直方向に沿って基材における結合剤の単位体積あたりの含浸量が単調に少なくなるような勾配を形成した拡散層を製造することができる。
[適用例3]適用例1または適用例2に記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
前記基材は、複数の繊維からなる材料で形成されており、
前記第3および第4の工程は、前記基材の前記第1の面からの繊維の最大突出量が、電解質膜と前記拡散層との間に配置されるべき中間層の前記面直方向に沿った厚さD以下となるように行われる工程である、燃料電池用拡散層の製造方法。
この拡散層の製造方法では、複数の繊維からなる材料で基材が形成されており、第3および第4の工程後では、基材の第1の面から最も突出した繊維の第1の面からの長さは、面直方向に沿った電解質膜と前記拡散層との間に配置されるべき中間層の厚さD以下の値である。そのため、第3および第4工程の後に、繊維の第1の面から突出した面直方向に沿った長さが長くなっても、第1の面から突出したすべての繊維は電解質膜に侵入しないので電解質膜を損傷せず、燃料電池の性能の低下を防止する拡散層を製造することができる。
[適用例4]適用例3に記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
前記第3および第4の工程は、各繊維について、前記基材の前記第1の面から突出している部分の長さLと、前記第1の面と前記突出している繊維とのなす角度θと、前記厚さDと、の関係がL×sinθ≦Dで表される条件を満たすように行われる工程である、燃料電池用拡散層の製造方法。
この拡散層の製造方法では、基材の各繊維について、第1の面から突出した長さLと、第1の面とその繊維とがなす角の角度θと、電解質膜と拡散層との間に配置される積層方向に沿った中間層の厚さDと、の関係がL×sinθ≦Dとなっている。すなわち、基材における各繊維の第1の面から突出した面直方向に沿った長さが中間層の厚さDよりも小さな値である。そのため、この拡散層120の製造方法では、第1の面から突出した繊維は電解質膜に侵入しないので電解質膜を損傷せず、燃料電池の性能の低下を防止する拡散層を製造することができる。
[適用例5]適用例4に記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
前記厚さDは、前記中間層の前記面直方向に沿ったクリープ変形後の厚さである、燃料電池用拡散層の製造方法。
この拡散層の製造方法では、燃料電池がクリープ変形した後の中間層の厚さDは、クリープ変形前の初期厚さから面直方向に沿った中間層のクリープ変形量を差し引いた値であるので、燃料電池のクリープ変形後においても、電解質膜を損傷せず、燃料電池の性能の低下を防止する拡散層を製造することができる。
[適用例6]適用例1ないし適用例5のいずれかに記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
前記第4の工程における前記圧縮の圧力値は、1MPa以上5MPa以下である、燃料電池用拡散層の製造方法。
この拡散層の製造方法では、第4の工程で、基材を圧縮する圧力値が1MPa以上5MPa以下であるので、基材を破損せずに第1の面における毛羽の処理を行い、電解質膜を破損せず、燃料電池の性能低下を防止する拡散層を製造することができる。また、圧力値が1MPa以上3MPa以下であることがより好ましい。
[適用例7]燃料電池用拡散層であって、
前記拡散層は、複数の繊維からなる材料で形成されており、
前記拡散層内の結合剤の単位体積あたりの含浸量は、前記燃料電池用の部材が積層される積層面に略垂直な面直方向に沿って勾配を形成しており、
各繊維について、前記拡散層の前記結合剤の含浸量が多い方の第1の面から突出している部分の長さLと、前記第1の面と前記突出している繊維とのなす角度θと、電解質膜と前記拡散層との間に配置されるべき中間層の前記面直方向に沿った厚さDと、の関係がL×sinθ≦Dである、燃料電池用拡散層。
この燃料電池の拡散層は、複数の繊維からなる材料で形成されており、複数の繊維が結合剤によって結合しており、拡散層における第1の面から積層方向に沿って、拡散層における結合剤の単位体積あたりの含浸量は単調に少なくなるような勾配を形成している。また、拡散層の結合剤の含浸量が多い第1の面から各繊維の突出した長さLと、第1の面とその繊維とがなす角の角度θと、電解質膜と拡散層との間に配置される積層方向に沿った中間層の厚さDと、の関係がL×sinθ≦Dとなっている。そのため、この燃料電池の拡散層では、拡散層の第1の面側で第1の面から突出した繊維を減らしつつ、第1の面から突出した繊維が電解質膜に侵入しないので電解質膜を損傷せず、燃料電池の性能の低下を防ぐことができる。また、この燃料電池の拡散層では、拡散層における単位体積あたりの結合剤の含浸量が少ない部分で、良好なガス拡散性を確保できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、燃料電池、燃料電池の検査方法および製造方法、燃料電池スタック、燃料電池スタックの検査方法および製造方法、燃料電池を備えた移動体、燃料電池を備えた移動体の検査方法および製造方法等の態様で実現することができる。
本発明の実施例における燃料電池100の構成を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例における燃料電池100の断面構成をより拡大して模式的に示す説明図である。 本発明の実施例におけるカソード側拡散層122の結合剤の単位体積あたりの含浸量を示す説明図である。 本発明の実施例における拡散層120の製造方法の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施例における基材126に結合剤を含浸する工程を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例における焼成工程後の基材126の状態の一例を示す説明図である。 本発明の実施例におけるダスト吸引工程の基材126の状態を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例における第2のプレス工程後の基材126の状態の一例を示す説明図である。 本発明の実施例のダスト吸引工程後における基材126の炭素繊維Cfnの状態の一例を示す説明図である。 本発明の実施例における燃料電池100のクリープ変形を概略的に示す説明図である。 本発明の実施例における拡散層120の第1の面127から突出した炭素繊維Cfnと中間層の厚さDとの関係を示す説明図である。 比較例におけるカソード側拡散層122の結合剤の単位体積あたりの含浸量を示す説明図である。 変形例における第2のプレス工程後の基材126の状態を示す説明図である。
次に、本発明の実施の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.実施例:
A−1.燃料電池の構成:
A−2.拡散層の製造方法:
A−3.性能評価:
A−4.中間層の厚さについて:
B.変形例:
A.実施例:
A−1.燃料電池の構成:
図1は、本発明の実施例における燃料電池100の構成を概略的に示す説明図である。本実施例の燃料電池100は、比較的小型で発電効率に優れる固体高分子型燃料電池である。燃料電池100は、セパレータ140とカソード側ガス流路層132とカソード側拡散層122とカソード側撥水層152と膜電極接合体(以下「MEA(Membrane Electrode Assembly)」とも呼ぶ)110とアノード側撥水層154とアノード側拡散層124とアノード側ガス流路層134とが複数積層されて締結されたスタック構造を有している。
図1に示すように、MEA110は、電解質膜112と、電解質膜112の一方の側に配置されたアノード116と、電解質膜112の他方の側に配置されたカソード114と、から構成されている。アノード116は電解質膜112と反対側でアノード側撥水層154と接していて、アノード側撥水層154はアノード116の反対側でアノード側拡散層124と接している。アノード側拡散層124とセパレータ140との間には、アノード側ガス流路層134が配置される。また、カソード114は電解質膜112と反対側でカソード側撥水層152と接していて、カソード側撥水層152はカソード114と反対側でカソード側拡散層122と接している。カソード側拡散層122とセパレータ140との間にはカソード側ガス流路層132が配置される。なお、図1には、燃料電池100の構成をわかりやすく示すために、1つのMEA110に対応する1つのセルのみを示し、他のセルの図示を省略している。
電解質膜112は、フッ素系樹脂材料あるいは炭化水素系樹脂材料により形成されたイオン交換膜であり、湿潤状態において良好なプロトン伝導性を有する。アノード116およびカソード114は、電極反応を促進する触媒を提供する層であり、例えば白金を担持したカーボンと電解質とを含む材料により形成されている。アノード側拡散層124およびカソード側拡散層122は、電極反応に用いられる反応ガス(酸化ガスおよび燃料ガス)を面方向(燃料電池100の積層方向(図1参照)に略直交する方向)に拡散させる層であり、例えばカーボンクロスやカーボンペーパーにより形成されている。アノード側撥水層154およびカソード側撥水層152は、例えばPTFE樹脂による撥水機能を有する層として形成されている。
セパレータ140は、ガスを透過しない緻密質であると共に導電性を有する材料、例えば圧縮成型された緻密質カーボン、金属、導電性樹脂により形成されている。アノード側ガス流路層134およびカソード側ガス流路層132は、反応ガスを燃料電池100の面方向に沿って流通させる反応ガス流路として機能する層であり、例えば、金属多孔体やカーボン多孔体などの導電性を有する多孔質材料により形成されている。
図1では図示を省略しているが、燃料電池100は、いずれも燃料電池100を積層方向に貫通する燃料ガス供給マニホールドと、燃料ガス排出マニホールドと、酸化ガス供給マニホールドと、酸化ガス排出マニホールドと、を有している。燃料電池100に対して供給された燃料ガスは、燃料ガス供給マニホールドを介して各セルのアノード側ガス流路層134に分配され、アノード側拡散層124で拡散され、さらにMEA110のアノード側に供給されてMEA110における電気化学反応に利用される。反応に利用されなかった燃料ガスは、燃料ガス排出マニホールドを介して外部に排出される。また、燃料電池100に対して供給された酸化ガスは、酸化ガス供給マニホールドを介して各セルのカソード側ガス流路層132に分配され、カソード側拡散層122で拡散され、さらにMEA110のカソード側に供給されてMEA110おける電気化学反応に利用される。反応に利用されなかった酸化ガスは、酸化ガス排出マニホールドを介して外部に排出される。燃料ガスとしては、例えば水素ガスが用いられ、酸化ガスとしては、例えば空気が用いられる。
図2は、本発明の実施例における燃料電池100の断面構成をより拡大して模式的に示す説明図である。本実施例の燃料電池100では、カソード側拡散層122は、複数の炭素繊維Cfnで形成される多孔質材のカーボンクロスで形成されており、複数の炭素繊維Cfnが結合剤によって結合している。なお、本明細書では、特定の炭素繊維を、例えば、炭素繊維Cf1、炭素繊維Cf2といったように、炭素繊維Cfnの「n」に任意の整数を入れたもので表す。
図2に示すように、カソード側拡散層122は、カソード側撥水層152と第1の面127を介して隣接しており、カソード側ガス流路層132と第2の面128を介して隣接している。カソード側拡散層122が複数の炭素繊維Cfnによって形成しているため、いくつかの炭素繊維Cfnは第1の面127から突出していて、カソード114やカソード側撥水層152に侵入している(例えば、炭素繊維Cf1)。そのため、本実施例では、カソード側拡散層122の第1の面127は、平均値として算出した面をフラットな第1の面127としている。なお、本実施例では、カソード側拡散層122とアノード側拡散層124とは同じ材質であり、以下、カソード側拡散層122およびアノード側拡散層124を合わせて拡散層120とも呼ぶ。
図2に示すように、炭素繊維Cf1はカソード側拡散層122の第1の面127の面から突出した長さが長さL1であり、第1の面127と炭素繊維Cf1とがなす角の角度は角度θ1である。そのため、炭素繊維Cf1の第1の面127から突出した積層方向に沿った長さは、L1×sin(θ1)で表され、カソード114およびカソード側撥水層152の積層方向に沿った合計厚さDよりも小さい。よって、炭素繊維Cf1は、電解質膜112に侵入しないため、電解質膜112を損傷しない。なお、カソード114およびカソード側撥水層152と、アノード116およびアノード側撥水層154と、は本発明の中間層に相当し、図2に示すカソード114とカソード側撥水層152との積層方向に沿った厚さは中間層の厚さDに相当する。
カソード側拡散層122の第1の面127から突出した複数の炭素繊維Cfnにおける第1の面127から突出した長さをそれぞれLnとし、第1の面127と複数の炭素繊維Cfnとがなす角の角度をそれぞれ角度θnとすると、本実施例における燃料電池100では、Ln×sin(θn)≦Dの関係を満たしている。すなわち、カソード側拡散層122の第1の面127から突出した炭素繊維Cfnは、いずれも電解質膜112に侵入しないため、電解質膜112を損傷しない。
図3は、本発明の実施例におけるカソード側拡散層122の結合剤の単位体積あたりの含浸量を示す説明図である。図3に示すように、カソード側拡散層122におけるカソード側撥水層152に近い部分には結合剤の単位体積あたりの含浸量が多く(濃いハッチングで示す)、カソード側ガス流路層132に近い部分には結合剤の単位体積あたりの含浸量が少ない(薄いハッチングで示す)。すなわち、カソード側撥水層152側からカソード側ガス流路層132側へと積層方向に沿って、カソード側拡散層122における結合剤の単位体積あたりの含浸量は単調に少なくなるような勾配を形成している。なお、本発明における単調に少なくなるような勾配とは、カソード側拡散層122におけるカソード側撥水層152からの距離と単位体積あたりの含浸量とが比例するものに限られない。例えば、距離と単位体積あたりの含浸量との関係が階段状に変化する勾配であってもよいし、傾きの異なる勾配を組み合わせたものでもよいし、階段状に変化する勾配と傾きの異なる勾配とを組み合わせた勾配であってもよい。
以上説明したように、本実施例における燃料電池100の拡散層120は、炭素繊維Cfnで形成される多孔質材のカーボンクロスで形成されており、複数の炭素繊維Cfnが結合剤によって結合している。また、拡散層120における第1の面127から第2の面128へと積層方向に沿って、拡散層120における結合剤の単位体積あたりの含浸量は単調に少なくなるような勾配を形成している。また、拡散層120の結合剤の含浸量が多い第1の面127から炭素繊維Cfnそれぞれの突出した長さLnと、第1の面127と炭素繊維Cfnとがなす角それぞれの角度θnと、電解質膜112と拡散層120との間に配置される積層方向に沿った中間層の厚さDと、の関係がLn×sin(θn)≦D(nは任意の整数)となっている。そのため、本実施例における燃料電池100の拡散層120では、拡散層120の第1の面127側で第1の面127から突出した炭素繊維Cfnを減らしつつ、第1の面127から突出した炭素繊維Cfnが電解質膜112に侵入しないので電解質膜112を損傷せず、燃料電池100の性能の低下を防ぐことができる。また、本実施例における燃料電池100の拡散層120では、拡散層120における第2の面128側で単位体積あたりの結合剤の含浸量が少ないので、良好なガス拡散性を確保できる。
A−2.拡散層の製造方法:
図4は、本発明の実施例における拡散層120の製造方法の流れを示すフローチャートである。最初に、抄紙工程では、拡散層120の基材126を作製する(図4のステップS210)。炭素短繊維を抄造媒体によって連続的に抄造し、ポリビニルアルコールなどのバインダーを付与して炭素繊維紙の基材126を作製する。なお、バインダーは本実施例のものに限られない。
次に、含浸工程では、基材126にバインダー樹脂160を含浸させた後、基材126を乾燥させる(ステップS220)。図5は、本発明の実施例における基材126に結合剤を含浸する工程を概略的に示す説明図である。図5に示すように、基材126が拡散層120として成型されたときにカソード側撥水層152と隣接する第1の面127から、第1のローラー304で汲み出されたバインダー樹脂160を第1のローラー304と第2のローラー306とで基材126に含浸させる。その後、ローラーによって運ばれてくるバインダー樹脂160が含浸された基材126を所定の時間乾燥炉を通過させて、基材126を乾燥させる。バインダー樹脂160を基材126に含浸させて乾燥させることにより、基材126の厚みが低減する。また、バインダー樹脂160を基材126の第1の面127から含浸させることにより、基材126の第1の面127付近の部分におけるバインダー樹脂160の単位体積あたりの含浸量が多く、第1の面127の反対側の第2の面128付近の部分におけるバインダー樹脂160の単位体積あたりの含浸量が少なくなる。すなわち、第1の面127から第2の面128の方向に沿って基材126におけるバインダー樹脂160の単位体積あたりの含浸量は単調に少なくなるような勾配が形成される。なお、本実施例では、バインダー樹脂160として、フェノール樹脂とメタノールとの混合液を使用しているが、結合剤は本実施例のものに限られない。
次に、第1のプレス工程では、基材126をプレスする(ステップS230)。基材126をプレスすることにより、基材126の厚みを大きく低減させると共に、基材126の第1の面127から突出していた炭素繊維Cfnを曲げて基材126に拘束して固定する。なお、一部の突出していた炭素繊維Cfnはプレスにより変形または破断する。
次に、焼成工程では、基材126を焼成する(ステップS240)。焼成することで、基材126が炭化して、わずかに厚みが減少する。図6は、本発明の実施例における焼成工程後の基材126の状態の一例を示す説明図である。図6に示すように、基材126に拘束されていた一部の炭素繊維Cfn(例えば、炭素繊維Cf2、Cf3、Cf4、Cf5)は、基材126から開放されて新たに第1の面127から突出した炭素繊維Cfnとなる。例えば、図6に示す炭素繊維Cf2は第1の面127から突出していて、第1の面127から突出している長さが長さL2であり、第1の面127と炭素繊維Cf2とがなす角の角度は角度θ2である。図6では、炭素繊維Cf2の第1の面127から突出した面直方向に沿った長さは、L2×sin(θ2)で表され、他の炭素繊維Cfnの第1の面127から突出した面直方向に沿った長さよりも長い。図6に示すように、炭素繊維Cf2の第1の面127から突出した面直方向に沿った長さは、燃料電池100として積層されたときの中間層(カソード114およびカソード側撥水層152、または、アノード116およびカソード側撥水層152)の厚さDよりも大きな値であり、L2×sin(θ2)>Dとなる場合がある。この場合に、基材126が拡散層120として積層されて燃料電池100を形成すると、炭素繊維Cf2は電解質膜112に侵入して、電解質膜112を損傷する場合がある。なお、本発明での「焼成」とは、基材126を結合剤により焼結することであり、基材126の材質は炭素系の材料に限られない。
次に、ダスト吸引工程では、基材126の第1の面127に空気を吹きつけながら、第1の面127を吸引する(ステップS250)。図7は、本発明の実施例におけるダスト吸引工程の基材126の状態を概略的に示す説明図である。図7に示すように、クリーナー170は、吹出口172と、吸引タンク174と、吸込口176と、を備えている。吹出口172から基材126の第1の面127に空気を吹きつける。操作部(図示は省略)を操作することにより、第1の面127に吹きつける空気や吸引の強度等を調整することができる。吸引タンク174は、吸込口176を介して基材126から乖離した炭素繊維Cfnを吸引する。
次に、第2のプレス工程では、基材126を常温でプレスする(ステップS260)。図8は、本発明の実施例における第2のプレス工程後の基材126の状態の一例を示す説明図である。図8に示す基材126は、図6に示した基材126と同じ部分である。図8に示すように、基材126を常温でプレスすることにより、第1の面127から突出した炭素繊維Cfn(例えば、炭素繊維Cf2’、Cf3’、Cf4’、Cf5’)は、変形したり、破断する。ダスト吸引工程および第2のプレス工程を経ることで、炭素繊維Cf2’および炭素繊維Cf3’は破断しており、炭素繊維Cf4’は曲げ変形しており、炭素繊維Cf5’は第1の面127から第2の面128に沿った方向に移動している。なお、炭素繊維Cfnの第1の面127から突出した面直方向に沿った長さは、ダスト吸引工程および第2のプレス工程を行うことによって、ほとんどの場合で短くなる。第2のプレス工程には、平板プレス機やロールプレス機を用いることができる。ロールプレス機による線圧は、富士フィルム(株)”プレスケール”(登録商標)およびプレスケール圧力画像解析システム(FPD−9270)を用いて、面圧に換算することができる。
図8に示す炭素繊維Cf2’は、図6に示す炭素繊維Cf2と同じように、第1の面127から突出している長さが長さL2’であり、第1の面127と炭素繊維Cf2’とがなす角の角度は角度θ2’である。図8では、炭素繊維Cf2’の第1の面127から突出した面直方向に沿った長さは、L2’×sin(θ2’)で表され、他の炭素繊維Cfnの第1の面127から突出した面直方向に沿った長さよりも長い。図8に示すように、炭素繊維Cf2’の第1の面127から突出した面直方向に沿った長さは、中間層の厚さDよりも小さな値であり、L2’×sin(θ2’)<Dとなる場合がある。この場合に、基材126が拡散層120として積層されて燃料電池100を形成すると、炭素繊維Cf2’は電解質膜112に侵入しないため、電解質膜112を損傷することがない。なお、第2のプレス工程では、基材126を破損しないで、第1の面127から突出した炭素繊維Cfnの処理を行うために、プレスの圧力値は実測値から得られた最適の1MPa以上5MPa以下の値である。また、プレスの圧力値は実測値から1MPa以上3MPa以下の値であることがより好ましい。
次に、カット工程では、基材126を燃料電池100で使用する所定のサイズにカットする(ステップS270)。
A−3.性能評価:
図9は、本発明の実施例のダスト吸引工程後における基材126の炭素繊維Cfnの状態の一例を示す説明図である。図9(a)には、ダスト吸引工程(図4のステップS250)において、基材126のサンプルに施す処理と第1の面127から突出した炭素繊維Cfnの除去の度合いとの関係を示している。図9(b)には、第1の面127から突出した炭素繊維Cfnの除去の度合いを表す指標の一つである濁度と毛羽重量との関係を示している。
図9(a)では、ダスト吸引工程において、サンプルAおよびサンプルBに行う処理として、何も処理をしなかった場合と、クリーナー170でダスト吸引を行った場合と、クリーナー170の吹きつける空気と吸引力とを強化した場合と、の第1の面127から突出した炭素繊維Cfnの除去の度合いについて示している。濁度は、基材126にいずれかの処理を行った後に所定の量の水の中に、A4サイズにカットした基材126のサンプル5枚をゆすいだ場合において、その水に光を当てて透過光と散乱光の比の測定値から算出したものである。濁度の数値が高いほど、散乱光が多くて水の中に炭素繊維Cfnが多く含まれている、すなわち、ゆすぐ前の基材126に第1の面127から突出した炭素繊維Cfnが多く残っていることを示している。また、図9に示す毛羽重量とは、濁度とは別の指標であり、基材126をゆすいだ水1ミリリットル(mL)中に含まれる炭素繊維Cfnの重量(ミリグラム(mg))を示すものである。毛羽重量の値が大きいほど、ゆすぐ前の基材126に、第1の面127から突出した炭素繊維Cfnが多く残っていることを表している。
図9(a)に示すように、サンプルAおよびサンプルBでは、ダスト吸引工程において、基材126に何も処理を施さないよりも、クリーナー170で空気を吹きつけながら吸引した方が第1の面127から突出した炭素繊維Cfnをより除去できる。また、クリーナー170は、基材126に吹きつける空気と吸引力とを強化した方が第1の面127から突出した炭素繊維Cfnをより除去することができる。よって、ダスト吸引工程で基材126の第1の面127に空気を吹きつけながら第1の面127を吸引することで、より第1の面127から突出した炭素繊維Cfnを除去することができる。なお、図9(b)では、サンプルAおよびサンプルBにおける濁度と毛羽重量との関係を示しており、基材126をゆすいだ水の濁度が高ければ、ゆすいだ水の中の毛羽重量の値も大きくなり、濁度と毛羽重量とは相関関係があることを示している。
A−4.中間層の厚さについて:
燃料電池100は、使用すると継続的に応力が作用してクリープによって変形する場合がある。図10は、本発明の実施例における燃料電池100のクリープ変形を概略的に示す説明図である。図10には、クリープ変形前後の燃料電池100のX1部(図1)の拡大図を示している。図10(a)に示すように、拡散層120等の各層を積層して燃料電池100を作製したときの最初の中間層の厚さは初期厚さD0である。このとき、例えば、図10(a)に示す拡散層120の第1の面127から突出した炭素繊維Cf6は第1の面127から突出している長さが長さL6であり、第1の面127と炭素繊維Cf6とがなす角の角度は角度θ6である。図10では、炭素繊維C6の第1の面127から突出した面直方向に沿った長さは、L6×sin(θ6)で表され、他の炭素繊維Cfnの第1の面127から突出した面直方向に沿った長さよりも長い。図10に示すように、炭素繊維C6の第1の面127から突出した面直方向に沿った長さは、初期厚さD0よりも小さな値であり、L6×sin(θ6)<Dとなる。この場合に、拡散層120の第1の面127から突出した炭素繊維Cf6は電解質膜112に侵入しないため、電解質膜112を損傷することがない。
図10(b)に示すように、燃料電池100がクリープ変形した後の中間層の厚さDは、初期厚さD0から積層方向に沿った中間層のクリープ変形量ΔDを差し引いた値である。燃料電池100がクリープ変形した後では、L6×sin(θ6)>Dとなり、炭素繊維Cf6は電解質膜112に侵入して、電解質膜112を損傷する場合がある。
図11は、本発明の実施例における拡散層120の第1の面127から突出した炭素繊維Cfnと中間層の厚さDとの関係を示す説明図である。横軸は拡散層120の炭素繊維Cfnが第1の面127から突出した長さLであり、縦軸は第1の面127と第1の面127から突出している炭素繊維Cfnとがなす角の角度θである。本実施例の拡散層120では、燃料電池100のクリープ変形後においても、拡散層120から突出した炭素繊維Cfnが電解質膜112に侵入しないようにするために、拡散層120の炭素繊維Cfnが第1の面127から突出した長さLと、第1の面127と第1の面127から突出した炭素繊維Cfnとがなす角度θと、中間層の厚さD(初期厚さD0−クリープ変形量ΔD)と、の関係は、L×sinθ≦Dで表される条件を満たしている。
以上説明したように、本実施例の拡散層120の製造方法では、含浸工程で、拡散層120の基材126にバインダー樹脂160(図5)を含浸させて、第1の面127から第2の面128の方向に沿って基材126におけるバインダー樹脂160の単位体積あたりの含浸量が単調に少なくなるような勾配を形成する。その後の焼成工程では、基材126を焼成する。その後のダスト吸引工程では、基材126の第1の面127に空気を吹きつけながら、第1の面127を吸引する。また、焼成工程の後の第2のプレス工程では、基材126をプレスする。そのため、以下に説明するように、本実施例の拡散層120の製造方法では、電解質膜112を損傷せず、かつ、良好なガス拡散性を確保した拡散層120を製造することができる。
図12は、比較例におけるカソード側拡散層122の結合剤の単位体積あたりの含浸量を示す説明図である。図12では、比較例におけるカソード側拡散層122の一部の拡大図を示しており、図3に示すカソード側拡散層122(拡散層120)とカソード側拡散層122a(拡散層120a)とは、結合剤の単位体積あたりの含浸量が異なる。図12に示すように、カソード側拡散層122aにおける結合剤の単位体積あたりの含浸量は均一に形成されていて(ハッチングで示す)、本実施例のカソード側拡散層122における結合剤のように単位体積あたりの含浸量は勾配を形成していない。
比較例における拡散層120aと本実施例の拡散層120との製造方法で異なるのは、比較例では、含浸工程の内容と、ダスト吸引工程がないことと、基材126に対する第2のプレス工程がないことである。比較例における拡散層120aの製造方法では、含浸工程において、拡散層120aの基材126の全面をバインダー樹脂160の中に浸した後に乾燥させる。そのため、図12に示すように、比較例の拡散層120aでは、基材126におけるバインダー樹脂160の単位体積あたりの含浸量は均一に形成されている。また、比較例における拡散層120aの製造方法では、ダスト吸引工程と基材126に対する第2のプレス工程とを行わないため、焼成工程後に基材126から開放されて新たに第1の面127から突出した炭素繊維Cfnを十分に除去できていない。
これに対し、本実施例における拡散層120の製造方法では、拡散層120の第1の面127側で第1の面127から突出した炭素繊維Cfnを減らしつつ、第1の面127から突出した炭素繊維Cfnが電解質膜112に侵入せずに電解質膜112を損傷せず、燃料電池100の性能の低下を防止した拡散層120を製造することができる。また、本実施例における燃料電池100の拡散層120の製造方法では、拡散層120における第2の面128側で単位体積あたりの結合剤の含浸量が少ないので、良好なガス拡散性を確保した拡散層120を製造することができる。
また、本実施例における拡散層120の製造方法では、含浸工程において、基材126の第1の面127からバインダー樹脂160を含浸させるので、容易に第1の面127から第2の面128の方向に沿って基材126におけるバインダー樹脂160の単位体積あたりの含浸量が単調に少なくなるような勾配を形成した拡散層120を製造することができる。そのため、本実施例における拡散層120の製造方法では、拡散層120における第1の面127側で第1の面127から突出した炭素繊維Cfnを減らして燃料電池100の性能の低下を防止し、拡散層120における第2の面128側で良好なガス拡散性を確保した拡散層120を製造することができる。
また、本実施例における拡散層120の製造方法では、基材126における炭素繊維Cfnそれぞれの第1の面127から突出した長さLnと、第1の面127と炭素繊維Cfnとがなす角それぞれの角度θnと、電解質膜112と拡散層120との間に配置される積層方向に沿った中間層の厚さDと、の関係がLn×sin(θn)≦D(nは任意の整数)となっている。すなわち、基材126における炭素繊維Cfnの第1の面127から突出した面直方向に沿ったそれぞれの長さが中間層の厚さDよりも小さな値である。そのため、本実施例における拡散層120の製造方法では、第1の面127から突出した炭素繊維Cfnは電解質膜112に侵入しないので電解質膜112を損傷せず、燃料電池100の性能の低下を防止する拡散層120を製造することができる。
また、本実施例における拡散層120の製造方法では、燃料電池100がクリープ変形した後の中間層の厚さDは、初期厚さD0から積層方向に沿った中間層のクリープ変形量ΔDを差し引いた値である。また、本実施例では、拡散層120の炭素繊維Cfnが第1の面127から突出した長さLと、第1の面127と第1の面127から突出した炭素繊維Cfnとがなす角度θと、中間層の厚さD(初期厚さD0−クリープ変形量ΔD)と、の関係は、L×sinθ≦Dで表される条件を満たす。よって、本実施例における拡散層120の製造方法では、燃料電池100のクリープ変形後においても、拡散層120から突出した炭素繊維Cfnが電解質膜112に侵入しないので電解質膜112を損傷せず、燃料電池100の性能の低下を防止する拡散層120を製造することができる。
また、本実施例における拡散層120の製造方法では、第2のプレス工程において、基材126をプレスする圧力値が1MPa以上5MPa以下であるので、基材126を破損せずに第1の面127から突出した炭素繊維Cfnの処理を行うことができ、電解質膜112を損傷せず、燃料電池100の性能の低下を防止する拡散層120を製造することができる。
B.変形例:
なお、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
B1.変形例1:
図13は、変形例における第2のプレス工程後の基材126の状態を示す説明図である。図13は、図8に示す基材126と同じ部分を示している。図13に示す基材126が図8に示す基材126と異なる点は、炭素繊維Cf4’の第1の面127から突出した長さの長さL4’と、面直方向に沿った配置されるべき中間層の厚さDと、が同じ値である点である。なお、炭素繊維Cf4’が曲げ変形しているため、長さL4は炭素繊維Cf4’を直線にしたときの長さである。図13では、変形例における基材126の炭素繊維Cf4’が第1の面127から突出した長さL4’は、他の炭素繊維Cfnが第1の面127から突出した長さLnよりも大きい。そのため、基材126の第1の面127から最も突出した炭素繊維Cf4の第1の面127から突出した長さL4’は、面直方向に沿った中間層の厚さD以下の値である。よって、変形例における拡散層120の製造方法では、ダスト吸引工程および第2のプレス工程の後に、炭素繊維Cfnの第1の面127から突出した面直方向に沿った長さが長くなっても、第1の面127から突出したすべての炭素繊維Cfnは電解質膜112に侵入しないので電解質膜112を損傷せず、燃料電池100の性能の低下を防止する拡散層120を製造することができる。
B2.変形例2:
上記実施例の拡散層120の製造方法では、含浸工程において、図5に示す第1のローラー304等によって基材126の第1の面127からバインダー樹脂160を含浸したが、含浸の方法はこれに限られない。例えば、第1のローラー304等を用いないで、基材126の第1の面127のみをバインダー樹脂160に所定の時間浸すことで、基材126におけるバインダー樹脂160の単位体積あたりの含浸量に勾配を形成することができる。
また、上記実施例の拡散層120の製造方法では、第2のプレス工程において、プレスの圧力値は1MPa以上5MPa以下であるとしたが、この値に限られない。圧力値が1MPaよりも小さくても基材126の毛羽の処理を行うことができるし、圧力値が5MPaよりも大きくても基材126を破損することなく毛羽の処理を行うことができる。
また、上記実施例の拡散層120の製造方法では、図4に示すように、焼成工程の後に、ダスト吸引工程を行ってから基材126に第2のプレス工程を行っているが、第2のプレス工程を行ってからダスト吸引工程を行ってもよい。例えば、焼成工程の後に、第2のプレス工程とカット工程を行ってから、最後にダスト吸引工程を行ってもよい。この場合の拡散層120の製造方法でも、基材126の第1の面127から突出した炭素繊維Cfnを十分に除去して、電解質膜112を損傷しないで燃料電池の性能の低下を防止する拡散層120を製造することができる。
上記実施例の拡散層120の製造方法では、カット工程において、基材126をカットしたが、工程の順序はこれに限られない。例えば、基材126にカソード側撥水層152またはアノード側撥水層154を塗工してから、燃料電池100で使用する所定のサイズにカットしてもよい。
B3.変形例3:
上記実施例の拡散層120の製造方法では、カソード側拡散層122(拡散層120)の第1の面127の面は、平均値として算出した面をフラットな第1の面127としているが、そうでなくてもよい。例えば、図2に示すようなX線のCT画像において、得られたカソード側拡散層122の拡大画像の両端の点を直線で結んだものをフラットな第1の面127としてもよいし、ランダムで取得した任意の5点の平均値、または、中央値と右端の点とを結んだ直線をフラットな第1の面127としてもよい。また、拡散層120の材質によって、第1の面127の算出方法を適時変更してもよい。
また、上記実施例の拡散層120の製造方法では、拡散層120は、カーボンクロスやカーボンペーパーにより形成されているとしたが、そうでなくてもよい。例えば、導電性を有する繊維状の金属から構成される拡散層120であってもよい。
B4.変形例4:
上記実施例の製造方法における燃料電池100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施例の燃料電池100では、カソード側撥水層152およびアノード側撥水層154を備えているが、これらの撥水層がなくてもよいし、カソード側またはアノード側のみにカソード側撥水層152またはアノード側撥水層154を備える構成としてもよい。
また、上記実施例の製造方法における燃料電池100では、図1に示すように、電解質膜112とアノード116とカソード114とカソード側撥水層152とアノード側撥水層154とは面方向における面積を同じとしたが、異なっていてもよい。例えば、アノード116の面積が電解質膜112の面積より大きくてもよいし、小さくてもよい。
また、上記実施例の製造方法における燃料電池100では、固体高分子型燃料電池の拡散層120の製造方法について説明しているが、本発明は他の種類の燃料電池(例えば、ダイレクトメタノール形燃料電池やリン酸形燃料電池)の拡散層120の製造方法にも適用することができる。
上述した実施形態、実施例および変形例における構成要素のうち、独立請求項に記載された要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略、または、組み合わせが可能である。
100…燃料電池
110…MEA
112…電解質膜
114…カソード
116…アノード
120…拡散層
120a…拡散層
122…カソード側拡散層
122a…カソード側拡散層
124…アノード側拡散層
126…基材
127…第1の面
128…第2の面
132…カソード側ガス流路層
134…アノード側ガス流路層
140…セパレータ
152…カソード側撥水層
154…アノード側撥水層
160…バインダー樹脂
170…クリーナー
172…吹出口
174…吸引タンク
176…吸込口
304…第1のローラー
306…第2のローラー
L…長さ
D…中間層の厚さ
Cfn…炭素繊維

Claims (7)

  1. 燃料電池用拡散層の製造方法であって、
    前記拡散層内の結合剤の単位体積あたりの含浸量が、前記燃料電池用の部材が積層される積層面に略垂直な面直方向に沿って勾配ができるように、前記拡散層の基材に前記結合剤を含浸させる第1の工程と、
    前記第1の工程の後、前記基材を焼成する第2の工程と、
    前記第2の工程の後、前記基材における前記結合剤の含浸量が多い方の第1の面に気体を吹きつけながら前記第1の面を吸引する第3の工程と、
    前記第2の工程の後、前記基材を前記面直方向に圧縮する第4の工程と、を備える燃料電池用拡散層の製造方法。
  2. 請求項1に記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
    前記第1の工程は、前記基材の前記第1の面から前記結合剤を含浸させる工程である、燃料電池用拡散層の製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
    前記基材は、複数の繊維からなる材料で形成されており、
    前記第3および第4の工程は、前記基材の前記第1の面からの繊維の最大突出量が、電解質膜と前記拡散層との間に配置されるべき中間層の前記面直方向に沿った厚さD以下となるように行われる工程である、燃料電池用拡散層の製造方法。
  4. 請求項3に記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
    前記第3および第4の工程は、各繊維について、前記基材の前記第1の面から突出している部分の長さLと、前記第1の面と前記突出している繊維とのなす角度θと、前記厚さDと、の関係がL×sinθ≦Dで表される条件を満たすように行われる工程である、燃料電池用拡散層の製造方法。
  5. 請求項4に記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
    前記厚さDは、前記中間層の前記面直方向に沿ったクリープ変形後の厚さである、燃料電池用拡散層の製造方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の燃料電池用拡散層の製造方法であって、
    前記第4の工程における前記圧縮の圧力値は、1MPa以上5MPa以下である、燃料電池用拡散層の製造方法。
  7. 燃料電池用拡散層であって、
    前記拡散層は、複数の繊維からなる材料で形成されており、
    前記拡散層内の結合剤の単位体積あたりの含浸量は、前記燃料電池用の部材が積層される積層面に略垂直な面直方向に沿って勾配を形成しており、
    各繊維について、前記拡散層の前記結合剤の含浸量が多い方の第1の面から突出している部分の長さLと、前記第1の面と前記突出している繊維とのなす角度θと、電解質膜と前記拡散層との間に配置されるべき中間層の前記面直方向に沿った厚さDと、の関係がL×sinθ≦Dである、燃料電池用拡散層。
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