JP2003239157A - ポリアクリロニトリル系炭素繊維紡績糸織物、炭素繊維紡績糸織物ロール、及び炭素繊維紡績糸織物の製造方法 - Google Patents

ポリアクリロニトリル系炭素繊維紡績糸織物、炭素繊維紡績糸織物ロール、及び炭素繊維紡績糸織物の製造方法

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JP2003239157A JP2002038830A JP2002038830A JP2003239157A JP 2003239157 A JP2003239157 A JP 2003239157A JP 2002038830 A JP2002038830 A JP 2002038830A JP 2002038830 A JP2002038830 A JP 2002038830A JP 2003239157 A JP2003239157 A JP 2003239157A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリアクリロニトリル(PAN)系炭素繊維
紡績糸織物における一方の面を巻回時の外面として、前
記紡績糸織物が巻回する場合、ロール内面(前記紡績糸
織物における他方の面)に巻き皺を生せず、紡績糸織物
の製品としての品位が高く、製品率も高いPAN系炭素
繊維紡績糸織物を提供する。 【解決手段】 一方の面の剛軟度Aが2〜10mNcm
であり、前記一方の面の剛軟度Aと、他方の面の剛軟度
Bとの比B/Aが5.5〜30であり、好ましくは、厚
さ方向の電気抵抗値が3.5mΩ以下であり、厚さが
0.20〜0.50mm、目付が60〜150g/m2
であるPAN系炭素繊維紡績糸織物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、耐熱性、断熱性に
優れ、厚さが薄く且つ電気伝導性が良いと共に巻回時及
び/又は巻回後に巻き皺が発生しないポリアクリロニト
リル(PAN)系炭素繊維紡績糸織物、紡績糸織物の製
造方法、及びその紡績糸織物を筒状に巻回してなるロー
ルに関する。
【0002】
【従来の技術】PAN系炭素繊維紡績糸織物は、耐熱
性、断熱性に優れているので、耐熱材や断熱材等に応用
され、また通電性が良いので、電極材等に応用されてい
る。特に、薄いシート状のPAN系炭素繊維紡績糸織物
は、高分子電解質型燃料電池用の炭素繊維材料として有
用な素材である。
【0003】これらの用途への応用に際しては、PAN
系炭素繊維紡績糸織物は、樹脂、セラミック、触媒等を
用いる、撥水処理や、電解質膜との一体化処理などの連
続処理が施される場合がある。この場合、効率の良い連
続処理が望まれるため、上記紡績糸織物は長尺の巻き形
状(ロールの形態)で使用される。また、製品出荷に際
しても通常その製品形態は長尺のロールである。
【0004】図5は、長尺のロール72の一例を示すも
ので、芯材74の周囲にPAN系炭素繊維紡績糸織物7
6を渦巻状に巻回している。
【0005】しかし、PAN系炭素繊維紡績糸織物は賦
形性が良い場合であっても、そのロール72に巻回した
PAN系炭素繊維紡績糸織物76は、ロール72中心P
を基準として内側表面78に、幅方向の巻き皺80が発
生し易く、このため紡績糸織物の製品としての品位が低
下し、製品率が低下する問題がある。また、PAN系炭
素繊維紡績糸織物は、上記撥水処理や、電解質膜との一
体化処理などの連続処理が施される場合、剛性が高くな
る。紡績糸織物の剛性が高くなると、賦形性が悪くな
り、ロールの内側表面における巻き皺は更に発生し易く
なり、紡績糸織物の製品としての品位が低下し、製品率
が低下する問題はますます大きくなる。
【0006】高分子電解質型燃料電池用電極材には、前
述のように従来よりPAN系酸化繊維紡績糸織物に樹脂
等を含有させ、圧縮処理した後に炭素化したPAN系炭
素繊維紡績糸織物がある。この炭素繊維材料は、電池の
コンパクト化の為、より薄くて電極材特性が良好で均一
な炭素繊維紡績糸織物が求められている。
【0007】しかし、電極材製造原料として供給される
炭素繊維紡績糸織物ロールは、前述のようにロール内面
に幅方向の巻き皺が多く存在し、これらが均一な電極材
の製造に支障を来している場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、解決す
べき上記問題について鋭意検討した結果、高分子電解質
型燃料電池用電極材に炭素繊維紡績糸織物を応用するに
は、次の特徴を有する炭素繊維紡績糸織物が好ましいと
考えた。 (1)炭素繊維紡績糸織物の一方の表面は、巨視的には
平滑な面であるが、微視的には酸素や水素との接触効率
の高く、通気性の良い、粗な表面であること。 (2)炭素繊維紡績糸織物の他方の表面は、高分子電解
質膜との密着性が良い表面であること。即ち巨視的にも
微視的にも平滑な面であること。 (3)炭素繊維紡績糸織物が、撥水処理や、電解質膜と
の一体化処理等を連続的に処理可能な物性を有するこ
と。 (4)(3)の処理は、紡績糸織物の剛性を高め、賦形
性を悪くするため、紡績糸織物をロールの形態にする場
合、ロール内面に巻き皺が発生し易くなるものである
が、(3)の処理を施す場合でも、ロール内面に巻き皺
を発生しない炭素繊維紡績糸織物であること。
【0009】本発明者等は、更に検討を重ねた結果、一
方の面の剛軟度(後述する測定方法により測定して得ら
れる物性値)Aが所定範囲にあり、前記一方の面の剛軟
度Aと、他方の面の剛軟度Bとの比B/Aが所定範囲に
あるPAN系炭素繊維紡績糸織物は、上記の好ましい特
徴を有する炭素繊維紡績糸織物であることを知得した。
【0010】また、このPAN系炭素繊維紡績糸織物
は、PAN系酸化繊維紡績糸織物若しくはPAN系炭素
繊維紡績糸織物の一方の面のみ樹脂をコーティング処理
し、必要に応じて圧縮処理し、次いで不活性ガス雰囲気
下、加熱処理することによって製造できることを知得し
た。
【0011】更に、上記PAN系炭素繊維紡績糸織物に
おける剛軟度Aの面(A面)を巻回時の外面として、前
記紡績糸織物が巻回されてなる炭素繊維紡績糸織物ロー
ルは、ロール内面(剛軟度Bの面(B面))に巻き皺がな
いことを知得し、本発明を完成するに至った。
【0012】従って、本発明の目的とするところは、上
記問題を解決したPAN系炭素繊維紡績糸織物、炭素繊
維紡績糸織物ロール、及び炭素繊維紡績糸織物の製造方
法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成する本
発明は、以下に記載するものである。
【0014】〔1〕 一方の面の剛軟度Aが2〜10m
Ncmであり、前記一方の面の剛軟度Aと、他方の面の
剛軟度Bとの比B/Aが5.5〜45であるポリアクリ
ロニトリル系炭素繊維紡績糸織物。
【0015】〔2〕 厚さ方向の電気抵抗値が3.5m
Ω以下である、〔1〕に記載のポリアクリロニトリル系
炭素繊維紡績糸織物。
【0016】〔3〕 厚さが0.20〜0.50mm、
目付が60〜150g/m2である〔1〕に記載のポリ
アクリロニトリル系炭素繊維紡績糸織物。
【0017】〔4〕 ポリアクリロニトリル系酸化繊維
紡績糸織物の一方の面のみを、濃度1〜20質量%の樹
脂水溶液によりコーティング処理し、樹脂の含浸深さが
前記紡績糸織物厚さに対して5〜35%のポリアクリロ
ニトリル系酸化繊維紡績糸織物を得、前記コーティング
処理後のポリアクリロニトリル系酸化繊維紡績糸織物
を、不活性ガス雰囲気下、温度1300〜2500℃で
0.5〜10分間加熱処理することを特徴とするポリア
クリロニトリル系炭素繊維紡績糸織物の製造方法。
【0018】〔5〕 ポリアクリロニトリル系炭素繊維
紡績糸織物の一方の面のみを、濃度1〜20質量%の樹
脂水溶液によりコーティング処理し、樹脂の含浸深さが
前記紡績糸織物厚さに対して5〜35%のポリアクリロ
ニトリル系炭素繊維紡績糸織物を得、前記コーティング
処理後のポリアクリロニトリル系炭素繊維紡績糸織物
を、不活性ガス雰囲気下、温度1300〜2500℃で
0.5〜10分間加熱処理することを特徴とするポリア
クリロニトリル系炭素繊維紡績糸織物の製造方法。
【0019】〔6〕 〔1〕に記載のポリアクリロニト
リル系炭素繊維紡績糸織物における剛軟度Aの面を巻回
時の外面として、前記紡績糸織物が直径70〜350m
mの芯材に巻回されてなる炭素繊維紡績糸織物ロール。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】本発明のPAN系炭素繊維紡績糸織物は、
一方の面の剛軟度Aが2〜10mNcmであり、前記一
方の面の剛軟度Aと、他方の面の剛軟度Bとの比B/A
が5.5〜45である。
【0022】この紡績糸織物を巻回して形成したロール
は、剛軟度Aの面をロール中心から外側に、剛軟度Bの
面を内側になるように紡績糸織物を巻回した場合、炭素
繊維紡績糸織物ロールの剛軟度Bの面に巻き皺が発生す
るのを抑制する効果が高い。
【0023】紡績糸織物における剛軟度Aが2mNcm
未満の場合は、紡績糸織物が柔らか過ぎて剛軟度Aの面
に皺が発生し易い、並びに、剛軟度Aの面が巨視的に平
滑な面になりにくいなどの不具合を生ずるので好ましく
ない。
【0024】紡績糸織物における剛軟度Aが10mNc
mを超える場合は、剛軟度Aの面を外側にする紡績糸織
物ロールのB面に巻き皺が発生し易い、並びに、紡績糸
織物を高分子電解質型燃料電池用電極材として応用時、
ガスの拡散性が低下する、及び電池性能が低下するなど
の不具合を生ずるので好ましくない。
【0025】剛軟度Aと剛軟度Bとの比B/Aが5.5
未満の場合は、剛軟度Aの面を外側にする紡績糸織物ロ
ールの巻き皺発生抑制効果が低下し、B面に巻き皺が発
生し易くなるので好ましくない。
【0026】剛軟度Aと剛軟度Bとの比B/Aが45を
超える場合は、剛軟度Aの面を外側にする紡績糸織物ロ
ールのB面に巻き皺が発生し易くなるので好ましくな
い。
【0027】PAN系炭素繊維紡績糸織物の厚さ方向の
電気抵抗値は、後述する測定方法により測定して得られ
る電気抵抗値で3.5mΩ以下が好ましく、通常は0.
5〜3.5mΩである。
【0028】PAN系炭素繊維紡績糸織物の厚さは、高
分子電解質型燃料電池用電極材とする場合は、0.20
〜0.50mmが好ましい。
【0029】PAN系炭素繊維紡績糸織物の厚さが0.
20mm未満の場合は、この炭素繊維紡績糸織物を高分
子電解質型燃料電池用電極材として用いる場合、電極材
の通電性は高いが、炭素化時、強度が低下する及び炭素
微粉末が発生しやすいなどの不具合を生ずるので好まし
くない。
【0030】PAN系炭素繊維紡績糸織物の厚さが0.
50mmを超える場合は、この炭素繊維紡績糸織物を高
分子電解質型燃料電池用電極材として用いる場合、電極
材の通電性が低く、電池性能が低下するので好ましくな
い。
【0031】PAN系炭素繊維紡績糸織物の目付は、6
0〜150g/m2が好ましい。
【0032】PAN系炭素繊維紡績糸織物の目付が60
g/m2より低い場合は、炭素繊維紡績糸織物の強力が
低下するなどの不具合を生ずるので好ましくない。
【0033】PAN系炭素繊維紡績糸織物の目付が15
0g/m2を超える場合は、厚さ方向の電気抵抗値が増
加するなどの不具合を生ずるので好ましくない。
【0034】PAN系炭素繊維紡績糸織物の嵩密度は、
0.15〜0.35g/cm3が好ましい。
【0035】PAN系炭素繊維紡績糸織物の嵩密度が
0.15g/cm3未満の場合は、この炭素繊維紡績糸
織物を高分子電解質型燃料電池用電極材とするとき、電
極材の通電性が低く、電池性能が低下するので好ましく
ない。
【0036】PAN系炭素繊維紡績糸織物の嵩密度が
0.35g/cm3を超える場合は、この炭素繊維紡績
糸織物を高分子電解質型燃料電池用電極材とするとき、
電極材の通電性は高いが、不活性ガス雰囲気下での加熱
処理時、即ち炭素化時、強度が低下する及び炭素微粉末
が発生し易いなどの不具合を生ずるので好ましくない。
【0037】本発明のPAN系炭素繊維紡績糸織物は、
種々の方法で製造でき、特に制限がない。以下に好まし
い製造方法の例を示す。
【0038】その一例は、PAN系酸化繊維紡績糸織物
の一方の面のみを、濃度1〜20質量%の樹脂水溶液に
よりコーティング処理し、樹脂の含浸深さが前記紡績糸
織物厚さに対して5〜35%のPAN系酸化繊維紡績糸
織物を得る。その後、前記コーティング処理したPAN
系酸化繊維紡績糸織物を、必要に応じて圧力0.5〜1
0MPa、温度150〜250℃で圧縮処理する。次い
で、前記必要に応じて圧縮処理したPAN系酸化繊維紡
績糸織物を、不活性ガス雰囲気下、温度1300〜25
00℃で0.5〜10分間加熱処理する(炭素化)。
【0039】このPAN系炭素繊維紡績糸織物の製造方
法において、原料のPAN系酸化繊維紡績糸織物は、種
々の方法で製造でき、特に制限がない。
【0040】例えば、この原料のPAN系酸化繊維紡績
糸織物は、PAN系酸化繊維のカットファイバーを混打
綿加工後、カーディングしてスライバーを得、このスラ
イバーを精紡加工して紡績糸を得、この紡績糸をシート
状に製織加工することによって製造することができる。
これらの加工方法は従来公知の方法が適宜採用できる。
【0041】まず、PAN系酸化繊維紡績糸織物の一方
の面(片面)のみを、濃度1〜20質量%の樹脂水溶液
によりコーティング処理する。
【0042】紡績糸織物の片面のみのコーティング処理
方法は、ローラーによる片面コート法、片面ナイフコー
ト法等の方法が採用できる。
【0043】図1はローラーによる片面コート法の一例
を示す概略説明図であり、図2は片面ナイフコート法の
一例を示す概略説明図であり、図3はコーティング処理
後のPAN系酸化繊維紡績糸織物の一例を示す模式的側
面図である。
【0044】図1において、2はPAN系酸化繊維紡績
糸織物であり、この紡績糸織物2を、上部ローラー4a
と下部ローラー4bとの間を通過させる。下部ローラー
4bの下半分は、樹脂浴6に張った樹脂水溶液8に浸っ
ている。回転している下部ローラー4b表面に付着して
いる樹脂水溶液8は紡績糸織物2の下面で紡績糸織物に
転写される。図1において、10、12及び14は紡績
糸織物搬送用ローラーである。
【0045】図2において、22はPAN系酸化繊維紡
績糸織物であり、この紡績糸織物22を、漏斗状の樹脂
浴24の下端と、ローラー26との間を通過させる。樹
脂浴24に入れられた樹脂水溶液28は、樹脂浴24の
下端において紡績糸織物22の上面にコーティングされ
る。樹脂コーティング後、紡績糸織物22を、ナイフ3
0の下端と、ローラー32との間を通過させる。過剰に
コーティングされた樹脂は、ナイフ30の下端において
除去される。図2において、34a及び34bは、それ
ぞれ紡績糸織物搬送用の上部ローラー及び下部ローラー
である。
【0046】以上のようにして樹脂コーティング処理し
た後の紡績糸織物は、図3に示すように、PAN系酸化
繊維紡績糸織物42の上部において、樹脂コーティング
層44を形成している。
【0047】コーティング処理用の樹脂水溶液として
は、フッ素系樹脂、カルボキシメチルセルローズ(CM
C)等のセルローズ系樹脂、アクリル系樹脂、ポリビニ
ルアルコール(PVA)系樹脂などの水溶液又は乳濁液
(エマルジョン)が好ましい。
【0048】樹脂水溶液の粘度は、樹脂の種類や濃度等
によって変化するが、0.1〜10Pa・s(100〜
10000センチポアズ)が好ましい。
【0049】樹脂水溶液の粘度が0.1Pa・s未満の
場合は、樹脂が他方の面(反対面)へ滲み出したり、含
浸深さの上限を超えてしまい所定の含浸深さ範囲内に調
整できなくなるので好ましくない。
【0050】樹脂水溶液の粘度が10Pa・sを超える
場合は、PAN系酸化繊維紡績糸織物の表面に均一にコ
ートできなくなるので好ましくない。
【0051】PAN系酸化繊維紡績糸織物を、耐熱材料
や断熱材料等に応用する場合は、樹脂水溶液において、
チタン及び珪素等の無機化合物、並びに、カーボンナノ
チューブ、カーボンウイスカー及びカーボンブラック等
の炭素微粒子などの添加物を樹脂量に対し1〜50質量
%加えてもよい。
【0052】上記樹脂以外の添加物の形状が粒子状の場
合、その直径は0.01〜10μmが好ましく、添加物
の形状が繊維状の場合、その直径は0.01〜20μ
m、長さは1.0〜100μmが好ましい。
【0053】以上のようにしてPAN系酸化繊維紡績糸
織物を樹脂水溶液でコーティング処理することにより、
樹脂の含浸深さが紡績糸織物厚さに対して5〜35%の
PAN系酸化繊維紡績糸織物を得る。
【0054】樹脂の含浸深さが紡績糸織物厚さに対して
5%未満の場合は、この酸化繊維紡績糸織物から得られ
る炭素繊維紡績糸織物の剛軟度Aが2mNcm未満にな
るので好ましくない。
【0055】樹脂の含浸深さが紡績糸織物厚さに対して
35%を超える場合は、この酸化繊維紡績糸織物から得
られる炭素繊維紡績糸織物の剛軟度Aが10mNcmを
超えるので好ましくない。
【0056】上記コーティング処理後のPAN系酸化繊
維紡績糸織物は、必要に応じ圧力0.5〜10MPa、
温度150〜250℃で圧縮処理する。この必要に応じ
て圧縮処理された後のPAN系酸化繊維紡績糸織物は、
不活性ガス雰囲気下、温度1300〜2500℃で0.
5〜10分間加熱処理することにより即ち炭素化するこ
とにより目的とするPAN系炭素繊維紡績糸織物を得
る。
【0057】上記の製造方法において、原料紡績糸織物
としては、PAN系酸化繊維紡績糸織物に代わって、P
AN系炭素繊維紡績糸織物を用いても良い。
【0058】この場合は、PAN系炭素繊維紡績糸織物
の一方の面のみを、濃度1〜20質量%の樹脂水溶液に
よりコーティング処理し、樹脂の含浸深さが前記紡績糸
織物厚さに対して5〜35%のPAN系炭素繊維紡績糸
織物を得、前記コーティング処理後のPAN系炭素繊維
紡績糸織物を、必要に応じて圧力0.5〜10MPa、
温度150〜250℃で圧縮処理し、前記必要に応じて
圧縮処理された後のPAN系炭素繊維紡績糸織物を、窒
素ガス、二酸化炭素、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲
気下、温度1300〜2500℃で0.5〜10分間加
熱処理することになる。
【0059】以上の製造方法等で得られる本発明のPA
N系炭素繊維紡績糸織物は、これを用いてロールにする
場合、その紡績糸織物における剛軟度Aの面をロールの
外方に向け、内直径70〜350mmの芯材に巻回する
ことにより、ロール内面(剛軟度Bの面)に巻き皺がな
い炭素繊維紡績糸織物ロールを得ることができる。
【0060】
【実施例】本発明を以下の実施例及び比較例により具体
的に説明する。
【0061】以下の実施例及び比較例の条件により酸化
繊維紡績糸織物、及び炭素繊維紡績糸織物を作製した。
原料酸化繊維、酸化繊維紡績糸織物、及び炭素繊維紡績
糸織物の諸物性値を、以下の方法により測定した。
【0062】比重:液置換法(JIS R 7601、置
換液:エチルアルコール)により測定した。
【0063】厚さ:直径30mmの円形圧板で200g
の荷重(2.8kPa)時の厚さを測定した。
【0064】目付:酸化繊維紡績糸織物又は炭素繊維紡
績糸織物の寸法及び質量から、単位面積当たりの質量を
算出した。
【0065】嵩密度:上記条件により測定した厚さ及び
目付から算出した。
【0066】剛軟度:JIS L 1096記載の方法
(B法)に準拠して測定した。具体的には、炭素繊維紡
績糸織物から、2cm×約15cmの試験片をたて方向
及びよこ方向にそれぞれ5枚採取し、図4の概略側面図
に示す試験機を用い、以下の手順で炭素繊維紡績糸織物
の剛軟度を測定した。
【0067】まず、試験機本体52と移動台54の上面
が一致するようにしてから、その上に試験片56及びウ
エイト58を取り付けた。ウエイト58は、試験片56
上に試験機本体52と移動台54の境界からわずかに移
動台54側に出るように置いた。次に、静かにハンドル
60を回して移動台54を降下させ、試験片56の自由
端が移動台54の境界から離れるときのδの値をスケー
ル62によって読んだ。
【0068】試験片56の単位面積当たりの質量(g/
cm3)を量り、次の式 Bt=WL4/8δ ここに、Bt:剛軟度(mN・cm) W:試験片56の単位面積当たりの重力(mN/c
3) L:試験片56の長さ(cm) δ:スケール62の読み(cm) によって剛軟度(mN・cm)を求め、試験片56のた
て方向及びよこ方向の各5枚合計10枚におけるA面及
びB面それぞれについて剛軟度を測り、10枚の平均値
を算出し、これらの値をそれぞれ剛軟度A及び剛軟度B
とした。図4において、64はバーニャであり、66は
水準器である。
【0069】電気抵抗値:2枚の50mm角(厚さ10
mm)の金メッキした電極に炭素繊維紡績糸織物の両面
を圧力1MPaで挟み、両電極間の電気抵抗値(R(m
Ω))を測定し、これをその厚さにおける抵抗値と表示
した。
【0070】セル電圧:炭素繊維紡績糸織物を50mm
角にカットし、これに触媒(Pt−Ru)を0.3mg
/cm2担持させて、高分子電解質型燃料電池電極材を
得た。高分子電解質膜(ナフィオン117)の両側に、
上記50mm角にカットした電極材を接合してセルを構
成し、温度80℃、電流密度1.6A/cm2において
セル電圧を測定した。
【0071】実施例1 表1に示すように、繊度2.0dtex、比重1.39
のPAN系酸化繊維のカットファイバー(カット長51
mm)を混打綿加工後、カーディングし、スライバーを
得た。
【0072】上記スライバーを紡績糸加工し、20番手
PAN系酸化繊維紡績糸を作製した。この酸化繊維紡績
糸を製織し、織り形態:平織、紡績糸打込み本数15本
/cm、目付150g/m2、厚さ0.39mm、嵩密
度0.38g/cm3のPAN系酸化繊維紡績糸織物を
得た。
【0073】このPAN系酸化繊維紡績糸織物を、PV
A水溶液(濃度2.0質量%)により片面(B面)のみ
を図1に示すローラーによる片面コート装置を用いてコ
ーティング処理し、PVAの含浸深さが紡績糸織物厚さ
に対して20%のPAN系酸化繊維紡績糸織物を得た。
【0074】このコーティング処理後のPAN系酸化繊
維紡績糸織物を、圧力1MPa、温度180℃で圧縮処
理した。
【0075】この圧縮処理後のPAN系酸化繊維紡績糸
織物を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して、
処理温度1700℃で2分間炭素化し、PAN系炭素繊
維紡績糸織物を得た。
【0076】このPAN系炭素繊維紡績糸織物は、表1
に示すように目付が89g/m2、厚さが0.40m
m、嵩密度が0.22g/cm3、電気抵抗値が2.3
mΩ、セル電圧が0.71Vであった。更に、剛軟度A
が4mNcm、剛軟度Bが24mNcm、剛軟度比B/
Aが6.0であり、且つA面を外側、B面を内側にして
直径3in(76.2mm)の紙管に巻回した後の皺の
発生はなく、良好な物性の紡績糸織物であった。
【0077】実施例2 実施例1のPAN系酸化繊維紡績糸織物を、PVA水溶
液(濃度5.0質量%)により片面(B面)のみを図1
に示すローラーによる片面コート装置を用いてコーティ
ング処理し、PVAの含浸深さが紡績糸織物厚さに対し
て20%のPAN系酸化繊維紡績糸織物を得た。
【0078】このコーティング処理後のPAN系酸化繊
維紡績糸織物を、圧力5MPa、温度200℃で圧縮処
理した。
【0079】この圧縮処理後のPAN系酸化繊維紡績糸
織物を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して、
処理温度1700℃で2分間炭素化し、PAN系炭素繊
維紡績糸織物を得た。
【0080】得られたPAN系炭素繊維紡績糸織物は、
表1に示すように目付が91g/m 2、厚さが0.32
mm、嵩密度が0.28g/cm3、電気抵抗値が2.
2mΩ、セル電圧が0.73Vであった。更に、剛軟度
Aが4mNcm、剛軟度Bが55mNcm、剛軟度比B
/Aが14.8であり、且つA面を外側、B面を内側に
して直径3in(76.2mm)の紙管に巻回した後の
皺の発生はなく、良好な物性の紡績糸織物であった。
【0081】実施例3 実施例1のPAN系酸化繊維紡績糸織物を、PVA水溶
液(濃度10.0質量%)により片面(B面)のみを図
1に示すローラーによる片面コート装置を用いてコーテ
ィング処理し、PVAの含浸深さが紡績糸織物厚さに対
して18%のPAN系酸化繊維紡績糸織物を得た。
【0082】このコーティング処理後のPAN系酸化繊
維紡績糸織物を、圧力1MPa、温度180℃で圧縮処
理した。
【0083】この圧縮処理後のPAN系酸化繊維紡績糸
織物を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して、
処理温度1700℃で2分間炭素化し、PAN系炭素繊
維紡績糸織物を得た。
【0084】得られたPAN系炭素繊維紡績糸織物は、
表1に示すように目付が93g/m 2、厚さが0.31
mm、嵩密度が0.30g/cm3、電気抵抗値が2.
0mΩ、セル電圧が0.74Vであった。更に、剛軟度
Aが5mNcm、剛軟度Bが195mNcm、剛軟度比
B/Aが39.0であり、且つA面を外側、B面を内側
にして直径3in(76.2mm)の紙管に巻回した後
の皺の発生はなく、良好な物性の紡績糸織物であった。
【0085】
【表1】
【0086】比較例1 実施例1のPAN系酸化繊維紡績糸織物を、CMC水溶
液(濃度15.0質量%)により片面(B面)のみを図
1に示すローラーによる片面コート装置を用いてコーテ
ィング処理し、CMCの含浸深さが紡績糸織物厚さに対
して15%のPAN系酸化繊維紡績糸織物を得た。
【0087】このコーティング処理後のPAN系酸化繊
維紡績糸織物を、圧力1MPa、温度180℃で圧縮処
理した。
【0088】この圧縮処理後のPAN系酸化繊維紡績糸
織物を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して、
処理温度1700℃で2分間炭素化し、PAN系炭素繊
維紡績糸織物を得た。
【0089】得られたPAN系炭素繊維紡績糸織物は、
表2に示すように目付が95g/m 2、厚さが0.30
mm、嵩密度が0.32g/cm3、電気抵抗値が3.
8mΩ、セル電圧が0.65Vであった。更に、剛軟度
Aが5mNcm、剛軟度Bが240mNcm、剛軟度比
B/Aが48.0であり、且つA面を外側、B面を内側
にして直径3in(76.2mm)の紙管に巻回した
後、皺が発生し、良好な物性の紡績糸織物ではなかっ
た。
【0090】比較例2 実施例1のPAN系酸化繊維紡績糸織物において、浸漬
法によるコート装置を用いて、まず一方の面(A面)を
PVA水溶液(濃度1.0質量%)に浸漬し、A面にお
けるPVAの含浸深さを紡績糸織物厚さに対して25%
にした。次に他方の面(B面)をPVA水溶液(濃度
5.0質量%)に浸漬し、B面におけるPVAの含浸深
さを紡績糸織物厚さに対して20%にし、A面、B面そ
れぞれがコーティング処理されたPAN系酸化繊維紡績
糸織物を得た。
【0091】このコーティング処理後のPAN系酸化繊
維紡績糸織物を、圧力5MPa、温度200℃で圧縮処
理した。
【0092】この圧縮処理後のPAN系酸化繊維紡績糸
織物を、窒素雰囲気下の炭素化装置に連続的に通して、
処理温度1700℃で2分間炭素化し、PAN系炭素繊
維紡績糸織物を得た。
【0093】得られたPAN系炭素繊維紡績糸織物は、
表2に示すように目付が87g/m 2、厚さが0.35
mm、嵩密度が0.25g/cm3、電気抵抗値が3.
6mΩ、セル電圧が0.65Vであった。更に、剛軟度
Aが65mNcm、剛軟度Bが65mNcm、剛軟度比
B/Aが1.0であり、且つA面を外側、B面を内側に
して直径3in(76.2mm)の紙管に巻回した後、
皺が発生し、良好な物性の紡績糸織物ではなかった。
【0094】
【表2】
【0095】
【発明の効果】本発明のPAN系炭素繊維紡績糸織物
は、一方の面と他方の面との剛軟度を所定範囲にしたの
で、これをロールにした場合、その表面に皺を生じな
い。
【0096】本発明のPAN系炭素繊維紡績糸織物の製
造方法は、PAN系酸化繊維紡績糸織物の片面に樹脂水
溶液を含浸、乾燥させた後、炭素化するもので、簡単な
操作で本発明のPAN系炭素繊維紡績糸織物を製造でき
る。
【0097】更に、上記PAN系炭素繊維紡績糸織物に
おける剛軟度Aの面を巻回時の外面として、前記紡績糸
織物が巻回されてなる炭素繊維紡績糸織物ロールは、ロ
ール内面(剛軟度Bの面)に巻き皺がなく、紡績糸織物
の製品としての品位が高く、製品率も高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ローラーによる片面コート法の一例を示す概略
説明図である。
【図2】片面ナイフコート法の一例を示す概略説明図で
【図3】樹脂コーティング処理後のPAN系酸化繊維紡
績糸織物の一例を示す模式的側面図である。
【図4】炭素繊維紡績糸織物の剛軟度を測定するための
試験機の一例を示す概略説明図である。
【図5】従来のPAN系炭素繊維紡績糸織物ロールの一
例を示す概略平面図である。
【符号の説明】
2 PAN系酸化繊維紡績糸織物 4a 上部ローラー 4b 下部ローラー 6 樹脂浴 8 樹脂水溶液 10、12、14 紡績糸織物搬送用ローラー 22 PAN系酸化繊維紡績糸織物 24 漏斗状の樹脂浴 26 ローラー 28 樹脂水溶液 30 ナイフ 32 ローラー 34a 紡績糸織物搬送用の上部ローラー 34b 紡績糸織物搬送用の下部ローラー 42 PAN系酸化繊維紡績糸織物 44 樹脂コーティング層 52 試験機本体 54 移動台 56 試験片 58 ウエイト 60 ハンドル 62 スケール 64 バーニャ 66 水準器 L 試験片の長さ δ スケールの読み 72 PAN系炭素繊維紡績糸織物ロール 74 芯材 76 PAN系炭素繊維紡績糸織物 78 PAN系炭素繊維紡績糸織物ロールの内側表面 80 巻き皺 P PAN系炭素繊維紡績糸織物ロール中心
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D06M 101:40 D06M 101:40 (72)発明者 高見 祐介 静岡県駿東郡長泉町上土狩234 東邦テナ ックス株式会社内 Fターム(参考) 4L033 AA05 AA09 AB05 AC12 AC15 CA29 4L037 CS02 CS03 CS04 FA02 FA15 PA53 PC05 PG04 UA02 4L048 AA05 AA16 AA33 AA44 AA53 AB01 AC13 AC14 CA02 CA05 CA06 CA11 CA15 DA24 5H026 AA06 BB01 BB04 CX03 EE05 EE18 HH02 HH03 HH05 HH06 HH08 HH10

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の面の剛軟度Aが2〜10mNcm
    であり、前記一方の面の剛軟度Aと、他方の面の剛軟度
    Bとの比B/Aが5.5〜45であるポリアクリロニト
    リル系炭素繊維紡績糸織物。
  2. 【請求項2】 厚さ方向の電気抵抗値が3.5mΩ以下
    である、請求項1に記載のポリアクリロニトリル系炭素
    繊維紡績糸織物。
  3. 【請求項3】 厚さが0.20〜0.50mm、目付が
    60〜150g/m 2である請求項1に記載のポリアク
    リロニトリル系炭素繊維紡績糸織物。
  4. 【請求項4】 ポリアクリロニトリル系酸化繊維紡績糸
    織物の一方の面のみを、濃度1〜20質量%の樹脂水溶
    液によりコーティング処理し、樹脂の含浸深さが前記紡
    績糸織物厚さに対して5〜35%のポリアクリロニトリ
    ル系酸化繊維紡績糸織物を得、前記コーティング処理後
    のポリアクリロニトリル系酸化繊維紡績糸織物を、不活
    性ガス雰囲気下、温度1300〜2500℃で0.5〜
    10分間加熱処理することを特徴とするポリアクリロニ
    トリル系炭素繊維紡績糸織物の製造方法。
  5. 【請求項5】 ポリアクリロニトリル系炭素繊維紡績糸
    織物の一方の面のみを、濃度1〜20質量%の樹脂水溶
    液によりコーティング処理し、樹脂の含浸深さが前記紡
    績糸織物厚さに対して5〜35%のポリアクリロニトリ
    ル系炭素繊維紡績糸織物を得、前記コーティング処理後
    のポリアクリロニトリル系炭素繊維紡績糸織物を、不活
    性ガス雰囲気下、温度1300〜2500℃で0.5〜
    10分間加熱処理することを特徴とするポリアクリロニ
    トリル系炭素繊維紡績糸織物の製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載のポリアクリロニトリル
    系炭素繊維紡績糸織物における剛軟度Aの面を巻回時の
    外面として、前記紡績糸織物が直径70〜350mmの
    芯材に巻回されてなる炭素繊維紡績糸織物ロール。
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