JP2005294088A - 固体高分子型燃料電池および固体高分子型燃料電池の撥水層の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 固体高分子型燃料電池の耐久性を向上させるために、撥水層の撥水性能を長期間に渡って維持する手段を提供する。
【解決手段】 固体高分子電解質膜110と、1対の電極触媒層120と、1対のガス拡散層130と、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に配置された撥水層140とを有する固体高分子型燃料電池であって、撥水層140は、粒子の表面全体に撥水性高分子が付着した導電性粒子からなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 固体高分子電解質膜110と、1対の電極触媒層120と、1対のガス拡散層130と、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に配置された撥水層140とを有する固体高分子型燃料電池であって、撥水層140は、粒子の表面全体に撥水性高分子が付着した導電性粒子からなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、固体高分子型燃料電池に関する。
燃料電池は、電極反応による生成物が原理的に水であり、地球環境への悪影響がほとんど無いクリーンな発電システムである。燃料電池としては、固体高分子型燃料電池、固体酸化物型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、リン酸型燃料電池など、各種燃料電池が提案されている。この中では、固体高分子型燃料電池(PEFC)は、比較的低温で作動可能であることから、自動車等の移動体用動力源として期待され、開発が進められている。
固体高分子型燃料電池は、プロトン伝導性固体高分子電解質膜と、固体高分子電解質膜を挟持する1対の電極を有する。一方の電極は、酸化剤が供給される酸素極であり、もう一方の電極は、水素ガスが供給される燃料極である。
固体高分子型燃料電池は、通常、固体高分子電解質膜の両側に、電極触媒層、ガス拡散層、およびセパレータがこの順序で積層した構成を有する。セパレータには、発生した電子を外部に取り出すための集電体が配置される。
セパレータには、ガス拡散層を接する面にガス流路が形成されている。酸素極側のガス流路には、空気や酸素ガスなどの酸化剤が供給され、燃料極側のガス流路には、水素ガスなどの燃料ガスが供給される。ガス流路に供給された反応ガスは、多孔性のガス拡散層を通じて電極触媒層に到達し、次式(1)および(2)に示す電気化学的反応により電子が発生する。発生した電子は、ガス拡散層およびセパレータを通じて集電体に移動し、外部回路に取り出される。
過剰の水分を排出する手段としては、カーボンペーパーやカーボンクロスからなるガス拡散層を、フッ素樹脂ディスパージョンなどを利用して撥水処理する技術が提案されている。また、さらなる撥水性を付与するために、ガス拡散層と触媒層との間に、撥水性高分子が表面に付着した導電性粒子からなる撥水層を配置する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−109611号公報
しかしながら、ポリテトラフルオロエチレンなどの撥水性高分子のサイズは、一般に導電性粒子の粒子サイズよりも大きい。このため、導電性粒子の表面を撥水性高分子で完全に被覆することが困難であり、撥水性高分子が配置されていない部位から撥水性高分子の脱落が進行し、経時的に撥水性が低下する問題があった。その結果、過剰の水が排出されず、フラッディング現象により電池性能が低下してしまう。
また、起動停止及び電池運転時に発生する燃料欠乏に伴う電極電位の上昇により、撥水性高分子によって被覆されていない部位においては、下記の反応により、導電性粒子の腐食が優先的に進行する。
このような劣化は不可逆であり、一度このような状態に陥った電池を回復させるのは困難である。そこで、本発明の目的は、固体高分子型燃料電池の耐久性を向上させるために、撥水層の撥水性能を長期間に渡って維持する手段を提供することである。
本発明は、固体高分子電解質膜と、前記高分子電解質膜を挟持する、1対の電極触媒層と、前記電極触媒層の前記高分子電解質膜に対向する側に、前記高分子電解質膜および前記電極触媒層を挟持するように配置された、1対のガス拡散層と、前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に配置された、撥水性高分子が表面に付着した導電性粒子を含む撥水層と、を有する固体高分子型燃料電池であって、前記導電性粒子は、粒子の表面全体に前記撥水性高分子が付着してなる、固体高分子型燃料電池である。
本発明の固体高分子型燃料電池は、触媒層とガス拡散電極基板との間に、撥水効果の持続性に優れる導電性粒子を含む撥水層が配置されているため、優れた耐久性を有する。
本発明の第1は、固体高分子型燃料電池に関する。図1は、本発明の固体高分子型燃料電池の一実施形態の模式図である。図に示すように、固体高分子型燃料電池10は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)100と、膜電極接合体の外側に膜電極接合体100を挟持するように配置された1対のセパレータ200とを有する。セパレータ200の外部には、集電体300が配置される。膜電極接合体100は、プロトン伝導性の固体高分子電解質膜110と、固体高分子電解質膜110を挟持するように配置される1対の電極触媒層120と、高分子電解質膜110および電極触媒層120を挟持するように配置される1対のガス拡散層130とを有する。電極触媒層120とガス拡散層130との間には、フラッディング現象を防止するための撥水層140が配置される。
撥水層140は、撥水性高分子が表面に付着した導電性粒子からなる。従来においても撥水性高分子が表面に付着した導電性粒子からなる撥水層が提案されてはいるものの、撥水性粒子が付着していない部位から、撥水性高分子の脱落や導電性粒子の腐食が進行し、発電特性が低下する問題があった。また、撥水性高分子を導電性粒子の表面に付着させる過程で、導電性粒子同士が凝集する傾向があり、各導電性粒子の表面を撥水性高分子で被覆することは困難であった。
本発明の固体高分子型燃料電池は、導電性粒子の表面全体が撥水性高分子によって被覆されており、好ましくは、導電性粒子の凝集体の表面に撥水性高分子が付着しているのではなく、導電性粒子の1つ1つが撥水性高分子によって被覆されている。撥水性高分子がこのような状態で付着している導電性粒子を用いることによって、導電性粒子が腐食する問題や、撥水性高分子が脱落する問題を防止できる。その結果、固体高分子型燃料電池の耐久性が向上する。
本発明の固体高分子型燃料電池は、固体高分子電解質膜、電極触媒層、ガス拡散層、撥水層、セパレータ、集電体などを備えるが、撥水層以外を構成する材料や、その大きさなどについては、本発明においては特に限定されない。既に得られている知見に基づいて材料が決定されてもよいし、新たに開発された材料が用いられてもよい。
以下、本発明の撥水層について詳細に説明する。
撥水層は、撥水性高分子が表面全体に付着した導電性粒子からなる。ここで、「表面全体に付着」とは、導電性粒子の表面が撥水性高分子によって覆われており、導電性粒子と水との接触が防止されている状態を意味し、導電性粒子と水との接触が実質的に防止されるのであれば、導電性粒子の表面の一部に撥水性高分子が存在しない箇所があってもよい。
導電性粒子は、発電反応によって生成した電子を、セパレータ側に伝達する機能を有していれば特に限定されない。導電性粒子の具体例としては、ファーネスブラック、アセチレンブラック、サーマルブラック、チャンネルブラック、ケッチェンブラックなどのカーボンブラックなどが挙げられる。
好ましくは、導電性粒子の比表面積が50〜1200m2/gである。導電性粒子の比表面積が小さすぎると、導電性粒子の表面全体を撥水性高分子で被覆するのが困難になる虞があり、比表面積が大きすぎると撥水性高分子の有効利用率が低下する虞がある。
撥水性高分子は、導電性粒子の表面に付着可能であり、撥水性を有する材料であれば特に限定されない。撥水性高分子としては、フッ素原子を含有する高分子が挙げられる。一般に、フッ素原子を含有する化合物は撥水性が高い。撥水性高分子の具体例としては、これに限定されるわけではないが、ポリヘキサフルオロプロピレン、ポリパーフルオロメチルビニルエーテル、ポリビニリデンジフルオライドなどのフッ素含有高分子が挙げられる。
撥水性高分子の、導電性粒子の表面における付着量は、特に限定されないが、導電性粒子の質量に対する前記撥水性高分子の質量として定義される、導電性粒子の被覆率が、好ましくは5〜90質量%、より好ましくは30〜70質量%である。被覆率が小さすぎると充分な撥水効果が得られず、フラッディング現象を効果的に防止できない虞がある。また、被覆率が大きすぎると、撥水層における導電性が低下し、燃料電池の性能が低下する虞がある。
撥水層には、必要に応じて、撥水性高分子および導電性粒子以外の材料が含有されてもよい。例えば、1000℃以上で熱処理された結晶化度の高いカーボンブラックが含有されてもよい。また、導電性粒子に付着していない撥水性高分子が存在していてもよい。
撥水層の膜厚は、特に限定されないが、好ましくは5〜150μm、より好ましくは10〜80μmである。撥水層の厚さが充分であると、ガス拡散層を構成するカーボン繊維などの材料が、撥水層を貫通して触媒層や固体高分子電解質膜に突き刺さり、燃料極および酸素極の短絡が発生することを防止できる。ただし、撥水層が厚すぎると、ガス拡散性が低下し、燃料電池の性能が低下する虞がある。
本発明の第2は、撥水層の形成方法に関する。具体的には、本発明の第2は、表面全体に撥水性高分子が付着してなる導電性粒子を含む液体を塗布、および乾燥して、前記導電性粒子からなる撥水層を形成する、固体高分子型燃料電池の撥水層の形成方法である。以下、撥水層の形成方法について説明するが、以下で例示する方法に本発明の技術的範囲が限定されるわけではない。
撥水層を形成するにあたっては、表面全体に撥水性高分子が付着してなる導電性粒子を作製する。作製方法としては、撥水性高分子を導電性粒子の表面全体に直接付着させる方法、導電性粒子の表面に炭化水素系高分子を付着させ、その後、これをフッ素化させる方法などが挙げられる。作製方法については、特に限定されないが、好ましくは、表面全体に撥水性高分子が付着してなる導電性粒子は、炭化水素系高分子を導電性粒子の表面に付着させ、導電性粒子の表面に付着してなる炭化水素系高分子をフッ素化することによって製造される。撥水性高分子が分散している溶液中に導電性粒子を分散させ、溶媒を揮発させることによって、表面に撥水性高分子が付着している導電性粒子を作製する場合、一般に、付着条件の設定が周辺環境の影響を受けやすく、同一の粒子を製造するのが難しい。また、撥水性高分子や炭化水素系高分子などの導電性粒子に付着させる高分子は、分子サイズが小さい方が、付着しやすく、均一に付着させやすい傾向がある。この観点からも、炭化水素系高分子を付着させた後に、炭化水素系高分子をフッ素化する手法が好ましい。フッ素原子に比べて、水素原子は大きさが小さいため、フッ素化された後の高分子に比べて、フッ素化される前の高分子は、分子サイズが小さく、付着しやすいからである。また、撥水性高分子は、一般的に高価であるため、燃料電池の製造コストが上昇する虞がある。さらに、炭化水素系高分子を付着させ、その後に炭化水素系高分子をフッ素化することによって撥水性高分子に変質させる方法は、再現性に優れる。
炭化水素系高分子とは、重合性の炭化水素化合物を重合することによって得られる重合体であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、2−メチルプロピレンなどが挙げられる。炭化水素系高分子を導電性粒子の表面全体に付着させるには、炭化水素系高分子のサイズが小さい方が、一般に好ましい。具体的には、炭化水素系高分子の分子量は、好ましくは、50000〜5500000であり、より好ましくは100000〜500000である。
高分子を導電性粒子の表面に付着させるには、高分子をエタノールなどの溶媒中に分散させ、この液中に導電性粒子を分散させる。液体を乾燥させて溶媒を揮発させ、得られた導電性粒子と高分子との混合物を熱処理し、高分子が表面に付着した導電性粒子を得る。
導電性粒子の表面に付着した炭化水素系高分子は、導電性粒子を窒素などの不活性ガスで希釈された、80℃程度のフッ素ガス雰囲気下に曝すことによって、フッ素化されうる。
撥水層は、表面全体に撥水性高分子が付着してなる導電性粒子を少なくとも含む、水、アルコールなどを分散剤としてインク状にしたスラリーを調製し、これを塗布、および乾燥することによって形成される。
スラリーの塗布には、スクリーン印刷法、ダイコーター法、スプレー法などが用いられる。スラリーが塗布される部材は、特に限定されないが、好ましくはガス拡散層上に塗布される。そして、ガス拡散層上に塗布された後、形成された塗膜は、好ましくは280〜400℃、より好ましくは320〜380℃で熱処理される。この範囲の温度で熱処理することによって、撥水性高分子と導電性粒子とをしっかりと付着させることが可能である。熱処理温度が高すぎると、撥水性高分子の分解反応が起こる虞がある。また、熱処理温度が低すぎると、撥水性高分子と導電性粒子との結着性が充分に向上しない虞がある。
なお、熱処理の時間は、好ましくは1分間以上であり、より好ましくは5分間以上である。熱処理時間が短すぎると、熱処理による効果が充分に発現しない虞がある。また、熱処理時間が必要以上に長くても、それに見合った効果の上昇が得られにくい。
ガス拡散層上に、撥水層を形成し、前記熱処理を行った後、1〜5000kPaの圧力でプレス処理することが好ましい。プレス処理して、撥水層形成面を平滑化することによって、形成後のモロフォロジーの影響により、後工程において弊害が生じることを防止する。例えば、膜電極接合体を形成する際などのホットプレス工程において、固体高分子電解質膜や電極触媒層が破損することを防止する。プレス処理には、各種プレス装置が用いられうる。
以下、実施例および比較例を挙げて本発明の内容を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
平均分子量250000のポリエチレンをエタノールに5質量%分散させた溶液と、導電性粒子である比表面積が250m2/gのカーボンブラックとを混合し、乾燥した。乾燥後、混合物を50℃で熱処理することで、ポリエチレンからなる薄膜を、カーボンブラック表面に形成させた。次に、カーボンブラック表面に付着したポリエチレンを、窒素で希釈されたフッ素ガス中、温度80℃で完全にフッ素化して、撥水性高分子であるフッ化ポリエチレンが約50質量%の被覆率で付着したカーボンブラックを得た。ポリフッ化エチレンで被覆されたカーボンブラックを、純水およびイソプロピルアルコール中で混合分散させて、スラリー溶液Aを調製した。
平均分子量250000のポリエチレンをエタノールに5質量%分散させた溶液と、導電性粒子である比表面積が250m2/gのカーボンブラックとを混合し、乾燥した。乾燥後、混合物を50℃で熱処理することで、ポリエチレンからなる薄膜を、カーボンブラック表面に形成させた。次に、カーボンブラック表面に付着したポリエチレンを、窒素で希釈されたフッ素ガス中、温度80℃で完全にフッ素化して、撥水性高分子であるフッ化ポリエチレンが約50質量%の被覆率で付着したカーボンブラックを得た。ポリフッ化エチレンで被覆されたカーボンブラックを、純水およびイソプロピルアルコール中で混合分散させて、スラリー溶液Aを調製した。
次に、比表面積が800m2/gのカーボンブラックに平均粒径が約3nmの白金を質量比で50:50の割合で担持した触媒カーボンを、純水、プロトン伝導性高分子を含む溶液(アルドリッチ社製5質量%ナフィオン溶液;イオン交換容量が1100)、およびエチレングリコールに混合分散させて、スラリー溶液Bを調製した。作製したスラリー溶液Bを、プロトン伝導性固体高分子電解質膜(デュポン製、商品名 ナフィオン112、膜厚50μm)の片側に白金担持量が0.35mg/cm2、電極触媒層の厚みが10μm、塗布面積が50×50mmとなるようにダイコーター法により塗布し、風乾し、カソード側電極触媒層を形成した。同様な方法を用いて、高分子電解質膜の逆側に、白金担持量0.35mg/cm2、電極触媒層の厚みが10μm、塗布面積が50×50mmであるアノード側電極触媒層を形成した。電極触媒層を作製する際には、プロトン伝導性高分子と白金触媒担体との質量比X=(固体電解質質量/白金触媒担体質量)は0.85とした。
ガス拡散層基板として、アノード、カソードともにカーボンペーパー(東レ製、TGP−H−060)を55×55mmに切り出したものを準備し、これをフッ素樹脂の水性ディスパーション(ダイキン工業製、D1)を純水で希釈した溶液に2分間浸漬した後、60℃にて10分間乾燥した。カーボンペーパーにはテトラフルオロエチレン粒子が25質量%含浸されていた。次に、この撥水処理済みのカーボンペーパー上に、作製したスラリー溶液Aを片側にスプレー法により塗布し、乾燥させ、厚み50μmの撥水層を得た。その後、不活性ガス雰囲気下350℃にて5分間熱処理を行った。次に、前記ガス拡散電極基板に配置された撥水層を98kPaでプレスし、撥水層の平滑化を行った。
両面に電極触媒層が形成された固体高分子電解質膜と、撥水層が形成されたガス拡散層基板とを、撥水層と電極触媒層とが接するように配置した。これを、120℃、2000MPaの条件で1分間ホットプレスすることで、膜電極接合体を得た。得られた膜電極接合体について、燃料電池としての性能(初期セル電圧およびセル電圧保持率)を評価した。結果を表1に示す。
初期セル電圧は、大気圧、セル温度70℃の条件下で、電流密度1.0A/cm2で発電させた際のセル電圧を測定することにより評価した。燃料ガスとしては水素ガス、酸化剤としては空気を供給し、いずれのガスも60℃で加湿を行った上で、セルに供給した。
セル電圧保持率は、以下の手順で評価した。初期セル電圧を評価した条件と同一の条件で1時間連続発電を行った後、発電を終了した。発電終了後、アノード極、カソード極ともに、10分間セルへの窒素パージを行った。1時間セルを放置して、再度同条件で連続運転を行った。この一連の操作を起動停止の条件とし、初期のセル電圧に対する300回起動停止を繰り返した後のセル電圧のセル電圧保持率{(起動停止300回後のセル電圧/初期のセル電圧)×100(%)}を算出した。セル電圧保持率が高いほど、耐久性が優れていることを示す。
(実施例2)
ポリエチレンのエタノールへの分散量を制御することによって、ポリフッ化エチレンの被覆率が約30質量%であるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
ポリエチレンのエタノールへの分散量を制御することによって、ポリフッ化エチレンの被覆率が約30質量%であるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例3)
ポリエチレンのエタノールへの分散量を制御することによって、ポリフッ化エチレンの被覆率が約70質量%であるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
ポリエチレンのエタノールへの分散量を制御することによって、ポリフッ化エチレンの被覆率が約70質量%であるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例4)
比表面積が500m2/gであるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
比表面積が500m2/gであるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例5)
撥水層の膜厚を70μmとした以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
撥水層の膜厚を70μmとした以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例6)
撥水層の膜厚を20μmとした以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
撥水層の膜厚を20μmとした以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例7)
撥水層を作製するために用いられるスラリー中に、ポリフッ化エチレンが約50質量%の被覆率で付着したカーボンブラックに加えて、1000℃以上の熱処理温度で処理されたグラファイト化カーボンブラックを、50:50の比率で含ませた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
撥水層を作製するために用いられるスラリー中に、ポリフッ化エチレンが約50質量%の被覆率で付着したカーボンブラックに加えて、1000℃以上の熱処理温度で処理されたグラファイト化カーボンブラックを、50:50の比率で含ませた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例8)
撥水層を作製するために用いられるスラリー中に、ポリフッ化エチレンが約50質量%の被覆率で付着したカーボンブラックに加えて、1000℃以上の熱処理温度で処理されたグラファイト化カーボンブラック、およびポリテトラフルオロエチレン粉末(Aldrich社製)を、50:40:10の比率で含ませた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
撥水層を作製するために用いられるスラリー中に、ポリフッ化エチレンが約50質量%の被覆率で付着したカーボンブラックに加えて、1000℃以上の熱処理温度で処理されたグラファイト化カーボンブラック、およびポリテトラフルオロエチレン粉末(Aldrich社製)を、50:40:10の比率で含ませた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例9)
ポリエチレンのエタノールへの分散量を制御することによって、ポリフッ化エチレンの被覆率が約95質量%であるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
ポリエチレンのエタノールへの分散量を制御することによって、ポリフッ化エチレンの被覆率が約95質量%であるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例10)
ポリエチレンのエタノールへの分散量を制御することによって、ポリフッ化エチレンの被覆率が約3質量%であるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
ポリエチレンのエタノールへの分散量を制御することによって、ポリフッ化エチレンの被覆率が約3質量%であるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例11)
比表面積が1300m2/gであるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
比表面積が1300m2/gであるカーボンブラックを用いた以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例12)
撥水層の膜厚を200μmとした以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
撥水層の膜厚を200μmとした以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例13)
ガス拡散層基板への撥水層形成後の熱処理を行わない以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
ガス拡散層基板への撥水層形成後の熱処理を行わない以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(実施例14)
ガス拡散層基板への撥水層形成後の熱処理温度を250℃とした以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
ガス拡散層基板への撥水層形成後の熱処理温度を250℃とした以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
(比較例1)
カーボンブラックとテトラフルオロエチレンとを混合したスラリー溶液を用いて、撥水層を形成した以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
カーボンブラックとテトラフルオロエチレンとを混合したスラリー溶液を用いて、撥水層を形成した以外は、実施例1と同様の手順により、膜電極接合体を製造し、燃料電池としての性能を評価した。結果を表1に示す。
10…固体高分子型燃料電池、100…膜電極接合体、110…固体高分子電解質膜、120…電極触媒層、130…ガス拡散層、140…撥水層、200…セパレータ、210…ガス流路、300…集電体。
Claims (8)
- 固体高分子電解質膜と、
前記高分子電解質膜を挟持する、1対の電極触媒層と、
前記電極触媒層の前記高分子電解質膜に対向する側に、前記高分子電解質膜および前記電極触媒層を挟持するように配置された、1対のガス拡散層と、
前記電極触媒層と前記ガス拡散層との間に配置された、撥水性高分子が表面に付着した導電性粒子を含む撥水層と、を有する固体高分子型燃料電池であって、
前記導電性粒子は、粒子の表面全体に前記撥水性高分子が付着してなる、固体高分子型燃料電池。 - 前記導電性粒子の比表面積は50〜1200m2/gである、請求項1に記載の固体高分子型燃料電池。
- 前記導電性粒子の質量に対する前記撥水性高分子の質量として定義される、前記導電性粒子の被覆率が5〜90質量%である、請求項1または2に記載の固体高分子型燃料電池。
- 前記撥水層の膜厚は5〜150μmである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の固体高分子型燃料電池。
- 表面全体に撥水性高分子が付着してなる導電性粒子を含む液体を塗布、および乾燥して、前記導電性粒子からなる撥水層を形成する、固体高分子型燃料電池の撥水層の形成方法。
- 前記表面全体に撥水性高分子が付着してなる導電性粒子は、炭化水素系高分子を導電性粒子の表面に付着させ、前記導電性粒子の表面に付着してなる炭化水素系高分子をフッ素化することによって製造される、請求項5に記載の撥水層の形成方法。
- 前記表面全体に撥水性高分子が付着してなる導電性粒子を含む液体は、ガス拡散層上に塗布され、形成された塗膜は280〜400℃で熱処理される、請求項5または6に記載の撥水層の形成方法。
- 塗膜を熱処理した後、1〜5000kPaの圧力でプレス処理する、請求項7に記載の撥水層の形成方法。
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JP2004108699A JP2005294088A (ja) | 2004-04-01 | 2004-04-01 | 固体高分子型燃料電池および固体高分子型燃料電池の撥水層の製造方法 |
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JP2013145640A (ja) * | 2012-01-13 | 2013-07-25 | Toyota Motor Corp | 燃料電池用拡散層の製造方法および燃料電池用拡散層 |
US11258075B2 (en) | 2016-12-09 | 2022-02-22 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel cell electrode catalyst |
-
2004
- 2004-04-01 JP JP2004108699A patent/JP2005294088A/ja active Pending
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