JP2013139114A - 液体カートリッジ、画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インクカートリッジの組み立て作業が煩雑で、自動組み立て化を図ることが難しい。
【解決手段】インク袋600を収納するカートリッジケース601は、ケースベース611とケースカバー612とを有し、ケースベース611とケースカバー612とはスナップフィットで結合され、ケースベース611には、ケースカバー612のスナップフィット部621を外部から視認可能な穴部623が設けられ、ケースカバー612とケースベース611とを相対的にスライド移動させてスナップフィットで結合するとき及び結合した状態で、ケースベース611の穴部623からスナップフィット結合の状態を確認することができる。
【選択図】図7

Description

本発明は液体カートリッジ及び画像形成装置に関する。
プリンタ、ファクシミリ、複写装置、プロッタ、これらの複合機等の画像形成装置として、例えばインク液滴を吐出する液体吐出ヘッド(液滴吐出ヘッド)からなる記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式の画像形成装置としてインクジェット記録装置などが知られている。
このような画像形成装置において使用する液体カートリッジとしては、2(又は3)分割された第1カートリッジケース(筐体)と第2カートリッジケース(筐体)とをネジ止めなどして固定したものが知られている(特許文献1)。
また、第1のインクカートリッジの側面部分と第2のインクカートリッジの側面部分との間に形成されたスナップフィット部と、第1のインクカートリッジの前端面に形成した突起と第2のインクカートリッジの前端面に形成した突起を差し込むための差し込み孔からなる差し込み部とを有しているものが知られている(特許文献2)。
特開2005−014437号公報 特開2001−347687号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示の構成にあっては、カートリッジケースをネジ止めしなければならないために組み立て作業が面倒であり、自動化することが困難である。また、特許文献2に開示の構成にあっても、液体カートリッジ自体の自動化は困難であるという課題は解決できない。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、液体カートリッジの組立て作業性を向上し、自動化組立てを可能にすることを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明に係る液体カートリッジは、
液滴を吐出する記録ヘッドに供給する液体を収容する液体カートリッジであって、
ケース部材と、
前記ケース部材内に収納された液体収容部材と、を備え、
前記ケース部材は、ベース部材と、前記ベース部材に嵌め合うカバー部材と、を有し、
前記ベース部材と前記カバー部材とはスナップフィットで結合され、
前記ベース部材には、前記カバー部材のスナップフィット部を外部から視認可能な穴部が設けられ、
前記カバー部材と前記ベース部材とを相対的にスライド移動させて前記スナップフィットで結合するとき及び結合した状態で、前記ベース部材の穴部から前記スナップフィットの結合状態を視認可能である
構成とした。
本発明によれば、液体カートリッジの組立て作業性が向上し、自動化組立ても可能になる。
本発明の実施形態に係る画像形成装置の一例を示す外観斜視説明図である。 同装置の機構部を示す斜視説明図である。 同機構部の要部平面説明図である。 同じくキャリッジ部分の側面説明図である。 インクカートリッジの外観斜視説明図である。 同じく図5と反対方向から見た外観斜視説明図である。 同インクカートリッジの分解斜視説明図である。 インクカートリッジの組立て方法の説明に供する側面説明図である。 同じく平面説明図である。 同じく斜視説明図である。 ケースベースとケースカバーのスナップフィット結合部分の説明に供するケースカバーの平面説明図である。 同スナップフィット結合部分の拡大斜視説明図である。 同じくケースカバーのスナップフィット部の動きの説明に供する拡大斜視説明図である。 同じくケースカバーのスナップフィット部の拡大平面説明図である。 同じくケースベースのスナップフィット部規制部分の拡大説明図である。 インク袋の側面説明図である。 同インク袋の正面説明図である。 同インク袋の斜視説明図である。 同インク袋を取り付けるベースカバーの要部平面説明図である。 インク袋をケースベースに取り付けた状態の斜視説明図である。 図20のA−A線での平面における断面説明図である。 図21の要部拡大説明図である。 ケースベース側のピン部材部分の構成の他の例の説明に供するインク袋の導出部材の平面説明図である。 同じくケースベース側のピン部材部分の平面説明図である。 インクカートリッジの装着構造の説明に供するインクカートリッジをカートリッジホルダに装着する前の状態を示す斜視説明図である。 同じく図25を反対側から見た斜視説明図である。 同じくインクカートリッジをカートリッジホルダに装着する前後の状態を示す斜視説明図である。 同じくカートリッジホルダの側断面説明図である。 同じくインクカートリッジをカートリッジホルダに装着する過程の状態を説明する側断面説明図である。 同じくインクカートリッジをカートリッジホルダに装着した状態を説明する側断面説明図である。
以下、本発明の実施の形態について添付図面を参照して説明する。本発明に係る画像形成装置の一例について図1ないし図4を参照して説明する。なお、図1は同画像形成装置の外観斜視説明図、図2は同装置の機構部の斜視説明図、図3は同機構部の要部平面説明図、図4は同装置のキャリッジ部分の側面説明図である。
この画像形成装置は、シリアル型画像形成装置であり、装置本体100の上面側に開閉可能にカバー101が設けられ、このカバー101を開くことで内部の機構部にアクセスすることができる。また、装置本体100の前面側には給紙トレイ102と排紙トレイ103を備えている。
さらに、装置本体100の右側前面には開閉可能なカバー104が設けられ、カバー104を開くことで、装置本体100のカートリッジホルダ61に対して本発明に係る液体カートリッジであるインクカートリッジ62の着脱を行うことができる。
機構部は、図2及び図3に示すように、左右の側板1A、1Bに架け渡した案内部材である板状部材からなるガイド部材3にてキャリッジ4を主走査方向に移動可能に支持し、主走査モータ5によって駆動プーリ6と従動プーリ7との間に張った状態で掛け回されたタイミングベルト8を介してキャリッジ4を主走査方向に移動走査する。
ここで、図4に示すように、キャリッジ4の移動を案内するガイド部材3は、板状部材からなり、キャリッジ4を移動自在に案内するための支持面となるガイド面3aとガイド面3b、3cとを有している。
そして、キャリッジ4には、ガイド部材3のガイド面3aに移動自在に支持される高さ調整部4aと、ガイド面3bに移動自在に接触する接触部4bと、ガイド面3cに移動自在に接触する接触部4cとを有する所謂ロッドレスタイプの案内機構としている。
また、キャリッジ4には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の各色の液滴を吐出する画像形成手段としての液体吐出ヘッドからなる記録ヘッド11a、11b(区別しないときは、「記録ヘッド11」という。以下、同様)を複数のノズルからなるノズル列を主走査方向と直交する副走査方向に配列し、滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド11はそれぞれ2列のノズル列を有し、4つのノズル列にそれぞれY、M、C、Kの各色の液滴を吐出するように割り当てている。
記録ヘッド11a、11bにはこの記録ヘッド11にインクを供給するヘッドタンク12a、12bが一体的に設けられている。一方、装置本体側には、カートリッジホルダ61に液体カートリッジ(メインタンク、以下「インクカートリッジ」という。)62が交換可能に着脱され、インクカートリッジ62から送液ポンプユニット63によって供給チューブ64を介してヘッドタンク12にインク(液体)を供給する。
また、キャリッジ4の主走査方向に沿ってエンコーダスケール15を配置し、キャリッジ4側にはエンコーダスケール15の目盛り(スケール:位置識別部)を読み取る透過型フォトセンサからなるエンコーダセンサ16を取り付け、これらのエンコーダスケール15とエンコーダセンサ16とで位置検出装置としてのリニアエンコーダを構成している。
一方、キャリッジ4の下方側には、用紙10を副走査方向に搬送する搬送手段としての搬送ベルト21を配置している。この搬送ベルト21は、無端状ベルトであり、搬送ローラ22とテンションローラ23との間に掛け回されて、副走査モータ31によってタイミングベルト32及びタイミングプーリ33を介して搬送ローラ22が回転駆動されることによって副走査方向に周回移動される。
搬送ベルト21の入口部分及び出口部分には、図4に示すように、それぞれ用紙ガイド部材51、52が配置されている。
さらに、キャリッジ4の主走査方向の一方側には、搬送ベルト21の側方に、記録ヘッド11の維持回復を行う維持回復機構(メンテナンスユニット)41が配置されている。維持回復機構41は、例えば記録ヘッド11のノズル面(ノズルが形成された面)をキャッピングする吸引キャップ42a及び保湿キャップ42bと、ノズル面を払拭するワイパ部材43と、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出受け44などで構成されている。吸引キャップ42aには吸引手段としての吸引ポンプが接続されている。
このように構成したこの画像形成装置においては、給紙された用紙を搬送ベルト21で間歇的に搬送し、キャリッジ4を主走査方向に移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド11を駆動することにより、停止している用紙に液滴を吐出して1行分を記録し、用紙を所定量搬送後、次の行の記録を行なう動作を繰り返して用紙上に画像を形成し、画像形成後用紙を排紙する。
また、記録ヘッド11のノズルの状態の維持回復を行うときには、キャリッジ4をホーム位置である維持回復機構41に対向する位置に移動して、吸引キャップ42aによるキャッピングを行ってノズルからの吸引を行うノズル吸引、画像形成に寄与しない液滴を吐出する空吐出を吸引キャップ42a或いは空吐出受け44に行うなどの回復動作を行うことにより、安定した液滴吐出による画像形成を行うことができる。
次に、インクカートリッジの詳細について図5ないし図7を参照して説明する。図5及び図6は同インクカートリッジを異なる方向から見た外観斜視説明図、図7は同インクカートリッジの分解斜視説明図である。
インクカートリッジ62は、記録ヘッド11のヘッドタンク12に供給する液体であるインクを収容する液体収容部材であるインク袋600と、インク袋600を内部に収納したケース部材であるカートリッジケース601とを有している。
カートリッジケース601は、ベース部材であるケースベース611と、ケースベース611に嵌め合うカバー部材であるケースカバー612とで構成され、スナップフィットで結合される。
つまり、ケースカバー612にはスナップフィット部621が設けられ、ケースベース611にはケースカバー612のスナップフィット部621が挿入されるスナップフィット部挿入部622が設けられている。
ここで、ケースベース611には、ケースカバー612のスナップフィット部621が挿入されるときに、スナップフィット部621を外部から視認可能な穴部623が設けられている。
次に、このインクカートリッジ62の組立て方法について図8ないし図10を参照して説明する。図8は同方法の説明に供する側面説明図、図9は同じく平面説明図、図10は同じく斜視説明図である。
まず、図8(a)、図9(a)及び図10に示すように、インク袋600が収納されたケースベース611に対し、ケースカバー612を挿入方向の位置をずらして、ケースカバー612の爪部624をケースベース611の625(図7参照)に合わせて、嵌め合わせる。
そして、図8(b)、図9(a)及び図10に示すように、ケースカバー612を矢印A方向(挿入方向)にスライド移動させる。
これにより、図8(c)及び図9(b)に示すように、ケースカバー612のスナップフィット部621がケースベース611のスナップフィット部挿入部622から挿入されて、ケースカバー612とケースベース611がスナップフィット結合される。
このとき、ケースベース611には穴部623が設けられているので、ケースカバー612のスナップフィット部621をスナップフィット部挿入部622に挿入するとき、及びケースカバー612のスナップフィット部621をスナップフィット部挿入部622に挿入した後に、ケースカバー612のスナップフィット部621をカートリッジケース601の外部から視認することができる。
これにより、ケースカバー612のスナップフィット部621とケースベース611のスナップフィット部挿入部622の結合状態を視認することができ、確実にスナップフィット結合が完了したかを容易に確認できる。
また、このとき、ケースカバー612のスナップフィット部621はケースベース611の表面から突出していない構成としている。
これにより、インクカートリッジ62を取り扱うときやカートリッジホルダ61に挿入するときなどに、スナップフィット部621に引っ掛かるなど、干渉することが防止される。
このようにケースカバー612をケースベース611にスライドさせてスナップフィット結合することでインクカートリッジ62を組み立てることができるので、組立て作業が容易であるとともに、スライド移動による結合を行うことができるので、自動組立て化も容易に行うことができる。
次に、ケースベース611とケースカバー612のスナップフィット結合部分の詳細について図11ないし図15を参照して説明する。図11はケースカバーの平面説明図、図12は同スナップフィット結合部分の拡大斜視説明図、図13は同じくケースカバーのスナップフィット部の動きの説明に供する拡大斜視説明図、図14は同じくケースカバーのスナップフィット部の拡大平面説明図、図15は同じくケースベースのスナップフィット部規制部分の拡大説明図である。
ケースカバー612のスナップフィット部621は、図14に拡大して示すように、ケースベース611の挿入方向(矢印A方向)に延びる軸部631の先端部側の両側から折り返す2つの羽根状部分632を有する矢印形状をしている。
このスナップフィット部621の羽根状部分632は、図12に示すように、自由状態での幅L1が、ケースベース611のスナップフィット部挿入部622の幅L2よりも広く形成されている。
これにより、図13(a)に示すように、ケースカバー612のスナップフィット部621をケースベース611のスナップフィット部挿入部622に差し込むことで、スナップフィット部621の羽根状部分632が両方から押されて閉じながらスナップフィット部挿入部622内に挿入される。そして、図13(b)に示すように、スナップフィット部挿入部622内にスナップフィット部621の羽根状部分632が全て入ることで、羽根状部分632は元の状態に広がり開き、スナップフィット結合が完了する。
ここで、図14に示すように、スナップフィット部621の軸部631は根元側631aが羽根状部分632の固定端側となる先端側631bよりも太く形成されている。
これにより、スナップフィット部621をスナップフィット部挿入部622に挿入するときに、羽根状部分632の軸部631側への変形は根元側631aに当ることで規制され、羽根状部分632が過度に押されて損傷することが防止される。
また、図15にも示すように、ケースベース611側には、スナップフィット部621が挿入された状態で、スナップフィット部621の羽根状部分632の一定量以上の広がりを規制するリブ636が設けられている。
これにより、ケースカバー612に対してケースベース611から抜き出す方向の力が加わったときに、スナップフィット部621の羽根状部分632が広がって損傷することが防止されるとともに、スナップフィット部621がスナップフィット部挿入部622から抜けることが防止される。
次に、本発明に係る液体収容袋であるインク袋について図16ないし図19も参照して説明する。図16は同インク袋の側面説明図、図17は同インク袋の正面説明図、図18は同インク袋の斜視説明図、図19は同インク袋を取り付けるベースカバーの要部平面説明図である。
インク袋600は、略矩形状の袋本体701と、袋本体701に設けられた導出部材702とを有している。
導出部材702は、平板状の本体部711のほぼ中央部(インク袋の辺方向)に、袋本体701内のインクを外部に導出する供給口部712が設けられている。また、本体部711には、供給口部712に隣り合って、袋本体701にインクを充填するときに使用する充填口部720が設けられている。
さらに、本体部711には、供給口部712を挟んで、インクの供給方向と交差する方向(インク袋の辺方向)の両側に、それぞれ穴713a、714aを形成する穴部713、714が突出して設けられている。
一方、ケースベース611には、図19及び前述した図7に示すように、インク袋600の導出部材702の2つの穴部713、714の穴713a、714aに嵌り合うピン部材715、716が設けられている。
このように構成したので、図20及び図21に示すように、インク袋600をカートリッジケース601内に収納するときには、インク袋600の導出部材702の穴部713、714の穴713a、714aをそれぞれケースベース611のピン部材715、716に嵌め込み、インク袋600をケースベース611に取付ける。
ここで、図22に示すように、インク袋600をケースベース611に取り付けた状態で、インク袋600のケースベース611に対する嵌め込み方向において、ケースベース611のピン部材715、716は、インク袋600供給口部712の中心軸の位置P1よりも延伸して設けられている。
同様に、インク袋600の導出部材702の穴部713、714は、ケースベース611側から供給口部712の中心軸の位置P1よりも延伸して設けられている。この場合、穴部713、714は、供給口部712よりも延伸していることが好ましい。
穴部713、714とピン部材715、716の長さをこのような関係とすることで、安定してインク袋600をケースベース611に保持することができる。
このように、本実施形態のインクカートリッジ62においては、インク袋600をケースベース611に容易に位置決めして取り付けることができ、また、インク袋600の倒れも防止できる。
また、本実施形態におけるインク袋600の導出部材702は、供給口部712と穴部713との間、供給口部712と穴部714との本体部711と一体の補強リブ717が設けられている。なお、供給口部712と穴部714との間には充填口部720が介在している。
これにより、インクカートリッジ62をカートリッジホルダ61に抜き差し(着脱)するときに、インク袋600の供給口部712は力を受けることになるが、導出部材702の支点となる2つの穴部713、714を補強することで、撓みによる導出部材702の変形や傾きを防止することができる。
また、2つの穴部713、714のうち、一方は穴部713の穴713aは丸穴であり、他方の穴部714の穴714aは長穴としている。このとき、インクカートリッジ62をカートリッジホルダ61に装着する姿勢にしたとき(図6の姿勢にしたとき)、上側になる穴部713を丸穴とし、下側となる穴部714を長穴とする。
つまり、前述したように、インクカートリッジ62をカートリッジホルダ61に抜き差し(着脱)するときに、インク袋600の供給口部712は力を受けることになるが、抜き差しする方向ではガタが少ない方が好ましい。
この場合、導出部材702の穴部713、714の孔径及びケースベース611のピン部材715、716の部品の公差を厳しくすると、無理に穴にピンを通すことになって、反発力を受けることになって好ましくない。
そこで、2つの穴部713、714のうち、一方は穴部713の穴713aは丸穴であり、他方の穴部714の穴714aは長穴とすることで、ピンと穴の嵌め合いを容易にして、反発力を受けることがないようにする。
このとき、力(重力及び挿入に対する反発力)を受ける側ではガタを小さくするため、インクカートリッジ62をカートリッジホルダ61に装着する姿勢にしたとき、上側になる穴部713を丸穴とし、下側となる穴部714を長穴とする。
これにより、ガタを低減しつつ、ピンと穴の嵌め合いによる反発力を抑制することができる。
また、導出部材702の穴部713、714は、インクカートリッジ62の挿入方向で、袋本体701よりも挿入方向前方側に設けている。
つまり、導出部材702の穴部713、714をインクカートリッジ62の挿入方向で、袋本体701よりも挿入方向後方側に設けると、袋本体701の形状が制限されて袋本体701に収容可能なインク量(液体量)が少なくなるので、挿入方向前方側に設けることで、収容可能なインク量を減らさずに済むようにしている。
次に、ケースベース側のピン部材部分の構成の他の例について図23及び図24を参照して説明する。なお、図23はインク袋の導出部材の平面説明図、図24はケースベース側のピン部材部分の平面説明図である。
ここでは、ケースベース611のピン部材715、716の周囲にリブ718を立ち上げている。また、インク袋600の導出部材702の穴部713、714は、リブ718の内周面とピン部材715、716の外周面との間に嵌り込む形状にしている。
これにより、インク袋600をケースベース611に取り付けるとき、導出部材702の穴部713、714がリブ718の内周面とピン部材715、716の外周面との間に嵌り込み、インク袋600をより確実にケースベース611に取付けることができる。
なお、上記穴部とピン部材との関係は、インク袋側をピン部材、ケースベース側を穴部とする構成とすることもできる。
次に、この画像形成装置におけるインクカートリッジの装着構造について図25ないし図30を参照して説明する。図25はインクカートリッジをカートリッジホルダに装着する前の状態を示す斜視説明図、図26は同じく図25を反対側から見た斜視説明図、図27はインクカートリッジをカートリッジホルダに装着する前後の状態を示す斜視説明図、図28はカートリッジホルダの側断面説明図、図29はインクカートリッジをカートリッジホルダに装着する過程の状態を説明する側断面説明図、図30はインクカートリッジをカートリッジホルダに装着した状態を説明する側断面説明図である。
インクカートリッジ62は、カートリッジケース601内に所要の色のインクを収容したインク袋600が収納されている。そして、カートリッジケース601の外壁面には、インクカートリッジ62の種類(収容液体の色、サイズ、機種など、以下「色など」という。)を識別するための識別リブ821と、カートリッジホルダ61に装着するときのガイド溝822と、引っ掛け部である引っ掛け凹部823とが設けられている。
ここで、識別リブ821は、カートリッジケース601をカートリッジホルダ61に装着するときに、カートリッジホルダ61の奥壁面に対向する面(これを「背面」という。)に設けられている。ガイド溝822は、カートリッジケース601をカートリッジホルダ61に装着するときに底側になる面(これを「底面」という。)及び天面側になる面(これを「上面」という。)に設けられている。フック引っ掛け凹部823は、カートリッジケース601の上面に設けられている。
一方、カートリッジホルダ61には、インクカートリッジ62の識別リブ821が嵌り込む識別リブ811と、インクカートリッジ62のガイド溝822に嵌り込むガイドリブ812と、インクカートリッジ62の引っ掛け凹部823に引っ掛かるフック部813が設けられている。
インクカートリッジ62の識別リブ821とカートリッジホルダ61の識別リブ811とは、各色などのインクカートリッジ62に対応して異なる嵌め合い状態となるように設けられ、所定の色などのインクカートリッジ62が正しく装着されるときに、識別リブ821と識別リブ811とが嵌り合うように設けられている。
インクカートリッジ62のガイド溝822とカートリッジホルダ61のガイドリブ812とは、インクカートリッジ62の着脱方向に沿って設けられている。
カートリッジホルダ61のフック部813は、カートリッジホルダ61に一体に設けられ、一端部(これを「後端部」という。)をカートリッジホルダ61の内壁面に一体にした弾性変形可能な弾性変形部813aと、弾性変形部813aの他端部(これを「先端部」という。)に一体形成され、インクカートリッジ62の引っ掛け凹部823に引っ掛かる爪部813bとを有している。
また、カートリッジホルダ61のフック部813の爪部813bは、インクカートリッジ62を装着するときに、カートリッジケース601に対向する側(先端側)が傾斜面911に形成されている。同様に、インクカートリッジ62のカートリッジケース601は、カートリッジホルダ61のフック部813の傾斜面911に対向する側(先端側)が傾斜面912に形成されている。
また、カートリッジホルダ61のフック部813の爪部813bは、インクカートリッジ62の着脱方向(装着方向、抜き差し方向)で傾斜面911と反対側の面も傾斜面913に形成されている。
これにより、インクカートリッジ62をカートリッジホルダ61から抜き出すときに、インクカートリッジ62を引っ張ることでフック部813が持ち上がってインクカートリッジ62を抜くことができるとともに、インクカートリッジ62をカートリッジホルダ61に装着しているときには確実にフック引っ掛け凹部823にフック部813の爪部813bが嵌り込むことで、インクカートリッジ62が緩まないようにすることができる。
次に、インクカートリッジ62をカートリッジホルダ61に着脱するときの作用について説明する。
まず、インクカートリッジ62は、カートリッジホルダ61の開口側から、図27及び図29の矢印C方向に差し込まれる。このとき、最初に、カートリッジホルダ61のガイドリブ812にインクカートリッジ62のガイド溝822が嵌り込み、インクカートリッジ62を差し込むときに、ガイドリブ812でインクカートリッジ62が案内される。
このように、インクカートリッジ62をカートリッジホルダ61に差し込むときに、ガイドリブ812とガイド溝822が接触して擦れてしまうため、インクカートリッジ62側の接触部に傷が生じることがある。
そこで、本実施形態では、インクカートリッジ62側をガイド溝822とし、カートリッジホルダ61側をガイドリブ812としているので、ユーザーから容易に目視できないインクカートリッジ62のガイド溝822の内側に傷ができるだけである。
これにより、インクカートリッジ62の抜き差しによる傷が目立たなくなって、インクカートリッジ62のリユース性が損なわれないようにすることができる。
次いで、インクカートリッジ62が、カートリッジホルダ61に一体に設けられたフック部813に接触するときに、インクカートリッジ62側の先端側傾斜面911とフック部813の先端側傾斜面912が接触し、そのままインクカートリッジ62が押し込まれることで、フック部813の弾性変形部813aが変形して先端側爪部813bが図29で矢印D方向に持ち上げられる。
このようにフック部813を持ち上げた状態で、インクカートリッジ62を押し込むことで、フック部813が弾性変形部813aの復元力で元に戻ろうとする方向にインクカートリッジ62を上方から勢いを付けて押すため、押し込み中のインクカートリッジ62の姿勢を安定させることができる。
なお、ここでは、インクカートリッジ62の先端側及びフック部813の爪部813bの先端側は、インクカートリッジ62を挿入するときのセット力を低減のためにいずれも傾斜面911、912としているが、フック部813を持ち上げることでインクカートリッジ62を、勢いを付けて押すための形状は、これに限定されるものではない。
さらに、インクカートリッジ62が差し込まれると、インクカートリッジ62の種類を識別するカートリッジホルダ61の識別リブ811の位置に到達する。識別リブ811は、一定のパターンからなる複数のリブによって形成されており、インクカートリッジ62側にも、対応して嵌り合うパターンとしての識別リブ821が設けられている。
これらの識別リブ811、821のリブのパターンは、正しい種類のインクカートリッジ62が差し込まれたときには互いに干渉することなく、通過可能(嵌め合い可能)であるが、誤った種類のインクカートリッジ62が差し込まれた場合は、物理的に干渉してインクカートリッジ62のそれ以上の挿入を規制する。なお、ここでは、識別手段をリブで形成しているが、これに限定されるものではない。
そして、正しい種類のインクカートリッジ62が差し込まれることで、インクカートリッジ62内に収納されているインクと連通可能な流路を形成するためのカートリッジホルダ61側のニードルなどの供給部材(図示しない)が前記インク袋600の供給口部712に刺し込まれる。
最後に、インクカートリッジ62が所定の位置まで差し込まれたとき、前述したように持ち上げられたカートリッジホルダ61のフック部813が下降して、インクカートリッジ62の対応する引っ掛け凹部823に嵌り込むことで、インクカートリッジ62の抜け止めがなされる。
なお、本実施形態では、ガイドリブ812及びガイド溝822によるインクカートリッジ62のガイド、フック部813によるインクカートリッジ62の押し付け、非互換リブ(識別リブ811、812)によるカートリッジ種類の識別、インクカートリッジ62とカートリッジホルダ61側の供給部材の刺し込み、フック部813によるインクカートリッジ62の抜け止めの順で機能するようにしている。
つまり、インクカートリッジ62にカートリッジホルダ61側の供給部材が刺し込まれる前に、フック部813がインクカートリッジ62を、勢いを付けて押すことで、供給部材を適切な位置でインクカートリッジ62に刺し込むことが可能になる。
また、インクカートリッジ62に供給部材が刺し込まれる前に非互換リブで識別することで、誤って異なった種類のインクカートリッジ62が供給部材に刺さってしまい、供給部材又はインクカートリッジ62内部で異なった種類のインクが混ざらないようにしている。
なお、本願において、「用紙」とは材質を紙に限定するものではなく、OHP、布、ガラス、基板などを含み、インク滴、その他の液体などが付着可能なものの意味であり、被記録媒体、記録媒体、記録紙、記録用紙などと称されるものを含む。また、画像形成、記録、印字、印写、印刷はいずれも同義語とする。
また、「画像形成装置」は、紙、糸、繊維、布帛、皮革、金属、プラスチック、ガラス、木材、セラミックス等の媒体に液体を吐出して画像形成を行う装置を意味し、また、「画像形成」とは、文字や図形等の意味を持つ画像を媒体に対して付与することだけでなく、パターン等の意味を持たない画像を媒体に付与すること(単に液滴を媒体に着弾させること)をも意味する。
また、「インク」とは、特に限定しない限り、インクと称されるものに限らず、記録液、定着処理液、液体などと称されるものなど、画像形成を行うことができるすべての液体の総称として用い、例えば、DNA試料、レジスト、パターン材料、樹脂なども含まれる。
また、「画像」とは平面的なものに限らず、立体的に形成されたものに付与された画像、また立体自体を三次元的に造形して形成された像も含まれる。
3 ガイド部材(案内部材)
4 キャリッジ
11 記録ヘッド
41 維持回復機構(メンテナンスユニット)
61 カートリッジホルダ
62 インクカートリッジ
600 インク袋(液体収容袋)
601 カートリッジケース(ケース部材)
611 ケースベース(ベース部材)
612 ケースカバー(カバー部材)
621 スナップフィット部
622 スナップフィット部挿入部
623 穴部

Claims (10)

  1. 液滴を吐出する記録ヘッドに供給する液体を収容する液体カートリッジであって、
    ケース部材と、
    前記ケース部材内に収納された液体収容部材と、を備え、
    前記ケース部材は、ベース部材と、前記ベース部材に嵌め合うカバー部材と、を有し、
    前記ベース部材と前記カバー部材とはスナップフィットで結合され、
    前記ベース部材には、前記カバー部材のスナップフィット部を外部から視認可能な穴部が設けられ、
    前記カバー部材と前記ベース部材とを相対的にスライド移動させて前記スナップフィットで結合するとき及び結合した状態で、前記ベース部材の穴部から前記スナップフィットの結合状態を視認可能である
    ことを特徴とする液体カートリッジ。
  2. 前記カバー部材の前記スナップフィット部は前記ケース部材の表面から突出していないことを特徴とする請求項1に記載の液体カートリッジ。
  3. 前記カバー部材の前記スナップフィット部は、前記ベース部材の挿入方向に向かって軸部の両側に羽根状部分を有する矢印形状をしていることを特徴とする請求項1又は2に記載の液体カートリッジ。
  4. 前記カバー部材の前記スナップフィット部の前記軸部は、根元側が先端側よりも太く形成されていることを特徴とする請求項3に記載の液体カートリッジ。
  5. 前記ベース部材には前記カバー部材の前記スナップフィット部が挿入される挿入部と、前記カバー部材の前記スナップフィット部が挿入された状態で、前記スナップフィット部の前記羽根状部分の一定量以上の広がりを規制するリブと、が設けられていることを特徴とする請求項3又は4に記載の液体カートリッジ。
  6. 液滴を吐出する記録ヘッドに供給する液体を収容する液体カートリッジであって、
    ケース部材と、
    前記ケース部材内に収納された液体収容袋と、を備え、
    前記液体収容袋には、内部の液体を外部に導出する供給口部を有する導出部材が設けられ、
    前記導出部材には、前記液体の供給方向と交差する方向に設けられた少なくとも2つの穴部又はピン部材が設けられ、
    前記ケース部材は、少なくとも、ベース部材と、前記ベース部材に嵌め合うカバー部材と、を有し、
    前記ベース部材には、前記液体収容袋の前記導出部材の前記2つの穴部又はピン部材に嵌り合うピン部材又は穴部が設けられて、
    前記導出部材の前記穴部内又は前記ピン部材に前記ベース部材の前記ピン部材又は穴部を嵌め込むことで前記液体収容袋が前記ベース部材に取付けられている
    ことを特徴とする液体カートリッジ。
  7. 前記液体収容袋を前記ベース部材に取り付けた状態で、前記液体収容袋の前記ベース部材に対する嵌め込み方向において、
    前記ベース部材の前記ピン部材又は前記穴部は、前記供給口部の中心軸の位置よりも延伸して設けられ、
    前記導出部材の前記穴部又は前記ピン部材は、前記ベース部材側から前記供給口部の中心軸の位置よりも延伸して設けられている
    ことを特徴とする請求項6に記載の液体カートリッジ。
  8. 前記導出部材は、平板状部材に前記供給口部と前記2つの穴部又はピン部材が突出して設けられ、
    前記供給口部と前記2つの穴部又はピン部材との間には補強リブが設けられている
    ことを特徴とする請求項6又は7に記載の液体カートリッジ。
  9. 前記2つの穴部の一方は丸穴であり、他方は長穴であって、
    前記液体カートリッジを装着する姿勢にしたときに、上側が前記丸穴、下側が長穴になる
    ことを特徴とする請求項6ないし8のいずれかに記載の液体カートリッジ。
  10. 請求項1ないし9のいずれかに記載の液体カートリッジを備えていることを特徴とする画像形成装置。
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