JP2011509503A - 共晶融液 - Google Patents

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Abstract

本発明は、主に常温溶融されたイオン液体を使用することに関し、電解質に関し、イオン液体の共溶融工程を含むデバイスに関し、そして、物理的及び化学的方法によって常温イオン液体を生産することに関する。常温溶融されたイオン液体は少なくとも2つの成分の塩を含み、それらの少なくとも1つは、常温では溶融されないが、他の塩と組み合わさると、常温で溶融状態になる。

Description

本発明は、一般的には、イオン液体、電解質、並びに光電子及び電気化学デバイスの分野に関する。特には、本発明は、少なくとも2つの塩成分を含む複合イオン液体に関する。本発明は、また複合イオン液体を含む光電変換デバイスに関する。
イオン液体の用語は、一般的には、有機成分を有する塩を示し、そして100℃より低い溶融温度を有する塩を示す。当該技術水準では、多くの化合物がイオン液体として用いられる。例えば、Hurley及び Wierは、一連の米国特許(US2446331号、US2446339号、及びUS2446350号)で溶媒フリーのイオン液体を開示した。これらの"常温溶融塩"は、AlCl3及びn-アルキルピリジニウムハロゲン化物の様々な塩に基づいている。近年、ピリジニウムタイプ、イミダゾリウムタイプ、又は第4級アンモニウム塩タイプの合成物質及び特性を述べ、さらには、触媒反応、合成、リチウム電池、燃料電池、太陽電池等の分野における使用を述べたものの幾つかの記述が公開されている。これらの記述の幾つかを以下に示すと、Chem. Rev.99(8)、1999、2071-83に記載されている、Welton T.のRoom-temperature molten liquids. Solvents for synthesis and catalysis、Chem. Rev.、102(10)、2002、3667-3691に記載されている、Dupont J.らのIonic Liquid (molten salt) phase organometallic catalysis、Ace.Chem. Res. 39(12)、2006、897-908に記載されている、Miaou W. S.らのIonic-liquid-supported synthesis: A novel liquid-phase strategy for organic synthesis、J Chem Technol Biotechnol、68(4)、1997、351-354に記載されている、Seddon K. R.のIonic liquids for clean technology、General、222、2001、101-117に記載されている、Gordon C. M.のNew developments in catalysis using ionic liquids, Applied Catalysis A、Catalysis Today 74、2002、157-189に記載されている、Zhao DらのIonic liquids: applications in catalysis、Chem.Comrn、23、2001、2399-2407に記載されている、Sheldon R.のCatalytic reactions in ionic liquids、Peter WasserscheidのIonic Liquids in Synthesis, 2002, Wiley, Weinheim、Ohno H.のElectrochemical Aspects of ionic liquids, 2005, Wiley, New Jersey、Rogers R.D.及びSeddon K.Rが編集した、Ionic Liquids as Green Solvents: Progress and Prospects. ACS Symposium Series 856, Washington, DC: American Chemical Society, 2003、並びに、Rogers R.及びSeddon K.Rが編集した、Ionic Liquids: Industrial Applications to Green Chemistry. ACS Symposium Series 818. Washington DC:American Chemical Society,2002がある。
イオン液体は、とりわけ、高伝導率、非常に低い蒸気圧、熱的安定性及び難燃性の特性を有するために注目を浴びている。1980年初頭に、Rajeshwarらは、電解質として例えばPyCl/AlCl3のようなイオン液体、そして光アノードとしてn- GaAs又は n-InPを用い、1.7% の効率性を有する光電気化学電池を作製した(P.Singh、K.Rajeshwar、J.DuBow、R.JobのJ.Am.Chem.Soc、102、1980、4676、P.Singh、R.Singh、K.Rajeshwar、J.DuBow、J.Electrochem.のSoc、128、1981、1724、K. Rajeshwar、P.Singh、R.Thapar、J.Electrochem.のSoc、128、1981、1750)。
1996年に、M.Gratzelらは、色素増感太陽電池の電解質として1:9の比のl-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(HMII)(高粘度)とl-エチル-3-メチルイミダゾリウムトリフラート(EMItriflate)(低粘度)との混合物を用いた。そして、電力変換効率は0.5%より低かった(N. Papageorgiou、Y. Athanassov、M. Armand、P. Bonhote、H.Pettersson、A. Azam、M. GratzelのInorg.Chem、35、1996、1168)。2001年に、Matsumotoらは、色素増感太陽電池の電解質としてEMIF(HF)2.3(超低粘度)とDMHIIとのイオン液体の混合物を用いた。電力変換効率は2.1%であった(H. Matsumoto、T.Matsuda、T.Tsuda、R.Hagiwara、Y.Ito、Y.MiyazakiのChem.Lett.、26、2001)。
2002年に、M.Gratzelらは色素増感太陽電池の電解質としてl-プロピル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(PMII)を用いた。電力変換効率は5.3%であった(P.Wang、S.M.Zakeeruddin、I.Exnar、M.GratzelのChem.Commun、2972)。これらの結果は、色素増感太陽電池におけるイオン液体の使用についての成功を意味した。
本発明は、改良された特性、例えば、伝導率、流動性、溶融温度及び/又はその他特性を有する新規なイオン液体を提供することを目的とし、そして、その新規なイオン液体は、そのイオン液体が利用されるシステム、デバイス及び/又はプロセスの改良に貢献する。
例えば、低い溶融温度、好ましくは、常温(25℃)程度又は常温(25℃)より低温を有し、及び/又は液体(溶融された)状態で高伝導率を有するイオン液体を提供することを目的とする。
特には、電解質、溶媒、滑剤、及び触媒として有用であるイオン液体を生産することを目的とする。
光電子及び/又は電気化学デバイスに関しては、本発明は、それらのデバイスに利用されることが可能であって、デバイスの特性を改良するイオン液体を提供することを目的とする。
例えば、光電変換デバイスに関しては、そのデバイスに利用されることが可能であって、改良された短絡回路光電流密度(Joc)、開回路電圧(Voc)、曲線因子(FF)及び/又は光電変換(η)をもたらし、及び/又はそのデバイスの長期安定性に貢献するイオン液体を提供することを目的とする。
さらに、本発明の目的は、高伝導率を有する常温溶融イオン液体を提供することであり、イミダゾリウム誘導体に基づいたイオン液体を提供することであり、及び/又はイオン液体を生産するための簡易な方法を提供することである。
本発明者等は、2つ以上の塩成分を含む複合イオン液体を提供する。注目すべきは、複合イオン液体は改良された特性を有する。特に、これらの複合イオン液体に基づいて、改良された特性を有する光電子及び/又は電気化学デバイスが得られる。
本発明は、第一の態様において、複合イオン液体を提供する。イオン液体は2成分、3成分、4成分等のイオン液体でよく、2つ、3つ、4つ又は5つ以上の塩成分を含んでよい。塩成分はイオン液体であることが好ましい。
したがって、1つの態様においては、本発明は、2つ以上の塩成分を含む複合イオン液体を提供し、イオン液体の少なくとも1つの溶融温度が、複合イオン液体の溶融温度より高温である。
別の態様においては、本発明は、2つ以上の塩成分を含む複合イオン液体を提供し、複合イオン液体の溶融温度が、少なくとも2つの塩成分の溶融温度より低温である。
1つの態様においては、本発明は、2つ以上の塩成分を含む複合イオン液体を提供し、少なくとも1つの塩成分の溶融温度が常温(25℃)より高温である。
1つの態様においては、本発明は、2つ以上の塩成分を含む複合イオン液体を提供し、複合イオン液体の溶融温度が常温(25℃)と等温であるか、又は常温(25℃)より低温である。
更に他の態様によると、本発明は、複合イオン液体を含むか、及び/又は複合イオン液体に基づくか、又は複合イオン液体から成る電解質に関し、複合イオン液体を含む、電気化学及び/又は光電子デバイスに関し、そして複合イオン液体を含む光電変換デバイスに関する。
本発明の更なる態様及び好ましい実施形態は、添付の特許請求の範囲中に提示される。
本発明は様々な利点を提供する。まず、本発明の全ての化合物は塩としての特性を有し、有機溶媒中に非常に容易に溶解され得る。
公知のイオン液体と比較して、本発明の複合イオン液体は、驚くべきことに、低い溶融温度を有する。その上、複合イオン液体は良好な安定性を有する。複合イオン液体は常温で保存され得る。
本発明のイオン液体は、高収率(通常80%超、好ましくは90%超)で容易に生産され得る。そして、その生産のための原材料は、容易に入手可能である。
本発明のイオン液体は、様々な合成反応又は触媒反応の溶媒として使用され得る。例えば、イオン液体は、非水性の極性種、相移動触媒及び/又は均一又は不均一な触媒作用を起こす媒体として使用され得る。
過去のリサーチは、色素増感太陽電池の電解質システムとして、高濃度の電気活性なヨードと共に、アニオン及び小さなサイズのカチオンを使用する傾向があることを示している。
一般的には、イオン成分のサイズが小さければ小さいほど、塩/イオン液体の溶融温度は高くなる。溶融温度が常温より高温である場合、たとえ、様々な態様において多くの優れた特性を有していたとしても、そのイオン液体を広範囲にわたって利用することはできない。本発明のイミダゾリウムタイプの複合イオン液体は小さなサイズのイオンに基づくもであり、結果として、不揮発性、かつ、低粘性のイオン液体電解質の成功をもたらす。本発明のイオン液体に基づいた電解質を使用した光電変換デバイス、特には色素増感太陽電池は、7.1%〜8.2%の電力変換効率を達成し、その高いレベルはイオン液体に基づいた色素増感太陽電池を用いて達成した。
図1は、温度(0-1000C)の関数として一連のイミダゾリウムタイプのイオン液体の伝導率を示す。図中の用語の意味は、 a:l-ヘキシル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物物(HMII)、 b:l-ブチル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(BMII)、 c:l-プロピル-3-methyイミダゾリウムヨウ化物物(PMII)、 d:l-エチル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(EMII)、 e:1、3-ジメチルイミダゾリウムヨウ化物(DMII)、 f:l-アリル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(AMII)、 g:1:1であるモル比のEMII及びDMIIに基づいた本発明による複合イオン液体、 h:1:1:1であるモル比のEMII、DMII及びAMIIに基づいた本発明による複合イオン液体、である。
図2は、実施例7の色素増感太陽電池のJ-V座標のグラフであり、色素増感太陽電池は本発明にしたがった3成分のイオン液体(DMII、EMII及びAMII)を含む。その結果がグラフに示される。7.1%の電力変換効率が得られる。
図3は実施例8の色素増感太陽電池のJ-V座標のグラフであり、色素増感太陽電池は本発明にしたがった3成分のイオン液体(DMII、EMII、EMINCS)を含む。その結果がグラフに示される。7.6%の電力変換効率が得られる。
図4は実施例9の色素増感太陽電池のJ-V座標のグラフであり、色素増感太陽電池は本発明にしたがった3成分のイオン液体(DMII、EMII、EMITCB)を含む。その結果がグラフに示される。8.2%の電力変換効率が得られる。
本発明の複合イオン液体は2成分以上の塩を含む。本明細書のために、用語"含む(comprising)"、及び"含む(comprise)"は、"とりわけ、含む(Including)"を意味する。これらの用語は、"〜のみから成る(consist only of)"を意味する意図ではない。
好ましい実施形態によると、複合イオン液体の少なくとも1つの成分の塩はイオン液体自身である。用語の一般的に用いられる定義によると、"イオン液体"は、100℃で液体である塩である。
ある材料が測定可能な任意の液体特性を有するならば、特には、その材料が、(固形物の対語としての)流体及び測定可能な任意の粘度の特性を有するならば、その材料は液体と考えられる。好ましい実施形態によると、材料が、20OOOcPs(センチポイズ)以下の粘度、好ましくは1500OcPs以下の粘度、より好ましくは1OOOOcPs以下の粘度を有するならば、その材料は液体として考えられる。用語"溶融されたもの"及び"共溶融されたもの"もまた本明細書で定義されるように"液体"を表す。液体の用語はガス状の状態を表さない。
好ましい実施形態によると、本発明のイオン液体の少なくとも1つの成分の塩の溶融温度は常温より高い。用語"常温"は25℃の温度を表す。
好ましい実施形態によると、本発明の複合イオン液体自身は常温で液体である。
好ましい実施形態によると、複合イオン液体に含まれる成分の塩の1つ、2つ、3つ、4つ、一部分又は全てはイオン液体である。
好ましい実施形態によると、本発明は常温溶融の複合イオン液体に関し、(1)常温溶融されたイオン液体は少なくとも2つの塩成分を含み、それらの塩成分は同じカチオン又は同じアニオンを有することを特徴とし、(2)常温溶融のイオン液体の溶融温度は常温であるか又は常温より低く、少なくとも2つの塩成分のうち少なくとも1つの溶融温度は常温より高いことを特徴とする。
実施形態によると、複合イオン液体の2つ以上の塩成分は同一のアニオン又は同一のカチオンを含む。
実施形態によると、本発明の複合イオン液体の1つ、2つ又は3つ以上の塩成分はカチオンを含み、カチオンは、N+、P+、C+、S+及びそれらの組み合わせの群から選択される少なくとも1つの荷電原子を含む有機化合物から独立に選択され、有機化合物は炭化水素であり、その炭化水素は適宜置換されて適宜1つ以上のヘテロ原子を含み、荷電原子がヘテロ原子であるならば、1つ以上の更なるヘテロ原子を含む。好ましいヘテロ原子は、O、N、S、P、及びF、Cl、Br、Iのようなハロゲンを含む。有機化合物は、正に帯電した窒素原子(N+)を含み、そして適宜、1つ以上の更なるヘテロ原子を含む炭化水素であり、言い換えると、荷電原子(N+、P+、C+、S+)がヘテロ原子である場合には、カチオンは少なくとも1つヘテロ原子を含み、又は荷電原子がヘテロ原子(C+)でない場合には、カチオンは0、1つ若しくは2つ以上のヘテロ原子を含む。
実施形態によると、複合イオン液体の1つ、2つ、3つ、4つ又は5つ以上のカチオンは、1-100の炭素原子と、0-20、好ましくは1-10のヘテロ原子とを含む炭化水素から選択される。より好ましい実施形態によると、複合イオン液体の1つ、2つ、3つ、4つ又は5つ以上のカチオンは、1-25の炭素原子と、0-10、好ましくは1-5のヘテロ原子とを含む炭化水素から選択される。更に好ましい実施形態によると、複合イオン液体の1つ、2つ、3つ又は4つ以上のカチオンは、1-10の炭素原子と、1-5のヘテロ原子とを含む炭化水素から選択される。小さなサイズのイオン成分を有することの有利な点は上記で述べられた。
実施形態によると、塩成分のカチオンは、以下の構造式で示される化合物から独立に選択される。
Figure 2011509503
式中、
1)Rは独立に、
H(ただし、ヘテロ原子に結合している少なくとも1つのRはHでない。)、
1-20の炭素原子を含有する直鎖アルキル又は分岐アルキル、
2-20の炭素原子と1つ以上の二重結合とを含有する直鎖アルケニル又は分岐アルケニル、
2-20の炭素原子と1つ以上の三重結合とを含有する直鎖アルキニル又は分岐アルキニル、
3-7の炭素原子を含有する飽和、部分飽和又は完全不飽和の環状アルキル、
それぞれのRがヘテロ原子に結合されていないという条件で、ハロゲン、特にはF又はCl、
それぞれのRが正電荷によってヘテロ原子に結合されていなく、かつ、少なくとも1つのRがNO2ではないという条件で-NO2、及び
それぞれのRが正電荷によってヘテロ原子に結合されていなく、かつ、少なくとも1つのRがCNではないという条件で-CN、
から選択される。
(2)個々のRは様々な場合において同一又は異なり、
2つ以上のRは1つ以上の単結合及び/又は二重結合によって互いに結合されてよく、
少なくとも1つのRがハロゲン化されていないという条件で、1つ以上のRは、ハロゲン特には、-F若しくは-Clによって部分的に若しくは完全に水素が置換されるか、又は-CN若しくは-NO2によって部分的に置換される。
Rの1つ若しくは2つの炭素原子はヘテロ原子によって置換されるか、又は-O-、C(O)-、C(O)O-、-S-、-S(O)-、-SO2-、-S(O)2O-、-N=、-P=、-NR'-、-PR'-、-P(O)(OR')-、-P(O)(OR')O-、-P(O)(NR'R')-、-P(O)(NR'R')O-、-P(O)(NR'R')NR'-、-S(O)NR'-若しくは-S(O)2NR'-から選択される。
式中、R'は、H、1-6の炭素原子を含有する非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のアルキル、又は非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のフェニルである。
有機カチオンの2つ以上のRは互いに結合してよく、結果として上記で示された有機カチオンの構造に結合する環を形成する。このような方法で、例えば、環状化合物、ビシクロ化合物及び/又はポリシクロ化合物を得ることができる。
Rを完全にハロゲン化しようとしても、少なくとも1つのRは完全にはハロゲン化されない。言い換えると、必ずしも全てのRが完全にハロゲン化されない。
複合イオン液体の有機カチオンの好ましい置換基は、独立に、-F、-Cl、-Br、-I、-CH3、-C2H5、-C3H7、-CH(CH3)2、-C4H9、-C(CH3)3、-C5H11、-C6H13、-C7H15、-CsH17、-C9H19、-C10H21、-C12H25、-C2OH4I、-OCH3、-OCH(CH3)2、-CH2OCH3、-C2H4OCH(CH3)2、-SCH3、-SCH(CH3)2、-C2H4SC2H5、- C2H4SCH(CH3)2、-S(O)CH3、-SO2CH3、-SO2C2H5、-SO2C3H7、-SO2CH(CH3)2、-CH2SO2CH3、-OSO2CH3、-OSO2CF3、-CH2NHC2H5、-N(CH3)C3H5、-N(CH3)CF3、-0-C4H8-O-C4H9、-S-C2H4-N(C4H9)、-OCF3、-S(O)CF3、-SO2CF3、-CF3、-C2F5、-C3F7、-C4F9、-C(CF3)3、-CF2SO2CF3、-C2F4N(C2F5)C2F5、-CF=CF2、-C(CF3)=CFCF3、-CF2CF=CFCF3、-CF=CFN(CF3)CF3、-CFH2、-CHF2、-CH2CF3、-C2F2H3、-C3FH6、-CH2C3F7、-C(CFH2)3、-CHO、-C(O)OH、-CHC(O)OH、-CH2C(O)C2H5、-CH2C(O)OCH3、-CH2C(O)OC2H5、-C(O)CH3、-C(O)OCH3、並びに以下の構造式で示される化合物群から選択される。
Figure 2011509503
Figure 2011509503
好ましい実施形態によると、本発明の塩成分の有機カチオンは以下の構造式で示される群から選択される。
Figure 2011509503
好ましい実施形態によると、塩成分のアニオンは、独立に、以下の化学式で示されるアニオンから選択される。
Figure 2011509503
式中、nは1-20の整数値であり、mはO、1、2、又は3であり、yはO、 1、 2、 3又は4であり、zはO、1、2、又は3である。
1)RF及びRF'は、
1-20の炭素原子を含有する完全にフッ素化されたアルキル(ただし、RF'はトリフルオロメチルを含まない。)、
2-20の炭素原子及び1つ以上の二重結合を含有する完全にフッ素化されたアルケニル、
完全にフッ素化されたフェニル、又は
飽和、部分不飽和及び/若しくは完全に不飽和のシクロアルキルから選択され、
シクロアルキルはペルフルオロアルキルによって置換されてもよい。
2)アニオン中に2つ以上のRF又はRF'が存在する場合には、RF又はRF'は1つ以上の単結合若しくは二重結合によって互いに結合されてよく、環状、二環状又多環状構造を形成してよい。
3)ヘテロ原子に対してα位ではない、置換基RF又はRF'の1つの炭素原子又は2つの隣接しない炭素原子は、-O-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-SO2-、-N=、-N=N-、-NR'-、-PR'-及び-P(O)R'-から選択される原子及び/又は原子団によって置換されてもよいし、又はR'-0-SO2-又はR'-O-C(O)-の末端基を有してもよい、そしてR'は、1-6の炭素原子を含有する非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のアルキル、3-7の炭素原子を含有する飽和若しくは部分飽和の環状アルキル基、無置換若しくは置換のフェニル、又は無置換若しくは置換のヘテロ環を表す。
4)RF及びRF'を含む2つ以上のアニオンは、共通のRF又はRF'によって互いに結合されてよく、それによって、上記で示されたように、負電荷の2つのアニオンを含む単一分子を形成する。
5)置換基RF又はRF'は、2つの原子、2つのラジカル、又は-SO2X'、-O-、-SO2-、及び-NR'から選択される末端基を有してよく、原子、ラジカル又は末端基はα位に存在しなく、これらの2つは互いに結合しなく、 R'は1-6の炭素原子を含有する非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のアルキルであるか、3-7の炭素原子を含有する置換若しくは無置換のシクロアルキルであるか、置換若しくは無置換のフェニルであるか、又は置換若しくは無置換のヘテロ環であり、X'はF、Cl、又はBrである。
好ましい実施形態によると、本発明の複合イオン液体の塩成分中のアニオンの置換基RF及び/又は RF'は-CF3、-C2F5、-C3F7、-C4F9、-C(CF3)3、-CF2N(CF3) CF3、-CF2OCF3、-CF2S(O)CF3、-CF2SO2CF3、-C2F4N(C2F5)C2F5、-CF=CF2、-C(CF3)=CFCF3、-CF2CF=CFCF3、-CF=CFN(CF3)CF3、-CF2SO2F、-C(CF3) =CFCF3、-CF2CF =CFCF3、及び/又は -CF=CFN(CF3)CF3から選択される。RF'がペンタフルオロエチル(-CF2CF3)、ヘプタ-フルオロプロピル (-CF2CF2CF3)、又はノニルフルオロブチル(- CF2CF2CF2CF3)であることが好ましい。
6)塩成分のアニオンの置換基R1は、独立に、
H(ただし、ヘテロ原子に結合している少なくとも1つのR1はHでない。)、
1-20の炭素原子を含有する直鎖アルキル、
2-20の炭素原子と1つ以上の二重結合とを含有するアルケニル(そのアルケニルは直鎖でもよいし、又は分岐でもよい。R1がアルケニル置換基である例は、プロペニル、2若しくは3-ブテニル、イソブテニル、二級ブテニル、 ペンテニル、イソペンテン、ヘキセニル、ヘプテニル、-C9H17、-C10H19〜-C20H39である。R1がアリル、ブテニル、イソブテニル又は二級ブテニルであることが好ましい。)
2-20の炭素原子と1つ以上の三重結合とを含有するアルキニル(分岐でも直鎖でもよい、そのようなアルキニルの好ましい例は、 include アセテニル、プロピニル、 ブチルアルキニル、ペンタアルキニル、ヘキサアルキニル、ヘプタアルキニル、-C9H15、又は-C10H17〜-C20H37である。最も好ましいアルキニル置換基R1は、アセテニル、1又は2-プロピニル、2又は3-ブチルアルキニル、4-ペンタアルキニル、3-ペンタアルキニル及びヘキサアルキニルである。)、及び
3-7の炭素原子を含有する飽和、部分飽和又は完全不飽和の環状アルキル基(その環状アルキル基は、1-6の炭素原子を含有するアルキルによって更に置換されてもよい。)
から選択される。R1はCN、SCN、SeCN、NO2及び/又はハロゲンによって部分的に置換されてもよく、そのハロゲンはF、Cl、Br、又はIである。
7)ヘテロ原子に対してα位ではない、置換基のR1の1つの炭素原子又は2つの隣接しない炭素原子は、-O-、-C(O)-、-C (O)O-、-S-、-S(O)-、-SO2-、-SO3-、-N=、-N=N-、-NR'-、-PR'-、-P(O)R'-、-P(O)R'O-、PR'2=N-、-C(O)NH-、-C(O)NR'-、-SO2NH-又は-SO2NR'-から選択される原子及び/又は原子団によって置換されてもよく、そしてR'は、1-6の炭素原子を含有する非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のアルキル、3-7の炭素原子を含有する飽和若しくは部分飽和の環状アルキル基、無置換若しくは置換のフェニル、又は無置換若しくは置換のヘテロ環を表す。
本発明の複合イオン液体のアニオンは、I-、Br-、N(SO2CF3)2 -、N(CN)2 -、[BF4]-、[PF6]-、CF3COO-、[B(CN)4]-、[C(CN)3]-又は[BF3CF3]-から選択されることがより好ましい。
好ましい実施形態によると、本発明の複合イオン液体の塩成分の少なくとも1つは、下記の式(I)で示されるカチオンを含む。
Figure 2011509503
式中、R2及びR3は、互いに独立に、Cl-ClOアルキル、好ましくはC1-C4アルキル及びC2-C10アルケニルから選択され、そのアルキル及びアルケニルは直鎖でもよいし、又は少なくとも3つの炭素を含むならば、分岐若しくは環状でもよく、そして部分又は全体にハロゲン化されてもよい。
好ましい実施形態によると、そのアルキルはC1-C4アルキルであり、好ましくはC1-C3アルキルであり、そのアルケニルはC2-C4アルケニルであり、好ましくはC2-C3アルケニルである。
好ましい実施形態によると、本発明の複合イオン液体は異なる2つのカチオンを含み、それらの2つのカチオンは、独立に、上記で定義したような置換イミダゾリウム化合物、及び/又は式(I)の化合物から選択される。
好ましい実施形態によると、本発明の複合イオン液体は、l-エチル-3-メチルイミダゾリウム(EMII)、1、3-ジメチルイミダゾリウム(DMII)、l-プロピル-3-メチルイミダゾリウム(PMII)、及びl-アリル-3-メチルイミダゾリウム(AMII)から選択される1つ以上のカチオンを含む。
好ましい実施形態によると、本発明の複合イオン液体はヨウ化物(I-)、テトラシアノボレート([B(CN)4]-)及びチオシアネート(NCS-)から選択される1つ以上のアニオンを含む。
本発明は、本発明の複合イオン液体を生産するための方法を更に提供する。
態様において、本発明は、複合イオン液体を生産するための方法を提供し、その方法は、1つ以上の塩成分を他のもう1つの塩成分を含有する純粋系に導入する工程を含み、系のエントロピーを増加させて溶融温度を下げる。このことは、また"共溶融"として表されて、その共溶融は系のエントロピーの増加から生じる。
以下に、変換処理のための関係式を示す。
Figure 2011509503
式中、ΔGはGibbs自由エネルギーの変化を示し、ΔHはエンタルピーの変化であり、ΔSはエントロピーの変化であり、Tはケルビン温度である。溶融処理に対して、ΔG=0であるので、ΔH =TfusΔS、Tfusは溶融温度である。理論によって縛られたくないところ、いくつかのタイプのイオン液体は混合されると考えられる。エントロピーは相当に増大し、その結果、ΔSの増加につながる。系に対して、ΔH>0であるが、エンタルピーの変化はエントロピーの変化よりも小さい。Tfus=ΔH/ΔSであるので、溶融温度は降下する。
他の態様によると、イオン液体は塩成分を混合して加熱することによって得られてよい。
溶媒気化(又は蒸発)の方法によると、少なくとも1つの塩成分は溶媒中に溶解される。全ての塩成分が溶媒中に容易に溶解されることが好ましい。溶媒が、低沸点、 例えば150℃以下を有することが好ましい。溶媒が(容易に蒸発され得る)揮発性であることが好ましい。適切な溶媒が、例えば、メタノール、シアン化メチルのようなアルコール、及び水から選択されてよい。
実施形態によると、加熱、乾燥及び/又は蒸発の工程を含む全ての生産方法において、加熱、乾燥及び/又は蒸発の工程の各々は任意の塩成分の分解温度より低い温度を維持しながら実施される。
好ましい実施形態によると、生産方法は、少なくとも部分的には密閉容器中で実施される。実施形態によると、その生産方法は保護雰囲気下で実施される。
本発明は、本発明の複合イオン液体を含む電解質を提供する。
例えば、電解質は、2成分、3成分、4成分又は5成分の電解質のイオン液体電解質であり、その電解質は2、3、4、又は5つの塩成分、好ましくはイオン液体を含み、結果としてイオン液体をもたらす。勿論、電解質は6つ以上の塩成分を含んでもよい。
本発明の電解質は様々な用途を有する。例えば、本発明の電解質は光電子及び/又は電気化学デバイスで用いられてよい。光電子及び/又は電気化学デバイスは、例えば、光電池、電気化学的電池のような光電変換デバイスでよく、さらに、例えばリチウムイオン電池、二重層コンデンサー、発光素子、エレクトロクロミック若しくはフォト-エレクトロクロミックデバイス、電気化学センサー及び/又はバイオセンサーでもよい。電気化学デバイスは電気化学ディスプレー又は、例えばスーパーコンデンサーのような電気化学コンデンサーでよい。
好ましい実施形態によると、本発明のデバイスは光電池であり、例えば色素増感の光(太陽)電池(DSSC)である。
例えば、色素増感の光電池は、光電極、対電極、及び光電極と対電極との間に電解質又は電荷移動材料を含み、そして増感色素が、対電極に向いた面であって光電極の表面に吸収される。
好ましくは、光電極は半導体材料のナノ結晶性の多孔性層を含み、その多孔性層は、20超の粗さ係数、好ましくは200超の粗さ係数、より好ましくは1000超の粗さ係数によって特徴付けられる。好ましくは、光電極は光アノードである。好ましくは、光電極及び対電極は、例えば透明なガラス又はプラスチックのような支持基板に提供され、それらの少なくとも1つは透明である。
本発明の光電池に適する電極(光電極及び対電極)材料は、EP1507307号、WO2006/010290号、WO2007/093961号、及び更に多数の文献に開示される。典型的な光アノード材料は、Si、TiO2、SnO2、Fe2O3、WO3、ZnO、Nb2O5、CdS、ZnS、PbS、Bi2S3、CdSe、GaP、InP、GaAs、CdTe、CuInS2、及び/又はCuInSe2の群から選択される材料に基づいた半導体を含む。上記の文献において、そのようなデバイスを生産することも開示される。EP1507307号の図1において、本発明のデバイスの可能性のある構造の実施形態が開示される。ページ8の10行〜ページ9の51行に、本発明に包含されるデバイスの生産についての一般的な情報と適切な材料とが開示される。これらの記述は、参照することによって明示的、かつ、全体的に本明細書に組み込まれる。勿論、本発明は、これらの文献に開示されたデバイスに制限されるべきではない。
色素増感の太陽電池の電解質は添加剤を更に含む。そのような添加剤は塩の形態又は中性化合物として添加されてよい。下記の実施例7-9の太陽電池において、幾つかの典型的な添加剤が電解質に加えられる。
本発明は下記の実施例によって実証されるが、実施例は本発明の範囲を制限する意図ではない。
実施例
実施例1:イオン液体、特に本発明の複合イオン液体の物理的特性
1.様々なイオン液体の伝導率
種々のイオン液体a-hの伝導率が図1に示される。伝導率は、用いられる中古の導電率計のユーザーマニュアルに記述されている標準的な方法にしたがって測定され、その導電率計は、French Radiometer-Analytical社のCDM210タイプの導電率計であり、用いられる電極はCDC-749タイプである。
高温域における、d(溶融温度90℃-92℃)、e(溶融温度78℃-80℃)、及びf(溶融温度58℃-60℃)の伝導率の全ては、a、 b、及びcの伝導率を上回っている。これらのイオン液体は高い溶融温度のために色素増感の太陽電池においては好ましくない。
dとeとのモル比が1:1である混合物は複合イオン液体gと成り、その複合イオン液体gは、d及びeと同様な伝導率を有するにもかかわらず、gの溶融温度は45-47℃まで降下する。
dとeとfとのモル比を維持しながら、fをgに組み込むことは複合イオン液体hと成り、その複合イオン液体hは、3成分の共溶融物であり、高伝導率、かつ、低粘度を備えた常温溶融イオン液体であり、揮発性ではない。
2.温度を上昇させた時の複合イオン液体の粘度
異なる温度における、複合イオン液体hの粘度が下記の表1に示される。粘度は、Brookfield社のLVDV-II+Pro粘度計を用い、そしてその粘度計のオリジナルマニュアルに記述されている標準的な方法を用いて決定される。
Figure 2011509503
3.温度を上昇させた時の複合イオン液体の密度
異なる温度における、複合イオン液体hの密度が下記の表2に示される。密度は、Anton Paar社のDMA-35Nタイプの密度計を用い、そしてその密度計のオリジナルマニュアルに記述されている標準的な方法を用いて決定される。
Figure 2011509503
実施例2:加熱による本発明の複合イオン液体の生産
1、3-ジメチルイミダゾリウムヨウ化物(DMII)、l-エチル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(EMII)及び1-アリル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(AMII)は、カチオン性イミダゾリウム誘導体に基づいたイオン液体であり、それら全ては常温で固体である。
20mmolの各々のイオン液体を1つの容器中で混合し、攪拌しながら、20-40分間、100-150℃まで加熱する。この方法で、塩成分の全てを溶融して均一に分散し、そして、常温(RT、25℃)で溶融された(液体)、3成分イオン液体を得る。
実施例3:溶媒蒸発による本発明のイオン液体の生産
10mmolのS-エチルテトラヒドロチオフェニウムヨウ化物(溶融温度80℃)を、20mlアルコールに溶解し、続いて20mmolのS-エチル-テトラヒドロチオフェニウムジシアナミドを添加する。その混合物を数時間攪拌し、真空下で、ロータリーエバボレーター中でエタノール溶媒を蒸発させ、2成分の常温共溶融イオン液体を得た。
実施例4:機械的な粉砕による本発明のイオン液体の生産
10mmolのヨウ化ジエチル-メチル-スルホニウム(35℃の溶融温度を有する)、及び30mmolのジエチルメチルスルホニウムジシアナミドを乳鉢に入れて、全ての固体が消失するまで砕く。この方法で、2成分のスルホニウム塩タイプのイオン液体が得られて、常温(25℃)で液体である。
実施例5:超音波処理による本発明のイオン液体の生産
15mmolの1、3-ジメチルイミダゾリウムヨウ化物(RTで固体である。)、15mmolのl-エチル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(RTで固体である。)、及び20mmolのl-エチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアネート(RTで固体である。)を添加し、混合する。得られた混合物を、200Wのパワーで、超音波デバイスで15-20分間、超音波して全ての固体を完全に溶融する。この方法で、常温(25℃)で液体である、3成分のイミダゾリウムタイプの共溶融のイオン液体を得る。
実施例6:直接合成による本発明のイオン液体の生産
Ar雰囲気下で攪拌しながら、60mmolのヨードエタンを25mmolのN-メチル-イミダゾール及び25mmolのテトラヒドロチオフェンの混合物に添加し、その反応混合物を、一晩、攪拌しながら還流した。この後、その反応混合物を常温まで冷却して、反応混合物に水を加えた。この水溶液に、ジクロロメタンを添加して、3回抽出して未反応物を取り除いた。その後、水をロータリーエバボレーター中で蒸発させ、2成分のイオン液体を得た。そのイオン液体は常温で液体であった。
実施例7:本発明のイオン液体を用いた色素増感太陽電池の生産
まず、20nmサイズのTiO2粒子の7μm厚のフイルムが、フッ素ドープSnO2の導電性ガラス電極にプリントされて、さらに400nmサイズの光散乱アナスタス(anastase)粒子の5nm厚層によってコーティングされた。アセトニトリル及びt-ブチルアルコール(1:1、v/v)中に300μMのZ907Na色素と300mMの3-フェニルプロピオン酸を含有する溶液に、12時間常温で焼結電極を含浸した。デバイスの製造の詳細については、J.Phys.Chem.B.、107、2003、14336に記載されている、P. Wangらの刊行物である、Enhance the Performance of Dye-Sensitized Solar Cells by Co-grafting Amphiphilic Sensitizer and Hexadecylmalonicacid on TiO2 Nanocrystalsに述べられている。Z907色素については、J.Am.Chem.Soc.127、2005、6850に記載されている、P. Wangらの刊行物である、Charge separation and efficient Light Energy in Sensitized Solar cells Based on Binary Ionic Liquids、及びChem. Mater.16、2004、2694-2696に記載されている、P. Wang ら A Binary Ionic Liquid Electrolyte to Achieve ≧7% Power Conversionin Dye-Solar Cellsに開示されている。
電解質として、次の成分に基づいた組成物が用いられた。
1、3-ジメチルイミダゾリウムヨウ化物(DMII);
l-エチル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(EMII);
l-アリル-3-メチルヨウ化物(AMII);
ヨード(I2);
N-ブチルベンゾイミダゾール(NBB、添加剤);
グアニジンチオシアネート(添加剤)。
これらの成分を、8:8:8:1:2:0.4のモル比で添加した。対電極として、J. Am. Chem. Soc. 126、2004、7164に記載されている、P. Wangらの文献である、A Solvent-Free,SeCN7( SeCN)3 - Based Ionic liquid Electrolyte for High-Efficiency Dye-Sensitized Nanocrystalline Solar Cellに開示されているように、ナノサイズの白金でコーチィングされたガラス電極を用いる。以上から、デバイスを組み立てる。
lOOmW/cm2の光強度の標準的なAM1.5 G(太陽光)のシミュレーションに太陽電池を曝露して、デバイスの特性を調べる。
図2は、デバイスの光電流の密度−電圧(J-V)特性を示す。短絡回路電流(Jsc)は13.26mA/cm2、開回路光電圧(Voc)は712.62mVであり、曲線因子(ff)は0.75であり、電力変換効率は7.1%である。この電力変換効率は、溶媒フリーのPMIIに基づいたイオン液体電解質に対して従来報告された6%の電力変換効率よりは非常に高い。注目すべきは、単純なイミダゾリウムヨウ化物から成る、この3成分の電解質は、比較的高価なイオン液体を含有する従来報告された溶媒フリーの電解質と同程度の効率性を示した。
実施例8: 本発明のイオン液体を用いた色素増感太陽電池の生産
実施例7に示された方法にしたがって、デバイスが更に生産され、異なるところは電解質組成物だけであり、それらの電解質組成物は下記に示される。
1、3-ジメチルイミダゾリウムヨウ化物(DMII);
l-エチル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(EMII);
l-エチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアネート(EMI NCS);
ヨード(I2);
N-ブチルベンゾイミダゾール(NBB、添加剤);
グアニジンチオシアネート(添加剤)。
これらの成分を、6:6:8:l:l:0.2のモル比で添加した。
そのデバイスを、実施例7と同様な条件下で試験をした。
図3は、この太陽電池で得られた特性を示す。すなわち、Jscは13.22 mA/cm2であり、開回路光電圧(Voc)は743.13mVであり、曲線因子(ff)は0.774であり、電力変換効率は7.6%である。
実施例9: 本発明のイオン液体を用いた色素増感太陽電池の製造
実施例7に示された方法にしたがって、デバイスが更に生産され、異なるところは電解質組成物だけであり、それらの電解質組成物は下記に示される。
1、3-ジメチルイミダゾリウムヨウ化物(DMII);
l-エチル-3-メチルイミダゾリウムヨウ化物(EMII);
l-エチル-3-メチルイミダゾリウムテトラカーボネート(EMITCB);
ヨード(I2);
N-ブチルベンゾイミダゾール(NBB、添加剤);
グアニジンチオシアネート(添加剤)。
これらの成分を、12:12:16:1.67:3.33:0.67のモル比で添加した。
そのデバイスを、実施例7と同様な条件下で試験をした。
図4は、この太陽電池で得られた特性を示す。すなわち、Jscは14.26mA/cm2であり、開回路光電圧(Voc)は741mVであり、曲線因子(ff)は0.774であり、ηは8.2%である。AM1.5Gの太陽光下で、そのような高い電力変換効率が、溶媒フリーの電解質を備える色素増感太陽電池に対して初めて得られる。特に注目すべきは、PMIIをだけを変更することによって、増感剤又はチタニアフイルムを変更することなく、DMII及びEMIIの共晶融液による常温イオン液体が太陽光発電性能の17%の増加をもたらす。
図5はこのデバイスの光電流作用スペクトルを示す。光電変換効率(IPCEs)は、460〜650nmの幅広いスペクトル範囲で60%を超え、540nmで約81%の最大値に到達する。標準的なAM1.5の太陽放射でこの曲線の重なり積分から、14.30mA/cm2の短絡回路電流(Jsc)が計算され、その計算値は、測定された光電流値と極めてよく一致している。このことは、使用した模擬実験とAM1.5の太陽放射との間に不一致がないことを裏付け、8.2%の変換効率が、実に通常的な報告状況であることを表す。

Claims (26)

  1. 電解質を含む、光電子及び/又は電気化学デバイスであって、該電解質が請求項2から12のいずれか1項に記載の複合イオン液体を含む、デバイス。
  2. 2つ以上の塩成分を含む複合イオン液体であって、該塩成分の少なくとも1つの溶融温度が常温(25℃)よりも高温である、複合イオン液体。
  3. 常温で液体である、請求項2に記載の複合イオン液体。
  4. 前記塩成分がイオン液体である、請求項2から3のいずれか1項に記載の複合イオン液体。
  5. 前記塩成分の1つ、2つ又は3つ以上がカチオンを含み、該カチオンが、N+、P+、C+、S+、及びそれらの組み合わせの群から選択される少なくとも1つの荷電原子を含む有機化合物から独立に選択され、該有機化合物が、適宜1つ以上のヘテロ原子を含む、請求項2から4のいずれか1項に記載の複合イオン液体。
  6. 前記塩成分の前記カチオンが、独立に、次の化学構造式で示されるカチオンから選択される、請求項2から5のいずれか1項に記載の複合イオン液体。
    Figure 2011509503
    該式中、
    1)Rは独立に、
    H(ただし、ヘテロ原子に結合している少なくとも1つのRはHでない。)、
    1-20の炭素原子を含有する直鎖アルキル又は分岐アルキル、
    2-20の炭素原子と1つ以上の二重結合とを含有する直鎖アルケニル又は分岐アルケニル、
    2-20の炭素原子と1つ以上の三重結合とを含有する直鎖アルキニル又は分岐アルキニル、
    3-7の炭素原子を含有する飽和、部分飽和又は完全不飽和の環状アルキル、
    それぞれのRがヘテロ原子に結合されていないという条件で、ハロゲン、特にはF又はCl、
    それぞれのRが正電荷によってヘテロ原子に結合されていなく、かつ、少なくとも1つのRがNO2ではないという条件で-NO2、及び
    それぞれのRが正電荷によってヘテロ原子に結合されていなく、かつ、少なくとも1つのRがCNではないという条件で-CN、
    から選択され、
    (2)個々のRは様々な場合において同一又は異なり、
    2つ以上のRは1つ以上の単結合及び/又は二重結合によって互いに結合されてよく、
    少なくとも1つのRがハロゲン化されていないという条件で、1つ以上のRは、ハロゲン特には、-F若しくは-Clによって部分的に若しくは完全に水素が置換されるか、又は-CN若しくは-NO2によって部分的に置換され、
    Rの1つ若しくは2つの炭素原子はヘテロ原子によって置換されるか、又は-O-、C(O)-、C(O)O-、-S-、-S(O)-、-SO2-、-S(O)2O-、-N=、-P=、-NR'-、-PR'-、-P(O)(OR')-、-P(O)(OR')O-、-P(O)(NR'R')-、-P(O)(NR'R')O-、-P(O)(NR'R')NR'-、-S(O)NR'-若しくは-S(O)2NR'-から選択され、
    該式中、R'は、H、1-6の炭素原子を含有する非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のアルキル、又は非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のフェニルである。
  7. 前記塩成分のアニオンが、独立に、次の化学式で示されるアニオンから選択される、請求項2から6のいずれか1項に記載の複合イオン液体。
    Figure 2011509503
    該式中、nは1-20の整数値であり、mはO、1、2、又は3であり、yはO、 1、 2、 3又は4であり、zはO、1、2、又は3であり、
    1)RF及びRF'は、独立に、
    1-20の炭素原子を含有する完全にフッ素化されたアルキル(ただし、RF'はトリフルオロメチルを含まない。)、
    2-20の炭素原子及び1つ以上の二重結合を含有する完全にフッ素化されたアルケニル、
    完全にフッ素化されたフェニル、又は
    飽和、部分不飽和及び/若しくは完全に不飽和のシクロアルキルから選択され、
    シクロアルキルはペルフルオロアルキルによって置換されてもよく、
    2)アニオン中に2つ以上のRF又はRF'が存在する場合には、RF又はRF'は1つ以上の単結合若しくは二重結合によって互いに結合されてよく、環状、二環状又多環状構造を形成してよく、
    3)ヘテロ原子に対してα位ではない、置換基RF又はRF'の1つの炭素原子又は2つの隣接しない炭素原子は、-O-、-C(O)-、-S-、-S(O)-、-SO2-、-N=、-N=N-、-NR'-、-PR'-及び-P(O)R'-から選択される原子及び/又は原子団によって置換されてもよいし、又はR'-0-SO2-又はR'-O-C(O)-の末端基を有してもよい、そしてR'は、1-6の炭素原子を含有する非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のアルキル、3-7の炭素原子を含有する飽和若しくは部分飽和の環状アルキル基、無置換若しくは置換のフェニル、又は無置換若しくは置換のヘテロ環を表し、
    4)RF及びRF'を含む2つ以上のアニオンは、共通のRF又はRF'によって互いに結合されてよく、それによって、前記で示したように、負電荷の2つのアニオンを含む単一分子を形成し、
    5)置換基RF又はRF'は、2つの原子、2つのラジカル、又は-SO2X'、-O-、-SO2-、及び-NR'から選択される末端基を有してよく、原子、ラジカル又は末端基はα位に存在しなく、これらの2つは互いに結合しなく、R'は1-6の炭素原子を含有する非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のアルキルであるか、3-7の炭素原子を含有する置換若しくは無置換のシクロアルキルであるか、置換若しくは無置換のフェニルであるか、又は置換若しくは無置換のヘテロ環であり、X'はF、Cl、又はBrであり、
    6)置換基R1は、独立に、
    H(ただし、ヘテロ原子に結合している少なくとも1つのR1はHでない。)、
    1-20の炭素原子を含有する直鎖アルキル、
    2-20の炭素原子と1つ以上の二重結合とを含有するアルケニル(そのアルケニルは直鎖でもよいし、又は分岐でもよい。R1がアルケニル置換基である例は、プロペニル、2若しくは3-ブテニル、イソブテニル、二級ブテニル、 ペンテニル、イソペンテン、ヘキセニル、ヘプテニル、-C9H17、-C10H19〜-C20H39である。R1がアリル、ブテニル、イソブテニル又は二級ブテニルであることが好ましい。)
    2-20の炭素原子と1つ以上の三重結合とを含有するアルキニル(分岐でも直鎖でもよい、そのようなアルキニルの好ましい例は、 include アセテニル、プロピニル、 ブチルアルキニル、ペンタアルキニル、ヘキサアルキニル、ヘプタアルキニル、-C9H15、又は-C10H17〜-C20H37である。最も好ましいアルキニル置換基R1は、アセテニル、1又は2-プロピニル、2又は3-ブチルアルキニル、4-ペンタアルキニル、3-ペンタアルキニル及びヘキサアルキニルである。)、及び
    3-7の炭素原子を含有する飽和、部分飽和又は完全不飽和の環状アルキル基(その環状アルキル基は、1-6の炭素原子を含有するアルキルによって更に置換されてもよい。)
    から選択され、R1はCN、SCN、SeCN、NO2及び/又はハロゲンによって部分的に置換されてもよく、そのハロゲンはF、Cl、Br、又はIであり、
    7)ヘテロ原子に対してα位ではない、置換基のR1の1つの炭素原子又は2つの隣接しない炭素原子は、-O-、-C(O)-、-C (O)O-、-S-、-S(O)-、-SO2-、-SO3-、-N=、-N=N-、-NR'-、-PR'-、-P(O)R'-、-P(O)R'O-、PR'2=N-、-C(O)NH-、-C(O)NR'-、-SO2NH-又は-SO2NR'-から選択される原子及び/又は原子団によって置換されてもよく、そしてR'は、1-6の炭素原子を含有する非フッ素化、部分フッ素化若しくは完全フッ素化のアルキル、3-7の炭素原子を含有する飽和若しくは部分飽和の環状アルキル基、無置換若しくは置換のフェニル、又は無置換若しくは置換のヘテロ環を表す。
  8. 前記塩成分の少なくとも1つが、下記の式(I)で示されるカチオンを含む、請求項2から7のいずれか1項に記載の複合イオン液体。
    Figure 2011509503
    該式中、R2及びR3は、互いに独立に、Cl-ClOアルキル、好ましくはC1-C4アルキル及びC2-C10アルケニルから選択され、そのアルキル及びアルケニルは直鎖でもよいし、又は少なくとも3つの炭素を含むならば、分岐若しくは環状でもよく、そして部分又は全体にハロゲン化されてもよい。
  9. 前記アルキルがC1-C4アルキルであり、好ましくはC1-C3アルキルであり、前記アルケニルがC2-C4アルケニルであり、好ましくはC2-C3アルケニルである、請求項6から8のいずれか1項に記載の複合イオン液体。
  10. 異なる2つのカチオンを含み、該2つのカチオンが、独立に、請求項7に記載の置換イミダゾリウム化合物、及び/又は前記式(I)の化合物から選択される、請求項2から9のいずれか1項に記載の複合イオン液体。
  11. l-エチル-3-メチルイミダゾリウム(EMII)、1、3-ジメチルイミダゾリウム(DMII)、l-プロピル-3-メチルイミダゾリウム(PMII)、及びl-アリル-3-メチルイミダゾリウム(AMII)から選択される少なくとも1つのカチオンを含む、請求項2から10のいずれか1項に記載の複合イオン液体。
  12. 請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を含む、電解質。
  13. 請求項12に記載の電解質を含む、光電子及び/又は電気化学デバイス。
  14. 光電変換デバイスである、請求項1及び/又は請求項13に記載の光電子及び/又は電気化学デバイス。
  15. 請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を生産する方法であって、該方法が1つ以上の塩成分を他のもう1つの塩成分を含有する純粋系に導入する工程を含み、系のエントロピーを増加させて溶融温度を降下させる、方法。
  16. 請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を生産する方法であって、該方法が、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の少なくとも2つの成分塩を混合する工程、
    該少なくとも2つの成分塩が溶融するように該混合された成分塩を加熱する工程であって、該加熱の温度が、最も高い溶融温度を有する成分塩の溶融を達成するために選択される工程、及び
    均一に混合するために、10-60分間振動するか、又は攪拌する工程を含み、それによって、常温溶融イオン液体を得る、方法。
  17. 溶媒気化法である、請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を生産する方法。
  18. 請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を生産する方法であって、該方法が、
    常温よりも高い溶融温度で溶媒中のすくなくとも1つの成分塩を溶解する工程、
    少なくとも1つであって、異なる塩成分を溶解させた塩成分に添加する工程、
    該2つの塩成分と該溶媒とを5-30分間混合する工程、及び
    真空ポンプを用いて、60-100℃の3-6時間で蒸発によって溶媒を除去する工程を含み、それによって、請求項1から3のいずれか1項に記載の常温溶融液体を得る、方法。
  19. 前記溶媒が150℃以下の低沸点を有する、請求項17又は18に記載の方法。
  20. 機械的な粉砕による、請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を生産する方法。
  21. 請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を生産する方法であって、該方法が、
    請求項2から11のいずれか1項に記載の少なくとも2つの塩成分を乳鉢に添加して、該少なくとも2つの塩成分の混合物を得る工程、
    全ての固体が消失するまで該混合物を砕く工程、及び
    60-100℃の3-6時間で、真空ポンプ中で結果として得られるイオン液体を乾燥する工程を含み、それによって、常温溶融イオン液体を得る、方法。
  22. 超音波処理による、請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を生産する方法。
  23. 請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体を生産する方法であって、該方法が、
    請求項2から11のいずれか1項に記載の生産物を混合する工程であって、少なくとも2つの塩成分が混合されて、該塩成分の少なくとも1つが、常温より高いか、及び/又は低い溶融温度を有する、工程、及び、
    固体が消失するまで、20-60分間、超音波で該混合物を処理する工程を含み、それによって、本発明の複合イオン液体を得る、方法。
  24. 加熱工程、乾燥工程及び/又は蒸発工程を含み、該加熱工程、該乾燥工程及び/又は該蒸発工程中に、温度が任意の塩成分の分解温度以下で維持される、請求項15から23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 密閉容器中で実施され、好ましくは保護雰囲気下で実施される、請求項15から24のいずれか1項に記載の方法。
  26. 溶媒、滑剤、電解質又は触媒としての請求項2から11のいずれか1項に記載の複合イオン液体の使用。
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