JP2011190333A - 光カチオン重合増感剤組成物、光感応性酸発生剤組成物、光カチオン重合性組成物及び該光カチオン重合組成物を重合してなる重合物 - Google Patents
光カチオン重合増感剤組成物、光感応性酸発生剤組成物、光カチオン重合性組成物及び該光カチオン重合組成物を重合してなる重合物 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】一般式(1)で表されるアントラセン化合物と、一般式(2)、及び/又は一般式(3)で表されるナフタレン化合物、又は一般式(4)で表されるベンゼン化合物とを含有する光カチオン重合増感剤組成物。
【選択図】なし
Description
本発明の光カチオン重合増感剤組成物におけるアントラセン化合物は、一般式(1)で表される化合物である。
本発明の光カチオン重合増感剤組成物と光カチオン重合開始剤からなる組成物は、紫外線等の光により励起され、分解し酸を発生することから、光感応性酸発生剤組成物として用いることができる。当該光感応性酸発生剤組成物は、光カチオン重合性組成物のカチオン重合を開始させる光カチオン重合開始剤組成物として使用することができる。
本発明の上記光感応性酸発生剤組成物を光カチオン重合性化合物と組み合わせることにより、光カチオン重合性組成物を得ることができる。使用する光カチオン重合性化合物としてはエポキシ化合物、ビニルエーテル等が挙げられる。エポキシ化合物として一般的なものは脂環式エポキシ化合物、エポキシ変性シリコーン、芳香族のグリシジルエーテルである。脂環式エポキシ化合物としては3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートが挙げられ、例えばダウ・ケミカル製UVR6105、UVR6110を用いることができる。エポキシ変性シリコーンには東芝GEシリコーン製UV−9300等が挙げられる。芳香族グリシジル化合物としては2,2’−ビス(4−グリシジルオキシフェニル)プロパン等が挙げられる。ビニルエーテルとしてはメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル等が挙げられる。
本発明の光感応性酸発生剤組成物は、可視光や紫外線等の照射を受けて光励起し、次いで分解し、酸を発生して、カチオン重合性化合物の重合を引き起こすことができる。特に波長範囲360〜450nmの光を照射することにより速やかに光励起し、分解して酸を発生させることができ、本発明の光カチオン重合性組成物を好適に重合させることができる。
本発明の光カチオン重合性組成物を基材に塗布し、その表面を空気雰囲気に開放した状態で光重合させる使用方法としては、塗膜として使用に供する用途、例えば塗料、コーティング、インキ等が挙げられる。具体的には自動車用塗料、木工コーティング、PVC床コーティング、窯業壁コーティング、建材用コーティング、樹脂ハードコート、メタライズベースコート、フィルムコーティング、液晶ディスプレイ(LCD)用コーティング、プラズマディスプレイ(PDP)用コーティング、光ディスク用コーティング、金属コーティング、光ファィバーコーティング、印刷インキ、平版インキ、金属缶インキ、スクリーン印刷インキ、インクジェットインキ、グラビアニス等が挙げられる。また、レジスト、ディスプレー、封止剤、歯科材料、光造型材料等分野でもこのような使用方法が用いられる。
本発明における光カチオン重合性組成物の安定性を明らかにするために、可視光安定性試験を実施した。即ち、下記の実施例または及び比較例で調製した光カチオン重合性組成物1gを10mlのガラス製サンプル管に入れ、そのサンプル管を棒状蛍光灯(東芝メロウライン32W(FHF32EX−N−H/3波長形昼白色))下2.1mの位置に保持し、断続的に積算168時間蛍光灯の光を照射して、サンプルの流動性等の物性変化を観察した。照射は、1日8時間行い、照射していないときは暗膜により遮光した。なお、照射試験は、土日休日は行わなかった。
また、表中の下記の略号はそれぞれ、記載のとおりのものを意味する。
UVI6992:ダウ・ケミカル社製スルホニウム塩
IRGACURE250:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製ヨードニウム塩
POA:9−(n−プロポキシ)アントラセン
DBA:9,10−ジブトキシアントラセン
DEN:1,4−ジエトキシナフタレン
26DMN:2,6−ジメトキシナフタレン
HQ:ハイドロキノン
(実施例1)
光カチオン重合性化合物として脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル社製UVR6105)100部に対し、スルホニウム塩(ダウ・ケミカル社製UVI6992)4.8部、9−(n−プロポキシ)アントラセン(以下、POAとも称する。)を0.25部、1,4−ジエトキシナフタレン0.8部を混合し、光カチオン重合性組成物を調製した。該組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー)の上にバーコーターを用いて膜厚が12μmになるように塗布した。ついで、表面からサンダー社製紫外線LEDを用いて光照射した。照射光の中心波長は395nmで照射強度は6mW/cm2である。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は90秒であった。
POAを9,10−ジブトキシアントラセン(以下DBAということもある)に変更した以外は実施例1と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」を測定したところ80秒であった。
1,4−ジエトキシナフタレンを使用しない以外は実施例1と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」を測定したところ210秒であった。
POAを使用しない以外は実施例1と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」を測定したところ30分経過しても重合しなかった。
(実施例2)
カチオン重合性化合物として脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル社製UVR6105)100部に対し、ヨードニウム塩(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製イルガキュア250)2部、POAを0.25部、1,4−ジエトキシアントラセン0.8部を混合し、光カチオン重合性組成物を調製した。該組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー)の上にバーコーターを用いて膜厚が12μmになるように塗布した。ついで、表面からサンダー社製紫外線LEDを用いて光照射した。照射光の中心波長は395nmで照射強度は6mW/cm2である。べたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は80秒であった。
POAを9,10−ジブトキシアントラセン(以下DBAということもある)に変更した以外は実施例2と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」を測定したところ60秒であった。
1,4−ジエトキシナフタレンを使用しない以外は実施例2と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」を測定したところ180秒であった。
POAを使用しない以外は実施例2と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」を測定したところ30分たっても重合しなかった。
(実施例3)
カチオン重合性化合物として脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル社製UVR6105)100部に対し、スルホニウム塩(ダウ・ケミカル社製UVI6992)4.8部、POAを0.25部、ハイドロキノン0.8部を混合し、光カチオン重合性組成物を調製した。該組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー)の上にバーコーターを用いて膜厚が12μmになるように塗布した。ついで、表面からサンダー社製紫外線LEDを用いて光照射した。照射光の中心波長は395nmで照射強度は6mW/cm2である。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は102秒であった。
POAを9,10−ジブトキシアントラセン(以下DBAということもある)に変更した以外は実施例3と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ72秒であった。
ハイドロキノンを使用しない以外は実施例3と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ210秒であった。
POAを使用しない以外は実施例3と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ30分たっても重合しなかった。
(実施例4)
カチオン重合性化合物として脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル社製UVR6105)100部に対し、ヨードニウム塩(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製イルガキュア250)2部、POAを0.25部、ハイドロキノン0.8部を混合し、光カチオン重合性組成物を調製した。該組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー)の上にバーコーターを用いて膜厚が12μmになるように塗布した。ついで、表面からサンダー社製紫外線LEDを用いて光照射した。照射光の中心波長は395nmで照射強度 6mW/cm2である。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は90秒であった。
POAを9,10−ジブトキシアントラセン(以下DBAということもある)に変更した以外は実施4と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ72秒であった。
ハイドロキノンを使用しない以外は実施例4と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ180秒であった。
POAを使用しない以外は実施例4と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ30分たっても重合しなかった。
(実施例5)
カチオン重合性化合物として脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル社製UVR6105)100部に対し、スルホニウム塩(ダウ・ケミカル社製UVI6992)4.8部、POAを0.25部、2,6−ジメトキシナフタレン(以下26DMNと称することもある。)0.8部を混合し、光カチオン重合性組成物を調製した。該組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー)の上にバーコーターを用いて膜厚が12μmになるように塗布した。ついで、表面からサンダー社製紫外線LEDを用いて光照射した。照射光の中心波長は395nmで照射強度は6mW/cm2である。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は138秒であった。
POAを9,10−ジブトキシアントラセン(以下DBAと称することもある。)に変更した以外は実施例5と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ120秒であった。
2,6−ジメトキシナフタレンを使用しない以外は実施例5と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ210秒であった。
POAを使用しない以外は実施例5と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ30分たっても重合しなかった。
(実施例6)
カチオン重合性化合物として脂環式エポキシ化合物(ダウ・ケミカル社製UVR6105)100部に対し、ヨードニウム塩(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社製イルガキュア250)2部、POAを0.25部、2,6−ジメトキシナフタレン0.8部を混合し、光カチオン重合性組成物を調製した。該組成物をポリエステルフィルム(東レ製ルミラー)の上にバーコーターを用いて膜厚が12μmになるように塗布した。ついで、表面からサンダー社製紫外線LEDを用いて光照射した。照射光の中心波長は395nmで照射強度 6mW/cm2である。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物のべたつき(タック)がなくなるまでの光照射時間「タック・フリー・タイム」は120秒であった。
POAを9,10−ジブトキシアントラセン(以下DBAと称することもある。)に変更した以外は実施例6と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ108秒であった。
2,6−ジメトキシナフタレンを使用しない以外は実施例6と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ180秒であった。
POAを使用しない以外は実施例6と同様に光カチオン重合性組成物を調整し、ポリエステルフィルムに塗布して紫外線LEDを照射した。紫外線LEDを照射してからポリエステルフィルムに塗布した光カチオン重合性組成物の「タック・フリー・タイム」を測定したところ30分たっても重合しなかった。
(実施例7)
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を、10mlガラス製サンプル管に1ml入れ、空気下で可視光安定性試験器の蛍光灯に暴露した。その結果、168時間照射してもその物性に変化なく、硬化もしなかった。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を比較例1で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、照射62時間経過時には流動性をなくし、硬化していた。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を実施例2で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、168時間照射してもその物性に変化なく、硬化もしなかった。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を比較例4で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、照射74時間経過時には流動性をなくし、硬化していた。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を実施例3で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、168時間照射してもその物性に変化なく、硬化もしなかった。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を比較例7で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、照射62時間経過時には流動性をなくし、硬化していた。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を実施例4で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、168時間照射してもその物性に変化なく、硬化もしなかった。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を比較例10で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、照射79時間経過時には流動性をなくし、硬化していた。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を実施例5で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、168時間照射してもその物性に変化なく、硬化もしなかった。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を比較例13で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例5と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、照射73時間経過時には流動性をなくし、硬化していた。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を実施例6で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、168時間照射してもその物性に変化なく、硬化もしなかった。
実施例1で調製した光カチオン重合性組成物を比較例16で調製した光カチオン重合性組成物に変更した以外は、実施例7と同様の方法で可視光安定性試験を行なった。その結果、照射49時間経過時には流動性をなくし、硬化していた。
Claims (8)
- 一般式(1)で表されるアントラセン化合物と、一般式(2)、及び/又は一般式(3)で表されるナフタレン化合物、又は一般式(4)で表されるベンゼン化合物とを含有することを特徴とする光カチオン重合増感剤組成物。
(一般式(1)中、R1はアルキル基、アラルキル基、アルコキシアルキル基又はグリシジル基を示す。X1及びY1はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)
(一般式(2)中、R2は水素原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシアルキル基又はグリシジル基を示す。X2及びY2はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)
(一般式(3)中、R3は水素原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシアルキル基又はグリシジル基を示す。X3及びY3はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。)
(一般式(4)中、R4及びR5は同一であっても異なっていてもよく、水素原子、アルキル基、アラルキル基、アルコキシアルキル基又はグリシジル基を示す。置換基OR4とOR5は互いにオルト(o)又はパラ(p)に位置する。X4及びY4はそれぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アルコキシ基又はハロゲン原子を示す。) - アントラセン化合物が、9−メトキシアントラセン、9−エトキシアントラセン、9−(n−プロポキシ)アントラセン若しくは9−(i−プロポキシ)アントラセン等の9−プロポキシアントラセン、9−(n−ブトキシ)アントラセン若しくは9−(i−ブトキシ)アントラセン等の9−ブトキシアントラセン又は9−グリシジルオキシアントラセンから選択される少なくとも1種又は2種以上の化合物であり、ナフタレン化合物が、1,4−ナフトヒドロキノン、1,4−ジメトキシナフタレン,1,4−ジエトキシナフタレン、1,4−ジ(n−プロポキシ)ナフタレン若しくは1,4−ジ(i−プロポキシ)ナフタレン等の1,4−ジプロポキシナフタレン、1,4−ジ(n−ブトキシ)ナフタレン若しくは1,4−ジ(i−ブトキシ)ナフタレン等の1,4−ジブトキシナフタレン又は1,4−ジグリシジルオキシナフタレンから選択される少なくとも1種又は2種以上の化合物である請求項1に記載の光カチオン重合増感剤組成物。
- アントラセン化合物が、9−メトキシアントラセン、9−エトキシアントラセン、9−(n−プロポキシ)アントラセン若しくは9−(i−プロポキシ)アントラセン等の9−プロポキシアントラセン、9−(n−ブトキシ)アントラセン若しくは9−(i−ブトキシ)アントラセン等の9−ブトキシアントラセン又は9−グリシジルオキシアントラセンから選択される少なくとも1種又は2種以上の化合物であり、ナフタレン化合物が、2,6−ナフトヒドロキノン、2,6−ジメトキシナフタレン,2,6−ジエトキシナフタレン、2,6−ジ(n−プロポキシ)ナフタレン若しくは2,6−ジ(i−プロポキシ)ナフタレン等の2,6−ジプロポキシナフタレン、2,6−ジ(n−ブトキシ)ナフタレン若しくは2,6−ジ(i−ブトキシ)ナフタレン等の2,6−ジブトキシナフタレン又は2,6−ジグリシジルオキシナフタレンから選択される少なくとも1種又は2種以上の化合物である請求項1に記載の光カチオン重合増感剤組成物。
- アントラセン化合物が、9−メトキシアントラセン、9−エトキシアントラセン、9−(n−プロポキシ)アントラセン若しくは9−(i−プロポキシ)アントラセン等の9−プロポキシアントラセン、9−(n−ブトキシ)アントラセン若しくは9−(i−ブトキシ)アントラセン等の9−ブトキシアントラセン又は9−グリシジルオキシアントラセンから選択される少なくとも1種又は2種以上の化合物であり、ベンゼン化合物が、ヒドロキノン、カテコール、1,4−ジメトキシベンゼン,1,4−ジエトキシベンゼン、1,4−ジ(n−プロポキシ)ベンゼン若しくは1,4−ジ(i−プロポキシ)ベンゼン等の1,4−ジプロポキシベンゼン、1,4−ジ(n−ブトキシ)ベンゼン若しくは1,4−ジ(i−ブトキシ)ベンゼン等の1,4−ジブトキシベンゼン又は4−メトキシフェノールから選択される少なくとも1種又は2種以上の化合物である請求項1に記載の光カチオン重合増感剤組成物。
- アントラセン化合物の1重量部に対し、ナフタレン化合物又はベンゼン化合物を0.01〜30重量部含有する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の光カチオン重合増感剤組成物。
- 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の光カチオン重合増感剤組成物と、光カチオン重合開始剤とを含有する光感応性酸発生剤組成物。
- 請求項6に記載の光感応性酸発生剤組成物と、光カチオン重合性化合物を含有する光カチオン重合性組成物。
- 請求項7に記載の光カチオン重合性組成物を光重合してなる重合物。
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