JP2006500028A - 核酸のヘリカーゼ依存性増幅 - Google Patents

核酸のヘリカーゼ依存性増幅 Download PDF

Info

Publication number
JP2006500028A
JP2006500028A JP2004537832A JP2004537832A JP2006500028A JP 2006500028 A JP2006500028 A JP 2006500028A JP 2004537832 A JP2004537832 A JP 2004537832A JP 2004537832 A JP2004537832 A JP 2004537832A JP 2006500028 A JP2006500028 A JP 2006500028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
helicase
nucleic acid
amplification
dna
uvrd
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004537832A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006500028A5 (ja
JP4632788B2 (ja
Inventor
コン,ヒュイミン
ヴィンセント,ミリアム
シュー,ヤン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
New England Biolabs Inc
Original Assignee
New England Biolabs Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=32033597&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2006500028(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by New England Biolabs Inc filed Critical New England Biolabs Inc
Publication of JP2006500028A publication Critical patent/JP2006500028A/ja
Publication of JP2006500028A5 publication Critical patent/JP2006500028A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4632788B2 publication Critical patent/JP4632788B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6844Nucleic acid amplification reactions

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Enzymes And Modification Thereof (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Saccharide Compounds (AREA)
  • Optical Recording Or Reproduction (AREA)
  • Glass Compositions (AREA)
  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

核酸を選択的かつ指数的に増幅するための方法およびキットが提供され、増幅を等温で行えるようにヘリカーゼ調製物およびDNAポリメラーゼの使用も含まれる。

Description

本発明の実施形態は、ヘリカーゼを用いた標的の核酸の指数的かつ選択的増幅の方法、および試料中の核酸を検出するための該方法の用途に関する。
核酸の増幅は、研究、法科学、医学および農業において広く用いられている。最もよく知られた増幅方法のひとつに、標的の増幅方法であるポリメラーゼ連鎖反応(PCR)がある(例えば、米国特許第4,683,195号明細書、第4,683,202号明細書および第4,800,159号明細書を参照のこと)。PCR反応は典型的には、標的配列の5’および3’端部にハイブリダイズさせる2種のオリゴヌクレオチドプライマーと、各デオキシヌクレオチド三リン酸(dNTPs)を加えることにより、アニールしたプライマーを伸長して、二本鎖産物を産生することのできるDNAポリメラーゼとを用いる。反応混合物の温度を昇降することにより、DNA産物の2本の鎖が分離し、次の回のアニーリングおよび伸長のための鋳型として機能できるようになり、このプロセスが繰り返される。
PCRは研究者によって広く用いられているが、2本のDNA鎖を分離するために、サーモサイクリングが必要である。この10年の間に、いくつかの等温標的増幅方法が開発されてきた。その一つとして、鎖置換増幅(Strand Displacement Amplification:SDA)が知られている。SDAは、エンドヌクレアーゼが標的DNAの非修飾鎖にニックを入れることができること、および、エキソヌクレアーゼ欠損DNAポリメラーゼによる、ニックにおいて3’末端を伸長し、下流DNA鎖を置換する作用を組み合わせたものである。置換された鎖は、アンチセンス反応のための鋳型として、また逆も同様に機能し、標的DNAが指数的に増幅されることになる(例えば、米国特許第5,455,166号明細書および第5,470,723号明細書を参照のこと)。当初に設計されたSDAにおいては、所定の3’および5’末端を有する増幅可能な標的断片を作成するために、最初にDNAを制限酵素で開裂させていたが、制限酵素切断部位の要件が標的DNA配列の選択に限界を与えていた(例えば、Walkerら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、89:392〜396(1992)を参照のこと)。この不便さは、増幅すべき領域の両側に位置する(flank)バンパープライマーを利用することによって回避されてきた(前掲のWalkerら(1992))。SDA技術は、主として、クラミジアや淋病などの感染性疾患の臨床診断に用いられてきた。SDAの最も魅力ある特徴の1つは、操作を単一温度で行うことから、高価なサーモサイクリング装置が必要なくなることである。しかしながら、SDAは、長い標的配列の増幅には効率が悪い。
2つめの等温増幅系である転写媒介増幅(Transcription−Mediated Amplification:TMA)は、RNAポリメラーゼの持つ、プライマー領域中に作られたプロモータからのRNAの生成能と、逆転写酵素のもつRNA鋳型からのDNAの生成能とを利用している。このRNA増幅技術は、第3の酵素活性、RNaseHを導入して、熱変性工程なしにcDNAからRNAを除去することにより、さらに改良されている。このようにサーモサイクリング工程を無くして、自己持続配列複製(3SR)と呼ばれる等温増幅方法が生み出された(例えば、Guatelliら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、87:1874〜1878(1990)を参照のこと)。しかしながら、TMAおよび3SRのための出発物質は、RNA分子に限定されている。
3つめの等温標的増幅方法であるローリングサークル増幅(Rolling Circle Amplification:RCA)は、in vivoローリングサークルDNA複製から改変したin vitro DNA増幅において用いるための、複数コピーの配列を生産する(例えば、FireとXu、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、92:4641〜4645(1995);Luiら、J.Am.Chem.Soc.118:1587〜1594(1996);Lizardiら、Nature Genetics、19:225〜232(1998)、米国特許第5,714,320号明細書および第6,235,502号明細書を参照のこと)。この反応においては、DNAポリメラーゼは環状鋳型上でプライマーを伸長し、タンデムに結合した鋳型の相補配列のコピーを生産する(例えば、KornbergとBaker、DNA replication、W.H.Freeman and Company、New York(第2版(1992))を参照のこと)。最近になって、RCAは、複数置換換増幅(Multiple Displacement Amplification:MDA)と呼ばれる技術にさらに改良されており、このMDAでは、全ゲノム増幅において非常に均一な発現を与える(例えば、Deanら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、99:5261〜5266(2002)を参照のこと)。
さらなる核酸増幅方法としては、プローブ増幅技術であるリガーゼ連鎖反応(LCR)(例えば、Barany、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、88:189〜193(1991)および米国特許第5,494,810号明細書を参照のこと)や、シグナル増幅技術であるブランチドDNA(bDNA)技術(Hornら、Nucleic Acids Res.、25:4842〜4849(1997))が挙げられる。
上記の増幅方法はいずれもそれぞれの限界を有している。例えば、PCRとLCRは、関連する機器を備えたサーモサイクラーを必要とする。PCRを除く他のどの標的増幅方法も、遺伝子のクローニングおよび毒性因子や抗生物質耐性遺伝子の分析に有用な十分な長さを有するDNA標的を増幅することができない。PCRは10〜20kbまでの標的を増幅することができるが、変異率が高いためにPCR増幅産物の使用に限界を与えるかもしれない(Clineら、Nucieic Acids Res.、24、3546〜3551(1996))。したがって、問題を最小限に抑えるために、長い標的のための忠実度(fidelity)の高い増幅方法が必要とされている。さらに、すべての既存の増幅方法は、DNAポリメラーゼのための事前に準備された鋳型(primed template)を与えるために、事前の熱変性およびアニーリング工程を必要とする。このために、増幅工程に余計な時間がかかる。
核酸増幅技術の潜在的用途は高まり続けている。例えば、核酸アレイは多数の増幅反応を利用する場合が多い。環境汚染場所の検出では、核酸増幅手順を含む診断試験に対する感度と分析能力が要求される。したがって、増幅手法を改良することが望ましい。
課題を解決しようとする手段
本発明の一実施形態において、標的の核酸を指数的かつ選択的に増幅するための方法が提供され、該方法は、増幅すべき標的の核酸の一本鎖鋳型を提供する工程と、前記鋳型にハイブリダイズさせるためのオリゴヌクレオチドプライマーを添加する工程と、二本鎖を形成するDNAポリメラーゼによって、鋳型に相補的なオリゴヌクレオチドプライマーの伸長産物を合成する工程と、二本鎖を巻き戻すために前記二本鎖をヘリカーゼ調製物と接触させる工程と、上記工程を反復して標的の核酸を指数的かつ選択的に増幅する工程とを含む。
本発明のさらなる実施形態において、増幅は等温で行ってもよいし、20℃〜75℃の範囲、好ましくは室温において行ってもよい。
本発明のさらなる実施形態において、標的の核酸は、一本鎖核酸、より詳細には一本鎖DNAまたは一本鎖RNA、または二本鎖核酸、より詳細には二本鎖DNAのいずれであってもよい。核酸が二本鎖である場合には、熱または酵素によって変性させて、DNAポリメラーゼ依存性増幅のための一本鎖鋳型を作成してもよい。さらに、標的の核酸は、約50bp〜100kbの範囲の大きさを有していてもよい。
本発明のさらなる実施形態において、増幅方法において用いるオリ ゴヌクレオチドプライマーは、一対のオリゴヌクレオチドプライマーであり、一方のプライマーは、選択的に増幅すべき標的の核酸の5’末端にハイブリダイズし、もう一方のプライマーは該核酸の3’末端にハイブリダイズする。多重化の状況下にあっては、同一の反応混合物中で複数のプライマー対を用いて、複数の標的の核酸を増幅するようにしてもよい。さらに、オリゴヌクレオチドプライマーは、オリゴヌクレオチドプライマーの融点が、増幅の間のハイブリダイゼーションの反応温度よりも10℃〜30℃高くなるような、長さおよびGC含量を有しているとよい。
本発明のさらなる実施形態において、DNAポリメラーゼは、大腸菌DNAポリメラーゼIのKlenow断片、T7DNAポリメラーゼ(Sequenase)、およびBstポリメラーゼラージフラグメント(large fragment)から選択される。DNAポリメラーゼは、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を欠失し、鎖置換活性を有していることが好ましい。
本発明のさらなる実施形態において、ヘリカーゼ調製物は、1つのヘリカーゼを含むものであってもよいし、複数のヘリカーゼを含むものであってもよい。調製物中の1つまたは複数のヘリカーゼは、3’→5’ヘリカーゼのクラスまたは5’→3’ヘリカーゼのクラスから選択することができる。より詳細には、ヘリカーゼ調製物は、スーパーファミリー1〜4からのヘリカーゼ、またはAAA+ヘリカーゼを含むものであってよい。ヘリカーゼは、ヘリカーゼ6量体ヘリカーゼまたは単量体または2量体ヘリカーゼのいずれであってもよい。より詳細には、ヘリカーゼは、UvrDヘリカーゼまたはそのホモログ、例えば、熱安定性ヘリカーゼまたはそのホモログであってよい。
本発明のさらなる実施形態において、ヘリカーゼ調製物は、大腸菌UvrDヘリカーゼ、Tte−UvrDヘリカーゼ、T7 Gp4ヘリカーゼ、RecBCDヘリカーゼ、DnaBヘリカーゼ、MCMヘリカーゼ、Repヘリカーゼ、RecQヘリカーゼ、PcrAヘリカーゼ、SV40ラージT抗原ヘリカーゼ、ヘルペスウィルスヘリカーゼ、酵母Sgs1ヘリカーゼ、DEAH_ATP依存性ヘリカーゼおよびパピローマウィルスヘリカーゼE1タンパク質およびそのホモログからなる群より選択される1つ以上のヘリカーゼを含んでいてもよい。
さらに、ヘリカーゼ調製物は、ヌクレオチド三リン酸(NTP)またはデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)、例えば、アデノシン三リン酸(ATP)、デオキシチミジン三リン酸(dTTP)またはデオキシアデノシン三リン酸(dATP)を含んでいてもよい。エネルギー源のための適切な濃度は、約0.1〜50mMの範囲である。
本発明のさらなる実施形態において、ヘリカーゼ調製物は、一本鎖結合タンパク質、例えば、T4遺伝子32SSB、大腸菌SSB、T7遺伝子2.5SSB、ファージφ29SSBおよびそれらの誘導体、およびアクセサリタンパク質、例えばMutLを含んでいてもよい。
本発明の実施形態は、ヘリカーゼ依存性増幅によって生物試料中の病原体を検出することを含み、この際の標的の核酸は該病原体由来の核酸である。あるいは、標的の核酸が染色体DNAの断片である場合には、染色体DNA内の配列変化を判定することもできる。この手法は、異なる起源からの標的の核酸における一塩基変異多型を検出するために用いることができる。
本発明の一実施形態において、ヘリカーゼ調製物と、ヌクレオチド三リン酸またはデオキシヌクレオチド三リン酸と、DNAポリメラーゼと、ヘリカーゼ依存性増幅を行うための説明書とを含むキットが提供される。このキットは、例えば、現場において、標準的な機器を備えた実験室内の場所において、または試料の高出力スクリーニングのために用いられる。
本発明の一実施形態において、ヘリカーゼ調製物中で用いるヘリカーゼが、標的の核酸を指数的かつ選択的に増幅させるのに適しているかどうかを判定する方法が提供され、該方法は、ヘリカーゼと、NTPまたはdNTPと、トリス−酢酸またはトリス−HClを含み、約pH6.0〜9.0の範囲のpHを与え、0〜200mMの濃度範囲のNaClまたはKClの濃縮物を含む緩衝液と、任意で一本鎖結合タンパク質および/またはアクセサリタンパク質とを含むヘリカーゼ調製物を調製する工程と;様々な濃度またはコピー数の標的の核酸と、オリゴヌクレオチドプライマーと、4種のdNTPと、DNAポリメラーゼとを、ヘリカーゼ調製物に添加する工程と;混合物を約20℃〜75℃の温度でインキュベートする工程と;増幅されたDNAを分析して、選択的および指数的増幅が起こったかどうかを判定する工程とを含む。
反応混合物の組成、反応の条件、および反応物の濃度は、ヘリカーゼ依存性増幅のための最適な条件を同定するために、本明細書中で提供する一定の範囲内で変えることができる。
ここで「ヘリカーゼ依存性増幅」(HDA)と呼ぶ新しい増幅方法について記載する。ヘリカーゼ依存性増幅(HDA)は、DNAヘリカーゼの巻き戻し活性に基づいている。この新しい方法では、DNA二本鎖の2本の鎖を分離して標的の核酸のin vitro増幅を行うための一本鎖鋳型を作成するために、熱ではなくヘリカーゼを使用する。配列特異的プライマーは鋳型にハイブリダイズし、DNAポリメラーゼによって伸長されて、標的配列を増幅する。一定温度において指数的増幅が達成できるようにこのプロセスを繰り返す(図1)。
この増幅系の特性は、従来技術に記載の増幅方法よりも改善されている。この改善には、例えば、高い忠実度で、等温的に核酸の長い標的配列を増幅できることが含まれる。
HDAは、1つ以上のヘリカーゼに依存して、DNA二本鎖の2本の鎖を分離(融解または巻き戻し)する。HDAはさらに、DNAまたはRNAポリメラーゼを利用して、一本鎖ヌクレオチドの配列にハイブリダイズしたプライマーを伸長し、相補的プライマー伸長産物を生成する。単一の温度において指数的増幅が達成されるように、このプロセスそのものを繰り返す。従来技術の増幅方法と比較しての本実施形態のいくつかの利点として、DNAおよびRNAの長い(約200ヌクレオチドより長い、より特定すると約500ヌクレオチドを越える、より特定すると約1000ヌクレオチドを越える、より特定すると約2000ヌクレオチドを越える、より特定すると約50,000ヌクレオチドにのぼる、より特定すると約100,000ヌクレオチド)標的配列を等温的に増幅できること、および、最初から最後まで一定の温度で標的配列を増幅できることが挙げられる。
(定義)
便宜上、本明細書、実施例および添付の請求項において用いる用語についてここにまとめる。
「核酸」とは、二本鎖または一本鎖DNA、RNA分子またはDNA/RNAハイブリッドのことをいう。二本鎖核酸分子である分子は、ニックが入ったもの、無傷(intact)のもののいずれであってもよい。二本鎖または一本鎖核酸分子は線形または環状のいずれであってもよい。二本鎖は、平滑末端を持つものであってもよいし、一本鎖尾部を有していてもよい。一本鎖分子は、ヘアピンまたはループおよびステムの形状の二次構造を有していてもよい。核酸は、環境、食物、農業、発酵、例えば血液のような生体液、ミルク、脳脊髄液、痰、唾液、大便、肺吸引液、粘膜組織または組織試料を採取した綿棒、または細胞などを含む様々な供給源から単離したものであってよい。核酸試料は、細胞またはウィルスから得たものであってよく、染色体DNA、プラスミドDNAを含む染色体外DNA、組み換えDNA、DNA断片、メッセンジャーRNA、トランスファーRNA、リボソームRNA、二本鎖RNA、または細胞またはウィルス内に見られる他のRNAのいずれかを含む。核酸は、単離したもの、クローニングしたもの、またはin vitro化学合成により合成したもののいずれであってもよい。上述の核酸のいずれも、核酸内の個々のヌクレオチドを化学的に変えるように、修飾されてもよい(例えば、メチル化によって)。修飾は、自然に起こるものであっても、in vitro合成によって起こるものであってもよい。「二本鎖」という用語は、全体または一部が二本鎖であるような核酸分子のことをいう。
「標的の核酸」とは、選択的に増幅すべき核酸の全体または一部のことをいい、その範囲は3’および5’端部によって規定される。標的の核酸は、増幅しようとする断片または配列と呼ぶ場合もある。増幅すべき標的の核酸の大きさは、例えば、約100〜5000bpの範囲を含む、約50bpから約100kbの範囲であってよい。標的の核酸は、より長い二本鎖または一本鎖核酸内に含まれていてもよい。あるいは、標的の核酸は、全長二本鎖または一本鎖核酸であってもよい。
「融解させる(melting)」、「巻き戻す(unwinding)」または「変性させる(denaturing)」という用語は、核酸二本鎖の2本の相補鎖の全部または一部を分離することをいう。
「ハイブリダイゼーション」とは、プライマーが、鋳型鎖の一方上にある該プライマーの相補的配列に特異的に結合するものの鋳型内の他の領域には結合しない条件において、オリゴヌクレオチドプライマーが、一本鎖核酸鋳型の一領域に結合することをいう。ハイブリダイゼーションの特異性は、オリゴヌクレオチドプライマーの長さ、ハイブリダイゼーション反応が行われる温度、イオン強度、およびpHの影響を受ける。
「プライマー」とは、標的の核酸上の一本鎖領域に結合することができ、標的の核酸のポリメラーゼ依存性複製を容易にする一本鎖核酸のことをいう。
「アクセサリタンパク質」とは、ヘリカーゼ活性を刺激することのできる任意のタンパク質のことをいう。例えば、大腸菌MutLタンパク質は、UvrDヘリカーゼ融解活性を強化するためのアクセサリタンパク質である(Yamaguchiら、J.Biol.Chem.273:9197〜9201(1998);Mechanicら、J.Biol.Chem.275:38337〜38346(2000))。本方法の実施形態において、選択されたヘリカーゼとともにアクセサリタンパク質を使用することが望ましい。代替の実施形態において、核酸の巻き戻しは、アクセサリタンパク質の非存在下でヘリカーゼによって行ってもよい。
「補因子」とは、ヘリカーゼ巻き戻し活性に必要とされる小分子物質のことをいう。ヘリカーゼ補因子としては、ヌクレオチド三リン酸(NTP)およびデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)およびマグネシウム(または他の二価カチオン)が挙げられる。例えば、ATP(アデノシン三リン酸)を、UvrDヘリカーゼのための補因子として、0.1〜100mMの範囲、好ましくは1〜10mMの範囲の濃度(例えば3mM)で使用してもよい。同様に、dTTP(デオキシチミジン三リン酸)を、T7 Gp4Bヘリカーゼのための補因子として、1〜10mM(例えば3mM)の範囲の濃度で使用してもよい。
本明細書において「ヘリカーゼ」とは、二本鎖核酸を酵素的に巻き戻すことのできる任意の酵素のことをいう。たとえば、ヘリカーゼは、あらゆる有機体において、複製、組み換え、修復、転写、翻訳およびRNAスプライシングなどの核酸が関与するすべてのプロセスにおいて見られる酵素である(KornbergとBaker、DNA Replication、W.H.Freeman and Company(第2版(1992))、特に第11章)。DNAまたはRNAに沿って5’から3’の方向または逆に3’から5’の方向に移動する任意のヘリカーゼを、本発明の実施形態において用いることができる。これには、原核生物、ウィルス、古細菌、および真核生物または天然の酵素の組換え型から得られるヘリカーゼ、ならびに特定の活性を有するアナログまたは誘導体が含まれる。KornbergとBakerによる書籍(DNA Replication、W.H.Freeman and Company(第2版(1992))の第11章に記載されている天然のDNAヘリカーゼの例としては、大腸菌ヘリカーゼI、II、IIIおよびIV、Rep、DnaB、PriA、PcrA、T4 Gp41ヘリカーゼ、T4 Ddaヘリカーゼ、T7 Gp4ヘリカーゼ、SV40ラージT抗原、酵母RADが挙げられる。HDAにおいて有用であるかもしれないさらなるヘリカーゼとしては、RecQヘリカーゼ(HarmonとKowalczykowski、J.Biol.Chem.276:232〜243(2001))、T.tengcongensis(本発明の実施例XIIに記載)およびT.thermophilus(CollinsとMcCarthy、Extremophiles.7:35〜41.(2003))由来の熱安定性UvrDヘリカーゼ、T.aquqticus由来の熱安定性DnaBヘリカーゼ(KaplanとSteitz、J.Biol.Chem、274:6889〜6897(1999))、および、古細菌および真核生物由来のMCMヘリカーゼ((Graingeら、Nucleic Acids Res.31:4888〜4898(2003))が挙げられる。
本実施形態において用いるヘリカーゼの例は、以下のウェブアドレス(http://blocks.fhcrc.org(キーワード「helicase」によってブロックを入手)で見つけることもできる。このサイトでは、49のヘルペスヘリカーゼ、224のDnaBヘリカーゼ、250のUvrDヘリカーゼおよびUvrD/Repヘリカーゼ、276のDEAH_ATP依存性ヘリカーゼ、147のパピローマウィルスヘリカーゼE1タンパク質、608のウィルスヘリカーゼ1ウィルス(スーパーファミリー1)RNAヘリカーゼ、および556のDEAD_ATP依存性ヘリカーゼのリストがある。一般に5’から3’の方向に複製を行うヘリカーゼとしては、例えば、T7 Gp4ヘリカーゼ、DnaBヘリカーゼおよびRhoヘリカーゼが挙げられ、3’から5’の方向に複製を行うヘリカーゼとしては、例えば、UvrDヘリカーゼ、PcrA、Rep、HCVのNS3RNAヘリカーゼが挙げられる。
本発明の好ましい実施形態において、ヘリカーゼは「ヘリカーゼ調製物」中で提供される。ヘリカーゼ調製物とは、DNAポリメラーゼ、核酸鋳型、4種のデオキシヌクレオチド三リン酸、およびプライマーと組み合わせられた場合に、in vitroにおいて等温的、指数的かつ特異的な核酸増幅を達成することのできる、物質の混合物のことをいう。
より詳細には、ヘリカーゼ調製物は、ヘリカーゼと、ヌクレオチド三リン酸(NTP)またはデオキシヌクレオチド三リン酸(dNTP)などのエネルギー源と、一本鎖DNA結合タンパク質(SSB)とを含む。1つ以上の追加の物質をヘリカーゼ調製物中に含めてもよいが、該物質は、1つ以上の追加のヘリカーゼ、アクセサリタンパク質、小分子、化学物質およびバッファのなかから選ばれる。
熱安定性ヘリカーゼをヘリカーゼ調製物中で利用する場合、一本鎖結合タンパク質を共存されるかどうかは随意である。
「HDA系」という用語は、本明細書中においては、本明細書に記載のヘリカーゼ依存性増幅によって核酸を増幅する機能を遂行するために相互作用する一群の要素を記述するために用いてきた。HDA系は、ヘリカーゼ調製物と、ポリメラーゼと、随意でトポイソメラーゼを含んでいる。
例えば、UvrD HDA系は、UvrDヘリカーゼ調製物(例えば、大腸菌UvrDヘリカーゼ調製物またはTte−UvrDヘリカーゼ調製物)と、エキソ-Klenow断片、DNAポリメラーゼラージフラグメント、エキソ+Klenow断片、またはT7 SequenaseなどのDNAポリメラーゼとを混ぜ合わせることにより構成してもよい。
別の例として、T7ヘリカーゼ調製物(T7 Gp4Bヘリカーゼ、T7 Gp2.5SSB、およびdTTP)とT7 Sequenaseとを含むT7 HDA系が挙げられる。
別の例として、RecBCD調製物(T4 Gp32を有するRecBCDヘリカーゼ)とT7 Sequenaseとを含むRecBCD HDA系が挙げられる。
選択されるどのHDA系も、混合物中の要素の置換、加減によって最適化することができ、このことについては詳細に後述する。
「HDA」とは、プライマーハイブリダイゼーションとそれに続くプライマー伸長のための鋳型を作成するための二本鎖核酸巻き戻しに、ヘリカーゼ調製物を用いる、in vitro核酸増幅方法であるヘリカーゼ依存性増幅のことをいう。このプロセスは2種のオリゴヌクレオチドプライマーを利用し、そのそれぞれは、標的配列を含んだセンス鎖または逆相補標的配列を含むアンチセンス鎖の3’末端にハイブリダイズする。HDA反応は、ヘリカーゼ依存性核酸増幅のための一般的な方法である。
「等温増幅」とは単一の温度で起こる増幅のことをいう。これには、増幅手順と同じ温度または高い温度で行ってもよいような増幅開始時の単一の短い時間(15分未満)は含まれない。
(ヘリカーゼの作用機構)
ヘリカーゼは、ヌクレオチド三リン酸(例えばATP)加水分解のエネルギーを利用して、二本鎖DNAおよびRNA内の鎖同士を保持している水素結合を破壊する(KornbergとBaker、DNA Replication、W.H.Freeman and Company(第2版、(1992))、特に第11章)。ヘリカーゼは、DNA複製、DNA修復および組み換え、転写、およびRNAプロセシングなどの細胞内での核酸代謝のあらゆる面で関与している。あらゆる生物において発見されている多数のヘリカーゼが、この広い利用性を反映しているのかもしれない。
(ヘリカーゼの分類)
ヘリカーゼは、いくつかの異なる特性に基づいて分類されてきた。例えば、異なるヘリカーゼの特徴は、単量体または多量体構造を有するヘリカーゼを含めた、それらのオリゴマー構造である。例えば、ヘリカーゼのあるファミリーは6量体構造を有する一方で、別のファミリーは単量体または2量体ヘリカーゼで構成される。
ヘリカーゼの別の特徴は、保存性のモチーフの出現である。すべてのヘリカーゼは、ATP結合およびMg2+結合を伴う古典的なWalker AおよびBモチーフを有している(CaruthersとMcKay、Curr.Opin.Struct.Biol.12:123〜133(2002)、SoultanasとWigley、Trends Biochem.Sci.26:47〜54(2001)に概説)。ヘリカーゼは、ヘリカーゼシグネチャーモチーフの数およびモチーフに対するコンセンサス配列の違いによって、いくつかのスーパーファミリーに分類されてきた(GorbalenyaとKoonin、Curr.Opin.Struct.Biol.3:419〜429(1993))。スーパーファミリー1および2は、7つの特徴的ヘリカーゼシグネチャーモチーフを有し、これには、古細菌、真正細菌、真核生物およびウィルスに由来するヘリカーゼが含まれ、ヘリカーゼは、二本鎖DNAまたはRNAを3’→5’方向または5’→3’方向のいずれかに巻き戻す。スーパーファミリー1ヘリカーゼとしては、例えば、大腸菌UvrDヘリカーゼ、T.tengcongensis UvrDヘリカーゼ、およびRecBCDのBサブユニットが挙げられる。スーパーファミリー3は、3つのモチーフを有し、スーパーファミリー4は5つのモチーフを有する。スーパーファミリー4ヘリカーゼとしては、例えば、T7 Gp4ヘリカーゼおよびDnaBヘリカーゼが挙げられる。標準的なヘリカーゼとは異なる新しいファミリーは、AAA+ファミリー(様々な細胞活動に関連するATPaseの拡張ファミリー)である。
第3のタイプの分類は、ヘリカーゼの巻き戻し方向、すなわち、ヘリカーゼが核酸二本鎖を、ヘリカーゼが結合して移動する方の鎖を基準として5’→3’方向(T7 Gp4ヘリカーゼなど)または3’→5’方向(UvrDヘリカーゼなど)のいずれに巻き戻すかに関係する。
分類の第4のタイプは、ヘリカーゼが平滑末端を有した核酸二本鎖またはフォークまたは一本鎖尾部を有する二本鎖のいずれを好んで巻き戻しを行うかに関係する。平滑末端を有する核酸二本鎖は、ヘリカーゼ依存性増幅の第1のサイクルには必要でないかもしれないが、後続の増幅サイクルにおいては望ましい。これは増幅反応の進行に伴って、平滑末端を有する標的断片が優占種となるためである(図3)。これらの平滑末端を有する標的の核酸は、後続の増幅回に対する鋳型基質を構成する(図3)。
本明細書に記載のHDAを達成するために、上記のいずれによって分類されたヘリカーゼも、核酸増幅には適している。実際に、実施例II〜IX、X,XIおよびXIIでは、本方法に従って使用しうる多様なヘリカーゼの試料によって、ヘリカーゼ依存性増幅が達成されることを実証している。
実施例Iは、UvrDヘリカーゼ調製物について述べている。UvrDヘリカーゼは、3’→5’極性の巻き戻しを行わせる一本鎖DNA依存性ATPアーゼ活性を有し(Matson、J.Biol.Chem.261:10169〜10175(1986))、DNA修復と組み換えの両方に関与する。In vivoにおいて、UvrDは、第2のタンパク質であるMutLと相互作用する。MutLはミスマッチ修復経路の主たる調整役であり、UvrDによって触媒される巻き戻し反応を劇的に刺激する(例えば、Yamaguchiら、J.Biol.Chem.273、9197〜9201(1998);Mechanicら、J.Biol.Chem.275、38337〜38346(2000)を参照のこと)。実施例XIIおよびXIIIからは、アクセサリタンパク質は、UvrDなどのいくつかのヘリカーゼに対しては好ましく使用しうるが、最適化されたヘリカーゼ調製物において常に必要なわけではないことがわかる。HDAにおける個々のヘリカーゼに対するアクセサリタンパク質の要件は、実施例IIからVに記載のようなアッセイなどを用いることにより、またHDA産物をゲル電気泳動によって解析することにより、容易に決定することができる。
大腸菌UvrDヘリカーゼは、スーパーファミリー1ヘリカーゼである。大腸菌UvrDヘリカーゼは、ニックの入った環状DNA分子のみならず、平滑末端DNA二本鎖も巻き戻すことができる(RunyonとLohman、J.Biol.Chem.264:17502〜17512(1989))。UvrDの濃度が低い場合には、最適な巻き戻しには3’側一本鎖DNA尾部が必要であるが、濃度が高ければ、巻き戻しはニックまたは平滑末端において開始することができる(Runyonら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、87:6383〜6387(1990))。
HDAの別の例において、T7遺伝子4タンパク質をヘリカーゼ調製物中で用いて、標的の核酸を増幅させる。T7遺伝子4タンパク質は、プライマーゼ活性と3’→5’ヘリカーゼ活性の両方を含む6量体の複製ヘリカーゼである(LechnerとRichardson、J.Biol.Chem.258:11185〜11196(1983))。遺伝子4タンパク質のアミノ末端切断型である、T7遺伝子4Bタンパク質(T7 Gp4Bヘリカーゼ)は、DNAヘリカーゼ活性しか含まない。T7 Gp4Bヘリカーゼのクローニングと精製については、BernsteinとRichardson(J.Biol.Chem.263:14891〜14899(1988))によって記載されている。T7遺伝子2.5タンパク質は、一本鎖DNA結合タンパク質であり、T7 DNAポリメラーゼ活性を刺激する(Kimら、J.Biol.Chem.267:15032〜15040(1992))。T7 Gp2.5SSBの調製については、以前に記載されている(Kimら、J.Biol.Chem.267:15022〜5031(1992))。
HDAの別の実施形態において、ヘリカーゼ調製物中で大腸菌RecBCDタンパク質を使用する。大腸菌RecBCDは、1つのスーパーファミリー1ヘリカーゼ(RecB)と1つの5’→3’ヘリカーゼ(RecD)とを含むタンパク質複合体であり、標的断片を増幅するために用いられる。大腸菌RecBCDヘリカーゼは、3量体の多官能性酵素であり、ATP依存性ヘリカーゼであるとともにDNAヌクレアーゼでもある(RomanとKowalczykowski、Biochemistry.28:2863〜2873(1989))。RecBサブユニットは、3’→5’DNAヘリカーゼ活性に加えて、エキソヌクレアーゼ活性も有している。エキソヌクレアーゼ活性は、二本鎖DNAを分解することなく巻き戻すことのできるエキソヌクレアーゼ欠失RecBD1067ACDをもたらす、部位特異的変異法によって除去することができる(Wangら、J.Biol.Chem.275、507−513(2000))。RecDタンパク質もまた、5’→3’極性を有するDNAヘリカーゼである(TaylorとSmith、Nature 423、889〜893(2003))。RecBおよびRecDヘリカーゼは、いずれも二極性転座モデルを介して無傷のRecBCDにおいて活性を有する。この2つのDNAヘリカーゼは相補的であり、逆平行DNA二本鎖の各鎖上で、相反する極性でもって同じ向きに移動する。この二極性モーター機構が、その指数的に高い速度(500〜1000bp/秒)とプロセッシビティ(processivity)(1回の結合あたり>30kb)を説明する助けとなる。Dillinghamら、Nature 423、893〜897(2003))。
HDAの別の例において、ヘリカーゼ調製物において、6量体複製ヘリカーゼであるT7 Gp4ヘリカーゼを使用して、1kbよりも長い標的断片を増幅させる。T7 Gp4ヘリカーゼは、スーパーファミリー4に属し、このファミリーのメンバーには、DnaBやT4 Gp41などのいくつかの6量体ヘリカーゼが含まれ、これらのヘリカーゼは、迅速な巻き戻し速度と、高度なプロセッシビティを有する。これらのヘリカーゼは、巻き戻しのために二本鎖領域の端部にある一本鎖尾部を認識する。例えば、DNAポリメラーゼの存在下において、大腸菌DnaBヘリカーゼはDNAを750bp/秒の速度で50kbを越えるプロセッシビティで巻き戻し、T7 Gp4ヘリカーゼはDNAを300bp/秒の速度で高いプロセッシビティで巻き戻す(前掲のKornbergとBaker(1992))。SV40ラージT抗原は、DNAを、75〜100bp/秒の速度にて、高いプロセッシビティで巻き戻す(前掲のKornbergとBaker(1992);Liら、Nature.423:512〜518(2003))。
理論に結び付けることは望まないが、T7 Gp4などのいくつかのヘリカーゼは、一本鎖尾部を有する二本鎖DNAを好むものの、それらは、平滑末端を有する二本鎖DNA分子に対しても低い巻き戻し活性を有しているかもしれない。一本鎖尾部は、二本鎖DNA分子の「末端ブリージング(terminal breathing)」を介して二本鎖DNAの端部に維持的に存在することもできる(Roychoudhuryら、Nucleic acid Res.6:1323〜3123(1979))。これらの一過性の一本鎖尾部はT7ヘリカーゼによって捕捉されることができ、その後、該ヘリカーゼは巻き戻しプロセスを続ける。
標的の核酸の起源に関係なく、二本鎖分子を巻き戻すことにより反応温度の変化無しに、ポリメラーゼ依存性増幅のための一本鎖分子を生産するために、核酸の増幅のあいだの熱変性工程の代わりにヘリカーゼ調製物を用いてもよい。したがって、Taqポリメラーゼを用いる標準的なPCR増幅において必要とされるサーモサイクリングを回避することができる。
一般に、プライマーと鋳型の間の認識特異性と、それに続くアニーリングを可能にするのに適した変性温度は、例えば20℃〜75℃などの温度範囲とすることができる。好ましい変性温度は、融解プロセスのためにどのヘリカーゼを選択したかに応じて選択するとよい。選択したヘリカーゼの存在下での核酸の増幅に対する最適温度を決定するための試験は、反応混合物の温度を変化させて、ゲル電気泳動を用いて増幅産物を比較することにより、常套的な実験によって決定することができる。
核酸二本鎖の変性は、たとえば45℃〜75℃の範囲よりも高い温度を含むインキュベーション条件下で、熱安定性ヘリカーゼ調製物を用いることにより加速することができる(実施例XII)。熱安定性ヘリカーゼ調製物および熱安定性ポリメラーゼを用いて高温でHDAを行うことにより、プライマー結合の特異性を高めることができ、これにより、増幅の特異性を改善することができる。
ある状況において、増幅反応において複数の異なるヘリカーゼ酵素を用いることが望ましいかもしれない。複数のヘリカーゼを使用することで、異なるヘリカーゼが様々な機能を調整して二本鎖核酸の巻き戻しの効率を高めているような一定の状況下において、HDAにおける標的増幅の収率および長さを高めることができるかもしれない。たとえば、低プロセッシビティしか持たないものの、平滑末端を有するDNAを融解することのできるヘリカーゼを、高いプロセッシビティを持つものの、巻き戻し開始のために二本鎖領域にある一本鎖尾部を認識する第2のヘリカーゼと組み合わせてもよい(実施例X)。この例において、第1のヘリカーゼが最初に長い核酸二本鎖の平滑末端を分離して5’および3’の一本鎖尾部とした後、その限られたプロセッシビティのためにその基質から解離する。この部分的に巻き戻された基質は次に第2のヘリカーゼによって認識され、該第2のヘリカーゼは優れたプロセッシビティで巻き戻しプロセスを続ける。このようにして、核酸二本鎖内の長い標的を、複数のヘリカーゼを含むヘリカーゼ調製物を使用することにより巻き戻して、続いてHDA反応において増幅させることができる。
(プライマー)
一般に、HDAにおいて使用するのに適したプライマー対は、例えば、10ヌクレオチドよりも長く50ヌクレオチド未満の長さを有する短い合成オリゴヌクレオチドである。オリゴヌクレオチドプライマー設計には、文字列に基づく(string−based)アライメントスコア、融点、プライマーの長さ、およびGC含量などの様々なパラメータが関与する(Kampkeら、Bioinformatics17:214〜225(2003))。プライマーを設計する際の重要な因子の1つは、増幅すべき核酸分子に特異的な標的断片内の配列を選択することである。他の重要な因子は、HDA反応のためにプライマーの融点を決定することである。プライマーの融点は、そのオリゴヌクレオチドの長さとGC含量によって決まる。好ましくは、プライマーの融点は、ハイブリダイゼーションと増幅を行う温度よりも約10〜30℃高ければよい。例えば、大腸菌UvrDヘリカーゼ調製物を用いる場合でハイブリダイゼーションと増幅の温度を37℃に設定するならば、この反応のために設計するプライマー対の融点は、約47℃〜67℃の範囲とする。ハイブリダイゼーションと増幅の温度が60℃であるならば、この反応のために設計するプライマー対の融点は、約65℃〜90℃の範囲とする。HDA反応のための最良のプライマーを選択するために、様々な融点をもつプライマーの組を平行アッセイにおいて調べることができる。プライマー設計に関するさらなる情報は、Kampkeら、Bioinformatics17:214〜225(2003)に記載されている。
各プライマーは標的の核酸の各端部にハイブリダイズし、標的ヌクレオチド配列を鋳型として用いてポリメラーゼにより3’から5’の方向に伸長しうる(図3)。ハイブリダイゼーションの条件は、“Molecular Cloning and Laboratory Manual”第2版、Sambrook、RichとManiatis、Cold Spring Harbor出版(2003)に記載されるような標準的なものである。特異的増幅を達成するために、相同または完全に一致するプライマーが好ましい。しかしながら、プライマーは、5’末端に標的ヌクレオチド配列とは相補的でない配列を含んでいてもよい。あるいは、プライマーは、標的の核酸と正確には相補的でないようなヌクレオチドまたは配列を含んでいてもよい。所定の温度においてプライマーと鋳型間結合によって特異的ハイブリダイゼーションを達成できるのであれば、HDAにおいて使用するプライマーは、類似プライマーであってもよいし、あるいは非特異的またはユニバーサルプライマーであってもよい。
プライマーは、デオキシリボヌクレオチド塩基A、T、GまたはCおよび/または1つ以上のリボヌクレオチド塩基、A、C、U、Gおよび/または1つ以上の修飾ヌクレオチド(デオキシリボヌクレオチドまたはリボヌクレオチド)のいずれを含んでいてもよい。上記修飾は、プライマーの核酸へのハイブリダイゼーション、またはプライマーの伸長、または二本鎖分子の変性を阻害しないものとする。プライマーは、その性能を高めるために、あるいは増幅産物のキャラクタリゼーションを容易にするために、ホスホロチオエートまたはメチルホスホロチオエートなどの物質群によって、あるいは非ヌクレオチドリンカーに修飾してもよい。
増幅産物を検出するために、プライマーに対して、蛍光または化学発光標識、およびビオチン標識などの修飾を行ってもよい(例えば、カルボキシフルオレセインのアミン反応性フルオレセインエステルなどの蛍光タグ:Glen Research、バージニア州スターリング)。他の標識方法としては、放射性同位体元素、発色団と、ビオチンなどのリガンド、または直接は検出できないものの、標識されたその特異的結合相手であるアビジンなどとの反応によって容易に検出可能なハプテン、および抗体などが挙げられる。
本明細書に記載するプライマーは、当該技術分野における周知の方法によって調製することができる(例えば、米国特許第6,214,587号明細書を参照のこと)。
実施形態において、一方が標的配列の5’端部にハイブリダイズし、他方が標的配列の3’端部にハイブリダイズする2つの配列特異的プライマーの対(図3)をHDAにおいて用い、標的配列の指数的増幅を達成する。この手法は、Leeら(J.Mol.Biol.316:19〜34(2002))の方法とは容易に区別できる。多重反応における異なる検出タグを同時に用いて、複数の標的を増幅するために、1つのHDA反応において複数のプライマー対を用いることができる。多重化は、SNP分析および病原体の検出において一般的に用いられている(Jessingら、J.Clin.Microbiol.41:4095〜4100(2003))。
(ポリメラーゼ)
ポリメラーゼは、プロセッシビティおよび鎖置換活性に基づいてHDA用に選択する。融解、およびプライマーとのハイブリダイゼーションに続き、核酸を重合工程に供する。増幅すべき核酸がDNAである場合には、DNAポリメラーゼを選択する。最初の標的がRNAである場合には、まず初めに逆転写酵素を用いてRNA標的をcDNA分子に複写し、このcDNAをさらに、選択したDNAポリメラーゼによるHDAにおいて増幅する(実施例VII)。DNAポリメラーゼは、4種のdNTPの存在下において、標的の核酸上で作用して、核酸鋳型にハイブリダイズしたプライマーを伸長して、核酸鋳型上のヌクレオチド配列に相補的なプライマー伸長産物を作成する(図1および図3)。
DNAポリメラーゼは、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を欠失するポリメラーゼ、およびこれに加えて随意で3’−5’エキソヌクレアーゼ活性も欠失していてもよいポリメラーゼから成る群より選択される。
適切なDNAポリメラーゼとしては、例えば、大腸菌DNAポリメラーゼIのエキソヌクレアーゼ欠失Klenow断片(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))、エキソヌクレアーゼ欠失T7 DNAポリメラーゼ(Sequenase;USB(オハイオ州クリーブランド)、大腸菌DNAポリメラーゼIのKlenow断片(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))、BstDNAポリメラーゼのラージフラグメント(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))、KlenTaqDNAポリメラーゼ(AB Peptides、(ミズーリー州セントルイス))、T5 DNAポリメラーゼ(米国特許第5,716,819号明細書)、およびPol IIIDNAポリメラーゼ(米国特許第6,555,349号明細書)が挙げられる。ヘリカーゼ依存性増幅には、大腸菌DNAポリメラーゼIのエキソヌクレアーゼ欠失Klenow断片、Bst DNAポリメラーゼラージフラグメント、およびSequenaseなどの鎖置換活性を有するDNAポリメラーゼが好ましい。T7ポリメラーゼは、Taqポリメラーゼよりもエラー率が3.5×105と有意に小さい高忠実度ポリメラーゼである(KeohavongとThilly、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、86、9253〜9257(1989))。T7ポリメラーゼは、熱安定性ではないが、それ故に、サーモサイクリングを必要とする増幅系において使用するのに最適ではない。等温的に実施できるHDAにおいて、T7 Sequenaseは、DNA増幅のための好ましいポリメラーゼの1つである。
(一本鎖DNA結合タンパク質)
ヘリカーゼは、一本鎖結合タンパク質(SSB)の存在下で活性の向上を示す。こうした状況において、SSBの選択は一般に特異的タンパク質には限られない。一本鎖結合タンパク質としては、例えば、T4遺伝子32タンパク質、大腸菌SSB、T7 Gp2.5SSB、ファージφ29SSB(前掲のKornbergとBaker(1992))および上述の切断型が挙げられる。
(他の化学物質)
塩およびpHに加えて、他の化学物質、例えば、尿素やジメチルスルホキシド(DMSO)などの変性剤をHDA反応に加えて、二本鎖DNAを部分的に変性または不安定化するようにしてもよい。HDA反応は、SSBタンパク質の存在下または非存在下にて、変性剤の濃度を変えて比較することができる。このようにして、HDA効率を高めるか、および/または一本鎖(ss)DNA安定化においてSSBの代わりとなる化学化合物を同定することができる。核酸やタンパク質などの生体マクロ分子の殆どが、生物細胞内ではin vitro実験条件よりもはるかに高い濃度で機能および/またはそれらの天然の構造を形成するように設計される。ポリエチレングリコール(PEG)は、水を排除し、溶質ポリカチオンと静電的相互作用を作り出すことにより、人工的な分子の込み合った状態を作り出すために用いられてきた(Miyoshiら、Biochemistry 41:15017−15024(2002))。PEG(7.5%)をDNAライゲーション反応に加えると、反応時間は5分間に短縮される(Quick Ligation Kit、New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))。またPEGは、反応の効率を高めるためにヘリカーゼ巻き戻しアッセイにも加えられてきた(Dongら、Proc.Natl.Acad.Sci.USA、93:14456〜14461(1996))。HDAへのPEGまたは他の分子込み合い剤は、HDA反応における酵素および核酸の有効濃度を高めることにより、反応時間および反応に必要なタンパク質の濃度を低減するかもしれない。
(補因子)
ATPまたはTTPは、高いプロセッシビティをもつ(highly processive)ヘリカーゼのための、広く好まれているエネルギー源である。平均的な1つのATP分子は、1〜4塩基対を巻き戻すためにDNAヘリカーゼによって消費される(前掲のKornbergとBaker(1992))。本発明の一実施形態において、UvrDに基づくHDA系は、3mMの最適初期ATP濃度を有していた。より長い標的を増幅するためには、短い標的の場合よりもより多くのATPが消費されるかもしれない。こうした状況において、ヘリカーゼとともに用いるための、ピルビン酸キナーゼに基づくATP再生産系を含めることが好ましいかもしれない(HarmonとKowalczykowski、Journal of Bioiogical Chemistry、276:232〜243(2001))。
(トポイソメラーゼ)
トポイソメラーゼは、長いHDA反応において、HDAが長い標的アンプリコンを増幅する能力を高めるために用いることができる。非常に長い線形DNA二本鎖をヘリカーゼによって分離する場合には、トポイソメラーゼの旋回(弛緩)機能がよじれを除去し、巻きすぎ(over−winding)を防ぐ(前掲のKornbergとBaker(1992))。例えば、大腸菌トポイソメラーゼI(Fermentas、ビルニウス、リトアニア)を用いて、一方のDNA鎖にニックを入れることにより、負の超らせん状DNAを弛緩させることができる。これに対し、大腸菌DNAジャイレース(トポイソメラーゼII)は、DNA中に一時的な二本鎖破断をもたらし、DNA鎖同士が互いに通り越すようにする(前掲のKornbergとBaker(1992))。
(増幅核酸の検出)
増幅された核酸産物は、臭化エチジウム染色、および、放射性標識、蛍光標識および酵素からなる群より選択される標識によって、増幅された核酸を検出することを含む、様々な方法で検出することができる。例えば、HDA増幅産物は、ヘアピン構造内の3’末端の近くに蛍光団を有するように設計されたオリゴヌクレオチドである蛍光標識LUX(登録商標)プライマー(Invitrogen Corporation、Carlsbad、CA)で検出することができる。この構成は、別個の消光部分を必要とせずに、それ自体で本質的に蛍光消光能を与える。プライマーが二本鎖増幅産物に組み込まれると、蛍光団は脱消光されて、蛍光シグナルが著しく増大する。実施例XIVは、蛍光標識せれたプライマーを用いた標的配列のリアルタイム検出と、HDA方法を実証するものである。
(HDAにおいて使用可能なヘリカーゼの同定)
ヘリカーゼを標的の核酸を増幅するためにHDAにおいて使用できるかどうかを調べるために、HDA反応を以下のように構成することができる。
(a)短い二本鎖オリゴヌクレオチド(100ヌクレオチド未満)を増幅の基質として使用することができる。このオリゴヌクレオチドの5’および3’末端にハイブリダイズできるプライマーを準備する。前記二本鎖オリゴヌクレオチドを変性させ、標準的なトリス−酢酸バッファ(10mM、pH7.5)またはThermoPol(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))バッファに溶解したプライマーと可変量のdNTPまたはNTPとの第1の混合物中で一本鎖を形成させる。混合物は95℃で10分間加熱し、53℃で1分間加熱する。
(b)第2の混合物を調製するが、この第2の混合物は、pH6.0〜pH9.0の間で変えられるpHを有するHDAバッファ中に、試験対象濃度のヘリカーゼを含んでいる。標準バッファは、それぞれ約0〜200mMの範囲の濃度の、一定濃度のNaClおよびKClを含んでいてもよい。ヘリカーゼの濃度を変えてもよい。T4 Gp32などの一本鎖結合タンパク質を、DNAポリメラーゼおよび4種のdNTPsとともに、増幅すべき核酸およびプライマーも含む増幅反応系中で用いる標準量で加える。
(c)混合物を合わせて、37℃(またはある温度で)で2時間インキュベートした後、3%GPG LMPアガロースゲル上で分析する。
上述の異なる条件下で反復反応を行うことにより、個々のヘリカーゼについて、HDAのための最適な条件を求めることができる。
次に、ヘリカーゼが、プラスミドやより長いDNA分子、および大腸菌UvrDヘリカーゼに対する実施例で説明するようなゲノムDNA内の短い配列を増幅できるかどうかを調べてもよい。
ここで、ヘリカーゼ依存性増幅が、多種多様な用途に使用される改良された核酸増幅方法であることを実証する。これらには、逆転写に続く増幅、およびリアルタイムHDAを用いた定量的増幅が含まれる。以下の実施例では、HDAが、広範な大きさの核酸を増幅するためのいかに高感度で効率的な方法であるかを説明する。HDA反応の感度の一つの尺度は、核酸配列を10倍から10億倍の範囲で増幅できることである。
表1は、限定することなくいくつかの標本値を含んでいる。
Figure 2006500028
(増幅条件−温度)
鎖置換増幅などの他の等温的核酸増幅方法でも、サーモサイクリングを用いない定温度での標的増幅を行うことができるものの、これらの方法には一本鎖鋳型を生成するための初期変性工程を必要とする。本方法の実施形態の利点は、ヘリカーゼによる巻き戻しと増幅の両方を、実施例IXにおいて実証するように一貫して単一の温度において効率的に行うことができることにある。あるいは、ヘリカーゼによる標的の核酸の初期巻き戻しを助けるために温度を上げ、その後増幅を単一の温度で進行させる。
我々は、RNAの逆転写産物の増幅のためのPCRの代わりに、HDAを使用できることも示した(実施例VII)。さらに、HDAは、遺伝子発現研究や環境分析において有用であることが分かっている定量的増幅に対しても有用であると予想される。したがって、標的の核酸の量を決定することが望ましい場合には、HDAをリアルタイムエンドポイントアッセイにおいて使用することができる。したがって、HDAは、遺伝子発現研究において、細胞内のメッセンジャーRNAの相対量を決定するために用いてもよい。例えば、国際公開第01/25473号パンフレットに記載の校正された(calibrated)遺伝子発現プロファイルを、定量的ヘリカーゼ依存性増幅またはQ−HDAを用いて作成することができる。
リアルタイムHDAは、海水中の大腸菌などの汚染試料中の生物の量を決定するための高感度の技術として使用してもよい。HDA反応において蛍光などの高感度マーカーを用いるリアルタイム検出は実施例XIVで実証する。
HDAは、野外作業および/または実験室での診断において使用するための小型装置に関連して開発してもよい。例えば、HDAは、ミクロ流体環境において実施してもよい。ミクロ流体技術(チップ上の実験室)は、通常はナノリットルスケールの小型環境において生化学分析を行うことによりコストと時間を削減するための重要な戦略として急速に普及してきている。ミクロ流体技術は、核酸増幅および検出方法と組み合わせた場合に、病原体検出における野外持ち出し可能な装置として使用できる大きな可能性を有している。HDAは、初期変性を行わずに等温条件において核酸を増幅できるという能力を持つことから、ミクロ流体装置における核酸増幅プロセスのための優れた候補となっている。同様に、HDAは、キット、あるいは、国際公開第02/02740号パンフレットに開示されている分類の反応プロファイルを作成するための実験室増幅手順において、あるいは疾病を監視するために(米国公報No.2001018182)用いてもよい。
実施例IIからXIVでは、HDAが、異なる起源に由来する、異なる配列を有する標的の核酸を増幅するのに有用であることを説明する。実施例IVでは、HDAを用いたDNAプラスミドに由来する様々な長さの標的配列の増幅について説明する。実施例Xでは、T7 Gp4Bに基づくHDA系によって、より長い標的配列(>2kb)を増幅できることを実証する。実施例Xは、核酸を増幅するためのヘリカーゼ依存性増幅を用いた方法が、異なるヘリカーゼ調製物、例えばT7 Gp4Bヘリカーゼを含むヘリカーゼ調製物、またはT7 Gp4BヘリカーゼやUvrDヘリカーゼなどの1つ以上のヘリカーゼを含むヘリカーゼ調製物を用いても実施できることをさらに実証するものである。
HDAを用いてわずか10コピーの細菌ゲノムDNAでもうまく増幅できることを実施例VIIIにおいて実証するが、これは、例えばChlamydia trachomatisやNeisseria gonorrhoeaeなどの病原性細菌を原因とする感染性疾病の分子診断用途に対するHDAの使用を立証するものである。ヒトゲノムDNA試料から標的配列を増幅できることを実証するが(実施例VI)、これは、一塩基変異多型を含む特定の疾病に対応する遺伝的対立遺伝子の同定における、また犯罪現場や考古学的な遺跡に残された少量の核酸を解析することによる法科学的用途における、HDAの使用を立証するものである。
以下の実施例は、本発明の理解を助けるために提供するものであって、本発明を限定するものではない。
上記および下記に挙げた参照文献は参照により本願に組み込む。
(実施例I)
UvrDヘリカーゼとそのアクセサリタンパク質MutLのクローニングと精製
1.UvrDヘリカーゼとMutLタンパク質をコードする遺伝子のクローニング
大腸菌ヘリカーゼIIまたはUvrDヘリカーゼ(Swissprotアクセス番号:P03018)、およびそのアクセサリタンパク質である大腸菌MutLタンパク質(Swissprotアクセス番号:P23367)をコードする遺伝子を、Impact(登録商標)系を用いてクローニングした。このImpact系は、S.cerevisiae VMAインテインとキチン結合ドメインからなる2官能性タグのC末端翻訳融合体をもたらす(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))。タンパク質精製系では、標的タンパク質を親和性タグ(キチン結合ドメイン)から分離するために、タンパク質スプライシング要素(インテインと呼ばれる)のDTT誘導性自己開裂活性を利用する。大腸菌K12ゲノムDNAから、プライマー5A(5’GGTGGTACCATGGACGTTTCTTACCTGCTC3’(配列番号:1))およびプライマー3A(5’GGTGGTGCTCTTCCGCACACCGACTCCAGCCGGGC3’(配列番号:2))を用いてuvrD遺伝子を増幅するために、Vent(登録商標)DNAポリメラーゼを用いた。mutL遺伝子は、プライマー5B(5’GGTGGTCATATGCCAATTCAGGTCTTACCG3’(配列番号:3))およびプライマー3B(5’GGTGGTTGCTCTTCCGCACTCATCTTTCAGGGCTTTTATC3’(配列番号:4))を用いて、大腸菌K12ゲノムDNAから増幅させた。大腸菌K−12はNew England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー)から得た。ゲノムDNAは、QiagenゲノムDNAキット(Qiagen、ヒルデン、ドイツ)を用いて単離した。プライマーには、mutL遺伝子をpTYB1(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))のNdeIおよびSapI部位に、またuvrD遺伝子をpTYB3(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))のNcoIおよびSapI部位にクローニングできるようにする制限酵素部位を含めた。ライゲーション産物をER2502細胞に形質転換した。陽性の形質転換体を、100μg/mLのアンピシリンを含むLB平板上で選択的に培養した後、コロニーPCRおよびインサートの配列決定によりスクリーニングした。配列決定結果を分析した後、妥当な構築物を大腸菌ER2566細胞に形質転換した。pTYBl−MutLまたはpTYB3−UvrDを含んだER2566細胞を、100μg/mLのアンピシリンを加えたLB培地中、37℃で培養した。OD550が〜0.5に達したところで、0.5mMイソプロピル−β−D−チオガラクトピラノシド(IPTG)によってタンパク質発現を誘導した。15℃で一晩インキュベートした後、遠心分離により細胞を回収した。
2.UvrDおよびMutL精製
インテインタグのキチン結合ドメイン(CBD)によって、融合タンパク質をキチンビーズカラム(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))上でアフィニティ精製することができるようになる。すべての手順は4℃で行った。6リットルの培地に含まれるUvrD発現細胞を210mLの超音波処理用バッファ(20mMトリスpH7.8、0.1mM EDTA、50mM NaCl、20μM PMSF、5%グリセロール)に再懸濁し、超音波破砕した。透明になった抽出物を、500mLのバッファA(20mMトリス−HCl(pH8)、1mM EDTA)と500mM NaClで平衡化した45mLキチンビーズカラムにロードした。カラムを500mLのバッファA+1M NaClと、500mLのバッファA+500mM NaClで洗浄した。自己開裂の誘導は、カラムに、カラムの3倍体積(135mL)の開裂バッファ(バッファA+500mM NaCl+50mMジチオトレイトール(DTT))を流すことにより行った。開裂反応は、開裂バッファ中、4℃で64時間行った。タンパク質を67mLのバッファB(20mMトリス−HCl(pH8)、1mM EDTA、1mM DTT)+50mM NaClで溶出した。陽性の画分をプールし、予めバッファB+50mM NaClで平衡化しておいた1mLのMonoQカラム(Pharmacia(ニュージャージー州ピスカタウェイ))にロードした。素通り画分と溶出画分をSDS−PAGEで分析した。陽性画分におけるヘリカーゼ活性については、ヘリカーゼが、30ヌクレオチド(nt)のオリゴヌクレオチドを相補的非標識70ntオリゴヌクレオチドにアニーリングすることによって調製した部分的二重鎖から、蛍光標識オリゴヌクレオチド(30nt)を置換する能力を測定することにより、さらに調べた。置換された30nt標識オリゴヌクレオチドは、別の非標識30nt相補的オリゴヌクレオチドによって捕捉された。オリゴヌクレオチドは、20%非変性ポリアクリルアミドゲル中での電気泳動により分離し、置換されたオリゴヌクレオチドはUV光によって可視化した。UvrDタンパク質およびヘリカーゼ活性は、素通りおよび洗浄画分中で見られた。これらの画分を混合し、1mLヘパリンTSKカラム(Pharmacia(ニュージャージー州ピスカタウェイ))上にロードした。この場合も、UvrDはカラムに結合しなかった。1mLのヒドロキシアパタイトカラム(TosoHaas(ペンシルヴェニア州フィラデルフィア))がUvrDを保持したが、これは直線勾配(50mM〜1M NaCl)における340mM NaCl付近で溶出した。精製画分をプールし、保存バッファ(20mMトリス−HCl(pH8.2)、200mM NaCl、1mM EDTA、1mM EGTA、15mM 2−メルカプトエタノール、50%グリコール)に対して一晩透析した。最終濃度は、Bradfordタンパク質アッセイ(Bradford、Anal.Biochem.72:248〜254(1976))およびSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)を用いて決定した。
MutLもUvrDと同様に精製した。6リットルのER2566/pTYB1−MutLの培養液を使用した。すべての手順は4℃で行った。キチンビーズカラム精製の条件は、カラム体積を14mLとした以外はUvrDの場合と同様にした。カラムを125mLのバッファA+1M NaCl、および125mLのバッファA+500mM NaClで洗浄した。自己開裂の誘導は、カラムを45mLの開裂バッファ(バッファA+500mM NaCl+50mM DTT)で洗浄することにより誘導した。開裂反応は、開裂バッファ中、4℃で40時間行った。タンパク質を36mLのバッファB+50mM NaClで溶出した。陽性の画分をプールし、1mL MonoQカラムにロードした。MutLは、カラムの素通り画分中に見られた。したがって、素通りおよび洗浄画分をプールし、バッファB+40mM NaClに対して透析して、最終NaCl濃度を50mMとした。試料を1mLのヘパリンTSKカラムにロードした。MutLが保持され、565mM NaClにおいて溶出した。しかしながら、SDS−PAGE上では他のタンパク質バンドも検出することができ、エキソヌクレアーゼアッセイにおいては、目的の画分中にエキソヌクレアーゼ活性が存在することが分かった。これらの画分をプールし、バッファB+50mM NaClに対して透析した。2回目の1mL MonoQカラムを用いて、混入タンパク質からMutLを分離した。MutLは、220mM NaClにおいて溶出した。精製画分をプールし、CentriplusYM10(Miilipore、(マサチューセッツ州ベッドフォード))によって濃縮してから、保存バッファ(25mMトリス−HCl(pH7.5)、200mM NaCl、1mM 2−メルカプトエタノール、0.1mM EDTA、50%グリセロール)に対して一晩透析した。最終濃度は、Bradfordタンパク質アッセイおよびポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)を用いて決定した。
3.他のクローニングおよび精製系
Impact(登録商標)に加えて、ヘリカーゼおよびそれらのアクセサリタンパク質は、いくつかの代替の方法、例えば直接クローニング(付加的タグなしに遺伝子をベクターに直接クローニングする)、His−Tag(登録商標)(Novagen、Inc.(ウィスコンシン州マジソン))およびpMAL(登録商標)タンパク質融合体と精製系(New Engiand Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))を用いて精製してもよい。大腸菌UvrDヘリカーゼを、プラスミドpET15b(Novagen Inc.(ウィスコンシン州マジソン))およびpMAL−c2X(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))中にクローニングした。Hisタグ融合体であるUvrD−Hisを、His.Bind(登録商標)カラムおよび製造業者(Novagen Inc.(ウィスコンシン州マジソン))によって提供されるプロトコールを用いて精製した。UvrD−Hisタンパク質は、ヒドロキシアパタイトカラムによってさらに精製した。MBP−UvrD融合タンパク質は、アミロースカラムおよび製造業者(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))によって提供されるプロトコールを用いて精製した。UvrD−Hisタンパク質およびMBP−UvrD融合タンパク質のいずれも、機能的巻き戻し活性を示し、ヘリカーゼ−依存性増幅反応において使用しうることがわかった。
(実施例II)
核酸二本鎖標的の増幅方法
ヘリカーゼ依存性増幅のモデル系として、合成DNA二本鎖をHDA反応における鋳型として用いた。この実施例では、UvrD HDA系を用いた上記DNA二本鎖の増幅について説明する。鋳型変性の方法、プライマーアニーリングおよび伸長について以下に示す。
35μLの反応成分Aは、10μLの5×HDAバッファA(175mM Tris−HCl(pH7.5)、5mM DTT)と、上部オリゴデオキシヌクレオチド(2μM;5’TGGCTGGTCACCAGAGGGTGGCGCGGACCGAGTGCGCTCGGCGGCTGCGGAGAGGGGTAGAGCAGGCAGC3’(配列番号:5))および下部オリゴデオキシヌクレオチド(2μM;5’GCTGCCTGCTCTACCCCTCTCCGCAGCCGCCGAGCGCACTCGGTCCGCGCCACCCTCTGGTGACCAGCCA3’(配列番号:6))から得た0.5μLの70bpDNA鋳型と、1μLの5’プライマー(10μM;5’CATGTTAGGTTCTATGGATCGAGTCTGGCTGGTCACCAGAGGG3’(配列番号:7))と、1μLの3’プライマー(10μM;5’TCCCTTAGAGGTCACATTGGATCGAGTCGCTGCCTGCTCTACCCC3’配列番号:8))と、10μLの4種のdNTP(各2mM)と、1.5μLのATP(100mM)と、11μLのdH2Oとを混合することにより作成した。反応成分Aを95℃で2分間加熱して鋳型を変性させ、53℃で3分間および37℃で2分間加熱してプライマーをアニーリングさせた後、0.5μLのMutLタンパク質(800ng/μL)を加えた。15μLの反応成分Bは、10μLの5×HDAバッファB(5mMトリス−Cl(pH7.9)、25mM NaCl、55mM MgCl2、0.5mg/mL BSA、0.5mM DTT)、0.5μLの大腸菌DNAポリメラーゼIのexo-Klenow断片(5ユニット/μl)、0.5μLのUvrDヘリカーゼ(200ng/μL)、0.9μLのT4遺伝子32タンパク質(Gp32;5μg/μL)、および3.1μLのdH2Oを混合することにより調製し、これをMutLに続いて成分Aに加えた。exo-Klenow断片は市販されており(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))、T4遺伝子32タンパク質もまた市販されている(Roche Applied Science,(インディアナ州インディアナポリス))。反応は37℃で30分間続け、12.5μLの停止バッファ(1%SDS、0.05M EDTA、30%グリセロール、0.2%ブロモフェノールブルー)を加えることにより停止した。反応産物は、トリスホウ酸EDTA(TBE)バッファおよび臭化エチジウム中、3%ゲノム処理グレード(GPG)低融点(LMP)アガロースゲル(American Bioanalytical(マサチューセッツ州ナティック))上で分析した(図2−2)。約120bpのDNA断片が観察され(図2−2)、これは予想される123bpの産物に一致した(図2−1)。
(実施例III)
HDAによるプラスミドDNAからの特定配列の増幅
DNA鋳型から特定の標的配列を増幅するためにHDAを用いることができるかどうかを調べるために、2つのpUC19/M13ユニバーサルプライマーであるプライマー1224およびプライマー1233を用いて、2647bpのDNAプラスミドであるpAH1(図15(配列番号:9))から110bpの配列をUvrD HDA系を用いて増幅した。プライマー1224およびプライマー1233は、市販されており、それらの配列は会社(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))で入手可能である。増幅スキームを図3にまとめる。
次の2つの酢酸ベースのバッファを予め調製しておいた。10×HDAバッファAは、350mMトリス−酢酸(pH7.5)と100mM DTTとを含み、10×HDAバッファBは、10mMトリス−酢酸(pH7.5)と、1mg/mL BSAと、90mM酢酸マグネシウムとを含む。HDA反応成分Aは、以下のものを組み合わせることにより構成した。
5μL 10×HDAバッファA
1.5μLの23nM AhdI開裂pAH1プラスミド
1μLの10μMプライマー1224
1μLの10μMプライマー1233
2μLの各dNTP(10mM)
1.5μLのATP(100mM)
8μLのdH2
反応成分Aを95℃で2分間加熱して鋳型を変性させ、69℃で3分間加熱することによりプライマーをアニールさせ、37℃で2分間加熱してから成分Bを加えた。
以下のものを混合することにより、15μLの反応成分を調製した。
5μL 10×HDAバッファB
1μL exo-Klenow断片(5ユニット/μL)
0.5μL UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)
1μL MutLタンパク質(400ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
21.6μL dH2
次に成分Bを成分Aに加えた。反応は37℃でさらに1時間続け、12.5μLの停止バッファ(1%SDS、0.05M EDTA、30%グリセロール、0.2%ブロモフェノールブルー)を加えることにより停止した。反応産物は、臭化エチジウムを含む2%GPG LMPゲル上で分析した(図4)。
110bp増幅産物が2%アガロースゲル上で観察された。この産物の大きさは、予想される標的配列の長さと一致していた(図4、レーン1)。UvrDヘリカーゼの非存在下では、増幅は全く観察されなかったことから、増幅にはヘリカーゼが必要とされることが確認された。さらに、これらの結果からは、UvrDは、MutLおよびT4 Gp32SSBの存在下での標的DNAの増幅において実質的により高い効率を示すことが分かった。
(実施例IV)
DNAプラスミドからの様々な標的配列の増幅方法
UvrDに基づくHDA系が様々な標的配列を増幅できるかどうかを調べるために、プライマー1224とプライマー1233の間に様々な配列および大きさのインサートを含んだpAHI誘導プラスミドを用いて、いくつかの平行反応を行った。
50μLのHDA反応は、後述するような2つの反応成分AおよびBを用い、それらを順に混ぜ合わせることにより構成した。以下の2種の酢酸ベースのバッファを予め作成しておいた。10×HDAバッファAは、350mMトリス−酢酸(pH7.5)と100mM DTTとを含み、10×HDAバッファBは、10mMトリス−酢酸と(pH7.5)、1mg/mL BSAと、100mM酢酸マグネシウムとを含む。
以下のものを組み合わせることにより、35μLの成分Aを作成した。
5μL 10×HDAバッファA
1μL pAH1プラスミドまたはpAH1誘導体(50ng/μL)
1μLの10μMプライマー1224
1μLの10μMプライマー1233
10μL 各dNTP(2mM)
1.5μL ATP(100mM)
15.5μL dH2
以下のものを組み合わせることにより、15μLの成分Bを調製した。
5μL 10×HDAバッファB
1μL exo-Klenow断片(5ユニット/μL)
0.5μL UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)
0.5μL MutL(800ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
7.1μL dH2
成分Aを95℃で2分間加熱して鋳型を変性させることにより、HDA反応を開始した。次に、成分Aを69℃で3分間インキュベートして、プライマーをアニールさせ、37℃で2分間インキュベートして反応物を冷却した。15μLの作りたての成分Bを、変性、アニーリングおよび冷却工程を行った後の35μLの成分Aに添加した。反応を37℃でさらに1時間続け、12.5μLの停止バッファ(1%SDS、0.05M EDTA、30%グリセロール、0.2%ブロモフェノールブルー)を加えることにより停止した。反応産物は、TBEバッファおよび臭化エチジウム中において3%GPG LMPゲル上で分析した(図4)。すべての増幅産物が予想される標的の大きさに一致していた(図4、レーン1〜5)。さらに、UvrDに基づくHDA系は、650bpまでの標的DNAをHDA反応において増幅することができた(図4、レーン5)。
(実施例V)
HDAによる細菌ゲノムDNAからの特定配列の増幅
HDAは、ウィルスゲノムDNAまたはRNA、細菌ゲノムDNAまたはヒトゲノムDNAなどのさらに複雑な核酸試料から、特定の標的配列を増幅するためにも用いることができる。本例においては、口腔病原体であるTreponema denticola ATCCNo.35405の細菌ゲノムから、大腸菌UvrDに基づくHDA系を用いて、特定の標的配列を増幅および検出する方法を開示する。制限エンドヌクレアーゼ遺伝子earIRを標的遺伝子(図16(配列番号:10))として選択し、earIRの配列にハイブリダイズするように1つの5’プライマーと2つの3’プライマーを設計した。反応バッファおよびプロトコールは、ゲノムDNA増幅用に改変した。10×HDAバッファAは、350mMトリス−酢酸(pH7.5)および100mM DTTを含む。10×HDAバッファBは、10mMトリス−酢酸(pH7,5)と、1mg/mL BSAと、100mM酢酸マグネシウムとを含む。
以下のものを組み合わせることにより、20μLの成分Aを構成した。
5μL 10×HDAバッファA
2μLのTreponema denticolaゲノムDNA(50ng/μL)
2μLの10μMプライマー58861(5’CCAAATGATGCTTATGTTGCTT3’(配列番号:11))
2μLの10μMプライマー58862(5’CATAAGCCTCTCTTGGATCT3’(配列番号:12))または2μLの10μMプライマー58863(5’TCCACATCTTTCACATTTCCAT3’(配列番号:13)
2μL 各dNTP(10mM)
7μL dH2
以下のものを混合することにより30μLの反応成分Bを調製した。
5μL 10×HDAバッファB
4μL 100mM ATP
0.5μL UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)
0.5μL MutL(800ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
1μL exo-Klenow断片(5ユニット/μL)
18.1μL dH2
反応成分Aを95℃で10分間、53℃で1分間、および37℃で2分間加熱した。作りたての成分Bを、37℃まで冷却した後の成分Aに加えた。反応を37℃でさらに2時間続け、12.5μLの停止バッファを加えることにより停止した。反応産物は、3%GPG LMPアガロースゲル上で分析した(図5−1)。標的DNAの予想される大きさはプライマー58861とプライマー58862の間の97bpであり(図5−1、レーン1)、プライマー58861とプライマー58863の間の予想される長さは129bp(図5−1、レーン2)である。アガロースゲル上には2つの産物が観察され、いずれも標的DNAの予想される大きさに一致していた。増幅産物の配列決定を行い、配列決定の結果から、いずれも標的DNAの配列に一致することを確認した。
UvrDヘリカーゼ調製物が様々なDNAポリメラーゼと協働するかどうかを調べるために、T.denticolaゲノムに由来する129bpの標的配列を増幅するためのHDA反応を、UvrDヘリカーゼ調製物およびT7 Sequenase(USB、(オハイオ州クリーブランド))を用いて行った。
反応成分A(20μL)は、以下のものを混合することにより調製した。
5μL 10×HDAバッファA
2μLのTreponema denticolaゲノムDNA(50ng/μL)
2μLの10μMプライマー58861(5’CCAAATGATGCTTATGTTGCTT3’(配列番号:11))
2μLの10μMプライマー58863(5’TCCACATCTTTCACATTTCCAT3’(配列番号:13)
2μL 各dNTP(10mM)
7μL dH2
以下のものを混合することにより30μLの反応成分Bを調製した。
5μL 10×HDAバッファB
4μL 100mM ATP
0.5μL UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)
0.5μL MutL(800ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
1μL T7 Sequenase(1.5ユニット/μL、または3.5ユニット/μL)
18.1μL dH2
HDA反応は上述と同様に行った。反応産物は、3%GPG LMPアガロースゲル上で分析した(図5−2)。アガロースゲル上に130bp付近の増幅産物が観察されたが、これは129bpの標的配列の予想される大きさに一致していた(図5−2、レーン1および2)。
(実施例VI)
HDAによる、ヒトゲノムDNA試料からの標的配列の増幅
本例においては、ヒトゲノムDNA試料から、大腸菌UvrDに基づくHDA系を用いて標的配列を増幅する方法を開示する。乳癌細胞系列から調製したヒトゲノムDNA調製物をATCC No.45537より購入した。ヒトDNAメチルトランスフェラーゼ遺伝子(dnmt1)に特異的な2種のプライマーを合成した。50、75、100ng/μLの異なる濃度のゲノムDNAを用いた反応において、異なる開始量のヒトゲノムDNAについて調べた。
以下のものを組み合わせることにより、20μLの成分Aを構成した。
5μL 10×HDAバッファA
2μLのヒトゲノムDNA(50〜100ng/μL)
2μLの10μMプライマーdnmt5(5’GGAAGCTGCTAAGGACTAGTT3’(配列番号:14))
2μLの10μMプライマーdnmt3(5’CCATGTACCACACATGTGAAC3’(配列番号:15))
2μL 各dNTP(10mM)
7μL dH2
以下のものを混合することにより30μLの反応成分Bを調製した。
5μL 10×HDAバッファB
3μL 100mM ATP
1μL exo-Klenow断片(5ユニット/μL)
0.5μL UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)
0.5μL MutL(800ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
19.1μL dH2
反応成分Aを95℃で10分間、53℃で1分間、および37℃で2分間加熱した。37℃まで冷却した後の成分Aに、成分Bを加えた。反応を37℃でさらに2時間続け、12.5μLの停止バッファを加えることにより停止した。反応産物は、3%GPG LMPアガロースゲル上で分析した(図6)。臭化エチジウム染色により124bp付近にバンドを検出することができたが、その大きさは最初のdnmt1遺伝子内の標的の長さと一致していた。
(実施例VII) HDAによるRNA試料からの標的配列の増幅
本実施例においては、RNA試料から標的配列を増幅するための方法について開示する。ラット全RNAを核酸基質として使用し、最初にNew England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー)製のThe ProtoScriptキットを用いて一本鎖cDNA産物に変換した。
反応系は以下のものを組み合わせて構成し、70℃で5分間インキュベートした後、氷上に保持した。
2μL ラット全RNA(0.5μg/μL)
2μL プライマーdT23VN(50μM、New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))
4μL dNTP(2.5mM)
8μL H2
その後、以下の試薬を反応チューブに加えた。
2μL 10×RTバッファ(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))
1μL RNase阻害剤(10U/μL)
1μL M−MulV逆転写酵素(25U/μL)
RT反応系は、42℃で1時間インキュベートした後、95℃で5分間インキュベートした。2μLの一本鎖cDNA産物をHDAにおける成分Aに加え、HDAは、以下のものを組み合わせることにより開始した。
5μL 10×HDAバッファA
2μLの第1鎖cDNA産物
1μLの10μMプライマーsfo(5’ACCGCATCGAATGCATGTGGATCTCACCACCAACTGCTTAGC3’(配列番号:16))
1μLの10μMプライマーsre(5’CGATTCCGCTCCAGACTTGGATCTGATGGCATGGACTGTGGT3’(配列番号:17))
2μLの各dNTP(10mM)
9μLのdH2
以下のものを混合することにより、30μLの反応成分Bを調製した。
5μL 10×HDAバッファB
2μL 100mM ATP
1μL exo-Klenow断片(5ユニット/μL)
0.5μL UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)
0.5μL MutL(800ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
20.1μL dH2
反応成分Aを95℃で2分間、53℃で1分間、および37℃で2分間加熱した。作りたての成分B、37℃に冷却した後の成分Aに加えた。反応を37℃でさらに2時間続け、12.5μLの停止バッファを加えることにより停止した。反応産物は、3%GPG LMPゲル上で分析した(図7)。アガロースゲル中には、予想される大きさである136bpに合う130bp付近にバンドが見られた。増幅産物をアガロースゲルから精製し、配列決定した。増幅産物の配列は、最初の標的であるラットグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)遺伝子の配列と合致したことから、増幅は配列特異的であることが確認された。
(実施例VIII)
HDAは、細菌ゲノムDNAのわずか10コピーからでさえ標的配列を増幅および検出することができる。
HDAの増幅力を調べるために、様々な量のTreponema denticolaゲノムDNAを用いてHDA反応を行った。各反応は、ゲノムDNAの量を除いては実施例Vに記載されているように行った。第1のチューブは、Treponema denticolaゲノムの約107コピーに相当する100ngのTreponema denticoiaゲノムDNAを含み、Treponema denticolaゲノムのコピー数が10に達するまで10倍の系列希釈を行った。
実施例Vにおけるプライマー58861およびプライマー58862を用いて、UvrDに基づくHDA反応を行った。反応産物は3%GPG LMPアガロースゲル上で分析した(図8)。一般に、97bpHDA産物の強度は、初期コピー数が減少する関数として減少する(図8)。標的を付加せずに行った反応では、おそらくは試薬の汚染に起因すると考えられるわずかなバンドが図8に見られた。RNAインテイン試薬に、10分子のスケールの標的DNA汚染物を含まないようにすることは非常に困難である。しかしながら、強度は初期標的が10コピーの場合であってもバックグラウンドよりは有意に高く、HDAが1コピーの標的配列を増幅できることが示唆された。10コピーの初期標的を用いた場合、約10ngの産物がHDAにより生成されたが、これは1010分子の97bp断片に相当する。したがって、本願に開示のHDA法は10億倍を超える増幅を行うことができる。
(実施例IX)
熱変性を行わないHDAによる細菌ゲノムDNAからの標的配列の増幅
等温的標的増幅方法の大半は、配列特異的プライマーが標的配列にアニールできるようにするために熱変性工程から始める。熱変性工程を回避することにより、増幅手順が簡単になる。したがって、UvrDに基づくHDA反応は、最初の熱変性/アニーリング工程を行わずに37℃で行った。HDA反応成分Aは、以下の試薬を1つのチューブ内に組み合わせることにより構成した。
5μL 10×HDAバッファA
2μLのTreponema denticolaゲノムDNA(50ng/μL)
2μLの10μMプライマー58861(5’CCAAATGATGCTTATGTTGCTT3’(配列番号:11))
2μLの10μMプライマー58862(5’CATAAGCCTCTCTTGGATCT3’(配列番号:12))
2μL 各dNTP(10mM)
5μL 10×HDAバッファB
3μL 100mM ATP
0.9μL exo-Klenow断片(5ユニット/μL)
0.5μL UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)
0.5μL MutL(800ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
26.2μL dH2
次に、50μLの反応系を37℃で2時間インキュベートした。12.5μLの停止バッファを加えることにより反応を停止した。増幅産物は、3%GPG LMPアガロースゲル上で分析した(図9)。増幅産物の大きさは、予想された標的DNAの大きさ(97bp)と一致していた。
(実施例X)
複製ヘリカーゼ(T7遺伝子4ヘリカーゼ)を用いたHDAによる長い標的配列の増幅方法
T7 Gp4Bなどの6量体複製ヘリカーゼを、さらに長い標的配列の増幅に用いることができるかを調べるために、また、異なるHDA系をHDA反応を行うために使用できるかどうかを調べるために、T7 Gp4Bヘリカーゼ調製物をT7 Sequenase(USB,(オハイオ州クリーブランド))とともに用いて、2.3kbの標的配列を増幅した。この標的配列は、プラスミドpCR2.1(Invitrogen Corporation)中にクローニングされた大腸菌Rep遺伝子(GenBank AccessionNo.U00096)であり、得られた組み換えプラスミドはPCR−Repと呼ぶ。挿入部位の両脇に位置するプライマー1224とプライマー1233を用いて、2.3kbの標的を増幅した。後述のように、2つの反応成分AおよびBを用い、これらを順に混合することにより、50μLのHDA反応系を構成した。2種類の酢酸をベースとする反応バッファをあらかじめ作成した。10×HDAバッファAは、350mMトリス−酢酸(pH7.5)および100mM DTTを含み、10×HDAバッファBは、10mMトリス−酢酸(pH7.5)、1mg/mL BSA、および100mM酢酸マグネシウムを含む。3本の平行チューブを、各チューブ内に以下の成分を混合することにより、それぞれ20μLの反応成分Aを含むように構成した。
5μL 10×HDAバッファA
1μLのプラスミドpCR−Rep(50ng/μL)
1μLの10μMプライマー1224
1μLの10μMプライマー1233
3μL 各dNTP(10mM)
9μL dH2
3本の平行チューブを、各チューブ内に以下の成分を混合することにより、それぞれ30μLの反応成分Bを含むように構成した。
5μL 10×HDAバッファB
9.3μL ヘリカーゼ調製物(*)
1μL T7 Sequenase(1U/μL、USB Corporation)
14.7μL dH2
*3種の異なるヘリカーゼ調製物をHDA反応において用いた。最初のものは、4.5μLのT7 Gp4Bヘリカーゼ(70ng/μL)と、1.3μLのT7 Gp2.5SSB(5μg/μl)と、1.5μLの100mM dTTPと、2μLのH2O(図5、レーン1)とを含むT7ヘリカーゼ調製物とした。第2のヘリカーゼ調製物は、複数の2つのヘリカーゼを含むものとし、4.5μLのT7 Gp4Bヘリカーゼ(70ng/μL)と、0.5μLの大腸菌UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)と、0.5μLのMutL(800ng/μL)と、1.3μLのT7 Gp2.5SSB(5μg/μL)と、1.5μLの100mM dTTPと、1μLの100mM ATP(図5、レーン2)とを含むものとした。第3のものは、1.3μLのT7 Gp2.5SSB(5μg/μL)と、1.5μLの100mM dTTPと、6.5μLのH2Oとを含む負のコントロールとした(図5、レーン3)。
HDA反応は、それぞれ等量の20μLの成分Aを含む3本のチューブを、95℃で2分間加熱して鋳型を変性させ、37℃で1分間加熱プライマーをハイブリダイズさせることによって開始した。それぞれ異なるヘリカーゼ調製物を含む3つの作りたての成分B混合物を、各成分A混合物に加えた。37℃において反応をさらに2時間続け、12.5μLの停止バッファ(1%SDS、0.05M EDTA、30%グリセロール、0.2%ブロモフェノールブルー)を加えることにより停止した。増幅産物は、TBEバッファおよび臭化エチジウム中において1%アガロースゲル上で可視化した(図10)。T7 Gp4Bヘリカーゼ調製物の存在下では、2.3kb付近の増幅産物が観察されたが、これは、予想された標的大きさに一致していた(図10、レーン1)。T7 Gp4Bヘリカーゼと大腸菌UvrDヘリカーゼとからなるヘリカーゼ調製物においては、類似の2.3kb産物が観察された(図10、レーン2)。さらに、ヘリカーゼ調製物中にヘリカーゼを全く含まない負のコントロールにおいては増幅産物は観察されなかった(図10、レーン3)。その後、レーン1およびレーン2からの増幅産物の配列決定を行い、配列決定結果からは、産物がRep遺伝子に由来するものであることが確認された。
(実施例XI)
RecBCDを用いたHDAによるDNA断片の増幅方法
ヌクレアーゼ欠失変異体RecBD1067ACD(Wangら、J.Biol.Chem.275:507〜513(2000))を、HDA反応において使用し、400bpDNA断片を増幅した。この平滑末端を持つ二本鎖DNA鋳型は、プライマー1224とプライマー1233の間に400bpのインサートを含むpUC19誘導体を用いたPCR反応によって作成した(New Enngland Bioiabs、Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))。RecBD1067ACDタンパク質のクローニングと精製については以前に記載されている(Wangら、J.Biol.Chem.275:507〜513(2000))。1本のチューブ中で以下の試料を組み合わせることにより、50μLの反応液を構成した。
5μL 10×HDAバッファ(360mMトリス−酢酸(pH7.5)、250mMのKOAC、100mM DTT、1mg/mL BSA、および50mM酢酸マグネシウム)
1μLの400bp鋳型(2ng/μL)
1.5μLの10μMプライマー1224
1.5μLの10μMプライマー1233
2μL 各dNTP(10mM)
2μL 100mM ATP
1μL Sequenase Version 2.0(1.3ユニット/μL)
0.5μL RecBD1067ACDヘリカーゼ(130ng/μL)
1.3μL T4 Gp32(3.8μg/μL)
26.2μL dH2
50μLの反応液を37℃で1時間インキュベートした。12.5μLの停止バッファを加えることにより反応を停止した。増幅産物は、1%アガロースゲル上で分析した(図11、レーン2)。増幅産物の大きさは、予想された標的DNAの大きさ(400bp)と一致していた。RecBD1067ACDヘリカーゼなしのコントロールの反応では生成物は得られなかった(図11、レーン3)。
(実施例XII)
特定配列の熱安定性ヘリカーゼ依存性増幅方法
熱安定性ヘリカーゼと熱安定性ポリメラーゼを用いて高温でHDAを行うことにより、プライマー結合の特異性が高まり、増幅の特異性が向上するかもしれない。本実施例においては、口腔病原体であるTreponema denticola ATCCNo.35405の細菌性ゲノムから、Tte−UvrDに基づく熱安定性ヘリカーゼ依存性増幅またはt−HDA系を用いて、特定の標的配列を増幅し検出する方法を開示する。
1.熱安定性ヘリカーゼの入手
熱安定性UvrD様ヘリカーゼであるTte−UvrDは、完全に配列が決定されている熱安定細菌Thermoanaerobacter tengcongensis(Baoら、Genome Res.12:689〜700(2000))からクローニングおよび精製した。Tte−UvrDヘリカーゼをコードするT.tengcongensisのUvrD遺伝子のヌクレオチド配列は、T.tengcongensisゲノムの605,527と607,668の間に位置し、配列はGenBank(アクセス番号:NC 003869;Baoら、Genome Res.12:689〜700(2000))において参照することができる。PCRにより、T.tengcongensisゲノムDNA(100ng)+プライマーTUF(5’−ATACATATGATTGGAGTGAAAAAGATGAA−3’(配列番号:18))およびプライマーTUR(5’−AAATAAGCTCTTCAGCAAGAAATTGCCTTAATAGGAG−3’(配列番号:19))を用いて、Tte−UvrD遺伝子を増幅した。プライマーには、Tte−UvrD遺伝子を、pTYB1(New England Bioiabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))のNdeIおよびSapI部位にクローニングできるようにする制限酵素部位を含めた。PCR産物をNdeIおよびSapIで消化し、消化したpTYBIにライゲーションした。ライゲーション産物をER2502細胞に形質転換した。陽性の形質転換体を100μg/mLのアンピシリンを含むLB平板上での選択培養によりスクリーニングし、インサートのコロニーPCRと配列決定を行った。配列決定結果の解析後、妥当な構築物を大腸菌ER2566細胞中に形質転換した。pTYB1−Tte−UvrDを含むER2566細胞を、100μg/mLのアンピシリンを加えたLB培地中、37℃で培養した。OD550が〜0.65に達したところで、0.4mM IPTGによってタンパク質発現を誘導した。15℃で一晩インキュベートした後、細胞を遠心分離により回収した。
インテインタグのキチン結合ドメイン(CBD)により、キチンビーズカラム上での融合タンパク質のアフィニティ精製が可能になる(New England Biolabs lnc.(マサチューセッツ州ベバリー))。Tte−UvrDヘリカーゼは最初にキチンカラムおよび実施例Iに詳細に記載したプロトコールを用いて精製した(UvrDおよびMutL精製)。次に、Tte−UvrDは、1mLヘパリンTSKカラム(Pharmacia(ニュージャージー州ピスカタウェイ))によってさらに精製した。Tte−UvrDを含む画分をSDS−PAGEにより分析した。精製画分をプールし、保存バッファ(20mMトリス−HCl(pH8.2)、200mM NaCl、1mM EDTA、1mM EGTA、15mM 2−メルカプトエタノール、50%グリセロール)に対して一晩透析した。最終濃度は、Bradfordタンパク質アッセイ(Bradford Anal.Biochem.72:248〜254(1976))およびSDS−PAGEを用いて決定した。
2.熱安定性ヘリカーゼ依存性増幅(t−HDA)
精製した熱安定性Tte−UvrDヘリカーゼを、熱安定性BstDNAポリメラーゼラージフラグメント(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))とともに用いて、ゲノムDNAから高温で選択的に標的配列を増幅した。制限エンドヌクレアーゼ遺伝子earIRを標的遺伝子として選択した(図16(配列番号:10))。標的断片の末端ごとに1種類ずつ、高温にて標的配列にハイブリダイズできるように高い融点(〜75℃)を有する2種類のプライマーを設計した。反応バッファとプロトコールは、ゲノムDNA増幅用に改変した。反応バッファは以下のとおりである。10×ThermoPol反応バッファ(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー)):200mMトリス−HCl(pH8.8)、100mM KCl、100mM (NH42SO4、20mM MgSO4、1%TritonX−100。
以下のものを組み合わせることにより、35μLの成分Aを作成した。
3.5μL 10×ThermoPolバッファ
2μLの0.83pM Treponema denticolaゲノムDNA
1μLの10μMプライマーp5−76(5’GGCCAGTTTGAATAAGACAATGAATTATT−3’(配列番号:20))
1μLの10μMプライマーp3−76(5’−ATTTTGAAACACAAGAATGGAAATGTGAAAG−3’(配列番号:21))
2μL 各dNTP(10mM)
1.5μL dATP(100mM)
24μLのdH2
以下のものを混合することにより、15μLの反応成分Bを調製した。
1.5μL 10×ThermoPolバッファ
2.6μL BstDNAポリメラーゼ、ラージフラグメント(8ユニット/μL)
1μL UvrD−tteヘリカーゼ(100 ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
9μL dH2
HDA反応は、成分Aを95℃で2分間加熱して鋳型を変性させることにより開始した。次に成分Aを60℃まで冷却し、60℃で3分間維持してプライマーをアニールさせた。15μLの作りたての成分Bを、変性とアニーリング工程を終えた後の35μLの成分Aに加えた。反応を60℃でさらに1時間行い、12.5μLの停止バッファ(1%SDS、0.05M EDTA、30%グリセロール、0.2%ブロモフェノールブルー)を添加することにより停止した。増幅産物は、TBEバッファおよび臭化エチジウム中、2%GPG LMPアガロースゲル上で可視化した。増幅されたDNAの大きさは、予想される標的大きさ82bpに一致する(図12)。
(実施例XIIII)
t−HDAによるNeisseria gonorrhoeaeからの特定配列の増幅および検出方法
本実施例においては、異なる細菌ゲノムNeisseria gonorrhoeaeからの特定の標的配列の増幅および検出方法を開示する。N.gonorrhoeaeは、最も一般的な性感染症の一つである淋病の原因となるヒトの病原体である。N.gonorrhoeaeゲノムDNAは、American Type Culture Collection(ATCC No.700825、(バージニア州マナサス))より購入した。標的配列(CATATGTAACAGCAGGTCAGGCCATATCCAATATTCCACAAAATGCCAGTAATAATGAATTACTGAAAATCAGCGATAAAACACGCCGTATGTTG(配列番号:22))の各末端に対して1つずつの2種類のプライマーを、〜78℃の融点を有するように合成した。反応バッファおよびプロトコールは、ゲノムDNA増幅用に改変した。反応バッファは、10×ThermoPol反応バッファ(New England Biolabs Inc.(マサチューセッツ州ベバリー))である。
以下のものを組み合わせることにより、35μLの成分Aを作成した。
3.5μL 10×ThermoPolバッファ
2μL N.gonorrhoeaeゲノムDNA(50ng/μL)
1μLの10μMプライマーH153(5’−CATATGTAACAGCAGGTCAGGCCATAT−3’(配列番号:23)
1μLの10μMプライマーH154(5’−CAACATACGGCGTGTTTTATCGCTGAT−3’(配列番号:24)
2μL 各dNTPs(10mM)
1.5μL dATP(100mM)
24μL dH2
以下のものを混合することにより、15μLの反応成分Bを調製した。
1.5μL 10×ThermoPolバッファ
2.6μL BstDNA ポリメラーゼ、ラージフラグメント(8ユニット/μL)
1μL UvrD−tteヘリカーゼ(100ng/μL)
0.9μL T4 Gp32(5μg/μL)
9μL dH2
HDA反応は、成分Aを95℃で2分間加熱して鋳型を変性させることによって開始した。次に成分Aを60℃に冷却し、60℃において3分間維持してプライマーをアニールさせた。15μLの作りたての成分Bを、変性とアニーリング工程を行った後の35μLの成分Aに加えた。反応は60℃でさらに1時間続け、12.5μLの停止バッファ(1%SDS、0.05M EDTA、30%グリセロール、0.2%ブロモフェノールブルー)を添加することにより停止させた。増幅産物は、TBEバッファおよび臭化エチジウム中、2%GPG LMPアガロースゲル上で可視化した。Tte−UvrDヘリカーゼ、Gp32 SSB、およびBst DNAポリメラーゼのラージフラグメントの存在下において、ゲル上の95bp付近に優勢なバンドが観察され、これは予想される標的大きさに一致していた(図13、レーン1)。Gp32 SSBを平行反応において除去したところ、95bpの産物が観察され(図13、レーン2)、このHDA系に対しては一本鎖DNA結合タンパク質が必要でないことが示唆された。Tte−UvrDヘリカーゼを反応系に含まない場合、増幅は全く観察されず(図13、レーン3)、このことから本反応がヘリカーゼ依存性増幅であることがさらに確証された。本実施例は、HDAが、DNAヘリカーゼ活性とDNAポリメラーゼ活性の最低限の2つの酵素活性しか必要としないことを実証するものである。
(実施例XIV)
試料中の病原体細菌の標的配列のリアルタイム検出
HDAは、他の技術と組み合わせて、一塩基変異多型(SNP)の決定などのゲノムの類別や、感染性物質の同定などのためにも用いることもできる。例えば、HDAは、蛍光標識したLUX(商標)プライマー(Invitrogen Corporation、カリフォルニア州カールスバッド)や、リアルタイム蛍光検出系(iCycler、Bio−Rad Laboratories Inc.カリフォルニア州ヘラクレス)などの他の核酸検出方法と組み合わせて、リアルタイムで標的配列を増幅および検出するために用いることもできる。本実施例では、細菌病原体Treponema denticola(ATCCNo.35405)における、HDA法およびUvrD HDA系を用いた、標的配列(図16(配列番号:10)のリアルタイム増幅および検出を開示する。蛍光標識したプライマー、プライマー175−LUX(5’cacatttTGAAACACAAGAATGGAAATGG3’(配列番号:25))は、標的配列(図16(配列番号:10))に基づいて特注し、Invitrogen Corporationより入手した。反応バッファは予め調製しておいた。10×HDAバッファAは350mMトリス−酢酸(pH7.5)と100mM DTTを含む。10×HDAバッファBは、10mMトリス−酢酸(pH7.5)と、1mg/mL BSAと、100mM酢酸マグネシウムとを含む。
リアルタイムHAD反応の再現性を調べるために、2つの平行反応を行った(図12、線1と線2)。各反応は、次のように構成した。
以下のものを組み合わせることにより、20μLの成分Aを作成した。
5μL 10×HDAバッファA
1μLのTreponema denticolaゲノムDNA(30ng/μL)
2μLの10μMプライマー175−LUX(5’cacatttTGAAACACAAGAATGGAAATGG3’(配列番号:25))
2μLの10μMプライマー175−Rev(5’GGCCAGTTTGAATAAGACAATG3’(配列番号:26))
2μLの10mM各dNTP
8μL dH2
以下のものを混合することにより、30μLの反応成分Bを調製した。
5μL 10×HDAバッファB
1.5μL 100mM ATP
1μL exo-Klenow断片(5ユニット/μL)
0.5μL UvrDヘリカーゼ(200ng/μL)
0.8μL MutL(800ng/μL)
1.2μL T4 Gp32(5μg/μL)
20μL dH2
反応成分Aを95℃で2分間、その後37℃で1分間インキュベートした。作りたての成分Bを、37℃に冷却後の成分Aに加えた。反応は、iCyler(Bio−Rad)中、37℃で行った。増幅産物は、リアルタイムPCR機器であるiCycler(Bio−Rad)を用いて5分間隔で蛍光シグナル(FAMに対して490nM)を測定することにより、リアルタイムで検出した。反応1および2からのシグナルは、40分後に増加し始め、50分前後にTt(閾値の時間)と交差した(図14、線1と線2)。これらの2つの反応に対するTt値は約50分であった。さらに、反応1および反応2から得られた曲線は非常に類似していることから、リアルタイムHDA反応の再現性は良好であることが示唆された。負のコントロールにおいて、蛍光シグナルはTt線より下に止まっていた(図14、線3)。
ヘリカーゼ置換増幅の模式図であり、(1)一本鎖DNAへのプライマーのアニーリングを示しており、(2)プライマーを伸長中のDNAポリメラーゼであり、1つの二本鎖から2つの二本鎖に増幅されており、(3)プロセスを繰り返して指数的な増幅を行っている様子を示している。 増幅産物を生産するための、プライマーを用いたオリゴヌクレオチドのHDA(ヘリカーゼ依存性増幅)の模式図。 図2−1によるHDA反応であり、HDA産物を3%LMPアガロースゲル(レーン1)上で解析し、レーン2はサイズマーカー(M)として用いたpBR322/MspIラダーを含んでいる。 標的配列を含む大きなDNA分子からの、HDAによる標的配列の選択的増幅の模式図であり、(4)は二本鎖DNA分離/プライマーアニーリングであり、(5)はポリメラーゼによるプライマー伸長であり、(6)はヘリカーゼによる巻き戻しとそれに続くプライマーアニーリングであり、(7)はDNAポリメラーゼによるプライマー伸長であり、および(8)は巻き戻し、アニーリングおよび伸長を示す。 DNAプラスミドからの様々な大きさの標的配列の増幅。HDA反応は、大腸菌UvrDヘリカーゼ、大腸菌MutL、T4 Gp32およびATPを含むUvrDヘリカーゼ調製物に加えて、ポリメラーゼ、2種のプライマー(1224および1233)、およびプラスミドpAH1に組み込んだ異なる長さの標的DNAを用いて行った。増幅産物は、3%LMPアガロースゲル上でのゲル電気泳動によって分析した。レーン1:110bp;レーン2:200bp;レーン3:300bp;レーン 4:400bp;レーン5:650bpの長さの標的DNA。M:100bpDNAラダーサイズマーカー。 2つの異なるポリメラーゼを用いた細菌ゲノムDNAからの標的配列の増幅。 2つの異なるポリメラーゼを用いた細菌ゲノムDNAからの標的配列の増幅。標的の核酸は、T.denticolaゲノムDNAから、大腸菌UvrDヘリカーゼ、大腸菌MutL、T4 Gp32およびATPを含むUvrDヘリカーゼ調製物に加えて、2つの異なるポリメラーゼを用いて増幅した。増幅産物は、3%LMPアガロースゲル上でのゲル電気泳動によって分析した。図5−1は、DNAポリメラーゼIのexo-Klenow断片を用いたHDAであり、レーン1:プライマー58861およびプライマー58862を用いたHDAの産物。レーン2:プライマー58861およびプライマー58863を用いたHDAの産物。図5−2は、T7 Sequenaseとプライマー58861および58863を用いたHDA。レーン1:1.5ユニットのT7 Sequenase;レーン2:3.5ユニットのT7 Sequenase;および、レーンMはサイズマーカとして使用した100bp DNAのラダーを示す。 ヒトゲノムDNAからの標的配列の増幅。HDA反応は、大腸菌UvrDヘリカーゼ、MutL、T4 Gp32、およびATPを含むUvrDヘリカーゼ調製物に加えて、ポリメラーゼ、2種のプライマー、およびヒトゲノムDNAを用いて行った。HDA産物は、3%LMPアガロースゲル上でのゲル電気泳動によって分析した。M:サイズマーカとして使用した100bp DNAのラダー。初期量100ngのヒトゲノムDNAから得られたHDA産物(レーン1)、初期量150ngのヒトゲノムDNAから得られたHDA産物(レーン2)、初期量200ngのヒトゲノムDNAから得られたHDA産物(レーン3)。 cDNA合成と組み合わせた標的配列の増幅(RT増幅)。HDA反応をcDNA合成と組み合わせた。第1の鎖cDNA(RNA/DNAハイブリッド)を、大腸菌UvrDヘリカーゼ、MutL、T4 Gp32、およびATPを含むヘリカーゼ調製物に加えて、DNAポリメラーゼ、およびラットGAPDH遺伝子に特異的な2種のプライマーを用いたHDAによってさらに増幅した。増幅産物である、2μLの第1のcDNA鎖(レーン1)、4μLの第1のcDNA鎖(レーン2)を、3%LMPアガロースゲル上でのゲル電気泳動によって解析した。M:φX174 DNA−HaeIII DNAラダー。 細菌ゲノムDNAからの様々なコピー数の標的配列の増幅の感度。HDA反応は、大腸菌UvrDヘリカーゼ、MutL、T4 Gp32、およびATPを含むヘリカーゼ調製物に加えて、DNAポリメラーゼ、2種のプライマー(プライマー58861およびプライマー58862)、および様々な量のTreponema denticotaゲノムDNAを用いて行った。増幅産物は、3%LMPアガロースゲル上でのゲル電気泳動により解析した。各HDA反応中に最初に存在していた単一のTreponema denticola染色体のコピー数を、107、106、105、104、103、102、10および0というように大きい方から順に各レーンの上に示している。 事前変性を行わない細菌ゲノムDNAからの標的配列の増幅。 HDA反応は、大腸菌UvrDヘリカーゼ、MutL、T4 Gp32、およびATPを含むヘリカーゼ調製物に加えて、DNAポリメラーゼ、2種のプライマー(プライマー58861およびプライマー58862)、およびTreponema denticotaゲノムDNAを用いて行った。HDA産物は、3%LMPアガロースゲル上でのゲル電気泳動により解析した。M:サイズマーカとして用いたφX174 DNA−HaeIII DNAのラダー。 1つのヘリカーゼ(T7 Gp4Bヘリカーゼ)または2つのヘリカーゼ(UvrDヘリカーゼおよびT7 Gp4Bヘリカーゼ)を用いた2.3Kb標的DNAの増幅。HDA反応は、2種のプライマー(1224および1233)と、プラスミドpCR−Repとを用いて、T7 Gp4BヘリカーゼおよびT7 Gp2.5 SSBを含むT7 Gp4Bヘリカーゼ調製物の存在下(レーン1);T7 Gp4BヘリカーゼおよびUvrDヘリカーゼの両方を含むヘリカーゼ調製物の存在下(レーン2);負のコントロールとしてヘリカーゼの非存在下(レーン3)で行った。M:サイズマーカとして用いた2−logDNAラダーである。HDAの産物は、1%ゲル電気泳動によって示されている。 RecBCDヘリカーゼを用いた400bp標的DNAの増幅。 HDA反応は、RecBD1067ACDヘリカーゼ、T4 Gp32およびATPを含むRecBCDヘリカーゼ調製物に加えて、ポリメラーゼ(T7 Sequenase)、2種のプライマー(1224および1233)、および標的DNAを用いて行った。HDA産物の1%アガロースゲル上でのゲル電気泳動を示したが、レーン2はRecBD1067ACDヘリカーゼとT7 Sequenaseの両方を含むヘリカーゼ調製物からの増幅産物を示し、レーン3は、ヘリカーゼを使わない負のコントロールである。マーカー:サイズマーカとして用いた2−logDNAのラダー(NEB)。 熱安定性HDAによる細菌ゲノムDNAからの標的配列の増幅。HDA反応は、熱安定性Tte−UvrDヘリカーゼ、T4 Gp32、およびdATPを含むヘリカーゼ調製物に加えて、熱安定性BstDNAポリメラーゼ、2種のプライマー、およびT.denticotaゲノムDNAを用いて行った。増幅産物は、2%LMPアガロースゲル上でのゲル電気泳動によって解析した。M:サイズマーカとして用いた100bpDNAのラダー(NEB)。レーン1:82bp産物。 いくつかまたは全てのアクセサリタンパク質の非存在下での、熱安定性ヘリカーゼによる、Neisseria gonorrhoeaeのゲノムDNAからの標的配列の増幅。HDA反応は、様々なヘリカーゼ調製物に加えて、熱安定性BstDNAポリメラーゼ、2種のプライマー、およびNeisseria gonorrhoeaeゲノムDNAを用いて行った。1つ目のヘリカーゼ調製物は、熱安定性Tte−UvrDヘリカーゼ、T4 Gp32、およびdATP(レーン1)を含むものとする。2つめのヘリカーゼ調製物は、熱安定性Tte−UvrDヘリカーゼとdATP(レーン2)を含むものとする。コントロール反応においては、T4 Gp32およびATPを調製物中に共存させる(レーン3)。M:サイズマーカとして使用した100bp DNAのラダー(NEB)。 口腔病原体、T.denticolaのHDA法によるリアルタイム検出。 HDA反応は、大腸菌UvrDヘリカーゼ、MutL,T4 Gp32、およびATPを含むUvrDヘリカーゼ調製物に加えて、DNAポリメラーゼ、T.denticolaゲノムDNA、蛍光標識LUXプライマー(Invitrogen)、およびリバースプライマーを用いて行った。増幅産物は、リアルタイムPCR機器iCycler(BIo−Rad)を用いてFAM蛍光シグナルを測定することによってリアルタイムで検出した。1および2:ゲノムDNA、プライマー、およびUvrD HDA系の存在下でHDAを行った2つの同一の反応。3:ゲノムDNAを存在させないこと以外は1および2と同様に行ったHDA(負のコントロール)。 プラスミドpAHIの配列(配列番号:9)。 プラスミドpAHIの配列(配列番号:9)。 プラスミドpAHIの配列(配列番号:9)。 earRI遺伝子T.denticolaの配列(配列番号:10)。

Claims (50)

  1. 標的の核酸を指数的かつ選択的に増幅するための方法であって、
    (a)増幅すべき標的の核酸の一本鎖鋳型を提供する工程と、
    (b)工程(a)の鋳型にハイブリダイズさせるためのオリゴヌクレオチドプライマーを添加する工程と、
    (c)二本鎖を形成するDNAポリメラーゼによって、鋳型に相補的なオリゴヌクレオチドプライマーの伸長産物を合成する工程と、
    (d)二本鎖を巻き戻すために、工程(c)の二本鎖をヘリカーゼ調製物と接触させる工程と、
    (e)工程(b)〜(d)を反復して標的の核酸を指数的かつ選択的に増幅する工程と
    を含む方法。
  2. 増幅は等温的であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 工程(a)の核酸は、一本鎖核酸であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 一本鎖核酸は一本鎖DNAであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  5. 一本鎖核酸は一本鎖RNAであることを特徴とする請求項3に記載の方法。
  6. 標的の核酸は二本鎖核酸であり、該二本鎖核酸は工程(a)に先だって、熱によってまたは酵素的に変性されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  7. 標的の核酸は、約50bp〜100kbの範囲の大きさを有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  8. オリゴヌクレオチドプライマーは、1つのプライマーが5’末端にハイブリダイズし、1つのプライマーが該核酸の3’末端にハイブリダイズし、標的の核酸を選択的に増幅させる一対のオリゴヌクレオチドプライマーであることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  9. オリゴヌクレオチドプライマーは、オリゴヌクレオチドプライマーが増幅中のハイブリダイゼーションの反応温度よりも約10℃〜30℃高い融点を持つような、長さおよびGC含量を有することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  10. DNAポリメラーゼは、大腸菌DNAポリメラーゼIのKlenow断片、T7 DNAポリメラーゼ(Sequenase)、およびBstポリメラーゼラージフラグメント(large fragment)から選択されることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. DNAポリメラーゼは、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性を欠如していることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. DNAポリメラーゼは、鎖置換活性を有することを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. ヘリカーゼ調製物は、1つのヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  14. ヘリカーゼ調製物は、複数のヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  15. ヘリカーゼ調製物は、3’→5’ヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  16. ヘリカーゼ調製物は、5’→3’ヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  17. ヘリカーゼ調製物は、スーパーファミリー1ヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  18. ヘリカーゼ調製物は、スーパーファミリー4ヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  19. ヘリカーゼ調製物は、スーパーファミリー2ヘリカーゼ、スーパーファミリー3ヘリカーゼ、およびAAA+ヘリカーゼから選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  20. ヘリカーゼ調製物は、6量体ヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  21. ヘリカーゼ調製物は、1量体または2量体ヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  22. ヘリカーゼ調製物は、UvrDヘリカーゼまたはそのホモログを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  23. UvrDヘリカーゼは、熱安定性ヘリカーゼまたはそのホモログを含むことを特徴とする請求項22に記載の方法。
  24. ヘリカーゼ調製物は、大腸菌UvrDヘリカーゼ、Tte−UvrDヘリカーゼ、T7 Gp4ヘリカーゼ、RecBCDヘリカーゼ、DnaBヘリカーゼ、MCMヘリカーゼ、Repヘリカーゼ、RecQヘリカーゼ、PcrAヘリカーゼ、SV40ラージT抗原ヘリカーゼ、ヘルペスウィルスヘリカーゼ、酵母Sgs1ヘリカーゼ、DEAH_ATP依存性ヘリカーゼおよびパピローマウィルスヘリカーゼE1タンパク質およびそのホモログからなる群より選択される1つ以上のヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  25. UvrDヘリカーゼは、大腸菌UvrDヘリカーゼであることを特徴とする請求項22に記載の方法。
  26. 熱安定性ヘリカーゼはTte−UvrDヘリカーゼであることを特徴とする請求項23に記載の方法。
  27. ヘリカーゼ調製物は、RecBCDヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  28. ヘリカーゼ調製物は、T7遺伝子4ヘリカーゼおよび大腸菌UvrDヘリカーゼを含むことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  29. ヘリカーゼ調製物中のエネルギー源が、アデノシン三リン酸(ATP)、デオキシチミジン三リン酸(dTTP)またはデオキシアデノシン三リン酸(dATP)から選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  30. ATP、dATPまたはdTTPは、約0.1〜50mMの範囲の濃度であることを特徴とする請求項29に記載の方法。
  31. 熱安定性ヘリカーゼ調製物は、一本鎖結合タンパク質を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  32. 一本鎖結合タンパク質(SSB)は、T4遺伝子32SSB、大腸菌SSB、T7遺伝子2.5SSB、ファージφ29SSBおよびそれらの誘導体より選択されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  33. ヘリカーゼ調製物は、アクセサリタンパク質を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  34. UvrDヘリカーゼのためにアクセサリタンパク質は、MutLであることを特徴とする請求項33に記載の方法。
  35. ヘリカーゼ調製物は、大腸菌UvrDヘリカーゼと、ATPと、大腸菌MutLタンパク質と、T4 Gp32とを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  36. ヘリカーゼ調製物は、大腸菌RecBCDと、ATPと、T4 Gp32SSBとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  37. ヘリカーゼ調製物は、T7 Gp4Bヘリカーゼと、dTTPと、T7 Gp2.5SSBとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  38. ヘリカーゼ調製物は、熱安定性Tte−UvrDヘリカーゼ、dATPまたはATPを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  39. ヘリカーゼ調製物は、熱安定性Tte−UvrDヘリカーゼ、dATPまたはATP、およびT4 Gp32SSBを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  40. 工程(b)〜(e)は、約20℃〜75℃の範囲の実質的に1つの温度において実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  41. 工程(b)〜(e)は、約37℃で実施することを特徴とする請求項1に記載の方法。
  42. 工程(b)〜(e)は、約60℃で実施することを特徴とする請求項23に記載の方法。
  43. 標的の核酸は生物試料中の病原体から得られ、工程(e)は、標的の核酸を増幅して病原体を検出する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  44. 標的DNAは、染色体DNAであり、工程(e)は、染色体DNA内の配列の変化を検出する工程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  45. 配列の変化は、一塩基変異多型であることを特徴とする請求項44に記載の方法。
  46. ヘリカーゼ調製物と、DNAポリメラーゼと、請求項1に記載のヘリカーゼ依存性増幅を実施するための説明書とを含む、核酸増幅キット。
  47. ヘリカーゼ調製物が、請求項1に記載の増幅を行うために、UvrDヘリカーゼと、一本鎖結合タンパク質と、アデノシン三リン酸とを含むことを特徴とする、請求項46に記載の核酸増幅キット。
  48. 約1000ヌクレオチドより大きい標的配列を増幅可能な等温増幅系。
  49. ヘリカーゼが、標的の核酸を指数的かつ選択的に増幅させるために適しているかどうかを判定する方法であって、
    (a)ヘリカーゼと、NTPまたはdNTPと、トリス−酢酸またはトリス−HClを含み、約pH6.0〜9.0の範囲のpHを与え、0〜200mMの濃度範囲のNaClまたはKClの濃縮物を含む緩衝液と、任意に一本鎖結合タンパク質および/またはアクセサリタンパク質とを含むヘリカーゼ調製物を調製する工程と、
    (b)標的の核酸と、オリゴヌクレオチドプライマーと、4種のdNTPと、DNAポリメラーゼとを、ヘリカーゼ調製物に添加する工程と、
    (c)混合物を約20℃〜75℃の温度でインキュベートする工程と、
    (d)DNAをアガロースゲル上で分析して、選択的および指数的増幅が起こったかどうかを判定する工程と
    を含むことを特徴とする方法。
  50. ヘリカーゼ;一本鎖結合タンパク質;アクセサリタンパク質;NTPまたはdNTP;塩濃度;pHのいずれかまたはそれぞれの濃度を変えることにより、およびバッファの種類;温度;インキュベーション時間;および標的の核酸の長さを変えることにより、ヘリカーゼ依存性増幅の条件を最適化することをさらに含む請求項49に記載の方法。

JP2004537832A 2002-09-20 2003-09-19 核酸のヘリカーゼ依存性増幅 Expired - Lifetime JP4632788B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US41229802P 2002-09-20 2002-09-20
US44666203P 2003-02-11 2003-02-11
PCT/US2003/029020 WO2004027025A2 (en) 2002-09-20 2003-09-19 Helicase dependent amplification of nucleic acids

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2006500028A true JP2006500028A (ja) 2006-01-05
JP2006500028A5 JP2006500028A5 (ja) 2006-06-29
JP4632788B2 JP4632788B2 (ja) 2011-02-16

Family

ID=32033597

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004537832A Expired - Lifetime JP4632788B2 (ja) 2002-09-20 2003-09-19 核酸のヘリカーゼ依存性増幅

Country Status (8)

Country Link
US (3) US7282328B2 (ja)
EP (1) EP1539979B1 (ja)
JP (1) JP4632788B2 (ja)
AT (1) ATE414792T1 (ja)
AU (1) AU2003272438B2 (ja)
CA (1) CA2498764C (ja)
DE (1) DE60324810D1 (ja)
WO (1) WO2004027025A2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010172248A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 核酸の新規定量方法並びにそれに用いる新規試薬キット
JP2013535225A (ja) * 2010-08-17 2013-09-12 キアゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ニッキング酵素を用いたヘリカーゼ依存性等温増幅
JP2015507931A (ja) * 2012-02-14 2015-03-16 グレート ベイスン サイエンティフィック ブロック型プライマーを用いた等温増幅法
JP2015529451A (ja) * 2012-07-19 2015-10-08 オックスフォード ナノポール テクノロジーズ リミテッド 酵素構築物
WO2016013620A1 (ja) * 2014-07-24 2016-01-28 学校法人関西学院 好熱性アーキア由来DEAD-box型RNAへリカーゼ及びその改変体を用いるDNA増幅方法、並びにその方法のために使用する好熱性アーキア由来DEAD-box型RNAへリカーゼ及びその改変体
JP2018014924A (ja) * 2016-07-27 2018-02-01 国立大学法人京都大学 ヘリカーゼを用いたpcr
US10385382B2 (en) 2011-12-29 2019-08-20 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Enzyme method
US10392658B2 (en) 2014-01-22 2019-08-27 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Method for controlling the movement of a polynucleotide through a transmembrane pore
US10724087B2 (en) 2011-10-21 2020-07-28 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Enzyme method
US10724018B2 (en) 2013-10-18 2020-07-28 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Modified helicases
US10808231B2 (en) 2012-07-19 2020-10-20 Oxford Nanopore Technologies Limited Modified helicases
US11180741B2 (en) 2014-10-07 2021-11-23 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Modified enzymes
JP2022189717A (ja) * 2021-06-12 2022-12-22 リン シー‐ラン iPS細胞の生成に使用される新規RNA組成物およびその製造方法

Families Citing this family (255)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8030000B2 (en) * 2002-02-21 2011-10-04 Alere San Diego, Inc. Recombinase polymerase amplification
ES2310237T3 (es) 2002-02-21 2009-01-01 Asm Scientific, Inc. Amplificacion por recombinasa polimerasa.
US7399590B2 (en) 2002-02-21 2008-07-15 Asm Scientific, Inc. Recombinase polymerase amplification
US7662594B2 (en) 2002-09-20 2010-02-16 New England Biolabs, Inc. Helicase-dependent amplification of RNA
AU2004235349B2 (en) * 2003-04-25 2009-11-19 Becton, Dickinson And Company Detection of herpes simplex virus types 1 and 2 by nucleic acid amplification
US20050069926A1 (en) * 2003-08-01 2005-03-31 Affymetrix, Inc. Helicase-amplified reverse transcription
CA2545006C (en) * 2003-12-12 2013-09-17 Saint Louis University Biosensors for detecting macromolecules and other analytes
WO2005089508A2 (en) * 2004-03-18 2005-09-29 Atom Sciences, Inc. Dna sequence detection by limited primer extension
JP5026958B2 (ja) * 2004-06-01 2012-09-19 アリーア サン ディエゴ, インコーポレイテッド リコンビナーゼポリメラーゼ増幅
US7700281B2 (en) 2004-06-30 2010-04-20 Usb Corporation Hot start nucleic acid amplification
US7700283B2 (en) * 2004-10-21 2010-04-20 New England Biolabs, Inc. Repair of nucleic acids for improved amplification
US8158388B2 (en) * 2004-10-21 2012-04-17 New England Biolabs, Inc. Repair of nucleic acids for improved amplification
EP2418018B1 (en) 2004-12-23 2013-05-22 Abbott Point of Care Inc. Methods for the separation nucleic acids
WO2006074334A2 (en) 2005-01-05 2006-07-13 Biohelix Corporation Identification of rna targets using helicases
US7579153B2 (en) * 2005-01-25 2009-08-25 Population Genetics Technologies, Ltd. Isothermal DNA amplification
EP1866434B1 (en) * 2005-02-19 2013-06-05 Avacta Group plc Isothermal nucleic acid amplification
KR101637140B1 (ko) 2005-05-09 2016-07-06 테라노스, 인코포레이티드 현장진료 유체 시스템 및 그 용도
US7795009B2 (en) * 2005-06-15 2010-09-14 Saint Louis University Three-component biosensors for detecting macromolecules and other analytes
US8956857B2 (en) 2005-06-06 2015-02-17 Mediomics, Llc Three-component biosensors for detecting macromolecules and other analytes
US8945840B2 (en) 2005-06-10 2015-02-03 Saint Louis University Methods for the selection of aptamers
US7811809B2 (en) * 2005-06-15 2010-10-12 Saint Louis University Molecular biosensors for use in competition assays
CA2616241C (en) 2005-07-25 2012-02-07 Asm Scientific, Inc. Methods for multiplexing recombinase polymerase amplification
AU2006287548A1 (en) * 2005-09-06 2007-03-15 Gen-Probe Incorporated Methods, compositions and kits for isothermal amplification of nucleic acids
JP5178528B2 (ja) 2005-12-29 2013-04-10 アボット ポイント オブ ケア インコーポレイテッド 分子診断用増幅システムおよび方法
WO2007087262A2 (en) 2006-01-23 2007-08-02 Population Genetics Technologies Ltd. Selective genome amplification
US8741230B2 (en) 2006-03-24 2014-06-03 Theranos, Inc. Systems and methods of sample processing and fluid control in a fluidic system
US11287421B2 (en) 2006-03-24 2022-03-29 Labrador Diagnostics Llc Systems and methods of sample processing and fluid control in a fluidic system
JP5654749B2 (ja) * 2006-04-11 2015-01-14 ニユー・イングランド・バイオレイブス・インコーポレイテツド 改良された増幅のための核酸の修復
WO2007120808A2 (en) * 2006-04-14 2007-10-25 Biohelix Corporation A method of asymmetric helicase-dependent amplification for probe-based detection of targets
AU2007298650B2 (en) 2006-05-04 2013-10-17 Abbott Diagnostics Scarborough, Inc. Recombinase polymerase amplification
US11001881B2 (en) 2006-08-24 2021-05-11 California Institute Of Technology Methods for detecting analytes
DK2017356T3 (da) 2006-06-06 2012-01-30 Gen Probe Inc Mærkede oligonukleotider og anvendelse deraf i fremgangsmåder til amplifikation af nukleinsyrer
JP4918409B2 (ja) 2006-07-26 2012-04-18 西川ゴム工業株式会社 核酸配列の増幅方法
US8048626B2 (en) 2006-07-28 2011-11-01 California Institute Of Technology Multiplex Q-PCR arrays
US11525156B2 (en) 2006-07-28 2022-12-13 California Institute Of Technology Multiplex Q-PCR arrays
US8980561B1 (en) 2006-08-22 2015-03-17 Los Alamos National Security, Llc. Nucleic acid detection system and method for detecting influenza
US20090047673A1 (en) * 2006-08-22 2009-02-19 Cary Robert B Miniaturized lateral flow device for rapid and sensitive detection of proteins or nucleic acids
US11560588B2 (en) 2006-08-24 2023-01-24 California Institute Of Technology Multiplex Q-PCR arrays
US8338109B2 (en) 2006-11-02 2012-12-25 Mayo Foundation For Medical Education And Research Predicting cancer outcome
JP2010518863A (ja) 2007-02-23 2010-06-03 ニユー・イングランド・バイオレイブス・インコーポレイテツド インビトロ区画化を用いるタンパク質の選択および富化
ES2582602T3 (es) 2007-03-28 2016-09-14 Signal Diagnostics Sistema y método de análisis de alta resolución de ácidos nucleicos para detectar variaciones de secuencia
EP2384432B1 (en) 2007-06-21 2016-12-28 Gen-Probe Incorporated Instrument and receptacles for performing processes
US9689031B2 (en) 2007-07-14 2017-06-27 Ionian Technologies, Inc. Nicking and extension amplification reaction for the exponential amplification of nucleic acids
JP5511669B2 (ja) 2007-10-02 2014-06-04 セラノス, インコーポレイテッド モジュール式ポイントオブケアデバイスおよびその使用
US20090215050A1 (en) * 2008-02-22 2009-08-27 Robert Delmar Jenison Systems and methods for point-of-care amplification and detection of polynucleotides
EP3067694A1 (en) 2008-05-05 2016-09-14 Los Alamos National Security, LLC Lateral flow-based nucleic acid sample preparation device, integrated with passive fluid flow control
EP2479287B1 (en) 2008-05-13 2014-07-23 Gen-Probe Incorporated Inactivatable target capture oligomers for use in the selective hybridization and capture of target nucleic acid sequences
EP2806054A1 (en) 2008-05-28 2014-11-26 Genomedx Biosciences Inc. Systems and methods for expression-based discrimination of distinct clinical disease states in prostate cancer
US10407731B2 (en) 2008-05-30 2019-09-10 Mayo Foundation For Medical Education And Research Biomarker panels for predicting prostate cancer outcomes
US10236078B2 (en) 2008-11-17 2019-03-19 Veracyte, Inc. Methods for processing or analyzing a sample of thyroid tissue
US9495515B1 (en) 2009-12-09 2016-11-15 Veracyte, Inc. Algorithms for disease diagnostics
US10669574B2 (en) 2008-11-18 2020-06-02 XCR Diagnostics, Inc. DNA amplification technology
CA2744003C (en) 2008-11-21 2016-03-15 Mediomics Llc Biosensor for detecting multiple epitopes on a target
AU2010208386B2 (en) * 2009-01-27 2016-08-11 Qiagen Gaithersburg Thermophilic helicase dependent amplification technology with endpoint homogenous fluorescent detection
JP5586631B2 (ja) 2009-01-30 2014-09-10 ジェン−プローブ・インコーポレーテッド 信号を検出し、信号伝送要素に熱エネルギーを加えるためのシステム及び方法
US8685648B2 (en) 2009-02-03 2014-04-01 Biohelix Corporation Endonuclease-enhanced helicase-dependent amplification
US9074258B2 (en) 2009-03-04 2015-07-07 Genomedx Biosciences Inc. Compositions and methods for classifying thyroid nodule disease
WO2010123626A1 (en) 2009-04-24 2010-10-28 University Of Southern California Cd133 polymorphisms and expression predict clinical outcome in patients with cancer
EP2427575B1 (en) 2009-05-07 2018-01-24 Veracyte, Inc. Methods for diagnosis of thyroid conditions
JP5847076B2 (ja) 2009-05-20 2016-01-20 バイオサイト インコーポレイテッド Dnaグリコシラーゼ/リアーゼおよびapエンドヌクレアーゼ基質
EP2435461B1 (en) 2009-05-29 2017-08-09 Life Technologies Corporation Scaffolded nucleic acid polymer particles and methods of making and using
US9057097B2 (en) 2009-06-05 2015-06-16 Alere San Diego Inc. Recombinase polymerase amplification reagents and kits
WO2011011535A2 (en) 2009-07-21 2011-01-27 Gen-Probe Incorporated Methods and compositions for quantitative detection of nucleic acid sequences over an extended dynamic range
CA2770888C (en) 2009-08-31 2020-04-14 Gen-Probe Incorporated Dengue virus assay
US8951733B2 (en) 2009-10-16 2015-02-10 Monsanto Technology Llc Methods of polynucleotide detection
US9121054B2 (en) * 2009-12-08 2015-09-01 Biohelix Corporation Detection of nucleic acid amplification products in the presence of an internal control sequence on an immunochromatographic strip
US10446272B2 (en) 2009-12-09 2019-10-15 Veracyte, Inc. Methods and compositions for classification of samples
US20120288861A1 (en) 2009-12-21 2012-11-15 Heinz-Josef Lenz Germline polymorphisms in the sparc gene associated with clinical outcome in gastric cancer
EP2521795B8 (en) * 2010-01-08 2014-01-08 QIAGEN Gaithersburg, Inc. Materials and methods for isothermal nucleic acid amplification
WO2011085334A1 (en) 2010-01-11 2011-07-14 University Of Southern California Cd44 polymorphisms predict clinical outcome in patients with gastric cancer
WO2011100561A1 (en) 2010-02-12 2011-08-18 Saint Louis University Molecular biosensors capable of signal amplification
WO2011106629A2 (en) 2010-02-26 2011-09-01 Life Technologies Corporation Modified proteins and methods of making and using same
US10787701B2 (en) 2010-04-05 2020-09-29 Prognosys Biosciences, Inc. Spatially encoded biological assays
CA2794522C (en) 2010-04-05 2019-11-26 Prognosys Biosciences, Inc. Spatially encoded biological assays
US20190300945A1 (en) 2010-04-05 2019-10-03 Prognosys Biosciences, Inc. Spatially Encoded Biological Assays
US8628914B2 (en) 2010-05-26 2014-01-14 Qiagen Gaithersburg, Inc. Quantitative helicase assay
EP2588629B1 (en) 2010-06-30 2017-05-17 Gen-Probe Incorporated Method and apparatus for identifying analyte-containing samples using single-read determination of analyte and process control signals
WO2012006542A2 (en) * 2010-07-08 2012-01-12 University Of Central Florida Research Foundation, Inc. Method of detecting single nucleotide polymorphisms
CA2814532C (en) 2010-10-12 2021-07-27 Monsanto Technology Llc Soybean plant and seed corresponding to transgenic event mon87712 and methods for detection thereof
CN106290159A (zh) 2011-01-21 2017-01-04 提拉诺斯公司 样品使用最大化的系统和方法
EP3978620A1 (en) 2011-04-07 2022-04-06 Abbott Diagnostics Scarborough, Inc. Monitoring recombinase polymerase amplification mixtures
GB201106254D0 (en) 2011-04-13 2011-05-25 Frisen Jonas Method and product
EP2699698B9 (en) 2011-04-20 2020-07-15 Mesa Biotech, Inc. Oscillating amplification reaction for nucleic acids
CN103857798B (zh) 2011-06-30 2018-06-15 孟山都技术公司 对应于转基因事件kk179-2的苜蓿植物和种子及其检测方法
EP2751264B1 (en) 2011-09-01 2017-12-27 New England Biolabs, Inc. Compositions and methods relating to variant dna polymerases and synthetic dna polymerases
US8840838B2 (en) 2011-09-25 2014-09-23 Theranos, Inc. Centrifuge configurations
US9664702B2 (en) 2011-09-25 2017-05-30 Theranos, Inc. Fluid handling apparatus and configurations
US9632102B2 (en) 2011-09-25 2017-04-25 Theranos, Inc. Systems and methods for multi-purpose analysis
US8475739B2 (en) 2011-09-25 2013-07-02 Theranos, Inc. Systems and methods for fluid handling
US20140170735A1 (en) 2011-09-25 2014-06-19 Elizabeth A. Holmes Systems and methods for multi-analysis
US8435738B2 (en) 2011-09-25 2013-05-07 Theranos, Inc. Systems and methods for multi-analysis
US9268915B2 (en) 2011-09-25 2016-02-23 Theranos, Inc. Systems and methods for diagnosis or treatment
US9619627B2 (en) 2011-09-25 2017-04-11 Theranos, Inc. Systems and methods for collecting and transmitting assay results
US8380541B1 (en) 2011-09-25 2013-02-19 Theranos, Inc. Systems and methods for collecting and transmitting assay results
WO2013052318A1 (en) 2011-09-25 2013-04-11 Theranos, Inc. Systems and methods for multi-analysis
WO2013044097A1 (en) 2011-09-21 2013-03-28 Gen-Probe Incorporated Methods for amplifying nucleic acid using tag-mediated displacement
US9352312B2 (en) 2011-09-23 2016-05-31 Alere Switzerland Gmbh System and apparatus for reactions
US10012664B2 (en) 2011-09-25 2018-07-03 Theranos Ip Company, Llc Systems and methods for fluid and component handling
US9250229B2 (en) 2011-09-25 2016-02-02 Theranos, Inc. Systems and methods for multi-analysis
US9810704B2 (en) 2013-02-18 2017-11-07 Theranos, Inc. Systems and methods for multi-analysis
US10513737B2 (en) 2011-12-13 2019-12-24 Decipher Biosciences, Inc. Cancer diagnostics using non-coding transcripts
CA2864035C (en) 2012-02-15 2021-05-18 Oxford Nanopore Technologies Limited A method for determining the presence of an analyte using an aptamer
UA125112C2 (uk) 2012-04-09 2022-01-12 Енвіролоджикс Інк. Спосіб ампліфікації полінуклеотиду
AU2013271404B2 (en) 2012-06-08 2017-10-12 Ionian Technologies, Llc Nucleic acid amplifications
US8895249B2 (en) 2012-06-15 2014-11-25 Illumina, Inc. Kinetic exclusion amplification of nucleic acid libraries
AU2013202793B2 (en) 2012-07-31 2014-09-18 Gen-Probe Incorporated System, method and apparatus for automated incubation
CA2881627A1 (en) 2012-08-16 2014-02-20 Genomedx Biosciences Inc. Cancer diagnostics using biomarkers
US8993298B1 (en) 2012-08-31 2015-03-31 New England Biolabs, Inc. DNA polymerases
CN104769134A (zh) 2012-09-11 2015-07-08 赛拉诺斯股份有限公司 使用生物签名的信息管理系统和方法
CN102876813B (zh) * 2012-10-25 2013-11-13 中华人民共和国北京出入境检验检疫局 一种检测禽流感病毒的实时荧光rt-hda试剂盒及引物
CN102912038B (zh) * 2012-10-25 2014-05-28 中华人民共和国北京出入境检验检疫局 一种检测禽流感病毒的rt-hda试剂盒及引物
CN104955962B (zh) * 2012-12-18 2017-10-03 凯杰有限公司 核酸扩增方法
US9074248B1 (en) 2012-12-18 2015-07-07 Qiagen Gmbh Primers for helicase dependent amplification and their methods of use
AU2014216060A1 (en) 2013-02-18 2015-08-20 Theranos Ip Company, Llc Systems and methods for collecting and transmitting assay results
GB201318465D0 (en) 2013-10-18 2013-12-04 Oxford Nanopore Tech Ltd Method
US10975423B2 (en) 2013-03-11 2021-04-13 Elitechgroup, Inc. Methods for true isothermal strand displacement amplification
US9623409B2 (en) 2013-03-11 2017-04-18 Cue Inc. Cartridges, kits, and methods for enhanced mixing for detection and quantification of analytes
EP2861996B1 (en) 2013-03-11 2019-03-06 Cue Health Inc. Sample analysis cartridge
US10590474B2 (en) 2013-03-11 2020-03-17 Elitechgroup B.V. Methods for true isothermal strand displacement amplification
US10545161B2 (en) 2013-03-11 2020-01-28 Cue Health Inc. Systems and methods for detection and quantification of analytes
US20140255928A1 (en) 2013-03-11 2014-09-11 Elitech Holding B.V. Methods for true isothermal strand displacement amplification
US11976329B2 (en) 2013-03-15 2024-05-07 Veracyte, Inc. Methods and systems for detecting usual interstitial pneumonia
EP3013984B1 (en) 2013-06-25 2023-03-22 Prognosys Biosciences, Inc. Methods for determining spatial patterns of biological targets in a sample
WO2014210416A1 (en) 2013-06-27 2014-12-31 New England Biolabs, Inc. Helicase suppression of non-template amplification
CN110592244A (zh) 2013-07-25 2019-12-20 德诚分子诊断 用于检测细菌污染的方法和组合物
US9315842B2 (en) * 2013-08-19 2016-04-19 Steven A Benner Helicase dependent amplification of DNA molecules using nucleotide analogs
CN105611827A (zh) 2013-10-09 2016-05-25 孟山都技术公司 转基因玉米事件mon87403和其检测方法
US10370707B2 (en) 2013-10-09 2019-08-06 Fluoresentric, Inc. Multiplex probes
EP3063272A2 (en) 2013-10-30 2016-09-07 Green Life Biotech, LLC Pathogenesis quantification systems and treatment methods for citrus greening blight
US11286519B2 (en) 2013-12-11 2022-03-29 Accuragen Holdings Limited Methods and compositions for enrichment of amplification products
CN109706222A (zh) 2013-12-11 2019-05-03 安可济控股有限公司 用于检测罕见序列变体的组合物和方法
US11859246B2 (en) 2013-12-11 2024-01-02 Accuragen Holdings Limited Methods and compositions for enrichment of amplification products
US11505836B2 (en) 2014-04-22 2022-11-22 Envirologix Inc. Compositions and methods for enhancing and/or predicting DNA amplification
USD745423S1 (en) 2014-05-12 2015-12-15 Cue Inc. Automated analyzer test cartridge and sample collection device for analyte detection
CN106661600B (zh) 2014-07-16 2021-04-06 唐恩生物科技股份有限公司 用于扩增核酸样品的等温方法
US10274484B2 (en) 2014-09-12 2019-04-30 Mediomics Llc Molecular biosensors with a modular design
JP6824881B2 (ja) 2014-10-17 2021-02-03 オックスフォード ナノポール テクノロジーズ リミテッド ナノ細孔rnaを特徴付けるための方法
US11559801B2 (en) 2014-11-03 2023-01-24 Tangen Biosciences, Inc. Apparatus and method for cell, spore, or virus capture and disruption
EP3215170A4 (en) 2014-11-05 2018-04-25 Veracyte, Inc. Systems and methods of diagnosing idiopathic pulmonary fibrosis on transbronchial biopsies using machine learning and high dimensional transcriptional data
EP3218511B1 (en) 2014-11-11 2020-04-22 Illumina Cambridge Limited Methods and arrays for producing and sequencing monoclonal clusters of nucleic acid
US11198855B2 (en) 2014-11-13 2021-12-14 The Board Of Trustees Of The University Of Illinois Bio-engineered hyper-functional “super” helicases
EP3882356A1 (en) 2014-12-15 2021-09-22 Illumina, Inc. Compositions and methods for single molecular placement on a substrate
CA2975328A1 (en) 2015-01-30 2016-08-04 Envirologix Inc. Substrates for a nicking and extension reaction
US9708647B2 (en) 2015-03-23 2017-07-18 Insilixa, Inc. Multiplexed analysis of nucleic acid hybridization thermodynamics using integrated arrays
EP3901282B1 (en) 2015-04-10 2023-06-28 Spatial Transcriptomics AB Spatially distinguished, multiplex nucleic acid analysis of biological specimens
EP3283512A4 (en) 2015-04-17 2018-10-03 Distributed Bio Inc Method for mass humanization of non-human antibodies
ES2961374T3 (es) 2015-04-24 2024-03-11 Atila Biosystems Incorporated Amplificación con cebadores de composición de nucleótidos limitada
US11015217B2 (en) 2015-05-29 2021-05-25 Roche Molecular Systems, Inc. Method of inactivating microbes by citraconic anhydride
US10590464B2 (en) 2015-05-29 2020-03-17 Illumina Cambridge Limited Enhanced utilization of surface primers in clusters
EP3325153B1 (en) 2015-07-17 2020-03-18 Cue Health Inc. Sample analysis cartridge
US9499861B1 (en) 2015-09-10 2016-11-22 Insilixa, Inc. Methods and systems for multiplex quantitative nucleic acid amplification
WO2017048664A1 (en) 2015-09-15 2017-03-23 Neogen Corporation Methods of detecting listeria from an environmental sample
CN114807323A (zh) 2015-10-09 2022-07-29 安可济控股有限公司 用于富集扩增产物的方法及组合物
US20180363039A1 (en) 2015-12-03 2018-12-20 Accuragen Holdings Limited Methods and compositions for forming ligation products
WO2017155858A1 (en) 2016-03-07 2017-09-14 Insilixa, Inc. Nucleic acid sequence identification using solid-phase cyclic single base extension
WO2017176896A1 (en) 2016-04-07 2017-10-12 Illumina, Inc. Methods and systems for construction of normalized nucleic acid libraries
CA3024630A1 (en) 2016-05-16 2017-11-23 Accuragen Holdings Limited Method of improved sequencing by strand identification
SG11201810907UA (en) 2016-06-06 2019-01-30 Redvault Biosciences Lp Target reporter constructs and uses thereof
KR20230003255A (ko) 2016-07-22 2023-01-05 오레곤 헬스 앤드 사이언스 유니버시티 단일 세포 전체 게놈 라이브러리 및 이의 제조를 위한 조합 인덱싱 방법
SG10202111825YA (en) 2016-08-15 2021-12-30 Accuragen Holdings Ltd Compositions and methods for detecting rare sequence variants
EP3504348B1 (en) 2016-08-24 2022-12-14 Decipher Biosciences, Inc. Use of genomic signatures to predict responsiveness of patients with prostate cancer to post-operative radiation therapy
GB201704754D0 (en) 2017-01-05 2017-05-10 Illumina Inc Kinetic exclusion amplification of nucleic acid libraries
CN107058287B (zh) * 2017-01-16 2020-06-16 浙江大学 一种恒温扩增体系中生成单链产物的方法
US11208697B2 (en) 2017-01-20 2021-12-28 Decipher Biosciences, Inc. Molecular subtyping, prognosis, and treatment of bladder cancer
US11237161B2 (en) 2017-01-25 2022-02-01 Cue Health Inc. Systems and methods for enhanced detection and quantification of analytes
WO2018165600A1 (en) 2017-03-09 2018-09-13 Genomedx Biosciences, Inc. Subtyping prostate cancer to predict response to hormone therapy
JP6448695B2 (ja) 2017-03-21 2019-01-09 株式会社東芝 Rna増幅方法、rna検出方法及びアッセイキット
WO2018175883A1 (en) 2017-03-24 2018-09-27 Gen-Probe Incorporated Compositions and methods for detecting or quantifying parainfluenza virus
DK3872187T3 (da) 2017-04-23 2022-12-05 Illumina Cambridge Ltd Sammensætninger og fremgangsmåder til forbedring af prøveidentificering i indekserede nukleinsyrebiblioteker
ES2889585T3 (es) 2017-04-23 2022-01-12 Illumina Cambridge Ltd Composiciones y métodos para mejorar la identificación de muestras en colecciones de ácidos nucleicos indexadas
AU2018259206A1 (en) 2017-04-23 2019-11-07 Illumina Cambridge Limited Compositions and methods for improving sample identification in indexed nucleic acid libraries
DK3615691T3 (da) 2017-04-23 2021-07-26 Illumina Inc Sammensætninger og fremgangsmåder til forbedring af prøveidentifikation i indekserede nukleinsyrebiblioteker
US11078542B2 (en) 2017-05-12 2021-08-03 Decipher Biosciences, Inc. Genetic signatures to predict prostate cancer metastasis and identify tumor aggressiveness
CA3066424A1 (en) 2017-06-07 2018-12-13 Oregon Health & Science University Single cell whole genome libraries for methylation sequencing
US11217329B1 (en) 2017-06-23 2022-01-04 Veracyte, Inc. Methods and systems for determining biological sample integrity
US20210155978A1 (en) 2017-07-10 2021-05-27 Gen-Probe Incorporated Analytical systems and methods for nucleic acid amplification using sample assigning parameters
EP3662482A1 (en) 2017-07-31 2020-06-10 Illumina Inc. Sequencing system with multiplexed biological sample aggregation
EP3692160A1 (en) 2017-10-02 2020-08-12 Quidel Corporation Phage-based detection method for antimicrobial susceptibility testing and identification of bacterial species
US11662281B2 (en) 2017-12-13 2023-05-30 Gen-Probe Incorporated Compositions and methods for biological sample processing
EP3724354A1 (en) 2017-12-15 2020-10-21 Gen-Probe Incorporated Compositions and methods for detecting toxigenic clostridium difficile
WO2019148169A1 (en) 2018-01-29 2019-08-01 Gen-Probe Incorporated Analytical systems and methods
US11203782B2 (en) 2018-03-29 2021-12-21 Accuragen Holdings Limited Compositions and methods comprising asymmetric barcoding
JP6974504B2 (ja) 2018-04-02 2021-12-01 イルミナ インコーポレイテッド 配列に基づく遺伝子試験のための対照を作製するための組成物及び方法
CN108588050B (zh) * 2018-05-14 2021-06-25 北京艾克伦医疗科技有限公司 Dna聚合酶以及核酸检测方法和试剂盒
WO2019222688A1 (en) 2018-05-17 2019-11-21 Illumina, Inc. High-throughput single-cell sequencing with reduced amplification bias
DK3810774T3 (da) 2018-06-04 2023-12-11 Illumina Inc Enkeltcelletransskriptom-biblioteker med højt throughput og fremgangsmåder til fremstilling og anvendelse
GB2590210B (en) 2018-06-13 2023-01-25 Gen Probe Inc Compositions and methods for detecting group B Streptococcus nucleic acid
CN112543812A (zh) * 2018-06-26 2021-03-23 麻省理工学院 基于crispr效应系统的扩增方法、系统和诊断
JP7470095B2 (ja) 2018-07-10 2024-04-17 ジェン-プローブ・インコーポレーテッド 核酸を検出および定量するための方法およびシステム
JP7469290B2 (ja) 2018-08-01 2024-04-16 ジェン-プローブ・インコーポレーテッド エプスタイン-バールウイルスの核酸を検出するための組成物および方法
EP3841223A1 (en) 2018-08-08 2021-06-30 Gen-Probe Incorporated Compositions, methods and kits for detecting mycoplasma genitalium
US11519033B2 (en) 2018-08-28 2022-12-06 10X Genomics, Inc. Method for transposase-mediated spatial tagging and analyzing genomic DNA in a biological sample
WO2020069085A2 (en) 2018-09-27 2020-04-02 Gen-Probe Incorporated Compositions and methods for detecting bordetella pertussis and bordetella parapertussis nucleic acid
SG11202105824RA (en) 2018-12-10 2021-06-29 10X Genomics Inc Imaging system hardware
CA3103527A1 (en) 2018-12-19 2020-06-25 Illumina, Inc. Methods for improving polynucleotide cluster clonality priority
WO2020142347A2 (en) 2018-12-31 2020-07-09 Gen-Probe Incorporated Systems and methods for filling multi-well cartridges with solid reagents
US11649485B2 (en) 2019-01-06 2023-05-16 10X Genomics, Inc. Generating capture probes for spatial analysis
US11926867B2 (en) 2019-01-06 2024-03-12 10X Genomics, Inc. Generating capture probes for spatial analysis
WO2020176788A1 (en) 2019-02-28 2020-09-03 10X Genomics, Inc. Profiling of biological analytes with spatially barcoded oligonucleotide arrays
KR20210134598A (ko) 2019-03-01 2021-11-10 일루미나, 인코포레이티드 고-처리량 단일-핵 및 단일-세포 라이브러리 및 이의 제조 및 사용 방법
JP2022525322A (ja) 2019-03-14 2022-05-12 インシリクサ, インコーポレイテッド 時間ゲート蛍光ベースの検出のための方法およびシステム
EP3938538A1 (en) 2019-03-15 2022-01-19 10X Genomics, Inc. Methods for using spatial arrays for single cell sequencing
WO2020198071A1 (en) 2019-03-22 2020-10-01 10X Genomics, Inc. Three-dimensional spatial analysis
US20220098647A1 (en) 2019-03-22 2022-03-31 Gen-Probe Incorporated Compositions and Methods for Detecting Group A Streptococcus
CN118083476A (zh) 2019-05-03 2024-05-28 简·探针公司 用于分析系统的容器输送系统
EP3976820A1 (en) 2019-05-30 2022-04-06 10X Genomics, Inc. Methods of detecting spatial heterogeneity of a biological sample
CA3152309A1 (en) 2019-08-23 2021-03-04 Gen-Probe Incorporated Compositions, methods and kits for detecting treponema pallidum
US20220333162A1 (en) 2019-09-05 2022-10-20 Gen-Probe Incorporated Detection of chlamydia trachomatis nucleic acid variants
WO2021080629A1 (en) 2019-10-23 2021-04-29 Elitechgroup, Inc. Methods for true isothermal strand displacement amplification
WO2021084637A1 (ja) 2019-10-30 2021-05-06 三菱電機株式会社 ソレノイド装置、およびスタータ
EP4055185A1 (en) 2019-11-08 2022-09-14 10X Genomics, Inc. Spatially-tagged analyte capture agents for analyte multiplexing
EP4025711A2 (en) 2019-11-08 2022-07-13 10X Genomics, Inc. Enhancing specificity of analyte binding
WO2021097255A1 (en) 2019-11-13 2021-05-20 10X Genomics, Inc. Generating capture probes for spatial analysis
CA3158603A1 (en) 2019-11-18 2021-05-27 Neil Ira WEISENFELD Systems and methods for tissue classification
AU2020388573A1 (en) 2019-11-21 2022-06-23 10X Genomics, Inc, Spatial analysis of analytes
CA3158891A1 (en) 2019-11-22 2021-05-27 Neil Ira WEISENFELD Systems and methods for spatial analysis of analytes using fiducial alignment
MX2021011847A (es) 2019-12-19 2021-11-17 Illumina Inc Genotecas de celulas unicas de alto rendimiento y metodos para elaborarlas y usarlas.
EP3891300B1 (en) 2019-12-23 2023-03-29 10X Genomics, Inc. Methods for spatial analysis using rna-templated ligation
US11732299B2 (en) 2020-01-21 2023-08-22 10X Genomics, Inc. Spatial assays with perturbed cells
US11702693B2 (en) 2020-01-21 2023-07-18 10X Genomics, Inc. Methods for printing cells and generating arrays of barcoded cells
US11898205B2 (en) 2020-02-03 2024-02-13 10X Genomics, Inc. Increasing capture efficiency of spatial assays
US11732300B2 (en) 2020-02-05 2023-08-22 10X Genomics, Inc. Increasing efficiency of spatial analysis in a biological sample
US11891654B2 (en) 2020-02-24 2024-02-06 10X Genomics, Inc. Methods of making gene expression libraries
JP2023520203A (ja) 2020-03-30 2023-05-16 イルミナ インコーポレイテッド 核酸ライブラリを調製するための方法及び組成物
WO2021216708A1 (en) 2020-04-22 2021-10-28 10X Genomics, Inc. Methods for spatial analysis using targeted rna depletion
JP2023524117A (ja) 2020-04-30 2023-06-08 スタブ ヴィーダ - インヴェスティガサォン エ セルヴィソス エム シエンシアス バイオロジカス エルディーエー コロナウイルスの疑いのある試料中の核酸配列を検出するための方法及びポータブルデバイス
US20210355518A1 (en) 2020-05-12 2021-11-18 Illumina, Inc. Generating nucleic acids with modified bases using recombinant terminal deoxynucleotidyl transferase
EP4153776A1 (en) 2020-05-22 2023-03-29 10X Genomics, Inc. Spatial analysis to detect sequence variants
EP4153775A1 (en) 2020-05-22 2023-03-29 10X Genomics, Inc. Simultaneous spatio-temporal measurement of gene expression and cellular activity
WO2021242834A1 (en) 2020-05-26 2021-12-02 10X Genomics, Inc. Method for resetting an array
WO2021252499A1 (en) 2020-06-08 2021-12-16 10X Genomics, Inc. Methods of determining a surgical margin and methods of use thereof
WO2021252617A1 (en) 2020-06-09 2021-12-16 Illumina, Inc. Methods for increasing yield of sequencing libraries
EP4165207A1 (en) 2020-06-10 2023-04-19 10X Genomics, Inc. Methods for determining a location of an analyte in a biological sample
WO2021263111A1 (en) 2020-06-25 2021-12-30 10X Genomics, Inc. Spatial analysis of dna methylation
EP4172364A1 (en) 2020-06-30 2023-05-03 Illumina, Inc. Catalytically controlled sequencing by synthesis to produce scarless dna
US11761038B1 (en) 2020-07-06 2023-09-19 10X Genomics, Inc. Methods for identifying a location of an RNA in a biological sample
US11981960B1 (en) 2020-07-06 2024-05-14 10X Genomics, Inc. Spatial analysis utilizing degradable hydrogels
JP2023534457A (ja) 2020-07-17 2023-08-09 ジェン-プローブ・インコーポレーテッド マクロライド耐性Mycoplasma genitaliumの検出
US11981958B1 (en) 2020-08-20 2024-05-14 10X Genomics, Inc. Methods for spatial analysis using DNA capture
US11926822B1 (en) 2020-09-23 2024-03-12 10X Genomics, Inc. Three-dimensional spatial analysis
US20230393163A1 (en) 2020-10-21 2023-12-07 Gen-Probe Incorporated Fluid container management system
US11827935B1 (en) 2020-11-19 2023-11-28 10X Genomics, Inc. Methods for spatial analysis using rolling circle amplification and detection probes
WO2022140028A1 (en) 2020-12-21 2022-06-30 10X Genomics, Inc. Methods, compositions, and systems for capturing probes and/or barcodes
KR20230154303A (ko) 2021-01-29 2023-11-07 일루미나, 인코포레이티드 폴리뉴클레오티드로 플로우 셀의 시딩 효율을 개선하기위한 방법, 조성물 및 키트
AU2022237386A1 (en) 2021-03-15 2023-10-05 Gen-Probe Incorporated Compositions and methods for biological sample processing
EP4314327A1 (en) 2021-03-22 2024-02-07 Illumina Cambridge Limited Methods for improving nucleic acid cluster clonality
WO2023010008A1 (en) 2021-07-27 2023-02-02 Gen-Probe Incorporated Compositions and methods for detecting gastrointestinal pathogens
WO2023014222A1 (en) 2021-08-03 2023-02-09 Wageningen Universiteit Argonaute-based nucleic acid detection system
EP4196605A1 (en) 2021-09-01 2023-06-21 10X Genomics, Inc. Methods, compositions, and kits for blocking a capture probe on a spatial array
US20230279462A1 (en) * 2022-03-01 2023-09-07 Spectacular Labs, Inc. Methods for detecting microorganisms
AU2023248405A1 (en) 2022-04-07 2024-01-04 Illumina, Inc. Altered cytidine deaminases and methods of use
EP4282980A1 (en) 2022-05-23 2023-11-29 Mobidiag Oy Methods for amplifying a nucleic acid
WO2024069581A1 (en) 2022-09-30 2024-04-04 Illumina Singapore Pte. Ltd. Helicase-cytidine deaminase complexes and methods of use
WO2024073043A1 (en) 2022-09-30 2024-04-04 Illumina, Inc. Methods of using cpg binding proteins in mapping modified cytosine nucleotides
WO2024073047A1 (en) 2022-09-30 2024-04-04 Illumina, Inc. Cytidine deaminases and methods of use in mapping modified cytosine nucleotides

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09510351A (ja) * 1994-03-16 1997-10-21 ジェン−プローブ・インコーポレイテッド 等温鎖置換核酸増幅法
JPH104985A (ja) * 1990-09-28 1998-01-13 F Hoffmann La Roche Ag 熱安定性dnaポリメラーゼ
WO1999037820A1 (en) * 1998-01-26 1999-07-29 Saigene Corporation An exponential nucleic acid amplification method using a single primer of opposing polarity
WO2000041524A2 (en) * 1999-01-11 2000-07-20 President And Fellows Of Harvard College Isothermal amplification of dna

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4683195A (en) 1986-01-30 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or-cloning nucleic acid sequences
US5176995A (en) * 1985-03-28 1993-01-05 Hoffmann-La Roche Inc. Detection of viruses by amplification and hybridization
US4683202A (en) 1985-03-28 1987-07-28 Cetus Corporation Process for amplifying nucleic acid sequences
US4800159A (en) 1986-02-07 1989-01-24 Cetus Corporation Process for amplifying, detecting, and/or cloning nucleic acid sequences
US5541099A (en) 1989-08-10 1996-07-30 Life Technologies, Inc. Cloning and expression of T5 DNA polymerase reduced in 3'-to-5' exonuclease activity
US5494810A (en) 1990-05-03 1996-02-27 Cornell Research Foundation, Inc. Thermostable ligase-mediated DNA amplifications system for the detection of genetic disease
US5455166A (en) 1991-01-31 1995-10-03 Becton, Dickinson And Company Strand displacement amplification
JPH05146299A (ja) 1991-11-27 1993-06-15 Toyobo Co Ltd 核酸配列の増幅方法およびそのための試薬キツト
US6555349B1 (en) 1993-01-22 2003-04-29 Cornell Research Foundation, Inc. Methods for amplifying and sequencing nucleic acid molecules using a three component polymerase
US5714320A (en) 1993-04-15 1998-02-03 University Of Rochester Rolling circle synthesis of oligonucleotides and amplification of select randomized circular oligonucleotides
US5470723A (en) 1993-05-05 1995-11-28 Becton, Dickinson And Company Detection of mycobacteria by multiplex nucleic acid amplification
JPH0716094A (ja) * 1993-06-15 1995-01-20 Toyobo Co Ltd Rnaポリメラーゼのプロモーター配列をもつ1本鎖オリゴヌクレオチドを製造する方法
US6306588B1 (en) 1997-02-07 2001-10-23 Invitrogen Corporation Polymerases for analyzing or typing polymorphic nucleic acid fragments and uses thereof
US6218122B1 (en) 1998-06-19 2001-04-17 Rosetta Inpharmatics, Inc. Methods of monitoring disease states and therapies using gene expression profiles
US6235502B1 (en) 1998-09-18 2001-05-22 Molecular Staging Inc. Methods for selectively isolating DNA using rolling circle amplification
ATE364721T1 (de) 1999-06-28 2007-07-15 Source Precision Medicine Inc Verfahren zum charakterisieren von biologischen bedingungen, die kalibrierte genexpressionsprofile verwenden
EP1208210A2 (en) * 1999-07-30 2002-05-29 Stratagene Archaeal replication accessory factors and methods of use
WO2002002740A2 (en) 2000-07-05 2002-01-10 Rosetta Inpharmatics, Inc. Methods and compositions for determining gene function
AU2002307371B2 (en) * 2001-04-20 2008-04-03 Pennsylvania State University Methods for nucleic acid manipulation
US6977148B2 (en) * 2001-10-15 2005-12-20 Qiagen Gmbh Multiple displacement amplification
ES2310237T3 (es) * 2002-02-21 2009-01-01 Asm Scientific, Inc. Amplificacion por recombinasa polimerasa.

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH104985A (ja) * 1990-09-28 1998-01-13 F Hoffmann La Roche Ag 熱安定性dnaポリメラーゼ
JPH09510351A (ja) * 1994-03-16 1997-10-21 ジェン−プローブ・インコーポレイテッド 等温鎖置換核酸増幅法
WO1999037820A1 (en) * 1998-01-26 1999-07-29 Saigene Corporation An exponential nucleic acid amplification method using a single primer of opposing polarity
WO2000041524A2 (en) * 1999-01-11 2000-07-20 President And Fellows Of Harvard College Isothermal amplification of dna

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6009025509, J.Biol.Chem., 273[15](1998) p.9197−9201 *

Cited By (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010172248A (ja) * 2009-01-29 2010-08-12 National Institute Of Advanced Industrial Science & Technology 核酸の新規定量方法並びにそれに用いる新規試薬キット
JP2013535225A (ja) * 2010-08-17 2013-09-12 キアゲン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ニッキング酵素を用いたヘリカーゼ依存性等温増幅
US11634763B2 (en) 2011-10-21 2023-04-25 Oxford Nanopore Technologies Plc Enzyme method
US10724087B2 (en) 2011-10-21 2020-07-28 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Enzyme method
US10385382B2 (en) 2011-12-29 2019-08-20 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Enzyme method
JP2015507931A (ja) * 2012-02-14 2015-03-16 グレート ベイスン サイエンティフィック ブロック型プライマーを用いた等温増幅法
US11525126B2 (en) 2012-07-19 2022-12-13 Oxford Nanopore Technologies Plc Modified helicases
US10808231B2 (en) 2012-07-19 2020-10-20 Oxford Nanopore Technologies Limited Modified helicases
JP2015529451A (ja) * 2012-07-19 2015-10-08 オックスフォード ナノポール テクノロジーズ リミテッド 酵素構築物
US10724018B2 (en) 2013-10-18 2020-07-28 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Modified helicases
US11525125B2 (en) 2013-10-18 2022-12-13 Oxford Nanopore Technologies Plc Modified helicases
US10392658B2 (en) 2014-01-22 2019-08-27 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Method for controlling the movement of a polynucleotide through a transmembrane pore
WO2016013620A1 (ja) * 2014-07-24 2016-01-28 学校法人関西学院 好熱性アーキア由来DEAD-box型RNAへリカーゼ及びその改変体を用いるDNA増幅方法、並びにその方法のために使用する好熱性アーキア由来DEAD-box型RNAへリカーゼ及びその改変体
US11180741B2 (en) 2014-10-07 2021-11-23 Oxford Nanopore Technologies Ltd. Modified enzymes
US11965183B2 (en) 2014-10-07 2024-04-23 Oxford Nanopore Technologies Plc Modified enzymes
JP2018014924A (ja) * 2016-07-27 2018-02-01 国立大学法人京都大学 ヘリカーゼを用いたpcr
JP2022189717A (ja) * 2021-06-12 2022-12-22 リン シー‐ラン iPS細胞の生成に使用される新規RNA組成物およびその製造方法
JP7364198B2 (ja) 2021-06-12 2023-10-18 リン シー‐ラン iPS細胞の生成に使用される新規RNA組成物およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
DE60324810D1 (de) 2009-01-02
EP1539979A4 (en) 2006-01-11
EP1539979B1 (en) 2008-11-19
US20070254304A1 (en) 2007-11-01
EP1539979A2 (en) 2005-06-15
US7829284B2 (en) 2010-11-09
CA2498764C (en) 2015-11-10
US20040058378A1 (en) 2004-03-25
JP4632788B2 (ja) 2011-02-16
US7282328B2 (en) 2007-10-16
CA2498764A1 (en) 2004-04-01
WO2004027025A3 (en) 2004-07-08
ATE414792T1 (de) 2008-12-15
WO2004027025A2 (en) 2004-04-01
AU2003272438B2 (en) 2009-04-02
AU2003272438A1 (en) 2004-04-08
US20070207495A1 (en) 2007-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4632788B2 (ja) 核酸のヘリカーゼ依存性増幅
US7662594B2 (en) Helicase-dependent amplification of RNA
JP5945271B2 (ja) ニッキング酵素を用いたヘリカーゼ依存性等温増幅
EP2699698B1 (en) Oscillating amplification reaction for nucleic acids
JP3140937B2 (ja) 好熱酵素を用いる鎖置換増幅法
BR112020024749A2 (pt) uso de proteína cas resistente a alta temperatura, e método e kit de reagentes para detectar molécula de ácido nucleico alvo
JP2009538603A (ja) 微生物の検出および分析に使用するための微生物改変核酸
EP1876246A1 (en) Self-complementary primers used in LAMP gene amplification method
CN100519758C (zh) 核酸的解旋酶依赖性扩增
EP2151506B1 (en) Method of amplifying target nucleic acid sequence by multiple displacement amplification including thermal cycling
JP7313645B2 (ja) Rna検出方法
Fujiwara et al. Application of a Euryarchaeota-specific helicase from Thermococcus kodakarensis for noise reduction in PCR
JPWO2005001097A1 (ja) Sarsコロナウイルスの検出法
JP2002233379A (ja) 核酸の増幅方法
US9074248B1 (en) Primers for helicase dependent amplification and their methods of use
JP2005204582A (ja) オリゴヌクレオチド及びそれを用いた非定型抗酸菌群の検出方法
US20150329900A1 (en) Nucleic Acid Amplification Method
JP2007000040A (ja) B型肝炎ウイルスの検出方法
JP2023000571A (ja) 末端修飾された標的核酸の精製方法
JP2008178338A (ja) 断片化核酸が混入する核酸試料中の標的核酸を増幅する核酸増幅方法、及びそのキット
JP2006271250A (ja) 塩基配列決定方法
Gu PRINCIPLES OF THE POLYMERASE CHAIN REACTION

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060510

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20090821

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20090828

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100406

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20100622

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20100629

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20101102

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20101116

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4632788

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131126

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term