JPH104985A - 熱安定性dnaポリメラーゼ - Google Patents
熱安定性dnaポリメラーゼInfo
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- JPH104985A JPH104985A JP9070163A JP7016397A JPH104985A JP H104985 A JPH104985 A JP H104985A JP 9070163 A JP9070163 A JP 9070163A JP 7016397 A JP7016397 A JP 7016397A JP H104985 A JPH104985 A JP H104985A
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Abstract
有するか、又は配列番号:8に示すアミノ酸配列のN−
末端側の約3分の1以下のアミノ酸配列が除去されてお
り且つ熱安定性DNAポリメラーゼ活性を維持している
アミノ酸配列断片を有するか、あるいは前記全長アミノ
酸配列又はアミノ酸配列断片において1又は少数個のア
ミノ酸の除去、付加及び/又は置換により修飾されてお
り且つ熱安定性DNAポリメラーゼ活性を維持している
アミノ酸配列を有することを特徴とする熱安定性DNA
ポリメラーゼ。
Description
ものとは異なるレベルの5′→3′エキソヌクレアーゼ
活性が示されるように変更又は突然変異された熱安定性
DNA ポリメラーゼに関する。本発明は同様に、このよう
な変更ポリメラーゼを単離及び生産するための手段にも
関する。熱安定性DNA ポリメラーゼは数多くの組換えDN
A 技術、特にポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による核酸増
幅、自立的 (self-sustained) 配列複製(3SR)及び高
温DNA 配列決定において役立つものである。
A ポリメラーゼの単離に関しては広範な研究が行なわれ
てきた。例えばBessman 他、1957年、J. Biol. Chem.
223 :171-177及びButtin及びKornberg, 1966年、J. B
iol. Chem. 241 : 5419-5427を参照のこと。幾分か少
ないものの、テルムス・アクアチクス (Thermus aquati
cus)、テルムス・サーモフィルス(Thermus thermophil
us)、テルモタガ・マリチマ(Thermotoga maritim
a)、テルムス(Thermus)スペーシースsps17, テルム
ス(Thermus)スペーシースZ05 及びテルモシポ・アフリ
カヌス(Thermosipho africanus)といった好熱生物から
DNA ポリメラーゼを単離及び純化することについても研
究が行なわれてきた。
の核酸配列を増幅するために熱安定性酵素を使用するこ
とは、米国特許第4,683,195 号及び4,683,202 号の中で
記述されていた(引用により、これらを本明細書に組み
入れる)。標的DNA の変性,プライマのハイブリッド形
成及び相補鎖の合成が関与するRCR 方法では、プライ
マ、鋳型、ヌクレオシド三燐酸、適当な緩衝液及び反応
条件、並びにポリメラーゼが用いられる。各々のプライ
マの延長生成物は望ましい核酸配列の生産のための鋳型
となる。2つの特許は、使用するポリメラーゼが熱安定
性酵素である場合、熱がポリメラーゼ活性を破壊するこ
とは無いことから全ての変性段階の後にポリメラーゼを
付加する必要が無いということを開示している。
258,017号及びPCT 公開第89/06691は、テルムス・アク
アチクス (Thermus aquaticus)からの〜94kDa の熱安定
性DNA ポリメラーゼの単離及び組換え体発現ならびにPC
R におけるこのポリメラーゼの利用について記述してい
る(これらの記載を引用により本明細書に組み入れ
る)。T.アクアチクス(T. aquaticus)DNAポリメラー
ゼは、PCR 及びその他の組換えDNA 技法において使用す
るのに特に好まれるものであるが、その他の熱安定性ポ
リメラーゼに対する必要性も残っている。
必要性に取り組みながら、当該発明者は、テルムス・ア
クアチクス(Thermus aquaticus) (Taq)から分離された
もののようないくつかの熱安定性DNA ポリメラーゼが
5′→3′エキソヌクレアーゼ又は構造依存性一本鎖エ
ンドヌクレアーゼ(SDSSE)活性を示すことを発見した。
以下でさらに詳細に説明するように、このような5′→
3′のエキソヌクレアーゼ活性は、生産される生成物の
量を制限し、通常は指数的に蓄積される生成物のプラト
ー現象に貢献する可能性があることから、RCR で使用す
べき酵素の中では望ましくないものである。
5′→3′ヌクレアーゼ活性の存在は、特にG+Cが豊
富な標的について10kb以上の長いPCR 生成物を効率良く
生成する能力の欠陥に貢献する可能性がある。DNA 配列
決定の利用分野及びサイクル配列決定の利用分野におい
ては、5′→3′のヌクレアーゼ活性の存在は、望まれ
るバンド強度の減少及び/又は擬似又はバックグラウン
ドバンドの生成に貢献する可能性がある。最後に、5′
→3′ヌクレアーゼ活性が無ければ、組合せ型ポリメラ
ーゼ−リガーゼ連鎖反応(PLCR)検定におけるより高感
度の対立遺伝子識別を容易にすることができる。
における強化された又はより多くの量の5′→3′エキ
ソヌクレアーゼ活性は、標的核酸配列の同時の増幅及び
検出のための均質検定システムにおいて用いられるよう
な酵素においては望ましいものであり得る。一般に、強
化された5′→3′のエキソヌクレアーゼ活性は、高め
られたエキソヌクレアーゼ開裂速度又はニックトランス
レーション合成の高められた速度、或いは又フラグメン
トの開裂の前の比較的大きいヌクレオチドフラグメント
の置換によって定義づけされる。
エキソヌクレアーゼ活性を示す熱安定性DNA ポリメラー
ゼを提供することによって先行技術の必要性を満たすべ
く開発された。熱安定性DNA ポリメラーゼの使用目的に
応じて、ポリメラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼ
活性を、一定範囲の5′→3′エキソヌクレアーゼ活性
が発現されうるように変更することが可能である。この
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性の範囲は、強化され
た活性から活性の全く欠如した状態にまで広がってい
る。いくつかのPCR 利用分野例えば均質検定においては
強化された活性が有利であるが、その他のほとんどのPC
R 利用分野において利用される熱安定性DNA ポリメラー
ゼにおいては、できるかぎり少ない5′→3′エキソヌ
クレアーゼ活性が望まれる。
失突然変異誘発が両方共、本発明の熱安定性DNA ポリメ
ラーゼにおける望ましい変更された5′→3′エキソヌ
クレアーゼ活性をもたらしうるということも見出され
た。エキソヌクレアーゼ活性を変えるいくつかの突然変
異がDNA ポリメラーゼのプロセシングの可能性を変える
ことがわかっている。数多くの利用分野(例えば、大量
の高度に複雑なゲノムDNA が存在する中での中サイズの
標的の増幅)において、プロセシング可能性の低下はPC
R の最適化を単純なものにし、高い酵素濃度での特異性
の強化に寄与する可能性がある。
するいくつかの突然変異は、熱安定性DNA ポリメラーゼ
のプロセシング可能性を減少させず強化させる可能性が
あり、従ってこれらの突然変異体酵素がその他の利用分
野(例えば長いPCR 生成物の生成)においては好ましい
可能性もある。5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を除
去するいくつかの突然変異は、同時に、野性型との関係
において、突然変異体の熱安定性ポリメラーゼの耐熱性
を高め、従ってこれらの突然変異体酵素は、G+Cが豊
富な又はその他の形では変性が困難な標的の増幅におい
てさらに有効である。
共通領域又はドメインが、酵素の5′→3′エキソヌク
レアーゼに突然変異誘発が影響を及ぼすのに好ましい部
位として同定された。これらのドメインを単離し、そし
て天然の5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を全く又は
ほとんどもたない熱安定性DNA ポリメラーゼの中に挿入
して、その活性を増強することができる。かくして、変
更された5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を有するキ
メラ熱安定性DNA ポリメラーゼを製造する方法も本発明
に包含される。
レアーゼの発現を変えるべく突然変異を受けた熱安定性
DNA ポリメラーゼをコードするDNA 配列及び発現ベクタ
を提供する。本発明の理解を容易にするため、いくつか
の用語を以下で定義づけする。「細胞」、「細胞系」及
び「細胞培養物」という語は、互換性ある形で使用で
き、このような呼称は全て子孫を含んでいる。従って、
「形質転換体」又は「形質転換された細胞」という語
は、トランスファ(転移)の回数に関わりなく、最初に
形質転換された細胞及びこの細胞から誘導された培養物
を含んでいる。意図的な又は偶然の突然変異のため、全
ての子孫がDNA 含有量について正確に同一とは限らな
い。当初形質転換された細胞内でスクリーニングされた
のと同じ機能性をもつ突然変異体子孫が、この形質転換
体の定義中に含まれる。
体の中で作動的(operable)に連鎖されたコード配列の発
現に必要なDNA 配列のことを意味する。例えば、原核生
物に適した制御配列には、プロモータが含まれ、任意の
ものとしてオペレータ配列、リボソーム結合部位及び可
能性あるものとしてその他の配列が含まれる。真核細胞
は、プロモータ、ポリアデニル化シグナル及びエンハン
サを使用することが知られている。「発現系」という語
は、作動的な連鎖の中に所望のコード配列及び制御配列
を含み、そのためこれらの配列によって形質転換された
宿主がコードされたタンパク質を生産することができる
ようになっているDNA 配列のことを意味する。形質転換
を実行するためには、発現系はベクター上に含有されて
いてよい;しかしながら、関連DNA が宿主染色体に組込
まれていてよい。
性ポリペプチド又は前駆物質の生産に必要な制御配列及
びコード配列を含むDNA 配列のことを意味する。ポリペ
プチドは、酵素活性が保持されるかぎり全長のコード配
列により又はコード配列のいずれか一部分によってコー
ドされうる。「作動的に連鎖された」(operably linke
d) という語は、制御配列がコード配列によってコード
されたタンパク質の発現を駆動するために機能すること
になるようなコード配列の位置づけのことである。従っ
て、制御配列に対し「作動的に連鎖された」コード配列
というのは、コード配列が制御配列の指令の下で発現さ
れうるような配置のことである。
する場合の「混合物」という語は、望ましい熱安定性ポ
リメラーゼを含むがその他のタンパク質も同様に含みう
る材料の収集物のことを意味する。望ましい熱安定性ポ
リメラーゼが組換え宿主細胞に由来する場合、その他の
タンパク質は通常宿主と関連するものである。宿主が細
菌宿主である場合、汚染タンパク質は当然のことながら
細菌性タンパク質となる。「非イオン重合体洗剤」とい
う語は、本発明においては約 3.5乃至約 9.5好ましくは
4〜8.5 のpH範囲で熱安定性ポリメラーゼ酵素を安定化
させる能力によって特徴づけられる、イオン電荷を全く
もたない界面活性剤のことを指している。
いう語は2つ以上好ましくは3つ以上通常は10以上のデ
オキシリボヌクレオチド又はリボヌクレオチドから成る
分子として定義づけされる。正確なサイズは数多くの要
因によって左右されるが、これらの要因はそれ自体オリ
ゴヌクレオチドの究極的機能又は用途によって左右され
るものである。オリゴヌクレオチドは合成的にでも又ク
ローニングによってでも誘導することができる。
プライマ延長が開始される条件下に置かれたとき、合成
開始点として作用することのできるオリゴヌクレオチド
のことを言う。オリゴヌクレオチド「プライマ」は、純
化された制限消化物の中といったように天然にも発生し
うるが、合成で生産することもできる。核酸鎖に相補的
なものであるプライマ延長生成物の合成は、4つの異な
るヌクレオシド三燐酸及び1つの熱安定性ポリメラーゼ
酵素が適切な緩衝液内で適当な温度で存在する中で開始
される。「緩衝液」の中には、望ましいpHに調整された
状態で補因子(例えば二価金属イオン)及び塩(適切な
イオン強度を提供するため)が含まれる。
ため一本鎖であるが、代替的には2本鎖であってもよ
い。2本鎖である場合、プライマは、延長生成物を調製
する前にまずその鎖を分離する処理を受ける。プライマ
は通常オリゴデオキシリボ核酸である。プライマはポリ
メラーゼ酵素が存在する中で延長生成物の合成を起動さ
せるのに充分長いものでなくてはならない。プライマの
正確な長さは、プライマ供給源及び望まれる結果といっ
た数多くの要因によって左右され、反応温度は、鋳型に
対するプライマの適切なアニーリングを確保するべくプ
ライマの長さ及びヌクレオチド配列に応じて調整されな
くてはならない。標的配列の複雑性に応じて、オリゴヌ
クレオチドプライマは標準的に15〜35のヌクレオチドを
含んでいる。短かいプライマ分子は一般に、鋳型と充分
に安定した複合体を形成するのに比較的低い温度を必要
とする。
に対し「実質的に」相補的となるように選択される。プ
ライマは、プライマの伸長が起こるために鋳型鎖とハイ
ブリッド形成するのに充分相補的でなくてはならない。
プライマ配列が鋳型の正確な配列を反映している必要は
ない。例えば、非相補ヌクレオチドフラグメントをプラ
イマの5′末端に付け、プライマ配列の残りの部分は実
質的にその鎖に相補的であることが可能である。プライ
マ配列がハイブリッド形成しかくしてプライマの延長生
成物の合成のための鋳型プライマ複合体を形成するのに
充分な相補性を鋳型の配列との間に有することを条件と
して、プライマの中に非相補的塩基又は比較的長い配列
を点在させることが可能である。
素」という語は、2本鎖DNA を特定のヌクレオチド配列
又はその近くにて切断する細菌性酵素のことを意味す
る。「熱安定性ポリメラーゼ酵素」という語は、熱に対
して安定し、耐熱性を有し、鋳型核酸鎖に対して相補的
なプライマ延長生成物を形成するのに適切な要領でヌク
レオチドの結合に触媒として作用する(容易にする)酵
素のことを意味する。一般に、プライマ延長生成物の合
成はプライマの3′末端で始まり、合成が終結するまで
鋳型鎖に沿って5′方向に進む。本発明の理解をさらに
容易にするため、本発明の広い概念を例示するため明細
書全体を通して特定の熱安定性DNA ポリメラーゼ酵素が
参考として示されているが、これらの参考は本発明を制
限する意図をもつものではない。頻繁に言及されている
特定の酵素は、明細書で使用されることになる共通の略
号及びそのそれぞれのヌクレオチド及びアミノ酸配列の
配列番号と共に、以下に記されている。
リメラーゼの活性から変更された5′→3′エキソヌク
レアーゼ活性を示す熱安定性DNA ポリメラーゼに関す
る。従って、本発明のポリメラーゼは、天然ポリメラー
ゼの活性から強化された5′→3′エキソヌクレアーゼ
活性又は低下した5′→3′エキソヌクレアーゼ活性の
いずれかを示す。
性を有する熱安定性DNA ポリメラーゼ DNA ポリメラーゼはしばしば多機能を有する。ヌクレオ
チドの重合に加えて、大腸菌(E.coli)DNA ポリメラー
ゼI(pol.I)は、例えばDNA のピロリン酸分解ならび
にホスホジエステル結合の加水分解に触媒として作用す
る。pol Iについてはこのような加水分解活性が2つ特
徴づけされている:その1つは3′→5′エキソヌクレ
アーゼ活性であり、もう1つは5′→3′エキソヌクレ
アーゼ活性である。2つのエキソヌクレアーゼ活性はpo
l I分子の異なる2つのドメインと関連づけられる。し
かしながら、pol Iの5′→3′エキソヌクレアーゼ活
性は、熱安定性DNA ポリメラーゼの5′→3′エキソヌ
クレアーゼ活性が自ら作用を及ぼす基質に対しより厳し
い構造的要件を有するという点で、この熱安定性DNA ポ
リメラーゼのものと異なっている。
エキソヌクレアーゼ活性についての適切かつ感度の高い
検定は、活性の構造的要件の発見を利用している。この
検定の設計の重要な特徴は、標識された下流オリゴヌク
レオチドプローブのエキソヌクレアーゼ開裂のために適
切な形でポリメラーゼを位置づける上流のオリゴヌクレ
オシドプライマである。重合−非依存性エキソヌクレア
ーゼ活性の検定(すなわちデオキシヌクレオシド三燐酸
が無い状態で行なわれる検定)については、プローブ
は、鋳型に対し相補的なプローブの領域がプライマの
3′末端に直ぐ隣接するような形で位置づけされなくて
はならない。さらに、プローブは、鋳型に対して相補的
でない少なくとも1つ、好ましくは2〜10の又最も好ま
しくは3〜5のヌクレオチドをプローブの5′末端に含
んでいるべきである。
マとプローブの組合せは、ニックの3′−ヒドロキシル
5′及びニックの置換された一本鎖3′を伴うニックを
含む2本鎖構造を作り出す。あるいは、検定は、重合依
存性反応として行なうことができ、この場合、各々のデ
オキシヌクレオシド三燐酸が1μM〜2mM好ましくは10
μM〜200 μMの濃度で含まれるべきであるが、ただ
し、鋳型配列によって命じられる通りに、制限されたdN
TPの添加(従って、制限されたdNTPの含有)が関与する
可能性もある。dNTPが存在する中で検定が行なわれる場
合、必要な構造的条件は、ポリメラーゼによる鋳型の相
補的鎖の合成を誘導するための上流のオリゴヌクレオチ
ドプライマ、及び上流プライマを延長する過程において
ポリメラーゼによる接触を受けることになる標識づけさ
れた下流のオリゴヌクレオチドプローブである。重合−
非依存的熱安定性DNA ポリメラーゼ5′→3′エキソヌ
クレアーゼ検定の一例が、以下に記されている。
ーブ(ポリメラーゼ延長を排除するためにリン酸化され
たもの)BW33(GATCGCTGCGCGTAACCACCACACCCGCCGCGCp)
(配列番号:13)(100pmol)を、ガンマー〔32P〕ATp(300
0Ci/mmol)及びT4ポリヌクレオチドキナーゼにより
5′末端において32P−標識した。反応混合物をフェノ
ール:クロロホルム:イソアミルアルコールで抽出し、
その後エタノール沈澱を行なった。32P標識されたオリ
ゴヌクレオチドプローブを 100μlのTE緩衝液内に再溶
解させ、取り込まれなかったATP をSephadex G-50 スピ
ンカラム上でのゲル濾過クロマトグラフィによって除去
した。
mMのトリス−HCl (pH 8.3)、50mMのKCl 及び3mMのMgCl
2 を含む 100μlの反応混合物中で5pmolの合成オリゴ
ヌクレオチドプライマBW37 (GCGCTAGGGCGCTGGCAAGTGTAG
CGGTCA)(配列番号:14) の存在下で5pmolの一本鎖M13m
p10w DNAにアニーリングした。アニーリング混合物を5
分間95℃まで加熱し、10分間70℃で冷却し、さらに10分
間70℃で保温し、次に30分間Perkin-Elmer Cetus DNAサ
ーマルサイクラーの中で25℃まで冷却した。10μlのア
ニーリング混合物を含むエキソヌクレアーゼ反応混合物
を1分間70℃で予備保温した。予備保温反応物に 2.5μ
lの体積で熱安定性DNA ポリメラーゼ酵素(DNA ポリメ
ラーゼ活性約0.01〜1単位、又は 0.005〜0.05pmolの酵
素)を加え、反応混合物を70℃で保温した。
取り出し、1μlの60mMEDTAを添加して停止させた。反
応生成物をホモクロマトグラフィで分析し、オートラジ
オグラフィに従ってエキソヌクレアーゼ活性を数量化し
た。Polygram CEL300DEAE セルロース薄層クロマトグラ
フィ板上で7Mの尿素中2%の部分的に加水分解された
酵母RNA を含むホモクロマトグラフィ混合物中で、クロ
マトグラフィを行なった。5′→3′エキソヌクレアー
ゼ活性が存在する結果、32P標識されたオリゴマーが生
成されることになり、このオリゴマーはTLC 板を上へ移
動し、オートラジオグラム上で、原点にとどまっている
未分解プローブから容易に区別される。
キソヌクレアーゼ活性は、二本鎖DNA の5′末端領域を
切除し、逐次的に5′−モノ−及びオリゴヌクレオチド
を解放する。エキソヌクレアーゼのための好ましい基質
は、除去された(displaced)一本鎖DNA であり、ここ
で、除去された(displaced) 一本鎖DNA と二重らせんDN
A の間ではホスフォジエステル結合の加水分解が発生し
ている。好ましいエキソヌクレアーゼ開裂部位は、2重
らせん領域内のホスフォジエステル結合である。従って
エキソヌクレアーゼ活性は、構造依存型一本鎖エンドヌ
クレアーゼ(SDSSE) としてより良く描写することができ
る。
を含め数多くの熱安定性ポリメラーゼがこの5′→3′
エキソヌクレアーゼ活性を示す。5′→3′エキソヌク
レアーゼ活性を有する熱安定性ポリメラーゼがPCR 法に
おいて利用される場合、生産される生成物の量の制限、
長いPCR 生成物を生成するか又は有意な二次構造を含む
領域を増幅する能力の障害、シャドウバンドの生成又は
DNA 配列決定中の望ましい終結バンドの信号強度の低
下、2本鎖プライマ−鋳型複合体の情況内でのオリゴヌ
クレオチドプライマの5′末端の分解、オリゴヌクレオ
チド誘導突然変異誘発中のニックトランスレーション合
成、及びRNA : DNA ハイブリッドのRNA 成分の分解、を
含むさまざまな望ましくない結果が観察されている。
でなければ指数的な生成物の蓄積におけるプラトー現象
のせいである。このようなプラトー現象は、一部には、
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を伴うポリメラーゼ
がPCR 基質上でフォーク状構造と遭遇したとき5′→
3′エキソヌクレアーゼ活性がホスフォジエステル結合
の開裂又は加水分解をひき起こすために起こるものであ
る。このようなフォーク状構造は一般に或る種のG及び
Cが豊富なDNA 鋳型の中に存在する。これらの状況下で
のこれらのホスフォジエステル結合の開裂は、PCR法に
よるある種のG−及びCが豊富な標的の増幅を排除する
ことから、望ましくないものである。さらにホスフォジ
エステル結合の開裂は同様に、生成物の鎖濃度及び再生
動態がフォーク状構造基質を生じさせる場合にPCR の後
期サイクルの生成におけるプラトー現象にも寄与する。
のホスフォジエステル結合の開裂が「偽停止」をひき起
こすことから、DNA ポリメラーゼの5′→3′エキソヌ
クレアーゼ活性はここでもフォーク状構造の鋳型で障害
となる。一方これらの「偽停止」はシャドウバンドに寄
与し、極端な場合には、正確且つ解釈が可能な配列デー
タが不在をもたらしうる。2本鎖プライマ−鋳型複合体
と共にPCR 法で利用された場合、DNA ポリメラーゼの
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性は、オリゴヌクレオ
チドプライマの5′−末端の分解をもたらしうる。この
活性は、PCR において望ましくないものであるばかりで
なく第2鎖cDNA合成及び配列決定法においても望ましく
ない。
変異誘発法の間、使用されるDNA ポリメラーゼは、鎖除
去(strand-displacement) 合成及び/又はニックトラン
スレーション能力を有していてはならない。従って、オ
リゴヌクレオチド誘導型突然変異誘発に用いられるポリ
メラーゼにおける5′→3′のエキソヌクレアーゼ活性
の存在も又同様に望ましくないことである。最後に、ポ
リメラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼ活性は一般
に同様に固有のRNase H 活性も含んでいる。しかしなが
ら、RNA : DNA ハイブリッドを含むPCR 法におけるよう
にポリメラーゼが逆転写酵素としても使用されなくては
ならない場合、このような固有のRNase H 活性は不利な
ものでありうる。
もしくは低下された又は完全に除去された5′→3′エ
キソヌクレアーゼ活性を示す熱安定性DNA ポリメラーゼ
変異体の生成が含まれる。このような変異体熱安定性DN
A ポリメラーゼは、PCR 、第2鎖cDNA合成、配列決定及
びオリゴヌクレオチド誘導突然変異誘発といった方法に
おいて使用するのにより適切かつ望ましいものとなるだ
ろう。5′→3′エキソヌクレアーゼ活性が低下又は除
去された熱安定性DNA ポリメラーゼ変異体の生産は、部
位特異的突然変異誘発及び欠失突然変異誘発といった方
法によって達成できる。
配列内の残基46におけるGly のコドンの第2の位置での
GからAの部位特異的変異(すなわちDNA 配列における
G(137)から(A)の変異)は、5′→3′エキソヌク
レアーゼ活性の約1000分の1の減少をもたらし、ポリメ
ラーゼ活性、プロセシング可能性又は延長速度には見か
けの変化が全く無いということがわかった。Taq DNAポ
リメラーゼのヌクレオチド配列のこの部位特異的変異は
Gly (46)からAsp へのアミノ酸変化をもたらす。Taq D
NAポリメラーゼのグリシン46はテルムス(Thermus)スペ
ーシスsps17DNAポリメラーゼ内で保存されているが、残
基43に位置しており、同じGly からAspへの変異はTsps1
7DNA ポリメラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼ活
性に対し同様の効果をもつ。Tth (Gly46) 、TZ05 (Gly4
6)、Tma (Gly37) 及びTaf (Gly37) DNA ポリメラーゼの
保存されたGly のAsp へのこのような変異は、これらの
ポリメラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼ活性に対
しても類似の低下効果をもつ。
Tma Gly37及びTaf Gly37 は、同様に、保存されたA
(V/T)YG(配列番号:15) 配列ドメイン内にも見い
出され、いずれのポリメラーゼのこの保存された配列ド
メイン内でのグリシンのアスパラギン酸への変化も5′
→3′エキソヌクレアーゼ活性を低下されることが予想
される。具体的に言うと、Tsps17 Gly43, Tth Gly46,
TZ05 Gly46, 及びTaf Gly37 はAVYG配列ドメインを共有
し、Tma Gly37 はATYGドメイン内に見出される。
5)ドメインを含むその他の熱安定性DNA ポリメラーゼ
におけるグリシンからアスパラギン酸への変異は、Taq
ポリメラーゼの部位特異的変異誘発のために用いられる
ものと同じ原理及び技術を利用して達成されうる。この
ような部位特異的変異誘発技術の例としては、1990年5
月15日付出願の米国出願第 523,394号の例5,1991年9
月27日付出願の弁理士事件整理番号第2583.1号の例4,
1989年12月22日付出願の米国出願第 455,967号の例4及
び5、ならびに1991年8月13日付のPCT 出願第91105753
号の例5及び8がある。
部位特異的プライマ誘導変異誘発によって達成される。
この技術は現在当該技術分野において標準的なものであ
り、望まれる突然変異を表わす制限された誤対合を除い
て突然変異誘発されるべき一本鎖ファージDNA に対し相
補的な合成オリゴヌクレオチドプライマを用いて行なわ
れる。簡単に言うと、プラスミド又はファージに対し相
補的な鎖の合成を誘導するためのプライマとして、合成
オリゴヌクレオチドが用いられ、得られる2重鎖DNA
は、ファージ支持宿主細菌に形質転換される。形質転換
された細菌の培養は、ファージを宿す単細胞からのプラ
ーク形成を可能にする上部寒天培地内で平板培養される
か或いは又、プラスミドベクターのための薬物選択的培
地上で平板培養される。
鎖として変異された形態を有するファージを含み、50%
はもとの配列を有する。プラークはニトロセルロースフ
ィルターに移送され、「リフト」は、正確な対合のハイ
ブリッド形成を可能にするがもとの鎖との誤対合がハイ
ブリッド形成を妨げるのに充分であるような温度で、キ
ナーゼ付加された合成プライマとハイブリッド形成させ
られる。次に、プローブとハイブリッド形成するプラー
クが採取され、培養され、そしてDNA が回収される。
ド構成のための正しい連結は、連結混合物で大腸菌(E.
Coli)DG98, DG101, DG116、又はその他の適切な宿主
をまず形質転換することによって確認される。成功した
形質転換体は、当該技術分野において理解されているよ
うに、プラスミド構成の様式に応じて、アンピシリン、
テトラサイクリンその他の抗生物質耐性によって、或い
は又その他の標識を用いて選択される。次に形質転換体
からのプラスミドを、Clewell, D.B他、Proc,Natl, Aca
d, Sci (USA) (1969年) 62:1159の方法に従って、又
任意にはクロラムフェニコール増幅(Clewell, D.B.,J.
Bacteriol. (1972年)110 :667)に従って調製する。次
に、分離されたDNA は制限酵素により分析され、そして
/又は、Messing 、他のNucleic Acid. Res. (1981年)
9:309 又はMaxam その他のMethods in Enzymology
(酵素化学方法(1981年)65;499 によってさらに記述
されているように、Sanger, F., 他、Proc. Natl. Aca
d. Sci. (USA)(1977年)74:5463のジデオキシ(チェ
ーンターミネータ)法によって配列決定される。
んどのlac 又は PL プロモータの制御下での構成の発現
のためには、大腸菌(E. coli)DG98, DG98, DG101, D
G116を宿主として用いた。 PL N RBS プロモータの制御
下での発現のためには、大腸菌(E. coli)K12 MC100
0 ラムダ溶原株、N7N53cI857 Sus P80, ATCC39531 を使
用することができる。ここで、変更された5′→3′エ
キソヌクレアーゼ活性をもつ熱安定性DNA ポリメラーゼ
の発現のために用いられる宿主の例としては、1987年4
月7日にATCCに寄託された(ATCC53606)E.ColiDG116 及
び1985年3月29日にATCCに寄託された (ATCC53075)E.Co
liKB2 がある。
(E.coli)K12菌株DG98といったようなファージ感染を
受ける可能性のある大腸菌(E. coli)菌株が使用され
る。DG98菌株は、1984年7月13日にATCCに寄託され、39
768 という受入れ番号をもつ。哺乳動物の発現は、COS-
7, COS-A2, CV-1 及びマウス細胞内で達成され、昆虫細
胞ベースの発現はスポドプテラ・フルギペイダ(Spodop
tera frugipeida)内で達成されうる。
に、プラスミドPLSG33の特徴を含む大腸菌(E. coli)
DG116 から純化される。一次的特徴は、温度調節される
プロモータ(λP L プロモータ)、温度調節されるプラ
スミドベクター、正のレトロレギュレーション(retro-
legulatory)要素(PRE) (1987年5月19日付発行の米国
特許第4,666,848 号参照)及び熱安定性DNA ポリメラー
ゼ遺伝子の変更形態である。米国特許出願第 455,967号
明細書の46ページに記載されているように、pLSG33は、
pLSG24のNdeI -Bam HI制限フラグメントを発現ベクタpD
G178に連結することによって調製された。
もち、本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼの5′→3′
エキソヌクレアーゼ欠損形態を発現することのできるも
のである。10リットルの発酵用の種母フラスコは、トリ
プトン(20g/l)、イーストエキス(10g/l),Na
Cl(10g/l)及び 0.005%のアンピシリンを含んでい
る。種母フラスコは、寒天培地板からのコロニーから接
種されるか或いは又、凍結したグリセロール保存培養物
を用いることも可能である。種母は 0.5〜1.0O.D.(A
680)まで増殖させられる。発酵内へ接種される種母培養
物の量は、細菌の最終濃度がリットルあたり1mgの乾燥
重量となるように計算される。
O4、10mMの(NH4)2 SO4 、4mMのくえん酸ナトリウム、
0.4mMのFeCl2 、0.04mMのZnCl2 、0.03mMのCoCl2 、0.
03mMのCuCl2 及び0.03mMのH3BO3 が含まれている。以下
の無菌成分が付加される:4mMのMgSO4 、20g/lのグ
ルコース、20mg/lのチアミン−HCl 及び50mg/lのア
ンピシリン。pHはNaOHで 6.8に調整され、NH4OH の添加
によって発酵中に制御された。グルコースは発酵中、NH
4OH の添加と連係して連続的に添加される。発泡は、消
泡剤として必要なだけポリプロピレングリコールを添加
することによって制御される。溶存酸素濃度は40%に維
持される。
21(A680)の光学濃度に達するまで30℃で増殖させられ
る。次に、望まれるポリメラーゼの合成を誘発するため
温度を37℃まで上昇させる。誘導後8時間増殖を続行
し、次に細胞は向流ろ過とそれに続く遠心分離を用いて
の濃縮によって収穫される。得られた細胞ペーストは−
70℃で凍結され、約 500グラムの細胞ペーストが得られ
る。相反する指示の無いかぎり、全ての精製段階は、4
℃で行なわれる。
(−70℃) 大腸菌(E. coli)K12 菌株DG116 又はその他
の適切な宿主の一部分を一晩−20℃にまで暖める。細胞
ペレットに対し、次の試薬を付加する:1体積の2×TE
(100mM のトリス−HCl, pH7.5, 20mMのEDTA),1mg/
mlのロイペプチン及び 144mMのPMSF(ジメチルホルムア
ミド中)。ロイペプチンの最終濃度は1μg/mlであ
り、PMSFについては 2.4mMであった。好ましくは、ジチ
オトレイトール(DTT)をTE内に含めて1mM DTTの最終濃
度を提供する。混合物は、混合機の中で低速で均質化さ
れる。使用に先立ち全てのガラス製品は乾熱しておき、
精製に用いる溶液はできれば使用に先立って加圧滅菌し
ておく。細胞は10000psiでMicro flui-dizerに2度通過
させることによって溶菌させる。
積に至るまで、1mMのDTT を含む1×TEで希釈する。1
μg/mlまでロイペプチンを添加し、 2.4mMまでPMSFを
添加する。最終体積(分画I)は約1540mlである。一般
に硫酸アンモニウムを徐々に 0.2M(26.4g/l)にな
るまで添加し、そして溶菌液を攪拌する。硫酸アンモニ
ウムを添加した時点で、以下に記すポリエチレンイミン
(PEI)沈澱段階に先立って除去される沈降物が形成され
る。硫酸アンモニウム沈降物は、20分間JA−14ロータの
中で 15000〜20000 ×gで懸濁液を遠心分離することに
よって除去される。上澄みは、デカントされ保持され
る。次に硫酸アンモニウムの上澄みを、それが75℃に達
するまで加熱プレート上で攪拌し、次に77℃の浴内に置
き、そこで15分間場合によって攪拌を加えながら保持す
る。次に上澄みを氷浴の中で20℃まで冷却し、PEI 検定
のため10mlのアリコートを取り出す。
販されている)が〜90%の高分子DNA 及びRNA を沈澱さ
せる、すなわちいかなるDNA バンドもPEI 処理後の臭化
エチジウムで染色されたアガロースゲル上に見えないと
いうことを確認するため、PEI 検定及びアガロースゲル
電気泳動が用いられる。10%の保存溶液から 0.3%まで
攪拌しながらゆっくりとPEI を加える。PEI 処理された
上澄みを、JA-14 ロータ内で20分間、10000RPM(17000×
g)にて遠心分離する。上澄みをデカントし、そして保
持する。この体積(分画II)は約1340mlである。
むTEの6〜10カラム体積での平衡化の後の 2.6×13.3cm
(71ml)のフェニルセファロースCL-4B (Pharmacia-LK
B)カラム上に負荷する。このとき10cm/時の線形流速で
分画IIを負荷する。流速は 0.9ml/分である。カラム
は、3カラム体積の平衡化緩衝液で洗浄し、次に2カラ
ム体積のTEで洗浄して汚染する非DNA ポリメラーゼタン
パク質を除去する。組換え型熱安定性DNA ポリメラーゼ
は、20%のエチレングリコールを含むTE中 2.5M尿素4
カラム体積で溶出する。標準的な手順に従って、光学的
吸収(A280),DNA ポリメラーゼ活性検定及びSDS-PAGE
によって、DNA ポリメラーゼを含む分画を識別する。ピ
ーク分画をプールし、そして 0.2ミクロンの無菌真空ろ
過装置を通してろ過する。体積(分画III)は約 195mlで
ある。メーカーの推奨事項に従って、樹脂を平衡化させ
そして再循環使用する。
ム体積の0.05MKCl,50mMのトリス−HCl,pH7.5, 0.1mMの
EDTA及び 0.2%のTween20 により、2.6 ×1.75cm(93m
l)のヘパリンセファロースCl-6B カラム(Pharmacia- L
KB)を均衡化させる。好ましくは、緩衝液は1mMのDTT
を含んでいる。カラムは、3カラム体積の平衡化緩衝液
で洗浄する。本発明の望ましい熱安定性DNA ポリメラー
ゼを、同じ緩衝液内で50-750mMのKCl 勾配の10カラム体
積の直線勾配で溶出させる。無菌管内に分画(10分の1
カラム体積)を収集し、望ましい熱安定性DNA ポリメラ
ーゼを含む分画をプールする(分画IV,体積 177ml)。
する。緩衝液交換のため、20mlまで濃縮器を満たし毎回
10mlまで体積を濃縮することによって、 2.5×の貯蔵を
緩衝液(50mMのトリス−HCl, pH7.5, 250mM のKCl, 0.2
5mM のEDTA, 2.5mM のDTT 及び 0.5%の Tween-20)で5
回、ダイアフィルトレーション(diafiltration) を行な
う。濃縮器を空にし10mlの 2.5×の貯蔵緩衝液で洗い流
し、この緩衝液は濃縮物と合わさって分画Vを提供す
る。
換クロマトグラフィが用いられる。生物学的安全用フー
ドの中で手順を行ない、無菌技術が用いられる。1秒あ
たり約5滴の速度で注射器を用いて30mlの2.5 ×貯蔵緩
衝液で、0.2 ミクロンの無菌使い捨て注射器先端部フィ
ルタユニットを伴うウオーターズ(Waters) Sep-Pakプラ
スQMA カートリッジを平衡化させる。使い捨て注射器を
用いて、1秒あたり約1滴の割合でカートリッジ内に分
画Vを通過させ、無菌管内に収集する。カートリッジを
5mlの 2.5ml貯蔵緩衝液で流水洗浄し、空気で押し乾燥
する。80%のグリセロールで溶離剤を 1.5×に希釈し、
−20℃で貯蔵する。得られる最終分画IVのプールは、変
更された5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を伴う活性
熱安定性DNA ポリメラーゼを含んでいる。
加えて、熱安定性DNA ポリメラーゼの5′→3′エキソ
ヌクレアーゼ活性を低下させるため、欠失変異技術を使
用することも可能である。このような欠失変異の一例と
しては、熱安定性DNA ポリメラーゼの保存されたA(V
/T)YG(配列番号:15)ドメイン内のグリシンまで
(グリシンを含めて)の全てのアミノ末端アミノ酸の欠
失がある。5′→3′エキソヌクレアーゼ活性に影響を
及ぼす第2の欠失変異は、Taq DNAポリメラーゼ内のAl
a77 までの欠失である。このアミノ酸(Ala77)は、Taq
DNAポリメラーゼの約85.5kDa のタンパク質分解生成物
の中でアミノ末端アミノ酸として同定された。このタン
パク質分解生成物は、いくつかの天然Taq DNAポリメラ
ーゼ調製物中で同定されており、タンパク質は安定して
いるように見える。このようなAla77 までの欠失はGly4
6 を含んでいることから、これはTaq DNAポリメラーゼ
の5′→3′エキソヌクレアーゼ活性にも影響を及ぼ
す。
は、ペプチドが安定状態にとどまることをタンパク質分
解の証拠が示唆しているという点で、フェニルアラニン
47で始まる欠失突然変異体に比べ付加的な利点をもつ。
さらに、Ala77 は、Taq DNAポリメラーゼ内の配列YKA
よりもアミノ酸5個前の配列HEAYG(配列番号:16) 内に
見出される。Tth DNAポリメラーゼ、TZ05 DNAポリメラ
ーゼ及びTsps17 DNAポリメラーゼ内には、類似の配列モ
チーフHEAYE(配列番号:17) が見られる。アラニンは、
保存されたモチーフYKA より5アミノ酸分前である。Ta
q Ala77 に相応するその他の熱安定性DNA ポリメラーゼ
例の中のアミノ酸は、Tth Ala78, TZ05Ala78, Tsps17
Ala74, Tma Leu72 及びTaf Ile73 である。
熱安定性DNA ポリメラーゼ内のモチーフHEAY(G/E)
(配列番号:16又は配列番号:17) 内のアラニン又は対
応するアミノ酸までの欠失は、その5′→3′エキソヌ
クレアーゼ活性を低下させるであろう。5′→3′エキ
ソヌクレアーゼモチーフYKA は同様にTma DNA ポリメラ
ーゼ(アミノ酸76-78)及びTaf DNA ポリメラーゼ(アミ
ノ酸77-79)の中に保存されている。
保存されたモチーフ(L/I)LET(配列番号:18)がYK
A モチーフのすぐ前にある。Taf DNAポリメラーゼIle7
3 はこのYKA モチーフより残基5個分前にあり、一方TM
A DNA ポリメラーゼLeu72 は、YKA モチーフより残基5
個分前にある。テルモタガ(Thermotoga)又はテルモシ
ポ(Thermosipho)属からの熱安定性DNA ポリメラーゼ内
のモチーフ(L/I)LETYKA (配列番号:19)内のLeu
又はIle の欠失は同様に5′→3′エキソヌクレアーゼ
活性を低下させるであろう。
リメラーゼならびにテルモタガ(Thermotoga)及びテル
モシポ(Thermosipho)のDNA ポリメラーゼの5′→3′
エキソヌクレアーゼ活性を構成する保存されたアミノ酸
配列が(I/L/A)X3 YKA(配列番号:20)(なおここ
でX3 は3つのアミノ酸のいずれかの配列である)とし
て同定された。従って熱安定性DNA ポリメラーゼの5′
→3′エキソヌクレアーゼ活性は同様に、この保存され
たアミノ酸ドメインを変異させることによっても変える
ことができる。当業者であれば、組換え宿主細胞内でこ
のような欠失変異体が発現される場合、メチオニンコド
ンがつねにコード配列の5′末端に置かれ、従って欠失
変異体タンパク質のアミノ末端配列は上述のテルムス
(Thermus)属内で MET-ALAとなる、ということがわか
る。
は、熱安定性DNA ポリメラーゼのヌクレオチド配列上の
既知の制限部位の利用が含まれる。欠失すべき特定の1
又は複数のアミノ酸の同定に続いて、欠失されるべきア
ミノ酸又はドメインに対応する位置またはその位置に対
しわずかに3′遠位の位置で標的DNA 配列の開裂をひき
起こすがしかし望まれるポリメラーゼのその他の特性を
コードするドメインを、開裂された時に保持するような
制限部位が同定される。
ードする配列のいずれかの側(5′又は3′)上の制限
部位を利用してその配列を開裂させることも可能であ
る。しかしながら、この場合、次に配列の2つの望まし
い部分の連結が必要となる。この連結は、当該技術分野
では標準的なものであり1990年5月15日付出願の米国出
願第 523,394号の例9,1991年8月13日付出願のPCT 出
願明細書第91/05753号の例7、及び1990年9月28日付出
願の米国特許出願第590490号に例示されている技術を用
いて行なうことができる。
成するためのもう1つの技術は、PCR 変異誘発法を利用
することによるものである。この方法においては、制限
部位ドメイン及び任意的にはメチオニンコドンがすでに
存在していない場合このコドンを取り込むプライマが調
製される。かくして、このプライマによるPCR 生成物
は、酵素の5′→3′エキソヌクレアーゼ活性をコード
するドメインを除去するべく適切な制限酵素で消化され
うる。次に、生成物の2つの残りの区分が連結されて、
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性の欠如した熱安定性
DNA ポリメラーゼのためのコード配列が形成される。こ
のようなコード配列は、5′→3′エキソヌクレアーゼ
活性の欠如した望ましい熱安定性DNA ポリメラーゼを生
産するため適切な宿主細胞内で発現ベクターとして利用
できる。
性をもつTaq DNAポリメラーゼ変異体に加えて、減少さ
れた5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を有する末端切
除されたTma DNA ポリメラーゼを、Tma DNAポリメラー
ゼ遺伝子の完全なコード化配列が大腸菌(E. coli)内
の発現ベクター内に存在している場合でさえ組換え技術
によって生産できるということも見出された。このよう
な末端が切除されたTma DNA ポリメラーゼは、位置140
のメチオニンコドンで出発する翻訳によって形成され
る。さらに組換え手段を用いて、Tma コード配列の位置
284 でのメチオニンコドンにおいて翻訳を開始すること
により生産されたタンパク質に相当する末端切除された
ポリメラーゼを生成することが可能である。
メラーゼ(約86kDa)及びアミノ酸1〜283 の欠如したTm
a DNA ポリメラーゼ(約70kDa)は、ポリメラーゼ活性を
保持しているが、低下した5′→3′エキソヌクレアー
ゼ活性を有する。70kDa のTma DNA ポリメラーゼの付加
的な利点は、それが未変性のTma ポリメラーゼに比べて
有意に熱安定性があるという点にある。かくして無傷の
Tma DNA ポリメラーゼI酵素の全配列が活性のために必
要とされることはないということがわかった。Tma DNA
ポリメラーゼIコード配列の一部分を組換え DNA技術の
中で用いて DNAポリメラーゼ活性をもつ生物学的に活性
の遺伝子生成物を生産することが可能である。
ドするDNA の利用可能性は、同様にDNA ポリメラーゼ活
性をもつが低下した5′→3′エキソヌクレアーゼ活性
を有するミューティン(変異体タンパク質)形態を生成
するべくコード配列を変更する機会を提供する。Tma DN
A ポリメラーゼのアミノ(N)−末端部分はポリメラー
ゼ活性のために必要なものではないが、むしろタンパク
質の5′→3′エキソヌクレアーゼ活性をコードする。
かくして、組換え DNA方法を用いて、Tma 遺伝子のN末
端コード配列のほぼ最高3分の1まで欠失させ、クロー
ニングし、ポリメラーゼ検定においてきわめて活性であ
るが欠失の範囲に応じて5′→3′エキソヌクレアーゼ
活性を全くもたない遺伝子生成物を発現することが可能
である。ポリメラーゼのいくつかのN末端短縮形態が活
性であることから、これらのポリメラーゼの発現のため
に用いられる遺伝子構成体は、コード配列の対応する短
縮形態を含むことができる。
ゼ又はその他の熱安定性DNA ポリメラーゼのペプチド鎖
内の個々のアミノ酸残基を、酸化、還元又はその他の誘
導体化によって変更することが可能であり、ポリメラー
ゼ活性を保持するが低下した5′→3′エキソヌクレア
ーゼ活性をもつフラグメントを得るためタンパク質を開
裂することもできる。Tma DNA ポリメラーゼコード配列
又はその他の熱安定性DNA ポリメラーゼのコード配列の
一次構造に対して欠失、付加又は変更により修正を行な
い、そのコード配列から生産されたmRNAの翻訳中に熱安
定性DNA ポリメラーゼへと取り込まれるアミノ酸を変化
させることは、タンパク質の高温DNA ポリメラーゼ活性
を破壊することなく行なうことができる。
ヌクレアーゼ活性のごとき新規の性質を含む熱安定性DN
A ポリメラーゼを調製するためのもう1つの技術は、
「熱安定性キメラDNA ポリメラーゼ」の構成のための
「ドメインシャフリング(混合)」技法である。例え
ば、Taq DNA ポリメラーゼIコドン 289-422に換えて約
291〜約484 のコドンを含むTma DNA ポリメラーゼコー
ド配列を用いることは、TaqDNAポリメラーゼの3′→
5′エキソヌクレアーゼドメイン(1-289) 、Tma DNAポ
リメラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼドメイン(2
91〜484)及びTaq DNAポリメラーゼの DNAポリメラーゼ
ドメイン(423〜832)を含有する新規な熱安定性DNAポリ
メラーゼを生み出すことになる。あるいは、Tma DNA ポ
リメラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼドメイン及
び3′→5′エキソヌクレアーゼドメイン (およそ、コ
ドン1-484)を、Taq DNA ポリメラーゼのDNA ポリメラー
ゼ(dNTP結合及びプライマ/鋳型結合ドメイン)部分
(およそ、コドン 423-832) に融合させることができ
る。
リング」による「熱安定性キメラ DNAポリメラーゼ」の
生成のための供与体と受容体はTaq 及びTma DNA ポリメ
ラーゼに制限される必要はない。その他の熱安定性ポリ
メラーゼは、Taq 及びTma DNA ポリメラーゼと類似のド
メインを提供する。その上、5′→3′エキソヌクレア
ーゼドメインは、変更された5′→3′ヌクレアーゼ活
性をもつ熱安定性 DNAポリメラーゼから誘導されうる。
例えば、Taq DNA ポリメラーゼの1〜 289 の5′→
3′ヌクレアーゼドメインは、Taq ポリメラーゼ遺伝子
のGly (46)からAsp への変異体形態から誘導されうる。
同様に、Tma DNA ポリメラーゼの5′→3′ヌクレアー
ゼ及び3′→5′ヌクレアーゼドメインは5′→3′エ
キソヌクレアーゼ欠損ドメインをコードし、Tma Gly (3
7)→Asp アミノ酸1〜484 をコードするDNA フラグメン
ト、又はこれに代えて末端切除形Met140〜アミノ酸484
をコードするDNA フラグメントとして取出すことができ
る。
DNA ポリメラーゼコード配列(新しい特性をもつもの)
を生成することができるが、好ましい方法は「オーバー
ラップ」PCR を利用する。この方法においては、意図さ
れた連結部配列はPCR プライマ内(その5′末端で)に
盛り込まれている。個々のドメインの初期増幅に続い
て、さまざまな生成物が希釈され(約 100〜1000倍)、
組合わされ、変性され、アニーリングされ、延長され、
その後、そうでなければ標準的なPCR のために最終的順
方向及び逆方向プライマが付加される。
ソヌクレアーゼ活性をもつ上述の熱安定性DNA ポリメラ
ーゼが組換えDNA 技法によって最も容易に構築されると
いうことを認識することだろう。低下した5′→3′エ
キソヌクレアーゼ活性をもつ本発明に従った変異体酵素
の1つ又はこれらの酵素の誘導体又は相同体を生産した
い場合、酵素の組換え体形態を生産することには、発現
ベクターの構成、ベクターを用いた宿主細胞の形質転換
及び発現が発生するような条件下での形質転換された宿
主細胞の培養が、典型的には含まれる。
(ここでは全てのキメラ又はミューテインを含む)酵素
又は、活性を破壊しない付加的な配列への又は活性タン
パク質を与えるための(ペプチダーゼでの処理といっ
た)制御された条件下で開裂可能な付加的な配列への変
異体ポリメラーゼの融合をコードするDNA が得られる。
次に、コード配列は、発現ベクター内で適当な制御配列
との作動的連鎖状態に置かれる。ベクターは、宿主細胞
内で自律的に複製するように、又は宿主細胞の染色体DN
A 内に組込まれるように設計され得る。適切な宿主を形
質転換するためにこのベクターが用いられ、形質転換さ
れた宿主は、組換え型ポリメラーゼの発現に適した条件
下で培養される。
うことができる。例えば、ゲノムフラグメントから望ま
しいコード配列を得、これを直接適切な宿主内で使用す
ることが可能である。さまざまな宿主内で作動的な発現
ベクタのための構成は、以下に一般的に記述するように
レプリコン及び制御配列を用いて行なわれる。望ましい
コード化及び制御配列を含む適切なベクターの構成は、
当該技術分野において充分に理解されている標準的な連
結及び制限技術を利用する。単離されたプラスミド、DN
A 配列又は合成オリゴヌクレオチドは開裂され、変更さ
れ、望ましい形に再連結される。適当な制限部位は、通
常得られない場合、以下に例示するように発現ベクター
の構成を容易にするべくコード配列の端部に付加するこ
とが可能である。
いて一般に理解されており又市販の制限酵素のメーカー
が規定しているような条件の下で適当な制限酵素(1又
は複数)で処理することによって行なわれる。例えばNe
w England Biolabs 、製品カタログを参照のこと。一般
に、約1μgのプラスミド又はその他のDNA が約20μl
の緩衝液中で酵素1単位によって開裂される。以下の例
では、DNA の完全な消化を確保するために過剰の制限酵
素が使用されている。
標準的であるが、変更も許容できる。各保温の後、タン
パク質はフェノール及びクロロホルムでの抽出により除
去される;この抽出の後には、エーテル抽出及びエタノ
ールでの沈澱による水性分画からのDNA の回収を続行う
ことができる。望ましい場合には、開裂された分画のサ
イズ分離を、標準技法を用いたポリアクリルアミドゲル
又はアガロースゲル電気泳動法によって行なうことも可
能である。例えばMethods in Enzymology,1980年,65;
499-560を参照のこと。
れたフラグメントは、50mMのトリス−Cl pH7.6,50mMの
NaCl,10mMのMgCl2, 10mM のDTT 及び5〜10μMのdNTP
の中で20℃〜25℃、約15〜25分の保温時間を用いて4つ
のデオキシヌクレオシド三燐酸(dNTP)の存在下で大腸
菌(E. coli)DNA ポリメラーゼI(クレノウ)の大フ
ラグメントで処理することにより、平滑末端(2本鎖末
端)にすることができる。Klenowフラグメントは5′の
突出末端でフィルインするが、たとえ4つのdNTPが存在
する場合でも、突出する3′一本鎖をチューバックす
る。
て課せられる制限条件の範囲内でdNTPs のうちの1つだ
けつまり選択されたものだけを供給することにより、選
択的修復を行なうことが可能である。Klenowでの処理の
後、混合物はフェノール/クロロホルムで抽出され、エ
タノール沈澱される。S1ヌクレアーゼを用いた適切な
条件下での処理は核酸の全一本鎖部分の加水分解をもた
らすから、S1ヌクレアーゼを用いて類似の結果を達成
することも可能である。
103 :3185-3191 のトリエステル方法、或いは又自動合
成方法を用いて、合成オリゴヌクレオチドを調製するこ
とが可能である。アニーリングに先立つ又は標識づけの
ための一本鎖のキナーゼ付加は、50mMのトリス、pH7.6,
10mMの MgCl2, 5mMのジチオトレイトール(DTT)、及び
1〜2μMのATP の存在下で 0.5μMの基質に対し余剰
の、例えば約10単位のポリヌクレオチドキナーゼを用い
て達成される。キナーゼ付加がプローブの標識づけのた
めである場合、ATP は高い比活性のγ- 32Pを含むこと
になる。
体積で連結が行なわれる:20mMのトリス−Cl,pH7.5, 1
0mM のMgCl2, 10mM のDTT , 33μg/mlのBSA,10mM〜50
mMのNaCl及び(相補的一本鎖末端を伴うフラグメントの
連結のため)0℃で0.01〜0.02(Weissl単位のT4 DNA
リガーゼと40μMのATP 、又は(「平滑末端」連結のた
め)14℃で 0.3〜0.6 単位のT4 DNAリガーゼと1mMの
ATP のいずれか。相補的末端を伴うフラグメントの分子
間結紮は、通常33〜100 μg/mlの合計 DNA濃度(5〜
100nM の合計末端濃度)で行なわれる。分子間鈍端結紮
(通常、任意で20〜30倍のモル余剰リンカーを用いる)
は、1μMの合計末端濃度で行なわれる。
ントは一般に、5′リン酸を除去しベクターの再連結及
び再構成を防ぐため、細菌又は子ウシの腸内アルカリ性
ホフファターゼ(BAP 又はCIAP)で処理される。BAP 及
びCIAP消化条件は当該技術分野において周知のものであ
り、公表されたプロトコルが通常、市販のBAP 及びCIAP
酵素に付随してくる。核酸フラグメントを回収するため
には、調製物をフェノール−クロロホルムで抽出し、エ
タノール沈澱してホスファターゼを除去しDNAを精製さ
せる。
ある場合、連結前後の制限酵素消化により、望ましくな
いベクターフラグメントの再連結を防ぐことができる。
配列変更を必要とするコード配列又はベクターの一部分
については、さまざまな部位特異的、プライマ誘導的な
変異誘発方法が利用可能である。ポリメラーゼ連鎖反応
(PCR)を、部位特異的変異誘発を行なうために使用する
ことが可能である。現在当該技術分野において標準的な
ものであるもう1つの技術においては、望まれる突然変
異をコードする合成オリゴヌクレオチドが、変異誘発プ
ライマの延長生成物の構成のために鋳型として用いられ
るPBS 13+ のごとき一本鎖ベクターの相補的核酸配列の
合成を誘導するためのプライマとして用いられる。
換され、形質転換された細菌の培養物はプレートされ同
定される。変更されたベクターの同定には、ニトロセル
ロースフィルタ又はその他の膜に対する選択された形質
転換体のDNA の移行、及び変更された配列に対する正確
な対合のハイブリッド形成を可能にするがしかしもとの
鎖とのハイブリッド形成を妨げるような温度でキナーゼ
付加された合成プライマとハイブリッド形成された「リ
フト」が関与することが考えられる。プローブとハイブ
リッド形成するDNA を含む形質転換体が次に培養され、
変更されたDNAの溜めとして役立つ。
ド構成のための適正な連結は、まず連結混合物で大腸菌
(E. coli) DG101又はその他の適切な宿主を形質転換す
ることによって確認される。成功した形質転換体は、当
該技術分野では周知の通り、プラスミド構成様式に応じ
て、アンピシリン、テトラサイクリン又はその他の抗生
物質耐性又は感受性又はその他の標識を用いることによ
って選択される。形質転換体からのプラスミドは次に、
Clewell 他.,1969年、Proc. Natl. Acad. Sci.USA 62:
1159の方法に従って、任意にはクロラムフェニコール増
幅(Clewell, 1972 年, J.Bacterial.110 :667)に従っ
て調製される。
法は、Bethesda Research Laboratories刊行物 Focus、
第5巻、第2号の11ページに「塩基−酸」抽出方法とし
て記述されており、プロトコルの段階12〜17を、DNA の
CsCl/臭化エチジウム超遠心分離で置き換えることによ
って、非常に純粋なプラスミドDNA を得ることができ
る。分離されたDNA は、制限酵素消化によって分析さ
れ、及び/又はMessing 他、1981年、Nuc. Acids Res
. 9 :309 によってさらに詳述されているようなSange
r他.,1977年、Proc. Natl. Acad. Sci.USA 74:5463の
ジデオキシ(チェーンターミネータ)法によってか、或
いは又Maxam 他、1980年、Methods in Enzymology 65
:499 の方法によって配列決定される。
は、遺伝子を発現するのに用いられる宿主細胞のタイプ
によって異なる。一般に、宿主としては、原核生物、酵
母菌、昆虫又は哺乳動物の細胞が用いられる。原核生物
の宿主は一般に、組換えタンパク質の生産のために最も
効果的で便利なものであり、従って本発明の熱安定性DN
A ポリメラーゼの発現にとって好ましいものである。組
換え型タンパク質を発現するのに最も頻繁に用いられる
原核生物は、大腸菌である。クローニング及び配列決定
のためそして大部分の細菌性プロモータの制御下での構
成の発現のためには、GCSC#6135 として大腸菌(E. col
i)遺伝材料センタから入手できる大腸菌(E. coli)K12
株MM294 を宿主として使用することが可能である。
いては、大腸菌(E. coli) K12株MC1000ラムダ溶原
株、N7N53cI857Sus P80, ATCC39531を用いることができ
る。1987年4月7日にATCCに寄託された(ATCC53606) 大
腸菌(E. coli) DG116及び1985年3月29日にATCCに寄託
された(ATCC53075)大腸菌(E. coli): KB2も同様に有
用な宿主細胞である。M13ファージ組換え体について
は、大腸菌(E. coli)K12株DG98といったファージ感染
を受けやすい大腸菌(E. coli)株が使用される。DG98株
は、1984年7月13日にATCCに寄託されている(ATCC3976
8)。
メラーゼの組換え体発現のためには、バシルス・スブチ
リス(Bacillus subtilis)などのかん菌、さまざまな
シュードモナス(Pseudomonas)の種及びその他の細菌株
といった大腸菌(E. coli)以外の微生物株も用いること
ができる。このような原核生物系においては、宿主又は
宿主と適合性ある種から誘導された制御配列及び複製部
位を含むプラスミドベクタが標準的に用いられる。
Boliver 他., 1977 年、Gene 2 :95によって記述され
ているpBR322の誘導体を用いて形質転換される。プラス
ミドpBR322はアンピシリン及びテトラサイクリン耐性の
ための遺伝子を含んでいる。これらの薬物耐性標識は、
望ましいベクタを構成する上で保持することも破壊する
こともでき、従って望まれる組換え体の存在を検出する
助けとなる。一般に使用されている制御配列、すなわ
ち、リボソーム結位部位配列と共に任意には1つのオペ
レータを伴う転写開始のためのプロモータとしては、β
−ラクタマーゼ(ペニシリナーゼ)及びラクトース(la
c)プロモータ系(Chang 他.,1977年、Nature 198 : 1
056)、トリプトファン(trp) プロモータ系(Goeddel
他、1980年 Nuc. Acids Res. 8 : 4057)及びラムダ誘
導型PL プロモータ(Shimatake 他、1981年、Nature
292 : 128) 及びN−遺伝子リボソーム結合部位 (N
RBS ) が含まれる。
1,845号に、ポータブル式制御システムカセットが記述
されている。このカセットは、NRBS 配列の6bp3′内
の開裂を許容する少なくとも1つの制限部位をもつ第3
のDNA 配列の上流に位置するN RBS に作動的に連鎖され
たPL プロモータを含んでいる。同様に有効なのは、19
86年10月8日に公示された欧州特許公開第 196,864号中
にChang 他によって記述されているホスファターゼA
(phoA)系である。しかしながら、本発明の変更された
熱安定性DNA ポリメラーゼ発現ベクターを構成するため
には、原核生物と適合性ある入手可能なあらゆるプロモ
ータ系を用いることができる。
組換え宿主細胞として使用することも可能である。サッ
カロミセス・セレビシエー(Saccharomyces cerevisia
e)の実験用株、つまりパン酵母菌が最も多く用いられ
るが、その他のいくつかの菌株も一般に入手可能であ
る。2ミクロン複製起点を用いるベクターが一般的であ
る(Broach, 1983年、Meth. Enz. 101 :307)が、酵母
での発現に適したその他のプラスミドベクタも知られて
いる(例えば、Stinchcomb 他、1979年、Nature 282 :
39 ; Tschempe他., 1980 年、Gene 10 : 157 :及びCl
arke他、1983年、Meth. Enz.101: 300を参照のこと)。
酵母ベクターのための制御 配列には、解糖系酵素の合
成のためのプロモータが含まれている(Hess他., 1968
年、J. Adv. Enzyme Req. 7 : 149, Halland 他.,1978
年、Biotec hnology 17 : 4900 ; 及び Halland他., 1
981 年J. Biol. Chem. 256 : 1385)。
るプロモータとしては、3−ホスフォグリセリン酸キナ
ーゼのためのプロモータ(Hitzeman他., 1980 年、J. B
iolChem. 255 : 2073)、及びグリセルアルデヒド3リ
ン酸デヒドロゲナーゼ、ヘキソキナーゼ、ピルビン酸デ
カルボキシラーゼ、ホスフォフラクトキナーゼ、グルコ
ース−6−リン酸イソメラーゼ、3−ホスフォグリセリ
ン酸ムターゼ、ピルビン酸キナーゼ、トリオースリン酸
イソメラーゼ、ホスフォグルコースイソメラーゼ及びグ
ルコキナーゼといったその他の解糖酵素のためのプロモ
ータが含まれる。増殖条件によって制御される転写の付
加的利点をもつその他のプロモータは、アルコールデヒ
ドロゲナーゼ2、イソサイトクロムC、酸性ホスファタ
ーゼ、窒素代謝と関連する分解酵素、並びにマルトース
及びガラクトースの利用を担う酵素(Halland 、前述)
のためのプロモータ領域である。
ーミネータ配列も発現強化のために用いることができ
る。このようなターミネータは、酵母由来の遺伝子内の
コード配列に続く3′非翻訳領域内に見い出される。酵
母適合性プロモータ、複製起点及びその他の制御配列を
含むあらゆるベクターが、本発明の熱安定性DNA ポリメ
ラーゼのための酵母発現ベクターの構成に使用するのに
適している。本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼをコー
ドするヌクレオチド配列は、多細胞生物に由来する真核
宿主細胞培養物の中でも発現されうる。例えばTissue
Culture, Acadenic Press. Cruz and Patterson,editor
s (1973 年)を参照のこと。有用な宿主細胞系として
は、Cos-7,Cos-A2,CV-1,マウス細胞例えばマウスの
骨髄腫N51及びVERO,HeLa細胞及びチャイニーズハムス
ターの卵巣(CHO)細胞が含まれる。
は、通常、例えば一般に用いられるシミアンウイルス40
(SV40)からの初期及び後期プロモータ(Fiers 他.,19
78年、Nature 273 : 113)又は、ポリオーマウィル
ス、アデノウィルス2、ウシの乳頭腫ウィルス(BPV)又
は鳥類の肉腫ウィルスといったその他のウィルス性プロ
モータ、又は免疫グロブリンプロモータ及びヒートショ
ックプロモータといったような哺乳動物細胞と適合性あ
る制御配列及びプロモータが含まれる。
A を発現するための系は、米国特許第 4,419,446号の中
で開示されている。この系の変形態様は、米国特許第
4,601,978号に記述されている。哺乳動物細胞宿主系形
質転換の一般的観点は、Axelの米国特許第4,399,216 号
に記述されている。「エンハンサー」領域も又、発現を
最適化する上で重要である。これらは、一般にプロモー
タ領域の上流に見られる配列である。複製起点は必要と
あらばウィルス性供給源から得ることができる。しかし
ながら、染色体内への統合は、真核生物内のDNA 複製に
とって共通のメカニズムである。
き、ノパリンシンターゼプロモータ及びポリアデニル化
シグナル配列(Depicker他、1982年、J. Mol . Appl,
Gen .1 :561)といった、植物細胞と適合性ある制御配
列が利用可能である。バキュロウィルスベクターによっ
て提供される制御系を用いた昆虫細胞を利用する発現系
も同様に記述されている(Miller他、1986年、Genetic
Engineering (Setlow 他., eds.,Plenum Publishing)8
:277-297)。昆虫細胞ベースの発現はスポドプテラ・
フルグペイダ(Spodoptera frugpeida)内で達成でき
る。これらの系は、同様に本発明の組換え熱安定性ポリ
メラーゼを生産するのに用いることができる。
胞に適切な標準的技術を用いて転質転換が行なわれる。
Cohen, 1972 年, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 69 : 21
10により記述されているような塩化カルシウムを用いる
カルシウム処理は、実質的な細胞壁バリヤを含む原核生
物又はその他の細胞のために用いられる。或る種の植物
細胞のためには、アグロバクテリウム・チュメファシエ
ンス(Agrobacteriumtumefaciens)を用いる感染(Shaw
他., 1983 年、Gene 23 : 315) が用いられる。哺乳動
物の細胞のためには、Graham and van der Eb,1978年、
Virology 52 :546のリン酸カルシウム沈澱方法が好ま
れる。酵母への形質転換は、Van Solingen他、1977年、
J. Bact. 130 : 946及びHsiao 他、1979年、Proc. Na
tl. Acad. Sci . USA . 76:3829の方法に従って行なわ
れる。
3′エキソヌクレアーゼ活性を有する望ましい熱安定性
DNA ポリメラーゼがひとたび発現されると、タンパク質
の精製が望まれる可能性がある。本発明の組換え熱安定
性ポリメラーゼを精製するためにはさまざまな精製手順
を用いることができるが、等しい純度の酵素調製物を生
み出すためには、比較的少ない段階しか必要でない可能
性がある。大腸菌 (E. coli)の宿主タンパク質は熱に敏
感であることから、本発明の組換え熱安定性DNAポリメ
ラーゼは、粗溶菌液を熱不活性化することによって著し
く富化することができる。この段階は、宿主DNA からの
熱安定性DNA ポリメラーゼの解離を確実に行ない、熱安
定性DNA ポリメラーゼとその他の細胞溶菌液タンパク質
とのイオン相互作用を減少させるため、充分な量の塩
(標準的には 0.2〜0.3 Mの硫酸アンモニウム)の存在
下で行なわれる。
は、フェニールセファロースカラムとの疎水性相互作用
を促進する。疎水性相互作用クロマトグラフィは、疎水
性基を含む未負荷のベッド材料との疎水性相互作用の強
度の差に基づいて物質が分離される分離技術である。典
型的には、カラムはまず、高イオン強度のごとき疎水結
合にとって有利な条件の下で平衡化される。次に、試料
を溶出させるため、下降する塩勾配を用いることができ
る。
エキソヌクレアーゼ活性をもつ組換え型熱安定性DNA ポ
リメラーゼを含む)水性混合物が、フェニルセファロー
ス(Pharmacia 製)又はPhenyl Tsk(東ソー製)のごと
き比較的強い疎水性ゲルを含むカラム上に負荷される。
フェニルセファロースカラムとの疎水性相互作用を促進
するため、 0.3M以上の硫酸アンモニウム(0.3Mが好ま
しい)又は 0.5M以上のNaClを含む溶剤が用いられる。
カラム及び試料は、同様に 0.5mMのDTT を含む50mMのTr
is(pH7.5) 及び1.0mM のEDTA (「TE」) 緩衝液の中で
0.3Mの硫酸アンモニウムに調整され、試料はカラムに
対し適用される。カラムは 0.3Mの硫酸アンモニウム緩
衝液で洗浄する。次に、減少する塩勾配、エチレンもし
くはプロピレングリコール又は尿素のごとき疎水的相互
作用を低下させる溶剤で、酵素を溶出させることができ
る。
熱安定性DNA ポリメラーゼー酵素は、1又は複数の非イ
オン性ポリマー洗剤を含む緩衝液の中で保存することが
できる。このような洗剤は、一般に約100 〜250,000 ダ
ルトン好ましくは約 4,000〜200,000 ダルトンの範囲内
の分子量を有するものであり、約 3.5〜約 9.5好ましく
は約4〜8.5 のpHで酵素を安定化させる。このような洗
剤の例としては、Mc Cutcheon Dinision of MC Publish
ing Co., 175 Rock Road, Glen Rock, NJ (USA) により
発行されたMc Cutcheon のEmulsifiers & Detergents
(乳化剤と清浄剤)の 295〜298 ページ及び1989年7月2
8日付の同時係属米国出願第 387,003号に規定されてい
るものが含まれる(これらの記載を引用により本明細書
に組み入れる)。
ルコールエーテル及びラウリルエーテル、エトキシル化
アルキルフェノール、オクチルフェノキシポリエトキシ
エタノール化合物、修飾オキシエチル化及び/又はオキ
シプロピル化直鎖アルコール、モノオレイン酸ポリエチ
レングリコール化合物、ポリソルビン酸化合物及びフェ
ノール脂肪族アルコールエーテルを含むグループの中か
ら選択される。より具体的には、ICIAmericas Inc., Wi
lmington, DEからのポリオキシエチル化(20)モノラウリ
ン酸ソルビタンであるTween20 、及びBASF Wyadotte Co
rp., Parsippany, NJ からのエトキシル化アルキルフェ
ノール (ノニル) であるIconol NP-40が好ましい。
の活性が必要であるか又は望まれるあらゆる用途に用い
ることができる。Sangerジデオキシヌクレオチド法によ
るDNA 配列決定 (Sanger他.,1977年、Proc, Natl, Aca
d, Sci , USA 74 : 5463-5467) は近年、新たなベクタ
ー (Yanisch-Perron他.,1985年、Gene 33 : 103-119)
、塩基類似体 (Mills 他.,1979年、Proc Natl, Acad,
Sci USA 76: 2232-2235、及びBarr他.,1986年、Bio T
echnigues 4 : 428-432),酵素 (Tabor 他.,1987年、P
roc, Natl Acad Sci, USA 84: 4763-4771及びInnis,
M.A. 他、1988年、Proc. Natl Acad Sci, USA 85 : 94
36 : 9440) 及びDNA 配列分析の部分的自動化のための
計器 (Smith他.,1986年、Nature 321 ; 674-679 ; Pro
ber 他、1987年、Science 238 : 336-341;及びAnsorg
e 他、1987年、Nuc, Acids, Res. 15 : 4593-4603) の
開発を含め、著しい改良を受けてきた。
(i) 適切な一本鎖又は変性2本鎖DNA 鋳型にオリゴヌ
クレオチドプライマをアニーリングすること; (ii) 各
々1つのd標識dNTP又はddNTP(代替的には、標識プライ
マを用いることができる), 未標識dNTPs の混合物及び
1つの読み終りジデオキシヌクレオチド−5′−三燐酸
(ddNTP)を含む4つの別々の反応においてDNA ポリメラ
ーゼでプライマを延長すること;(iii)高解像度ポリア
クリルアミド−尿素ゲル上で反応生成物の4組を分離す
ること;並びに(iv)DNA 配列を推論するため検査する
ことのできるゲルのオートラジオグラフィ画像を生産す
ること、が含まれる。あるいは、反応生成物を同定する
ため蛍光標識プライマ又はヌクレオチドを用いることが
できる。既知のジデオキシ配列決定方法は、大腸菌(E.
coli)DNAポリメラーゼIのクレノウフラグメント、逆転
写酵素、Taq DNA ポリメラーゼ又は変更T7 DNAポリメラ
ーゼのごときDNA ポリメラーゼを利用する。
略化し、DNA 配列決定をあらゆる実験室にとっての日常
的技術にした。しかしながらそれでもなお、パリンドロ
ームヘヤピンループといった二次的構造を含む核酸及び
G+Cの豊富なDNA でうまく機能する配列決定プロトコ
ルに対する必要性が、当該技術分野には存在している。
一本鎖DNA は、ヘヤピンループといったような、延長反
応における不適切な停止を通して又は5′→3′エキソ
ヌクレアーゼ活性をもつ酵素の場合にはヘヤピンの接合
における鋳型鎖の開裂を通してジデオキシ (チェーンタ
ーミネータ) 配列決定プロトコルと著しく妨害する可能
性のある二次構造を形成することができる。
定性DNA ポリメラーゼでの例えば70〜75℃といった高温
における延長反応を行なう能力は、このような二次構造
を含むDNA の配列決定における著しい改善をもたらす。
しかしながら、ポリメラーゼ延長と適合性ある温度が全
ての二次構造を除去するわけではない。5′→3′エキ
ソヌクレアーゼ欠損熱安定性DNA ポリメラーゼは、この
分野におけるさらなる改良である。というのもこのポリ
メラーゼは、鋳型を開裂して不適切な停止すなわち延長
ラン−オフ・フラグメントをもたらすのではなくむしろ
鎖の除去(displacement) 反応においてヘヤピンを通し
て合成できるからである。
タ) 配列決定に代るものとして、サイクルジデオキシ配
列決定は、ジデオキシチェーンターミネータの存在下で
の標的配列の非対称な増幅である。単一のサイクルは考
えられる全ての長さの延長生成物の1群を生成する。延
長反応生成物をDNA 鋳型から変性した後、プライマアニ
ーリングとプライマ延長の多くのサイクルがジデオキシ
ターミネータの存在上で起こる。この方法はPCR 法とは
異る。なぜなら、わずか1つのプライマしか用いられず
各サイクル内の配列決定反応生成物の増加は直線的であ
り、増幅生成物は長さが不均一であり、次の反応に対す
る鋳型として役立たないからである。サイクルジデオキ
シ配列決定は、自動化されたDNA 配列決定計器を用いる
実験室及びその他の大量配列決定実験室にとって利点を
提供する技術である。技術の特異性及び生成されるシグ
ナル量の増大のため、クローニング無しに直接ゲノミッ
クDNA を配列決定することが可能である。サイクル配列
決定プロトコルは、ゲノミック、クローニング及びPCR
増幅された鋳型を含む一本鎖及び二本鎖の鋳型に対処す
る。
列決定においていくつかの利点をもつ;すなわち、これ
らのポリメラーゼは、ゲノミック標的に対するプライマ
の特異的ハイブリッド形成のために必要とされるストリ
ンジェント・アニーリング温度に耐え、しかも各サイク
ル内で起こる高温変性の多くのサイクルに耐える。70〜
75℃といった高い温度で延長反応を実行することは、二
次構造の不安定化のため、二次構造を含むDNA での配列
決定結果における著しい改善をもたらす。しかしながら
このような温度は、全ての二次構造を排除するものでは
ない。
性DNA ポリメラーゼはこの分野におけるさらなる改良で
ある。というのも、このポリメラーゼは、鋳型を開裂し
て不適切な停止を作り出すのではなくむしろ鎖除去(di
splacement) 反応においてヘヤピンを通して合成できる
からである。さらに、PCR と同様に、サイクル配列決定
は生成物の鎖の復元という現象に悩まされる。5′→
3′エキソヌクレアーゼ活性を有する熱安定性DNA ポリ
メラーゼの場合、生成物鎖復元によって作られた2本鎖
領域へのプライマの延長は、復元された相補的生成物鎖
の開裂をもたらす。開裂された鎖はさらに短かいものと
なり、かくして不適切な停止として現われる。
ルは減少することになる。5′→3′エキソヌクレアー
ゼ活性が欠損している熱安定性DNA ポリメラーゼは、こ
のような延長生成物フラグメントが形成されないという
点で、改良をもたらす。サクイル配列決定の一変形態様
には、一定の増幅レベルを保持しながら2本鎖鋳型の各
鎖に対し配列決定梯子を同時に生成することが含まれる
(Ruans 及びKidd, Proc. Natl, Acad, Sci, USA 1991
年、88:2815-2819)。結合され増幅及び配列というこの
方法は、鎖サイクル配列決定と同様の形で5′→3′エ
キソヌクレアーゼ活性が欠損した熱安定性DNA ポリメラ
ーゼの使用からの恩恵をこうむることになる。
エキソヌクレアーゼ活性が減少されるか又は除去された
酵素は、PCR として知られている核酸増幅反応を触媒
し、上述のとおり、その結果、より高い5′→3′エキ
ソヌクレアーゼ活性をもつそれぞれの天然性酵素で達成
される以上に優れた望ましい生成物の収量が生み出され
ることになる。収量の改善は、5′→3′エキソヌクレ
アーゼ活性によってひき起こされる、すでに合成された
生成物を分解する能力が無いことの結果である。
米国特許第 4,683,202号及び 4,865,188号の中で開示さ
れそして特許請求されている。これらの記載を引用によ
り本明細書に組み入れる。PCR 核酸増幅方法には、核酸
又は核酸混合物の中に含まれている少なくとも1つの特
定の核酸配列を増幅することが関与し、最も一般的な態
様においては、2本鎖DNA が生成される。収量の改善の
他に、低下した5′→3′エキソヌクレアーゼ活性をも
つ熱安定性DNA ポリメラーゼは、より長いPCR生成物を
生成する改善された能力、G+Cの豊富な鋳型から生成
物を生産する改善された能力及びPCR 生成物及びDNA 配
列決定梯子(ladder)を高レベルの2次構造をもつ鋳型
から生成する改善された能力を示す。
ロトコルでは、増幅すべき特定の配列が2本鎖核酸の中
に含まれているということを仮定している。しかしなが
ら、この方法は、mRNAのごとき1本鎖核酸を増幅する上
でも同様に有効である。ただし好ましい実施態様におい
て、究極的な生成物は2本鎖DNA である。一本鎖核酸の
増幅においては、第1の段階には相補的鎖の合成が関与
しており(この目的で2つの増幅プライマのうちの1つ
を用いることができる)、その後に続く段階は以下で記
す2本鎖増幅法と同じように進められる。
いる; (a)増幅されるべき各特定の配列について2つのオリ
ゴヌクレオチドプライマ及び4つの異なるヌクレオシド
三燐酸と各核酸鎖とを接触させる段階:ここで、各プラ
イマは、特定の配列の異なる鎖に対し実質的に相補的で
あるよう選択されており、かくして、1つのプライマか
ら合成された延長生成物はその相補体から分離されたと
きその他のプライマの延長生成物の合成のための鋳型と
して役立つことができるようになっている。この接触作
業は、相補的核酸鎖に対する各プライマのハイブリッド
形成を可能にする温度で行なわれる: (b)特定の核酸配列の各鎖に対し相補的なプライマ延
長生成物を形成するためヌクレオシドリン酸の結合を可
能にする本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼと各核酸鎖
を、段階(a)と同時に又はその後で接触させる段階; (c)酵素の活性を促進し、増幅中の異なる各配列につ
いて各核酸鎖鋳型に対して相補的な各プライマの延長生
成物を合成するために有効な時間にわたりそのために有
効な温度において、ただし相補的鎖鋳型から各延長生成
物を分離するほど高くはない温度及び時間で、段階
(b)からの混合物を維持する段階;
延長生成物が合成された鋳型からこのプライマ延長生成
物を分離するのに有効な、ただし酵素を不可逆的に変性
するほど高くはない温度及び時間で、段階(c)からの
混合物を加熱する段階; (e)段階(d)で生産された一本鎖分子の各々に対す
るプライマのハイブリッド形成を促進するため有効な時
間にわたり、そのために有効な温度まで、段階(d)か
らの混合物を冷却する段階;及び (f)酵素の活性を促進し、増幅中の異なる各配列につ
いて、段階(d)で生産された各核酸鋳型に相補的な各
プライマの延長生成物を合成するのに有効な時間にわた
り、そのために有効な温度で、ただし相補的鎖鋳型から
各々の延長生成物を分離するほど高くない温度及び時間
で、段階(e)からの混合物を維持する段階。段階
(e)と(f)の有効な時間と温度は一致していてよ
く、かくして段階(e)及び(f)は同時に行なうこと
ができる。段階(d)〜(f)は望ましい増幅レベルに
至るまで反復される。
を大量に生産するのに有効であるのみならず、存在する
ことはわかっているが完全に特定されていない核酸配列
を生産するためにも有効である。1つのプライマから合
成された延長生成物が鋳型(相補体)から分離された時
点で規定の長さの核酸へのその他のプライマの延長のた
めの鋳型として役立つことができるように配列に沿って
相対的な位置に望ましい配列の異なる鎖に対しハイブリ
ッド形成することになる2つのオリゴヌクレオチドポリ
マーが調製されうるように充分に詳しく、充分な数の塩
基が配列の両端においてわかっていることだけが必要な
のである。配列の両端での塩基についての知識が多けれ
ば多いほど、標的核酸配列に対するプライマの特異性及
び反応の特異性及び方法の効率は高いものとなりうる。
コピーが利用可能でなくてはならないが、この配列は純
粋な又は分離された分子である必要はない。一般に、増
幅プロセスには、(a)ハイブリッド形成されることに
なるオリゴヌクレオチドが合成されうるのに充分詳細に
所要配列の末端がわかっていること及び(b)連鎖反応
を開始するのに少量の配列が利用可能であることを仮定
して、関与する反応段階の数との関係において指数的な
量で少なくとも1つの特定の核酸配列を生産するための
連鎖反応が関与している。連鎖反応の生成物は、使用さ
れた特定のプライマの5′末端に相応する末端をもつ分
離された核酸の2重鎖となる。
いるか又は含んでいると思われるものであることを条件
として精製された又は精製されていない形のあらゆる核
酸配列を出発核酸として利用することが可能である。増
幅すべき核酸は、あらゆる供給源例えばpBR322のごとき
プラスミド、クローニングされたDNA もしくはRNA 、又
は細菌、酵母菌、ウィルス、オルガネラ (細胞器官) 及
びさらに高等植物及び動物などの生物体からの天然のDN
A 又はRNA から得ることができる。DNA 又はRNA は、血
液、絨毛膜絨毛などの組織材料又は羊膜細胞から、さま
ざまな技術によって抽出することができる。例えば、Ma
niatis他、1982年、Molecular Cloning: A Laboratory
Manual (Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring
Harbor, NY) p280〜281 を参照のこと。
ーRNA を含むDNA 又はRNA を利用することができ、これ
らのDNA 又はRNA は、一本鎖であっても二本鎖であって
もよい。さらに、各々を1鎖ずつ含むDNA-RNA ハイブリ
ッドを利用することも可能である。これらの核酸のうち
のいずれかの混合物は同様に、 (同じ又は異なるプライ
マを用いた) 前の増幅反応から生産された核酸と同じよ
うに用いることができる。増幅されるべき特定の核酸配
列は、大きな分子の単なる一分画であってもよいし或い
は又当初から分離された分子として存在し、かくして特
定の配列が核酸全体を構成するようになっていてもよ
い。
る必要はない。配列は、特定の生物学的試料の極めてわ
ずかな分画しか構成しないであろう特定の微生物による
核酸配列の一部分又は、ヒトDNA 全体の中に含まれたβ
−グロブリンの一部分(Saiki 他、1985年、Science 2
3:1530-1534 で例示されているようなもの) といっ
た、複雑な混合物のわずかな分画であってよい。細胞
は、低張緩衝液内での懸濁及び細胞間成分の細胞溶菌及
び分散が起こるまでの約90℃〜 100℃での熱処理 (一般
に1〜15分) の後に、増幅法において直接用いることが
できる。加熱段階の後、増幅試薬を直接溶菌済み細胞に
付加することができる。出発核酸配列は、望ましい特定
の核酸配列を複数含むことができる。増幅法は、1つの
特定の核酸配列を大量に生産するためのみならず、同じ
又は異なる核酸分子上にある複数の異なる特定の核酸配
列を同時に増幅するためにも役立つ。
を果たす。増幅法を説明する上で用いられる「プライ
マ」という語は、特に増幅すべきフラグメントの末端配
列に関する情報において幾分かのあいまいさがある場合
又は1991年8月13日付のPCT 出願第91/05-753 号内に記
されている縮重プライマ法を利用する場合において、複
数のプライマのことを指すことがある。例えば、タンパ
ク質配列情報から核酸配列が類推される場合、各々の鎖
のために、遺伝子コードの縮重に基づく考えられる全て
のコドンの変動を表わす配列を含むプライマの1つのコ
レクションを用いることができる。このコレクションの
中の1つのプライマは、増幅のために役立つように増幅
すべき所望の配列の一部分と充分に相同的なものとな
る。
マが適切な数用いられるかぎり、最初の核酸又は核酸混
合物から複数の特定の核酸配列を増幅することが可能で
ある。例えば、2つの異なる特定の核酸配列を生産しな
くてはならない場合、4つのプライマが使用される。プ
ライマのうちの2つは、特定の核酸配列の1つに対して
特異的であり、その他の2つのプライマは第2の特定の
核酸配列に対して特異的である。この要領で、2つの異
なる特定の配列の各々を、当該方法によって指数的に生
産することができる。
にない配列)に対して相補的な1組のプライマを少なく
とも1回の増幅サイクルの後に添加することによって反
応においてより大きい特異性を得るため、一定の与えら
れた数の増幅サイクルの後に、一定の与えられた配列内
の1つの配列を増幅することが可能である。このような
プライマはどの段階ででも付加することができ、より短
い増幅フラグメントを提供することになる。あるいは、
以前に増幅に利用されたプライマと幾分かのオーバーラ
ップを有しながら非相補的な末端を伴うプライマを用い
ることにより、さらに長いフラグメントを調製すること
ができる。
に増幅法が用いられる場合に主要な役割を果たす。利用
されるプライマがもとの鋳型と正確に相補的でない増幅
反応の生成物は、鋳型よりもむしろプライマの配列を含
むことになり、従って生体外変異を導く。さらなるサイ
クルにおいて、この変異は、それ以上いかなる誤対合プ
ライミングも必要とされないことから、効率が低減され
ることなく増幅されることになる。上述のような変更DN
A 配列を作成する方法は、さらなる配列変更を誘発する
べく異なるプライマを用いて変更DNA に対して反復して
行なうことができる。このようにして、系列に対して新
規に付加する各々のものは、その直前のものとわずかに
しか異ならないがもとのDNA 原始配列とは漸進的に大き
く異なる、一連の変更配列を段階的に生み出すことが可
能である。
て相補的である1つの配列を含んでいることを条件とし
て、プライマはその配列の一部として非相補性配列を含
むことができるため、その他の数多くの利点が実現可能
である。例えば、プライマの一方又は両方の5′末端に
おいて、鋳型配列に対し相補的でないヌクレオチド配列
(例えばプロモータ、リンカー、コード配列など)を付
着させ、かくしてこれを増幅法の生成物に追加させるこ
とが可能である。延長プライマが付加された後、非相補
的ヌクレオチドインサートを含む望ましい量の新しい鋳
型を達成するため充分なサイクルが行なわれる。こうし
て、単純な技術を用いて比較的短かい時間(例えば2時
間以下)内で組合された大量のフラグメントの生産が可
能となる。
スフォジエステル方法又はその自動化された態様といっ
た何らかの適切な方法を用いて、オリゴヌクレオチドプ
ライマを調製することが可能である。このような自動化
された態様の1つにおいては、出発材料としてジエチル
ホスホロアミジトが用いられ、これはBeaucage他、1981
年、Tetrahedron Letters 22 : 1859-1862によって記述
されているように合成されうる。修飾された固形支持体
上でオリゴヌクレオチドを合成するための1つの方法
は、米国特許第 4,458,066号に記されている。同様に、
(制限エンドヌクレアーゼ消化物などの) 生物学的供給
源から分離されたプライマを使用することも可能であ
る。
ようとも、反応混合物は、PCR が起こるよう1つの鋳型
を含んでいなくてはならない。というのも、特定の核酸
配列はその配列を鋳型として含む核酸を用いることによ
って生産されるからである。第1の段階には、増幅中の
又は検出中の各々の特定の核酸配列について2つのオリ
ゴヌクレオチドプライマ及び4つの異なるヌクレオシド
三燐酸と各々の核酸鎖を接触させることが含まれる。増
幅又は検出すべき核酸がDNA である場合、ヌクレオシド
三燐酸は通常dATP, dCTP, dGTP及びdTTPであるが、工程
中さまざまなヌクレオチド誘導体も同様に使用可能であ
る。例えば、未知の配列の試料中の既知の配列の検出の
ためにPCR を用いる場合、1991年7月23日付のPCT 出願
第91/05210号(引用によりこの記載を本明細書に組み入
れる)に教示されているように、試料の間の汚染を減少
させる目的で、dTTPの代りにdUTPがしばしば用いられ
る。
うる。標準的には、濃度は、増幅用緩衝液内で各々のdN
TP中50〜200 μMであり、MgCl2 はポリメラーゼを活化
させ反応の特異性を増大させるため1〜3mMの量で緩衝
液中に存在する。しかしながら、1〜20μMというdNTP
濃度が、高い比活性での放射線識されたプローブの生成
又はDNA 配列決定といったいくつかの利用分野のために
は好ましいものであり得る。
物である追加の核酸鎖の合成のための鋳型として役立
つ。この合成は、適切ないかなる方法を用いても行なう
ことができるが、一般に、好ましくはpH7〜9、最も好
ましくは約8のpHの緩衝水溶液内で起こる。合成を容易
にするため、鋳型鎖を含む緩衝液に対して2つのオリゴ
ヌクレオチドプライマのモル余剰分が加えられる。実際
問題として、付加されるプライマの量は、増幅すべき配
列が複雑な長連鎖核酸鎖の混合物内に含まれている場
合、相補的(鋳型)の量に比べモル過剰状態にある。プ
ロセスの効率を改善するためには、大きいモル過剰が好
ましい。従って、1000:1以上のプライマ対鋳型の比率
がクローニングされたDNA 鋳型に対して一般に用いら
れ、複雑なゲノミック試料からの増幅については一般に
約 108:1以上のプライマ対鋳型比率が用いられる。
燐酸の混合物を、増幅又は検出すべき核酸が2本鎖であ
るか1本鎖であるかに応じて処理する。核酸が1本鎖で
ある場合、第1の延長サイクルに先立っていかなる変性
段階も使用する必要がなく、反応混合物は、プライマの
相補的標的(鋳型)配列に対するハイブリッド形成を促
進する温度に保たれる。このような温度は一般に数秒か
ら5分好ましくは30秒から1分の有効時間にわたり約35
℃から65℃以上好ましくは約37℃から60℃である。5′
→3′エキソヌクレアーゼ変異体熱安定性DNA ポリメラ
ーゼのためには、35℃から70℃のハイブリッド形成温度
を用いることができる。プライマのハイブリッド形成の
特異性を増大させるためには、長さが15ヌクレオチド以
上のプライマが用いられる。これよりも短かいプライマ
には、さらに低いハイブリッド形成温度が必要である。
な緩衝液、dNTPs 及び1又は複数のオリゴヌクレオチド
プライマの存在下で本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼ
を添加することによって合成できる。適切な単一のプラ
イマが付加される場合、プライマ延長生成物は1本鎖核
酸に対し相補的なものとなり、(プライマがどこで鋳型
とハイブリッド形成するかに応じて)等しい又は等しく
ない長さの2重鎖に核酸鎖のハイブリッド形成すること
になり、次にこれは上述のように2つの単一の分離した
相補的鎖を生成するべく、一本鎖へと分離されうる。こ
のとき、もとの一本鎖核酸及び第1のプライマ延長生成
物の両方を鋳型として用いて次に続くプライマ延長サイ
クルが起こるように、第2のプライマが添加される。あ
るいは、一本鎖核酸に対し2つ以上の適切なプライマ
(そのうちの1つは鋳型としてその他のプライマの延長
生成物を用いる合成をプライミングする)を添加し、反
応を行なわせることができる。
イクルの増幅の場合のように、核酸が2本の鎖を含む場
合、核酸の鎖はプライマがハイブリッド形成される前に
分離されなくてはならない。この鎖分離は、物理的、化
学的又は酵素的手段を含む、適切なあらゆる変性方法に
よって達成されうる。核酸の鎖を分離する好ましい物理
的方法には、完全な(>99%) 変性が起こるまで核酸を
加熱することが含まれる。典型的な熱変性には、核酸の
組成及びサイズに応じて一般に約数秒から数分までの時
間の約80℃〜 150℃の範囲の温度が関与している。
分の間で90℃〜 100℃である。ヘリカーゼ活性を有しAT
P が存在する中でDNA を変性するものであることがわか
っている酵素RecA又はヘリカーゼとして知られているク
ラスの酵素のうちのいずれかの酵素によっても、鎖分離
を誘発することが可能である。ヘリカーゼで核酸の鎖を
分離するのに適した反応条件は、Kuhn Hoffmann-Berlin
g, 1978 年CSH-Quantitative Biology 43 :63によって
記述されており、RecAを使用するための技術は、Raddin
g, 1982 年, Ann, Rev, Genetics 16 :405-437 の中
で総説されている。変性は、等しい又は等しくない長さ
の2つの分離された相補的鎖を生み出す。
反応混合物は、相補的標識(鋳型)配列に対する各プラ
イマのハイブリッド形成を促進する温度まで冷却され
る。この温度は通常、試薬に応じて約35℃〜65℃以上好
ましくは37℃〜60℃である。ハイブリッド形成温度は一
般に数秒から数分、好ましくは10秒から1分までの有効
時間中維持される。実際上は、温度は単に約95℃から37
℃まで低下させられ、ハイブリッド形成はこの範囲内の
温度で起こる。
と、本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼは、変性段階よ
り前又は変性段階中又は温度低下中又は温度がハイブリ
ッド形成を促進するための範囲内にあるときのいずれに
でも添加することができる。本発明に基づくポリメラー
ゼの熱安定性のため、このようなポリメラーゼをいつで
も反応混合物に付加することが可能になっているが、混
合物がストリンジェントハイブリッド形成温度より下に
冷却されなくなる時点で反応混合物に対しポリメラーゼ
を添加することによって非特異的増幅を実質的に抑制す
ることが可能である。
に、酵素の活性が促進されるか又は最適化される温度す
なわちハイブリッド形成されたプライマ及び鋳型からの
プライマ延長生成物の合成を容易にする上で酵素の活性
を増大させるのに充分な温度まで加熱されるか又はこの
温度に維持される。温度は実際には、各々の核酸鋳型に
対して相補的である各々のプライマの延長生成物を合成
するのに充分なものでなくてはならないが、各々の延長
生成物をその相補的鋳型から変性するほど高いものであ
ってはならない (すなわち、温度は一般に約80℃〜90℃
未満である)。
この合成反応のために有効な標準的な温度は、約40℃〜
80℃好ましくは50℃〜75℃である。さらに好ましい温度
は、本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼについて約65℃
〜75℃である。この合成に必要な時間は、主として温
度、核酸の長さ、酵素及び核酸混合物の複雑性に応じ
て、約10秒から数分以上であると考えられる。延長時間
は通常約30秒から数秒である。核酸がさらに長い場合、
よた長い時間が相補的鎖合成のために一般に必要とされ
る。
増幅プロセスの次に続く段階で用いられる2本鎖分子を
形成する。次の段階では、2本鎖分子の鎖は、分子を変
性させるのに有効な時間にわたりこのために有効な温度
での熱変性によって分離されるが、この温度及び時間
は、熱安定性酵素が完全にかつ不可逆的に変性されるか
又は不活性化されるようなものではない。この鋳型の変
性の後、温度は、上述のように前段階で製造された相補
的一本鎖分子(鋳型)に対するプライマのハイブリッド
形成を促進するようなレベルまで低下させられる。
階と同時に、温度は、新たに合成された鎖及びもとの鎖
の両方を鋳型として用いたプライマ延長生成物の合成を
可能にするため熱安定性酵素の活性を促進するのに有効
である温度に調整される。ここでも、温度は上述のよう
に延長生成物をその鋳型から分離(変性)するほど高い
ものであってはならない。ハイブリッド形成はこの段階
で起こる可能性があり、従って前述の変性後の冷却段階
は必要でなくなる。このような場合、同時段階を用い
て、好ましい温度範囲は50℃〜70℃である。
物合成の1つのサイクルに関与する加熱及び冷却段階
は、特定の核酸配列を望ましい量だけ生成するのに必要
とされるだけの回数反復することができる。唯一の制限
は、存在するプライマ、熱安定性酵素及びヌクレオシド
三燐酸の量である。通常15〜30サイクルが完全に行なわ
れる。増幅されたDNA の診断検出を目的とする場合、サ
イクル数は試料の性質、試料内の初期標的濃度及び増幅
後に用いられる検出法の感度によって左右される。
幅中の試料が純粋でかつ初期標的濃度が高い場合にはよ
り少ない回数のサイクルしか必要とされない。試料が核
酸の複雑な混合物であり初期標的濃度が低い場合、検出
のために充分にシグナルを増幅するには、さらに多くの
サイクルが必要となる。一般的増幅及び検出のために
は、この工程が約15回くり返される。標識された配列特
異的プローブで検出されるべき配列を生成するのに増幅
が用いられる場合及びヒトゲノムDNA が増幅の標的であ
る場合、明らかに検出可能なシグナルが生産されるよう
すなわちバックグラウンドが検出を妨害することのない
ように充分に配列を増幅するため工程は15〜30回反復さ
れる。
が変性又は不可逆的に不活性化された状態になっていな
いことを条件として、初期添加の後いかなる追加のヌク
レオチド、プライマ又は熱安定性酵素も添加する必要は
ない。なお上記条件のような場合には、反応が続行する
ために追加のポリメラーゼ又はその他の試薬を加えなく
てはならなくなる。望ましい量の特定の核酸配列を生産
するため適切なサイクル数が完了した後、通常の要領す
なわちEDTA、フェノール、SDS 又はCHCl3 を添加して酵
素を不活性化することによって或いは又反応の成分を分
離することによって反応を停止することができる。
動化された方法の一態様においては、一定の時間中一定
のレベルで制御されるべく温度がプログラミングされる
ような形で反応混合物を温度循環させることができる。
この目的をこのような計器の1つとしては、Perkin-Elm
erCetus Instruments により開発され市販されている増
幅反応を取り扱うための自動化された機械がある。この
計器でPCR を行なうための詳細な指示事項は、計器購入
時点で入手可能である。
活性をもつ本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼは、PCR
による核酸配列の増幅が有用であるさまざまなプロセス
において非常に役に立つ。増幅方法は、米国特許第 4,8
00,159号に記述されているように適切な表現ベクター内
への挿入のため特定の核酸配列をクローニングするのに
利用することができる。ベクタは、組換えDNA 技術の標
準的方法によって配列の遺伝子生成物を生産するべく適
切な宿主生体を形質転換するのに使用することができ
る。このようなクローニングには、平滑末端連結を用い
たベクタ内への直接連結、又はプライマ内に含まれてい
る部位で開裂するための制限酵素の使用が含まれよう。
たその他の方法には、米国特許第 4,683,195号及び 4,6
83,202号及び欧州特許公報第229,701 号; 237,362号;
及び258,017号に記されているものが含まれる(これら
の記載を引用により本明細書に組み入れる)。さらに、
当該酵素は、非対称 PCR〔Gyllensten及びErlich, 1988
年, Proc, Natl, Acad, Sci,USA, 85 : 7652〜7656、
(本明細書に引用により組み入れる) を参照のこと〕;
逆 PCR〔Ochman他、1988年、Genetics 120 : 621(本明
細書に引用により組入れる)〕;においても有用であ
り、又DNA 配列 (Innis 他、1988年、Proc, Natl, Aca
d, Sci,USA 85 : 9436-9440及びMc Conlongue他、1988
年、Nuc, Acids Res,16(20):9869), cDNA末端のランダ
ム増幅 (RACE)、一連のDNA フラグメントを増幅するの
に用いられるランダムプライミングPCR、及びMETHODS:A
Companion to Methods in Enzymology (方法:酵素学
方法必携)(1991年) 2:p.11〜19でLoh, E. が記述して
いるようなアンカーPCR 及び連結媒介アンカーPCR とい
った片側特異性(singlesided specificity) をもつPCR
法のためにも有用である。
性DNA ポリメラーゼが役に立つもう1つのプロセスは、
ポリメラーゼリガーゼ連鎖反応(PLCR) と呼ばれるプロ
セスである。その名が示唆しているように、このプロセ
スは、PCR の特徴とリガーゼ連鎖反応 (LCR)の特徴とを
併せもつ。PLCRは一部には、利用されたdNTPの低濃度
(〜1μM)が増幅の程度を制限していた対立遺伝子特
異的PCR の特異性を増大させる技術として開発されたも
のである。PLCRでは、DNA が変性され、4つの相補的で
はあるが隣接していないオリゴヌクレオチドプライマが
dNTP、熱安定性DNA ポリメラーゼ及び熱安定性リガーゼ
と共に添加される。
リングし、熱安定性DNA ポリメラーゼは非隣接プライマ
の間の間隙を満たしかくしてプライマを隣接させるべく
下流プライマの3′末端に対する適切なdNTPの付加をひ
き起こす。このとき熱安定性リガーゼは2つの隣接する
オリゴヌクレオチドプライマを連結することになる。し
かしながら、熱安定性DNA ポリメラーゼの中に5′→
3′エキソヌクレアーゼ活性が存在することは、このよ
うな活性が下流プライマの5′末端からのヌクレオチド
又は小さいオリゴヌクレオチドの切除をひき起こしかく
してプライマの連結を妨げることから、2つのプライマ
間の間隙を閉鎖する確率を著しく低下させる。従って、
PLCRにおいては、低下した又は除去された5′→3′エ
キソヌクレアーゼ活性を有する熱安定性DNA ポリメラー
ゼが特に有用となる。
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性をもつように変異を
受けた本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼは、以下に記
述する均質検定技術のような5′→3′エキソヌクレア
ーゼ活性を必要とする手順及び技術を除いて、そのそれ
ぞれの変異を受けていないポリメラーゼと同じ手順及び
技術のために役立つ。さらに、本発明の変異を受けたDN
A ポリメラーゼはしばしば、固有の5′→3′エキソヌ
クレアーゼ活性の減少又は除去に基き、手順及び技術の
より効率の良い性能をもたらすことになる。低下した
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性をもつ特異的熱安定
性DNA ポリメラーゼは、Taq 、Tma 、Tsps17、TZ05、Tt
h 、及びTaf DNA ポリメラーゼの以下の変異形態を含ん
でいる。以下の表内及びこの明細書全体を通して、欠失
変異は、欠失を構成する番号付けされたヌクレオチド又
はアミノ酸を含んでいる。
活性をもつ熱安定性DNA ポリメラーゼ 本発明のもう1つの態様は、それぞれの天然ポリメラー
ゼのものに比べて強化された又は増大された5′→3′
エキソヌクレアーゼ活性を示す熱安定性DNA ポリメラー
ゼの生成を含む。増加された又は強化された5′→3′
エキソヌクレアーゼ活性を有する本発明の熱安定性DNA
ポリメラーゼは、1991年8月6日付のPCT 出願第91/055
71号内に記されている均質(homogeneous) 検定系におい
て特に有用である(引用により本明細書に組み入れ
る)。簡単に言うと、この系は、以下の段階を含む、試
料中の標的アミノ酸配列の検出方法である:
1つの配列を含むオリゴヌクレオチド及び同じ標的核酸
鎖の第2の領域に対し相補的な1つの配列を含むが第1
のオリゴヌクレオチドが規定する核酸配列を含まない標
識されたオリゴヌクレオチドと、一本鎖核酸を含む試料
とを接触させて、ハイブリッド形成条件下で2重鎖の混
合物を生成する段階;なお、ここでこれらの2重鎖は、
第1のオリゴヌクレオチドの3′末端が標識されたオリ
ゴヌクレオチドの5′末端に隣接するように第1のオリ
ゴヌクレオチド及び標識されたオリゴヌクレオチドにア
ニーリングされた標的核酸を含んでいる;
ーゼ活性が、アニーリングされ、標識されたオリゴヌク
レオチドを開裂し標識されたフラグメントを解放できる
ようにするのに充分な条件の下に、5′→3′ヌクレア
ーゼ活性をもつ鋳型依存型核酸ポリメラーゼと共に段階
(a)の混合物を維持する段階;及び (c)標識されたフラグメントの放出を検出し及び/又
は測定する段階。この均質検定系は、標的配列が増幅さ
れている間にシグナルを生成し、かくしてその他の検定
システムに共通の増幅された生成物の増幅後の取り扱い
を最低限におさえるものである。さらに、増大した5′
→3′エキソヌクレアーゼ活性をもつ熱安定性DNA ポリ
メラーゼの特に好ましい用途は、PCR 技術を利用する均
質検定系においてである。この特定の検定系には、以下
の段階が関与している:すなわち、
酸の領域に対し相補的な配列を含む少なくとも1つの標
識オリゴヌクレオチドを提供する段階;なおここでこの
標識オリゴヌクレオチドは段階(b)のオリゴヌクレオ
チドプライマによって境界づけされた標的核酸配列内で
アニーリングする; (b)一組のオリゴヌクレオチドプライマを提供する段
階、なおここで第1のプライマは、標的核酸配列の1つ
の鎖の中の1領域に対し相補的な配列を含み、相補的DN
A 鎖の合成を起動させ、又第2のプライマは、標的核酸
の第2の鎖内の1領域に対し相補的な配列を含み、相補
的DNA 鎖の合成を起動させる;又ここで各オリゴヌクレ
オチドプライマは、同じ核酸鎖にアニーリングされたあ
らゆる標識オリゴヌクレオチドの上流でその相補的鋳型
にアニーリングするように選択されている;
型核酸配列へのプライマ及び標識オリゴヌクレオチドの
アニーリング及び(ii)プライマの延長というPCR 循環
段階を許容する条件下で鋳型依存性重合剤として5′→
3′ヌクレアーゼ活性をもつ核酸ポリメラーゼを利用し
て標的核酸配列を増幅する段階;なおここで、この核酸
ポリメラーゼは、核酸ポリメラーゼの5′→3′ヌクレ
アーゼ活性が標識オリゴヌクレオチドとその相補的鋳型
核酸配列を含むアニーリングされた2重鎖から同時に標
識フラグメントを放出して検出可能なフラグメント生成
する間に、1つのプライマ延長生成物を合成する;及び (d)試料中の標的配列の存在又は不在を見極めるため
標識フラグメントの放出を検出し及び/又は測定する段
階。
の増大した5′→3′エキソヌクレアーゼ活性は、均質
検定系内で用いられた場合、その大きい方の相補的ポリ
ヌクレオチドにアニーリングされたオリゴヌクレオチド
からのモノヌクレオチド又は小さなオリゴヌクレオチド
の開裂をひき起こす。開裂が効率良く起こるためには、
上流オリゴヌクレオチドも同様に、同じ大きい方のポリ
ヌクレオチドにアニーリングされなくてはならない。こ
の上流オリゴヌクレオチドの3′末端は、核酸ポリメラ
ーゼのための初期結合部位を提供する。結合されたポリ
メラーゼが下流オリゴヌクレオチドの5′末端に遭遇す
ると直ちにポリメラーゼは、モノヌクレオチド又は小さ
いオリゴヌクレオチドをそれから開裂させることができ
る。
補的標的核酸上で極く近くでアニーリングして上流オリ
ゴヌクレオチドの3′末端に対する核酸ポリメラーゼの
結合がそれを自動的に下流オリゴヌクレオチドの5′末
端と接触状態に置くことになるように設計されうる。こ
の方法は、開裂を完遂するべく核酸ポリメラーゼを所定
の位置にもってくるのに重合が必要とされないことか
ら、「重合非依存性開裂」と呼ばれる。
型核酸標的のより遠く隔離された領域にアニールする場
合、核酸ポリメラーゼが下流オリゴヌクレオチドの5′
末端と遭遇する前に重合が起こらなくてはならない。重
合が続行するにつれて、ポリメラーゼは下流オリゴヌク
レオチドの5′末端からモノヌクレオチド又は小さいオ
リゴヌクレオチドを徐々に開裂させる。この開裂は、下
流オリゴヌクレオチドの残りが、鋳型分子から解離する
程度にまで不安定化されてしまうまで続く。この工程は
「重合依存性開裂」と呼ばれる。
りつけが、開裂されたモノヌクレオチド及び小さいオリ
ゴヌクレオチドの検出を可能にする。その後は、未開裂
の標識オリゴヌクレオチドをその開裂されたフラグメン
トから区別するため、複数の方法のうちのいずれでも利
用できる。この要領で、上流及び下流のオリゴヌクレオ
チドに対して相補的な配列を含む核酸試料を識別するこ
とが可能である。換言すると、PCR の開始時点でプライ
マに付随して標識オリゴヌクレオチドが添加され、プロ
ーブの標識ヌクレオチドの加水分解から生成されたシグ
ナルが標的配列の増幅中の検出のための手段を提供す
る。
のオリゴヌクレオチド配列すなわち「標的核酸」を含ん
でいる疑いのある試料が提供される。試料中に含まれて
いる標的核酸はまず必要とあらばcDNAに逆転写され、次
に、当業者にとっては周知の物理的、化学的又は酵素的
手段を含む適当なあらゆる変性方法を用いて変性されう
る。鎖分離のための好ましい物理的手段には、完全に
(>99%)変性されるまで核酸を加熱することが含まれ
る。代表的な変性には、数秒から数分に至るまでの時
間、約80℃から約 105℃までの温度が関与する。変性に
対する1つの代替法として、標識核酸は、例えば一本鎖
RNA 又はDNA ウイルスといったように試料中に一本鎖形
態で存在する可能性がある。
酸鎖へのプライマ及びプローブの結合を可能にする条件
であるハイブリッド形成条件下で、予め選択されたオリ
ゴヌクレオチドプライマ及び標識オリゴヌクレオチド
(ここでは、「プローブ」としても言及されている)と
共に保温される。当該技術分野において良く知られてい
るように、プライマは、その2重鎖配列に沿った相対的
位置が、1つのプライマから合成された延長生成物がそ
の鋳型(相補体)から分離された時点でその他のプライ
マの延長のための鋳型として役立ちかくして規定の長さ
の複製鎖生成するように選択される。
よりも長いことから、鎖はより多くの接触点をもち、従
って与えられたいかなる時間にわたっても互いを見い出
す確率がさらに高くなっている。高いモル余剰のプロー
ブ、及びプライマは、鋳型の再アニーリングよりもむし
ろプライマ及びプローブのアニーリングの方へ平衡を傾
かせる一助となる。プライマは、重合剤が存在する中で
延長生成物の合成を起動するのに充分な長さをもってい
なくてはならない。プライマの正確な長さ及び組成は、
アニーリング反応の温度、プライマの供給源及び組成、
プライマアニーリング部位までのプローブアニーリング
部位の近接性及びプライマ対プローブ濃度の比率を含む
数多くの要因によって左右される。例えば、標的配列の
複雑性に応じて、オリゴヌクレオチドプライマは標準的
に約15〜30個のヌクレオチドを含んでいるが、1つのプ
ライマがそれ以上又はそれ以下のヌクレオチドを含むこ
ともできる。プライマはそのそれぞれの鎖に選択的にア
ニーリングし、安定した2重鎖を形成するだけの充分な
相補性を有していなくてはならない。
各特定の配列の異なる鎖に対して「実質的に」相補的と
なるように選択される。プライマは、鋳型の正確な配列
を反映している必要はないが、そのそれぞれの鎖に選択
的にハイブリッド形成するのに充分な相補性を有してい
なくてはならない。非相補的塩基又はより長い配列をプ
ライマの中に点在させたり又はプライマの端部に位置づ
けすることも可能であるが、この場合、プライマが鋳型
鎖と安定した2重鎖を形成するのに充分な相補性をこの
鋳型鎖との間に保持していることを条件とする。プライ
マの非相補性ヌクレオチド配列は制限酵素部位を含んで
いてもよい。均質検定系の実践に際しては、標識オリゴ
ヌクレオチドはまず最初に、核酸ポリメラーゼがこの2
重鎖領域に遭遇する前に相補的核酸にアニーリングさ
れ、かくして5′→3′エキソヌクレアーゼ活性が標識
オリゴヌクレオチドフラグメントを開裂及び放出するの
を可能にしなくてはならない。
る前に又はポリメラーゼが重合非依存性工程において上
流オリゴヌクレオチドに付着する前に標識オリゴヌクレ
オチドが相補的核酸にアニーリングしてしまっている確
率を高めるためには、さまざまな技術を利用することが
できる。重合非依存性工程については、プローブの5′
末端がプライマの3′−末端から比較的遠くなりかくし
てプローブにはプライマ延長がプローブ結合部位をブロ
ックする前にアニールするためのより多くの時間が与え
られることになるように、プローブを位置づけすること
ができる。短かいプライマ分子は一般に、標的核酸と充
分に安定したハイブリッド複合体を形成するのに比較的
低い温度しか必要としない。従って、標識オリゴヌクレ
オチドがプライマアニーリングとの関係において比較的
高い温度で標的に優先的にアニーリングするように、標
識オリゴヌクレオチドをプライマよりも長くなるように
設計することが可能である。
リゴヌクレオチドを使用することも可能である。例え
ば、プライマよりも大きいG/C含有量ひいてはプライ
マよりも大きい熱安定性をもつように、標識オリゴヌク
レオチドのヌクレオチド組成を選択することが可能であ
る。同様のやり方で、天然の核酸の中に典型的に存在す
る塩基よりもさらに安定した塩基対を形成する塩基類似
体を含む変更されたヌクレオチドをプローブの中に取り
入れることが可能である。
マ結合に先立ってプローブ結合を容易にすることのでき
るプローブの変更としては、プローブと標的のポリアニ
オンバックボーンの相反を減少させるためのプローブ内
への正に帯電した又は中立のホスフォジエステル連鎖の
取込み、(Letsinger 他、1988年、J. Amer. Chem. So
c, 110 :4470を参照);塩基の積み重ね (stacking)
を増大させるための、プローブ内への5−ブロモウリジ
ンのごときアルキル化又はハロゲン化された塩基の取込
み;増大した塩基の積み重ねをもつ「A」構造へとプロ
ーブ対標的の2重鎖を強制するための、プローブ内への
リボヌクレオチドの取込み;及びプローブ内でのアデノ
シンの一部分又は全てに対する、6−ジアミノプリン
(アミノアデノシン)の置換が含まれる。
ーブを調製するにあたっては、2重鎖形成の律速段階が
「核形成」つまり単一の塩基対の形成であり、従って望
まれる結果を達成するためには例えば3′又は5′末端
部分のみといったようにプローブの一部分の生物物理学
的特性を変えるだけで充分であるということを認識すべ
きである。さらに、プローブの3′末端部分(3′末端
の8〜12ヌクレオチド)がポリメラーゼによる5′末端
のエキソヌクレアーゼ分解の後で解離することから、
3′末端の変更はポリメラーゼ/ヌクレアーゼ活性との
干渉に関わり無く、行なうことができる。
なる熱安定性を利用するべく、熱循環パラメータも同様
に変動させることができる。例えば、熱循環における変
性段階に続いて、標識オリゴヌクレオチドの結合には許
容されるがプライマ結合には許容されない中間温度を導
入することが可能であり、この場合、温度はプライマの
アニーリング及び延長を可能にすべくさらに低下させら
れる。しかしながら適当な結果を得るためには、後のPC
R 法のサイクルにおいてのみプローブ開裂が起こる必要
があるという点に留意されたい。従って、後のサイクル
においてプローブが優先的にプライマに結合するようた
とえプライマが当初優先的にプローブに結合しようとも
プライマ濃度がプライマ延長を通して減少されるような
形で、反応混合物を設定することが可能である。
結合に有利に作用するためには、プライマ濃度に対する
標識オリゴヌクレオチドの高いモル過剰も使用すること
ができる。この態様においては、標識オリゴヌクレオチ
ド濃度は、典型的に、一般に0.5〜5×10-7Mであるそ
れぞれのプライマ濃度よりも約2〜20倍高い範囲内にあ
る。当業者であれば、オリゴヌクレオチド濃度、長さ及
び塩基組成が各々、反応混合物内のいずれかの特定のオ
リゴヌクレオチドのTmに影響を及ぼす重要な要因である
ことを認識することができる。これらの要因の各々は、
プライマアニーリングよりもプローブアニーリングに有
利に作用するため熱力学的偏りを作り出すように操作さ
れうるものである。
対して、均質検定システムを適用することもできる。実
際、本発明は、重合が起こることを必要とさえしていな
い。重合非依存性の系のもつ1つの利点は、標的配列の
増幅の必要性を無くするという点にある。プライマ延長
が存在しない場合、標的核酸は本質的に一本鎖である。
プライマ及び標識オリゴヌクレオチドが標的核酸に対し
隣接して結合されていることを条件として、オリゴヌク
レオチドのアニーリングと標識フラグメントの開裂の逐
次的ラウンドが起こりうる。従って充分な量の標識フラ
グメントを生成することができ、かくして重合が無い状
態での検出が可能となる。当業者であればわかるよう
に、PCR 増幅中に生成されたシグナルはこの重合非依存
性活性により増大されうる。
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性をもつ本発明の熱安
定性DNA ポリメラーゼは同様に、PCR プライマの1つが
標的配列のRNA コピーを作製するのに用いられるプロモ
ータをコードするような転写増幅系のごときその他の増
幅系においても有用である。同様にして、本発明は、全
て単一の温度でその後DNA コピーを作製するのに使用さ
れることになるRNA 転写物を作るのにさまざまな酵素を
用いる自己保持配列複製(3SR)系においても使用するこ
とができる。5′→3′エキソヌクレアーゼ活性をもつ
ポリメラーゼを適切なオリゴヌクレオチドと共にリガー
ゼ連鎖反応(LCR)システム内に取込むことにより、LCR
生成物を検出するのに本発明を利用することもできる。
損熱安定性DNA ポリメラーゼがPLCRにおいて役立つのと
ちょうど同じ様に、5′→3′エキソヌクレアーゼ活性
をもつその他の熱安定性DNA ポリメラーゼも異なる状況
下でPLCRにおいて役に立つ。このことは、PLCRにおける
下流プライマの5′尾部が標的DNA に対して非相補的で
ある場合にいえることである。このような非相補性は、
上流プライマの5′末端が通常標的DNA にアニーリング
することになるフォーク状構造をひき起こす。熱安定性
リガーゼはこのようなフォーク状構造に対して作用でき
ない。しかしながら、熱安定性DNA ポリメラーゼ内の
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性の存在は上流プライ
マのフォーク状5′尾部の切除をひき起し、かくしてリ
ガーゼが作用できるようにする。
性を有する熱安定性DNA ポリメラーゼを調製するのに効
果的であるものとして以上に記述されている同じプロセ
ス及び技術は、強化された5′→3′エキソヌクレアー
ゼ活性を有する熱安定性DNAポリメラーゼを調製するた
めにも同様に有効である。上述のように、これらの方法
は、部位特異的変異誘発、欠失変異誘発及び「ドメイン
・シャフリング」といった技術も含んでいる。
活性をもつ熱安定性DNA ポリメラーゼを調製する上で特
に有用なのは、上述の「ドメイン・シャフリング」技法
である。簡単に要約すると、この技術には、そのポリメ
ラーゼの非常に活発な5′→3′エキソヌクレアーゼ活
性をコードするものとして認められているポリメラーゼ
の特定のドメインの開裂及びその後このドメインをさら
に低いレベル又はゼロレベルの5′→3′エキソヌクレ
アーゼ活性をコードする第2の熱安定性DNA ポリメラー
ゼ遺伝子の適切な部域内へと移送することが含まれる。
望まれるドメインは、第2の熱安定性DNA ポリメラーゼ
の望ましくない特性をコードするドメインに置き換わる
ことができ、又第2の熱安定性DNA ポリメラーゼのヌク
レオチド配列に付加することもできる。
メラーゼコード配列がTaq DNA ポリメラーゼエコドン 2
89〜422 の代りに使用されている特定の「ドメインシャ
フリング」例が上に記されている。この置換は、Taq DN
A ポリメラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼドメイ
ン(コドン1〜289)、Tma DNA ポリメラーゼ3′→5′
エキソヌクレアーゼドメイン(コドン 291〜484)及びTa
q DNA ポリメラーゼのDNA ポリメラーゼドメイン(コド
ン 423〜832)を含む新規な熱安定性DNA ポリメラーゼを
生み出す。しかしながら、当業者であれば、強化された
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性のごときいくつかの
望まれる特徴をもつ熱安定性DNA ポリメラーゼを構築す
るためにその他の置換も行なうことができるということ
が認識できることだろう。
れているものであり、請求されている発明の範囲を制限
する意図は全く無いものである。これらの例において、
全ての百分率は、相反する規定のないかぎり、固体の場
合重量百分率であり、液体の場合体積百分率であり、全
ての温度は摂氏温度で示されている。
ゼドメインの無作為突然変異RCR 誘発によるTaq DNAポ
リメラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼ突然変異体
の調製 インサートの調製 PCR のための鋳型としてプラスミドpLSG12を用いた。こ
のプラスミドは、配列番号:1のTaq ポリメラーゼ遺伝
子ヌクレオチド 616〜621 がAAGCTTからAAGCTGに変えら
れたpLSG5 のHind IIIマイナスヴァージョンである。こ
の変化により、コードされるタンパク質配列を変更する
ことなくTaq ポリメラーゼ遺伝子内でHind III認識配列
が削除された。
GGACTACAACTGCCACACACC)(配列番号:21) 及びRA01(CGA
GGCGCGCCAGCCCCAGGAGATCTACCAGCTCCTTG)(配列番号:2
2) を用い鋳型としてpLSG12用いて、Taq ポリメラーゼ
遺伝子のATG 出発(コドン)を含む 384bpフラグメント
ならびにATG 出発コドンの下流のコード配列の追加の 3
31bpを増幅するため、PCR を行なった。以下の製剤及び
反応物を以下の量だけ用いて、 100μlのPCR を25サイ
クルにわたり行なった: プライマMK61(配列番号:21)50pmol; プライマRA01(配列番号:22)50pmol; 各dNTP50μM; トリス−HCl, pH8.3, 10mM; KCl 50mM; MgCl2 1.5mM; pLSG12. 75.6pg; Ampli Taq DNA ポリメラーゼ 2.5単位。
usサーモサイクラー内に入れ、以下のプロフィールを通
して作用させた。まず反応混合物を1分45秒にわたり最
高98℃まで上昇させ、25秒間98℃で保持した。反応混合
物を次に45秒にわたり55℃まで下降させ、20秒間この温
度に保った。最後に混合物を45秒にわたって最高72℃ま
で上昇させ、30秒間72℃に保った。最後の5分の延長
は、75℃にて起こった。次にPCR 生成物をクロロホルム
で抽出し、当該技術分野においては周知の技術を用いて
イソプロパノールで析出させた。2時間37℃で、 300ng
のPCR 生成物試料を20UのHind IIIで消化した(30μl
の反応中) 。この一連の消化は、クローニングのための
330bpのフラグメントを生み出した。
で 5.3μgのpLSG12を消化することによって、ベクタを
調製した。この消化の後で続けて12UのBss H IIを添加
し、50℃で2時間保温した。30℃で30分間CIAP(子牛の
腸内アルカリ性ホスファターゼ)特に0.04UのCIAPで処
理することにより、ベクターを脱リン酸した。次に反応
を停止させるためベクター調製物に対して 500mMのEGTA
を4μl添加し、45分間65℃で保温することによりホス
ファターゼを不活性化した。上述のホスファターゼ処理
されたベクタ 225ngを10ngのPCR 誘導されたインサート
と1:1のモル比で連結した。
で形質転換し、30℃でアンピシリン耐性形質転換体を選
択した。OD6000.7に至るまで30℃で一晩適切なコロニー
を増殖させた。PLベクタを含む細胞を37℃で4時間、9
時間又は20時間、振とう水浴内で保温し、調製物を音波
処理し、 0.2Mの硫酸アンモニウムが存在する中で75℃
で熱処理した。最後に、ポリメラーゼ活性及び5′→
3′エキソヌクレアーゼ活性について抽出物を検定し
た。
を利用して5′→3′エキソヌクレアーゼ活性を数量化
した。具体的に言うと、ガンマー〔32P〕ATP(3000C:
1mmol)及びT4ポリヌクレオチドキナーゼを用いて
5′末端において、合成3′リン酸化オリゴヌクレオチ
ドプローブ(ポリメラーゼ延長を排除するためリン酸化
されたもの)BW33(GATCGCTGCGCGTAACCACCACACCCGCCGCGC
P)(配列番号:13) (100pmol) を32P標識した。反応混
合物をフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコー
ルで抽出しその後続けてエタノール沈澱させた。32P標
識したオリゴヌクレオチドプローブを 100μlのTE緩衝
液内に再溶解させ、Sephadex G-50 スピンカラム上での
ゲルろ過クロマトグラフィにより、取込まれなかったAT
P を除去した。
及び3mMのMgCl2 を含む 100μlの反応において5pmol
の合成オリゴヌクレオチドプライマBW37(GCGCTAGGGCGCT
GGCAAGTGTAGCGGTCA)(配列番号:14)の存在下で、5pm
olの32p標識されたBW33プローブを、5pmolの一本鎖M1
3mp10W DNAにアニーリングさせた。アニーリング混合物
を5分間95℃まで加熱し、10分にわたって70℃まで冷却
し、さらに10分間70℃で保温し、次に30分にわたりPerk
in-Elmer Cetus DNAサーマルサイクラーの中で25℃にな
るまで冷却した。10μlのアニーリング混合物を含むエ
キソヌクレアーゼ反応物を1分間70℃で予備保温した。
予備保温反応物に対し 2.5μlの体積で本発明の熱安定
性DNA ポリメラーゼ調製物(約 0.3Uの酵素活性)を加
え、反応混合物を70℃で保温した。
取り出し、60mMのEDTAを1μl付加することによって停
止させた。反応生成物をホモクロマトグラフィによって
分析し、エキソヌクレアーゼ活性をオートラジオグラフ
ィに従って数量化した。Polygram CEL300DEAE セルロー
ス薄層クロマトグラフィ板上で7Mの尿素内に2%の一
部分加水分解された酵母菌RNA を含むホモクロマトグラ
フィ混合液の中でクロマトグラフィを行なった。5′→
3′エキソヌクレアーゼ活性の存在は小さい32P標識さ
れたオリゴマの生成をひき起こし、このオリゴマはTLC
板を上へと移動し、原点に残った分解していないプロー
ブからオートラジオグラム上で容易に区別された。
リメラーゼ活性を有していたが、5′→3′エキソヌク
レアーゼ活性はほとんど検出不可能であった。これは、
天然Taq DNA ポリメラーゼの中に存在するものに比べ、
5′→3′エキソヌクレアーゼ活性について1000分の1
以上の減少に相当した。このクローンを次に配列決定
し、G(137)がDNA 配列内でAに変異していることがわか
った。この変異は、Taq DNA ポリメラーゼのアミノ酸配
列においてGly(46) からAsp への変異をひき起こし、か
くして著しく低下した5′→3′エキソヌクレアーゼ活
性をもつ本発明の熱安定性DNA ポリメラーゼをもたらし
た。回収されたタンパク質は、1990年5月15日付出願の
米国特許出願第 523,394号(引用により本明細書に組み
入れる)の中で教示されているTaq DNA ポリメラーゼプ
ロトコールに従って純化させた。
544 アミノ酸形態の構成 1990年5月15日に提出された米国特許第 523,394号の例
9に示されているように、天然Taq ポリメラーゼの精製
中に、70℃でdNTPの鋳型依存型組込みを触媒する変更形
態のTaq ポリメラーゼが得られた。この変更形態のTaq
ポリメラーゼは、免疫学的に言うと、精製された天然Ta
q ポリメラーゼのおよそ90kdの形態と関係あるものであ
ったが、分子量はそれよりも低いものであった。SDS-PA
GE電気泳動に従ったBSA 及びオバルブミンとの関係にお
ける移動度に基づくと、この形態の見かけの分子量は約
61kdである。
ンブロット分析法或いは又SDS-PAGEゲル電気泳動法に従
った原位置DNA ポリメラーゼ活性測定(Spanos. A., 及
びHubscher, U.(1983年)Meth. Enz. 91 : 263-277)に
よって決定されるようにテルムス・アクアチクス (Ther
mus aquaticus)細胞の入念に調製された粗抽出液の中に
は存在しない。この形態は、試料の取り扱いの間に生じ
うるタンパク質分解の人工産物であると思われる。この
比較的低い分子量の形態は、均質になるまで精製され、
ABI 自動気相シーケンサ上でN末端配列決定が行われ
た。得られたN末端配列をTaq ポリメラーゼ遺伝子から
予想されるアミノ酸配列(配列番号:1)と比較する
と、この比較的短かい形態がGlu (289) とSer(290)の間
のタンパク質分解による開裂の結果として生じたもので
あることがわかる。
ラーゼ遺伝子のさら末端が切除された形態を得るために
は、一次翻訳産生プラスミドpFC54 ・t 、pSYC1578及び
相補的合成オリゴヌクレオチドDG29(5′−AGCTTATGTC
TCCAAAAGCT)(配列番号:23)及びDG30(5′−AGCTTTTGG
AGACATA)(配列番号:24) を用いた。Hind III及び BamH
I を用いてプラスミドpFC54 ・t の完全消化を行っ
た。プラスミドpSYC1578をBst XIで消化し(配列番号:
1のヌクレオチド 872〜883 において)、4種類のdNTP
の全ての存在下で大腸菌(E. coli)DNA ポリメラーゼKl
enowフラグメントで処理することによりヌクレオチド
3′粘着末端を除去し、そしてTaq ポリメラーゼ配列内
にLeu294をコードするCTG 末端の2重鎖鈍端を生成せし
めた(Taqポリメラーゼ配列番号:1ヌクレオチド880-88
2 を参照)。
い、アガロースゲル電気泳動法と電気溶出法によってお
よそ 1.6kbのBst XI(修復されたもの)/Bgl II Taq DNA
フラグメントを精製した。pFC54.t プラスミド消化物
(0.1pmole) をTaq ポリメラーゼ遺伝子フラグメント
(0.3pmole) 及びアニーリングされた非リン酸化DG29/D
G302重鎖アダプタ(0.5pmole)と30μg/ml、15℃で一
晩、粘着性リガーゼ条件の下で連結した。DNA を1mlあ
たり約10マイクログラムまで希釈させ、平滑末端条件下
で連結を続行した。連結されたDNA 試料をXba Iで消化
し、あらゆるIL-2ミューテインコード連結生成物を線状
化(不活性化)した。大腸菌(E.coli) K12 菌株DG116
をアンピシリン耐性へと形質転換するため、80ナノグラ
ムの連結され消化されたDNA を使用した。
38bp+3,029bp), Apa I(7,167bp)及びHind III/Pst
I(3,400bp+3,029bp +738bp)で予想された消化生成物
を生成するおよそ7.17Kbのプラスミドの存在について、
Amp R 候補をスクリーニングした。候補プラスミドを宿
す大腸菌 (E.coli) コロニーを、約61kdのTaq ポリメラ
ーゼ関連ポリペプチドの温度誘導性合成について、シン
グロコロニー免疫ブロット法によってスクリーニングし
た。さらに、5′λPL プロモータ:Taq DNA連結部及
び3′Taq DNA : BT cry PPE 連結部において、候補プ
ラスミドをDNA配列決定に付した。意図されたDNA 配列
をコードし温度誘導可能な61kdのTaq ポリメラーゼ関連
ポリペプチドの合成を誘導するプラスミドの1つを、pL
SG68と称した。
示され以下の例3に記されているように増殖させた。61
kDa のTaq PolIは、41℃での熱誘導の時点で分解しな
いように思われる。41℃で21時間の後、pLSG8 を宿す培
養物からの熱処理された粗抽出液は、粗抽出液タンパク
質1mgにつき 12310単位の熱安定性DNAポリメラーゼ活
性を有し、これは未誘発培養物に比べ24倍の増大に当た
る。21時間、37℃で誘導されたpLSG8 培養物からの熱処
理された抽出液は、粗抽出液タンパク質1mgあたり9503
単位の活性を有していた。
q Pol Iの蓄積レベルにおいて9倍の増加が見られ、41
℃では5時間と21時間の誘発の間でほぼ4倍の増大が見
られた。同じ全タンパク質及び熱処理された抽出物をSD
S-PAGEによって分析した。ゲルの各レーンに対して20μ
gの粗抽出液タンパク質又は20μgの粗抽出液タンパク
質からの熱処理された粗抽出液を適用した。17℃及び41
℃の21時間誘導された全タンパク質レーンの両方に容易
に見られる主要バンドは、その熱処理されたものと等し
いほどに強いものである。37℃及び41℃の21時間試料か
ら得られた20μgの全タンパク質より熱処理された粗抽
出液は、それぞれ熱安定性DNA ポリメラーゼ活性を 186
単位及び 243単位含んでいる。
ゼの有用性を見極めるため、pLSG8の誘導された培養物
からの熱処理された粗抽出液を用いてPCR 検定を行なっ
た。PCR における全長Taq PolIの供給源として、pLSG
5 の誘導された培養からの熱処理された粗抽出液を用い
た。末端切除酵素4単位及び2単位を使用した反応にお
いてPCR 生成物が観察された。全長酵素反応物のいずれ
におけるよりもこれらのPCR においてより多くの生成物
が存在していた。さらに、非特異的なより分子量の高い
生成物は全く見えなかった。
の精製は、幾分かの修正は加えたが1990年5月15日付の
米国特許第 523,394号の例1におけるように全長Taq P
olIの生成と同様に推移した。誘導されたpLSG8/DG116
細胞(15.6g)を、1990年5月15日付米国特許第 523,3
94号及び以下の例3で記されているように均質化し溶菌
させた。分画Iは、1.87gのタンパク質及び 1,047×10
6 単位の活性を含んでいた。 0.2Mの硫酸アンモニウム
の上澄みとして得られた分画IIは、74ml中1.84gのタン
パク質及び1.28×106 単位の活性を含んでいた。
りとPolymin P(pH7.5)を添加した。遠心分離の後、上
澄み、分画III は 155mgのタンパク質と1.48×106 単位
の活性を含んでいた。分画III を10ml/cm2 /時で1.15
× 3.1cm(3.2ml)のフェニルセファロースカラム上に負
荷した。適用された活性の全てがカラム上に保持されて
いた。カラムをまず15mlの平衡緩衝液で洗浄し、次にTE
中5ml(1.5カラム体積) の0.1MKCl で洗浄した。20%の
エチレングリコールを含むTE中で2Mの尿素でポリメラ
ーゼ活性を溶出させた。ポリメラーゼ活性を伴う分画
(各々0.5 ml) をプールし(8.5ml)、 0.1MのKCl を含
むヘパリンセファロース緩衝液中で透析した。透析した
材料、分画IV(12.5ml) は、5.63mgのタンパク質と1.29
×106 単位の活性を含んでいた。
のベッド体積のヘパリンセファロースカラム上に負荷し
た。カラムを6mlの同じ緩衝液(A280 、ベースライン
まで)で洗浄し、同じ緩衝液中15mlの直線0 .1〜0.5 M
のKCl 勾配で溶出した。0.16Mと0.27Mの間のKCl によ
り溶出する分画(0.15ml)をSDS-PAGEで分析した。約47
kDa の少量の(<1%)汚染タンパク質が61kDaのTaq
PolIと同時精製された。 0.165Mと 0.255Mの間のKCl
で溶出する分画をプールし、2.5 Xの保存緩衝液中でC
entricon30 膜上でダイアフィルトレーションした。分
画Vは 2.8mgのタンパク質及び 1.033×106 単位の61kD
a Taq PolIを含んでいた。
プライマ、200 μMずつのNTP, 10mM のトリス−Cl, pH
8.3, 3mMのMgCl2, 10mM のKCl 及び 3.5単位の61kDa Ta
q PolIを含むPCR 反応(50μl)を行なった。比較と
して、2mMのMgCl2 及び50mMのKCl の置換を伴って上述
のように全長Taq PolI1.25単位を用いてPCR 反応を行
なった。熱循環条件は、95℃で1分、60℃で1分を23サ
イクル、そして最後の5分の延長時間は75℃であった。
一回の反応あたりのDNA の量をHoechst 螢光染色素検定
法で数量化した。全長Taq PolI(1.4×105 倍の増幅)
の場合の0.70μgのDNA と比べて61kDa のTaq PolI
(2.2×105 倍増幅)の場合1.11μgの生成物が得られ
た。
PolI及び61kDa TaqPolIの定常状態熱不活性化を行な
った。94kDa のTaq PolIは97.5℃で約9分の見かけの
半減期を有し、一方61kDa のTaq PolIの半減期は、約
21分であった。61kDa のTaq PolIの熱不活性化は、0
〜50mMの範囲にわたりKCl 濃度によって影響されなかっ
た。プラスミドpFC85a〜2.68kbのHind III−Asp 718 フ
ラグメント内に含まれたさらにもう1つの末端切除Taq
ポリメラーゼ遺伝子を、ATG 開始コドンに対し、Taq po
l 遺伝子をコードするアミノ末端HindIII 制限部位を作
動的に連鎖させることによって例えばプラスミド PP L
N RBS ATG を用いて発現させることができる。発現時点
でこの融合生成物は〜70,000−72,000ダルトンの末端切
除ポリメラーゼを生成する。
pFC85 を消化させ、dATP及びdGTPの存在下でKlenowフラ
グメントで処理することによって作ることができる。得
られるフラグメントは、一本鎖拡張を全て除去するため
S1ヌクレアーゼでさらに処理され、生じたDNA はAsp
718 で消化され、4つのdNTP全てが存在する中でKlenow
フラグメントで処理される。回収されたフラグメント
は、Sac Iで消化されATG 平滑末端を構成するべくdGTP
の存在下でKlenowフラグメントで処理された脱リン酸さ
れたプラスミド PP L N RBS ATG に対してT4DNA リガ
ーゼを用いて連結されうる。この連結混合物は次に大腸
菌(E. coli)DG116 を形質転換するために用いることが
でき、形質転換体はTaq ポリメラーゼの生産のためにス
クリーニングされる。発現は、ウェスタン免疫ブロット
分析及び活性分析によって確認することができる。
ーゼ欠損Tma ポリメラーゼ(MET283)の構成、発現及び
精製、 天然Tma DNA ポリメラーゼのアミノ酸 1-283が欠けてい
る5′→3′エキソヌクレアーゼ欠損Tma DNA ポリメラ
ーゼを発現させるために、以下の段階を行なった。プラ
スミドpTma12-1をBsp H I(ヌクレオチド位置848)及び
Hind III(ヌクレオチド位置2629)で消化した。アガロ
ースゲル精製により1781塩基対フラグメントを分離し
た。DNA からアガロースを分離するために、望ましいフ
ラグメントを含むゲル切片を、Costar spinex フィルタ
ユニット内で−20℃で凍結させた。室温で解凍した後、
マイクロ遠心分離器内でユニットを回転させた。DNA を
含むろ液をSpeed Vac 濃縮器の中で濃縮し、DNA をエタ
ノール沈澱した。
nd IIIで消化したプラスミドpTma12-1にクローニングし
た。Nco I消化が、BspHIでの消化と同じ粘着末端配列
を残すので、前記1781塩基対フラグメントはNco I及び
Hind IIIでの消化によってプラスミドpTma12-1から切り
出された全長フラグメントと同じ粘着末端を有する。消
化されたプラスミドと分離されたフラグメントとの連結
はフラグメントスイッチをひき起こし、pTma14と呼称さ
れたプラスミドを作製するのに用いられた。類似の方法
で、同じ分離されたフラグメントをpTma13にクローニン
グすることによりプラスミドpTma15を構成した。pTma14
の場合と同様に、pTma15は、天然Tma DNA ポリメラーゼ
のアミノ酸1から 283が欠如したポリメラーゼの発現を
駆動する:未変性コード配列の位置 284でメチオニンコ
ドンにおいて翻訳が開始する。
共高いレベルで、約70kDa の分子量の5′→3′エキソ
ヌクレアーゼ活性の無い生物学的に活性な熱安定性DNA
ポリメラーゼを発現した;プラスミドpTma15は、pTma14
より高いレベルでポリメラーゼを発現した。3′→5′
エキソヌクレアーゼ活性にとってきわめて重要である3
つのドメイン全てにおけるアミノ酸配列モチーフの保
存、エキソヌクレアーゼ活性にとってきわめて重要な第
1のドメインに至るまでのアミノ末端からの距離、及び
発現されたタンパク質の長さといった大腸菌(E. col
i)Pol IのKlenowフラグメントとの類似性に基づく
と、Tma DNA ポリメラーゼの短縮形態(MET284)は、
3′→5′のエキソヌクレアーゼ又はプルーフリーディ
ング活性を示すが5′→3′エキソヌクレアーゼ活性が
欠如している。初期SDS 活性ゲル検定及び3′→5′エ
キソヌクレアーゼ活性についての溶液検定は、プラスミ
ドpTma15を宿す大腸菌(E. coli)宿主細胞によって発
現されたポリメラーゼのプルーフリーディング活性のレ
ベルの低下を示唆する。
ミドpTma15を含む大腸菌(E. coli)菌株DG116 から精
製した。10Lの発酵のための種母フラスコには、トリプ
トン(20g/l) 、酵母菌抽出物(10g/l) 、NaCl
(10g/l)、グルコース(10g/l)、アンピシリン
(50g/l)、チアミン(10g/l)が含まれた。種母
フラスコには、寒天平板からのコロニーを接種した(凍
結したグリセロール培養を使用することもできる)。種
母フラスコを0.5 O.D.〜2.0 O.D.(A680)まで30℃で増
殖させた。発酵槽内に接種された種母培養の量は、細菌
濃度が 0.5mgの乾燥重量/リットルとなるように計算さ
れる。
10mMの(NH4)2SO4, 4mMのクエン酸ナトリウム、 0.4mM
のFeCl3, 0.04mM のZnCl2, 0.03mM のCoCl2, 0.03mM の
CuCl 2 及び0.03mMのH3BO3 を含んでいた。以下のような
無菌成分を付加した:4mMのMgSO4, 20g/lのグルコ
ース、20mg/lのチアミン及び50mg/lのアンピシリ
ン。pHはNaOHで 6.8に調整され、添加したNH4OH により
発酵中制御された。NH4OH 添加に関連付けることによっ
てグルコースを連続的に添加した。消泡剤として必要に
応じてプロピレングリコールを付加することにより、発
泡を制御した。溶存酵素濃度は40%に維持した。
養を30℃で 0.5〜1.0 ×1010細胞/mlの細胞密度(15の
光学密度〔A680 〕)まで増殖させた。増殖温度はMET2
84 Tma DNAポリメラーゼの合成を誘導するため38℃まで
移行させた。温度の移行はpTma15プラスミドのコピー数
を増大させ、同時に、宿主内の欠損プロファージ溶原に
よりコードされた温度感受性cI抑制因子の不活性化を通
して変更されたTma DNA ポリメラーゼ遺伝子の転写を制
御するラムダPL プロモータを抑制除去する。細胞は6
時間37(A680)の光学密度まで増殖させ、遠心分離によ
って収獲した。細胞マス(ca. 95g/l)を、50mMトリ
ス−Cl,pH7.6, 20mM のEDTA及び20%(w/v)のグリ
セロールを含む緩衝液の等量の中に再懸濁させた。懸濁
液をゆっくりと液体窒素中に滴下させ、「ビーズ」すな
わち小さいペレットとして懸濁液を凍結させた。凍結細
胞を−70℃で保存した。
含む) に対し、 100mlの1×TE(50mMのトリス−Cl,pH
7.5, 10mM のEDTA)及び 0.3mMまでのDTT, 2.4mMまでの
PMSF, 1μg/mlまでのロイペプチン及び 0.2mMまでの
TLCK(プロテアーゼインヒビター)を添加した。試料を
氷上で解凍し、低速でブレンダー内で均質に再懸濁させ
た。20000 psi でAmincoフレンチプレスのセル内で、細
胞懸濁液を溶菌させた。粘度を減少させるため、溶菌し
た細胞試料を、各々50%の負荷率、70%の出力で3分間
4回音波処理した。1mMのDTT, 2.4mMのPMSF, 1μg/
mlのロイペプチン及び 0.2mMのTLCKを含む1×TEを用い
て 550mlになるまで音波処理物を調整した(分画I)。
後、沸とうしている水浴の中で粗溶菌液を急速に75℃に
し、15分間75℃の水浴へ移送して大腸菌(E. coli)宿
主タンパク質を変性し不活性化した。熱処理された試料
を、急速に0℃まで冷やし20分間氷上で保持した。沈降
したタンパク質及び細胞膜を5℃で30分間20,000XGでの
遠心分離により除去し、上澄み(分画II)を保存した。
熱処理された上澄み(分画II)を、大部分のDNA 及びRN
A を除去すべくポリエチレンイミン(PEI)で処理した。
急速に攪拌しながら、0℃で 437mlの分画IIにPolymin
P (10%〔w/v〕34.96ml, pH7.5) をゆっくりと添加
した。0℃で30分間の後、30分間20,000×Gで試料を遠
心分離した。
ンモニウム、10mMのEDTA及び1mMのDTT 内で平衡化され
た 100mlのフェニルセファロースカラム(3.2×12.5cm)
に対し80ml/時で上澄み(分画III )を適用した。同じ
緩衝液約 200mlで(A280 、ベースラインまで)でカラ
ムを洗浄し次に 150mlの50mMトリス−Cl, pH7.5, 100m
M のKCl, 10mM のEDTA及び1mMのDTT で洗浄した。次
に、50mMのトリス−Cl,pH7.5, 2Mの尿素,20%(w/
v)のエチレングリコール、10mMのEDTA、及び1mMのDT
T を含む緩衝液でカラムからMET284 Tma DNA ポリメラ
ーゼを溶出し、DNA ポリメラーゼ活性を含む分画をプー
ルした(分画IV) 。
1mMのDTT 中で50mMのKCl と同等の伝導率に分画IVを調
整した。同じ緩衝液中で平衡化された15mlのヘパリン・
セファロースカラムに対して(9ml/時で)試料を適用
した。カラムを約14ml/時(3.5カラム体積) で同じ緩衝
液で洗浄し、同じ緩衝液中で 150mlの0.05〜 0.5MのKC
l 勾配で溶出した。DNA ポリメラーゼ活性は、0.11M〜
0.22Mの間のKCl で溶出した。pTma15でコードされた変
形Tma DNA ポリメラーゼを含む分画をプールし、濃縮
し、 2.5×貯蔵緩衝液(50mMのトリス−Cl,pH8.0, 250
mMのKCl, 0.25mMのEDTA, 2.5mM のDTT 及び 0.5%のTwe
en 20) に対しダイアフィルトレーションし、その後 1.
5体積の無菌80%(w/v)グリセロールと混合し、−2
0℃で保存した。
出されたDNA ポリメラーゼ又はフェニールセファロース
溶出されたDNA ポリメラーゼを透析するか又は50mMトリ
ス−Cl, pH7.5, 1mMのDTT, 1mMのEDTA及び 0.2%のTwee
n 20中50mMのKCl と同等の伝導率に調整し、同じ緩衝液
中で平衡化されたアフィゲルブルーカラムに適用する
(1mgのタンパク質/1mlの樹脂)ことができる。カラ
ムを、同じ緩衝液3〜5カラム体積で洗浄し、同じ緩衝
液中10カラム体積のKCl 勾配(0.05M〜 0.8M)で溶出
した。DNA ポリメラーゼ活性を含む分画(0.25Mから
0.4MまでのKCl で溶出する)をプールし、濃縮し、ダ
イアフィルトレーションし、上述のように保存した。
を比較した。97.5℃で天然Tma DNAポリメラーゼの半減
期は、天然又は組換え型Taq DNA (すなわちAmpli Taq)
DNAポリメラーゼの半減期の2倍以上である。驚くべき
ことに、MET284 Tma DNA ポリメラーゼの97.5℃での半
減期は、天然Tma DNA ポリメラーゼの半減期より、 2.5
〜3倍長い。10mMのトリス−Cl, pH8.3 及び 1.5mMのMg
Cl2(Taq 又は天然Tma DNAポリメラーゼについて)又は
3mMのMgCl2(MET284 Tma DNA ポリメラーゼについ
て)、50mMのKCl(Taq 、天然Tma 及びMET284 Tma DNA
ポリメラーゼについて)又はKCl無し(MET284 Tma DNA
ポリメラーゼについて)、各々 0.5μMのプライマーPC
R01 及びPCR02, 1ngのラムダ鋳型DNA 、各々 200μMの
dNTP(dCTPを除く)及び各々4単位の酵素を含むPCR 管
を、0〜60分間、大型水浴内で97.5℃で保温した。時間
の経過につれて、試料をひき出し、0℃で保存し、残留
活性について5μlを標準活性検定において10分間75℃
で検定した。
〜22分の半減期を有していたのに対して、Taq DNA ポリ
メラーゼは、97.5℃で約10分の半減期を有していた。驚
くべきことに、Tma DNA ポリメラーゼのMET284形態は、
Taq 又は天然Tma DNAポリメラーゼのいずれよりも著し
く長い半減期(50〜55分)を有していた。MET284 Tma
DNA ポリメラーゼの改良された耐熱性は、PCR 特に、標
的及びPCR 生成物の配列の完全な変性のために必要とさ
れる鎖分離温度が酵素の不活性化を導くためにG+Cの
豊富な標的を増幅するのが困難である場合に、応用され
る。
00μMずつのdNTP, 0.5ng のバクテリオファージラムダ
DNA, 0.5μMのプライマPCR01,4単位のMET284 Tma DN
A ポリメラーゼ及び0.5 μMのプライマPCR02 又はPL10
を50μl含むPCR 管を、1分間96℃の変性温度及び2分
間60℃のアニーリング−延長温度を用いて25サイクル循
環させた。ラムダDNA 鋳型、デオキシヌクレオチド貯蔵
溶液及びプライマPCR01 及びPCR02 は、PECI Gene Amp
キットの一部を成していた。プライマPL10は次の配列を
有している:5′−GGCGTACCTTTGTCTCACGGGCAAC-3′
(配列番号:25)。又これはバクテリオファージラムダ
ヌクレオチド8106−8130に対し相補的である。
500bp生成物を増幅する。プライマ対PCR01 及びPL10は
ラムダから1kb生成物を増幅する。それぞれのプライマ
組での増幅の後、5μlのアリコートをアガロースゲル
電気泳動に付し、臭化エチジウム染色で特定の意図され
た生成物バンドを視覚化した。両方のプライマ組で豊富
なレベルの生成物が生成され、MET284 Tma DNA ポリメ
ラーゼが意図された標的配列をうまく増幅したことが示
された。
発現 MET 140 での翻訳を開始するTma DNA ポリメラーゼの
5′→3′エキソヌクレアーゼ欠損形態を発現するた
め、アミノ酸1から 139に相当するコード領域を発現ベ
クターから欠失させた。このような欠失を構成するため
のプロトコルは、例2及び3に記述されている構成に類
似している:すなわち、短縮された遺伝子フラグメント
を切り出し、次に全長フラグメントが切除されたベクタ
ー内にこれを再挿入する。しかしながら、短縮されたフ
ラグメントは、制限消化物から精製するのではなくむし
ろPCR 増幅生成物として得ることができる。この方法論
は、新しい上流制限部位(又はその他の配列)が有用な
場合にこれを取り込むことができる。
域を欠失させるために、PCR を用いてpTma12-1及びpTma
13内にSph I 部位を導入した。Tma DNA ポリメラーゼ配
列番号:3(FL63)のヌクレオチド409-436 に対応する順
方向プライマを、位置 140のメチオニンコドンのちょう
ど上流でSph I 部位に導入するよう設計した。Tma DNA
ポリメラーゼ配列番号:3(FL69)のヌクレオチド608-63
4 の相補体に一致する逆プライマは、位置 621でXba I
部位を含むように選択された。Sma I で 線状化された
プラスミドpTma12-1をPCR 鋳型として用い、約225bp の
PCR 生成物を生成せしめた。
中でプロテイナーゼ K50μg/mlに0.5%のSDS 及び5m
MのEDTAを加えたもので処理した。37℃で30分間保温し
た後、プロテイナーゼ Kを10分間68℃で熱不活性化し
た。この手順は、次の制限消化を抑制する可能性のある
生成物に結合されたあらゆるTaq ポリメラーゼを除去し
た。緩衝液はTE緩衝液に変えられ、余分なPCR プライマ
はCentricon 100 マイクロ濃縮器で除去された。
し、次にSph I開裂末端で平滑末端を形成すべくKlenow
で処理し、最後にXba Iで消化した。得られたフラグメ
ントを、Nco Iで消化されたプラスミドpTma13 (pTma12
-1でもよかろう)に連結させ、Klenowで修復し、次にXb
a Iで消化した。連結は、Nco I部位(コード配列の第
1のメチオニンコドン)及び導入されたSph I部位(位
置 140のメチオニンコドンの上流) に続く領域が欠失さ
れた状態で、フレーム内コード配列を生成した。得られ
た発現ベクターはpTma16と呼称された。この例で使用さ
れるプライマは以下にそして配列表の節で示される。
RBS の除去 位置 140のメチオニンコドンの上流のリボソーム結合部
位(RBS)を除去することによって、Tma DNA ポリメラー
ゼのMET140形態の発現の低減を達成することができる。
RBS は、アミノ酸配列を変えることなくオリゴヌクレオ
チド部位特異的変異誘発を介して除去された。遺伝子コ
ードの縮重性を利用して、核酸配列を変えるべくコドン
の第3の位置に変化をもたらすことができ、かくしてコ
ードされたタンパク質のアミノ酸配列を変えることなく
RBS を除去することができる。
(FL64)を合成し、リン酸化した。Stratagen から市販
されているヘルパーファージR408と同時感染させること
によって、一本鎖のpTma09(Nco I部位を有する全長ク
ローン)を調製した。一本鎖pTma09とpBS13+のPvu II消
化物からの大きなフラグメントの「ギャップを有する2
重鎖」を、まず2つのプラスミドを混合し、2分間沸と
うするまで加熱し、5分間65℃まで冷却することによっ
て形成した。次に、リン酸化したプライマを混合し2分
間80℃まで加熱し、その後ゆっくりと室温まで冷却する
ことにより「ギャップを有する2重鎖」とアニーリング
させた。Klenowでの延長により残留するギャップをフィ
ルインし、フラグメントをT4DNA リガーゼで連結し
た。これらの反応は両方共、30分間37℃で標準塩中 200
μMずつのdNTPと40μMのATP の中で行なわれた。
ースフィルタ上の平板形質転換によってDG101 宿主細胞
へと形質転換させた。重複フィルタを作り、正しいプラ
スミドの存在をγ32P−リン酸化プローブ(FL65)で調
査することによって検出した。得られたベクタは、pTma
19と呼称された。pTma19からのRBS マイナス部分は、Nc
o I/Xba Iフラグメントスイッチを介してpTma12-1へ
とクローニングした。
化し、上述の例3のようにゲル電気泳動により 620bpフ
ラグメントを精製した。プラスミドpTma12-1をNco I,
XbaI、及びXcm Iで消化した。Xcm I開裂は、「粘
着」末端を連結するのに適した条件下(希釈リガーゼ及
び40μMのATP)で行なわれるその後の連結段階を目的と
して、RBS+フラグメントを不活性化させる。最終的に、
連結生成物は、発現のためDG116 宿主細胞に形質転換さ
れ、pTma19-RBSと呼称される。この例で用いられるオリ
ゴヌクレオチド配列は、以下にそして配列表の節で列挙
される。
T-ASP21 及びMET-GLU74 の発現 Tma DNA ポリメラーゼ遺伝子コード配列の位置21におい
てアスパラギン酸コドンで翻訳開始を行なうために、こ
のコドンの前にメチオニンコドンを導入して、最初のNc
o I部位からこの導入されたメチオニンコドンまでの領
域を欠失させる。例4と同様に、欠失法には、 570塩基
対生成物を生成するためNco I部位とメチオニンコドン
を取り込むよう設計された上流プライマ(FL66)及び上
述の同じ下流プライマ(FL69)を用いるPCR が含まれ
た。
衝液を除去するためCentricon-100 マイクロ濃縮器で濃
縮した。生成物をSpeed Vac 濃縮器で濃縮し、次に消化
混合物中に再懸濁した。増幅生成物をNco IV及びXba I
で消化した。同様にして、pTma12-1, pTma13、又はpTma
19-RBSを同じ2つの制限酵素で消化した。消化し増幅さ
れたフラグメントを消化された発現ベクタに連結した。
得られた構成体は、天然Tma コード配列の出発コドンの
上流のNco I部位から天然Tmaコード配列の位置21にお
いてアスパラギン酸コドンの上流に導入された新しいメ
チオニンコドンまでの欠失を有している。
Tma コード配列の位置74におけるグルタミン酸コドンで
始まるような形で、欠失変異体を作製した。上流プライ
マ(FL67)はメチオニンコドンとNco I部位をGlu74 の
前に導入するように設計される。使用された下流プライ
マ及びクローニングプロトコルは、MET-ASP21 構成体に
ついて上述した通りである。この例で用いられた上流プ
ライマ配列は、以下にそして配列表の節に列挙する。
ポリメラーゼのミューテイン形態をTaf ポリメラーゼ遺
伝子の5′末端に欠失を導入することによって構成し
た。以下のプロトコルを用いて279 及び 417の両方の塩
基対欠失を作った;すなわち、望まれるフラグメントを
切除するため制限酵素で発現プラスミドを消化し、平滑
末端を生成するべくフラグメント末端をKlenow及び4つ
のdNTP全てを用いて修復し、望まれる欠失を伴う新しい
円形プラスミドを生成するべく生成物を連結した。93キ
ロダルトンのTaf ポリメラーゼの5′→3′エキソヌク
レアーゼ欠損形態を発現するため、アミノ酸2-93を含む
279bp欠失を生成させた。88キロダルトンのTaf ポリメ
ラーゼの5′→3′エキソヌクレアーゼ欠損形態を発現
するためには、アミノ酸2-139 を含む 417bp欠失を生成
させた。
ためには、Nco I及びNde IでpTaf03を消化し、末端を
Klenow処理により修復した。消化され修復されたプラス
ミドを5μg/mlまで希釈し、平滑末端条件下で連結し
た。希釈したプラスミド濃度は、分子間連結に有利に作
用する。連結されたプラスミドをDG116 に形質転換し
た。ミニ−スクリーンDNA 調製物を制限分析に付し、適
切なプラスミドをDNA 配列分析によって確認した。pTaf
03からセグメントを欠失させることにより生み出され
た、得た発現ベクターはpTaf09と呼称された。pTaf03か
ら作製された類似のベクターはpTaf10と呼称された。コ
ドン2-139 が欠失した発現ベクターも作製した。最初の
制限消化がNco I及びBgl IIで行なわれるという点を除
き、同じプロトコルを用いた。pTaf03から作製された発
現ベクタはpTaf11と呼称され、pTaf05から作製された発
現ベクタはpTaf12と呼称された。
熱安定性DNA の誘導と発現 アミノ酸 292から 834までを含むテルムス (Thermus)ス
ペーシスZ05のポリメラーゼ テルムス(Thermus)スペーシスZ05からの5′→3′エ
キソヌクレアーゼ欠損熱安定性DNA ポリメラーゼをコー
ドするDNA フラグメントを得るために、アミノ酸 292か
ら 834を含むDNA ポリメラーゼ遺伝子の一部分を、10mM
のトリス−HClpH8.3, 50mM のKCl を含み 100μlの鉱
油が上に被さった80μlの溶液: 50pmolesのTZA292 50pmolesのTZR01 10ngのテルムス(Thermus)スペーシスZ05ゲノムDNA 2.5 単位のAmpli Taq DNA ポリメラーゼ 各々50μMのdATP, dGTP, dCTP, dTTP 中で順方向プライマTZAA292 及び逆方向プライマTZR01
を伴うPCR において選択的に増幅させた。反応は、80℃
の予熱されたサイクラー内に管を入れた後 7.5mMのMgCl
2 を含む20μlを添加することによって開始された。
p 718 で完全に消化し、5分間98℃で変性させ、0℃ま
で急速に冷却した。試料を、以下のプロフィールに従っ
てPerkin-Elmer Cetusサーマルサイクラの中で循環させ
た: 96℃までステップ循環させ、20秒間保持する。 55℃までステップ循環させ、30秒間保持する。 30秒にわたり72℃まで上昇させ1分間保持する。 このプロフィルを3サイクル反復する。 96℃までステップ循環させ、20秒間保持する。 65℃までステップ循環させ、2分間保持する。 プロフィルを25サイクル反復する。 最後のサイクルの後、5分間保持する。
1.65kbのPCR 生成物を精製し、フェノール−クロロホル
ム抽出とエタノール沈澱の後、回収した。精製された生
成物を、制限エンドヌクレアーゼNde I及びBgl IIで消
化し、Nde I /BamHI消化され脱リン酸されたプラスミ
ドベクターpDG164と連結させる(1989年12月22日付の米
国特許第455, 967 号、例6B;引用によりこの明細書
に組み入れる)。大腸菌(E. coli)菌株DG116 のアン
ピシリン耐性形質転換体を30℃で選択し、望ましい組換
え型プラスミドについてスクリーニングした。プラスミ
ドpZ05A292は、例2のPLSG8 でコードされたタンパク質
と類似した、 544アミノ酸、5′→3′エキソヌクレア
ーゼ欠損テルムス(Thermus)スペーシスZ05熱安定性DN
A ポリメラーゼをコードする。DNA ポリメラーゼ活性
は、例2と同様に精製される。精製されたタンパク質
は、5′→3′エキソヌクレアーゼ活性が欠損してお
り、対応する天然酵素に比べ耐熱性があり、G+Cの豊
富な鋳型のPCR において特に有用である。
(Thermus) スペーシスsps17 の5′→3′エキソヌクレ
アーゼ欠損熱安定性DNA ポリメラーゼの誘導と発現 テルムス(Thermus)スペーシスsps17 から5′→3′エ
キソヌクレアーゼ欠損熱安定性DNA ポリメラーゼをコー
ドするDNA フラグメントを得るためには、アミノ酸 288
〜830 を含むDNA ポリメラーゼの一部分を、10mMのトリ
ス−HCl pH8.3,50mM のKCl を含み 100μlの鉱油が上
に被さった80μlの溶液: 50pmolesのTSA288 50pmolesのTSR01 10ngのテルムス(Thermus)スペーシスsps17 ゲノムDNA 2.5 単位のAmpli Taq DNA ポリメラーゼ、 各々50μMのdATP, dGTP,dCTP, dTTP、 中で順方向プライマTSA288及び逆方向プライマTSR01 を
用いるPCR において選択的に増幅させた。80℃の予熱さ
れたサイクラー内に管を入れた後 7.5mMのMgCl 2 を含む
20μlを添加することによって反応を開始した。
で急速に冷却させた。以下のプロフィールに従ってPerk
in-Elmen Cetusサーマルサイクラ内で、試料を循環させ
た: 96℃までステップ循環させ、20秒間保持する。 55℃までステップ循環させ、30秒間保持する。 30秒にわたり72℃まで上昇させ1分間保持する。 プロフィルを3サイクル反復する。 96℃までステップ循環させ、20秒間保持する。 65℃までステップ循環させ、2分間保持する。 プロフィルを25サイクル反復する。 最後のサイクルの後5分間保持する。
れた1.65kbのPCR 生成物を精製し、フェノールクロロホ
ルム抽出及びエタノール沈澱の後回収した。精製された
生成物を、制限エンドヌクレアーゼNde I及びBql IIで
消化し、Nde I/Bam H Iで消化され脱リン酸されたプ
ラスミドベクタpDG164に連結した(1989年12月12日付出
願の米国特許出願第 455,967号、例6B)。大腸菌(E.
coli)菌株DG116 のアンピシリ耐性形質転換体を30℃
で選択し、望ましい組換えプラスミドについてスクリー
ニングした。プラスミドpSPSA288は、例2のpLSG8 でコ
ードされたタンパク質と類似した、544 アミノ酸、5′
→3′エキソヌクレアーゼ欠損テルムス(Thermus)スペ
ーシスsps17 熱安定性DNA ポリメラーゼをコードする。
DNA ポリメラーゼ活性を、例2と同様に精製する。精製
されたタンパク質は5′→3′エキソヌクレアーゼ活性
が欠損しており、対応する天然酵素に比べ耐熱性が高
く、G+Cの豊富な鋳型のPCR において特に有用であ
る。
ス・サーモフィルス (Thermus Ther mophilus) の5′→
3′エキソヌクレアーゼ欠損熱安定性DNA ポリメラーゼ
の誘導と発現 テルムス・サーモフィルス(Thermus thermophilus)か
ら5′→3′エキソヌクレアーゼ欠損熱安定性DNA ポリ
メラーゼをコードするDNA フラグメントを得るために、
アミノ酸 292〜834 を含むDNA ポリメラーゼ遺伝子の一
部分を、10mMのトリス−HCl pH8.3, 50mM のKCl を含み
上に 100μlの鉱油が被さっている80μlの溶液: 50pmolesのTZA292 50pmolesのDG122 1ngのEco RI消化されたプラスミドpLSG22 2.5 単位のAmpli Taq DNA ポリメラーゼ 各々50μMのdATP, dGTP,dCTP, dTTP 中で順方向プライマTZA292及び逆方向プライマDG122 を
用いるPCR において選択的に増幅させる。80℃の予熱さ
れたサイクラの中に管を入れた後、 7.5mMのMgCl2 を含
む20μlを付加することによって反応を開始させた。
の米国特許出願第455,967 号;この記載は引用により本
明細書に組み込まれる)を制限エンドヌクレアーゼEco
RIで完全に消化し、98℃で5分間変性し、急速に0℃ま
で冷却した。以下のプロフィルに従って、Perkin-Elmer
Cetusサーマルサイクラ内で、試料を循環させた: 96℃までステップ循環させ、20秒間保持する。 55℃までステップ循環させ、30秒間保持する。 30秒にわたり72℃まで上昇させ1分間保持する。 プロフィルを3サイクル反復する。 96℃までステップ循環させ、20秒間保持する。 65℃までステップ循環させ2分間保持する。 プロフィルを25サイクル反復する。 最後のサイクルの後5分間保持する。
れた1.66kbのPCR 生成物を精製し、フェノール−クロロ
ホルム抽出及びエタノール沈澱の後回収する。精製され
た生成物を、制限エンドヌクレアーゼNde I及びBgl II
で消化し、Nde I/Bam HIで消化され脱リン酸されたプ
ラスミドベクタpDG164と連結する(1989年12月12日付出
願の米国特許出願第 455,967号、例6B)。大腸菌(E.
coli)菌株DG116 のアンピシリン耐性形質転換体を30
℃で選択し、望ましい組換えプラスミドについてスクリ
ーニングする。プラスミドpTTHA292は、例2のpLSG8 で
コードされたタンパク質と類似した、544 アミノ酸、
5′→3′エキソヌクレアーゼ欠損テルムス・サーモフ
ィルス(Thermus thermophilus)熱安定性DNA ポリメラ
ーゼをコードする。DNA ポリメラーゼ活性を、例2と同
様に精製する。精製されたタンパク質は5′→3′エキ
ソヌクレアーゼ活性が欠損しており、対応する天然酵素
に比べ耐熱性が高く、G+Cの豊富な鋳型のPCR におい
て特に有用である。
ポ・アフリカヌス(Thermosipho Af ricanus)の5′→
3′エキソヌクレアーゼ欠損熱安定性DNA ポリメラーゼ
の誘導と発現 テルモシポ・アフリカヌス(Thermosipho africanus )
から5′→3′エキソヌクレアーゼ欠損熱安定性DNA ポ
リメラーゼをコードするDNA フラグメントを得るために
は、アミノ酸 285〜892 を含むDNA ポリメラーゼ遺伝子
の一部分を、10mMのトリス−HCl pH8.3, 50mM のKCl を
含み 100μlの鉱油が上に被さった80μlの溶液: 50pmolesのTAFI285 50pmolesのTAFR01 1ngのプラスミドpBSM : TafRV3′DNA 2.5 単位のAmpli Taq DNA ポリメラーゼ 各々50μMのdATP, dGTP,dCTP, dTTP 中で順方向でプライマTAFI285 及び逆方向プライマTAFR
01を用いるPCR において選択的に増幅させる。80℃の予
熱されたサイクラー内に管を入れた後 7.5mMのMgCl2 を
含む20μlを付加することによって反応を開始させた。
83, 1,EX4,p53内に記されている通りに得られたも
の;引用により本明細書に組み入れる)を完全にEco RI
で消化し、DNA を98℃で5分間変性させ、0℃まで急速
に冷却した。以下のプロフィルに従ってPerkin-Elmer C
etusサーマルサイクラ内で試料を循環させた。 95℃までステップ循環させ、30秒間保持する。 55℃までステップ循環させ、30秒間保持する。 30秒にわたり72℃まで上昇させ、1分間保持する。 プロフィルを3サイクル反復する。 95℃までステップ循環させ、30秒間保持する。 65℃までステップ循環させ、2分間保持する。 プロフィルを20サイクル反復する。 最後のサイクルの後、5分間保持する。
れた1.86kbのPCR 生成物を精製し、フェノールクロロホ
ルム抽出及びエタノール沈澱の後回収する。精製された
生成物を、制限エンドヌクレアーゼNde I及びBam H I
で消化し、NdeI/BamHIで消化され脱リン酸されたプラ
スミドベクターpDG164と連結する(1989年12月22日付出
願の米国特許出願第 455,967号、例6B)。大腸菌(E.
coli)菌株DG116 のアンピリシン耐性形質転換体を30
℃で選択し、望ましい組換え型プラスミドについてスク
リーニングする。プラスミドpTAFI285は例3のPTM15 で
コードされたタンパク質に類似した、609 アミノ酸、
5′→3′エキソヌクレアーゼ欠損テルモシポ・アフリ
カヌス(Thermosipho africanus) 熱安定性DNA ポリメラ
ーゼをコードする。DNA ポリメラーゼ活性を、例3と同
様に精製される。精製されたタンパク質は5′→3′エ
キソヌクレアーゼ活性が欠損しており、対応する未変性
酵素に比べて耐熱性が高く、G+Cの豊富な鋳型のPCR
において特に有用である。
るようにするのに充分なものであると考えられる。本発
明は、寄託された細胞系によってその範囲が限定される
ものではない。寄託された態様は本発明の一態様を単に
例証するためのものであり、機能的に等価のあらゆる細
胞系が本発明の範囲内に入るのである。ここで、材料の
寄託は、本書に含まれている記述が本発明の最良の態様
を含むあらゆる態様の実施を可能にするのに不適当であ
ることを容認するものではなく、又、寄託はそれが代表
している特定の例に請求の範囲を制限するものであると
みなされるべきものではない。実際、本書で示し記述し
たものに加えて、当業者には、前述の説明から本発明の
さまざまな変形態様が明らかになると思われ、これらの
変形態様は、添付のクレームの範囲内に入るものであ
る。
は Thr” (xi)配列の記載:配列番号:15: Ala Xaa Tyr Gly 1
は Ile” (xi)配列の記載:配列番号:18: Xaa Leu Glu Thr 1
は Ile” (xi)配列の記載:配列番号:19: Xaa Leu Glu Thr Tyr Lys Ala 1 5
又はLeu 又はAla ; Xaa2-4, それぞれ任意のアミノ酸 (xi)配列の記載:配列番号:20: Xaa Xaa Xaa Xaa Tyr Lys Ala 1 5
Claims (16)
- 【請求項1】 配列番号:8に示す全長アミノ酸配列を
有するか、又は配列番号:8に示すアミノ酸配列のN−
末端側の約3分の1以下のアミノ酸配列が除去されてお
り且つ熱安定性DNAポリメラーゼ活性を維持している
アミノ酸配列断片を有するか、あるいは前記全長アミノ
酸配列又はアミノ酸配列断片において1又は少数個のア
ミノ酸の除去、付加及び/又は置換により修飾されてお
り且つ熱安定性DNAポリメラーゼ活性を維持している
アミノ酸配列を有することを特徴とする熱安定性DNA
ポリメラーゼ〔但し、前記配列番号:8に示す全長アミ
ノ酸配列又は前記アミノ酸配列断片中にアミノ酸配列モ
チーフA(X)YG(式中、XはV又はTである)(配
列番号:15)が存在する場合は、該アミノ酸配列モチ
ーフ中のGが他のアミノ酸により置換されている変異型
熱安定性DNAポリメラーゼを除く〕。 - 【請求項2】 配列番号:8のアミノ酸残基292〜8
34から本質上成るアミノ酸配列を含んで成る請求項1
に記載の熱安定性DNAポリメラーゼ。 - 【請求項3】 配列番号:8のアミノ酸残基292〜8
34から本質上成る、請求項1又は2に記載の熱安定性
DNAポリメラーゼ。 - 【請求項4】 配列番号:8のアミノ酸残基204〜8
34から本質上成る、請求項1又は2に記載の熱安定性
DNAポリメラーゼ。 - 【請求項5】 配列番号:8のアミノ酸残基156〜8
34から本質上成る、請求項1又は2に記載の熱安定性
DNAポリメラーゼ。 - 【請求項6】 配列番号:8のアミノ酸残基78〜83
4から本質上成る、請求項1又は2に記載の熱安定性D
NAポリメラーゼ。 - 【請求項7】 配列番号:8のアミノ酸残基47〜83
4から本質上成る、請求項1又は2に記載の熱安定性D
NAポリメラーゼ。 - 【請求項8】 N−末端に追加のメチオニン残基が存在
する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の熱安定性D
NAポリメラーゼ。 - 【請求項9】 酸化、還元又は他の誘導体化により修飾
されている、請求項1〜8のいずれか1項に記載の熱安
定性DNAポリメラーゼ。 - 【請求項10】 請求項1〜8のいずれか1項に記載の
熱安定性DNAポリメラーゼをコードするDNA。 - 【請求項11】 請求項10に記載のDNAを含んで成
る組換えDNAベクター。 - 【請求項12】 請求項11に記載の組換DNAベクタ
ーにより形質転換された組換え宿主細胞。 - 【請求項13】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
熱安定性DNAポリメラーゼ酵素の製造方法であって、 (a)前記熱安定性DNAポリメラーゼをコードするD
NA配列を含んで成る組換DNAベクターにより形質転
換された宿主細胞を培養し;そして(b)前記宿主細胞
で生産された熱安定性DNAポリメラーゼを単離する;
ことを特徴とする方法。 - 【請求項14】 1又は複数のポリマー界面活性剤を含
有する緩衝液中に請求項1〜9のいずれか1項に記載の
熱安定性DNAポリメラーゼを含んで成る安定な酵素組
成物。 - 【請求項15】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
熱安定性DNAポリメラーゼ、並びにプライマー対、プ
ローブ又は1セットのヌクレオシドホスフェート前駆体
から成る群から選択された1又は複数の他の、PCR反
応を行うために有用な試薬を含んで成るキット。 - 【請求項16】 請求項1〜9のいずれか1項に記載の
熱安定性DNAポリメラーゼ、並びにプライマー、ヌク
レオチドトリホスエート前駆体及びドオキシヌクレオチ
ド−5′−トリホスフェートのごとき鎖停止ヌクレオチ
ドトリホスフェートから成る群から選択された、核酸の
配列決定のために有用な1又は複数の他、を試薬と含ん
で成るキット。
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