JP2002320146A - 可変利得アンプ、固体撮像装置及び光信号読み出し方法 - Google Patents

可変利得アンプ、固体撮像装置及び光信号読み出し方法

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signal voltage
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光電気信号をデジタル化するに際し、ダイナ
ミックレンジの向上を図りつつ、SN比の向上を図るこ
とができる固体撮像装置を提供する。 【解決手段】 光信号を電気信号に変換し、出力する、
行と列に配列された複数の光電変換素子101と、光信
号を電気信号に変換した信号電圧と、光電変換素子10
1を初期化した後の第2の信号電圧とを逐次入力するこ
とにより、信号電圧及び第2の信号電圧を電荷に変換し
て、信号電圧と第2の信号電圧との差信号を生成し、か
つ該差信号の大きさに応じて利得を調整して差信号を出
力する、列毎に設けられた差信号生成回路105と、差
信号生成回路105の出力に接続されたアナログ/デジ
タル変換回路106とを有してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、可変利得アンプ、
固体撮像装置及び光信号読み出し方法に関し、より詳し
くは、入力信号のレベルに応じて利得調整が可能な可変
利得アンプと、ビデオカメラ、電子カメラ、画像入力カ
メラ、スキャナ又はファクシミリ等に用いられる、光信
号をデジタル信号に変換して出力する固体撮像装置及び
光信号読み出し方法に関する。
【0002】
【従来の技術】CCD型イメージセンサやMOS型イメ
ージセンサなどの半導体イメージセンサは量産性に優れ
ているため、パターンの微細化技術の進展に伴い、多く
の画像入力デバイス装置に適用されている。
【0003】特に、近年、CCD型イメージセンサと比
べて、消費電力が小さく、かつセンサ素子と周辺回路素
子とを同じCMOS技術によって作成できるという利点
を有することから、CMOS型イメージセンサが注目さ
れている。
【0004】そのようなCMOS型イメージセンサが米
国特許6,128,039に記載されている。この米国特許6,12
8,039のCMOS型イメージセンサは、所謂アクティブ
ピクセルセンサと呼ばれている。米国特許6,128,039か
ら転記した図10に示すように、定電流源M4等の能動
負荷との組み合わせで、ソースフォロアにより信号電圧
を出力させている。
【0005】米国特許6,128,039のCMOS型イメージ
センサでは、信号電荷蓄積用の負荷容量C1及び読み出
しトランジスタM2のゲート−ソース間容量CgsがM
2のゲートに直列に接続される。これらの容量は、電荷
/電圧変換の固定容量に並列に入ったことになり、見か
け上の電荷/電圧変換の固定容量を変化させる。また、
M2のソースに接続されたC1が充電されることで信号
読み出しの間にM2のソース電位は大きく変化し、この
電位変化はM2のCgsを通してM2のゲートに帰還さ
れるので、入力電位も変化し、伝達特性の線形性を著し
く損なう。このために、このCMOS型イメージセンサ
では読み出しトランジスタM2の負荷としての定電流源
M4は不可避であった。
【0006】また、近年、イメージセンサには積分方式
コラム型アナログ/デジタル変換器(以下、コラム型A
DCと称する。)が搭載されるようになっている。その
コラム型ADCにおいては、コンパレータによりアナロ
グ信号である光電気信号を所定の勾配を有する比較ラン
プ電圧と比較し、パルスカウンタにより光電気信号の大
きさに対応するパルス計数値に変換する。
【0007】その場合、アナログ信号が小さいときには
比較ランプ電圧の勾配も小さくしてダイナミックレンジ
を確保している。
【0008】さらに、多数の単位画素を水平方向及び垂
直方向に配列した固体撮像装置では、動画再生時にサン
プリング画素を間引きして残りの画素の検出信号のみを
出力させ、フレームレートを増加させるようにしてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、列毎に
定電流源M4を備えたイメージセンサでは、定電流源M
4が個々に特性のばらつきを持つため、列毎に利得のば
らつきを生じる。そのばらつきが列単位のオフセット差
として現れ、画面で見たときに所謂縦の固定パターンノ
イズとなって現れる。
【0010】また、従来のイメージセンサから出力した
信号電圧をコラム型ADCに入力させる場合、小さいア
ナログ信号に対応して比較ランプ電圧の勾配を小さくす
ると、ランプ信号の線形性やコンパレータの比較精度に
より、及び光電変換素子等に生じるオフセット電圧の影
響により、SN比が制限される。
【0011】更に、従来のイメージセンサでサンプリン
グ画素を間引きすると、MTF(Modulation Transfer
Function:解像力)が劣化し、モアレの多い画像にな
る。また、サンプリングを間引きしたため、サンプリン
グ画素間隔の逆数に比例するサンプリング周波数の2倍
以下に低下すると、そのため折り返しノイズが発生する
虞がある。さらに、画素数に応じて高速にイメージセン
サを動作させる必要があるため、消費電力が大きくなっ
てしまう。
【0012】本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みて
発明されたものであり、光電気信号をデジタル化するに
際して、ダイナミックレンジの向上を図りつつ、SN比
の向上を図ることができる可変利得アンプ、固体撮像装
置及び光信号読み出し方法を提供し、また、固定パター
ンノイズを低減し、さらに、サンプリング画素の間引き
を行って低消費電力動作を維持しつつ、解像力の低下や
折り返しノイズの発生を抑制することができる固体撮像
装置及び光信号読み出し方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の可変利得アンプは、図1に示すように、第
1の信号電圧と、第2の信号電圧とを逐次入力すること
により、第1の信号電圧及び第2の信号電圧を電荷に変
換して、第1の信号電圧と第2の信号電圧との差信号を
生成し、かつ差信号がデジタル符号化アナログ入力レベ
ルの範囲内に入るような利得で差信号を増幅して出力す
ることを特徴としている。
【0014】可変利得アンプ105aは、所謂チョッパ
型スイッチトキャパシタ型積分回路からなる。チョッパ
型スイッチトキャパシタ型積分回路は、例えば、図1に
示すように、参照電圧Vref が印加される正入力端子
(+)、負入力端子(−)及び出力端子を有する演算増
幅器31と、可変利得アンプ105aの入力端子から演
算増幅器31の負入力端子(−)に至る信号経路に設け
られた入力容量Ci(C1)と、演算増幅器31の負入
力端子(−)と出力端子との間に設けられた複数の容量
素子からなる帰還容量Cf(C2、C3、C4、・・
等)と、可変利得アンプ105aの入力端子から入力容
量Ciの他端に至る信号経路を短絡し、或いは開放する
第1のスイッチ素子SW1、SW2と、入力容量Ciの
他端への参照電圧Vrefの入力をオンし、或いはオフす
る第2のスイッチ素子SW3と、演算増幅器31の負入
力端子(−)と出力端子との間を短絡し、或いは開放す
る第3のスイッチ素子SW4とを有してなる。
【0015】演算増幅器31の増幅利得の調整は以下の
ように行なうことができる。
【0016】即ち、帰還容量Cfを構成するC2、C
3、C4、・・等の容量素子は、各容量素子の演算増幅
器31の入出力間への接続及び非接続を制御するスイッ
チ素子(SW5、SW6・・等)に接続されているの
で、スイッチ素子(SW5、SW6・・等)を選択的に
オン、オフして適当な容量素子を選択して演算増幅器3
1の入出力間に接続することができる。これにより、帰
還容量Cfの容量値を加減して、帰還容量Cfに対する
入力容量Ciの比(Ci/Cf)を調整する。これによ
り、演算増幅器31の増幅利得の調整が可能となる。
【0017】また、固体撮像装置は、行と列に配列され
た光電変換素子と、列毎に設けられ、列毎の光電変換素
子の出力と接続する上記の可変利得アンプと、可変利得
アンプの出力側に繋がって差信号をデジタル信号に変換
するアナログ/デジタル変換回路を有している。この場
合、可変利得アンプに入力する第1の信号電圧として光
信号を電気信号に変換して得られた信号電圧を用い、ま
た、第2の信号電圧として光電変換素子を初期化したと
きの第2の信号電圧を用いる。
【0018】また、光信号読み出し方法によれば、第1
の信号電圧を電荷に変換して蓄積し、第2の信号電圧を
出力し、電荷に変換するとともに、蓄積された第1の信
号電圧と電荷に変換された第2の信号電圧との差信号が
デジタル符号化アナログ入力レベルの範囲内に入るよう
な利得で差信号を増幅することを特徴としている。
【0019】このように、本発明によれば、アナログ信
号電圧の振幅がデジタル符号化アナログ入力レベルの範
囲よりも小さいときでも、アナログ信号電圧を増幅して
デジタル符号化アナログ入力レベルの範囲に適合させる
ことができる。これにより、アナログ信号電圧のデジタ
ル化に際して、ダイナミックレンジを確保し、かつSN
比を向上させることができる。
【0020】また、上記した固体撮像装置は、光信号検
出用MOSトランジスタのチャネル下、ソース領域の周
囲に光発生電荷を蓄積する高濃度埋込層を有し、画素1
01の出力端であるソースに定電流源などの能動負荷を
接続しなくても光信号を読み出し得ることを特徴として
いる。上記した固体撮像装置では、外部電源によりゲー
ト電位は一定電位に保たれているので、表面電位は高濃
度埋込層に蓄積された光発生ホールにより一意的に決ま
る。高濃度埋込層に蓄積された光発生ホールの状態はソ
ース電位の影響を受けないので、信号読み出しの間にソ
ース電位が変化しても高濃度埋込層に不要な帰還作用を
及ぼさない。従って、ソースフォロワの負荷として、特
性を揃えにくい定電流源を用いず、特性を揃えることが
容易な容量のみを用いても表面電位を正確にソースに伝
えることができる。これにより、固定パターンノイズを
抑制しつつ信号読み出しが可能となる。
【0021】また、別の本発明によれば、図6に例示す
るように、少なくとも2つの列のアンプ105a、10
5b間、より詳しくは少なくとも2つの列のアンプ10
5a、105bの演算増幅器31同士の負入力端子間に
これらの間を接続し、或いは非接続とする画素混合スイ
ッチ素子SMを設けている。この構成は、動画を扱う固
体撮像装置の場合に最適である。
【0022】そして、上記構成で、画素混合スイッチ素
子SMをオンにして少なくとも2つの列の画素101か
らの信号を混合し、平均化することにより、間引き動作
を行なうことができる。
【0023】この場合に、走査上間引きを行なっても、
走査上間引きされた画素101位置における信号として
平均化された信号が出力されるので、サンプリング周波
数は低下しない。従って、解像力の低下を防止し、折り
返しノイズの発生を防止することができ、良質な画像が
得られる。また、間引きに応じて信号処理回数が減るの
で、消費電力が低減される。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態につ
いて図面を参照して説明する。
【0025】(第1の実施の形態) (i)可変利得アンプの構成 図1を参照して、この発明の第1の実施の形態である可
変利得アンプ105aの詳細な構成について説明する。
この可変利得アンプ105aは2つの信号についての差
信号を生成することができる増幅回路であり、特に差信
号の大きさに応じて増幅率を変化させることができると
いう特徴を有する。
【0026】可変利得アンプ105aは、図1に示すよ
うに、正入力端子(+)、負入力端子(−)及び出力端
子を有する演算増幅器31を備えている。正入力端子
(+)には参照電圧(Vref)が入力され、負入力端子
(−)には、例えば、光センサアレイ100の光電変換
素子101の出力である第1の信号電圧Vt及び第2の
信号電圧Vnが入力される。出力端子からは、第2の信
号電圧Vnを第1の信号電圧Vtから除いた差信号Vs
(=Vt−Vn)が出力される。
【0027】また、可変利得アンプ105aの入力端子
から演算増幅器31の負入力端子に至る信号経路にスイ
ッチ素子SW1及びSW2と、コンデンサC1からなる
入力容量Ciとが直列接続されている。入力容量Ciの
一端がスイッチ素子SW1,SW2を介して可変利得ア
ンプ105aの入力端子と接続され、入力容量Ciの他
端が演算増幅器31の負入力端子と接続されている。ス
イッチ素子SW1及びSW2が第1のスイッチ素子を構
成する。
【0028】スイッチ素子SW1は単体のnチャネルM
OSトランジスタからなり、スイッチ素子SW2は1以
上のMOSトランジスタで構成された伝達ゲートからな
る。ともに入力容量Ciの一端への入力信号の入力をオ
ン/オフする。可変利得アンプ105aの入力端子に、
例えば光電変換素子101の出力端が接続され、光電変
換素子101を初期化するためにその出力端を通して大
きな正の電圧を印加する場合に、第1のスイッチ素子の
うちスイッチ素子SW1が有効に働き、可変利得アンプ
105aへの高電圧の入力を阻止する。
【0029】入力容量Ciの一端には、スイッチ素子
(第2のスイッチ素子)SW3を介して参照電圧(Vre
f)が接続されている。また、演算増幅器31の負入力
端子(−)と出力端子との間には、帰還容量Cfと、ス
イッチ素子(第3のスイッチ素子)SW4とが並列接続
されている。
【0030】帰還容量Cfは複数のコンデンサC2、C
3、C4から構成されている。さらに、コンデンサC
2、C3、C4のうちコンデンサC3、C4を任意に選
択して帰還容量Cfの容量値を調整可能なように、各コ
ンデンサC3、C4を演算増幅器31の負入力端子
(−)と出力端子の間に接続し、或いは非接続とする第
5及び第6のスイッチ素子SW5、SW6が設けられて
いる。
【0031】なお、帰還容量Cfを、接続が固定された
コンデンサC2のほかに、接続/非接続が選択可能な3
つ以上のコンデンサから構成して、接続/非接続が選択
可能な各コンデンサC3、C4、・・を演算増幅器31
の負入力端子(−)と出力端子の間に接続し、或いは非
接続とする3つ以上の対応するスイッチ素子SW5、S
W6、・・を設けることも可能である。
【0032】演算増幅器31の出力端子は、列毎にコラ
ム型ADC106の入力に接続される。このとき、演算
増幅器31から出力された差信号が次段のコラム型AD
C106へのデジタル符号化アナログ入力レベルの範囲
から外れている場合に、差信号がアナログ入力レベルの
範囲内に入るように増幅利得を調整する必要がある。こ
のため、外部から自動的に或いは手動で、第5及び第6
のスイッチ素子SW5、SW6のうち少なくとも何れか
一を選択し、それらのオン/オフを制御する信号(Gsel
1,Gsel2)を供給する。即ち、演算増幅器31の増幅利
得の調整は、演算増幅器31の負入力端子(−)と出力
端子との間に接続された帰還容量Cfに対する入力容量
Ciの比(Ci/Cf)を調整することにより行なうこ
とができる。この実施の形態では、帰還容量Cfはコン
デンサC2、C3、C4の複数の容量素子から構成さ
れ、スイッチ素子(SW5、SW6)をオン、オフして
適当な容量素子を任意選択できるようにしている。
【0033】なお、図面では、上記のスイッチ素子SW
1乃至SW6を模式的に記載しているが、上で説明した
スイッチ素子SW1及びSW2と同様に実際には1つ以
上のトランジスタなどを用いて同じ機能を得ることがで
きる。
【0034】(ii)固体撮像装置の構成 次に、図1の可変利得アンプ105aを適用した固体撮
像装置について説明する。
【0035】図2は、この発明の第1の実施の形態であ
る固体撮像装置の回路構成図である。この固体撮像装置
は、図2に示すように、光センサアレイ100と、信号
出力回路107とを備えている。信号出力回路107
は、図1の可変利得アンプ105aを列毎に配置した差
信号生成回路105と、コラム型アナログ/デジタル変
換器(以下、コラム型ADCと称する。)106とを備
えている。行に並ぶ画素(光電変換素子)101のMO
Sトランジスタを駆動して光の入射量に比例し、第2の
信号電圧Vn成分を含まないデジタル化された映像信号
(Vout1、・・・Voutn)が行毎に信号出力回路107
から出力される。
【0036】まず、光センサアレイ100について説明
する。この光センサアレイ100は、2次元の構成を採
っており、画素101が行方向及び列方向にマトリクス
状に配列されている。
【0037】次いで、画素101内の素子構造について
説明する。図8は、画素101内における素子レイアウ
トについて示す平面図である。また、図9は、図8のI
−I線に沿う断面図に相当する、画素内の素子断面の構
造について示す断面図である。
【0038】画素101は、受光ダイオード111と光
信号検出用MOSトランジスタ112とが隣接して設け
られている。
【0039】これら受光ダイオード111とMOSトラ
ンジスタ112は、それぞれ異なるウエル領域、即ち第
1のウエル領域15aと第2のウエル領域15bに形成
され、それらのウエル領域15a、15bは互いに接続
されている。受光ダイオード111が形成された第1の
ウエル領域15aは光照射による電荷の発生領域の一部
を構成している。MOSトランジスタ112が形成され
た第2のウエル領域15bはこの領域15bに付与する
ポテンシャルによってチャネルの閾値電圧を変化させる
ことができるゲート領域を構成している。
【0040】MOSトランジスタ112のドレイン領域
17aはリング状のゲート電極19の外周部を取り囲む
ように形成され、ソース領域16はリング状のゲート電
極19の内周に囲まれるように形成されている。
【0041】ドレイン領域17aが延在して受光ダイオ
ード111の不純物領域17が形成されている。即ち、
不純物領域17と低濃度のドレイン領域17aとは互い
に接続した第1及び第2のウエル領域15a,15bの
表層に大部分の領域がかかるように一体的に形成されて
いる。
【0042】さらに、この固体撮像素子の特徴であるキ
ャリアポケット(高濃度埋込層)25は、ゲート電極1
9下の第2のウエル領域15b内であって、ソース領域
16の周辺部に、ソース領域16を取り囲むように形成
されている。
【0043】ドレイン領域17aはコンタクト領域17
bを通してドレイン電圧(VDD)供給線(又はドレイ
ン電極)22と接続され、ゲート電極19は垂直走査信
号(VSCAN)供給線21に接続され、ソース領域1
6は垂直出力線(又はソース電極)20に接続されてい
る。
【0044】また、上記画素101の構成要素は光透過
性の絶縁膜により被覆されており、受光ダイオード11
1の受光窓24以外の領域は絶縁膜の上に形成された金
属層(遮光膜)23により遮光されている。
【0045】次に、図1、図2、図8、図9を参照して
行と列に配列された画素101を駆動する周辺回路につ
いて説明する。図示していないが、センサアレイ100
の周辺には画素101を走査する信号を供給する、垂直
走査信号(VSCAN)の駆動走査回路及びドレイン電
圧(VDD)の駆動走査回路が配置されている。
【0046】垂直走査信号(VSCAN)の駆動走査回
路から垂直走査信号供給線21が行毎に一つずつ接続さ
れ、各垂直走査信号供給線21は行方向に並ぶ全ての画
素101内のMOSトランジスタ112のゲート19に
接続されている。
【0047】また、ドレイン電圧供給線(VDD供給
線)22はドレイン電圧(VDD)の駆動走査回路から
行毎に一つずつ接続され、各ドレイン電圧供給線(VD
D供給線)22は、行方向に並ぶ全ての画素101内の
MOSトランジスタ112のドレイン17aに接続され
ている。
【0048】また、列毎に異なる垂直出力線20a,・
・,20nが設けられて、各垂直出力線20a,・・,
20nは列方向に並ぶ全ての画素101内のMOSトラ
ンジスタ112のソース16にそれぞれ接続されてい
る。また、各垂直出力線20a,・・,20nには画素
101を初期化するための大きな正の電圧を供給する図
示しない昇圧回路が接続されている。即ち、列毎に各画
素101のMOSトランジスタ112のソース16に昇
圧された電圧が印加される。昇圧された電圧はさらにM
OSトランジスタ112のゲート−ソース間の容量を通
して結果的にゲート19にかかる。これにより、ウエル
領域15a、15bにかかる電界強度を増して、キャリ
アの掃き出しを促進することができる。
【0049】さらに、MOSトランジスタ112のソー
ス16は垂直出力線20a,・・,20nを通して信号
出力回路107の入力端と接続している。言い換えれ
ば、ソース16は列毎に上記の差信号生成回路105内
の可変利得アンプ105aの入力端に接続し、信号読み
出しのとき図1に示す入力容量Ciに直結することにな
る。なお、図2では省略しているが、実際には垂直出力
線20a,・・,20nの途中にはスイッチ素子等が設
けられて信号の流れを制御している。
【0050】差信号生成回路105の入力端に第1の信
号電圧Vt及び第2の信号電圧Vnが入力され、差信号
生成回路105の出力端子からは、画素101を初期化
したときに発生する第2の信号電圧Vnを第1の信号電
圧Vtから除いた差信号Vs(=Vt−Vn)が出力さ
れる。さらに、差信号生成回路105の出力は列毎にコ
ラム型ADC106の入力端に接続している。
【0051】差信号生成回路105においては、外部か
らの信号Gsel1,Gsel2により帰還容量Cfの容量値を選
択して差信号Vsの大きさがデジタル符号化アナログ入
力レベルの範囲内に適合するように利得調整することが
でき、出力端子からはアナログ出力レベルが調整された
差信号Vs又はVsampが出力される。
【0052】コラム型ADC106は、図3(a)、
(b)に示すように、不図示のコンパレータによりアナ
ログ信号である差信号Vs又はVsampを所定の勾配を
有する比較ランプ電圧VLと比較し、不図示のパルスカ
ウンタにより差信号Vs又はVsampの大きさに対応す
るパルス計数値Nc又はNcaに変換する。なお、パルス
計数値Ncaは、増幅利得を考慮した係数を乗じて実際の
差信号Vsに対応するパルス計数値Ncに変換される。
【0053】デジタル化された映像信号は、行毎の画素
並びに対応して、コラム型ADC106の出力端子から
出力される。
【0054】以上のように、この発明の実施の形態の固
体撮像装置によれば、光信号に対応する差信号をデジタ
ル符号化アナログ入力レベルの範囲内に適合するような
利得で増幅することができる。
【0055】また、上記した固体撮像装置は、画素10
1の出力端であるソース16に定電流源などの能動負荷
を接続しなくても光信号を読み出し得ることを特徴とし
ている。これは、信号検出用MOSトランジスタ112
がチャネル下、ソース領域16を囲むように光発生電荷
(ホール)を蓄積する高濃度埋込層25を備えているこ
とによる。この理由は、以下の通りである。
【0056】p型の高濃度埋込層25のポテンシャル井
戸に光発生ホールを蓄積して、空乏化したウエル領域1
5b内の負の空間電荷を変化させることにより、閾値が
変調されて、MOSトランジスタ112の表面電位が決
定される。このとき、外部電源によりゲート電位は一定
電位に保たれているので、表面電位はポテンシャル井戸
に蓄積された光発生ホールにより一意的に決まる。高濃
度埋込層25に蓄積された光発生ホールの状態はソース
電位の影響を受けないので、信号電荷蓄積容量を負荷と
するソースフォロワを形成して信号を読み出す場合、た
とえ信号読み出しの間にソース電位が変化しても高濃度
埋込層25に不要な帰還作用を及ぼさない。従って、M
OSトランジスタ112のソース領域16に定電流源を
接続してソース−ゲート間の電位差を一定に保つ必要が
ないため、特性を揃えることが容易な容量のみをソース
フォロワの負荷としても表面電位をソースに伝えること
ができる。
【0057】これにより、固定パターンノイズを抑制し
つつ信号読み出しが可能となる。
【0058】(iv)光信号の検出動作及び読み出し動
作 次に、図3乃至図5を参照して、本発明の第1の実施の
形態に係る光信号の検出動作及び読み出し動作を説明す
る。
【0059】図3(a)、(b)は、コラム型ADC1
06の動作を示す図である。図4は、画素101に着目
して、光信号の検出動作及び読み出し動作を説明するタ
イミングチャートである。上記した光信号検出用MOS
トランジスタがnMOSの場合に適用する。
【0060】図5は差信号生成回路105を動作させる
ためのタイミングチャートを示す。Vout1、・・・、V
outnは信号出力回路107から出力されるデジタル化さ
れた映像信号を示す。
【0061】光信号の検出動作及び読み出し動作は、図
4に示すように、蓄積期間−読出期間−掃出期間(初期
化期間)−ノイズ読出期間からなる一連の過程を繰り返
し行う。
【0062】まず、図4を参照して一連の動作を説明す
る。都合上、蓄積期間から説明を始める。また、必要に
より、図1、図2、図8及び図9も適宜参照する。
【0063】蓄積期間では、受光ダイオード111に光
照射を行って光発生ホールを発生させ、MOSトランジ
スタ112のチャネル領域下に転送し、高濃度埋込層2
5に蓄積させる。これにより、MOSトランジスタ11
2の閾値電圧が変化するので、次の読出期間においてそ
の閾値電圧の変化をソース電圧Vpsとして出力させ
る。
【0064】読出期間では、MOSトランジスタ112
を動作させて光発生ホールの蓄積量に比例した光信号と
してソース電圧Vpsを出力し、入力容量Ciに記憶さ
せる。このソース電圧Vpsは光信号より電気信号に変
換した信号電圧Vtを構成し、光の強度に応じた真の信
号電圧成分Vsの他に第2の信号電圧成分Vnを含んで
いる。
【0065】初期化期間では、スイッチ素子SW1を開
放し、MOSトランジスタ112のソース領域16を通
してゲート電極19及びドレイン領域17aに高電圧を
印加し、受光ダイオード111及び光信号検出用MOS
トランジスタ112から蓄積ホールを排出して画素10
1を初期化する。
【0066】ノイズ読出期間では、初期化された状態で
のソース電圧Vpsを第2の信号電圧Vnとして画素1
01から出力し、信号出力回路107に入力させて第2
の信号電圧Vnを除去した差信号Vs(=Vt−Vn)
を取り出す。
【0067】ノイズ読出期間終了後に再び上記した蓄積
期間に戻る。
【0068】次に、図5を参照し、差信号生成回路10
5、特に図1の可変利得アンプ105aに着目して、蓄
積期間−読出期間−掃出期間(初期化期間)−ノイズ読
出期間からなる一連の過程に対応させながら、デジタル
化された差信号Vsの生成動作について詳細に説明す
る。
【0069】蓄積期間では、信号SCM,CLMをいず
れもHighレベル(以下、Hレベルと称する。)として、
スイッチ素子SW2,SW4をオン状態とし、かつ信号
Load,RSMをいずれもLowレベル(以下、Lレベルと称
する。)として、スイッチ素子SW1,SW3をオフ状
態とする。
【0070】蓄積期間の終了時の期間(入力容量初期化
期間)に、信号Load,SCM,RSM,CLM,Gsel
1,Gsel2をいずれもHレベルとして、スイッチ素子S
W1,SW2,SW3,SW4,SW5,SW6をオン
状態とし、入力容量CiであるコンデンサC1、帰還容
量CfであるコンデンサC2、C3、C4の電荷を初期
化する。
【0071】その後、センサ信号読込み期間(読出期
間)では、信号RSMをLレベルとして、スイッチ素子
SW3をオフ状態とする。他のスイッチ素子SW1,S
W2,SW4は前の状態のまま保持する。これにより、
可変利得アンプ105aの入力容量Ciに、それぞれ画
素101からの第1の信号電圧Vtが供給される。但
し、この第1の信号電圧Vtには、光信号成分Vsと第
2の信号電圧成分Vnが含まれている。
【0072】このとき、可変利得アンプ105aの入力
容量Ciの両側の電位差はVt−Vrefとなる。そし
て、スイッチ素子SW4がオン状態であるので、可変利
得アンプ105aの演算増幅器31の出力はVref とな
る。
【0073】画素初期化期間(初期化期間)では、信号
Load,SCMをLレベルとして、スイッチ素子SW1,
SW2をオフ状態とする。他のスイッチ素子SW3,S
W4は前の状態のまま保持する。この間に、画素101
の出力端に高い電圧を供給し、画素を初期化する。即
ち、受光ダイオード111及びMOSトランジスタ11
2内の蓄積電荷を空にする。
【0074】その後、ノイズ読出期間では、立ち上がり
時の期間(信号線初期化期間)に、図示しないスイッチ
素子を介して垂直出力線20a,・・,20nを接地電
位とし、信号SCMをLレベルとして、スイッチ素子S
W2をオフ状態のまま保持する。さらに、信号CLMを
Lレベルとして、スイッチ素子SW4をオフ状態にする
とともに、信号Gsel1をHレベルとして、スイッチ素子
SW5をオン状態にして容量素子C3を選択し、帰還容
量Cfを入力容量Ciと等しくなるように設定する。こ
こでは、入力容量Ciの容量値と等しい容量値をC2+
C3とする。さらに、信号Load,RSMをHレベルとし
て、スイッチ素子SW1,SW3をオンにする。これに
より、可変利得アンプ105a内の信号線に蓄積されて
いる電荷を初期化する。また、入力容量Ciの一端側が
Vrefとなるため入力容量Ciに蓄積されていた電荷C
i・(Vt−Vref)が帰還容量Cf(=C2+C3)
に転送される。入力容量Ciの両端の電位差は0とな
る。
【0075】信号線初期化期間の経過後、信号SCMを
Hレベルとして、スイッチSW2をオン状態にするとと
もに、信号RSM,CLMをLレベルとして、スイッチ
SW3,SW4をオフ状態にする。また、信号Gsel1を
Hレベルとして、SW5をオン状態にして容量素子C3
を選択する。これにより、可変利得アンプ105aの入
力容量Ciの両端の電位差が0からVn−Vrefに変化
する。これに対応する電荷Ci・(Vt−Vn)/Cf
(=Vs)が帰還容量Cfにも蓄積され、演算増幅器3
1の出力は差信号Vsを含む信号電圧(Vref−Vs)
となる。
【0076】次いで、差信号Vsとデジタル符号化アナ
ログ入力レベルの範囲と比較する。差信号Vsの大きさ
がデジタル符号化アナログ入力レベルの範囲のときに
は、コラム型ADC106にそのまま出力する。
【0077】一方、差信号Vsの大きさが、例えばデジ
タル符号化アナログ入力レベルの範囲の下限値よりも小
さいときには、外部からの信号により、差信号Vsの大
きさがその下限値よりも大きくなるような利得で差信号
Vsが増幅されるように、帰還容量Cfの容量値を選択
する。ここでは、必要な増幅利得が得られる容量値をC
2+C4(<C2+C3)とすると、Gsel1をLレベル
としてSW5をオフ状態にするとともに、Gsel2をHレ
ベルとしてSW6をオン状態にし、帰還容量Cfとして
容量素子C2+C4を選択する。
【0078】そして、入力容量Ci及び帰還容量Cfを
初期化した後、新たに第1の信号電圧Vtを入力容量C
iに入力して電荷に変換し、続いて、帰還容量Cfに転
送する。続いて、第2の信号電圧Vnを入力容量Ci及
び帰還容量Cfに入力して電荷に変換する。即ち、可変
利得アンプ105aの入力容量Ciである容量素子C1
の両側の電位差がVt−Vrefから0を経てVn−Vref
に変化する。これに対応する電荷Ci・(Vt−Vn)
/Cf(=Vsamp)が帰還容量Cfである容量素子
(C2+C4)にも蓄積され、演算増幅器31の出力か
ら増幅された差信号Vsampを含む信号電圧(Vref−V
samp) が出力される。
【0079】そして、差信号Vs又はVsampを図2に
示すコラム型ADC106に入力させて、デジタル信号
に変換させる。さらに、このデジタル信号を映像信号と
してコラム型ADC106の出力端子から出力する。
【0080】ここで、本発明においては、各列毎にアン
プを有することから、このアンプ毎に固有のオフセット
値を持ち、このためコラム型ADC106出力が各列毎
にオフセット成分を含むことが予想されるが、このオフ
セット成分は予めデジタル化してメモリしておき、帰線
消去期間におけるオプチカルブラック信号検出において
補正信号として加算し、差信号のデジタル信号との間で
デジタル演算することにより容易に除去することができ
る。
【0081】以上、第1の実施の形態によりこの発明を
詳細に説明したが、この発明の範囲は上記実施の形態に
具体的に示した例に限られるものではなく、この発明の
要旨を逸脱しない範囲の上記実施の形態の変更はこの発
明の範囲に含まれる。
【0082】また、差信号を比較する基準として、デジ
タル符号化アナログ入力レベルの範囲を用いているが、
これに限られない。 (第2の実施の形態) (i)固体撮像装置の構成 図6を参照して本発明の第2の実施の形態における固体
撮像装置の構成について説明する。図6は、本発明の第
2の実施の形態における固体撮像装置の回路構成図であ
る。
【0083】この固体撮像装置において、第1の実施の
形態と異なるところは、図6に示すように、差信号生成
回路105内に列毎に設けられた可変利得アンプ105
a、105b、・・のうち、一つの列の可変利得アンプ
105aの演算増幅器31の負入力端子(−)と、隣の
列の可変利得アンプ105bの演算増幅器31の負入力
端子(−)とが、スイッチ素子(画素混合スイッチ素
子)SMを介して接続されていることである。
【0084】この実施の形態の光センサアレイ100の
画素101の配列は、ベイヤ方式の基本形の色フィルタ
アレイ配列となっている。この色フィルタアレイ配列で
は、隣接する4つの領域にR,G,Bが配列され、かつ
同一色のGが斜めに配列されている。上記した可変利得
アンプ105a、105bにはこれらのGの画素101
の垂直出力線20a、20bが接続されている。
【0085】この回路構成では、スイッチ素子SMを非
接続状態にすることで第1の実施の形態と同じ回路構成
となり、その回路を第1の実施の形態と同じように動作
させることができる。また、切り替え信号MODEによりス
イッチ素子SMを接続することで、2つの列の隣接する
前記Gの差信号を混合し、それらの列の出力に平均化さ
れた映像信号を出力させることができる。
【0086】なお、上記では、画素101から出力され
た信号電圧のアンプとして可変利得アンプ105a、1
05bを用いているが、利得調整が不要な場合には可変
利得アンプ105a、105bから容量素子C3、C
4、及びスイッチ素子SW5、SW6を取り除いたもの
を用いることができる。
【0087】(ii)光検出動作 次に、図面を参照して第2の実施の形態である固体撮像
装置の光検出動作を説明する。
【0088】この実施の形態の固体撮像装置において
は、第1の実施の形態と同じ通常の動作と間引き動作に
おける画素混合とを行うことが可能である。通常の動作
を行うには、上記したように、スイッチ素子SMを非接
続状態として、第1の実施の形態の回路構成と同じに
し、第1の実施の形態と同様に動作させる。これによ
り、レベル調整された映像信号を出力させることができ
る。
【0089】次に、画素混合の動作について説明する。
図7は図6の差信号生成回路105を用いて画素混合を
行なうためのタイミングチャートを示す。説明において
は、必要により、図6も参照する。この場合、帰還容量
Cfとして容量素子C2、C3、C4のうちC2のみを
用いるものする。
【0090】この実施の形態の画素混合の動作を含む光
信号読出し動作においては、光発生ホールの蓄積動作、
入力容量Ciの初期化動作、センサ信号(第1の信号電
圧)Vta、Vtbの読込み動作、画素のリセット動作、信
号線の初期化動作及びノイズ読出し動作を順に繰り返し
行う。画素混合の動作はノイズ読出し動作のときに同時
に行う。
【0091】まず、光発生ホールの蓄積動作から信号線
の初期化動作までは、画素混合スイッチ素子SMが非接
続とされて、第1の実施の形態の図5で説明した動作と
同様な動作を行う。これにより、可変利得アンプ105
aの帰還容量Cfに電荷Ci・(Vta−Vref)が蓄積
され、可変利得アンプ105bの帰還容量Cfに電荷C
i・(Vtb−Vref)が蓄積されるとともに、入力容量
Ciを含む信号線が初期化された状態となる。
【0092】次いで、ノイズ読出し動作に移行し、信号
MODEをHレベルとしてスイッチ素子SMを接続し、
2つの列の可変利得アンプ105a、105bに係る演
算増幅器31の負入力端子同士を接続する。これによ
り、画素混合が可能な状態となる。このとき、同時に、
スイッチ素子SW1を接続し、かつスイッチ素子SW4
を開放状態に保持したまま、信号SCMをHレベルとし
てスイッチ素子SW2を接続し、信号RSMをLレベル
としてスイッチ素子SW3を開放する。これにより、画
素101からの第2の信号電圧Vna、Vnbが入力可能な
状態となる。
【0093】可変利得アンプ105aにおいては、画素
101からの第2の信号電圧Vnaの入力により、コンデ
ンサC1の両端の電位差が0からVna−Vrefに変化
し、C2の両端の電位差がC1・(Vta−Vna)/C2
に変化するはずである。また、可変利得アンプ105b
においては、画素101からの第2の信号電圧Vnbの入
力により、コンデンサC1の両端の電位差が0からVnb
−Vrefに変化し、C2の両端の電位差がC1・(Vtb
−Vnb)/C2に変化するはずである。この場合、スイ
ッチ素子SMにより可変利得アンプ105a、105b
相互のC2の入力端が接続されているので、各々のC2
に別々に蓄積されるはずの電荷が混合され、平均化され
るので、各々のC2の両端の電位差ΔV0は略C1/C
2・((Vta−Vna)+(Vtb−Vnb))/2となる。
また、各演算増幅器31の出力はVref−ΔV0とな
る。この後、適宜信号処理してGの映像信号を映像信号
出力端子から出力する。
【0094】ところで、従来の一般的な固体撮像装置で
は、サンプリング画素を間引きするため、MTFが劣化
してモアレの多い画像になったり、折り返しノイズが発
生したりする。また、イメージセンサを高速で動作させ
る必要があるため、消費電力が大きくなってしまう。
【0095】これに対して、本実施の形態では、スイッ
チ素子SMを接続することにより、少なくとも2つの列
の同一色の画素信号を混合し、平均化して間引きに係る
映像信号を生成している。従って、間引きを行なって
も、サンプリングに伴うMTFの劣化を防ぐことができ
る。また、走査上間引きされた画素101位置における
平均化された映像信号が出力されるので、サンプリング
周波数は低下しない。これにより、折り返しノイズの発
生を防止することができる。
【0096】また、間引きに応じて信号処理回数が減る
ので、消費電力の増大が回避される。
【0097】さらに、内部スイッチ素子SMの切り替え
のみで通常の動作と間引き動作を行うことができるとい
うように、簡単な手段で信号出力回路の多機能化を図る
ことができる。
【0098】以上、第2の実施の形態によりこの発明を
詳細に説明したが、この発明の範囲は上記実施の形態に
具体的に示した例に限られるものではなく、この発明の
要旨を逸脱しない範囲の上記実施の形態の変更はこの発
明の範囲に含まれる。
【0099】例えば、上記の第2の実施の形態では、画
素の色配列としてベイヤ方式の基本形の色フィルタアレ
イ配列を用いているが、他の方式の色フィルタアレイ配
列を用いることも可能である。
【0100】また、この発明が適用される固体撮像装置
に用いる光電変換素子として種々の変形例を適用可能で
ある。これは、第1の実施の形態でも同様である。それ
らの実施の形態では、特に、特許(特許登録番号293
5492号)に記載の光電変換素子と同じ構造の光電変
換素子を用いているが、出力に容量を直結しても正確な
信号電圧が得られるような他の構造の光電変換素子を用
いることができる。
【0101】また、p型の基板11上のn型のエピタキ
シャル層12内に第1及び第2のウエル領域15a、1
5bを形成しているが、n型のエピタキシャル層12の
代わりに、p型のエピタキシャル層にn型不純物を導入
してn型ウエル層を形成し、このn型ウエル層内に第1
及び第2のウエル領域15a、15bを形成してもよ
い。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
アナログ差信号の振幅が適度なデジタル符号化アナログ
入力レベルの範囲よりも小さいときでも、アナログ差信
号を増幅してデジタル符号化アナログ入力レベルの範囲
に適合させることができる。
【0103】これにより、アナログ差信号のデジタル化
に際して、ダイナミックレンジを確保し、かつSN比を
向上させることができる。
【0104】また、上記した固体撮像装置は、光信号検
出用MOSトランジスタのチャネル下、ソース領域の周
囲に光発生電荷を蓄積する高濃度埋込層を有し、画素の
出力端であるソースに定電流源などの能動負荷を接続し
なくても光信号を読み出し得ることを特徴としている。
従って、ソースフォロワの負荷として、特性を揃えにく
い定電流源を用いず、特性を揃えることが容易な容量の
みを用いても表面電位を正確にソースに伝えることがで
きる。これにより、固定パターンノイズを抑制しつつ信
号読み出しが可能となる。
【0105】さらに、本発明の1つの態様によれば、行
及び列に配列された画素と、画素からの出力信号を処理
する、列毎に設けられたアンプとを有し、かつ少なくと
も2つ列のアンプの演算増幅器の入力端子間に画素混合
スイッチ素子を設けており、間引き動作時にこのスイッ
チ素子を接続して少なくとも2つの列の画素信号を混合
し、平均化して各画素の映像信号として出力しているの
で、折り返しノイズのない画像、即ちモアレのない画像
を得ることができ、消費電力も低減させることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る可変利得ア
ンプを示す回路図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態に係る可変利得ア
ンプを備えた固体撮像装置の回路構成を示す図である。
【図3】図2の固体撮像装置の回路構成のうち信号処理
回路(コラム型ADC)の動作を示す図である。
【図4】この発明の第1の実施の形態の固体撮像装置を
動作させる際のタイミングチャートである。
【図5】この発明の第1の実施の形態に係る固体撮像装
置の差信号生成動作のタイミングチャートである。
【図6】この発明の第2の実施の形態に係る信号出力回
路を備えた固体撮像装置の回路の構成を示す図である。
【図7】この発明の第2の実施の形態に係る固体撮像装
置の画素混合動作のタイミングチャートである。
【図8】この発明の第1及び第2の実施の形態に係る固
体撮像装置を構成する光センサアレイの画素内の素子構
造を示す平面図である。
【図9】同じく、図8のI−I線に沿う断面図である。
【図10】従来例に係る固体撮像装置の回路の構成を示
す図である。
【符号の説明】
20a、・・・20n 垂直出力線 31 演算増幅器 100 光センサアレイ 101 単位画素 105 差信号生成回路 105a、105b 可変利得アンプ 106 コラム型ADC 107 信号出力回路 C1、C2、C3、C4 容量素子 Ci 入力容量 Cf 帰還容量 SM 画素混合スイッチ素子 SW1、SW2 スイッチ素子(第1のスイッチ素子) SW3 スイッチ素子(第2のスイッチ素子) SW4 スイッチ素子(第3のスイッチ素子) SW5、SW6 スイッチ素子 Vt 信号電圧(第1の信号電圧) Vn 第2の信号電圧(第2の信号電圧) Vout1、・・・Voutn デジタル化された映像信号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4M118 AA02 AA05 AB01 BA14 CA04 DB09 DD09 FA06 5C024 CX04 CX43 CY42 GX02 GY31 GZ01 HX18 HX28 HX29 HX35 HX40 HX50 5J022 AA01 BA08 CA07 CB01 CC01 CF02 CF07 CF10

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の信号電圧と第2の信号電圧とを逐
    次入力する可変利得アンプの入力端子と、 前記第1の信号電圧と第2の信号電圧との差信号を出力
    する可変利得アンプの出力端子と、 参照電圧が入力される正入力端子、前記可変利得アンプ
    の入力端子と信号経路を介して接続される負入力端子及
    び前記可変利得アンプの出力端子と接続される出力端子
    を有する演算増幅器と、 前記可変利得アンプの入力端子から前記演算増幅器の負
    入力端子に至る信号経路に設けられ、一端が前記信号経
    路を介して前記可変利得アンプの入力端子と接続され、
    他端が前記信号経路を介して前記演算増幅器の負入力端
    子と接続される入力容量と、 前記演算増幅器の負入力端子と前記演算増幅器の出力端
    子との間に設けられた容量値可変の帰還容量と、 前記可変利得アンプの入力端子から前記入力容量の一端
    に至る信号経路を接続し、或いは開放する第1のスイッ
    チ素子と、 前記入力容量の一端への前記参照電圧の入力端子を接続
    し、或いは開放する第2のスイッチ素子と、 前記演算増幅器の負入力端子と前記演算増幅器の出力端
    子との間を接続し、或いは開放する第3のスイッチ素子
    とを有してなることを特徴とする可変利得アンプ。
  2. 【請求項2】 前記帰還容量は、複数の容量素子からな
    り、1以上のスイッチ素子により前記複数の容量素子の
    うちから前記帰還容量の容量値の設定に必要な容量素子
    を選択可能としたことを特徴とする請求項1記載の可変
    利得アンプ。
  3. 【請求項3】 第1の信号電圧と第2の信号電圧との差
    信号を出力する可変利得アンプであって、 前記第1の信号電圧と前記第2の信号電圧とを逐次入力
    し、前記第1の信号電圧及び前記第2の信号電圧を電荷
    に変換して前記第1の信号電圧と第2の信号電圧との差
    信号を生成し、該差信号の大きさに応じて利得調整し
    て、出力レベルが調整された差信号を出力することを特
    徴とする可変利得アンプ。
  4. 【請求項4】 光信号を電気信号に変換し、さらにデジ
    タル信号に変換して出力する固体撮像装置において、 前記光信号を電気信号に変換し出力する、行と列に配列
    された複数の光電変換素子と、 前記光信号を電気信号に変換した第1の信号電圧と前記
    光電変換素子を初期化したときの第2の信号電圧とを逐
    次入力する可変利得アンプの入力端子と、前記第1の信
    号電圧と前記第2信号電圧との差信号を出力する可変利
    得アンプの出力端子と、参照電圧が入力される正入力端
    子、前記可変利得アンプの入力端子と信号経路を介して
    接続される負入力端子及び前記可変利得アンプの出力端
    子と接続される出力端子を有する演算増幅器と、前記可
    変利得アンプの入力端子から前記演算増幅器の負入力端
    子に至る信号経路に設けられ、一端が前記信号経路を介
    して前記可変利得アンプの入力端子と接続され、他端が
    前記信号経路を介して前記演算増幅器の負入力端子と接
    続される入力容量と、前記演算増幅器の負入力端子と前
    記演算増幅器の出力端子との間に設けられた容量値可変
    の帰還容量と、前記可変利得アンプの入力端子から前記
    入力容量の一端に至る信号経路を接続し、或いは開放す
    る第1のスイッチ素子と、前記入力容量の一端への前記
    参照電圧の入力端子を接続し、或いは開放する第2のス
    イッチ素子と、前記演算増幅器の負入力端子と前記演算
    増幅器の出力端子との間を接続し、或いは開放する第3
    のスイッチ素子とを有し、出力レベルが調整された差信
    号を出力する前記列毎に設けられた可変利得アンプと、 前記可変利得アンプから出力された差信号をデジタル信
    号に変換するアナログ/デジタル変換回路とを有してな
    ることを特徴とする固体撮像装置。
  5. 【請求項5】 前記帰還容量は複数の容量素子からな
    り、1以上のスイッチ素子により前記複数の容量素子の
    うちから前記帰還容量の容量値の設定に必要な容量素子
    を選択可能としたことを特徴とする請求項4記載の固体
    撮像装置。
  6. 【請求項6】 光信号を電気信号に変換し、さらにデジ
    タル信号に変換して出力する固体撮像装置において、 前記光信号を電気信号に変換し出力する、行と列に配列
    された複数の光電変換素子と、 前記光信号を電気信号に変換した第1の信号電圧と前記
    光電変換素子を初期化したときの第2の信号電圧とを逐
    次入力し、前記第1の信号電圧及び前記第2の信号電圧
    を電荷に変換して前記第1の信号電圧と前記第2の信号
    電圧の差信号を生成し、該差信号の大きさに応じて利得
    調整して、出力レベルが調整された前記差信号を出力す
    る、前記列毎に設けられた可変利得アンプと、 前記可変利得アンプから出力された差信号をデジタル信
    号に変換するアナログ/デジタル変換回路とを有してな
    ることを特徴とする固体撮像装置。
  7. 【請求項7】 前記光電変換素子は、受光素子と該受光
    素子に隣接する光信号検出用絶縁ゲート型電界効果トラ
    ンジスタとを備え、前記光信号検出用絶縁ゲート型電界
    効果トランジスタは、ゲート電極下方のチャネル領域下
    であって、ソース領域の周囲に前記受光素子で発生した
    光発生電荷を蓄積する高濃度埋込層を備えてなり、 前記第1の信号電圧及び第2の信号電圧は前記光信号検
    出用絶縁ゲート型電界効果トランジスタのソース領域か
    ら出力されることを特徴とする請求項4乃至6の何れか
    一に記載の固体撮像装置。
  8. 【請求項8】 光信号を電気信号に変換し、さらにデジ
    タル信号に変換して出力する光信号読み出し方法におい
    て、 光電変換素子に光信号を照射し、該光信号を電気信号に
    変換した第1の信号電圧を出力し、 前記第1の信号電圧を電荷に変換して蓄積し、 前記光電変換素子を初期化したときの第2の信号電圧を
    出力し、 前記第2の信号電圧を電荷に変換し、 前記電荷に変換して蓄積された第1の信号電圧と前記電
    荷に変換された第2の信号電圧との差信号を生成し、該
    差信号を利得調整して、出力レベルが調整された差信号
    を生成し、 前記出力レベルが調整された差信号をデジタル信号に変
    換することを特徴とする光信号読み出し方法。
  9. 【請求項9】 前記光信号読み出し方法は、さらに、行
    と列に配列された前記光電変換素子について、前記列毎
    に前記出力レベルが調整された差信号を生成することを
    特徴とする請求項8記載の光信号読み出し方法。
  10. 【請求項10】 前記光電変換素子は、受光素子と該受
    光素子に隣接する光信号検出用絶縁ゲート型電界効果ト
    ランジスタとを備え、前記光信号検出用絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタは、ゲート電極下方のチャネル領域
    下であって、ソース領域の周囲に前記受光素子で発生し
    た光発生電荷を蓄積する高濃度埋込層を備えてなり、 前記第1の信号電圧及び第2の信号電圧を前記光信号検
    出用絶縁ゲート型電界効果トランジスタのソース領域か
    ら出力することを特徴とする請求項8又は9記載の光信
    号読み出し方法。
  11. 【請求項11】 前記光信号読み出し方法において、前
    記第1の信号電圧と第2の信号電圧とを逐次入力する可
    変利得アンプの入力端子と、前記第1の信号電圧と第2
    の信号電圧との差信号を出力する可変利得アンプの出力
    端子と、参照電圧が入力される正入力端子、前記可変利
    得アンプの入力端子と信号経路を介して接続される負入
    力端子及び前記可変利得アンプの出力端子と接続される
    出力端子を有する演算増幅器と、前記可変利得アンプの
    入力端子から前記演算増幅器の負入力端子に至る信号経
    路に設けられ、一端が前記信号経路を介して前記可変利
    得アンプの入力端子と接続され、他端が前記信号経路を
    介して前記演算増幅器の負入力端子と接続される入力容
    量と、前記演算増幅器の負入力端子と前記演算増幅器の
    出力端子との間に設けられた容量値可変の帰還容量と、
    前記可変利得アンプの入力端子から前記入力容量の一端
    に至る信号経路をし、或いは開放する第1のスイッチ素
    子と、前記入力容量の一端への前記参照電圧の入力端子
    を接続し、或いは開放する第2のスイッチ素子と、前記
    演算増幅器の負入力端子と前記演算増幅器の出力端子と
    の間を接続し、或いは開放する第3のスイッチ素子とを
    有する可変利得アンプが前記列毎に設けられ、 前記差信号が前記デジタル信号に変換する際のアナログ
    信号の入力電圧の範囲に適合するように前記入力容量と
    前記帰還容量の比を調整することにより利得調整し、 前記受光素子で発生した光発生電荷を前記光信号検出用
    絶縁ゲート型電界効果トランジスタの高濃度埋込層に転
    送して蓄積するとともに、前記第2のスイッチ素子及び
    第3のスイッチ素子を接続して前記入力容量及び帰還容
    量を初期化し、 次いで、前記第1のスイッチ素子及び第3のスイッチ素
    子を接続し、かつ前記第2のスイッチ素子を開放して、
    前記高濃度埋込層に蓄積された前記光発生電荷に応じた
    信号電圧を前記光信号検出用絶縁ゲート型電界効果トラ
    ンジスタから出力し、さらに前記信号電圧を電荷に変換
    して前記入力容量に蓄積し、 次いで、前記第2のスイッチ素子を接続し、前記第3の
    スイッチ素子を開放して前記入力容量に蓄積されている
    信号電圧に係る電荷を前記帰還容量に転送し、 次いで、前記高濃度埋込層に残留する前記光発生電荷を
    排出して前記光電変換素子を初期化した後に、前記第1
    のスイッチ素子を接続し、かつ前記第2のスイッチ素子
    及び第3のスイッチ素子を開放して、前記光電変換素子
    が初期化された状態における第2の信号電圧を前記光信
    号検出用絶縁ゲート型電界効果トランジスタから出力
    し、さらに前記第2の信号電圧を電荷に変換して前記信
    号電圧に係る電荷と前記第2の信号電圧に係る電荷との
    差を前記帰還容量に蓄積して前記差信号を生成し、 前記出力レベルが調整された差信号を前記演算増幅器か
    ら前記列毎に出力することを特徴とする請求項10記載
    の光信号読み出し方法。
  12. 【請求項12】 光信号を電気信号に変換して出力す
    る、行と列に配列された複数の光電変換素子と、前記列
    毎に設けられた前記光信号を電気信号に変換した第1の
    信号電圧と、前記光電変換素子を初期化したときの第2
    の信号電圧とを逐次入力し、前記第1の信号電圧及び前
    記第2の信号電圧を電荷に変換して前記第1の信号電圧
    と前記第2の信号電圧との差信号を出力するアンプと、
    前記アンプから出力された差信号を前記光信号に対応す
    る映像信号として出力する映像信号出力端子とを有し、 少なくとも2列のアンプ間に前記差信号出力を混合して
    出力するためのスイッチ手段を設けたことを特徴とする
    固体撮像装置。
  13. 【請求項13】 前記アンプは、前記第1の信号電圧と
    前記第2の信号電圧とを逐次入力し、前記第1の信号電
    圧及び前記第2の信号電圧を電荷に変換して前記第1の
    信号電圧と第2の信号電圧との差信号を生成し、該差信
    号の大きさに応じて利得調整して、出力レベルが調整さ
    れた差信号を出力する可変利得アンプであることを特徴
    とする請求項12記載の固体撮像装置。
  14. 【請求項14】 前記光電変換素子は、受光素子と該受
    光素子に隣接する光信号検出用絶縁ゲート型電界効果ト
    ランジスタとを備え、前記光信号検出用絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタは、ゲート電極下方のチャネル領域
    下であって、ソース領域の周囲に前記受光素子で発生し
    た光発生電荷を蓄積する高濃度埋込層を備えてなり、 前記信号電圧及び第2の信号電圧は前記光信号検出用絶
    縁ゲート型電界効果トランジスタのソース領域から出力
    されることを特徴とする請求項13記載の固体撮像装
    置。
  15. 【請求項15】 光信号を電気信号に変換して出力す
    る、行と列に配列された複数の光電変換素子と、前記光
    信号を電気信号に変換した第1の信号電圧と、前記光電
    変換素子を初期化したときの第2の信号電圧とを逐次入
    力し、前記第1の信号電圧及び前記第2の信号電圧を電
    荷に変換して前記第1の信号電圧と前記第2の信号電圧
    との差信号を出力する、前記列毎に設けられた複数のア
    ンプと、前記アンプから出力された差信号を前記光信号
    に対応する映像信号として出力する映像信号出力端子と
    を有する固体撮像装置の光信号読み出し方法において、 少なくとも2列のアンプ間の前記差信号出力を混合して
    出力することを特徴とする光信号読み出し方法。
  16. 【請求項16】 前記光電変換素子は、受光素子と該受
    光素子に隣接する光信号検出用絶縁ゲート型電界効果ト
    ランジスタとを備え、前記光信号検出用絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタは、ゲート電極下方のチャネル領域
    下であって、ソース領域の周囲に前記受光素子で発生し
    た光発生電荷を蓄積する高濃度埋込層を備えてなり、 前記第1の信号電圧及び第2の信号電圧を前記光信号検
    出用絶縁ゲート型電界効果トランジスタのソース領域か
    ら出力することを特徴とする請求項15記載の光信号読
    み出し方法。
  17. 【請求項17】 前記アンプが、前記第1の信号電圧と
    第2の信号電圧とを逐次入力する入力端子と、前記第1
    の信号電圧と第2の信号電圧との差信号を出力する出力
    端子と、参照電圧を入力する正入力端子、前記アンプの
    入力端子と接続される負入力端子及び前記アンプの出力
    端子と接続される出力端子を有する演算増幅器と、前記
    アンプの入力端子から前記演算増幅器の負入力端子に至
    る信号経路に設けられ、一端が前記信号経路を介して前
    記アンプの入力端子と接続され、他端が前記信号経路を
    介して前記演算増幅器の負入力端子に接続される入力容
    量と、前記演算増幅器の負入力端子と前記演算増幅器の
    出力端子との間に設けられた帰還容量と、前記アンプの
    入力端子から前記入力容量の一端に至る信号経路を接続
    し、或いは開放する第1のスイッチ素子と、前記入力容
    量の一端への前記参照電圧の入力端子を接続し、或いは
    開放する第2のスイッチ素子と、前記演算増幅器の負入
    力端子と前記演算増幅器の出力端子との間を接続し、或
    いは開放する第3のスイッチ素子とを有し、前記画素混
    合スイッチ素子が少なくとも2つの列の前記演算増幅器
    の負入力端子間に接続されてなり、 前記受光素子で発生した光発生電荷を前記光信号検出用
    絶縁ゲート型電界効果トランジスタの高濃度埋込層に転
    送して蓄積するとともに、前記第2のスイッチ素子及び
    第3のスイッチ素子を接続して前記入力容量及び帰還容
    量を初期化し、 次いで、前記第1のスイッチ素子及び第3のスイッチ素
    子を接続し、かつ前記第2のスイッチ素子及び前記画素
    混合スイッチ素子を開放し、前記高濃度埋込層に蓄積さ
    れた前記光発生電荷に応じた第1の信号電圧を前記光信
    号検出用絶縁ゲート型電界効果トランジスタから出力し
    て、前記第1の信号電圧を電荷に変換して前記入力容量
    に蓄積し、 次いで、前記第2のスイッチ素子を接続し、前記第3の
    スイッチ素子を開放して前記入力容量に蓄積されている
    信号電圧に係る電荷を前記帰還容量に転送し、 次いで、前記高濃度埋込層に残留する前記光発生電荷を
    排出して前記光電変換素子を初期化した後に、前記第1
    のスイッチ素子及び前記画素混合スイッチ素子を接続
    し、かつ前記第2のスイッチ素子及び第3のスイッチ素
    子を開放し、前記光電変換素子が初期化された状態にお
    ける第2の信号電圧を前記光信号検出用絶縁ゲート型電
    界効果トランジスタから出力して前記第2の信号電圧を
    電荷に変換して前記入力容量に蓄積するとともに、少な
    くとも2列のアンプ間の前記差信号出力を混合して出力
    することを特徴とすることを特徴とする請求項16記載
    の光信号読み出し方法。
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