JP2001342489A - 香味劣化抑制剤および香味劣化抑制方法 - Google Patents

香味劣化抑制剤および香味劣化抑制方法

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JP2001342489A
JP2001342489A JP2001032714A JP2001032714A JP2001342489A JP 2001342489 A JP2001342489 A JP 2001342489A JP 2001032714 A JP2001032714 A JP 2001032714A JP 2001032714 A JP2001032714 A JP 2001032714A JP 2001342489 A JP2001342489 A JP 2001342489A
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flavor
extract
flavor deterioration
rosmarinic acid
deterioration inhibitor
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JP2001032714A
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Masamitsu Moriwaki
将光 森脇
Ken Washino
乾 鷲野
Hisashi Tanaka
久志 田中
Kazuhiro Sakaemura
和浩 栄村
Tomoko Saikai
智子 西海
Seiji Ando
精二 安藤
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San Ei Gen FFI Inc
Original Assignee
San Ei Gen FFI Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】特に蛍光灯照射による香味劣化現象を有意に抑
制することのできる香味劣化抑制剤および香味劣化抑制
方法の提供。 【解決手段】ロスマリン酸を用いるか、ロスマリン酸と
抗酸化剤を併用する。すなわち香味劣化抑制剤について
はロスマリン酸又はロスマリン酸と抗酸化剤を有効成分
とし、香味劣化抑制方法については、対象物にロスマリ
ン酸又はロスマリン酸と抗酸化剤を配合することを特徴
とする。抗酸化剤としてフラボノール類が好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は香味劣化抑制剤並び
に香味劣化抑制方法に関する。より詳細には本発明は、
熱や酸素による香味劣化を始めとして、更に光照射、特
に蛍光灯照射によって生じる香味の劣化までもを有意に
防止することのできる香味劣化抑制剤、並びに香味劣化
の抑制方法に関する。本発明は、とりわけ蛍光灯等の室
内光照射下における香味劣化の抑制に有用である。
【0002】
【従来の技術】飲食品や医薬品等の各種製品は、その素
材が本来有する香味(フレーバー)や製造工程中に発生
してくる香味により、独特の香りや風味ないしは独特の
味わいを有している。特に飲食品において、香味は美味
しさの一要素であるとともに食欲をそそる重要な役割を
担う。しかしながら、これらの香味成分は比較的不安定
であり、商品の製造工程中または製造後の保管や陳列中
に劣化し、流通や保存段階で商品価値が著しく低下する
という問題がある。その原因としては、光、熱、空気
(酸素)、酵素等の作用を受けて生じる酸化、還元、重
合、異性化、開環、閉環、エステル化、脱炭酸などの数
多くの反応が考えられる。
【0003】とりわけ飲食品の分野においては、近年の
ペットボトル入り飲料等といった透明容器入り飲料の普
及に伴って、光や熱による香味の劣化現象、殊更商品陳
列中に生じる蛍光灯照射による香味の劣化現象を有意に
抑制乃至防止する方法の開発が早期に求められているの
が現状である。
【0004】ところで、従来から、ローズマリーやセー
ジの特定の水溶性抽出物に抗酸化作用があること(特開
昭50−74580号公報、特開昭55−18437号
公報)、またローズマリーやセージの溶媒抽出物に日光
又は紫外線照射によるパプリカ色素の退色現象を防止す
る作用があることが知られている(特開昭59−296
19号公報)。また、ルチンや糖転移ルチン等のフラボ
ノール配糖体が食品の香味劣化防止剤として利用される
ことも知られている(特開平7−10898号公報)。
【0005】しかしながら、これらのものは、種々の要
因による香味劣化現象、特に近年殊に求められている蛍
光灯照射下における香味劣化現象に対しては、必ずしも
満足できる抑制効果を発揮するものではなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、熱、酸素ま
たは光などの要因に基づく香味劣化現象を有意に抑制で
きる香味劣化抑制剤を提供することを目的とするもので
ある。特に本発明は、光照射、特に蛍光灯照射による香
味の劣化現象を有意に抑制できる香味劣化抑制剤を提供
することを目的とする。さらに本発明は、上記香味劣化
現象を有意に抑制することのできる香味劣化抑制方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を達成するために鋭意研究を重ねていたところ、シソ科
植物などに多く含まれるロスマリン酸(Rosmarinic aci
d:3,4−ジヒドロキシ−α−[[3−(3,4−)ジヒドロキ
シフェニル)−1−オキソ−2−プロペニル]−オキシ]
−フェニルプロピオン酸)に、香味成分の劣化現象を有
意に抑制する作用があることを見出し、さらにこのロス
マリン酸は、特に香味成分の光劣化、とりわけ蛍光灯照
射による光劣化に対して顕著に優れた抑制効果を発揮す
ることを見出した。ところで、ロスマリン酸は多くの植
物体に含まれている成分である。そこで本発明者らは、
上記知見に基づいて、植物に含まれるロスマリン酸の利
用について検討していたところ、植物から抽出されたロ
スマリン酸抽出物は、その着色度が低いほど優れた香味
劣化抑制効果を発揮することを見いだした。
【0008】さらに本発明者らは、上記知見に基づいて
研究を重ねていたところ、上記ロスマリン酸又はロスマ
リン酸抽出物とフラボノール類などの抗酸化剤とを併用
することによって、さらに優れた香味劣化抑制効果が得
られることを見いだした。本発明はこれら多くの知見に
基づいて完成されたものである。
【0009】すなわち、本発明は下記(1)〜(7)に
掲げる香味劣化抑制剤である。 (1)ロスマリン酸を有効成分とすることを特徴とする
香味劣化抑制剤。 (2)ロスマリン酸を含む植物抽出物を有効成分とする
香味劣化抑制剤。 (3)植物抽出物が、シソ科、ムラサキ科、アカネ科、
ゴマノハグサ科、ウリ科及びセリ科植物よりなる群から
選択される植物の1種または2種以上の抽出物である
(2)記載の香味劣化抑制剤。 (4)植物抽出物の着色度が2以下であることを特徴と
する(2)又は(3)に記載の香味劣化抑制剤。 (5)更に抗酸化剤を含むことを特徴とする(1)乃至
(4)のいずれかに記載の香味劣化抑制剤。 (6)抗酸化剤が、フラボノール類である(5)に記載
の香味劣化抑制剤。 (7)抗酸化剤がルチン、イソクエルシトリン、ミリシ
トリン、モリン、クエルセチン、糖転移ルチン、エンジ
ュ抽出物、ダッタンソバ抽出物及びヤマモモ抽出物より
なる群から選ばれる1種又は2種以上である(5)に記
載の香味劣化抑制剤。
【0010】また本発明は上記(1)〜(7)に掲げる
香味劣化抑制剤を含有する香料製剤である。
【0011】さらに本発明は、下記(9)〜(15)に
掲げる香味劣化抑制方法である。 (9)ロスマリン酸を香味劣化を受け得る被験物に添加
することからなる該被験物の香味劣化抑制方法。 (10)ロスマリン酸を含む植物抽出物を香味劣化を受
け得る被験物に添加することからなる、該被験物の香味
劣化抑制方法。 (11)植物抽出物が、シソ科、ムラサキ科、アカネ
科、ゴマノハグサ科、ウリ科及びセリ科植物よりなる群
から選択される植物の1種又は2種以上の抽出物である
(10)記載の香味劣化抑制方法。 (12)植物抽出物の着色度が2以下であることを特徴
とする(10)又は(11)に記載の香味劣化抑制方
法。 (13)ロスマリン酸またはそれを含む植物抽出物に抗
酸化剤を配合したものを被験物に添加することからな
る、(9)乃至(12)のいずれかに記載の香味劣化抑
制方法。 (14)抗酸化剤が、フラボノール類である(13)に
記載の香味劣化抑制方法。 (15)抗酸化剤がルチン、イソクエルシトリン、ミリ
シトリン、モリン、クエルセチン、糖転移ルチン、エン
ジュ抽出物、ダッタンソバ抽出物及びヤマモモ抽出物よ
りなる群から選ばれる1種又は2種以上である(13)
に記載の香味劣化抑制方法。
【0012】なお、本発明において香味とは、鼻で感じ
る匂いと対象物を口にいれてから口と鼻とで感じる香り
や味(flavor、風味)との両者を含む広い概念で用いら
れる。また、香味の劣化とはこのような香味が何らかの
要因で減少若しくは変化することを意味するものであ
る。なお、香味劣化の原因として光、熱、酸素等の別を
特に問うものではないが、好ましくは光照射、より好ま
しくは蛍光灯照射を挙げることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】(1)香味劣化抑制剤 本発明の香味劣化抑制剤は熱、酸素又は光によって生じ
得る香味劣化現象、特に光照射、とりわけ蛍光灯照射に
よって生じる香味劣化現象に対して優れた抑制作用を有
することを特徴とするものであって、有効成分としてロ
スマリン酸を含有するものである。
【0014】本発明で用いられるロスマリン酸(3,4−
ジヒドロキシ−α−[[3−(3,4−)ジヒドロキシフェニ
ル)−1−オキソ−2−プロペニル]−オキシ]−フェニ
ルプロピオン酸)は、その由来を特に制限するものでは
なく、合成品であっても、また天然物に由来するもので
あってもよい。なお天然物に由来するものとしては、ロ
スマリン酸を含むものであれば特に制限されないが、好
ましくは植物(新鮮植物、植物乾燥物を含む)または組
織培養法等により得られる植物細胞等から抽出、単離さ
れるロスマリン酸を例示することができる。
【0015】ここでロスマリン酸を含む植物としては、
オルトシフォン、オレガノ、カワミドリ、キャットミン
ト、グラウンドアイビー、ケイガイ、コリウス、サボ
リ、サマーサボリ、シソ、セージ、セルフヒール、タイ
ム、バジル、ヒキオコシ、ヒソップ、ヒプティス、ビュ
ーグル、ベルガモット、ホアハウンド、ミント、ラベン
ダー、リコプス、レモンバーム及びローズマリー等のシ
ソ科に属する植物;アルカネットやコンフリー等のムラ
サキ科に属する植物;スカーレットブッシュ等のアカネ
科に属する植物;フィグワート等のゴマノハグサ科に属
する植物;ツルレイシ等のウリ科に属する植物;ウマノ
ミツバ等のセリ科に属する植物を好適に例示することが
できる。
【0016】このようなロスマリン酸含有植物からロス
マリン酸を抽出する方法としては、常法に従って、植物
体全てまたはその一部(葉、茎、根、果実(種子)、花
蕾等)をそのまま若しくは破砕して適当な溶媒で抽出す
る方法、または植物体(又はその一部)を乾燥後、必要
に応じて粉砕粉体状にして適当な溶媒で抽出する方法等
を挙げることができる。
【0017】抽出に用いられる溶媒は、特に制限され
ず、低級アルコール、多価アルコール、非極性溶媒及び
極性溶媒を広く挙げることができる。より具体的には低
級アルコールとしては、メタノール、エタノール、プロ
パノール及びイソプロピルアルコール、ブタノール等の
炭素数1〜4のアルコール;多価アルコールとしては、
グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール等;非極性溶媒としてはヘキサン等;極性溶媒と
しては水、アセトン、酢酸エチル、酢酸メチルなどが使
用される。これらは単独で用いても、また2種以上を組
み合わせて使用することもできる。好ましくはエタノー
ルなどの低級アルコール、水及びこれらの組み合わせで
あり、より好ましくは含水アルコールである。
【0018】抽出方法としては、一般に用いられる方法
を広く採用することができる。制限はされないが、例え
ば溶媒中に全草若しくは一部分(そのまま若しくは粗
末、細切物)またはそれらの乾燥破砕物(粉末等)を冷
浸、温浸等によって浸漬する方法、溶媒を加温し撹拌し
ながら抽出を行い濾過して抽出液を得る方法、またはパ
ーコレーション法などを挙げることができる。また、抽
出の際に非極性溶媒にて脂質等の不純物を抽出・除去
後、極性溶媒で抽出することも可能である。
【0019】得られた抽出液は、必要に応じて濾過また
は遠心分離によって固形物を除去したり、またさらに溶
媒を留去して一部濃縮若しくは乾燥することができる。
【0020】本発明の香味劣化抑制剤に含まれるロスマ
リン酸は、必ずしも精製品である必要はなく、本発明の
効果を有することを限度として粗精製物であってもよ
い。従って、本発明の香味劣化抑制剤にはその有効成分
として例えば上記の方法で得られるロスマリン酸含有植
物抽出物を配合することができる。なお、植物抽出物
は、前述する植物の1種の抽出物であっても、2種以上
の植物の抽出物を任意に組み合わせて用いることもでき
る。
【0021】本発明者らの研究により、香味劣化抑制剤
中にロスマリン酸を上記植物抽出物のようにロスマリン
酸含有粗精製物(以下、ロスマリン酸含有物ともいう)
として配合する場合は、該ロスマリン酸含有物は着色度
が低いほど、すなわちロスマリン酸の含有濃度を一定と
したときの着色度が低いほど香味劣化抑制効果が高くな
ることが判明している。よって、上記の植物抽出物はさ
らに精製処理等を行うことにより着色度の低減を図るこ
とが好ましい。
【0022】精製処理は特に制限されず、一般に植物抽
出操作に用いられる精製処理を広く採用することができ
る。具体的には、上記で得られた抽出物を適当な溶媒で
再度抽出処理する方法;上記抽出物を濃縮若しくは乾燥
してロスマリン酸の非溶解性溶媒で洗浄する方法;上記
抽出物を必要に応じて濃縮して各種の樹脂(例えばイオ
ン交換、吸着、分子篩等)や膜(例えば除菌、限外濾
過、逆浸透、精密濾過等)を用いて精製する方法;その
他、活性炭処理、超臨界流体抽出、溶剤洗浄、再結晶化
などの方法を例示することができる。また、必要に応じ
て脱臭処理を行ってもよい。脱臭処理についても特に制
限されず一般に使用される方法が広く採用できる(例え
ば、蒸留処理、水蒸気蒸留処理、活性炭処理、吸着樹脂
処理、イオン交換樹脂処理、超臨界流体抽出、溶剤洗
浄、再結晶化など)。
【0023】なお本発明でいう着色度とは、ロスマリン
酸含有物の着色度合いを、下式に基づいて数値化するこ
とによって表したものである。
【0024】
【数1】 つまり本発明における着色度とは、植物抽出物などのロ
スマリン酸含有物(X)を0.1%燐酸水溶液で1000倍に
希釈した液の吸光度(波長:330nm)を1としたとき
の、pH5.5に調整したロスマリン酸含有物(X)の波
長525nmにおける吸光度を表す。これによって、対象と
する各ロスマリン酸含有物について、ロスマリン酸を一
定濃度の割合で含むロスマリン酸含有物の着色度(褐色
度)として客観的に判断することができる。
【0025】本発明の香味劣化抑制剤において、有効成
分として植物抽出物などのロスマリン酸含有物を用いる
場合、当該ロスマリン酸含有物の着色度は2以下である
ことが好ましい。この場合、添加対象物の色彩や色調に
悪影響を与えることがなく、また着色度2以上のロスマ
リン酸含有物を用いる場合よりも優れた香味劣化抑制効
果を得ることができる。好ましくは着色度が1以下のも
の、さらに好ましくは0.6以下のロスマリン酸含有物
を使用することが望ましい。
【0026】本発明の香味劣化抑制剤は、ロスマリン酸
を含有するものであれば、ロスマリン酸単独であって
も、また上記の如くして得られるロスマリン酸含有物
(例えば植物抽出物(濃縮物、乾燥物))から構成され
るものであっても、さらに必要に応じて他成分として、
ロスマリン酸以外の抗酸化剤、キレート剤等の助剤、並
びに希釈剤や担体またはその他の添加剤を含有する組成
物であってもよい。
【0027】例えば食品に使用する場合、抗酸化剤とし
ては、特に制限されることなく食品添加物として用いら
れるものを広く例示することができ、例えば、L−アス
コルビン酸及びL−アスコルビン酸ナトリウム等のアス
コルビン酸類;L−アスコルビン酸ステアリン酸エステ
ル、L−アスコルビン酸パルミチン酸エステル等のアス
コルビン酸エステル類;エリソルビン酸及びエリソルビ
ン酸ナトリウム等のエリソルビン酸類;亜硫酸ナトリウ
ム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムやピロ
亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩類等;α−トコフェロー
ルやミックストコフェロール等のトコフェロール類;ジ
ブチルヒドロキシトルエン(BHT)やブチルヒドロキ
シアニソール(BHA)等;エチレンジアミン四酢酸カ
ルシウム二ナトリウムやエチレンジアミン四酢酸二ナト
リウム等のエチレンジアミン四酢酸類;没食子酸や没食
子酸プロピル等の没食子酸類;アオイ花抽出物、アスペ
ルギルステレウス抽出物、カンゾウ油性抽出物、食用カ
ンナ抽出物、グローブ抽出物、精油除去ウイキョウ抽出
物、セイヨウワサビ抽出物、セージ抽出物、セリ抽出
物、チャ抽出物、テンペ抽出物、ドクダミ抽出物、生コ
ーヒー豆抽出物、ヒマワリ種子抽出物、ピメンタ抽出
物、ブドウ種子抽出物、ブルーベリー葉抽出物、プロポ
リス抽出物、へゴ・イチョウ抽出物、ペパー抽出物、ホ
ウセンカ抽出物、ヤマモモ抽出物、ユーカリ葉抽出物、
リンドウ根抽出物、ルチン抽出物(小豆全草,エンジ
ュ,ソバ全草抽出物)、ローズマリー抽出物等の各種植
物の抽出物;その他、酵素処理ルチン、クエルセチン、
ルチン酵素分解物(イソクエルシトリン)、酵素処理イ
ソクエルシトリン、酵素分解リンゴ抽出物、ゴマ油抽出
物、菜種油抽出物、コメヌカ油抽出物、コメヌカ酵素分
解物等を挙げることができる。
【0028】更に、本発明において特に好ましい抗酸化
剤としてフラボノール類を挙げることができるが、この
フラボノール類としては、フラボノール並びにアグリコ
ン部にフラボノールを有するフラボノール配糖体を広く
挙げることができる。例えば、エンジュ、ダッタンソ
バ、ドクダミ及びヤマモモなどの植物体から抽出するこ
とにより入手できるもの、さらにそれを精製した精製
物、並びにそれらに酵素処理若しくは加水分解等の各種
処理を施したものを挙げることができる。具体的には、
ルチン、イソクエルシトリン、ゴシピツリン及びミリシ
トリン等、並びにルチン、イソクエルシトリンと澱粉質
の共存下において糖転移酵素を用いて公知の方法で処理
することにより得られる糖転移ルチン等を例示すること
ができる。これらのフラボノール類は1種単独で使用さ
れてもよく、また2種以上を任意に組合せて使用するこ
ともできる。
【0029】またフラボノール類そのものに代えて、上
記に掲げる各種フラボノール類を含む植物抽出物をその
まま用いることもできる。かかるものとしてはエンジュ
抽出物、ダッタンソバ抽出物、ドクダミ抽出物及びヤマ
モモ抽出物等を例示することができる。なお、かかる植
物抽出物は、フラボノール類を比較的多量に含む植物の
該当部位を水、アルコールまたはその他の有機溶剤を用
いて抽出することによって得ることができ、そのままで
使用しても、またさらに酵素処理して使用することもで
きる。例えばヤマモモ抽出物は、ヤマモモ科植物を本出
願人による特許出願の方法(特開平5−156249
号、特願平7−250902号)を用いて抽出すること
によって調製取得でき、このような操作により得られる
ヤマモモ抽出物はフラボノール配糖体であるミリシトリ
ン(ミリセチン−3−O−ラムノシド)の給源となる。
またこのヤマモモ抽出物は、そのままで使用することも
できるが、さらに特願平7−252684号公報記載の
方法に従って糖転移酵素処理を施すこともでき、これは
水易溶性ヤマモモ抽出物として使用することができる。
なお、これらの植物抽出物も1種単独で使用されても、
また2種以上を任意に組合せて使用することもできる。
【0030】また、前述するフラボノール類の中には水
難溶性で取り扱いにくい物質があるため、必要に応じ
て、フラボノール類をエタノールなどの低級アルコール
やグリセリンまたはプロピレングリコールなどの多価ア
ルコールに溶かして用いてもよい。
【0031】なお、ロスマリン酸又はロスマリン酸含有
物と抗酸化剤とを併用する場合、本発明の香味劣化抑制
剤に含まれるロスマリン酸又はロスマリン酸含有物と抗
酸化剤の配合割合としては、特に制限はされないが、ロ
スマリン酸10重量部に対して抗酸化剤を1〜500重
量部の割合で使用されることが好ましい。
【0032】また、ロスマリン酸(ロスマリン酸含有
物)またはロスマリン酸(ロスマリン酸含有物)と抗酸
化剤に対して併用される上記他の成分(キレート剤等の
助剤、希釈剤、担体、その他の添加剤等)は、本発明の
効果を妨げないものであれば特に制限されない。例えば
希釈剤として好適にはエタノール、プロピレングリコー
ル、グリセロールなどのアルコール類;水;液糖、グル
コース、マルトース、スクロース、トレハロース、デキ
ストリン、シクロデキストリン、でんぷん及びオリゴ糖
等の糖類;ソルビトール、エリスリトール、キシリトー
ル及び還元水飴等の糖アルコール類;などを挙げること
ができる。使用上の利便等から、これらの希釈剤を用い
て、本発明の香味劣化抑制剤に含まれるロスマリン酸の
含量が例えば0.1〜10重量%程度、また抗酸化剤を
併用する場合は抗酸化剤の含量が0.1〜50重量%程
度となるように調製することもできる。
【0033】本発明の香味劣化抑制剤はまたその形態に
よって特に制限されず、例えば粉末状、顆粒状、錠剤
状、液状、乳液状、ペースト状等の任意の形態として調
製することができる。
【0034】本発明の香味劣化抑制剤は、香味劣化の抑
制、特に光照射によって生じる香味劣化の抑制を目的と
して幅広い製品に広く適用することができる。このよう
な製品としては、例えば飲食物、化粧品、医薬品、医薬
部外品、飼料等を挙げることができ、より好適には含水
物、特に飲料、化粧水及び液剤等の溶液状、中でも水溶
液状のものを挙げることができる。尚、本発明の香味劣
化抑制剤は、香味成分に直接添加混合することによって
該香味成分の香味劣化を防止することができるし、また
香料などの香味成分を用いて着香した製品に添加配合す
ることによって該製品の香味劣化を防止することもでき
る。
【0035】すなわち本発明によれば、香味劣化抑制剤
として前述するロスマリン酸(若しくはロスマリン酸含
有物)、またはロスマリン酸(若しくはロスマリン酸含
有物)と抗酸化剤とが配合されることによって香味劣化
現象、特に光照射、とりわけ蛍光灯の光照射による香味
劣化現象が有意に抑制されてなる飲食物、化粧品、医薬
品、医薬部外品及び飼料等の各種製品を提供することが
できる。なお、化粧品としてはスキン化粧料(ローショ
ン、乳液、クリームなど)、口紅、日焼け止め化粧料、
メークアップ化粧料等を;医薬品としては各種錠剤、カ
プセル剤、ドリンク剤、トローチ剤、うがい薬等を;医
薬部外品としては歯磨き剤、口中清涼剤、口臭予防剤等
を;また飼料としてはキャットフードやドッグフード等
の各種ペットフード、観賞魚若しくは養殖魚の餌等を一
例として挙げることができるが、これらに制限されるも
のではない。
【0036】好ましい製品としては、口に含んだ場合に
感じられるフレーバー感が商品価値となり得る、例えば
飲食物、口紅やリップクリーム等の化粧料、経口用の医
薬製剤、歯磨き剤、口中清涼剤及び口臭予防剤等の医薬
部外品などの製品を挙げることができるが、より好適な
製品は飲食物である。
【0037】飲食物としては特に制限されず、例えばア
イスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、シャーベ
ット、氷菓等の冷菓類;乳飲料、乳酸菌飲料、果汁入り
清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、野菜飲料、野菜・果実
飲料、粉末飲料等の飲料類;コーヒー飲料、紅茶飲料等
の茶飲料類;コンソメスープ、ポタージュスープ等のス
ープ類;カスタードプリン,ミルクプリン,果汁入りプ
リン等のプリン類、ゼリー、ババロア及びヨーグルト等
のデザート類;チューインガムや風船ガム等のガム類
(板ガム、糖衣状粒ガム);マーブルチョコレート等の
コーティングチョコレートの他、イチゴチョコレート,
ブルーベリーチョコレート及びメロンチョコレート等の
風味を付加したチョコレート等のチョコレート類;ハー
ドキャンディー(ボンボン、バターボール、マーブル等
を含む)、ソフトキャンディー(キャラメル、ヌガー、
グミキャンディー、マシュマロ等を含む)、ドロップ、
タフィ等のキャラメル類;ハードビスケット、クッキ
ー、おかき、煎餅等の焼き菓子類;浅漬け、醤油漬け、
塩漬け、味噌漬け、粕漬け、麹漬け、糠漬け、酢漬け、
芥子漬、もろみ漬け、梅漬け、福神漬、しば漬、生姜
漬、朝鮮漬、梅酢漬け等の漬物類;セパレートドレッシ
ング、ノンオイルドレッシング、ケチャップ、たれ、ソ
ースなどのソース類;ストロベリージャム、ブルーベリ
ージャム、マーマレード、リンゴジャム、杏ジャム、プ
レザーブ等のジャム類;赤ワイン等の果実酒;シロップ
漬のチェリー、アンズ、リンゴ、イチゴ、桃等の加工用
果実;ハム、ソーセージ、焼き豚等の畜肉加工品;魚肉
ハム、魚肉ソーセージ、魚肉すり身、蒲鉾、竹輪、はん
ぺん、薩摩揚げ、伊達巻き、鯨ベーコン等の水産練り製
品;バター、マーガリン、チーズ、ホイップクリーム等
の酪農・油脂製品類;、うどん、冷麦、そうめん、ソ
バ、中華そば、スパゲッティ、マカロニ、ビーフン、は
るさめ及びワンタン等の麺類;その他、各種総菜及び
麩、田麩等の種々の加工食品を挙げることができる。好
ましくは菓子類及び飲料である。
【0038】飲食物、化粧品、医薬品、医薬部外品また
は飼料等の各種対象物に対する本発明の香味劣化抑制剤
の添加量は、香味劣化現象、特に光照射、とりわけ蛍光
灯の光照射による香味劣化現象を抑制できる量であれば
特に制限されず、対象物に含まれる香味成分の種類及び
その含量、対象物の種類及びそれに含まれる成分などを
考慮して適宜選択、決定することができる。具体的に
は、対象物に添加するロスマリン酸の配合量として少な
くとも0.1ppm程度を挙げることができる。後述す
る実施例に示すように、ロスマリン酸の配合量の増大に
従って香味劣化抑制効果が向上することから、当該効果
からいえば本発明においてロスマリン酸の配合量の上限
は何ら制限されるものではない。このため、通常、味並
びに粘度等の物性といった他の観点からその配合量(上
限)を設定することができる。従って、対象物が飲食物
である場合、本発明の香味劣化抑制剤の配合割合とし
て、ロスマリン酸の量に換算して0.1〜3000pp
m、好ましくは0.5〜1000ppmの範囲を例示す
ることができる。
【0039】また、ロスマリン酸と抗酸化剤を含む香味
劣化抑制剤を用いて対象物の香味劣化を抑制する場合、
対象物に添加するロスマリン酸と抗酸化剤の量(総量)
として少なくとも0.05ppm程度を挙げることがで
きる。また前述するようにこの場合も上限は特に制限さ
れないが、対象物が飲食物である場合の配合割合とし
て、ロスマリン酸と抗酸化剤の総量に換算して0.05
〜3000ppm、好ましくは0.25〜1000pp
mの範囲を例示することができる。
【0040】本発明の香味劣化抑制剤は、各種の香料と
組合せることによって香料製剤として調製することがで
きる。
【0041】ここで用いられる香料は、天然香料(植物
性天然香料、動物性天然香料)及び合成香料の別、並び
に単体香料及び調合香料の別を問わず、また製造方法並
びに形態(水溶性香料、油性香料、乳化香料、粉末香
料)の別を問わず、さらに食品香料や香粧品香料の別を
特に問わず、任意の香料を挙げることができる。
【0042】具体的には、オレンジ、レモン、グレープ
フルーツ等のシトラス系香料、アップル、グレープ、ピ
ーチ等のフルーツ系香料、バター、チーズ、ヨーグルト
等のミルク系香料、バニラ系香料、茶・コーヒー系香
料、ミント系香料、ハーブ、コショウ、ワサビ等のスパ
イス系香料、ナッツ系香料、ビーフ、ポーク、チキン等
のミート系香料、魚貝類、甲殻類等の水産物系香料、ワ
イン、ウイスキー、ブランデー等の洋酒系香料、バラ、
ラベンダー、ジャスミン等のフラワー系香料、オニオ
ン、ガーリック、キャベツ等の野菜系香料、その他の香
料をあげることができる。
【0043】また、とくに食品香料の場合、用途別とし
ては、炭酸飲料、果実飲料、茶・コーヒー系飲料、乳飲
料・乳酸菌飲料、機能性飲料等に使用される飲料用香
料、冷菓、キャンディー・デザート、チューイングガ
ム、焼き菓子等に使用される菓子用香料、ヨーグルト、
バター・マーガリン、チーズ等に使用される酪農・油脂
製品用香料、スープ用香料、味噌、醤油、ソース、た
れ、ドレッシング等に使用される調味料用香料、食肉加
工品用香料、水産加工品用香料、調理食品用香料、冷凍
食品用香料、たばこ用香料、口腔製品用香料、医薬品用
香料、飼料用香料、産業用香料等をあげることができ
る。
【0044】かかる香料製剤中の香料と香味劣化抑制剤
の配合割合は、特に制限されないが、着香対象物への通
常使用量が0.05〜0.2%の香料の場合、香料に対
してロスマリン酸が少なくとも100ppm程度、好ま
しくは500ppm以上の割合で含まれることが好まし
い。また香味劣化抑制剤がロスマリン酸と抗酸化剤とを
含む場合は、香料に対して両者の総量が少なくとも10
0ppm程度、好ましくは500ppm以上となるよう
な割合で含まれることが好ましい。当該香料製剤は、そ
の製造工程中や流通、保存期間中の長期にわたって香味
が劣化しにくい安定なものであり、光や熱等の劣化促進
要因に対して耐性をもった香料製剤である。これによれ
ば飲食物、化粧品、医薬品、医薬部外品及び飼料等の各
種製品に所望な香味が付与できるだけでなく、熱、光や
酸素などによる香味劣化、好ましくは蛍光灯照射による
香味劣化を有意に防止することができる。
【0045】(2)香味劣化抑制方法 また、本発明は香味劣化の抑制方法に関する。
【0046】本発明の方法は、飲食物、化粧品、医薬
品、医薬部外品または飼料等の光、熱、酸素などによる
香味の劣化が問題となる製品に好適に適用される。本発
明の香味劣化抑制方法は、好ましくは光照射、より好ま
しくは蛍光灯の光照射による香味劣化現象に対して特に
有用である。
【0047】本発明の方法は、具体的にはロスマリン酸
若しくはロスマリン酸含有物(植物抽出物)、またはこ
れらのいずれかに加えて更に抗酸化剤を含む本発明の香
味劣化抑制剤を、香味劣化を受け得る被験物に配合する
ことによって実施することができる。その配合割合は、
前述するようにその効果を発揮する割合であれば制限さ
れず、ロスマリン酸に換算して例えば少なくとも0.1
ppmの割合を挙げることができる。被験物が飲食物で
ある場合は、味に与える影響を鑑みて、ロスマリン酸が
0.1〜3000ppm、好ましくは0.5〜1000
ppmで含まれるような範囲を例示することができる。
なお、香味劣化抑制剤が、ロスマリン酸と抗酸化剤とを
含む場合は、両者の総量が少なくとも0.05ppmで
あることが好ましく、被験物が飲食物である場合は、味
に与える影響を鑑みて、両者が総量として0.05〜3
000ppm、好ましくは0.25〜1000ppmの
割合で含まれるような範囲を例示することができる。
【0048】配合の時期は、特に制限されないが、飲食
物、化粧品、医薬品、医薬部外品または飼料等の被験物
が香味劣化を受け得る前に予め配合しておくことが好ま
しい。これらの被験物は製造工程において、酸素、光
(蛍光灯)または熱の影響を少なからず受けることに鑑
みて、製造工程の初期に各種製品材料とともに配合する
こともできる。
【0049】
【実施例】以下、本発明の内容を以下の実施例及び実験
例を用いて具体的に説明する。ただし、本発明はこれら
に限定されるものではない。なお、下記に記載する処方
の単位は特に言及しない限り、%は重量%を意味するも
のとする。また、各処方中*を付記した製品は三栄源エ
フ・エフ・アイ(株)製の製品を意味する。
【0050】実施例1 市販品ロスマリン酸(EXTRASYNTHESE製(着色度0.1以
下))をロスマリン酸含量が0.5%となるように20vol%
エタノール水溶液に溶解し、香味劣化抑制剤1を調製し
た。この香味劣化抑制剤1を0.1%リン酸で1000倍希釈
したとき、極大吸収波長330nmにおける吸光度は0.5であ
った。
【0051】実施例2 チリメンシソ生葉1kgをメタノール10Lに1日室温下
で浸漬し、抽出液9Lを得た。抽出液をロータリーエバ
ポレータを用いて1Lまで濃縮した後、10℃まで冷却
し、不溶性固形物を除去した。ろ液に水2Lと活性炭20
gを加え、リン酸でpH2に調整した後、濾過し濃縮乾
固し、ロスマリン酸粗精製物Aを12g得た(着色度1.
6)。これを2Lの水に希釈し、吸着樹脂アンバーライ
トXAD-2 100mlを充填したカラムに100ml/時間の流速で
通液した。次いでカラムを水1Lで洗浄し、さらに95vo
l%エタノール200ml を100ml/時間の流速で通液して、
ロスマリン酸含有画分を溶出した。得られたエタノール
溶液を減圧下で留去し、次いでシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーに付し、アセトニトリル:メタノール混合
溶媒中のメタノール含量を段階的に10:1→10:3に増
やして展開し、分画した。得られた各分画液について、
ODSを充填した内径 4.6mm、長さ150mmのカラム(ODS
-2(ケムコ製))と紫外線検出器を装着した高速液体ク
ロマトグラフを使用し、展開溶媒として0.1%リン酸/
アセトニトリル(7:3)を用いて分析し(流速1ml/
分、検出波長330nm)、ロスマリン酸を高い割合で含有
する画分を合わせ、再度上記と同様の方法でシリカゲル
カラムクロマトグラフィーを行って、純度95%以上のロ
スマリン酸を得た(ロスマリン酸精製物a)。ロスマリ
ン酸粗精製物Aとロスマリン酸精製物aを各々実施例1
の香味劣化抑制剤1と同等の吸光度(330nm)となるよう
に30vol%エタノール水溶液に溶解し、それぞれ香味劣
化抑制剤2および香味劣化抑制剤3を調製した。
【0052】実施例3 セージ末1kg(地上部全草乾燥品)にヘキサン5Lを
加えて還流し、脱脂した。残渣に80vol%エタノール10
Lを加えて2時間還流し、エタノール抽出液8Lを得
た。エタノール抽出液にヘキサンを加えて混合後分層
し、エタノール層を珪藻土を用いて濾過した後、減圧濃
縮乾固し、ロスマリン酸粗精製物Bを139g得た(着色
度0.9)。これを水3Lで希釈し、水洗した多孔性吸着
樹脂アンバーライトXAD-2を充填したカラム上に通液
し、ロスマリン酸等を吸着させ、水洗後95vol%エタノ
ールを流して吸着物を脱着した。次いで溶出したエタノ
ール溶液を濃縮乾固し、次いで実施例2と同様の方法を
用いシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、高速
液体クロマトグラフィー(HPLC)分析および、再度
同様の方法でシリカゲルカラムクロマトグラフィーを行
って、純度95%以上のロスマリン酸を得た(ロスマリン
酸精製物b:着色度0.1以下)。ロスマリン酸粗精製物
Bとロスマリン酸精製物bを各々実施例1の香味劣化抑
制剤1と同等の吸光度(330nm)となるように30vol%エタ
ノール水溶液に溶解し、それぞれ香味劣化抑制剤4およ
び香味劣化抑制剤5を調製した。
【0053】実施例4 ローズマリー粉末1kg(葉部乾燥品)に7.5Lの95vol
%エタノールを入れて65℃で30分間浸漬してエタノール
抽出液を得た。該抽出残渣を95vol%エタノールで洗浄
し、得られた洗浄液を先のエタノール抽出液と合わせて
濃縮乾固した。これを水2Lに溶解して不溶物を珪藻土
を用いて濾過し、得られた濾液を中空糸膜モジュール
(マイクロゴン社製ミニクロス:分画分子量10000)に
通し、濾過液を減圧下で濃縮乾固し、ロスマリン酸粗精
製物Cを154g得た(着色度0.8)。次いで実施例2と同
様の方法を用いシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
付し、HPLC分析および、再度同様の方法でシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーを行って、純度95%以上の
ロスマリン酸を得た(ロスマリン酸精製物c:着色度0.
1以下)。ロスマリン酸粗精製物Cとロスマリン酸精製
物cを各々実施例1の香味劣化抑制剤1と同等の吸光度
(330nm)となるように30vol%エタノール水溶液に溶解
し、それぞれ香味劣化抑制剤6および香味劣化抑制剤7
を調製した。
【0054】実施例5 ハッカ生葉1kgを80vol%エタノール10Lに1日浸漬
し、エタノール抽出液を得た。エタノール抽出液に等量
のヘキサンを加えて混合後エタノール層を分離した。得
られたエタノール抽出液に活性炭を加えて30分間混合し
た後、活性炭を除去し、次いで減圧濃縮することにより
暗褐色のハッカ由来のロスマリン酸粗精製物Dを14.8g
得た(着色度1.0)。次いで実施例2と同様の方法を用
いシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、HPL
C分析および、再度同様の方法でシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーを行って、純度95%以上のロスマリン酸
を得た(ロスマリン酸精製物d:着色度0.1以下)。ロ
スマリン酸粗精製物Dとロスマリン酸精製物dを各々実
施例1の香味劣化抑制剤1と同等の吸光度(330nm)とな
るように30vol%エタノール水溶液に溶解し、それぞれ
香味劣化抑制剤8および香味劣化抑制剤9を調製した。
【0055】参考例1 糖転移ルチン製剤の調製 水100L(温度55℃)にルチン500gを分散し、これにナ
リンギナーゼ(天野製薬株式会社、商品名ナリンギナー
ゼ「アマノ」)を50g添加した。この系はpH7であ
った。これを5時間50℃に保持したのち、濃縮し、50
Lとした。冷却したところイソクエルシトリンが沈殿し
た。沈殿物をろ別して集め、乾燥することによりイソク
エルシトリン320gを得た。このイソクエルシトリン320
gに100Lの水を加え、コーンスターチ800gを添加し、
均質にし、これにCGTase(天野製薬株式会社、商
品名コンチザイム)200mlを添加し、温度55℃、pH
6.8にて12時間保持した。この溶液を吸着樹脂カラム
(三菱化成(株)製ダイヤイオンHP-21)に通してケル
セチン−3−O−配糖体を吸着させ、ついで50vol%メ
タノール水溶液で脱着させた。脱着液を濃縮乾固して、
固形物550gを得た。この固形物は、未反応のイソクエ
ルシトリンおよびグルコース残基数の異なる配糖体を含
むクエルセチン−3−O−配糖体混合物であった。この
配糖体の混合物を50vol%含水エタノールに10%量溶
解させて糖転移ルチン製剤1を調製した。
【0056】参考例2 ヤマモモ抽出物製剤の調製 ヤマモモ樹皮乾燥物の粉砕物1kgにメタノール10kg
を加え、約60℃で5時間抽出したのち、濾過し、残滓を
メタノール3kgで洗浄し、メタノール抽出液約10kg
を得た。この抽出液を濃縮後別の容器に移し替え、真空
度666Pa、浴温60℃で減圧乾燥して黄色の粉末0.25k
gを得た。得られた固形物を粉砕後、室温で水5lと懸
濁したのち濾過し、残った固形物を水5lで洗浄した。
次いで固形分を真空度666Pa、浴温80℃で減圧乾燥し
て黄白色の固形物からなるヤマモモ抽出物0.13kgを得
た。このヤマモモ抽出物をHPLCよる分析に供したと
ころ、主たる成分としてフラボノール配糖体であるミリ
シトリン(ミリセチン−3−O−ラムノシド)を含んで
いた。このヤマモモ抽出物の5%溶解液(エタノール
中)をヤマモモ抽出物製剤1とした。
【0057】実施例6 実施例2で調製した香味劣化抑制剤3と参考例1で調製
した糖転移ルチン製剤1を1:1で混合して香味劣化抑
制剤3Rを調製した。
【0058】また香味劣化抑制剤3と参考例2で調製し
たヤマモモ抽出物製剤1を1:1で混合して香味劣化抑
制剤3Yを調製した。
【0059】実施例7 実施例3で調製した香味劣化抑制剤5と参考例1で調製
した糖転移ルチン製剤1を1:1で混合して香味劣化抑
制剤5Rを調製した。
【0060】また香味劣化抑制剤5と参考例2で調製し
たヤマモモ抽出物製剤1を1:1で混合して香味劣化抑
制剤5Yを調製した。
【0061】実施例8 実施例4で調製した香味劣化抑制剤7と参考例1で調製
した糖転移ルチン製剤1を1:1で混合して香味劣化抑
制剤7Rを調製した。
【0062】また香味劣化抑制剤7と参考例2で調製し
たヤマモモ抽出物製剤1を1:1で混合して香味劣化抑
制剤7Yを調製した。
【0063】実施例9 実施例5で調製した香味劣化抑制剤9と参考例1で調製
した糖転移ルチン製剤1を1:1で混合して香味劣化抑
制剤9Rを調製した。
【0064】また香味劣化抑制剤9と参考例2で調製し
たヤマモモ抽出物製剤1を1:1で混合して香味劣化抑
制剤9Yを調製した。
【0065】実施例10 着香対象物への通常使用量0.05〜0.2%のグレープフル
ーツエッセンス99部に対してロスマリン酸精製物a(実
施例2)を1部の割合で混合し、攪拌溶解させ、劣化し
にくいグレープフルーツ香料製剤を調製した。このグレ
ープフルーツ香料製剤は、ロスマリン酸精製物a無添加
に比べて、室温で蛍光灯照射下での長期保存中も香味の
変質、劣化が少なかった。また、このグレープフルーツ
香料製剤0.2%を使用して作製したゼリーは、ロスマリ
ン酸精製物a無添加のゼリーに比べ、蛍光灯下での劣化
が少なく、良好な香味をよく保持していた。
【0066】実施例11 着香対象物への通常使用量0.05〜0.2%のヨーグルト香
料99部に対してロスマリン酸精製物b(実施例3)を1
部の割合で混合し、攪拌溶解させ、劣化しにくいヨーグ
ルト香料製剤を調製した。このヨーグルト香料製剤は、
ロスマリン酸精製物b無添加に比べて、35℃で蛍光灯
の照射下での長期保存中も香味の変質、劣化が少なかっ
た。また、このヨーグルト香料製剤0.1%を使用して作
製したドリンクヨーグルトは、ロスマリン酸精製物b無
添加のドリンクヨーグルトに比べ、蛍光灯下での劣化が
少なく、良好な香味をよく保持していた。
【0067】実施例12 着香対象物への通常使用量0.05〜0.2%のレモンエッセ
ンス99部に対してロスマリン酸精製物c(実施例4)を
1部の割合で混合し、攪拌溶解させ、劣化しにくいレモ
ン香料製剤を調製した。このレモン香料製剤は、ロスマ
リン酸精製物c無添加に比べて室温で蛍光灯の照射下で
の長期間保存中も香味の変質、劣化が少なかった。ま
た、このレモン香料製剤0.1%を使用して作製したレモ
ンウォーター(無炭酸)は、ロスマリン酸精製物c無添
加のレモンウォーターに比べ、蛍光灯下での劣化が少な
く、良好な香味をよく保持していた。
【0068】実施例13 着香対象物への通常使用量0.05〜0.2%のコーヒー香料9
9部に対してロスマリン酸精製物d(実施例5)を1部
の割合で混合し、攪拌溶解させ、劣化しにくいコーヒー
香料製剤を調製した。このコーヒー香料製剤は、ロスマ
リン酸精製物d無添加に比べて、陽のあたる窓際での長
期保存中も、香味の変質、劣化が少なかった。また、こ
のコーヒー香料製剤0.1%を使用して作製したミルクコ
ーヒーは、ロスマリン酸精製物d無添加のミルクコーヒ
ーに比べ、蛍光灯下での劣化が少なく、良好な香味をよ
く保持していた。
【0069】 実施例14 リンゴ果汁入り透明飲料(蛍光灯照射) リンゴ果汁(透明) 10 % 果糖ブドウ糖液糖 10 % クエン酸(結晶) 0.1% リンゴ香料 0.1% 香味劣化抑制剤1 0.1% 水 残 部 全 量 100.0%。
【0070】各成分を混合して上記処方のリンゴ果汁入
り飲料を調製し、85℃で30分間殺菌した後、透明P
ETボトルに充填し(ホットパック)、冷却してPET
ボトル充填リンゴ果汁入り透明飲料を調製した。
【0071】これを試験対象品として、人工気象機(株
式会社日本医化器械製作所社製LH−300−RDSC
T型)を用いて10℃、2万ルクス照度の条件下で90
時間にわたって蛍光灯照射を行った。また、比較実験と
して、上記処方において香味劣化防止剤1を入れない以
外は同様に調製したPETボトル充填リンゴ果汁入り飲
料についても、同様にして蛍光灯照射を行った(比較飲
料)。上記で得られたリンゴ果汁入り飲料を7名の厳選
されたパネラーに飲んでもらい、蛍光灯未照射のリンゴ
果汁入り飲料(コントロール)並びに香味劣化抑制剤を
含まない比較飲料の香味との比較で、各飲料の香味の程
度を官能評価してもらった。
【0072】なお、香味の評価基準は下記のものに従っ
た: <評価基準> 5:コントロール(蛍光灯未照射)と同じ 4:コントロールとわずかに差(香味の低減、変質)が
ある 3:コントロールと有意に差がある 2:コントロールと相当の差がある 1:比較飲料(香味劣化抑制剤無添加)と同等の香味を
有する 0:比較飲料よりも香味が劣化している(低減、変質に
よる雑味・香の発生)。
【0073】なお香味劣化抑制剤を配合しないで蛍光灯
照射を施した比較飲料は、蛍光灯未照射のコントロール
飲料と比べて、香味がかなりの程度で低減、劣化してい
た。そこで、上記に示すように評価基準として「比較飲
料と同等の香味を有する」場合を1と定めた。官能評価
の結果、香味劣化抑制剤1を0.1%の割合で配合した
上記の飲料は7名のパネラーによる評価平均が3.6で
あった。
【0074】実施例15 無果汁レモンソーダ(日光照射) 果糖ブドウ糖液糖 13 % クエン酸(結晶) 0.09% クエン酸3Na 0.01% レモン香料 0.15%香味劣化抑制剤2又は3 0.1 %。
【0075】清水にて上記の成分を含む1/6(6倍濃
縮)シロップを調製し、このシロップ50mlを300ml容P
ETボトルに移し、これにプレーンソーダ250mlを添加
して、PETボトル充填無果汁レモンソーダを調製し
た。
【0076】これを試験対象品として、11月の晴天の
日に午前9時から日没までの間、日光のあたる場所に放
置することによって、日光照射を施した。また、比較実
験として、上記処方において香味劣化抑制剤2または3
を入れない以外は同様に調製したPETボトル充填無果
汁レモンソーダについても、同様にして日光照射を行っ
た(比較飲料)。
【0077】得られた飲料について実施例14と同様の
基準で官能評価を行ったところ、香味劣化抑制剤2また
は3を添加した本発明の飲料は、7名のパネラーによる
評価平均が各々3.4と3.6であった。
【0078】実施例16 オレンジ果汁(蛍光灯照
射) 6倍濃縮バレンシアオレンジ濃縮果汁を清水にて6倍希
釈し、香味劣化抑制剤4または5を0.1%添加後、20
0ml容透明ガラスびんに充填し、85℃で30分間加
熱殺菌して冷却した。次いで得られたガラス瓶充填オレ
ンジ果汁について、5℃下で白色蛍光灯照射(照度2000
ルクス)を140時間行った。また、比較実験として、当
該処方において香味劣化抑制剤を入れない以外は同様に
調製したガラス瓶充填オレンジ果汁についても、同様に
して蛍光灯照射を行った(比較飲料)。得られた飲料に
ついて実施例14と同様の基準で官能評価を行ったとこ
ろ、香味劣化抑制剤4または5を添加した本発明の飲料
は、7名のパネラーによる評価平均が各々3.0と3.
3であった。
【0079】 実施例17 殺菌乳酸菌飲料(蛍光灯照射) 発酵乳(無脂乳固形9.5%) 31.6 % グラニュー糖 9 % 酸性乳飲料用安定剤SM-900* 0.4 % 50%乳酸 0.15% アスコルビン酸 0.1 % ヨーグルト香料 0.1 % 香味劣化抑制剤6又は7 0.1 % 清 水 残 部 全 量 100.00% 各成分を混合して ホモジナイズ(150kg/cm2)した後、
200ml容透明ガラスびんに充填し、87℃で30分間
加熱殺菌して冷却し、上記処方の殺菌乳酸菌飲料を調製
した。これを試験対象品として、人工気象機(株式会社
日本医化器械製作所社製LH−300−RDSCT型)
を用いて10℃にて蛍光灯照射(照度2万ルクス)を1
0時間行った。また、比較実験として、当該処方におい
て香味劣化抑制剤を入れない以外は同様に調製したガラ
ス瓶充填乳酸菌飲料についても、同様にして蛍光灯照射
を行った(比較飲料)。得られた飲料について実施例1
4と同様の基準で官能評価を行ったところ、香味劣化抑
制剤6又は7を添加した本発明の飲料は、7名のパネラ
ーによる評価平均が各々3.2と3.5であった。
【0080】実施例18 ヨーグルト(蛍光灯照射) 500ml入りの市販の牛乳(無脂乳固形分8.5%、乳脂肪分
3.5%)に、市販のヨーグルト種菌(ブルガリア菌とサ
ーモフィルス菌の混合種菌)と、除菌フィルターを通し
た0.1%の香味劣化抑制剤8又は9を、クリーンベン
チ内の無菌的環境下で添加した後、あらかじめ殺菌され
た半透明ポリエチレン容器に充填、密封して40℃の恒
温機に6時間静置し、カードがしっかりと固まったこと
を確認した。
【0081】このヨーグルトを試験対象品として、静置
した状態で5℃下で5日間蛍光灯照射(2000ルクス)を
行った。また、対照実験として、当該処方において香味
劣化抑制剤を入れない以外は同様に調製した半透明容器
充填ヨーグルトについても、同様にして蛍光灯照射を行
った(比較ヨーグルト)。得られたヨーグルトについて
実施例14と同様の基準で官能評価を行ったところ、香
味劣化抑制剤8又は9を添加した本発明のヨーグルト
は、7名のパネラーによる評価平均が3.4と3.5で
あった。
【0082】 実施例19 無果汁グレープフルーツ風味炭酸飲料 (シロップ処方) 果糖ブドウ糖液糖 1300 (g) グレープフルーツ香料 15 クエン酸(結晶) 9 クエン酸3Na 1 香味劣化抑制剤7R 3 清水 残 部 全量 2000 ml 清水にて各原料を溶解して2Lとしたシロップを調製
し、85℃で30分間殺菌冷却した後、このシロップ6
0mlを300ml容PETボトルに移し、これにプレ
ーンソーダ240mlを添加して、PETボトル充填無
果汁グレープフルーツ風味炭酸飲料 (飲料1)を調製
した。
【0083】これを試験対象品として7月の晴天の日に
日光照射6時間を施した。また、比較実験として、香味
劣化抑制剤7Rに代えて香味劣化抑制剤7(実施例4)
又は糖転移ルチン製剤1(参考例1)を添加したもの
(飲料2、3)、及び香味劣化抑制剤を入れない以外は
同様に調製したPETボトル充填無果汁グレープフルー
ツ風味炭酸飲料(比較飲料)についても、同様にして日
光照射を行った。上記で得られたPETボトル充填無果
汁グレープフルーツ風味炭酸飲料を8人のパネラーに飲
んでもらい、日光未照射のPETボトル充填無果汁グレ
ープフルーツ風味炭酸飲料(コントロール)並びに比較
飲料の香味との比較で、各飲料の香味の程度を、実施例
14の基準に従って官能評価を行った。結果を表1示
す。
【0084】
【表1】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤7Rを添加した無果汁
グレープフルーツ風味炭酸飲料(飲料1)は、日光照射
時に発生する特有の劣化臭や不快な味がもっとも少な
く、飲料調製直後の良好な香味をよく残しているという
評価が得られた。
【0085】 実施例20 酸乳飲料 発酵乳(無脂乳固形9.5% ) 8 (%) グラニュー糖 7 安定剤(SM−900*) 0.2 ヨーグルト香料* 0.1 50%クエン酸溶液 適 量 香味劣化抑制剤5Y 0.1 清水 残 部 全量 100.0% 発酵乳、グラニュー糖及び安定剤を清水に溶解し、50
%クエン酸溶液にてpH3.8に調整した。湯煎にて70
℃に加温し、ホモゲナイザーにて均質化し93℃達温
後、香料及び香味劣化抑制剤5Yを添加してPETボト
ル充填後、冷却して酸乳飲料(飲料1)を調製した。
【0086】これを試験対象品として、人工気象機(株
式会社日本医化器械製作所社製LH−300−RDSC
T型)にて、静置した状態で10℃下で40時間蛍光燈
照射(20000ルクス)を行った。また、比較実験とし
て、香味劣化抑制剤5Yに代えて香味劣化抑制剤5(実
施例3)又はヤマモモ抽出物製剤1(参考例2)を添加
した酸乳飲料(飲料2、3)、及び香味劣化抑制剤を入
れない以外は同様に調製した酸乳飲料(比較飲料)につ
いても、同様にして蛍光灯照射を行った。得られた酸乳
飲料について実施例14と同様の基準で官能評価を行っ
た。結果を表2に示す。
【0087】
【表2】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤5Yを添加した酸乳飲
料(飲料1)は、蛍光灯照射時に発生する乳製品特有の
劣化臭や不快な味がもっとも少なく、飲料調製直後の良
好な香味をよく残しているという評価が得られた。
【0088】 グラニュー糖、クエン酸及びクエン酸3Naを清水に溶
解し、90℃まで加熱した。次いで6倍濃縮白桃果汁を
加えて全量調製し、再び90℃に加熱し、さらにピーチ
香料を添加して93℃達温した後、香味劣化抑制剤3Y
を添加してPETボトル充填し冷却して白桃果汁入り清
涼飲料水(飲料1)を調製した。
【0089】これを試験対象品として、人工気象機(株
式会社日本医化器械製作所社製LH−300−RDSC
T型)にて、静置した状態で10℃下で40時間蛍光燈
照射(20000ルクス)を行った。また、比較実験とし
て、香味劣化抑制剤3Yの代わりに香味劣化抑制剤3
(実施例2)又はヤマモモ抽出物製剤1(参考例2)を
添加した白桃果汁入り清涼飲料(飲料2、3)、及び香
味劣化抑制剤を入れない以外は同様に調製した白桃果汁
入り清涼飲料(比較飲料)についても、同様にして蛍光
灯照射を行った。得られた白桃果汁入り清涼飲料につい
て実施例14と同様の基準で官能評価を行った。結果を
表3に示す。
【0090】
【表3】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤3Yを添加した白桃果
汁入り清涼飲料(飲料1)は、蛍光灯照射時に発生する
果汁特有の劣化臭や不快な味がもっとも少なく、また新
鮮感のある桃らしいトップノートが良く残っており、飲
料調製直後の良好な香味をよく保っているという評価が
得られた。
【0091】 グラニュー糖、クエン酸及びクエン酸3Naを清水に溶
解し、90℃まで加熱した。次いで6倍濃縮リンゴ果汁
を加えて全量調整し、再び90℃に加熱し、次いで香料
を添加して93℃に達温した後、香味劣化抑制剤9Yを
添加してPETボトル充填し冷却してリンゴ果汁入り清
涼飲料(飲料1)を調製した。
【0092】これを試験対象品として、紫外線ロングラ
イフフェードメーター(スガ試験機株式会社製FAL−
3型)にて、静置した状態で、30分間紫外線照射を行
った。また、比較実験として、香味劣化抑制剤9Yに代
えて香味劣化抑制剤9(実施例5)又はヤマモモ抽出物
製剤1(参考例2)を添加したリンゴ果汁入り清涼飲料
(飲料2、3)、及び香味劣化抑制剤を入れない以外は
同様に調製したリンゴ果汁入り清涼飲料(比較飲料)に
ついても、同様にして蛍光灯照射を行った。得られたリ
ンゴ果汁入り清涼飲料について実施例14と同様の基準
で官能評価を行った。結果を表4に示す。
【0093】
【表4】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤9Yを添加したリンゴ
果汁入り清涼飲料(飲料1)は、フェードメーター照射
時に発生する果汁の劣化臭や不快な味がもっとも少な
く、またリンゴらしい甘い香りが良く残っており、飲料
調製直後の良好な香味をよく保っているという評価が得
られた。
【0094】 実施例23 リンゴ果汁果肉入り飲料 リンゴすりおろし果汁(果肉含む) 30 (%) 果糖ブドウ糖液糖 6 リンゴ香料* 0.1 クエン酸(結晶) 0.09 クエン酸3Na 0.01 香味劣化抑制剤7Y 0.1 清水 残 部 全量 100.00% 清水にて上記の成分を含む糖液を調製し、85℃で30
分間殺菌した後、香料及び香味劣化抑制剤7Yを添加し
PETボトル充填し冷却してリンゴ果汁果肉入り飲料
(飲料1)を調製した。
【0095】これを試験対象品として、人工気象機(株
式会社日本医化器械製作所社製LH−300−RDSC
T型)にて、静置した状態で10℃下で40時間蛍光燈
照射(20000ルクス)を行った。また比較実験として、
香味劣化抑制剤7Yに代えて香味劣化抑制剤7(実施例
4)又はヤマモモ抽出物製剤1(参考例2)を添加した
リンゴ果汁果肉入り飲料(飲料2、3)、及び香味劣化
抑制剤を入れない以外は同様に調製したリンゴ果汁果肉
入り飲料(比較飲料)についても、同様にして蛍光灯照
射を行った。得られたリンゴ果汁果肉入り飲料について
実施例14と同様の基準で官能評価を行った。結果を表
5に示す。
【0096】
【表5】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤7Yを添加したリンゴ
果汁果肉入り飲料(飲料1)は、蛍光灯照射時に発生す
る金属的な劣化臭や不快な味がもっとも少なく、またリ
ンゴ特有の甘い香りが良く残っており、飲料調製直後の
良好な香味をよく保っているという評価が得られた。
【0097】 上記の野菜汁および果汁を上記処方の通りに混合し、次
いで果汁以外の原料を添加混合溶解し、85℃で30分
間殺菌後、香味劣化抑制剤3Rを添加してPETボトル
充填した後冷却して野菜・果実ミックス飲料(飲料1)
を調製した。
【0098】これを試験対象品として、静置した状態で
10℃下で30時間蛍光燈照射(4000ルクス)を行っ
た。また、比較実験として、香味劣化抑制剤3Rの代わ
りに香味劣化抑制剤3(実施例2)又は糖転移ルチン製
剤1(参考例1)を添加した野菜・果実ミックス飲料
(飲料2、3)、及び香味劣化抑制剤を入れない以外は
同様に調製した野菜・果実ミックス飲料(比較飲料)に
ついても、同様にして蛍光灯照射を行った。得られた野
菜・果実ミックス飲料について実施例14と同様の基準
で官能評価を行った。結果を表6に示す。
【0099】
【表6】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤3Rを添加した野菜・
果実ミックス飲料(飲料1)は、蛍光灯照射時に発生す
る特有の劣化臭や不快な味がもっとも少なく、飲料調製
直後の新鮮で良好な香味をよく残しているという評価が
得られた。
【0100】 実施例25 乳飲料 牛 乳 50 (%) グラニュー糖 6 脱脂粉乳 4 鶏 卵 3.5 はちみつ 3 レモン果汁 1 ホモゲンMT−2*(乳化剤) 0.1 カスタード香料* 0.1 香味劣化抑制剤9Y 0.07 清 水 残 部 全量 100.0 % 上記の成分をミキサーに移し、均質化後、85℃で30
分間殺菌した。次いで香料を添加してPETボトル充填
し乳飲料(飲料1)を調製した。
【0101】これを試験対象品として、人工気象機(株
式会社日本医化器械製作所社製LH−300−RDSC
T型)にて、静置した状態で10℃下で100時間蛍光
燈照射(20000ルクス)を行った。また、比較実験とし
て、香味劣化抑制剤9Yに代えて香味劣化抑制剤9(実
施例5)又はヤマモモ抽出物製剤1(参考例2)を添加
したもの乳飲料(飲料2、3)、及び香味劣化抑制剤を
入れない以外は同様に調製した乳飲料(比較飲料)につ
いても、同様にして蛍光灯照射を行った。得られた乳飲
料について実施例14と同様の基準で官能評価を行っ
た。結果を表7に示す。
【0102】
【表7】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤9Yを添加した乳飲料
は、蛍光灯照射時に発生する油くさいような劣化臭や不
快な味がもっとも少なく、飲料調製直後の甘く、カスタ
ード感のある良好な香味をよく残しているという評価が
得られた。
【0103】実施例26 植物性脂肪を使用したホイ
ップクリーム 植物性脂肪生クリーム 90 (%) グラニュー糖 10 バニラ香料* 0.1 香味劣化抑制剤3R 0.1 上記の成分を氷浴にて冷却しながらハンドミキサーにて
泡立てた。香味劣化抑制剤3Rを添加して均一に混ぜて
ホイップクリーム(クリーム1)を調製した。このホイ
ップクリームを透明ポリスチレン容器に20gずつ充填
した。
【0104】これを試験対象品として、人工気象機(株
式会社日本医化器械製作所社製LH−300−RDSC
T型)にて、静置した状態で10℃下で26時間蛍光燈
照射(20000ルクス)を行った。また、比較実験とし
て、香味劣化抑制剤3Rに代えて香味劣化抑制剤3(実
施例2)又は糖転移ルチン製剤1(参考例1)を添加し
たもの(クリーム2、3)、及び香味劣化抑制剤を入れ
ない以外は同様に調製したホイップクリーム(比較クリ
ーム)についても、同様にして蛍光灯照射を行った。得
られたホイップクリームについて実施例14と同様の基
準で官能評価を行った。結果を表8に示す。
【0105】
【表8】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤3Rを添加した植物性
脂肪ホイップクリームは、蛍光灯照射時に発生する油脂
の劣化臭や後味の不快感がもっとも少なく、調製直後の
良好な香味をよく残しているという評価が得られた。
【0106】実施例27 動物性脂肪を使用したホイップクリーム 動物性脂肪生クリーム 90 (%) グラニュー糖 10 バニラ香料* 0.1 香味劣化抑制剤7Y 0.1 上記の成分を氷浴にて冷却しながらハンドミキサーにて
泡立て、これに香味劣化抑制剤7Yを添加して均一に混
ぜてホイップクリーム(クリーム1)を調製した。この
ホイップクリームを透明ポリスチレン容器に20gずつ
充填した。
【0107】これを試験対象品として、人工気象機(株
式会社日本医化器械製作所社製LH−300−RDSC
T型)にて、静置した状態で10℃下で24時間蛍光燈
照射(20000ルクス)を行った。また、比較実験とし
て、香味劣化抑制剤7Yに代えて香味劣化抑制剤7(実
施例4)又はヤマモモ抽出物製剤1(参考例2)を添加
したもの(クリーム2、3)、及び香味劣化抑制剤を入
れない以外は同様に調製したホイップクリーム(比較ク
リーム)についても、同様にして蛍光灯照射を行った。
得られたホイップクリームについて実施例14と同様の
基準で官能評価を行った。結果を表9に示す。
【0108】
【表9】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤7Yを添加した動物性
脂肪ホイップクリーム(クリーム1)は、蛍光灯照射時
に発生するえぐみのある乳脂肪の劣化臭や不快な味がも
っとも少なく、ホイップクリーム調製直後の甘い良好な
香味をよく残しているという評価が得られた。
【0109】 白桃果肉以外の上記原料を混合溶解してシロップをつく
り、これを白桃果肉とともに透明ガラス容器に入れ、8
5℃達温殺菌後冷却し、シロップ付け白桃(白桃1)を
調製した。
【0110】これを試験対象品として、静置した状態で
10℃下で3日間蛍光燈照射(5000ルクス)を行った。
また、比較実験として、香味劣化抑制剤5Rに代えて香
味劣化抑制剤5(実施例3)又は糖転移ルチン製剤1
(参考例1)を添加したシロップ付け白桃(白桃2、
3)、及び香味劣化抑制剤を入れない以外は同様に調製
したシロップ付け白桃(比較白桃)についても、同様に
して蛍光灯照射を行った。得られたシロップ付け白桃に
ついて実施例14と同様の基準で官能評価を行った。結
果を表10に示す。
【0111】
【表10】 官能試験の結果、香味劣化抑制剤5Rを添加したシロッ
プ付け白桃(白桃1)は、蛍光灯照射時に発生する特有
の金属的な劣化臭、及び嫌味がもっとも少なく、調製直
後の良好な香味をよく残しているという評価が得られ
た。
【0112】実施例29 透明炭酸飲料 シャンペンサイダーエッセンスM*(着香対象物への通
常使用量0.05〜0.2%)と香味劣化抑制剤3Yを1:1
の割合で混合して、攪拌均質化し、香味劣化しにくいサ
イダー香料製剤を調製した。このサイダー香料製剤は、
室温で蛍光灯の照射下での長期間の保存中も香味の変
質、劣化が少なかった。また、このサイダー香料製剤を
用いて下記の透明炭酸飲料を調製した。
【0113】 清水に各原料を溶解して、全量を2Lとしたシロップを
調製し、透明ガラスびん容器にて、このシロップ40m
lを炭酸水で200mlとして密栓した。このサイダー香
料製剤を0.15%用いた透明炭酸飲料は、蛍光灯や日光下
での香味劣化が少なく、良好な香味をよく保持してい
た。
【0114】実施例30 バニラアイスクリーム(乳脂肪8%) ワニラエッセンスNo.51700*(着香対象物への通常使用
量0.05〜0.2%)と香味劣化抑制剤5Yを1:1
の割合で混合して、攪拌均質化し、香味劣化しにくいバ
ニラ香料製剤を調製した。このバニラ香料製剤は、35
℃で蛍光灯の照射下での長期間の保存中も香味の変質、
劣化が少なかった。また、このバニラ香料製剤を用いて
下記のバニラアイスクリームを調製した。 <バニラアイスクリーム(乳脂肪8%)> 全脂加糖練乳 12.25 (%) 無塩バター 5 生クリーム 6.5 脱脂粉乳 5 砂 糖 5 水飴 10 冷菓用乳化安定剤製剤(サンナイスIC-3*) 0.5 カロテン色素* 0.05 バニラ香料製剤 0.2 清水 残 部 合計 100.0 % 香料以外の原料を70℃の温水に溶解、ホモジナイザー
にて均質化後、95℃にて15秒殺菌し、5℃まで冷却
後、香料添加し、フリージング(オーバーラン30
%)、透明プラスチックカップに充填し、フリーザーに
て−20℃で硬化してバニラアイスクリームを得た。こ
のバニラ香料製剤を0.2%使用したバニラアイスクリ
ームは、蛍光灯や日光下での香味劣化が少なく、良好な
香味をよく保持していた。
【0115】実施例31 ノンオイルドレッシング シソフレーバーG*(着香対象物への通常使用量0.05〜
0.2%)と香味劣化抑制剤7Rを1:1の割合で混合し
て、攪拌均質化し、香味劣化しにくいシソ香料製剤を調
製した。このシソ香料製剤は、室温で蛍光灯の照射下で
の長期間の保存中も香味の変質、劣化が少なかった。ま
た、このシソ香料製剤を用いて下記のノンオイルドレッ
シングを調製した。
【0116】 <ノンオイルドレッシング> 果糖ブドウ糖液糖 20.0 (%) 食酢 20.0 うすくち醤油 9.0 食塩 5.0 梅肉ペースト 1.0 調味料(サンライク アミノヘ゛ース スーハ゜ー*) 1.0 レモン果汁 2.0 シソ香料製剤 0.2 清水 残 部 全 量 100.0 % 果汁と香料以外の成分を混合溶解し、80℃で5分間殺
菌後、果汁と香料添加し、透明ガラスびん容器に充填し
冷却してノンオイルドレッシングを得た。このシソ香料
製剤を0.2%使用したノンオイルドレッシングは、蛍
光灯や日光下での香味劣化が少なく、良好な香味をよく
保持していた。
【0117】実施例32 透明カップ入りゼリー シトラスエッセンスNo.56369*(着香対象物への通常使
用量0.05〜0.2%)と香味劣化抑制剤9Rを1:
1の割合で混合して、攪拌均質化し、香味劣化しにくい
シトラス香料製剤を調製した。このシトラス香料製剤
は、室内の陽のあたる窓際での長期間の保存中も香味の
変質、劣化が少なかった。このシトラス香料製剤を用い
て下記の透明カップ入りゼリーを調製した。
【0118】 <透明カップ入りゼリー> 原料A 砂糖 5 (%) ゲル化剤(ゲルアップJ-2805*) 1 原料B 5倍濃縮バレンシアオレンジ果汁 1.0 5倍濃縮レモン果汁 0.1 5倍濃縮りんご果汁 0.5 クエン酸(結晶)* 0.1 シトラス香料製剤 0.2 スクラロース* 0.025 清 水 残 部 全 量 100.00 % 原料Aの成分を清水にて分散し、80℃10分間攪拌溶
解後、原料Bを加え半透明のプラカップ容器に充填、8
5℃20分殺菌を行って透明カップ入りゼリーを得た。
このシトラス香料製剤を0.2%使用した透明カップ入
りゼリーは、蛍光灯や日光下での香味劣化が少なく、良
好な香味をよく保持していた。
【0119】
【発明の効果】本発明の香味劣化抑制剤または香味劣化
抑制方法によれば、熱や酸素による香味劣化、並びに光
照射、特に蛍光灯照射によって生じる香味の劣化を有意
に防止することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A23L 3/3544 C09K 15/06 4B041 C09K 15/06 15/08 4B047 15/08 15/34 4B069 15/34 C11B 5/00 4C076 C11B 5/00 A23B 7/10 A 4H025 // A23B 7/10 A23C 9/13 4H059 A23C 9/13 13/10 13/10 A23G 9/02 A23G 9/02 A23L 1/06 A23L 1/06 1/19 1/19 1/24 A 1/24 2/02 A 2/02 2/38 P 2/38 A61K 47/12 A61K 47/12 47/22 47/22 47/26 47/26 47/46 47/46 A23L 2/00 N (72)発明者 田中 久志 大阪府豊中市三和町1丁目1番11号 三栄 源エフ・エフ・アイ株式会社内 (72)発明者 栄村 和浩 大阪府豊中市三和町1丁目1番11号 三栄 源エフ・エフ・アイ株式会社内 (72)発明者 西海 智子 大阪府豊中市三和町1丁目1番11号 三栄 源エフ・エフ・アイ株式会社内 (72)発明者 安藤 精二 大阪府豊中市三和町1丁目1番11号 三栄 源エフ・エフ・アイ株式会社内 Fターム(参考) 4B001 AC35 AC43 DC01 EC01 4B014 GB18 GK05 GK10 GL04 4B017 LC02 LC10 LG01 LG02 LG04 LG15 LK06 LK09 LK18 LL07 4B021 LW05 LW06 LW07 LW08 MC03 MC10 MK05 MK20 MK25 4B025 LB21 LG14 LG26 LK03 LK04 4B041 LC01 LC07 LD02 LE08 LK05 LK08 LK21 LK32 4B047 LB09 LE05 LF05 LF07 LF09 LG08 LG37 LG66 LP01 4B069 AB02 HA11 KA10 KB03 KC17 KC24 KC29 4C076 BB01 DD41S DD59S DD68S EE58S FF51 4H025 AA19 AA84 AC04 AC05 BA01 4H059 BA17 BA29 BB14 BB15 BB18 BB19 BB22 BB45 BC44 CA11 DA08 DA09 EA01 EA03

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ロスマリン酸を有効成分とすることを特徴
    とする香味劣化抑制剤。
  2. 【請求項2】ロスマリン酸を含む植物抽出物を有効成分
    とする香味劣化抑制剤。
  3. 【請求項3】植物抽出物が、シソ科、ムラサキ科、アカ
    ネ科、ゴマノハグサ科、ウリ科及びセリ科植物よりなる
    群から選択される植物の1種または2種以上の抽出物で
    ある請求項2記載の香味劣化抑制剤。
  4. 【請求項4】植物抽出物の着色度が2以下であることを
    特徴とする請求項2又は3に記載の香味劣化抑制剤。
  5. 【請求項5】更に抗酸化剤を含むことを特徴とする請求
    項1乃至4のいずれかに記載の香味劣化抑制剤。
  6. 【請求項6】抗酸化剤が、フラボノール類である請求項
    5に記載の香味劣化抑制剤。
  7. 【請求項7】抗酸化剤がルチン、イソクエルシトリン、
    ミリシトリン、モリン、クエルセチン、糖転移ルチン、
    エンジュ抽出物、ダッタンソバ抽出物及びヤマモモ抽出
    物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である請求
    項5に記載の香味劣化抑制剤。
  8. 【請求項8】請求項1乃至7のいずれかに記載の香味劣
    化抑制剤を含有する香料製剤。
  9. 【請求項9】ロスマリン酸を香味劣化を受け得る被験物
    に添加することからなる該被験物の香味劣化抑制方法。
  10. 【請求項10】ロスマリン酸を含む植物抽出物を香味劣
    化を受け得る被験物に添加することからなる、該被験物
    の香味劣化抑制方法。
  11. 【請求項11】植物抽出物が、シソ科、ムラサキ科、ア
    カネ科、ゴマノハグサ科、ウリ科及びセリ科植物よりな
    る群から選択される植物の1種又は2種以上の抽出物で
    ある請求項10記載の香味劣化抑制方法。
  12. 【請求項12】植物抽出物の着色度が2以下であること
    を特徴とする請求項10又は11に記載の香味劣化抑制
    方法。
  13. 【請求項13】ロスマリン酸またはそれを含む植物抽出
    物に抗酸化剤を配合したものを被験物に添加することか
    らなる、請求項9乃至12のいずれかに記載の香味劣化
    抑制方法。
  14. 【請求項14】抗酸化剤が、フラボノール類である請求
    項13に記載の香味劣化抑制方法。
  15. 【請求項15】抗酸化剤がルチン、イソクエルシトリ
    ン、ミリシトリン、モリン、クエルセチン、糖転移ルチ
    ン、エンジュ抽出物、ダッタンソバ抽出物及びヤマモモ
    抽出物よりなる群から選ばれる1種又は2種以上である
    請求項13に記載の香味劣化抑制方法。
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