JP4510412B2 - 退色抑制剤 - Google Patents

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Description

本発明は退色抑制剤及び退色抑制方法に関する。より詳細には本発明は天然色素を含む製品、特に色素製剤及び飲食物の、特に光及び熱によって生じる退色を防止するのに有用な退色抑制剤及び退色抑制方法に関する。
従来から、飲食物の着色には広く合成色素並びに天然色素が用いられており、特に近年ではその安全で健康なイメージからことさら天然色素が多く用いられるようになっている。
しかしながら、天然色素は、一般に合成色素に比較すると不安定であり、例えば光、酸素または熱などの影響を受けて比較的容易に退色又は変色する傾向がある。このためこれらの天然色素を含む飲食物、化粧品、医薬部外品並びに医薬品等の各種製品は、製造、流通及び保存などの各段階で熱や光の影響を受けて徐々に退色又は変色し、商品価値が著しく低下するという問題を含んでいる。特に近年のペットボトルなどの透明容器入り飲料の普及並びに商品の低着色化指向に伴って、商品陳列における蛍光灯照射や野外における太陽光照射によっても退色しにくい色素(耐光性色素)や、商品製造工程での加熱処理や高温下での保存中によっても退色しにくい色素(耐熱性色素)が求められている。
このため、従来から、不安定な色素の変色や退色を防止する方法に関して多くの提案がなされている。例えば、ルチン(例えば、特許文献1参照のこと)、ローズマリーやセージの抽出物(例えば、特許文献2参照のこと)、モリン(例えば、特許文献3参照のこと)、カフェー酸やクロロゲン酸(例えば、特許文献4参照のこと)などが色素の退色抑制剤として提案されている。
しかしながら、上記のような従来提案されている退色抑制剤には種々の問題も指摘されている。例えばルチン等のフラボノール類は水に対する溶解性が低いため使いづらく、またそれを改善するためには煩雑な配糖体調整操作が必要である。また、その他の退色抑制剤についても、原料に起因して特有の色または香りを有するために、添加量や用途などに制約が生じるなど、従来の退色防止技術はそれなりの成果を挙げてはいるものの、必ずしも満足できるものではなかった。
一方、ヒドロキシチロソール(Hydroxytyrosol:2-[3,4-dihydroxypheny]ethyl alcohol)は、オリーブの果実に含まれる水溶性成分である。当該ヒドロキシチロソールについては、従来、そのメラニン生成抑制作用及び過酸化脂質生成抑制作用に基づいてソバカスなどの皮膚の色素沈着症を改善し得ることが知られており、この目的のためにヒドロキシチロソールを配合した皮膚外用剤及び浴用剤が提案されている(例えば、特許文献5参照のこと)。
しかしながら、従来、ヒドロキシチロソールに優れた退色抑制作用があることについては知られていなかった。
特開平3-77880号公報 特開昭57-102955号公報 特開昭54-52740号公報 特開昭58-065761号公報 特開平8-119825号公報
本発明の目的は、色素、特に天然色素の退色を有意に抑制することのできる退色抑制剤を提供することである。具体的には、本発明は第1に、安全性が高く水溶性で食品等に好適に使用できる退色抑制剤を提供することを目的とする。第2に、光や熱の影響を受けて生じる退色現象に対して有効な退色抑制剤を提供すること、特に熱による退色現象に対して従来の退色抑制剤よりも優れた抑制効果のある退色抑制剤を提供することを目的とする。
また本発明は、色素、特に天然色素の退色が有意に抑制された着色製品、特に色素製剤及び飲食物を提供することを目的とする。さらに本発明は色素、特に天然色素の退色を有意に抑制することのできる退色抑制方法を提供する。
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意研究を重ねていたところ、オリーブなどの果実の水溶性画分に含まれるヒドロキシチロソール(2-[3,4-dihydroxypheny]ethyl alcohol)に、アントシアニン系色素やカロチノイド系色素などの天然色素の退色を抑制する作用があることを見いだし、さらに、特に熱による退色現象に対する抑制効果は、従来公知の退色抑制剤に比して有意に優れていることを確認した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、下記(1)〜(4)に掲げる、ヒドロキシチロソールを有効成分として含有することを特徴とする退色抑制剤である。
(1) ヒドロキシチロソールを有効成分として含有する色素の退色抑制剤。
(2) ヒドロキシチロソールを含有する植物抽出物を含有する色素の退色抑制剤。
(3) オリーブ果実の水溶性抽出物を有効成分として含有する色素の退色抑制剤。
(4) 退色抑制の対象色素が、天然色素である(1)乃至(3)のいずれかに記載の色素の退色抑制剤。
(5) 退色抑制の対象色素が、アントシアニン系色素、カロチノイド系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ赤色素、またはクチナシ青色素である(1)乃至(4)のいずれかに記載の色素の退色抑制剤。
(6) 光及び熱、好ましくは熱に対する退色抑制剤である、(1)乃至(5)のいずれかに記載の色素の退色抑制剤。
さらに本発明は、下記に掲げる、上記(1)乃至(6)のいずれかに記載する退色抑制剤を含有する着色製品である。
(7) (1)乃至(6)のいずれかの退色抑制剤を含有する色素製剤。
(8) 天然色素である(7)に記載の色素製剤。
(9) アントシアニン系色素、カロチノイド系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ赤色素、またはクチナシ青色素の色素製剤ある(7)または(8)に記載の色素製剤。
(10) (1)乃至(6)のいずれかの退色抑制剤を含有する、退色が抑制された着色飲食物。
(11) 色素としてアントシアニン系色素、カロチノイド系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ赤色素、及びクチナシ青色素より選ばれる少なくとの1種の天然色素を含むものである、(10)の着色飲食物。
さらにまた本発明は、下記に掲げる退色抑制方法である。
(12) 色素または色素を含む組成物を、ヒドロキシチロソールと共存させることを特徴とする、当該色素または色素を含む組成物の退色抑制方法。
(13) 色素または色素を含む組成物を、ヒドロキシチロソールを含有する植物抽出物と共存させることを特徴とする、当該色素または色素を含む組成物の退色抑制方法。
(14) 色素または色素を含む組成物を、オリーブ果実の水溶性抽出物と共存させることを特徴とする、当該色素または色素を含む組成物の退色抑制方法。
(15) 退色抑制の対象とする色素が天然色素である(12)乃至(14)のいずかれに記載の退色抑制方法。
(16) 退色抑制の対象とする色素がアントシアニン系色素、カロチノイド系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ赤色素、またはクチナシ青色素である(12)乃至(15)のいずれかに記載の退色抑制方法。
(17) 光及び熱、特に熱による退色を抑制する方法である、(12)乃至(16)のいずれかに記載の色素の退色抑制方法。
以下に、本発明を詳細に説明する。
(1)退色抑制剤
本発明の退色抑制剤は、有効成分としてヒドロキシチロソール(Hydroxytyrosol:2-[3,4-dihydroxypheny]ethyl alcohol)を含有することを特徴とする。
ここでヒドロキシチロソールは、主としてオリーブ(Olea europaea Linne)の果実の水溶性抽出画分に含まれる水溶性成分であり、下式(1)
Figure 0004510412
で示される公知の化合物である。
本発明の退色抑制剤は、有効成分としてヒドロキシチロソールを含むものであればよく、ヒドロキシチロソールの由来や取得方法を特に制限するものではない。例えば合成によって製造されたヒドロキシチロソールであっても、ヒドロキシチロソールを含有する植物体(植物体の一部を含む)から抽出単離されたものであってもよく、さらに当該植物のヒドロキシチロソールを含む抽出画分(植物抽出物)そのものであってもよい。
ヒドロキシチロソールを含有する植物体としては、例えばオリーブの果実を挙げることができる。ゆえに、ヒドロキシチロソールは上記オリーブ等の果実の水溶性抽出画分から単離されたものであってもよく、さらにオリーブ等の果実の水溶性抽出画分(水溶性抽出物)そのものであってもよい。
ヒドロキシチロソールを含有するオリーブ等の果実の水溶性抽出物は、制限されないが、例えばオリーブ果実からオリーブ油を絞った後に残る残渣(絞り滓)を抽出処理にかけて、水溶性画分を取得することによって、調製することができる。
具体的には上記水溶性抽出物の取得は、オリーブ果実からオリーブ油を絞った後の残渣(絞り滓)を、水、極性有機溶媒またはこれらの混合溶媒(含水極性有機溶媒)で抽出することによって調製される。ここで極性有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール等の炭素数1〜6、好ましくは炭素数2〜4の低級アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなどの多価アルコール;またはアセトン、酢酸エチル、酢酸メチルなどを例示することができる。抽出溶媒として、好ましくは水、低級アルコール及びこれらの混合物(含水アルコール)であり、より好ましくは水、エタノール及びこれらの混合物(含水エタノール)である。なお、含水アルコール、特に含水エタノールを使用する場合の、当該溶液中のアルコール(エタノール)の含有割合としては、制限されないが、好ましくは10〜90容量%、好ましくは10〜60容量%、より好ましくは20〜40容量%の範囲を例示することができる。
抽出方法としては、一般に用いられる方法を広く採用することができる。制限はされないが、例えば上記オリーブ果実の絞り滓を抽出溶媒の中に浸漬する方法(浸漬法)又は抽出溶媒にオリーブ果実の絞り滓を入れて加温しながら還流する方法(加熱還流法)等を挙げることができる。なお、浸漬法による場合は加熱(加温、高温)、室温又は冷却(低温)条件下のいずれであってもよく、また静置した状態の浸漬または攪拌しながらの浸漬のいずれであってもよい。
かかる抽出操作により得られた抽出物は、各種の固液分離手段に供され、溶媒に不溶な残渣(不溶性固形分)が除去される。ここで固液分離手段としてはデカンテーション、濾過、遠心分離または圧搾などの各種の固液分離手段を用いることができる。かくして得られる抽出液(濾液、上清、圧搾液)はそのままの状態で、またはさらに水、エタノール等の極性有機溶媒またはこれらの混合液で希釈して使用することができる。また、抽出溶媒を留去して一部濃縮または乾燥(減圧乾燥、凍結乾燥、スプレードライなどを含む)して、ペースト状(またはエキス粘稠物)または粉末状態(またはエキス乾燥物)の状態で用いることもできる。また抽出液を濃縮若しくは乾燥した後、該濃縮物若しくは乾燥物をさらに非溶解性溶媒で洗浄して精製して用いても、またこれを更に適当な溶媒(好ましくは、水やエタノール等の極性有機溶媒またはこれらの混合液)に溶解もしくは懸濁して用いてもよい。
また、抽出液は、必要に応じて濃縮若しくは乾燥した後に、脱臭または脱色等を目的として精製処理を行ってもよい。かかる精製方法は、特に制限されず、慣用されている精製法を任意に組み合わせて実施することができ、具体的には各種の樹脂処理法(吸着法、イオン交換法など)、超臨界抽出法、膜処理法(限外濾過膜処理法、逆浸透膜処理法、イオン交換膜処理法など)、溶媒分画法および活性炭処理法等を例示することができる。
本発明の退色抑制剤は、ヒドロキシチロソール、ヒドロキシチロソールを含有する植物抽出物、または前述のオリーブ果実の水溶性抽出画分(水溶性抽出物)を含有するものであればよく、これらだけからなるものであってよいが、当該成分以外の成分として、希釈剤、担体またはその他の添加剤を含有していてもよい。
希釈剤または担体としては、本発明の効果を妨げないものであれば特に制限されず、例えばシュクロース、グルコース、デキストリン、水飴、液糖などの糖類;エタノール、プロピレングリコール、グリセリン等のアルコール類;ソルビトール、マンニトール等の糖アルコール;アラビアガム等の多糖類;または水を挙げることができる。また添加剤としては、抗酸化剤、キレート剤等の助剤、香料、香辛料抽出物、防腐剤などを挙げることができる。
使用上の利便等から、これらの希釈剤、担体または添加剤を用いて退色抑制剤を調製する場合は、ヒドロキシチロソールが、退色抑制剤100重量%中に0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%の割合で含まれるように調製することが望ましい。
なおここで添加剤として用いられる抗酸化剤としては、食品添加物として用いられるものを広く例示することができる。例えば、制限はされないが、L−アスコルビン酸及びその塩等のアスコルビン酸類;アスコルビン酸ステアリン酸エステルまたはアスコルビン酸パルミチン酸エステルなどのアスコルビン酸エステル類;エリソルビン酸及びその塩(例えばエリソルビン酸ナトリウム)等のエリソルビン酸類;亜硫酸ナトリウム、次亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウムまたはピロ亜硫酸カリウムなどの亜硫酸塩類;α−トコフェロールやミックストコフェロール等のトコフェロール類;ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)やブチルヒドロキシアニソール(BHA)等;エチレンジアミン四酢酸カルシウム二ナトリウムやエチレンジアミン四酢酸二ナトリウム等のエチレンジアミン四酢酸類;没食子酸や没食子酸プロピル等の没食子酸類;アオイ花抽出物、アスペルギルステレウス抽出物、カンゾウ油性抽出物、食用カンナ抽出物、グローブ抽出物、精油除去ウイキョウ抽出物、セイヨウワサビ抽出物、セージ抽出物、セリ抽出物、チャ抽出物、テンペ抽出物、ドクダミ抽出物、生コーヒー豆抽出物、ヒマワリ種子抽出物、ピメンタ抽出物、ブドウ種子抽出物、ブルーベリー葉抽出物、プロポリス抽出物、ヘゴ・イチョウ抽出物、ペパー抽出物、ホウセンカ抽出物、ヤマモモ抽出物、ユーカリ葉抽出物、リンドウ根抽出物、ルチン(抽出物)(小豆全草,エンジュ,ソバ全草抽出物)、ローズマリー抽出物、チョウジ抽出物、リンゴ抽出物等の各種植物の抽出物;その他、酵素処理ルチン、クエルセチン、ルチン酵素分解物(イソクエルシトリン)、酵素処理イソクエルシトリン、酵素分解リンゴ抽出物、ごま油抽出物、菜種油抽出物、コメヌカ油抽出物、コメヌカ酵素分解物、没食子酸及びそのエステル類等を挙げることができる。好ましくは、ヤマモモ抽出物、ルチン(抽出物) 、生コーヒー豆抽出物、ローズマリー抽出物等の植物抽出物;酵素処理ルチン、ルチン酵素分解物(イソクエルシトリン)、酵素処理イソクエルシトリン等を挙げることができる。なお、退色抑制する対象の色素がアントシアニン系色素の場合は、上記抗酸化剤のうち、アスコルビン酸類以外のものを用いることが好ましい。
抗酸化剤を用いる場合、退色抑制剤100重量%中に配合される当該抗酸化剤の割合としては、制限されないが、例えば、酵素処理イソクエルシトリンを用いる場合、0.01〜50重量%、好ましくは0.1〜30重量%を挙げることができる。他の抗酸化剤もこれに準じて用いることができる。
本発明の退色抑制剤はその形態を特に制限するものではなく、例えば粉末状、顆粒状、錠剤状などの固体状;液状、乳液状等の溶液状;またはペースト状等の半固体状などの、任意の形態に調製することができる。
本発明の退色抑制剤が対象とする色素には、合成色素及び天然色素の別を問わず、広範囲の色素が含まれる。
合成色素には、赤色2号、赤色3号、赤色40号、赤色102号、赤色104号、赤色105号、赤色106号、黄色4号、黄色5号、青色1号、青色2号、緑色3号等のタール色素;三二酸化鉄や二酸化チタンなどの無機顔料;ノルビキシNa・K、銅クロロフィル、銅クロロフィリンNa及び鉄クロロフィリンNa等の天然色素誘導体;並びにβ−カロチン、リボフラビン、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビン5'−リン酸エステルNa、及びオレンジB、シトラスレッドNo.2、キノリンイエロー、レッド2G、パテントブルーV、グリーンS、ブリリアントブラックBN、ブラックPN、ブラウンFK、ブラウンHT、リソールルビンBK、リボフラビン5'−リン酸エステル、銅クロロフィリン等の合成天然色素などの合成着色料が含まれる。
天然色素には、アナトー色素、クチナシ黄色素、デュナリエラカロチン、ニンジンカロチン、パーム油カロチン、トマト色素及びパプリカ色素等のカロチノイド系色素;赤キャベツ色素、赤ダイコン色素、シソ色素、ハイビスカス色素、ブドウ果汁色素、ブドウ果皮色素、紫イモ色素、紫コーン色素、エルダーベリー色素及びボイセンベリー色素等のアントシアニン系色素;カカオ色素、コウリャン色素、シタン色素、タマネギ色素、タマリンド色素、カキ色素、カロブ色素、カンゾウ色素、スオウ色素、ベニバナ赤色素及びベニバナ黄色素等のフラボノイド系色素;ビートレッド等のベタシアニン系色素;アカネ色素、コチニール色素、シコン色素及びラック色素等のキノン系色素;クロロフィリン、クロロフィル及びスピルリナ色素等のポルフィリン系色素;ウコン色素等のジケトン系色素;紅麹色素等のアザフィロン系色素;その他、紅麹黄色素、カラメル、クチナシ青色素、クチナシ赤色素、金、銀、アルミニウム系色素が含まれる。
本発明の退色抑制剤は、各種の色素、好ましくは上に掲げる各種の色素、特に天然色素を含有するものに広く適用することができ、これらの色素の退色を抑制若しくは防止するのに有用である。
天然色素の中でも、カロチノイド系色素、アントシアニン系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ青色素、及びクチナシ赤色素を好適に挙げることができる。好ましくはカロチノイド系色素に属するクチナシ黄色素;アントシアニン系色素に属する紫コーン色素、エルダーベリー色素、赤キャベツ色素、赤ダイコン色素及び紫イモ色素;並びにフラボノイド系色素に属するベニバナ黄色素;ベタシアニン系色素に属するビートレッド;その他、クチナシ青色素、及びクチナシ赤色素を挙げることができる。
本発明の退色抑制剤が適用される具体的な製品(着色製品)としては、上記色素を含有するものであれば特に制限されないが、例えば色素製剤、飲食物(食品)、化粧品、医薬品、医薬部外品、飼料等を挙げることができる。好ましくは色素製剤及び飲食物(食品)である。これらの製品(着色製品)に対する発明の退色抑制剤の用法については、下記(2)において詳述する。
(2)退色抑制剤を含む着色製品
本発明は、前述したヒドロキシチロソール、ヒドロキシチロソールを含有する植物抽出物、若しくはオリーブなどの植物果実の水溶性抽出画分(水溶性抽出物)(以下、本明細書で「ヒドロキシチロソール類」という)、または前述する本発明の退色抑制剤を、退色抑制剤として利用した着色製品を提供する。当該着色製品は、ヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤を含有することによって中に含まれる色素の退色現象、具体的には光や熱に晒されることにより生じる退色現象が有意に抑制されるという効果を得ることができる。
なお、ここで「着色」とは、製品に人為的に色素を添加して着色した意味のみならず、例えば果汁や野菜汁等のように飲食物等の製品材料に本来含まれる色素に由来して着色しているものまでも広く包含する趣旨で用いられる。また、ここでいう「着色製品」には色素、特に前述した天然色素により着色している各種の製品、具体的には色素製剤、色素を含む着色飲食物、色素を含む着色化粧品、色素を含む着色医薬品、色素を含む着色医薬部外品及び色素を含む着色飼料が包含される。
本発明が対象とする色素製剤としては、前述した合成色素または天然色素を1種又は2種以上を含むものを挙げることができる。好ましくは、上記に掲げた天然色素を1種又は2種以上含む色素製剤である。好ましくはカロチノイド系色素、アントシアニン系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ青色素、及びクチナシ赤色素に属する各種の色素よりなる群から選択される少なくとも1種の天然色素を含む色素製剤である。さらに好ましくは、カロチノイド系色素に属するクチナシ黄色素;アントシアニン系色素に属する紫コーン色素、エルダーベリー色素、赤キャベツ色素、赤ダイコン色素及び紫イモ色素;並びにフラボノイド系色素に属するベニバナ黄色素;ベタシアニン系色素に属するビートレッド;その他、クチナシ青色素、及びクチナシ赤色素よりなる群から選択される少なくとも1種の天然色素を含む色素製剤である。
当該色素製剤に配合されるヒドロキシチロソール類または上記本発明の退色抑制剤の配合割合は、本発明の効果を奏する限り特に制限されないが、色素製剤を、退色抑制対象とする色素の極大吸収波長における吸光度が0.05〜1(色価(E10% 1cm)=0.005〜0.1)となるように調整した場合に、該色素製剤にヒドロキシチロソールが少なくとも1ppm(0.0001重量%)、好ましくは1〜1000ppm(0.0001〜0.1重量%)程度、より好ましくは1〜500ppm(0.0001〜0.05重量%)程度の割合で含まれるような割合を挙げることができる。好ましくは上記色価となるように調整した場合の色素製剤に、ヒドロキシチロソールが、少なくとも10ppm(0.001重量%)、好ましくは10〜500ppm(0.001〜0.05重量%)程度の割合で含まれるような割合を挙げることができる。
なお、色価とは着色物(着色料溶液)中の色素濃度を意味し、通例、該着色物(着色料溶液)の可視部での極大吸収波長における吸光度を測定し、10w/v%溶液の吸光度に換算した数値(E10% 1cm)で表される。具体的には、当該色価(E10% 1cm)は、まず測定対象とする着色物(着色料溶液)の濃度を吸光度が0.3〜0.7の範囲に入るように調整し、次いでそれを層長1cmのセルを用いて極大吸収波長で吸光度を測定し、得られた吸光度を、着色物(着色料溶液)の濃度が10w/v%のときの吸光度に換算することにより得ることができる(食品添加物公定書:「17.色価測定法」参照)。
本発明の色素製剤には、少なくとも色素及び前述したヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤が含まれていればよいが、必要に応じてさらに抗酸化剤、キレート剤、香料又は香辛料抽出物を含んでいても良い。抗酸化剤としては、前述したものを同様に例示することができる。
本発明の色素製剤は、製造の任意の工程でヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤を配合することを除けば、各種色素製剤の慣用方法に従って製造することができる。ヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤の配合方法やその順番に特に制限はないが、色素が熱や光の影響を少なからず受けることを鑑みれば、色素製剤の製造工程の初期、好ましくは熱処理工程前または光に晒す前に各種の材料とともに配合することが望ましい。
本発明が対象とする飲食物としては着色したもの、好ましくは前述した天然色素に基づいて色を有するものであれば特に制限されず、例えば乳飲料、乳酸菌飲料、果汁入り清涼飲料、清涼飲料、炭酸飲料、果汁飲料、野菜飲料、野菜・果実飲料、アルコール飲料、粉末飲料、コーヒー飲料、紅茶飲料などの飲料類;カスタードプリン、ミルクプリン、スフレプリン、果汁入りプリン等のプリン類、ゼリー、ババロア及びヨーグルト等のデザート類;アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイス、ミルクアイスクリーム、果汁入りアイスクリーム及びソフトクリーム、アイスキャンディー、シャーベット、氷菓等の冷菓類;チューインガムや風船ガム等のガム類(板ガム、糖衣状粒ガム);マーブルチョコレート等のコーティングチョコレートの他、イチゴチョコレート、ブルーベリーチョコレート及びメロンチョコレート等の風味を付加したチョコレート等のチョコレート類;ハードキャンディー(ボンボン、バターボール、マーブル等を含む)、ソフトキャンディー(キャラメル、ヌガー、グミキャンディー、マシュマロ等を含む)、ドロップ、タフィ等のキャラメル類;ハードビスケット、クッキー、おかき、煎餅等の焼き菓子類(以上、菓子類);コンソメスープ、ポタージュスープ等のスープ類;浅漬け、醤油漬け、塩漬け、味噌漬け、粕漬け、麹漬け、糠漬け、酢漬け、芥子漬、もろみ漬け、梅漬け、福神漬、しば漬、生姜漬、梅酢漬け等の漬物類;セパレートドレッシング、ノンオイルドレッシング、ケチャップ、たれ、ソースなどのソース類;ストロベリージャム、ブルーベリージャム、マーマレード、リンゴジャム、杏ジャム、プレザーブ等のジャム類;赤ワイン等の果実酒;シロップ漬のチェリー、アンズ、リンゴ、イチゴ、桃等の加工用果実;ハム、ソーセージ、焼き豚等の畜肉加工品;魚肉ハム、魚肉ソーセージ、魚肉すり身、蒲鉾、竹輪、はんぺん、薩摩揚げ、伊達巻き、鯨ベーコン等の水産練り製品;バター、マーガリン、チーズ、ホイップクリーム等の酪農・油脂製品類;うどん、冷麦、そうめん、ソバ、中華そば、スパゲッティ、マカロニ、ビーフン、はるさめ及びワンタン等の麺類;その他、各種総菜及び麩、田麩等の種々の加工食品を挙げることができる。好ましくは飲料及び菓子類である。
本発明の飲食物は、製造の任意の工程でヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤を配合することを除けば、各種飲食物の慣用の製造方法に従って製造することができる。ヒドロキシチロソール類または退色抑制剤の配合方法やその順番に特に制限はないが、色素が熱や光の影響を少なからず受けることを鑑みれば、これらのヒドロキシチロソール類または退色抑制剤を製造工程の初期、好ましくは熱処理工程または光に晒される前に配合することが好ましい。
例えば、冷菓類の場合は、まず主原料としての牛乳、クリーム、練乳、粉乳、糖類、果実または餡等にヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤、酸類、乳化剤及び安定剤を加え、次いで香料を加えて冷菓ミックス液を調製し、このミックス液に色素を添加混合し、殺菌、冷却後フリージングして容器に充填し、冷却または凍結して最終製品を調製する方法を挙げることができる。
また、ガム類の場合は、加熱し柔らかくしたガムベースに砂糖、ブドウ糖、ヒドロキシチロソール類または退色抑制剤、及びクエン酸等を加え、次いでその中に香料及び色素を加え練合し、次に圧延ローラーで適当な厚さにして、室温まで冷却後、切断して最終製品を調製する方法を挙げることができる。
また、デザート類の場合は、主原料の砂糖、水飴、ヒドロキシチロソール類または退色抑制剤、クエン酸及び凝固剤(ペクチン、寒天、ゼラチン、カラギナンなど)を適当な割合で混合し、その中に香料並びに色素を加え、加熱溶解した後、容器に充填し、冷却して最終製品であるゼリーを調製する方法を挙げることができる。キャンディー類の場合は、例えば砂糖、水飴等の主原料に水を加え加熱し溶解した後放冷し、ヒドロキシチロソール類または退色抑制剤を添加し、次いで香料及び色素を加え、成型し、室温まで冷却して最終キャンディーを調製する方法を挙げることができる。
また飲料の場合は、主原料としての糖類、果汁または酸類等にヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤や安定剤等を加え、次いでこの飲料に香料及び必要に応じて色素を添加混合した後、殺菌、冷却して容器に充填する方法を挙げることができる。
漬物類の場合は、漬物とする野菜、海藻、キノコまたは果物等の主原料に、食塩や糖類等の各種調味料、保存料、及びヒドロキシチロソール等または退色抑制剤等の副原料を加えて漬物を調製し、この漬物に香料及び必要に応じて色素を添加混合した後、容器に充填し、殺菌、冷却し最終製品を調製する方法を挙げることができる。タレ類やドレッシング類の場合は、植物油、醤油、果汁、糖類、果汁、醸造酢または食塩等を主原料とし、これにヒドロキシチロソール等または退色抑制剤及び安定剤または乳化剤等を加え、このドレッシング液に香料及び必要により色素を添加混合した後、殺菌、冷却後容器に充填して最終製品を調製する方法を挙げることができる。
本発明が対象とする化粧品としては、色素、特に前述した天然色素を含むスキン化粧料(ローション、乳液、クリームなど)、口紅、日焼け止め化粧品、メークアップ化粧品等を;医薬品としては色素、特に前述した天然色素を含む各種錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、トローチ剤、うがい薬等を;医薬部外品としては色素、特に前述した天然色素を含む歯磨き剤、口中清涼剤、口臭予防剤等を;また飼料としては色素、特に前述した天然色素を含むキャットフードやドッグフード等の各種ペットフード、観賞魚若しくは養殖魚の餌等を一例として挙げることができるが、これらに制限されるものではない。
これらの化粧品、医薬品、医薬部外品または飼料などの各種製品は、それら製造の任意の工程で退色抑制作用を有するヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤を配合することを除けば、各種製品の慣用方法に従って製造することができる。化粧品、医薬品、医薬部外品または飼料に対するヒドロキシチロソール類または退色抑制剤の配合時期は特に制限されないが、色素が熱や光の影響を少なからず受けることを鑑みれば、製造工程の初期、好ましくは熱処理工程前または光に晒す前に各種材料とともに配合することが望ましい。
飲食物、化粧品、医薬品、医薬部外品または飼料等の各種着色製品に対する本発明の退色抑制剤の添加量は、それらに含まれる色素の退色現象が防止できる量であれば特に制限されない。着色製品に含まれる色素の種類及びその含量、対象物の種類・用途及びそれに含まれる成分などを考慮して適宜選択、決定することができる。例えば上記着色製品を、退色抑制対象とする色素の極大吸収波長における吸光度が0.05〜1(色価(E10% 1cm)=0.005〜0.1)となるように調整した場合に、該着色製品に少なくとも1ppmとなるように、例えば1〜1000ppmの範囲、好ましくは1〜500ppmの範囲で含まれるように、退色抑制剤(ヒドロキシチロソール等)を配合することができる。より好ましくは、上記色価(E10% 1cm)を有する着色製品に対する配合割合が、少なくとも10ppm、例えば10〜500ppmの範囲となるように、退色抑制剤を配合することが望ましい。
なお、後述する実施例に示すように、ヒドロキシチロソールの添加配合量に依存して退色抑制効果が向上する傾向がある。従って、前述した着色製品に対する退色抑制剤の配合割合の上限は退色抑制効果以外の他の観点(例えば味並びに粘度等の対象物の物性等)から一応の目安として設定されたものであり、本発明の効果からいえば退色抑制剤の対象物(着色製品、例えば色素製剤や飲食物等)への配合割合の上限は上記の記載に何ら制限されるものではない。
(3)退色抑制方法
また本発明は、色素または色素を含む各種の組成物の退色抑制方法を提供する。
本発明が対象とする色素は、前述した合成色素及び天然色素である。好ましくは前述した各種の天然色素であり、より好ましくはカロチノイド系色素、アントシアニン系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ青色素、及びクチナシ赤色素に属する各種の色素である。さらに好ましくは、カロチノイド系色素に属するクチナシ黄色素;アントシアニン系色素に属する紫コーン色素、エルダーベリー色素、赤キャベツ色素、赤ダイコン色素及び紫イモ色素;並びにフラボノイド系色素に属するベニバナ黄色素;ベタシアニン系色素に属するビートレッド;その他、クチナシ青色素、及びクチナシ赤色素である。
また、ここでいう色素を含む各種の組成物(色素含有組成物)とは、上記色素、好ましくは天然色素を含む組成物を広く意味するものであり、具体的には、前述した色素製剤、飲食物、化粧品、医薬品、医薬部外品または飼料等の各種着色製品を挙げることができる。
本発明は、これらの色素または該色素含有組成物を前述したヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤と共存させることにより実施することができる。ここで共存の態様としては、両者が接触した状態で存在する状態が形成されるものであれば特に制限されない。例えば、かかる共存状態は色素またはこれを含む組成物に退色抑制作用を有するヒドロキシチロソール類または上記本発明の退色抑制剤を配合して両者を混合することによって形成することができる。例えば、色素を含む組成物が色素製剤または飲食物である場合は、ヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤を色素製剤または飲食品の製造時に材料成分の一つとして配合することによって上記共存状態を形成することができる。化粧品、医薬品、医薬部外品または飼料等の他の着色製品についても同様である。
色素または色素含有組成物に対するヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤の使用割合としては、本発明の効果を発揮する範囲であれば特に制限されず、対象とする色素の種類に応じて適宜調節することができる。また色素含有組成物に対するヒドロキシチロソール類または本発明の退色抑制剤の使用割合は、特に制限されないが、該色素含有組成物を、退色抑制の対象色素の極大吸収波長における吸光度が0.05〜1(色価(E10% 1cm)=0.005〜0.1)となるように調整した場合に、その中にヒドロキシチロソールが少なくとも1ppm、好ましくは1〜1000ppm、より好ましくは1〜500ppmの割合で含まれるような割合、さらに好ましくは上記中にヒドロキシチロソールが少なくとも10ppm、好ましくは10〜500ppmの割合で含まれるような配合割合を挙げることができる。
当該本発明の退色抑制方法によれば、色素又は色素含有組成物の退色を有意に抑制することができる。本発明の退色抑制方法は、特にカロチノイド系色素、アントシアニン系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ青色素、及びクチナシ赤色素に属する各種の色素を含有する組成物の光照射並びに加熱もしくは加温によって生じる退色を抑制する効果、とりわけ加熱もしくは加温によって生じる退色を抑制する効果に優れており、当該色素又は色素含有組成物に光退色耐性(耐光性)並びに熱退色耐性(耐熱性)を付与することができる。
ここで熱退色耐性とは、熱の影響を受けても退色しにくい性質をいう。具体的には、色素または色素含有組成物が、製造工程または保存状態で受け得る温度(加熱)条件下におかれた場合に、退色抑制剤を配合しない色素または色素含有組成物に比して、退色が有意に抑制される性質をいう。例えば、上記熱を受ける条件としては、製造時における温度(20〜100℃で5分〜24時間)、殺菌時における温度(110〜140℃で1秒〜60分、60〜100℃で 数分〜5時間)、室温以上の温度での短期〜長期保存(20〜70℃、1日〜1年)するような条件を例示することができる。
また、光退色耐性とは、太陽光または人工光(蛍光灯など)の影響を受けても退色しにくい性質をいう。具体的には、色素または色素含有組成物が、通常の保存状態で受け得る光(太陽光、蛍光灯など)条件下におかれた場合に、退色抑制剤を配合しない色素または色素含有組成物に比して、退色が有意の抑制される性質をいう。例えば、上記条件としては、色素または色素含有組成物が、太陽光に5分から数時間晒される、あるいは、蛍光灯照射を1日から6ヶ月晒されるような条件を例示することができる。
本発明によれば、天然色素の退色、具体的には光照射及び加熱や加温によって生じる退色を有意に抑制することのできる退色抑制剤並びに退色抑制方法を提供することができる。特に本発明の退色抑制剤は、従来公知の退色抑制剤に比して、加熱等によって生じる退色を抑制する効果に優れており、熱に対する退色の抑制剤として提供することができる。本発明の退色抑制剤並びに退色抑制方法を着色方法に適用することにより、製造、流通、保存期間の各段階で徐々に進行する退色現象を有意に抑制することができ、長期間安定して着色製品の品質を維持することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実験例1 ヒドロキシチロソールの退色抑制作用
色素として、アントシアニン系色素〔紫コーン色素[サンレッドNO.5F]、赤ダイコン色素[サンレッドNO.3584]、赤キャベツ色素[サンレッドRCFU]、エルダーベリー色素[サンレッドELF]、紫イモ色素[サンレッドYMF]〕、カロチノイド系色素(クチナシ黄色素[サンエローNO.3L])、フラボノイド系色素(ベニバナ黄色素[サンエローNO.2SFU])、ベタシアニン系色素(ビートレッド[粉末サンビートLF])、クチナシ赤色素[サンレッドNO.2771]、クチナシ青色素[サンブルーNO.2756]を対象として、ヒドロキシチロソールの退色抑制作用を調べた。なお、ヒドロキシチロソールは市販の試薬を使用した(東京化成工業(株)製)。
具体的には、下記処方成分(試験液1、試験液2)を混合した色素含有組成液を93℃加温達温後、容量110mLの無色透明ガラス容器に充填し、色素着色シロップを作成した。これらを試験液として後記の条件の耐光性試験及び耐熱性試験を行った。
<試験液1> pH3.0または3.5の場合 (Brix.10°)
果糖ぶどう糖液糖 13.3重量%
クエン酸(結晶) 0.2重量%
クエン酸三ナトリウム pH調整
色素 表1記載
(紫コーン色素、エルダーベリー色素、赤キャベツ色素、赤ダイコン色素、紫イモ色素、ベニバナ黄色素、クチナシ青色素、クチナシ赤色素)
ヒドロキシチロソール 表2記載。
<試験液2> pH7.0の場合 (Brix.10°)
果糖ぶどう糖液糖 13.3重量%
クエン酸三ナトリウム 0.2重量%
クエン酸(結晶) pH調整
色素(ビートレッド、クチナシ黄色素) 表1記載
ヒドロキシチロソール 表2記載。
なお、試験液は、色素が紫コーン色素、エルダーベリー色素、赤キャベツ色素、赤ダイコン色素、紫イモ色素、ベニバナ黄色素、及びクチナシ青色素のときはpH3、色素がクチナシ赤色素のときはpH3.5、並びに色素がビートレッド及びクチナシ黄色素のときはpH7に調整した。
Figure 0004510412
なお、上記各色素の配合量は、CV80換算して試験液中の色素濃度が0.05重量%となるように設定した量である。(なお、「CV80換算」とは、色価80を標準色価と仮定して各色素の添加量を設定することをいう。例えば、色価40の色素で色価80の色素と同じ吸光度を得るためには2倍の添加量が必要となり、逆に、色価160の色素なら半分の添加量で色価80の色素と同じ吸光度となる。)
(1)耐光性試験
試験機 :キセノンロングライフフェードメーターXWL-75R(スガ試験機製)
照射強度 :600W/m2
照射温度 :20℃
積算照度 :25Langley(約0.5時間照射)・・クチナシ黄色素
100Langley(約2時間照射)・・紫コーン色素、エルダーベリー色素、赤キャベツ色素、赤ダイコン色素、ビートレッド、
150Langley(約3時間照射)・・ベニバナ黄色素、クチナシ赤色素、
200Langley(約4時間照射)・・紫イモ色素、クチナシ青色素。
(2)耐熱性試験
試験機 :INCUBATOR IC-102(ヤマト科学製)
保管温度 :50℃
保管日数 :0.5日間・・ビートレッド、3日間・・クチナシ黄色素、10日間・・上記以外の色素。
なお、いずれの試験も、試験液に対する安定性試験前(耐光性試験、耐熱性試験)の試験溶液の極大吸収波長における吸光度を100%とし、安定性試験後の吸光度との対比から色素残存率(%)を算出し、該色素残存率から各色素に対するヒドロキシチロソールの退色抑制効果を評価した。
また、対照試験として、上記試験液に代えて、ヒドロキシチロソールを配合しない試験液(Blank)について、同様にして色素の残存率を求めた。結果を表2に示す。
Figure 0004510412
以上の結果からわかるように、ヒドロキシチロソールの添加によって、アントシアニン系色素(紫コーン色素、エルダーベリー色素、赤キャベツ色素、赤ダイコン色素、紫イモ色素)、カロチノイド系色素(クチナシ黄色素)、フラボノイド系色素(ベニバナ黄色素)、ベタシアニン系色素(ビートレッド色素)、クチナシ赤色素、及びクチナシ青色素の光及び熱による色素退色が有意に抑制されることが確認された。
なお、データには示していないが、上記色素(特に、紫コーン色素、エルダーベリー色素、赤キャベツ色素、赤ダイコン色素、紫イモ色素、クチナシ黄色素、及びクチナシ赤色素)に対するヒドロキシチロソールの、熱による退色を抑制する効果(耐熱性付与効果)は、従来退色抑制剤として公知の酵素処理イソクエルシトリン製剤の効果よりも優れていた。このことから、ヒドロキシチロソールは特に熱による色素退色を抑制するための成分として有効に使用することができる。
実施例1 ヒドロキシチロソールの調製
オリーブ果実からオリーブ油を抽出した後の残渣10gを熱水中に浸漬し(80℃、
2時間)、得られた抽出物を遠心分離して得られた上澄み液を回収した。この上澄み液をODSカラム(YMC製)を備えたカラムクロマトグラフィーに付して、アセトニトリルのグラジェント(0%→30%)によって分離し、アセトニトリル約10%の画分をオリーブ果実の水溶性抽出物として取得した。
さらにその画分(オリーブ果実の水溶性抽出物)を分取HPLC(固定相:ODSカラム[(財)化学物質評価研究機構製]、移動相:0.05%トリフルオロ酢酸を含むアセトニトリル水溶液、流速:15ml/min)に付して、ヒドロキシチロソール標品(東京化成工業(株)製)の保持時間を指標として、ヒドロキシチロソールを単離精製した。
実施例2 退色抑制剤1
実施例1で調製したオリーブ果実の水溶性抽出物を減圧下で濃縮し、得られた濃縮物を30容量%のエタノール水溶液に溶解して、ヒドロキシチロソールを10重量%の割合で含む退色抑制剤を調製した。
実施例3 退色抑制剤2
実施例1で単離精製したヒドロキシチロソールを10重量%、エタノールを30重量%、水60重量%の割合で混合し、退色抑制剤を調製した。
実施例4 紫イモ色素製剤
色価80の紫イモ色素製剤(サンレッドYM)を80重量%、退色抑制剤2(ヒドロキシチロソール10重量%含有)を20重量%の割合で混合し、攪拌溶解させた後、殺菌、濾過し、退色しにくい紫イモ色素製剤(溶液)を調製した。
実施例5 クチナシ黄色素製剤
色価150のクチナシ黄色素製剤(サンエローNO.3L)を80重量%、退色抑制剤2(ヒドロキシチロソール 10重量%含有)を20重量%の割合で混合し、攪拌溶解させた後、殺菌、濾過し、退色しにくいクチナシ黄色素製剤(溶液)を調製した。
実施例6 ピーチソーダ
下記の処方を混合濾過した後、ビンに充填し90℃、30分間殺菌してピーチソーダ飲料を調製した。
<処方>
水 100.00 (g)
果糖ぶどう糖液糖(Brix75°) 10.00
退色抑制剤2 1.00
ピーチフレーバー 0.30
紫イモ色素(サンレッドYMF) 0.02
クエン酸 調整量(pH3.1)
炭酸水 残 量
全 量 200.00 g。
実施例7 グレープゼリー
下記の処方に従って、各成分を混合して80℃で加熱溶解後、カップに充填し、5℃で1時間冷却しグレープゼリーを作製した。
<処方>
水 28.0 (g)
ペクチン 1.3
砂糖 50.0
退色抑制剤2 0.5
クエン酸 0.4
水飴 50.0
紫コーン色素(サンレッドNO.5A) 0.2
クエン酸ナトリウム 調整量(pH3.8)
グレープフレーバー 適 量。
実施例8 果汁入り飲料
下記の処方を混合濾過した後、ビンに充填し90℃、30分間加熱殺菌して果汁入り飲料を調製した。
<処方>
砂糖 7.5 (g)
果糖ぶどう糖液糖 5.0
退色抑制剤2 0.2
酸化防止剤(サンメリンAO-1007) 0.05
濃縮1/5グレープ果汁(ホワイト種) 2.2
クエン酸(結晶) 0.225
グレープフレーバー 0.1
L-アスコルビン酸 0.025
エルダーベリー色素(サンレッドELF) 0.1
清 水 残 量
全 量 100.0 g。
本発明の退色抑制剤は、天然色素、特にアントシアニン系色素、カロチノイド系色素、フラボノイド系色素、ベタシアニン系色素、クチナシ赤色素及びクリナシ青色素の退色現象、特に光及び熱によって生じる退色現象を有意に抑制することができる。近年、特に飲料等はPETボトルなどの透明容器に包装され販売される場合が多い。本発明は、こうした着色製品に対して光及び熱耐性を付与して、陳列棚の蛍光灯の影響による商品(着色製品)の退色や高温保存による商品(着色製品)の退色を抑制することで、長期間安定して品質のよい製品を提供することができる。

Claims (9)

  1. ヒドロキシチロソールまたは当該ヒドロキシチロソールを含有する植物抽出物を有効成分として含有するベニバナ黄色素光照射に対する退色抑制剤。
  2. 上記植物抽出物がオリーブ果実の水溶性抽出物である、請求項1記載の退色抑制剤。
  3. ベニバナ黄色素の色素製剤をベニバナ黄色素の極大吸収波長における吸光度が0.05〜1になるように調整した場合に、当該色素製剤にヒドロキシチロソールが少なくとも0.001重量%の割合で配合して用いられる請求項1または2に記載する退色抑制剤。
  4. 請求項1乃至のいずれかの退色抑制剤を含有する、ベニバナ黄色素の色素製剤。
  5. ベニバナ黄色素の色素製剤をベニバナ黄色素の極大吸収波長における吸光度が0.05〜1になるように調整した場合に、当該色素製剤に請求項1乃至3のいずれかの退色抑制剤を、ヒドロキシチロソールの量に換算して少なくとも0.001重量%の割合で含有する請求項4に記載する色素製剤。
  6. 請求項1乃至のいずれかの退色抑制剤を含有する、光照射による退色が抑制された、ベニバナ黄色素で着色された飲食物。
  7. ベニバナ黄色素で着色された飲食物をベニバナ黄色素の極大吸収波長における吸光度が0.05〜1になるように調整した場合に、当該飲食物に請求項1乃至3のいずれかの退色抑制剤を、ヒドロキシチロソールの量に換算して少なくとも0.001重量%の割合で含有する請求項6に記載する飲食物。
  8. ベニバナ黄色素または当該色素を含む組成物を、ヒドロキシチロソール、ヒドロキシチロソールを含有する植物抽出物、またはオリーブ果実の水溶性抽出画分と共存させることを特徴とする、当該色素または色素を含む組成物の光照射に対する退色抑制方法。
  9. ベニバナ黄色素または当該色素を含む組成物をベニバナ黄色素の極大吸収波長における吸光度が0.05〜1になるように調整した場合に、当該組成物にヒドロキシチロソールを少なくとも0.001重量%の割合で配合することを特徴とする、請求項8に記載する退色抑制方法。
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