JP2002065201A - 色素の退色防止剤 - Google Patents
色素の退色防止剤Info
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Abstract
これらの混合液により抽出して得られ、有効成分の主成
分がアンペロプシンであり、カロテノイド系色素、フラ
ボノイド系色素、アントシアニン系色素、アントラキノ
ン系色素、ベタシアニン系色素、ジケトン系色素、アザ
フィロン系色素及びポルフィリン系色素から選ばれる1
種また2種以上の藤茶抽出物を有効成分として含有する
ことを特徴とする色素の退色防止剤。 【効果】 本発明によれば、香り、呈味、性状に何ら悪
影響を及ぼすことなく色素又は色素成分を含む製品の退
色及び変色を容易かつ確実に防止することが可能にな
る。
Description
に関し、特に食品、飼料、医薬品、医薬部外品、及び化
粧品などに添加する色素の退色及び変色防止、並びに食
品素材などに元々存在する色素成分の退色及び変色を防
止することができる色素の退色防止剤に関するものであ
る。
飼料、医薬品、医薬部外品、及び化粧品などには必ずと
いっていいほど着色料(色素)が用いられている。これ
らの中でも、カロテノイド系色素、フラボノイド系色
素、アントシアニン系色素、アントラキノン系色素、ベ
タシアニン系色素、ジケトン系色素、アザフィロン系色
素、ポルフィリン系色素などの天然成分から抽出分離し
た天然系色素が安全面でも環境面でも重宝されており、
従来の合成着色料に取って代わってきている。
定であり、酸素、加熱処理や光照射により、変色及び退
色し易いことが知られており、特に最近では、中身が良
く見えるようなガラス容器、ペットボトル、ビニール包
装等の透明容器が消費者に好まれ、長時間蛍光燈などの
光に曝露される機会が多くなってきており、経時的に色
調の変化及び退色などが生じ、商品価値が著しく低下し
てしまうという問題がある。
について様々な提案がなされている。例えば、容器を
特別なものとして遮光を行う方法、窒素ガス等の不活
性ガスの雰囲気下に置き、酸化による変色及び退色を防
ぐ方法、アスコルビン酸、エリソルビン酸等の合成抗
酸化剤を用いて変色及び退色を防ぐ方法、カテキン
類、クロロゲン酸、没食子酸、タンニン類等の天然抗酸
化剤、その他天然系添加物を用いて変色及び退色を防ぐ
方法などが提案されている。
を添加する方法は簡便であり、汎用性も広く、特にの
天然系添加物が安全性の面からも好適である。例えばマ
ンサク科に属するハマメリスの水又は含水アルコール抽
出物を有効成分とする退色防止剤(特開平6−2071
72号公報)、ヤマモモ科植物を含む色素の安定化法
(特開平6−234935号公報)、南天の葉の抽出エ
キスを有効成分として含有するアントシアニン系色素及
び/又はカロテノイド系色素の退色防止剤(特開平8−
224068号公報)、茶類の水及び/又は水混和性有
機溶媒による抽出物を有効成分とするカロテノイド系色
素用退色防止剤(特公平7−59181号公報)などが
数多く提案されている。
にして遮光する方法はコスト面で大きな負担になるとい
う問題がある。また、上記の窒素ガス等の不活性ガス
の雰囲気を用いる方法は一部の製品にしか利用すること
ができず、汎用性に欠けるという問題がある。
十分でないこと、抗酸化剤そのものが持つ風味が製品の
風味に悪影響を与えてしまうという欠点がある。また、
の合成抗酸化剤を添加して酸化を防ぐ方法は、人体に
対する影響の面から安全性についても懸念される。
変色防止効果が強く、長期間に亘って優れた色素安定化
効果が維持し得、しかも食品、医薬品、医薬部外品、飼
料及び化粧品の見かけや風味に悪影響を与えることのな
い安全かつ安価な色素の退色防止剤の開発が強く望まれ
ている。
で、長期間に亘って優れた色調が維持し得、食品、飼
料、医薬品、医薬部外品、及び化粧品などの香り、風
味、性状に何ら悪影響を及ぼすことなく、安全かつ安価
で大量生産可能な色素の退色防止剤を提供することを目
的とする。
発明者は、上記課題を解決するため、数多くの植物成分
を用いて色素の退色及び変色防止効果について鋭意研究
を重ねた結果、藤茶の抽出物が食品、飼料、医薬品、医
薬部外品、及び化粧品などの見かけ、風味に何ら悪影響
を及ぼすことなく長期間に亘って色素の変色及び退色を
確実に防止できることを知見した。
止剤、好ましくはアンペロプシンを主成分とする色素の
退色防止剤が、カロテノイド系色素、フラボノイド系色
素、アントシアニン系色素、アントラキノン系色素、ベ
タシアニン系色素、ジケトン系色素、アザフィロン系色
素及びポルフィリン系色素から選ばれる1種又は2種以
上の天然系色素を元々含む食品素材などが光、酸素、熱
又は湿度により経時的に退色及び変色することを確実に
防止できること、及びこれら色素を添加して着色した食
品、飼料、医薬品、医薬部外品、及び化粧品などが光、
酸素、熱又は湿度により経時的に退色及び変色すること
を確実に防止することができ、商品価値を損うことがな
いと共に、これら製品の香り、風味、性状などに何ら悪
影響を及ぼすことなく、安全かつ安価に大量生産可能な
ものであることを見出し、本発明をなすに至った。
剤を提供する。 請求項1:藤茶抽出物を有効成分として含有することを
特徴とする色素の退色防止剤。 請求項2:藤茶の枝葉部を水、親水性有機溶媒又はこれ
らの混合液により抽出処理して得られた抽出物を有効成
分として含有する請求項1記載の色素の退色防止剤。 請求項3:有効成分の主成分がアンペロプシンである請
求項1又は2記載の色素の退色防止剤。 請求項4:カロテノイド系色素、フラボノイド系色素、
アントシアニン系色素、アントラキノン系色素、ベタシ
アニン系色素、ジケトン系色素、アザフィロン系色素及
びポルフィリン系色素から選ばれる1種又は2種以上の
色素の退色防止用である請求項1,2又は3記載の色素
の退色防止剤。
色及び変色防止効果を示す成分は、藤茶の枝葉部に高濃
度に含まれているアンペロプシン(ampelopsi
n)が有効成分の主成分であると考えられているが、藤
茶抽出物には、アンペロプシン以外にも種々のフラボノ
イド、その他の成分も含まれており、これら多成分が相
俟って、カロテノイド系色素、フラボノイド系色素、ア
ントシアニン系色素、アントラキノン系色素、ベタシア
ニン系色素、ジケトン系色素、アザフィロン系色素及び
ポルフィリン系色素から選ばれる1種又は2種以上の天
然系色素の優れた退色防止効果及び変色防止効果を発揮
し得るものと考えられる。
る。本発明の色素の退色防止剤は、藤茶抽出物を有効成
分として含み、特に有効成分の主成分がアンペロプシン
であることを特徴とするものである。
antoniensis(Hook. et Ar
n.)Panch.、Ampelpsis gross
edentata(Hand.−Mazz.)W.T.
Wang〕は、ブドウ科に属する植物であって、中国の
中部から南部にわたる広い地域で自生する多年生の蔓性
植物であり、台湾では栽培もされており、中国では古来
よりその葉をお茶として用いると共に、風邪、のどの痛
みなどの治療用の民間薬としても利用されてきた安全性
の高い植物である。
記藤茶の枝葉部を抽出原料とし、植物の抽出に一般に用
いられている抽出方法により得ることができる。
した後、そのまま又は粗砕機を用い粉砕して溶媒抽出に
供することにより得ることができる。抽出に用いる溶媒
としては、水又は親水性有機溶媒及びこれらの混合液を
室温乃至溶媒の沸点程度の温度で用いることが好まし
い。
ばメタノール、エタノール、プロピルアルコール、イソ
プロピルアルコール等の炭素数1〜5の低級アルコー
ル;アセトン、メチルエチルケトン等の低級脂肪族ケト
ン;1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコー
ル、イソプロピレングリコール、グリセリン等の炭素数
2〜5の多価アルコールなどが挙げられ、これら親水性
有機溶媒と水との混合溶媒などを用いることができる。
なお、水と親水性有機溶媒との混合系溶媒を使用する場
合には、低級アルコールの場合は水10質量部に対して
1〜90質量部、低級脂肪族ケトンの場合は水10質量
部に対して1〜40質量部、多価アルコールの場合は水
10質量部に対して10〜90質量部添加することが好
ましい。
抽出するにあたり特殊な抽出方法を採用する必要はな
く、室温乃至還流加熱下で、任意の装置を用いて抽出す
ることができる。具体的には、抽出溶媒を満たした処理
槽に抽出原料を投入し、時々攪拌して可溶性成分を溶出
する。その後、濾過して抽出残査を除き、得られた抽出
液を濃縮、乾燥すると、色素の退色防止成分を含有する
抽出物を得ることができる。抽出条件は、抽出溶媒とし
て水を用いた場合には、通常50〜90℃で30分〜2
時間程度である。また、抽出溶媒として水とエタノール
との混合溶媒を用いた場合には、通常40〜80℃で3
0分〜2時間程度である。なお、溶媒で抽出することに
より得られる抽出液は、抽出溶媒が安全性の高いもので
あればそのまま配合して本発明の色素の退色防止剤とし
て用いることができる。
向上等を目的として精製することもできる。精製手段と
しては、特に制限されず、活性炭処理、樹脂吸着処理、
イオン交換樹脂処理、液−液向流分配等の方法が挙げら
れる。例えばセパビーズSP−207、ダイヤイオンH
P−20(いずれも三菱化学(株)製)等の多孔性樹脂
と濃縮液とを接触させる樹脂吸着精製法などを採用する
ことができる。なお、樹脂に吸着された有効成分は水、
エタノール等で溶出させることができる。
その有効成分の主成分であるアンペロプシンが30質量
%以上、好ましくは50質量%以上含まれており、特に
抽出液を精製処理した場合には、アンペロプシンが80
質量%以上の高濃度に含まれているものである。
は抽出物は、いずれも原料に由来する好ましい風味を有
し、そのままでも色素の退色防止剤として利用可能であ
るが、必要ならば、色素の退色防止効果の向上等を目的
として、他の酸化防止剤、助剤と混合して製剤化しても
よい。
ビン酸、L−アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン
酸、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸、dl−α−
トコフェロール、亜硫酸ナトリウム、カテキン、エラグ
酸、酵素処理ルチン、カンゾウ油性抽出物、クエルセチ
ン、フェルラ酸、ブドウ種子抽出物、ローズマリー抽出
物、ルチン、クローブ抽出物、ヤマモモ抽出物などが挙
げられる。助剤としては、例えばアラニン等のアミノ酸
類、クエン酸等の有機酸及びその塩類、リン酸及びその
塩類、重合リン酸塩類、グリセリン脂肪酸エステル、フ
ィチン酸などが挙げられる。
ストリン、ブドウ糖、乳糖、界面活性剤、エタノール、
プロピレングリコール、グリセリン等を配合すること
も、藤茶抽出物の溶解促進と増量、希釈による取り扱い
性の向上に有効である。また、剤形も、粉末状、顆粒
状、ペースト状、液状などの任意の剤形を採用すること
ができる。
色料である色素としては、カロテノイド系色素、フラボ
ノイド系色素、アントシアニン系色素、アントラキノン
系色素、ベタシアニン系色素、ジケトン系色素、アザフ
ィロン系色素及びポルフィリン系色素から選ばれる天然
物を起源とする色素が好適に挙げられ、これらの1種を
単独で又は2種以上を組合わせて用いることができる。
また、天然系色素を含む植物体、動物体、微生物体又は
その加工品、搾汁液、水若しくは有機溶剤による抽出液
又は上記搾汁液、抽出液の精製加工品も用いることがで
きる。
ャ、トマト、卵黄、バター等の植物、動物、微生物界を
通じて広く分布する黄〜赤色を呈する色素である。例え
ばα−カロチン、β−カロチン、γ−カロチン、カプサ
ンチン、カプソルビン、アスタキサンチン、カンタキサ
ンチン、ゼアキサンチン、ロドキサンチン、リコピン、
クリプトキサンチン、クロセチン、クロシン、ビキシ
ン、ノルビキシン等の化合物、アナトー色素、トウガラ
シ色素、エビ色素、オキアミ色素、オレンジ色素、カニ
色素、イモ、デュナリエラ、ニンジン又はパーム油から
抽出した抽出カロチン色素、トマト色素、パプリカ色
素、ファフィア色素、ヘマトコッカス色素、マリーゴー
ルド色素、クチナシ黄色色素又はその他動物、植物若し
くは微生物由来のカロテノイド色素などが挙げられる。
め、根、茎、花、果実、種子などに存在する化合物の総
称であり、更に、フラボン、フラボノール、カルコン、
オーロン、アントシアニンなどに分類される。例えばカ
キ色素、カロブ色素、カンゾウ色素、シタン色素、スオ
ウ色素、ベニバナ赤色色素、ベニバナ黄色色素、コウリ
ャン色素、タマネギ色素、カカオ色素、タマリンド色素
などが挙げられる。
色素に含まれる1つのグループとして広く植物界に分布
し、赤〜青色を呈する色素である。例えば赤キャベツ色
素、赤米色素、エルダーベリー色素、カウベリー色素、
グースベリー色素、クランベリー色素、サーモンベリー
色素、シソ色素、スイムブルーベリー色素、ストローベ
リー色素、ダークスイートチェリー色素、チェリー色
素、ハイビスカス色素、ハクルベリー色素、ブドウ果汁
色素、ブドウ果皮色素、ブラックカーラント色素、ブラ
ックベリー色素、ブルーベリー色素、プラム色素、ホワ
ートルベリー色素、ボイセンベリー色素、マルベリー色
素、ムラサキイモ色素、ムラサキトウモロコシ色素、ム
ラサキヤマイモ色素、ラズベリー色素、レッドカーラン
ト色素、ローガンベリー色素などが挙げられる。
カザ科ビートの赤い根より、抽出して得られる赤色を呈
する色素であり、色素主成分はベタニンとイソベタニン
である。例えばベタニン色素、バセライン色素、アマラ
ンチン色素、ゴンフレニン色素などが挙げられる。ベタ
ニン色素はアカザ科植物又は赤ビートから作られ、バセ
ライン色素はツルムラサキから作られ、アマランチン色
素はハゲイトウから作られる。
植物、菌類、昆虫などに存在するキノン化合物に含ま
れ、赤〜橙黄色を呈する色素であり、合成色素であるタ
ール色素以上に光や熱に安定であること、タンパク質に
対する染着性に優れているという特徴を有する。例え
ば、コチニール色素、シコン色素、ラック色素、アカネ
色素などが挙げられる。
科ウコンの根茎の乾燥品より抽出して得られる黄色を呈
するウコン色素などが挙げられる。
ウジカビの菌体より含水エタノール又は含水プロピレン
グリコールで抽出して得られる赤色を呈する色素であ
り、色素主成分はモナスコルブリン、アンカフラビンな
どである。例えばベニコウジ色素、ベニコウジ黄色色素
などが挙げられる。
ザ科ホウレンソウ、アブラナ科カブ、イラクサ科イラク
サ、クロレラ科クロレラ、クワ科クワ、シナノキ科タイ
ワンツナリ、セリ科ニンジン、マメ科ムラサキウマゴヤ
シ、ムラサキかコンフリー、ユレモ科スピルリナ、又は
その他同属植物より抽出して得られる緑色を呈する色素
であり、色素主成分はクロロフィルである。
分解物、糖蜜などの食用炭水化物を熱処理して得られる
褐色、赤褐色を呈する色素であるカラメル、アカネ科の
クチナシの果実の抽出液に含まれる青色を呈する色素で
あるクチナシ青色素等の天然系色素の退色防止剤として
用いることができる。
物の使用量は、対象物の種類、使用形態など諸条件によ
って異なり、一概に規定することはできないが、藤茶抽
出物として製品全体の0.001〜0.2質量%の添加
でよく、色素成分に対して0.1〜20質量%の使用量
で有効な結果が得られる。
する色素の退色防止剤は、カロテノイド系色素、フラボ
ノイド系色素、アントシアニン系色素、アントラキノン
系色素、ベタシアニン系色素、ジケトン系色素、アザフ
ィロン系色素及びポルフィリン系色素から選ばれる1種
又は2種以上の天然系色素に直接添加混合することによ
って、これら色素を元々含む食品素材などが光、酸素、
熱又は湿度により退色及び変色することを防止すること
ができると共に、これら色素を用いて着色した各種製品
に添加配合することによって、これら製品の光、酸素、
熱又は湿度による退色及び変色を防止できるものであ
る。このような製品としては各種食品、飼料、医薬品、
医薬部外品、化粧品などが挙げられる。
い、おこし、まんじゅう、飴等の和菓子、クッキー、ビ
スケット、クラッカー、パイ、スポンジケーキ、カステ
ラ、ドーナツ、ワッフル、プリン、バタークリーム、カ
スタードクリーム、シュークリーム、チョコレート、チ
ョコレート菓子、キャラメル、キャンデー、チューイン
ガム、ゼリー、ホットケーキ、パン等の各種洋菓子、ポ
テトチップス等のスナック菓子、アイスクリーム、アイ
スキャンデー、シャーベット等の氷菓、乳酸飲料、乳酸
菌飲料、濃厚乳性飲料、果汁飲料、無果汁飲料、果肉飲
料、機能性飲料、透明炭酸飲料、果汁入り炭酸飲料、果
実着色炭酸飲料等の清涼飲料水、ワイン、ワインソー
ダ、リキュール、カクテル、チューハイ等のアルコール
飲料、フルーツヨーグルト、チーズ、バター等の乳製
品、豆乳等の大豆加工食品、マーマレード、ジャム、コ
ンサーブ、果実のシロップ漬、フラワーペースト、ピー
ナツペースト、フルーツペースト等のペースト類、漬物
類、ハム、ソーセージ、ベーコン、ドライソーセージ、
ビーフジャーキー等の畜肉製品類、魚肉ハム、魚肉ソー
セージ、蒲鉾、ちくわ、はんぺん、てんぷら等の魚貝類
製品又はその干物、うに、いかの塩辛、貝の干物等の各
種珍味類、のり、小魚、貝類、するめ、野菜、山菜、
茸、昆布等で作られる佃煮類、即席カレー、レトルトカ
レー等のカレー類、ケチャップ、マヨネーズ等の各種調
味料類、各種レンジ食品又は冷凍食品などの各種食品に
含まれる原料由来の色素又は添加された色素の退色及び
変色防止の目的に使用することができる。
グフード、観賞魚の餌、養殖魚の餌などに含まれる原料
由来の色素又は添加された色素の退色及び変色防止の目
的に使うことができる。
は、例えば錠剤、カプセル剤、ドリンク剤、トローチ、
うがい薬、歯磨き、口中清涼剤、口臭防止剤、スキンロ
ーション、クリーム類、口紅、その他に含まれる原料由
来の色素又は添加された色素の退色及び変色防止の目的
に使うことができる。
品、又は化粧品などの製造において、本発明色素の退色
防止剤の添加時期は、特に限定されるものではなく、製
造工程の任意の時期が選ばれる。
発明を更に具体的に説明するが、本発明は下記実施例に
制限されるものではない。
質量%エタノール2000mlを加え、還流冷却器を付
けて、80℃にて1時間抽出を行った後、濾紙にて濾過
し、抽出液を得た。得られた抽出液を減圧下に濃縮、乾
燥を行い、製造例1の藤茶抽出物50g(粉末)を得た
(収率25%)。
000mlを加え、90℃にて1時間抽出を行った後、
濾紙にて濾過し、抽出液Aを得た。また、抽出残渣に再
び水2000mlを加え、同様に90℃で1時間加熱抽
出を行った後、濾紙にて濾過し、抽出液Bを得た。得ら
れた抽出液A,Bを合せて抽出液とした。
(HP−20;三菱化学(株)製)300mlを充填し
たガラスカラムに流して、アンペロプシンなど有効成分
を吸着させた。続いて有効成分を吸着した多孔性樹脂に
600mlの水を流して洗浄した後、80%エタノール
を流して吸着成分を脱着、溶出した。得られた溶出液を
減圧下で濃縮、乾燥を行い、製造例2の藤茶抽出物20
g(粉末)を得た(収率10%)。
て、下記条件でアンペロプシンの定量を行った。結果を
表1に示す。
のクチナシ黄色色素をpH4.0に調整したクエン酸緩
衝液にて1質量%となるように希釈し、クチナシ黄色色
素溶液を調製した。次いで、この色素溶液に製造例1又
は製造例2の藤茶抽出物(色素の退色防止剤)をそれぞ
れ0.005質量%、0.01質量%、0.02質量%
添加した。
瓶に100ml入れ、10℃にて蛍光燈照射下(200
0ルクス)保管し、440nmにおける吸光度を経時的
に測定し、下記式から色素残存率を求めた。結果を表2
に示す。また、色素残存率の経日変化を図1に示す。
量%添加したもの、比較例2として藤茶抽出物を無添加
のものを調製し、同様に保管し、440nmにおける吸
光度を経時的に測定した。結果を表2に示す。また、色
素残存率の経日変化を図1に示す。
む実施例1,2は、優れた色素の退色防止効果を有する
ことが認められる。
水クエン酸3gと、クエン酸ナトリウム5gとを水10
00mlに溶解し、pH4.5に調整したシロップ液に
下記〜の各種色素を0.1質量%添加し、製造例2
の藤茶抽出物を0.005質量%、0.01質量%それ
ぞれ添加した。
l瓶に100ml入れ、直射日光(20000〜300
00ルクス)に一日曝した後、各々の色素の極大吸収波
長における吸光度を測定し、下記式により色素残存率を
求めた。結果を表3に示す。
添加のシロップ液を調製し、同様に処理し、吸光度を測
定して、色素残存率を求めた。結果を表3に示す。
ー糖70gと、無水クエン酸1.25gと、クエン酸ナ
トリウム0.20gと、レモンフレーバー1.0gとを
水1000mlに溶解し、pH3.0に調整した清涼飲
料水に下記〜の各種色素を0.2質量%添加し、製
造例2の藤茶抽出物を0.005質量%、0.01質量
%それぞれ添加した。
ットボトルに500ml入れ、10℃にて蛍光燈照射下
(2000ルクス)保管し、各種色素の極大吸収波長に
おいて吸光度を経時的に測定し、下記式から色素残存率
を求めた。結果を表4に示す。
茶抽出物を無添加の清涼飲料水を調製し、同様に保管
し、吸光度を測定して、下記式から色素残存率を求め
た。結果を表4に示す。
m,600nm)
料を混合擂り潰し、ケーシング詰めしたものを85℃、
20分ボイルした後、冷却し、カットして蒲鉾を作成し
た。 冷凍すり身 100g 食塩 3g 水 45g 上白糖 5g グルタミン酸ナトリウム 1g 馬鈴薯澱粉 10g 製造例1の藤茶抽出物 0.1g ソルビン酸カリウム 0.1g ベニコウジ色素 1g 計 165.2g
を無添加の蒲鉾を実施例10と同様に作製した。
10℃にて2000ルクス蛍光燈照射を行い、経日的に
退色の程度を観察し、下記基準で評価した。結果を表5
に示す。
っていない)
を配合した他の処方例を実施例として下記に示した。
ードキャンディを常法により製造した。 グラニュー糖 75g 水あめ 33g 水 30g カミツレエキス 2g ラベンダーエキス 2g 赤キャベツ色素 0.2g クエン酸 0.6g 藤茶抽出物(製造例1) 0.01g
リーを常法により製造した。 砂糖 80g ハチミツ 10g クエン酸 3.5g ビタミンC 1.0g 100%オレンジ果汁 2.0g プルーンエキス 2.0g カラギーナン 2.0g ローカストビーンガム 3.0g 第一リン酸カリウム 2.0g クエン酸ナトリウム 3.0g パプリカ橙色色素 2.0g 藤茶抽出物(製造例2) 0.02g 水 残部 計 1000g
神漬を常法により製造した。 しょうゆ 50ml 淡口アミノ酸液 140ml グルタミン酸ナトリウム 20g アミノ酸系複合調味料 10g ソルビット液 300g カンゾウエキス 2g 砂糖 150g コハク酸ナトリウム 2g 50%乳酸 10ml 食酢(酸度4%) 40ml ベニコウジ色素 30g クチナシ黄色色素 10g 藤茶抽出物(製造例1) 2g 食塩 60g 水 残部 計 1000ml
粧水を常法により製造した。 グリセリン 50g プロピレングリコール 50g ポリエチレングリコール 20g オレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20EO) 20g エタノール 70g 水酸化カリウム 0.1g 香料 0.1g パラオキシ安息香酸メチル 1.0g ベニバナ色素 2.0g 藤茶抽出物(製造例2) 0.1g 水 残部 計 1000g
アリンスを常法により製造した。 塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 15g ポリオキシエチレンセチルエーテル 10g セチルアルコール 20g オクチルドデカノール 10g カチオン化セルロース 5g プロピレングリコール 50g 香料 0.1g コチニール色素 1.0g 藤茶抽出物(製造例2) 0.02g 水 残部 計 1000g
ら悪影響を及ぼすことなくカロテノイド系色素、フラボ
ノイド系色素、アントシアニン系色素、アントラキノン
系色素、ベタシアニン系色素、ジケトン系色素、アザフ
ィロン系色素及びポルフィリン系色素から選ばれる1種
又は2種以上の天然系色素又はこれら色素成分を含む食
品、飼料、医薬品、医薬部外品、及び化粧品などの退色
及び変色を容易かつ確実に防止することが可能になる。
8)
cantoniensis(Hook. et Ar
n.)Planch.、Ampelopsis gro
ssedentata(Hand.−Mazz.)W.
T.Wang〕は、ブドウ科に属する植物であって、中
国の中部から南部にわたる広い地域で自生する多年生の
蔓性植物であり、台湾では栽培もされており、中国では
古来よりその葉をお茶として用いると共に、風邪、のど
の痛みなどの治療用の民間薬としても利用されてきた安
全性の高い植物である。
Claims (4)
- 【請求項1】 藤茶抽出物を有効成分として含有するこ
とを特徴とする色素の退色防止剤。 - 【請求項2】 藤茶の枝葉部を水、親水性有機溶媒又は
これらの混合液により抽出処理して得られた抽出物を有
効成分として含有する請求項1記載の色素の退色防止
剤。 - 【請求項3】 有効成分の主成分がアンペロプシンであ
る請求項1又は2記載の色素の退色防止剤。 - 【請求項4】 カロテノイド系色素、フラボノイド系色
素、アントシアニン系色素、アントラキノン系色素、ベ
タシアニン系色素、ジケトン系色素、アザフィロン系色
素及びポルフィリン系色素から選ばれる1種又は2種以
上の色素の退色防止用である請求項1,2又は3記載の
色素の退色防止剤。
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