JP2000299137A - 二次電池の状態判定方法及び状態判定装置、並びに二次電池の再生方法 - Google Patents

二次電池の状態判定方法及び状態判定装置、並びに二次電池の再生方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 二次電池の電池状態を詳細にかつ迅速に判定
する。また、劣化した二次電池を適切な再生方法で再生
する。 【解決手段】 所定の方法により二次電池の内部抵抗に
関連する内部抵抗関連値を、事前に把握しておいた内部
抵抗関連値と電池状態との対応関係に照らし合わせて二
次電池の電池状態を判定する。内部抵抗関連値は、電池
状態と密接な関係にある内部抵抗に関連する値であるた
め、それらの関係から電池状態を詳細に判定できる。ま
た、内部抵抗関連値は所定の方法により迅速に求められ
る。一方、負極の劣化の度合いが低い場合には電解液の
補充のみを行い、その劣化の度合いが高い場合には電解
液に還元剤を添加して二次電池を再生する。この再生方
法により、正極を劣化させることなく負極の性能を回復
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ニッケル−水素電
池やリチウム二次電池などの二次電池の電池の状態を判
定する方法に関し、詳しくは初期活性度及び劣化度合い
を判定する判定方法に関する。また、二次電池の再生方
法に関し、詳しくはニッケル−水素電池の再生方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】携帯用電子機器や電気自動車などの移動
電動機では、二次電池はそれらの電源として不可欠なも
のである。こうした二次電池では、電池内で電気化学的
反応を起こさせて電気エネルギーを得る。それゆえ、そ
の電気化学的反応の起こりやすさ、すなわち活性は、そ
の電池の放電容量や出力特性、サイクル充放電特性、安
全性などの様々な電池性能に大きな影響を与える。従っ
て、その活性度は、その電池の各種の電池性能の指標と
して用いることができる。例えば、製造された二次電池
の初期活性度を知ることができれば、その電池が所望の
電池性能をもつか知ることができ、不良品であるかどう
か判別することができる。
【0003】また、二次電池の中には、ニッケル−水素
電池のように、製造された直後では、電極と電解液とが
十分に馴染んでいないなどの理由により、初期活性度が
低い状態にあって、その電池が本来もっている電池性能
を得ることができないものがある。このような二次電池
では、実際に使用される前に充放電がなされて活性が高
められ、必要な電池性能が得られるようになされてい
る。
【0004】例えば、ニッケル−水素電池などの二次電
池は、作製後、満充電と所定の放電終止電圧の放電との
間で所定回数の初期充放電を行ってその初期容量活性度
(=可能な放電容量/理論放電容量)を所定の基準値以
上としてから出荷又は実施に供している。ところが、上
述のように所定回数の充放電の実施を行うと、ほとんど
の電池の初期容量活性度は満足すべき水準に達するが、
電池が放電出力可能な電池の最大出力密度(W/kg)
が要求する水準に達しない場合があった。
【0005】また、上述した作製後の初期活性度の低い
二次電池では、充放電を行ってからでないと、必要な電
池性能をもつかどうかわからない。それゆえ、従来で
は、製造不良のものまで充放電を行う必要があった。そ
こで、二次電池の初期活性度を知ることができれば、充
放電を行う前に製造不良であるかどうか知ることができ
る。その結果、製造不良の二次電池を充放電しなくても
済むようになり、二次電池の全体としての製造コスト
を、製造不良の二次電池の充放電にかかっていたコスト
分だけ小さくすることができる。
【0006】他方、二次電池で電動装置を駆動させてい
る最中に、その供給電力が低下すると、その電動装置を
高性能に駆動させることができなくなる問題が生じる。
特に先の移動電動機では、その駆動中に別の電源で電力
を補充することが難しいため、常に必要な電力を供給で
きる二次電池が要求される。しかしながら、二次電池で
は、常に同じ電力を供給できるわけではなく、その使用
回数によって供給電力が変動する。すなわち、二次電池
の充放電を繰り返してゆくと、電極や電解液などが劣化
して、電池の放電容量が次第に低下していわゆる電池劣
化が生じ、電池性能が低下していく。このように電池の
多回数の使用によって、二次電池の電池性能が低下し、
二次電池に所定の充電操作を行っても、必要な充電や放
電を起こさせることができなくなるなど、供給電力の低
下が起こる。最後には電池寿命として電池交換を必要と
する。
【0007】充放電が繰り返されるうちに劣化した二次
電池については、必要な電池性能が得られなくなってか
ら交換してもよい場合があるが、先の移動電動機のよう
に用途によっては、必要な電池性能が得られなくなる前
に交換しなければならないこともある。このような場
合、必要な電池性能が得られなくなる前に、劣化状態を
知る必要がある。
【0008】このように、二次電池で駆動する電動装置
に十分な電気エネルギーを適切な時間で供給して駆動さ
せるために、その電源となる二次電池の電池状態、特に
その活性がどのような状態にあるかを、必要に応じてい
かなるときにでも把握できる方法が求められている。例
えば、二次電池の劣化状態を知る方法の一つとして、電
極や電解液などの劣化時期を事前に予測して、その電池
を使用することが考えられる。しかし、電池の使用条件
によって、電極や電解液などの劣化の仕方や、劣化状態
への進み方などが異なるため、それらの劣化時期を事前
に予測しておくことは極めて困難である。
【0009】そこで、別の方法として、容量劣化度(1
−(可能な放電放電容量/理論放電容量))を求めてそ
れを判定することは可能であるが、ある場合には、容量
劣化度はまだ大きくなくても、出力可能な放電電力の劣
化すなわち出力劣化度が大きく、所望の電力を出力でき
ない場合があるという不具合があった。そこで、従来で
は、電池の劣化度合い及び初期活性度の指標として、内
部抵抗値が主に用いられてきた。例えば、特開平7−2
9614号公報に開示されているように、二次電池(蓄
電池)の電流値と電圧値とを測定し、それらの関係(I
−V線の傾き)から求められた内部抵抗(DC−IR特
性)により、その二次電池の初期活性度及び劣化度合い
を判定する方法が広く知られている。
【0010】しかし、単純に内部抵抗を測定するだけで
は、電池の状態を十分に把握することができない。例え
ば、高い内部抵抗が測定されたとしても、その内部抵抗
の増大が何に起因しているのかわからない。また、電池
の放電出力が十分に得られない場合において、従来はそ
の原因が不明であり、対処が困難であるという問題があ
った。たとえば、電池の開放電圧は十分であるがその内
部抵抗が大きいため電池の出力が小さい場合、この内部
抵抗の増大が、たとえば電池の電極などの部材の溶接不
良などにより回復不能なものであるか、それとも初期活
性化のため充放電サイクルを繰り返すことにより解消で
きる可能性があるかどうかを判定することは困難であっ
た。さらに、この方法では、電池の劣化判定はできても
劣化の仕方(劣化モード)を判別することができない。
【0011】また、上記公報に開示されている二次電池
の劣化度合い及び初期活性度を判定する方法では、電圧
及び電流の両方の変化量を測定する必要がある。それゆ
え、それらの測定に時間とコストがかかるという問題が
あった。さらに、上記初期容量活性度や容量劣化度によ
る電池の初期活性度や劣化度の判定は、電池を実際に所
定の充放電条件で満充電から完全放電まで放電させてそ
の放電容量を実測するために面倒で長時間を必要とし、
更にこの放電により電池の劣化が進行してしまうといっ
た問題も派生する。
【0012】他方、ニッケル−水素電池の多くは、正極
活物質にニッケル酸化物などを用いた正極と、負極活物
質に水素吸蔵合金を用いた負極と、正極および負極の間
に介在する電解液とから構成されている。このようなニ
ッケル−水素電池においては、使用中に電解液の液枯れ
が生じて、その電池性能が低下することがあった。ま
た、充放電サイクルが多数繰り返されるうちに、負極
(負極合金)の表面が酸化されたりして負極が劣化し、
その電池性能が低下することもあった。
【0013】一般に、二次電池の劣化の仕方(劣化モー
ド)は、電池の使用条件によって異なる。例えばニッケ
ル−水素電池は、電気自動車又はハイブリッド自動車に
おいて常に常温付近で使用されれば、その負極の表面が
除々に酸化して劣化する。一方、高温を含む温度変化の
激しい環境下で使用すれば、液枯れにより電池が劣化す
る。
【0014】電解液の液枯れによって性能が低下した場
合については、電解液を補充することにより、その電池
性能を容易に回復させることができる。一方、負極の表
面の酸化によって性能が低下した場合については、その
劣化した負極を新しいものに交換することにより、電池
性能を回復させることができる。しかし、負極活物質に
使われる水素吸蔵合金には比較的高価なものが多いた
め、劣化した負極を新しい負極に交換するのにコストが
かかることがある。そのため、負極が劣化して電池性能
が低下したときには、劣化した負極を新しい負極に交換
せずにその性能を回復させる再生方法が求められてい
る。
【0015】ところで、鉛蓄電池においては、電極が酸
化してその電池性能が低下したとき、電解液に還元剤を
添加することによってその性能を回復させる方法が知ら
れている(特開昭53−43842号公報)。この方法
と同じように、ニッケル−水素電池においても、負極が
劣化してその電池性能が低下したときには、電解液に還
元剤を添加して負極の表面を還元することにより、その
電池性能を回復させる方法が考えられる。しかしなが
ら、この再生方法では、負極の表面の還元のみならず、
正極まで還元されてしまう。その結果、正極のNi価数
が低下し、かえって電池性能の低下を招く恐れがある。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記実情に鑑
みてなされたものであり、二次電池の電池状態を従来の
状態判定方法よりも詳細にかつ迅速に判定することがで
きる状態判定方法及び状態判定装置を提供することを課
題とする。特に、二次電池の劣化度合い及び初期活性度
を詳細にかつ迅速に判定することができる状態判定方法
及び状態判定装置を提供する。
【0017】一方、劣化した二次電池において、その劣
化状態に応じて適切な再生処理を容易に施すことができ
る二次電池の再生方法を提供することも課題とする。特
にニッケル−水素電池の再生方法を提供する。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の請求項1に記載の二次電池の状態判定方法は、二次
電池で所定電流値での充電又は放電を所定期間行って遮
断し、該充電又は該放電の遮断時において正極端子及び
負極端子の間で測定される端子電圧と、該充電又は該放
電の遮断後において測定される該端子電圧との差である
電圧差を求めて、該電圧差と該所定電流値とに基づいて
該二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗関連値を求
め、該内部抵抗関連値を、事前に把握しておいた該内部
抵抗関連値と電池状態との対応関係に照らし合わせるこ
とにより、該二次電池の電池状態を判定することを特徴
とする。
【0019】上記課題を解決する本発明の請求項2に記
載の二次電池の状態判定方法は、請求項1に記載の二次
電池の状態判定方法において、前記充電又は前記放電の
遮断後において前記端子電圧の変化率が所定値以上にあ
る所定期間で求められた前記電圧差と、前記所定電流値
とに基づいて、前記内部抵抗関連値を求めることを特徴
とする。
【0020】上記課題を解決する本発明の請求項3に記
載の二次電池の状態判定方法は、請求項1に記載の二次
電池の状態判定方法において、前記充電又は前記放電の
遮断後において前記端子電圧の変化率が所定値未満にあ
る所定期間で求められた前記電圧差と、前記所定電流値
とに基づいて、前記内部抵抗関連値を求めることを特徴
とする。
【0021】上記課題を解決する本発明の請求項4に記
載の二次電池の状態判定方法は、請求項2及び請求項3
のいずれかに記載の二次電池の状態判定方法において、
前記所定値は、前記充電又は前記放電の遮断直後におけ
る前記端子電圧の略直線的な変化の終了時の変化率であ
ることを特徴とする。上記課題を解決する本発明の請求
項5に記載の二次電池の状態判定方法は、請求項2乃至
4のいずれかに記載の二次電池の状態判定方法におい
て、前記内部抵抗関連値は、(前記電圧差/前記所定電
流値)の式で計算される抵抗値であることを特徴とす
る。
【0022】上記課題を解決する本発明の請求項6に記
載の二次電池の状態判定方法は、二次電池に交流電圧を
印加して前記二次電池のインピーダンスに関連する電気
量又は最大出力密度に関連する電気量を検出し、前記電
気量に基づいて前記二次電池の性能を判定することを特
徴とする。上記課題を解決する本発明の請求項7に記載
の二次電池の状態判定方法は、請求項6記載の二次電池
の状態判定方法において、前記インピーダンスに関連す
る電気量に基づいて前記二次電池の放電性能としての前
記最大出力密度を求めることを特徴とする。
【0023】上記課題を解決する本発明の請求項8に記
載の二次電池の状態判定方法は、請求項6記載の二次電
池の状態判定方法において、前記二次電池の初期活性化
のための充放電を実施後あるいは実施中に前記電気量を
求め、前記電気量に基づいて前記二次電池の初期出力活
性度を判定することを特徴とする。上記課題を解決する
本発明の請求項9に記載の二次電池の状態判定方法は、
請求項8記載の二次電池の状態判定方法において、前記
電気量が所定範囲内にある場合に前記二次電池の初期出
力活性度は基準レベル以上であるとして前記二次電池の
初期活性化のための充放電を終了することを特徴とす
る。
【0024】上記課題を解決する本発明の請求項10に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項8記載の二次
電池の状態判定方法において、前記電気量が所定範囲内
にない場合に前記初期出力活性度は基準レベル未満と判
定して前記二次電池の初期活性化のための充放電を再度
実施することを特徴とする。上記課題を解決する本発明
の請求項11に記載の二次電池の状態判定方法は、請求
項6記載の二次電池の状態判定方法において、求めた前
記電気量に基づいて前記二次電池の出力劣化度を判定す
ることを特徴とする。
【0025】上記課題を解決する本発明の請求項12に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項8記載の二次
電池の状態判定方法において、前記電気量が所定範囲外
にある場合に前記二次電池の寿命到来と判定することを
特徴とする。上記課題を解決する本発明の請求項13に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項6乃至12の
いずれか記載の二次電池の状態判定方法において、前記
電気量は、前記二次電池のインピーダンスのうちで前記
交流電圧の周波数により変動する成分からなる交流イン
ピーダンス成分に関連する交流インピーダンス関連電気
量からなることを特徴とする。
【0026】上記課題を解決する本発明の請求項14に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項6記載の二次
電池の状態判定方法において、前記二次電池のインピー
ダンスのうち前記交流電圧の周波数成分により変化しな
い成分に関連する前記電気量である直流インピーダンス
関連電気量、並びに、前記二次電池のインピーダンスの
うち前記交流電圧の周波数成分により変化する成分に関
連する電気量である交流インピーダンス関連電気量を求
め、前記直流インピーダンス関連電気量と前記交流イン
ピーダンス関連電気量とが両方とも所定値以下の場合に
前記二次電池を良品と判定し、そうでない場合に前記二
次電池を不良品と判定することを特徴とする。
【0027】上記課題を解決する本発明の請求項15に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項6記載の電池
の状態判定方法において、所定の周波数帯内の多数の周
波数値の前記交流電圧を前記二次電池に印加して、各前
記周波数値ごとに前記二次電池のインピーダンスの実軸
成分値および虚軸成分値を求め、前記実軸成分値および
虚軸成分値から前記インピーダンスに関連する電気量を
演算することを特徴とする。
【0028】上記課題を解決する本発明の請求項16に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項15記載の二
次電池の状態判定方法において、前記実軸成分値および
虚軸成分値をそれぞれ軸とする二次元平面における前記
インピーダンスの円弧軌跡の直径に基づいて前記交流イ
ンピーダンス成分を演算することを特徴とする。上記課
題を解決する本発明の請求項17に記載の二次電池の状
態判定装置は、二次電池に互いに異なる多数の周波数値
の交流電圧を同時または時間順次に印加する交流電圧印
加要素、前記二次電池の端子電圧値を互いに異なる多数
の周波数値ごとに検出する端子電圧検出要素、前記二次
電池の電流値を互いに異なる多数の周波数値ごとに検出
する電流検出要素、検出した端子電圧値および電流値に
基づいて、前記電池のインピーダンスのうち印加交流電
圧の周波数により変動する成分からなる交流インピーダ
ンス成分を検出する交流インピーダンス成分検出要素、
および、前記交流インピーダンス成分に基づいて前記二
次電池の少なくとも放電性能を判定する放電性能判定要
素、を備えることを特徴とする。
【0029】上記課題を解決する本発明の請求項18に
記載の二次電池の状態判定装置は、二次電池に互いに異
なる多数の周波数値の交流電圧を同時または時間順次に
印加する交流電圧印加要素、前記二次電池の端子電圧値
を互いに異なる多数の周波数値ごとに検出する端子電圧
検出要素、前記二次電池の電流値を互いに異なる多数の
周波数値ごとに検出する電流検出要素、検出した端子電
圧値および電流値に基づいて、前記二次電池のインピー
ダンスのうち、前記交流電圧の周波数成分により変化し
ない成分に関連する電気量である直流インピーダンス成
分を検出する直流インピーダンス成分検出要素、検出さ
れた前記直流インピーダンス関連電気量が所定値以下か
どうかに基づいて前記二次電池の少なくとも放電性能を
判定する放電性能判定要素、を備えることを特徴とす
る。
【0030】上記課題を解決する本発明の請求項19に
記載の二次電池の状態判定装置は、請求項18記載の二
次電池の状態判定装置において、検出した端子電圧値お
よび電流値に基づいて、前記二次電池のインピーダンス
のうち印加交流電圧の周波数により変動する成分からな
る交流インピーダンス成分を検出する交流インピーダン
ス成分検出要素を有し、前記放電性能判定要素は、前記
直流インピーダンス関連電気量及び交流インピーダンス
関連電気量がそれぞれ所定値以下かどうかに基づいて前
記電池の少なくとも放電性能を判定することを特徴とす
る。
【0031】上記課題を解決する本発明の請求項20に
記載の二次電池の状態判定装置は、請求項17乃至19
のいずれか記載の二次電池の状態判定装置において、前
記端子電圧値および電流値の検出時に前記電池を小放電
状態に保持するためのバイアス電圧を二次電池に印加す
るバイアス電圧印加要素を有することを特徴とする。上
記課題を解決する本発明の請求項21に記載の二次電池
の状態判定方法は、二次電池の内部抵抗に関連する内部
抵抗関連値として所定方法により電解液のイオン搬送抵
抗を主成分とする第1抵抗成分を求め、該第1抵抗成分
を、事前に把握しておいた該第1抵抗成分と電池状態と
の対応関係に照らし合わせることにより、該二次電池の
電池状態を判定することを特徴とする。
【0032】上記課題を解決する本発明の請求項22に
記載の二次電池の状態判定方法は、二次電池の内部抵抗
に関連する内部抵抗関連値として所定方法により電極の
反応抵抗を主成分とする第2抵抗成分を求め、該第2抵
抗成分を、事前に把握しておいた該第2抵抗成分と電池
状態との対応関係に照らし合わせることにより、該二次
電池の電池状態を判定することを特徴とする。
【0033】上記課題を解決する本発明の請求項23に
記載の二次電池の状態判定方法は、二次電池の内部抵抗
に関連する内部抵抗関連値として所定方法により電解液
のイオン搬送抵抗を主成分とする第1抵抗成分と電極の
反応抵抗を主成分とする第2抵抗成分とをそれぞれ求
め、該第1抵抗成分及び該第2抵抗成分の両方を、事前
に把握しておいた該第1抵抗成分及び該第2抵抗成分と
電池状態との対応関係に照らし合わせることにより、該
二次電池の電池状態を判定することを特徴とする。
【0034】上記課題を解決する本発明の請求項24に
記載の二次電池の状態判定方法は、二次電池の内部抵抗
に関連する内部抵抗関連値として所定方法により電解液
のイオン搬送抵抗を主成分とする第1抵抗成分と電極の
反応抵抗を主成分とする第2抵抗成分とをそれぞれ求
め、該第1抵抗成分及び該第2抵抗成分の比率を表す抵
抗成分比率を求め、事前に把握しておいた該抵抗成分比
率と電池状態との対応関係に照らし合わせることによ
り、該二次電池の電池状態を判定することを特徴とす
る。
【0035】上記課題を解決する本発明の請求項25に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項24に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記抵抗成分比率
は、arctan(前記第2抵抗成分/前記第1抵抗成
分)の式で計算されることを特徴とする。上記課題を解
決する本発明の請求項26に記載の二次電池の状態判定
方法は、請求項23に記載の二次電池の状態判定方法に
おいて、事前に前記二次電池と等価な参照電池で前記第
1抵抗成分及び前記第2抵抗成分の和についての該参照
電池が正常な状態にあるときと劣化した状態にあるとき
との境界値である劣化判定基準値を求めておき、該二次
電池で求められた前記第1抵抗成分及び前記第2抵抗成
分の和を該劣化判定基準値に照らし合わせることによ
り、該二次電池が正常な状態にあるか又は劣化した状態
にあるかを判定することを特徴とする。
【0036】上記課題を解決する本発明の請求項27に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項24及び請求
項25のいずれかに記載の二次電池の状態判定方法にお
いて、前記二次電池が劣化した状態にあると判定された
場合に、その劣化した状態を、前記イオン搬送抵抗の増
大が主要因である第1劣化状態と、該イオン搬送抵抗及
び前記反応抵抗の増大が主要因である第2劣化状態と、
該反応抵抗の過大な増加が主要因である第3劣化状態と
に分けて、事前に把握しておいた前記抵抗成分比率に対
する該第1劣化状態と該第2劣化状態との境界値である
第1境界値と、該第2劣化状態と該第3劣化状態との境
界値である第2境界値とをそれぞれ求めておき、該二次
電池で求められた前記抵抗成分比率を該第1境界値及び
該第2境界値にそれぞれ照らし合わせることにより、該
二次電池が該第1劣化状態、該第2劣化状態及び該第3
劣化状態のいずれの状態にあるかを判定することを特徴
とする。
【0037】上記課題を解決する本発明の請求項28に
記載の二次電池の状態判定方法は、二次電池の内部抵抗
に関連する内部抵抗関連値として所定方法により電解液
のイオン搬送抵抗を主成分とする第1抵抗成分と電極の
反応抵抗を主成分とする第2抵抗成分とをそれぞれ求
め、二つの軸成分よりなる平面座標上に、該第1抵抗成
分を一方の軸成分とするとともに該第2抵抗成分を他方
の軸成分として、該二次電池の内部抵抗の座標を示す内
部抵抗座標をとり、事前に把握して該平面座標上に表示
しておいた該内部抵抗座標と電池状態との対応関係に照
らし合わせることにより、該二次電池の電池状態を判定
することを特徴とする。
【0038】上記課題を解決する本発明の請求項29に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項28に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記平面座標上に、
事前に前記二次電池と等価な参照電池で該参照電池が正
常な状態にある前記内部抵抗座標の集合領域である正常
領域と、劣化した状態にある該内部抵抗座標の集合領域
である劣化領域とを調べて表示しておき、該二次電池の
前記内部抵抗座標が該正常領域及び該劣化領域のいずれ
に存在するかを調べることにより、該二次電池が正常な
状態にあるか又は劣化した状態にあるかを判定すること
を特徴とする。
【0039】上記課題を解決する本発明の請求項30に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項28及び請求
項29のいずれかに記載の二次電池の状態判定方法にお
いて、前記二次電池が劣化した状態にある判定された場
合に、その劣化した状態を、前記イオン搬送抵抗の増大
が主要因とである第1劣化状態と、該イオン搬送抵抗及
び前記反応抵抗の増大が主要因である第2劣化状態と、
該反応抵抗の過大な増加が主要因である第3劣化状態と
に分けて、前記平面座標上に、事前に前記二次電池と等
価な参照電池で該参照電池が該第1劣化状態にある集合
領域である第1劣化領域と、該第2劣化状態にある集合
領域である第2劣化領域と、該第3劣化状態にある集合
領域である第3劣化領域とをそれぞれ調べて表示してお
き、該二次電池の該内部抵抗座標が該第1劣化領域、該
第2劣化領域及び該第3劣化領域のいずれに存在するか
を調べることにより、該二次電池が該第1劣化状態、該
第2劣化状態及び該第3劣化状態のいずれの状態にある
かを判定することを特徴とする。
【0040】上記課題を解決する本発明の請求項31に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項21に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記二次電池で所定
電流値での充電又は放電を所定期間行って遮断し、該充
電又は該放電の遮断時において正極端子及び負極端子の
間で測定される端子電圧と、該充電又は該放電の遮断後
において測定される該端子電圧との差である電圧差を求
めて、該電圧差と該所定電流値とに基づいて前記第1抵
抗成分を求めることを特徴とする。
【0041】上記課題を解決する本発明の請求項32に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項31に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記充電又は前記放
電の遮断後において前記端子電圧の変化率が所定値以上
にある所定期間で求められた前記電圧差と、前記所定電
流値とに基づいて、前記第1抵抗成分を求めることを特
徴とする。
【0042】上記課題を解決する本発明の請求項33に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項22に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記二次電池で所定
電流値での充電又は放電を所定期間行って遮断し、該充
電又は該放電の遮断時において正極端子及び負極端子の
間で測定される端子電圧と、該充電又は該放電の遮断後
において測定される該端子電圧との差である電圧差を求
めて、該電圧差と該所定電流値とに基づいて前記第2抵
抗成分を求めることを特徴とする。
【0043】上記課題を解決する本発明の請求項34に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項33に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記充電又は前記放
電の遮断後において前記端子電圧の変化率が所定値未満
にある所定期間で求められた前記電圧差と、前記所定電
流値とに基づいて、前記第内部抵抗関連値を求めること
を特徴とする。
【0044】上記課題を解決する本発明の請求項35に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項21に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記二次電池に、所
定の周波数帯内の多数の周波数値の交流電圧を印加し
て、各前記周波数値ごとにインピーダンスの実軸成分値
および虚軸成分値を測定し、実軸及び虚軸が直交してな
る平面座標上に、該実軸成分値を該実軸成分としてとる
とともに該虚軸成分値を該虚軸成分としてとって該イン
ピーダンスの円弧軌跡を求め、該円弧軌跡の該虚軸との
交点と該平面座標の原点との距離を求めることにより前
記第1抵抗成分を求めることを特徴とする。
【0045】上記課題を解決する本発明の請求項36に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項22に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記二次電池に、所
定の周波数帯内の多数の周波数値の交流電圧を印加し
て、各前記周波数値ごとにインピーダンスの実軸成分値
および虚軸成分値を測定し、実軸及び虚軸が直交してな
る平面座標上に、該実軸成分値を該実軸成分としてとる
とともに該虚軸成分値を該虚軸成分としてとって該イン
ピーダンスの円弧軌跡を求め、該円弧軌跡の円成分の直
径を求めることにより前記第2抵抗成分を求めることを
特徴とする。
【0046】上記課題を解決する本発明の請求項37に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項36に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記二次電池で求め
た前記第2抵抗成分を、事前に把握しておいた該第2抵
抗成分と最大出力密度との対応関係に照らし合わせるこ
とにより、該二次電池の電池状態を判定することを特徴
とする。
【0047】上記課題を解決する本発明の請求項38に
記載の二次電池の状態判定方法は、二次電池において、
負極の活物質の表面に形成される酸化層の平均厚さが所
定の基準値よりも小さいときには、負極の劣化の度合い
が低いと判定し、該酸化層の平均厚さがその所定の基準
値以上であるときには、その劣化の度合いが高いと判定
することを特徴とする。
【0048】上記課題を解決する本発明の請求項39に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項38に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記基準値は、前記
二次電池と等価な参照電池においてその放電容量が急激
に減少するか又はその内部抵抗値が急激に増加するとき
に測定された前記酸化層の平均厚さであることを特徴と
する。
【0049】上記課題を解決する本発明の請求項40に
記載の二次電池の状態判定方法は、請求項39に記載の
二次電池の状態判定方法において、前記基準値となる前
記酸化層の平均厚さは1000nmであることを特徴と
する。上記課題を解決する本発明の請求項41に記載の
二次電池の再生方法は、二次電池の再生方法であって、
負極の劣化の度合いが低い場合には電解液の補充のみを
行い、その劣化の度合いが高い場合には該電解液に還元
剤を添加することを特徴とする。
【0050】上記課題を解決する本発明の請求項42に
記載の二次電池の再生方法は、請求項41に記載の二次
電池の再生方法において、前記負極の活物質の表面に形
成される酸化層の平均厚さが所定の基準値よりも小さい
ときには、負極の劣化の度合いが低いとして電解液のみ
の補充を行い、該酸化層の平均厚さがその所定の基準値
以上であるときには、その劣化の度合いが高いとして電
解液に還元剤を添加することを特徴とする。
【0051】上記課題を解決する本発明の請求項43に
記載の二次電池の再生方法は、請求項42に記載の二次
電池の再生方法において、前記基準値は、前記二次電池
と等価の参照電池においてその放電容量が急激に減少す
るか又はその内部抵抗値が急激に増加するときに測定さ
れた前記酸化層の平均厚さであることを特徴とする。上
記課題を解決する本発明の請求項44に記載の二次電池
の再生方法は、請求項43に記載の二次電池の再生方法
において、前記基準値となる前記酸化層の平均厚さは1
000nmであることを特徴とする。
【0052】上記課題を解決する本発明の請求項45に
記載の二次電池の再生方法は、二次電池の再生方法であ
って、負極の劣化の度合いが低い場合には電解液の補充
のみを行い、その劣化の度合いが高い場合には該負極を
電池容器から取り出して還元処理を施すことを特徴とす
る。上記課題を解決する本発明の請求項46に記載の二
次電池の再生方法は、請求項45に記載の二次電池の再
生方法において、前記還元処理において、非酸化性の液
中で前記負極から前記負極活物質を機械的に分離した
後、該負極活物質に還元処理を施すことを特徴とする。
【0053】上記課題を解決する本発明の請求項47に
記載の二次電池の再生方法は、請求項41乃至46のい
ずれかに記載の二次電池の再生方法であって、前記二次
電池は、負極活物質に水素吸蔵合金が用いられた負極
と、正極及び該負極の間に介在する電解液とが備えられ
ているニッケル−水素電池であることを特徴とする。上
記課題を解決する本発明の請求項48に記載の二次電池
の再生方法は、請求項21乃至40のいずれかに記載の
二次電池の状態判定方法により前記二次電池の電池状態
を判定し、その判定の結果、負極の劣化の度合いが低い
と判定された場合には電解液の補充のみを行い、その劣
化の度合いが高いと判定された場合には該電解液に還元
剤を添加することを特徴とする。
【0054】上記課題を解決する本発明の請求項49に
記載の二次電池の再生方法は、請求項27及び請求項3
0の少なくとも一方に記載の二次電池の状態判定方法に
より前記二次電池の電池状態を判定し、その判定の結
果、該二次電池が前記第1劣化状態にあると判定された
場合には電解液のみの補充を行い、前記第2劣化状態に
あると判定された場合には電解液に還元剤を添加するこ
とを特徴とする。
【0055】上記課題を解決する本発明の請求項50に
記載の二次電池の再生方法は、請求項27及び請求項3
0の少なくとも一方に記載の二次電池の状態判定方法に
より前記二次電池の電池状態を判定し、該判定の結果、
該電池状態が前記第1劣化状態であると判定された場合
には電解液の補充のみを行い、前記第2劣化状態である
と判定された場合には負極を電池容器から取り出して還
元処理を施すことを特徴とする。
【0056】上記課題を解決する本発明の請求項51に
記載の二次電池の再生方法は、請求項50に記載の二次
電池の再生方法において、前記還元処理において、非酸
化性の液中で前記負極から負極活物質を機械的に分離し
た後、該負極活物質に還元処理を施すことを特徴とす
る。
【0057】
【発明の実施の形態】[請求項1乃至5に記載の二次電
池の状態判定方法]本発明者らは、二次電池を充放電し
ているとき、又は充放電を休止し、一定の充電深度(S
OC)で安定な状態でパルス電流を流し、その充放電電
流の遮断後(パルス電流であればその電流値の降下時及
び降下後)において、二次電池の正極端子及び負極端子
の間で測定される端子電圧の変化を調べた。その結果、
例えば図3に示すように充電電流を遮断すると、その端
子電圧が、図4に示すように、充電を遮断した直後に急
激に電圧が降下し(すなわち、電圧の略直線的な降下が
見られる)、その後、経過時間とともに緩やかに電圧が
降下することを発見した。このときの端子電圧の降下量
は、充電を遮断した直後の急激な降下に対応する成分
(△V1)と、その後に緩やかに降下する成分(△V2
とに分けることができる。
【0058】ここで、充電を遮断したときの電流値をI
0と表すと、第1抵抗値R1を次の数1式を満たすように
定義する。
【0059】
【数1】 R1=△V1/I0 また、△V2に対応する第2抵抗値R2を次の数2式を満
たすように定義する。
【0060】
【数2】 R2=△V2/I0 本発明者は、二次電池としてニッケル−水素電池を所定
の同じ規格で2個作製し、一方の電池を高い出力密度を
もつなど十分な電池性能が得られるものとし、他方の電
池を充放電が多数繰り返されて出力密度が低下するなど
電池性能の低下したものとした。それらの電池に、図3
に示したようにそれぞれ同じ条件で充電電流を流して遮
断し、それらの端子電圧の変化をそれぞれ調べた。その
結果、後者の電池性能の低下した電池においては、前者
の十分な電池性能が得られる電池に比べて、△V1が大
きくなっていることをさらに発見した。このように出力
密度が低下するなど電池性能の低下した電池において△
1が大きくなったのは、電極活物質、特に負極活物質
の表面が酸化されて、電解液と電極活物質との界面にお
ける電解質のイオン搬送抵抗などが増大したことが関係
していると考えられる。
【0061】こうして△V1が大きくなるのに伴い、数
1で表されるR1が大きくなる。また、その出力密度が
低下した二次電池の内部抵抗の値と、R1との関係を調
べたところ、図5に示すようにそれらの間に比例関係が
あることも発見した。一方、本発明者らは、二次電池と
してニッケル−水素電池を所定の同じ規格で2個作製
し、一方の電池を新品のままのものとし、他方を適切な
充放電条件で充放電させて活性化させたものとした。そ
れらの電池に、図3に示したようにそれぞれ同じ条件で
充電電流を流して遮断し、それらの端子電圧の変化をそ
れぞれ調べた。その結果、後者の新品の電池を活性化さ
せたものにおいては、前者の新品の電池に比べて、△V
2が小さくなっていることをさらに発見した。このよう
に適切な充放電条件で充放電させて活性化させた電池に
おいて△V2が小さくなるのは、二次電池を活性化した
結果として、電極の反応抵抗が減少したことが関係して
いると考えられる。△V2が小さくなるのに伴い、数1
で表されるR2が小さくなる。また、新品の二次電池を
活性化させているときの内部抵抗の値と、R2との関係
を調べたところ、図6に示すようにそれらの間にも比例
関係があることも発見した。
【0062】他方、二次電池で放電しているときに、そ
の放電を遮断すると、図7に示すように、放電を遮断し
た時に急激に電圧が上昇し、その後、経過時間とともに
緩やかに電圧が上昇する。すなわち、放電の遮断直後に
おいて、電圧の略直線的な上昇が見られる。このときの
電圧の上昇量は、放電を遮断した直後の急激な上昇に対
応する成分(△V3)と、その後に緩やかに上昇する成
分(△V4)とに分けることができる。
【0063】ここで、放電を遮断したときの電流値をI
1と表すと、第1抵抗値R3を次の数3式を満たすように
定義する。
【0064】
【数3】 R3=△V3/I1 また、△V4に対応する第2抵抗値R4を次の数4式を満
たすように定義する。
【0065】
【数4】 R4=△V4/I1 この場合も、十分な出力密度が得られる二次電池と、充
放電が多数繰り返されて出力密度が低下した二次電池と
について、それぞれ同じ条件で放電電流を遮断し、各二
次電池の電圧値の変化を調べれば、出力密度が低下した
二次電池においては、十分な出力密度が得られる二次電
池に比べて、△V3が大きくなる。また、その出力密度
が低下した二次電池の内部抵抗の値と、R3との間に比
例関係がある。
【0066】一方、新品の二次電池と、その新品の二次
電池を活性化したものとについて、それぞれ同じ条件で
放電電流を遮断し、各二次電池の電圧値の変化を調べれ
ば、新品の二次電池を活性化したものにおいては、新品
の二次電池に比べて、△V4が小さくなる。また、新品
の二次電池を活性化させているときの内部抵抗の値と、
4との間にも比例関係がある。
【0067】以上のように求められたR1乃至R4はいず
れも、電池状態を判定しようとする二次電池で所定電流
値での充電又は放電を所定期間行って遮断し、該充電又
は該放電の遮断時において正極端子及び負極端子の間で
測定される端子電圧と、該充電又は該放電の遮断後にお
ける該端子電圧との差である電圧差を求め、該電圧差と
該所定電流値とに基づいて求められたものであり、該二
次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗関連値である。
【0068】本発明者らは、こうして求められた内部抵
抗関連値を、事前に把握しておいた内部抵抗関連値と電
池状態との対応関係に照らし合わせることにより、二次
電池の電池状態を判定することができることを見出し
た。本発明は、以上の知見に基づいてなされたものであ
る。以下に本発明を説明する。
【0069】なお、電圧の降下が△V1に相当する部分
から△V2に相当する部分に変わる点や、電圧の上昇が
△V3に相当する部分から△V4に相当する部分に変わる
点のように、電圧の変化が急激に変化する部分(すなわ
ち、電圧が略直線的に変化する部分)から緩やかに変化
する部分に変わる変わり目の点を変曲点と呼ぶことにす
る。この変曲点では、充電又は放電の遮断時において正
極端子及び負極端子の間で測定される端子電圧と、充電
又は放電の遮断後において端子電圧との差である電圧差
の変化率が大きく変化する。
【0070】本発明では、二次電池が劣化していると
は、出力密度が低下しているなど所望の電池性能が得ら
れなくなった状態、すなわちその二次電池の使用目的に
対して十分な電池性能が得られなくなった状態を意味す
る。また、二次電池がこのような状態になっているとき
には、「二次電池が劣化状態にある」と言うことにす
る。逆に、二次電池の使用目的に対して十分な電池性能
が得られているときには、「二次電池が正常状態にあ
る」と言うことにする。
【0071】また、初期活性度とは、製造された直後に
おける活性度だけでなく、充放電によって活性が高めら
れたときの活性度も含むものとする。さらには、実際に
バッテリーとして使用されていても、その劣化が十分に
低いときには、そのときの活性度も含むものとする。請
求項1に記載の構成では、電池状態を判定しようとする
二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗関連値を求め
る。この内部抵抗関連値は、電池状態と密接な関係にあ
る内部抵抗に関連する値であるため、電池状態を反映し
た値である。
【0072】ところで、内部抵抗が大きくなると、出力
密度が小さくなるなど電池の性能が低下してしまうこと
から、電池状態の指標として内部抵抗を用いることがで
きることは先にも述べた。本発明では、単に内部抵抗を
求めるだけでなく、この内部抵抗関連値を事前に把握し
ておいた内部抵抗関連値と電池状態との対応関係に照ら
し合わせるため、電池状態を詳細に判定することができ
る。それは、二次電池が正常状態及び劣化状態のいずれ
の状態にあるかを判定できることはもちろんのこと、そ
れらの各状態を詳細に判定することができる。
【0073】電池の使用数(充放電サイクル数)が少な
いときと、ある程度使用したときでは、いずれも正常状
態であっても程度が異なる。本発明では、二次電池の初
期活性度や、電池状態の判定後どの程度電池を使用する
と劣化状態になるかという正常状態のレベルを判定する
ことができる。これにより、例えば電動装置が二次電池
を電源として駆動している場合、判定後の予定の駆動中
にその二次電池が劣化状態になると分かれば、事前に再
生処理を施すなどして、電動装置が駆動している最中に
二次電池が劣化状態にならないように予防することがで
きる。その結果、電動装置を常に高性能に駆動させるこ
とができるようになる。
【0074】また、二次電池が劣化状態にあるときに
は、その劣化の度合いや、その劣化状態になった原因な
ども詳細に判定することができる。ところで、電池状態
を判定しようとする二次電池で所定電流値での充電又は
放電を所定期間行って遮断し、その端子電圧を変化させ
ることは、その二次電池に何ら悪影響を与えることはな
い。むしろ、この操作は、その二次電池を充放電させて
いる最中に行うことができる。従って、該充電又は該放
電の遮断時において正極端子及び負極端子の間で測定さ
れる端子電圧と、該充電又は該放電の遮断後における端
子電圧との差である電圧差(以下、単に電圧差と呼ぶこ
とにする)の測定は、電池の使用状態に関係なく(すな
わち、二次電池の停止中及び使用中のいずれの場合で
も)行うことができる。また、これらの所定電流値及び
電圧差は、簡便な電流計及び電圧計を用いてそれぞれ容
易に測定できる。
【0075】もちろん、二次電池で充放又は放電を行っ
てから電圧差を測定するまでの一連の操作は、二次電池
を分解しなくても行うことができる。また、充電又は該
放電の遮断後において端子電圧は直ぐさま変化し、測定
可能でかつ上記電圧差を測定するのに必要な電位に極め
て短時間で達するため、その電位差の測定を短時間で行
うことができる。
【0076】従って、本発明において、前記充電又は前
記放電を遮断した後の電圧の変化を測定することは、電
圧及び電流の両方の変化量を測定することよりもはるか
に短時間でかつ低コストで行うことができる。一方、電
圧差と所定電流値とに基づいて二次電池の内部抵抗に関
連する内部抵抗関連値を求めることも、所定の演算装置
を用いれば迅速に行うことができる。また、電池の使用
状態に関係なく、いかなるときでも求めることができ
る。さらに、内部抵抗関連値が簡単な計算式で計算でき
る値であれば、簡便な演算装置を用いて容易に内部抵抗
関連値を求めることができる。
【0077】従って、本発明において、電圧差と所定電
流値とに基づいて二次電池の内部抵抗に関連する内部抵
抗関連値を求めることも、短時間でかつ低コストで行う
ことができる。本発明によれば、二次電池の電池状態を
詳細にかつ迅速に判定することができる。また、必要に
応じていかなるときでも容易に判定することができる。
【0078】本発明では、前記充電又は前記放電の遮断
時に正極端子及び負極端子の間で測定される端子電圧
を、開放電圧又は該開放電圧に相当する前記基準電圧値
としてもよい。また、本発明では、前記内部抵抗関連値
としては特に限定されるものではないが、(前記電圧差
/前記所定電流値)の式で計算される抵抗値を用いるこ
とが好ましい。この抵抗値は、前記電圧差及び前記所定
電流値の比であり、それらの関係を次元的に言い得てい
る上に、除法計算により極めて簡単に求めることができ
る。
【0079】本発明では、充電又は放電を遮断するとき
のその電流値についても特に限定されるものではない。
その充電又は放電を遮断するタイミングは、充電又は放
電の途中であってもよいし、充電又は放電の完了時であ
ってもよい。その充電又は放電を遮断する方法について
も特に限定されるものではなく、その電源で電流を止め
てもよいし、電源と二次電池との間に設けられたスイッ
チなどで遮断してもよい。
【0080】なお、図3では、充電電流として電流値の
大きさが経過時間に対して一定な定電流を用いた例を示
したが、これに限定されるものではなく、経過時間とと
もに電流値が変化する電流を用いてもよい。例えば、経
過時間とともに電流値が変化する充電電流を流し、それ
を遮断しても、図4に示した電圧の降下曲線と同様な電
圧の降下曲線が得られる。
【0081】また、充電を遮断する場合には、その充電
電流としてパルス電流を用いることができる。この場
合、パルス電流の電流値が降下するときが、電流が遮断
されたときに相当する。このようなパルス電流として特
に方形状に電流値が変化するものを用いた場合には、パ
ルス電流の振幅をパルス電流の降下する直前の電流値と
することができる。さらに、本発明では、二次電池で充
電がなされている最中に、その充電電流に対して電流値
の小さな(振幅の小さな)パルス電流を加え、二次電池
の端子電圧の降下曲線に基づいて電池状態を判定しても
よい。
【0082】本発明では、事前に把握しておいた該内部
抵抗関連値と電池状態との対応関係については、前記二
次電池と等価な参照電池で事前に調査されたものを用い
ることができる。等価な参照電池としては、例えば前記
二次電池と同種の参照電池を用いることができる。本発
明を実施することのできる二次電池は、その種類で特に
限定されるものではなく、公知のいずれの二次電池であ
ってもよい。例えば、ニッケル・水素電池やリチウム二
次電池に適用することができる。
【0083】ところで、本状態判定方法では、二次電池
の充電を遮断すれば、図4に示したように、充電を遮断
した直後に急激に(略直線的に)電圧が降下する。この
場合、急激に降下する電圧の降下量が、急激に変化する
電圧の変化量となる。一方、二次電池の放電を遮断すれ
ば、図7に示したように、放電を遮断した直後に急激に
(略直線的に)電圧が上昇する。この場合、急激に上昇
する電圧の上昇量が、急激に変化する電圧の変化量とな
る。
【0084】これらのように前記充電又は放電の遮断直
後において急激に変化する期間の端子電圧の変化量、す
なわち前記充電又は前記放電の遮断時の端子電圧と、変
曲点での端子電圧との電圧差は、前記充電又は前記放電
の遮断後において前記端子電圧の変化率が所定値以上に
ある所定期間で求められた前記電圧差と言い換えること
ができる。この電圧差は、先述したように二次電池の劣
化が進むと大きくなる。すなわち、この電圧差と、前記
充電又は放電の遮断時における電流値とに基づいて求め
られた内部抵抗関連値は、二次電池の劣化の度合いと特
に関係が深い。
【0085】従って、請求項2に記載の構成によれば、
劣化状態にある二次電池で求められた前記内部抵抗関連
値を、例えば上述のように事前に把握しておいた前記内
部抵抗関連値と内部抵抗値との比例関係に照らし合わせ
ることにより、その劣化状態を詳細に判定することがで
きる。すなわち、劣化状態にある二次電池について、そ
の劣化の度合いを詳細に判定することができる。
【0086】前記充電又は前記放電を遮断した後の端子
電圧の変化を測定することは、電圧及び電流の両方の変
化量を測定することよりもはるかに短時間でかつ低コス
トで行うことができる。それゆえ、本発明では、二次電
池の劣化度合いを、従来の二次電池の劣化度合いの判定
方法に比べてさらに短時間でかつ低コストで判定するこ
とができる。
【0087】本状態判定方法では、請求項4に記載の構
成のように、前記所定値を、前記充電又は前記放電の遮
断直後における前記端子電圧の略直線的な変化の終了時
の変化率に設定することができる。ところで、充電又は
放電を遮断した後の端子電圧の変化の測定は、上記変曲
点を正確に測定できるように、出来る限り短時間の間隔
で行うことが好ましい。
【0088】また、内部抵抗関連値を求める計算式につ
いては特に限定されるものではないが、請求項5に記載
の構成のように、(前記電圧差/前記所定電流値)の式
で計算することが好ましい。この式で計算された抵抗値
を、以下では第1抵抗値と称する。例えば、二次電池の
劣化が進んだときには、先述したように前記電圧差が大
きくなって第1抵抗値が増大する。その結果、第1抵抗
値の大きさを容易にかつ正確に測定することができるよ
うになる。また、図5にも示したように、劣化した二次
電池においては、その内部抵抗と第1抵抗値とが比例関
係にある。
【0089】それゆえ、本発明では、二次電池の充電又
は放電を遮断した直後に急激に変化する電圧の変化量と
該充電又は該放電の遮断時の電流値とから上記抵抗計算
式に従って求めた第1抵抗値を、事前に把握しておいた
内部抵抗値と該第1抵抗値との比例関係に照らし合わせ
て、該二次電池の内部抵抗値を推定し、さらに事前に把
握しておいた内部抵抗値と劣化状態との対応関係に基づ
いて該二次電池の劣化度合いを判定することができる。
【0090】この状態判定方法において、先述したよう
に振幅の小さな方形状のパルス電流を充電電流として採
用するならば、二次電池の端子電圧の急激に降下する電
圧の降下量と、そのパルス電流の振幅とから第1抵抗値
を求めることができる。また、事前に把握しておいた内
部抵抗値と第1抵抗値との比例関係、及び事前に把握し
ておいた内部抵抗値と劣化状態との対応関係は、該二次
電池と等価な参照電池を劣化させたときに調査しておく
ことができ、その参照電池としては、例えば前記二次電
池と同種の電池を用いることができる。
【0091】このとき、事前に二次電池と同種の参照電
池を劣化させたときに測定しておく内部抵抗値の測定方
法は特に限定されるものではなく、公知の測定方法によ
り求めることができ、例えば、I−V線の傾きから求め
ることができる。このとき、同じ規格の電池を用いて内
部抵抗を測定することが望ましい。ただし、別の規格の
電池により、劣化の度合いを判定しようとする二次電池
の内部抵抗値を正確に推定できる場合には、この別の規
格の電池の内部抵抗値を指標にしてもよい。
【0092】なお、その内部抵抗値と第1抵抗値との比
例関係については、第1抵抗値に対する内部抵抗値を事
前に必要なだけ測定した後、その測定値を座標上にプロ
ットして、図5で示したように直線グラフを描いて求め
てもよいし、最小2乗法などの近似計算により数式とし
て求めてもよい。前者の方法は簡便に求められる利点を
有し、後者の方法は詳細に求められる利点を有する。
【0093】他方、本状態判定方法では、二次電池の充
電を遮断すれば、図4に示したように、充電を遮断した
直後に急激に電圧が降下した後、経過時間とともに緩や
かに電圧が降下する電圧降下曲線が得られる。この場
合、緩やかに降下する電圧の降下量が、緩やかに変化す
る電圧の変化量となる。一方、二次電池の放電を遮断す
れば、図7に示したように、放電を遮断した直後に急激
に電圧が上昇した後、経過時間とともに緩やかに電圧が
上昇する電圧上昇曲線が得られる。この場合、緩やかに
上昇する電圧の降下量が、緩やかに変化する電圧の変化
量となる。
【0094】これらのように前記充電又は放電を遮断し
たときの電圧の急激な変化の直後において緩やかに変化
する期間の端子電圧の変化量、すなわち変曲点での端子
電圧と、端子電圧の変化が無視できるほど小さくなった
ときの端子電圧との電圧差は、前記充電又は前記放電の
遮断後において前記端子電圧の変化率が所定値未満にあ
る所定期間で求められた前記電圧差と言い換えることが
できる。この電圧差は、先述したように新品の二次電池
を活性化させると小さくなる。すなわち、この電圧差
と、前記充電又は放電の遮断時における電流値とに基づ
いて求められた内部抵抗関連値は、二次電池の初期活性
度と特に関係が深い。
【0095】従って、請求項3に記載の構成によれば、
初期活性度をもつ二次電池で求められた前記内部抵抗関
連値を、例えば上述のように事前に把握しておいた前記
内部抵抗関連値と内部抵抗値との比例関係に照らし合わ
せることにより、その初期活性度を詳細に判定すること
ができる。すなわち、初期活性度をもつ二次電池につい
て、その初期活性度を詳細に判定することができる。
【0096】前記充電又は前記放電を遮断した後の端子
電圧の変化を測定することは、電圧及び電流の両方の変
化量を測定することよりもはるかに短時間でかつ低コス
トで行うことができる。それゆえ、本発明では、二次電
池の初期活性度を、従来の二次電池の初期活性度の判定
方法に比べてさらに短時間でかつ低コストで判定するこ
とができる。
【0097】本状態判定方法でも、請求項4に記載の構
成のように、前記所定値を、前記充電又は前記放電の遮
断直後における前記端子電圧の略直線的な変化の終了時
の変化率に設定することができる。また、内部抵抗関連
値を求める計算式については特に限定されるものではな
いが、請求項5に記載の構成のように、(前記電圧差/
前記所定電流値)の式で計算することが好ましい。この
式で計算された抵抗値を、以下では第2抵抗値と称す
る。
【0098】例えば、二次電池が初期活性度をもつとき
には、第1抵抗値が小さいため、第2抵抗値の大きさを
容易にかつ正確に測定することができる。また、図6に
も示したように、劣化した二次電池においては、その内
部抵抗と第2抵抗値とが比例関係にある。それゆえ、本
発明では、二次電池の充電又は放電を遮断した直後の電
圧の急激な変化の直後において緩やかに変化する電圧の
変化量と該充電又は放電の遮断時の電流値とから上記抵
抗計算式に従って求めた第2抵抗値を、事前に把握して
おいた内部抵抗値と第2抵抗値との比例関係に照らし合
わせて、該二次電池の内部抵抗値を推定し、さらに事前
に把握しておいた内部抵抗値と初期活性度との対応関係
に基づいて該二次電池の初期活性度を判定することがで
きる。
【0099】この状態判定方法において、先述したよう
に振幅の小さな方形状のパルス電流を充電電流として採
用するならば、二次電池の端子電圧の緩やかに降下する
電圧の降下量と、そのパルス電流の振幅とから第2抵抗
値を求めることができる。また、事前に把握しておいた
内部抵抗値と第2抵抗値との比例関係、及び事前に把握
しておいた内部抵抗値と初期活性度との対応関係は、該
二次電池と等価な参照電池を劣化させたときに調査して
おくことができ、その参照電池としては、例えば前記二
次電池と同種の電池を用いることができる。
【0100】一方、事前に二次電池と同種の参照電池を
劣化させたときに測定しておく内部抵抗値と上記第2抵
抗値と同じ方法により求めておく第2抵抗値について、
その内部抵抗値の測定方法は特に限定されるものではな
く、公知の測定方法により求めることができ、例えば、
I−V線の傾きから求めることができる。このとき、同
じ規格の電池を用いて内部抵抗値を測定することが望ま
しい。ただし、別の規格の電池により、初期活性度を判
定しようとする電池の内部抵抗値を正確に推定できる場
合には、この別の規格の電池の内部抵抗値を指標にして
もよい。
【0101】なお、その内部抵抗値と第1抵抗値との比
例関係については、第2抵抗値に対する内部抵抗値を事
前に必要なだけ測定した後、その測定値を座標上にプロ
ットして、図6で示したように直線グラフを描いて求め
てもよいし、最小2乗法などの近似計算により数式とし
て求めてもよい。前者の方法は簡便に求められる利点を
有し、後者の方法は詳細に求められる利点を有する。
【0102】ところで、本発明においては、請求項2に
記載の構成のように第1抵抗値を求めるとともに、請求
項3に記載の構成のように第2抵抗値を求め、該第1抵
抗値及び該第2抵抗値の両方と、事前に把握しておいた
前記第1抵抗値及び前記第2抵抗値の両方と電池状態と
の対応関係に照らし合わせることにより、該二次電池の
状態を判定することが好ましい。これにより、2種類の
抵抗値で判定できるため、さらに二次電池の電池状態を
詳細に判定することができる。
【0103】また、第1抵抗値及び第2抵抗値の比と、
事前に把握しておいた前記第1抵抗値及び前記第2抵抗
値の比と電池状態との対応関係に照らし合わせることに
より、該二次電池の状態を判定することがさらに好まし
い。第1抵抗値及び第2抵抗値の比はそれらの相関関係
をよく表すため、さらに二次電池の電池状態を詳細に判
定することができる。
【0104】さらに、上述のように二次電池の劣化度合
い又は初期活性度を判定する状態判定装置については、
次の状態判定装置を用いることができる。その状態判定
装置とは、二次電池にパルス電流を送って充電させるパ
ルス電流源と、該二次電池の端子電圧の変化量を測定す
る端子電圧測定手段と、該端子電圧測定手段に直列に接
続され、該二次電池の出力電圧と等しい電圧がかかって
該端子電圧測定手段にかかる電圧を制御する電圧制御手
段と、該パルス電流の急激に降下する電圧の降下量と該
パルス電流の降下する直前の電流値とから求めた第1抵
抗値を事前に把握しておいた内部抵抗値と第1抵抗値と
の比例関係に照らし合わせて該二次電池の内部抵抗値を
演算する第1演算手段と、該パルス電流の電圧の急激な
降下の直後において緩やかに降下する電圧の降下量と該
パルス電流の降下する直前の電流値とから求めた第2抵
抗値を事前に把握しておいた内部抵抗値と第2抵抗値と
の比例関係に照らし合わせて該二次電池の内部抵抗の推
定値を演算する第2演算手段と、の少なくとも一方の演
算手段と、から構成され、該演算手段で演算されて得ら
れた内部抵抗の推定値に基づいて該二次電池の劣化度合
い又は使用の初期における活性度合いを判定する状態判
定装置である。
【0105】この状態判定装置によれば、本発明の状態
判定方法に従って二次電池の劣化度合い又は初期活性度
を、従来の二次電池の劣化度合いの判定方法及び初期活
性度の判定方法に比べて短時間でかつ低コストで判定す
ることができる上に、以下の利点を得ることができる。
二次電池にパルス電流を充電させるためには、その二次
電池の出力電圧より大きな電圧をもつ電流をパルス電流
源から送る必要がある。すなわち、パルス電流源は、二
次電池の出力電圧と、二次電池の劣化度合い又は初期活
性度の判定のための端子電圧の変化量(降下量)とを合
わせた電圧をもつ電流を送る必要がある。
【0106】本発明では、端子電圧測定手段と電圧制御
手段とをもつ回路系にそのパルス電流の電圧がかかる
が、電圧制御手段に二次電池の出力電圧がかかるため、
端子電圧測定手段では、二次電池の端子電圧の降下量が
測定される。それゆえ、端子電圧測定手段で二次電池の
端子電圧の降下量を容易に精度良く測定することができ
る。
【0107】例えば、二次電池の出力電圧が12Vであ
り、二次電池の端子電圧の降下量が0.01Vであれ
ば、これらの電圧を合わせた12.01Vの電圧をもつ
電流を送ることになる。電圧制御手段を用いずにその電
圧を端子電圧測定手段で測定してもよいが、その場合に
は端子電圧測定手段の測定レンジを10Vオーダーに設
定して電圧を測定する必要がある。しかし、10Vオー
ダーの測定レンジでは、0.01Vの降下量を精度良く
測定することが困難である。
【0108】本発明の判定装置では、12.01Vの電
圧のうち、電圧制御手段に12Vの電圧がかかり、端子
電圧測定手段で0.01Vの端子電圧の降下量を測定す
ることができる。それゆえ、端子電圧測定手段では、
0.01Vオーダーの測定レンジで端子電圧の降下量を
測定することができる。その結果、パルス電流の降下時
における端子電圧の降下量を容易に精度良く測定するこ
とができる。
【0109】パルス電流の降下時における二次電池の端
子電圧の降下量を精度良く測定することができれば、続
く演算手段によって、二次電池の内部抵抗値を正確に推
定することができるようになる。その結果、正確に推定
された内部抵抗値に基づいて二次電池の劣化度合い又は
初期活性度の少なくとも一方を精度良く判定することが
できるようになる。
【0110】パルス電流源は、その構造(構成回路)で
特に限定されるものではなく、公知の構造をもつものを
用いることができる。また、電圧制御手段は、二次電池
の出力電圧と同じ電圧がかかれば、素子の種類で特に限
定されるものではないが、例えば直流のバイアス電圧を
もつバイアス直流電源や抵抗素子を用いることができ
る。バイアス直流電源は、端子電圧測定手段に大電流が
流れることを防止することができる長所を有する。ま
た、抵抗素子の中でも可変抵抗の抵抗素子は、電圧制御
手段にかかる電圧の微調整を容易に行える長所を有す
る。
【0111】端子電圧測定手段についても、二次電池の
端子電圧の降下量を精度良く測定できる測定レンジを備
えていれば、その構造(構成回路)で特に限定されるも
のではなく、公知の電圧測定手段を用いることができ
る。本発明の具体的な実施形態について次に説明する。
【0112】
【状態判定方法例1−1】本状態判定方法では、二次電
池として中古のニッケル・水素電池(95Ahの積層
型)を用意し、図8に示す状態判定装置を用いてその二
次電池の劣化度合いを判定する。図8に示した状態判定
装置は、二次電池10にパルス電流を送って充電させる
パルス電流源12と、該二次電池の端子電圧の電圧降下
量を測定する端子電圧測定手段13と、端子電圧測定手
段13に直列に接続されて二次電池10の出力電圧と等
しい電圧がかかる電圧制御手段14と、二次電池10の
内部抵抗の推定値を求める演算手段15と、から構成さ
れる。
【0113】なお、パルス電流源12から二次電池10
に送られるパルス電流は、二次電池10の出力電圧と、
二次電池10の端子電圧の降下量とを合わせた電圧を有
し、図9に示すように方形状に電流値が変化するもので
ある。電圧制御手段14は、端子電圧測定手段13に直
列に設けられ、二次電池の出力電圧と等しい大きさの直
流のバイアス電圧を印加するバイアス直流電源14a
と、電圧制御手段14にかかる電圧を二次電池10の出
力電圧と等しくする微調整用の可変抵抗素子14bとか
ら構成されている。また、パルス電流源12から送られ
るパルス電流の降下する直前の電流値としては、そのパ
ルス電流の振幅を電流計16により測定する。
【0114】電流計16により測定されたパルス電流の
振幅と、端子電圧測定手段13で測定された二次電池の
端子電圧の降下量との測定データは、メモリ部17で集
計されてから演算手段15に送られる。演算手段15
は、メモリ部17で集計されたパルス電流の振幅と、端
子電圧測定手段13で測定された二次電池10の端子電
圧の降下量との各測定データから第1抵抗値を求めた
後、事前に参照電池で調べられてインプットされた内部
抵抗値と第1抵抗値との比例関係に照らし合わせて、二
次電池10の内部抵抗値を推定することができる。
【0115】先ず、二次電池10の劣化度合いを判定す
るに当たって、事前に二次電池10と同種(同規格)の
参照電池を劣化させたときに調べておいた内部抵抗値と
第1抵抗値との比例関係を求めておく。本状態判定方法
例では、図5に示した比例関係を得ることができる。こ
の比例関係を演算手段15にインプットして、以下の手
順で本判定装置を作動させる。
【0116】バイアス直流電源14aを作動させるとと
もに可変抵抗素子14bの抵抗を微調整して、電圧制御
手段14にかかる電圧を二次電池10の出力電圧と等し
くした後、パルス電流源12から二次電池10にパルス
電流を送る。電流計16で測定されたパルス電流の振幅
の測定データは、メモリ部17に随時送られて集計され
る。
【0117】続いて、端子電圧測定手段13で二次電池
10の端子電圧の降下量の測定を開始する。この端子電
圧測定手段13による端子電圧の降下量の測定により、
図10に示すような電圧降下曲線を得ることができる。
この二次電池10の端子電圧の降下量の測定では、その
電圧を300μ秒以下の時間間隔で測定して、端子電圧
の降下電圧の変曲点を精度良く測定することが好まし
い。さらに、50μ秒以下の短時間間隔も採用できる。
端子電圧測定手段13で測定された二次電池の端子電圧
の降下量の測定データも、メモリ部17に随時送られて
集計される。
【0118】こうしてメモリ部17で集計されたパルス
電流の振幅と二次電池10の端子電圧の降下量との各測
定データを演算手段15に送る。次いで、演算手段15
で、それらの測定データから、端子電圧の降下時に急激
に降下する電圧の降下量(△V1)と、パルス電流の振
幅(I0)とを計算させ、△V1とI0とから第1抵抗値
を演算させる。この第1抵抗値を図5に示した内部抵抗
値と第1抵抗値との比例関係に照らし合わせることを行
わせ、二次電池10の内部抵抗の推定値を求めさせる。
こうして求められた内部抵抗の推定値に基づいて、二次
電池10の劣化度合いを判定することができる。
【0119】
【状態判定方法例1−2】本状態判定方法例では、二次
電池として新品のニッケル・水素電池(95Ahの積層
型)を用意し、図8に示した判定装置を用いてその二次
電池の初期活性度を判定する。なお、本状態判定方法例
では、状態判定方法例1−1の演算手段15の代わり
に、メモリ17で集計されたパルス電流の振幅と、端子
電圧測定手段13で測定された二次電池10の端子電圧
の降下量との測定データから、端子電圧の急激な降下の
直後において緩やかに降下する電圧の降下量と、パルス
電流の振幅とから第2抵抗値を求めた後、事前に参照電
池で調べらてインプットされた内部抵抗値と第2抵抗値
との比例関係に照らし合わせて、二次電池10の内部抵
抗の推定値を求めることができる演算手段(図示せず)
を用いた。
【0120】先ず、二次電池10の初期活性度を判定す
るに当たって、事前に二次電池10と同種(同規格)の
参照電池(新品)で初期活性時に測定した内部抵抗値と
第2抵抗値との比例関係を求めておく。本例では、図6
に示した比例関係を得ることができる。この比例関係を
演算手段にインプットして、次の手順で本判定装置を作
動させる。
【0121】バイアス直流電源14aを作動させるとと
もに可変抵抗素子14bの抵抗を微調整して、電圧制御
手段14にかかる電圧を二次電池の出力電圧と等しくし
た後、パルス電流源12から二次電池10にパルス電流
を送る。このとき、パルス電流源12から二次電池10
に送られるパルス電流は、二次電池の出力電圧と、二次
電池の初期活性度の判定のために降下させる判定用電圧
とを合わせた複合電圧を有し、図9に示したものと同じ
ように電流値が変化するものである。電流計16で測定
されたパルス電流の振幅の測定データは、メモリ部17
に随時送られて集計される。
【0122】続いて、端子電圧測定手段13で二次電池
10の端子電圧の降下量の測定を開始する。この端子電
圧測定手段13による端子電圧の降下量の測定により、
図11に示すような端子電圧の電圧降下曲線を得ること
ができる。この二次電池10の端子電圧の降下量の測定
では、その電圧を300μ秒以下の時間間隔で測定し
て、端子電圧の電圧降下の変曲点を精度良く測定するこ
とが好ましい。端子電圧測定手段13で測定された端子
電圧の降下量の測定データも、メモリ部17に随時送ら
れて集計される。
【0123】こうしてメモリ部17で集計されたパルス
電流の振幅と二次電池10の端子電圧の降下量との各測
定データを演算手段15に送る。次いで、演算手段15
で、それらの測定データから、二次電池10の端子電圧
の降下時に緩やかに降下する電圧の降下量(△V2
と、パルス電流の振幅(I0)とを計算させ、△V2とI
0とから第2抵抗値を演算させる。この第2抵抗値を図
6に示した内部抵抗値と第2抵抗値と比例関係に照らし
合わせることを行わせ、二次電池10の内部抵抗の推定
値を求めさせる。こうして求められた内部抵抗の推定値
に基づいて、二次電池10の初期活性度を判定すること
ができる。
【0124】ところで、請求項1に記載されているよう
に、電池状態を判定しようとする二次電池で所定電流値
での充電又は放電を所定期間行って遮断し、該充電又は
該放電の遮断時において正極端子及び負極端子の間で測
定される端子電圧と、該充電又は該放電の遮断後におい
て測定される該端子電圧との差である電圧差を求めて、
該電圧差と該所定電流値とに基づいて該二次電池の内部
抵抗に関連する内部抵抗関連値を求める手法を、以下で
はカレントインタラプタ法と称する。 [請求項6乃至20に記載の二次電池の状態判定方法及
び状態判定装置]請求項6記載の電池の性能判定方法に
よれば、二次電池に交流電圧を印加して求めた電池のイ
ンピーダンス又は最大出力密度(W/kg)に関連する
電気量に基づいて電池の性能を判定するので、一々、電
池を長時間放電させたり、その後に充電させたりする面
倒で設備も大掛かりとなる測定作業を省略することがで
きる上、このような充放電による電池の劣化も回避する
ことができ、必要な時点ですばやく判定できるという効
果を奏する。なお、本状態判定方法は一次電池に適用し
ても、その電池状態を判定することができる。
【0125】請求項7記載の構成によれば請求項6記載
の電池の性能判定方法において更に、電池のインピーダ
ンスに関連する電気量に基づいて電池の放電性能として
の最大出力密度(W/kg)を求め、この最大出力密度
(W/kg)により電池性能を判定する。たとえば、電
池の初期出力活性度(最大出力密度/基準出力密度)や
出力劣化度(1−(最大出力密度/基準出力密度))が
それぞれ所定の許容範囲内かどうかにより、その良否を
判定する。
【0126】このようにすれば、電池の運用に関して出
力密度が不足する問題、電池劣化により出力密度が不足
する問題を交流回路によるインピーダンス測定という電
池に負担を与えることがない簡便な方法ですばやく測定
することができる。なお、このような初期出力活性度や
出力劣化度は上述した初期容量活性度や容量劣化度と合
わせて用いることができ、単独で用いることもいでき
る。
【0127】更に説明すれば、これらの初期出力活性度
や出力劣化度は、放電時の電池反応の進行を阻害する要
因により決定され、この要因は、電気回路において、電
池のインピーダンス特にその抵抗成分の増大として等価
的に表現される。すなわち、初期出力活性度が小さかっ
たり、出力劣化度が大きい場合には電池の抵抗(いわゆ
る内部抵抗)が増大して電池内部の損失が増大するため
に取り出し得るその最大出力密度(W/kg)は低下
し、逆の場合には電池内部の損失が減少するためにその
最大出力密度は増加するはずである。したがって、この
最大出力密度というパラメータは初期活性度や劣化度と
いった電池の少なくとも放電性能の判定に用いるのに好
適なパラメータであることがわかる。
【0128】もちろん、電池の満充電から所定の放電終
止電圧までの放電を実行して放電量を累算するなどして
初期容量活性度や容量劣化度を求めてそれにより電池の
初期時または運用後の電池性能の判定を行うことは可能
ではあるが、それには電池一個ずつに無視できない電力
設備と試験時間を必要とする。これに対して、本発明は
最大出力密度に基づいて電池の初期活性や劣化度を判定
するとともに、更にこの最大出力密度を電池の交流イン
ピーダンス成分に基づいて求めるので検出回路構成およ
び動作が極めて簡素となり、この測定に起因する電池の
劣化も抑止できるものである。
【0129】更に説明する。本発明者らは実験により、
電池の最大出力密度とその交流インピーダンス(ここで
は、電池のインピーダンスのうち、周波数により変動す
る成分をいう)が強い直線相関関係をもつことを見出
し、更にこの知見により、電池の交流インピーダンス成
分を測定することにより、簡便に初期出力活性度や出力
劣化度といった電池の放電性能を判定できるということ
に気がついた。
【0130】更に詳しく説明すれば、電池の放電反応に
おける反応活性は電池の上記交流インピーダンス成分に
より略等価できることがわかった。なお、この正確な理
由は不明であるが、仮定的に考えると、電池の電極にお
ける充放電反応活性は電極内部の活物質粉末表面に不活
性な膜のようなものが生じて低下し、これが初期活性度
を低下させたり、劣化度を増加したりする一つの有力な
要因であると考えれば、この膜を、漏洩抵抗を有する誘
電体に等価することができ、この誘電体は交流回路にお
いて反応活性により変化する抵抗成分Rからなる反応抵
抗と、膜の等価厚さ及び誘電率により規定される静電容
量Cをもつコンデンサとの並列RC回路により等価され
るはずである。
【0131】したがって、この場合、電池のインピーダ
ンスは、このような反応活性に無関係の直流抵抗成分Z
dc=rと、上記並列RC回路のインピーダンス(交流
インピーダンス成分)Zacとの直列回路のインピーダ
ンスとして表現できるはずである。なお、上記交流イン
ピーダンス成分Zacのうちの抵抗成分(交流抵抗成分
ともいう)Rと、その直流インピーダンス成分(ここで
は、電池のインピーダンスのうち、周波数変化に依存し
ない成分であって直流抵抗成分ともいう)rとの和は、
電池を放電させてその単位放電量当たりの端子電圧変化
を二次元平面でプロットすることにより得た特性線の傾
斜から電池の直流内部抵抗として求めることができる。
【0132】しかし、この場合には、単位放電量当たり
の電池の端子電圧変化がきわめて小さいので、正確な直
流抵抗値(r+R)の測定が容易でない点、及び、電池
の初期活性や劣化に無関係である電池の直流抵抗成分r
と、それらに関係する抵抗成分Rとの分離ができない点
という欠点を内包している。更に、測定のために電池を
ある程度一定条件で放電させる必要があるために満充電
から完全放電までではないにしてもやはり測定時間や放
電設備の負担が大きい点にある。
【0133】これらの問題はすべて上述した本発明によ
り解決された。更に言えば、最大出力密度により電池の
放電性能を判定することは、この電池から最大どれぐら
いの出力を取り出せるかを知ることができるので、電池
利用上、好都合であるという利点もある。請求項8記載
の構成によれば、求めた上記電気量に基づいて電池の初
期活性度の判定を行うので、初期活性度を簡便に判定す
ることができる。
【0134】請求項9記載の構成によれば、電気量が基
準範囲内であればその後の初期活性化のための充放電を
終了するので、初期活性化不良品を出すことなく初期活
性化のための充放電作業を短縮することができる。請求
項10記載の構成によれば、電気量が所定範囲内にない
場合に初期活性化のための充放電を再開するので、初期
活性化不良品を出荷することがない。
【0135】請求項11記載の構成によれば、求めた電
気量に基づいて電池の劣化度を判定するので簡便に電池
の経時性能低下の程度を知ることができる。請求項12
記載の構成によれば、電気量が所定範囲外にある場合に
電池の寿命到来と判定するので、電池交換時期を簡便に
判定することができる。請求項13記載の構成によれ
ば、上記電気量は、電池のインピーダンスのうち、交流
電圧の周波数により変動する成分からなる交流インピー
ダンス成分からなる。既に説明したように、電池の交流
インピーダンス成分はその最大出力密度に良好な直線関
係をもつので、良好に電池の性能特に放電性能や充電損
失の判定を行うことができる。
【0136】請求項14記載の構成によれば、上記電気
量は、電池のインピーダンスのうち、交流電圧の周波数
により変動しない成分からなる直流インピーダンス成分
(=r)からなる。既に説明したように、電池の直流イ
ンピーダンス成分は電池の劣化や電気化学的な充放電反
応抵抗に依存しない部分の抵抗、たとえば電極体などの
電気抵抗であるので、これがたとえば溶接不良などによ
り異常に大きければ、いくら初期充放電サイクルを実施
しても改善不能であると判定することができる。
【0137】また、電池の交流インピーダンス成分から
電池の初期活性のレベルや劣化のレベルを推定すること
ができ、特に、最大出力密度の良不良を判定することが
できる。請求項15記載の構成によれば、所定の周波数
帯内の多数の周波数値の交流電圧を前記電池に印加し
て、各前記周波数値ごとに電池のインピーダンスの実軸
成分値および虚軸成分値を求め、実軸成分値および虚軸
成分値から電気量としての交流インピーダンス成分又は
直流インピーダンス成分を演算する。このようにすれ
ば、電池の上記交流インピーダンス成分や直流インピー
ダンス成分を良好に抽出することができる。
【0138】なお、出力密度の判定は、電池の交流イン
ピーダンス成分のうちの実軸成分値の大きさによりそれ
を行ってもよく、交流インピーダンス成分のうちの虚軸
成分値の大きさによりそれを行ってもよい。請求項16
記載の構成によれば、実軸成分値および虚軸成分値をそ
れぞれ軸とする二次元平面における前記インピーダンス
の円弧軌跡の直径に基づいて交流インピーダンス成分を
演算する。このようにすれば、電池の上記交流インピー
ダンス成分を良好に抽出することができる。
【0139】なお、このような円弧軌跡の径から交流イ
ンピーダンス成分を求める他に、状態判定方法例に記載
するように多数の周波数値ごとに求めたインピーダンス
値から交流インピーダンス成分を方程式により算出して
もよい。請求項17記載の構成によれば、二次電池に互
いに異なる多数の周波数値をもつ交流電圧を時間順次ま
たは同時に印加する交流電圧印加要素、二次電池の端子
電圧値を互いに異なる多数の周波数値ごとに検出する端
子電圧検出要素、二次電池の電流値を互いに異なる多数
の周波数値ごとに検出する電流検出要素、検出した端子
電圧値および電流値に基づいて前記電池のインピーダン
スのうち、印加交流電圧により変動する成分からなる交
流インピーダンス成分を検出する交流インピーダンス成
分検出要素、および、交流インピーダンス成分に基づい
て前記電池の少なくとも放電性能を判定する性能判定要
素により、電池の性能判定装置を構成する。
【0140】このようにすれば、必要な時に電池の性能
判定を実施することができる他、電池の大放電を必要と
しないという優れた効果を奏する。なお、本状態判定装
置は一次電池に適用しても、その電池状態を判定するこ
とができる。請求項18記載の構成によれば、二次電池
に互いに異なる多数の周波数値をもつ交流電圧を時間順
次または同時に印加する交流電圧印加要素、二次電池の
端子電圧値を互いに異なる多数の周波数値ごとに検出す
る端子電圧検出要素、二次電池の電流値を互いに異なる
多数の周波数値ごとに検出する電流検出要素、検出した
端子電圧値および電流値に基づいて前記電池のインピー
ダンスのうち、印加交流電圧により変動しない成分から
なる直流インピーダンス成分rを検出する直流インピー
ダンス成分検出要素、および、この直流インピーダンス
成分に基づいて電池の少なくとも放電性能を判定する放
電性能判定要素により、電池の検査装置を構成する。
【0141】このようにすれば、必要な時に電池の性能
判定特に電極体溶接抵抗などの良不良を容易に判定する
ことができる他、電池の大放電を必要としないという優
れた効果を奏する。なお、本状態判定装置は一次電池に
適用しても、その電池状態を判定することができる。請
求項19記載の構成によれば請求項18記載の構成にお
いて更に、請求項17記載の構成を有するので、1回の
測定により両方のインピーダンス成分による性能判定を
行うことができる。
【0142】請求項20記載の構成によれば、測定回路
にバイアス電源を電池の放電電流低減方向に追加するの
で、小放電状態での測定を行うことができ、測定誤差を
低減することができる。本発明の電池の状態判定方法お
よび状態判定装置の好適な実施形態を図面に沿って以下
に説明する。
【0143】
【状態判定方法例2−1】(装置構成)図12は、本発
明に係るニッケル水素合金電池の初期活性度を判定する
装置のブロック回路図である。21は電池、22は電流
計、23は周波数変更可能な交流電源、24はバイアス
直流電源、25は電流制限抵抗、26はコントローラで
ある。
【0144】この状態判定方法例では、電池21は1個
の単電池を用いたが、複数の単電池を直列接続した電池
モジュールを用いてもよい。電池21は好適には満充電
容量の20〜80%の充電状態で用いることが好まし
い。この状態判定方法例では直流電流低減のためにバイ
アス直流電源を用いたが、もちいなくてもよい。ただ
し、測定は、電池21の放電モード、すなわち電池の開
放電圧がバイアス電圧+交流電源の最大電圧値より大き
い範囲でなされることが好ましい。すなわち、この状態
判定方法例では、電池の過大な充電電流や放電電流によ
る電池21の電極反応の影響によるノイズや電流ばらつ
きを低減するために、微放電状態で用いることとする。
たとえば、電池21の開放電圧を1.2V、印加交流電
圧の振幅を0.2Vとすれば、バイアス電圧は約1Vに
設定される。これにより、過大な充放電電流が測定値に
及ぼす誤差やノイズを回避することができる。
【0145】放電状態の電池に交流電圧を印加した場合
における電池21の等価回路図を図13に示す。電池の
インピーダンスZは、直流インピーダンス成分Zdc=
抵抗rと、交流インピーダンス成分Zacとを直列接続
した等価回路で表現され、交流インピーダンス成分Za
cは、抵抗RとコンデンサCの並列回路で等価される。
ここで、直流インピーダンス成分Zdc=抵抗rは交流
電源の周波数を変更しても変化しない電池の抵抗成分で
あって、液抵抗や電極などの導体抵抗からなる。
【0146】交流インピーダンス成分Zac=(R/
(1+jωCR))は、交流電源の周波数を変更すると
変化するインピーダンス成分であって、たとえば電池の
活物質粉末表面の酸化膜や水酸化膜などは電極と液との
間に生じた、漏れ抵抗Rが小さい一種の誘電体(絶縁
体)膜すなわちコンデンサCとして考えられることか
ら、図13に示す等価回路で示した。供用前の電池に充
放電サイクルを繰り返す初期活性化処理は、この漏れ抵
抗Rが小さい一種の誘電体(絶縁体)膜を破壊するプロ
セスと考えることもでき、初期活性度をこの交流インピ
ーダンス成分Zacの大きさで推測できると考えられ
る。
【0147】(交流インピーダンス成分Zacの算出法
1)検出した電池21の両端の電圧Vから直流電圧成分
ΔVdcを除去して、電池21の両端に印加される交流
電圧成分Vac=Vmsinωtと、交流電流Iac=
Imsin(ωt+θ)=Iacreal+jIaci
mを検出する。ここで、Iacrealは交流電流Ia
cの実軸成分、jIacimは交流電流Iacの虚軸成
分とする。上記式から、電池のインピーダンス成分Z
は、 Z=Vac/Iac=Zreal+jZim を得ることができる。なお、Zrealは電池21のイ
ンピーダンスZの実軸成分、jZimはインピーダンス
Zの虚軸成分である。
【0148】次に、図13の等価回路から、は電池21
のインピーダンスZの実軸成分、jZimはインピーダ
ンスZの虚軸成分を求めてみる。インピーダンスZは交
流回路解析から、Z=r+(1/((1/R)+jω
C))となり、途中の計算を省けば、 Zreal=r+(R/(1+ω222)) jZim =jωCR2/(1+ω222) となる。Zはr+Zacであるので、結局、電池21の
交流インピーダンス成分Zacは、Zac=(R/(1
+ω222))+j(ωCR2/(1+ω222))
となる。
【0149】上記式から交流インピーダンス成分Zac
を求めるには、未知数がr、R、Cの三つであるので、
少なくとも異なる三つの周波数値に対して電池21のイ
ンピーダンスZを求めれば、上記式から交流インピーダ
ンス成分Zacを算出できることがわかる。なお、交流
インピーダンス成分Zacではなく、交流抵抗成分Rを
用いて最大出力密度を推定してもよい。
【0150】(交流インピーダンス成分Zacの算出法
2)他の交流インピーダンス成分Zacの算出法を図1
7に示すフローチャートを参照して以下に説明する。周
波数を段階的に変化させて交流電圧を電池21に印加し
て、各周波数値ごとに電池21の両端の電圧Vと電流I
とを求め(S10)、電圧Vから交流電圧成分Vacを
求め、電流Iから交流電流成分Iacを求め、更に上記
した電池21のインピーダンスZ=Vac/Iac=Z
real+jZimからZrealとjZimとを求め
る(S12)。Zrealは電池21のインピーダンス
Zの実軸成分、jZimはインピーダンスZの虚軸成分
である。
【0151】次に、求めた実軸成分Zrealと虚軸成
分jZimとのペア値を、横軸を実軸成分の軸、縦軸を
虚軸成分の軸とする二次元平面にプロットして、図15
に示す複素インピーダンス線Mを描画する(S14)。
次に、この複素インピーダンス線Mの略円弧部分Mcの
径を近似法で求め、それをこの電池21の交流インピー
ダンス成分Zacとする(S16)。
【0152】次に、求めた交流インピーダンス成分Za
cが所定のしきい値Zacthより小さいかどうかを調
べ(S18)、小さければ初期活性度は十分であると判
定してそれを示す信号を出力し(S20)、そうでなけ
れば初期活性度は不十分であると判定してそれを出力す
る(S22)。 (判定方法例の効果)以上説明したこの状態判定方法例
の電池の初期活性度判定方法及びその装置によれば、簡
単な装置で短時間に正確な初期活性度を判定することが
でき、実用上の効果が大きい。また、判定結果に基づい
て、初期活性化処理用の充放電サイクルの継続乃至終了
を判断することもでき、電力節約、生産性向上を図るこ
とができる。 (変形態様1)上記状態判定方法例では、電池の初期活
性度の判定に用いたが、まったく同じやりかたにより、
単に交流インピーダンス成分Zacのしきい値Zact
hを変更するのみで電池寿命の判定を行うこともでき、
更に、電池劣化度と交流インピーダンス成分Zacとの
関係をあらかじめマップに記憶しておき、このマップに
演算した交流インピーダンス成分Zacの値を代入する
ことにより、随時、電池の現在の劣化度を知ることがで
きる。 (変形態様2)上記状態判定方法例では、電池の交流イ
ンピーダンス成分Zacに基づいて電池21の充放電性
能を判定したが、交流インピーダンス成分Zacのうち
の実軸成分Zacrealまたは虚軸成分Zacimの
どちらか、より好適には前者を用いて電池21の充放電
性能を判定してもよいことは明白である。 (変形態様3)上記状態判定方法例では、電池21の交
流インピーダンス成分Zacに基づいて判定を行った
が、交流インピーダンス成分Zacから最大仕事密度を
求め、この最大仕事密度から電池の充放電性能を判定し
てもよいことは図16に示す関係から明らかである。
【0153】また、交流インピーダンス成分Zacを含
むなんらかのパラメータたとえば電池の全インピーダン
スZに基づいて電池の充放電性能を判定することも可能
であり、上記以外の方法で求めた電池21の最大出力密
度(W/kg)に関連する電気量から電池21の充放電
性能を判定してもよい。
【0154】
【状態判定方法例2−2】上記説明した状態判定方法を
用いた電気自動車用組み電池の劣化度を判定するための
装置を図18を参照して以下に説明する。この装置は、
電気自動車に組み込まれており、演算結果は運転席の表
示パネルに求めに応じて表示されるとともに、車両制御
装置によりモニタされるものとする。
【0155】20は組電池であり、この組電池は多数の
電池モジュール(20(i)、20(i+1)、20
(i+2)のみ図示)を直列接続してなり、各電池モジ
ュールはたとえば10個の単電池を直列接続してなり、
組電池20の両端および各電池モジュール接続点は、電
池モジュールの電圧モニタ用のモニタケーブルL1〜L
nを通じて、図示しない組電池コントローラに接続され
ている。27はアナログスイッチ回路網であり、各モニ
タケーブルL1〜Lnのうちの互いに隣接する二本を充
放電性能判定回路(図12に、21〜26として示す)
に接続される。
【0156】このようにすれば、アナログスイッチ回路
網の切り替えにより、時間順時に各電池モジュールの劣
化度を判定することができる。なおこの装置による劣化
度判定は、電池の充放電使用が終了してから所定時間後
に行い、この時、電池の負荷への放電や電池の充電を禁
止することが好ましいが、場合によっては、電池使用中
で、たまたま充放電電流が所定値未満となった時点に割
り込んで実施することも可能である。
【0157】
【状態判定方法例2−3】上記説明した状態判定方法を
用いた電気自動車用組み電池の劣化度を判定するための
携帯型劣化度判定装置30を図19を参照して以下に説
明する。この装置30は、サービスステーションなどに
おいて、組電池の電池劣化度判定に用いるもので、ケー
ス31内には図12に示す回路が内蔵されており、ケー
ス31の表面には劣化度表示液晶パネル32、バイアス
電圧切り替えスイッチ34が設けられている。なお、入
力電圧を検出し、それに応じて電流が所定値未満となる
ようにバイアス電圧を自動切り替えすることも可能であ
る。
【0158】34は一対の入力ケーブルであり、その先
端には検出端子棒35がそれぞれ設けられている。
【0159】
【状態判定方法例2−4】状態判定方法例2−1で説明
した手法を利用して、電池の直流インピーダンス成分r
を求め、これの大小により、電池内部の電気回路構造の
良不良たとえば溶接部分の良否を判定することができ
る。具体的に説明すれば、図17に示すフローチャート
のS16において更に直流インピーダンス成分rを求
め、図17に示すフローチャートのS18の直前で直流
インピーダンス成分rがその所定のしきい値rthより
大きいかどうか調べ、大きければ不良として不良判定信
号を出力してルーチンを終了し、以下であればS18に
進む。
【0160】このようにすれば電池検査を電気的に簡単
かつ高精度に実施することができる。
【0161】
【状態判定方法例2−5】状態判定方法例2−1におけ
る図17に示すフローチャートを初期活性化のための充
放電サイクルを1回実施するごとに実施することがで
き、更に上記初期活性化のための充放電サイクルを所定
のしきい値回数実施してもS18で判定がyesとなら
ない場合には、交流インピーダンス成分の過大不良とし
て不良判定信号を出力してルーチンを終了してもよい。
【0162】このようにすれば電池検査を電気的に簡単
かつ高精度に実施することができる
【0163】。
【状態判定方法例2−6】上記各状態判定方法例では、
二次電池の初期活性度や劣化度の判定や内部検査を行っ
たが、同様に一次電池にも用いることができ、この場合
には一次電池の放電損失や放電による劣化を抑止できる
という効果を奏する。
【0164】
【他の態様1】なお、本明細書では、「電池に交流電流
を通電して電池の端子電圧を測定するという」構成を実
現するために、上述したように、「交流電圧印加要素」
を用い、この「交流電圧印加要素」の例として「周波数
変更可能な交流電源」を用いた。
【0165】しかし、「電池に交流電流を通電して電池
の端子電圧を測定するという」構成を実現するために、
所定の周波数で内部インピーダンスが周期変化する負荷
を用い、電池の電力により交流電流を発生させることも
可能であるので、上述した「周波数変更可能な交流電圧
印加要素」は、このような「所定の周波数で内部インピ
ーダンスが周期変化する負荷」を包含するものとする。
なお、このような「所定の周波数で内部インピーダンス
が周期変化する負荷」としては、その抵抗が正弦波関数
にしたがって変化するように制御電圧を変更する三端子
スイッチたとえばトランジスタを用いることができる。
【0166】
【他の態様2】なお、本状態判定方法例では、「周波数
変更可能な交流電源」を用いた。しかし、「互いに異な
る多数の周波数値の交流電圧をもつ複合的な交流電圧を
印加し、バンドパスフィルタを用いて各周波数値の交流
電圧及び交流電流を容易に分離することができ、このよ
うにすれば測定時間の短縮が可能となる。
【0167】ところで、請求項6に記載されているよう
に、二次電池に交流電圧を印加して前記二次電池のイン
ピーダンスに関連する電気量又は最大出力密度に関連す
る電気量を検出する手法を、以下ではACインピーダン
ス法と称することにする。 [請求項21乃至30に記載の二次電池の状態判定方
法]二次電池の内部抵抗は様々な要因によって生じる
が、その特に大きな要因として、電解液のイオン搬送抵
抗と、電極の反応抵抗とが挙げられる。本発明者らは、
二次電池の劣化状態には、これらの抵抗の増大の仕方の
違いによって、次のように3種類の劣化モード(第1劣
化状態、第2劣化状態及び第3劣化状態)があることを
見出した。 {第1劣化状態にある場合}この劣化状態では、主に第
1抵抗成分の増大が劣化の主原因である。第1抵抗成分
は、電解液のイオン搬送抵抗を主成分とするため、電解
液のイオン搬送パラメータとなる。この第1抵抗成分の
増加の主たる原因は電解液の枯渇にある。従って、電池
に電解液を補充することで、電池性能を回復させること
ができる。 {第2劣化状態にある場合}この劣化状態では、第1抵
抗成分と第2抵抗成分の両方の成分が増大し、電池劣化
に至っている。第2抵抗成分は、電極の反応抵抗を主成
分とするため、電極の電気化学的反応性のパラメータと
なる。このような電池では、劣化初期に電解液が枯渇
し、これに加えて負極(負極活物質)の表面が酸化する
ことで電極の反応抵抗が増大している。この場合、電池
に電解液を補充するだけでは不十分であり、負極表面の
酸化物を除去して再度活性化し、反応抵抗を低減する必
要がある。
【0168】その方法として、適量の次亜リン酸ナトリ
ウムを電解液に添加することにより、電解液の補充と負
極合金表面の酸化皮膜の還元除去を同時に行うことがで
きる。この処理により、電池の内部抵抗を低下すること
ができる。しかし、電解液に多量の還元剤を添加する
と、正極の活物質の一部がNi(OH)2からNiOに
変化して、電池容量が低下する。それゆえ、還元剤の添
加量には限界があり、0.4mol/l程度の添加が上
限である。 {第3劣化状態にある場合}この劣化状態では、酸化皮
膜が非常に厚く、これを除去するには多量の還元剤が必
要である。ところが、上述の理由により、還元剤を多量
に添加することができない。このため、この劣化状態の
電池は、電池形状を保持したまま、再生することは困難
であり、電池容器から負極を取り出して材料レベルでの
リサイクルが必要となる。
【0169】本発明者らは、電池状態を判定しようとす
る二次電池で所定電流値での充電又は放電を所定期間行
って遮断し、該充電又は該放電の遮断時において正極端
子及び負極端子の間で測定される端子電圧と、該充電又
は該放電の遮断後において測定される該端子電圧との差
である電圧差を求めて、該電圧差と該所定電流値とに基
づいて該二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗関連値
として前記第1抵抗値及び前記第2抵抗値をそれぞれ求
めた結果、その第1抵抗値が電解液のイオン搬送抵抗を
主成分とする第1抵抗成分に相当し、第2抵抗値が電極
の反応抵抗を主成分とする第2抵抗成分に相当すること
を見出した。
【0170】その一方で、本発明者らは、さらなる鋭意
研究の結果、二次電池に、所定の周波数帯内の多数の周
波数値の交流電圧を印加して、各前記周波数値ごとにイ
ンピーダンスの実軸成分値および虚軸成分値を測定し、
実軸及び虚軸が直交してなる平面座標上に、該実軸成分
値を該実軸成分としてとるとともに該虚軸成分値を該虚
軸成分としてとって該インピーダンスの円弧軌跡を求め
た結果、上述のように複素インピーダンス線Mの略円弧
部分Mcの径を近似法で求めた交流インピーダンス成分
Zacが第1抵抗成分に相当し、また、直流インピーダ
ンス成分Zdc(=抵抗r)が第2抵抗成分に相当する
ことを見出した。すなわち、該円弧軌跡の該虚軸との交
点と該平面座標の原点との距離が前記第1抵抗成分に相
当し、その円弧軌跡の円成分の直径が前記第2抵抗成分
に相当することを見出したのである。
【0171】これらのように、本発明者らは、電池状態
を判定しようとする二次電池の内部抵抗に関連する内部
抵抗関連値として、カレントインタラプタ法やACイン
ピーダンス法などの所定方法により第1抵抗成分と第2
抵抗成分とを求めることができることを見出した。ま
た、本発明者らは、第1抵抗成分と第2抵抗成分とが、
それぞれ電池状態と一定の対応関係をもつことを発見し
た。さらに、arctan(該第2抵抗成分/該第1抵
抗成分)の式(この式で計算される値は、第1抵抗成分
1で隣辺をなしかつ第2抵抗成分r2で対辺をなす直角
三角形において、その斜辺と該隣辺とのなす角度とも言
える)で計算される前記抵抗成分比率も電池状態と一定
の対応関係をもつことを発見した。
【0172】こうして本発明者らは、電池状態を判定し
ようとする二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗関連
値として所定方法により第1抵抗成分、第2抵抗成分及
び前記抵抗成分比率を求めれば、それらの少なくとも一
つを、事前に把握しておいた電池状態との対応関係に照
らし合わせることにより、二次電池の電池状態を判定す
ることができることを見出した。
【0173】本発明は以上の知見に基づいてなされたも
のである。第1抵抗成分は、電解液のイオン搬送抵抗を
主成分とするため、電解液の状態と密接な関係をもつ。
また、第2抵抗成分は、電極の反応抵抗を主成分とする
ため、電極の状態と密接な関係をもつ。従って、請求項
21乃至請求項25のいずれかに記載の二次電池の状態
判定方法によれば、第1抵抗成分及び第2抵抗成分のそ
れぞれの大きさやそれらの比率などによって電極や電解
液などの状態を詳細に判定することができる。従って、
二次電池が正常状態及び劣化状態のいずれの状態にある
かを判定することはもちろんのこと、それらの各状態を
詳細に判定することができる。特に、二次電池が劣化状
態にある場合、その劣化の度合いや、またその劣化の原
因を詳細に判定することができる。
【0174】本発明では、例えば次のようにして二次電
池の電池状態を判定することができる。先ず、電池状態
を判定しようとする二次電池で、その内部抵抗に関連す
る内部抵抗関連値として所定方法により第1抵抗成分
(r1)、第2抵抗成分(r2)とをそれぞれ求めるとと
もに、arctan(r2/r1)(=θ)を求める。
【0175】その一方で、二次電池と等価な参照電池
(例えば、その二次電池と同種の参照電池)で、同様に
第1抵抗成分(r1’)、第2抵抗成分(r2’)及び
arctan(r2’/r1’)(=θ’)をそれぞれ求
めておき、それらの値と電池状態との対応関係を調べて
おく。このように参照電池で調べておいた対応関係に、
電池状態を判定しようとする二次電池のr1、r2及びθ
の少なくとも1つを照らし合わせて、その二次電池の電
池状態を判定する。
【0176】また、請求項26に記載の構成によれば、
事前に前記二次電池と等価な参照電池で前記第1抵抗成
分及び前記第2抵抗成分の和についての該参照電池が正
常な状態にあるときと劣化した状態にあるときとの境界
値である劣化判定基準値を求めておき、二次電池で前記
第1抵抗成分及び前記第2抵抗成分の和が劣化判定基準
値より小さければ二次電池が正常状態にあると判定する
ことができる。また、その和が劣化判定基準値以上にあ
れば二次電池が劣化状態にあると判定することができ
る。それゆえ、第1抵抗成分と第2抵抗成分との和を計
算するだけで、二次電池が正常状態及び劣化状態のいず
れにあるかを極めて容易に判定することできる。なお、
劣化判定基準値は、電池の種類だけでなく、使用目的や
使用条件などによっても変わりうる値である。
【0177】このように二次電池が正常状態及び劣化状
態のいずれにあるかを先ず判定すれば、次のようにその
状態が具体的にどのような状態にあるかを判定しやすく
なる。先ず、参照電池で、r1’、r2’及びθ’と正常
状態との対応関係(正常用対応関係)と、r1’、r2
及びθ’と劣化状態との対応関係とをそれぞれ詳細に調
べておき、それらの対応関係を分けて用意しておく。
【0178】第1抵抗成分と第2抵抗成分との和の計算
によって正常状態にあると判定されたら、前記正常用対
応関係を選んで、r1、r2及びθの少なくとも1種の測
定値を照らし合わせる。これにより、正常状態を詳細に
判定することが容易となる。一方、その和によって劣化
状態にあると判定されたら、前記劣化用対応関係を選ん
で、r1、r2及びθの少なくとも1種の測定値を照らし
合わせる。これにより、劣化状態を詳細に判定すること
が容易となる。
【0179】このように本状態判定方法では、電池状態
を詳細に判定することが効率的に行える。その結果、電
池状態の詳細な判定を、短時間でかつ低コストで行うこ
とができるようになる。また、第1抵抗成分と第2抵抗
成分との和が内部抵抗の値に等しい電池では、先ず内部
抵抗を求めて、正常状態及び劣化状態のいずれにあるか
を判定しておき、第1抵抗成分と第2抵抗成分とのいず
れの測定値が重要であるか見当をつけて、第1抵抗成分
と第2抵抗成分とを測定すれば、さらに精密な判定が容
易となる。その結果、二次電池の電池状態の判定をさら
に正確にかつ迅速に行えるようになる。
【0180】ところで、劣化状態には劣化原因の違いに
よって様々な劣化モードがあり、例えば、第1劣化状
態、第2劣化状態及び第3劣化状態があることは先に述
べた。請求項27に記載の二次電池の状態判定方法によ
れば、劣化状態をこうした劣化モードにさらに分けて電
池状態を判定することができる。従って、本状態判定方
法では、二次電池が劣化状態にあるときに、その劣化状
態を詳細に判定することが容易に行える。特に、先述し
た二次電池の状態判定方法により二次電池が正常状態及
び劣化状態のいずれにあるかを判定した後に、本状態判
定方法を用いれば、劣化状態の詳細な判定を効率的に行
うことができるようになる。なお、第1境界値及び第2
境界値は、電池の設計などによって変わりうる値であ
る。
【0181】このように、本状態判定方法によれば、劣
化状態の詳細な判定を短時間でかつ低コストで行うこと
ができるようになる。以上のように、請求項21乃至2
7に記載の二次電池の状態判定方法によれば、二次電池
の劣化状態に応じて、その二次電池に適切な再生手法を
施すことができる。電池が劣化によって使用不可能にな
るまでに適切な再生手段を施せば、その電池を長期にわ
たって使用できるようになる。従って、使用不可能にな
った電池を新しいものに取り替える際にかかる電池の交
換コストを節約することができるようになる。
【0182】また、劣化のたびごとに再生処理を多回数
繰り返した結果、再生処理によって電池が正常状態に戻
らなくなった場合には、電池を分解して、使用可能な材
料をリサイクルして再び使用することができる。 [請求項28乃至30に記載の二次電池の状態判定方
法]本発明者らは、二次電池と等価な参照電池(例え
ば、同種の二次電池)で、その内部抵抗に関連する内部
抵抗関連値として所定方法により電解液のイオン搬送抵
抗を主成分とする第1抵抗成分と電極の反応抵抗を主成
分とする第2抵抗成分とをそれぞれ求め、二つの軸成分
よりなる平面座標上(X軸及びY軸が直交してなる平面
座標上)に、該第1抵抗成分を一方の軸成分(X成分)
とするとともに該第2抵抗成分を他方の軸成分(Y成
分)として、該二次電池の内部抵抗の座標を示す内部抵
抗座標をとり、そのときの二次電池の電池状態を詳細に
調べた。
【0183】その結果、本発明者らは、その座標平面上
において、図1に示すように、その参照電池が正常な状
態にある内部抵抗座標の集合領域としての正常領域と、
劣化した状態にある内部抵抗座標の集合領域としての劣
化領域とに分けることができることを見出した。また、
その劣化した状態を、前記イオン搬送抵抗の増大が主要
因とである第1劣化状態と、該イオン搬送抵抗及び前記
反応抵抗の増大が主要因である第2劣化状態と、該反応
抵抗の過大な増加が主要因である第3劣化状態とに分け
たとき、前記平面座標上の劣化領域においてに、第1劣
化状態にある集合領域である第1劣化領域と、該第2劣
化状態にある集合領域である第2劣化領域と、該第3劣
化状態にある集合領域である第3劣化領域とに分けるこ
とができることを見出した。
【0184】また、二次電池の使用回数が増加するに従
ってその内部抵抗座標が、前記平面座標中において図2
に示すような曲線に沿って変化することを見出した。な
お、曲線のAの部分は、初期の充放電で電池が活性化す
ることにより、その電池状態が変化して内部抵抗座標が
変化している部分である。この初期活性化により、負極
活物質の表面に存在していた酸化皮膜が除去され、第2
抵抗成分が減少する。
【0185】内部抵抗座標が曲線のAの部分にあるとき
には、電解液が十分にあるために、第1抵抗成分はほと
んど変化しないものと考えられる。従って、内部抵抗と
第2抵抗成分との関係を見るとき、第1抵抗成分の大き
さの変化は影響せず、反応抵抗と活性化時の内部抵抗と
の関係が得られる。また、曲線のBの部分では、図5の
グラフで表したように第1抵抗値と内部抵抗値とが比例
関係をもつ。さらに、曲線のCの部分では、後述する図
21の内部抵抗が急激に増加する。
【0186】こうして本発明者らは、事前に二次電池と
等価な参照電池で内部抵抗座標を求めてその内部抵抗座
標と電池状態との対応関係を把握しておけば、二次電池
で内部抵抗座標を求めて、先の対応関係に照らし合わせ
ることにより、二次電池の電池状態を判定できることを
見出した。本発明は以上の知見に基づいてなされたもの
である。
【0187】請求項28に記載の構成によれば、請求項
23乃至25に記載の手法と同様の利点が得られる上
に、電池状態を視覚的に判定することができるため、電
池状態の詳細な判定が容易になるという利点が得られ
る。なお、平面座標については、前述のようにX軸及び
Y軸が直交してなるものでなくてもよいが、X軸及びY
軸が互いに直交してなる平面座標が最も見やすいため、
電池状態の判定が容易になる。
【0188】また、請求項29に記載の構成によれば、
請求項26に記載の構成と同様の利点が得られる上に、
二次電池が正常状態及び劣化状態のいずれにあるかを視
覚的に判定できるため、電池状態の詳細な判定の効率化
が容易になるという利点が得られる。さらに、請求項3
0に記載の構成によれば、請求項27に記載の構成と同
様の利点が得られる上に、劣化状態のうち第1劣化状
態、第2劣化状態及び第3劣化状態のいずれであるかを
視覚的に判定できるため、電池状態においても特に劣化
状態の詳細な判定の効率化が容易になるという利点が得
られる。
【0189】本状態判定方法では、前記第1劣化領域と
前記第2劣化領域との境界線を、請求項3に記載されて
いる前記第1境界値の傾きをもつ比例関数の直線で設定
するとともに、前記第2劣化領域と前記第3劣化領域と
の境界線を、請求項3に記載されている前記第2境界値
の傾きをもつ比例関数の直線で設定することが好まし
い。
【0190】ところで、上記本発明のいずれの二次電池
の状態判定方法においても、第1抵抗成分及び第2抵抗
成分の少なくとも一方を求める方法については特に限定
されるものではないが、請求項31乃至37のいずれか
に記載されている手法を用いることが好ましい。 [請求項31乃至37に記載の二次電池の状態判定方
法]請求項31乃至37に記載の構成によれば、いずれ
においても電極や電解液などの状態を詳細に判定するこ
とができる上、それらの判定を迅速に行うことができ
る。従って、二次電池が正常状態及び劣化状態のいずれ
の状態にあるかを迅速に判定できることはもちろんのこ
と、それらの各状態を詳細にかつ迅速に判定することが
できる。特に、二次電池が劣化状態にある場合、その劣
化の度合いや、またその劣化の原因を詳細にかつ迅速に
判定することができる。また、必要に応じていかなると
きでも容易に判定することができる。
【0191】特に、請求項35乃至37に記載の構成
(ACインピーダンス法)によれば、請求項31乃至3
4に記載の構成(カレントインタラプタ法)よりも高精
度な電池状態の判定を可能にする。ただし、カレントイ
ンタラプタ法ではその判定アルゴリズムに外部電源を必
要としないため、判定アルゴリズムを車両に搭載して、
その車両が駆動している最中に電池状態を判定すること
ができる。一方、ACインピーダンス法では、外部電源
を必要とするため、例えば判定アルゴリズムを車両に搭
載して、その車両が駆動させている最中に電池状態を判
定することが困難であるが、外部充電器などで充電して
いるときにこの状態判定方法を用いれば、電池状態を正
確に判定することができる。
【0192】ところで、二次電池の出力密度は、電池性
能の中でも特に重要な性能である。この出力密度は、電
池状態によって大きく影響を受け、電池が劣化するにし
たがって低下する。すなわち、電池状態と出力密度は極
めて密接な関係にある。特に最大出力密度というパラメ
ータは初期活性度や劣化度といった電池の少なくとも放
電性能の判定に用いるのに好適なパラメータであること
は先にも述べた。それゆえ、請求項38に記載の構成に
よれば、こうした出力密度により電池状態を詳細に判定
することができる。 [請求項41に記載の二次電池の再生方法]本発明者ら
は、負極活物質に水素吸蔵合金が用いられた負極と、正
極および該負極の間に介在する電解液とが備えられてい
るニッケル−水素電池における電池性能の低下は、前述
したように、電解液の液枯れと、負極が酸化されて劣化
することとが主要因である。本発明者は、その電池性能
が低下する過程をさらに詳しく研究した結果、次のこと
を見出した。
【0193】充放電が繰り返されるうちに、放電反応に
おける負極の微粉化と、正極の膨潤などによる電解液の
減少とが同時に進行し、電池容量の低下と内部抵抗の増
加とが起こる。充放電サイクル数が少ないうちでは、そ
れらの変化の度合いは低いものである。しかし、充放電
サイクル数がある程度多くなると、電池容量が著しく低
下するとともに、内部抵抗が著しく増加する。その原因
として、次のことが考えられる。
【0194】電池容量の低下量と内部抵抗の増加量とが
それぞれ大きくなることにより、過充電が引き起こされ
る。この過充電により、電池内にガスが発生するなどし
て電解液の液量が減少する。また、電池の内圧がさらに
上昇して、安全弁などから電解液の蒸気ガスが放出され
ると、その液量がさらに減少する。その結果、負極の酸
化が進行し、電池容量が急激に低下するとともに、内部
抵抗が急激に増加するものと考えられる。
【0195】このように酸化されて劣化した負極につい
ては、還元剤を用いて還元処理することにより、その性
能を回復させることができる。その一例を図30に示
す。この図の例では、負極活物質に水素吸蔵合金(MmNi
5-x-y-zAlxMnyCoz(Mm:ミッシュメタル))が用いら
れ、かつ電解液に水酸化カリウムを主成分とした水溶液
が用いられているニッケル−水素電池において、所定の
充放電条件で充放電を多数繰り返すことにより負極を酸
化させた。こうして酸化されて劣化した負極について、
還元剤が所定の濃度で含まれる電解液に所定時間浸漬す
ることにより、還元処理を施した。なお、還元剤には次
亜リン酸ナトリウムを用いた。
【0196】この例では、酸化させて劣化させた負極を
4つ用意し、そのうち3つについては、還元剤が0.1
mol/l、0.2mol/lおよび0.3mol/l
含まれる電解液をそれぞれ使い分けて、それぞれ還元処
理を施した。各負極に還元処理を施している間に、滴下
水銀電極(Hg/HgO/KOH、NaOH、LiO
H)を用いて負極の電位を測定した。また、残り一つに
ついては、還元剤が含まれていない電解液に浸漬して、
同様にその電位を測定した。
【0197】図30より、還元剤が含まれる電解液に浸
漬された負極では、その負極の電位の絶対値が、還元剤
が含まれていない電解液に浸漬された負極よりも高く、
活性化してその性能が回復していることがわかる。これ
は、負極の表面の酸化物が還元剤によって還元されたた
めと考えられる。従って、負極が酸化されて劣化したと
きには、電解液に還元剤を添加することによりその性能
を回復させることができる。しかし、負極の劣化の度合
いが低いときに電解液に還元剤を添加すると、正極まで
がその還元剤によって還元され、正極の性能が低下す
る。その一例を図31に示す。
【0198】この図の例では、正極活物質に水酸化ニッ
ケルが用いられた正極を、還元剤が所定の濃度で含まれ
る電解液に所定時間浸漬することにより、還元処理を施
した。ここでも、電解液には水酸化カリウムを主成分と
した水溶液を用い、還元剤には次亜リン酸ナトリウムを
用いた。この例では、正極を3つ用意し、そのうち2つ
については、還元剤が0.2mol/lおよび0.3m
ol/l含まれる電解液をそれぞれ使い分けて、それぞ
れ還元処理を施した。各正極に還元処理を施している間
に、滴下水銀電極(Hg/HgO/KOH、NaOH、
LiOH)を用いて正極の電位を測定した。また、残り
一つについては、還元剤が含まれていない電解液に浸漬
して、同様にその電位を測定した。図31は、各正極の
浸漬時間に対する電位の変化をそれぞれ示した図であ
る。
【0199】図31より、還元剤が含まれている電解液
に浸漬された正極では、その正極の電位が、還元剤が含
まれていない電解液に浸漬された正極よりも低く、不活
性化してその性能が低下していることがわかる。これ
は、正極活物質中のNi価数の低下(自己放電)による
ものと考えられる。従って、充放電サイクル数が少ない
うちには、負極の酸化はそれほど進行していないため、
電池性能の低下は、負極の酸化による劣化よりも、電解
液の液枯れによる方が大きい。このとき、電池内の電解
液に還元剤を添加しても、負極の性能の回復によって電
池性能が向上する効果よりも、正極の性能の低下によっ
て電池性能が低下する効果の方が大きくなるときには、
結果として電池性能が低下してしまう。
【0200】請求項41に記載の二次電池の再生方法
は、以上の知見に基づいてなされたものである。本発明
を適用できる二次電池の種類は特に限定されるものでは
ないが、例えばニッケル−水素電池に適用することがで
きる。特に、負極活物質に水素吸蔵合金が用いられた負
極と、正極及び該負極の間に介在する電解液とが備えら
れているニッケル−水素電池(請求項47に記載)に最
適である。
【0201】本再生方法を、例えば、負極活物質に水素
吸蔵合金が用いられた負極と、正極および該負極の間に
介在する電解液とが備えられているニッケル−水素電池
に適用する場合には、前記負極の劣化の度合いが低い場
合には該電解液の補充のみを行い、その劣化の度合いが
高い場合には該電解液に還元剤を添加することにより再
生を行う。
【0202】この場合、負極の劣化の度合いが低いとき
には、電解液の補充のみを行うため、正極の性能を低下
させることなく、電池性能を回復させることができる。
一方、負極の劣化の度合いが高いときには、電解液に還
元剤を添加するため、負極の性能の回復によって電池性
能が回復する効果が、正極の性能の低下によって電池性
能が低下する効果を上回り、結果として電池性能が回復
する。従って、劣化した負極を新しい負極に交換するこ
となく、電解液に還元剤を添加するという極めて簡単な
手段により電池性能を容易に回復させることができる。
【0203】以上のように、本発明では、電池性能が低
下したニッケル−水素電池の電池性能を容易に回復させ
ることができる。本発明は、次の形態のニッケル−水素
電池に適用することができる。正極については、その正
極活物質で特に限定されるものではなく、公知のいずれ
の正極活物質が用いられていてもよい。例えば、その正
極活物質として水酸化ニッケルを挙げることができる。
また、活物質の利用率を向上させるためのコバルト酸化
物などが用いられているものでもよい。
【0204】負極では、その負極活物質に水素吸蔵合金
が用いられている。その水素吸蔵合金の種類は特に限定
されるものではなく、公知のいずれの水素吸蔵合金であ
ってよい。例えば、MmNi5-x-y-zAlxMnyCozを挙げること
ができる。正極および負極のいずれの電極においても、
粉末状の電極活物質が結着剤などで集電体の表面上に塗
布されて形成された電極、すなわち、集電体の表面上に
電極活物質を含む電極活物質層が形成された電極であっ
てもよい。
【0205】また、正極および負極の電極形状、並びに
それらの配置形態についても特に限定されるものではな
い。例えば、それぞれ平板状の正極板および負極板を対
向させたもの、それらの正極板および負極板が交互に積
層されてなるもの、径の異なる筒状の正極および負極が
それぞれ同心的に交互に配置されてなるもの、並びに、
帯状の正極板および負極板が重ね合わせられて中心軸に
対して巻回されてなるもの(以下、巻回型と呼ぶ)など
を挙げることができる。正極および負極の間にセパレー
タが介在しているものでもよい。
【0206】電解液の種類も特に限定されるものではな
く、公知のいずれの電解液が用いられていてもよい。例
えば、水酸化カリウム水溶液や水酸化ナトリウム水溶
液、水酸化カリウム及び水酸化ナトリウムの混合水溶液
などのアルカリ水溶液が挙げられる。以上の形態のニッ
ケル−水素電池おいて、使用中に所定の電池特性が得ら
れなくなって、その電池性能が低下したら、負極の酸化
による劣化の度合いを調べる。なお、その劣化の度合い
を調べる方法は特に限定されるものではない。
【0207】このとき、負極の劣化の度合いが低いと判
断されたときには、電解液の補充のみを行う。このと
き、電解液を補充する方法およびその手段については、
それぞれ特に限定されるものではないが、例えば密閉型
の電池であれば、図27に示す方法および手段を用いて
補充することができる。この例については後の状態判定
方法例で詳細に説明するが、電池容器の上部および下部
の2箇所に口40a、40bをそれぞれ設け、一方の口
40aから電池内のガスを吸引し、他方の口40bから
電解液を吸い入れて電解液を補充することができる。な
お、電池容器に設ける口の位置については、図27の設
置個所に限定されるものではない。また、図27では、
円筒型電池(巻回型電池など)を模式的に示したが、こ
の電池に限定されるものではなく、積層型電池などでも
同様の方法を用いることができる。
【0208】一方、負極の劣化の度合いが高いと判断さ
れたときには、電解液に還元剤を添加する。還元剤に
は、次亜リン酸ナトリウムや、水素化ホウ素ナトリウ
ム、ヒドラジンなどを用いることができる。また、還元
剤の添加方法としては、次の2方法が挙げられる。一つ
は、電解液に還元剤を直接添加する方法である。この方
法は、電池内に電解液が十分にあり、電解液の補充を必
要としないときに有効な方法である。この方法では、還
元剤を電解液に加えた後、適当な方法で電解液に溶解さ
せる。還元剤が電解液に単に加えられただけでその電解
液に素早く溶解する物質である場合には、その操作が極
めて容易なものとなるため、最も有効な方法である。
【0209】もう一つは、還元剤を含む電解液を調製
し、その電解液を電池内の電解液に補充する方法であ
る。この方法は、負極の劣化と同時に電解液も液枯れを
起こしていて、電解液の補充を必要とするときに有効な
方法である。また、還元剤が電解液に単に加えられただ
けでは溶解しにくい物質である場合にも有効である。こ
のような場合には、電池外部で適当な方法によってその
還元剤を電解液に溶解させてから、電池内の電解液に加
える。還元剤を含む電解液を電池内の電解液に補充する
方法についても特に限定されるものではなく、先の図2
7に示した方法および手段を用いて補充することができ
る。
【0210】還元剤の添加量については特に限定されな
い。ただし、その添加量が少なすぎると、酸化して劣化
した負極を十分に還元することができない。また、先に
図30および図31で示したように、還元剤の添加量が
多いほど負極の還元が効率的に行われることがあるが、
同時に正極の還元も促進されてしまう。そのため、還元
剤の添加量が多すぎると、劣化した負極を十分に還元す
ることができる反面、負極の還元に余剰となった還元剤
が正極を還元してしまう。さらに還元剤の余剰量が多い
と、水素ガスが発生して内圧上昇を招く恐れもある。
【0211】従って、劣化した負極が十分に還元され、
かつ正極が還元されないように、その添加量を適切に選
択する。このとき、負極の劣化の度合いに応じて、その
負極を十分に還元するのに足りるだけの還元剤を添加す
ることが好ましい。このように還元剤の添加量を制限す
ることにより、余剰の還元剤が生じないようにすること
ができる。
【0212】一方、正極のニッケルよりも負極の水素吸
蔵合金の方が還元しやすい還元剤を用いれば、負極の方
が正極よりも速く還元される。このとき、その還元剤の
添加量は限定されるものではない。負極の劣化の度合い
に応じて、その負極を十分に還元するのに足りるだけの
還元剤を添加することが好ましいが、還元剤を過剰に添
加したときには、負極が十分に還元されたら、正極が還
元されないうちにその電解液を直ちに新しいものに取り
替えればよい。このように還元剤の性質を限定すること
により、正極を還元しないようにしつつ、劣化した負極
をさらに十分に還元することができる。
【0213】以上のように、電解液に還元剤を添加して
負極を還元した後には、負極または電解液に、その還元
による反応生成物質が残る。その反応生成物が電池特性
に悪影響を与えるものであれば、電解液を新しいものに
交換して除去する。電解液を交換する際に、負極の表面
に付着するなどして除けないような反応生成物は、適当
な洗浄液を用いて洗い流すことにより除去することがで
きる。その洗浄液の種類は特に限定されるものではない
が、電解液または電解液の溶媒を用いることが好まし
い。
【0214】
【再生方法例1】本再生方法例では、正極活物質に水酸
化ニッケルが用いられている正極と、負極活物質に水素
吸蔵合金(MmNi5-x-y-zAlxMnyCoz)が用いられている負
極と、水酸化カリウム水溶液が用いられている電解液と
から構成される巻回型のニッケル−水素電池について、
本発明のニッケル−水素電池の再生方法によって次のよ
うに再生した。なお、この電池は、次のようにして作製
したものである。
【0215】先ず、正極活物質として粉末状の水酸化ニ
ッケルを用意し、この正極活物質を適当な結着剤を用い
て帯状の発泡メタル基板上に塗布し、プレスすることに
より正極板を形成した。一方、負極活物質として粉末状
の水素吸蔵合金を用意し、この負極活物質を適当な結着
剤を用いて、正極と同様に、帯状の発泡メタル基板上に
塗布し、プレスすることにより負極板を形成した。これ
ら正極板および負極板の間に適当なセパレータを介在さ
せて巻回し、電極体を形成した。この電極体を電解液と
ともに、容易に分解・組立て可能な電池容器に収納して
電池を完成した。
【0216】このようにして作製された巻回型電池を用
い、所定の充放電条件によって充放電サイクルを所定回
数繰り返した。次いで、この巻回型電池から取り出した
電極を適当な大きさに切断して確認用積層型電池を作製
した。この確認用積層型について、負極の劣化の度合い
に応じて下記のいずれかの操作を行った後、所定の電池
性能を調べた。その結果、下記の操作を行うことによ
り、電池の性能が回復することを確認した。 {負極の劣化の度合いが低い場合}負極の劣化の度合い
が低いときには、図27に示した方法および手段を用い
て電解液を電池内に補充した。
【0217】図27に示されるように、電池内のガスま
たは電解液を導出する導出口40aには、吸引ポンプに
接続された吸入管42が接続されている。この導出口4
0aには、図28に示すように電池容器から自在に取り
外すことができる安全弁構造100の通気孔を利用する
こともできる。この安全弁構造100は、電池容器の通
気口40cと連通するように筒状に一体的に延びる基体
部110と、基体部110内に収納されるゴム(EPD
Mゴム)112と、基体部110の開口を塞ぐキャップ
114とから構成される。なお、基体部110の外周面
およびキャップの内周面には、ねじやまがそれぞれ設け
られており、それぞれを強固に嵌合することができる。
また、基体部110およびキャップ114には、それぞ
れを嵌合したときに連通するガス噴出口110a、11
4aがそれぞれ設けられている。さらに、基体部110
およびキャップ114の面間の所定箇所に、Oリングを
シール材として介在させてもよい。
【0218】この安全弁構造では、電池の内圧が高まる
と、ゴム112がその内圧に押圧されて収縮し、電池容
器とゴム112との間に隙間ができる。このとき、電池
内の高圧ガスは、通気口40c、その隙間、空間部11
6およびガス噴出口110a、114aの順に電池外へ
放出され、内圧上昇が抑えられる。この例では、電池の
安全弁構造が電池容器から取り外された後、吸引ポンプ
に接続された吸入管42を通気孔40cに挿入して装着
する。
【0219】このような安全弁構造100の代わりに、
図29に示すような安全弁構造200を用いることもで
きる。この安全弁構造200では、その構造中に吸入管
42の一部(内蔵吸入管42a)をあらかじめ設けてお
くとともに、基体部110のの所定の位置に所定の大き
さの導出口110bを所定数設けられており、キャップ
114を回動させると、そのガス噴出口114aの接続
を基体部110のガス噴出口110aと導出口110b
とで自在に切り換えることができる。
【0220】電池の使用時には、図29(a)に示され
るように、キャップのガス噴出口114aを基体部11
0のガス噴出口110aに連通させておき、基体部11
0の導出口110bはキャップ114で塞いでおく。一
方、電解液を補充するときには、図29(b)に示され
るように、キャップ114を回動させてそのガス噴出口
114aを導出口110bに連通させる。次いで、キャ
ップ114のガス噴出口114aに吸入管42を接続す
る。このような構造の安全弁を用いれば、安全弁を取り
外さずに吸入管を電池容器に接続することができる。こ
うして吸引ポンプを作動させれば、内蔵吸入管42aお
よびキャップ114のガス噴出口114aを通じて電池
内のガスまたは電解液を吸い出すことができる。
【0221】一方、電解液を導入する導入口40bは、
図27に示されるように、別に用意された電解液(容器
A)に浸されている。吸引ポンプで導出口40aから電
池内のガスを吸引すると、導入口40bから電解液が吸
い上げられ、電池内に電解液が補充される。電解液が電
池内に満たされた状態で吸引ポンプの作動を続けると、
導出口40aから電解液が吸い出される。この吸い出さ
れた電解液は、電池容器の導出孔40aと吸引ポンプと
の間に設けた容器(無駄液瓶)に溜められる。 {負極の劣化の度合いが高い場合}負極の劣化の度合い
が高いときにも、図27に示した方法および手段を用
い、還元剤が含まれる電解液を電池内に補充した。その
導出口40aを設けるにも、図28に示した安全弁構造
100または図29に示した安全弁構造200を利用す
ることができる。
【0222】次亜リン酸ナトリウムを所定の濃度で溶解
させた電解液(還元剤含有電解液)を別に用意し(容器
B)、この容器B内の還元剤含有電解液に電池の導入口
10bを浸した。このとき、容器Bを用意する代わり
に、容器A内の電解液を還元剤含有電解液に取り替えて
もよいし、容器A内の電解液に還元剤を溶解させてもよ
い。
【0223】続いて、上述のように吸引ポンプを作動さ
せて容器B内の還元剤含有電解液を電池内に補充した。
還元剤含有電解液によって負極が十分に還元されたら、
電池の導入口40bを容器Aの電解液に浸し、上述のよ
うに吸引ポンプを作動させて電池内に電解液を流し、還
元によって生じた生成物を洗い流した。その後、電池内
を電解液で満たした。 [請求項38乃至請求項40のいずれかに記載の二次電
池の状態判定方法、及び請求項42乃至請求項44のい
ずれかに記載の二次電池の再生方法]本発明者は、負極
の劣化の度合いにより電池性能に及ぼされる影響につい
てもさらに研究を進めた。その結果、負極活物質層に平
均厚さが1000nmの酸化層が形成されると、電池容
量が急激に低下するとともに、内部抵抗が急激に増加す
ることを見出した。その一例を図21に示す。
【0224】図21は、再生方法例1と同じニッケル−
水素電池において、所定の充放電条件によって充放電サ
イクルを繰り返したときに負極活物質の表面に形成され
る酸化層の厚さ、並びにその酸化層の厚さに対する電池
容量および内部抵抗の変化を調べた結果を図示したもの
である。なお、負極活物質の酸化層の厚さは、オージェ
電子分光分析法により測定した。
【0225】電池容量の測定では、25℃の雰囲気中に
おいて、1/5Cの電流で充電深度(SOC)が110
%となるように充電を行った後に、1/5Cの電流で1
Vになるまで放電を行う一連の充放電操作を2回繰り返
し、この2回目での電池容量を測定した。このとき、2
回の充放電操作の時間間隔を30分とした。また、内部
抵抗の測定では、25℃の雰囲気中において、1/5C
の電流でSOCが60%となるように充電を行った後
に、所定の電流で放電を行う一連の充放電操作を、所定
の電流を1/3C、1C、3Cおよび6Cと変えて4回
繰り返した。各充放電操作において、放電終了後の10
秒目で測定された電流−電圧特性からその傾きを算出す
ることにより内部抵抗を求めた。このとき、電流−電圧
特性を測定したときの4回の充放電操作の時間間隔はそ
れぞれ10分とし、それ以外での充放電操作の時間間隔
は30分とした。
【0226】この図より、負極活物質の表面に形成され
る酸化層の平均厚さが1000nm未満であるときに
は、電池容量および内部抵抗の変化が少ないことがわか
る。一方、その酸化層の平均厚さが1000nm以上に
あるときには、電池容量が急激に減少しているととも
に、内部抵抗が急激に増加していることがわかる。これ
らの結果より、負極活物質の表面に形成される酸化層の
平均厚さが1000nm未満であるときには、負極の劣
化よりも電解液の液枯れの方が電池性能を低下させてい
ることがわかる。一方、酸化層の平均厚さが1000n
m以上であるときには、電解液の液枯れよりも負極の劣
化の方が電池性能を低下させていることがわかる。従っ
て、負極活物質の表面に形成される酸化層の平均厚さが
1000nm未満であるときには、負極の劣化の度合い
が低いと言え、酸化層の平均厚さが1000nm以上で
あるときには、その劣化の度合いが高いと言える。
【0227】本二次電池の状態判定方法及びその再生方
法は、以上の知見に基づいてなされたものである。本発
明では、電池状態を判定しようとする二次電池におい
て、その負極の活物質の表面に形成される酸化層の平均
厚さが所定の基準値よりも小さいときには、負極の劣化
の度合いが低いと判定し、該酸化層の平均厚さがその所
定の基準値以上であるときには、その劣化の度合いが高
いと判定するが、その基準値は二次電池の種類などによ
って異なる。
【0228】そこで、その基準値は、二次電池と等価な
参照電池においてその放電容量が急激に減少するか又は
その内部抵抗値が急激に増加するときに測定された前記
酸化層の平均厚さとすることが好ましい。例えば、上記
ニッケル−水素電池においては、その基準値は1000
nmである。従って、本再生方法を例えば上記ニッケル
−水素電池に適用する場合、前記負極活物質の表面に形
成される酸化層の平均厚さが1000nm未満であると
きには、前記負極の劣化の度合いが低いとし、該酸化層
の平均厚さが1000nm以上であるときには、その劣
化の度合いが高いとする。
【0229】また、電池容量および内部抵抗などの電池
性能の指標値は、電池の仕様によっても異なる。従っ
て、負極の劣化の度合いが高くなったとき、電池の仕様
によって、電池性能の指標値においてその著しく変化す
る値が異なる。本発明では、電池の仕様等に関係なく、
酸化層の平均厚さを測定することによって負極の劣化の
度合いを正確に判別することができる。
【0230】本再生方法を用いれば、劣化の度合いが低
いにもかかわらず電解液に還元剤を添加するようなこと
や、劣化の度合いが高いにもかかわらず電解液のみを補
充するようなことが確実に防止され、極めて効果的に電
池性能を回復させることができる。また、負極活物質の
表面に形成される酸化層の平均厚さの測定方法は特に限
定されるものではないが、オージェ電子分光分析法によ
って測定することが好ましい。この方法では、負極を破
壊することなく、その酸化層の平均厚さを正確に測定す
ることができる。
【0231】また、電池の使用中に、負極活物質の表面
に形成される酸化層の平均厚さを直接測定することが困
難である場合には、電池が使用される前に、電池の仕様
および使用条件に対して、酸化層の平均厚さが1000
nmになったときの電池性能の指標値(電池容量および
内部抵抗などの値)をあらかじめ測定しておく。それら
の測定値を基準値とすれば、負極の劣化の度合いを判別
することができる。電池の仕様および使用条件が変わっ
たときには、その都度、その基準値を測定し直す。 [請求項45に記載の二次電池の再生方法]所定の充放
電条件によって充放電サイクルを所定回数繰り返したと
きに、上述のように電池容量の低下と内部抵抗の増加と
の変化が小さい場合、すなわち負極の劣化の度合いが低
い場合には、電池から負極を取り出して還元処理を施
し、その負極を再び電池に組み込んだとしても、その電
池の性能は、負極に還元処理を施さなかった電池のもの
とほとんど変わらない。その一例を図25に示す。
【0232】この例では、再生方法例1と同じニッケル
−水素電池を用意し、所定の充放電条件によって充放電
サイクルを所定回数繰り返した。電池容量の低下と内部
抵抗の増加との変化が小さいときに電池から負極板を取
り出し、その負極板に還元処理を施した。ここでは、次
亜りん酸ナトリウムが0.2mol/l含まれる電解液
に、60℃の温度で2時間浸漬して還元処理を施した。
還元処理が施された負極板を再び元の電池に組み込ん
で、電池を作製し直した。この電池で所定の充放電条件
によって充放電サイクルを所定回数繰り返し、充放電効
率の変化を調べた。グラフ1はその結果である。
【0233】一方、再生方法例1で用いたニッケル−水
素電池と同じ電池をもう一つ用意し、先の電池と同様に
して充放電サイクルを繰り返したが、負極板を取り出し
て還元処理を施すことは行わなかった。この電池で先と
同様の充放電操作を行い、充放電効率の変化を調べた。
グラフ2はその結果である。図25より、双方のグラフ
ともほぼ一致していることがわかる。この結果より、電
池容量の低下と内部抵抗の増加との変化が小さいとき
に、電池から負極を取り出して還元処理を施しても、電
池性能には影響しないことがわかる。従って、この場合
においては、電解液を補充するだけで電池性能を回復さ
せることができる。
【0234】一方、負極の劣化の度合いが高いときに
は、その負極を電池から取り出して還元処理を施すた
め、正極を全く還元することなく、その負極を十分に還
元することができる。その結果、負極の性能が回復して
電池性能が回復する。負極の劣化の度合いを調べる方法
は特に限定されるものではないが、負極活物質の表面に
形成される酸化層の平均厚さを測定し、その平均厚さが
1000nm未満であるときには負極の劣化の度合いが
低いとし、1000nm以上であるときにはその劣化の
度合いが高いと判断することが好ましい。
【0235】負極に還元処理を施す方法についても特に
限定されるものではなく、還元剤を含むガスに曝しても
よいし、還元剤を含む液体に曝してもよい。後者におい
ては、例えば、還元剤を含む液体を負極に吹きかけた
り、または塗布する方法や、負極を還元剤を含む液体に
浸漬する方法が挙げられる。このとき、還元剤の種類に
ついても特に限定されるものではなく、請求項41に記
載されているニッケル−水素電池と同じ還元剤を用いる
ことができる。還元剤を含む液体に曝す場合には、電解
液または電解液の溶媒に還元剤を溶解させた液体を用い
ることが好ましい。これにより、負極が電池容器内に収
納されているときと同じ状態で、その負極に還元処理を
施すことができる。
【0236】
【再生方法例2】本再生方法例では、本発明の二次電池
の再生方法によってニッケル−水素電池を次のように再
生した。再生方法例1と同じニッケル−水素電池を3個
用意し、それぞれの電池で所定の充放電条件による充放
電を同様に繰り返した。次いで、この巻回型電池から取
り出した電極を適当な大きさに切断して確認用積層型電
池を作製した(電池2a、電池2bおよび電池2c)。
その結果、前もって調べてある負極活物質の表面に形成
される酸化層の平均厚さが1000nm以上の特性値同
等の電池を得た。
【0237】次いで、電池2aおよび電池2bから電極
体をそれぞれ取り出した。電池2aから取り出した電極
体を分解して負極板を別にした。電池2aの負極板およ
び電池2bの電極体を、次亜りん酸ナトリウムが0.2
mol/l含まれる電解液に60℃の温度で2時間それ
ぞれ浸漬して還元処理を施した。還元処理を施した電池
2aの負極板と、先に分解した正極板およびセパレータ
とを用いて先の電極体と同じ電極体をそれぞれ形成し
た。この電極体を電池2aの電池容器に収納して電池2
aを作製し直した(電池2a’)。また、還元処理を施
した電池2bの電極体を電池2aの電池容器に収納して
電池2bを作製し直した(電池2b’)。電池2cにつ
いては電解液を補充するだけとした。
【0238】電池2a’、電池2b’および電池2cに
ついて、所定の充放電条件によって充放電サイクルを所
定回数それぞれ繰り返し、各電池の充放電効率をそれぞ
れ測定した。その結果を図20に示す。図20より、電
池2a’、電池2b’および電池2cのうち、電池2
a’が最も充放電効率に優れることがわかる。従って、
負極の劣化の度合いが高いときには、その負極を電池か
ら取り出して還元処理を施すことにより電池性能を最も
効果的に回復させることができる。
【0239】さらに、再生方法例1と同じニッケル−水
素電池について、劣化の度合いが高い負極に還元処理を
施す際の還元剤の濃度、処理温度および処理時間の違い
によって、電池性能の回復に与える影響の違いについて
次のように調べた。なお、負極の劣化の度合いは、電池
容量および内部抵抗の変化によって判断した。 {還元剤の添加量(濃度)による電池性能の回復への影
響}ニッケル−水素電池を7個用意し、それぞれの電池
で所定の充放電条件による充放電を同様に繰り返し(3
84サイクル)、各電池の負極を酸化させて劣化させ
た。その結果、電池容量が著しく低下して3.19Ah
となり、かつ内部抵抗が著しく増加して21.4mΩと
なって、負極の劣化の度合いが高くなった。
【0240】次いで、これらの電池から電極体をそれぞ
れ取り出し、その電極体を分解してそれぞれの負極板を
別にした。これらの負極板を、次亜りん酸ナトリウムが
所定の濃度で含まれる電解液に、60℃の温度で2時間
浸漬して還元処理を施した。ここでは、各負極板に還元
処理を施す際に、それぞれ還元剤の濃度を変えて(0m
ol/l、0.2mol/l、0.3mol/l、0.
4mol/l、0.5mol/l、1.0mol/lお
よび2.0mol/l)還元処理を施した。
【0241】こうして還元処理がなされた各負極板を、
先に分解した正極板およびセパレータとを用いて先の電
極体と同じ電極体をそれぞれ形成した。これらの電極体
を元の電池容器に収納して電池をそれぞれ作製した。各
電池について、所定の充放電条件によって充放電サイク
ルを10回繰り返した。各電池の10サイクル目での充
放電効率を図22に示す。この結果より、処理温度が6
0℃においては、還元剤の濃度が0.4mol/lであ
るときに充放電効率が最も高くなり、電池性能が最も回
復することがわかる。 {処理温度による電池性能の回復への影響}上述のニッ
ケル−水素電池を9個用意し、それぞれの電池で所定の
充放電条件による充放電を同様に繰り返し(362サイ
クル)、各電池の負極を酸化させて劣化させた。その結
果、電池容量が著しく低下して2.46Ahとなり、か
つ内部抵抗が著しく増加して60.5mΩとなって、負
極の劣化の度合いが高くなった。
【0242】次いで、これらの電池から電極体をそれぞ
れ取り出し、その電極体を分解してそれぞれの負極板を
別にした。これらの負極板のうち3つについて、次亜り
ん酸ナトリウムが0.2mol/l含まれる電解液に所
定の処理温度で2時間浸漬して還元処理を施した。ここ
では、各負極板に還元処理を施す際に、それぞれ処理温
度を40℃、60℃および80℃と変えて還元処理を施
した。
【0243】また、他の3つについては、次亜りん酸ナ
トリウムが0.4mol/l含まれる電解液に所定の処
理温度で2時間浸漬して還元処理を施した。ここでも、
各負極板に還元処理を施す際に、それぞれ処理温度を変
えて(40℃、60℃および80℃)還元処理を施し
た。残り3つについては、次亜りん酸ナトリウムが0.
6mol/l含まれる電解液に所定の処理温度で2時間
浸漬して還元処理を施した。ここでも、各負極板に還元
処理を施す際に、それぞれ処理温度を40℃、60℃お
よび80℃と変えて還元処理を施した。
【0244】こうして還元処理がなされた各負極板を、
先に分解した正極板およびセパレータとを用いて先の電
極体と同じ電極体をそれぞれ形成した。これらの電極体
を元の電池容器に収納して電池をそれぞれ作製した。各
電池について、所定の充放電条件によって充放電サイク
ルを10回繰り返した。各電池の10サイクル目での充
放電効率を図23に示す。この結果より、還元剤の濃度
が0.2〜0.6mol/lであるときには、処理温度
が40℃において充放電効率が最も高くなり、電池性能
が最も回復することがわかる。 {処理時間による電池性能の回復への影響}上述のニッ
ケル−水素電池を5個用意し、それぞれの電池で所定の
充放電条件による充放電を同様に繰り返し(379サイ
クル)、各電池の負極を酸化させて劣化させた。その結
果、電池容量が著しく低下して2.42Ahとなり、か
つ内部抵抗が著しく増加して、負極の劣化の度合いが高
くなった。
【0245】次いで、これらの電池から電極体をそれぞ
れ取り出し、その電極体を分解してそれぞれの負極板を
別にした。これらの負極板を、次亜りん酸ナトリウムが
0.4mol/l含まれる電解液に、60℃の温度で所
定時間浸漬して還元処理を施した。ここでは、各負極板
に還元処理を施す際に、還元処理時間を0.5時間、
1.0時間、1.5時間、2.0時間および3.0時間
と変えて還元処理を施した。
【0246】こうして還元処理がなされた各負極板を、
先に分解した正極板およびセパレータとを用いて先の電
極体と同じ電極体をそれぞれ形成した。これらの電極体
を元の電池容器に収納して電池をそれぞれ作製した。各
電池について、所定の充放電条件によって充放電サイク
ルを10回繰り返した。各電池の10サイクル目での充
放電効率を図24に示す。この結果より、還元剤の濃度
が0.4mol/lであり、かつ処理温度が60℃の還
元処理においては、還元処理時間は60分以上であると
きに充放電効率が特に高くなり、電池性能が特に回復す
ることがわかる。 [請求項46に記載の二次電池の再生方法]ニッケル−
水素電池においては、粉末状の負極活物質が結着剤など
で集電体の表面上に塗布されて形成された負極が用いら
れることが多い。このような電池においては、負極が酸
化して劣化したときに、負極活物質だけでなく集電体や
結着剤なども劣化していることがある。
【0247】また、劣化した負極は活性化状態にあるた
め、大気中で負極活物質を分離すると、大気中の酸素な
どと反応が起こってさらに劣化してしまう恐れもある。
本発明では、先ず、非酸化性の液中で劣化した負極から
負極活物質を機械的に分離するため、負極活物質の表面
が、負極が電池から取り出されたときよりもさらに劣化
してしまうことが防止される。こうして分離された負極
活物質は、極めて効果的に還元することができるため、
還元剤の使用量を少なくでき、かつ還元処理の時間を少
なくすることができる。この還元処理において低減され
るコストが、還元された負極活物質を用いて負極を形成
し直すコストよりも大きくなれば、結果的にニッケル−
水素電池を低コストで再生できるようになる。
【0248】従って、本発明の二次電池の再生方法によ
れば、請求項45に記載の二次電池の再生方法よりも低
コストで二次電池を再生することが可能となる。本発明
を適用できる二次電池の種類は特に限定されるものでは
ないが、例えばニッケル−水素電池に適用することがで
きる。特に、負極活物質に水素吸蔵合金が用いられた負
極と、正極及び該負極の間に介在する電解液とが備えら
れているニッケル−水素電池(請求項47に記載)に適
している。中でも、粉末状の負極活物質が結着剤などで
集電体の表面上に塗布されて形成された負極が用いられ
ているニッケル−水素電池に最も適している。
【0249】非酸化性の液の種類は特に限定されるもの
ではない。例えば、水、電解液、電解液の溶媒を用いる
ことができる。特に、還元性の液中で機械的に分離する
ことが好ましい。これにより、分離している最中にも、
劣化した負極を還元することができ、その負極活物質を
還元することができる。そのため、還元処理を施すとき
の還元と相まって、負極活物質をさらに十分に還元する
ことができる。
【0250】負極活物質を機械的に分離する方法につい
ても特に限定されるものではなく、例えば、スクレーパ
を用いて負極から負極活物質をカキ取り、分離すること
ができる。分離された負極活物質に還元処理を施す方法
については特に限定されるものではなく、請求項45に
記載の二次電池の再生方法の説明で例に挙げた還元処理
と同様の還元処理の方法を用いることができる。
【0251】還元処理が施された負極活物質は、負極に
再利用することができる。このとき、再度粒径を統一し
て再利用することが好ましい。
【0252】
【再生方法例3】本再生方法例では、本発明の二次電池
の再生方法によってニッケル−水素電池を次のように再
生した。再生方法例1と同じニッケル−水素電池を3個
用意し、それぞれの電池で、所定の充放電条件によって
充放電サイクルを同様にして繰り返し、各電池の負極板
を酸化させて劣化させた。その結果、電池容量が著しく
低下し、かつ内部抵抗が著しく増加して、負極の劣化の
度合いが高くなった。再生方法例1と同様に、これらの
電池から効果確認用積層型電池(電池3a、電池3bお
よび電池3c)を作製した。
【0253】次いで、電池3aおよび電池3bから電極
体を取り出し、その電極体を分解して負極を別にした。
一方、電池3aから分別した負極を水中に浸漬し、負極
から負極活物質をスクレーパを用いてカキ取った。電池
3bから分別した負極を還元性の還元水中に浸漬し、負
極から負極活物質をスクレーパを用いてカキ取った。カ
キ取った各負極活物質を乾燥した後に乳鉢で粉砕し、ふ
るいをかけて粒径を統一した。こうして機械的に分離さ
れた負極活物質を、還元剤である次亜りん酸ナトリウム
を含む電解液に60℃で2時間浸漬して還元処理を施し
た。その後、負極活物質をろ過して乾燥し、再度ふるい
をかけて粒径を75μm以下に統一した。
【0254】上記のように還元処理が施されて粒径が統
一された負極活物質を用い、かつ集電体および結着剤と
して新しいものをそれぞれ用意して元の負極板と同じ負
極板を形成した。こうして形成された負極板と、先に分
解した正極およびセパレータとを用いて先の電極体と同
じ電極体を形成した。この電極体を元の電池容器に収納
して電池3a’および電池3b’を作製し直した。
【0255】また、電池3a’および電池3b’につい
て、それぞれ25mAの充放電を繰り返し行い、所定の
サイクル数における充放電効率をそれぞれ測定した。図
26にその結果を示す。図26より、電池3a’の方が
電池3bより充放電効率に優れることがわかる。この結
果より、還元性の液中で機械的に分離することにより、
負極活物質をさらに十分に還元することができることが
わかる。 [請求項48に記載の二次電池の再生方法]請求項21
乃至40のいずれかに記載の二次電池の状態判定方法に
より、その電池状態を詳細に判定することができること
は先に述べたが、ここでは負極の劣化度合いを詳細に判
定する。負極の劣化度合いは、第1抵抗成分、第2抵抗
成分及び抵抗成分比率のうち、特に第2抵抗成分と密接
な関係があるため、少なくとも第2抵抗成分に基づいて
判定することが好ましい。これにより、負極の劣化度合
いを詳細に判定することができる。
【0256】こうして負極の劣化度合いを詳細に判定し
た上で、適切な再生手法を施すため、その二次電池を効
果的に再生することができる。その結果、二次電池の再
生時間を短くすることができるなど、再生コストを小さ
くすることができる。本発明においても、適用できる二
次電池の種類は特に限定されるものではないが、例えば
ニッケル−水素電池に適用することができる。特に、負
極活物質に水素吸蔵合金が用いられた負極と、正極及び
該負極の間に介在する電解液とが備えられているニッケ
ル−水素電池に最適である。本再生方法によれば、こう
したニッケル−水素電池において、その電池性能が低下
してもそれを容易に回復させることができる。
【0257】電解液の補充又はその電解液に還元剤を添
加することについては、請求項41に記載の二次電池の
再生方法と同様にして実施することができる。 [請求項49乃至51のいずれかに記載の二次電池の再
生方法]請求項27又は請求項30に記載の二次電池の
状態判定方法により、二次電池が劣化しているときにそ
の劣化モードを詳細に判定できることは先に述べた。請
求項21乃至40のいずれかに記載の二次電池の状態判
定方法により、二次電池が劣化状態にあると判定された
とき、請求項27及び請求項30の少なくとも一方に記
載の二次電池の状態判定方法によりその劣化モードを詳
細に判定する。
【0258】こうして劣化状態にある二次電池の劣化モ
ードを詳細に判定した上で、適切な再生手法を施すた
め、その二次電池を効果的に再生することができる。そ
の結果、二次電池の再生時間を短くすることができるな
ど、再生コストを小さくすることができる。本発明にお
いても、適用できる二次電池の種類は特に限定されるも
のではないが、例えばニッケル−水素電池に適用するこ
とができる。特に、負極活物質に水素吸蔵合金が用いら
れた負極と、正極及び該負極の間に介在する電解液とが
備えられているニッケル−水素電池に最適である。本再
生方法によれば、こうしたニッケル−水素電池におい
て、その電池性能が低下してもそれを容易に回復させる
ことができる。
【0259】請求項49に記載の構成では、電解液の補
充、その電解液に還元剤を添加することとについては、
請求項41に記載の構成と同様にして実施することがで
きる。請求項50に記載の構成では、電解液の補充、又
は負極を電池容器から取り出して還元処理を施すことに
ついては、請求項45に記載の構成と同様にして実施す
ることができる。
【0260】請求項51に記載の構成では、非酸化性の
液中で負極から負極活物質を機械的に分離することと、
負極活物質に還元処理を施すこととについては、請求項
46に記載の構成と同様にして実施することができる。
以下、実施例により本発明の二次電池の状態判定方法及
びその再生方法を具体的に説明する。
【0261】
【実施例】二次電池として新品のニッケル・水素電池
(95Ahの積層型)を用意し、実際に電気自動車に搭
載、又はその搭載を模擬して、様々な環境下で使用し
た。こうして使用された二次電池について、電池状態の
判定と再生処理を施した結果について以下に述べる。
【0262】表1に示す実施例1〜6の条件で二次電池
の充放電試験を行った後、DC−IR法により内部抵抗
を求めた。
【0263】
【表1】
【0264】この充放電試験により1.2mΩ以上の内
部抵抗をもつようになった二次電池は、劣化状態になっ
ていることがわかった。従って、実施例3〜6の充放電
試験を行った二次電池が劣化状態にあることがわかる。
また、その劣化状態を、イオン搬送抵抗の増大が主要因
である第1劣化状態と、イオン搬送抵抗及び反応抵抗の
増大が主要因である第2劣化状態と、反応抵抗の過大な
増加が主要因である第3劣化状態とに分けたとき、実施
例3の充放電試験を行った二次電池は第3劣化状態にあ
り、実施例4及び実施例5の充放電試験を行った二次電
池は第2劣化状態にあって、実施例6の充放電試験を行
った二次電池はる第1劣化状態にあることがわかった。 {カレントインタラプタ法を用いた判定}次に、実施例
1〜6の充放電試験を行った各二次電池の充放電試験の
終了時に、カレントインタラプタ法によりその内部抵抗
を第1抵抗成分(r1A)と第2抵抗成分(r2A)とに分
解して測定した。本測定では、充電時の内部抵抗の変化
を測定した。従って、前記R1が第1抵抗成分r1Aに相
当し、前記R2が第2抵抗成分r2Aに相当する。本測定
では、R1及びR2の測定(r1A及びr2Aの測定)を4回
行った。この4回の測定で得られた測定値の平均値を表
2に示す。
【0265】
【表2】
【0266】その一方で、事前に二次電池と同種の参照
電池の内部抵抗を、第1抵抗成分(r1A’)と第2抵抗
成分(r2A’)とに分解して測定したとき、その第1抵
抗成分及び第2抵抗成分の和(r1A’+r2A’)が1.
2mΩ未満にあったときには、その参照電池は正常状態
にあり、その和(r1A’+r2A’)が1.2mΩ以上に
あったときには、参照電池が劣化状態にあることがわか
った。すなわち、前記参照電池においては、第1抵抗成
分及び第2抵抗成分の和(r1A’+r2A’)に対しての
正常状態と劣化状態との境界となる劣化判定基準値は
1.2mΩであることがわかった。
【0267】また、劣化状態にある参照電池について、
arctan(r2A’/r1A’)(=θA’)で計算さ
れる角度値を求めた。その結果、0<θA’<π/12
(15°)の条件を満たすときには参照電池は第1劣化
状態にあり、π/12<θA’<π/3(60°)の条
件を満たすときには第2劣化状態にあり、π/3<
θA’<π/2の条件を満たすときには第3劣化状態に
あることがわかった。従って、参照電池の角度値θA
における第1劣化状態と該第2劣化状態との境界となる
第1境界値はπ/12であり、第2劣化状態と第3劣化
状態との境界となる第2境界値はπ/3であることがわ
かった。
【0268】こうして参照電池で事前に調べておいた第
1抵抗成分r1A’、第2抵抗成分r 2A’及び角度値
θA’の測定値と電池状態との対応関係に照らし合わせ
て、二次電池の電池状態を判定した結果、次のことが判
明した。先ず、第1抵抗成分及び第2抵抗成分の和(r
1A+r2A)をその対応関係に照らし合わせた結果、実施
例1及び実施例2の充放電試験を行った二次電池は正常
状態にあり、実施例3〜6の充放電試験を行った二次電
池は劣化状態にあることがわかった。これらの判定結果
は、DC−IR法により判定した結果と一致する。
【0269】次いで、劣化状態にあると判定された二次
電池の角度値θAをその対応関係に照らし合わせた。そ
の結果、実施例3の充放電試験を行った二次電池は第3
劣化状態にあると判定された。また、実施例4及び実施
例5の充放電試験を行った二次電池は第2劣化状態にあ
り、実施例6の充放電試験を行った二次電池は第1劣化
状態にあると判定された。これらの判定結果は、DC−
IR法による判定結果と一致するものであった。
【0270】また、X軸及びY軸が直交してなる平面座
標上に、参照電池で求められた第1抵抗成分r1A’をX
成分とするとともに第2抵抗成分r2A’をY成分とし
て、その内部抵抗の座標を示す内部抵抗座標RA’をと
り、内部抵抗座標R’と電池状態との対応関係を調べ
た。その結果、図1に示したように、内部抵抗座標
A’が直線Lより下方の領域(X軸、Y軸及び直線L
で囲まれる領域)にあるとき、参照電池は正常状態にあ
ることがわかった。また、内部抵抗座標RA’が直線L
より上方の領域にあるとき、参照電池は劣化状態にある
ことがわかった。
【0271】さらに、内部抵抗座標RA’と劣化モード
との対応関係を調べて、第1劣化状態にある第1劣化領
域と、第2劣化状態にある第2劣化領域と、第3劣化状
態にある第3劣化領域とをそれぞれ調べた結果、第1劣
化領域と第2劣化領域との境界線は、先の第1境界値
(π/12)の傾きをもつ比例関数の直線Mで設定され
るとともに、第2劣化領域と第3劣化領域との境界線
は、先の第2境界値(π/3)の傾きをもつ比例関数の
直線Nで設定されることがわかった。
【0272】こうして、事前に参照電池でその内部抵抗
座標と電池状態との対応関係を調べた結果、先の平面座
標上において、図1に示したように、正常領域と劣化領
域とに分かれ、かつその劣化領域が第1劣化領域と第2
劣化領域と第3劣化領域とに分かれたマップを得ること
ができた。先述のように実施例1〜6の充放電試験を行
った二次電池の各内部抵抗座標(r1A,r2A)をその平
面座標上にそれぞれプロットした結果を図32に示す。
【0273】図32より、各二次電池の電池状態がそれ
ぞれ一目で判定できることがわかる。従って、電池状態
の判定が極めて容易に行うことができる。 {ACインピーダンス法を用いた判定}次に、実施例1
〜6の充放電試験を行った二次電池について、ACイン
ピーダンス法を用いて、それぞれ第1抵抗成分
(r1B)、第2抵抗成分(r2B)及び角度値(θB)を
求めた。本測定では、上述のように交流インピーダンス
成分Zacと直流インピーダンス成分Zdcとを測定
し、それらのインピーダンス成分をそれぞれ第1抵抗成
分r1B及び第2抵抗成分r2Bとした。本測定でも、交流
インピーダンス成分の測定を4回行った。この4回の測
定で得られた測定値の平均値を表3に示す。
【0274】
【表3】
【0275】その一方で、二次電池と同種の参照電池の
内部抵抗を、第1抵抗成分(r1B’)と第2抵抗成分
(r2B’)とに分解して測定したとき、その第1抵抗成
分及び第2抵抗成分の和(r1B’+r2B’)が1.2m
Ω未満にあったときには、その参照電池は正常状態にあ
り、その和が1.2mΩ以上にあったときには、参照電
池が劣化状態にあることがわかった。すなわち、ACイ
ンピーダンス法によっても、参照電池の劣化判定基準値
は1.2mΩであることがわかった。
【0276】また、劣化状態にある参照電池について、
arctan(第2抵抗成分/第1抵抗成分)(=
θB’)で計算される角度値を求めた。その結果、0<
θB’<π/12の条件を満たすときには参照電池は第
1劣化状態にあり、π/12<θB’<π/3の条件を
満たすときには第2劣化状態にあり、π/3<θB’<
π/2の条件を満たすときには第3劣化状態にあること
がわかった。従って、ACインピーダンス法によって
も、参照電池の角度値θB’における第1劣化状態と該
第2劣化状態との境界となる第1境界値はπ/12であ
り、第2劣化状態と第3劣化状態との境界となる第2境
界値はπ/3であることがわかった。
【0277】こうして参照電池で事前に調べておいた第
1抵抗成分r1B’、第2抵抗成分r 2B’及び角度値の測
定値と電池状態との対応関係に照らし合わせて、二次電
池の電池状態を判定した結果、上記カレントインタラプ
タ法を用いた判定結果と同様の判定結果を得た。また、
このACインピーダンス法によっても、参照電池の内部
抵抗座標(r1B’,r2B’)と電池状態との対応関係に
おいて、図1に示したようにカレントインタラプタ法と
同様の正常領域及び劣化領域を示すマップを得ることが
できた。
【0278】先述のように実施例1〜6の充放電試験を
行った二次電池の各内部抵抗座標(r1B,r2B)をその
平面座標上にそれぞれプロットした結果を図33に示
す。図33より、各二次電池の電池状態がそれぞれ一目
で判定できることがわかる。従って、電池状態の判定が
極めて容易に行うことができる。また、図32及び図3
3より、ACインピーダンス法を用いて得た測定値の方
が、カレントインタラプタ法を用いて得た測定値よりも
ばらつきが明らかに小さく、測定精度がより高いことが
わかる。 {再生処理}次いで、実施例1〜6の充放電試験を行っ
た二次電池について、電解液の補充と、還元剤が添加さ
れた電解液の補充の2種類の再生処理を、二次電池を別
々に用意してそれぞれ実施した。なお、還元剤には、水
に次亜リン酸ナトリウムが0.4mol/lの濃度で溶
解されてなる電解液を用いた。
【0279】各種の再生処理による二次電池の第1抵抗
成分、第2抵抗成分及び内部抵抗の値の変化を表4にそ
れぞれ示す。なお、表4には、第1抵抗成分及び第2抵
抗成分としてACインピーダンスによって求めた値を示
した。
【0280】
【表4】
【0281】表4より以下のことがわかる。実施例4〜
6の充放電試験を行った二次電池については、電解液の
みを補充するだけで内部抵抗の低下が認められたが、再
使用が可能な抵抗値(<1.2mΩ)に達したのは実施
例6の充放電試験を行った二次電池のみである。これ
は、実施例6の電池の内部抵抗のうち第1抵抗成分の占
める割合が高いため、電解液補充によりこれが低下し、
全体として内部抵抗が大きく低下したためである。実施
例4及び実施例5の電池において、電解液を補充しても
再使用できるレベルまで内部抵抗が低下しなかったの
は、第2抵抗成分が低減できないためである。
【0282】一方、電解液の補充だけでは内部抵抗の低
下が不十分であった実施例4及び実施例5の充放電試験
を行った二次電池については、還元剤が添加された電解
液を補充することにより、内部抵抗が再使用可能な抵抗
値まで低下している。これは還元剤により第2抵抗成分
が減少したからである。また、実施例3の充放電試験を
行った二次電池については、これらの再生処理では内部
抵抗を再使用可能な抵抗値まで低減することができない
ことがわかる。この二次電池については、正極及び負極
が電池容器内に保持したままで再生処理が困難であるた
め、負極を電池容器内から取り出して再生処理を行う
か、あるいは、非酸化性の液中で負極から負極活物質を
機械的に分離した後、負極活物質に還元処理を施すこと
が必要である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明において、二次電池と同種の参照電池
で事前に調べておいた内部抵抗座標と電池状態との対応
関係を示すマップである。
【図2】 図1に示した平面座標中において、二次電池
の使用回数が増加するにしたがってその内部抵抗座標が
変化する様子を示す曲線グラフである。
【図3】 本発明において、二次電池に充電されている
充電電流の電流値の時間変化を示したグラフである。
【図4】 二次電池に充電されている充電電流の電圧の
時間変化を示したグラフである。
【図5】 状態判定方法例1−1において、二次電池1
0と同種の参照電池を劣化させたときにそれぞれ求めた
第1抵抗値と内部抵抗値との比例関係を示したグラフで
ある。
【図6】 状態判定方法例1−2において、二次電池1
0と同種の初期活性時にある参照電池でそれぞれ求めた
第2抵抗値と内部抵抗値との比例関係を示したグラフで
ある。
【図7】 二次電池から放電されている放電電流の電圧
の時間変化を示したグラフである。
【図8】 状態判定方法例1−1及び状態判定方法例1
−2において、判定装置の回路図を示すとともに、その
判定装置に二次電池が接続された接続形態を示すブロッ
ク回路図である。
【図9】 状態判定方法例1−1において、パルス電流
源12から二次電池10に流されるパルス含有電流の電
流値の時間変化を示すグラフである。
【図10】 状態判定方法例1−1において、端子電圧
測定手段13で測定されるパルス電流の電圧の時間変化
を示すグラフである。
【図11】 状態判定方法例1−2において、端子電圧
測定手段13で測定されるパルス電流の電圧の時間変化
を示すグラフである。
【図12】 本発明の性能判定のためのブロック回路図
である。
【図13】 図12に示す電池の透過回路図である。
【図14】 電池に印加する交流電圧と流れる交流電流
との関係を示すベクトル図である。
【図15】 電池のインピーダンスの実軸成分と虚軸成
分との関係の周波数変化を示す特性線図である。
【図16】 電池の交流インピーダンス成分Zacとそ
の最大出力密度との関係を示す特性線図である。
【図17】 状態判定方法例2−1における初期活性度
判定動作を示すフローチャートである。
【図18】 図12に示す回路を用いた電気自動車組み
込み用の電池劣化度判定装置のブロック回路図である。
【図19】 図12に示す回路を用いた携帯型電池劣化
度判定装置の模式平面図である。
【図20】 再生方法例2の還元処理において、負極の
みに還元処理を施した場合と、正極および負極(電極
体)に還元処理を施した場合と、電解液を補充しただけ
の場合とでの電池性能の回復の度合いの違いをそれぞれ
示すグラフである。
【図21】 負極の劣化の度合いにより放電容量および
内部抵抗に及ぼされる影響をそれぞれ示すグラフであ
る。
【図22】 再生方法例2の還元処理において、還元剤
の添加量による電池性能の回復への影響を示すグラフで
ある。
【図23】 再生方法例2の還元処理において、処理温
度による電池性能の回復への影響を示すグラフである。
【図24】 再生方法例2の還元処理において、処理時
間による電池性能の回復への影響を示すグラフである。
【図25】 負極の劣化の度合いが低いときに、その負
極に還元処理を施した場合と、還元処理を施さなかった
場合とでの電池性能の回復の度合いの違いを示すグラフ
である。
【図26】 再生方法例3において、負極から負極活物
質を還元性の液中で機械的に分離した場合と、水中で分
離した場合とでの電池性能の回復の度合いの違いを示す
グラフである。
【図27】 再生方法例1において、電池内に電解液を
補充する方法およびその手段を概略的に示す図である。
【図28】 再生方法例1において、電池内に電解液を
補充する手段の一部である安全弁構造を示す図である。
(a)はその分解図であり、(b)はその縦断面図であ
る。
【図29】 再生方法例1において、電池内に電解液を
補充する手段の一部の変形態様である。(a)は電池の
通常の使用時の様子を示す図であり、(b)は電解液ま
たは還元剤が含まれる電解液を補充するときの様子を示
す図である。
【図30】 負極が酸化して劣化した際に、その負極に
還元処理を施した場合と、還元処理を施さなかった場合
とでの電池性能の回復の度合いの違いを示すグラフであ
る。
【図31】 正極に還元処理を施した場合と、還元処理
を施さなかった場合とでの電池性能の低下の度合いの違
いを示すグラフである。
【図32】 実施例において、図1に示したマップ上
に、カレントインタラプタ法により測定された第1抵抗
成分及び第2抵抗成分をプロットした図である。
【図33】 実施例において、図1に示したマップ上
に、ACインピーダンス法により測定された第1抵抗成
分及び第2抵抗成分をプロットした図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 蓑原 雄敏 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 Fターム(参考) 2G016 CA00 CB04 CB05 CB06 CB11 CB12 CB31 CC01 CC04 CC06 CC27 CC28 CE00 5H030 AA06 AA08 AA10 AS08 FF42 FF43 FF44 FF51 FF52

Claims (51)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】二次電池で所定電流値での充電又は放電を
    所定期間行って遮断し、該充電又は該放電の遮断時にお
    いて正極端子及び負極端子の間で測定される端子電圧
    と、該充電又は該放電の遮断後において測定される該端
    子電圧との差である電圧差を求めて、該電圧差と該所定
    電流値とに基づいて該二次電池の内部抵抗に関連する内
    部抵抗関連値を求め、 該内部抵抗関連値を、事前に把握しておいた該内部抵抗
    関連値と電池状態との対応関係に照らし合わせることに
    より、該二次電池の電池状態を判定することを特徴とす
    る二次電池の状態判定方法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の二次電池の状態判定方法
    において、 前記充電又は前記放電の遮断後において前記端子電圧の
    変化率が所定値以上にある所定期間で求められた前記電
    圧差と、前記所定電流値とに基づいて、前記内部抵抗関
    連値を求めることを特徴とする二次電池の状態判定方
    法。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の二次電池の状態判定方法
    において、 前記充電又は前記放電の遮断後において前記端子電圧の
    変化率が所定値未満にある所定期間で求められた前記電
    圧差と、前記所定電流値とに基づいて、前記内部抵抗関
    連値を求めることを特徴とする二次電池の状態判定方
    法。
  4. 【請求項4】請求項2及び請求項3のいずれかに記載の
    二次電池の状態判定方法において、 前記所定値は、前記充電又は前記放電の遮断直後におけ
    る前記端子電圧の略直線的な変化の終了時の変化率であ
    ることを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  5. 【請求項5】請求項2乃至4のいずれかに記載の二次電
    池の状態判定方法において、 前記内部抵抗関連値は、(前記電圧差/前記所定電流
    値)の式で計算される抵抗値であることを特徴とする二
    次電池の状態判定方法。
  6. 【請求項6】二次電池に交流電圧を印加して前記二次電
    池のインピーダンスに関連する電気量又は最大出力密度
    に関連する電気量を検出し、前記電気量に基づいて前記
    二次電池の性能を判定することを特徴とする二次電池の
    状態判定方法。
  7. 【請求項7】請求項6記載の二次電池の状態判定方法に
    おいて、 前記インピーダンスに関連する電気量に基づいて前記二
    次電池の放電性能としての前記最大出力密度を求めるこ
    とを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  8. 【請求項8】請求項6記載の二次電池の状態判定方法に
    おいて、 前記二次電池の初期活性化のための充放電を実施後ある
    いは実施中に前記電気量を求め、前記電気量に基づいて
    前記二次電池の初期出力活性度を判定することを特徴と
    する二次電池の状態判定方法。
  9. 【請求項9】請求項8記載の二次電池の状態判定方法に
    おいて、 前記電気量が所定範囲内にある場合に前記二次電池の初
    期出力活性度は基準レベル以上であるとして前記二次電
    池の初期活性化のための充放電を終了することを特徴と
    する二次電池の状態判定方法。
  10. 【請求項10】請求項8記載の二次電池の状態判定方法
    において、 前記電気量が所定範囲内にない場合に前記初期出力活性
    度は基準レベル未満と判定して前記二次電池の初期活性
    化のための充放電を再度実施することを特徴とする二次
    電池の状態判定方法。
  11. 【請求項11】請求項6記載の二次電池の状態判定方法
    において、 求めた前記電気量に基づいて前記二次電池の出力劣化度
    を判定することを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  12. 【請求項12】請求項8記載の二次電池の状態判定方法
    において、 前記電気量が所定範囲外にある場合に前記二次電池の寿
    命到来と判定することを特徴とする二次電池の状態判定
    方法。
  13. 【請求項13】請求項6乃至12のいずれか記載の二次
    電池の状態判定方法において、 前記電気量は、前記二次電池のインピーダンスのうちで
    前記交流電圧の周波数により変動する成分からなる交流
    インピーダンス成分に関連する交流インピーダンス関連
    電気量からなることを特徴とする二次電池の状態判定方
    法。
  14. 【請求項14】請求項6記載の二次電池の状態判定方法
    において、 前記二次電池のインピーダンスのうち前記交流電圧の周
    波数成分により変化しない成分に関連する前記電気量で
    ある直流インピーダンス関連電気量、並びに、前記二次
    電池のインピーダンスのうち前記交流電圧の周波数成分
    により変化する成分に関連する電気量である交流インピ
    ーダンス関連電気量を求め、 前記直流インピーダンス関連電気量と前記交流インピー
    ダンス関連電気量とが両方とも所定値以下の場合に前記
    二次電池を良品と判定し、そうでない場合に前記二次電
    池を不良品と判定することを特徴とする二次電池の状態
    判定方法。
  15. 【請求項15】請求項6記載の電池の状態判定方法にお
    いて、 所定の周波数帯内の多数の周波数値の前記交流電圧を前
    記二次電池に印加して、各前記周波数値ごとに前記二次
    電池のインピーダンスの実軸成分値および虚軸成分値を
    求め、 前記実軸成分値および虚軸成分値から前記インピーダン
    スに関連する電気量を演算することを特徴とする二次電
    池の状態判定方法。
  16. 【請求項16】請求項15記載の二次電池の状態判定方
    法において、 前記実軸成分値および虚軸成分値をそれぞれ軸とする二
    次元平面における前記インピーダンスの円弧軌跡の直径
    に基づいて前記交流インピーダンス成分を演算すること
    を特徴とする二次電池の状態判定方法。
  17. 【請求項17】二次電池に互いに異なる多数の周波数値
    の交流電圧を同時または時間順次に印加する交流電圧印
    加要素、 前記二次電池の端子電圧値を互いに異なる多数の周波数
    値ごとに検出する端子電圧検出要素、 前記二次電池の電流値を互いに異なる多数の周波数値ご
    とに検出する電流検出要素、 検出した端子電圧値および電流値に基づいて、前記電池
    のインピーダンスのうち印加交流電圧の周波数により変
    動する成分からなる交流インピーダンス成分を検出する
    交流インピーダンス成分検出要素、および、 前記交流インピーダンス成分に基づいて前記二次電池の
    少なくとも放電性能を判定する放電性能判定要素、 を備えることを特徴とする二次電池の状態判定装置。
  18. 【請求項18】二次電池に互いに異なる多数の周波数値
    の交流電圧を同時または時間順次に印加する交流電圧印
    加要素、 前記二次電池の端子電圧値を互いに異なる多数の周波数
    値ごとに検出する端子電圧検出要素、 前記二次電池の電流値を互いに異なる多数の周波数値ご
    とに検出する電流検出要素、 検出した端子電圧値および電流値に基づいて、前記二次
    電池のインピーダンスのうち、前記交流電圧の周波数成
    分により変化しない成分に関連する電気量である直流イ
    ンピーダンス成分を検出する直流インピーダンス成分検
    出要素、 検出された前記直流インピーダンス関連電気量が所定値
    以下かどうかに基づいて前記二次電池の少なくとも放電
    性能を判定する放電性能判定要素、 を備えることを特徴とする二次電池の状態判定装置。
  19. 【請求項19】請求項18記載の二次電池の状態判定装
    置において、 検出した端子電圧値および電流値に基づいて、前記二次
    電池のインピーダンスのうち印加交流電圧の周波数によ
    り変動する成分からなる交流インピーダンス成分を検出
    する交流インピーダンス成分検出要素を有し、 前記放電性能判定要素は、前記直流インピーダンス関連
    電気量及び交流インピーダンス関連電気量がそれぞれ所
    定値以下かどうかに基づいて前記電池の少なくとも放電
    性能を判定することを特徴とする二次電池の状態判定装
    置。
  20. 【請求項20】請求項17乃至19のいずれか記載の二
    次電池の状態判定装置において、 前記端子電圧値および電流値の検出時に前記電池を小放
    電状態に保持するためのバイアス電圧を二次電池に印加
    するバイアス電圧印加要素を有することを特徴とする電
    池の状態判定装置。
  21. 【請求項21】二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗
    関連値として所定方法により電解液のイオン搬送抵抗を
    主成分とする第1抵抗成分を求め、 該第1抵抗成分を、事前に把握しておいた該第1抵抗成
    分と電池状態との対応関係に照らし合わせることによ
    り、該二次電池の電池状態を判定することを特徴とする
    二次電池の状態判定方法。
  22. 【請求項22】二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗
    関連値として所定方法により電極の反応抵抗を主成分と
    する第2抵抗成分を求め、 該第2抵抗成分を、事前に把握しておいた該第2抵抗成
    分と電池状態との対応関係に照らし合わせることによ
    り、該二次電池の電池状態を判定することを特徴とする
    二次電池の状態判定方法。
  23. 【請求項23】二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗
    関連値として所定方法により電解液のイオン搬送抵抗を
    主成分とする第1抵抗成分と電極の反応抵抗を主成分と
    する第2抵抗成分とをそれぞれ求め、 該第1抵抗成分及び該第2抵抗成分の両方を、事前に把
    握しておいた該第1抵抗成分及び該第2抵抗成分と電池
    状態との対応関係に照らし合わせることにより、該二次
    電池の電池状態を判定することを特徴とする二次電池の
    状態判定方法。
  24. 【請求項24】二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗
    関連値として所定方法により電解液のイオン搬送抵抗を
    主成分とする第1抵抗成分と電極の反応抵抗を主成分と
    する第2抵抗成分とをそれぞれ求め、 該第1抵抗成分及び該第2抵抗成分の比率を表す抵抗成
    分比率を求め、事前に把握しておいた該抵抗成分比率と
    電池状態との対応関係に照らし合わせることにより、該
    二次電池の電池状態を判定することを特徴とする二次電
    池の状態判定方法。
  25. 【請求項25】請求項24に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記抵抗成分比率は、arctan(前記第2抵抗成分
    /前記第1抵抗成分)の式で計算されることを特徴とす
    る二次電池の状態判定方法。
  26. 【請求項26】請求項23に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 事前に前記二次電池と等価な参照電池で前記第1抵抗成
    分及び前記第2抵抗成分の和についての該参照電池が正
    常な状態にあるときと劣化した状態にあるときとの境界
    値である劣化判定基準値を求めておき、該二次電池で求
    められた前記第1抵抗成分及び前記第2抵抗成分の和を
    該劣化判定基準値に照らし合わせることにより、該二次
    電池が正常な状態にあるか又は劣化した状態にあるかを
    判定することを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  27. 【請求項27】請求項24及び請求項25のいずれかに
    記載の二次電池の状態判定方法において、 前記二次電池が劣化した状態にあると判定された場合
    に、その劣化した状態を、前記イオン搬送抵抗の増大が
    主要因である第1劣化状態と、該イオン搬送抵抗及び前
    記反応抵抗の増大が主要因である第2劣化状態と、該反
    応抵抗の過大な増加が主要因である第3劣化状態とに分
    けて、事前に把握しておいた前記抵抗成分比率に対する
    該第1劣化状態と該第2劣化状態との境界値である第1
    境界値と、該第2劣化状態と該第3劣化状態との境界値
    である第2境界値とをそれぞれ求めておき、該二次電池
    で求められた前記抵抗成分比率を該第1境界値及び該第
    2境界値にそれぞれ照らし合わせることにより、該二次
    電池が該第1劣化状態、該第2劣化状態及び該第3劣化
    状態のいずれの状態にあるかを判定することを特徴とす
    る二次電池の状態判定方法。
  28. 【請求項28】二次電池の内部抵抗に関連する内部抵抗
    関連値として所定方法により電解液のイオン搬送抵抗を
    主成分とする第1抵抗成分と電極の反応抵抗を主成分と
    する第2抵抗成分とをそれぞれ求め、 二つの軸成分よりなる平面座標上に、該第1抵抗成分を
    一方の軸成分とするとともに該第2抵抗成分を他方の軸
    成分として、該二次電池の内部抵抗の座標を示す内部抵
    抗座標をとり、事前に把握して該平面座標上に表示して
    おいた該内部抵抗座標と電池状態との対応関係に照らし
    合わせることにより、該二次電池の電池状態を判定する
    ことを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  29. 【請求項29】請求項28に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記平面座標上に、事前に前記二次電池と等価な参照電
    池で該参照電池が正常な状態にある前記内部抵抗座標の
    集合領域である正常領域と、劣化した状態にある該内部
    抵抗座標の集合領域である劣化領域とを調べて表示して
    おき、該二次電池の前記内部抵抗座標が該正常領域及び
    該劣化領域のいずれに存在するかを調べることにより、
    該二次電池が正常な状態にあるか又は劣化した状態にあ
    るかを判定することを特徴とする二次電池の状態判定方
    法。
  30. 【請求項30】請求項28及び請求項29のいずれかに
    記載の二次電池の状態判定方法において、 前記二次電池が劣化した状態にある判定された場合に、
    その劣化した状態を、前記イオン搬送抵抗の増大が主要
    因とである第1劣化状態と、該イオン搬送抵抗及び前記
    反応抵抗の増大が主要因である第2劣化状態と、該反応
    抵抗の過大な増加が主要因である第3劣化状態とに分け
    て、前記平面座標上に、事前に前記二次電池と等価な参
    照電池で該参照電池が該第1劣化状態にある集合領域で
    ある第1劣化領域と、該第2劣化状態にある集合領域で
    ある第2劣化領域と、該第3劣化状態にある集合領域で
    ある第3劣化領域とをそれぞれ調べて表示しておき、該
    二次電池の該内部抵抗座標が該第1劣化領域、該第2劣
    化領域及び該第3劣化領域のいずれに存在するかを調べ
    ることにより、該二次電池が該第1劣化状態、該第2劣
    化状態及び該第3劣化状態のいずれの状態にあるかを判
    定することを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  31. 【請求項31】請求項21に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記二次電池で所定電流値での充電又は放電を所定期間
    行って遮断し、該充電又は該放電の遮断時において正極
    端子及び負極端子の間で測定される端子電圧と、該充電
    又は該放電の遮断後において測定される該端子電圧との
    差である電圧差を求めて、該電圧差と該所定電流値とに
    基づいて前記第1抵抗成分を求めることを特徴とする二
    次電池の状態判定方法。
  32. 【請求項32】請求項31に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記充電又は前記放電の遮断後において前記端子電圧の
    変化率が所定値以上にある所定期間で求められた前記電
    圧差と、前記所定電流値とに基づいて、前記第1抵抗成
    分を求めることを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  33. 【請求項33】請求項22に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記二次電池で所定電流値での充電又は放電を所定期間
    行って遮断し、該充電又は該放電の遮断時において正極
    端子及び負極端子の間で測定される端子電圧と、該充電
    又は該放電の遮断後において測定される該端子電圧との
    差である電圧差を求めて、該電圧差と該所定電流値とに
    基づいて前記第2抵抗成分を求めることを特徴とする二
    次電池の状態判定方法。
  34. 【請求項34】請求項33に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記充電又は前記放電の遮断後において前記端子電圧の
    変化率が所定値未満にある所定期間で求められた前記電
    圧差と、前記所定電流値とに基づいて、前記第内部抵抗
    関連値を求めることを特徴とする二次電池の状態判定方
    法。
  35. 【請求項35】請求項21に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記二次電池に、所定の周波数帯内の多数の周波数値の
    交流電圧を印加して、各前記周波数値ごとにインピーダ
    ンスの実軸成分値および虚軸成分値を測定し、実軸及び
    虚軸が直交してなる平面座標上に、該実軸成分値を該実
    軸成分としてとるとともに該虚軸成分値を該虚軸成分と
    してとって該インピーダンスの円弧軌跡を求め、該円弧
    軌跡の該虚軸との交点と該平面座標の原点との距離を求
    めることにより前記第1抵抗成分を求めることを特徴と
    する二次電池の状態判定方法。
  36. 【請求項36】請求項22に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記二次電池に、所定の周波数帯内の多数の周波数値の
    交流電圧を印加して、各前記周波数値ごとにインピーダ
    ンスの実軸成分値および虚軸成分値を測定し、実軸及び
    虚軸が直交してなる平面座標上に、該実軸成分値を該実
    軸成分としてとるとともに該虚軸成分値を該虚軸成分と
    してとって該インピーダンスの円弧軌跡を求め、該円弧
    軌跡の円成分の直径を求めることにより前記第2抵抗成
    分を求めることを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  37. 【請求項37】請求項36に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記二次電池で求めた前記第2抵抗成分を、事前に把握
    しておいた該第2抵抗成分と最大出力密度との対応関係
    に照らし合わせることにより、該二次電池の電池状態を
    判定することを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  38. 【請求項38】二次電池において、負極の活物質の表面
    に形成される酸化層の平均厚さが所定の基準値よりも小
    さいときには、負極の劣化の度合いが低いと判定し、該
    酸化層の平均厚さがその所定の基準値以上であるときに
    は、その劣化の度合いが高いと判定することを特徴とす
    る二次電池の状態判定方法。
  39. 【請求項39】請求項38に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記基準値は、前記二次電池と等価な参照電池において
    その放電容量が急激に減少するか又はその内部抵抗値が
    急激に増加するときに測定された前記酸化層の平均厚さ
    であることを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  40. 【請求項40】請求項39に記載の二次電池の状態判定
    方法において、 前記基準値となる前記酸化層の平均厚さは1000nm
    であることを特徴とする二次電池の状態判定方法。
  41. 【請求項41】二次電池の再生方法であって、負極の劣
    化の度合いが低い場合には電解液の補充のみを行い、そ
    の劣化の度合いが高い場合には該電解液に還元剤を添加
    することを特徴とする二次電池の再生方法。
  42. 【請求項42】請求項41に記載の二次電池の再生方法
    において、 前記負極の活物質の表面に形成される酸化層の平均厚さ
    が所定の基準値よりも小さいときには、負極の劣化の度
    合いが低いとして電解液のみの補充を行い、該酸化層の
    平均厚さがその所定の基準値以上であるときには、その
    劣化の度合いが高いとして電解液に還元剤を添加するこ
    とを特徴とする二次電池の再生方法。
  43. 【請求項43】請求項42に記載の二次電池の再生方法
    において、 前記基準値は、前記二次電池と等価の参照電池において
    その放電容量が急激に減少するか又はその内部抵抗値が
    急激に増加するときに測定された前記酸化層の平均厚さ
    であることを特徴とする二次電池の再生方法。
  44. 【請求項44】請求項43に記載の二次電池の再生方法
    において、 前記基準値となる前記酸化層の平均厚さは1000nm
    であることを特徴とする二次電池の再生方法。
  45. 【請求項45】二次電池の再生方法であって、負極の劣
    化の度合いが低い場合には電解液の補充のみを行い、そ
    の劣化の度合いが高い場合には該負極を電池容器から取
    り出して還元処理を施すことを特徴とする二次電池の再
    生方法。
  46. 【請求項46】請求項45に記載の二次電池の再生方法
    において、 前記還元処理において、非酸化性の液中で前記負極から
    前記負極活物質を機械的に分離した後、該負極活物質に
    還元処理を施すことを特徴とする二次電池の再生方法。
  47. 【請求項47】請求項41乃至46のいずれかに記載の
    二次電池の再生方法であって、 前記二次電池は、負極活物質に水素吸蔵合金が用いられ
    た負極と、正極及び該負極の間に介在する電解液とが備
    えられているニッケル−水素電池であることを特徴とす
    る二次電池の再生方法。
  48. 【請求項48】請求項21乃至40のいずれかに記載の
    二次電池の状態判定方法により前記二次電池の電池状態
    を判定し、その判定の結果、負極の劣化の度合いが低い
    と判定された場合には電解液の補充のみを行い、その劣
    化の度合いが高いと判定された場合には該電解液に還元
    剤を添加することを特徴とする二次電池の再生方法。
  49. 【請求項49】請求項27及び請求項30の少なくとも
    一方に記載の二次電池の状態判定方法により前記二次電
    池の電池状態を判定し、その判定の結果、該二次電池が
    前記第1劣化状態にあると判定された場合には電解液の
    みの補充を行い、前記第2劣化状態にあると判定された
    場合には電解液に還元剤を添加することを特徴とする二
    次電池の再生方法。
  50. 【請求項50】請求項27及び請求項30の少なくとも
    一方に記載の二次電池の状態判定方法により前記二次電
    池の電池状態を判定し、該判定の結果、該電池状態が前
    記第1劣化状態であると判定された場合には電解液の補
    充のみを行い、前記第2劣化状態であると判定された場
    合には負極を電池容器から取り出して還元処理を施すこ
    とを特徴とする二次電池の再生方法。
  51. 【請求項51】請求項50に記載の二次電池の再生方法
    において、 前記還元処理において、非酸化性の液中で前記負極から
    負極活物質を機械的に分離した後、該負極活物質に還元
    処理を施すことを特徴とする二次電池の再生方法。
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