WO2013051631A1

WO2013051631A1 - プリンタ装置

Info

Publication number: WO2013051631A1
Application number: PCT/JP2012/075720
Authority: WO
Inventors: 土屋　雅広; 森　幸博; 寿美男渡邉; 木原　優; 秀斎高畠; 哲寛石川
Original assignee: 富士通コンポーネント株式会社
Priority date: 2011-10-07
Filing date: 2012-10-03
Publication date: 2013-04-11
Also published as: KR20140059842A; EP3278997B1; CN103842181B; EP2765005A1; EP2765005A4; KR101656965B1; EP2765005B1; EP3278997A1; US9186904B2; US20140232806A1; CN103842181A

Abstract

　プリンタ装置は、フレーム背面部を有するフレームと、アーム回転軸を有し、前記フレームに対し前記アーム回転軸を中心に回転するよう当該フレームに支持された開閉アームと、回転可能な状態で、前記開閉アーム又は前記フレームに支持されたプラテンローラと、前記フレーム背面部と前記プラテンローラとの間に設けられ、前記プラテンローラとの間に挟まれる記録紙に印字をするプリントヘッドと、前記フレーム背面部と前記プリントヘッドとの間に設けられ、前記プリントヘッドを前記フレーム背面部に対して前記プラテンローラの側に付勢する第１の付勢バネと、を含む。

Description

プリンタ装置

　本発明は、プリンタ装置に関する。

　レシート等を発行するプリンタ装置は、商店等のレジスタ、銀行等におけるＡＴＭ（Automated Teller Machine）やＣＤ（Cash dispenser）等の用途に幅広く用いられている。このようなレシート等を発行するプリンタ装置では、通常、記録紙となる感熱紙を搬送しながら、記録紙をサーマルヘッドとプラテンローラとの間に介在させてサーマルヘッド等により記録紙の所定の位置に印字等が行なわれる。

　そのため、このようなプリンタ装置では、サーマルヘッドとプラテンローラとの間に、記録紙を容易に介在させることができるよう、プラテンローラを脱離させることができる構造となっている。

特許第３７３４７５３号公報特開２０００－３１８２６０号公報（特許第３５９９５９５号公報）特開２００８－６８５５１号公報特開２０００－９４７６７号公報

　ところで、サーマルヘッド等により記録紙に印字等を行なう通常のプリンタ装置では、印字時にサーマルヘッドとプラテンローラとの接触を良好にするために、サーマルヘッドをプラテンローラが設けられた側に押す構成となっている。

　特許文献１には、ロックアーム部材に設けられ、プラテンローラの周面をラインサーマルヘッド側に押圧させる付勢力を付与する付勢手段と、ロックアームに形成された操作片と、該操作片と係合して、この操作片を、付勢手段の付勢力に抗して押下させる押下手段と、プラテンローラの回転軸とロックアーム部材の回転軸支持部との係合状態を解除させるプラテンローラ離脱手段とを備えるサーマルプリンタの構成が記載されている。

　特許文献２には、フレームに、プラテンローラの軸受けをガイドするような形状を持つスリットを設け、サーマルヘッドをプラテンローラに圧接する加圧ばねの付勢力を利用したロックアームで、プラテンローラの軸受けを上記スリットに押し付け、プラテンローラを支持するような構造が記載されている。ここで、加圧ばねは、サーマルヘッドを支持するヘッド支持体とロックアームとを離反させるように付勢する構成となっている。

　特許文献３には、ロックアームとサーマルヘッドとの間に配置され、プラテンローラをサーマルヘッドに向かう方向に付勢する第１のスプリングと、サーマルヘッドと本体フレームとの間に配置され、サーマルヘッドをプラテンローラに密着させる方向に付勢する第２のスプリングとを備えたサーマルプリンタが記載されている。

　特許文献４には、サーマルヘッドとプラテンとがユニット化されているサーマルプリンタにおいて、該プラテンを該サーマルヘッドから離れるように動かすことが可能な構成とし、該プラテンを動かして該プラテンを該サーマルヘッドから離間させて、用紙をサーマルヘッドとプラテンとの間を通してセットするときの用紙通路を形成させるようにしたサーマルプリンタが記載されている。

　しかし、従来の技術では、コイルバネ等の付勢部材がロックアームの背面支持板に設けられ、付勢部材によりサーマルヘッドがロックアームの背面支持板に対してプラテンローラの設けられた側に押されるように構成されており、課題があった。

　本発明の一実施形態によれば、フレーム背面部を有するフレームと、アーム回転軸を有し、前記フレームに対し前記アーム回転軸を中心に回転するよう前記フレームに支持された開閉アームと、回転可能な状態で、前記フレーム又は前記開閉アームに支持されたプラテンローラと、前記フレーム背面部と前記プラテンローラとの間に設けられ、前記プラテンローラとの間に挟まれる記録紙に印字をするプリントヘッドと、前記フレーム背面部と前記プリントヘッドとの間に設けられ、前記プリントヘッドを前記フレーム背面部に対して前記プラテンローラの側に付勢する第１の付勢バネと、を含むプリンタ装置が提供される。

　本発明の他の実施形態によれば、フレームと、アーム回転軸を有し、前記フレームに対し前記アーム回転軸を中心に回転するよう前記フレームに支持された開閉アームと、回転可能な状態で、前記開閉アーム又は前記フレームに支持されたプラテンローラと、前記プラテンローラとの間に挟まれる記録紙に印字をするプリントヘッドと、前記アーム回転軸を中心として巻かれ、一方の端が前記開閉アームに接続されており、他方の端が前記プリントヘッドに接し、前記プリントヘッドを前記プラテンローラの側に押圧するねじりコイルバネと、を含むプリンタ装置が提供される。

　本発明の他の実施形態によれば、フレームと、回転可能な状態で、前記フレームに支持された開閉アームと、回転可能な状態で、前記開閉アーム又は前記フレームに支持されたプラテンローラと、前記プラテンローラとの間に挟まれる記録紙に印字をするプリントヘッドと、前記開閉アームに接続され、前記開閉アーム又は前記フレームに前記プラテンローラが支持された際に、当該プラテンローラとの間に位置する前記プリントヘッドを前記プラテンローラの側に押圧するよう構成された板バネと、を含むプリンタ装置が提供される。

従来のプリンタ装置の構造を示す図である。従来のプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。図９の要部拡大図である。図１０の要部拡大図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における第２の付勢バネを説明するための図である。実施の形態における第２の付勢バネを説明するための図である。実施の形態における第２の付勢バネの他の例を説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態におけるフレームを説明するための図である。図１９の要部拡大図である。実施の形態における開閉アームの他の例を説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。図２８の要部拡大図である。図２９の要部拡大図である。実施の形態におけるフレームを説明するための図である。実施の形態におけるフレームの他の例を説明するための図である。実施の形態におけるプラテン軸受と開閉アームとフレームとの関係を説明するための図である。図３４の要部拡大図である。実施の形態におけるプラテン軸受と開閉アームとフレームとの関係を説明するための図である。図３６の要部拡大図である。実施の形態におけるプラテン軸受と開閉アームとフレームとの関係を説明するための図である。フレームを説明するための図である。プラテンの取り出しを説明するための図である。プラテンの取り出しを説明するための図である。開閉アームのスイッチを説明するための図である。開閉アームのスイッチを説明するための図である。記録紙ガイドを説明するための図である。記録紙ガイドを説明するための図である。記録紙ガイドを説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置の開閉アームの動作を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置の開閉アームの動作を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置の開閉アームの動作を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のプラテンローラの設置方法を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のプラテンローラの設置方法を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のスイッチを説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のスイッチを説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のスイッチを説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のスイッチを説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のスイッチを説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置の斜視図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。図５８の要部拡大図である。実施の形態におけるフレームを説明するための図である。実施の形態における開閉アームを説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のプラテンローラの取り出し方法を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のプラテンローラの取り出し方法を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のプラテンローラの取り出し方法を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置のプラテンローラの取り出し方法を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。従来のプリンタ装置を説明するための図である。従来のプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態における他のプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態におけるプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態におけるプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態における他のプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態における開閉アームの側部の構成を説明するための図である。実施の形態におけるプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態における他のプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態における他のプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態におけるプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態におけるプリンタ装置を説明するための図である。実施の形態における他のプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態における他のプリンタ装置の構造を示す図である。実施の形態における他のプリンタ装置の構造を示す図である。

　以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。

　尚、すべての図面において、同様な構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
（第１の実施の形態）
　まず、付勢部材が開閉アーム（ロックアーム）の背面支持板に設けられた構成のプリンタについて説明する。

　図１及び図２は、付勢部材が開閉アームの背面支持板に設けられた一般的なプリンタの構成を示す側面図である。

　図１に示すプリンタ装置９００は、ヒートシンクを有するサーマルヘッド９１０、プラテンローラ９２０、開閉アーム９３０、コイルバネ９５０、フレーム９６０を有する。サーマルヘッド９１０、プラテンローラ９２０、開閉アーム９３０、及びコイルバネ９５０はフレーム９６０に設置されている。

　プラテンローラ９２０は、開閉アーム９３０に支持される。開閉アーム９３０には、背面支持板９４０が設けられており、背面支持板９４０とサーマルヘッド９１０との間にコイルバネ９５０が設けられている。プリンタ装置９００では、コイルバネ９５０の復元力は、矢印Ａ１に示すように、サーマルヘッド９１０を介し、プラテンローラ９２０に加えられる。そのため、サーマルヘッド９１０には、コイルバネ９５０により、プラテンローラ９２０が設けられている側に力が加えられている。

　さらに、コイルバネ９５０の復元力は、矢印Ｂ１に示すように、プラテンローラ９２０を介し、開閉アーム９３０にも加えられている。プラテンローラ９２０は、コイルバネ９５０の復元力により、開閉アーム９３０に支持される構造となっている。

　プリンタ装置９００で記録紙に印字等を行なう場合には、サーマルヘッド９１０とプラテンローラ９２０との間に不図示の記録紙を介在させて、記録紙に印字等を行なう。また、図２に示すように、例えば記録紙を設置する際等には、開閉アーム９３０を矢印Ｃに示す方向に回転させることによりプラテンローラ９２０を取り外すことができる。

　ここで、背面支持板９４０は開閉アーム９３０に取り付けられているため、背面支持板９４０もサーマルヘッド９１０に対して移動する。そのため、プラテンローラ９２０を脱着する際に、背面支持板９４０とサーマルヘッド９１０との間に設けられたコイルバネ９５０が縮む。このため、コイルバネ９５０には強い復元力が生じ、この力が応力としてヒートシンクを介しサーマルヘッド９１０の背後に強く加わる。

　尚、図１及び図２においては、フレーム９６０の位置を一点鎖線により示している。
（プリンタ装置）
　次に、本実施の形態におけるプリンタ装置について説明する。

　図３から図１５は、本実施の形態におけるプリンタ装置１００の構成を示す図である。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００は、図３から図１２に示すように、プリントヘッドとなるサーマルヘッド１１０、プラテンローラ１２０、開閉アーム１３０、第１の付勢バネ１４０、第２の付勢バネ１５０（例えば図７参照）、フレーム１６０、モータ１７０、及びギア部１８０を有する。サーマルヘッド１１０、プラテンローラ１２０、開閉アーム１３０、第１の付勢バネ１４０、及び第２の付勢バネ１５０は、フレーム１６０に設置されている。

　図３及び図４は、本実施の形態におけるプリンタ装置１００の要部を示す斜視図であり、図３は前方からの斜視図、図４は後方からの斜視図である。図５及び図６は、プラテンローラ１２０を取り外した状態を示す斜視図であり、図５は前方からの斜視図、図６は後方からの斜視図である。図７及び図８は、モータ１７０及びギア部１８０を取り外した状態を示す斜視図であり、図７は前方からの斜視図、図８は後方からの斜視図である。図９及び図１０は、プラテンローラ１２０、モータ１７０及びギア部１８０を取り外した状態を示す斜視図であり、図９は前方からの斜視図、図１０は後方からの斜視図である。また、図１１は、図９の要部拡大図であり、図１２は、図１０の要部拡大図である。

　プラテンローラ１２０は、プラテン軸受１２１を有する。フレーム１６０は、フレーム側面部１６１、及びフレーム背面部１６２（例えば図２参照）を有する。

　プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１は、回転可能な状態で、開閉アーム１３０及びフレーム１６０のフレーム側面部１６１に保持されている。モータ１７０は、フレーム１６０に設けられている。モータ１７０を回転させることにより、ギア部１８０を介してプラテンローラ１２０を回転させることができる。

　プリンタ装置１００は、サーマルヘッド１１０の背面に設けられた、ヘッド支持板となるヒートシンク１１１をさらに有する。フレーム１６０のフレーム背面部１６２は、ヒートシンク１１１に対向するように形成されている。

　第１の付勢バネ１４０は、圧縮コイルバネ等のコイルバネ等とすることができる。本実施の形態において、第１の付勢バネ１４０は、ヒートシンク１１１とフレーム背面部１６２との間に設けられている。サーマルヘッド１１０は、ヒートシンク１１１を介し、第１の付勢バネ１４０の復元力により、プラテンローラ１２０が設けられている側に押されている。つまり、第１の付勢バネ１４０は、フレーム１６０とサーマルヘッド１１０との間に設けられており、第１の付勢バネ１４０は、サーマルヘッド１１０をプラテンローラ１２０の方向に付勢する。

　開閉アーム１３０は、アーム回転軸１３１、開閉アーム背面部１３２、開閉アーム側面部１３３（図１４参照）、及び開閉アーム操作部１３４を有する。開閉アーム１３０は、フレーム１６０に対してアーム回転軸１３１を中心に回動させることができるようにフレーム側面部１６１に支持されている。

　第２の付勢バネ１５０は、開閉アーム１３０のアーム回転軸１３１を中心として巻かれたねじりコイルバネ（トーションバネ）等とすることができる（図１６参照）。

　図７、図９、図１１等に示すように、第２の付勢バネ１５０は、フレーム１６０のフレーム側面部１６１に取り付けられるとともに、開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２をサーマルヘッド１１０が設けられている側から離れる方向に押すように設けられている。具体的には、第２の付勢バネ１５０の一方の端部１５１は、フレーム側面部１６１に接続されており、他方の端部１５２は開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２の一部に接している。開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２は、第２の付勢バネ１５０の復元力により、サーマルヘッド１１０が設けられている側から離れる方向に力が加えられている。第２の付勢バネ１５０の詳細な構成は後述する。

　図１３は、開閉アーム背面部１３２を説明するための斜視図であり、図１４は、図１３からモータ１７０及びフレーム１６０等を取り除いた状態を示す斜視図であり、図１５は、側面から見た説明図である。

　開閉アーム側面部１３３は、プラテンローラ１２０の両端の側に各々位置するように設けられる。

　図１３から図１５に示すように、開閉アーム１３０は、開閉アーム側面部１３３が開閉アーム背面部１３２により接続されて一体となっており、コの字状の形状となるように形成されている。開閉アーム背面部１３２は、プラテンローラ１２０の延びる方向及びサーマルヘッド１１０（図１３等には不図示）の延びる方向と略平行となるように形成されている。なお、開閉アーム側面部１３３には、サーマルヘッド１１０又はサーマルヘッド１１０を支持するための支持部を設置するための開口部が設けられた構成とすることもできる。

　開閉アーム操作部１３４は、開閉アーム１３０をアーム回転軸１３１を中心に回動させるための操作を行なうために設けられている。開閉アーム操作部１３４を押すことにより、開閉アーム操作部１３４は、アーム回転軸１３１を中心に回転し、フレーム１６０等に対して開閉アーム１３０が回動する。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００では、図８、図１０、図１３、図１４に示すように、ヒートシンク１１１の両端には突起部１１１ａが設けられている。また、フレーム１６０のフレーム側面部１６１には開口部１６１ａが設けられている。ヒートシンク１１１は、突起部１１１ａがフレーム１６０のフレーム側面部１６１に設けられた開口部１６１ａに嵌め込まれることによりフレーム１６０に固定される。これにより、ヒートシンク１１１及びヒートシンク１１１に接続されているサーマルヘッド１１０を所望の位置に設置することができる。
（第２の付勢バネ）
　次に、第２の付勢バネ１５０について説明する。

　本実施の形態において、第２の付勢バネ１５０は、フレーム１６０のフレーム側面部１６１と開閉アーム１３０とに接しており、開閉アーム１３０をフレーム１６０（の背面部１６２）の方向に付勢することにより、開閉アーム１３０に保持されたプラテンローラ１２０をサーマルヘッド１１０の側に押圧する。

　図１６及び図１７は、本実施の形態における第２の付勢バネ１５０を説明するための図である。図１６及び図１７では、説明のために、開閉アーム側面部１３３及びフレーム側面部１６１を示していない。

　図１６に示すように、第２の付勢バネ１５０は、ねじりコイルバネ（トーションバネ）等であり、一方の端部１５１と他方の端部１５２とを有する。第２の付勢バネ１５０は、アーム回転軸１３１の中心が略中心となるように、アーム回転軸１３１に巻かれている。第２の付勢バネ１５０の一方の端部１５１はフレーム側面部１６１（図１６では不図示）と接続されている。つまり、本実施の形態において、第２の付勢バネ１５０は、フレーム１６０に固定されている。一方、第２の付勢バネ１５０の他方の端部１５２は開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２と接している。なお、第２の付勢バネ１５０の構成は、後述する第２の実施の形態で説明する図４７から図４９に示す構成と同様とすることができる。

　ここで、後述するように、例えばプラテンローラ１２０を取り出す際、開閉アーム操作部１３４が矢印Ｂの方向に押圧されると、開閉アーム１３０は、アーム回転軸１３１を軸にフレーム１６０に対して回転する。しかし、第２の付勢バネ１５０は開閉アーム１３０をフレーム１６０の方向に付勢する構成となっている。そのため、第２の付勢バネ１５０の復元力により、矢印Ａの方向に力が加わる。これにより、開閉アーム操作部１３４を矢印Ｂの方向に押圧している、開閉アーム１３０に加えられている力を外すと、第２の付勢バネ１５０による復元力により、矢印Ａの方向に力が働き、もとの状態に戻る。

　図１７は、アーム回転軸１３１、第１の付勢バネ１４０及び第２の付勢バネ１５０の配置関係を説明するための図である。

　図１７に、第１の付勢バネ１４０によりフレーム背面部１６２（図１５参照、図１７では不図示）に力が加えられる位置（第１の付勢バネ１４０がフレーム背面部１６２に接する位置）を破線ａ１（水平方向に延在する線）で示す。また、第２の付勢バネ１５０の他方の端部１５２と開閉アーム背面部１３２とが接触している位置を破線ａ２（水平方向に延在する線）で示す。ここで、アーム回転軸１３１から破線ａ１上までの距離よりも、アーム回転軸１３１から破線ａ２上までの距離の方が長くなるように形成してある。

　本実施の形態において、第２の付勢バネ１５０は、ねじりコイルバネ（トーションバネ）により構成されるが、一般的に、ねじりコイルバネ（トーションバネ）は圧縮コイルバネ等（第１の付勢バネ１４０）に比べて復元力が弱い。しかし、このような構造とすることによりトルクを稼ぐことができる。
（開閉アーム）
　次に、本実施の形態における開閉アーム１３０について説明する。

　図１９、及び図２１から図３１は、本実施の形態における開閉アーム１３０の構成を示す図である。

　図１９に示すように、開閉アーム１３０はアーム回転軸１３１を中心（１３１ｃ）として回転する。開閉アーム側面部１３３には、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１が入る開閉アーム開口部１３５が設けられている。さらに、開閉アーム側面部１３３には、アーム回転軸１３１から最も離れた位置に、開閉アーム開口部１３５の縁の一部を構成するロック部１３６が設けられている。

　図２０は、本実施の形態におけるフレーム１６０の構成を示す図である。

　図２０に示すように、フレーム１６０のフレーム側面部１６１には、プラテン軸受１２１が入るフレーム開口部１６３が設けられている。本実施の形態では、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１は、フレーム１６０のフレーム側面部１６１と開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３とにより、回転可能な状態で保持されている。具体的には、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１は、フレーム側面部１６１のフレーム開口部１６３の縁と接している。また、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１は、開閉アーム側面部１３３の開閉アーム開口部１３５とロック部１３６において接している。ロック部１３６は、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１がフレーム１６０及び開閉アーム１３０に支持されて回転する際に、プラテンローラ１２０が飛び出すことがないよう、プラテン軸受１２１を保持する。

　図２１は、図１９の要部拡大図である。

　図１９及び図２１に示すように、プラテン軸受１２１は、アーム回転軸１３１の中心１３１ｃとプラテン軸受１２１の中心１２１ｃとを結ぶ延長線Ｌ１上における接触部１３６ａにおいて開閉アーム開口部１３５のロック部１３６と接している。開閉アーム開口部１３５のロック部１３６は、接触部１３６ａにおいて、アーム回転軸１３１の中心１３１ｃを中心とする円弧Ｋ１の一部となるような形状で形成されている。

　本実施の形態では、図１９に示すように、ロック部１３６が、アーム回転軸１３１の中心１３１ｃとプラテン軸受１２１の中心１２１ｃとを結ぶ延長線Ｌ１よりも上に入り込むように、即ち、この延長線Ｌ１よりも第１の付勢バネ１４０が設けられた側に入り込むように形成されている。このような構成とすることにより、プラテン軸受１２１をより強く保持することができる。

　図２２は、本実施の形態における開閉アームの他の例を示す図である。

　本実施の形態において、図２２に示すように、ロック部１３６は、アーム回転軸１３１の中心１３１ｃとプラテン軸受１２１の中心１２１ｃとを結ぶ延長線Ｌ１を越えることなく下になるように形成してもよい。即ち、ロック部１３６は、延長線Ｌ１よりも第１の付勢バネ１４０が設けられた側に入り込まないように形成してもよい。

　図２３及び図２４は、プラテンローラ１２０を開閉アーム１３０に保持させる際の動作を説明するための図である。

　図２３及び図２４に示すように、開閉アーム１３０のロック部１３６の外側の縁には、プラテン軸受１２１を開閉アーム開口部１３５に入れる際に、プラテン軸受１２１と接触する外側接触部１３７が設けられている。外側接触部１３７は、第１の外側接触部１３７ａと第２の外側接触部１３７ｂとを有する。

　図２３に示すように、プラテンローラ１２０を第１の付勢バネ１４０の力の働く方向に対し、略垂直方向（矢印Ｂに示す方向）から入れる場合には、プラテン軸受１２１は第１の外側接触部１３７ａに接触する。これにより、アーム回転軸１３１を中心に図中矢印Ｂ'の方向に開閉アーム１３０を回動させ、プラテンローラ１２０を開閉アーム開口部１３５内に入れることができる。第１の外側接触部１３７ａには、図２３に示す断面図において、プラテン軸受１２１が開閉アーム開口部１３５内に導入されたときにプラテン軸受１２１が接する開閉アーム開口部１３５内の面に対して鋭角となるように傾斜が設けられている。

　図２４に示すように、プラテンローラ１２０を第１の付勢バネ１４０の力の働く方向に対し、略平行方向（矢印Ｃに示す方向）から入れる場合には、プラテン軸受１２１は第２の外側接触部１３７ｂに接触する。これにより、アーム回転軸１３１を中心に図中矢印Ｃ'の方向に開閉アーム１３０を回動させ、プラテンローラ１２０を開閉アーム開口部１３５に入れることができる。第２の外側接触部１３７ｂには、図２４に示す断面図において、第１の外側接触部１３７ａに対して鋭角となるように傾斜が設けられている。また、第２の外側接触部１３７ｂの傾斜は、水平方向に対して鋭角となるように設けられている。これにより、プラテンローラ１２０が第２の外側接触部１３７ｂに接触したときに、開閉アーム１３０を下方向に押下する力が発生する。この場合、開閉アーム操作部１３４は、プラテンローラ１２０の侵入方向において邪魔にならないように、図２４に示すように、下側に設けてもよい。

　なお、図２７に示すように、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３には、開閉アーム操作部１３４を矢印で示す方向に押して、開閉アーム１３０をアーム回転軸１３１を中心に回動させた際に、所定の位置で回動が停止するように突起部１３８ａが設けられている。具体的には、開閉アーム１３０をアーム回転軸１３１を中心に回動させた際、フレーム１６０のフレーム底面部１６４と突起部１３８ａとが接触することにより、開閉アーム１３０の回動が停止するように形成されている。これにより、開閉アーム１３０を必要以上に回動させることを防ぐことができる。

　図２８及び図２９は、プラテンローラ１２０を開閉アーム１３０及びフレーム１６０から取り外す際の動作を説明するための図である。

　図２８は、開閉アーム操作部１３４を押す前の状態を示し、図２９は、開閉アーム操作部１３４を押している状態を示す。図３０は、図２８の要部拡大図であり、図３１は、図２９の要部拡大図である。図２９に示す破線は図２８に示す状態を示し、図３１に示す破線は図３０に示す状態を示す。

　また、図２８及び図２９に示すように、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３には、プラテン取出部１３８ｂが設けられている。プラテン取出部１３８ｂは、サーマルヘッド１１０とプラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１との間に設けられる。プラテン取出部１３８ｂは、開閉アーム操作部１３４を矢印Ｂの方向に押して、開閉アーム１３０をフレーム１６０に対してアーム回転軸１３１を中心に回動させた際に、プラテン軸受１２１をサーマルヘッド１１０から引き離し、プラテン軸受１２１を開閉アーム開口部１３５及びフレーム開口部１６３から円滑に外部に取り出すことができるように構成されている。

　具体的には、開閉アーム操作部１３４を押すことにより、プラテン取出部１３８ｂがプラテン軸受１２１に接触して、プラテン軸受１２１がサーマルヘッド１１０から遠ざかる方向（図中右方向）に、プラテン軸受１２１を突き動かす。これにより、プラテン軸受１２１が、プラテン取出部１３８ｂに沿って開閉アーム開口部１３５及びフレーム開口部１６３内から外に出される。そのため、プラテンローラ１２０を容易に取り外すことができる。
（フレーム）
　次に、本実施の形態におけるフレーム１６０について説明する。

　図３２から図４１は、本実施の形態におけるフレーム１６０の構成を示す図である。以下、図２０も参照して説明する。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００では、図３２に示すように、フレーム側面部１６１には、プラテン軸受１２１が入るフレーム開口部１６３が設けられている。

　まず、図２０を参照してフレーム開口部１６３の形状を説明する。図２０に示すように、フレーム開口部１６３は、第１の付勢バネ１４０の力が働く方向（図中右方向）に対する垂線であって、プラテン軸受１２１の中心１２１ｃを通る線Ｌ２よりも第１の付勢バネ１４０が設けられた側（サーマルヘッド１１０が設けられた側、図中左側）では、プラテン軸受１２１の外径と略同じ径となる形状に形成されている。

　この場合、図３４及び図３５に示すように、線Ｌ２よりも第１の付勢バネ１４０が設けられた側においては、プラテン軸受１２１は、フレーム１６０のフレーム側面部１６１のフレーム開口部１６３と接触している。一方、線Ｌ２よりも第１の付勢バネ１４０が設けられた側とは反対側においては、プラテン軸受１２１は、フレーム１６０ではなく、ロック部１３６の接触部１３６ａにおいて開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３と接触している。尚、接触部１３６ａは、原則的には点である。

　図３８は、フレーム１６０のフレーム側面部１６１と、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３との配置関係を説明するための図である。

　図３８に示すように、本実施の形態におけるプリンタ装置１００では、線Ｌ２よりも第１の付勢バネ１４０が設けられた側においては、フレーム１６０のフレーム側面部１６１が、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３によりも、プラテン軸受１２１に近い位置となるように形成されている。つまり、線Ｌ２よりも第１の付勢バネ１４０が設けられた側においては、プラテン軸受１２１はフレーム１６０のフレーム側面部１６１に接している。一方、線Ｌ２よりも第１の付勢バネ１４０が設けられた側と反対側においては、プラテン軸受１２１は、開閉アーム１３０のロック部１３６の接触部１３６ａと接触している。

　図３９は、フレーム１６０のフレーム開口部１６３の形状を説明するための図である。

　図３９に示すように、フレーム１６０のフレーム開口部１６３には、第１の付勢バネ１４０が設けられた側に上側開口縁部１６３ｂ（第１の開口縁部の一例）、及び第１の付勢バネ１４０が設けられた側とはプラテン軸受１２１を挟んだ反対側に下側開口縁部１６３ｃ（第２の開口縁部の一例）がそれぞれ設けられている。

　上側開口縁部１６３ｂは、線Ｌ２と、線Ｌ２に略平行であって、第１の付勢バネ１４０が設けられた側でプラテン軸受１２１と接する線Ｌ３との間に位置するように形成されている。上側開口縁部１６３ｂは、プラテン軸受１２１上に突出した構成とすることができる。本実施の形態において、上側開口縁部１６３ｂは、図３９に示したように、線Ｌ２に略平行に延在する構成とすることができる。

　下側開口縁部１６３ｃは、第１の付勢バネ１４０の力が働く方向に略平行であって、プラテン軸受１２１と接する線Ｌ４と、アーム回転軸１３１の中心１３１ｃとプラテン軸受１２１の中心１２１ｃとを結ぶ延長線Ｌ１と平行であって、アーム回転軸１３１が設けられている側においてプラテン軸受１２１と接する線Ｌ５との間に位置するように形成されている。

　図４０及び図４１は、フレーム１６０のフレーム開口部１６３と開閉アーム１３０の開閉アーム開口部１３５との配置関係を説明するための図である。

　図４０は、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３とフレーム１６０のフレーム側面部１６１とにより、プラテンローラ１２０が保持されている状態を示す。この状態では、フレーム１６０のフレーム側面部１６１の上側開口縁部１６３ｂと開閉アーム１３０のロック部１３６の先端部１３６ｂとの間隔Ｐ１は、プラテン軸受１２１の直径Ｄよりも短くなるように（Ｐ１＜Ｄ）構成されている。これにより、プラテン軸受１２１がフレーム１６０及び開閉アーム１３０により支持される。

　図４１は、開閉アーム操作部１３４を下に押した状態を示す。この状態では、フレーム１６０のフレーム側面部１６１の上側開口縁部１６３ｂと開閉アーム１３０のロック部１３６の先端部１３６ｂとの間隔Ｐ２はプラテン軸受１２１の直径Ｄよりも広くなり、プラテンローラ１２０を取り外すことができる。なお、図４１では、説明のために開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３の一部の構成（プラテン取出部１３８ｂ等）の記載を省略している。図４０及び図４１において、破線はプラテン軸受１２１を取り出すときのプラテン軸受１２１の軌跡を示す。

　次に、本実施の形態における他の例を説明する。

　図１８は、本実施の形態における第２の付勢バネ２５０の他の例を示す図である。ここでは、開閉アーム１３０の配置位置が異なり、そのため、第２の付勢バネ２５０の構成も図１６及び図１７を参照して説明した構成と異なる。

　図１８に示すように、この例では、開閉アーム１３０のアーム回転軸２３１が、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３の上方部（図中上側）に設けられている。第２の付勢バネ２５０は、アーム回転軸２３１を略中心として巻かれている。第２の付勢バネ２５０の一方の端部２５１は図１８には図示しないフレーム側面部１６１と接続させ、他方の端部２５２は開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２と接触させている。

　図２５及び図２６は、図１８に示した構成のプリンタ装置１００において、プラテンローラ１２０を開閉アーム１３０に保持させる際の動作を説明するための図である。この場合も、プラテンローラ１２０を開閉アーム１３０に保持させる際の動作は、図２３及び図２４に示した構成と同様とすることができる。図２５は、プラテンローラ１２０を第１の付勢バネ１４０の力の働く方向に対し、略垂直方向（矢印Ｂに示す方向）から入れる場合の動作を示す。図２６は、プラテンローラ１２０を第１の付勢バネ１４０の力の働く方向に対し、略平行方向（矢印Ｃに示す方向）から入れる場合の動作を示す。

　図３３は、本実施の形態におけるフレーム１６０の他の例を示す図である。

　図３３に示すように、フレーム開口部１６３は、プラテン軸受１２１の外径よりも若干大きな径となるように形成してもよい。

　この場合、図３６及び図３７に示すように、プラテン軸受１２１は、線Ｌ２とフレーム開口部１６３の縁とが交差する近傍の接触点１６３ａにおいてフレーム１６０のフレーム側面部１６１と接触している。また、プラテン軸受１２１は、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３とは、第１の付勢バネ１４０が設けられた側とは反対側において、アーム回転軸１３１の中心１３１ｃとプラテン軸受１２１の中心１２１ｃとを結ぶ延長線Ｌ１上において、ロック部１３６の接触部１３６ａと接触している。
（開閉アームの位置検出センサ）
　本実施の形態におけるプリンタ装置１００は、図４２及び図４３に示すように、開閉アーム１３０の位置を検出するセンサ３１０をさらに有する構成とすることができる。

　図４２は、開閉アーム１３０とフレーム１６０とにより、プラテンローラ１２０が保持されている状態を示す。このとき、開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２は、フレームのフレーム背面部１６２に略接している。センサ３１０は、開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２がフレームのフレーム背面部１６２に接した状態を感知可能な構成とすることができる。具体的には、図４２に示した状態では、開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２によりセンサ３１０が押されオン状態となる。

　プリンタ装置１００は、記録紙の存在を検出する記録紙検出センサ（不図示）も含む構成とすることができる。図４２に示した状態において、記録紙検出センサにより記録紙の存在が検出された場合には、記録紙に正常に印字等を行なう制御がなされる。一方、記録紙検出センサにより記録紙が検出されていない場合には、印字等の動作は行なわれない制御がなされる。

　図４３は、開閉アーム操作部１３４が下に押され、プラテンローラ１２０が取り出されている状態を示す。この状態では、開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２とセンサ３１０との間が離れオフ状態となる。この状態では、印字等の動作は行なわれない制御がなされる。

　なお、ここでは図示していないが、プリンタ装置１００は、センサ３１０や記録紙検出センサからの出力に基づき、印字等の動作を制御する制御部を含む構成とすることができる。
（記録紙ガイド）
　本実施の形態におけるプリンタ装置１００は、図４４及び図４５に示すように、フレーム底面部１６４の上に、記録紙ガイド１９０が設けられた構成とすることができる。記録紙ガイド１９０の両側には、サーマルヘッド１１０の方向に延びるよう導入部１９１が設けられている。導入部１９１は、記録紙（不図示）の両側に位置するように設けられる。このように、導入部１９１を設けることにより、記録紙（不図示）を円滑にサーマルヘッド１１０が設けられた側に送ることができる。

　記録紙ガイド１９０は、図４６に示すように、サーマルヘッド１１０又はヒートシンク１１１を支持するための支持部１９２を設けたものであってもよい。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００によれば、プラテンローラを脱着する際に、サーマルヘッドに強い応力が加わらない構造とすることができ、耐久性を高くするとともに寿命を長くでき、信頼性を高くすることができる。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００では、第１の付勢バネ１４０はフレーム１６０のフレーム背面部１６２とサーマルヘッド１１０との間に設けられ、サーマルヘッド１１０はフレーム背面部１６２に対してプラテンローラ１２０の方向に付勢される。そのため、プラテンローラ１２０の脱着の際に開閉アーム１３０を回動させても、第１の付勢バネ１４０は開閉アーム１３０の影響を受けないので、第１の付勢バネ１４０はほとんど伸縮しない。

　また、本実施の形態におけるプリンタ装置１００では、開閉アーム１３０をフレーム１６０のフレーム背面部１６２の方向に付勢する第２の付勢バネ１５０が設けられている。さらに、本実施の形態において、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１は、開閉アーム１３０の開閉アーム開口部１３５とフレーム１６０のフレーム開口部１６３とに支持されているが、第２の付勢バネ１５０の復元力により、プラテンローラ１２０がサーマルヘッド１１０の方向に付勢される構成となっている。そのため、サーマルヘッド１１０とプラテンローラ１２０との間の接触を良好に保つことができる。

　また、プラテンローラ１２０の脱着の際に開閉アーム１３０を回動させる際には、開閉アーム１３０を回動させて第２の付勢バネ１５０の復元力に抗してプラテンローラ１２０をサーマルヘッド１１０から引き離す構成となっている。

　そのため、プラテンローラ１２０を脱着する際に、サーマルヘッド１１０に特に強い応力が加わることもなく、サーマルヘッド１１０が変形したり、破壊等が生じたりすることを防ぐことができる。よって、寿命が長く信頼性が高くプリンタ装置を得ることができる。

　また、プラテンローラ１２０が開閉アーム１３０の開閉アーム開口部１３５及びフレーム１６０のフレーム開口部１６３とで確実に保持することができる。

　さらに、第２の付勢バネ１５０を設けることにより、開閉アーム１３０がフレーム１６０に対して回転された場合でも、第２の付勢バネ１５０の復元力により、開閉アーム１３０をもとの状態に戻る方向に移動させることもできる。
（第２の実施の形態）
（プリンタ装置）
　本実施の形態におけるプリンタ装置について説明する。

　図４７から図５１は、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａの構成を示す図である。

　本実施の形態においても、プリンタ装置１００Ａは、図１から図１２を参照して説明した第１の実施の形態のプリンタ装置１００と類似の構成を有する。ただし、図４７から図５１において、図１から図１２を参照して説明した構成と向きが左右反対に示されている。
（開閉アームの動作）
　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａにおいて、プラテンローラ１２０を脱着する際の開閉アーム１３０の動作について説明する。

　図４７から図４９は、プリンタ装置１００Ａの開閉アーム１３０及びフレーム１６０の位置関係を説明するための側面図である。

　図４７は、プラテンローラ１２０が設置されている状態（第１の状態）を示す。図４８は、プラテンローラ１２０を取り外す際に、開閉アーム１３０がフレーム１６０に対して最も回転した状態（第２の状態）を示す。図４９は、プラテンローラ１２０が取り外された後の中立状態（第３の状態）を示す。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａは、フレーム１６０に対する開閉アーム１３０の相対的な位置関係が、図４７から図４９に示した第１の状態、第２の状態及び第３の状態となるように構成されている。

　図４７に示した第１の状態は、プラテンローラ１２０が設置されている状態であり、サーマルヘッド１１０は、ヒートシンク１１１を介し、ヒートシンク１１１とフレーム背面部１６２との間に設けられた第１の付勢バネ１４０により、プラテンローラ１２０の設けられた側に押されている。この状態で、プラテンローラ１２０を所定の位置に設置することにより、プラテンローラ１２０によりサーマルヘッド１１０が押され、サーマルヘッド１１０の背面に設けられたヒートシンク１１１を介して、第１の付勢バネ１４０を縮める方向に力が加えられる。この状態において、サーマルヘッド１１０とプラテンローラ１２０との間に、不図示の記録紙を設置し、記録紙に印字等を行なうことができる。尚、この状態においては、フレーム背面部１６２と開閉アーム背面部１３２とは、略接触している。

　本実施の形態において、ヒートシンク１１１の両端には突起部１１１ａが設けられた構成とすることができる。また、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３には、ヒートシンク１１１の両端に設けられた突起部１１１ａが入る開口部１３９が設けられている。図４７に示した第１の状態においては、開閉アーム側面部１３３の開口部１３９は、ヒートシンク１１１の突起部１１１ａとは係合しておらず、開閉アーム側面部１３３の開口部１３９において、ヒートシンク１１１の突起部１１１ａと開閉アーム側面部１３３との間にはスペースがある。

　図４８に示した第２の状態は、プラテンローラ１２０を脱着する際に、開閉アーム１３０がフレーム１６０に対して最も回動している状態である。具体的には、開閉アーム操作部１３４を人の手等の外部の力で下に押すことにより、開閉アーム１３０はアーム回転軸１３１を中心に、フレーム１６０等に対して回動し、プラテンローラ１２０を取り外すことができる。

　第２の付勢バネ１５０は、第１の実施の形態で説明したのと同様、開閉アーム１３０のアーム回転軸１３１を中心として巻かれたねじりコイルバネ（トーションバネ）等とすることができる。

　第２の状態では、第２の付勢バネ１５０の復元力により、開閉アーム１３０はフレーム１６０のフレーム背面部１６２の方向に付勢される。しかし、第２の付勢バネ１５０の復元力に抗して開閉アーム操作部１３４が押されているため、開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２はフレーム１６０のフレーム背面部１６２から離れる。また、開閉アーム１３０の動きに伴い、プラテンローラ１２０もサーマルヘッド１１０及びヒートシンク１１１から離れる。そのため、第１の付勢バネ１４０の復元力により、サーマルヘッド１１０及びヒートシンク１１１が、プラテンローラ１２０側に押されている。ただし、本実施の形態において、第１の付勢バネ１４０はフレーム１６０とヒートシンク１１１との間に設けられているので、開閉アーム１３０が移動してもほとんど伸縮しない。

　また、第２の状態において、開閉アーム１３０の突起部１３８ａとフレーム１６０のフレーム底面部１６４とが接触し、開閉アーム１３０は所定の位置で停止する。

　図４９に示した第３の状態は、プラテンローラ１２０が取り外されて、開閉アーム操作部１３４に力が加えられていない状態である。

　この状態では、ヒートシンク１１１は、第１の付勢バネ１４０の復元力により、プラテンローラ１２０が設置されていた側に押される。また、開閉アーム操作部１３４には力が加えられていないため、開閉アーム１３０には、第２の付勢バネ１５０の復元力により、プラテンローラ１２０が設置されていた状態の位置（図４７に示す位置）まで戻ろうとする力が加わる。この状態において、開閉アーム側面部１３３の開口部１３９（第１の係合部）とヒートシンク１１１の突起部１１１ａ（第２の係合部）とが係合（接触）し、ヒートシンク１１１及び開閉アーム１３０が互いに押し合う構成となり、この状態が維持される。この状態は、開閉アーム１３０が、第２の状態から第１の状態に移行するまでの間の状態であり、第１の付勢バネ１４０の復元力と第２の付勢バネ１５０の復元力との釣り合いが保たれている状態である。本実施の形態においては、この状態を中立状態と記載する。

　本実施の形態においては、プラテンローラ１２０が設置されていない状態であって、開閉アーム操作部１３４に力が加えられていない状態においては、常に、図４９に示した中立状態となる。

　また、本実施の形態において、各状態における開閉アーム１３０のフレーム１６０に対する位置検出を行なうことにより、記録紙（不図示）に印字等の動作を行なうか否かの判断を容易に行なうことができる。即ち、図４７に示す第１の状態であると検知された場合に、記録紙（不図示）が存在していれば、記録紙に印字等を行なう動作がなされる。また、図４８及び図４９に示す第２又は第３の状態であると検知された場合には、記録紙への印字等を行なう動作はなされない。
（プラテンローラの設置方法）
　次に、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａにおける、プラテンローラ１２０の設置方法について説明する。

　図５０に示すように、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａでは、フレーム１６０のフレーム側面部１６１にはフレーム開口部１６３が設けられている。開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３には開閉アーム開口部１３５が設けられている。フレーム開口部１６３及び開閉アーム開口部１３５内に、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１を入れることにより、フレーム１６０のフレーム側面部１６１と開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３とにより、プラテンローラ１２０を回転可能な状態で保持することができる。

　プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１を入れる際には、プラテン軸受１２１は、開閉アーム開口部１３５の縁であるロック部１３６に接触しながら、フレーム開口部１６３及び開閉アーム開口部１３５内に入る。これにより、第１の付勢バネ１４０には、第１の付勢バネ１４０が縮む方向に力が加えられる。

　次に、図５１に示すように、フレーム開口部１６３及び開閉アーム開口部１３５内に、さらにプラテン軸受１２１を入れることにより、第１の付勢バネ１４０には、より一層、第１の付勢バネ１４０が縮む方向に力が加わる。これに伴い、ヒートシンク１１１及びサーマルヘッド１１０がフレーム背面部１６２に近づく方向に移動する。ヒートシンク１１１が移動することにより、ヒートシンク１１１の両端に設けられた突起部１１１ａも開閉アーム側面部１３３の開口部１３９内をフレーム背面部１６２に近づく方向に移動する。これに伴い、ヒートシンク１１１を介してフレーム背面部１６２から遠ざかる方向に開閉アーム側面部１３３に加えられていた力がなくなるため、第２の付勢バネ１５０の復元力により、開閉アーム１３０がアーム回転軸１３１を中心に回動する。この後、フレーム開口部１６３及び開閉アーム開口部１３５内に、プラテン軸受１２１が完全に入ることにより、プラテン軸受１２１が開閉アーム１３０のロック部１３６により抑えられ、プラテンローラ１２０が回転可能な状態で保持される。尚、この状態は、上述した第１の状態である。

　これにより、本実施の形態におけるプリンタ装置において、プラテンローラ１２０を設置することができる。
（スイッチ）
　次に、記録紙に印字等の動作を行なうか否かの制御について説明する。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａでは、記録紙に印字等の動作を行なうか否かの制御を行なうための検出部となるスイッチが設けられている。具体的には、図５２から図５６に示すように、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａには、スイッチ２００が設けられている。スイッチ２００は、スイッチ本体部２０１とスイッチ可動部２０２とを有する。

　また、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３の内側には、凸部２３３（図５４等）が設けられている。スイッチ２００は、開閉アーム１３０の位置関係がフレーム１６０に対して第２の状態（図４８参照）又は第３の状態（図４９参照）となるときに、スイッチ可動部２０２が開閉アーム１３０の凸部２３３に押され、開閉アーム１３０の位置関係がフレーム１６０に対して第１の状態（図４７参照）となるときに、スイッチ可動部２０２が開閉アーム１３０の凸部２３３に押されない状態となるよう配置される。また、スイッチ２００は、スイッチ可動部２０２が開閉アーム１３０の凸部２３３に押されるときに、記録紙への印字等が行なわれないようにする信号等を出力するよう構成される。

　図５４は、図４８に示した第２の状態を示すものであり、この状態では、スイッチ可動部２０２は、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３の内側に設けられた凸部２３３により押されている（オン状態）。この状態は、プラテンローラ１２０の脱着動作が行なわれている状態であるため、記録紙への印字等が行なわれない制御がなされる。

　図５５は、図４９に示した第３の状態を示すものであり、この状態でも、図５４に示したのと同様、スイッチ可動部２０２は、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３の内側に設けられた凸部２３３により押されている（オン状態）。この状態では、プラテンローラ１２０が設置されていないため、記録紙への印字等が行なわれない制御がなされる。

　図５６は、図４７に示した第１の状態を示すものであり、この状態では、スイッチ可動部２０２は、開閉アーム１３０の開閉アーム側面部１３３の内側に設けられた凸部２３３により押されていない（オフ状態）。この状態では、プラテンローラ１２０が所定の位置に設置されているため、記録紙が存在している場合には、記録紙への印字等が行なわれる制御がなされる。

　記録紙への印字における制御は、不図示の制御部により行なわれるが、上記スイッチ２００の状態、即ち、オン状態であるかオフ状態であるかに基づき制御がなされる。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａは、記録紙の存在を検出する記録紙検出センサ（不図示）も含む構成とすることができる。また、ここでは図示していないが、プリンタ装置１００は、スイッチ２００や記録紙検出センサからの出力に基づき、印字等の動作を制御する制御部を含む構成とすることができる。

　本実施の形態においても、第１の実施の形態と同様、プラテンローラを脱着する際に、サーマルヘッドに強い応力が加わらない構造とすることができ、耐久性を高くするとともに寿命を長くでき、信頼性を高くすることができる。

　また、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ａによれば、開閉アームの位置により、印字等の動作を行なうか否かの判断を行なうことができる。
（第３の実施の形態）
（プリンタ装置）
　本実施の形態におけるプリンタ装置について説明する。

　本実施の形態においても、プリンタ装置１００Ｂは、図１から図１２を参照して説明した第１の実施の形態のプリンタ装置１００と類似の構成を有する。

　図５７は、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂの構成の一例を示す斜視図である。本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂは、図５７に示すように、プリントヘッドとなるサーマルヘッド１１０、プラテンローラ１２０、開閉アーム１３０、第１の付勢バネ１４０、第２の付勢バネ１５０、フレーム１６０、モータ１７０、及びギア部１８０を有する。プリントヘッドとなるサーマルヘッド１１０、プラテンローラ１２０、開閉アーム１３０、第１の付勢バネ１４０、及び第２の付勢バネ１５０は、フレーム１６０に設置されている。

　後述するように、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂにおいて、プラテンローラ１２０は、第１の付勢バネ１４０により加えられた力によりフレーム１６０に支持される構造である。

　本実施の形態において、第１の付勢バネ１４０には、コイルバネ等が用いられる。第２の付勢バネ１５０には、ねじりコイルバネ（トーションバネ）等が用いられる。

　プラテンローラ１２０は、プラテン軸受１２１を有する。フレーム１６０は、フレーム側面部１６１、及びフレーム背面部１６２を有する。

　プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１は、回転可能な状態で、フレーム１６０のフレーム側面部１６１に支持されている。モータ１７０を回転させることにより、ギア部１８０を介してプラテンローラ１２０を回転させることができる。

　プリンタ装置１００Ｂは、サーマルヘッド１１０の背面に設けられ、ヘッド支持板となるヒートシンク１１１を含む。フレーム１６０は、ヒートシンク１１１に対向するように設けられたフレーム背面部１６２を有する。ヒートシンク１１１とフレーム背面部１６２との間には、コイルバネ等の第１の付勢バネ１４０が設けられている。サーマルヘッド１１０は、第１の付勢バネ１４０の復元力により、ヒートシンク１１１を介し、プラテンローラ１２０が設けられた側に押されている。

　開閉アーム１３０は、アーム回転軸１３１を有する。開閉アーム１３０は、フレーム１６０に対してアーム回転軸１３１を中心に回動させることができるようにフレーム側面部１６１に支持されている。

　本実施の形態において、第１の実施の形態及び第２の実施の形態で説明したのと同様、開閉アーム１３０とフレーム１６０との間には、ねじりコイルバネ（トーションバネ）等の第２の付勢バネ１５０が設けられている。具体的には、ここでは図示していないが、第２の付勢バネ１５０の一方の端部は、フレーム１６０のフレーム側面部１６１に接続されており、他方の端部は開閉アーム１３０の開閉アーム背面部１３２に接している。開閉アーム１３０は、開閉アーム操作部１３４を下に押すことにより、アーム回転軸１３１を中心に回動させることができるが、開閉アーム操作部１３４に加えられた力が解除されることにより、第２の付勢バネ１５０の復元力により、開閉アーム操作部１３４は上方向に上がり、開閉アーム１３０をもとの方向に戻すことができる。
（フレーム）
　次に、図５８から図６０に基づきフレーム１６０について説明する。図５８は本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂの側面図であり、図５９は、図５８の要部拡大図であり、図６０は、フレーム１６０の側面図である。

　フレーム１６０のフレーム側面部１６１には、プラテンローラ１２０を支持するため、プラテン軸受１２１を受け入れ可能なフレーム開口部１６３が設けられている。フレーム開口部１６３はＵ字状に形成されており、フレーム開口部１６３内に、プラテン軸受１２１を導入することができるように、フレーム開口部１６３の入口部分には第１の導入部１６５と第２の導入部１６６が形成されている。第１の導入部１６５は第２の導入部１６６よりもサーマルヘッド１１０（ヒートシンク１１１）側に形成されており、第１の導入部１６５は第２の導入部１６６よりも長く形成されている。

　第１の導入部１６５において、フレーム開口部１６３が形成されている直線状の縁部１６５ａに沿った直線Ｌ６と、第２の導入部１６６において、フレーム開口部１６３が形成されている直線状の縁部１６６ａに沿った直線Ｌ７とは、略平行となるように形成されている。

　さらに、この直線Ｌ６及び直線Ｌ７の延びる方向は、矢印Ａ２に示す第１の付勢バネ１４０の復元力が働く方向に対し、略垂直となるように形成されている。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂでは、ヒートシンク１１１及びサーマルヘッド１１０は、第１の付勢バネ１４０の復元力により、プラテンローラ１２０の方向に付勢される。プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１は、フレーム１６０のフレーム開口部１６３の第２の導入部１６６の縁部１６６ａに接して支持されている。よって、直線Ｌ７は、第２の導入部１６６の縁部１６６ａとプラテン軸受１２１との接触点における接線となる。

　フレーム開口部１６３の第２の導入部１６６の縁部１６６ａは、第１の付勢バネ１４０の復元力が働く方向に対し平行であって、プラテン軸受１２１の中心１２１ｃを通る直線Ｌ８上又は、直線Ｌ８よりも図中上側部分に形成されている。本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂにおいては、第２の導入部１６６において、直線Ｌ７と重なる直線状の縁部１６６ａの長さは、約０．２ｍｍとなるように形成されている。
（開閉アーム）
　次に、図５８、図５９、及び図６１に基づき開閉アーム１３０について説明する。図６１は、開閉アーム１３０の側面図である。

　開閉アーム１３０は、開閉アーム背面部１３２、開閉アーム側面部１３３、及び開閉アーム操作部１３４をさらに含む。

　開閉アーム１３０は、開閉アーム操作部１３４を押下等することにより、アーム回転軸１３１を中心として回転し回動する。開閉アーム側面部１３３には、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１が入る開閉アーム開口部１３５が設けられている。さらに、開閉アーム側面部１３３には、アーム回転軸１３１から最も離れた位置に、開閉アーム開口部１３５の縁の一部を構成するロック部１３６が設けられている。さらに、開閉アーム側面部１３３には、開閉アーム開口部１３５を介しロック部１３６と反対側に、後述するようにプラテンローラ１２０を取り外す際に、プラテン軸受１２１を外に押すプラテン取出部１３８ｂが設けられている。

　本実施の形態では、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１は、矢印Ａ２の方向に働く第１の付勢バネ１４０の復元力に押されている。さらに、プラテン軸受１２１は、矢印Ｂ２の方向にフレーム１６０を押している。よって、プラテン軸受１２１はフレーム１６０に、回転可能な状態で支持されている。即ち、プラテン軸受１２１は、開閉アーム開口部１３５内に入った状態ではあるが、矢印Ａ２に示す第１の付勢バネ１４０の復元力の働く方向において、フレーム１６０に支持されている。プラテン軸受１２１は中心１２１ｃよりも下方において、矢印Ｂ２に示す方向においては、開閉アーム１３０とは接触してはいない。つまり、プラテン軸受１２１の重力が開閉アーム１３０にかかることはなく、プラテン軸受１２１は開閉アーム１３０によって支持されていない構成となっている。

　プラテン軸受１２１は、開閉アーム１３０のロック部１３６と接触部１３６ａにおいて接しているが、これは、プラテン軸受１２１がフレーム開口部１６３内で、図面において上下方向に動く場合があるため、この動きを押えるためのものである。従って、矢印Ａ２に示す第１の付勢バネ１４０の復元力の働く方向に対し、プラテン軸受１２１を支持しているのではなく、矢印Ａ２に示す方向に対し、略垂直方向に生じたプラテンローラ１２０の動きを押えるためのものである。
（プラテンローラ１２０の取り外し）
　次に、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂにおけるプラテンローラ１２０の取り外し方法について、図６２から図６５に基づき説明する。本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂにおいて、プラテンローラ１２０を取り外す際には、図５７等に示すように、開閉アーム１３０の開閉アーム操作部１３４を押下する。開閉アーム操作部１３４を押下することにより、図５９に示す状態から図６２に示す状態になる。図６２に示す状態では、プラテン軸受１２１と開閉アーム１３０のロック部１３６とが接しているため、プラテン軸受１２１は、フレーム開口部１６３の外に出ることはできない。

　さらに、開閉アーム操作部１３４を押下することにより、図６３に示す状態となり、プラテン軸受１２１と開閉アーム１３０のロック部１３６との接触が離れ、プラテン軸受１２１は、フレーム開口部１６３の外に出ることができる状態となる。この際、開閉アーム１３０のプラテン取出部１３８ｂがプラテン軸受１２１と接し、プラテン取出部１３８ｂによりプラテン軸受１２１が押され、フレーム開口部１６３の外に出される。

　図６２に示した状態から図６３に示した状態となる際、プラテン軸受１２１が開閉アーム１３０と接する接点とプラテン軸受１２１がフレーム開口部１６３と接する接点とがなす角度は、α１からα２（α１＞α２）となる。

　この後、開閉アーム操作部１３４に加えられた力を解除すると、第２の付勢バネ１５０の復元力により、開閉アーム１３０にはもとに戻る方向に力が働き、図６４に示す状態となる。フレーム開口部１６３の外に出されたプラテン軸受１２１は、開閉アーム１３０のロック部１３６の上側に移動する。

　この後、さらに第２の付勢バネ１５０の復元力により、開閉アーム１３０にはもとに戻り、図６５に示す状態となり、プラテン軸受１２１は開閉アーム１３０のロック部１３６の上部を移動し持ち上げられる。

　これにより、フレーム開口部１６３よりプラテン軸受１２１を出すことができ、プラテンローラ１２０を取り外すことができる。

　また、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｂによれば、プラテンローラ１２０を回転させる際に、プラテンローラ１２０がフレーム１６０で保持される構成となっている。これにより、プラテンローラ１２０が回転する際に、開閉アーム１３０に力がかからないため、開閉アーム１３０の変形や位置ずれ等の発生を防ぐことができる。そのため、プリンタの耐久性の低下を防ぐことができ、プラテンローラ１２０を所望の位置に保つことができ、印字品位等の低下を防ぐこともできる。

　また、開閉アーム１３０にプラテン取出部１３８ｂを設けることにより、開閉アーム１３０を回動させた際にプラテンローラ１２０をスムーズに取り出すことができる。
（第４の実施の形態）
　次に、第４の実施の形態について説明する。本実施の形態において、開閉アームの形状が第３の実施の形態と異なる。

　図６６は、本実施の形態における開閉アーム２３０の構成を示す図である。

　図６６に示すように、本実施の形態におけるプリンタ装置においては、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１と開閉アーム２３０とは、ロック部１３６の接触部１３６ａと、接触部１３６ａよりも開閉アーム開口部１３５の内部の接触部２３０ａにおいて接触している構造である。このように、プラテン軸受１２１と開閉アーム１３０とを接触部２３０ａにおいて接触させることにより、プラテン軸受１２１と開閉アーム１３０とが接触する接触部１３６ａにおける位置の精度を高めることができる。

　即ち、本実施の形態では、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１と開閉アーム２３０とは、接触部１３６ａと、接触部２３０ａとの２点において接触しているが、接触部２３０ａから接触部１３６ａまでの長さを一定にすることができるため、接触部１３６ａにおける位置精度を高めることができる。

　尚、上記以外の内容については、第３の実施の形態と同様である。
（第５の実施の形態）
　次に、第５の実施の形態について説明する。本実施の形態は、プラテンローラ１２０の回転方向に関する。

　本実施の形態において、プラテンローラ１２０は、フレーム１６０の第２の導入部１６６の縁部１６６ａと接する部分が下方向に移動するように、即ち、フレーム開口部１６３の内側に移動するように回転させる。具体的には、図６７に矢印で示したように、プラテンローラ１２０を時計方向に回転させる。つまり、プラテンローラ１２０を、ロック部１３６の先端と対向する方向に回転させる。

　このようにプラテンローラ１２０を時計方向に回転させることにより、サーマルヘッド１１０と記録紙を介して接する部分の摩擦力により、第２の導入部１６６の縁部１６６ａと接するプラテン軸受１２１には下側に力が働く。従って、プラテン軸受１２１には、フレーム開口部１６３の内部に移動する方向に力が働くため、プラテンローラ１２０が飛び出してしまうことを防ぐことができる。このように、本実施の形態におけるプリンタ装置では、印字等を行う際に、プラテンローラ１２０を回転させた場合において、プラテン軸受１２１がフレーム開口部１６３の外に出てしまうことを防ぐことができる。

　より詳細に説明すると、図６７において、プラテンローラ１２０を反時計方向に回転させた場合には、第２の導入部１６６の縁部１６６ａと接するプラテン軸受１２１には、上側に力が働く。そのため、プラテン軸受１２１には、フレーム開口部１６３の外部に移動する方向に力が働く、これによりプラテンローラ１２０が飛び出してしまうおそれがある。本実施の形態では、図６７においてプラテンローラ１２０を時計方向に回転させることにより、プラテン軸受１２１は、フレーム開口部１６３の内部に移動する方向に力が働き、印字の際に、プラテン軸受１２１がフレーム開口部１６３の外に出てしまうこと防ぐことができる。

　このため、図６７に示すように、プラテンローラ１２０の回転方向を反転させるためのギア部３７０等を設ける場合がある。尚、上記以外の内容については、第３の実施の形態と同様である。
（第６の実施の形態）
　まず、第１の実施の形態において、図１及び図２を参照したのと同様、開閉アームの背面支持板を有する構造のサーマルヘッドを用いたプリンタについて説明する。図６８及び図６９を参照して、プラテンローラ９２０を取り外す際に、サーマルヘッド９１０及びプラテンローラ９２０に加わる力について説明する。

　図６８に示すように、サーマルプリンタ等のプリンタ装置９００は、プリントヘッドとなるサーマルヘッド９１０、プラテンローラ９２０、開閉アーム９３０、コイルバネ９５０、記録紙（不図示）をガイドする記録紙ガイド９８０及び記録紙を搬送するモータ９７０等を有する。開閉アーム９３０は、背面支持板９４０、操作部９３２等を有しており、プラテンローラ９２０のプラテン軸受９２１は開閉アーム９３０により支持されている。尚、サーマルヘッド９１０には、ヒートシンクが取り付けられている。

　背面支持板９４０とサーマルヘッド９１０との間にはコイルバネ９５０が設置されており、コイルバネ９５０の復元力により、サーマルヘッド９１０は、背面支持板９４０に対し、プラテンローラ９２０の設けられた側に押されている。具体的には、サーマルヘッド９１０は、サーマルヘッド９１０に取り付けられたヒートシンクを介しコイルバネ９５０により押されている。開閉アーム９３０は、アーム回転軸９３３を中心に回転可能な状態でフレーム９６０（筐体フレーム）に取り付けられており、操作部９３２を矢印に示す方向に押すことにより、開閉アーム９３０がアーム回転軸９３３を中心に回転し、図６９に示す状態にすることができる。このように、プラテンローラ９２０のプラテン軸受９２１を支持していた開閉アーム９３０が、アーム回転軸９３３を中心に回転することにより、プラテンローラ９２０を取り外すことができる。

　背面支持板９４０は、開閉アーム９３０に形成されているため、プラテンローラ９２０を取り外す際に、開閉アーム９３０がアーム回転軸９３３を中心に回転すると、背面支持板９４０もサーマルヘッド９１０が設けられた側に動く。これにより、コイルバネ９５０が縮み、コイルバネ９５０の復元力が強くなる。このようにコイルバネ９５０の復元力が強くなると、サーマルヘッド９１０に大きな力が加わり、同様に、取り外される直前のプラテンローラ９２０にも大きな力が加わる。このような大きな力が、サーマルヘッド９１０やプラテンローラ９２０に加わることにより、サーマルヘッド９１０やプラテンローラ９２０の形状が変形し、寿命を縮めたり、破損等が生じたりする。
（プリンタ装置）
　次に、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｃについて説明する。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｃは、図７０に示すように、プリントヘッドとなるサーマルヘッド１１０、プラテンローラ１２０、開閉アーム１３０、コイルバネ１４２、フレーム１６０、記録紙（不図示）をガイドする記録紙ガイド１９０及び記録紙を搬送するモータ１７０等を有する。開閉アーム１３０は、開閉アーム操作部１３４等を有しており、フレーム１６０及び開閉アーム１３０により、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１が支持されている。尚、本実施の形態においては、サーマルヘッド１１０にはヒートシンクが取り付けられている。よって、本実施の形態においては、サーマルヘッド１１０には、サーマルヘッド及びヒートシンクが取り付けられている構造のサーマルヘッドが含まれる。

　フレーム１６０にはフレーム背面支持板１７１が設けられており、フレーム背面支持板１７１とサーマルヘッド１１０との間にはコイルバネ１４２が設置されている。即ち、コイルバネ１４２の一方の端部はフレーム背面支持板１７１と接続されており、他方の端部はサーマルヘッド１１０と接している。このため、コイルバネ１４２の復元力により、サーマルヘッド１１０は、プラテンローラ１２０の設けられた側に押されている。尚、本実施の形態においては、サーマルヘッド１１０はサーマルヘッドに取り付けられたヒートシンクを介しコイルバネ１４２により押されている。

　開閉アーム１３０は、アーム回転軸１３１を中心に回転可能な状態でフレーム１６０（筐体フレーム）に取り付けられており、開閉アーム１３０の開閉アーム操作部１３４を矢印に示す方向に押すことにより、開閉アーム１３０がアーム回転軸１３１を中心に回転し、図７１に示す状態にすることができる。このように、プラテンローラ１２０のプラテン軸受１２１を支持していた開閉アーム１３０が、アーム回転軸１３１を中心に回転することにより、プラテンローラ１２０を取り外すことができる。尚、本実施の形態におけるプリンタ装置では、コイルバネ１４２に代えて、板バネ等の他のバネを用いてもよい。また、フレーム１６０には、プラテンローラ１２０が取り外された状態においては、サーマルヘッド１１０が所定の位置に留まるように、不図示の構造物が設けられている。

　フレーム背面支持板１７１は、フレーム１６０に形成されているため、プラテンローラ１２０を取り外す際に、開閉アーム１３０がアーム回転軸１３１を中心に回転しても動くことはない。よって、プラテンローラ１２０を取り外す際にも、コイルバネ１４２は殆ど伸縮しないため、サーマルヘッド１１０に加わる力には殆ど変化がない。即ち、本実施の形態においては、プラテンローラ１２０を取り外す際には、コイルバネ１４２の復元力により、サーマルヘッド１１０の位置が若干移動するのみであるため、コイルバネ１４２によりサーマルヘッド１１０に加わる力には殆ど変化がない。このため、サーマルヘッド１１０やプラテンローラ１２０に大きな応力が加わることはなく、形状等を変形させることもないため寿命が長くなり、これらの破損等の発生を防ぐことができる。

　また、本実施の形態においては、開閉アーム１３０と記録紙ガイド１９０は一体に形成されており、開閉アーム１３０がアーム回転軸１３１を中心に回転する際には、記録紙ガイド１９０も一体に動く。このような開閉アーム１３０と記録紙ガイド１９０とは、プレス加工等により一体に形成したものであってもよく、開閉アーム１３０と記録紙ガイド１９０とを各々別々の部材で形成し接合等したものであってもよい。例えば、開閉アーム１３０をプレス加工により形成し、記録紙ガイド１９０をモールド成型により形成し、各々を接合したものであってもよく、開閉アーム１３０をプレス加工により形成した後、記録紙ガイド１９０をモールド成型する際にインサート成型したものであってもよい。

　尚、取り外したプラテンローラ１２０を再び取り付ける場合には、開閉アーム１３０が図７０に示す位置になるように、図７０に示した矢印の方向とは逆方向に開閉アーム操作部１３４に力を加える。これにより、再びプラテンローラ１２０を取り付けることができる。
（第７の実施の形態）
　次に、第７の実施の形態について説明する。本実施の形態は、開閉アーム１３０の開閉を検知するセンサを設けた構造である。図７２及び図７３に基づき、本実施の形態について説明する。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｄは、第１の光学式センサ２８１と第２の光学式センサ２８２とを有する。

　第１の光学式センサ２８１及び第２の光学式センサ２８２は、反射型の光学式センサである。第１の光学式センサ２８１は、記録紙ガイド１９０の内側に設けられており、記録紙ガイド１９０に設けられた開口部（不図示）より、記録紙２１０が設置される側に光を照射することにより、記録紙２１０の有無を検出する。

　第２の光学式センサ２８２は、記録紙ガイド１９０の外側に設けられており、図７２及び図７３の紙面に対し略垂直方向、即ち、開閉アーム１３０の設けられた側に光を照射することにより、開閉アーム１３０の開閉を検知する。具体的には、図７２に示すように、開閉アーム１３０が閉じられている状態では、第２の光学式センサ２８２より出射された光は、開閉アーム１３０において反射され、この反射光は第２の光学式センサ２８２において検出される。これにより、開閉アーム１３０が閉じられている状態を検知することができる。また、図７３に示すように開閉アーム１３０が開いている状態では、第２の光学式センサ２８２より出射された光は、開閉アーム１３０において反射されることなく直進するため、第２の光学式センサ２８２において反射光は検出されない。これにより、開閉アーム１３０が開いている状態を検知することができる。

　また、本実施の形態におけるプリンタ装置は、開閉アーム１３０と記録紙ガイド１９０は一体に形成されているため、第２の光学式センサ２８２において、図７２及び図７３の紙面の右側、即ち、記録紙ガイド１９０の設けられた側に光を照射することにより、記録紙ガイド１９０の有無を検出し、開閉アーム１３０の開閉を検知するものであってもよい。具体的には、開閉アーム１３０が閉じられている状態では、第２の光学式センサ２８２より出射された光は、記録紙ガイド１９０において反射され、この反射光は第２の光学式センサ２８２において検出される。よって、記録紙ガイド１９０が検出されるため、開閉アーム１３０が閉じられている状態であることを検知することができる。また、開閉アーム１３０が開いている状態では、第２の光学式センサ２８２より出射された光は、記録紙ガイド１９０において反射されることなく直進するため、第２の光学式センサ２８２において反射光は検出されない。よって、記録紙ガイド１９０が検出されないため、開閉アーム１３０が開いている状態であることを検知することができる。

　尚、上記以外の内容については、第６の実施の形態と同様である。
（第８の実施の形態）
　次に、第８の実施の形態について説明する。本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｅは、図７４に示すように、記録紙ガイド１９０の下にバネ３９０（第３の付勢部材の一例）を設け、記録紙ガイド１９０がプラテンローラ１２０の設けられた側に力が加わるように形成されている。このように、記録紙ガイド１９０がプラテンローラ１２０の設けられた側に力が加わるような構造とすることにより、記録紙ガイド１９０とプラテンローラ１２０との間においても、記録紙２１０を挟み込むことができ、記録紙２１０の搬送力を向上させることができる。尚、本実施の形態では、バネ３９０を用いたが、記録紙ガイド１９０がプラテンローラ１２０の設けられた側に力が加わるような付勢部材であれば、他の部材を用いてもよい。

　また、本実施の形態において、プリンタ装置１００Ｅは、図７５に示すように、プラテンローラ１２０に接するピンチローラ３９１を記録紙ガイド１９０の近傍に設け、ピンチローラ３９１をプラテンローラ１２０の設けられた側に力が加わるようにバネ３９２を設けた構造とすることもできる。これにより、記録紙２１０と記録紙ガイド１９０等との摩擦を防ぐことができ、記録紙２１０の搬送力を向上させつつ、円滑に記録紙２１０を搬送することができる。

　尚、上記以外の内容については、第６の実施の形態又は第７の実施の形態と同様である。

　これにより、サーマルヘッド等により記録紙に印字等を行なうプリンタ装置において、サーマルヘッドやプラテンローラの寿命を高めることにより信頼性を高めることができる。また、開閉アームの開閉を安定して正確に検知することのできるプリンタ装置を提供することができる。
（第９の実施の形態）
（プリンタ装置）
　次に、第９の実施の形態におけるプリンタ装置について説明する。

　図７６から図７９は、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｆの構成を示す図である。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｆは、図７６に示すように、プリントヘッドとなるサーマルヘッド１１０、プラテンローラ１２０、開閉アーム１３０、ねじりコイルバネ（トーションバネ）１５６を有する。図７７に示すように、開閉アーム１３０はアーム回転軸１３１を中心にフレーム１６０に対して回転する。

　ねじりコイルバネ１５６は、アーム回転軸１３１を中心に巻かれており、一方の端部１５６ａは、開閉アーム１３０の側面（開閉アーム側面部）に接続され固定されており、他方の端部１５６ｂはサーマルヘッド１１０の背面に接し、サーマルヘッド１１０をプラテンローラ１２０の設けられた側に押すように設置されている。

　本実施の形態では、プラテンローラ１２０は、開閉アーム１３０がアーム回転軸１３１を中心に矢印Ｄ２で示す方向に回転することにより取り外すことができる。

　フレーム１６０には、プラテンローラ１２０を支持するフレーム開口部１６３が設けられており、開閉アーム１３０を動かしても、プラテンローラ１２０はフレーム１６０のフレーム開口部１６３において保持される。この後、プラテンローラ１２０を矢印Ｄ１に示す方向に取り出すことができる。

　尚、本実施の形態においては、サーマルヘッド１１０にはヒートシンク等が設けられているが、サーマルヘッド１１０には、このようなヒートシンクが設けられたものも含まれるものとする。

　図７８に示すように、ねじりコイルバネ１５６は、アーム回転軸１３１を中心に巻かれており、ねじりコイルバネ１５６の支点１５７は、開閉アーム１３０の下部に位置している。上述のように、本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｆでは、ねじりコイルバネ１５６の一方の端部１５６ａは、開閉アーム１３０に接し固定されており、ねじりコイルバネ１５６の他方の端部１５６ｂにおいて、サーマルヘッド１１０の背面より、サーマルヘッド１１０をプラテンローラ１２０の設けられた側に押している。そのため、図７９において、破線で示したような背面支持板９４１が不要となる。そのため、部品点数及び製造工程数を削減することができ、低コストでプリンタ装置を作製することができ、さらには、プリンタ装置を小型にすることができる。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｆのサーマルヘッド１１０及びねじりコイルバネ１５６を図８０に示す。図８０の（ａ）は、斜視図であり、図８０の（ｂ）は、ねじりコイルバネ１５６の配置を示す模式図である。

　本実施の形態では、ねじりコイルバネ１５６は、プラテンローラ１２０と略平行に設置されたシャフト１７４の両端の近傍に各々設けられている。尚、このシャフト１７４は、開閉アーム１３０に取り付けられており、アーム回転軸１３１を中心に回転する。ねじりコイルバネ１５６は、シャフト１７４の外側を覆うように巻かれている。

　このような構成のねじりコイルバネ１５６は、プラテンローラ１２０を取り外すために開閉アーム１３０を回転した場合に、開閉アーム１３０をもとの位置に復帰させる機能も有する。

　本実施の形態におけるプリンタ装置１００Ｆは、図８１に示すように、２つのねじりコイルバネを一体化した構造のねじりコイルバネ部１５８を設けたものであってもよい。図８１の（ａ）は、斜視図であり、図８１の（ｂ）は、ねじりコイルバネ部１５８の配置を示す模式図である。

　本実施の形態においては、開閉アーム１３０がアーム回転軸１３１を中心に矢印Ｄ２の方向に回転されることにより、プラテンローラ１２０を開閉アーム１３０から取り外すことができる。この際、図８２に示すように、サーマルヘッド１１０を加圧する方向に、開閉アーム１３０を回転させて動かす構造とすることができる。また、図８３に示すように、サーマルヘッド１１０に加えられていた力が解除される方向に、開閉アーム１３０を回転させて動かす構造とすることもできる。

　また、図８４の（ａ）に示すように、開閉アーム１３０の側部に、開閉アーム１３０を動かすため操作部となる曲げ部１３１ａを設けた構造とすることもできる。また、図８４の（ｂ）に示すように、開閉アーム１３０の下部に、開閉アーム１３０を動かすための曲げ部１３１ｂを設けた構造とすることもできる。尚、図８４の（ｃ）は、曲げ部が設けられていない開閉アーム１３０を示す。
（第１０の実施の形態）
　次に、第１０の実施の形態について説明する。本実施の形態は、第９の実施の形態におけるねじりコイルバネに代えて板バネを用いた構造のプリンタ装置である。

　図８５は、本実施の形態におけるプリンタ装置の開閉アーム１３０及び板バネを示す図である。

　本実施の形態について、図８５に基づき説明する。本実施の形態において、プリンタ装置は、第９の実施の形態で説明したねじりコイルバネ１５６に代えて、開閉アーム１３０に接続された板バネ２７０を含む。板バネ２７０は、サーマルヘッド１１０の背面に接し、サーマルヘッド１１０をプラテンローラ１２０の設けられた側に押すように設置されている。このように板バネ２７０を用いることにより、さらに、部品点数を削減することができ、サーマルヘッド１１０の背面から、サーマルヘッド１１０をより均一にプラテンローラ１２０の設けられた側に押すことができる。

　図８６は、開閉アームと板バネとを同一の材料で一体形成した構成を示す図である。

　図８６に示すように、開閉アームと板バネとを同一の金属材料であって、バネ性を有する材料により、一体に形成することもできる。これにより、さらに、部品点数を削減することができる。このような、開閉アーム部２８３とバネ部２８５となる板バネとを一体に形成した構造のバネつき開閉アーム２８０は、例えば、金属板等を加工することにより形成することができる。具体的には、バネ部２８５は、プラテンローラ１２０の伸びる方向と略平行に金属板等を折曲げることにより形成することができ、開閉アーム部２８３は、プラテンローラ１２０の伸びる方向と略垂直に金属板等を折曲げることにより形成することができる。

　また、本実施の形態においては、図８７に示すような構造の、開閉アーム部２８３ａとバネ部２８５ａとが一体に形成されている構造のバネつき開閉アーム２８０ａを用いたものであってもよい。この場合においても、同様に、開閉アーム２８０ａとバネ部２８５ａとは同一の金属材料であって、バネ性を有する材料により一体に形成されている。

　尚、上記以外の内容については、第９の実施の形態と同様である。
（第１１の実施の形態）
　次に、第１１の実施の形態について説明する。

　本実施の形態は、サーマルヘッド１１０を加圧するバネと開閉アーム１３０を復帰させるバネとを分離した構造のプリンタ装置である。

　本実施の形態におけるプリンタ装置は、図８８及び図８９に示すように、シャフト１７４の両端に設けられ２つのねじりコイルバネ３５０を含む。ねじりコイルバネ３５０は、開閉アーム復帰バネ部３５１とサーマルヘッドを押すヘッド押圧バネ部３５２とを有する。また、開閉アーム復帰バネ部３５１とヘッド押圧バネ部３５２とは接続部３５３により接続されており、接続部３５３は開閉アーム１３０の底面と接続されている。尚、開閉アーム復帰バネ部３５１の端部は、開閉アーム１３０の側面と接続されている。これにより、開閉アーム１３０を復帰させる機能とサーマルヘッド１１０を押圧する機能とを独立させることができる。即ち、各々の機能を開閉アーム復帰バネ部３５１とヘッド押圧バネ部３５２とに、分離させることができる。なお、接続部３５３はフレーム１６０の底面と接続された構成とすることもできる。

　また、本実施の形態は、図９０に示すように、２つのねじりコイルバネ３５０を接続部３５５により接続し一体化させた構造のバネ部３６０を設けたものであってもよく、図９１に示すように、シャフト１７４の一方の側にのみ開閉アーム復帰バネ部３５１を設けた構造のものであってもよい。

　さらに、本実施の形態は、図９２に示すように、ねじりコイルバネに代えて板バネを用いてもよい。この場合、板バネ部３８０は、板バネによる開閉アーム復帰バネ部３８１及び板バネによるヘッド押圧バネ部３８２により形成される。

　尚、上記以外の内容については、第９又は第１０の実施の形態と同様である。

　本実施の形態において、サーマルヘッド等により記録紙に印字等を行なうプリンタ装置において、低コストで小型化可能なプリンタ装置を提供することができる。

　なお、本発明は以下の形態も含む。

　本発明の一実施形態によれば、記録紙に印字をするプリントヘッドと、フレームに対しアーム回転軸を中心に回転し回動するよう支持されている開閉アームと、前記フレームと前記開閉アームとに接し保持されているプラテンローラと、前記フレームと前記プリントヘッドとの間に設けられており、前記プリントヘッドを前記プラテンローラの側に加圧する第１の付勢バネと、前記フレームと前記開閉アームとに接しており、前記プラテンローラを前記プリントヘッドの側に回動する第２の付勢バネと、を有するプリンタ装置が提供される。

　また、上記プリンタ装置において、前記第１の付勢バネは、コイルバネとすることができ、前記第２の付勢バネは、ねじりコイルバネとすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記第２の付勢バネの一方の端部は前記フレームと接続されており、他方の端部は前記開閉アームと接しており、前記アーム回転軸から前記第１の付勢バネまでの距離よりも、前記アーム回転軸から前記他方の端部において前記第２の付勢バネが前記開閉アームと接している位置までの距離の方が長い構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームには、前記プラテンローラにおけるプラテン軸受が入る開閉アーム開口部が設けられており、前記フレームには、前記プラテン軸受が入るフレーム開口部が設けられており、前記プラテン軸受は、前記開閉アームとは、前記開閉アーム開口部における接触部において接触しており、前記接触部は、前記第１の付勢バネの力が働く方向に垂直であって、前記プラテン軸受の中心を通る線に対し、前記第１の付勢バネが設けられている側とは反対側に存在している構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームには、前記プラテンローラにおけるプラテン軸受が入る開閉アーム開口部が設けられており、前記フレームには、前記プラテン軸受が入るフレーム開口部が設けられており、前記プラテン軸受は、前記開閉アームとは、前記開閉アーム開口部における接触部において接触しており、前記接触部は、前記アーム回転軸の中心と前記プラテン軸受の中心とを結ぶ延長線上に存在している構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記接触部は、前記アーム回転軸の中心を中心とする円弧の一部となる形状で形成された構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記接触部は、前記開閉アームにおけるロック部に形成されており、前記ロック部は、前記アーム回転軸の中心と前記プラテン軸受の中心とを結ぶ延長線よりも第１の付勢バネが設けられている側に入り込んだ構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記接触部は、前記開閉アームにおけるロック部に形成されており、前記ロック部は、前記アーム回転軸の中心と前記プラテン軸受の中心とを結ぶ延長線よりも第１の付勢バネが設けられている側に入り込んではいない構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームには、前記アーム回転軸を中心に回転させた際、前記プラテン軸受を前記開閉アーム開口部より外に突き出す突出し部が設けられた構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームは、前記開閉アーム開口部が設けられている２つの開閉アーム側面部と、前記２つの開閉アーム側面部を連結する開閉アーム背面部と、を有し、２つの前記アーム側面部と前記開閉アーム背面部とは一体で形成された構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アーム側面部には、前記プリントヘッド、または、前記プリントヘッドを支持するための支持部を設置するための開口部が設けられた構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、開閉アーム背面部近傍には、前記開閉アームが回動状態を検出するセンサが設けられた構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記フレーム開口部は、前記プラテン軸受の外形の一部と略同じ形状となる縁を有している構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記プラテン軸受と前記フレーム開口部とは、前記第１の付勢バネの力が働く方向に垂直であって、前記プラテン軸受の中心を通る線に対し、前記第１の付勢バネが設けられている側において接触している構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記第１の付勢バネの力が働く方向に垂直であって、前記プラテン軸受の中心を通る線に対し、前記第１の付勢バネが設けられている側においては、前記プラテン軸受に対し、前記フレーム開口部の縁は、前記接触部を除き前記開閉アーム開口部の縁よりも近い位置に存在している構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記フレーム開口部は、前記フレーム開口部の両端近傍に、上部開口縁部と下部開口縁部が形成されており、前記上部開口縁部は、前記第１の付勢バネの力が働く方向に垂直であって、前記プラテン軸受の中心を通る線と、前記第１の付勢バネの力が働く方向に垂直であって、前記第１の付勢バネが設けられている側において、前記プラテン軸受と接する線との間となるように形成された構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記フレーム開口部は、前記フレーム開口部の両端近傍に、上部開口縁部と下部開口縁部が形成されており、前記下側開口縁部は、前記第１の付勢バネの力が働く方向に平行であって、前記アーム回転軸が設けられている側において、前記プラテン軸受と接する線と、前記アーム回転軸の中心と前記プラテン軸受の中心とを結ぶ延長線との間となるように形成された構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームには、突起部が設けられており、前記アーム回転軸を中心に回転させた際、前記突起部が前記フレームのフレーム底面部と接触することにより、所定の位置において回転が停止する構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、記録紙を前記プリントヘッドが設けられている側に導くための記録紙ガイドを有しており、前記プリントヘッドに沿った前記記録紙ガイドの両端には、前記プリントヘッドが設けられている方向に延びる導入部が設けられた構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、記録紙を前記プリントヘッドが設けられている側に導くための記録紙ガイドを有しており、前記記録紙が導かれる面とは反対側の面には、前記プリントヘッドまたは前記プリントヘッドと接続されているヘッド支持板を支持するための支持部が設けられた構成とすることができる。

　本発明の他の実施形態によれば、記録紙に印字をするプリントヘッドと、フレームに対しアーム回転軸を中心に回転し回動するよう支持されている開閉アームと、前記フレームと前記開閉アームとに接し保持されているプラテンローラと、前記フレームと前記プリントヘッドとの間に設けられており、前記プリントヘッドを前記プラテンローラの側に加圧する第１の付勢バネと、前記フレームと前記開閉アームとに接しており、前記プラテンローラを前記プリントヘッドの側に回動する第２の付勢バネと、を有し、前記プラテンローラが保持されていない状態においては、前記開閉アームは、前記プラテンローラが保持されている第１の状態から前記プラテンローラを取り出すために回動した第２の状態に移行するまでのいずれかの状態となる第３の状態となるものであるプリンタ装置が提供される。

　また、上記プリンタ装置において、前記第３の状態は、前記第２の状態と同じ状態となる構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームの位置を検出するための検出部を有する構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記検出部において、前記第２の状態及び前記第３の状態であるものと検出された場合には、前記プリントヘッドによる前記記録紙への印字は行なわれない構成とすることができる。

　本発明の他の実施形態によれば、記録紙に印字をするプリントヘッドと、フレームに支持されているプラテンローラと、前記フレームと前記プリントヘッドとの間に設けられており、前記プリントヘッドを前記プラテンローラの側に加圧する付勢バネと、を有し、前記プリントヘッドを介した前記付勢バネの復元力により、前記プラテンローラは前記フレームに支持されているプリンタ装置が提供される。

　また、上記プリンタ装置において、前記フレームに対しアーム回転軸を中心に回転し回動するよう支持されている開閉アームを有し、前記アーム回転軸を中心に前記開閉アームを回動させることにより、前記プラテンローラが前記開閉アームにより押され、前記プラテンローラを取り外すことができる構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記フレームには、前記プラテンローラにおけるプラテン軸受が入るフレーム開口部が設けられており、前記フレーム開口部における縁部と前記プラテン軸受との接触点における接線方向と、前記付勢バネの復元力の働く方向とは、略垂直である構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記プラテンローラの回転方向は、前記フレーム開口部における縁部と前記プラテン軸受との接触点から、前記フレーム開口部の入口方向に向かうよう回転するものである構成とすることができる。

　本発明の他の実施形態によれば、記録紙に印字をするプリントヘッドと、前記プリントヘッドをプラテンローラの側に加圧するバネと、前記プラテンローラを回転可能な状態で固定する開閉アームと、を有し、前記開閉アームは、アーム回転軸を中心に回動するように筐体フレームに取り付けられており、前記筐体フレームにはフレーム背面支持板が設けられており、前記バネの一方の端は、前記フレーム背面支持板に接しており、他方の端は、前記プリントヘッドに接しているプリンタ装置が提供される。

　また、上記プリンタ装置において、前記プラテンローラの近傍には、記録紙をガイドする用紙ガイドが設けられており、前記用紙ガイドは、前記開閉アームと一体に形成されている構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームの開閉状態を検知するセンサを有し、前記センサは光学式センサであって、前記用紙ガイドを検知することにより開閉状態を検知する構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームの開閉状態を検知するセンサを有し、前記センサは光学式センサであって、前記開閉アームを検知することにより開閉状態を検知する構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記用紙ガイドは、付勢部材により前記プラテンローラの設けられている側に力が加えられた構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記付勢部材はバネとすることができる。

　本発明の他の実施形態によれば、記録紙に印字をするプリントヘッドと、前記プリントヘッドをプラテンローラの側に加圧するねじりコイルバネと、前記プラテンローラを回転可能な状態で固定する開閉アームと、を有し、前記ねじりコイルバネは、前記プラテンローラの伸びる方向と略平行となるように巻かれており、前記ねじりコイルバネの一方の端は、前記開閉アームに接続されており、他方の端は、前記プリントヘッドに接しているプリンタ装置が提供される。

　また、上記プリンタ装置において、前記プラテンローラに略平行にシャフトが設けられており、前記ねじりコイルバネは、前記シャフトの外側を覆うように巻かれた構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記ねじりコイルバネは、前記シャフトの両端の近傍に各々設けられた構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、２つの前記ねじりコイルバネは、接続されており、一体化した構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記ねじりコイルバネは、前記開閉アームを復帰させる開閉アーム復帰バネ部と前記プリントヘッドを加圧するヘッド加圧バネ部とを有する構成とすることができる。

　本発明の他の実施形態によれば、記録紙に印字をするプリントヘッドと、前記プリントヘッドをプラテンローラの側に加圧する板バネと、前記プラテンローラを回転可能な状態で固定する開閉アームと、を有し、前記板バネは開閉アームに接続されているプリンタ装置が提供される。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームと前記板バネは、バネ性を有する同一の材料により形成された構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記板バネは、前記開閉アームを形成している材料を前記プラテンローラの伸びる方向と略平行に折曲げることにより形成された構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記板バネは、前記開閉アームを復帰させる開閉アーム復帰バネ部と前記プリントヘッドを加圧するヘッド加圧バネ部とを有する構成とすることができる。

　また、上記プリンタ装置において、前記プラテンローラはプラテン軸受を有し、前記開閉アームには、前記プラテンローラの前記プラテン軸受に接して前記プラテンローラを前記第２の付勢バネにより前記プリントヘッドの側に押圧する開閉アーム開口部が設けられ、当該開閉アーム開口部の前記プラテン軸受に接する接触部は、前記アーム回転軸の中心と前記プラテン軸受の中心とを結ぶ延長線上に存在している。

　また、上記プリンタ装置において、前記接触部は、前記アーム回転軸を中心とする円弧の一部となる形状で形成されている。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームは、前記アーム回転軸の中心と前記プラテン軸受の中心とを結ぶ延長線よりも第１の付勢バネが設けられた側に入り込んでいるロック部をさらに含み、前記開閉アーム開口部の前記プラテン軸受に接する接触部は、前記開閉アームの前記ロック部に形成されている。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームは、前記アーム回転軸の中心と前記プラテン軸受の中心とを結ぶ延長線よりも第１の付勢バネが設けられた側に入り込んではいないロック部をさらに含み、前記開閉アーム開口部の前記プラテン軸受に接する接触部は、前記開閉アームの前記ロック部に形成されている。

　また、上記プリンタ装置において、前記プラテンローラはプラテン軸受を有し、前記開閉アームには、前記プリントヘッドと前記プラテンローラの前記プラテン軸受との間に設けられ、前記開閉アームを前記フレームに対し前記アーム回転軸を中心に回転させた際、前記プラテン軸受を前記プリントヘッドから引き離すとともに、当該プラテン軸受を前記開閉アーム開口部から取り出すプラテン取出部が設けられている。

　また、上記プリンタ装置において、前記フレーム開口部は、前記プラテン軸受の外形の一部と略同じ形状となる縁を有する。

　また、上記プリンタ装置において、前記第１の付勢バネの力が働く方向に垂直であって、前記プラテン軸受の中心を通る線に対し、前記第１の付勢バネが設けられた側においては、前記フレーム開口部の縁は、前記プラテン軸受に対し、前記接触部を除き前記開閉アーム開口部の縁よりも近い位置に存在している。

　また、上記プリンタ装置において、前記フレーム開口部には、前記第１の付勢バネが設けられた側に第１の開口縁部が形成されており、前記第１の開口縁部は、前記プラテン軸受の中心を前記第１の付勢バネの力が働く方向と垂直な方向に通る第１の線と、前記第１の方向に略平行であって、当該フレーム開口部内に保持される前記プラテン軸受と前記第１の付勢バネが設けられた側で接する第２の線と、の間に延在するように形成されている。

　また、上記プリンタ装置において、前記フレーム開口部には、前記第１の付勢バネが設けられた側とは反対側に第２の開口縁部が形成されており、前記第２の開口縁部は、前記第１の付勢バネの力が働く方向に略平行であって、当該フレーム開口部内に保持される前記プラテン軸受と前記アーム回転軸が設けられた側で接する線と、前記アーム回転軸の中心と前記プラテン軸受の中心とを結ぶ延長線と、の間に延在するように形成されている。

　また、上記プリンタ装置において、前記第２の付勢バネは、ねじりコイルバネである。

　また、上記プリンタ装置において、前記第２の付勢バネは、前記アーム回転軸を中心に巻かれたねじりコイルバネである。

　また、上記プリンタ装置において、前記第１の付勢バネは、コイルバネである。

　また、上記プリンタ装置において、前記プラテンローラはプラテン軸受を有し、前記開閉アームは、前記プラテンローラの前記プラテン軸受を支持する開閉アーム開口部がそれぞれ設けられた２つの開閉アーム側面部と、前記２つの開閉アーム側面部を連結し、前記フレーム背面部と前記プリントヘッドとの間に設けられた開閉アーム背面部と、を有し、前記２つのアーム側面部と前記開閉アーム背面部とは一体で形成されている。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アーム側面部には、前記プリントヘッド、又は、前記プリントヘッドを支持するための支持部を設置するための開口部が設けられた。

　また、上記プリンタ装置において、前記プリントヘッドに沿った記録紙の両端に、前記プリントヘッドが設けられた方向に延びる導入部が設けられた、当該記録紙を前記プリントヘッドが設けられた側に導くための記録紙ガイドをさらに含む。

　また、上記プリンタ装置において、記録紙を前記プリントヘッドが設けられた側に導くための記録紙ガイドをさらに含み、前記記録紙が導かれる面とは反対側の面には、前記プリントヘッド又は前記プリントヘッドと接続されているヘッド支持板を支持するための支持部が設けられている。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームを前記アーム回転軸を中心に回動したとき、前記開閉アームが前記プラテンローラを取り外す方向に押すように構成されている。

　また、上記プリンタ装置において、前記プラテンローラは、プラテン軸受を有し、前記フレームには、前記プラテンローラの前記プラテン軸受が入るフレーム開口部が設けられており、前記フレーム開口部と前記プラテン軸受との接触点における接線方向と、前記第１の付勢バネの復元力の働く方向とが略垂直である。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームを検知することにより前記開閉アームの開閉状態を検知する光学式センサをさらに含む。

　また、上記プリンタ装置において、前記第３の付勢部材はバネである。

　また、上記プリンタ装置において、前記開閉アームは、前記プラテンローラに略平行に設けられたシャフトを有し、前記ねじりコイルバネは、前記シャフトの外側を覆うように巻かれている。

　また、上記プリンタ装置において、前記シャフトの両端の近傍にそれぞれ設けられた２つの前記ねじりコイルバネを含む。

　また、上記プリンタ装置において、２つの前記ねじりコイルバネは、接続されており、一体化している。

　また、上記プリンタ装置において、前記ねじりコイルバネは、前記開閉アームを復帰させる開閉アーム復帰バネ部と前記プリントヘッドを加圧するヘッド押圧バネ部とを有する。

　また、上記プリンタ装置において、前記板バネは、前記開閉アームを形成している材料を前記プラテンローラの伸びる方向と略平行に折曲げることにより形成されている。

　また、上記プリンタ装置において、前記板バネは、前記開閉アームを復帰させる開閉アーム復帰バネ部と前記プリントヘッドを加圧するヘッド押圧バネ部とを有する。

　今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものでは無いと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味では無く、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

　本国際出願は２０１１年１０月７日に出願された日本国特許出願２０１１－２２３０３３号、２０１１年１０月７日に出願された日本国特許出願２０１１－２２３０３４号、２０１１年１０月７日に出願された日本国特許出願２０１１－２２３０３５号、２０１１年１０月１３日に出願された日本国特許出願２０１１－２２６２６２号、及び２０１１年１２月２６日に出願された日本国特許出願２０１１－２８４４２７号、に基づく優先権を主張するものであり、その全内容をここに援用する。

Claims

　フレーム背面部を有するフレームと、
　前記フレームに対しアーム回転軸を中心に回転するよう前記フレームに支持された開閉アームと、
　回転可能な状態で、前記フレーム又は前記開閉アームに支持されたプラテンローラと、
　前記フレーム背面部と前記プラテンローラとの間に設けられ、前記プラテンローラとの間に挟まれる記録紙に印字をするプリントヘッドと、
　前記フレーム背面部と前記プリントヘッドとの間に設けられ、前記プリントヘッドを前記フレーム背面部に対して前記プラテンローラの側に付勢する第１の付勢バネと、
を含むプリンタ装置。
　請求項１に記載のプリンタ装置において、
　前記フレームに固定され、当該開閉アームを前記フレーム背面部の方向に付勢する第２の付勢バネをさらに含むプリンタ装置。
　請求項２に記載のプリンタ装置において、
　前記第２の付勢バネが前記開閉アームを前記フレーム背面部の方向に付勢することにより、前記プラテンローラが前記プリントヘッドの側に押圧されるよう構成されたプリンタ装置。
　請求項２に記載のプリンタ装置において、
　前記プラテンローラはプラテン軸受を有し、
　前記開閉アームには、前記プラテン軸受に対して前記プリントヘッドが設けられた側とは反対側で前記プラテンローラの前記プラテン軸受と接して前記プラテンローラを前記第２の付勢バネにより前記プリントヘッドの側に押圧する開閉アーム開口部が設けられ、
　前記フレームには、前記プラテン軸受に対して前記前記プリントヘッドが設けられた側で前記プラテンローラの前記プラテン軸受と接するフレーム開口部が設けられたプリンタ装置。
　請求項２に記載のプリンタ装置において、
　前記プラテンローラはプラテン軸受を有し、
　前記開閉アームには、前記プラテンローラの前記プラテン軸受に接して前記プラテンローラを前記第２の付勢バネにより前記プリントヘッドの側に押圧する開閉アーム開口部が設けられ、当該開閉アーム開口部の前記プラテン軸受に接する接触部は、前記プラテン軸受の中心を前記第１の付勢バネの力が働く方向に垂直な方向に延在する線に対し、前記第１の付勢バネが設けられた側とは反対側に存在しているプリンタ装置。
　請求項５に記載のプリンタ装置において、
　前記フレームには、前記プラテンローラの前記プラテン軸受に接するフレーム開口部が設けられたプリンタ装置。
　請求項６に記載のプリンタ装置において、
　前記プラテン軸受と前記フレーム開口部とは、前記第１の付勢バネの力が働く方向に垂直であって、前記プラテン軸受の中心を通る線に対し、前記第１の付勢バネが設けられた側において接触しているプリンタ装置。
　請求項２に記載のプリンタ装置において、
　前記第２の付勢バネの一方の端部は前記フレームと接続されており、他方の端部は前記開閉アームと接しており、
　前記アーム回転軸から前記第１の付勢バネが前記フレーム背面部と接する位置までの距離よりも、前記アーム回転軸から前記他方の端部において前記第２の付勢バネが前記開閉アームと接する位置までの距離の方が長いプリンタ装置。
　請求項１に記載のプリンタ装置において、
　前記フレームはフレーム底面部を有し、
　前記開閉アームには、前記アーム回転軸を中心に回転させた際に、前記フレームの前記フレーム底面部と接触する突起部が設けられたプリンタ装置。
　請求項２に記載のプリンタ装置において、
　前記開閉アームは、
　前記プラテンローラを保持する第１の状態、
　前記フレームに対して最も回転させた第２の状態、及び
　前記外部の力を除去した際に、前記第２の状態から前記第１の状態に移行するまでのいずれかの状態である第３の状態、
を取るよう構成された請求項１に記載のプリンタ装置。
　請求項１０に記載のプリンタ装置において、
　前記開閉アームと前記プリントヘッドには、互いに係合する第１の係合部及び第２の係合部がそれぞれ設けられており、
　前記第３の状態において、前記第１の係合部が前記第２の係合部に係合し、前記開閉アームはが前記第１の付勢バネの復元力と第２の付勢バネの復元力との釣り合いが保たれた状態で維持されるプリンタ装置。
　請求項１０に記載のプリンタ装置において、
　前記開閉アームが前記第１の状態を取っているか、あるいは前記第２の状態又は前記第３の状態を取っているかを検出するための検出部をさらに含むプリンタ装置。
　請求項１２に記載のプリンタ装置において、
　前記検出部において、前記開閉アームが前記第２の状態又は前記第３の状態を取っていると検出された場合には、前記プリントヘッドによる前記記録紙への印字が行われないように制御するプリンタ装置。
　請求項１に記載のプリンタ装置において、
　前記プラテンローラは、前記プリントヘッドを介した前記第１の付勢バネの復元力により、前記フレームに支持されているプリンタ装置。
　請求項１４に記載のプリンタ装置において、
　前記プラテンローラは、プラテン軸受を有し、
　前記開閉アームは、前記プリントヘッドが設けられた側とは反対側で前記プラテンローラの前記プラテン軸受と接するロック部を含み、
　前記フレームには、前記プラテンローラの前記プラテン軸受が入るフレーム開口部が設けられており、
　前記プラテンローラは、前記ロック部の先端と対向する方向に回転する構成であるプリンタ装置。
　請求項１に記載のプリンタ装置において、
　前記プラテンローラの近傍に設けられ、前記開閉アームと一体に形成された、記録紙をガイドする記録紙ガイドと、
　前記記録紙ガイドを検知することにより前記開閉アームの開閉状態を検知する光学式センサと、
をさらに含むプリンタ装置。
　請求項１６に記載のプリンタ装置において、
　前記記録紙ガイドは、第３の付勢部材により前記プラテンローラの設けられた側に力が加えられているプリンタ装置。
　フレームと、
　アーム回転軸を有し、前記フレームに対し前記アーム回転軸を中心に回転するよう前記フレームに支持された開閉アームと、
　回転可能な状態で、前記開閉アーム又は前記フレームに支持されたプラテンローラと、
　前記プラテンローラとの間に挟まれる記録紙に印字をするプリントヘッドと、
　前記アーム回転軸を中心として巻かれ、一方の端が前記開閉アームに接続されており、他方の端が前記プリントヘッドに接し、前記プリントヘッドを前記プラテンローラの側に押圧するねじりコイルバネと、
を含むプリンタ装置。
　フレームと、
　回転可能な状態で、前記フレームに支持された開閉アームと、
　回転可能な状態で、前記開閉アーム又は前記フレームに支持されたプラテンローラと、
　前記プラテンローラとの間に挟まれる記録紙に印字をするプリントヘッドと、
　前記開閉アームに接続され、前記開閉アーム又は前記フレームに前記プラテンローラが支持された際に、当該プラテンローラとの間に位置する前記プリントヘッドを前記プラテンローラの側に押圧するよう構成された板バネと、
を含むプリンタ装置。
　請求項１９に記載のプリンタ装置において、
　前記開閉アームと前記板バネは、バネ性を有する同一の材料により形成されているプリンタ装置。