JP2012210800A - プリンタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】多数の発熱素子を有し、ロール紙から引き出される記録紙の幅方向に沿って配置されたサーマルヘッド33と、サーマルヘッド33に対向配置され、サーマルヘッド33との間に記録紙を挟んだ状態で回転することで、記録紙を送り出すプラテンローラ34と、サーマルヘッド33に対してプラテンローラ34の反対側に設けられ、サーマルヘッド33をプラテンローラ34に向けて押圧する弾性部材45aと、弾性部材45aには、供給されるロール紙の幅に応じてサーマルヘッド33から弾性部材45aを離間させ、弾性部材45aによるサーマルヘッド33への押圧を解除する押圧力解除機構51が設けられていることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
しかしながら、従来の構成では、使用可能な最大幅のロール紙(以下、第1ロール紙という)よりも幅の狭いロール紙(以下、第2ロール紙という)を使用する場合に、サーマルヘッドとプラテンローラとの間において、第2ロール紙の幅方向外側には記録紙が通過せずに、サーマルヘッドとプラテンローラとが直接接触する領域が存在する。この接触領域では、サーマルヘッドとプラテンローラとの間の磨耗に起因して、プラテンローラの表面が削れて紙送り力が低下したり、サーマルヘッドの表面における保護膜が損傷したりする等の虞がある。
これに対して、ロール紙の幅に対応したプラテンローラをそれぞれ用意し、ロール紙のサイズ交換に応じてプラテンローラのみをサイズ交換することも考えられる。しかしながら、この構成では、装置コストの増加に繋がるという問題がある。
の異なる複数のロール紙を同一の装置で取り扱うことができるプリンタを提供することである。
本発明に係るプリンタは、幅の異なる複数種類のロール紙に対して印刷を行うサーマルプリンタであって、多数の発熱素子を有し、前記ロール紙から引き出される記録紙の幅方向に沿って配置されたサーマルヘッドと、前記サーマルヘッドに対向配置され、前記サーマルヘッドとの間に前記記録紙を挟んだ状態で回転することで、前記記録紙を送り出すプラテンローラと、前記サーマルヘッドに対して前記プラテンローラの反対側に設けられ、前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けて押圧する弾性部材と、を備え、前記弾性部材は、前記幅方向に沿って複数配列され、複数の前記弾性部材のうち、少なくとも一つの前記弾性部材には、供給される前記ロール紙の幅に応じて前記サーマルヘッドから前記弾性部材を離間させ、前記弾性部材による前記サーマルヘッドへの押圧を解除する押圧力解除機構が設けられていることを特徴としている。
さらに、従来のようにロール紙の幅に応じて複数種類のプラテンローラを別途用意する場合に比べて、装置コストの低下も図ることができる。
この構成によれば、レバー部材の操作によりサーマルヘッドに対して弾性部材を接離可能に移動させることで、ユーザー自身で簡単に押圧力の解除操作を行うことができ、操作性を向上させることができる。
この構成によれば、接触ポジションと離間ポジションとで弾性部材を位置決めできるので、装置の信頼性を向上させることができる。
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1はサーマルプリンタにおけるペーパーカバーが閉位置の状態を示す斜視図であり、図2はペーパーカバーが開位置の状態を示す斜視図である。なお、以下の説明では、発明を理解し易くするために、適宜構成部品の一部を省略したり、形状を単純化したり、縮尺を変更したりする等、図示を簡略化している。また、図中において、FRは前方を、LHは左方を、UPは上方をそれぞれ示す。
に形成されている。具体的に、ロール紙収容部21は、ロール紙Pを保持するガイドプレート23を備え、このガイドプレート23とペーパーカバー20の内面との間でロール紙Pを覆うように保持している。ガイドプレート23は、ケーシング3の内側に設けられた断面弧状の部材であり、その一端が上述したペーパーカバー20の後端側まで延出するとともに、他端が印刷モジュール22に近接する位置まで延出している。つまり、ガイドプレート23には、その内周面にロール紙Pの外周面が接触した状態で保持されており、ロール紙Pから引き出された記録紙P1を印刷モジュール22まで案内している。
図2,3に示すように、印刷モジュール22は、ケーシング3の上壁10における後端縁に設けられた本体ユニット24と、ペーパーカバー20の前端縁に設けられ、本体ユニット24に対して着脱可能に組み合わされるプラテンユニット25と、印刷モジュール22で印刷された記録紙P1を切断する切断ユニット26と、で構成されている。
ヘッド33の発熱素子41は、図示しない制御部からの信号に基づいて、それぞれ発熱するように制御されており、発熱素子41の発熱を制御することで各種の文字や図形等を記録紙P1の印字面へ印刷することが可能となっている。
アーム部35aは、ヘッド支持体32が間に配置されるように弾性部材支持板44の両端部から後方に向けて延在するとともに、上述したシャフト38に回動可能に支持されている。したがって、弾性部材支持板44及びロックアーム35は、前後方向に向けてシャフト38回りに回動可能に構成されている。また、上述した弾性部材支持板44及びロックアーム35は、前方(ヘッド支持体32とは反対側)への回動時に弾性部材支持板44が本体フレーム31に当接することで、弾性部材支持板44及びロックアーム35のそれ以上の回動を規制するようになっている。
向に向けて付勢されているので、ロックアーム35は、フック部35bの凹部35cとスリット31dとの間にプラテンローラ34の軸受け34bを挟み込んで、プラテンローラ34を回転可能に保持できるようになっている。
図4は、図3のA−A線に沿う断面図である。
ここで、図4に示すように、上述した弾性部材45のうち、左右方向の一端側(歯車伝達機構42側)の弾性部材45aには、ヘッド支持体32に対して弾性部材45aを接離可能とする押圧力解除機構51が設けられている。
押圧力解除機構51は、弾性部材45aの伸縮方向(前後方向)におけるヘッド支持体32側(後端側)を支持する座面52と、座面52に連結されて押圧力解除機構51を操作するレバー部材53と、を備えている。
底壁部55は、ヘッド支持体32の前面上に配置され、弾性部材45aの一端を支持している。なお、弾性部材45aの他端は、弾性部材支持板44に当接している。
各側壁部56は、弾性部材45aにおける左右方向の両側を取り囲むように形成され、その先端部(前端部)は弾性部材支持板44との間に隙間を有している。
延在部57は、ヘッド支持体32の前面に沿って下方に向けて延在しており、その下端部が本体フレーム31の底壁部31aまで達している。
、突起部59の外周面と貫通孔の内周面とが当接して、押圧力解除機構51の前後方向への移動が規制される。
次に、上述したサーマルプリンタ1の作動方法について説明する。なお、以下の説明では、主としてサーマルプリンタ1にセット可能な最大幅(例えば、4インチ幅)のロール紙P(以下、第1ロール紙Pという)を印刷する第1ロール紙モードと、第1ロール紙Pよりも幅が狭い(例えば、3インチ幅)第2ロール紙P’(図8参照)を印刷する第2ロール紙モードと、各モード間の切替操作と、について説明する。また、以下の説明では、押圧力解除機構51が押圧力付与ポジションに保持された状態から説明する。
その後、第1ロール紙Pよりも幅の狭い第2ロール紙P’(例えば、3インチ)を、上述した第1ロール紙モードと同様にロール紙収容部21内にセットする。この際、第2ロール紙P’における幅方向の一端側を、ケーシング3の一方の側壁12に合わせてセットする。
て、この隙間ではサーマルヘッド33とプラテンローラ34との間に、記録紙P1’は存在せず、サーマルヘッド33とプラテンローラ34とが直接接触することとなる(図8中接触領域R)。
図5,6に示すように、操作部58を操作して、突起部59を位置決め孔61から外し、操作部58を前方に向けて押し込む。そして、操作部58の突起部59が、位置決め孔62に重なる位置まで操作部58を移動させる。操作部58が移動すると、押圧力解除機構51が前方に向けて移動するとともに、座面52に支持された弾性部材45aが収縮する。これにより、弾性部材45a(座面52)がヘッド支持体32から離間することになる。そして、突起部59を位置決め孔62内に収容することで、操作部58の前後方向の移動が規制され、押圧力解除機構51が押圧力解除ポジションで保持されることになる。すなわち、弾性部材45aがヘッド支持体32から離間して、弾性部材45aによるヘッド支持体32への押圧が解除される。
以上により、第2ロール紙モードへの切替操作が終了する。その後、上述した第1ロール紙モードと同様の方法により第2ロール紙P’への印刷が行われる。
なお、押圧力解除ポジションでは、弾性部材45aにより、座面52の底壁部55と弾性部材支持板44とを離間させる方向に付勢力が付与される。しかしながら、押圧力解除機構51は突起部59が位置決め孔62内に収容されることで、前後方向への移動が規制される一方、弾性部材支持板44は本体フレーム31に当接することで回動範囲が規制されているため、底壁部55と弾性部材支持板44との距離は一定の距離に維持される。
以上により、第1ロール紙モードへの切替操作が終了する。
この構成によれば、第1ロール紙Pよりも幅の狭い第2ロール紙P’を使用する場合に、弾性部材45aからヘッド支持体32に作用する押圧力を解除することができる。これにより、サーマルヘッド33とプラテンローラ34との間で、接触領域Rにおけるサーマルヘッド33とプラテンローラ34との接触圧(プラテン圧)を積極的に低減することが可能になり、サーマルヘッド33とプラテンローラ34とにおける摩擦負荷を低減できる
。したがって、サーマルヘッド33とプラテンローラ34との磨耗によるダメージを低減した上で、幅の異なる複数種類のロール紙P、P’を同一の装置で取り扱うことができる。また、磨耗によるダメージを低減することで、装置の長寿命化を図ることができる。
さらに、従来のようにロール紙Pの幅に応じて複数種類のプラテンローラを別途用意する場合に比べて、装置コストの低下も図ることができる。
また、座面52により弾性部材45aにおける左右方向の両側を取り囲むことで、弾性部材45aの収縮時や移動時等において、弾性部材45aが倒れ込むのを抑制できる。
さらに、操作部58の突起部59、及び位置決め孔61,62(位置決め部)により、押圧力付与ポジションと押圧力解除ポジションとに位置決めすることができるので、装置の信頼性を向上させることができる。
例えば、本実施形態では中空孔を有するように巻回されたロール紙を用いて説明したが、芯管に記録紙が巻回されたロール紙を用いてもよい。
また、上述した実施形態では、各弾性部材45のうち、最端の弾性部材45aに押圧力解除機構51を設けたが、これに限らず、任意の弾性部材45に押圧力解除機構51を設けても構わない。
さらに、上述した実施形態では、弾性部材45にコイルバネを用いる構成について説明したが、これに限らず、板バネや棒バネを用いても構わない。
図7は、本発明の他の実施形態に係るサーマルプリンタの印刷モジュールを示す斜視図である。また、図8は、図7のB−B線に沿う断面図であり、図9は、第1ロール紙モードから第2ロール紙モードへの切替操作を説明するための説明図であって、図8に相当する断面図である。なお、これらの図において、上述した実施形態と同一の部材には同一の符号を付して、その説明を省略する。
レバー部材53Aは、底壁部55の下端部から下方に向けて延在する延在部57Aと、延在部57Aの下端部から後方に向けて延在する操作部58とを備え、該操作部58の下面には、上述した実施形態と同様、下方に向けて突出する突起部59が形成されている。この突起部59は、本体フレーム31の底壁部31aに形成された複数の位置決め孔61,62内に収容可能に構成されている
なお、第1ロール紙モードと第2ロール紙モードとの切替操作(すなわち押圧力付与ポジションと押圧力解除ポジションとの切替操作)については、上述した実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
45a…弾性部材 51,51A…押圧力解除機構 53,53A…レバー部材 59…突起部(位置決め部) 61,62…位置決め孔(位置決め部) P…第1ロール紙(ロール紙) P’…第2ロール紙(ロール紙) P1,P’…記録紙
Claims (6)
- 幅の異なる複数種類のロール紙に対して印刷を行うサーマルプリンタであって、
多数の発熱素子を有し、前記ロール紙から引き出される記録紙の幅方向に沿って配置されたサーマルヘッドと、
前記サーマルヘッドに対向配置され、前記サーマルヘッドとの間に前記記録紙を挟んだ状態で回転することで、前記記録紙を送り出すプラテンローラと、
前記サーマルヘッドに対して前記プラテンローラの反対側に設けられ、前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けて押圧する弾性部材と、を備え、
前記弾性部材は、前記幅方向に沿って複数配列され、
複数の前記弾性部材のうち、少なくとも一つの前記弾性部材には、供給される前記ロール紙の幅に応じて前記サーマルヘッドから前記弾性部材を離間させ、前記弾性部材による前記サーマルヘッドへの押圧を解除する押圧力解除機構が設けられていることを特徴とするプリンタ。 - 前記押圧力解除機構は、前記サーマルヘッドに対して前記弾性部材を接離可能に移動させるレバー部材を備えていることを特徴とする請求項1記載のプリンタ。
- 前記押圧力解除機構は、
前記サーマルヘッドに対して前記弾性部材を接触させる接触ポジションと、
前記サーマルヘッドに対して前記弾性部材を離間させる離間ポジションと、でそれぞれ前記弾性部材を保持する位置決め部を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2記載のプリンタ。 - 幅の異なる複数種類のロール紙に対して印刷を行うサーマルプリンタであって、
多数の発熱素子を有し、前記ロール紙から引き出される記録紙の幅方向に沿って配置されたサーマルヘッドと、
前記サーマルヘッドに対向配置され、前記サーマルヘッドとの間に前記記録紙を挟んだ状態で回転することで、前記記録紙を送り出すプラテンローラと、
前記サーマルヘッドに対して前記プラテンローラの反対側に設けられ、前記サーマルヘッドを前記プラテンローラに向けて押圧する弾性部材と、を備え、
前記弾性部材は、前記幅方向に沿って複数配列され、
複数の前記弾性部材のうち、少なくとも一つの前記弾性部材には、供給される前記ロール紙の幅に応じて前記弾性部材のストロークが伸びるように前記弾性部材を移動させ、前記弾性部材による前記サーマルヘッドへの押圧を低下する押圧力解除機構が設けられていることを特徴とするプリンタ。 - 前記押圧力解除機構は、前記サーマルヘッドに対する押圧力が低下するように前記弾性部材を移動させるレバー部材を備えていることを特徴とする請求項4記載のプリンタ。
- 前記押圧力解除機構は、
前記弾性部材に前記サーマルヘッドを付勢する弾性力を生じさせる押圧力付与ポジションと、
前記弾性部材のストロークを伸ばすことにより前記弾性力を低下させる押圧力解除ポジションと、でそれぞれ前記弾性部材を保持する位置決め部を備えていることを特徴とする請求項4または請求項5記載のプリンタ。
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