JPH0558311U - サーマルプリンタのヘッド加圧機構 - Google Patents
サーマルプリンタのヘッド加圧機構Info
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- JPH0558311U JPH0558311U JP167392U JP167392U JPH0558311U JP H0558311 U JPH0558311 U JP H0558311U JP 167392 U JP167392 U JP 167392U JP 167392 U JP167392 U JP 167392U JP H0558311 U JPH0558311 U JP H0558311U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 記録紙をプラテンの長手方向の片側に偏らせ
て使用した場合でも鮮明な印字が得られ、サーマルヘッ
ドによってプラテンが摩耗しないようにする。 【構成】 カム移動レバー11によってカム8,9を一
体的に回転移動させることにより、サーマルヘッド3を
その中央部に対して両側方で支持板4を介してそれぞれ
加圧する複数の板バネ6,7の加圧力を、その一方の板
バネ6のみ又は他方の板バネ7のみあるいはその両方に
生じさせるように切り換えることができるようにし、幅
の狭い記録紙をプラテン1の片側に偏らせてセットして
も、そのセット側の板バネのみを加圧力が生じるように
することによって鮮明な印字が得られるようにする。そ
うすることによって、サーマルヘッド3とプラテン1が
直接接触しなくなるので、プラテン1が削られて摩耗す
るようなことがなくなる。
て使用した場合でも鮮明な印字が得られ、サーマルヘッ
ドによってプラテンが摩耗しないようにする。 【構成】 カム移動レバー11によってカム8,9を一
体的に回転移動させることにより、サーマルヘッド3を
その中央部に対して両側方で支持板4を介してそれぞれ
加圧する複数の板バネ6,7の加圧力を、その一方の板
バネ6のみ又は他方の板バネ7のみあるいはその両方に
生じさせるように切り換えることができるようにし、幅
の狭い記録紙をプラテン1の片側に偏らせてセットして
も、そのセット側の板バネのみを加圧力が生じるように
することによって鮮明な印字が得られるようにする。そ
うすることによって、サーマルヘッド3とプラテン1が
直接接触しなくなるので、プラテン1が削られて摩耗す
るようなことがなくなる。
Description
【0001】
この考案は、サーマルヘッドを備えたバーコードプリンタ等のサーマルプリン タにおけるサーマルヘッドの加圧機構に関する。
【0002】
従来のサーマルプリンタのヘッド加圧機構としては、例えば特公昭59−38 909号公報に記載されている図11に示すようなものがある。 このヘッド加圧機構は、プラテン(ゴムローラ)41の上部に記録ヘッド(サ ーマルヘッド)42を軸線方向に沿って配設し、その長手方向の略中央をレバー 43の一端に固定すると共にそのレバー43の他端側に形成した長孔43a内に 軸44を挿入して支持している。また、記録ヘッド42の長手方向の両端に弾性 を有する押圧片45,46をそれぞれ配置して固定片47,48によってそれら を固定し、その取付け状態で各押圧片45,46が図示のように弾性変形して押 圧力が加わることにより記録ヘッド42に長手方向に沿って均一な圧力が加わる ようにして、記録紙Pに均一な濃度の記録が行えるようにしている。
【0003】 また、実開平3−23443号公報に記載されている図12及び図13に示す ように、プラテン51の軸線方向の略中央に対応する位置が取付けネジ57を支 点にして揺動可能に支持されたヘッド支持板49と、そのヘッド支持板49の中 央部を押圧してサーマルヘッド52をヘッド保持部材53を介してプラテン51 に加圧する板バネ54と、操作軸50の両側にそれぞれ偏心した状態で固定され 、サーマルヘッド52のプラテン51に対応する位置でヘッド支持板49を介し てプラテン51に対する加圧力を増加あるいは減少させる一対のカムによって形 成される加圧力調整部材55,56とを設けたヘッド加圧機構もある。
【0004】 このヘッド加圧機構では、サーマルヘッド52のプラテン51に対する加圧力 が軸線に沿って均一でなくて記録紙Pに明瞭に印字されない部分ができる場合に は、操作軸50をその印字状態に合わせて正逆いずれかの方向に回転させると、 その操作軸50にプラテン51の両端部に対応させてそれぞれ偏心させて固定し ている一対の加圧力調整部材55,56が回転して、その一方が印字状態の悪い 側のプラテン51の一端部への加圧力を増加させるようにサーマルヘッド52を ヘッド支持板49を介して押し下げ、他方がそのプラテン51の他端部への加圧 力を減少させるように移動する。
【0005】 したがって、サーマルヘッド52はヘッド支持板49の中央の取付けネジ57 を支点として揺動し、そのサーマルヘッド52の中央部が板バネ54により、ま た両端がその加圧力を調整する位置に回転移動した一対の加圧力調整部材55, 56によってそれぞれ加圧されるので、サーマルヘッド52のプラテン51に対 する加圧力がその軸線に沿う全域に亘って均一になる。
【0006】
しかしながら、前者のヘッド加圧機構の場合には、記録紙Pがレバー43に対 して紙幅方向で中心振分けされてセットされるときには問題はないが、使用する 記録紙(例えばタグやラベル)の形態によってはそれがプラテン41及び記録ヘ ッド42に対して一方の側に偏ってセットされた状態で使用されることがあり、 そのような場合に不都合が生じる恐れがあった。
【0007】 すなわち、例えば図11で記録紙Pの紙幅が狭いときに(例えば最適な紙幅の 1/2であるとき)それが押圧片46側に偏った位置にセットされると、押圧片 45側のプラテン41と記録ヘッド42の間には記録紙Pがないため記録ヘッド 42がレバー43を中心にして矢示A方向に傾くため、記録紙Pの押圧片48側 の印字濃度が極端に薄くなりやすい。 また、記録紙Pの紙厚が薄い場合には、押圧片45側の記録ヘッド42とプラ テン41とが直接接触し、それによってプラテン(ゴム製)41が摩耗してしま うということもあった。
【0008】 また、後者のヘッド加圧機構においても同様に、記録紙がプラテン51の長手 方向の一方に偏って使用されたときには、サーマルヘッド52をヘッド保持部材 53を介して支持する揺動可能なヘッド支持板49が取付けネジ57を中心に揺 動して傾くため、前者と同様な問題が起こる。 さらに、加圧力調整部材(カム)55,56は、それを固定している操作軸5 0がベース板58に回転可能に支持されているため、図13から判るようにプラ テン51とサーマルヘッド52の間に挾持させて使用するタグ,ラベル紙等の記 録紙の厚さが異なった場合に、その都度そのままの状態ではそれに対応すること ができないということがあった。
【0009】 すなわち、例えばプラテン51の紙幅の1/4程度の幅の狭いある程度厚さの ある記録紙を、プラテン51の図12において右方側基準でサーマルヘッド52 との間を搬送させる場合には、その記録紙の厚さ毎に操作軸50を紙厚に対応し た分だけ回転させて加圧力調整部材56の位置を変えることによってサーマルヘ ッド52を右上がりに傾斜させて、記録紙を通過させることができるだけの隙間 をその間に形成しなければならなかったのでそれが面倒であり、その操作軸50 を回転させることによってその軸と一体の左方側の加圧力調整部材55もサーマ ルヘッド52の左端側を同量だけ押し下げる方向に回転するため、サーマルヘッ ド52の左端側がプラテン51に接触しやすくなってそれが摩耗しやすいという こともあった。
【0010】 この考案は上記の問題点に鑑みてなされたものであり、紙幅の異なるタグ,ラ ベル紙等の記録紙に対応できて、記録紙のプラテンの長手方向に対するセット位 置を片側に偏らせて使用した場合でも鮮明な印字が得られ、しかもサーマルヘッ ドとプラテンが直接接触することによって生じるプラテンの摩耗を防止できるサ ーマルプリンタのヘッド加圧機構を提供することを目的とする。
【0011】
この考案は、上記の目的を達成するため、上述したようなサーマルプリンタの ヘッド加圧機構において、サーマルヘッドを中央部に対して両側方でそれぞれ加 圧する複数の各バネに対応してそれぞれ設けられ、移動されることによってその 各バネをサーマルヘッドへの加圧を生じる位置と生じない位置とに変位させる複 数のカムと、その複数のカムを一体的に移動させ、その移動位置によりサーマル ヘッドの中央部に対して長手方向の一方の側のバネのみ又は他方の側のバネのみ あるいは両方の側のバネに上記加圧力を生じさせるように切り換えるカム移動部 材とを設けたものである。
【0012】
このように構成したサーマルプリンタのヘッド加圧機構によれば、カム移動部 材により複数のカムを一体的に移動させることにより、サーマルヘッドをその中 央部に対して両側方でそれぞれ加圧する複数のバネの加圧力を、サーマルヘッド の中央部に対して長手方向の一方の側のバネのみ又は他方の側のバネのみあるい は両方の側のバネに生じさせるように切り換えることができるので、幅の狭い記 録紙をプラテンの長手方向に対して片側に偏らせてセットしても、そのセット側 のバネのみを加圧力が生じるようにカムを移動させれば鮮明な印字が得られ、サ ーマルヘッドとプラテンが直接接触するようなこともなくなるので、プラテンが 削られて摩耗するようなことがなくなる。
【0013】
以下、この考案の実施例を図面に基づいて具体的に説明する。 図1はこの考案によるサーマルプリンタのヘッド加圧機構を示す斜視図、図2 は同じくその機構における板バネの加圧力が生じる位置と生じない位置を示す概 略図、図3は同じくその板バネのサーマルプリンタを支持する支持板に対する加 圧力の作用方向を説明するための説明図である。
【0014】 このサーマルプリンタのヘッド加圧機構は、図1に示すように円筒状のプラテ ン1の軸2に略平行に配設したサーマルヘッド3を支持板4の下面に固定し、そ の支持板4の後部上面に角シャフト10を固定すると共にその両端に丸棒部10 a,10bを形成し、その各丸棒部10a,10bを角シャフト支持板30の両 端を下方向へ折り曲げて形成した面に水平方向に設けた長孔13a,13b内に 移動可能に嵌入させ、その丸棒部10a,10bに環状の溝をそれぞれ形成する と共にその溝にEリング(共に図示を略している)を嵌入させて、角シャフト1 0が矢示G方向にガタつくことなしに矢示B方向に移動できるようにしている。
【0015】 角シャフト支持板30の中央部分は後方に突出しており、その突出部分の上面 にヘッド左右回転軸支持板31を固着し、そこにユニット固定板33を上側から 被せると共に、それらの部品にそれぞれ形成される孔内にヘッド左右回転軸32 を水平方向に嵌入させて、その両端に抜け止め用のEリング34,34を取り付 け(図3も参照)、ユニット固定板33の上面を図示しない固定の筐体に固定す ることによって、そのユニット固定板33によりヘッド左右回転軸支持板31を 角シャフト支持板30と共に矢示C方向に揺動可能に支持している。
【0016】 このように構成することにより、サーマルヘッド3を、その長手方向の中央部 を中心に揺動可能に支持し、そのサーマルヘッド3を中央部に対して両側方で2 個の板バネ6,7(必要に応じて3個以上設けてもよい)によってそれぞれ加圧 することによりプラテン1に圧接させている。
【0017】 また、このヘッド加圧機構は、各板バネ6,7に対応してそれぞれ設けられ、 回転移動されることによって各板バネ6,7を支持板4を介してサーマルヘッド 3への加圧を生じる図2に実線で示す位置と仮想線で示す生じない位置とに変位 させる2個のカム8,9(図1参照)と、そのカム8,9を図1に示すように共 に固定した状態で一体的に回転移動させ、その回転位置によりサーマルヘッド3 の中央部に対して長手方向の一方の側の板バネ6のみ又は他方の側の板バネ7の みあるいはその両方の板バネ6,7に加圧力を生じさせるように切り換えるカム 移動部材であるカム移動レバー11とカム回転軸12とを設けている。
【0018】 プラテン1は、図示しない固定の筐体に軸2が回転自在に支持されているため 、そのプラテン1にサーマルヘッド3が角シャフト10の丸棒部10a,10b を支点として揺動した状態で圧接すると共に、そのサーマルヘッド3がプラテン 1に対して接近離間する前後方向(図1の矢示B方向)に移動可能であり、さら にプラテン1の軸2に直交する方向に設けられているヘッド左右回転軸32を中 心にして揺動もできる。
【0019】 したがって、サーマルヘッド3は、支持板4と角シャフト10と角シャフト支 持板30とが一体でヘッド左右回転軸32を中心にして矢示C方向に揺動が可能 であるため、プラテン1に対してサーマルヘッド3が傾いて圧接する場合でも、 サーマルヘッド3がヘッド左右回転軸32を中心にして揺動することによってプ ラテン1の傾きにならって自動的に平行度が無調整で決まる。
【0020】 また、厚手の記録紙をプラテン1の長手方向の一方の端部に偏らせてセットし た場合においても、上記の機構により詳細な説明は後述するが、カム8,9を回 転移動させることによって左右の板バネ6,7の加圧力を生じさせる側を切り換 えることによって紙厚分のサーマルヘッド3の傾きを修正することができるので 、サーマルヘッド3をプラテン1に対して最適な位置関係にして印字をすること ができる。
【0021】 2枚の板バネ6,7は、それぞれ後側(図1で右方側)の一端が板バネ固定板 14によって支持板4に固定されており、他端の加圧側が図2及び図3にも示す ように支持板4の前部を上方へ向けて折り曲げて形成したバネ受け部4cの上端 にそれぞれ当接可能になっている。 そして、その板バネ6,7の各加圧側は、図3に示すようにバネ受け部4cの 上端に斜めに当接させるようにしてあるので、サーマルヘッド3には支持板4を 介して加圧力Fが作用し、その分力F2 によりプラテン1へ押し付けられ、分力 F1 によって矢示E方向へ押し出される。
【0022】 プラテン1の軸2は、両側の筐体(図示せず)にそれぞれ固定される図1に示 す軸受15,16によって回転自在に支持されており、支持板4の両側に下側へ 向けて折り曲げることによってそれぞれ形成した付き当て基準部4d,4e(図 3では4dの奥側となる)が、図3で説明した板バネ6,7による分力F1 によ って支持板4がサーマルヘッド3と一体で矢示E方向へ押し出されることにより 各軸受15,16の外周面に当接して、サーマルヘッド3がプラテン1に対して 位置決めされる。
【0023】 サーマルヘッド3は、図4に示すように支持板4に固定する際に発熱部3aか ら付き当て基準部4d及び4eまでの距離Lを治具等を使用して高い精度で組付 けてユニット状態にする。そうすることによって、サーマルヘッド3をユニット 状態でサーマルプリンタに組付けたときに、そのサーマルヘッド3が支持板4と 共に板バネ6,7による図3に示す分力F1 によって矢示E方向に押圧されて付 き当て基準部4d,4eが軸受15,16の外周面にそれぞれ当接し、サーマル ヘッド3の発熱部3aのプラテン1に対する前後方向の位置(矢示E方向の位置 )が自動的に無調整で決まる。
【0024】 カム8,9は、図5に明示するようにカム回転軸12に最大偏心部8aと9a とを180°位相を異ならせて対称な位置に固定してある。また、カム回転軸1 2の手前側の端部にはカム移動レバー11を固定し、それをオペレータが回転さ せたときにカム8,9が同時に回転移動するようにしている。
【0025】 そのカム回転軸12の奥側の端部には、図1に示すように板バネで形成した位 置決めレバー20を固定し、その先端部分の外側に半球状の突起22を形成する と共に、その突起22に対応させて位置決め孔21a〜21c(3箇所以上であ ってもよい)を、図示しない奥側の側板と一体の位置決め板23に回転方向に沿 って所定の間隔で形成している。 したがって、位置決めレバー20は、その先端の突起22が3箇所の位置決め 孔21a〜21cに節度感を持って係合することによって、3つの位置で回転が 規制された状態で保持される。
【0026】 カム8は、図2に示すように最大偏心部8aの付近が板バネ6の下面に接した 時に板バネ6をバネ受け部4cの上端から離す位置まで押上げるようになってい る。同様に、カム9はその最大偏心部9a(図5)の付近が板バネ7(図1)の 下面に接した時に板バネ7をバネ受け部4cの上端から離す位置まで押上げるよ うになっており、その各最大偏心部8a,9aが板バネ6,7の下面にそれぞれ 接したときに板バネ6,7が最も押し上げられた位置になる。
【0027】 逆に、カム8はその最小偏心部8b(図5)の付近が板バネ6の下面に対応す る位置になったときに下降した板バネ6の下面がバネ受け部4cの上端に当接す ることによって板バネ6から離れ、カム9はその最小偏心部9bの付近が板バネ 7の下面に対応する位置になったときに下降した板バネ7の下面がバネ受け部4 cの上端に当接することによって板バネ7から離れる。
【0028】 そして、そのカム8を、最大偏心部8aと最小偏心部8bの略中間付近を板バ ネ6の下面に対向する位置に、またカム9を最大偏心部9aと最小偏心部9bの 略中間付近を板バネ7の下面にそれぞれ対向する位置にしたときに、そのカム8 ,9のカム面が共に板バネ6,7の下面から離れて、図6に示すように板バネ6 ,7がバネ受け部4cの上端にそれぞれ当接し、両方の板バネ6,7の加圧力が 支持板4を介してサーマルヘッド3をバランスよくプラテン1側に押圧する。
【0029】 したがって、この実施例によれば、カム回転軸12を回転させることにより2 枚の板バネ6,7を、図7及び図8に示すように1枚ずつ加圧力を支持板4に対 して生じさせたり、その両方の板バネ6,7の加圧力を同時に支持板4に生じさ せたりすることができる。 そして、この実施例では、両方の板バネ6,7の加圧力を共に支持板4を介し てサーマルヘッド3に生じさせる位置が、図1において位置決めレバー20の突 起22を位置決め孔21bに係合させたときであり、一方の側の板バネ6のみに 加圧力を生じさせる位置が突起22を位置決め孔21cに係合させたときであり 、他方の側の板バネ7のみに加圧力を生じさせる位置が突起22を位置決め孔2 1aに係合させたときとなる。
【0030】 ところで、サーマルヘッド3の発熱部3aとプラテン1の前後方向(図3で左 右方向)の位置関係は、バーコードプリンタにおいては印字品質の濃淡を左右す る重要な因子となっている。そのため、通常のバーコードプリンタではサーマル ヘッドの発熱体の位置はバラツキがあるので、最初の組付け時と交換時には必ら ずその位置を調整する必要がある。
【0031】 そして、その調整結果における良否の判定はその都度印字品質を目視で確認し て行わなければならなかったので、一度調整する毎に記録紙(ラベル)に印字さ せる必要があったため、その調整作業が面倒であり、判定も目視で確認するため 定量的に判断できないために良否の判定基準にバラツキがあった。 また、サーマルヘッドの発熱体とプラテンの平行関係も重要であり、その平行 関係がくずれた場合にはプラテンの長手方向の両端側における印字濃度差が生じ て印字品質が低下してしまうということがあった。
【0032】 しかしながら、この実施例によるサーマルプリンタのヘッド加圧機構によれば 、図4で説明したようにサーマルヘッド3を支持板4に精度良く固定してユニッ ト状にし、それをユニット状態で本体に組み込むだけで支持板4の両側の付き当 て基準部4d,4eがプラテン1の軸2を支持している軸受15,16(図1) の外周面にそれぞれ当接し、サーマルヘッド3の発熱体3aのプラテン1に対す る前後方向の位置(図3の矢示E方向の位置)が自動的に無調整で決まるので、 常に安定した印字品質を簡単に得ることができる。
【0033】 また、サーマルヘッド3は、プラテン1の長手方向に対しその中央部が揺動可 能な状態に支持されており、そのサーマルヘッド3の長手方向の両側方を支持板 4を介してプラテン1に加圧する板バネ6,7は、カム回転軸12を回転させる だけの簡単な操作により、一方の側の板バネ6のみ又は他方の側の板バネ7のみ あるいはその両方の板バネ6,7に加圧力を生じさせるように切り換えることが できるので、図9に示したようにプラテン1の全幅に対して幅の狭いラベル等の 記録紙Pをプラテン1の長手方向のどちらかに偏らせて印字しても、その記録紙 Pをセットした側の板バネのみを加圧させるようにすれば、実線で示すようにサ ーマルヘッド3のプラテン1に対する平行度を保つことができるため、仮想線で 示したようにサーマルヘッド3の記録紙の無い側の端部3bがプラテン1に接す るようなことがなくなるので、その端部3bがプラテン1に接してゴム部分を削 ってしまうようなことがなくなる。
【0034】 なお、サーマルヘッド3を前方へ向けて押し出す機構としては、上記板バネ以 外にコイルバネを使用して、その付勢力が支持板4に図3の矢示E方向に作用す るように設けて直接支持板4を加圧するようにしてもよい。 また、サーマルヘッド3のプラテン1への押圧を、板バネを使用せずにコイル バネを使用して押圧することもできる。
【0035】 さらに、サーマルヘッド3の図1における矢示C方向の自由度は、この実施例 のようにヘッド左右回転軸32を設ける他に、プラテン1の軸2に板バネでサー マルヘッド3を固定し、サーマルヘッド3のプラテン1に圧接する面がプラテン 1の傾きにならって自由に動けるようにしてもよい。
【0036】 また、2枚の板バネ6,7の加圧力を生じさせる位置と生じさせない位置とに 切り換えるカム移動部材としては、上記実施例のようにカムを回転移動させるタ イプの他に、図10に示すように、板金製の部材の上縁に2つ斜面35a,35 bを形成したカム35を設けると共にそれを板バネ6,7と直交する矢示F方向 にスライド可能に配設し、斜面35aが板バネ6を押し上げたときに板バネ6の 加圧力を生じさせないようにし、斜面35bが板バネ7を押し上げたときに板バ ネ7の加圧力を生じさせないようにし、斜面35a,35bが共に板バネ6,7 を押し上げないときにその両方の加圧力が生じるようにしてもよい。
【0037】
以上説明したように、この考案によれば、カム回転軸を回転させて複数のカム の位置を換えることによって一方の側のバネのみ又は他方の側のバネのみあるい はその両方のバネにサーマルヘッドをプラテンに加圧するための加圧力を生じさ せるように切り換えることができるので、プラテンの全幅に対して幅の狭いラベ ル等の記録紙をプラテンの長手方向のどちらか一方に偏らせて印字しても、その 記録紙をセットした側のバネのみを加圧させるようにすれば、サーマルヘッドの プラテンに対する平行度を保つことができるのでサーマルヘッドが直接プラテン に接してそれを削ってしまうようなことがなくなる。
【図1】この考案によるサーマルプリンタのヘッド加圧
機構を示す斜視図である。
機構を示す斜視図である。
【図2】同じくその機構における板バネ6の加圧力が生
じる位置と生じない位置を示した概略図である。
じる位置と生じない位置を示した概略図である。
【図3】同じくその板バネ6のサーマルヘッド3を支持
する支持板4に対する加圧力の作用方向を説明するため
の説明図である。
する支持板4に対する加圧力の作用方向を説明するため
の説明図である。
【図4】支持板4に取付けられたユニット状態のサーマ
ルヘッド3を示す正面図である。
ルヘッド3を示す正面図である。
【図5】カム回転軸12に2つのカム8,9を180°
位相を異ならせて固定した状態を示す斜視図である。
位相を異ならせて固定した状態を示す斜視図である。
【図6】2つの板バネ6,7が共に加圧力を作用させる
位置にある状態を示す概略図である。
位置にある状態を示す概略図である。
【図7】板バネ6が加圧力を作用させない位置に板バネ
7が作用させる位置にある状態を示す概略図である。
7が作用させる位置にある状態を示す概略図である。
【図8】板バネ7が加圧力を作用させない位置に板バネ
6が作用させる位置にある状態を示す概略図である。
6が作用させる位置にある状態を示す概略図である。
【図9】幅の狭い記録紙Pをプラテン1の片側に寄せて
セットした状態を示す概略図である。
セットした状態を示す概略図である。
【図10】板金製のカム移動部材の実施例を示した斜視
図である。
図である。
【図11】従来の記録ヘッドの両側を弾性を有する押圧
片で押圧するようにしたヘッド加圧機構の例を示す斜視
図である。
片で押圧するようにしたヘッド加圧機構の例を示す斜視
図である。
【図12】従来のサールヘッドのプラテンに対する加圧
力を調整可能なヘッド加圧機構の例を示す左側面図であ
る。
力を調整可能なヘッド加圧機構の例を示す左側面図であ
る。
【図13】同じくその正面図である。
1 プラテン 3 サーマルヘ
ッド 3a 発熱部 4 支持板 4c バネ受け部 6,7 板バネ 8,9,35 カム 10 角シャフ
ト 11 カム移動レバー 12 カム回転
軸 15,16 軸受 30 角シャフ
ト支持板 31 ヘッド左右回転軸支持板 32 ヘッド左
右回転軸 33 ユニット固定板
ッド 3a 発熱部 4 支持板 4c バネ受け部 6,7 板バネ 8,9,35 カム 10 角シャフ
ト 11 カム移動レバー 12 カム回転
軸 15,16 軸受 30 角シャフ
ト支持板 31 ヘッド左右回転軸支持板 32 ヘッド左
右回転軸 33 ユニット固定板
Claims (1)
- 【請求項1】 円筒状のプラテンの軸に略平行に配設し
たサーマルヘッドをその長手方向の中央部を中心に揺動
可能に支持し、該サーマルヘッドを前記中央部に対して
両側方で複数のバネによってそれぞれ加圧することによ
り前記プラテンに圧接させるようにしたサーマルプリン
タのヘッド加圧機構において、 前記複数の各バネに対応してそれぞれ設けられ、移動さ
れることによって前記各バネを前記サーマルヘッドへの
加圧を生じる位置と生じない位置とに変位させる複数の
カムと、該複数のカムを一体的に移動させ、その移動位
置により前記サーマルヘッドの中央部に対して長手方向
の一方の側のバネのみ又は他方の側のバネのみあるいは
両方の側のバネに前記加圧力を生じさせるように切り換
えるカム移動部材とを設けたことを特徴とするサーマル
プリンタのヘッド加圧機構。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP167392U JP2529486Y2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | サーマルプリンタのヘッド加圧機構 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP167392U JP2529486Y2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | サーマルプリンタのヘッド加圧機構 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0558311U true JPH0558311U (ja) | 1993-08-03 |
JP2529486Y2 JP2529486Y2 (ja) | 1997-03-19 |
Family
ID=11508042
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP167392U Expired - Fee Related JP2529486Y2 (ja) | 1992-01-21 | 1992-01-21 | サーマルプリンタのヘッド加圧機構 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2529486Y2 (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0700789A1 (en) | 1994-09-09 | 1996-03-13 | Tohoku Ricoh Co., Ltd. | Thermal printer |
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1992
- 1992-01-21 JP JP167392U patent/JP2529486Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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