JP2529486Y2 - サーマルプリンタのヘッド加圧機構 - Google Patents

サーマルプリンタのヘッド加圧機構

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JP2529486Y2
JP2529486Y2 JP167392U JP167392U JP2529486Y2 JP 2529486 Y2 JP2529486 Y2 JP 2529486Y2 JP 167392 U JP167392 U JP 167392U JP 167392 U JP167392 U JP 167392U JP 2529486 Y2 JP2529486 Y2 JP 2529486Y2
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、サーマルヘッドを備
えたバーコードプリンタ等のサーマルプリンタにおける
サーマルヘッドの加圧機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサーマルプリンタのヘッド加圧機
構としては、例えば特公昭59−38909号公報に記
載されている図11に示すようなものがある。このヘッ
ド加圧機構は、プラテン(ゴムローラ)41の上部に記
録ヘッド(サーマルヘッド)42を軸線方向に沿って配
設し、その長手方向の略中央をレバー43の一端に固定
すると共にそのレバー43の他端側に形成した長孔43
a内に軸44を挿入して支持している。また、記録ヘッ
ド42の長手方向の両端に弾性を有する押圧片45,4
6をそれぞれ配置して固定片47,48によってそれら
を固定し、その取付け状態で各押圧片45,46が図示
のように弾性変形して押圧力が加わることにより記録ヘ
ッド42に長手方向に沿って均一な圧力が加わるように
して、記録紙Pに均一な濃度の記録が行えるようにして
いる。
【0003】また、実開平3−23443号公報に記載
されている図12及び図13に示すように、プラテン5
1の軸線方向の略中央に対応する位置が取付けネジ57
を支点にして揺動可能に支持されたヘッド支持板49
と、そのヘッド支持板49の中央部を押圧してサーマル
ヘッド52をヘッド保持部材53を介してプラテン51
に加圧する板バネ54と、操作軸50の両側にそれぞれ
偏心した状態で固定され、サーマルヘッド52のプラテ
ン51に対応する位置でヘッド支持板49を介してプラ
テン51に対する加圧力を増加あるいは減少させる一対
のカムによって形成される加圧力調整部材55,56と
を設けたヘッド加圧機構もある。
【0004】このヘッド加圧機構では、サーマルヘッド
52のプラテン51に対する加圧力が軸線に沿って均一
でなくて記録紙Pに明瞭に印字されない部分ができる場
合には、操作軸50をその印字状態に合わせて正逆いず
れかの方向に回転させると、その操作軸50にプラテン
51の両端部に対応させてそれぞれ偏心させて固定して
いる一対の加圧力調整部材55,56が回転して、その
一方が印字状態の悪い側のプラテン51の一端部への加
圧力を増加させるようにサーマルヘッド52をヘッド支
持板49を介して押し下げ、他方がそのプラテン51の
他端部への加圧力を減少させるように移動する。
【0005】したがって、サーマルヘッド52はヘッド
支持板49の中央の取付けネジ57を支点として揺動
し、そのサーマルヘッド52の中央部が板バネ54によ
り、また両端がその加圧力を調整する位置に回転移動し
た一対の加圧力調整部材55,56によってそれぞれ加
圧されるので、サーマルヘッド52のプラテン51に対
する加圧力がその軸線に沿う全域に亘って均一になる。
【0006】
【考案が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
ヘッド加圧機構の場合には、記録紙Pがレバー43に対
して紙幅方向で中心振分けされてセットされるときには
問題はないが、使用する記録紙(例えばタグやラベル)
の形態によってはそれがプラテン41及び記録ヘッド4
2に対して一方の側に偏ってセットされた状態で使用さ
れることがあり、そのような場合に不都合が生じる恐れ
があった。
【0007】すなわち、例えば図11で記録紙Pの紙幅
が狭いときに(例えば最適な紙幅の1/2であるとき)
それが押圧片46側に偏った位置にセットされると、押
圧片45側のプラテン41と記録ヘッド42の間には記
録紙Pがないため記録ヘッド42がレバー43を中心に
して矢示A方向に傾くため、記録紙Pの押圧片48側の
印字濃度が極端に薄くなりやすい。また、記録紙Pの紙
厚が薄い場合には、押圧片45側の記録ヘッド42とプ
ラテン41とが直接接触し、それによってプラテン(ゴ
ム製)41が摩耗してしまうということもあった。
【0008】また、後者のヘッド加圧機構においても同
様に、記録紙がプラテン51の長手方向の一方に偏って
使用されたときには、サーマルヘッド52をヘッド保持
部材53を介して支持する揺動可能なヘッド支持板49
が取付けネジ57を中心に揺動して傾くため、前者と同
様な問題が起こる。さらに、加圧力調整部材(カム)5
5,56は、それを固定している操作軸50がベース板
58に回転可能に支持されているため、図13から判る
ようにプラテン51とサーマルヘッド52の間に挾持さ
せて使用するタグ,ラベル紙等の記録紙の厚さが異なっ
た場合に、その都度そのままの状態ではそれに対応する
ことができないということがあった。
【0009】すなわち、例えばプラテン51の紙幅の1
/4程度の幅の狭いある程度厚さのある記録紙を、プラ
テン51の図12において右方側基準でサーマルヘッド
52との間を搬送させる場合には、その記録紙の厚さ毎
に操作軸50を紙厚に対応した分だけ回転させて加圧力
調整部材56の位置を変えることによってサーマルヘッ
ド52を右上がりに傾斜させて、記録紙を通過させるこ
とができるだけの隙間をその間に形成しなければならな
かったのでそれが面倒であり、その操作軸50を回転さ
せることによってその軸と一体の左方側の加圧力調整部
材55もサーマルヘッド52の左端側を同量だけ押し下
げる方向に回転するため、サーマルヘッド52の左端側
がプラテン51に接触しやすくなってそれが摩耗しやす
いということもあった。
【0010】この考案は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、紙幅の異なるタグ,ラベル紙等の記録紙に
対応できて、記録紙のプラテンの長手方向に対するセッ
ト位置を片側に偏らせて使用した場合でも鮮明な印字が
得られ、しかもサーマルヘッドとプラテンが直接接触す
ることによって生じるプラテンの摩耗を防止できるサー
マルプリンタのヘッド加圧機構を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記の目的
を達成するため、上述したようなサーマルプリンタのヘ
ッド加圧機構において、サーマルヘッドを中央部に対し
て両側方でそれぞれ加圧する複数の各バネに対応してそ
れぞれ設けられ、移動されることによってその各バネを
サーマルヘッドへの加圧を生じる位置と生じない位置と
に変位させる複数のカムと、その複数のカムを一体的に
移動させ、その移動位置によりサーマルヘッドの中央部
に対して長手方向の一方の側のバネのみ又は他方の側の
バネのみあるいは両方の側のバネに上記加圧力を生じさ
せるように切り換えるカム移動部材とを設けたものであ
る。
【0012】
【作用】このように構成したサーマルプリンタのヘッド
加圧機構によれば、カム移動部材により複数のカムを一
体的に移動させることにより、サーマルヘッドをその中
央部に対して両側方でそれぞれ加圧する複数のバネの加
圧力を、サーマルヘッドの中央部に対して長手方向の一
方の側のバネのみ又は他方の側のバネのみあるいは両方
の側のバネに生じさせるように切り換えることができる
ので、幅の狭い記録紙をプラテンの長手方向に対して片
側に偏らせてセットしても、そのセット側のバネのみを
加圧力が生じるようにカムを移動させれば鮮明な印字が
得られ、サーマルヘッドとプラテンが直接接触するよう
なこともなくなるので、プラテンが削られて摩耗するよ
うなことがなくなる。
【0013】
【実施例】以下、この考案の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1はこの考案によるサーマルプリン
タのヘッド加圧機構を示す斜視図、図2は同じくその機
構における板バネの加圧力が生じる位置と生じない位置
を示す概略図、図3は同じくその板バネのサーマルプリ
ンタを支持する支持板に対する加圧力の作用方向を説明
するための説明図である。
【0014】このサーマルプリンタのヘッド加圧機構
は、図1に示すように円筒状のプラテン1の軸2に略平
行に配設したサーマルヘッド3を支持板4の下面に固定
し、その支持板4の後部上面に角シャフト10を固定す
ると共にその両端に丸棒部10a,10bを形成し、そ
の各丸棒部10a,10bを角シャフト支持板30の両
端を下方向へ折り曲げて形成した面に水平方向に設けた
長孔13a,13b内に移動可能に嵌入させ、その丸棒
部10a,10bに環状の溝をそれぞれ形成すると共に
その溝にEリング(共に図示を略している)を嵌入させ
て、角シャフト10が矢示G方向にガタつくことなしに
矢示B方向に移動できるようにしている。
【0015】角シャフト支持板30の中央部分は後方に
突出しており、その突出部分の上面にヘッド左右回転軸
支持板31を固着し、そこにユニット固定板33を上側
から被せると共に、それらの部品にそれぞれ形成される
孔内にヘッド左右回転軸32を水平方向に嵌入させて、
その両端に抜け止め用のEリング34,34を取り付け
(図3も参照)、ユニット固定板33の上面を図示しな
い固定の筐体に固定することによって、そのユニット固
定板33によりヘッド左右回転軸支持板31を角シャフ
ト支持板30と共に矢示C方向に揺動可能に支持してい
る。
【0016】このように構成することにより、サーマル
ヘッド3を、その長手方向の中央部を中心に揺動可能に
支持し、そのサーマルヘッド3を中央部に対して両側方
で2個の板バネ6,7(必要に応じて3個以上設けても
よい)によってそれぞれ加圧することによりプラテン1
に圧接させている。
【0017】また、このヘッド加圧機構は、各板バネ
6,7に対応してそれぞれ設けられ、回転移動されるこ
とによって各板バネ6,7を支持板4を介してサーマル
ヘッド3への加圧を生じる図2に実線で示す位置と仮想
線で示す生じない位置とに変位させる2個のカム8,9
(図1参照)と、そのカム8,9を図1に示すように共
に固定した状態で一体的に回転移動させ、その回転位置
によりサーマルヘッド3の中央部に対して長手方向の一
方の側の板バネ6のみ又は他方の側の板バネ7のみある
いはその両方の板バネ6,7に加圧力を生じさせるよう
に切り換えるカム移動部材であるカム移動レバー11と
カム回転軸12とを設けている。
【0018】プラテン1は、図示しない固定の筐体に軸
2が回転自在に支持されているため、そのプラテン1に
サーマルヘッド3が角シャフト10の丸棒部10a,1
0bを支点として揺動した状態で圧接すると共に、その
サーマルヘッド3がプラテン1に対して接近離間する前
後方向(図1の矢示B方向)に移動可能であり、さらに
プラテン1の軸2に直交する方向に設けられているヘッ
ド左右回転軸32を中心にして揺動もできる。
【0019】したがって、サーマルヘッド3は、支持板
4と角シャフト10と角シャフト支持板30とが一体で
ヘッド左右回転軸32を中心にして矢示C方向に揺動が
可能であるため、プラテン1に対してサーマルヘッド3
が傾いて圧接する場合でも、サーマルヘッド3がヘッド
左右回転軸32を中心にして揺動することによってプラ
テン1の傾きにならって自動的に平行度が無調整で決ま
る。
【0020】また、厚手の記録紙をプラテン1の長手方
向の一方の端部に偏らせてセットした場合においても、
上記の機構により詳細な説明は後述するが、カム8,9
を回転移動させることによって左右の板バネ6,7の加
圧力を生じさせる側を切り換えることによって紙厚分の
サーマルヘッド3の傾きを修正することができるので、
サーマルヘッド3をプラテン1に対して最適な位置関係
にして印字をすることができる。
【0021】2枚の板バネ6,7は、それぞれ後側(図
1で右方側)の一端が板バネ固定板14によって支持板
4に固定されており、他端の加圧側が図2及び図3にも
示すように支持板4の前部を上方へ向けて折り曲げて形
成したバネ受け部4cの上端にそれぞれ当接可能になっ
ている。そして、その板バネ6,7の各加圧側は、図3
に示すようにバネ受け部4cの上端に斜めに当接させる
ようにしてあるので、サーマルヘッド3には支持板4を
介して加圧力Fが作用し、その分力F2 によりプラテン
1へ押し付けられ、分力F1 によって矢示E方向へ押し
出される。
【0022】プラテン1の軸2は、両側の筐体(図示せ
ず)にそれぞれ固定される図1に示す軸受15,16に
よって回転自在に支持されており、支持板4の両側に下
側へ向けて折り曲げることによってそれぞれ形成した付
き当て基準部4d,4e(図3では4dの奥側となる)
が、図3で説明した板バネ6,7による分力F1 によっ
て支持板4がサーマルヘッド3と一体で矢示E方向へ押
し出されることにより各軸受15,16の外周面に当接
して、サーマルヘッド3がプラテン1に対して位置決め
される。
【0023】サーマルヘッド3は、図4に示すように支
持板4に固定する際に発熱部3aから付き当て基準部4
d及び4eまでの距離Lを治具等を使用して高い精度で
組付けてユニット状態にする。そうすることによって、
サーマルヘッド3をユニット状態でサーマルプリンタに
組付けたときに、そのサーマルヘッド3が支持板4と共
に板バネ6,7による図3に示す分力F1 によって矢示
E方向に押圧されて付き当て基準部4d,4eが軸受1
5,16の外周面にそれぞれ当接し、サーマルヘッド3
の発熱部3aのプラテン1に対する前後方向の位置(矢
示E方向の位置)が自動的に無調整で決まる。
【0024】カム8,9は、図5に明示するようにカム
回転軸12に最大偏心部8aと9aとを180°位相を
異ならせて対称な位置に固定してある。また、カム回転
軸12の手前側の端部にはカム移動レバー11を固定
し、それをオペレータが回転させたときにカム8,9が
同時に回転移動するようにしている。
【0025】そのカム回転軸12の奥側の端部には、図
1に示すように板バネで形成した位置決めレバー20を
固定し、その先端部分の外側に半球状の突起22を形成
すると共に、その突起22に対応させて位置決め孔21
a〜21c(3箇所以上であってもよい)を、図示しな
い奥側の側板と一体の位置決め板23に回転方向に沿っ
て所定の間隔で形成している。したがって、位置決めレ
バー20は、その先端の突起22が3箇所の位置決め孔
21a〜21cに節度感を持って係合することによっ
て、3つの位置で回転が規制された状態で保持される。
【0026】カム8は、図2に示すように最大偏心部8
aの付近が板バネ6の下面に接した時に板バネ6をバネ
受け部4cの上端から離す位置まで押上げるようになっ
ている。同様に、カム9はその最大偏心部9a(図5)
の付近が板バネ7(図1)の下面に接した時に板バネ7
をバネ受け部4cの上端から離す位置まで押上げるよう
になっており、その各最大偏心部8a,9aが板バネ
6,7の下面にそれぞれ接したときに板バネ6,7が最
も押し上げられた位置になる。
【0027】逆に、カム8はその最小偏心部8b(図
5)の付近が板バネ6の下面に対応する位置になったと
きに下降した板バネ6の下面がバネ受け部4cの上端に
当接することによって板バネ6から離れ、カム9はその
最小偏心部9bの付近が板バネ7の下面に対応する位置
になったときに下降した板バネ7の下面がバネ受け部4
cの上端に当接することによって板バネ7から離れる。
【0028】そして、そのカム8を、最大偏心部8aと
最小偏心部8bの略中間付近を板バネ6の下面に対向す
る位置に、またカム9を最大偏心部9aと最小偏心部9
bの略中間付近を板バネ7の下面にそれぞれ対向する位
置にしたときに、そのカム8,9のカム面が共に板バネ
6,7の下面から離れて、図6に示すように板バネ6,
7がバネ受け部4cの上端にそれぞれ当接し、両方の板
バネ6,7の加圧力が支持板4を介してサーマルヘッド
3をバランスよくプラテン1側に押圧する。
【0029】したがって、この実施例によれば、カム回
転軸12を回転させることにより2枚の板バネ6,7
を、図7及び図8に示すように1枚ずつ加圧力を支持板
4に対して生じさせたり、その両方の板バネ6,7の加
圧力を同時に支持板4に生じさせたりすることができ
る。そして、この実施例では、両方の板バネ6,7の加
圧力を共に支持板4を介してサーマルヘッド3に生じさ
せる位置が、図1において位置決めレバー20の突起2
2を位置決め孔21bに係合させたときであり、一方の
側の板バネ6のみに加圧力を生じさせる位置が突起22
を位置決め孔21cに係合させたときであり、他方の側
の板バネ7のみに加圧力を生じさせる位置が突起22を
位置決め孔21aに係合させたときとなる。
【0030】ところで、サーマルヘッド3の発熱部3a
とプラテン1の前後方向(図3で左右方向)の位置関係
は、バーコードプリンタにおいては印字品質の濃淡を左
右する重要な因子となっている。そのため、通常のバー
コードプリンタではサーマルヘッドの発熱体の位置はバ
ラツキがあるので、最初の組付け時と交換時には必らず
その位置を調整する必要がある。
【0031】そして、その調整結果における良否の判定
はその都度印字品質を目視で確認して行わなければなら
なかったので、一度調整する毎に記録紙(ラベル)に印
字させる必要があったため、その調整作業が面倒であ
り、判定も目視で確認するため定量的に判断できないた
めに良否の判定基準にバラツキがあった。また、サーマ
ルヘッドの発熱体とプラテンの平行関係も重要であり、
その平行関係がくずれた場合にはプラテンの長手方向の
両端側における印字濃度差が生じて印字品質が低下して
しまうということがあった。
【0032】しかしながら、この実施例によるサーマル
プリンタのヘッド加圧機構によれば、図4で説明したよ
うにサーマルヘッド3を支持板4に精度良く固定してユ
ニット状にし、それをユニット状態で本体に組み込むだ
けで支持板4の両側の付き当て基準部4d,4eがプラ
テン1の軸2を支持している軸受15,16(図1)の
外周面にそれぞれ当接し、サーマルヘッド3の発熱体3
aのプラテン1に対する前後方向の位置(図3の矢示E
方向の位置)が自動的に無調整で決まるので、常に安定
した印字品質を簡単に得ることができる。
【0033】また、サーマルヘッド3は、プラテン1の
長手方向に対しその中央部が揺動可能な状態に支持され
ており、そのサーマルヘッド3の長手方向の両側方を支
持板4を介してプラテン1に加圧する板バネ6,7は、
カム回転軸12を回転させるだけの簡単な操作により、
一方の側の板バネ6のみ又は他方の側の板バネ7のみあ
るいはその両方の板バネ6,7に加圧力を生じさせるよ
うに切り換えることができるので、図9に示したように
プラテン1の全幅に対して幅の狭いラベル等の記録紙P
をプラテン1の長手方向のどちらかに偏らせて印字して
も、その記録紙Pをセットした側の板バネのみを加圧さ
せるようにすれば、実線で示すようにサーマルヘッド3
のプラテン1に対する平行度を保つことができるため、
仮想線で示したようにサーマルヘッド3の記録紙の無い
側の端部3bがプラテン1に接するようなことがなくな
るので、その端部3bがプラテン1に接してゴム部分を
削ってしまうようなことがなくなる。
【0034】なお、サーマルヘッド3を前方へ向けて押
し出す機構としては、上記板バネ以外にコイルバネを使
用して、その付勢力が支持板4に図3の矢示E方向に作
用するように設けて直接支持板4を加圧するようにして
もよい。また、サーマルヘッド3のプラテン1への押圧
を、板バネを使用せずにコイルバネを使用して押圧する
こともできる。
【0035】さらに、サーマルヘッド3の図1における
矢示C方向の自由度は、この実施例のようにヘッド左右
回転軸32を設ける他に、プラテン1の軸2に板バネで
サーマルヘッド3を固定し、サーマルヘッド3のプラテ
ン1に圧接する面がプラテン1の傾きにならって自由に
動けるようにしてもよい。
【0036】また、2枚の板バネ6,7の加圧力を生じ
させる位置と生じさせない位置とに切り換えるカム移動
部材としては、上記実施例のようにカムを回転移動させ
るタイプの他に、図10に示すように、板金製の部材の
上縁に2つ斜面35a,35bを形成したカム35を設
けると共にそれを板バネ6,7と直交する矢示F方向に
スライド可能に配設し、斜面35aが板バネ6を押し上
げたときに板バネ6の加圧力を生じさせないようにし、
斜面35bが板バネ7を押し上げたときに板バネ7の加
圧力を生じさせないようにし、斜面35a,35bが共
に板バネ6,7を押し上げないときにその両方の加圧力
が生じるようにしてもよい。
【0037】
【考案の効果】以上説明したように、この考案によれ
ば、カム回転軸を回転させて複数のカムの位置を換える
ことによって一方の側のバネのみ又は他方の側のバネの
みあるいはその両方のバネにサーマルヘッドをプラテン
に加圧するための加圧力を生じさせるように切り換える
ことができるので、プラテンの全幅に対して幅の狭いラ
ベル等の記録紙をプラテンの長手方向のどちらか一方に
偏らせて印字しても、その記録紙をセットした側のバネ
のみを加圧させるようにすれば、サーマルヘッドのプラ
テンに対する平行度を保つことができるのでサーマルヘ
ッドが直接プラテンに接してそれを削ってしまうような
ことがなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案によるサーマルプリンタのヘッド加圧
機構を示す斜視図である。
【図2】同じくその機構における板バネ6の加圧力が生
じる位置と生じない位置を示した概略図である。
【図3】同じくその板バネ6のサーマルヘッド3を支持
する支持板4に対する加圧力の作用方向を説明するため
の説明図である。
【図4】支持板4に取付けられたユニット状態のサーマ
ルヘッド3を示す正面図である。
【図5】カム回転軸12に2つのカム8,9を180°
位相を異ならせて固定した状態を示す斜視図である。
【図6】2つの板バネ6,7が共に加圧力を作用させる
位置にある状態を示す概略図である。
【図7】板バネ6が加圧力を作用させない位置に板バネ
7が作用させる位置にある状態を示す概略図である。
【図8】板バネ7が加圧力を作用させない位置に板バネ
6が作用させる位置にある状態を示す概略図である。
【図9】幅の狭い記録紙Pをプラテン1の片側に寄せて
セットした状態を示す概略図である。
【図10】板金製のカム移動部材の実施例を示した斜視
図である。
【図11】従来の記録ヘッドの両側を弾性を有する押圧
片で押圧するようにしたヘッド加圧機構の例を示す斜視
図である。
【図12】従来のサーマルヘッドのプラテンに対する加
圧力を調整可能なヘッド加圧機構の例を示す左側面図で
ある。
【図13】同じくその正面図である。
【符号の説明】
1 プラテン 3 サーマルヘ
ッド 3a 発熱部 4 支持板 4c バネ受け部 6,7 板バネ 8,9,35 カム 10 角シャフ
ト 11 カム移動レバー 12 カム回転
軸 15,16 軸受 30 角シャフ
ト支持板 31 ヘッド左右回転軸支持板 32 ヘッド左
右回転軸 33 ユニット固定板

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のプラテンの軸に略平行に配設し
    たサーマルヘッドをその長手方向の中央部を中心に揺動
    可能に支持し、該サーマルヘッドを前記中央部に対して
    両側方で複数のバネによってそれぞれ加圧することによ
    り前記プラテンに圧接させるようにしたサーマルプリン
    タのヘッド加圧機構において、 前記複数の各バネに対応してそれぞれ設けられ、移動さ
    れることによって前記各バネを前記サーマルヘッドへの
    加圧を生じる位置と生じない位置とに変位させる複数の
    カムと、該複数のカムを一体的に移動させ、その移動位
    置により前記サーマルヘッドの中央部に対して長手方向
    の一方の側のバネのみ又は他方の側のバネのみあるいは
    両方の側のバネに前記加圧力を生じさせるように切り換
    えるカム移動部材とを設けたことを特徴とするサーマル
    プリンタのヘッド加圧機構。
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