JP3154622B2 - サーマルプリンタ - Google Patents

サーマルプリンタ

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JP3154622B2
JP3154622B2 JP21563794A JP21563794A JP3154622B2 JP 3154622 B2 JP3154622 B2 JP 3154622B2 JP 21563794 A JP21563794 A JP 21563794A JP 21563794 A JP21563794 A JP 21563794A JP 3154622 B2 JP3154622 B2 JP 3154622B2
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • B41J25/308Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print gap adjustment mechanisms
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • B41J25/312Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print pressure adjustment mechanisms, e.g. pressure-on-the paper mechanisms

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、サーマルヘッドを発
熱させて印字を行うサーマルプリンタに関し、特にその
サーマルヘッドのプラテンへの加圧力の大きさ及びその
加圧力の記録紙の幅方向への分布を修正可能なサーマル
プリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】サーマルヘッドを用いた印字装置とし
て、サーマルヘッドとプラテンとで熱転写リボンと記録
紙あるいはサーマル紙からなる記録紙を加圧挾持して搬
送し、サーマルヘッドを発熱させることにより記録紙に
印字を行なうサーマルプリンタがある。
【0003】このようなサーマルプリンタは、サーマル
ヘッドにより印字を行なう際に記録紙を位置決めする必
要があるが、その位置決め基準はサーマルプリンタを構
成するフレーム等の条件により、サーマルヘッドの長手
方向の中心に記録紙の中心を合わせるセンタ基準と、サ
ーマルヘッドの一方の端部に記録紙の一側縁を合わせて
セットする片側基準とに大別できる。
【0004】そのセンタ基準方式のサーマルプリンタで
は、使用する記録紙の搬送方向に直交する方向の紙幅が
変わっても、サーマルヘッドの発熱素子を記録紙に一様
に密着させるためにサーマルヘッドへ作用させている加
圧力は、その紙幅に反比例して分布圧は変化するもの
の、紙幅方向の各位置における分布圧に片寄りは生じに
くい。
【0005】しかしながら、片側基準のサーマルプリン
タの場合には、加圧力が平均的に分布するように設定さ
れた標準幅の記録紙よりも、図13に示すように幅の狭
い記録紙2sを使用したときには、基準端2aの反対側
でありサーマルヘッド1の自由端側となる端部2b側で
の分布圧が増大する。
【0006】逆に、標準幅の記録紙よりも幅の広い記録
紙を使用したときには、端部2b側の分布圧は減少する
傾向を示す。このように、分布圧が記録紙の幅方向で片
寄りを生じると、サーマルヘッド1に記録紙の紙幅方向
に沿って設けられている発熱素子が記録紙に一様に密着
しなくなるため、印字品質及び搬送品質に悪影響を与え
る。
【0007】また、図14に示す記録紙2ssのよう
に、加圧力Fの作用点fに記録紙が位置しないほどに紙
幅が狭い記録紙であったり、分布圧に片寄りが生じてプ
ラテン3が軸線方向の各位置で均一に潰れなくなったり
すると、サーマルヘッド1の自由端1a側が図示のよう
にプラテン3に直接接触してしまい、プラテン3が異常
摩耗したり、その接触による摩擦負荷の増大によりプラ
テンを駆動するための駆動力が増大してしまう等の不都
合が生じる。
【0008】このような分布圧の片寄りは、一般的にサ
ーマルヘッドを加圧しているバネのサーマルヘッドに対
する加圧力の作用位置と記録紙の幅方向の中心位置との
ズレに起因することが多く、そのズレに対して発生する
モーメントに対してバランスするように圧力が分布し、
その結果分布圧に片寄りが生じる。
【0009】このモーメントの発生を少なくするために
は、サーマルヘッドの発熱素子列の直線とプラテンの中
心軸線との平行度を、印字時に十分保てるように、その
サーマルヘッドとプラテンの位置関係を決定する各支持
部品の剛性を高めたり、それらの支持部品の位置関係を
規制したりする必要がある。そこで、現在市販されてい
るサーマルプリンタ等の印字装置の多くは、このサーマ
ルヘッドとプラテンの位置関係を決定する各支持部品の
位置関係を規制するための様々な工夫がなされている。
【0010】例えば、特開平3−278977号公報に
記載されているプリンタでは、天板の下面側にサーマル
ヘッドを板バネを介して取り付けることによってサーマ
ルヘッドをプラテンに対して接近離間可能に保持すると
共に、その天板に略カギ形の係合部材を取り付け、印字
可能状態においてその係合部材のカギ形部をプラテンを
支持する軸受に係合させ、それによって天板とプラテン
との間隔を規制してサーマルヘッドとプラテンを平行状
態に保つようにしている。
【0011】また、サーマルヘッドをヘッド保持手段に
よってプラテンに対して接近・離間する方向に変位可能
に構成し、厚い記録紙を印字するとサーマルヘッドが記
録紙の厚さに応じて離間方向に移動し、幅の狭い記録紙
をサーマルヘッドの長手方向の一方の端部側に片寄らせ
てセットしたときには、サーマルヘッドが記録紙の紙厚
に対応して傾きながらプラテンから離間する方向に変位
することによって、サーマルヘッドの記録紙がセットさ
れていない側がプラテンに接触しないようにすることに
よって、プラテンにサーマルヘッドが接触することによ
って生じるプラテンの摩耗を防止するようにしたサーマ
ルプリンタのヘッド加圧機構(例えば特開平5−155
101号公報参照)が実用化されている。
【0012】さらに、カム移動部材により複数のカムを
一体的に移動させることにより、サーマルヘッドを中央
部に対して両側でそれぞれ加圧する複数のバネの加圧力
を、サーマルヘッドの中央部に対して長手方向の一方の
側のバネのみ、又は他方の側のバネのみ、あるいはその
両方の側のバネに生じさせるように切り換えることがで
きるようにし、幅の狭い記録紙をプラテンの長手方向に
対して片側に偏らせてセットしても、そのセット側のバ
ネのみを加圧力が生じるようにカムを移動させることに
より鮮明な印字が得られ、サーマルヘッドとプラテンが
直接接触するようなことがないようにしたサーマルプリ
ンタのヘッド加圧機構(例えば実開平5−58311号
公報参照)も実用化されている。なお、この種のヘッド
加圧機構では、サーマルヘッドをバネ等により加圧する
加圧力の大きさそのものも同時に調整できるように工夫
されていることが多い。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、サーマ
ルヘッドの発熱素子列上の直線とプラテンの軸線との平
行度を、印字ムラが発生したりサーマルヘッドの一端側
がプラテンに接触したりしない範囲に保つためには、サ
ーマルヘッドを支持する部品の剛性を高める必要があ
り、そのためにはそれらの部品を厚板化したり高剛性が
得られる形状にしたりする等の形状面での工夫が必要で
あるため、サーマルプリンタ全体の重量が増したり、大
型化したりする。
【0014】また、サーマルヘッドをヘッド保持手段に
よってプラテンに対して接近・離間する方向に変位可能
に保持するようにしたヘッド加圧機構の場合には、前述
した分布圧の片寄りを防止するためには有効であり、十
分な効果も得られるが、この機構の場合には機構自体が
複雑であるため、この技術の延長では装置全体のさらな
る小型化及び軽量化は実現しにくいという問題点があっ
た。
【0015】さらに、カム移動部材により複数のカムを
一体的に移動させることにより、サーマルヘッドをその
中央部に対して両側でそれぞれ加圧する複数のバネの加
圧力を切り換えることができるようにしたサーマルプリ
ンタのヘッド加圧機構の場合も同様に、機構が複雑であ
り装置全体のさらなる小型化及び軽量化は実現しにくい
という問題点があった。
【0016】この発明は、上記の問題点に鑑みてなされ
たものであり、紙幅が異なるタグ・ラベル紙等の記録紙
を、サーマルヘッドに対するセット位置を紙幅方向で片
側に片寄らせて使用した場合でも、サーマルヘッドの記
録紙に対する分布圧の片寄りが少なくて記録紙の幅方向
の全域にわたって鮮明な印字が得られるようにすること
を目的とする。
【0017】そして、比較的幅の狭い記録紙を上記のよ
うにサーマルヘッドの長手方向の片側に偏らせてセット
しても、サーマルヘッドの一端側がプラテンに片当たり
するようなことがないようにすることも目的とする。ま
た、簡単な機構により、サーマルプリンタ全体を小型で
軽量にすることも目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、上述したようなサーマルプリンタにお
いて、サーマルヘッド又はそのサーマルヘッドを保持す
る部材の搬送基準と反対側で、サーマルヘッドとプラテ
ンとの間の距離を規制する反力が発生する面に当接して
そのサーマルヘッドの搬送基準と反対側の端部のプラテ
ン方向への移動を規制し、そのサーマルヘッドの上記端
部とプラテンとの間に記録紙の厚さ分の隙間を形成可能
にするサーマルヘッド端部隙間規制手段を設けたもので
ある。
【0019】そして、上記サーマルヘッド端部隙間規制
手段は、プラテンの軸線方向に対して移動可能に保持さ
れた部材で形成されているようにするとよい。さらに、
そのサーマルヘッド端部隙間規制手段は、プラテンの周
方向に回転自在に保持された部材で形成されているよう
にしてもよい。
【0020】また、上記サーマルヘッド端部隙間規制手
段は、サーマルヘッドのプラテン加圧方向に移動調整可
能に形成されているようにしたり、上記プラテンの軸線
方向に対して移動可能に保持された部材は、その外径が
プラテンの軸線方向の各位置で異なる形状に形成されて
いるようにしたり、さらには上記プラテンの周方向に回
転自在に保持された部材は、その部材の周面が回転中心
に対して偏心した形状に形成されているようにすると、
より効果的である。
【0021】
【作用】このように構成したサーマルプリンタによれ
ば、記録紙の一方の側縁を搬送基準にする片側基準のサ
ーマルプリンタにおいて、搬送方向に直交する記録紙幅
方向にサーマルヘッドの加圧力が平均的に分布するよう
に設定された標準幅の記録紙よりも幅の狭い記録紙を使
用すると、サーマルヘッドの上記搬送基準と反対側とな
る自由端側の端部の加圧力が増加することによってサー
マルヘッドが傾くようになるが、サーマルヘッド端部隙
規制手段がそのサーマルヘッドの自由端側の端部の位
置を規制してプラテンとの間に記録紙の厚さ分の隙間を
形成することができるので、その自由端側の端部の増加
する加圧力に対する反力が発生してモーメントのバラン
スが保たれる。
【0022】それによって、記録紙のサーマルヘッドが
接する幅方向の各位置における加圧力の分布の片寄りが
小さくなる。また、上記加圧力及び反力、さらには記録
紙へ作用する分布圧の釣り合いにより、記録紙の紙幅が
狭くなったときにはその記録紙に作用する力の増加量が
小さくなるため、記録紙の紙幅の変化に伴う分布圧の変
化が比較的小さくなる。
【0023】
【0024】また、上記サーマルヘッド端部隙間規制手
段が、プラテンの軸線方向に対して移動可能に保持され
た部材で形成されているようにすれば、それプラテン
の軸線方向に移動させれば、その一部がサーマルヘッ
又はそのサーマルヘッドを保持する部材に当接し、それ
によってサーマルヘッドのプラテンを加圧するプラテン
加圧方向の位置を規制して、サーマルヘッドの搬送基準
と反対側の端部とプラテンとの間に記録紙の厚さ分の隙
間を形成することができる。
【0025】したがって、サーマルヘッドとの距離を規
制するプラテンに直接そのサーマルヘッド端部隙間規制
手段を配置することができるので、他の係合部材の精度
に係りなしにサーマルヘッドの上記端部とプラテンとの
間の隙間を高精度に規制することができる。
【0026】さらに、サーマルヘッド端部隙間規制手段
が、プラテンの周方向に回転自在に保持された部材で形
成されているようにすれば、それがプラテンの周方向で
その一部がサーマルヘッドの上記端部又はサーマルヘッ
を保持する部材に当接し、サーマルヘッドのプラテン
を加圧するプラテン加圧方向の位置を規制するので、同
様にサーマルヘッドの上記端部とプラテンとの間の隙間
高精度に規制することができる。
【0027】また、サーマルヘッド端部隙間規制手段を
サーマルヘッドのプラテン加圧方向に移動調整可能にす
れば、それによりサーマルヘッドの加圧方向の規制位置
を調整することができるので、使用する記録紙の厚さが
変わったときでも、その規制位置を調整することによっ
てサーマルヘッドの搬送基準と反対側の端部とプラテン
との間を最適な隙間に調整し直すことができる。したが
って、種々の厚さの記録紙に対して鮮明な印字を行なう
ことができる。
【0028】さらに、上記プラテンの軸線方向に対して
移動可能に保持された部材を、その外径がプラテンの軸
線方向の各位置で異なるようにすれば、その部材はプラ
テンの軸線方向における位置を調整することができるの
で、同様に使用する記録紙の厚さが変わったときでも上
記規制位置を調整することによって、種々の厚さの記録
紙に対して鮮明な印字を行なうことができる。
【0029】さらにまた、上記プラテンの周方向に回転
自在に保持された部材は、その周面が回転中心に対して
偏心しているようにすれば、その偏心した部材を回転さ
せることによりサーマルヘッドの上記端部のプラテン方
向への位置を調整することができるので、同様に使用す
る記録紙の厚さが変わったときでもサーマルヘッドの上
記端部の規制位置を調整することによって、種々の厚さ
の記録紙に対して鮮明な印字を行なうことができる。
【0030】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて説
明する。まず、この発明によるサーマルプリンタを説明
するにあたり、発明のポイントをより明確にするため、
図4に示すような簡単な力学モデルを使用して、この発
明を実施した場合とそれを実施しなかった場合の相違に
ついて説明し、次にそのサーマルプリンタの加圧力を修
正するための機構の具体的な各実施例を、図1,の
(a),(b),図2及び図5の(a),(b)以降を参照して
説明する。
【0031】なお、図4に示した力学モデルにおいて、
サーマルヘッド1に作用する加圧力Fは全て記録紙2を
介してプラテン3に伝わり、力およびモーメントの釣合
は全てこの系の中で保たれるものと仮定する。図4にお
いて、記録紙2の搬送方向に直交する方向の紙幅をM,
記録紙2の紙幅方向の各位置に加圧力Fによって分布す
る分布圧をf(x)としたとき、加圧力Fの作用方向の力
の釣合は次の数1で与えられる。
【0032】
【数1】
【0033】ここで、Rはこの発明を実施することによ
り、サーマルヘッド1の自由端1a側を保持してサーマ
ルヘッド1のプラテン3への近接距離Lsを規制する反
力である。また、加圧力Fの作用位置をL,反力Rが作
用する位置の基準面Baからの距離をNとしたとき、加
圧力Fの分布圧w{=f(x)}と反力Rへの分配は、
数1及びx=0点回りのモーメントの釣合式である数2
により決定され、数3,数4のようになる。
【0034】
【数2】
【0035】
【数3】
【0036】
【数4】
【0037】一方、この発明を実施しないサーマルプリ
ンタの場合に記録紙2に作用する分布圧g(x)は、以下
のように与えられる。先ず、分布圧g(x)を数5のよう
に1次式で仮定する。この式は、加圧力Fに対してプラ
テン3が線形に変形する範囲内において良好な近似式と
なる。また、加圧力Fの作用方向の力の釣合より数6を
得る。さらに、x=0点回りのモーメントの釣合より数
7を得る。そして、この数6,数7より係数a,bを決
定し、それらを数5に代入することにより数8を得る。
【0038】
【数5】g(x)=ax+b
【0039】
【数6】
【0040】
【数7】
【0041】
【数8】
【0042】ただし、数5,数6,数7及び数8の各式
は、L<Mの範囲内において成立し、M<Lとなるよう
な狭い幅の記録紙2の場合には、サーマルヘッド1は図
4で右側の自由端1a側がプラテン3と直接接触するよ
うになるため、記録紙2には圧力が分布せずに記録紙2
の右端部へ圧力が集中(集中荷重)する。また、仮に加
圧力Fが記録紙の紙幅方向の全域に亘って均一に分布し
たと仮定した場合の分布圧w′は、数9で与えられる。
【0043】
【数9】
【0044】数3と数9でそれぞれ得られる分布圧wと
w′を、それぞれ記録紙の紙幅M(mm)を40〜11
0の範囲内で変化させた場合に対して求めた結果を図3
に示す。なお、この例では、加圧力Fの作用位置Lを6
0mm,反力Rが作用する基準面Baからの距離Nを1
20mm,加圧力Fを4000gfの値とした。
【0045】ところで、分布圧wとw′の条件として最
も理想的なのは、記録紙の紙幅Mに関わらずそれが印字
に適した所定の分布圧で一定になることである。ここ
で、この発明を実施した場合と実施しなかった場合の分
布圧wとw′とを比較すると、この発明を実施しなかっ
た場合の分布圧w′は、記録紙の紙幅Mを40mm程度
にまで狭めていくと、その紙幅Mが110mm程度の時
の約3倍にまで増加してしまう。
【0046】しかしながら、この発明を実施した場合の
分布圧wは、同様な条件でも2倍程度の増加に押えられ
る。このように、この発明を実施することにより、サー
マルヘッド1の自由端1a側を保持して反力Rを発生さ
せ、それによってサーマルヘッド1のプラテン3への近
接距離Lsを記録紙2の厚さに応じて規制することによ
って、記録紙2の幅方向の各位置における分布圧wの片
寄りを改善することができる。
【0047】したがって、記録紙の紙幅Mが変わって
も、記録紙2の幅方向の全域に亘って印字ムラ等のない
良好な印字品質を得ることができる。また、同時に記録
紙2の紙幅Mに応じて変動する分布圧wの大きさの変化
度合いを小さくすることができるので、その分布圧wが
適正な範囲内となる記録紙の紙幅Mの領域を広くでき
る。
【0048】次に、その反力Rを発生させてサーマルプ
リンタの加圧力を修正する機構の具体的な実施例を図1
の(a),(b)及び図2を参照して、さらには図5以降を
参照して他の種々の実施例を説明する。第1実施例(図1の(a),(b)及び図2) この発明によるサーマルプリンタの第1実施例につい
て、図1の(a),(b)及び図2を参照して説明する。
【0049】図1の(a),(b)に示すサーマルプリン
タは、記録紙2の一方の側縁となる基準端2aを基準面
(搬送基準)Baにセットして搬送する片側基準のサー
マルプリンタであり、使用する記録紙2は如何なる記録
紙の紙幅Mであっても、基準端2aを基準面Ba(図示
しないガイド部材が設けられている)にき当ててセッ
トする。
【0050】このサーマルプリンタは、サーマルヘッド
1とプラテン3とを備えており、そのサーマルヘッド1
はメインフレーム6に図1の(a)で上下方向に移動可能
に取り付けられたヘッドプレート5の下面に固定されて
いる。また、プラテン3は、メインフレーム6の両側面
6a,6bに軸受を介してプラテン軸3aが回転可能に
取り付けられており、そのプラテン軸3aが図示しない
駆動源によって回転されるようになっている。
【0051】そして、そのサーマルヘッド1とプラテン
3とで図1の(b)に示すように熱転写リボン25と記録
紙2(サーマル紙からなる記録紙であってもよい)を加
圧挾持して、それらを矢示A方向に回転するプラテン3
の搬送力により矢示B方向に搬送し、その際にサーマル
ヘッド1に図1の(a)で左右方向に沿って整列配置され
ている発熱素子(図示を省略している)を発熱させて、
記録紙2に印字を行なう。
【0052】このサーマルプリンタは、サーマルヘッド
1の搬送基準と反対側の端部となる自由端1a側のプラ
テン3との間の隙間である近接距離Lsを規制するサー
マルヘッド端部隙間規制手段(説明は後述する)を備え
ており、それによってサーマルヘッド1の自由端1aと
プラテン3との隙間を所定値に規制することにより、
ーマルヘッド1のプラテン3に対する加圧力を調整し
て、印字ムラ等のない良好な印字品質が得られるように
ている。
【0053】サーマルヘッド1のプラテン3に対する加
圧は、複数(この例では4個)の圧縮コイルバネ4によ
って行なわれる。その各圧縮コイルバネ4は、メインフ
レーム6とサーマルヘッド保持部材であるヘッドプレー
ト5との間にそれぞれ介装されており、それらの図1の
(a)で下方へ向けて作用する加圧力Fをヘッドプレート
5を介してサーマルヘッド1に作用させ、サーマルヘッ
ド1をプラテン3に、加圧力Fの作用方向に一致するプ
ラテン加圧方向に圧接させている。
【0054】ヘッドプレート5は、図1の(a)で上下方
向に摺動自在になるように、同図で上下方向を長手側と
した長孔5a,5aを左右に間隔を置いてそれぞれ形成
し、その各長孔5aに段付きネジ9をそれぞれスライド
可能に嵌入させ、それらのネジ部をメインフレーム6に
形成している各ネジ孔に螺着することにより固定し、同
図で上下方向に移動可能になっている。
【0055】また、メインフレーム6には、左右の側面
6a,6b間にヘッド解除軸8が軸受21,22を介し
て回転可能に取り付けられており、その図1の(a)で左
端部にはレバー10が固定されている。また、そのヘッ
ド解除軸8の中央部には、2個の段付きネジ20,20
が間隔を置いて径方向にネジ止め固定されている。
【0056】したがって、レバー10を回動させると、
ヘッド解除軸8がその回動方向に回動して段付きネジ2
0がヘッド解除軸8を中心にして回動するため、それを
図2に示す位置まで回動させると、段付きネジ20の頭
部がヘッドプレート5の下面5bに当接してそれを押し
上げるため、それに一体のサーマルヘッド1がプラテン
3から離れる方向に移動して、サーマルヘッド1のプラ
テン3に対する加圧が図示のように解除される。
【0057】ところで、このサーマルプリンタには、前
述したようにサーマルヘッド1のプラテン3への近接距
離Lsを規制するサーマルヘッド端部隙間規制手段が設
けられている。そして、この実施例では、エキセン7が
そのサーマルヘッド端部隙間規制手段として機能し、こ
のエキセン7はサーマルヘッド1を保持するサーマルヘ
ッド保持部材であるヘッドプレート5との当接部材であ
って、プラテン加圧方向に対して間接的にサーマルヘッ
ド1の位置を規制する。
【0058】そのエキセン7は、メインフレーム6にネ
ジ11で固定されて、その周面がヘッドプレート5の下
面5b(サーマルヘッド1とプラテン3との間の距離を
規制する反力が発生する面)に当接するようになってお
り、ヘッドプレート5にはそのエキセン7と干渉しない
ようにするための逃げ孔5cを形成している。
【0059】そして、ネジ11をゆるめた状態でエキセ
ン7の回転方向の位置を、サーマルヘッド1とプラテン
3との間を通紙中の記録紙2の厚さ分だけ、サーマルヘ
ッド1の自由端1a側をプラテン3の外周面から浮かせ
るようにサーマルヘッド1のプラテン3への近接距離L
sを調整し、その調整位置でネジ11を締め付けてエキ
セン7をメインフレーム6に固定する。このように、エ
キセン7は、ヘッドプレート5の下面5bに当接する周
面の位置をサーマルヘッド1のプラテン加圧方向に移動
調整することができるようになっている。
【0060】このようにすれば、ヘッドプレート5の下
面5bがエキセン7に当接するため、図4の(a)で説
明した反力Rを発生させることができる。したがって、
この状態で印字を行なえば、記録紙2の幅方向の各位置
における分布圧の偏りを改善することができるので、印
字ムラのない良好な印字品質が得られる。
【0061】第2実施例(図5の(a),(b)及び図6) この発明の第2実施例について、図5(a),(b)及び図
6を参照して説明する。なお、図5の(a),(b)及び図
6において図1の(a),(b)及び図2と対応する部分に
は同一の符号を付してある。この実施例は、前述した第
1実施例に対し、サーマルヘッド端部隙間規制手段とし
て機能するL型のブラケット12を、図1の(a),(b)
に示したエキセン7に代えて設け、そのブラケット12
をメインフレーム6に、図5の(a),(b)で上下方向に
移動調整可能に取り付けている。
【0062】そのブラケット12は、そこに上下方向に
間隔を置いて形成した2個の長穴12a,12a内に段
付きネジ26をそれぞれ嵌入させ、それらをメインフレ
ーム6に形成されているネジ孔に螺着することによっ
て、その長穴12aによって規制される範囲で、図で上
下方向に移動が可能になっている。そのブラケット12
は、先端(図5の(b)で下側)をサーマルヘッド1側に
折り曲げて当接部12bを形成し、その上面側の当接面
が図5の(a),(b)に示すようにヘッドプレート5の下
面の一部に当接し、それによってサーマルヘッド1の
由端1a側の位置をヘッドプレート5を介して間接的に
規制する。
【0063】したがって、このブラケット12を、図5
の(a),(b)で上下方向に記録紙2の厚さに対応する最
適な位置に調整した後で段付きネジ26により固定すれ
ば、図1の(a),(b)及び図2で説明したエキセン7を
用いた実施例と同等の効果を奏することができる。
【0064】第3実施例(図7及び図8の(a),(b)) この発明の第3実施例について、図7及び図8の(a),
(b)を参照して説明する。なお、図7及び図8の(a),
(b)において図5の(a),(b)及び図6と対応する部分
には同一の符号を付してある。
【0065】この第3実施例は、図5の(a),(b)及び
図6で説明した第2実施例に対し、若干形状の異なるブ
ラケット12′を使用し、そのブラケット12′をヘッ
ドプレート5を介さずに直接サーマルヘッド1の本体1
bに当接させることによって、サーマルヘッド1の自由
1a側の位置を規制するようにした点のみが異なる。
【0066】すなわち、図5等で説明したブラケット1
2の下部を延長して当接部12b′を形成し、それをサ
ーマルヘッド1の本体1bの端部に直接当接させるよう
にすることによって、ヘッドプレート5の部品精度に係
りなく図4で説明したサーマルヘッド1のプラテン3へ
の近接距離Lsを、より高い精度で調整することができ
る。
【0067】第4実施例(図9) この発明の第4実施例について、図9を参照して説明す
る。なお、図9において図1の(a)と対応する部分には
同一の符号を付してある。このサーマルプリンタにおい
ても、圧縮コイルバネ4により作用する押付力Fが、サ
ーマルヘッド1の保持部材であるヘッドプレート5を介
してサーマルヘッド1に作用し、サーマルヘッド1がプ
ラテン3に対して、プラテン加圧方向(同図で下方向)
に圧接している。
【0068】このサーマルプリンタは、サーマルヘッド
端部隙間規制手段を、プラテンの軸線方向に対して移動
可能に保持された部材であるテーパカラー13とした
が、前述した第1実施例と異なる。
【0069】そのテーパカラー13は、外周面にローレ
ットが形成されたローレット部13aと、外径がプラテ
ン3の軸線方向に沿って連続的に変化するように形成さ
れたテーパ面13bとを有しており、プラテン軸3aに
ベアリング14を介して取り付けられている。そして、
プラテン3の回転に対して同期せずに、プラテン軸3a
に対して回動自在に回転する。そのテーパカラー13の
内周の図9で左方側には、雌ネジ部13cが形成されて
いる。
【0070】また、中央孔19aを有するスラスト位置
調整部材19を、その中央孔19a内にプラテン軸3a
を接触させることなしに挿入し、それをプラテン3と同
軸上に配置した状態でメインフレーム6の側面6aにネ
ジ止め固定している。
【0071】そのスラスト位置調整部材19は、図9で
右方側を左方側に比べて小径に形成し、その小径部の外
周に雄ネジ部19bを形成している。そして、その雄ネ
ジ部19bを、テーパカラー13の雌ネジ部13cに螺
合させている。したがって、テーパカラー13のローレ
ット部13aを手で回せば、雌ネジ部13cがスラスト
位置調整部材19の雄ネジ部19bに螺合しながらテー
パカラー13全体がプラテン3のスラスト方向であり、
図9で左右方向となるプラテン軸線方向に移動する。
【0072】そのため、テーパカラー13の回転量を調
整して雌ネジ部13cと雄ネジ部19bの嵌合度合いを
変化させれば、テーパカラー13のプラテン軸線方向に
対するスラスト位置を調整することができる。したがっ
て、そのテーパカラー13のプラテン軸線方向の位置を
調整すれば、そのテーパカラー13のテーパ面13bに
はサーマルヘッド1の本体1の自由端1aが当接するよ
うになっているので、テーパ面13bが図9で左右方向
に移動することによってそのテーパ面13bに対するサ
ーマルヘッド1の自由端1aの当接位置が変化するの
で、サーマルヘッド1がテーパカラー13の移動量に見
合った量だけ同図で上下方向に移動する。
【0073】それによって、サーマルヘッド1のプラテ
ン3への近接距離Lsを調整することができる。そし
て、この実施例ではテーパカラー13を、通紙中の記録
紙2の厚さ分だけサーマルヘッド1の自由端1aをプラ
テン3の表面から浮かせるように、その回転位置を調整
する。このようにこの実施例では、テーパカラー13の
サーマルヘッド1への直接的な当接により、図4で説明
した反力Rを発生させている。
【0074】第5実施例(図10) この発明の第5実施例について、図10を参照して説明
する。なお、図10において図9と対応する部分には同
一の符号を付してある。この第5実施例は、図9の第4
実施例と異なるサーマルヘッド端部隙間規制手段である
多段カラー15を設けた点が異なる。
【0075】その多段カラー15は、図10で右方側の
外周に外径がプラテン3の軸線方向の各位置で多段的に
順次段刻みのピッチで変化する多段外周部15aを形成
し、左方側の外周にはスラスト位置調整用の溝を等ピッ
チで軸線方向に沿って複数設けた溝部15bを形成して
いる。また、メインフレーム6の図10で左方側の側面
6aに、板バネ16の一端部16aを固定し、その他端
部16bを多段カラー15の溝部15bに係合させてい
る。そして、その板バネ16の他端部16bが、溝部1
5bに係合することによって多段カラー15がプラテン
3の回転と同期しないようにしている。
【0076】そして、板バネ16の他端部16bの溝部
15bに対する係合位置を図10で左右方向に調整する
ことにより、多段カラー15のプラテン3に対するスラ
スト方向の位置(プラテン3の軸線方向の位置)を調整
する。このように、多段カラー15のプラテン3に対す
るスラスト方向の位置を調整することにより、サーマル
ヘッド1の自由端1aが多段カラー15の多段外周部1
5aに対して当接する位置が変わるので、その当接位置
での多段外周部15aの外径の変化分だけサーマルヘッ
ド1の自由端1aが図10で上下方向に移動し、それに
よって近接距離Lsを調整することができる。
【0077】なお、この多段カラー15は、通紙中にお
ける記録紙2の厚さ分だけサーマルヘッド1の自由端1
aをプラテン3の周面から浮かせるように図10で左右
方向の位置を調整する。このようにすることによって、
サーマルヘッド1の自由端1aと多段カラー15の多段
外周部15aとの当接により、図4で説明した反力Rが
発生し、それによってサーマルヘッド1の自由端1a側
のプラテン3への近接距離Lsを規制して、記録紙2の
幅方向に対する分布圧の片寄りを改善することができ、
記録紙2の幅方向の全域に亘って印字ムラ等のない良好
な印字品質を得ることができる。
【0078】第6実施例(図11) この発明の第6実施例について、図11を参照して説明
する。なお、図11において図9と対応する部分には同
一の符号を付してある。この第6実施例は、図9で説明
した第4実施例によるサーマルヘッド端部隙間規制手段
、直接的にサーマルヘッド1の本体1bに当接してそ
の位置を調整する構成であったのに対し、テーパカラー
13′(サーマルヘッド端部隙間規制手段として機能す
る)をサーマルヘッド保持部材であるヘッドプレート5
に当接させることによって、間接的にサーマルヘッド1
の位置を調整し、近接距離Lsを調整するようにした点
が異なる。このようにすれば、図9の実施例に比べてサ
ーマルヘッド回りの機構を簡潔にできながら、近接距離
Lsを調整することができる。
【0079】第7実施例(図12の(a),(b)) この発明の第7実施例について、図12の(a),(b)を
参照して説明する。なお、図12の(a),(b)において
図1の(a),(b)と対応する部分には同一の符号を付し
てある。この実施例は、サーマルヘッド端部隙間規制手
段としてヘッドストッパ17を設けている。
【0080】そのヘッドストッパ17は、プラテン3の
プラテン軸3aと同軸上に2個のベアリング14,14
を介して組み付けられており、プラテン3の回転に対し
て同期せずにプラテン軸3aに対して周方向に回転自在
になっている。このヘッドストッパ17は、プラテン3
の軸心(回転中心)に対して偏心したカム状のヘッド当
接部17aと、そのヘッド当接部17aの偏心位置を回
転方向で調整するための調節部17bと、サーマルプリ
ンタの使用者が実際に偏心位置を調整する際に操作する
ツマミ部17cとによって構成されている。
【0081】また、図12の(b)に示すように、メイン
フレーム6に板バネ18を取り付け、その板バネ18の
先端に形成したストッパ爪18aが、ヘッドストッパ1
7の調整部17bの外周面に等ピッチで複数形成した回
り止め用の溝17d(図12の(b)参照)の一つに係合
して、ヘッドストッパ17の回転が規制されるようにし
ている。
【0082】このような構成により、ヘッドストッパ1
7は回転が規制されるので、プラテン3はこのヘッドス
トッパ17に対して相対回転する。そして、ツマミ部1
7cを持ってヘッドストッパ17を回転させれば、ヘッ
ド当接部17aが回転して、そのカム状に形成された偏
心部がサーマルヘッド1の本体1bの自由端1a側と当
接する位置が変わるので、サーマルヘッド1全体がその
当接部17aの偏心量の変化に対応して図12で上下方
向に移動する。
【0083】したがって、サーマルヘッド1のプラテン
3への近接距離Lsを調整することができる。そして、
このヘッドストッパ17は、回転後の位置で再び回り止
め用の溝17dに板バネ18のストッパ爪18aが係合
するので、手を離してもその位置で回転が規制される。
【0084】なお、この実施例では、ヘッドストッパ1
7のヘッド当接部17aが直接的にサーマルヘッド1の
本体1bに当接する構成の例を示したが、そのヘッドス
トッパ17の形状を変えることによって、当接部を図
1,図5及び,図11にそれぞれ示した各実施例のよう
に、ヘッドプレート5に当接させることによってサーマ
ルヘッド1を間接的に移動調整できるようにすることも
できる。
【0085】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、記録紙の一方の側縁を搬送基準にする片側基準のサ
ーマルプリンタにおいて、記録紙搬送方向に直交する紙
幅方向に沿ってサーマルヘッドの加圧力が平均的に分布
するように設定された標準幅の記録紙よりも幅の狭い記
録紙を使用しても、サーマルヘッド端部隙間規制手段が
サーマルヘッドの自由端側の位置を規制するので、サー
マルヘッドの記録紙に対する各位置における分布圧の片
寄りが少なくなるため、記録紙の幅方向の全域にわたっ
て鮮明な印字ができる。
【0086】また、サーマルヘッドの自由端側がプラテ
ンに片当たりしてそれが摩耗するのも防止できる。さら
に、サーマルヘッド端部隙間規制手段を、プラテンの軸
線方向に移動可能な部材としたり、プラテンの周方向に
回転自在な部材としたりすれば、それらの部材によって
サーマルヘッドの本体又はサーマルヘッド保持部材の位
置を規制して、サーマルヘッドとプラテンとの間の隙間
を規制することができるので、比較的簡単な構成によっ
てサーマルプリンタ全体を小型で軽量にすることができ
ながら、サーマルヘッドの加圧力の分布の片寄りをなく
して良好な印字品質が得られる。
【0087】また、サーマルヘッド端部隙間規制手段
を、サーマルヘッドのプラテン加圧方向に移動調整可能
にしたり、プラテンの軸線方向に移動可能に保持された
部材の外径がプラテンの軸線方向の各位置で異なるよう
にしたり、さらにはプラテンの周方向に回転自在な部材
の周面を回転中心に対し偏心させた形状とすれば、それ
らの調整によってサーマルヘッドの端部とプラテンとの
間の隙間を調整することができるので、使用する記録紙
の厚さが変わっても、その隙間を最適なものに調整し直
すことによって、種々の厚さの記録紙に対して鮮明な印
字ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示すサーマルプリンタ
の正面図及び側面図である。
【図2】同じくそのサーマルプリンタのヘッド解除時を
示す側面図である。
【図3】この発明を実施した場合と実施しなかった場合
のサーマルヘッドのプラテンに対する分布圧を示す線図
である。
【図4】この発明によるサーマルプリンタの印字圧力を
修正するメカニズムを簡単な力学モデルを使用して説明
するための説明図である。
【図5】この発明の第2実施例を示すサーマルプリンタ
の正面図及び側面図である。
【図6】同じくそのサーマルプリンタのヘッド解除時を
示す側面図である。
【図7】この発明の第3実施例を示すサーマルプリンタ
のヘッド解除時を示す側面図である。
【図8】同じくそのサーマルプリンタの印字時を示す正
面図及び側面図である。
【図9】この発明の第4実施例を示すサーマルプリンタ
の正面図である。
【図10】この発明の第5実施例を示すサーマルプリン
タの正面図である。
【図11】この発明の第6実施例を示すサーマルプリン
タの正面図である。
【図12】この発明の第7実施例を示すサーマルプリン
タの正面図及び側面図である。
【図13】従来のサーマルプリンタでサーマルヘッドの
自由端側で分布圧が増大する様子を説明するための説明
図である。
【図14】従来のサーマルプリンタで幅の狭い記録紙を
使用した場合にサーマルヘッドの自由端側がプラテンに
接触してしまう様子を示す概略図である。
【符号の説明】
1:サーマルヘッド 2:記録紙 3:プラテン 5:ヘッドプレート(サーマルヘッド保持部材) 7:エキセン 12,12′:ブラケット 13,13′:テーパカラー 15:多段カラー 17:ヘッドストッパ 19:スラスト位置調整部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 25/312 B41J 2/32 B41J 25/316

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プラテン加圧方向に加圧されたサーマル
    ヘッドとプラテンとで熱転写リボンと記録紙あるいはサ
    ーマル紙からなる記録紙を、その記録紙の一方の側縁を
    搬送基準にして加圧挾持して搬送し、前記サーマルヘッ
    ドを発熱させることにより前記記録紙に印字を行なうサ
    ーマルプリンタにおいて、 前記サーマルヘッド又はそのサーマルヘッドを保持する
    部材の前記搬送基準と反対側で、前記サーマルヘッドと
    前記プラテンとの間の距離を規制する反力が発生する面
    に当接して該サーマルヘッドの前記搬送基準と反対側の
    端部の前記プラテン方向への移動を規制し、該サーマル
    ヘッドの前記端部と前記プラテンとの間に前記記録紙の
    厚さ分の隙間を形成可能にするサーマルヘッド端部隙間
    規制手段を設けたことを特徴とするサーマルプリンタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のサーマルプリンタにおい
    て、前記サーマルヘッド端部隙間規制手段は、前記プラ
    テンの軸線方向に対して移動可能に保持された部材で形
    成されていることを特徴とするサーマルプリンタ。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のサーマルプリンタにおい
    て、前記サーマルヘッド端部隙間規制手段は、前記プラ
    テンの周方向に回転自在に保持された部材形成されて
    いることを特徴とするサーマルプリンタ。
  4. 【請求項4】 請求項1記載のサーマルプリンタにおい
    て、前記サーマルヘッド端部隙間規制手段は、前記サー
    マルヘッドの前記プラテン加圧方向に移動調整可能に形
    成されていることを特徴とするサーマルプリンタ。
  5. 【請求項5】 請求項2記載のサーマルプリンタにおい
    て、前記プラテンの軸線方向に対して移動可能に保持さ
    れた部材は、その外径が前記プラテンの軸線方向の各位
    置で異なる形状に形成されていることを特徴とするサー
    マルプリンタ。
  6. 【請求項6】 請求項3記載のサーマルプリンタにおい
    て、前記プラテンの周方向に回転自在に保持された部材
    は、その部材の周面が回転中心に対して偏心した形状に
    形成されていることを特徴とするサーマルプリンタ。
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