JP3082875B2 - サーマルプリンタ - Google Patents

サーマルプリンタ

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JP3082875B2
JP3082875B2 JP03322232A JP32223291A JP3082875B2 JP 3082875 B2 JP3082875 B2 JP 3082875B2 JP 03322232 A JP03322232 A JP 03322232A JP 32223291 A JP32223291 A JP 32223291A JP 3082875 B2 JP3082875 B2 JP 3082875B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • B41J25/312Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print pressure adjustment mechanisms, e.g. pressure-on-the paper mechanisms

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ライン型のサーマル
ヘッドを用いたサーマルプリンタに関し、特にそのヘッ
ド加圧機構に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のサーマルプリンタのヘッド加圧機
構としては、例えば特公昭59−38909号公報に記
載されているようなものがある。それを図13によって
簡単に説明すると、プラテン(ゴムローラ)41の上部
に記録ヘッド(サーマルヘッド)42を軸線方向に沿っ
て配設し、その長手方向の略中央をレバー43の一端に
固定すると共にそのレバー43の他端側に形成した長孔
43a内に軸44を挿入して支持している。
【0003】また、記録ヘッド42の長手方向の両端に
弾性を有する押圧片45,46をそれぞれ配置して固定
片47,48によってそれらを固定し、その取付け状態
で各押圧片45,46が図示のように弾性変形して押圧
力が加わることにより記録ヘッド42に長手方向に沿っ
て均一な圧力が加わるようにして、記録紙Pに均一な濃
度の記録が行えるようにしている。
【0004】また、実開平3−23443号公報に記載
されているようなものもあり、そのヘッド加圧機構は図
14及び図15に示すように、プラテン51の軸線方向
の略中央に対応する位置が取付けネジ57を支点にして
揺動可能に支持されたヘッド支持板49に、ヘッド保持
部材53を介してラインサーマルヘッド52を保持さ
せ、そのヘッド支持板49の中央部を板バネ54によっ
て押圧して、サーマルヘッド52をヘッド保持部材53
を介してプラテン51に加圧する。さらに、ベース板5
8に回動可能に保持された操作軸50の両側にそれぞれ
偏心した状態で固定された一対のカムによって形成され
る加圧力調整部材55,56によって、サーマルヘッド
52をプラテン51に対応する位置でヘッド支持板49
を介してプラテン51に対する加圧力を増加あるいは減
少させるように構成されている。
【0005】このヘッド加圧機構では、サーマルヘッド
52のプラテン51に対する加圧力が軸線に沿って均一
でなくて記録紙Pに明瞭に印字されない部分ができる場
合には、操作軸50をその印字状態に合わせて正逆いず
れかの方向に回転させると、その操作軸50にプラテン
51の両端部に対応させてそれぞれ偏心させて固定して
いる一対の加圧力調整部材55,56が回転して、その
一方が印字状態の悪い側のプラテン51の一端部への加
圧力を増加させるようにサーマルヘッド52をヘッド支
持板49を介して押し下げ、他方がそのプラテン51の
他端部への加圧力を減少させるように移動する。
【0006】したがって、サーマルヘッド52はヘッド
支持板49の中央の取付けネジ57を支点として揺動
し、そのサーマルヘッド52の中央部が板バネ54によ
り、また両端がその加圧力を調整する位置に回転移動し
た一対の加圧力調整部材55,56によってそれぞれ加
圧されるので、サーマルヘッド52のプラテン51に対
する加圧力がその軸線に沿う全域に亘って均一になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示したヘッド加圧機構の場合には、記録紙Pがレバー
43に対して紙幅方向の中心で振分けされてセットされ
るときには問題はないが、使用する記録紙(例えばタグ
やラベル)の形態によってはそれがプラテン41及び記
録ヘッド42に対して一方の側に偏ってセットされた状
態で使用されることがあり、そのような場合に不都合が
生じる恐れがあった。
【0008】すなわち、例えば図13で記録紙Pの紙幅
が狭いときに(例えば最適な紙幅の1/2であるとき)
それが押圧片46側に偏った位置にセットされると、押
圧片45側のプラテン41と記録ヘッド42の間には記
録紙Pがないため記録ヘッド42がレバー43を中心に
して矢示A方向に傾くため、記録紙Pの押圧片48側の
印字濃度が極端に薄くなりやすい。また、記録紙Pの紙
厚が薄い場合には、押圧片45側の記録ヘッド42とプ
ラテン41とが直接接触し、それによってプラテン41
が摩耗してしまうということもあった。
【0009】一方、図14及び図15に示したヘッド加
圧機構においても、同様に記録紙がプラテン51の長手
方向の一方に偏って使用されたときには、サーマルヘッ
ド52をヘッド保持部材53を介して支持する揺動可能
なヘッド支持板49が取付けネジ57を中心に揺動して
傾くため、前者と同様な問題が起こる。
【0010】さらに、加圧力調整部材(カム)55,5
6は、それを固定している操作軸50がベース板58に
回転可能に支持されているため、図15から判るように
プラテン51とサーマルヘッド52の間に挾持させて使
用するタグ,ラベル紙等の記録紙の厚さが異なった場合
に、その都度そのままの状態ではそれに対応することが
できないということがあった。
【0011】例えば、プラテン51の紙幅の1/4程度
の幅の狭いある程度厚さのある記録紙を、プラテン51
の図14において右方側基準でサーマルヘッド52との
間を搬送させる場合には、その記録紙の厚さ毎に操作軸
50を紙厚に対応した分だけ回転させて加圧力調整部材
56の位置を変えることによってサーマルヘッド52を
右上がりに傾斜させて、記録紙を通過させることができ
るだけの隙間をその間に形成しなければならなかった。
【0012】したがって、その操作が面倒であり、その
操作軸50を回転させることによってその軸と一体の左
方側の加圧力調整部材55もサーマルヘッド52の左端
側を同量だけ押し下げる方向に回転するため、サーマル
ヘッド52の左端側がプラテン51に接触しやすくな
り、それによってプラテン51が摩耗する恐れがあると
いう問題もあった。
【0013】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、紙幅や厚みの異なるタグ,ラベル紙等の記
録紙に対応できて、記録紙のプラテンの長手方向に対す
るセット位置を片側に偏らせて使用した場合でも鮮明な
印字が得られ、しかもサーマルヘッドとプラテンが直接
接触するようなことをなくし、それによって生じるプラ
テンの摩耗防止できるサーマルプリンタを提供するこ
とを目的とする。また、サービスパーツとして交換対象
になるサーマルヘッドをユニットの状態で容易に交換で
きるようにすることも目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明によるサーマル
プリンタは、上記の目的を達成するため、円筒状のプラ
テンと、ヘッドプレートに一体に保持されてプラテンの
軸に略平行に配設されるライン型サーマルヘッドと、そ
のプラテンの軸に略平行な支点軸を支点に回動可能に取
り付けられ、上記ヘッドプレートを支持するヘッドフレ
ームとを備え、上記ヘッドプレートにおけるサーマルヘ
ッドの長手方向の中央部に対応する部位を引張りスプリ
ングを介して上記ヘッドフレームに係着して、該ヘッド
フレームに上記サーマルヘッドを、少なくともその長手
方向の中央部を中心に揺動可能で、短手方向に移動可能
に、且つ上記プラテンに対して接近・離間する方向に変
位可能に弾性的に支持している。
【0015】さらに、上記プラテンの軸の端部に取り付
けられた少なくとも外周の一部に該軸と中心を共有する
円弧状の縁部を形成した位置決め部材と、上記ヘッドプ
レートと一体に設けられ、上記位置決め部材の縁部に当
接させたときにサーマルヘッドの印字ラインをプラテン
の外周面上の所定位置に対向させる当接部材と、上記ヘ
ッドプレートを、サーマルヘッドがプラテンに接近し、
上記当接部材が上記位置決め部材の縁部に当接する方向
へ加圧する加圧手段とを設ける。 そして、上記サーマル
ヘッドの長手方向の中央部を中心とする揺動を規制する
揺動規制手段を、上記ヘッドフレームにおけるプラテン
の長手方向の両端部側にそれぞれ上記ヘッドプレートと
当接し得るように設けたものである。
【0016】また、上記揺動規制手段のいずれか一方の
規制位置を調整する手段を設け、サ ーマルヘッドのプラ
テンに対する加圧力が該プラテンの軸線方向の全域に亘
って略均一になるように調整可能にするとよい。 その揺
動規制手段として、上記ヘッドフレームに、プラテンの
長手方向の両端部側にそれぞれ対応してストッパを設
け、その各ストッパが上記ヘッドプレートに当接するこ
とによってサーマルヘッドの揺動を規制するようにし、
その揺動規制手段のいずれか一方の規制位置を調整する
手段として、上記ストッパの一方と上記ヘッドプレート
との間に所定の板厚で形成した位置調整部材を挿入させ
ることによって規制位置を調整する手段を設けるとよ
い。
【0017】さらに、上記加圧手段に作用して、サーマ
ルヘッドのプラテンに対する加圧力を調整する加圧力調
整手段を設けることもできる。 また、上記ヘッドフレー
ムを回動させて、サーマルヘッドのプラテンに対する加
圧力を付与する位置と解除する位置とに切り換え可能な
加圧切換手段を設けることもできる。
【0018】
【作用】このように構成したサーマルプリンタによれ
ば、ヘッドプレートに一体に保持されたサーマルヘッド
が、ヘッドフレームに対して、その長手方向の中央部を
中心に揺動可能で、短手方向に移動可能に、且つプラテ
ンに対して接近・離間する方向に変位可能に弾性的に支
持されており、そのヘッドプレートが、サーマルヘッド
がプラテンに接近し、ヘッドプレートに設けられた当接
部材がプラテンの端部に取り付けられた位置決め部材の
縁部に当接する方向に加圧されいてるので、使用する記
録紙の厚さやセット位置が変わっても、サーマルヘッド
がそれに応じて揺動及び移動して最適状態となり、且つ
その印字ラインを常にプラテンの外周面上の所定位置
(印字位置)に対向させることができるので、常に鮮明
な印字ができる。
【0019】また、幅の狭い記録紙がプラテンの長手方
向の一方の端部側に偏ってセットされ、それによって、
サーマルヘッドがその長手方向の中央部を中心として揺
動し て傾くような場合でも、ヘッドフレームにおけるプ
ラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ設けられた揺動
規制手段が、ヘッドプレートに当接してその揺動(傾
き)を規制するので、記録紙がセットされていない側の
サーマルヘッドの端部がプラテンに直接接触してプラテ
ンを摩耗させるようなことは生じない。
【0020】そして、上記の揺動規制手段のいずれか一
方の規制位置を調整する手段を設けた場合には、その規
制側の揺動規制手段を調整することにより、サーマルヘ
ッドのプラテンに対する加圧力をプラテンの軸線方向の
全域に亘って略均一にすることができる。
【0021】さらに、上記揺動規制手段を、上記ヘッド
フレームにおけるプラテンの長手方向の両端部側にそれ
ぞれ対応して設けたストッパとし、その一方のストッパ
による規制位置を、そのストッパとヘッドプレートとの
間に所定の板厚で形成した位置調整部材を挿入すること
によって調整するようにすれば、その位置調整部材をス
トッパとヘッドプレートとの間に挿入したりそれを外し
たりするだけの簡単な操作によって、幅の広い記録紙に
印字するときと幅の狭い記録紙に印字するときとで規制
位置を使い分けることができるので、紙幅の異る記録紙
をプラテンの片側に寄せて印字する場合でも、一層確実
プラテンの摩耗を防止できる。
【0022】また、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を調整する加圧力調整手段を設ければ、記録紙の
紙厚やプラテンの長手方向のセット位置、更には紙幅等
に応じてその加圧力を最適な値に調整することができる
ので、より鮮明な印字が得られる。
【0023】さらにまた、加圧切換手段を設ければ、サ
ーマルヘッドのプラテンに対する加圧力を付与する位置
と解除する位置とに切り換えることができるので、サー
マルヘッドの交換の際にはそれを加圧力を解除する位置
に切り換えれば、その交換作業を容易にできる。
【0024】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。この発明によるサーマルプリンタのヘ
ッド加圧機構に関連する部分の構成例を図1乃至図7を
参照して説明する。図1乃至図3に示すサーマルプリン
タは熱転写式のサーマルプリンタであり、円筒状のプラ
テン5の軸21に略平行にライン型サーマルヘッド1を
配設し、そのサーマルヘッド1を長手方向の中央部を中
心に図2の矢示B方向に揺動可能に支持している。
【0025】さらに詳細に説明すると、プラテン5の軸
21の両端部には、図2に明示するように、それぞれ軸
21と中心を共有する円筒状の位置決め部材である軸受
18及び28を取り付けている。そして、サーマルヘッ
ド1はヘッドプレート2に一体に保持され、そのヘッド
プレート2の両端部に図2に示すように折り曲げ形成さ
れた当接部材である突当て部2a,2bを、それぞれ軸
受18,28の外周面(縁部)に当接させたときに、サ
ーマルヘッド1の印字ラインがプラテン5の外周面上の
所定印字位置Ip(図1)に対向するようになってい
る。
【0026】ヘッドプレート2は、プラテン5の軸21
に略平行な支点軸9を支点に回動可能に取り付けられた
ヘッドフレーム3に弾性的に支持されている。すなわ
ち、ヘッドプレート2におけるサーマルヘッド1の長手
方向の中央部に対応する部位を、引張りスプリング22
を介してヘッドフレーム3に係着して(図1および図3
参照)、ヘッドフレーム3にサーマルヘッド1を、少な
くともその長手方向の中央部を中心に揺動(図2の矢示
B方向)可能で、短手方向に移動(図1の左右方向)可
能に、且つプラテン5に対して接近・離間する方向(図
1の矢示E方向)に変位可能に支持している。そして、
このヘッドプレート2は、加圧手段である板バネ4,4
によって、サーマルヘッド1がプラテン5に接近する方
向、およびヘッドプレート2に形成された当接部材であ
る突当て部2a,2bが位置決め部材である軸受18及
び28の縁部に当接する方向へ加圧されている。
【0027】さらに、このサーマルヘッド1の矢示B方
向への揺動を規制する揺動規制手段として、ヘッドフレ
ーム3にプラテン5の長手方向の両端部側にそれぞれ対
応させて図2に明示するようにストッパ25とストッパ
部3aを、それぞれ下方へ突出させて形成し、それらが
サーマルヘッド1と一体のヘッドプレート2の上面に当
接することによって、サーマルヘッド1の揺動を規制す
るようにしている。
【0028】図1で手前側(図2で右側)のストッパ2
5は、図5にも明示されるように、上下方向に長孔25
aを形成し、その長孔内25aに2本のガイド突起2
3,23をストッパ25全体が上下移動できるように嵌
入させている。そして、ストッパ25に設けた偏心部材
24を回転させると、そのストッパ25のヘッドフレー
ム3に対する上下方向の位置が調整されることにより、
サーマルヘッド1のプラテン5に対する傾き(図2の矢
示B方向の傾き)が変わって、プラテン5への加圧力が
その軸線方向の全域に亘って略均一になるように調整で
きる。
【0029】さらに、このストッパ25の下端の突起2
5b(図5)とヘッドプレート2の上面との間に、先端
側を2段階の板厚に形成した位置調整部材であるヘッド
バランス切換レバー20の先端側(図1で左方側)を挿
入させることによって、サーマルヘッド1のプラテン5
に対する傾きを変えられる。その詳細は後述する。とこ
ろで、この実施例のサーマルヘッド1は、図4に示すよ
うにヘッドプレート2に固定されることによってヘッド
アッシィ10となり、その状態で装置に装着される。そ
のヘッドプレート2の上端には板バネ4の荷重を受ける
受け部2cを形成している。
【0030】そして、そのヘッドプレート2は、図1に
示す位置へレバー15を回動させると、押圧カム26に
よってヘッドフレーム3が下方へ押し付けられることに
より、板バネ4による加圧力によって押し下げられると
共に同図で左方へ押し出され、それによって手前側の突
当て部2aが軸受18に、奥側の突当て部2bが軸受2
8にそれぞれ当接する。なお,図4に示したヘッドアッ
シィ10は、サーマルヘッド1の印字部1aから突当て
部2a,2b(図2)までの距離Lが一定(バラツキが
小)になるようにサーマルヘッド1とヘッドプレート2
を組付ける。
【0031】そのヘッドアッシィ10は、図1に示すよ
うに、ヘッドプレート2の図で左方上端の受け部2cが
板バネ4によって下方へ押圧されることにより、サーマ
ルヘッド1をプラテン5に押しつける。そして、そのサ
ーマルヘッド1とプラテン5の間にタグ紙(記録紙)P
を熱転写リボン7を介して挾み込んだ状態で選択的に印
字しながら、プラテン5を図1で反時計回りに回転させ
ることにより、その紙面上に画像を形成する。
【0032】板バネ4は、図1で右方側の一端を取付板
30を介してヘッドフレーム3に片持ち状態で取り付け
られている。なお、ヘッドプレート2への板バネ4の当
接状態は、それを斜めにしてあるのでヘッドプレート2
は下方に押圧されると共に図1で左方へも付勢される。
【0033】したがって、そのヘッドプレート2の一部
である突当て部2a,2bも図1で左方へ押圧されるた
め、それらが軸受18及び28の外周面に常に当接し、
サーマルヘッド1の印字ラインがプラテン5の外周面上
の所定の印字位置Ipに常に対向してズレることがな
い。
【0034】ヘッドフレーム3は、図3に示すように側
板8に固定されているヘッドユニット支点軸9に、手前
側と奥側に形成した脚部3h,3iを回動自在に取付
け、上面には引張りスプリング12,12のそれぞれ一
端を図3に示すように手前側と奥側に取付け、その各他
端側を側板13と8の間(図3)に固設したステー11
に取付けている。したがって、ヘッドフレーム3はヘッ
ドユニット支点軸9を支点にして自由に回動できる。
【0035】なお、図2及び図3に示す手前側の側板1
3は、奥側の側板8に固定されている供給側リボンガイ
ド軸17,巻取側リボンガイド軸19及びステー11
(図1)を介して側板8に固定されている。その供給側
リボンガイド軸17は、図1に示す供給リボン38から
繰り出される熱転写リボン7を外周面に摺接させて案内
するものであり、巻取側リボンガイド軸 19は印字部
を過ぎた熱転写リボン7を外周面に摺接させて、そのリ
ボンを巻取リボン39側にスムーズに巻き取れるように
する。
【0036】ヘッドフレーム3には、幅方向の略中央に
図2に示す幅Wの係止爪3bを図1に示すように内側に
向けて突設し、それに対応させてヘッドプレート2側
に、その係止爪3bを嵌入させて水平方向にガタつくこ
となく係合させるため、幅方向の寸法を係止爪3bの幅
Wよりも僅かに広くした係合孔2dを形成し、それらを
係合させることにより、サーマルヘッド1をヘッドアッ
シィ10の状態で、ヘッドフレーム3に対して図2で左
右方向の位置が精度良く位置決めされて組付けられるよ
うにしている。
【0037】そして、そのヘッドアッシィ10のヘッド
フレーム3への取付けは、係止爪3bのヘッドプレート
2の係合孔2dへの嵌入と、ヘッドプレート2の後部
(図1で右方)上端とヘッドフレーム3との間に装着し
た引張リスプリング22とによって、ヘッドアッシィ1
0が図1で左右方向に移動可能な状態に取付けられる。
【0038】この実施例は上記のような構成であるた
め、ヘッドプレート2が板バネ4によって加圧されると
前後の軸受18,28の外周面にヘッドプレート2の突
当て部2a,2bがそれぞれ当接し、プラテン5に対し
てサーマルヘッド1の印字部1aが位置決めされるた
め、たとえプラテン5を固定しているフレーム(図示せ
ず)等の寸法にバラツキがあったとしても、プラテン5
上の所定の印字位置とサーマルヘッド1の印字ライン
(印字部)1aとを常に一致させることができる。
【0039】なお、引張りスプリング22の付勢力によ
るヘッドアッシィ10の図1における反時計方向への回
転防止用として、ヘッドフレーム3の奥側下端に形成さ
れるストッパ部3aと、手前側の側面に上下方向に調整
可能に取付けられているストッパ25とが機能してい
る。また、このストッパ25の上下位置を調整すること
により、プラテン5とサーマルヘッド1とを奥側あるい
は手前側で片当りさせずに軸線方向に沿って均一に圧接
させることができる。
【0040】ところで、サーマルヘッド1は、プラテン
5に対する傾き(図2の矢示B方向への揺動による平行
度のズレ)が前述したヘッドバランス切換レバー20に
よって変えられるようになっている。そのヘッドバラン
ス切換レバー20は、図5に示すように板材の先端側を
2段階の板圧t1,t2にして薄板部20aと厚板部2
0bをそれぞれ形成し、そのいずれかの板圧の部分をス
トッパ25の下端とヘッドプレート2の上面との間に挿
入させるか、そのいずれも挿入させないようにすること
によって、サーマルヘッド1のプラテン5に対する傾き
を変えられる。
【0041】そして、そのヘッドバランス切換レバー2
0を、その薄板部20a又は厚板部20bがストッパ2
5の下端の突起25bの直下に位置するようにセットし
た時、あるいは薄板部20a及び厚板部20bのいずれ
もストッパ25の下側に挿入されない位置にした時のい
ずれにおいても、ストッパ25の下端の突起25bがそ
の薄板部20a,厚板部20b,あるいはヘッドプレー
ト2の上面のいずれかに当接するように、引張りスプリ
ング22によってヘッドプレート2をヘッドフレーム3
側に持ち上げる方向に付勢している。
【0042】このヘッドバランス切換レバー20の垂直
な面には、U字状の3個の位置決め溝20c,20d,
20eを形成すると共に、その下側に水平方向に長孔2
0fを形成し、その長孔20f内に固定ネジ27を挿入
してそれをヘッドフレーム3の手前側の側面3cに形成
されるネジ孔に螺着している。そして、その固定ネジ2
7の固定時に、その固定ネジ27とヘッドバランス切換
レバー20との間に波形ワッシャ29(図3も参照)を
介挿することによって、ヘッドバランス切換レバー20
がヘッドフレーム3の側面3cに所定の力で押し付けら
れた状態でそのヘッドバランス切換レバー20の位置決
めをしている。
【0043】このヘッドバランス切換レバー20のヘッ
ドフレーム3に対する図5で左右方向の取付け位置を変
える場合には、その各位置決め溝20c,20d,20
eとヘッドフレーム3側に設けられている半球状突起3
eとの係合位置を変えることによって左右方向の位置を
変えられる。
【0044】この実施例では、ヘッドバランス切換レバ
ー20の位置決め溝20cを半球状突起3eに係合させ
たときに、図5に示すようにヘッドバランス切換レバー
20の先端の薄板部20aも厚板部20bもストッパ2
5の突起25bに当接しない位置となり、位置決め溝2
0d係合させたときに図1に示すように薄板部20a
がストッパ25の突起25bの直下に入り込み、位置決
め溝20e係合させたときに厚板部20bが突起25
bの直下に入り込むようにしてある。
【0045】さらに、そのヘッドバランス切換レバー2
0の薄板部20aがストッパ25の突起25bの直下に
位置する状態で、図2に示すようなプラテン5の軸方向
の長さに近い紙幅のタグ紙Pに対して、サーマルヘッド
1のプラテン5に対するヘッド圧が、そのプラテン5の
軸線方向に沿って略均一になるように調整しておく。
【0046】このように、このサーマルプリンタのヘッ
ド加圧機構は、ヘッドプレート2の上面がストッパ25
にヘッドバランス切換レバー20の薄板部20a又は厚
板部20bを介してあるいは直接当接し、またヘッドフ
レーム3の奥側のストッパ部3aに直接当接するように
なっているので、タグ紙Pの紙幅がプラテンの長手方向
の長さの1/2程度まで狭くなり、なおかつセット位置
がプラテン5の奥側(図2で左側)あるいは手前側(図
2で右側)基準でセットされても、サーマルヘッド1は
プラテン5に対して平行に加圧されるため、全幅で均一
な印字結果が得られるばかりか、サーマルヘッド1とプ
ラテン5が擦れることもない。
【0047】また、サーマルヘッド1のプラテン5に対
する加圧力を調整することができるようになっており、
その調整は図5に明示するレバー32を回動させること
により、偏心カム31を回転させて行う。その偏心カム
31は、図3に破線で示されるように、ヘッドフレーム
3の手前側と奥側の側面3cと3jとの間に回転可能に
支持されるカム軸33に一体に取り付けられている。そ
のカム軸33は、無負荷の時には軸線方向に若干スライ
ド可能になっており、ヘッドフレーム3の側面3j側に
装着されている波ワッシャ34によってカム軸33が奥
側に付勢されるように構成されている。
【0048】そして、この偏心カム31が、図5に示す
ように板バネ4の長手方向の略中央部の上面に当接し
て、板バネ4によるヘッドプレート2への加圧力を規定
している。そのため、このカム軸33の一端に固定され
て偏心カム31と一体に回転するレバー32を回動させ
ると、偏心カム31の板バネ4との当接位置が変化し、
それによって板バネ4を下方(サーマルヘッド1側)へ
押し付ける押圧力が変化するため、ヘッドプレート2を
介してサーマルヘッド1に加わる加圧力を調整できる。
【0049】したがって、この実施例では、このレバー
32とカム軸33と偏心カム31とが、サーマルヘッド
のプラテンに対する加圧力を調整する加圧力調整手段と
して機能する。なお、このカム軸33の手前側の端面に
は、図5に示すように偏心カム31とレバー32との相
対位置を変える際に使用する溝33aが形成されてい
る。
【0050】そこで、プラテン5への加圧力を調整する
場合には、レバー32とカム軸33とを固定する止めネ
ジ35を緩めた状態で、溝33aに工具を挿入してカム
軸33を回転させることによって偏心カム31を回転さ
せ、レバー32を図5に実線又は仮想線で示す位置にし
た時の加圧力が所望の値になるように調整し、その後止
めネジ35を再び締め付けることによりレバー32をカ
ム軸33に固定する。
【0051】このレバー32には、図6に示すようにヘ
ッドフレーム3側の端縁に突起32aを突設しており、
それに対応させてヘッドフレーム3の手前側の側面3c
に図5に示すように位置決め孔3f,3gをそれぞれ形
成している。そして、その各位置決め孔3f又は3gに
突起32aを嵌入させることにより、レバー32の回動
方向の位置が図5に仮想線で示すヘッド圧が高くなる位
置と実線で示すヘッド圧が低くなる位置とに位置決め保
持されるようにしている。
【0052】また、このサーマルプリンタのヘッド加圧
機構には、サーマルヘッド1にプラテン5に対する加圧
力を付与する位置と解除する位置とに切り換え可能な加
圧切換手段が設けられている。その加圧切換手段は、図
3に示すように基準の側板80と手前側の側板13との
間に回転可能に取り付けたカム軸14と、そのカム軸1
4の略中央に固定した押圧カム26(図2も参照)と、
カム軸14の手前側の端部に固定されたレバー15とに
よって構成され、そのレバー15を回動させることによ
って、押圧カム26を図1に示す位置から図7に示す位
置まで回動させることができる。
【0053】そして、そのレバー15を図7に示す位置
まで回動させると、サーマルヘッド1のプラテン5に対
する加圧力が解除され、タグ紙P及び熱転写リボン7の
取り付けあるいは取り外しを容易に行なうことができ
る。また、レバー15を図1に示す位置まで回動させる
と、サーマルヘッド1にプラテン5に対する加圧力を付
与し、印字が可能な状態になる。
【0054】また、このサーマルプリンタのヘッド加圧
機構は、図1に示すように印字が可能な状態において、
プラテン5の軸21を支持する軸受18を上下方向に移
動できないようにクランプするフック16を設けてい
る。そのフック16は、図2に示すように手前側の側板
13に固定された軸59に回動自在に支持されており、
その上部には図1に示すようにフックギヤ16aが形成
されていて、それがレバー15の下部に形成されている
レバーギヤ15aとかみ合っている。したがって、レバ
ー15を回動させると、その動きに連動してフック16
が回動する。
【0055】すなわち、印字を行なう際には、図1に示
すようにレバー15を矢示C方向に回動させてフック1
6を図示の位置まで回動させ、下部に形成されているコ
字部16b内にプラテン5の軸21を支持する軸受18
を嵌入させてクランプする。それによって、この実施例
のようにヘッドユニットを片持ち支持する方式の場合に
問題となりやすい各部の寸法バラツキ、あるいは構造上
生じるたわみから発生する奥側の側板8と手前側の側板
13との位置関係のズレ等の問題が生じないようにして
いる。
【0056】また、タグ紙Pや熱転写リボン7をセット
する際、あるいはそれを取り外す際には、レバー15を
図7に示す位置まで回動させれば、それに連動してフッ
ク16が図示の上方位置まで回動するので、サプライの
セット又は取り外し時、あるいはヘッドアッシィ10を
着脱する際に、このレバー15が邪魔になることはな
い。
【0057】このサーマルプリンタの加圧機構では、例
えばプラテン5の軸方向の長さの1/4程度の紙幅で紙
厚の薄い幅狭のタグ紙を、図1の手前側基準でセットし
て印字する場合には、図5に明示するヘッドバランス切
換レバー20を厚板部20bがストッパ25の突起25
bの直下に位置するようにセットする。
【0058】そうすることによって、ヘッドプレート2
の手前側がヘッドバランス切換レバー20の薄板部20
aと厚板部20bの板厚の差に対応した分だけ押し下げ
られるため、サーマルヘッド1の奥側がプラテン5から
離れる方向に強制的に傾けられることになり、プラテン
5の奥側がサーマルヘッド1と擦れるような不具合が発
生することなしに、良好な印字ができる。
【0059】また、ストッパ25の突起25bの直下か
らヘッドバランス切換レバー20の薄板部20aと厚板
部20bのいずれも退避させると、今度はヘッドプレー
ト2の図5で手前側がその薄板部20aの板厚に対応し
た分だけ持ち上げられるため、サーマルヘッド1の手前
側がプラテン5に対して離れる方向に強制的に傾けられ
ることにより、例えばプラテン5の長さの1/4程度の
紙幅で紙厚の薄い幅狭のタグ紙を同図で奥側基準で印字
しても、プラテン5の手前側がサーマルヘッド1と擦れ
るような不具合が発生することなしに、良好な印字がで
きる。
【0060】なお、このように紙幅の狭いタグ紙を使用
する際には、サーマルヘッド1のプラテン5に対する単
位長さ当りの加圧力が強すぎるとサーマルヘッド1の走
行寿命が短くなってしまうので、それが強くなり過ぎな
いようにするため、このような時にはレバー32を図5
に実線で示す位置にセットして、プラテン5への加圧力
を低くする。
【0061】サーマルヘッド1を交換する場合には、レ
バー15を図7に示すサーマルヘッド1のプラテン5に
対する加圧力を解除する位置まで回動させ、レバー32
を図5に破線で示した加圧力が解除される位置にして、
引張りスプリング22をヘッドプレート2から外す。そ
して、サーマルヘッド1を一体とするヘッドアッシィ1
0を図5で右方へずらすことによって、ヘッドプレート
2の係合孔2dがヘッドフレーム3の係止爪3bから外
れ、ヘッドアッシィ10を容易に取り出すことができ
る。
【0062】したがって、このようなサーマルプリンタ
におけるサーマルヘッドは、走行寿命が30km程度し
かないため一般的に交換部品の一つとなるが、この実施
例によれば、そのサーマルヘッドの交換をヘッドアッシ
イ10の状態で容易に行うことができる。また、ヘッド
装着時にプラテン5の軸21を支持する軸受18,28
と当接するヘッドプレート2の突当て部2a,2bと、
サーマルヘッド1の印字部1aとの間の図4で説明した
距離Lを、ヘッドアッシィ10の組付け状態で高い寸法
精度(一定)になるようにしているため、そのヘッドア
ッシィ10ごとサーマルヘッド1を交換することによ
り、その交換後におけるプラテン5に対するサーマルヘ
ッド1の位置調整が不要になる。
【0063】次に、図8乃至図10はこの実施例のヘッ
ド加圧機構を備えたサーマルプリンタで使用する代表的
なタグ紙の各形状と、それに印字する際のプラテンに対
するタグ紙のセット位置をそれぞれ示している。
【0064】図8に示すタグ紙は、用紙幅がプラテン5
の長手方向の長さに略等しい幅広タグP1であり、この
幅広タグP1をプラテン5とサーマルヘッド1(図1参
照)とによって圧接搬送してそこに印字をする場合に
は、図5に示したストッパ25の突起25bの直下にヘ
ッドバランス切換レバー20の薄板部20aを差し込ん
で、図2に示すようにプラテン5とサーマルヘッド1を
水平状態で平行にする。
【0065】なお、幅広タグ紙P1の場合には、板バネ
4の荷重をタグ紙P1を介してプラテン5の略全幅で受
けるようになるため、図5に示したレバー32を仮想線
で示す位置まで回動させて、偏心カム31の偏心量を大
きくして板バネ4によるヘッドプレート2への加圧力を
増大させる。
【0066】図9に示すタグ紙は糸付幅狭タグP2であ
り、衣料用値札のように商品に値札を付けるための糸3
7が片側の側部に取り付けられている。この糸付幅狭タ
グP2に所定の印字を行う場合には、図5に示したスト
ッパ25の突起25bの直下にヘッドバランス切換レバ
ー20の厚板部20bを差し込んで、糸付幅狭タグP2
を図11に示すようにプラテン5に対し右方側(装置の
手前側)にセットする。
【0067】こうすることによって、図11においてサ
ーマルヘッド1をその左方側をやや上昇させてプラテン
5と略平行する位置に保てるので、サーマルヘッド1の
左方側が下がって傾くことはなく、プラテン5との擦れ
を防止できる。また、この糸付幅狭タグP2をプラテン
5の図11で右方側にセットするのは、糸37がプラテ
ン5とサーマルヘッド1の間に入り込んで、サーマルヘ
ッド1と糸付幅狭タグP2の印字面との間に隙間が空か
ないようにするためであり、糸37が図11でプラテン
5の右方側に垂らすことによって、プラテン5とサーマ
ルヘッド1との間から逃がす。
【0068】さらに、この糸付幅狭タグP2の場合に
は、プラテン5の手前側(図11で右方側)の糸付幅狭
タグP2と接する狭い範囲のみが板バネ4からの荷重を
受けるようになるため、そのままではサーマルヘッド1
の単位長さ当りの荷重が大きくなり過ぎて、サーマルヘ
ッド1の走行寿命が低下してしまうため、図5に示した
レバー32を実線で示す位置まで回動させて、板バネ4
の加圧力を小さくする。
【0069】図10に示すタグ紙は糸なしの幅狭タグP
3であり、この幅狭タグP3に所定の印字を行う場合に
は、幅狭タグP3を図12に示すようにプラテン5に対
し左方側(装置の奥側)にセットする。そして、レバー
32を図5に実線で示す弱い荷重になる位置にし、ヘッ
ドバランス切換レバー20をストッパ25の突起25b
の直下から薄板部20aと厚板部20bを共に退避させ
る図5に示す位置にする。
【0070】こうすることによって、前述した糸付幅狭
タグP2に印字する場合とは逆に、図12でサーマルヘ
ッド1の右方側をやや上昇させてプラテン5と略平行す
る位置に保てるので、その右方側が下がって傾くことは
なく、プラテン5との擦れを防止できる。
【0071】以上説明したように、この実施例によれ
ば、使用するタグ紙の紙幅及び厚さが大きく異なった
り、そのタグ紙のプラテンに対するセット位置(軸方向
の位置)がプラテンの奥側基準,手前側基準,中央基準
のいずれのセット位置であっても、サーマルヘッド1と
プラテン5に擦れを発生させることなしに均一な印字を
行うことができる。
【0072】なお、図5で説明したサーマルヘッド1の
プラテン5に対する加圧力を調整する偏心カム31,レ
バー32等からなる加圧力調整手段は、使用するタグ紙
の紙幅の許容度合いによって、その調整段階数を適宜決
定するとよい。例えば、使用するタグ紙の紙幅が20〜
50mm程度であれば調整は不要であり、その紙幅が2
0〜100mm程度であれば2段階の調整とし、紙幅が
20〜150mm程度であれば3段階の調整ができるよ
うにするとよい。
【0073】また、上述の実施例においては、位置決め
部材として機能するのはプラテン5を両側で支持する軸
受18,28であるが、この位置決め部材として軸受1
8,28以外に専用のものを設けてもよく、それは外周
の全てが円弧状でなくても、少なくともヘッドプレート
2の突当て部2a,2b(当接部材として機能)に当接
可能な外周の一部の縁部のみを軸21と中心を共有する
円弧状にしたものであってもよい。さらに、このヘッド
加圧機構は、値札発行装置や発券機さらにはラベル発行
装置等におけるサーマルプリンタ部にも使用することが
できる。
【0074】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
サーマルプリンタによれば、使用するタグ,ラベル紙
等の記録紙の幅や厚みに係らず、サーマルヘッドがプラ
テンに対して最適な位置状態になり、常に鮮明な印字が
得られる。また、紙幅の狭い記録紙をプラテンの長手方
向に対して片側に偏らせてセットして使用しても、サー
マルヘッドとプラテンの直接接触によるプラテンの摩耗
を防止できると共に、記録紙の一方の端部側の印字濃度
が極端に薄くなるのを防止できる。
【0075】また、上記サーマルヘッドの長手方向の中
央部を中心とする揺動を規制する両側の揺動規制手段の
いずれか一方の規制位置を調整することによって、サー
マルヘッドのプラテンに対する加圧力をプラテンの軸線
方向の全域に亘って略均一にすることができるので、常
に記録紙の全面に亘って印字濃度を均一にすることがで
きる。
【0076】さらに、上記揺動規制手段が、ヘッドフレ
ームにおけるプラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ
対応して設けられたストッパがサーマルヘッドと一体
に固定されるヘッドプレートに当接することによってそ
のサーマルヘッドの揺動を規制する手段であり、その揺
動規制手段のいずれか一方の規制位置を調整する手段
が、上記ストッパとヘッドプレートとの間に位置調整部
材を挿入させることによって調整する手段であれば、
位置調整部材をストッパとヘッドプレートとの間に挿
入したりそれを外したりする簡単な操作をするだけで、
幅の広い記録紙に印字するときと幅の狭い記録紙に印字
するときとで規制位置を使い分けることができ、それに
よって一層確実にプラテンの摩耗を防止できる。
【0077】また、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を調整する加圧力調整手段を設ければ、記録紙の
紙厚やプラテンの長手方向のセット位置、更には紙幅等
に応じてその加圧力を最適な値に調整することができる
ので、より鮮明な印字が得られる。さらにまた、加圧切
換手段を設ければ、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を付与する位置と解除する位置とに切り換えるこ
とができるので、サーマルヘッドの交換の際にはそれを
加圧力を解除する位置に切り換えれば、サービスパーツ
として交換対象になるサーマルヘッドをユニットの状態
で容易に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるサーマルプリンタのヘッド加圧
機構を示す正面図である。
【図2】同じくその左側面図である。
【図3】同じくその平面図である。
【図4】同じくそのヘッド加圧機構に設けられている
ッドアッシィ10を示す正面図である。
【図5】同じくそのヘッド加圧機構のヘッドバランス切
換レバー20とレバー32や偏心カム31等からなる加
圧力調整手段を説明するための構成図である。
【図6】同じくそのレバー32の回動位置を保持するた
めの機構を説明するための平面図である。
【図7】図1のヘッド加圧機構におけるレバー15を加
圧力を解除する位置まで回動させた状態を示す正面図で
ある。
【図8】図1のヘッド加圧機構を備えたサーマルプリン
タで使用する幅拡タグP1 とそのプラテン5に対するセ
ット位置を示した斜視図である。
【図9】同じく糸付幅狭タグP2 とそのプラテン5に対
するセット位置を示した斜視図である。
【図10】同じく幅狭タグP3 とそのプラテン5に対す
るセット位置を示した斜視図である。
【図11】図9の糸付幅狭タグP2 をサーマルヘッド1
とプラテン5との間に手前側基準でセットした状態を簡
略化して示した左側面図である。
【図12】図10の幅狭タグP3 をサーマルヘッド1と
プラテン5との間に奥側基準でセットした状態を簡略化
して示した左側面図である。
【図13】従来の記録ヘッドの両側を弾性を有する押圧
片で押圧するようにしたヘッド加圧機構の例を示す斜視
図である。
【図14】従来のサーマルヘッドのプラテンに対する加
圧力を調整可能なヘッド加圧機構の例を示す左側面図で
ある。
【図15】同じくその正面図である。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 2 ヘッド
プレート 2a,2b 突当て部(当接部材) 3 ヘッド
フレーム 4 板バネ(加圧する手段) 5 プラテ
ン 12,22 引張りスプリング 14,33
カム軸 15,32 レバー 18,28
軸受(位置決め部材) 20 ヘッドバランス切換レバー 20a 薄
板部 20b 厚板部 21 軸 25 ストッパ 26 押圧
カム 31 偏心カム
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−84350(JP,A) 特開 平1−170164(JP,A) 実開 平2−97039(JP,U) 実開 平5−46461(JP,U) 実開 昭63−192047(JP,U)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のプラテン(5)と、ヘッドプレ
    ート(2)に一体に保持されて前記プラテンの軸(2
    1)に略平行に配設されるライン型サーマルヘッド
    (1)と、前記プラテンの軸(21)に略平行な支点軸
    (9)を支点に回動可能に取り付けられ、前記ヘッドプ
    レート(2)を支持するヘッドフレーム(3)とを備
    え、 前記ヘッドプレート(2)における前記サーマルヘッド
    (1)の長手方向の中央部に対応する部位を引張りスプ
    リング(22)を介して前記ヘッドフレーム(3)に係
    着して、該ヘッドフレーム(3)に前記サーマルヘッド
    (1)を、少なくともその長手方向の中央部を中心に揺
    動可能で、短手方向に移動可能に、且つ前記プラテン
    (5)に対して接近・離間する方向に変位可能に弾性的
    に支持しており、 前記プラテンの軸(21)の端部に取り付けられた少な
    くとも外周の一部に前記軸(21)と中心を共有する円
    弧状の縁部を形成した位置決め部材(18,28)と、
    前記ヘッドプレート(2)と一体に設けられ、前記位置
    決め部材(18,28)の縁部に当接させたときに前記
    サーマルヘッド(1)の印字ラインを前記プラテン
    (5)の外周面上の所定位置に対向させる当接部材(2
    a,2b)と、前記ヘッドプレート(2)を、前記サー
    マルヘッド(1)が前記プラテン(5)に接近し、前記
    当接部材(2a,2b)が前記位置決め部材(18,2
    8)の縁部に当接する方向へ加圧する加圧手段(4)と
    を設けると共に、 前記サーマルヘッド(1)の長手方向の中央部を中心と
    する揺動を規制する揺動規制手段(25,3a)を、前
    記ヘッドフレーム(3)における前記プラテン(5)の
    長手方向の両端部側にそれぞれ前記ヘッドプレート
    (2)と当接し得るように設けたことを特徴とするサー
    マルプリンタ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のサーマルプリンタにおい
    て、 前記揺動規制手段のいずれか一方の規制位置を調整する
    手段を設け、前記サーマルヘッド(1)の前記プラテン
    (5)に対する加圧力が該プラテン(5)の軸線方向の
    全域に亘って略均一になるように調整可能にしたことを
    特徴とするサーマルプリンタ
  3. 【請求項3】 請求項2記載のサーマルプリンタにおい
    て、 前記揺動規制手段が、前記ヘッドフレーム(3)に前記
    プラテン(5)の長手方向の両端部側にそれぞれ対応し
    て設けられ、前記ヘッドプレート(2)に当接すること
    によって前記サーマルヘッド(1)の揺動を規制するス
    トッパ(25,3a)であり、 前記 揺動規制手段のいずれか一方の規制位置を調整する
    手段が、前記ストッパ(25,3a)の一方と前記ヘッ
    ドプレート(2)との間に所定の板厚で形成した位置調
    整部材(20a,20b)を挿入させることによって
    制位置を調整する手段(20)を有することを特徴とす
    サーマルプリンタ
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
    サーマルプリンタにおいて、 前記加圧手段(4)に作用して、前記サーマルヘッド
    (1)の前記プラテン(5)に対する加圧力を調整する
    加圧力調整手段(31,32,33)を設けたことを特
    徴とするサーマルプリンタ。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    サーマルプリンタにおいて、前記ヘッドフレーム(3)を回動させて、 前記サーマル
    ヘッド(1)のプラテン(5)に対する加圧力を付与す
    る位置と解除する位置とに切り換え可能な加圧切換手段
    (15,26)を設けたことを特徴とするサーマルプリ
    ンタ
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