JPH05155101A - サーマルプリンタのヘッド加圧機構 - Google Patents

サーマルプリンタのヘッド加圧機構

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JPH05155101A
JPH05155101A JP3322232A JP32223291A JPH05155101A JP H05155101 A JPH05155101 A JP H05155101A JP 3322232 A JP3322232 A JP 3322232A JP 32223291 A JP32223291 A JP 32223291A JP H05155101 A JPH05155101 A JP H05155101A
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platen
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thermal
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Genji Oshino
源治 押野
Isamu Suzuki
勇 鈴木
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    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J25/00Actions or mechanisms not otherwise provided for
    • B41J25/304Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface
    • B41J25/312Bodily-movable mechanisms for print heads or carriages movable towards or from paper surface with print pressure adjustment mechanisms, e.g. pressure-on-the paper mechanisms

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  • Electronic Switches (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 記録紙の幅や厚みが異なったり、プラテンの
長手方向に対するセット位置を片側に偏らせて使用した
場合でも鮮明な印字が得られるようにすると共に、サー
マルヘッドとプラテンの直接接触によるプラテンの摩耗
を防止する。 【構成】 サーマルヘッド1を長手側の中央部を中心に
揺動可能に支持し、その揺動を規制するストッパ部3a
とストッパ25を設け、サーマルヘッド1をヘッドプレ
ート2,ヘッドフレーム3,引張りスプリング22等に
よりプラテン5に対して接近・離間する方向に変位可能
に保持し、紙厚に対応してサーマルヘッド1がプラテン
5から離間して、それがプラテン5に接触しないように
する。また、その離間の際にヘッドプレート2の突当て
部2a,2bがプラテン5を支持する軸受18,28の
外周に当接しながら変位するようにして、サーマルヘッ
ド1の印字ラインがプラテン5上の所定の印字位置に対
してずれないようにする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ライン型のサーマル
ヘッドを用いたサーマルプリンタのヘッド加圧機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のサーマルプリンタのヘッド加圧機
構としては、例えば特公昭59−38909号公報に記
載されている図13に示すようなものがある。このヘッ
ド加圧機構は、プラテン(ゴムローラ)41の上部に記
録ヘッド(サーマルヘッド)42を軸線方向に沿って配
設し、その長手方向の略中央をレバー43の一端に固定
すると共にそのレバー43の他端側に形成した長孔43
a内に軸44を挿入して支持している。また、記録ヘッ
ド42の長手方向の両端に弾性を有する押圧片45,4
6をそれぞれ配置して固定片47,48によってそれら
を固定し、その取付け状態で各押圧片45,46が図示
のように弾性変形して押圧力が加わることにより記録ヘ
ッド42に長手方向に沿って均一な圧力が加わるように
して、記録紙Pに均一な濃度の記録が行えるようにして
いる。
【0003】また、実開平3−23443号公報に記載
されている図14及び図15に示すように、プラテン5
1の軸線方向の略中央に対応する位置が取付けネジ57
を支点にして揺動可能に支持されたヘッド支持板49
と、そのヘッド支持板49の中央部を押圧してサーマル
ヘッド52をヘッド保持部材53を介してプラテン51
に加圧する板バネ54と、操作軸50の両側にそれぞれ
偏心した状態で固定され、サーマルヘッド52のプラテ
ン51に対応する位置でヘッド支持板49を介してプラ
テン51に対する加圧力を増加あるいは減少させる一対
のカムによって形成される加圧力調整部材55,56と
を設けたヘッド加圧機構もある。
【0004】このヘッド加圧機構では、サーマルヘッド
52のプラテン51に対する加圧力が軸線に沿って均一
でなくて記録紙Pに明瞭に印字されない部分ができる場
合には、操作軸50をその印字状態に合わせて正逆いず
れかの方向に回転させると、その操作軸50にプラテン
51の両端部に対応させてそれぞれ偏心させて固定して
いる一対の加圧力調整部材55,56が回転して、その
一方が印字状態の悪い側のプラテン51の一端部への加
圧力を増加させるようにサーマルヘッド52をヘッド支
持板49を介して押し下げ、他方がそのプラテン51の
他端部への加圧力を減少させるように移動する。
【0005】したがって、サーマルヘッド52はヘッド
支持板49の中央の取付けネジ57を支点として揺動
し、そのサーマルヘッド52の中央部が板バネ54によ
り、また両端がその加圧力を調整する位置に回転移動し
た一対の加圧力調整部材55,56によってそれぞれ加
圧されるので、サーマルヘッド52のプラテン51に対
する加圧力がその軸線に沿う全域に亘って均一になる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
ヘッド加圧機構の場合には、記録紙Pがレバー43に対
して紙幅方向で中心振分けされてセットされるときには
問題はないが、使用する記録紙(例えばタグやラベル)
の形態によってはそれがプラテン41及び記録ヘッド4
2に対して一方の側に偏ってセットされた状態で使用さ
れることがあり、そのような場合に不都合が生じる恐れ
があった。
【0007】すなわち、例えば図13で記録紙Pの紙幅
が狭いときに(例えば最適な紙幅の1/2であるとき)
それが押圧片46側に片寄った位置にセットされると、
押圧片45側のプラテン41と記録ヘッド42の間には
記録紙Pがないため記録ヘッド42がレバー43を中心
にして矢示A方向に傾くため、記録紙Pの押圧片48側
の印字濃度が極端に薄くなりやすい。また、記録紙Pの
紙厚が薄い場合には、押圧片45側の記録ヘッド42と
プラテン41とが直接接触し、それによってプラテン4
1が摩耗してしまうということもあった。
【0008】また、後者のヘッド加圧機構においても同
様に、記録紙がプラテン51の長手方向の一方に偏って
使用されたときには、サーマルヘッド52をヘッド保持
部材53を介して支持する揺動可能なヘッド支持板49
が取付けネジ57を中心に揺動して傾くため、前者と同
様な問題が起こる。さらに、加圧力調整部材(カム)5
5,56は、それを固定している操作軸50がベース板
58に回転可能に支持されているため、図15から判る
ようにプラテン51とサーマルヘッド52の間に挾持さ
せて使用するタグ,ラベル紙等の記録紙の厚さが異なっ
た場合に、その都度そのままの状態ではそれに対応する
ことができないということがあった。
【0009】すなわち、例えばプラテン51の紙幅の1
/4程度の幅の狭いある程度厚さのある記録紙を、プラ
テン51の図14において右方側基準でサーマルヘッド
52との間を搬送させる場合には、その記録紙の厚さ毎
に操作軸50を紙厚に対応した分だけ回転させて加圧力
調整部材56の位置を変えることによってサーマルヘッ
ド52を右上がりに傾斜させて、記録紙を通過させるこ
とができるだけの隙間をその間に形成しなければならな
かったのでそれが面倒であり、その操作軸50を回転さ
せることによってその軸と一体の左方側の加圧力調整部
材55もサーマルヘッド52の左端側を同量だけ押し下
げる方向に回転するため、サーマルヘッド52の左端側
がプラテン51に接触しやすくなってそれが摩耗しやす
いということもあった。
【0010】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、紙幅や厚みの異なるタグ,ラベル紙等の記
録紙に対応できて、記録紙のプラテンの長手方向に対す
るセット位置を片側に偏らせて使用した場合でも鮮明な
印字が得られ、しかもサーマルヘッドとプラテンが直接
接触することによって生じるプラテンの摩耗を防止でき
るサーマルプリンタのヘッド加圧機構を提供することを
目的とする。また、サービスパーツとして交換対象にな
るサーマルヘッドをユニット状態で容易に交換できるよ
うにすることも目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、上述したようなライン型サーマルヘッ
ドをその長手方向の中央部を中心に揺動可能に支持した
サーマルプリンタにおいて、プラテンの軸端部に取り付
けられた少なくとも外周の一部に上記軸と中心を共有す
る円弧状の縁部を形成した位置決め部材と、サーマルヘ
ッドと一体に設けられ、位置決め部材の縁部に当接させ
たときにそのサーマルヘッドの印字ラインをプラテンの
外周面上の所定位置に対向させる当接部材と、その当接
部材を位置決め部材の縁部に当接させながらサーマルヘ
ッドをプラテンに対して接近・離間する方向に変位可能
に保持するヘッド保持手段と、サーマルヘッドをプラテ
ンに接近する方向へ加圧する手段とを設けると共に、サ
ーマルヘッドの長手方向の中央部を中心とする揺動を規
制する揺動規制手段を、上記ヘッド保持手段におけるプ
ラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ設けてサーマル
プリンタのヘッド加圧機構を構成したものである。
【0012】また、そのヘッド加圧機構は、揺動規制手
段のいずれか一方の規制位置を調整する手段を設け、サ
ーマルヘッドのプラテンに対する加圧力がそのプラテン
の軸線方向の全域に亘って略均一になるように調整可能
にするとよい。そして、その揺動規制手段が、ヘッド保
持手段にプラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ対応
して設けられたストッパがサーマルヘッドと一体に固定
されるヘッドプレートに当接することによってそのサー
マルヘッドの揺動を規制する手段であり、その揺動規制
手段のいずれか一方の規制位置を調整する手段が、上記
ストッパとヘッドプレートとの間に所定の板厚で形成し
た位置調整部材を挿入させることによって調整する手段
であるとよい。
【0013】さらに、上記いずれかのサーマルプリンタ
のヘッド加圧機構において、サーマルヘッドのプラテン
に対する加圧力を調整する加圧力調整手段を設けたり、
サーマルヘッドのプラテンに対する加圧力を付与する位
置と解除する位置とに切り換え可能な加圧切換手段を設
けるとよい。
【0014】
【作用】このように構成したサーマルプリンタのヘッド
加圧機構によれば、厚い記録紙を印字すると、サーマル
ヘッドはヘッド保持手段によってプラテンに対して接近
・離間する方向に変位可能であるためそれが記録紙の厚
さに応じて離間方向に移動するのでそのまま対応でき、
幅の狭い記録紙をプラテンの長手方向の一方の端部側に
片寄らせてセットしたときには、サーマルヘッドが記録
紙の紙厚に対応して傾きながらプラテンから離間する方
向に変位するため、記録紙のセットされていない側のサ
ーマルヘッドがプラテンに接触してプラテンが削れるよ
うなことがない。
【0015】そして、そのサーマルヘッドがプラテンか
ら離間する方向に変位しても、サーマルヘッドはそれと
一体の当接部材がプラテンの軸端部に取り付けられてい
る位置決め部材の円弧状の縁部に当接しながら変位する
ので、サーマルヘッドの印字ラインがプラテンの外周面
上の所定の印字位置に対してずれるようなことがないた
め鮮明な印字ができる。
【0016】また、上記のヘッド加圧機構に揺動規制手
段のいずれか一方の規制位置を調整する手段を設けれ
ば、その規制側の揺動規制手段を調整することにより、
サーマルヘッドのプラテンに対する加圧力をプラテンの
軸線方向の全域に亘って略均一にできる。
【0017】さらに、上記揺動規制手段を、ヘッド保持
手段にプラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ対応し
て設けられたストッパがサーマルヘッドと一体に固定さ
れるヘッドプレートに当接することによってそのサーマ
ルヘッドの揺動を規制する手段であり、その揺動規制手
段のいずれか一方の規制位置を調整する手段を、上記ス
トッパとヘッドプレートとの間に所定の板厚で形成した
位置調整部材を挿入させることによって調整する手段で
あるようにすれば、その位置調整部材をストッパとヘッ
ドプレートとの間に挿入したりそれを外したりするだけ
の簡単な操作によって、幅の広い記録紙に印字するとき
と幅の狭い記録紙に印字するときとで使い分けることが
できるので、紙幅の異る記録紙をプラテンの片側に寄せ
て印字する場合でも、常に鮮明な印字が得られると共に
プラテンの摩耗を防止できる。
【0018】また、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を調整する加圧力調整手段を設ければ、記録紙の
紙厚やプラテンの長手方向のセット位置、更には紙幅等
に応じてその加圧力を最適な値に調整することができる
ので、より鮮明な印字が得られる。
【0019】さらにまた、加圧切換手段を設ければ、サ
ーマルヘッドのプラテンに対する加圧力を付与する位置
と解除する位置とに切り換えることができるので、サー
マルヘッドの交換の際にはそれを加圧力を解除する位置
に切り換えれば、その交換作業を容易にできる。
【0020】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。図1はこの発明によるサーマルプリン
タのヘッド加圧機構を示す正面図、図2は同じくその左
側面図、図3は同じくその平面図である。
【0021】このサーマルプリンタのヘッド加圧機構
は、円筒状のプラテン5の軸21に略平行に配設したラ
イン型サーマルヘッド1を、図2の矢示B方向に揺動可
能に支持し、プラテン5の軸21の同図で右方側の端部
に取り付けられた軸21と中心を共有する円筒状の位置
決め部材である軸受18と、サーマルヘッド1と一体に
設けられ、図1に示すように軸受18の外周面(縁部)
に当接させたときにそのサーマルヘッド1の印字ライン
をプラテン5の外周面上の所定の印字位置Ipに対向さ
せる当接部材として突当て部2a,2b(図2)がそれ
ぞれ機能するヘッドプレート2と、その突当て部2a,
2bを軸受18,28(図2)の外周面にそれぞれ当接
させながらサーマルヘッド1をプラテン5に対して接近
・離間する方向(矢示E方向)に変位可能に保持するヘ
ッドフレーム3,引張りスプリング12,22及び上記
の当接部材も兼ねるヘッドプレート2等からなるヘッド
保持手段と、サーマルヘッド1をプラテン5に接近する
方向(図1で下方向)へ加圧する手段である板バネ4と
を設けている。
【0022】そして、このヘッド加圧機構は、サーマル
ヘッド1の長手方向の中央部を中心とする図2の矢示B
方向への揺動を規制する揺動規制手段を、ヘッドフレー
ム3にプラテン5の長手方向の両端部側にそれぞれ対応
させて設けた図1で手前側のストッパ25と奥側のヘッ
ドフレーム3の下端を下方へ突出させて形成したストッ
パ部3a(ストッパ25の後に僅かに見える)とによっ
て構成し、それらがサーマルヘッド1と一体のヘッドプ
レート2の上面に当接することによってサーマルヘッド
1の揺動を規制するようにしている。
【0023】その手前側のストッパ25は、上下方向に
長孔を形成し、その長孔内に2本のガイド突起23,2
3をストッパ25全体が上下移動できるように嵌入さ
せ、ストッパ25に設けたエキセン24を回転させたと
きにそのストッパ25のヘッドフレーム3に対する上下
方向の位置が調整されることによりサーマルヘッド1の
プラテン5に対する傾き(図2の矢示B方向の傾き)が
変わって、プラテン5への加圧力をその軸線方向の全域
に亘って略均一にできる。
【0024】ストッパ25の下端とヘッドプレート2の
上面との間には、詳しい説明は後述するが、先端側を2
段階の板厚に形成した位置調整部材であるヘッドバラン
ス切換レバー20の先端側(図1で左方側)を挿入させ
ることによって、サーマルヘッド1のプラテン5に対す
る傾きを変えられるようにしてある。
【0025】サーマルヘッド1は、図4に示すようにヘ
ッドプレート2に固定されることによってヘッドアッシ
ィ10となり、その状態で装置に装着される。そのヘッ
ドプレート2の左方上端には板バネ4の荷重を受ける受
け部2cを形成し、プラテンの軸21の両端部に設けた
軸受18,28にそれぞれ対応する位置には突当て部2
a,2b(図2参照)をそれぞれ形成している。そし
て、そのヘッドプレート2は、図1に示すようにレバー
15を図示の位置へ回動させると、押圧カム26によっ
てヘッドフレーム3が下方へ押し付けられることにより
板バネ4による加圧力によって押し下げられると共に同
図で左方側に押し出され、それによって突当て部2aが
手前側の軸受18に、図2に示す奥側の突当て部2bが
奥側の軸受28にそれぞれ当接する。
【0026】なお,図4のヘッドアッシィ10は、サー
マルヘッド1の印字部1aから突当て部2a,2b(図
2)までの距離Lが一定(バラツキを小)になるように
サーマルヘッド1とヘッドプレート2を組付ける。
【0027】そのヘッドアッシィ10は、図1に示すよ
うにヘッドプレート2の図で左方上端の受け部2cが、
ヘッドフレーム3に図で右方側の一端を片持ち状態で取
付板30を介して取り付けられている板バネ4によって
下方へ押圧されることによりサーマルヘッド1がプラテ
ン5に押しつけられ、その間にタグ紙(記録紙)Pを熱
転写リボン7を介して挾み込んだ状態で選択的に印字し
ながらプラテン5を同図で反時計回り方向に回転させる
ことによりその紙面上に画像を形成する。
【0028】なお、ヘッドプレート2への板バネ4の当
接状態は、それを斜めにしてあるのでヘッドプレート2
は下方に押圧されると共に図1で左方側へも付勢力が作
用する。したがって、そのヘッドプレート2の一部であ
る突当て部2a,2bも左方へ押圧されるため、それら
が軸受18及び28の外周面に常に当接し、サーマルヘ
ッド1の印字ラインがプラテン5の外周面上の所定の印
字位置Ipに対向して常にズレることなく一致する。
【0029】ヘッドフレーム3は、図3に示すように側
板8に固定されているヘッドユニット支点軸9に、図1
に示すように右端側下部の両側(図で手前と奥側)に形
成した脚部3h,3iを回動自在に取付け、上面には引
張りスプリング12,12のそれぞれ一端を図3に示す
ように手前と奥側に取付け、その各他端側を前後の側板
13と8の間(図3)に固設したステー11に取付けて
いる。したがって、ヘッドフレーム3はヘッドユニット
支点軸9を支点にして自由に回動できる。
【0030】なお、図2及び図3に示す手前側の側板1
3は、奥側の側板8に固定されている供給側リボンガイ
ド軸17,巻取側リボンガイド軸19及びステー11
(図1)を介して側板8に固定されている。その供給側
リボン軸17は、図1に示す供給リボン38から繰り出
される熱転写リボン7を外周面に摺接させて案内するも
のであり、巻取側リボンガイド軸19は印字部を過ぎた
熱転写リボン7を外周面に摺接させて、そのリボンを巻
取軸39でスムーズに巻き取れるようにする。
【0031】ヘッドフレーム3には、幅方向の略中央に
図2に示す幅Wの係止爪3bを図1に示すように内側に
向けて突設し、それに対応させてヘッドプレート2側に
その係止爪3bを嵌入させて水平方向にガタつくことな
く係合させる幅方向の寸法を幅Wよりも僅かに広くした
係合孔2dを形成し、それらを係合させることによりサ
ーマルヘッド1をヘッドアッシィ10の状態でヘッドフ
レーム3に対して図2で左右方向の位置が精度良く位置
決めされた状態で組付けられるようにしている。
【0032】そして、そのヘッドアッシィ10のヘッド
フレーム3への取付けは、係止爪3bのヘッドプレート
2の係合孔2dへの嵌入と、ヘッドプレート2の後部
(図1で右方)上端とヘッドフレーム3との間に装着し
た引張リスプリング22とによって、図1の左右方向に
移動可能な状態に行われ、サーマルヘッド1がプラテン
5に対して接近・離間する方向(矢示E方向)にも変位
可能となっている。
【0033】このような構成であるため、ヘッドプレー
ト2が板バネ4によって加圧されると前後の軸受18,
28の外周面にヘッドプレート2の突当て部2a,2b
がそれぞれ当接し、プラテン5に対してサーマルヘッド
1の印字部1aが位置決めされるため、たとえプラテン
5を固定しているフレーム(図示せず)等の寸法にバラ
ツキがあったとしても、プラテン5上の所定の印字位置
とサーマルヘッド1の印字ライン(印字部)1aとを常
に一致させることができる。
【0034】なお、引張リスプリング22の付勢力によ
るヘッドアッシィ10の図1における反時計回り方向へ
の回転防止用として、ヘッドフレーム3の奥側下端に形
成されるストッパ部3aと、手前側の側面に上下方向に
調整可能に取付けられているストッパ25とが機能して
いる。また、このストッパ25の上下位置を調整するこ
とにより、プラテン5とサーマルヘッド1とを奥側ある
いは手前側で片当りさせずに軸線方向に沿って均一に圧
接させることができる。
【0035】ところで、サーマルヘッド1は、プラテン
5に対する傾き(図2の矢示B方向への揺動による平行
度のズレ)が前述したヘッドバランス切換レバー20に
よって変えられるようになっている。そのヘッドバラン
ス切換レバー20は、図5に示すように所定の厚さの板
材の先端側を2段階の板圧t1 ,t2 にして薄板部20
aと厚板部20bをそれぞれ形成し、そのいずれかの板
圧の部分をストッパ25の下端とヘッドプレート2の上
面との間に挿入させるか、そのいずれも挿入させないよ
うにすることによってサーマルヘッド1のプラテン5に
対する傾きを変える。
【0036】そして、そのヘッドバランス切換レバー2
0をストッパ25の下端の突起の直下に薄板部20a又
は厚板部20bをセットした時、あるいは薄板部20a
及び厚板部20bを共にストッパ25の下側に挿入させ
ない時のいずれにおいても、ストッパ25の下端の突起
がその薄板部20aや厚板部20bあるいはヘッドプレ
ート2の上面のいずれかに当接するように、ヘッドプレ
ート2をヘッドフレーム3側に持ち上げる方向に付勢力
を作用させる引張りスプリング22の強さを設定する。
【0037】ヘッドバランス切換レバー20の垂直な面
には、U字状の3個の位置決め溝20c,20d,20
eをそれぞれ形成すると共に、その下側に水平方向に長
孔20fを形成し、その長孔20f内に固定ネジ27を
挿入してそれをヘッドフレーム3の手前側の側面3cに
形成されるネジ孔に螺着している。そして、その固定ネ
ジ27の固定時に、その固定ネジ27とヘッドバランス
切換レバー20との間に波形ワッシャ29(図3も参
照)を介挿することによって、ヘッドバランス切換レバ
ー20がヘッドフレーム3の側面3cに押し付けられた
状態で固定されるようにしている。
【0038】ヘッドバランス切換レバー20は、ヘッド
フレーム3に対する図5で左右方向の取付け位置を変え
る場合には、固定ネジ27を一旦緩めてその各位置決め
溝20c,20d,20eに対応させてヘッドフレーム
3側に形成している球状突起3eとの係合位置を代える
ことによって左右方向の位置を変え、それを再び固定ネ
ジ27で固定する。
【0039】そして、この実施例では、ヘッドバランス
切換レバー20の位置決め溝20cを球状突起3eに係
合させたときに、図5に示すようにヘッドバランス切換
レバー20の先端の薄板部20aがストッパ25の突起
から離れる位置となり、位置決め溝20dに係合させた
ときに図1に示すように薄板部20aがストッパ25の
突起の直下に入り込み、位置決め溝20eに係合させた
ときに厚板部20bが突起の直下に入り込むようにして
ある。
【0040】さらに、そのヘッドバランス切換レバー2
0の薄板部20aがストッパ25の突起の直下に位置す
る状態で、略プラテン幅の広い紙幅のタグ紙Pに対して
サーマルヘッド1のプラテン5に対するヘッド圧が、そ
のプラテン5の軸線方向に沿って略均一になるように調
整しておく。
【0041】このように、このサーマルプリンタのヘッ
ド加圧機構は、ヘッドプレート2の上面が、ストッパ2
5にヘッドバランス切換レバー20の薄板部20a又は
厚板部20bを介して、またヘッドフレーム3の奥側の
ストッパ部3aに直接当接するようにしてあるので、タ
グ紙Pの紙幅がプラテンの長手方向の長さの1/2程度
まで狭くなり、なおかつセット位置がプラテン5の奥側
あるいは手前側基準でセットされても、サーマルヘッド
1はプラテン5に対して平行に加圧されるため均一な印
字が得られ、サーマルヘッド1とプラテン5が擦れるこ
とはない。
【0042】また、このサーマルプリンタのヘッド加圧
機構では、サーマルヘッド1のプラテン5に対する加圧
力を調整することができるようになっており、その調整
は図5に明示するレバー32を回動させることによって
偏心カム31を回転させて行う。その偏心カム31は、
図3に示すようにヘッドフレーム3の手前側と奥側の側
面3cと3jとの間に回転可能に支持されるカム軸33
に一体に取り付けられていて、無負荷の時には軸線方向
に若干スライド可能に設けられているそのカム軸33が
奥の側面3j側に装着されている波ワッシャ34の付勢
力によって奥側に引き寄せられるようになっている。そ
して、その偏心カム31が、図5に示すように板バネ4
の長手方向の略中央の上面に当接して、板バネ4による
ヘッドプレート2への加圧力を規制している。
【0043】そのため、カム軸33の一端に固定されて
偏心カム31と一体で回転するレバー32を回動させる
と、偏心カム31の板バネ4との当接位置が変化し、そ
れによって板バネ4を下方側(サーマルヘッド1側)へ
押し付ける押圧力が変化するため、ヘッドプレート2を
介してサーマルヘッド1に加わる加圧力を調整できる。
したがって、この実施例では、このレバー32とカム軸
33と偏心カム31とが、サーマルヘッドのプラテンに
対する加圧力を調整する加圧力調整手段として機能す
る。
【0044】なお、カム軸33の手前側の端面には、図
5に示すように偏心カム31とレバー32との相対位置
を変える際に使用する溝33aが形成されており、プラ
テンへの加圧力を調整する場合にはレバー32とカム軸
33とを固定する止めネジ35を緩めた状態で偏心カム
31の位置をカム軸33を介して回転させて、レバー3
2を同図に実線又は仮想線で示す位置にした時の加圧力
を所望の値になるように調整し、止めネジ35を再び締
め付けることによりレバー32をカム軸33に固定す
る。
【0045】レバー32には、図6に示すようにヘッド
フレーム3側の端縁に突起32aを突設し、それに対応
させてヘッドフレーム3の手前側の側面3cに図5に示
すように位置決め孔3f,3gをそれぞれ形成し、その
各位置決め孔3f又は3gに突起32aを嵌入させるこ
とにより、レバー32の回動方向の位置が同図に仮想線
で示すヘッド圧が高くなる位置と実線で示すヘッド圧が
低くなる位置とに位置決め保持されるようにしている。
【0046】ところで、このサーマルプリンタのヘッド
加圧機構には、サーマルヘッド1のプラテン5に対する
加圧力を付与する位置と解除する位置とに切り換え可能
な加圧切換手段が設けられている。その加圧切換手段
は、図3に示すように奥側の側板8と手前側の側板13
とに回転可能に取り付けたカム軸14と、そのカム軸1
4の略中央に図2に示すように固定した押圧カム26
と、カム軸14の一端(手前側)に固定されたレバー1
5とからなり、そのレバー15を回動させることによっ
て押圧カム26を図1に示す位置から図7に示す位置ま
で回動させる。
【0047】そして、そのレバー15を図7に示す位置
まで回動させると、サーマルヘッド1のプラテン5に対
する加圧力を解除する位置となって、タグ紙P及び熱転
写リボン7の容易な取付け取り外しが可能となる。ま
た、レバー15を図1に示す位置まで回動させると、サ
ーマルヘッド1のプラテン5に対する加圧力を付与する
位置となって印字が可能な状態になる。
【0048】このサーマルプリンタのヘッド加圧機構
は、図1に示すように印字が可能な状態においてプラテ
ン5の軸21を支持する軸受18を上下方向に移動でき
ないようにクランプするフック16を設けている。その
フック16は、図2に示すように手前側の側板13に固
定された軸59に揺動自在に支持されており、その上部
には図1に示すようにフックギヤ16aが形成されてい
て、それがレバー15の下部に形成されているレバーギ
ヤ15aとかみ合っている。したがって、レバー15を
回動させると、その動きに連動してフック16が回動す
る。
【0049】すなわち、印字を行なう際には、図1に示
すようにレバー15を矢示C方向に回動させてフック1
6を図示の位置まで回動させ、下部に形成されているコ
字部16b内にプラテン5の軸21を支持する軸受18
を係合させてクランプする。それによって、この実施例
のようにヘッドユニット片持ち支持方式の場合に問題と
なりやすい各部の寸法バラツキ、あるいは構造上生じる
たわみから発生する奥側の側板8と手前側の側板13と
の位置関係のズレ等の問題が生じない。
【0050】また、タグ紙Pや熱転写リボン7をセット
する際、あるいはそれを取り外す際には、レバー15を
図7に示す位置まで回動させれば、それに連動してフッ
ク16が図示の位置まで回動するので、それがサプライ
のセット又は取り外し時及びヘッドアッシィ10を着脱
する際の妨げにならない。
【0051】このサーマルプリンタのヘッド加圧機構
は、例えばプラテン5の長手方向の長さの1/4程度の
紙幅で紙厚の薄い幅狭のタグ紙を図1の手前側基準で印
字する場合には、図5に明示するヘッドバランス切換レ
バー20を厚板部20bがストッパ25の突起の直下に
位置するようにセットする。そうすることによって、ヘ
ッドプレート2の手前側がヘッドバランス切換レバー2
0の薄板部20aと厚板部20bの板厚の差に対応した
分だけ押し下げられるため(ヘッドプレート2が移
動)、サーマルヘッド1の奥側がプラテン5に対して離
れる方向に強制的に傾けられることにより、プラテン5
の奥側がサーマルヘッド1と擦れるような不具合が発生
することなしに、良好な印字ができる。
【0052】また、ストッパ25の突起の直下からヘッ
ドバランス切換レバー20の薄板部20aと厚板部20
bを共に退避させると、今度はヘッドプレート2の図5
で手前側がその薄板部20aの板厚に対応した分だけ持
ち上げられるため、サーマルヘッド1の手前側がプラテ
ン5に対して離れる方向に強制的に傾けられることによ
り、例えばプラテン5の長さの1/4程度の紙幅で紙厚
の薄い幅狭のタグ紙を同図で奥側基準で印字しても、プ
ラテン5の手前側がサーマルヘッド1と擦れるような不
具合が発生することなしに、良好な印字ができる。
【0053】なお、このように紙幅の狭いタグ紙を使用
する際には、サーマルヘッド1のプラテン5に対する単
位長さ当りの加圧力が強すぎるとサーマルヘッド1の走
行寿命が短くなってしまうので、それが強くなり過ぎな
いようにするため、このような時にはレバー32を図5
に実線で示す位置にセットして、プラテン5への加圧力
を低くする。
【0054】この実施例では、サーマルヘッド1を交換
する場合には、レバー15を図7に示すサーマルヘッド
1のプラテン5に対する加圧力を解除する位置まで回動
させ、レバー32を図5に実線で示した加圧力が最小に
なる位置にして、引張リスプリング22をヘッドプレー
ト2から外す。こうすることによって、サーマルヘッド
1はヘッドアッシィ10の状態で、それを同図で右方へ
ずらすことによってヘッドプレート2の係合孔2dがヘ
ッドフレーム3の係止爪3bから外れてヘッドアッシィ
10が脱落し、それを容易に取り出すことができる。
【0055】したがって、走行寿命で30km程度しか
ないサーマルヘッド1は、一般的に交換部品の一つとな
るが、この実施例によるサーマルプリンタのヘッド加圧
機構によれば、その交換を容易に行うことができる。そ
して、このヘッド加圧機構では、ヘッド装着時にプラテ
ン5の軸21を支持する両側の軸受18,28と当接す
るヘッドプレート2の突当て部2a,2bとサーマルヘ
ッド1の印字部1aとの間の図4で説明した距離Lを、
ヘッドアッシィ10の組付け状態で高い寸法精度(一
定)になるようにしてあるため、そのヘッドアッシィ1
0の単位で交換することにより、ヘッドアッシィ10の
交換後におけるプラテン5に対する位置調整が不要であ
る。
【0056】図8乃至図10は、この実施例によるヘッ
ド加圧機構を備えたサーマルプリンタで使用する代表的
なタグ紙の各形状とそれに印字する際のプラテンに対す
るタグ紙のセット位置をそれぞれ示した斜視図である。
図8のタグ紙は、用紙幅がプラテン5の長手方向の長さ
に略等しい幅拡タグP1 を示したものであり、この幅拡
タグP1 をプラテン5とサーマルヘッド1(図1参照)
とによって圧接搬送してそこに印字をする場合には、図
5のストッパ25の突起の直下にヘッドバランス切換レ
バー20の薄板部20aを差し込んで、図2に示すよう
にプラテン5とサーマルヘッド1を水平状態に平行にし
て行う。
【0057】なお、幅拡タグ紙P1 の場合には、板バネ
4の荷重をタグ紙P1 を介してプラテン5の略全幅で受
けるようになるため、図5に示すレバー32を仮想線で
示す位置まで回動させて偏心カム31の偏心量を大きく
して板バネ4によるヘッドプレート2への加圧力を増大
させる。
【0058】また、図9のタグ紙は、糸付幅狭タグP2
であり、衣料用値札のように商品に値札を付けるための
糸37が片側の側部に取り付けてある。この糸付幅狭タ
グP2 に所定の印字を行う場合には、図5のストッパ2
5の突起の直下にヘッドバランス切換レバー20の厚板
部20bを差し込んで、糸付幅狭タグP2 を図11に示
すようにプラテン5に対し右方側(装置の手前側)にセ
ットする。こうすることによって、同図においてサーマ
ルヘッド1の左方側を上昇させてプラテン5と略平行す
る位置に保てるので、その左方側が下方へ下がって傾く
ことによって生じるプラテン5との擦れを防止できる。
【0059】また、糸付幅狭タグP2 をプラテン5の右
方側にセットするのは、糸付幅狭タグP2 の糸37がプ
ラテン5とサーマルヘッド1の間に入り込んで、サーマ
ルヘッド1と糸付幅狭タグP2 の印字面との間に隙間が
空かないようにするためであり、糸37を図11でプラ
テン5の右方側にすることによってプラテンとサーマル
ヘッド1との間から逃がしている。
【0060】さらに、この糸付幅狭タグP2 の場合に
は、プラテン5の手前側(図11で右方側)の糸付幅狭
タグP2 と接する狭い範囲のみが板バネ4からの荷重を
受けるようになるため、そのままではサーマルヘッド1
の単位長さ当りの荷重が大きくなり過ぎてサーマルヘッ
ド1の走行寿命が低下してしまうため、図5のレバー3
2を実線で示す位置まで回動させて偏心カム31の偏心
量を小さくすることによって荷重を小さくする。
【0061】図10の幅狭タグP3 に所定の印字を行う
場合には、糸付幅狭タグP2 の場合と同様にレバー32
を図5に実線で示す弱い荷重になる位置にし、ヘッドバ
ランス切換レバー20をストッパ25の突起の直下から
薄板部20aと厚板部20bを共に退避させる図示の位
置にする。こうすることによって、上記の糸付幅狭タグ
P2 の場合と逆に、図12に示すようにサーマルヘッド
1の右方側を上昇させてプラテン5と略平行する位置に
保てるので、その右方側が下方へ下がって傾くことによ
って生じるプラテン5との擦れを防止できる。
【0062】以上説明したように、この実施例によれ
ば、使用するタグ紙の紙幅及び厚さが大きく異なった
り、そのタグ紙のプラテンに対するセット位置(長手方
向の位置)がプラテンの奥側基準,手前側基準,中央基
準のいずれのセット位置においても、プラテン5に擦れ
を発生させることなしに均一な印字を行うことができ
る。
【0063】なお、図5で説明したサーマルヘッドのプ
ラテンに対する加圧力を調整する偏心カム31,レバー
32等からなる加圧力調整手段は、使用するタグ紙の紙
幅の許容度合いによって、その調整段階数を適宜決定す
るとよい。例えば、使用するタグ紙の紙幅が20〜50
mm程度であれば調整は不要であり、その紙幅が20〜1
00mm程度であれば2段階の調整とし、紙幅が20〜1
50mm程度であれば3段階の調整ができるようにすると
よい。
【0064】以上、この発明によるサーマルプリンタの
ヘッド加圧機構について説明したが、この実施例におい
て、位置決め部材として機能するのはプラテン5を両側
で支持する軸受18,28であるが、この位置決め部材
は軸受18,28以外に専用のものを設けてもよいし、
それは外周の全てが円弧状でなくても、少なくともヘッ
ドプレート2の突当て部2a,2b(当接部材として機
能)に当接可能な外周の一部のみの縁部を軸21と中心
を共有する円弧状にしたものであってもよい。また、こ
のヘッド加圧機構は値札発行装置や発券機、さらにはラ
ベル発行装置等にも適用することが可能である。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によるサ
ーマルプリンタのヘッド加圧機構によれば、使用するタ
グ,ラベル紙等の記録紙の幅や厚みに係らず常に鮮明な
印字が得られる。また、紙幅の狭い記録紙をプラテンの
長手方向に対して片側に偏らせてセットして使用して
も、サーマルヘッドとプラテンの直接接触によるプラテ
ンの摩耗を防止できると共に、記録紙の一方の端部側の
印字濃度が極端に薄くなるのを防止できる。
【0066】また、上記ヘッド加圧機構にサーマルヘッ
ドの長手方向の中央部を中心とする揺動を規制する両側
の揺動規制手段のいずれか一方の規制位置を調整する手
段を設ければ、その規制側を調整することによりサーマ
ルヘッドのプラテンに対する加圧力をプラテンの軸線方
向の全域に亘って略均一にすることができるので、記録
紙の全面に亘って印字濃度を均一にすることができる。
【0067】さらに、上記揺動規制手段がヘッド保持手
段にプラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ対応して
設けられたストッパがサーマルヘッドと一体に固定され
るヘッドプレートに当接することによってそのサーマル
ヘッドの揺動を規制する手段であり、その揺動規制手段
のいずれか一方の規制位置を調整する手段を、上記スト
ッパとヘッドプレートとの間に位置調整部材を挿入させ
ることによって調整する手段であるようにすれば、位置
調整部材をストッパとヘッドプレートとの間に挿入した
りそれを外したりする簡単な操作をするだけで、幅の広
い記録紙に印字するときと幅の狭い記録紙に印字すると
きとで使い分けることができ、それによって記録紙に常
に鮮明な印字をすることができると共にプラテンの摩耗
も防止できる。
【0068】また、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を調整する加圧力調整手段を設ければ、記録紙の
紙厚やプラテンの長手方向のセット位置、更には紙幅等
に応じてその加圧力を最適な値に調整することができる
ので、より鮮明な印字が得られる。さらにまた、加圧切
換手段を設ければ、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を付与する位置と解除する位置とに切り換えるこ
とができるので、サーマルヘッドの交換の際にはそれを
加圧力を解除する位置に切り換えれば、サービスパーツ
として交換対象になるサーマルヘッドをユニットの状態
で容易に交換することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるサーマルプリンタのヘッド加圧
機構を示す正面図である。
【図2】同じくその左側面図である。
【図3】同じくその平面図である。
【図4】同じくそのヘッド加圧機構に設けられているヘ
ッドアッシイ10を示す正面図である。
【図5】同じくそのヘッド加圧機構のヘッドバランス切
換レバー20とレバー32や偏心カム31等からなる加
圧力調整手段を説明するための構成図である。
【図6】同じくそのレバー32の回動位置を保持するた
めの機構を説明するための平面図である。
【図7】図1のヘッド加圧機構におけるレバー15を加
圧力を解除する位置まで回動させた状態を示す正面図で
ある。
【図8】図1のヘッド加圧機構を備えたサーマルプリン
タで使用する幅拡タグP1 とそのプラテン5に対するセ
ット位置を示した斜視図である。
【図9】同じく糸付幅狭タグP2 とそのプラテン5に対
するセット位置を示した斜視図である。
【図10】同じく幅狭タグP3 とそのプラテン5に対す
るセット位置を示した斜視図である。
【図11】図9の糸付幅狭タグP2 をサーマルヘッド1
とプラテン5との間に手前側基準でセットした状態を簡
略化して示した左側面図である。
【図12】図10の幅狭タグP3 をサーマルヘッド1と
プラテン5との間に奥側基準でセットした状態を簡略化
して示した左側面図である。
【図13】従来の記録ヘッドの両側を弾性を有する押圧
片で押圧するようにしたヘッド加圧機構の例を示す斜視
図である。
【図14】従来のサーマルヘッドのプラテンに対する加
圧力を調整可能なヘッド加圧機構の例を示す左側面図で
ある。
【図15】同じくその正面図である。
【符号の説明】
1 サーマルヘッド 2 ヘッド
プレート 2a,2b 突当て部(当接部材) 3 ヘッド
フレーム 4 板バネ(加圧する手段) 5 プラテ
ン 12,22 引張りスプリング 14,33
カム軸 15,32 レバー 18,28
軸受(位置決め部材) 20 ヘッドバランス切換レバー 20a 薄
板部 20b 厚板部 21 軸 25 ストッパ 26 押圧
カム 31 偏心カム
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ライン型のサーマル
ヘッドを用いたサーマルプリンタのヘッド加圧機構に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来のサーマルプリンタのヘッド加圧機
構としては、例えば特公昭59−38909号公報に記
載されているようなものがある。それを図13によって
簡単に説明すると、プラテン(ゴムローラ)41の上部
に記録ヘッド(サーマルヘッド)42を軸線方向に沿っ
て配設し、その長手方向の略中央をレバー43の一端に
固定すると共にそのレバー43の他端側に形成した長孔
43a内に軸44を挿入して支持している。
【0003】 また、記録ヘッド42の長手方向の両端に
弾性を有する押圧片45,46をそれぞれ配置して固定
片47,48によってそれらを固定し、その取付け状態
で各押圧片45,46が図示のように弾性変形して押圧
力が加わることにより記録ヘッド42に長手方向に沿っ
て均一な圧力が加わるようにして、記録紙Pに均一な濃
度の記録が行えるようにしている。
【0004】また、実開平3−23443号公報に記載
されているようなものもあり、そのヘッド加圧機構は
14及び図15に示すように、プラテン51の軸線方向
の略中央に対応する位置が取付けネジ57を支点にして
揺動可能に支持されたヘッド支持板49に、ヘッド保持
部材53を介してラインサーマルヘッド52を保持さ
せ、そのヘッド支持板49の中央部を板バネ54によっ
て押圧して、サーマルヘッド52をヘッド保持部材53
を介してプラテン51に加圧する。さらに、ベース板5
8に回動可能に保持された操作軸50の両側にそれぞれ
偏心した状態で固定された一対のカムによって形成され
る加圧力値要請部材55,56によって、サーマルヘッ
ド52プラテン51に対応する位置でヘッド支持板4
9を介してプラテン51に対する加圧力を増加あるいは
減少させるように構成されている。
【0005】このヘッド加圧機構では、サーマルヘッド
52のプラテン51に対する加圧力が軸線に沿って均一
でなくて記録紙Pに明瞭に印字されない部分ができる場
合には、操作軸50をその印字状態に合わせて正逆いず
れかの方向に回転させると、その操作軸50にプラテン
51の両端部に対応させてそれぞれ偏心させて固定して
いる一対の加圧力調整部材55,56が回転して、その
一方が印字状態の悪い側のプラテン51の一端部への加
圧力を増加させるようにサーマルヘッド52をヘッド支
持板49を介して押し下げ、他方がそのプラテン51の
他端部への加圧力を減少させるように移動する。
【0006】したがって、サーマルヘッド52はヘッド
支持板49の中央の取付けネジ57を支点として揺動
し、そのサーマルヘッド52の中央部が板バネ54によ
り、また両端がその加圧力を調整する位置に回転移動し
た一対の加圧力調整部材55,56によってそれぞれ加
圧されるので、サーマルヘッド52のプラテン51に対
する加圧力がその軸線に沿う全域に亘って均一になる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13
に示したヘッド加圧機構の場合には、記録紙Pがレバー
43に対して紙幅方向の中心で振分けされてセットされ
るときには問題はないが、使用する記録紙(例えばタグ
やラベル)の形態によってはそれがプラテン41及び記
録ヘッド42に対して一方の側に偏ってセットされた状
態で使用されることがあり、そのような場合に不都合が
生じる恐れがあった。
【0008】すなわち、例えば図13で記録紙Pの紙幅
が狭いときに(例えば最適な紙幅の1/2であるとき)
それが押圧片46側にった位置にセットされると、押
圧片45側のプラテン41と記録ヘッド42の間には記
録紙Pがないため記録ヘッド42がレバー43を中心に
して矢示A方向に傾くため、記録紙Pの押圧片48側の
印字濃度が極端に薄くなりやすい。また、記録紙Pの紙
厚が薄い場合には、押圧片45側の記録ヘッド42とプ
ラテン41とが直接接触し、それによってプラテン41
が摩耗してしまうということもあった。
【0009】一方、図14及び図15に示したヘッド加
圧機構においても、同様に記録紙がプラテン51の長手
方向の一方に偏って使用されたときには、サーマルヘッ
ド52をヘッド保持部材53を介して支持する揺動可能
なヘッド支持板49が取付けネジ57を中心に揺動して
傾くため、前者と同様な問題が起こる。
【0010】 さらに、加圧力調整部材(カム)55,5
6は、それを固定している操作軸50がベース板58に
回転可能に支持されているため、図15から判るように
プラテン51とサーマルヘッド52の間に挾持させて使
用するタグ,ラベル紙等の記録紙の厚さが異なった場合
に、その都度そのままの状態ではそれに対応することが
できないということがあった。
【0011】例えば、プラテン51の紙幅の1/4程度
の幅の狭いある程度厚さのある記録紙を、プラテン51
の図14において右方側基準でサーマルヘッド52との
間を搬送させる場合には、その記録紙の厚さ毎に操作軸
50を紙厚に対応した分だけ回転させて加圧力調整部材
56の位置を変えることによってサーマルヘッド52を
右上がりに傾斜させて、記録紙を通過させることができ
るだけの隙間をその間に形成しなければならなかった。
【0012】したがって、その操作が 面倒であり、その
操作軸50を回転させることによってその軸と一体の左
方側の加圧力調整部材55もサーマルヘッド52の左端
側を同量だけ押し下げる方向に回転するため、サーマル
ヘッド52の左端側がプラテン51に接触しやすくな
り、それによってプラテン51が摩耗する恐れがあると
いう問題もあった。
【0013】この発明は上記の問題点に鑑みてなされた
ものであり、紙幅や厚みの異なるタグ,ラベル紙等の記
録紙に対応できて、記録紙のプラテンの長手方向に対す
るセット位置を片側に偏らせて使用した場合でも鮮明な
印字が得られ、しかもサーマルヘッドとプラテンが直接
接触することによって生じるプラテンの摩耗を防止でき
るサーマルプリンタのヘッド加圧機構を提供することを
目的とする。また、サービスパーツとして交換対象にな
るサーマルヘッドをユニット状態で容易に交換できる
ようにすることも目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の目的
を達成するため、上述したようなライン型サーマルヘッ
ドをその長手方向の中央部を中心に揺動可能に支持した
サーマルプリンタにおいて、ヘッド加圧機構を次のよう
に構成したものである。
【0015】 プラテンの軸端部に取り付けられた少なく
とも外周の一部に上記軸と中心を共有する円弧状の縁部
を形成した位置決め部材と、サーマルヘッドと一体に設
けられ、位置決め部材の縁部に当接させたときにそのサ
ーマルヘッドの印字ラインをプラテンの外周面上の所定
位置に対向させる当接部材と、その当接部材を位置決め
部材の縁部に当接させながらサーマルヘッドをプラテン
に対して接近・離間する方向に変位可能に保持するヘッ
ド保持手段と、サーマルヘッドをプラテンに接近する方
向へ加圧する手段とを設けると共に、サーマルヘッドの
長手方向の中央部を中心とする揺動を規制する揺動規制
手段を、上記ヘッド保持手段におけるプラテンの長手方
向の両端部側にそれぞれ設ける。
【0016】また、そのヘッド加圧機構に、上記揺動規
制手段のいずれか一方の規制位置を調整する手段を設
け、サーマルヘッドのプラテンに対する加圧力がそのプ
ラテンの軸線方向の全域に亘って略均一になるように調
整可能にするとよい。そして、その揺動規制手段、ヘ
ッド保持手段にプラテンの長手方向の両端部側にそれぞ
れ対応して設けられたストッパがサーマルヘッドと一体
に固定されるヘッドプレートに当接することによってそ
のサーマルヘッドの揺動を規制する手段とし、その揺動
規制手段のいずれか一方の規制位置を調整する手段
上記ストッパとヘッドプレートとの間に所定の板厚で形
成した位置調整部材を挿入させることによって調整する
手段にするとよい。
【0017】さらに、上記いずれかのサーマルプリンタ
のヘッド加圧機構において、サーマルヘッドのプラテン
に対する加圧力を調整する加圧力調整手段を設けたり、
サーマルヘッドのプラテンに対する加圧力を付与する位
置と解除する位置とに切り換え可能な加圧切換手段を設
けるとよい。
【0018】
【作用】このように構成したサーマルプリンタのヘッド
加圧機構によれば、厚い記録紙を印字すると、サーマル
ヘッドはヘッド保持手段によってプラテンに対して接近
・離間する方向に変位可能であるためそれが記録紙の厚
さに応じて離間方向に移動するのでそのまま対応でき、
幅の狭い記録紙をプラテンの長手方向の一方の端部側に
らせてセットしたときには、サーマルヘッドが記録紙
の紙厚に対応して傾きながらプラテンから離間する方向
に変位するため、記録紙のセットされていない側のサー
マルヘッドがプラテンに接触してプラテンが削れるよう
なことがない。
【0019】そして、そのサーマルヘッドがプラテンか
ら離間する方向に変位しても、サーマルヘッドはそれと
一体の当接部材がプラテンの軸端部に取り付けられてい
る位置決め部材の円弧状の縁部に当接しながら変位する
ので、サーマルヘッドの印字ラインがプラテンの外周面
上の所定の印字位置に対してずれるようなことがないた
め鮮明な印字ができる。
【0020】また、上記のヘッド加圧機構に揺動規制手
段のいずれか一方の規制位置を調整する手段を設けれ
ば、その規制側の揺動規制手段を調整することにより、
サーマルヘッドのプラテンに対する加圧力をプラテンの
軸線方向の全域に亘って略均一にできる。
【0021】さらに、上記揺動規制手段を、ヘッド保持
手段にプラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ対応し
て設けられたストッパがサーマルヘッドと一体に固定さ
れるヘッドプレートに当接することによってそのサーマ
ルヘッドの揺動を規制する手段でとし、その揺動規制手
段のいずれか一方の規制位置を調整する手段を、上記ス
トッパとヘッドプレートとの間に所定の板厚で形成した
位置調整部材を挿入させることによって調整する手段に
すれば、その位置調整部材をストッパとヘッドプレート
との間に挿入したりそれを外したりするだけの簡単な操
作によって、幅の広い記録紙に印字するときと幅の狭い
記録紙に印字するときとで使い分けることができるの
で、紙幅の異る記録紙をプラテンの片側に寄せて印字す
る場合でも、常に鮮明な印字が得られると共にプラテン
の摩耗を防止できる。
【0022】また、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を調整する加圧力調整手段を設ければ、記録紙の
紙厚やプラテンの長手方向のセット位置、更には紙幅等
に応じてその加圧力を最適な値に調整することができる
ので、より鮮明な印字が得られる。
【0023】さらにまた、加圧切換手段を設ければ、サ
ーマルヘッドのプラテンに対する加圧力を付与する位置
と解除する位置とに切り換えることができるので、サー
マルヘッドの交換の際にはそれを加圧力を解除する位置
に切り換えれば、その交換作業を容易にできる。
【0024】
【実施例】以下、この発明の実施例を図面に基づいて具
体的に説明する。この発明によるサーマルプリンタのヘ
ッド加圧機構に関連する部分の構成例を図1乃至図7を
参照して説明する。図1乃至図3に示すサーマルプリン
タは熱転写式のサーマルプリンタであり、円筒状のプラ
テン5の軸21に略平行にライン型サーマルヘッド1を
配設し、そのサーマルヘッド1を長手方向の中央部を中
心に図2の矢示B方向に揺動可能に支持している。
【0025】さらに詳細に説明すると、プラテン5の軸
21の両端部には、図2に明示するように、それぞれ軸
21と中心を共有する円筒状の位置決め部材である軸受
18及び28を取り付けている。そして、サーマルヘッ
ド1はヘッドプレート2に一体に保持され、そのヘッド
プレート2の両端部に図2に示すように折り曲げ形成さ
れた当接部材である突当て部2a,2bを、それぞれ軸
受18,28の外周面(縁部)に当接させたときに、サ
ーマルヘッド1の印字ラインがプラテン5の外周面上の
所定印字位置Ip(図1)に対向するようになってい
る。
【0026】このサーマルヘッド1は、ヘッドフレーム
3と引張りスプリング12,22(図1,図3)及びベ
ッドプレート2等からなるヘッド保持手段によって、プ
ラテン5に対して接近・離間する方向(図1の矢示E方
向)に変位可能で且つ図の矢示B方向(図2)に揺動可
能に保持され、加圧手段である板バネ4,4によってプ
ラテン5に接近する方向へ加圧されている。
【0027】さらに、このサーマルヘッド1の矢示B方
向への揺動を規制する揺動規制手段として、ヘッドフレ
ーム3にプラテン5の長手方向の両端部側にそれぞれ対
応させて図2に明示するようにストッパ25とストッパ
部3aを、それぞれ下方へ突出させて形成し、それらが
サーマルヘッド1と一体のヘッドプレート2の上面に当
接することによって、サーマルヘッド1の揺動を規制す
るようにしている。
【0028】図1で手前側(図2で右側)のストッパ2
5は、図5にも明示されるように、上下方向に長孔25
aを形成し、その長孔内25aに2本のガイド突起2
3,23をストッパ25全体が上下移動できるように嵌
入させている。そして、ストッパ25に設けた偏心部材
24を回転させると、そのストッパ25のヘッドフレー
ム3に対する上下方向の位置が調整されることにより、
サーマルヘッド1のプラテン5に対する傾き(図2の矢
示B方向の傾き)が変わって、プラテン5への加圧力が
その軸線方向の全域に亘って略均一になるように調整で
きる。
【0029】さらに、このストッパ25の下端の突起2
5b(図5)とヘッドプレート2の上面との間に、先端
側を2段階の板厚に形成した位置調整部材であるヘッド
バランス切換レバー20の先端側(図1で左方側)を挿
入させることによって、サーマルヘッド1のプラテン5
に対する傾きを変えられる。その詳細は後述する。とこ
ろで、この実施例のサーマルヘッド1は、図4に示すよ
うにヘッドプレート2に固定されることによってヘッド
アッシィ10となり、その状態で装置に装着される。そ
のヘッドプレート2の上端には板バネ4の荷重を受ける
受け部2cを形成している。
【0030】そして、そのヘッドプレート2は、図1に
示す位置へレバー15を回動させると、押圧カム26に
よってヘッドフレーム3が下方へ押し付けられることに
より、板バネ4による加圧力によって押し下げられると
共に同図で左方へ押し出され、それによって手前側の突
当て部2aが軸受18に、奥側の突当て部2bが軸受2
8にそれぞれ当接する。なお,図4に示したヘッドアッ
シィ10は、サーマルヘッド1の印字部1aから突当て
部2a,2b(図2)までの距離Lが一定(バラツキが
小)になるようにサーマルヘッド1とヘッドプレート2
を組付ける。
【0031】そのヘッドアッシィ10は、図1に示すよ
うに、ヘッドプレート2の図で左方上端の受け部2c
板バネ4によって下方へ押圧されることにより、サーマ
ルヘッド1をプラテン5に押しつける。そして、そのサ
ーマルヘッド1とプラテン5の間にタグ紙(記録紙)P
を熱転写リボン7を介して挾み込んだ状態で選択的に印
字しながらプラテン5を図1で反時計回りに回転させ
ることによりその紙面上に画像を形成する。
【0032】板バネ4は、図1で右方側の一端を取付板
30を介してヘッドフレーム3に片持ち状態で取り付け
られている。なお、ヘッドプレート2への板バネ4の当
接状態は、それを斜めにしてあるのでヘッドプレート2
は下方に押圧されると共に図1で左方へも付勢される
【0033】したがって、そのヘッドプレート2の一部
である突当て部2a,2bも図1で左方へ押圧されるた
め、それらが軸受18及び28の外周面に常に当接し、
サーマルヘッド1の印字ラインがプラテン5の外周面上
の所定の印字位置Ipに常に対向してズレることがな
【0034】ヘッドフレーム3は、図3に示すように側
板8に固定されているヘッドユニット支点軸9に、手前
側と奥側に形成した脚部3h,3iを回動自在に取付
け、上面には引張りスプリング12,12のそれぞれ一
端を図3に示すように手前側と奥側に取付け、その各他
端側を側板13と8の間(図3)に固設したステー11
に取付けている。したがって、ヘッドフレーム3はヘッ
ドユニット支点軸9を支点にして自由に回動できる。
【0035】なお、図2及び図3に示す手前側の側板1
3は、奥側の側板8に固定されている供給側リボンガイ
ド軸17,巻取側リボンガイド軸19及びステー11
(図1)を介して側板8に固定されている。その供給側
リボン軸17は、図1に示す供給リボン38から繰り出
される熱転写リボン7を外周面に摺接させて案内するも
のであり、巻取側リボンガイド軸19は印字部を過ぎた
熱転写リボン7を外周面に摺接させて、そのリボンを巻
取リボン39側にスムーズに巻き取れるようにする。
【0036】ヘッドフレーム3には、幅方向の略中央に
図2に示す幅Wの係止爪3bを図1に示すように内側に
向けて突設し、それに対応させてヘッドプレート2側
その係止爪3bを嵌入させて水平方向にガタつくこ
となく係合させるため、幅方向の寸法を係止爪3bの
Wよりも僅かに広くした係合孔2dを形成し、それらを
係合させることによりサーマルヘッド1をヘッドアッ
シィ10の状態でヘッドフレーム3に対して図2で左
右方向の位置が精度良く位置決めされて組付けられるよ
うにしている。
【0037】そして、そのヘッドアッシィ10のヘッド
フレーム3への取付けは、係止爪3bのヘッドプレート
2の係合孔2dへの嵌入と、ヘッドプレート2の後部
(図1で右方)上端とヘッドフレーム3との間に装着し
た引張リスプリング22とによって、図1で左右方向に
移動可能な状態に取付けられる
【0038】この実施例は上記のような構成であるた
め、ヘッドプレート2が板バネ4によって加圧されると
前後の軸受18,28の外周面にヘッドプレート2の突
当て部2a,2bがそれぞれ当接し、プラテン5に対し
てサーマルヘッド1の印字部1aが位置決めされるた
め、たとえプラテン5を固定しているフレーム(図示せ
ず)等の寸法にバラツキがあったとしても、プラテン5
上の所定の印字位置とサーマルヘッド1の印字ライン
(印字部)1aとを常に一致させることができる。
【0039】なお、引張リスプリング22の付勢力によ
るヘッドアッシィ10の図1における反時計方向への回
転防止用として、ヘッドフレーム3の奥側下端に形成さ
れるストッパ部3aと、手前側の側面に上下方向に調整
可能に取付けられているストッパ25とが機能してい
る。また、このストッパ25の上下位置を調整すること
により、プラテン5とサーマルヘッド1とを奥側あるい
は手前側で片当りさせずに軸線方向に沿って均一に圧接
させることができる。
【0040】ところで、サーマルヘッド1は、プラテン
5に対する傾き(図2の矢示B方向への揺動による平行
度のズレ)が前述したヘッドバランス切換レバー20に
よって変えられるようになっている。そのヘッドバラン
ス切換レバー20は、図5に示すように板材の先端側を
2段階の板圧t1 ,t2 にして薄板部20aと厚板部2
0bをそれぞれ形成し、そのいずれかの板圧の部分をス
トッパ25の下端とヘッドプレート2の上面との間に挿
入させるか、そのいずれも挿入させないようにすること
によって、サーマルヘッド1のプラテン5に対する傾き
を変えられる。
【0041】そして、そのヘッドバランス切換レバー2
0を、その薄板部20a又は厚板部20bがストッパ2
5の下端の突起25bの直下に位置するようにセットし
た時、あるいは薄板部20a及び厚板部20bのいずれ
ストッパ25の下側に挿入されない位置にした時のい
ずれにおいても、ストッパ25の下端の突起25bがそ
の薄板部20a厚板部20bあるいはヘッドプレー
ト2の上面のいずれかに当接するように、引張りスプリ
ング22によってヘッドプレート2をヘッドフレーム3
側に持ち上げる方向に付勢している。
【0042】このヘッドバランス切換レバー20の垂直
な面には、U字状の3個の位置決め溝20c,20d,
20eを形成すると共に、その下側に水平方向に長孔2
0fを形成し、その長孔20f内に固定ネジ27を挿入
してそれをヘッドフレーム3の手前側の側面3cに形成
されるネジ孔に螺着している。そして、その固定ネジ2
7の固定時に、その固定ネジ27とヘッドバランス切換
レバー20との間に波形ワッシャ29(図3も参照)を
介挿することによって、ヘッドバランス切換レバー20
がヘッドフレーム3の側面3cに所定の力で押し付けら
れた状態でそのヘッドバランス切換レバー20の位置決
めをしている
【0043】このヘッドバランス切換レバー20ヘッ
ドフレーム3に対する図5で左右方向の取付け位置を変
える場合には、その各位置決め溝20c,20d,20
ヘッドフレーム3側に設けられている半球状突起3
eとの係合位置をえることによって左右方向の位置を
変えられる
【0044】この実施例では、ヘッドバランス切換レバ
ー20の位置決め溝20cを半球状突起3eに係合させ
たときに、図5に示すようにヘッドバランス切換レバー
20の先端の薄板部20aも厚板部20もストッパ25
の突起25bに当接しない位置となり、位置決め溝20
dに係合させたときに図1に示すように薄板部20aが
ストッパ25の突起25bの直下に入り込み、位置決め
溝20eに係合させたときに厚板部20bが突起25b
の直下に入り込むようにしてある。
【0045】さらに、そのヘッドバランス切換レバー2
0の薄板部20aがストッパ25の突起25bの直下に
位置する状態で、図2に示すようなプラテン5の軸方向
の長さに近い紙幅のタグ紙Pに対してサーマルヘッド
1のプラテン5に対するヘッド圧が、そのプラテン5の
軸線方向に沿って略均一になるように調整しておく。
【0046】このように、こりサーマルプリンタのヘッ
ド加圧機構は、ヘッドプレート2の上面がストッパ25
にヘッドバランス切換レバー20の薄板部20a又は厚
板部20bを介してあるいは直接当接し、またヘッドフ
レーム3の奥側のストッパ部3aに直接当接するように
なっているので、タグ紙Pの紙幅がプラテンの長手方向
の長さの1/2程度まで狭くなり、なおかつセット位置
がプラテン5の奥側(図2で左側)あるいは手前側(図
2で右側)基準でセットされても、サーマルヘッド1は
プラテン5に対して平行に加圧されるため、全幅で均一
な印字結果が得られるばかりか、サーマルヘッド1とプ
ラテン5が擦れることもない。
【0047】またサーマルヘッド1のプラテン5に対
する加圧力を調整することができるようになっており、
その調整は図5に明示するレバー32を回動させること
により、偏心カム31を回転させて行う。その偏心カム
31は、図3に破線で示されるように、ヘッドフレーム
3の手前側と奥側の側面3cと3jとの間に回転可能に
支持されるカム軸33に一体に取り付けられている。そ
のカム軸33は、無負荷の時には軸線方向に若干スライ
ド可能になっており、ヘッドフレーム3の側面3j側に
装着されている波ワッシャ34によってカム軸33が奥
側に付勢されるように構成されている
【0048】そして、この偏心カム31が、図5に示す
ように板バネ4の長手方向の略中央部の上面に当接し
て、板バネ4によるヘッドプレート2への加圧力を規定
している。そのため、このカム軸33の一端に固定され
て偏心カム31と一体に回転するレバー32を回動させ
ると、偏心カム31の板バネ4との当接位置が変化し、
それによって板バネ4を下方(サーマルヘッド1側)へ
押し付ける押圧力が変化するため、ヘッドプレート2を
介してサーマルヘッド1に加わる加圧力を調整できる。
【0049】したがって、この実施例では、このレバー
32とカム軸33と偏心カム31とが、サーマルヘッド
のプラテンに対する加圧力を調整する加圧力調整手段と
して機能する。なお、このカム軸33の手前側の端面に
は、図5に示すように偏心カム31とレバー32との相
対位置を変える際に使用する溝33aが形成されて
【0050】そこで、プラテンへの加圧力を調整する
場合には、レバー32とカム軸33とを固定する止めネ
ジ35を緩めた状態で、溝33aに工具を挿入してカム
軸 33を回転させることによって偏心カム31を回転
させ、レバー32を図5に実線又は仮想線で示す位置に
した時の加圧力所望の値になるように調整し、その後
止めネジ35を再び締め付けることによりレバー32を
カム軸33に固定する。
【0051】このレバー32には、図6に示すようにヘ
ッドフレーム3側の端縁に突起32aを突設しており
それに対応させてヘッドフレーム3の手前側の側面3c
に図5に示すように位置決め孔3f,3gをそれぞれ形
成している。そして、その各位置決め孔3f又は3gに
突起32aを嵌入させることにより、レバー32の回動
方向の位置が図5に仮想線で示すヘッド圧が高くなる位
置と実線で示すヘッド圧が低くなる位置とに位置決め保
持されるようにしている。
【0052】また、このサーマルプリンタのヘッド加圧
機構には、サーマルヘッド1にプラテン5に対する加圧
力を付与する位置と解除する位置とに切り換え可能な加
圧切換手段が設けられている。その加圧切換手段は、図
3に示すように基準の側板80と手前側の側板13との
間に回転可能に取り付けたカム軸14と、そのカム軸1
4の略中央に固定した押圧カム26(図2も参照)と、
カム軸14の手前側の端部に固定されたレバー15と
よって構成され、そのレバー15を回動させることによ
って押圧カム26を図1に示す位置から図7に示す位
置まで回動させることができる
【0053】そして、そのレバー15を図7に示す位置
まで回動させると、サーマルヘッド1のプラテン5に対
する加圧力が解除され、タグ紙P及び熱転写リボン7の
取り付けあるいは取り外しを容易に行なうことができ
。また、レバー15を図1に示す位置まで回動させる
と、サーマルヘッド1プラテン5に対する加圧力を付
し、印字が可能な状態になる。
【0054】また、このサーマルプリンタのヘッド加圧
機構は、図1に示すように印字が可能な状態において
プラテン5の軸21を支持する軸受18を上下方向に移
動できないようにクランプするフック16を設けてい
る。そのフック16は、図2に示すように手前側の側板
13に固定された軸59に回動自在に支持されており、
その上部には図1に示すようにフックギヤ16aが形成
されていて、それがレバー15の下部に形成されている
レバーギヤ15aとかみ合っている。したがって、レバ
ー15を回動させると、その動きに連動してフック16
が回動する。
【0055】すなわち、印字を行なう際には、図1に示
すようにレバー15を矢示C方向に回動させてフック1
6を図示の位置まで回動させ、下部に形成されているコ
字部16b内にプラテン5の軸21を支持する軸受18
を嵌入させてクランプする。それによって、この実施例
のようにヘッドユニットを片持ち支持する方式の場合に
問題となりやすい各部の寸法バラツキ、あるいは構造上
生じるたわみから発生する奥側の側板8と手前側の側板
13との位置関係のズレ等の問題が生じないようにして
いる
【0056】また、タグ紙Pや熱転写リボン7をセット
する際、あるいはそれを取り外す際には、レバー15を
図7に示す位置まで回動させれば、それに連動してフッ
ク16が図示の上方位置まで回動するので、サプライの
セット又は取り外し時、あるいはヘッドアッシィ10を
着脱する際に、このレバー15が邪魔になることはな
【0057】このサーマルプリンタの加圧機構では、例
えばプラテン5の軸方向の長さの1/4程度の紙幅で紙
厚の薄い幅狭のタグ紙を図1の手前側基準でセットし
て印字する場合には、図5に明示するヘッドバランス切
換レバー20を厚板部20bがストッパ25の突起25
の直下に位置するようにセットする。
【0058】そうすることによって、ヘッドプレート2
の手前側がヘッドバランス切換レバー20の薄板部20
aと厚板部20bの板厚の差に対応した分だけ押し下げ
られるため、サーマルヘッド1の奥側がプラテン5から
離れる方向に強制的に傾けられることになり、プラテン
5の奥側がサーマルヘッド1と擦れるような不具合が発
生することなしに、良好な印字ができる。
【0059】また、ストッパ25の突起25bの直下か
らヘッドバランス切換レバー20の薄板部20aと厚板
部20bのいずれも退避させると、今度はヘッドプレー
ト2の図5で手前側がその薄板部20aの板厚に対応し
た分だけ持ち上げられるため、サーマルヘッド1の手前
側がプラテン5に対して離れる方向に強制的に傾けられ
ることにより、例えばプラテン5の長さの1/4程度の
紙幅で紙厚の薄い幅狭のタグ紙を同図で奥側基準で印字
しても、プラテン5の手前側がサーマルヘッド1と擦れ
るような不具合が発生することなしに、良好な印字がで
きる。
【0060】なお、このように紙幅の狭いタグ紙を使用
する際には、サーマルヘッド1のプラテン5に対する単
位長さ当りの加圧力が強すぎるとサーマルヘッド1の走
行寿命が短くなってしまうので、それが強くなり過ぎな
いようにするため、このような時にはレバー32を図5
に実線で示す位置にセットして、プラテン5への加圧力
を低くする。
【0061】ーマルヘッド1を交換する場合には、レ
バー15を図7に示すサーマルヘッド1のプラテン5に
対する加圧力を解除する位置まで回動させ、レバー32
を図5に破線で示した加圧力が解除される位置にして、
引張りスプリング22をヘッドプレート2から外す。
して、サーマルヘッド1を一体とするヘッドアッシィ1
0を図5で右方へずらすことによってヘッドプレート
2の係合孔2dがヘッドフレーム3の係止爪3bから外
ヘッドアッシィ10容易に取り出すことができ
る。
【0062】したがって、このようなサーマルプリンタ
におけるサーマルヘッドは、走行寿命が30km程度し
かないため一般的に交換部品の一つとなるが、この実施
例によれば、そのサーマルヘッドの交換をヘッドアッシ
イ10の状態で容易に行うことができる。また、ヘッド
装着時にプラテン5の軸21を支持する軸受18,28
と当接するヘッドプレート2の突当て部2a,2bと
サーマルヘッド1の印字部1aとの間の図4で説明した
距離Lを、ヘッドアッシィ10の組付け状態で高い寸法
精度(一定)になるようにしているため、そのヘッドア
ッシィ10ごとサーマルヘッド1を交換することによ
り、その交換後におけるプラテン5に対するサーマルヘ
ッド1の位置調整が不要になる
【0063】次に、図8乃至図10この実施例のヘッ
ド加圧機構を備えたサーマルプリンタで使用する代表的
なタグ紙の各形状とそれに印字する際のプラテンに対
するタグ紙のセット位置をそれぞれ示している。
【0064】図8に示すタグ紙は、用紙幅がプラテン5
の長手方向の長さに略等しい幅広タグP1 であり、この
幅広タグP1 をプラテン5とサーマルヘッド1(図1参
照)とによって圧接搬送してそこに印字をする場合に
は、図5に示したストッパ25の突起25bの直下にヘ
ッドバランス切換レバー20の薄板部20aを差し込ん
で、図2に示すようにプラテン5とサーマルヘッド1を
水平状態で平行にする
【0065】なお、幅広タグ紙P1 の場合には、板バネ
4の荷重をタグ紙P1 を介してプラテン5の略全幅で受
けるようになるため、図5に示したレバー32を仮想線
で示す位置まで回動させて偏心カム31の偏心量を大
きくして板バネ4によるヘッドプレート2への加圧力を
増大させる。
【0066】図9に示すタグ紙は糸付幅狭タグP2 であ
り、衣料用値札のように商品に値札を付けるための糸3
7が片側の側部に取り付けられている。この糸付幅狭タ
グP2 に所定の印字を行う場合には、図5に示したスト
ッパ25の突起25bの直下にヘッドバランス切換レバ
ー20の厚板部20bを差し込んで、糸付幅狭タグP2
を図11に示すようにプラテン5に対し右方側(装置の
手前側)にセットする。
【0067】こうすることによって、図11においてサ
ーマルヘッド1をその左方側をやや上昇させてプラテン
5と略平行する位置に保てるので、サーマルヘッド1の
左方側が下がって傾くことはなく、プラテン5との擦れ
を防止できる。また、この糸付幅狭タグP2 をプラテン
5の図11で右方側にセットするのは、糸37がプラテ
ン5とサーマルヘッド1の間に入り込んで、サーマルヘ
ッド1と糸付幅狭タグP2 の印字面との間に隙間が空か
ないようにするためであり、糸37が図11でプラテン
5の右方側に垂らすことによってプラテン5とサーマ
ルヘッド1との間から逃が
【0068】さらに、この糸付幅狭タグP2 の場合に
は、プラテン5の手前側(図11で右方側)の糸付幅狭
タグP2 と接する狭い範囲のみが板バネ4からの荷重を
受けるようになるため、そのままではサーマルヘッド1
の単位長さ当りの荷重が大きくなり過ぎて、サーマルヘ
ッド1の走行寿命が低下してしまうため、図5に示した
レバー32を実線で示す位置まで回動させて、板バネ4
の加圧力を小さくする。
【0069】図10に示すタグ紙は糸なしの幅狭タグP
3 であり、この幅狭タグP3 に所定の印字を行う場合に
は、幅狭タグP3 を図12に示すようにプラテン5に対
し左方側(装置の奧側)にセットする。そして、レバー
32を図5に実線で示す弱い荷重になる位置にし、ヘッ
ドバランス切換レバー20をストッパ25の突起25b
直下から薄板部20aと厚板部20bを共に退避させ
図5に示す位置にする。
【0070】こうすることによって、前述した糸付幅狭
タグP2 に印字する場合とは逆に、図12サーマルヘ
ッド1の右方側をやや上昇させてプラテン5と略平行す
る位置に保てるので、その右方側が下がって傾くこと
なく、プラテン5との擦れを防止できる。
【0071】以上説明したように、この実施例によれ
ば、使用するタグ紙の紙幅及び厚さが大きく異なった
り、そのタグ紙のプラテンに対するセット位置(軸方向
の位置)がプラテンの奥側基準,手前側基準,中央基準
のいずれのセット位置であっても、サーマルヘッド1と
プラテン5に擦れを発生させることなしに均一な印字を
行うことができる。
【0072】なお、図5で説明したサーマルヘッド1の
プラテンに対する加圧力を調整する偏心カム31,レ
バー32等からなる加圧力調整手段は、使用するタグ紙
の紙幅の許容度合いによって、その調整段階数を適宜決
定するとよい。例えば、使用するタグ紙の紙幅が20〜
50mm程度であれば調整は不要であり、その紙幅が20
〜100mm程度であれば2段階の調整とし、紙幅が20
〜150mm程度であれば3段階の調整ができるようにす
るとよい。
【0073】また、上述の実施例においては、位置決め
部材として機能するのはプラテン5を両側で支持する軸
受18,28であるが、この位置決め部材として軸受1
8,28以外に専用のものを設けてもよく、それは外周
の全てが円弧状でなくても、少なくともヘッドプレート
2の突当て部2a,2b(当接部材として機能)に当接
可能な外周の一部の縁部のみを軸21と中心を共有する
円弧状にしたものであってもよい。さらに、このヘッド
加圧機構は、値札発行装置や発券機さらにはラベル発行
装置等におけるサーマルプリンタ部にも使用することが
できる。
【0074】
【発明の効果】以上説明してきたように、この発明によ
るサーマルプリンタのヘッド加圧機構によれば、使用す
るタグ,ラベル紙等の記録紙の幅や厚みに係らず常に鮮
明な印字が得られる。また、紙幅の狭い記録紙をプラテ
ンの長手方向に対して片側に偏らせてセットして使用し
ても、サーマルヘッドとプラテンの直接接触によるプラ
テンの摩耗を防止できると共に、記録紙の一方の端部側
の印字濃度が極端に薄くなるのを防止できる。
【0075】また、上記ヘッド加圧機構にサーマルヘッ
ドの長手方向の中央部を中心とする揺動を規制する両側
の揺動規制手段のいずれか一方の規制位置を調整する
とによって、サーマルヘッドのプラテンに対する加圧力
をプラテンの軸線方向の全域に亘って略均一にすること
ができるので、常に記録紙の全面に亘って印字濃度を均
一にすることができる。
【0076】さらに、上記揺動規制手段がヘッド保持手
段にプラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ対応して
設けられたストッパがサーマルヘッドと一体に固定され
るヘッドプレートに当接することによってそのサーマル
ヘッドの揺動を規制する手段であり、その揺動規制手段
のいずれか一方の規制位置を調整する手段、上記スト
ッパとヘッドプレートとの間に位置調整部材を挿入させ
ることによって調整する手段であれば、位置調整部材を
ストッパとヘッドプレートとの間に挿入したりそれを外
したりする簡単な操作をするだけで、幅の広い記録紙に
印字するときと幅の狭い記録紙に印字するときとで使い
分けることができ、それによって記録紙に常に鮮明な印
字をすることができると共にプラテンの摩耗も防止でき
る。
【0077】また、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を調整する加圧力調整手段を設ければ、記録紙の
紙厚やプラテンの長手方向のセット位置、更には紙幅等
に応じてその加圧力を最適な値に調整することができる
ので、より鮮明な印字が得られる。さらにまた、加圧切
換手段を設ければ、サーマルヘッドのプラテンに対する
加圧力を付与する位置と解除する位置とに切り換えるこ
とができるので、サーマルヘッドの交換の際にはそれを
加圧力を解除する位置に切り換えれば、サービスパーツ
として交換対象になるサーマルヘッドをユニットの状態
で容易に交換することができる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図4】
【図8】
【図9】
【図10】
【図3】
【図5】
【図6】
【図7】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状のプラテンの軸に略平行に配設し
    たライン型サーマルヘッドをその長手方向の中央部を中
    心に揺動可能に支持したサーマルプリンタにおいて、 前記プラテンの軸端部に取り付けられた少なくとも外周
    の一部に前記軸と中心を共有する円弧状の縁部を形成し
    た位置決め部材と、前記サーマルヘッドと一体に設けら
    れ、前記位置決め部材の縁部に当接させたときに該サー
    マルヘッドの印字ラインを前記プラテンの外周面上の所
    定位置に対向させる当接部材と、該当接部材を前記位置
    決め部材の縁部に当接させながら前記サーマルヘッドを
    前記プラテンに対して接近・離間する方向に変位可能に
    保持するヘッド保持手段と、前記サーマルヘッドを前記
    プラテンに接近する方向へ加圧する手段とを設けると共
    に、 前記サーマルヘッドの長手方向の中央部を中心とする揺
    動を規制する揺動規制手段を、前記ヘッド保持手段にお
    ける前記プラテンの長手方向の両端部側にそれぞれ設け
    たことを特徴とするサーマルプリンタのヘッド加圧機
    構。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のサーマルプリンタのヘッ
    ド加圧機構において、前記揺動規制手段のいずれか一方
    の規制位置を調整する手段を設け、前記サーマルヘッド
    の前記プラテンに対する加圧力が該プラテンの軸線方向
    の全域に亘って略均一になるように調整可能にしたこと
    を特徴とするサーマルプリンタのヘッド加圧機構。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のサーマルプリンタのヘッ
    ド加圧機構において、前記揺動規制手段が、前記ヘッド
    保持手段に前記プラテンの長手方向の両端部側にそれぞ
    れ対応して設けられたストッパが前記サーマルヘッドと
    一体に固定されるヘッドプレートに当接することによっ
    て該サーマルヘッドの揺動を規制する手段であり、その
    揺動規制手段のいずれか一方の規制位置を調整する手段
    が、前記ストッパと前記ヘッドプレートとの間に所定の
    板厚で形成した位置調整部材を挿入させることによって
    調整する手段であることを特徴とするサーマルプリンタ
    のヘッド加圧機構。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれか一項に記載の
    サーマルプリンタのヘッド加圧機構において、前記サー
    マルヘッドのプラテンに対する加圧力を調整する加圧力
    調整手段を設けたことを特徴とするサーマルプリンタの
    ヘッド加圧機構。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の
    サーマルプリンタのヘッド加圧機構において、前記サー
    マルヘッドのプラテンに対する加圧力を付与する位置と
    解除する位置とに切り換え可能な加圧切換手段を設けた
    ことを特徴とするサーマルプリンタのヘッド加圧機構。
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