明 細 書
硬化性樹脂組成物、成形物およびその製造方法
技術分野
[0001] 本発明は、硬化性樹脂組成物、成形物およびその製造方法に関する。
本願は、 2004年 8月 6日に出願された特願 2004— 230502号に基づき優先権を 主張し、その内容をここに援用する。
背景技術
[0002] 高強度が必要とされる成形物は、炭素繊維、ァラミド繊維等の強化繊維とエポキシ 樹脂とを組み合わせた繊維強化プラスチック(FRP)からなるものが多い。その成形 方法としては、フィラメントワインデイング成形、引き抜き成形、レジン'トランスファ'モ 一ルディング (RTM)成形や、あらかじめ樹脂を繊維に含浸させたプリプレダを用い るオートクレーブ成形、プレス成形などがある。中でも、生産性の高さ力 RTM成形 またはそれに類する成形方法が注目されている。
[0003] RTM成形では、型内に織物状の連続繊維等を一度にセットし、型内に樹脂組成 物を注入し硬化させることから生産効率は高レ、。なお、 RTM成型では、硬化物の物 性を考慮した場合、注入される樹脂組成物の粘度を低くして、強化繊維への含浸性 を高める必要がある。し力 ながら、エポキシ樹脂は、低粘度化が難しぐしかも硬化 に時間が力かるため、 RTM成形に不向きであるという問題点があった。
[0004] 硬化を速めるためには、加熱して高温で硬化することが効果的である。しかしながら 、成形物が大きい場合、高温に保っための加熱が困難な場合が多ぐその場合温度 が上がらないため短時間で成形することができなかった。また、加熱装置の設置は、 成形物が大きい場合、大掛力りな装置となってしまうためコスト的にも大きな障害とな つていた。
[0005] これに対し、樹脂組成物としてビュルエステル樹脂等を使用する例がある(特許文 献 1参照)。ビニルエステル樹脂は低粘度であるので、強化繊維への含浸性は良好 であり、成形物の耐薬品性も良好となる。しかも、過酸化物触媒を用いたラジカル重 合が行われるため、硬化もエポキシ樹脂に比べて低温で短時間で行うことができる。
し力しながら、通常ビュルエステル樹脂を使用した場合、ビュルエステル樹脂用サイ ズ剤で処理をした炭素繊維を使用しても、炭素繊維と樹脂との界面の接着性がェポ キシ樹脂を使用した場合に比べ十分でなぐ成形物の層間剪断強度が劣るなどの問 題点があった。
特許文献 1 :特開平 06— 088353号公報
発明の開示
発明が解決しょうとする課題
[0006] よって、本発明の目的は、速硬化性と、強化繊維への良好な接着性とを併せ持つ 硬化性樹脂組成物、強化繊維と樹脂との界面の接着性が良好な成形物、およびそ の製造方法を提供することにある。
課題を解決するための手段
[0007] 本発明の硬化性樹脂組成物は、(A)ラジカル重合性不飽和基およびエポキシ基を 有する樹脂材料と、(C)ラジカル重合開始剤と、(D) l分子中に 1個以上の活性水素 を有するァミン化合物および/またはメルカブタン化合物と、 (E)前記アミンィ匕合物 および/またはメルカブタン化合物力 前記 (A)樹脂材料のラジカル重合性不飽和 基に付加反応した化合物とを含有することを特徴とするものである。
[0008] 本発明の硬化性樹脂組成物は、さらに (F) 3級ァミンを含有することが望ましい。
ここで、 (F) 3級ァミンは、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する 3級ァミンで あることが望ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、さらに (G)強化繊維を含有することが望ましい。
[0009] (A)ラジカル重合性不飽和基およびエポキシ基を有する樹脂材料は、エポキシ基 とラジカル重合性不飽和基との当量比が、 0. 95/0. 05〜0. 05/0. 95となるよう に、エポキシ樹脂中のエポキシ基をビュルエステルイ匕した樹脂であることが望ましレヽ または、(A)ラジカル重合性不飽和基およびエポキシ基を有する樹脂材料は、ェポ キシ基とラジカル重合性不飽和基との当量比が、 0. 95/0. 05〜0. 05/0. 95と なるように、エポキシ樹脂およびラジカル重合性樹脂を混合したものであることが望ま しい。
[0010] (c)ラジカル重合開始剤は、有機過酸化物およびコバルト塩からなる常温ラジカル 重合開始剤であることが望ましい。
または、(C)ラジカル重合開始剤は、有機過酸化物および/または光重合開始剤 であることが望ましい。
[0011] 本発明の成形物は、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させてなるものである。
また、本発明の成形物の製造方法は、 (A)ラジカル重合性不飽和基およびェポキ シ基を有する樹脂材料と、 (D) 1分子中に 1個以上の活性水素を有するァミン化合物 および/またはメルカブタン化合物とを混合して 5分以上放置または攪拌し、この混 合物に (C)ラジカル重合開始剤を追加して硬化性樹脂組成物を調製し、 25〜80°C の範囲の温度で硬化性樹脂組成物を硬化させることを特徴とする。
ここで、前記硬化性樹脂組成物を、(G)強化繊維が配置された型内に注入し、 25 〜80°Cの範囲の温度で硬化性樹脂組成物を硬化させてもよい。
[0012] また、本発明の成形物の製造方法は、 (A)ラジカル重合性不飽和基およびェポキ シ基を有する樹脂材料と、 (D) 1分子中に 1個以上の活性水素を有するァミン化合物 および/またはメルカブタン化合物とを混合して 5分以上放置または攪拌し、この混 合物に少なくとも光重合開始剤を含む (C)ラジカル重合開始剤を追加して硬化性榭 脂組成物を調製し、硬化性樹脂組成物に光を照射してラジカル重合性不飽和基を 反応させて部分硬化物とし、部分硬化物を 25〜80°Cの範囲の温度でさらに硬化さ せることを特徴とする。
ここで、前記硬化性樹脂組成物を、(G)強化繊維が配置された型内に注入し、硬 化性樹脂組成物に光を照射してラジカル重合性不飽和基を反応させて部分硬化物 とし、部分硬化物を型から取り出し、 25〜80°Cの範囲の温度でさらに硬化させてもよ レ、。
発明の効果
[0013] 本発明の硬化性樹脂組成物は、速硬化性と、強化繊維への良好な接着性とを併 せ持つ。
また、本発明の成形物は、強化繊維と樹脂との界面の接着性が良好である。また、本 発明の成形物の製造方法によれば、このような成形物を容易に製造することができる
発明を実施するための最良の形態
[0014] < (A)樹脂材料 >
(A)ラジカル重合性不飽和基およびエポキシ基を有する樹脂材料 (以下、単に (A )樹脂材料とも記す)としては、エポキシ樹脂とラジカル重合性樹脂とをブレンドしたも の、分子中にエポキシ基およびラジカル重合性不飽和基を有する樹脂が挙げられる 。中でも、強度等の物性などの点で、後者の分子中にエポキシ基およびラジカル重 合性不飽和基を有する樹脂が好ましレ、。
[0015] エポキシ基とラジカル重合性不飽和基との当量比(ラジカル重合性不飽和基/ェ ポキシ基) ίま、好ましく ίま 0. 95/0. 05〜0. 05/0. 95であり、より好ましく ίま 0. 2/ 0. 8〜0. 8/0. 2である。ラジカル重合性不飽和基が 0. 05当量未満の場合には、 ラジカル重合成分の特徴である速硬化性の性能が十分に発現されないおそれがあり 、一方、 0. 95当量を超える場合には、エポキシ成分の硬化物の特徴である強化繊 維と樹脂との界面の接着性が十分に発現されないおそれがある。
[0016] エポキシ基とラジカル重合性不飽和基との当量比が、 0. 95/0. 05〜0. 05/0.
95である樹脂材料 (Α)としては、エポキシ基とラジカル重合性不飽和基との当量比 力 Sこの範囲となるようにエポキシ樹脂およびラジカル重合性樹脂を混合したもの;ェ ポキシ基とラジカル重合性不飽和基との当量比がこの範囲となるようにエポキシ樹脂 中のエポキシ基をビュルエステルイ匕した樹脂が挙げられる。中でも、物性などの点で 後者の樹脂が望ましい。より具体的には、公知の方法によりエポキシ樹脂のエポキシ 基を、不飽和一塩基酸 (例えば、アクリル酸またはメタクリル酸)を付加して (メタ)ァク リロイル化した、(メタ)アタリロイル基およびエポキシ基を有する、すなわちラジカル重 合およびエポキシ硬化の機能を有する重合性樹脂である。
[0017] エポキシ樹脂としては、公知の方法により製造されるものでよぐ 1成分中に少なくと も 2個以上のエポキシ基を有する熱硬化性エポキシ樹脂が好ましい。このようなェポ キシ榭脂としては、例えば、エーテル型のビスフエノール型エポキシ樹脂、ノボラック 型エポキシ樹脂、ポリフエノール型エポキシ樹脂、脂肪族型エポキシ樹脂、エステル 系の芳香族エポキシ樹脂、環状脂肪族エポキシ樹脂、エーテル 'エステル型ェポキ
シ樹脂、グリシジルァミン型エポキシ樹脂、これらのハロゲンィ匕物、フエノール類や二 塩基酸で分子鎖延長したものなどが挙げられる。エポキシ樹脂は 1種を単独で用い てもよく、 2種以上を併用してもよい。
[0018] エポキシ樹脂にラジカル重合性樹脂をブレンドして使用する場合のラジカル重合性 樹脂としては、ビュルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン (メタ)アタリレ ート樹脂、ポリエステル (メタ)アタリレート樹脂、アクリル樹脂等の公知のものが使用さ れる。ブレンドに使用するラジカル重合性樹脂は、 1種類でもよいし、 2種類以上を組 み合わせてもよい。
[0019] < (B)希釈剤 >
本発明においては、(B)希釈剤、すなわちラジカル重合性不飽和基を有する希釈 剤および/またはエポキシ基を有する希釈剤を使用し、硬化性樹脂組成物の粘度を 調整してもよい。
[0020] ラジカル重合性不飽和基を有する希釈剤しては、ビュルエステル樹脂に使用され るもの力 S挙げられる。具体的には、スチレンモノマー、(メタ)アクリル基を有するラジカ ル重合性不飽和単量体である。スチレンモノマー以外のラジカル重合性不飽和単量 体の具体例としては、スチレンのひ—, ο - , m— , p—アルキル、ニトロ、シァノ、アミ ド、エステル誘導体、クロルスチレン、ビエルトルエン、ジビエルベンゼンなどのスチレ ン系モノマー;ブタジエン、 2, 3 _ジメチノレブタジエン、イソプレン、クロ口プレンなど のジェン類;(メタ)アクリル酸ェチル、 (メタ)アクリル酸 _n—プロピル、(メタ)アタリノレ 酸 _i—プロピル、 (メタ)アクリル酸 _n—ブチル、(メタ)アクリル酸— sec—ブチル、( メタ)アクリル酸 _ter—ブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、 (メタ)アクリル酸ネオペン チル、 (メタ)アクリル酸イソァミル、(メタ)アクリル酸へキシル、(メタ)アクリル酸 2—ェ チルへキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸 シクロペンチル、(メタ)アクリル酸シクロへキシル、(メタ)アクリル酸 2—メチルシクロへ シェチル、 (メタ)アクリル酸イソボロニル、(メタ)アクリル酸ァダマンチル、 (メタ)アタリ ル酸ァリル、(メタ)アクリル酸プロパギル、(メタ)アクリル酸フエニル、(メタ)アクリル酸 ナフチル、(メタ)アクリル酸アントラセニル、(メタ)アクリル酸アントラニノニル、(メタ)
アクリル酸ピぺロニル、(メタ)アクリル酸サリチル、(メタ)アクリル酸フリル、(メタ)アタリ ル酸フルフリル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸ピラニル、(メ タ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸フヱネチル、(メタ)アクリル酸クレジル、 (メタ )アクリル酸 _ 1, 1 , 1 _トリフノレオロェチノレ、(メタ)アクリル酸パーフルオルェチル、( メタ)アクリル酸パーフルオロー n—プロピル、(メタ)アクリル酸パーフルオロー i—プロ ピル、(メタ)アクリル酸トリフエニルメチル、 (メタ)アクリル酸タミル、(メタ)アクリル酸 3 _ (N, N—ジメチルァミノ)プロピル、 (メタ)アクリル酸 _ 2—ヒドロキシェチル、(メタ) アクリル酸— 2—ヒドロキシプロピルなどの(メタ)アクリル酸エステル類;(メタ)アクリル 酸アミド、 (メタ)アクリル酸 N, N—ジメチルアミド、(メタ)アクリル酸 N, N—ジェチル アミド、 (メタ)アクリル酸 N, N—ジプロピルアミド、(メタ)アクリル酸 N, N—ジ—iープ 口ピノレアミド、(メタ)アクリル酸アントラセニルアミドなどの(メタ)アクリル酸アミド;(メタ) アクリル酸ァニリド、(メタ)アタリロイルニトリル、ァクロレイン、塩化ビニル、塩化ビニリ デン、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、 N—ビニルピロリドン、ビュルピリジン、酢酸ビ ニルなどのビニル化合物;シトラコン酸ジェチル、マレイン酸ジェチル、フマル酸ジェ チル、ィタコン酸ジェチルなどの不飽和ジカルボン酸ジエステノレ; N—フエニルマレイ ミド、 N—シクロへキシルマレイミド、 N—ラウリルマレイミド、 N— (4—ヒドロキシフエ二 ル)マレイミドなどのモノマレイミド化合物; N— (メタ)アタリロイルフタルイミドなどが挙 げられる。
エポキシ基を有する希釈剤としては、分子内にグリシジルタイプのエポキシ基や脂 環式のエポキシ基を有する化合物であればよぐ公知のものを使用することができる グリシジルタイプとしては、ァリルグリシジルエーテル、フエニルダリシジルエーテノレ 、ブチルダリシジルエーテル、 2 _ェチルへキシルグリシジルエーテル等の公知の単 官能エポキシ希釈剤や、ネオペンチルダリコールジグリシジルエーテル、 1 , 6—へキ サンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリ エチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテ ノレ、ポリプロピレングリコ一ノレジグリシジノレエーテノレ、レゾノレシンジグリシジノレエーテノレ 、トリメチロールプロパントリグリシジノレエーテル等の多官能エポキシ希釈剤が挙げら
れる。
[0022] 脂環式のエポキシ基を有する化合物としては、 3、 4 _エポキシシクロへキセニルメ チル _ 3 ', 4' _エポキシシクロへキセンカルボキシレート、 ε —力プロラタトン変性 3 , 4_エポキシシクロへキシルメチル一3' , 4' _エポキシシクロへキサンカルボキレー ト、ビュルシクロへキセンモノオキサイド 1 , 2—エポキシ一 4—ビュルシクロへキサン 、 1, 2 : 8, 9ジエポキシリモネン、 3, 4_エポキシシクロへキシルメチルメタアタリレー ト等が挙げられる。
これらの化合物は、単独で用いてもよぐ 2種以上を併用してもよい。脂環式ェポキ シィ匕合物の商品としては、例えば、ダイセルィ匕学工業 (株)製のセロキサイド 2021、 2 081、 2000、 3000、サイクロマー M100等を挙げること力 Sできる。
また、カチオン重合を使用する場合は、テトラエチレングリコールジビニルエーテル 等のビュルエーテル化合物等も使用することができる。
[0023] ラジカル重合性不飽和基を有する希釈剤は、 (Α)樹脂材料中のラジカル重合性不 飽和基とラジカル重合し、エポキシ基を有する希釈剤は、(Α)樹脂材料中のェポキ シ基とともにエポキシ硬化剤との反応により硬化する。
ラジカル重合性不飽和基を有する希釈剤、エポキシ基を有する希釈剤は、おのお の単独で使用してもよいし、任意の割合で混合して使用してもよい。
[0024] ラジカル重合性不飽和基を有する希釈剤および Ζまたはエポキシ基を有する希釈 剤の配合量は、(Α)樹脂材料 100質量部に対して、これら希釈剤の合計が 0〜200 質量部、好ましくは 0〜150質量部である。希釈剤の合計の使用量が 200質量部を 超えると、硬化収縮率が大きくなり、十分に強度が発現しないおそれがある。ここで、 (Α)樹脂材料の量は、後述の(D)ァミン化合物および/またはメルカブタン化合物と 反応した (Α)樹脂材料、および未反応の (Α)樹脂材料の合計の量である。
[0025] < (C)ラジカル重合開始剤 >
ラジカル重合開始剤 (C)としては、有機過酸化物ゃァゾ化合物に代表される熱重 合開始剤と、光重合開始剤を挙げることができる。
[0026] 熱重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、パーォキシケタール、ハイド口パー オキサイド、ジァリルパーオキサイド、ジァシルバーオキサイド、パーォキシエステル、
パーォキシジカーボネートに分類される公知の有機過酸化物、ァゾ化合物が挙げら れる。具体例としては、ベンゾィルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジイソプ 口ピルパーオキサイド、ジ _t_ブチルパーオキサイド、 t_ブチルパーォキシベンゾ エート、 1 , 1 _ビス(t_ブチルパーォキシ) _ 3, 3, 5—トリメチルシクロへキサン、 2, 5—ジメチル _ 2, 5 _ビス(t_ブチルパーォキシ)へキシン _ 3、 3_イソプロピルヒド 口パーオキサイド、 t—ブチルヒドロパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジクミノレ ヒドロパーオキサイド、ァセチルパーオキサイド、ビス(4_ t—ブチルシクロへキシル) パーォキシジカーボネート、ジイソプロピルパーォキシジカーボネート、イソブチルバ 一オキサイド、 3, 3, 5—トリメチルへキサノィルパーオキサイド、ラウリルパーォキサイ ド、ァゾビスイソブチロニトリル、ァゾビスカルボンアミドなどが挙げられる。
[0027] また、硬化を速めるために、常温ラジカル重合開始剤を使用してもよい。常温ラジカ ル重合開始剤としては、公知であるケトンパーオキサイドと還元剤との組み合わせ、 ノ、イド口パーオキサイドと還元剤との組み合わせ、ジアシノレパーオキサイドと還元剤と の組み合わせが挙げられる。還元剤の具体例としては、ナフテン酸コバルト、ォクチ ル酸コバルト等のコバルト塩;五酸化バナジウム等のバナジウム化合物;ジメチルァニ リン等のアミン類等が挙げられる。中でもポットライフ等の点で、パーォキシエステル 等の有機過酸化物とコバルト塩との組み合わせが特に有効である。
[0028] 光硬化を行う場合は、光重合開始剤を使用する。光重合開始剤は、紫外線ないし 近赤外線領域のいずれかに感光性を有するものが使用できる。
紫外線重合開始剤としては、ァセトフヱノン系、ベンジルケタール系、(ビス)ァシル ホスフィンオキサイド系をはじめとする公知の重合開始剤を使用することができる。中 でも、光透過性を高めるために比較的長波長、好ましくは 300nm以上の波長域に感 光性を有する(ビス)アシノレホスフィンオキサイド系等の紫外線重合開始剤を使用す ること力 S好ましレ、。
[0029] 可視光領域に感光性を有する可視光重合開始剤としては、例えば山岡等、「表面」 、 27 (7)、 548 (1989);佐藤等、「第 3回ポリマー材料フォーラム要旨集」、 IBP18 (1 994)に記載の、カンファーキノン、ベンジルトリメチルベンゾィルジフエニルフォスフィ ンオキサイド、メチルチオキサントン、ジシクロペンタジェニルチタニウムージ(ペンタ
フルオロフェニル)等の単独の可視光重合開始剤の他、有機過酸化物/色素、ジフ ヱ二ルョードニゥム塩/色素、イミダゾール/ケト化合物、へキサァリールビイミダゾー ル化合物 Z水素供与性化合物、メルカプトべンゾチアゾール Zチォピリリウム塩、金 属ァレーン/シァニン色素など、特公昭 45— 37377号公報に記載のへキサァリー ルビイミダゾール Zラジカル発生剤等の公知の複合開始剤系などを挙げることができ る。
また、紫外光から可視光領域まで感光性を有する開始剤として、ァシルホスフィン オキサイド化合物が有効である。その具体例としては、ビス(2, 6 ジクロルべンゾィ ル) フエニルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6 ジクロルベンゾィル) 2, 5 ジメチ ルフエニルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6 ジクロルベンゾィル) 4 エトキシフエ ニルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6 ジクロルべンゾィル) 4 ビフエニルホスフィ ンオキサイド、ビス(2, 6 ジクロルベンゾィル) 4—プロピルフエニルホスフィンォキ サイド、ビス(2, 6 ジクロルべンゾィル)ー2 ナフチルホスフィンオキサイド、ビス(2 , 6 ジクロルベンゾィル) 1—ナフチルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6 ジクロル ベンゾィル)ー4 クロルフエニルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6 ジクロルべンゾィ ル) 2, 2 ジメトキシフエニルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6 ジクロルベンゾィル )—ドデシルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6 ジクロルべンゾィル) 4—ォクチルフ ェニルホスフィンオキサイド、ビス(2, 4, 6 _トリメチノレべンゾィノレ)一 2, 5—ジメチル フエニルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6—ジクロノレ一3, 4, 5—トリメトキシベンゾィル ) - 2, 5—ジメチルフエニルホスフィンオキサイド、ビス(2, 6—ジクロノレ _ 3, 4, 5—ト リメトキシベンゾィル) _4_エトキシフエニルホスフィンオキサイド、ビス(2—メチル一 1 _ナフトイル)一 2, 5—フエニルホスフィンオキサイド、ビス(2—メチル _ 1 _ナフトイ ノレ)—4—ビフエ二ルホスフィンオキサイド、ビス(2—メチル一1—ナフトイル)一4—ェ トキシビフエニルホスフィンオキサイド、ビス(2—メチル _ 1 _ナフトイル) _ 2_ナフチ ルホスフィンオキサイド、ビス(2—メチル _ 1 _ナフトイル) _4_プロピルフエニルホ スフインオキサイド、ビス(2—メチル _ 1 _ナフトイル)一 2, 5—ジメチルフエニルホス フィンオキサイド、ビス(2—メチル _ 1 _ナフトイル) _4—メトキシフエ二ルホスフィン オキサイド、ビス(2, 6 ジメトキシベンゾィル) 2, 4, 4 トリメチルペンチルホスフ
インオキサイド、 2, 4, 6 _トリメチルベンゾィル一ジフエニルホスフィンオキサイド、 2, 6—ジフエニルベンゾィル一ジフエニルホスフィンオキサイド、 2, 6—ジメトキシベンゾ ィル一ジフエニルホスフィンオキサイド、 2, 3, 5, 6—テトラメチルベンゾィル一ジフエ ニルホスフィンオキサイド、 2, 6—ジクロルベンゾィル一ジフエニルホスフィンォキサイ ド、 2, 3, 6 _トリメチルベンゾィル一ジフエニルホスフィンオキサイド、 2 _フエ二ノレ一 6 _メチルベンゾィル一ジフエニルホスフィンオキサイド、 2, 6 _ジブロムベンゾィル —ジフエニルホスフィンオキサイド、 2, 8 _ジメチルナフタリン一 1 _カルボ二ル一ジ フエニルホスフィンオキサイド、 1, 3 ジメトキシナフタリン一 2 カルボ二ル一ジフエ ニルホスフィンオキサイド、 2, 4, 6 トリメチルベンゾィルーフェニルホスフィン酸メチ ルエステル、 2, 6 ジメチルベンゾィルーフェニルホスフィン酸メチルエステル、 2, 6 ージクロルべンゾィルーフェニルホスフィン酸メチルエステル、等を挙げることができ る。
具体的には、例えば、 2—ヒドロキシ一 2—メチル 1—フエニルプロパン一 1—オン (商品名: Darocurl l 73、チバスペシャルティーケミカルズ (株)製)とビス(2, 6 ジ メトキシベンゾィル) 2, 4, 4—トリメチルペンチルホスフィンオキサイド(チバスぺシ ャルティ一ケミカルズ (株)製)とが 75%/25%の割合で混合された商品名:ィルガキ ユア 1700 (チバスペシャルティーケミカルズ(株)製); 1ーヒドロキシーシクロへキシ ル—フエ二ルーケトン(商品名:ィルガキュア一 184、チバスペシャルティーケミカルズ (株)製)とビス(2, 6 ジメトキシベンゾィル)一2, 4, 4 トリメチルペンチルホスフィ ンオキサイド(チバスペシャルティーケミカルズ (株)製)とが 75%/25%の割合で混 合された商品名ィルガキュア一 1800 (チバスペシャルティーケミカルズ (株)製);同じ ぐ 50%/50%の割合で混合された商品名ィルガキュア一 1850 (チバスペシャルテ ィーケミカルズ(株)製);ビス(2, 4, 6 _トリメチルベンゾィル)一フエニルホスフィンォ キサイド(商品名:ィルガキュア一 819、チバスペシャルティーケミカルズ (株)製);2, 4, 6 _トリメチルベンゾィル一ジフエニルホスフィンオキサイド(商品名: Lucirin TP 〇、 BASF (株)製); 2—ヒドロキシ一 2_メチル _ 1—フエニルプロパン _ 1 _オン(商 品名: Darocurl 173、チバスペシャルティーケミカルズ (株)製)と 2, 4, 6 _トリメチ ルベンゾィル一ジフエニルホスフィンオキサイド(商品名: Lucirin TP〇、 BASF (株
)製)とが 50%/50%の割合で混合された商品名: Darocur4265などがある。可視 光重合開始剤としては 380nm〜780nmの波長域に感光性を有する光重合開始剤 であればよぐそれらを組み合わせて使用してもよい。
[0032] また、 500nm以上の波長の可視光あるいは近赤外光領域に感光性を有する光重 合開始剤としては、下記一般式(1)で表される陽イオン染料と、下記一般式 (2)で表 される有機ホウ素系化合物とを組み合わせた光重合開始剤が好ましい。
[0033] [化 1]
D + , A— C 1 )
[0034] (式中、 DTは可視光あるいは近赤外光領域に感光性を有するメチン、ポリメチン、シ ァニン、キサンテン、ォキサジン、チアジン、ァリールメタン、ピリリウム系色素陽イオン であり、 A—は各種陰イオンを示す。 )
[0035] [化 2]
Y - Z * ( 2》
V
[0036] (式中、 Z+は任意の陽イオンを示し、 R1、 R2、 R3および R4はそれぞれ独立してアル キル基、ァリーノレ基、ァシル基、ァラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シリル 基、複素環基、ハロゲン原子、置換アルキル基、置換ァリール基、置換ァシル基、置 換ァラルキル基、置換アルケニル基、置換アルキニル基、置換シリル基または置換 複素環基を示す。 )
[0037] 上記陽イオン染料と有機ホウ素系化合物との組み合わせの例は、特開平 3—1114 02号公報、特開平 3— 179003号公報、特開平 4一 146905号公報、特開平 4一 26 1405号公報、特開平 4— 261406号公報、特開平 5 _ 194619号公報などに詳細 な記載がある。陽イオン染料の中でも、好ましくはシァニン系陽イオン染料、スチリノレ 系陽イオン染料およびトリアリールメタン系陽イオン染料が使用される。シァニン系、 スチリル系陽イオン染料は、一般に有機ホウ素系化合物と電子授受を起こしやす
反応を容易に起こしやすレ、などの点で好ましレ、。
[0038] 有機ホウ素系化合物と近赤外光あるいは可視光吸収性陽イオン染料との組成比( 有機ホウ素系化合物 Z陽イオン染料)は、質量比で 1/5〜: ίΖθ. 05、好ましくは 1 Zl〜: ίΖθ. 1である。色素の消色反応およびラジカル発生効率の観点から、有機ホ ゥ素系化合物を陽イオン染料よりも多く用レ、ることが好ましい。
[0039] (C)ラジカル重合開始剤の配合量は、 (Α)樹脂材料 100質量部に対して、好ましく は 0. 01〜: 15質量部、より好ましくは 0. 05〜: 10質量部である。 (C)ラジカル重合開 始剤の配合量が 0. 01質量部未満では重合が不十分になり易ぐまた 15質量部を超 える量では硬化物の強度が不足する。ここで、 (Α)樹脂材料の量は、後述の(D)アミ ン化合物および/またはメルカブタン化合物と反応した (Α)樹脂材料、および未反 応の (Α)樹脂材料の合計の量である。
また、熱重合開始剤、光重合開始剤は、おのおの単独で使用してもよいし、任意の 割合で混合して使用してもよレ、。
[0040] < (D)ァミン化合物および/またはメルカプタンィ匕合物 >
1分子中に 1個以上の活性水素を有するァミン化合物としては、ジエチレントリァミン 、トリエチレンテトラアミン、テトラエチレンペンタミン、へキサメチレンジァミン、トリメチ ルへキサメチレンジァミン、ジプロピレンジァミン、ジェチルァミノプロピルァミン、ポリ ォキシエチレンジァミン、ポリオキシポロピレンジァミンなどの脂肪族ァミン;メンセンジ ァミン、イソホロンジァミン、ビス(4—アミノシクロへキシル)メタン、ビスアミノメチノレノノレ ボルナン、 1, 2—シクロへキサンジァミン、 1 , 3—シクロへキサンジァミン、ビス(4— ァミノ一 3—メチルシクロへキシル)メタン、ビス(アミノメチル)シクロへキサン、 3, 9 _ ビス(3—ァミノプロピル)_ 2, 4, 8, 10—テトラスピロ [5, 5]ゥンデカンなどの脂環式 ァミン; m—キシリレンジァミン、テトラクロ口一 ρ—キシリレンジァミンなどの脂肪芳香族 ァミン;ポリカルボン酸類と脂肪族または脂環式ァミンとから得られるポリアミド類等の 公知のものが挙げられる。なお、 1分子中に 1個以上の活性水素を有するァミン化合 物は、これらに限定されるものではなレ、。これらのァミン化合物は、 2種以上を併用し てもよい。
[0041] メルカプタン化合物としては、公知のもが使用できる。分子中にメルカプト基を 2個
以上有する化合物が有効である。ェポメート QX10、ェポメート QX20、ェポメート QX 11、ェピキュア QX40、カップキュア 3— 800、カップキュア WR— 6 (以上、ジャパン エポキシレジン (株)製)などが挙げられる。また、実用的には、メルカブタン当量 (g/ eq) 100以上のものが好ましい。
[0042] < (E)前記(D)ァミン化合物および/またはメルカブタンィ匕合物が、前記 (A)樹脂材 料のラジカル重合性不飽和基に付加反応した化合物 >
(D) l分子中に 1個以上の活性水素を有するアミンィ匕合物および/またはメルカプ タン化合物(以下、単に(D)ァミン化合物/メルカブタンィ匕合物とも記す)の一部は、 (A)樹脂材料 (およびラジカル重合性不飽和基を有する希釈剤)のラジカル重合性 不飽和基にあら力じめ付加させ、 (E)成分として用いる。 (D)ァミン化合物および/ またはメルカブタンィ匕合物の一部をラジカル重合性不飽和基に付加させることにより 、樹脂骨格中に 2級または 3級ァミンおよび/またはメルカブタンの付加体が部分的 に生成し、これにより最終的なエポキシ基の硬化反応を速めることができる。
[0043] (D)ァミン化合物および/またはメルカブタンィ匕合物の一部をラジカル重合性不飽 和基に付加させる方法は、あらかじめ(A)樹脂材料(およびラジカル重合性不飽和 基を有する希釈剤)中に、(D)ァミン化合物および/またはメルカブタンィ匕合物を混 合して、例えば常温または加熱下で 5分以上放置または攪拌してその一部を付加反 応させる方法が挙げられる。なお、(A)〜(D)成分の全てを混合して、 (D)アミンィ匕 合物および Zまたはメルカブタン化合物の一部をラジカル重合性不飽和基に付加反 応させる方法もあるが、加熱下で付加反応を進める場合、(C)ラジカル重合開始剤 が存在すると、硬化性樹脂組成物の硬化も同時に進んでしまうので、あらかじめ(A) 樹脂材料 (およびラジカル重合性不飽和基を有する希釈剤)および (D)ァミン化合物 および Zまたはメルカブタン化合物を混合する方法が好ましい。
[0044] (D)ァミン化合物および Zまたはメルカブタンィ匕合物の配合量は、硬化性樹脂組 成物に含まれる全てのラジカル重合性不飽和基の 1〜 30モル%に付加反応させる ための相当量に、またエポキシ基の硬化のために硬化性樹脂組成物中のエポキシ 基の当量数に相当する量を合わせた量とすることが好ましレ、。
[0045] < ^) 3級ァミン>
本発明では、さらに最終的なエポキシ基の硬化反応を速めるために、(F) 3級ァミン を組み合わせることもできる。 (F) 3級ァミンとしては、公知のものが使用でき、例えば 、ベンジルジメチルァミン、 2, 4, 6—トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール、トリェチ ノレァミン、 N, N ' _ジメチルビペリジン、 1, 4—ジァザビシクロ(2, 2, 2)オクタンなど が挙げられる。
[0046] また、 3級ァミンの中でも、分子中にラジカル重合性不飽和基を有する 3級ァミンが 、硬化後にポリマー鎖に取り込まれ、ブリードを防止できる点で、特に有効である。分 子中にラジカル重合性不飽和基を有する 3級ァミンとしては、ジアルキルアミノアルキ ル (メタ)アタリレート類、 N—ジアルキルアミノアルキル基含有不飽和アミド類、および 三級アミノ基含有ビニル芳香族化合物が好ましぐ以下の各種のものが挙げられる。
[0047] ジアルキルアミノアルキル(メタ)アタリレート類としては、ジメチノレアミノメチノレ(メタ) アタリレート、ジェチルァミノメチル (メタ)アタリレート、ジメチルアミノエチル (メタ)ァク リレート、ジェチルアミノエチル (メタ)アタリレート、 2—ジメチルアミノエチル (メタ)ァク リレート、 2—ジェチルアミノエチル(メタ)アタリレート、 2— (ジ— n—プロピルァミノ)ェ チル (メタ)アタリレート、 2—ジメチルァミノプロピル (メタ)アタリレート、 2—ジェチルァ ト、 3—ジメチルァミノプロピル (メタ)アタリレート、 3—ジェチルァミノプロピル (メタ)ァ タリレート、 3 _ (ジ— n—プロピルァミノ)プロピル (メタ)アタリレート等が例示できる。
[0048] N—ジアルキルアミノアルキル基含有不飽和アミド類としては、 (b) N—ジメチルアミ ノメチル(メタ)アクリルアミド、 N—ジェチルァミノメチル(メタ)アクリルアミド、 N - (2 - ジメチルアミノエチル)(メタ)アクリルアミド、 N— (2—ジェチルアミノエチル)(メタ)ァ クリノレアミド、 N— (2—ジメチルァミノプロピル)(メタ)アクリルアミド、 N— (2—ジェチ ノレァミノプロピノレ)(メタ)アクリルアミド、 N— (3—ジメチルァミノプロピル)(メタ)アタリ ノレアミド、 N— (3—ジェチルァミノプロピル)(メタ)アクリルアミド等が例示できる。
[0049] 3級ァミノ基含有ビュル芳香族化合物としては、 N, N—ジメチル _ p—アミノスチレ ン、 N, N—ジェチル _ p—アミノスチレン、ジメチル(p _ビュルベンジル)ァミン、ジ ェチル(P -ビュルベンジル)ァミン、ジメチノレ(p -ビュルフエネチル)ァミン、ジェチ ル(p—ビエルフエネチル)ァミン、ジメチル(p—ビエルベンジルォキシメチル)ァミン、
ジメチル [2_ (p_ビュルベンジルォキシ)ェチル]ァミン、ジェチル(p_ビュルベン ジルォキシメチル)ァミン、ジェチル [2_ (p_ビュルベンジルォキシ)ェチル]ァミン、 ジメチル(ρ_ビュルフエネチルォキシメチル)ァミン、ジメチル [2_ (p_ビュルフエネ チルォキシ)ェチル]ァミン、ジェチル(p_ビュルフエネチルォキシメチル)ァミン、ジ ェチル [2_ (p_ビュルフエネチルォキシ)ェチル]ァミン、 2—ビュルピリジン、 3—ビ 二ノレピリジン、 4—ビュルピリジン等が例示できる。
[0050] (F) 3級ァミンは、 1種のみを用いてもよいし、 2種以上を併用してもよレ、。 (F) 3級ァ ミンの配合量は、(A)〜(E)の合計 100質量部に対して、好ましくは 0.:!〜 30質量 部である。 (F) 3級ァミンが 0. 1質量部を下回ると、硬化促進の効果が発現しないお それがあり、 30質量部を超えると物性低下を招くおそれがある。
[0051] く(G)強化繊維〉
本発明における(G)強化繊維としては、有機および/または無機繊維を用いること ができ、例えば、ガラス繊維、炭素繊維、アルミナ繊維、ァラミド繊維、ポリエチレンテ レフタレート繊維、ビニロン繊維等の公知のものが挙げられる。その形状は、チョップ ドストランドマット、ロービングクロス、ロービングマットなどである。 (G)強化繊維の配 合量は、硬化性樹脂組成物(100質量%)中、 5〜70質量%が適当である。
[0052] <成形物>
本発明の成形物は、本発明の硬化性樹脂組成物を硬化させてなるものである。 本発明の硬化性樹脂組成物の硬化は、加熱および Zまたは常温で行われる。また 、光重合開始剤を配合したものは、まず、光照射してラジカル重合性不飽和基を反 応させ、続レ、て加熱および/または常温で硬化させてもょレ、。
[0053] 成形物の製造は、例えば、以下のようにして行うことができる。
まず、(A)樹脂材料、(B)希釈剤、および (D)ァミン化合物および Zまたはメルカプ タン化合物を混合して 5分以上放置または攪拌し、 (D)ァミン化合物および Zまたは メルカブタンィ匕合物を (A)樹脂材料 (およびラジカル重合性不飽和基を有する希釈 剤)のラジカル重合性不飽和基に付加反応させる。
この混合物に(C)ラジカル重合開始剤、必要に応じてエポキシ基硬化のための(D )アミンィヒ合物および/またはメルカプタン化合物、(F) 3級ァミンを追加して硬化性
樹脂組成物を調製し、型内に硬化性樹脂組成物を注入する。ついで、型内で 25〜8 0°Cの範囲の温度で硬化性樹脂組成物を硬化させ、成形物を得る。
[0054] また、硬化性樹脂組成物に光重合開始剤を配合した場合、次のようにして成形物 は製造される。
まず、(A)樹脂材料、(B)希釈剤、および (D)ァミン化合物および Zまたはメルカプ タン化合物を混合して 5分以上放置または攪拌し、 (D)ァミン化合物および Zまたは メルカブタンィ匕合物を (A)樹脂材料 (およびラジカル重合性不飽和基を有する希釈 剤)のラジカル重合性不飽和基に付加反応させる。
この混合物に少なくとも光重合開始剤を含む(C)ラジカル重合開始剤、必要に応じ てエポキシ基硬化のための(D)アミンィ匕合物および/またはメルカプタン化合物、(F ) 3級ァミンを追加して硬化性樹脂組成物を調製し、型 (例えば、上側がフィルムとな つていて光透過可能な型)内に硬化性樹脂組成物を注入する。ついで、硬化性樹脂 組成物に光を照射してラジカル重合性不飽和基を反応させて部分硬化物とし、部分 硬化物を型から取り出し、 25〜80°Cの範囲の温度でさらに硬化させ、成形物を得る
[0055] また、 (G)強化繊維を含む成形物の製造は、例えば、以下のようにして行うことがで きる。
まず、(A)樹脂材料、(B)希釈剤、および (D)ァミン化合物および Zまたはメルカプ タン化合物を混合して 5分以上放置または攪拌し、 (D)ァミン化合物および Zまたは メルカブタンィ匕合物を (A)樹脂材料 (およびラジカル重合性不飽和基を有する希釈 剤)のラジカル重合性不飽和基に付加反応させる。
この混合物に(C)ラジカル重合開始剤、必要に応じてエポキシ基硬化のための(D )アミンィ匕合物および/またはメルカブタン化合物、(F) 3級ァミンを追加して硬化性 樹脂組成物を調製し、 (G)強化繊維が配置された型内に硬化性樹脂組成物を注入 する。ついで、型内で 25〜80°Cの範囲の温度で硬化性樹脂組成物を硬化させ、成 形物を得る。
[0056] また、硬化性樹脂組成物に光重合開始剤を配合した場合、次のようにして (G)強 化繊維を含む成形物は製造される。
まず、(A)樹脂材料、(B)希釈剤、および (D)ァミン化合物および Zまたはメルカプ タン化合物を混合して 5分以上放置または攪拌し、 (D)ァミン化合物および Zまたは メルカブタンィ匕合物を (A)樹脂材料 (およびラジカル重合性不飽和基を有する希釈 剤)のラジカル重合性不飽和基に付加反応させる。
この混合物に少なくとも光重合開始剤を含む(C)ラジカル重合開始剤、必要に応じ てエポキシ基硬化のための(D)ァミン化合物および/またはメルカプタン化合物、(F ) 3級ァミンを追加して硬化性樹脂組成物を調製し、 (G)強化繊維が配置された型( 例えば、上側がフィルムとなっていて光透過可能な型)内に硬化性樹脂組成物を注 入する。ついで、硬化性樹脂組成物に光を照射してラジカル重合性不飽和基を反応 させて部分硬化物とし、部分硬化物を型から取り出し、 25〜80°Cの範囲の温度でさ らに硬化させ、成形物を得る。
[0057] (A)樹脂材料、 (B)希釈剤、および (D)ァミン化合物および/またはメルカブタン 化合物を混合した後、放置または攪拌する時間は、一概には規定できないが、 5分 以上であり、好ましくは 10分以上である。放置または攪拌する時間が 5分未満では、 (D)ァミン化合物および/またはメルカブタンィ匕合物の (A)樹脂材料(およびラジカ ル重合性不飽和基を有する希釈剤)のラジカル重合性不飽和基への付加反応が十 分に進行せず、硬化性樹脂組成物の硬化速度の向上が望めない。
また、初めからエポキシ基硬化のための(D)ァミン化合物および Zまたはメルカプ タン化合物も添加した場合、放置または攪拌する時間は、一概には規定できないが 、 2時間を超えないことが好ましい。放置または攪拌する時間が 2時間を超えると、ェ ポキシの硬化が進んでしまレ、、粘度が上昇してしまう。
[0058] よって、本発明においては、(A)樹脂材料、(B)希釈剤、および (D)ァミン化合物 および Zまたはメルカブタン化合物を混合して 5分以上放置または攪拌した後、かつ 2時間が経過するまでの間に、この混合物に(C)ラジカル重合開始剤を追加して硬 化性樹脂組成物を調製し、これを直ちに型内に注入することが好ましい。
(A)樹脂材料、(B)希釈剤、および (D)ァミン化合物および/またはメルカブタン 化合物を混合し、放置または攪拌する温度は、通常、常温である。放置または攪拌 する間、混合物を加熱してもよぐこの時の温度は 25°C〜80°Cが好ましい。
[0059] 光照射を併用する場合は、紫外光(280〜380nm)、可視光(380〜780nm)、近 赤外光(780〜: 1200nm)の一種以上の波長領域の光線を使用する。光照射の光源 としては、残存する光重合開始剤の感光波長域に分光分布を有する光源であればよ ぐ例えば太陽光、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、紫外線ランプ、蛍光灯など が挙げられる。
光硬化のための光照射時間としては、光源の有効波長域、出力、照射距離、組成 物の厚さ等が異なるため一概に規定できなレ、が、 0. 01時間以上、好ましくは 0. 05 時間以上照射すればよい。
[0060] <作用 >
以上説明した本発明の硬化性樹脂組成物にあっては、(A)樹脂材料がラジカル重 合性不飽和基を有しているので、低粘度であり、(G)強化繊維への含浸性も良好で ある。また、(A)樹脂材料がラジカル重合性不飽和基を有しているので、硬化もェポ キシ樹脂に比べて低温で短時間で行うことができる。また、 (A)樹脂材料がエポキシ 基を有しているので、(G)強化繊維との接着性が良好である。
さらに、本発明の硬化性樹脂組成物にあっては、(D) l分子中に 1個以上の活性水 素を有するァミン化合物および/またはメルカブタン化合物の一部が、(A)樹脂材 料のラジカル重合性不飽和基に付加することにより、樹脂骨格中に 2級または 3級ァ ミン、および Zまたはメルカブタンの付加体が部分的に生成する。そして、樹脂骨格 中に 2級または 3級ァミン、および Zまたはメルカプタンの付加体が存在することによ り、エポキシ基の硬化反応が促進され、さらに硬化速度を速めることができる。
また、光重合開始剤を含む硬化性樹脂組成物にあっては、光照射によってラジカ ル重合性不飽和基を反応させる、すなわち光硬化を行うことができるので、さらに硬 化速度を速めることができる。
実施例
[0061] 以下に示す実施例、比較例により、本発明の内容を詳細に説明する。各例中の「 部」、「%」は質量基準を示す。
[0062] [合成例 1]
攪拌機、環流冷却器、ガス導入管、温度計を付した反応装置に、ェピコート 828 (
ジャパンエポキシレジン(株)製エポキシ樹脂、エポキシ当量 189、 1当量 = 189g) l 89咅 B、メタクリノレ酸 43咅 (0. 5当量)、ナフテン酸 CrO. 8咅、ノ、イドロキノン 0. 07咅を 仕込み、空気を吹き込みながら 120°Cで 2. 5時間反応させ酸価が 0mgKOH/gに なった時点で反応を終了し、ラジカル重合性不飽和基およびエポキシ基を有する樹 脂(HE— 1)を得た。ラジカル重合性不飽和基/エポキシ基は、 0. 5/0. 5 (当量) であった。
[0063] [合成例 2]
合成例 1で合成した樹脂(HE— 1) 100部に、スチレンモノマー 25部を混合し、ラジ カル重合性希釈剤であるスチレンモノマーを 20%含む、ラジカル重合性不飽和基お よびエポキシ基を含有する樹脂 (HE— 2)を得た。
[0064] [合成例 3]
合成例 1で合成した樹脂(HE— 1) 100部に、脂環式エポキシ化合物である 3, 4- エポキシシクロへキセニノレメチノレー 3 ' , 4'—エポキシシクロへキセン力ノレボキシレー ト(ダイセル化学工業 (株)製、商品名セロキサイド 2021) 25部を加え、エポキシ希釈 剤であるセロキサイド 2021を 20%含む、ラジカル重合性不飽和基およびエポキシ基 を有する樹脂 (HE— 3)を得た。
[0065] [合成例 4]
ェピコート 828 (ジャパンエポキシレジン(株)製エポキシ樹脂、エポキシ当量 189) 1 00部に、 R_806 (昭和高分子(株)製ビュルエステル樹脂) 100部を混合し、ブレン ド型のビュルエステルのラジカル重合性不飽和基およびエポキシ基を有する樹脂(H E— 4)を得た。ラジカル重合性不飽和基/エポキシ基は、 0. 25/0. 75 (当量)であ つた。
[0066] [実施例 1] <樹脂組成物の調製 >
樹脂(HE—1) 100部に、ジエチレントリァミン 1部を添加し、常温で 10分間放置し てジエチレントリァミンのラジカル重合性不飽和基への付カ卩反応を進めた後、メルカ プタン化合物であるェピキュア QX_40 (ジャパンエポキシレジン(株)製) 26部、ナフ テン酸 CoO. 5部、メチルェチルケトンパーオキサイド(日本油脂(株)製、パーメック N ) 1. 2部、 3級ァミンである 2, 4, 6—トリス(ジメチルアミノメチル)フエノール (ィ匕薬ァク
ゾ (株)製、 DMP- 30) 1. 0部を添カ卩し、硬化性樹脂組成物— 1を得た。
[0067] <樹脂組成物の硬化 >
硬化性樹脂組成物— 1を、厚さ 3mmとなるようにガラス板で作製した枠の中に注入 し、常温で放置したところ 20分でゲルィ匕した。 5時間後のバーコル硬度 (軟質)を測 定したところ 46で、十分に硬化してレヽることを確認した。
[0068] [実施例 2] <樹脂組成物の調製 >
樹脂(HE_ 2) 100部に、トリエチレンテトラミン 4. 2部を添加し、常温で 10分間放 置してトリエチレンテトラミンのラジカル重合性不飽和基への付加反応を進めた後、 過酸化物触媒であるターシャリーブチルパーべンゾエート(日本油脂 (株)製、パーブ チル〇)1. 0部を添加し、硬化性樹脂組成物— 2を得た。
[0069] <樹脂組成物の硬化 >
硬化性樹脂組成物 2を、厚さ 3mmとなるようにガラス板で作製した枠の中に注入 し、 80°Cの乾燥機中に放置したところ 10分でゲルイ匕した。さらに 120°Cで 30分放置 後のバーコル硬度を測定したところ 40で十分に硬化していることを確認した。
[0070] [実施例 3] <樹脂組成物の調製 >
樹脂(HE 3) 100部に、メルカプタン化合物であるェピキュア QX— 40 (ジャパン エポキシレジン (株)製) 42部を添カ卩し、常温で 1時間放置してェピキュア QX— 40の ラジカル重合性不飽和基への付加反応を一部進めた後、紫外線〜可視光領域に感 光性を有する光重合開始剤であるィルガキュア 819 (チバスペシャルティーケミカル ズ (株)製) 1部、ラジカル重合性不飽和基を有する 3級ァミンであるジメチルアミノエ チルメタタリレート 3部を添カ卩し、硬化性樹脂組成物— 3を得た。
[0071] <樹脂組成物の硬化 >
硬化性樹脂組成物― 3を、厚さ 3mmとなるようにガラス板で作製した枠の中に注入 し、 400Wメタルハライドランプで 10分間光照射したところゲル化した。 30分間光照 射し、さらに常温で 2時間放置後のバーコル硬度 (軟質)を測定したところ 50で、十分 に硬化してレ、ることを確認した。
[0072] [実施例 4] <樹脂組成物の調製 >
樹脂(HE— 4) 100部に、脂肪族ァミンであるェピキュア 113 (ジャパンエポキシレジ
ン (株)製) 15部を添加し、 5分間放置してェピキュア 113のラジカル重合性不飽和基 への付加反応を一部進めた後、ラジカル重合性不飽和基を有する 3級ァミンである ジメチルアミノエチルメタタリレート 3部、ナフテン酸 CoO. 5部、メチルェチルケトンパ 一オキサイド(日本油脂 (株)製、パーメック N) 1. 2部を添加し、硬化性樹脂組成物 _4を得た。
[0073] <樹脂組成物の硬化 >
硬化性樹脂組成物一 4を、厚さ 3mmとなるようにガラス板で作製した枠の中に注入 し、ェピキュア 113のラジカル重合性不飽和基への付加反応も進めながら常温で 30 分間放置したところゲル化した。 5時間放置後のバーコル硬度を測定したところ 40で 、十分に硬化していることを確認した。
[0074] [比較例 1]
実施例 1の操作で、ジエチレントリアミンを使用しない以外は全て実施例 1と同様の 操作を行ったところ、常温でゲル化まで 40分かかり、 5時間後のバーコル硬度(軟質 )を測定したところ 3で、十分に硬化が進んでいなかった。
[0075] [比較例 2]
実施例 2の操作で、トリエチレンテトラミン 4. 2部を添加して、 10分間放置せずに、 直ちに過酸化物触媒ターシャリーブチルパーべンゾエート(日本油脂 (株)製、パー ブチル 0) 1. 0部を添カ卩した以外は、実施例 2と同様の操作を行ったところ、 80°Cの 乾燥機中で同様に 10分でゲルィ匕したが、 30分後のバーコル硬度を測定したところ 1 5で十分に硬化が進んでないことを確認した。
[0076] [比較例 3]
実施例 3の操作で、メルカプタン化合物であるェピキュア QX—40 (ジャパンェポキ シレジン (株)製) 42部を添加して、 1時間放置せずに、直ちに紫外線〜可視光領域 に感光性を有する光開始剤であるィルガキュア 819 (チバスペシャルティーケミカル ズ (株)製) 1部、ラジカル重合性不飽和基を有する 3級ァミンであるジメチルアミノエ チルメタタリレート 3部を添加した以外は、実施例 3と同様の操作を行ったところ、 30 分間光照射後常温で 2時間放置後のバーコル硬度 (軟質)は 20で十分に硬化が進 んでないことを確認、した。
[0077] [比較例 4]
実施例 4の操作で、脂肪族ァミンであるェピキュア 113 (ジャパンエポキシレジン (株 )製) 15部を添加し、 5分間放置せずに直ちにラジカル重合性不飽和基を有する 3級 ァミンであるジメチルアミノエチルメタタリレート 3部、ナフテン酸 CoO. 5部、メチルェ チルケトンパーオキサイド(日本油脂 (株)製、ノ ーメック N) 1. 2部を添加した以外は 、実施例 4と同様の操作を行ったところ、常温で同様に 30分間放置したところゲルィ匕 したが、 5時間後のバーコル硬度を測定したところ 20で十分に硬化が進んでなレ、こと を確認した。
[0078] [実施例 5]
アルミニウム製の下型にカーボン繊維クロス(東レ(株)製、トレ力 C06644B)を 9プ ライセットし、その上にアルミニウム製の上型をセットし、注入口および出口を上型と下 型との中間に設けた。
次に、上下の金型を 60°Cにセットした後、実施例 1で使用した硬化性樹脂組成物 1を注入し、 30分後に冷却、脱型して成形物を得た。この成形物について、 JIS K
7017による曲げ試験を行った。その結果、表 1に示すように十分に硬化していること を確認した。
[0079] [実施例 6]
アルミニウム製の下型に # 200朱子織ガラスクロスを 6プライセットし、その上にビニ ロンフィルムを上型としてセットし、注入口および出口を上型と下型との中間に設けた 次に、常温で、実施例 3で使用した硬化性樹脂組成物— 3を注入し、 400Wメタル ノ、ライドランプを使用し、ビニロンフィルムの上から 10分間光照射を行レ、、部分硬化 物を得た。この部分硬化物を脱型し、さらに 60°Cの乾燥機中で 20分間加熱した後、 冷却し、成形物を得た。この成形物について、 JIS K 7017による曲げ試験を行つ た。
その結果、表 1に示すように十分に硬化してレ、ることを確認した。
[0080] [比較例 5]
比較例 1で使用した樹脂組成物を使用し、実施例 5と全く同様の操作を行ったとこ ろ、得られた成形物の強度は、実施例 5に比べ低くなつた。
[0081] [比較例 6]
比較例 3で使用した樹脂組成物を使用し、実施例 6と全く同様の操作を行ったとこ ろ、得られた成形物の強度は、実施例 6に比べ低くなつた。
産業上の利用可能性
本発明の硬化性樹脂組成物は、炭素繊維ゃァラミド繊維などを使用した、高強度 が必要とされる航空宇宙、車輛、圧力容器、土木建築用構造部材等の FRP部材に 好適である。