WO1999061334A1

WO1999061334A1 - Bouchon interieur et coiffe pour reservoirs d'injection de liquide et element de montage servant a fixer cette coiffe au bouchon interieur

Info

Publication number: WO1999061334A1
Application number: PCT/JP1999/002691
Authority: WO
Inventors: Takashi Fujie; Masaru Tamura; Takao Kishi
Original assignee: Yoshino Kogyosho Co., Ltd.
Priority date: 1998-05-22
Filing date: 1999-05-21
Publication date: 1999-12-02
Also published as: EP1371571B1; US6574848B2; CN1272090A; SG100724A1; AU756095B2; DE69920865D1; TW469249B; KR100639480B1; EP1026100A1; CN1446746A; US20010011649A1; CA2297690C; DE69920865T2; CN1274578C; KR20010022068A; CN1103725C; EP1026100A4; DE69930326T2; CA2297690A1; AU3850899A

Description

明細書液注出容器の中栓とキヤップ、及びキヤップを中栓に取り付ける際に用いる治具技術分野

本発明は、液注出容器、とくに使用後に中栓を容器口筒部から簡単に抜き取ることができる液注出容器の中栓と該中栓を被うキヤップとに関するものであり、更に、中栓とキヤップの螺合締着にあたって用いる中栓保持用治具に関する。

背景技術

使用済み液注出容器のリサイクルのために、容器の廃棄時に、容器の素材樹脂と異なる樹脂材料から成形された中栓ぉよびキャップを容器口筒部から取り外し、容器と別個に廃棄することが従来より奨励されている。

しかし、打栓により容器口筒部に取着された中栓を、容器口筒部から取り外すためには相当な力を必要とし簡単に抜き取れないという問題があった。そのため各家庭では中栓を付けたまま容器を廃棄しているのが現状である。

これを解決するために、使用中は容器内部を気密に密封するとともに廃棄時には打栓された中栓を容器口筒部から簡単に抜き取れるようにした液注出容器の閉蓋部材が望まれている。

第 2の背景技術として、隔壁の除去可能部を取り去り注出孔を開孔するようにした打栓式中栓と、該中栓を被蓋するキャップとを有する液注出容器は、従来より過剰包装とならないため、キャップを被う密封包装をしないで、そのまま店頭に並べて販売されている。

しかし、中栓嵌合部の外筒と肩壁に切込みを設け、外筒を切り裂き、中栓を容器口筒部から簡単に抜き取れるようにすると、密封包装をしない場合には、商品を手にとり、故意に、キャップを取り外し、外筒に設けた摘み部をもって外筒を開いて連結部を切断したり、外筒を切り裂くような行為が行われる可能性がある。上記の事情を考え、店頭に並べられた商品に不正行為が行われたか否かをキヤップを外さずに外から確認できるような液注出容器の中栓とキヤップが求められている。第 3の背景技術として、容器の内容液充填工程において、内容液充填後にキヤップを螺合して被嵌した中栓を、容器口部に打栓して密封すること、充填時に加熱充填した後に容器の上から冷却水を掛けて内容液を冷やすことは従来より普通に実施されており、キャップの蝶合にあたっては、中栓を治具の中栓保持部材に被嵌するとともに、中栓嵌合部の外筒外周を挟持部材で締め付け、中栓が回動しないようにしていた。

しかしながら、中栓嵌合部の外筒に切込みを設け、肩壁に前記切込みに連続する切込みを設けていると、冷却水が容器内に入らないようにするためには、キヤップとして、中栓嵌合部の肩壁と外筒を被う被せ筒を有するキャップが用いられることが求められている。

そうすると外筒を被う被せ筒が邪魔になって嵌合部の外筒外周を挟持部材で締め付けることができず、キヤップを螺合させることができないという問題が生じ、これを解決することが新たな課題として生じてきた。

発明の概要

本発明は、容器の廃棄時に打栓された中栓が容器口部から簡単に抜き取れるようにした液注出容器の閉蓋部材を構成する中栓と、該中栓を閉蓋するキャップを提供することを第 1の目的とする。

該目的を達成するために、液注出容器の蓋部材であって、中栓とキャップとよりなり、前記中栓は、内筒と外筒と肩壁とからなり容器口筒部に嵌着される嵌合部と、該嵌合部の内筒の上方に延設された螺着筒と、螺着筒に連接された注出筒とよりなり、前記キャップは、中栓の螺着筒に螺合する側筒壁と、該側筒壁より拡径され、前記中栓の嵌合部の肩壁及び外筒を被う被せ筒とを有しており、前記中栓の外筒に切込みを設け、肩壁に前記切込みに連続する切込みを設け、肩壁下面に切込みに続いて切裂き溝を外筒に沿って所定範囲に設けたことを特徴とする液注出容器の蓋部材が提供される。

本発明は、前記の目的を達成するとともに、商品に対する不正による外筒の連結部の切断をキャップを取り外さずに確認できるようにした液注出容器の中栓とキャップを提供することを第 2の目的とする。

該目的を達成するために、液注出容器の蓋部材であって、中栓とキャップとよりなり、前記中栓は、内筒と外筒と肩壁とからなり容器口筒部に嵌着される嵌合部と、該嵌合部の内筒の上方に延設された螺着筒と、螺着筒を連接された注出筒とよりなり、前記キャップは、中栓の螺合筒に螺合する側筒壁と、該側筒壁より拡径され、前記中栓の嵌合部の肩壁及び外筒を被う被せ筒とを有しており、前記中栓の外筒には、下端部に連結部を残して切込みを設け、前記肩壁に前記切込みに連続する切込みを設け、肩壁下面に切込みに続いて切裂き溝を外筒に沿って所定範囲に設け、前記中栓の外筒下端が、キャップ被せ筒下端より下方に延びていることを特徴とする液注出容器の蓋部材が提供される。また、液注出容器の蓋部材であって、中栓とキャップとよりなり、前記中栓は、内筒と外筒と肩壁とからなり容器口筒部に嵌着される嵌合部と、該嵌合部の内筒の上方に延設された螺着筒と、螺着筒に連接された注出筒とよりなり、前記キャップは、中栓の螺合筒に螺合する側筒壁と、該側筒壁より拡径され、前記中栓の嵌合部の肩壁及び外筒を被う被せ筒とを有しており、前記中栓の外筒には、下端部に連結部を残して切込みを設け、前記肩壁に前記切込みに連続する切込みを設け、肩壁下面に切込みに続いて切裂き溝を外筒に沿って所定範囲に設け、前記中栓の外筒の下端外周にフランジを設けたことを特徴とする液注出容器の蓋部材が提供される。

嵌合部の外筒が切裂かれたか否かを簡単に確認できるように、前記中栓の色とキヤップの色とを異にしてもよい。外筒の連結片とともに肩壁の状態を外部から確認できるように、前記キャップは、透明または半透明の合成樹脂によって成形してもよい。

本発明は、中栓の注出筒に連接して設けた係止部に係合して、中栓の回動を阻止するようにした中栓保持用治具を提供することを第 3の目的とする。

該目的を達成するため、注出筒と、螺合筒と、外筒及び内筒を含む嵌合部とを備えた中栓を回動不能に保持する中栓保持用治具であって、前記中栓には、注出筒と螺合筒との間に周方向に等間隔をおいて縦リブが形成されており、治具の中栓保持部材は、前記内筒の内径とほぼ等しい外径を有する円柱部と、該円柱部の外周縁から延び、注出筒と螺合筒との間隙にほぼ等しい厚さを有する円筒部とからなり、該円筒部に、前記縦リブに対応するスリットが設けられていることを特徴とする中栓の保持用治具が提供される。更に、注出筒と、螺合筒と、外筒及び内筒を含む嵌合部を備えた中栓を回動不能に保持する保持用治具であって、前記中栓の注出筒の隔壁下面には、注出筒に連続する内壁が垂設され、該内壁の内周面には周方向に所定間隔をおいて縦リブが配設されており、保持用治具の中栓保持部材は、保持台と、前記中栓の内壁下端を載置する支持段部とよりなり、前記保持台には、前記中栓の縦リブに係合する縦溝が設けられ、前記保持台は、前記中栓の内壁内周に嵌挿される外周面を有することを特徴とする中栓の保持用治具が提供される。

図面の簡単な説明

図 1は、本発明第 1実施態様の中栓とキャップと容器口筒部とを組立てた状態の一部断面背面図である。

図 2は、第 1実施態様の中栓の正面図である。

図 3は、第 1実施態様の中栓の平面図である。

図 4は、図 3の A— A線における断面図である。

図 5は、第 1実施態様の中栓の底面図である。

図 6は、第 1実施態様のキャップの一部断面正面図である。

図 7は、本発明第 2実施態様の中栓とキャップと容器口筒部とを組立てた状態の一部断面背面図である。

図 8は、第 2実施態様の中栓の正面図である。

図 9は、第 2実施態様の中栓の平面図である。

図 1 0は、図 9の A— A線における中栓の断面図である。

図 1 1は、第 2実施態様の中栓の底面図である。

図 1 2は、第 2実施態様のキャップの一部断面正面図である。

図 1 3は、本発明第 3実施態様の中栓とキャップとを組立てた状態の一部断面背面図である。

図 1 4は、本発明の第 4実施態様を示し、治具と中栓とキャップとの一部断面背面図である。

図 1 5は、図 1 4に示した治具の一部断面正面図である。

図 1 6は、図 1 4に示した治具の斜視図である。

図 1 7は、本発明の第 5実施態様を示し、治具と中栓とキャップとの一部断面背面図である。

図 1 8は、図 1 7に示した治具の一部断面正面図である。

図 1 9は、図 1 7に示した治具の斜視図である。

発明を実施するための最良の形態

次に、本発明の液注出容器の中栓およびキャップについての第 1実施態様について、図面を参照して説明する。

図 1において、 Aは容器口筒部、 Bは中栓、 Cはキャップである。

いずれも合成樹脂で成形され、中栓 Bとキャップ Cとは、容器とは異なる樹脂より形成されている。

容器口筒部 Aは、係合突条 1と保持突条 2とを備えている。

図 2〜4に示すように、中栓 Bは、容器口筒部 Aに中栓を嵌着する嵌合部 3と、螺合筒 5と、該螺合筒 5に連接した注出筒 4とよりなる。

前記嵌合部 3は、外筒 6と内筒 7と肩壁 8とよりなる。前記螺合筒 5は、内筒 7から上方に延びるよう連設されている。

外筒 6の下端部内周には、係合突条 9が径方向内方に向かって突設されており、該係合突条 9は、容器口筒部 A外周に設けられた係合突条 1に係合する。内筒 7 の外周面上方には、締め代を形成する膨出部 1 0が設けられている。

中栓嵌着時には、内筒 7の膨出部 1 0が容器口筒部 A内周に嵌合され、外筒 6 の係合突条 9が容器口筒部 Aの係合突条 1下端に係合して、中栓 Bを容器口筒部 Aに嵌着する。

そして、内筒 7が容器口筒部 Aの内周面に密着し、肩壁 8が容器口筒部 A上端面に密着して、容器内部が密封される。

外筒 6の所定個所には、下端部に連結部 1 1を残して切込み 1 2が設けられている。肩壁 8には、切込み 1 3が設けられており、該切込み 1 3は、外筒 6内周に沿って延び、切込み 1 2に連続する。これら二つの切込みによって外筒 6の周壁に摘み部 1 4が形成されている。

摘み部 1 4の表面には、滑り止め 1 5が刻設され、引き裂きにあたって指先が滑らないようにしている。

肩壁 8の下面には、横断面ほぼ V字形の切裂き溝 1 6が設けられている。該切裂き溝 1 6は、切込み 1 3に連続し、外筒 6内周に沿って少なくとも 1 8 0度を越える角度範囲に設けられている。

螺合筒 5の外周には、ネジ山 1 7が螺設されている。螺合筒 5の上端には、内方に延びる支持壁 1 8が連設されており、支持壁 1 8からは注出筒 4が上方に延びている。

支持壁 1 8の下方には、螺合筒 5の内周と注出筒 4外周との間に、複数の補強リブ 1 9が配設され、注出筒 4を安定的に支持するようにしている。

注出筒 4の上端周縁には、外方に拡開され湾曲する注出口唇部 2 0が形成され、下端には、隔壁 2 1が連設されている。

図 5に示すように、隔壁 2 1の下面には、横断面逆 V字状の切裂き溝 2 2が設けられている。切裂き溝 2 2に囲まれた隔壁 2 1の部分は、除去可能部 2 3となつている。除去可能部 2 1は、容器使用時、液注出口となる。

図 1， 3及び 4に示したように、除去可能部 2 3の上面からは、連結片 2 4が上方に延び、連結片 2 4の上端には、指掛けリング 2 5が設けられている。尚、図 4の A— A断面においては連結片 2 4は現れないが、連結片 2 4の側面形状を示すために、図 4においては点線により連結片 2 4が示されている。

図 6に示すように、キャップ Cは、頂壁 3 0と、側筒壁 3 1と、側筒壁 3 1の下方に設けられた被せ筒 3 2とを具えている。

頂壁 3 0の下面には、横断面リング状のスリーブ 3 3が垂下されている。側筒壁 3 1の内周には、中栓 Bの螺合筒 5のネジ山 1 7に螺合するネジ山 3 4が螺設されている。

側筒壁 3 1の下端には、フランジ状に拡がる肩壁 3 5が連設されており、肩壁 3 5の周縁から側筒 3 6が垂下している。

肩壁 3 5と側筒 3 6によって、中栓 Bの嵌合部 3に接合する被せ筒 3 2が構成されている。

キャップ Cを中栓 Bに螺合締着すると、スリーブ 3 3の外周は、注出筒 4の内周に嵌合して注出筒 4を密封し、被せ筒 3 2は、中栓 Bの嵌合部 3の肩壁 8と外筒 6の外周面に接合して被嵌される。

次に、液注出容器の作用効果について説明する。本液注出容器は、加熱殺菌した内容液が充填され、充填後に冷却水により冷却される。

その際、キャップ Cの被せ筒 3 2によって、中栓 Bの嵌合部 3が覆われているので、嵌合部 3の外筒 6及び肩壁 8に切込み 1 2及び切込み 1 3が設けられていても、冷却水が中栓 B内部に入らず、容器内に侵入することを防ぐことができる。容器の使用時には、指掛けリング 2 5に指を掛け、指掛けリング 2 5を上方に引っ張る。切裂き溝 2 2に沿って隔壁 2 1の除去可能部 2 3が除去され、液注出口が形成される。

液注出後にキャップ Cを中栓 Bに被嵌すると、被せ筒 3 2によって中栓 Bの嵌合部 3を覆うようにしているので、大気中の塵埃が、嵌合部 3の肩壁 8、外筒 6 に付着して嵌合部 3が汚れたり、肩壁 8の切込み 1 3に塵埃が溜まるようなことはない。

内容液の使用終了後に容器を廃棄するときには、中栓 Bの外筒 6の摘み部 1 4 を外方に引っ張ると、肩壁 8下面に設けた切裂き溝 1 6を切り裂くことができる。そして、少なくとも 1 8 0度を越えて切裂き溝 1 6が切り裂かれると、外筒 6 内周の係合突条 9が容器口筒部 Aの係合突条 1から離脱して、外筒 6と容器口筒部 Aとの嵌合力が弱められる。残る嵌合力は、内筒 7の膨出部 1 0と容器口筒部 A内周との間の締め代だけの係合であるので、中栓 Bは簡単に抜き取ることがでさる。

次に、液注出容器の中栓とキャップに係る第 2の実施態様について、図面を参照して説明する。

図 7において、 A 2は容器口筒部、 B 2は中栓、 C 2は透明または半透明のキャップである。

容器、中栓 B 2、キャップ C 2は、いずれも合成樹脂で成形されており、それぞれ素材樹脂を異にしている。キャップ C 2は、透明または半透明の合成樹脂より形成されている。

容器口筒部 A 2は、係合突条 4 1と保持突条 4 2とを備えている。

第 1実施態様と同様に、図 8〜 1 0に示すように、中栓 B 2は、嵌合部 4 3と, 螺合筒 4 5と、注出筒 4 4とを具えている。嵌合部 4 3は、外筒 4 6と内筒 4 7 および肩壁 4 8とからなる。

外筒 4 6の下端部内周には、係合突条 4 9が径方向内方に向かって突設されており、該係合突条 4 9は、容器口筒部 A 2外周に設けられた係合突条 4 1に係合する。第 2実施態様においては、外筒 4 6の下端部外周には、フランジ 5 0が径方向外方に向かって突設されている。

中栓嵌着時には、第 1実施態様と同様に、内筒 4 7の膨出部 5 1が容器口筒部 A 2内周に嵌合され、外筒 4 6の係合突条 4 9が係合突条 4 1下端に係合して、中栓 B 2を容器口筒部 A 2に嵌着する。内筒 4 7が容器口筒部 A 2の内周面に密着し、肩壁 4 8が容器口筒部 A 2上端面に密着して、容器内部が密封される。図 8〜 1 1に示したように、外筒 4 6には、切込み 5 3が設けられている。該切込み 5 3は、外筒 4 6の下端部に連結部 5 2を残して外筒 4 6を周方向に区分し、またフランジ 5 0を分断する。肩壁 4 8には、切込み 5 4が設けられており、切込み 5 4は、外筒 4 6内周に沿って延び、切込み 5 3に連続している。これら切込み 5 3， 5 4によって、外筒 4 6の周壁に摘み部 5 5が形成されている。摘み部 5 5の表面には、第 1実施態様と同様、滑り止め 5 6が設けられている。第 1実施態様と同様、肩壁 4 8の下面には、横断面ほぼ逆 V字形の切裂き溝 5 7が設けられている。該切裂き溝 5 7は、切込み 5 4に連続し、外筒 4 6内周に沿って少なくとも 1 8 0度を越える角度範囲に設けられている。

螺合筒 4 5の外周には、ネジ山 5 8が螺設されている。螺合筒 4 5の上端には、内方に延びる支持壁 5 9が連接されており、該支持壁 5 9からは注出筒 4 4が上方に延びている。

注出筒 4 4の上端周縁には、外方に拡開され湾曲する注出口唇部 6 0が形成され、下端には、隔壁 6 1が連設されている。

第 2実施態様においては、隔壁 6 1下面には、注出筒 4 4の下方に内壁 6 2が設けられている。内壁 6 2内周には、所定間隔をおいて複数の縦リブ 6 3が設けられており、各々の縦リブ 6 3は、内壁 6 2の下端に延びている。

隔壁 6 1の下面には、横断面逆 V字状の切裂き溝 6 4が設けられている。切裂き溝 6 4に囲まれた隔壁 6 1の部分は、除去可能部 6 5となっている。除去可能部 6 5の上面からは、連結片 6 6が上方に延び、連結片 6 6の上端には、指掛けリング 6 7が設けられている。

図 1 2に示すように、キャップ C 2は、頂壁 7 0と側筒壁 7 1と被せ筒 7 2とを具えている。第 2実施態様においては、前述のように、キャップ C 2は、透明または半透明である。

第 1実施態様と同様、頂壁 7 0の下面にはスリーブ 7 3が垂下され、側筒壁 7 1の内周には、ネジ山 7 4が螺設されている。側筒壁 7 1の下端には、フランジ状に拡がる肩壁 7 5が連設されており、肩壁 7 5の周縁から側筒 7 6が垂下している。

第 2実施態様においては、キャップ C 2の側筒 7 6の内周面の上端と下端 7 7 との長さ X (図 1 2 ) は、中栓 B 2の外筒 4 6の上端面とフランジ 5 0の上面との間の長さ Y (図 8 ) と等しいか、やや短くなつている。第 2実施態様においては、キャップ C 2を中栓 B 2に螺合締着すると、被せ筒 7 2は、外筒 4 6のフランジ 5 0より上方の外周面を覆う。

次に、本液注出容器の作用効果について説明する。

本実施態様は、前記第 1実施態様と同一の作用、効果に加えて、さらに次の作用効果を得ることができる。

内容液を充填した容器の販売時に、故意または過失により中栓の連結部が切断されていた場合には、中栓外筒 4 6の下端部に連結部 5 2を残してフランジ 5 0 を設けているから、キャップ C 2を被せたままで連結部 5 2を外から観察することができるので、商品としての適否を目で確認することができる。

また、キャップを透明または半透明にしているから、外筒 4 6の連結部 5 2の切断と共に肩壁 4 8の切裂き溝 5 7の切り裂きの有無も外から観察することがでさる。

次に、中栓とキャップに係わる第 3実施態様について説明する。

前記第 2実施態様では、中栓嵌合部の外筒下端にフランジを設けているが、キヤップが透明または半透明である場合には、図 1 3に示すようにフランジはなくてもよい。

図 1 3において、 B 2 aは中栓、 C 2はキャップである。中栓 B 2 aには、外筒 4 6 a下端にフランジが形成されていない。すなわち、中栓 B 2 a嵌合部 4 3 aの外筒 4 6 aの外周面は、キャップ C 2の側筒 7 6内周面と同径の周面となつている。フランジに相当する高さ Zで外筒 4 6 aは、キャップ C 2の側筒 7 6下端から突出しているので、ユーザ一は、中栓外筒の連結部を見ることができる。更に、キャップが透明または半透明であるので、ユーザ一は、キャップを通して、肩壁の状態を見ることができる。

また、キャップが透明である場合には、キャップの被せ筒を外筒の下端まで覆うようにしてもよい。その場合にはキャップの透明な壁面を通して、連結部の状態ととともに肩壁の状態を明瞭に見ることができる。

前記第 2、第 3実施態様では、キャップを透明または半透明としているが、中栓と異なる色としてもよい。キャップの色が中栓の色と異なっていると、外筒のフランジを色彩上からキャップと区別することができ、連結部の状態を容易に確認することができる。また、肩壁の切裂き溝が切り裂かれ、外筒が取り去られた場合には、フランジの色彩が見えなくなるので、不正行為が行われたことを直ちに識別することができる。

また、キャップの色が中栓の色と異なっている場合には、フランジはなくてもよい。その際、不正行為が行われたときには、中栓自体の色彩がなくなるので、上記各実施態様と同様に、不正行為が行われたことを直ちに識別することができる。

次に、本発明の中栓の保持用治具に係わる第 4実施態様について、図面を参照して説明する。

本実施態様は、内容液充填工程における打栓において、前記第 1実施態様として説明した中栓とキャップ（図 1〜6参照）を螺合締着させるために使用する中栓保持用治具である。

以下、治具の構成と、中栓と治具との関連について説明する。

図 1 4において、 Bは中栓、 Cはキャップ、 Dは中栓保持用の治具である。図 1 5 , 1 6に示すように、治具 Dは、基台 8 0と、該基台 8 0上に立設された保持部材 8 1とからなっている。

保持部材 8 1は、円柱部 8 2と、該円柱部 8 2外周から上方に延びる円筒部 8 3とよりなる。該円柱部 8 2は、中栓 B嵌合部 3の内筒 7の内径と同一の外径を有する。円筒部 8 3は、注出筒 4と螺合筒 5との間の間隙に等しい厚さ Tを有する。円筒部 8 3には、中栓 Bの注出筒 4と螺合筒 5との間に形成された補強リブ 1 9に対応して複数のスリット 8 4が設けられている。該スリット 8 4の各々は、補強リブ 1 9の巾にほぼ等しい巾を有し、補強リブ 1 9が挿入される。

次に、中栓保持用治具の使用態様と作用効果について説明する。

内容液が容器に充填された後、本発明の中栓は、キャップを螺合され、キヤップが螺合された中栓を容器口筒部に打栓する。

中栓 Bへのキャップ Cの螺合に際して、治具の保持部材 8 1の円筒部 8 3に中栓 Bの嵌合部 3の内筒 7を嵌挿し、中栓 Bの補強リブ 1 9をスリット 8 4に押し込む。円筒部 8 3の先端は、中栓 Bの注出筒 4の支持壁 1 8に接するまで入りこみ、円柱部 8 2は内筒 7に嵌合する。

従って、中栓 Bは、保持用治具 Dに回動不能に保持され、キャップ Cを容易に中栓 Bに螺合することができる。

図示実施態様においては、補強リブ 1 9を、治具 Dに設けたスリット 8 4に係合している。代わりに、注出筒 4と螺合筒 5との間に円形断面とした多数の長孔を穿設し、保持用治具 Dの円筒部 8 3に、長孔に挿入される突き棒を突設してもよい。

次に、中栓の保持用治具に係る第 5実施態様について説明する。第 5実施態様は、前記第 2実施態様の中栓にキャップ（図 7〜 1 2参照）を螺合締着するために使用する中栓用治具である。

図 1 7において、 B 2は中栓、 C 2はキャップ、 D aは中栓の保持用治具である。

図 1 8 , 1 9に示すように、治具 D aは、基台 9 0と、該基台 9 0上に軸線を同一として立設された中栓の保持部材 9 1とからなっている。

保持部材 9 1は、保持台 9 2と支持段部 9 3とよりなる。保持台 9 2は、中栓 B 2の注出筒 4 4から垂下する内壁 6 2内周と同径となっている。支持段部 9 3 は、保持台 9 2と内壁 6 2下端を載置する。保持台 9 2の外周には、等間隔をおいて複数の縦溝 9 4が形成されている。縦溝 9 4の各々は、中栓の縦リブ 6 3の巾とほぼ等しい巾を有し、保持台 9 2上端から支持段部 9 3に延びる。次に、第 5使用態様の作用、効果について説明する。

キャップ C 2の螺合に際して、中栓 B 2の内壁 6 2の縦リブ 6 3を治具 D aの縦溝 9 4に入れ、内壁 6 2の下端が支持段部 9 3に接合するまで中栓 B 2を押し込んで、中栓 B 2を治具 D aの保持台 9 2に中栓 B 2を載置する。

従って、中栓 B 2は、前記第 4実施態様と同様に治具 D aによって回動不能に保持され、キャップ C 2を中栓 B 2の螺合筒 4 5に螺合嵌着することができる。図示実施態様では、中栓 B 2の内壁 6 2に縦リブ 6 3を設け、治具 D aの保持台 9 2周面に縦溝 9 4を設けたが、内壁 6 2にスリットまたは凹溝を形成し、該スリットまたは凹溝に嵌挿する凸条を治具 D aの保持台 9 2周面に形成するようにしてもよい。

更に、図 1 5〜 1 6に示されるスリット 8 4、図 1 9〜 2 0に示される縦溝 9 4を形成することなく、これらに代わって、図 1 6に点線で示した如く治具 8 0 の頂面外周部 1 0 3に凹陥段部 1 0 0を形成することも可能である。この凹陥段部 1 0 0内には、図 5に示される係合突条 9が配置される。凹陥段部 1 0 0には、複数の突起 1 0 1が形成されている。一方、係合突条 9には、突起 1 0 1に対応する位置に、切欠部 1 0 2が形成されている（図 5 ) 。治具の突起 1 0 1力中栓の切欠部に挿入され、治具によって中栓の回動が防止される。

前記第 4実施形態における補強リブ 1 9、その変形である注出筒 4と螺合筒 5 とに設けられた長孔、第 5実施態様における縦リブ 6 3、その変形である内壁 6 2に形成されたスリットまたは凹溝は、いずれも中栓の注出筒に連接して設けられた係止部として作用し、保持用治具に係合されて、中栓が回動不能に保持されるのである。

上記各実施態様では、キヤップの被せ筒により中栓の嵌合部の外筒を覆うようにしているが、本発明の中栓は、被せ筒を有しないキャップを用いた場合にも適用することができ、回動を阻止するための挟持部材をなくすことができるので、治具の構成が簡単になった。

本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。

中栓とキヤップに係る第 1実施態様においては、中栓の嵌合部の肩壁の下面に、外筒内周に沿って切裂き溝を所定範囲にわたって設けたので、外筒の摘み部を引つ張ることによって切裂き溝を切り開き、外筒周壁を切裂き溝に沿って引き裂くことができる。

従って、中栓の抜き取りが簡単となり、容器と、中栓とキャップとの分別廃棄に役立てることができる。

キャップに中栓の嵌合部の外筒と肩壁を被嵌するよう被せ筒を設けたから、熱充填後の冷却にあたって、冷却水が切込みから吸引されることを防ぐことができ、また、容器使用中に中栓の嵌合部に塵埃が付着することを防ぐことができる。中栓とキャップに係る第 2、第 3実施態様においては、キャップの被せ筒が、中栓外筒下端のフランジ、或いは外筒下端部を被っていないから、キャップを取り外さなくても外筒下端の連結部の状態を観察することができ、その適否、不正行為の有無を確認することができる。

また、キャップを透明または半透明にすることによって、中栓の外筒の連結部の状態だけでなく、肩壁の状態をキャップの上方から観察することができ、連結部の適否とともに肩壁の切り裂きの有無、不正行為の有無を外から確認することができる。

キャップの色を中栓の色と異なるようにした場合には、中栓の外筒を色彩上からキャップと区別することができ、連結部の状態を容易に確認することができる。また、肩壁の切裂き溝が切り裂かれ、外筒が取り去られた場合には、フランジの色彩がなくなるので、不正行為が行われたことを直ちに識別することができる。中栓の保持用治具においては、中栓の注出筒に連接して位置決め部材を設け、保持用治具に中栓の位置決め部材に係合する溝、凸条またはスリツトなどの係合部を設けることにより中栓の回動を阻止し、中栓を保持するようにしているので従来のように中栓の外筒を挟持する中栓挟持部材は不要となった。

以上のように、本発明の液注出容器の中栓とキャップは、容器内部を密封する閉蓋部材として有用であり、とくに内容液使用後に中栓を容器口部より簡単に抜き取ることができるので、液注出容器の廃棄時には、容器と中栓、キャップを分別して廃棄できるようになった。

そのために廃棄物に異種材料が混合しないようにできるので、プラスチックの再生利用に役立たせることができる。また、本発明の中栓保持用治具は、中栓の注出筒に連接して設けた係止部に治具の保持部材を係合させているので、中栓の回動を完全に阻止して保持でき、かつ、構造が簡単であるので、保持用治具として有用である。

Claims

請求の範囲 . 液注出容器の蓋部材であって、中栓とキャップとよりなり、

前記中栓は、内筒と外筒と肩壁とからなり容器口筒部に嵌着される嵌合部と、該嵌合部の内筒の上方に延設された螺着筒と、螺着筒に連接された注出筒とよりなり、

前記キャップは、中栓の螺着筒に螺合する側筒壁と、該側筒壁より拡径され、前記中栓の嵌合部の肩壁及び外筒を被う被せ筒とを有しており、

前記中栓の外筒に切込みを設け、肩壁に前記切込みに連続する切込みを設け、肩壁下面に切込みに続いて切裂き溝を外筒に沿って所定範囲に設けたことを特徴とする液注出容器の蓋部材。

. 液注出容器の蓋部材であって、中栓とキャップとよりなり、

前記中栓は、内筒と外筒と肩壁とからなり容器口筒部に嵌着される嵌合部と、該嵌合部の内筒の上方に延設された螺着筒と、螺着筒を連接された注出筒とよりなり、

前記キャップは、中栓の螺合筒に螺合する側筒壁と、該側筒壁より拡径され、前記中栓の嵌合部の肩壁及び外筒を被う被せ筒とを有しており、

前記中栓の外筒には、下端部に連結部を残して切込みを設け、前記肩壁に前記切込みに連続する切込みを設け、肩壁下面に切込みに続いて切裂き溝を外筒に沿って所定範囲に設け、

前記中栓の外筒下端が、キャップ被せ筒下端より下方に延びていることを特徴とする液注出容器の蓋部材。

前記キャップは、中栓の螺合筒に蝶合する側筒壁と、該側筒壁より拡径され、前記中栓の嵌合部の肩壁及び外筒を被う被せ筒とを有しており、

前記中栓の外筒の下端外周にフランジを設けたことを特徴とする液注出容器の蓋部材。

4 . 前記中栓の色とキャップの色とを異にしたことを特徴とする請求の範囲 2または 3記載の液注出容器の蓋部材。

5 . 前記キャップが、透明または半透明の合成樹脂によって成形されていることを特徴とする請求の範囲 1 , 2または 3記載の液注出容器の蓋部材。

6 . 注出筒と、螺合筒と、外筒及び内筒を含む嵌合部とを備えた中栓を回動不能に保持する中栓保持用治具であって、

前記中栓には、注出筒と螺合筒との間に周方向に等間隔をおいて縦リブが形成されており、

治具の中栓保持部材は、前記内筒の内径とほぼ等しい外径を有する円柱部と、該円柱部の外周縁から延び、注出筒と螺合筒との間隙にほぼ等しい厚さを有する円筒部とからなり、

該円筒部に、前記縦リブに対応するスリツ卜が設けられていることを特徴とする中栓の保持用治具。

7 . 注出筒と、螺合筒と、外筒及び内筒を含む嵌合部を備えた中栓を回動不能に保持する保持用治具であって、

前記中栓の注出筒の隔壁下面には、注出筒に連続する内壁が垂設され、該内壁の内周面には周方向に所定間隔をおいて縦リブが配設されており、

保持用治具の中栓保持部材は、保持台と、前記中栓の内壁下端を載置する支持段部とよりなり、

前記保持台には、前記中栓の縦リブに係合する縦溝が設けられ、前記保持台は、前記中栓の内壁内周に嵌挿される外周面を有することを特徴とする中栓の保持用治具。