JPWO2011064994A1 - 炭素繊維強化複合材料 - Google Patents

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Abstract

【課題】連続した炭素繊維のUD(一方向配列材)、織物または編物形状の強化繊維と、変性ポリオレフィン系樹脂からなるマトリックス樹脂からなる、接着性および機械的強度が向上した炭素繊維強化複合材料であり、前記マトリックス樹脂が、海島構造からなる多相構造を形成し、海島構造の島部分(独立した相)の径が平均0.5μm以下であることを特徴とする炭素繊維強化複合材料を提供する。【解決手段】たとえば、ポリオレフィン系樹脂をエチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体によりグラフト変性することにより得られる変性ポリオレフィン系樹脂をマトリックス樹脂とし、連続した炭素繊維を強化繊維とした複合材料である。たとえば、変性ポリオレフィン系樹脂と炭素繊維を所定の形状の型中で積層し、前記変性ポリオレフィン系樹脂を溶融加圧させた状態で炭素繊維に含浸した後、冷却硬化させることにより得られる繊維強化複合材料である。

Description

本発明は、炭素繊維を強化材とし、熱可塑性樹脂を母材(マトリックス)とする炭素繊維強化熱可塑性複合材料に関するものである。
熱硬化性樹脂をマトリックス樹脂とする炭素繊維強化複合材料は、力学特性に優れた材料であり、ゴルフクラブ、テニスラケット、釣り竿などのスポーツ用品をはじめ、航空機や車両などの構造材料、コンクリート構造物の補強など幅広い分野で使用されている。
熱硬化性樹脂を用いた炭素繊維強化複合材料は、複雑形状の大型部品を一体成形できるという利点を有するが、硬化に数時間かかるため、薄肉、軽量、剛性、量産性が必要とされる家電製品、電子機器などの小型かつ複雑な形状を有する部品や構造体を単一の成形工程で製造するには、射出成形されるプラスチック材料と比較して不向きである。
一方、熱可塑性樹脂を用いた炭素繊維強化複合材料は、熱可塑性樹脂が軟化状態、あるいは溶融状態で強化繊維に含浸され、最終形状を付与し、冷却、固化して得られるものである。これらは、特許文献1−3に記載の射出成形や押出成形により不連続強化繊維が混入したペレット形状の成形品や、不連続あるいは連続した強化繊維を熱可塑性樹脂で部分的に結着した圧密シート(スタンパブルシート)形状やテープ形状、棒形状の成形体を予め作製したうえで、所定の形状にプレス成形するといった、2段階で複合材料を作製する方法などがあるが、工程数が増えた結果、最終形状の複合材料作製まで時間がかかる問題がある。
上記、熱可塑性樹脂の一例として、例えばポリプロピレン系樹脂に代表されるポリオレフィン系樹脂は、成形性、剛性、耐熱性、耐薬品性、電気絶縁性などが優れた樹脂であり、また、安価であることから、フィルム、繊維、そのほか様々な形状の成形品などの広い範囲で汎用的に使用されている。しかし一方で、ポリプロピレン系材料は、分子内に極性基を有しない、いわゆる非極性で極めて不活性な高分子物質であり、更に結晶性が高く、溶剤類に対する溶解性も著しく低いため、金属製材料や炭素製材料などの異種材料への接着性が低いという課題がある。
上記のように繊維強化複合材料に用いられる炭素繊維は、高強度かつ高弾性率であるが、ポリオレフィン系樹脂との複合材料を作製するにあたり、溶融状態にあるポリオレフィンを炭素繊維に含浸させる際、炭素繊維との濡れ性が低く、作製した複合材料中にはボイド(空隙)が発生しやすい問題があり、優れた力学特性を得るために、炭素繊維とマトリックス樹脂である熱可塑性樹脂との高い接着性が求められている。
そのために、特許文献4に記載のようにバーで繊維束を物理的に開繊したり、特許文献5−7に記載のように炭素繊維表面に化学的結合を強めるためにプラズマ処理またはオゾン処理、コロナ処理、さらにはケミカルエッチング処理にて官能基を施したり、ポリオレフィン樹脂に適合したサイジング剤を用いたり、さらにはポリオレフィン樹脂を微粉砕して濡れ性を向上させる方法がある。しかし、工程数が増え製造コストが増大したり、炭素繊維そのものに損傷を与えるなどの問題がある。
また、オレフィン系樹脂へ極性官能基を有する重合可能なモノマーをグラフト重合させて、変性樹脂を製造する方法が多数試みられている。例えば、特許文献8−10に記載のポリオレフィン樹脂と、無水マレイン酸等の極性モノマーとを溶融混練してなる変性ポリオレフィン樹脂などが挙げられるが、金属製材料や炭素製材料などの難接着基材への接着性は十分向上したとは言えない。
特開2005−125581号公報 特開2005−97388号公報 特開平5−112657号公報 特開2003−277525号公報 特開2003−073932号公報 特開2003−128799号公報 特開2005−213679号公報 特開2005−213478号公報 特開平1−236214号公報 特開平5−209025号公報
連続した炭素繊維のUD(一方向配列材)、織物または編物形状の強化繊維と、変性ポリオレフィン系樹脂からなるマトリックス樹脂からなる、接着性および機械的強度が向上した炭素繊維強化複合材料であり、前記マトリックス樹脂が、海島構造からなる多相構造を形成し、海島構造の島部分(独立した相)の径が平均0.5μm以下であることを特徴とする炭素繊維強化複合材料を提供する。
このような課題に対して、鋭意検討した結果、本発明を完成させるに至った。すなわち、本発明は以下の構成よりなる。
(1)連続した炭素繊維と、変性ポリオレフィン系樹脂を含有するマトリックス樹脂からなる炭素繊維強化複合材料。
(2)前記マトリックス樹脂が、海島構造からなる多相構造を形成し、海島構造の島部分(独立した相)の径が平均0.01μm以上であり、0.5μm以下であることを特徴とする(1)に記載の炭素繊維強化複合材料。
(3)前記変性ポリオレフィン系樹脂が、ポリオレフィン系樹脂を、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体によりグラフト変性することにより得られる樹脂であることを特徴とする(1)または(2)に記載の炭素繊維強化複合材料。
(4)前記変性ポリオレフィン系樹脂が、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体に加え、さらに芳香族ビニル化合物または、共役ジエン系化合物を用いてグラフト変性し得られる樹脂であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載の炭素繊維強化複合材料。
(5)エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体が、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸グリシジルから選ばれる少なくとも1種である(3)または(4)に記載の炭素繊維強化複合材料。
(6)芳香族ビニル化合物または共役ジエン系化合物が、スチレン、イソプレンから選ばれる少なくとも1種である(4)または(5)に記載の炭素繊維強化複合材料。
(7)前記変性ポリオレフィン系樹脂のグラフト率が0.25以上であることを特徴とする(3)〜(6)のいずれかに記載の炭素繊維強化複合材料。
(8)前記変性ポリオレフィン系樹脂のグラフト部分の長さが、数平均分子量で1000以上であること特徴とする(3)〜(7)のいずれかに記載の炭素繊維強化複合材料。
(9)マトリックス樹脂の重量含有率が20%〜70%である(1)〜(8)のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
(10)前記連続した炭素繊維の形状がUD(一方向配列材)、織物または編物である(1)〜(9)のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
(11)あらかじめマトリックス樹脂と炭素繊維を1層ずつあるいは複数層で交互に積層したうえで、マトリックス樹脂の融点以上の温度条件下で溶融状態のマトリックス樹脂を加圧下で炭素繊維に含浸せしめた後、冷却、硬化させることにより作製される(1)〜(10)のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
(12)あらかじめマトリックス樹脂と炭素繊維を1層ずつあるいは複数層で交互に積層したうえで、マトリックス樹脂の融点以上の温度条件下において加圧下で作製した炭素繊維複合材料を、重ねて積層し、マトリックス樹脂の融点以上の温度条件下において加圧下で作製される(1)〜(11)のいずれか一項に記載の炭素繊維複合材料
(13)前記海島構造の島部分(独立した相)の数が、10μm2あたり4000個以上であることを特徴とする(2)〜(12)いづれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
(14)前記海島構造において、ポリオレフィン系樹脂からなる海部分(連続した相)に、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体及び、芳香族ビニル化合物または共役ジエン系化合物からなる島部分(独立した相)を有することを特徴とする(2)〜(13)いづれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
(15)ASTM−D2344に基づく見かけの層間せん断強度が25℃で25MPa以上である(1)〜(14)のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
本発明により、連続した炭素繊維と、変性ポリオレフィン系樹脂からなるマトリックス樹脂からなる炭素繊維強化複合材料であり、マトリックス樹脂と炭素繊維との界面接着性に優れ、機械的物性が向上した炭素繊維強化複合材料を得ることができる。
本発明の製造例1で作製した変性ポリプロピレンの透過型電子顕微鏡写真の図である。 本発明の実施例1で作製した炭素繊維複合材料中のマトリックス樹脂部分の透過型電子顕微鏡写真の図である。 本発明の比較例4で使用したQE−060Eの透過型電子顕微鏡写真の図である。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明に適用する炭素繊維は、炭素の含有率が85〜100重量%の範囲にあり、少なくとも部分的にグラファイト構造を有する連続した繊維形状の材料で、ポリアクリロニトリル(PAN)系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系などが挙げられるが、特に限定されるものではなく、汎用的かつ安価であり、高い強度を備えていることからPAN系、あるいはピッチ系の炭素繊維を用いることが好ましい。一般的に、前記炭素繊維には、サイジング処理が施されているが、そのまま用いても良く、必要に応じて有機溶剤等にて除去することが出来る。また、あらかじめ繊維束をエアーやローラーなどを用いて開繊し、該炭素繊維の単糸間に樹脂を含浸させるように施すことが好ましい。
炭素繊維は、束状のいわゆる炭素繊維束とすることが取り扱い性の点から好ましく、炭素繊維束を構成している単繊維の数は1000〜480000本が好ましく、3000〜100000本がより好ましく、3000〜24000本がさらに好ましい。
さらに、炭素繊維以外に、本発明の効果を損なわない程度に例えば、他種炭素繊維、ガラス繊維,金属繊維,セラミック繊維等の無機繊維、ポリアミド繊維、ポリエステル系繊維、ポリオレフィン系繊維、ノボロイド繊維などの有機合成繊維を組み合わせて用いる事ができる。
また、繊維強化複合材料を構成する繊維材料の形態は、繊維を一方向に配列したもの(UD材)、あるいは、織り(平織り、朱子織、からみ織、模紗織、斜紋織、二重織など)、編み等による連続した繊維形状の構造体であり、特に限定されるものでなく、その目的に応じ適宜選択すれば良く、これらを単独あるいは組み合わせて用いることができるが、容易にマトリックス樹脂を均一に含浸させた炭素繊維複合材料を作製するためには、UDあるいは織物材を用いるのがより好ましい。
本発明に適用されるポリオレフィン系樹脂は、特に限定なく、各種のものを用いることができる。例示するならば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のビニル化合物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体、エチレン/塩化ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、エチレン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/メタクリロニトリル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリルアミド共重合体、エチレン/メタクリルアミド共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレン/アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸イソブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン/無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル/無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸金属塩共重合体、エチレン/メタクリル酸金属塩共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、又はその鹸化物、エチレン/プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸グリシジル共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/ビニル単量体共重合体;塩素化ポリプロピレン塩素化ポリエチレンなどの塩素化ポリオレフィン、などが挙げられる。
これらポリオレフィン樹脂のなかでも、すぐれた物性バランスを有し、各種のものが入手容易であること、安価であること、等の理由により、ポリエチレン、ポリプロピレンが好ましく、それぞれ、エチレン、プロピレン単位が過半量であるものが好ましい。
このようなポリオレフィン系樹脂に対して、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体をグラフトすることにより、炭素繊維との界面接着性が改善される。
上記ポリオレフィン樹脂をグラフト変性するためのエチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体としては特に限定なく種々のものを用いることができる。極性基としては、カルボン酸、酸無水物、またはその誘導体、等を好適に用いることができる。
このような単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2−エン−5,6−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸、またはこれらの酸無水物あるいはこれらの誘導体(例えば、酸ハライド、アミド、イミド、エステルなど)が挙げられる。
具体的な化合物の例としては、塩化マレニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸モノグリシジル、マレイン酸ジグリシジル、イタコン酸モノグリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルコハク酸モノグリシジル、アリルコハク酸ジグリシジル、p−スチレンカルボン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、メタクリル酸アミノエチルおよびメタクリル酸アミノプロピルなどを挙げることができる。これらの中では、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、が好ましい。
エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体の使用量は、特に制限されないが、主鎖のポリオレフィン100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましい。0.1重量部より少ないと、炭素繊維に対する接着性が十分でなく、20重量部より多いと、残留モノマーが多く発生し、物性に悪影響を与える。
ポリオレフィンに対して、エチレン性不飽和カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合する際、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の単量体を用いてもよい。その他の単量体としては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ビニルエステル化合物、塩化ビニル、オキサゾリン基含有不飽和単量体などが挙げられる。
芳香族ビニル化合物や共役ジエン系化合物を用いた場合、ポリプロピレンなどの分子鎖切断型ポリオレフィンへのグラフトの際に分子鎖の切断が抑制され、高い分子量を保ったまま、エチレン性不飽和カルボン酸またはその誘導体を高い比率で導入することができる。
芳香族ビニル化合物を例示するならば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などの1種または2種以上が挙げられる。これらのうちスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのメチルスチレン、ジビニルベンゼン単量体またはジビニルベンゼン異性体混合物が安価であるという点で好ましい。
共役ジエン系化合物を例示するならば、1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、イソプレン、クロロプレン等である。これらのうち、液状で取り扱いやすく、安価であるという点で、イソプレンが好ましい。
前記芳香族ビニル単量体または共役ジエン系単量体の添加量は、ポリオレフィン樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜5重量部であることがさらに好ましい。添加量が少なすぎるとポリオレフィン樹脂に対するエチレン性二重結合及び極性基を同一分子内に含む単量体のグラフト率が劣る傾向がある。一方、添加量が10重量部を超えるとエチレン性二重結合及び極性官能基を同一分子内に含む単量体のグラフト効率が飽和域に達する。
上記ポリオレフィンとエチレン性不飽和基および極性官能基を同一分子内に含む単量体、さらに必要に応じてビニル芳香族系単量体または共役ジエン系単量体を、ラジカル重合開始剤の存在下、または不存在下で加熱して反応させることにより、変性ポリオレフィンを得ることができる。
ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物あるいはアゾ化合物などを挙げることができる。例示するならば、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;パーメタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの有機過酸化物の1種または2種以上があげられる。
これらのうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好ましく、そのようなラジカル重合開始剤としては、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの1種または2種以上があげられる。
前記ラジカル重合開始剤の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲内にあることが好ましく、0.2〜5重量部の範囲内にあることがさらに好ましい。0.01重量部未満では変性が充分に進行せず、10重量部を超えると流動性、機械的特性の低下を招くことがある。
本発明に用いるグラフト重合反応としては、特に制限されないが、溶液重合、含浸重合、溶融重合などを用いることができる。特に、溶融重合が簡便で好ましい。
溶融混練時の添加順序及び方法については、ポリオレフィン樹脂とラジカル重合開始剤とエチレン性二重結合及び酸性極性基を同一分子内に含む単量体を溶融混練した混合物に、芳香族ビニル単量体とエポキシ基含有ビニル単量体を加え溶融混練する添加順序がよく、この添加順序で行うことでエチレン性二重結合及び極性官能基を同一分子内に含む単量体を効率よくポリオレフィンにグラフトさせ、且つ変性時の機械的物性の低下を抑制できる。なお、その他必要に応じ添加される材料の混合や溶融混練の順序及び方法はとくに制限されるものではない。
溶融混練時の加熱温度は、100〜250℃であることが、ポリオレフィン樹脂が充分に溶融し、かつ熱分解しないという点で好ましい。また溶融混練の時間(ラジカル重合開始剤を混合してからの時間)は、通常30秒間〜60分間である。
また、前記の溶融混練の装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ミル、ニーダー、加熱ロールなどを使用することができる。生産性の面から単軸あるいは2軸の押出機を用いる方法が好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。
グラフト重合反応で得られた変性ポリオレフィンのグラフト率は、用いたエチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体のうちグラフトしている部分によって規定されるが、該変性ポリオレフィンについて直接観察することは測定上、非常に困難である。そのため、例えば、一例として、グラフト重合反応で得られた変性ポリオレフィンを熱キシレンに溶解し、冷却するとグラフトポリマーが晶析する。グラフト率は、晶析した変性ポリオレフィン(グラフトポリマー)を、滴定法あるいは赤外分光測定法(IR)にて決定する。
変性ポリオレフィンのグラフト率は、0.25以上が好ましく、より好ましくは0.3以上であり、さらに好ましくは0.5以上である。
グラフト重合反応で得られた変性ポリオレフィンのグラフト鎖の長さは、例えば、一例として、上記の晶析した後の母液(キシレン溶液)を濃縮することにより得られたフリーポリマーに対して、ゲルろ過浸透クロマトグラフィー測定(GPC)法により、ポリスチレン換算の数平均分子量として算出される方法が簡便なため好ましい。グラフト部分の数平均分子量は、1000以上が好ましく、より好ましくは1500以上とするのが良い。さらに好ましくは、2000以上である。
本発明の変性ポリオレフィン樹脂には、必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。これらの安定剤および添加剤を用いる場合は、予めポリオレフィン樹脂に添加されているものであってもよく、ポリオレフィン樹脂をグラフト変性させる際に添加されるものであってもよく、また変性ポリオレフィン樹脂を製造したのちに適宜の方法でこの変性ポリオレフィン樹脂に添加されるものであってもよい。
本発明においては、マトリックス樹脂として変性ポリオレフィン樹脂に、他種のポリオレフィン樹脂を混合して使用することもできる。
本発明の変性ポリオレフィン樹脂に混合できる他種のポリオレフィン樹脂としては、例えばポリプロピレン単独重合体、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のたとえば酢酸ビニル、メタクリル酸アルキルエステル、アクリル酸アルキルエステル、芳香族ビニルなどのビニル化合物などとのランダム共重合体、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマーブロック共重合体、オレフィン系熱可塑性エラストマー(ポリプロピレンとエチレン/プロピレン共重合体又はエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体の単純混合物、その一部架橋物、又はその完全架橋物)などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
剛性が高く、安価であるという点からはポリプロピレン単独重合体が好ましく、剛性および耐衝撃性がともに高いという点からはプロピレンとほかの単量体とのブロック共重合体であることが好ましい。また、柔軟性が必要な場合にはポリオレフィン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
本発明において、変性ポリオレフィン樹脂と他種のポリオレフィン樹脂を混合する際にその混合量は特に限定はないが、変性ポリオレフィン樹脂100重量部に対し、他種のポリオレフィン樹脂を0.1〜100重量部含有することが接着性の点で好ましく、更には0.1〜70重量部を含有させることが好ましい。より好ましくは0.3〜50重量部であり、更に好ましくは0.5〜20重量部である。
本発明に適用される変性ポリオレフィン樹脂からなるマトリックス樹脂は上記の通り調製することができるが、該マトリックス樹脂の相構造に関しては、多相構造を持つものが好ましく使用できる。該多相構造は、透過型電子顕微鏡で観察された海島構造を有するものであることが好ましい。
また、海島構造の島部分(独立した相)の形状は、円形状、三角形状、四角形状など、島部分の幾何学的形状を特に規定するものではないが、平均0.01μm以上であり、最大径が平均0.5μm以下であることが好ましく、0.2μm以下であることがさらに好ましく、0.1μm以下であることが特に好ましい。また、海島構造の島部分(独立した相)の数が、10μm2あたり4000個以上であることが好ましく、均一に微分散されているものが好ましい。
海島構造において、海部分(連続した相)は、ポリオレフィン系樹脂からなり、島部分(独立した相)は、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体及び、芳香族ビニル化合物または共役ジエン系化合物からなる枝成分が凝集したものであってもよく、ポリオレフィン系樹脂にグラフトしなかった単量体が任意の割合で共重合したものが含まれていてもよい。島部分(独立した相)は、ポリオレフィン系樹脂にグラフトした枝成分であることが好ましい。上記のように、独立した相が連続相の中で微分散しているため、炭素繊維との界面接着性にすぐれた複合材料が得られる。
本発明の繊維強化複合材料を作製する際に使用するマトリックス樹脂の形状は、特に限定されるものではないが、ペレット状、フィルム状、板状、パウダー状で用いられ、繊維強化複合材料中に含まれる樹脂含有量としては、通常20〜90重量%、好ましくは20〜70重量%とするのがよい。さらに好ましくは、30〜65重量%とするのがよい。
上記の炭素繊維とマトリックス樹脂との複合材料の作製方法としては、特に限定されるものではないが、通常、あらかじめマトリックス樹脂と炭素繊維を1層ずつあるいは複数層で交互に積層したうえで、プレス機、ラミネーター成形機、押出機、射出成形機などを使用して、高温条件下において溶融状態のポリオレフィンを、加圧して炭素繊維に含浸せしめた後、冷却、硬化させることにより一体成形する方法により行われる。
また、上記で得られた炭素繊維複合材料を、複数枚を単独でもしくは、必要があれば接着させる樹脂などを挿入して積層し、前記の成形装置を使用して高温加圧条件下で一体化させる方法も挙げられる。
炭素繊維複合材料を接着させる樹脂は、例えばドライプリプレグのマトリックスに使用した樹脂などが、成形時に炭素繊維複合材料中の樹脂と容易に一体化し、層間の接着性が良好となるために用いるのが好ましいが、作製された炭素繊維複合材料の層間せん断強度を損なわないものであれば、異種の樹脂接着剤を用いても良く、さらに接着強度を付与する場合には、フィラーなどを混合した接着剤を用いても良い。さらに、一体化した炭素繊維複合材料に穴あけ加工を施し、ボルト、リベット等を用いて、機械的に接合させても良い。
本発明の繊維強化複合材料を作製する際に、使用するマトリックス樹脂を溶融させる温度条件は、マトリックス樹脂の融点以上の温度であれば特に限定されるものではないが、好ましくは200℃以上であり、さらに好ましくは220℃以上である。
本発明の繊維強化複合材料を作製する際に、上記溶融したマトリックス樹脂を炭素繊維に含浸せしめる際の加圧条件は、好ましくは1MPa以上の圧力であり、より好ましくは10MPa以上である。
本発明で得られた炭素繊維複合材料の見かけの層間せん断強度は、ASTM−D2344試験法に準拠して測定された結果、界面での層間せん断破壊と共に、樹脂の圧縮破壊や引張り破壊などの他の破壊様式を伴って起こる可能性があるため、見かけの層間せん断強度として定義されるものであるが、その見かけの層間せん断強度は、実用上での使用に耐えうるために、25MPa以上であることが好ましく、30MPa以上であることがさらに好ましい。
以下に、本発明を説明するためにいくつかの実施例を示すが、これによって本発明を限定するものではない。また、用いた原材料、各特性の測定条件は次の通りとした。
<変性ポリオレフィン樹脂の製造>
(製造例1)メタクリル酸グリシジル/スチレン(GMA/St)変性ポリプロピレンの製造:(a)ホモポリプロピレン((株)プライムポリマー製J105G、MFR=9)100重量部、(b)1,3−ジ(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製;パーブチルP、1分間半減期温度;175℃)0.5重量部を、200℃に設定した二軸押出機(TEX44;L/D=40、日本製鋼所製)のホッパーに供給して溶融混練した後、シリンダー途中より(c)スチレン5重量部、(d)メタクリル酸グリシジル5重量部の混合液を圧入し、溶融混練して、変性ポリプロピレン樹脂のペレットを得た。樹脂のメルトフローレート(MFR)は、JIS K7210に準拠して230℃で測定した結果100(g/10min)であった。得られたペレットをTダイ製膜機に供給し、厚さ100μmのフィルムを得た。また、これとは別にペレットを凍結粉砕し、変性ポリプロピレンのパウダーを得た。また、得られたペレットを熱キシレン中に溶解させ、晶析して得られたグラフトポリマーを滴定し、グラフト率が1.2であることがわかった。グラフトポリマーを晶析したあとの母液(キシレン溶液)を濃縮し、GPCにより分子量を求めた。この分子量は4400であり、この値をグラフト鎖の分子量とした。
(製造例2)無水マレイン酸/スチレン(MAH/St)変性ポリプロピレンの製造:ホモポリプロピレン((株)プライムポリマー製J105G、MFR=9)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.1部、無水マレイン酸(和光純薬社性)1部をシリンダー温度200℃、スクリュ回転数250rpmに設定したベント付き二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30、ベント圧60cmHg)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン1部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た。樹脂のMFRは、JIS K7210に準拠して230℃で測定した結果11(g/10min)であった。得られたペレットをTダイ製膜機に供給し、厚さ30μmのフィルムを得た。得られたペレットを熱キシレン中に溶解させ、晶析して得られたグラフトポリマーのIRを測定し、グラフト率が0.25であることがわかった。グラフトポリマーを晶析したあとの母液(キシレン溶液)を濃縮し、GPCにより分子量を求めた。この分子量は3200であり、この値をグラフト鎖の分子量とした。
上記の製造例1、2の他、比較実験用として、東セロ株式会社製無水マレイン酸変性ポリプロピレン(商品名:QE−060E(アドマーフィルム)、厚さ30μm、MFR:10(g/10min)(JIS K7210に準拠し、230℃で測定した値))をそのまま用いた。
また、未変性のポリプロピレン((株)プライムポリマー製;S119、MFR:60(g/10min)(JIS K7210に準拠し、230℃における値))をTダイ製膜機にて得た、厚さ100μmのフィルムを使用した。
<炭素繊維>
東邦テナックス社製PAN系炭素繊維(商品名:IM60S平織材、繊維目付:195g/m2、密度:1.80g/cm3、商品名:W3101平織材、繊維目付:200g/m2、密度:1.76g/cm3))
<炭素繊維複合材料の層間せん断強度測定>
ASTM−D2344に準拠して行った。
<島部分(独立した相)の数の測定>
マトリックス樹脂中の島部分(独立した相)の数の測定は、以下のような方法により行った。
まず得られた繊維強化複合材料を透過型電子顕微鏡にて観察して、4万倍の顕微鏡写真を得る。前記写真を4倍に拡大コピーしたものをスキャナーで読み取り、画像解析ソフトを用いて10μm2あたりのドメイン数を求めることとする。
本発明においては、透過型電子顕微鏡は、日本電子JEM−1200EXを用い、加圧電圧80kVで行った。試料は酸化ルテニウム染色し凍結超薄切片法にて作成するものとした。また、スキャナーは、EPSON GT−7000Uを用い、TWAINで読み取りして濃度調整を行った。画像解析ソフトは、旭化成エンジニアリング製A像くんを用い、ドメイン面積が10nm2以上あるドメイン数を数えた。粒子解析パラメータは以下の通り。
粒子の明度:中間
2値化の方法:自動
固定しきい値:無
外縁補正:四辺
穴埋め:有
小図形除去面積:10nm2
補正方法:収縮
収縮分離:回数10、小図形5、接触度100
雑音除去フィルター:無
シェーディング:無
<炭素繊維複合材料の作製方法>
(実施例1)
凸型(厚さ2mm、6.5cm角)形状を有するステンレス板(厚さ1cm、10cm角)に、中心部に孔(厚さ1cm、6.5cm角)があいたステンレス製スペーサー(厚さ1cm、10cm角)を噛み合わせた。孔の中に剥離フィルムとしてテフロン(登録商標)シートを置き、その上から製造例1にて作製した変性ポリプロピレンフィルムと炭素繊維平織材を交互に重ね、ポリプロピレン層は合計13層、炭素繊維層は12層となるように積層した。積層したポリプロピレンは、複合材料の全重量に対して、50重量%となるようにし、炭素繊維平織材は、アセトン溶剤にてサイジング剤を除去したものを用いた。
さらに上部に同じ変性ポリプロピレンフィルムを積層し、あらかじめ230℃の真空槽中に入れ、樹脂を溶融させながら、20分真空脱揮を行った。その後、さらにテフロン(登録商標)シートを積層し、凸型(厚さ6mm、6.5cm角)形状を有するステンレス板(厚さ1cm、10cm角)をかみ合わせ、プレス成形機(成形温度230℃、圧力12MPa、時間10分)で圧縮成形し、冷却硬化させることで、厚さが約2−3mmの板状の炭素繊維複合材料を得た。結果を表1に示す。
(実施例2)加圧条件を20MPaとした以外は、実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(実施例3)使用した変性ポリプロピレンの形状を粉末(パウダー)とし、炭素繊維層間に粉末を堆積した以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(実施例4)変性ポリプロピレンの形状を粉末(パウダー)とし、加圧条件を20MPaとした以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(実施例5)製造例2にて作製した変性ポリプロピレンを用いた以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(比較例1)製造例1で作製した変性ポリプロピレンを標準的な射出成形法にて温度200℃、圧力50MPaの条件下で、板状化(厚さ:2mm)した。
(比較例2)未変性のポリプロピレンフィルムを用いた以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(比較例3)未変性のポリプロピレンフィルムを用い、加圧条件を20MPaとした以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(比較例4)QE−060Eフィルムを用い、加圧条件を20MPaとした以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(実施例6)
25cm角の正方形状のステンレス板状に20cm角のテフロン(登録商標)シートを置き、その上に製造例1にて作製した変性ポリプロピレンフィルムと15cm角の炭素繊維平織材を順に重ねた。さらに上部に製造例1にて作製した変性ポリプロピレンフィルムと20cm角のテフロン(登録商標)シートを積層した。積層したポリプロピレンは、複合材料の全重量に対して、50重量%となるようにし、炭素繊維平織材は、アセトン溶剤にてサイジング剤を除去したものを用いた。
あらかじめ230℃のプレス機のステージ上に乗せ、マトリックス樹脂が十分に溶融したのを確認した後に、230℃、90秒、10MPaの条件下で圧縮成形し、冷却硬化させることで、厚さが約250μmの炭素繊維平織材が1層からなる炭素繊維ドライプリプレグを得た。
次に、凸型(厚さ2mm、6.5cm角)形状を有するステンレス板(厚さ1cm、10cm角)に、中心部に孔(厚さ1cm、6.5cm角)があいたステンレス製スペーサー(厚さ1cm、10cm角)を噛み合わせた。孔の中に剥離フィルムとしてテフロン(登録商標)シートを置き、その上から上記で作製した炭素繊維ドライプリプレグと変性ポリプロピレンフィルムを交互に重ね、ポリプロピレン層は合計13層、炭素繊維層は12層となるように積層した。ポリプロピレンは、ドライプリプレグ空に含まれる重量を含め、複合材料の全重量に対して、40重量%となるようにした。
これをあらかじめ230℃の真空槽中に入れ、樹脂を溶融させながら、5分真空脱揮を行った。その後、さらにテフロン(登録商標)シートを積層し、凸型(厚さ6mm、6.5cm角)形状を有するステンレス板(厚さ1cm、10cm角)をかみ合わせ、プレス成形機(成形温度230℃、圧力10MPa、時間90秒)で圧縮一体化成形し、冷却硬化させることで、厚さが約2−3mmの板状の炭素繊維複合材料の積層板を得た。結果を表1に示す。
(実施例7)
サイジング剤の除去を行っていない炭素繊維平織材を用いた以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(実施例8)
製造例2にて作製した変性ポリプロピレンを用いた以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(比較例5)
未変性のポリプロピレンフィルムを用いた以外は、上記実施例6と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(比較例6)
未変性のポリプロピレンフィルムおよびサイジング剤の除去を行っていない炭素繊維平織剤を用いた以外は、上記実施例6と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
(比較例7)
QE−060Eフィルムを用い、加圧条件を20MPaとした以外は、上記実施例1と全く同じ方法にて行った。結果を表1に示す。
Figure 2011064994
炭素繊維強化変性ポリプロピレンからなる実施例1から8の成形体は、実用上十分な層間せん断強度を備えていた。一方、比較例1の板状の未変性ポリプロピレン、比較例2から7の炭素繊維強化未変性ポリプロピレン、および比較例4のQE−060Eからなる炭素繊維変性ポリプロピレンは、十分な強度、層間せん断強度を有していなかった。したがいこれらの比較から、本発明の炭素繊維強化複合材料では、変性ポリプロピレンの炭素繊維に対する含浸性、接着性および機械的強度に優れていることが明らかである。
マトリックス樹脂中の島部分(独立した相)数の観察については、製造例1で作製した変性ポリプロピレンの透過型電子顕微鏡写真を撮影したところ、海島構造からなる多層構造が観測された。結果を図1に示す。その島部分(独立した相)は平均の大きさが0.2μm以下であり、その島部分の数を測定したところ、10μm2あたり5000個以上であった。実施例1で作製した炭素繊維複合材料中のマトリックス樹脂部分についても、同様に透過型電子顕微鏡写真を撮影したところ、海島構造からなる多層構造が観測され、島部分の平均の大きさが0.1ミクロン以下で微分散されており、10μm2あたり5000個以上であった。結果を図2に示す。一方、比較例4で使用したQE−060Eでは、島部分は、偏平形状を有し、その長径は平均して1.5μm以上であり、10μm2当たりの数は5個〜15個であった。

Claims (15)

  1. 連続した炭素繊維と、変性ポリオレフィン系樹脂を含有するマトリックス樹脂からなる炭素繊維強化複合材料。
  2. 前記マトリックス樹脂が、海島構造からなる多相構造を形成し、海島構造の島部分(独立した相)の径が平均0.01μm以上であり、0.5μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の炭素繊維強化複合材料。
  3. 前記変性ポリオレフィン系樹脂が、ポリオレフィン系樹脂を、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体によりグラフト変性することにより得られる樹脂であることを特徴とする請求項1または2に記載の炭素繊維強化複合材料。
  4. 前記変性ポリオレフィン系樹脂が、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体に加え、さらに芳香族ビニル化合物または、共役ジエン系化合物を用いてグラフト変性し得られる樹脂であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の炭素繊維強化複合材料。
  5. エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体が、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸グリシジルから選ばれる少なくとも1種である請求項3または4に記載の炭素繊維強化複合材料。
  6. 芳香族ビニル化合物または共役ジエン系化合物が、スチレン、イソプレンから選ばれる少なくとも1種である請求項4または5に記載の炭素繊維強化複合材料。
  7. 前記変性ポリオレフィン系樹脂のグラフト率が0.25以上であることを特徴とする請求項3〜6のいずれかに記載の炭素繊維強化複合材料。
  8. 前記変性ポリオレフィン系樹脂のグラフト部分の長さが、数平均分子量で1000以上であること特徴とする請求項3〜7のいずれかに記載の炭素繊維強化複合材料。
  9. マトリックス樹脂の重量含有率が20%〜70%である請求項1〜8のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
  10. 前記連続した炭素繊維の形状がUD(一方向配列材)、織物または編物である請求項1〜9のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
  11. あらかじめマトリックス樹脂と炭素繊維を1層ずつあるいは複数層で交互に積層したうえで、マトリックス樹脂の融点以上の温度条件下で溶融状態のマトリックス樹脂を加圧下で炭素繊維に含浸せしめた後、冷却、硬化させることにより作製される請求項1〜10のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
  12. あらかじめマトリックス樹脂と炭素繊維を1層ずつあるいは複数層で交互に積層したうえで、マトリックス樹脂の融点以上の温度条件下において加圧下で作製した炭素繊維複合材料を、重ねて積層し、マトリックス樹脂の融点以上の温度条件下において加圧下で作製される請求項1〜11のいずれか一項に記載の炭素繊維複合材料
  13. 前記海島構造の島部分(独立した相)の数が、10μm2あたり4000個以上であることを特徴とする請求項2〜12のいづれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
  14. 前記海島構造において、ポリオレフィン系樹脂からなる海部分(連続した相)に、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体及び、芳香族ビニル化合物または共役ジエン系化合物からなる島部分(独立した相)を有することを特徴とする請求項2〜13のいづれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
  15. ASTM−D2344に基づく見かけの層間せん断強度が25℃で25MPa以上である請求項1〜14のいずれか一項に記載の炭素繊維強化複合材料。
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