JP2012107115A - 接着性樹脂組成物および成形体 - Google Patents
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Abstract
【課題】種々の被着体を簡便にかつ強固に接着可能な接着フィルムを提供する。
【解決手段】(A)変性スチレン系熱可塑性エラストマー10〜90重量部、(B)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量部[ただし、(A)+(B)=100重量部]を主成分とするベース樹脂100重量部、(E)粘着付与剤1〜100重量部を必須成分として含み、前記ベース樹脂を構成する変性スチレン系熱可塑性エラストマー(A)が、(F)ラジカル重合開始剤存在下、スチレン系熱可塑性エラストマーと(C)極性基含有ビニル単量体、(D)芳香族ビニル単量体とを溶融混練する工程により変性され、該変性工程がスチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、(C)極性基含有ビニル単量体を0.1〜15重量部、(D)芳香族ビニル単量体を0.1〜15重量部、(F)ラジカル重合開始剤0.01〜5重量部添加して変性することを特徴とする接着性樹脂組成物。
【選択図】なし
【解決手段】(A)変性スチレン系熱可塑性エラストマー10〜90重量部、(B)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量部[ただし、(A)+(B)=100重量部]を主成分とするベース樹脂100重量部、(E)粘着付与剤1〜100重量部を必須成分として含み、前記ベース樹脂を構成する変性スチレン系熱可塑性エラストマー(A)が、(F)ラジカル重合開始剤存在下、スチレン系熱可塑性エラストマーと(C)極性基含有ビニル単量体、(D)芳香族ビニル単量体とを溶融混練する工程により変性され、該変性工程がスチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、(C)極性基含有ビニル単量体を0.1〜15重量部、(D)芳香族ビニル単量体を0.1〜15重量部、(F)ラジカル重合開始剤0.01〜5重量部添加して変性することを特徴とする接着性樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
本発明はホットメルト系接着剤に関する。さらに詳しくは難接着性材料との接着性に優れたホットメルト接着剤に関する。
熱可塑性エラストマー、オレフィン系重合体、ビニル系重合体およびエンジニアリングプラスチックス等の熱可塑性樹脂は、物性、成形性および表面 特性等に優れているため、目的に応じて塊状、シート状、フィルム状等に加工して自動車、電気・電子、建築、雑貨等の分野で多く使用されている。そして、これらの成形品は、所望形状の製品とするため、あるいは性能の高度化、機能の多様化を図るため複数の成形品を接着させ、複合化させる必要がある。このため、 簡便かつ接着強度の優れた加熱溶融型(ホットメルト型)の接着剤が求められている。
このようなホットメルト接着剤としては、エチレン系共重合体、スチレン系ブロック共重合体およびオレフィン系(共)重合体からなる群から選ばれる1種以上のベースポリマーと粘着付与樹脂、結晶性極性基含有化合物を含有するもの(特許文献1)、アモルファスポリα−オレフィン、粘着付与樹脂およびポリプロピレン系ワックスを必須成分とするもの(特許文献2)、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレンブロック共重合ゴムあるいはスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合ゴムに、粘着付与樹脂成分およびプロセスオイルなどの液状可塑剤を添加してなるもの(特許文献3、4)、変性ポリオレフィンと粘着付与剤を配合してなるもの(特許文献5)、スチレン系ブロック共重合ゴムと酸変性ワックスを配合してなるもの(特許文献6)、酸変性ポリプロピレンと酸変性スチレン系ブロック共重合体を配合してなるもの(特許文献7)などがある。
一般的な熱可塑性樹脂の成形品に対して、種々の接着剤はいまだ満足できる接着性を示すには至っていない。しかも、異種の熱可塑性樹脂の成形品間における接着は、 両成形品の極性が異なるため、一方の成形品にはある程度接着するものの、他方の成形品にはほとんど接着しない。従って、両成形品間における接着が効果的に行われないという課題がある。
本発明は、難接着性の熱可塑性樹脂性の被着体間における接着強度に優れたホットメルト型接着剤組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述の現状に鑑み、鋭意検討した結果、変性スチレン系熱可塑性エラストマーとポリオレフィン系樹脂からなるベース樹脂と、粘着付与剤樹脂とを必須成分として含む接着性樹脂組成物により、難接着性の熱可塑性樹脂に対して、優れた接着性能が発現することを見いだし、以下の本発明を完成するに至った。すなわち本発明は以下の構成をなす。
1)(A)変性スチレン系熱可塑性エラストマー10〜90重量部、(B)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量部[ただし、(A)+(B)=100重量部]を主成分とするベース樹脂100重量部、(E)粘着付与剤1〜100重量部を必須成分として含み、前記ベース樹脂を構成する変性スチレン系熱可塑性エラストマー(A)が、(F)ラジカル重合開始剤存在下、スチレン系熱可塑性エラストマーと(C)極性基含有ビニル単量体、(D)芳香族ビニル単量体とを溶融混練する工程により変性され、該変性工程がスチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、(C)極性基含有ビニル単量体を0.1〜15重量部、(D)芳香族ビニル単量体を0.1〜15重量部、(F)ラジカル重合開始剤0.01〜5重量部添加して変性することを特徴とする接着性樹脂組成物。
2) (B)ポリオレフィン系樹脂が、プロピレン単位が過半量であるポリプロピレン系樹脂である、1)に記載の接着性樹脂組成物。
3)(A)変性スチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレン−イソプレンブロックコポリマー、スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、水素添加スチレン−イソプレンブロックコポリマー及び水素添加スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、水素添加スチレン-ブタジエンランダムコポリマーから選ばれた少なくとも一種を変性することにより得られた樹脂であることを特徴とする1)に記載の接着剤性樹脂組成物。
4) (E)粘着付与剤が、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂から選ばれる少なくとも1種の粘着付与剤である、1)に記載の接着性樹脂組成物。
5)(C)極性基含有ビニル単量体が、メタクリル酸グリシジルであることを特徴とする、1)に記載の接着剤性樹脂組成物。
6)(D)芳香族ビニル単量体が、スチレンであることを特徴とする、1)に記載の接着剤性樹脂組成物。
7) 1)〜6)のいずれか一項に記載の接着性樹脂組成物からなる、熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体。
本発明の接着性樹脂組成物は、難接着基材に対し優れた接着力を確保することができ、文具、雑貨、食品などの包装材、自動車用部品、住宅資材、家電などの電気電子部品、各種産業用資材などの幅広い分野に用いられる。特に低温、低圧の接着加工で良好な接着強度が得られることから、意匠性の必要な、自動車内装、住宅内装、家電製品表面部材に好適に用いられる。
以下に本発明の詳細について述べる。
<<(A)変性スチレン系熱可塑性エラストマーについて>>
本発明の変性スチレン系熱可塑性エラストマーとは、スチレン、その同族体もしくはその類似体を含有する熱可塑性エラストマーに極性基含有ビニル単量体をグラフト重合したものである。
本発明の変性スチレン系熱可塑性エラストマーとは、スチレン、その同族体もしくはその類似体を含有する熱可塑性エラストマーに極性基含有ビニル単量体をグラフト重合したものである。
変性スチレン系熱可塑性エラストマーの原料として用いられる、スチレン系熱可塑性エラストマーとして知られるものは、特に限定されることなく変性スチレン系熱可塑性エラストマーの原料として使用できる。具体的な例としては、スチレン、その同族体もしくはその類似体のブロックを、少なくとも一つの末端ブロックとして含み、共役ジエンもしくはその水添物のエラストマーブロックを少なくとも一つ中間ブロックとして含むブロック共重合体を挙げることができる。
本発明のスチレン系熱可塑性エラストマーの好ましい具体例として、スチレン−ブタジエンジブロックコポリマー、スチレンーブタジエントリブロックコポリマー、スチレンーイソプレンジブロックコポリマー、スチレンーイソプレントリブロックコポリマー、水素添加スチレン−ブタジエンジブロックコポリマー、水素添加チレンーブタジエントリブロックコポリマー、水素添加スチレンーイソプレンジブロックコポリマー、水素添加スチレンーイソプレントリブロックコポリマー、水素添加スチレンーブタジエンランダムコポリマーなどが挙げられる。さらに、スチレンブロックの中にはスチレンのほかに、スチレンとα−メチルスチレン等の芳香族系ビニル化合物の共重合体が含まれていてもよい。これらのスチレン系エラストマーの中でも、耐熱性および耐候性が良好なものとなる点から、その共役ジエンを主体とする重合体ブロックにおける不飽和二重結合の一部または全部が水素添加されていることが好ましく、水素添加スチレン−イソプレントリブロックコポリマー(SEPS)、水素添加スチレン−ブタジエントリブロックコポリマー(SEBS)、水素添加スチレン-ブタジエンランダムコポリマー(HSBR)が特に好ましく用いられる。上述のスチレン系熱可塑性エラストマーは市販されているアサプレン、タフプレン、アサフレックス[旭化成工業(株)製];ダイナロン、JSR−TR[JSR(株)製];クレイトン[クレイトンポリマー社製];クインタック[日本ゼオン社製];ハイブラー、セプトン[クラレ(株)製]を例示できる。これらの市販品は、各々単独で又は組み合わせて使用することができる。
<<(B)ポリオレフィン系樹脂について>>
(B)成分として使用するポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のビニル化合物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体などが挙げられる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイソブチレン、エチレンープロピレン共重合体が好ましく、耐熱性、剛性、耐衝撃性の高さからプロピレン単位が過半量であるエチレンープロピレン共重合体、ポリプロピレンがより好ましい。ここでいう過半量とはポリオレフィン系樹脂に対するプロピレン成分が50重量%以上のことを意味する。
(B)成分として使用するポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のビニル化合物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体などが挙げられる。中でも、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリイソブチレン、エチレンープロピレン共重合体が好ましく、耐熱性、剛性、耐衝撃性の高さからプロピレン単位が過半量であるエチレンープロピレン共重合体、ポリプロピレンがより好ましい。ここでいう過半量とはポリオレフィン系樹脂に対するプロピレン成分が50重量%以上のことを意味する。
また、極性基が導入されたポリオレフィン系樹脂を使用することもできる。極性基が導入されたポリオレフィン系樹脂の具体例としては、エチレン/塩化ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、エチレン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/メタクリロニトリル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリルアミド共重合体、エチレン/メタクリルアミド共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレン/アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸イソブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン/無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル/無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸金属塩共重合体、エチレン/メタクリル酸金属塩共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、又はその鹸化物、エチレン/プロピオン酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレンなどの塩素化ポリオレフィンなどが挙げられる。これらの極性基導入ポリオレフィン樹脂は単独で使用しても、複数を組み合わせて使用してもよい。
また、これらポリオレフィン樹脂は、粒子状のものであってもペレット状のものであってもよく、その大きさや形はとくに制限されるものではない。
<<(C)極性基含有ビニル単量体について>>
(C)極性基含有ビニル単量体に含まれる極性基としては、例えば、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸ハライド基、カルボン酸アミド基、カルボン酸イミド基、カルボン酸塩基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルホン酸塩化物基、スルホン酸アミド基、スルホン酸塩基、エポキシ基、アミノ基、オキサゾリン基等が挙げられる。このうち、好ましくは、カルボン酸基及びカルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基である。
(C)極性基含有ビニル単量体に含まれる極性基としては、例えば、カルボン酸基、カルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基、カルボン酸ハライド基、カルボン酸アミド基、カルボン酸イミド基、カルボン酸塩基、スルホン酸基、スルホン酸エステル基、スルホン酸塩化物基、スルホン酸アミド基、スルホン酸塩基、エポキシ基、アミノ基、オキサゾリン基等が挙げられる。このうち、好ましくは、カルボン酸基及びカルボン酸無水物基、カルボン酸エステル基である。
本発明で用いる極性基含有ビニル単量体は、特に制限されないが、好ましくは、上記の極性基を含む不飽和カルボン酸及び/又はその誘導体である。不飽和カルボン酸又はその誘導体としては、例えば、不飽和モノもしくはジカルボン酸、又はこれらの誘導体が挙げられる。これらの誘導体としては、具体的には、カルボン酸の無水物、エステル、ハライド、アミド、イミド及び塩等が挙げられる。不飽和モノ又はジカルボン酸の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、エンド−ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸(エンディック酸)、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ナジック酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸の誘導体の具体例としては、塩化マレニル、マレイミド、無水マレイン酸、無水エンディック酸、アクリル酸メチル、アクリル酸アミド、メタクリル酸メチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸アミド、無水シトラコン酸、無水イタコン酸、無水ナジック酸、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、フマル酸モノメチル、フマル酸ジメチル等が挙げられる。これら不飽和カルボン酸又はその誘導体のうち、好ましくは、アクリル酸、メタクリル酸、無水マレイン酸、メタクリル酸グリシジルであり、安価な点から、より好ましくは、無水マレイン酸、メタクリル酸グリシジルであり、変性後の乾燥工程での除去が容易な点また、金属に対する接着性の観点で、メタクリル酸グリシジルが特に好ましい。これらは、一種単独で用いてもよく、また、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
(C)極性基含有ビニル単量体の添加量は、スチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、0.1〜15重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることがさらに好ましい。添加量が少なすぎると接着性が充分に改善されない傾向があり、添加量が多すぎるとグラフトに寄与しないフリーポリマーの副生が増大する傾向や、好適な形状や外観を有する樹脂組成物として取得できない傾向がある。
<<(D)芳香族ビニル単量体について>>
(D)芳香族ビニル単量体としては、特に制限されないが、好ましくは炭素数4〜20、より好ましくは6〜15の芳香族ビニル単量体である。例示するならば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などの1種または2種以上が挙げられる。これらのうちスチレンが安価であるという点で最も好ましい。
(D)芳香族ビニル単量体としては、特に制限されないが、好ましくは炭素数4〜20、より好ましくは6〜15の芳香族ビニル単量体である。例示するならば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などの1種または2種以上が挙げられる。これらのうちスチレンが安価であるという点で最も好ましい。
芳香族ビニル単量体(D)の添加量は、スチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、0.1〜15重量部であることが好ましく、0.5〜10重量部であることがさらに好ましい。添加量が少なすぎるとスチレン系熱可塑性エラストマーに対する極性基含有ビニル単量体のグラフト率が劣る傾向がある。一方、添加量が多いと極性基含有ビニル単量体のグラフト効率が飽和域に達する。
<<(F)ラジカル重合開始剤について>>
(F)ラジカル重合開始剤としては、一般に過酸化物またはアゾ化合物などがあげられる。前記ラジカル重合開始剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;パーメタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの有機過酸化物の1種または2種以上があげられる。
(F)ラジカル重合開始剤としては、一般に過酸化物またはアゾ化合物などがあげられる。前記ラジカル重合開始剤としては、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;パーメタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの有機過酸化物の1種または2種以上があげられる。
これらのうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好ましく、そのようなラジカル重合開始剤としては、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステル
などの1種または2種以上があげられる。
などの1種または2種以上があげられる。
(F)ラジカル重合開始剤の添加量は、スチレン系熱可塑性エラストマー、あるいはポリオレフィン100重量部に対して、0.01〜5重量部の範囲内にあることが好ましく、0.05〜2重量部の範囲内にあることがさらに好ましい。0.01重量部未満では変性が充分に進行せず、5重量部を超えると架橋反応による流動性の低下もしくは、分子鎖切断による機械的特性の低下を招くことがある。
<<(E)粘着付与剤について>>
前記粘着付与剤としては、特に限定なく種々のものを用いることができる。粘着付与剤の具体例としては、ロジン系樹脂(ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジン、ロジンエステル等)、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂(α−ピネン、β-ピネン、リモネンなどの重合体)、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂(脂肪族系、脂環族系、芳香族系等)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂(アルキルフェノール、フェノールキシレンホルムアルデヒド、ロジン変性フェノール樹脂等)、キシレン樹脂などが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上をあわせて用いることができる。
前記粘着付与剤としては、特に限定なく種々のものを用いることができる。粘着付与剤の具体例としては、ロジン系樹脂(ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジン、ロジンエステル等)、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂(α−ピネン、β-ピネン、リモネンなどの重合体)、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂(脂肪族系、脂環族系、芳香族系等)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂(アルキルフェノール、フェノールキシレンホルムアルデヒド、ロジン変性フェノール樹脂等)、キシレン樹脂などが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上をあわせて用いることができる。
これらのうち、熱安定性の観点から、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂が好ましく、(A)スチレン系エラストマー、(B)ポリオレフィン樹脂との相溶し、極性樹脂との接着にも寄与できるという点から、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂が特に好ましい。
(E)粘着付与剤の配合量としては、特に制限されないが、ベース樹脂となる(A)変性スチレン系熱可塑性エラストマーと(B)ポリオレフィン系樹脂の合計100重量部に対して、1〜100重量部であることが好ましく、5〜60重量部の範囲内にあることがさらに好ましい。。1重量部より少ないと接着性が十分でなく、100重量部より多いと樹脂のタックが強くなりすぎて、ハンドリングが悪くなるとともに、フィルム成形性が低下する。
<<溶融グラフト変性について>>
本発明の変性スチレン系熱可塑性エラストマーの製造には、溶融混練による方法、溶液による方法、懸濁法などの一般的なラジカルグラフト法によって行うことが出来る。この中で、経済的で、簡便かつ生産性に富む点で溶融混練法が優れる。溶融混練時の添加順序及び方法については、スチレン系熱可塑性エラストマーとラジカル重合開始剤を溶融混練した混合物に極性基含ビニル単量体、あるいは芳香族ビニル単量体を加え溶融混練する添加順序がよく、この添加順序で行うことでグラフトに寄与しない低分子量体の生成を抑制することができる。なお、そのほか必要に応じ添加される材料の混合や溶融混練の順序及び方法はとくに制限されるものではない。
本発明の変性スチレン系熱可塑性エラストマーの製造には、溶融混練による方法、溶液による方法、懸濁法などの一般的なラジカルグラフト法によって行うことが出来る。この中で、経済的で、簡便かつ生産性に富む点で溶融混練法が優れる。溶融混練時の添加順序及び方法については、スチレン系熱可塑性エラストマーとラジカル重合開始剤を溶融混練した混合物に極性基含ビニル単量体、あるいは芳香族ビニル単量体を加え溶融混練する添加順序がよく、この添加順序で行うことでグラフトに寄与しない低分子量体の生成を抑制することができる。なお、そのほか必要に応じ添加される材料の混合や溶融混練の順序及び方法はとくに制限されるものではない。
溶融混練時の加熱温度は、150〜240℃であることが、スチレン系熱可塑性エラストマーが充分に溶融し、過剰な熱分解あるいは架橋反応が併発しないという点で好ましい。また溶融混練の時間(ラジカル重合開始剤を混合してからの時間)は、通常30秒間〜60分間である。
また、前記の溶融混練の装置としては、一軸又は多軸押出機、バンバリーミキサー、プラストミル、加熱ロールニーダー、などを使用することができる。生産性の面から減圧装置を装備した単軸あるいは二軸押出機を用いる方法が好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。
<<接着性樹脂組成物について>>
本発明の接着性樹脂組成物のベース樹脂は、(A)変性スチレン系エラストマーおよび(B)ポリオレフィン系樹脂からる。(A)変性スチレン系エラストマーは、それ自身が極性を有する樹脂との接着に寄与するほか、粘着付与剤として、ロジン系樹脂やテルペンフェノール系樹脂などの極性基を持つ樹脂を使用した場合に、相溶性を向上させ、より一層接着性を向上させることができる。
本発明の接着性樹脂組成物のベース樹脂は、(A)変性スチレン系エラストマーおよび(B)ポリオレフィン系樹脂からる。(A)変性スチレン系エラストマーは、それ自身が極性を有する樹脂との接着に寄与するほか、粘着付与剤として、ロジン系樹脂やテルペンフェノール系樹脂などの極性基を持つ樹脂を使用した場合に、相溶性を向上させ、より一層接着性を向上させることができる。
本発明のベース樹脂は、(A)変性スチレン系熱可塑性エラストマー10〜90重量部および(B)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量部[ただし、(A)+(B)=100重量部]である。ここで言う(A)+(B)=100重量部とは、ベース樹脂に含まれる樹脂成分の量のことを意味し、必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
極性基含有ビニル単量体の含有量は、ベース樹脂100重量部に対して、0.1〜5重量%であることが好ましい。0.1重量%より少ないと接着性が不充分であり、5重量%より多いと溶融混練中に粘着付与剤と反応して架橋反応を起こすので好ましくない。
ベース樹脂の各成分である(A)変性スチレン系熱可塑性エラストマー、(B)ポリオレフィン系樹脂、および(F)粘着付与剤を混合する方法は、公知のいずれの方法を用いても良いが、均一に混合するのが容易であるという点からは、特に溶融混錬が好ましい。溶融混錬の装置としては、一軸又は多軸押出機、バンバリーミキサー、プラストミル、加熱ロールニーダー、などを使用することができる。生産性の面から減圧装置を装備した単軸あるいは二軸押出機を用いる方法が好ましい。
また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。接着性樹脂組成物には必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
これらの安定剤および添加剤を用いる場合は、予め原料のスチレン系熱可塑性エラストマーまたは、ポリオレフィン系樹脂に添加されているものであってもよく、溶融変性の際に添加されるものであってもよく、ベース樹脂の(A)と(B)および粘着付与剤の各成分を溶融混錬する際に添加されるものであってもよく、また、接着性樹脂組成物を製造したのちに適宜の方法で添加されるものであってもよい。
<<シートまたはフィルム状成形体について>>
本発明の接着性樹脂組成物は、熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体にすることができる。また、ポリオレフィン樹脂に本発明の接着性樹脂組成物を添加してなる樹脂組成物も、熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体にすることができる。本発明でいう熱溶着性とは、熱で溶けて被着体と接合する性質のことである。本発明のシートまたはフィルム状成形体とは、成形体の厚みとしては3μmから3mmが例示でき、好ましくは10μm〜2mmであり、被着体の形状や性状に合わせて、シートあるいはフィルムとして利用することができるものである。
本発明の接着性樹脂組成物は、熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体にすることができる。また、ポリオレフィン樹脂に本発明の接着性樹脂組成物を添加してなる樹脂組成物も、熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体にすることができる。本発明でいう熱溶着性とは、熱で溶けて被着体と接合する性質のことである。本発明のシートまたはフィルム状成形体とは、成形体の厚みとしては3μmから3mmが例示でき、好ましくは10μm〜2mmであり、被着体の形状や性状に合わせて、シートあるいはフィルムとして利用することができるものである。
本発明の熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば本発明の接着性樹脂組成物を溶融混練により得た後に、各種の押出成形機、射出成形機、カレンダー成形機、インフレーション成形機、ロール成形機、あるいは加熱プレス成形機などを用いてシート状成形体に成形加工することが可能である。本発明に関わる接着性樹脂組成物を用いれば種々の基材を接着させて多層積層体を得ることが可能になる。
被着体の材料としては、紙、木綿,麻,布などのセルロース系高分子材料、ポリエステル,ナイロン等による各種織布または不織布;木板;金、銀、銅、鉄、錫、鉛、アルミニウム等の各種金属板または箔;ポリプロピレン,ポリスチレン,ポリエチレン,ポリエステル,ナイロン,ポリカーボネート系樹脂,(メタ)アクリル系樹脂,フェノール樹脂,ポリウレタン,スチレン−ブタジエンブロック共重合体(SBS樹脂),スチレン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂),アクリロニトリル−エチレン/プロピレン−スチレン共重合体(AES樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、エポキシ樹脂等の各種合成高分子材料を成形した板,成形品,フィルムまたは発泡体;ガラス、ガラス繊維,セラミック等の各種無機物等を挙げることができる。
被着体の材料として、異なる2種類以上の材料を混合、複合してもよい。また、積層体が本発明の接着性フィルムを介して、異なる2つの被着体が接着してなるものである場合、2つの被着体を構成する材料は、同じ種類の材料でも異なる種類の材料のいずれでもよい。被着体には、必要に応じて、離型剤、メッキなどの被膜、塗料による塗膜、プラズマやレーザーなどによる表面改質、表面酸化、エッチングなどの表面処理等を実施してもよい。
本発明の接着性樹脂組成物を用いることにより得られた多層積層体の用途の具体例としては特に限定されないが、基材として表皮材及び基板材を使用する用途、例えば自動車等の内装材料(自動車内装用天井材,自動車内装用ドア部材,自動車内装用ダッシュボード部材、インパネ等)、家電部品(パソコン筺体、薄型テレビのフレーム等)、住居資材(内装壁板、化粧フィルム等)として好適に使用することができる。これらの材料としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ナイロン、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン、耐衝撃ポリスチレン、ポリ塩化ビニリデン、(メタ)アクリル系樹脂、AES樹脂、ABS樹脂等が挙げられ、本発明の接着性樹脂組成物が好適に使用できる。これらの積層物はシート、フィルムまたは複雑な形状の成形品等として用いられる。多層積層体を製造するにあたっては、熱ラミネート、真空成形、真空圧空成形、熱プレス、熱ロールなど、公知の成形方法を採用することができる。
以下に具体的な実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。下記実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
(製造例1)
(a)水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体((株)クラレ製:SEPTON2063)100部、(b)1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5部をシリンダー温度200℃、回転数250rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練しペレットを得た溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル5部、スチレン5部加え溶融混練して変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)を得た。得られた変性樹脂のメタクリル酸グリシジル含量は、1.2重量%であった。
(a)水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体((株)クラレ製:SEPTON2063)100部、(b)1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5部をシリンダー温度200℃、回転数250rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練しペレットを得た溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりメタクリル酸グリシジル5部、スチレン5部加え溶融混練して変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)を得た。得られた変性樹脂のメタクリル酸グリシジル含量は、1.2重量%であった。
(実施例1)
上記製造例1で得られた変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)80部、エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)20部、テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部を、シリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(A1)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度180℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
上記製造例1で得られた変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)80部、エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)20部、テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部を、シリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(A1)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度180℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
(実施例2)
上記製造例1で得られた変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)60部、エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)40部、テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部を、シリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(A2)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度180℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
上記製造例1で得られた変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)60部、エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)40部、テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部を、シリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(A2)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度180℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
(実施例3)
上記製造例1で得られた変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)40部、エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)60部、テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部を、シリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(A3)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度180℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
上記製造例1で得られた変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)40部、エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)60部、テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部を、シリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(A3)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度180℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
(実施例4)
上記製造例1で得られた変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)20部、エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)80部、テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部を、シリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(A4)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度180℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
上記製造例1で得られた変性水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体樹脂(A−1)20部、エチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)80部、テルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部を、シリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(A4)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度180℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
(比較例1)
水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロックコポリマー((株)クラレ製:SEPTON2063)100部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部をシリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(B1)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロックコポリマー((株)クラレ製:SEPTON2063)100部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部をシリンダー温度200℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(B1)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
(比較例2)
水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体((株)クラレ製:SEPTON2063)60部とエチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)40部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部をシリンダー温度180℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(B2)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
水素添加スチレンーイソプレンースチレントリブロック共重合体((株)クラレ製:SEPTON2063)60部とエチレン−プロピレン共重合体((株)ダウ製ヴァーシファイ3401、エチレン含量15重量%、MFR=8)40部とテルペンフェノール樹脂(ヤスハラケミカル(株)製YSポリスターT100、軟化点100℃)50部をシリンダー温度180℃、スクリュ回転数150rpmに設定した二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練し接着性樹脂ペレット(B2)を得た。得られた接着性樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュ回転数100rpmに設定した単軸押出機(20mmφ、L/D=20、(株)東洋精機製、製品名ラボプラストミル)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み50μmのフィルムとした。
(接着強度測定)
ABS樹脂シート(50mm×100mm×0.4mm)とPC/ABS樹脂シート(50mm×100mm×0.4mm)の間に、実施例1〜4、比較例1、2で作成した接着シートまたはフィルム(A1〜A4、B1、B2)をはさみ、フジプラ(株)製ラミネーターLAMIPACKER LPD3204にて、所定の加熱温度(130℃、160℃)、速度0.5m/minの条件で接着してテストサンプルを得た。これを25mm幅に切削し、島津製作所製AG−2000Aを用い、23℃にて引張テストスピード200mm/minの条件にて、T字剥離強度を測定した。
結果を表1に示す。
ABS樹脂シート(50mm×100mm×0.4mm)とPC/ABS樹脂シート(50mm×100mm×0.4mm)の間に、実施例1〜4、比較例1、2で作成した接着シートまたはフィルム(A1〜A4、B1、B2)をはさみ、フジプラ(株)製ラミネーターLAMIPACKER LPD3204にて、所定の加熱温度(130℃、160℃)、速度0.5m/minの条件で接着してテストサンプルを得た。これを25mm幅に切削し、島津製作所製AG−2000Aを用い、23℃にて引張テストスピード200mm/minの条件にて、T字剥離強度を測定した。
結果を表1に示す。
実施例1〜4は本発明の接着性樹脂組成物を用いており、いずれも幅広い接着温度領域で、強固な接着強度を示した。一方、未変性の樹脂成分をベース樹脂とした場合(比較例1〜2)では、接着強度が低調であった。
Claims (7)
- (A)変性スチレン系熱可塑性エラストマー10〜90重量部、(B)ポリオレフィン系樹脂90〜10重量部[ただし、(A)+(B)=100重量部]を主成分とするベース樹脂100重量部、(E)粘着付与剤1〜100重量部を必須成分として含み、前記ベース樹脂を構成する変性スチレン系熱可塑性エラストマー(A)が、(F)ラジカル重合開始剤存在下、スチレン系熱可塑性エラストマーと(C)極性基含有ビニル単量体、(D)芳香族ビニル単量体とを溶融混練する工程により変性され、該変性工程がスチレン系熱可塑性エラストマー100重量部に対して、(C)極性基含有ビニル単量体を0.1〜15重量部、(D)芳香族ビニル単量体を0.1〜15重量部、(F)ラジカル重合開始剤0.01〜5重量部添加して変性することを特徴とする接着性樹脂組成物。
- (B)ポリオレフィン系樹脂が、プロピレン単位が過半量であるポリプロピレン系樹脂である、請求項1に記載の接着性樹脂組成物。
- (A)変性スチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレン−イソプレンブロックコポリマー、スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、水素添加スチレン−イソプレンブロックコポリマー及び水素添加スチレン−ブタジエンブロックコポリマー、水素添加スチレン-ブタジエンランダムコポリマーから選ばれた少なくとも一種を変性することにより得られた樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の接着剤性樹脂組成物。
- (E)粘着付与剤が、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂から選ばれる少なくとも1種の粘着付与剤である、請求項1に記載の接着性樹脂組成物。
- (C)極性基含有ビニル単量体が、メタクリル酸グリシジルであることを特徴とする、請求項1に記載の接着剤性樹脂組成物。
- (D)芳香族ビニル単量体が、スチレンであることを特徴とする、請求項1に記載の接着剤性樹脂組成物。
- 請求項1〜6のいずれか一項に記載の接着性樹脂組成物からなる、熱溶着性を有するシート状またはフィルム状成形体。
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2010
- 2010-11-17 JP JP2010256517A patent/JP2012107115A/ja active Pending
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