JP5912411B2 - インサート成形用積層接着フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着フィルムと、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムを積層したインサート成形用積層接着フィルムに関し、インサート成形においてポリフェニレンサルファイド系樹脂と金属部材の接着性を改良する接着層として好適に使用できる。
金属部材と樹脂部材とが一体化されてなる複合品は、従来から、自動車内装部材などに用いられている。金属部材と樹脂部材とを一体化する方法としては、接着剤を用いて接着する方法や、金属部材および樹脂部材に折り返し片や爪などの固定部材を設け、この固定部材を用いて両者を固着させる方法、ねじなどを用いて接合する方法などがある。しかし、接着剤を用いないで、金属部材と樹脂部材とが一体化されてなる複合品は、金属部材の形状加工と樹脂部材の成型加工とを別々に行なってから両者を一体化して形成しなければならないため、工程が複雑化し経済的でないという問題がある。また、接着剤でも溶剤系接着剤を使用した場合、VOCによる作業環境の悪化が懸念されたり、塗布ムラによる接着不良、糸引きによる成形体の外観不良などによる歩留まり率の低下が発生する。さらに、溶剤系接着剤では、塗布後、乾燥工程が必須であるため、設備の大型化や生産のタクトタイムが長くなるなど経済的ではない。例えば、特許文献1では、金属部材と樹脂部材をインサート成形により強固に接着させることが可能であるが、接着剤の乾燥工程に30分以上を要する。
一方、特許文献2では、金属材の表面を処理して超微細凹凸を形成させた後、該金属材をインサート成形により樹脂と複合化させるという、実質、接着剤を使用しない方法が記載されている。しかし、金属表面の処理が煩雑であったり、被着体が限定されるなどの課題がある。
なお、特許文献3では、エポキシ基含有エチレン性不飽和単量体でグラフト重合された変性ポリオレフィンがポリフェニレンスルフィドを含む多層射出成形体用の接着樹脂として好適に用いられると記載されている。しかし、工業的に効率的なプロセス方法、並びにその取扱い方法の何れも開示されていない。
特開2009−73088号公報 特開2010−64397号公報 特開2003−268051号公報
本発明は、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着フィルムと、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムを積層したインサート成形用積層接着フィルムに関し、VOCフリーで生産性の高い方法により金属部材上にポリフェニレンサルファイド系樹脂と接着性良好な接着層を形成しうる積層接着フィルムを提供することを目的としている。
本発明者らは、上述の現状に鑑み鋭意検討した結果、ポリオレフィン系樹脂に極性基を導入した変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着フィルムを、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムと積層することにより、射出成形される溶融樹脂で接着フィルム層が押し流されることによる接着不良を抑止してムラなく均一に接着できること、金属部材と接着フィルムを積層する際の作業性が飛躍的に向上することと共に、金属部材への加熱接着工程において接着フィルムの熱劣化を大幅に低減することが可能となり、インサート成形体の接着フィルム層の破壊による剥離を低減できること、また射出成形されるポリフェニレンサルファイド系樹脂と良好に接着することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の構成をなす。
1).ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムに、接着剤が積層されたインサート成形用積層接着フィルムであり、該インサート成形用積層接着フィルムを、接着剤面が金属部材と接触するよう積層した後、加熱して接着剤部を溶融して金属部材と接着し、該インサート成形用接着フィルム積層金属部材を、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム面が金型内空隙側となるよう金型内に設置して、ポリフェニレンサルファイド系樹脂を射出成形することを特徴とするインサート成形用積層接着フィルム。
2).前記接着剤が、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体を用いてグラフト変性した変性ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする1)記載のインサート成形用積層接着フィルム。
3).前記接着剤が、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体と芳香族ビニル単量体を用いてグラフト変性した変性ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする2)記載のインサート成形用積層接着フィルム。
4).前記エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体が、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸グリシジルから選ばれる少なくとも1つである2)〜3)記載のインサート成形用積層接着フィルム。
5).前記変性ポリオレフィン系樹脂の融解熱量が1〜50J/gの範囲にあることを特徴とする請求項2〜4記載のインサート成形用積層接着フィルム。
6).2)〜5)の何れか一項記載の変性ポリオレフィン系樹脂組成物が2つ以上の融点を有しており、150℃を超える融点と150℃以下の融点をそれぞれ少なくとも1つ有することを特徴とするインサート成形用積層接着フィルム。
7).厚みが30〜300μmである1)〜6)記載のインサート成形用積層接着フィルム。
8).1)〜7)記載のインサート成形用積層接着フィルムを、接着剤面が金属部材と接触するよう積層した後、加熱して接着剤部を溶融して金属部材と接着し、該インサート成形用接着フィルム積層金属部材を、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム面が金型内空隙側となるよう金型内に設置して、ポリフェニレンサルファイド系樹脂を射出成形するインサート成形方法。
本発明における、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤(接着フィルム)と、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムを積層したインサート成形用接着フィルムを用いると、金属部材とポリフェニレンサルファイド系樹脂のインサート成形において、VOCフリーで生産性の高い方法により金属部材上にポリフェニレンサルファイド系樹脂と接着性良好な接着層を形成することが可能となる。
以下に本発明の詳細について述べる。
(ポリオレフィン樹脂)
本発明においてグラフト変性する前のポリオレフィン系樹脂(以下、原料ポリオレフィン系樹脂と示す)とは、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のビニル化合物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体などが挙げられる。
中でも、表面粘着力の観点から、オレフィン系エラストマーが好適に用いられる。オレフィン系エラストマーとしては、融点が160℃以下、好ましくは融点が150℃以下、さらに好ましくは融点が140℃以下の炭素数2〜20のα−オレフィン重合体または共重合体である。具体的には、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、1−ブテン単独重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1単独重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1・1−ブテン共重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。好ましくは、プロピレン単独重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体である。特に好ましくは、プロピレン・エチレン共重合体である。
また、極性基を有する不飽和カルボン酸単量体と相溶し易い点で、極性基が導入されたポリオレフィン系樹脂も使用できる。極性基が導入されたポリオレフィン系樹脂の具体例としては、無水マレイン酸変性ポリプロピレン、マレイン酸変性ポリプロピレン、アクリル酸変性ポリプロピレンなどの酸変性ポリプロピレン;エチレン/塩化ビニル共重合体、エチレン/塩化ビニリデン共重合体、エチレン/アクリロニトリル共重合体、エチレン/メタクリロニトリル共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、エチレン/アクリルアミド共重合体、エチレン/メタクリルアミド共重合体、エチレン/アクリル酸共重合体、エチレン/メタクリル酸共重合体、エチレン/マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸メチル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル共重合体、エチレン/アクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン/アクリル酸ブチル共重合体、エチレン/アクリル酸イソブチル共重合体、エチレン/アクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン/メタクリル酸メチル共重合体、エチレン/メタクリル酸エチル共重合体、エチレン/メタクリル酸イソプロピル共重合体、エチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸イソブチル共重合体、エチレン/メタクリル酸2−エチルヘキシル共重合体、エチレン/無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸エチル/無水マレイン酸共重合体、エチレン/アクリル酸金属塩共重合体、エチレン/メタクリル酸金属塩共重合体、エチレン/酢酸ビニル共重合体、又はその鹸化物、エチレン/プロピオン酸ビニル共重合体、エチレン/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/アクリル酸エチル/メタクリル酸グリシジル共重合体、エチレン/酢酸ビニル/メタクリル酸グリシジル共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/ビニル単量体共重合体;塩素化ポリプロピレン塩素化ポリエチレンなどの塩素化ポリオレフィンなどが挙げられる。これらの極性基導入ポリオレフィン系樹脂は2種類以上を混合しても使用できる。
前記原料ポリオレフィン系樹脂には、必要に応じて、他の樹脂またはゴムを本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
前記の他の樹脂またはゴムとしては、たとえばポリペンテン−1、ポリメチルペンテン−1などのポリα−オレフィン;プロピレン含有量が75重量%未満のプロピレン/ブテン−1共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン共重合体;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン/ジエン単量体共重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン共重合体;スチレン/ブタジエンランダム共重合体、スチレン/イソプレンランダム共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体ランダム共重合体;スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体;水素化(スチレン/ブタジエンランダム共重合体)、水素化(スチレン/イソプレンランダム共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体ランダム共重合体);水素化(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)、水素化(スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体);アクリロニトリル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体グラフト共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなどのビニル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体などのビニル共重合体などがあげられる。
原料ポリオレフィン系樹脂に対するこれら他の樹脂またはゴムの添加量は、この樹脂の種類またはゴムの種類により異なり、前述のように本発明の効果を損なわない範囲内にあればよいものであるが、通常、25重量%程度以下であることが好ましい。
また、原料ポリオレフィン系樹脂(各種の添加材料を含む場合もある)は粒子状のものであってもペレット状のものであってもよく、その大きさや形はとくに制限されるものではない。
また、前記の添加材料(ほかの樹脂、およびゴム)を用いる場合は、この添加材料は予め原料ポリオレフィン系樹脂に添加されているものであっても、原料ポリオレフィン系樹脂を溶融するときに添加されるものであってもよい。
原料ポリオレフィン系樹脂におけるプロピレン成分に関しては、原料ポリオレフィン系樹脂に対しラジカルが発生し易くなる点で、プロピレン単位が過半量であることが好ましい。ここでいう過半量とはポリオレフィン系樹脂に対するプロピレン成分が50重量%以上のことを意味する。(エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体)上記原料ポリオレフィン樹脂をグラフト変性するためのエチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体としては特に限定なく種々のものを用いることができる。極性基としては、カルボン酸、酸無水物、またはその誘導体、等を好適に用いることができる。このような単量体の具体例としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2−エン−5,6−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸、またはこれらの酸無水物あるいはこれらの誘導体(例えば、酸ハライド、アミド、イミド、エステルなど)が挙げられる。具体的な化合物の例としては、塩化マレニル、マレニルイミド、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2−エン−5,6−ジカルボン酸無水物、マレイン酸ジメチル、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジエチル、フマル酸ジエチル、イタコン酸ジメチル、シトラコン酸ジエチル、テトラヒドロフタル酸ジメチル、ビシクロ[2,2,1]ヘプトー2−エン−5,6−ジカルボン酸ジメチル、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸モノグリシジル、マレイン酸ジグリシジル、イタコン酸モノグリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルコハク酸モノグリシジル、アリルコハク酸ジグリシジル、p−スチレンカルボン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロヘキセンモノオキシド、メタクリル酸アミノエチルおよびメタクリル酸アミノプロピルなどを挙げることができる。これらの中では、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸グリシジル、が好ましい。
エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体の使用量は、特に制限されないが、原料ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部であることが好ましい。0.1重量部より少ないと、接着フィルムとした際の接着性が十分でなく、20重量部より多いと、残留モノマーが多く発生し、物性に悪影響を与える。
原料ポリオレフィン系樹脂に対して、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体をグラフト変性する際、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の単量体を用いてもよい。その他の単量体としては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビニル単量体、共役ジエン系化合物、ビニルエステル化合物、塩化ビニル、オキサゾリン基含有不飽和単量体などが挙げられる。
芳香族ビニル単量体を用いた場合、ポリプロピレンなどの分子鎖切断型ポリオレフィンへのグラフトの際に分子鎖の切断が抑制され、高い分子量を保ったまま、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体を高い比率で導入することができるので好ましい。
芳香族ビニル単量体を例示するならば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などの1種または2種以上が挙げられる。これらのうちスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのメチルスチレン、ジビニルベンゼン単量体またはジビニルベンゼン異性体混合物が安価であるという点で好ましい。
前記芳香族ビニル単量体の添加量は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜5重量部であることがさらに好ましい。添加量が少なすぎるとポリオレフィン系樹脂に対するエチレン性二重結合及び極性基を同一分子内に含む単量体のグラフト率が劣る傾向がある。一方、添加量が10重量部を超えるとエチレン性二重結合及び極性基を同一分子内に含む単量体のグラフト効率が飽和域に達する。 上記原料ポリオレフィン系樹脂とエチレン性不飽和基および極性官能基を同一分子内に含む単量体、さらに必要に応じてビニル芳香族系単量体を、ラジカル重合開始剤の存在下で加熱して反応させることにより、変性ポリオレフィン系樹脂を得ることができる。
(ラジカル重合開始剤)
ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物あるいはアゾ化合物などを挙げることができる。例示するならば、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;パーメタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの有機過酸化物の1種または2種以上があげられる。
これらのうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好ましく、そのようなラジカル重合開始剤としては、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの1種または2種以上があげられる。
前記ラジカル重合開始剤の添加量は、原料ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲内にあることが好ましく、0.2〜5重量部の範囲内にあることがさらに好ましい。0.01重量部未満では変性が充分に進行せず、10重量部を超えると流動性、機械的特性の低下を招くことがある。
本発明に用いるグラフト変性のための重合反応としては、特に制限されないが、溶液重合、含浸重合、溶融重合などを用いることができる。特に、溶融重合が簡便で好ましい。
前記溶融重合は、原料ポリオレフィン系樹脂とラジカル重合開始剤、エチレン性二重結合及び極性基を同一分子内に含む単量体、さらに必要に応じ添加される芳香族ビニル単量体を、ポリオレフィン系樹脂の溶融下、混練する方法である。
溶融混練時の加熱温度は、100〜300℃であることが、原料ポリオレフィン系樹脂が充分に溶融し、かつ熱分解しないという点で好ましい。また溶融混練の時間は、通常30秒間〜60分間である。
また、前記の溶融混練の装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ミル、ニーダー、加熱ロールなどを使用することができる。生産性の面から単軸あるいは2軸の押出機を用いる方法が好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、前記溶融混練を複数回繰返してもよい。
本発明の変性ポリオレフィン系樹脂としては、まず融点が80〜190℃、好ましくは90〜170℃である。すなわち、融点が80℃未満では高温域で良好な接着性を維持することが出来ず、190℃を超えると過熱により被着体表面の意匠性を損なうことがある。次に、融解熱量が1〜100J/g、好ましくは1〜50J/gである。すなわち、融解熱量が100J/gを超える場合ではインサート成形するときに変性ポリオレフィン樹脂が溶融不充分となり剥れることがある。
さらに、2つ以上の融点が有し、150℃を超える融点と150℃以下の融点をそれぞれ少なくとも1つ有すると、インサート成形時の生産性を損なわずに耐熱性が高まるため、好ましい。
変性ポリオレフィン系樹脂組成物には必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、燐系加工安定剤、紫外線吸収剤、紫外線安定剤、蛍光増白剤、金属石鹸、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。これらの安定剤および添加剤を用いる場合は、予め原料ポリオレフィン系樹脂に添加されているものであってもよく、原料ポリオレフィン系樹脂をグラフト変性させる際に添加されるものであってもよく、また変性ポリオレフィン系樹脂を製造したのちに適宜の方法でこの変性ポリオレフィン系樹脂に添加されるものであってもよい。
更に変性ポリオレフィン系樹脂は、他の熱可塑性樹脂と混合して用いても使用することができる。
変性ポリオレフィン系樹脂に混合される熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン単独重合体、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、ポリペンテン−1、ポリメチルペンテン−1などのポリα−オレフィン;プロピレン含有量が75重量%未満のプロピレン/ブテン−1共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン共重合体;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン/ジエン単量体共重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン共重合体;スチレン/ブタジエンランダム共重合体、スチレン/イソプレンランダム共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体ランダム共重合体;スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体;水素化(スチレン/ブタジエンランダム共重合体)、水素化(スチレン/イソプレンランダム共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体ランダム共重合体);水素化(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)、水素化(スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体);アクリロニトリル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体グラフト共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなどのビニル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体などのビニル共重合体などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
これらの内、接着フィルムとした際の耐熱性が高く、かつ表面粘着力を維持しやすいことから、スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体や、水素化(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)、水素化(スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体)が好ましい。
前記変性ポリオレフィン系樹脂に混合される熱可塑性樹脂の配合量は、接着フィルムとした際の接着性の観点から、変性ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部が好ましく、更には0.1〜30重量部が好ましい。
また本発明では、接着フィルムの表面粘着力を改良する目的で、粘着付与剤を配合しても良い。前記粘着付与剤としては、例えば、ロジン系樹脂(ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジン、ロジンエステル等)、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂(α−ピネン、β-ピネン、リモネンなどの重合体)、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂(脂肪族系、脂環族系、芳香族系等)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂(アルキルフェノール、フェノールキシレンホルムアルデヒド、ロジン変性フェノール樹脂等)、キシレン樹脂などが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上をあわせて用いることができる。これらのうち、熱安定性の観点から、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂が好ましく、本発明の変性ポリオレフィン系樹脂と相溶し、極性樹脂との接着にも寄与できるという点から、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂が特に好ましい。
前記変性ポリオレフィン系樹脂に混合される粘着付与剤の配合量は、接着フィルムの耐熱性の観点から、変性ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部が好ましく、更には0.1〜30重量部が好ましい。
(インサート成形用積層接着フィルム)
本発明では、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着剤(接着フィルム)を、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムと積層しインサート成形用積層接着フィルムとして用いることを特徴とする。特に、金属部材とポリフェニレンサルファイド系樹脂をインサート成形により一体成形する際に好適に使用することができる。
本発明におけるインサート成形用積層接着フィルムを用いてインサート成形する方法を以下に示す。インサート成形用積層接着フィルムを、接着剤(接着フィルム)面が金属部材と接触するよう積層した後、加熱して接着剤(接着フィルム)部を溶融して金属部材と接着し、該インサート成形用接着フィルム積層金属部材を、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム面が金型内空隙側となるよう金型内に設置して、ポリフェニレンサルファイド系樹脂の射出成形を行う。接着剤(接着フィルム)部を金属部材と接着させる方法としては、特に限定されるものではないが、オーブン加熱、熱プレス、ロールtoロールでの熱ラミネーションなどの方法が挙げられる。
本発明におけるインサート成形用積層接着フィルムは、接着剤(接着フィルム)にポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムを積層しているため、射出成形される溶融樹脂により接着フィルム層が溶融し流れて接着不良をおこす、いわゆる接着層飛散が抑止され、ムラなく均一に接着することができる。また、金属部材へ接着するための加熱において空気が遮断されるため、変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着フィルムの劣化を抑制することができる。さらに、単層の接着フィルムに比べ適度な硬さを有しているため、所望の形状への打ち抜き加工が容易であり、さらに接着フィルムが表面粘着性を有している場合には貼り付け作業時に手に粘着しないため作業性に優れる。またインサート成形において射出成形する樹脂がポリフェニレンサルファイド系樹脂の場合、同種の樹脂であるために接着が良好である。
本発明におけるポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムは、フェニレン基と硫黄原子が結合した単位を主成分とするポリマーであり、繰り返し単位の80モル%以上(好ましくは90モル%以上)で示される構成単位からなる重合体をいう。特に限定されるものではないが、変性ポリオレフィン系樹脂フィルムとの密着性を高めるため、コロナ処理が施されていることが好ましい。ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムと変性ポリオレフィン系樹脂からなる接着フィルムとの密着性が高いと、加工工程において、はがれる等の不都合を生じにくい。
本発明のインサート成形用積層接着フィルムの厚みは、インサート成形時に接着力が充分に発現し、射出圧が高くなりにくいことから、30μm〜300μmが好ましく、更には50μm〜200μmが好ましい。また接着フィルム層、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム層はいずれも10μm以上の厚みである。
本発明のインサート成形用積層接着フィルムの製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば変性ポリオレフィン系樹脂を押出成形機やカレンダー成形機、インフレーション成形機、などを用いてフィルム化した後にポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムと積層する、変性ポリオレフィン系樹脂をポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムに押出ラミネートする、などの方法が挙げられる。
また接着フィルム層が表面粘着性を有している場合は、粘着剤離型用セパレーターを接着フィルム側に積層させることが好ましい。用いる粘着剤離型用セパレーターは特に限定されないが、フッ素コーティング、シリコーンコーティング、エンボス加工、タルクの配合等により離型処理された紙、PETフィルムが好適に用いられる。
本発明におけるインサート成形用積層接着フィルムを用いるインサート成形において使用される金属部材としては、本発明のインサート成形用積層接着フィルムが接着するものであれば特に制限はないが、例えば、金、銀、銅、錫、鉛、鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ガルバリウム鋼及び亜鉛めっき鋼等が挙げられる。これらのうち鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、ガルバリウム鋼及び亜鉛めっき鋼が好ましい。なお、金属からなるインサート部材は用途に応じて2種類以上を同時に使用しても良い。
また本発明におけるインサート成形用積層接着フィルムを用いるインサート成形において使用されるポリフェニレンサルファイド系樹脂としては、特に制限はないが、フェニレン基と硫黄原子が結合した単位を主成分とするポリマーであり、繰り返し単位の50モル%以上(好ましくは70モル%以上)で示される構成単位からなる重合体が挙げられ、これらはタルク、カオリン、マイカ、モンモリロナイト、ガラス繊維、炭素繊維などの充填材を含有していても良い。
以下に具体的な実施例を示すが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。下記実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
(融解熱量の測定)
融解熱量は、変性ポリオレフィン系樹脂組成物を、島津製作所製DSC−50を用いてJIS K7122に従い、以下の条件で融解熱量を測定した。同一試料で2回走査を行い、2回目の走査曲線を用いて算出した。
昇温速度:20℃/min
対象セル:アルミニウム
(融点の測定)
変性ポリオレフィン系樹脂組成物0.75gをo−ジクロロベンゼン100mLに加え130℃にて3時間加熱して溶解した後、徐冷して25℃にて8時間静置した。ろ過により、再沈物とろ液に分別し、再沈物は80℃にて一晩減圧乾燥し、ろ液は濃縮乾固して回収した。再沈物とろ液の濃縮乾固物について、島津製作所製DSC−50を用いて、JIS K7121に従い、以下の条件で融点を測定した。同一試料で2回走査を行い、2回目の走査曲線を用いて算出した。
昇温速度:20℃/min
対象セル:アルミニウム
(せん断強度評価)
せん断強度評価は、島津製作所製AG−2000Dを用い、23℃にて引張テストスピード50mm/minで行った。せん断強度は、せん断力(N)をせん断面積(mm)で除して求めた(MPa)。
(碁盤目試験)
碁盤目試験評価は、JIS K5400に従い、以下の条件で行い、評価点数を算出した。
すきま間隔:2mm
ます目の数:25
評価点数: 10点(剥れなし)、8点(欠損5%以内)、6点(欠損部5〜15%)、4点(欠損部15〜35%)、2点(欠損部35〜65%)、0点(欠損部65%以上)
(実施例1)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8、融点100℃)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5部をホッパー口よりシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン5部、グリシジルメタクリレート5部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た(A−1)。得られた樹脂ペレット(A−1)を、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み70μmの表面粘着性を有するフィルム(A−1T)を得た。得られたフィルムをポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム(プレスシート、50μ厚)に200℃で熱ラミネートすることにより、積層接着フィルム(A−1L)を得た。
樹脂ペレット(A−1)の融解熱量は4J/gで、融点は、再沈物は回収されなかったので、97℃(ろ液濃縮乾固物)であった。
得られた積層接着フィルム(A−1L)を25mm×12.5mmに切り出し、接着フィルム側がアルミ板(25mm×100mm)の端部に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったアルミ板に、ポリフェニレンサルファイドをインサート成形して、アルミ板/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。せん断試験にて接着強度を測定したところ、3.0MPaであった。またアルミ板に貼付する作業性は手に粘着することなく良好だった。
また、得られた積層接着フィルム(A−1L)を100mm×100mmに切り出し、接着フィルム側がアルミシート(100mm×100mm)に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったアルミシートに、ポリフェニレンサルファイドを射出成形して、アルミシート/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。ゲートの反対側のアルミシート側にカッターナイフで碁盤目の切り傷を入れて、碁盤目試験を行ったところ、10点と良好だった。
(実施例2)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8、融点100℃)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.1部、無水マレイン酸(和光純薬社製)10部をシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定したベント付き二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン5部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレット(A−2)を得、実施例1と同様にして厚み70μmのフィルム(A−2T)を得、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム(プレスシート、50μ厚)に200℃で熱ラミネートすることにより、積層接着フィルム(A−2L)を得た。
樹脂ペレット(A−2)の融解熱量は4J/gで、融点は、再沈物は回収されなかったので、97℃(ろ液濃縮乾固物)であった。
得られた積層接着フィルム(A−2L)を25mm×12.5mmに切り出し、接着フィルム側がSUS304板(25mm×100mm)の端部に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったSUS304板に、ポリフェニレンサルファイドをインサート成形して、SUS304板/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。せん断試験にて接着強度を測定したところ、2.9MPaであった。またSUS304板に貼付する作業性は手に粘着することなく良好だった。
また、得られた積層接着フィルム(A−2L)を100mm×100mmに切り出し、接着フィルム側がアルミシート(100mm×100mm)に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったアルミシートに、ポリフェニレンサルファイドを射出成形して、アルミシート/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。ゲートの反対側のアルミシート側にカッターナイフで碁盤目の切り傷を入れて、碁盤目試験を行ったところ、8点であった。
(実施例3)
実施例1の樹脂ペレット(A−1)90%と、ホモポリプロピレン(プライムポリマー製J106G、MFR=15、融点164℃)10%をシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定したベント付き二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレット(A−3)を得、実施例1と同様にして厚み70μmのフィルム(A−3T)を得、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム(プレスシート、50μ厚)に200℃で熱ラミネートすることにより、積層接着フィルム(A−3L)を得た。
樹脂ペレット(A−3)の融解熱量は13J/gで、融点は、163℃(再沈物)と97℃(ろ液濃縮乾固物)であった。
得られた積層接着フィルム(A−3L)を25mm×12.5mmに切り出し、接着フィルム側がSUS304板(25mm×100mm)の端部に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったSUS304板に、ポリフェニレンサルファイドをインサート成形して、SUS304板/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。せん断試験にて接着強度を測定したところ、3.3MPaであった。またSUS304板に貼付する作業性は手に粘着することなく良好だった。
また、得られた積層接着フィルム(A−3L)を100mm×100mmに切り出し、接着フィルム側がアルミシート(100mm×100mm)に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったアルミシートに、ポリフェニレンサルファイドを射出成形して、アルミシート/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。ゲートの反対側のアルミシート側にカッターナイフで碁盤目の切り傷を入れて、碁盤目試験を行ったところ、10点と良好だった。
(実施例4)
実施例1の樹脂ペレット(A−1)80%と、ホモポリプロピレン(プライムポリマー製S119、MFR=60、融点164℃)20%をシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定したベント付き二軸押出機(30mmφ、L/D=28、(株)日本製鋼所製、製品名LABOTEX30)に供給して溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレット(A−4)を得、実施例1と同様にして厚み70μmのフィルム(A−4T)を得、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム(プレスシート、50μ厚)に200℃で熱ラミネートすることにより、積層接着フィルム(A−4L)を得た。
樹脂ペレット(A−4)の融解熱量は18J/gで、融点は、164℃(再沈物)と97℃(ろ液濃縮乾固物)であった。
得られた積層接着フィルム(A−4L)を25mm×12.5mmに切り出し、接着フィルム側がSUS304板(25mm×100mm)の端部に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったSUS304板に、ポリフェニレンサルファイドをインサート成形して、SUS304板/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。せん断試験にて接着強度を測定したところ、3.1MPaであった。またSUS304板に貼付する作業性は手に粘着することなく良好だった。
また、得られた積層接着フィルム(A−4L)を100mm×100mmに切り出し、接着フィルム側がアルミシート(100mm×100mm)に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったアルミシートに、ポリフェニレンサルファイドを射出成形して、アルミシート/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。ゲートの反対側のアルミシート側にカッターナイフで碁盤目の切り傷を入れて、碁盤目試験を行ったところ、10点と良好だった。
(実施例5)
ホモポリプロピレン(プライムポリマー製S119、MFR=60、融点164℃)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5部をホッパー口よりシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン5部、グリシジルメタクリレート5部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た(A−5)。得られた樹脂ペレット(A−5)を、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み70μmの表面粘着性を有するフィルム(A−5T)を得た。得られたフィルムをポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム(プレスシート、50μ厚)に200℃で熱ラミネートすることにより、積層接着フィルム(A−5L)を得た。
樹脂ペレット(A−5)の融解熱量は80J/gで、融点は、ろ液濃縮乾固物が回収されなかったので、164℃(再沈物)であった。
得られた積層接着フィルム(A−5L)を25mm×12.5mmに切り出し、接着フィルム側がアルミ板(25mm×100mm)の端部に接触するよう接地した。200℃で3分間加熱処理では剥れ箇所が認められ不充分であったので、さらに3分間加熱処理を行って貼付けた。この加熱処理を行ったアルミ板に、ポリフェニレンサルファイドをインサート成形して、アルミ板/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。せん断試験にて接着強度を測定したところ、3.0MPaであった。またアルミ板に貼付する作業性は手に粘着することなく良好だった。
また、得られた積層接着フィルム(A−5L)を100mm×100mmに切り出し、接着フィルム側がアルミシート(100mm×100mm)に接触するよう接地した。200℃で3分間加熱処理では剥れ箇所が認められ不充分であったので、さらに3分間加熱処理を行って貼付けた。この加熱処理を行ったアルミシートに、ポリフェニレンサルファイドを射出成形して、アルミシート/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。ゲートの反対側のアルミシート側にカッターナイフで碁盤目の切り傷を入れて、碁盤目試験を行ったところ、10点と良好だった。
(比較例1)
実施例1のポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムを積層する前の接着フィルム(A−1T)を、実施例1と同様にしてアルミ板に貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行ったところ、接着フィルムが若干黄変し、低粘度化していた。ポリフェニレンサルファイドをインサート成形して、アルミ板/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得て、せん断試験にて接着強度を測定したところ、0.4MPaであった。またこの接着フィルムをアルミ板に貼付する際、手に粘着するため、作業性は悪かった。
また、接着フィルム(A−1T)を100mm×100mmに切り出し、アルミシート(100mm×100mm)に接触するよう貼付し、200℃に設定した熱風オーブン内にて3分間加熱を行った。この加熱処理を行ったアルミシートに、ポリフェニレンサルファイドを射出成形して、アルミシート/積層接着フィルム/ポリフェニレンサルファイドの順に積層された成形体を得た。ゲートの反対側のアルミシート側にカッターナイフで碁盤目の切り傷を入れて、碁盤目試験を行ったところ、大半剥れてしまい0点であった。
(比較例2)
変性ポリオレフィン系樹脂ペレット(A−1)の代わりに、未変性のポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=8、融点100℃)を用いて実施例1と同様にして厚み70μmのフィルム(B−2T)を得、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムと200℃で熱ラミネート処理し、ポリフェニレンサルファイドをインサート成形したが、容易に剥がれ、せん断試験にて接着強度を測定できなかった。同様に、碁盤目試験も測定することができなかった。
この融解熱量は5J/gで、融点は、再沈物は回収されなかったので、100℃(ろ液濃縮乾固物)であった。
実施例1、2に示す積層接着フィルムは、金属と積層して加熱することにより、金属表面
にポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムが強固に接着した状態を容易に形成することが可能であった。これに対して、比較例1のポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムを積層しない接着フィルムは、加熱接着する際に樹脂を劣化させること無く強固な接着力を発現させる条件設定が難しいことが判る。また比較例2ではポリオレフィン系樹脂を変性していないため、ポリフェニレンサルファイド系樹脂に対し接着性を示さないことが判る。

Claims (11)

  1. ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムに、接着剤が積層されたインサート成形用積層接着フィルムであり、該インサート成形用積層接着フィルムを、接着剤面が金属部材と接触するよう積層した後、加熱して接着剤部を溶融して金属部材と接着し、該インサート成形用接着フィルム積層金属部材を、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム面が金型内空隙側となるよう金型内に設置して、ポリフェニレンサルファイド系樹脂を射出成形することを特徴とするインサート成形用積層接着フィルムであって、
    前記接着剤が、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体を用いてグラフト変性した変性ポリオレフィン系樹脂を含有するインサート成形用積層接着フィルム。
  2. 前記接着剤が、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体と芳香族ビニル単量体を用いてグラフト変性した変性ポリオレフィン系樹脂を含有することを特徴とする請求項1記載のインサート成形用積層接着フィルム。
  3. 前記エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体が、(メタ)アクリル酸、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸グリシジルから選ばれる少なくとも1つである請求項1または2に記載のインサート成形用積層接着フィルム。
  4. 前記変性ポリオレフィン系樹脂の融解熱量が1〜50J/gの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインサート成形用積層接着フィルム。
  5. 厚みが30〜300μmである請求項1〜4のいずれか1項に記載のインサート成形用積層接着フィルム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインサート成形用積層接着フィルムを、接着剤面が金属部材と接触するよう積層した後、加熱して接着剤部を溶融して金属部材と接着し、該インサート成形用接着フィルム積層金属部材を、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム面が金型内空隙側となるよう金型内に設置して、ポリフェニレンサルファイド系樹脂を射出成形するインサート成形方法。
  7. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のインサート成形用積層接着フィルム、該接着フィルムの接着剤側に金属部材、および、該接着フィルムのポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム側にインサート成形部を有するインサート成形体。
  8. ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルムに、接着剤が積層された積層接着フィルムであって、
    前記接着剤が、エチレン性二重結合および極性基を同一分子内に含む単量体を用いてグラフト変性した変性ポリオレフィン系樹脂を含有する積層接着フィルム。
  9. 前記接着剤面が金属部材と接触する請求項8に記載の積層接着フィルム。
  10. 積層接着フィルムのポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム面側にポリフェニレンサルファイド系樹脂を積層することを特徴とする請求項8または9に記載の積層接着フィルム。
  11. 該積層接着フィルムを、接着剤面が金属部材と接触するよう積層した後、加熱して接着剤部を溶融して金属部材と接着し、該接着フィルム積層金属部材を、ポリフェニレンサルファイド系樹脂フィルム面が金型内空隙側となるよう金型内に設置して、射出成形することを特徴とする請求項に記載の積層接着フィルム。
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