JP6002441B2 - 熱接着性を有する変性ポリオレフィン系樹脂からなるタブリード封止用接着フィルム - Google Patents

熱接着性を有する変性ポリオレフィン系樹脂からなるタブリード封止用接着フィルム Download PDF

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Description

本発明は熱接着性を有する変性ポリオレフィン系樹脂からなるタブリード封止用接着フィルムに関する。
近年、例えば、ノートパソコンや携帯電話などの電子機器の電源やハイブリッド自動車、燃料電池自動車や電気自動車のバッテリー等としてフィルムからなる容器に包装された二次電池が利用されている。
従来から、二次電池は、フィルム状の正極と負極がセパレーターを介して相対しており、その間に非水系電解質が介在して充放電を可能にしている。そして前記正極および負極からは、金属からなるタブリード材によって外部に電気を取り出すことが出来るようになっている。一般的には正極側タブリード材としてアルミ、負極側タブリード材として銅が用いられている。これらは、アルミ箔などの金属箔にポリオレフィン等からなるシーラントを積層した気密性の高いラミネートフィルムからなる袋で被覆されている。
このとき、タブリード材はタブリード封止用接着フィルムを介してラミネートフィルムを接着される。接着フィルムはあらかじめタブリード材とラミネートフィルムが接する部分に設けておくことでラミネートフィルムとタブリード材との間に介在させる。
よってタブリード封止用接着フィルムは金属からなるタブリード材とラミネートフィルムを接着させる接着性、非水系電解液を外部に漏洩させない耐電解液性、ラミネートフィルムとタブリード材が接することで短絡(ショート)することを防ぐ絶縁性、金属への接着性が非水系電解液によって接着性が低下しないことなどが求められているが、必ずしも十分に満足させる接着フィルムが出来ていない。
例えば、特許文献1には、金属層と、金属層の表面に形成された表面処理層と、表面処理層上に形成されたカルボン酸基またはその誘導体で変性されたポリオレフィンからなる接着性樹脂層とを含む電池電極部保護フィルム用積層体が開示されている。しかしながら、金属と接着性樹脂層との接着性を高めるために表面処理工程が必須であるため、コスト増加につながる。
例えば、特許文献2には、ラミネートフィルムとタブリード材との間に介在させるフィルムが、シールによる熱と圧力によりつぶれ難い低流動性ポリプロピレン層とつぶれ易い高流動性の酸変性ポリプロピレン層とを含む多層フィルムであり、タブリード材と接する側が高流動性の酸変性ポリプロピレン層とすることを特徴とするフィルムが開示されている。しかしながら、流動性の低い樹脂層は、硬くて脆い傾向があり、熱により圧着される際、熱接着フィルムはタブリード材の稜線で強制的に折り曲げられる。この折り曲げにより、流動性の低い樹脂層にクラックが入り、そこから電解液や電解液から発生したガス(例えばフッ酸)が漏洩する可能性がある。
さらに、タブリード封止用接着フィルムは加熱、加圧により封止した際に、接着フィルムが融けてはみ出てしまうことで、目的とする接着部位以外も接着してしまうことがある。そのため加圧、加熱によって封止した際、タブリード封止用接着フィルム形状が維持されていることが求められている。
WO01/017043号公報 特開2003−7268号公報
本発明の目的は熱接着性を有する変性ポリオレフィン系樹脂からなるタブリード封止用接着フィルムを提供することにある。
かかる課題を解決するために本発明者は鋭意検討の結果、本発明の変性ポリオレフィン系樹脂によって、上記課題を解決できることを見出した。すなわち、本発明は以下の内容をなす。
1).エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物を含む単量体成分を用いてグラフト変性した変性ポリオレフィン系樹脂でありかつ、前記変性ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)が11.0〜60.0g/10分であることを特徴とするタブリード封止用接着フィルム。
2).前記単量体成分が、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物および芳香族ビニル化合物を含有する、1)記載のタブリード封止用接着フィルム。
3).前記エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物が(メタ)アクリル酸グリシジルである、1)または2)記載のタブリード封止用接着フィルム。
4).前記芳香族ビニル化合物がスチレンである、1)〜3)何れか一項に記載のタブリード封止用接着フィルム。
本発明によれば、タブリード封止用として好適に用いることが出来る接着フィルムを提供することが出来る。
本発明の一実施形態について説明すれば以下の通りである。なお、本発明は以下の説明に限定されるものではない。
<変性ポリオレフィン系樹脂>
本発明のタブリード封止用接着フィルムには、グラフト変性されたポリオレフィン系樹脂が使用される。グラフト変性する前のポリオレフィン系樹脂(以下、原料ポリオレフィン系樹脂と示す)としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、プロピレンとエチレンおよび/または1−ブテンとのあらゆる比率でのランダム共重合体またはブロック共重合体、エチレンとプロピレンとのあらゆる比率においてジエン成分が50重量%以下であるエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体、ポリメチルペンテン、シクロペンタジエンとエチレンおよび/またはプロピレンとの共重合体などの環状ポリオレフィン、エチレンまたはプロピレンと50重量%以下のビニル化合物などとのランダム共重合体、ブロック共重合体などが挙げられる。
中でもポリプロピレン単独共重合体やオレフィン系エラストマーが好適である。具体的には、ランダムポリプロピレン、ブロックポリプロピレン、ホモポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・1−ブテン共重合体、エチレン・1−ヘキセン共重合体、エチレン・4−メチルペンテン−1共重合体、エチレン・1−オクテン共重合体、プロピレン・エチレン共重合体、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体、1−ブテン単独重合体、1−ブテン・エチレン共重合体、1−ブテン・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン共重合体、4−メチルペンテン−1・1−ブテン共重合体、4−メチルペンテン−1・プロピレン・1−ブテン共重合体、プロピレン・1−ブテン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・メタクリル酸共重合体、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体等を挙げることができる。原料調達の容易さや変性後の物性から、ポリプロピレン単独共重合体、エチレン・プロピレン共重合体が特に好ましい。さらに、これらを任意の比率で混合した樹脂も好適に用いることが出来る。
グラフト変性をする前のポリプロピレン単独共重合体のメルトフローレート(MFR)は、15.0g/10以上60.0g/10分以下であることが好ましく、エチレン・プロピレン共重合体のメルトフローレート(MFR)は5.0g/10分以上30.0g/10分以下であることが好ましい。これらの範囲である樹脂を用いて変性することで、メルトフローレート(MFR)が11.0〜60.0g/10分とすることが出来る。
前記原料ポリオレフィン系樹脂には、必要に応じて、他の樹脂またはゴムを本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。
前記の他の樹脂またはゴムとしては、たとえばポリペンテン−1、ポリメチルペンテン−1などのポリα−オレフィン;プロピレン含有量が75重量%未満のプロピレン/ブテン−1共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン共重合体;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン/ジエン単量体共重合体;ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン共重合体;スチレン/ブタジエンランダム共重合体、スチレン/イソプレンランダム共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体ランダム共重合体;スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体;水素化(スチレン/ブタジエンランダム共重合体)、水素化(スチレン/イソプレンランダム共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体ランダム共重合体);水素化(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)、水素化(スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体);アクリロニトリル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体グラフト共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなどのビニル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体などのビニル共重合体などがあげられる。
原料ポリオレフィン系樹脂に対するこれら他の樹脂またはゴムの添加量は、この樹脂の種類またはゴムの種類により異なり、前述のように本発明の効果を損なわない範囲内にあればよいものであるが、通常、25重量%程度以下であることが好ましい。
また、原料ポリオレフィン系樹脂(各種の添加材料を含む場合もある)は粒子状のものであってもペレット状のものであってもよく、その大きさや形はとくに制限されるものではない。
また、前記の添加材料(ほかの樹脂、およびゴム)を用いる場合は、この添加材料は予め原料ポリオレフィン系樹脂に添加されているものであっても、原料ポリオレフィン系樹脂を溶融するときに添加されるものであってもよい。
原料ポリオレフィン系樹脂は、原料ポリオレフィン系樹脂に対しラジカルが発生し易くなる点で、プロピレン単位が過半量であることが好ましい。ここでいう過半量とはポリオレフィン系樹脂に対するプロピレン成分が50重量%以上のことを意味する。
原料ポリオレフィン樹脂をグラフト変性するためのエチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物としては特に限定なく種々のものを用いることができる。このような化合物の具体例としては、(メタ)アクリル酸グリシジル、マレイン酸ジグリシジル、イタコン酸ジグリシジル、アリルコハク酸ジグリシジル、p−スチレンカルボン酸グリシジル、アリルグリシジルエーテル、メタアリルグリシジルエーテル、スチレン−p−グリシジルエーテル、p−グリシジルスチレン、3,4−エポキシ−1−ブテン、3,4−エポキシ−3−メチル−1−ブテン、ビニルシクロヘキセンモノオキシドなどを挙げることができる。これらの中では、金属材料との層間密着性を得るためには(メタ)アクリル酸グリシジルが好ましい。
エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物の使用量は、特に制限されないが、原料ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して0.1〜10重量部であることが好ましく、0.1〜7重量部であることがより好ましく、0.1〜4重量部であることがさらに好ましい。0.1重量部より少ないと接着性が十分でない場合がある。一方、10重量部より多いと、残留モノマーが多く発生し、物性に悪影響を与える場合がある。
原料ポリオレフィン系樹脂に対して、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物をグラフト変性する際、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の単量体を併用してもよい。その他の単量体としては、水酸基含有エチレン性不飽和化合物、アミノ基含有エチレン性不飽和化合物、芳香族ビニル化合物、共役ジエン系化合物、ビニルエステル化合物、塩化ビニル、オキサゾリン基含有不飽和単量体などが挙げられる。
芳香族ビニル化合物を用いた場合、ポリプロピレンなどの分子鎖切断型ポリオレフィンへのグラフトの際に分子鎖の切断が抑制され、高い分子量を保ったまま、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む単量体を高い比率で導入することができるので好ましい。
芳香族ビニル化合物を例示するならば、スチレン;o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレンなどのメチルスチレン;o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、α−クロロスチレン、β−クロロスチレン、ジクロロスチレン、トリクロロスチレンなどのクロロスチレン;o−ブロモスチレン、m−ブロモスチレン、p−ブロモスチレン、ジブロモスチレン、トリブロモスチレンなどのブロモスチレン;o−フルオロスチレン、m−フルオロスチレン、p−フルオロスチレン、ジフルオロスチレン、トリフルオロスチレンなどのフルオロスチレン;o−ニトロスチレン、m−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン、ジニトロスチレン、トリニトロスチレンなどのニトロスチレン;o−ヒドロキシスチレン、m−ヒドロキシスチレン、p−ヒドロキシスチレン、ジヒドロキシスチレン、トリヒドロキシスチレンなどのビニルフェノール;o−ジビニルベンゼン、m−ジビニルベンゼン、p−ジビニルベンゼンなどのジビニルベンゼン;o−ジイソプロペニルベンゼン、m−ジイソプロペニルベンゼン、p−ジイソプロペニルベンゼンなどのジイソプロペニルベンゼン;などの1種または2種以上が挙げられる。これらのうちスチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレンなどのメチルスチレン、ジビニルベンゼン単量体またはジビニルベンゼン異性体混合物が安価であるという点で好ましい。なかでもスチレンが特に好ましい。
芳香族ビニル化合物の使用量は、原料ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部であることが好ましく、0.1〜7重量部であることがより好ましく、0.1〜4重量部であることがさらに好ましい。使用量が少なすぎるとポリオレフィン系樹脂に対するエチレン性二重結合及びエポキシ基を同一分子内に含む単量体のグラフト率が劣る傾向がある。一方、使用量が10重量部を超えるとエチレン性二重結合及びエポキシ基を同一分子内に含む単量体のグラフト効率が飽和域に達する場合がある。
上記原料ポリオレフィン系樹脂とエチレン性不飽和基およびエポキシ官能基を同一分子内に含む単量体、さらに必要に応じてビニル芳香族系単量体を、ラジカル重合開始剤の存在下で加熱して反応させることにより、変性ポリオレフィン系樹脂を得ることができる。
ラジカル重合開始剤としては、有機過酸化物あるいはアゾ化合物などを挙げることができる。例示するならば、メチルエチルケトンパーオキサイド、メチルアセトアセテートパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;パーメタンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの有機過酸化物の1種または2種以上があげられる。
これらのうち、とくに水素引き抜き能が高いものが好ましく、そのようなラジカル重合開始剤としては、たとえば1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタンなどのパーオキシケタール;ジクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、α,α´−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド;ベンゾイルパーオキサイドなどのジアシルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシオクテート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボネート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレートなどのパーオキシエステルなどの1種または2種以上があげられる。
ラジカル重合開始剤の添加量は、原料ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.01〜10重量部の範囲内にあることが好ましく、0.2〜5重量部の範囲内にあることがより好ましい。0.01重量部未満では変性が充分に進行せず、10重量部を超えると流動性、機械的特性の低下を招くことがある。
グラフト変性のための重合反応としては、特に制限されないが、溶液重合、含浸重合、溶融重合などを用いることができる。特に、溶融重合が簡便で好ましい。
溶融重合は、原料ポリオレフィン系樹脂とラジカル重合開始剤、エチレン性二重結合及びエポキシ基を同一分子内に含む化合物、さらに必要に応じ添加される芳香族ビニル化合物を、原料ポリオレフィン系樹脂の溶融下、混練する方法である。
溶融混練時の加熱温度は、100〜300℃であることが、原料ポリオレフィン系樹脂が充分に溶融し、かつ熱分解しないという点で好ましい。また溶融混練の時間は、通常30秒間〜60分間である。
溶融混練の装置としては、押出機、バンバリーミキサー、ミル、ニーダー、加熱ロールなどを使用することができる。生産性の面から単軸あるいは2軸の押出機を用いる方法が好ましい。また、各々の材料を充分に均一に混合するために、溶融混練を複数回繰返してもよい。
変性ポリオレフィン系樹脂には必要に応じて、酸化防止剤、金属不活性剤、脱水剤、制酸吸着剤などの安定剤、または架橋剤、連鎖移動剤、核剤、滑剤、可塑剤、充填材、強化材、顔料、染料、難燃剤などの添加剤を本発明の効果を損なわない範囲内で添加してもよい。これらの安定剤および添加剤を用いる場合は、予め原料ポリオレフィン系樹脂に添加されているものであってもよく、原料ポリオレフィン系樹脂をグラフト変性させる際に添加されるものであってもよく、また変性ポリオレフィン系樹脂を製造したのちに適宜の方法でこの変性ポリオレフィン系樹脂に添加されるものであってもよい。
変性ポリオレフィン系樹脂は、他の熱可塑性樹脂と混合して用いても使用することができる。
変性ポリオレフィン系樹脂に混合される熱可塑性樹脂としては、例えばポリプロピレン単独重合体、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリ−1−ブテン、ポリイソブチレン、ポリペンテン−1、ポリメチルペンテン−1などのポリα−オレフィン;プロピレン含有量が75重量%未満のプロピレン/ブテン−1共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン共重合体;プロピレン含有量が75重量%未満のエチレン/プロピレン/5−エチリデン−2−ノルボルネン共重合体などのエチレンまたはα−オレフィン/α−オレフィン/ジエン単量体共重合体;スチレン−イソブチレン−スチレン、スチレン−エチレン・プロピレン−スチレンなどのオレフィン系エラストマー;ポリブタジエン、ポリイソプレンなどのポリジエン共重合体;スチレン/ブタジエンランダム共重合体、スチレン/イソプレンランダム共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体ランダム共重合体;スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体、スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体;水素化(スチレン/ブタジエンランダム共重合体)、水素化(スチレン/イソプレンランダム共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体ランダム共重合体);水素化(スチレン/ブタジエン/スチレンブロック共重合体)、水素化(スチレン/イソプレン/スチレンブロック共重合体)などの水素化(ビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体ブロック共重合体);アクリロニトリル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体、メタクリル酸メチル/ブタジエン/スチレングラフト共重合体などのビニル単量体/ジエン単量体/ビニル単量体グラフト共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリアクリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリスチレンなどのビニル重合体;塩化ビニル/アクリロニトリル共重合体、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体、アクリロニトリル/スチレン共重合体、メタクリル酸メチル/スチレン共重合体などのビニル共重合体などが挙げられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
前記変性ポリオレフィン系樹脂に混合される熱可塑性樹脂の配合量は、接着フィルムとした際の接着性の観点から、変性ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.1〜50重量部が好ましく、更には0.1〜30重量部が好ましい。
変性ポリオレフィン系樹脂は、粘着付与剤を混合して用いても使用することが出来る。
粘着付与剤としては、特に限定なく種々のものを用いることができる。粘着付与剤の具体例としては、ロジン系樹脂(ガムロジン、トール油ロジン、ウッドロジン、水添ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、マレイン化ロジン、ロジンエステル等)、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂(α−ピネン、β-ピネン、リモネンなどの重合体)、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂(脂肪族系、脂環族系、芳香族系等)、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂(アルキルフェノール、フェノールキシレンホルムアルデヒド、ロジン変性フェノール樹脂等)、キシレン樹脂などが挙げられ、これらは単独あるいは2種以上をあわせて用いることができる。これらのうち、熱安定性の観点から、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂、芳香族炭化水素変性テルペン樹脂、石油樹脂、水添石油樹脂が好ましく、金属への接着性の観点から、ロジン系樹脂、テルペンフェノール樹脂、テルペン樹脂が特に好ましい。
粘着付与剤の配合量としては、特に制限されないが、変性ポリオレフィン系樹脂の合100重量部に対して、5〜60重量部であることが好ましい。
変性ポリオレフィン系樹脂は、JIS−K7210に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定したメルトフローレート(MFR)が11g/10分以上60g/10分以下であることが好ましく、11g/10分以上55g/10分以下がより好ましく、11g/10分以上40g/10分以下がさらに好ましい。メルトフローレートが11g/10分未満であると、樹脂の流動性が低いため、タブリード材を封止するために熱により圧着された際、樹脂層にクラックが発生する恐れがあり、60g/10分を超えると樹脂の流動性が高いため、熱により圧着された際、樹脂層が流れてしまい、層間密着性が低下や、絶縁性が低下する恐れがある。
変性ポリオレフィン系樹脂は、示差走査熱量測定装置(DSC)にて測定された融解温度が100℃以上160℃以下であることが好ましく、110℃以上160℃以下であるこがより好ましく、130℃以上160℃以下であることがさらに好ましい。融解温度が100℃未満であると、熱により樹脂層が容易に軟化し、タブリード封止用接着フィルムをして用いた場合、電解液が漏洩する恐れがある。
<シートまたはフィルム状成形体について>
変性ポリオレフィン樹脂組成物は、熱接着性を有するシートまたはフィルム状成形体にすることができる。ここでいう熱接着性とは、熱で溶けて被着体と接合する性質のことである。本発明のタブリード封材用接着フィルムは、成形体の厚みとしては3μm〜3mmが例示でき、好ましくは10μm〜1mmであり、シートまたはフィルムとして利用することができるものである。
熱接着性を有するフィルム状成形体の製造方法は、特に限定されるものではないが、例えば変性ポリオレフィン樹脂をドライブレンド、あるいは溶融混練した後に、先端にT型ダイスを有する押出成形機、射出成形機、カレンダー成形機、インフレーション成形機、ロール成形機、あるいは加熱プレス成形機などを用いてフィルム状成形体に成形加工することが可能である。
熱接着性を有するフィルム状成形体は他の熱可塑性樹脂フィルムと共に積層してもよい。この時に使用される熱可塑性樹脂フィルムは、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレン系樹脂やポリプロピレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂からなるフィルムなどが好適に用いることが出来る。また、これら熱可塑性樹脂フィルムは延伸されてフィルムでも無延伸のフィルムでも好適に用いることが出来る。これら熱可塑性樹脂フィルムの厚みとしては3μm〜3mmが例示でき、好ましくは10μm〜1mmである。
熱接着性を有するフィルム状成形体と他の熱可塑性樹脂フィルムとの積層方法としては、特に限定されるものではないが、例えば変性ポリオレフィン系樹脂を押出機に入れ、押出機先端に設けたT型ダイスからフィルム状に成形した溶融樹脂に対して熱可塑性樹脂フィルムを積層する方法や、熱接着性を有するフィルム状成形体と熱可塑性樹脂フィルムをロール成形機にて熱圧着する方法、変性ポリオレフィン樹脂と他の熱可塑性樹脂を共に溶融させ、共押出しすることにより積層する方法などが挙げられる。
以下、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。下記実施例および比較例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を示す。
(メルトフローレートの測定(MFR))
変性ポリオレフィン樹脂をJIS−K7210 B法に準拠して230℃、2.16kg荷重にて測定した。
(示差走査熱量測定(DSC)による融解温度測定)
変性ポリオレフィン樹脂を6.0mg秤量した。これをアルミニウム製のセルに入れ、Shimadzu DSC−50(島津製作所製)にて昇温速度20℃/分で20℃から300度まで昇温した。この時得られたDSC曲線から融解温度を求めた。融解温度とは、一般的に得られたDSC曲線の吸熱ピークにおけるピークトップの温度である。
<タブリード封止用接着フィルムとしての評価>
(金属材料との接着性評価)
(引張りセン断試験)
アルミ試験片(A1050 幅25mm×長さ100mm×厚み1.5mm)の一つの端部に接着性フィルムを幅25mm×長さ12.5mmを貼り付け、同じ金属試験片の端部を接着性フィルムに重ねることで重ね合わせ試験片を作製した。作製した試験片を220℃で4分間予熱し、220℃で0.5MPaで1分間プレス加熱した。
このようにして得られた重ね合わせ試験片を23℃ 50%RHの恒温室に一晩静置させた。次にAUTOGRAPH(島津製作所製)を用いて23℃下にて引張り速度50mm/分で引張りセン断試験を行い、金属との接着強度(MPa)を評価した。接着強度は重ね合わせ試験片が破断した時の最大荷重(N)を接着剤が貼り合わされている面積(312.5mm2)で除した値である。
(接着性フィルムの加熱プレス後の形状評価)
接着性フィルムを巾25mm、長さ100mmに切り出し、厚み0.2mmのアルミ板の上に並べ、180℃、0.5MPaの条件で熱プレスを行い、接着フィルムの形状の変化を確認した。接着性樹脂の流れが巾方向または長さ方向に5%以上の時は×、1%以上5%未満の時は△、1%未満である時を○とした。
(実施例1)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V3401、MFR=7、融点140℃)100重量部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5重量部をホッパー口よりシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン4重量部、グリシジルメタクリレート4重量部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た。この変性ポリオレフィン系樹脂90重量%にホモポリプロピレン(プライムポリマー製J106G、MFR=15、融点165℃)を10重量%ブレンドし、再度ニ軸押出機で溶融混錬し、変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た。得られた変性樹脂のMFRと融解温度を測定し、表1に示した。
次に、得られた樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み70μmの表面粘着性を有する接着性フィルム(タブリード封止用接着フィルム)を得た。
得られた接着性フィルムをタブリード封止用接着フィルムとしての評価を行い、その結果を表1に示した。
(実施例2)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V4301、MFR=25、融点140℃)100重量部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5重量部をホッパー口よりシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン4重量部、グリシジルメタクリレート4重量部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た。得られた変性樹脂のMFRと融解温度を測定し、表1に示した。
次に、得られた樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み70μmの表面粘着性を有する接着性フィルム(タブリード封止用接着フィルム)を得た。
得られた接着性フィルムをタブリード封止用接着フィルムとしての評価を行い、その結果を表1に示した。
(実施例3)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V4301、MFR=25、融点140℃)80重量%およびホモポリプロピレン(プライムポリマー製S119、MFR=60、融点160℃)20重量%のブレンド物、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5重量部をホッパー口よりシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン4重量部、グリシジルメタクリレート4重量部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た。得られた変性樹脂のMFRと融解温度を測定し、表1に示した。
次に、得られた樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み70μmの表面粘着性を有する接着性フィルム(タブリード封止用接着フィルム)を得た。
得られた接着性フィルムをタブリード封止用接着フィルムとしての評価を行い、その結果を表1に示した。
(実施例4)
ポリプロピレンエチレンラバー(ダウケミカル製V4301、MFR=25、融点140℃)80重量%およびホモポリプロピレン(プライムポリマー製S119、MFR=60、融点160℃)20重量%のブレンド物、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5重量部をホッパー口よりシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン3重量部、グリシジルメタクリレート3重量部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た。得られた変性樹脂のMFRと融解温度を測定し、表1に示した。
次に、得られた樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み70μmの表面粘着性を有する接着性フィルム(タブリード封止用接着フィルム)を得た。
得られた接着性フィルムをタブリード封止用接着性フィルムとしての評価を行い、その結果を表1に示した。
(比較例1)
無水マレイン酸変性ポリオレフィンフィルム(アドマーフィルムQE060 三井化学株式会社製)を用いてMFR測定、融点測定、タブリード封止用接着フィルムとしての評価を行い、その結果を表1に示した。
(比較例2)
ホモポリプロピレン(プライムポリマー製S119、MFR=60g/10分)100部、1,3−ジ(t-ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(日本油脂製:パーブチルP、1分間半減期175℃)0.5重量部をホッパー口よりシリンダー温度200℃、スクリュー回転数250rpmに設定した二軸押出機(日本製鋼所製、品名LABOTEX30;φ30mm、L/D=28)に供給して溶融混練した後、次いで、シリンダー途中よりスチレン5重量部、グリシジルメタクリレート5重量部を加え溶融混練して変性ポリオレフィン系樹脂ペレットを得た。得られた変性樹脂のMFRと融解温度を測定し、表1に示した。
次に、得られた樹脂ペレットを、シリンダー及びダイス温度200℃、スクリュー回転数100rpmに設定した単軸押出機(東洋精機製、品名ラボプラストミル;φ20mm、L/D=20)のホッパーに投入し、ダイス先端に取り付けたT型ダイスより、幅約13cm、厚み70μmの表面粘着性を有する接着性フィルム(タブリード封止用接着フィルム)を得た。
得られた接着性フィルムをタブリード封止用接着フィルムとしての評価を行い、その結果を表1に示した。
Figure 0006002441
実施例1〜4はMFRが10以上60g/10分以下の変性ポリオレフィンからなるタブリード封止用接着フィルムを用いた時の例であり、アルミとの接着性が良好で、接着性樹脂の形状も良好に保持している。これに対して、比較例1は熱プレス後の接着性樹脂の形状は保持しているが、アルミとの接着性が低く、比較例2はアルミとの接着性は良好であるが、熱プレス後の形状の変化が大きい。

Claims (4)

  1. エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物を含む単量体成分を用いてグラフト変性したポリオレフィン系樹脂を含む変性ポリオレフィン系樹脂を含有し、かつ、前記変性ポリオレフィン系樹脂のメルトフローレート(MFR)が11.0〜60.0g/10分であることを特徴とするタブリード封止用接着フィルム。
  2. 前記単量体成分が、エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物および芳香族ビニル化合物を含有する、請求項1記載のタブリード封止用接着フィルム。
  3. 前記エチレン性二重結合およびエポキシ基を同一分子内に含む化合物が(メタ)アクリル酸グリシジルである、請求項1または2記載のタブリード封止用接着フィルム。
  4. 前記芳香族ビニル化合物がスチレンである、請求項2または3記載のタブリード封止用接着フィルム。
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