JPWO2009148138A1 - ナノインプリント用モールド、その製造方法および表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子の製造方法 - Google Patents

ナノインプリント用モールド、その製造方法および表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2009148138A1
JPWO2009148138A1 JP2010515925A JP2010515925A JPWO2009148138A1 JP WO2009148138 A1 JPWO2009148138 A1 JP WO2009148138A1 JP 2010515925 A JP2010515925 A JP 2010515925A JP 2010515925 A JP2010515925 A JP 2010515925A JP WO2009148138 A1 JPWO2009148138 A1 JP WO2009148138A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mold
resin composition
photocurable resin
convex structure
nanoimprint
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2010515925A
Other languages
English (en)
Inventor
海田 由里子
由里子 海田
寛 坂本
寛 坂本
崇平 見矢木
崇平 見矢木
公介 高山
公介 高山
志堂寺 栄治
栄治 志堂寺
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
Publication of JPWO2009148138A1 publication Critical patent/JPWO2009148138A1/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C59/00Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor
    • B29C59/02Surface shaping of articles, e.g. embossing; Apparatus therefor by mechanical means, e.g. pressing
    • GPHYSICS
    • G03PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
    • G03FPHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
    • G03F7/0002Lithographic processes using patterning methods other than those involving the exposure to radiation, e.g. by stamping
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/42Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor characterised by the shape of the moulding surface, e.g. ribs or grooves
    • B29C33/424Moulding surfaces provided with means for marking or patterning
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C33/00Moulds or cores; Details thereof or accessories therefor
    • B29C33/56Coatings, e.g. enameled or galvanised; Releasing, lubricating or separating agents
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y40/00Manufacture or treatment of nanostructures
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L21/00Processes or apparatus adapted for the manufacture or treatment of semiconductor or solid state devices or of parts thereof
    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
    • H01L21/027Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34
    • H01L21/0271Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34 comprising organic layers
    • H01L21/0273Making masks on semiconductor bodies for further photolithographic processing not provided for in group H01L21/18 or H01L21/34 comprising organic layers characterised by the treatment of photoresist layers
    • H01L21/0274Photolithographic processes

Abstract

微細凹凸構造を精度よく転写でき、安価で、かつ耐久性の高いナノインプリント用モールド、その製造方法、およびモールドの微細凹凸構造が精度よく転写された表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子を生産性よく製造できる方法を提供する。モールド面に互いに平行にかつ一定のピッチで形成された複数の溝14からなる微細凹凸構造を有するナノインプリント用モールドであって、前記微細凹凸構造のベースとなる微細凹凸構造を表面に有する樹脂製のモールドベース12と、モールドベース12の微細凹凸構造を有する表面を被覆した金属酸化物層16と、金属酸化物層16の表面を被覆した離型層18とを有するナノインプリント用モールド10を用いる。

Description

本発明は、ナノインプリント用モールド、その製造方法および該ナノインプリント用モールドを用いた表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子の製造方法に関する。
ナノメートルのオーダーの微細凹凸構造が表面に形成されたモールドを用いて、該微細凹凸構造をレジストや樹脂に転写するナノインプリント法が知られている。ナノインプリント法は、電子ビーム法に比べて加工時間が短く、微細凹凸構造の転写に必要な装置コストや材料コストが少なくて済み、生産性にも優れるため、現在注目を集めている。
ナノインプリント用モールドとしては、下記のものが提案されている。
(1)金型の材料と化学的に反応する官能基を有するパーフルオロポリエーテルで被覆してなるインプリント加工用金型(特許文献1参照)。
また、モールドの微細凹凸構造を転写する装置としては、下記のものが提案されている。
(2)基板上に微細凹凸構造を形成するために、基板と、表面に微細な凹凸が形成されたスタンパを、加熱・加圧するナノプリント装置において、前記スタンパ凸部のみに剥離材を形成する機構を有するナノプリント装置(特許文献2参照)。
(1)の金型(モールド)の材料としては、金属、樹脂、半導体(シリコンウエハ)、絶縁体等が挙げられている。また、(2)のスタンパ(モールド)の材料としては、シリコンウエハ、金属、ガラス、セラミック、プラスチック等が挙げられている。これらのうち、ナノメートルのオーダーの微細凹凸構造を精度よく転写するためには、モールドの材料としてシリコンウエハを用いざるを得ない。しかし、シリコンウエハは、強度、および耐久性が低いため、数十回しか用いることができず、かつ非常に高価である。
そこで、表面に微細凹凸構造が形成されたシリコンウエハをマスターモールドとし、該マスターモールドの微細凹凸構造を樹脂に転写したモールドを用いる方法が考えられている。たとえば、特許文献3には、母型の微細凹凸構造を光硬化性樹脂に転写した中間スタンパが記載されている。しかし、該中間スタンパは1回限りの使い捨てであり、コスト、さらには環境面での負荷が大きいことが懸念される。
特開2002−283354号公報 特開2004−288783号公報 特開2007−165812号公報
本発明は、微細凹凸構造を精度よく転写でき、安価で、かつ耐久性の高いナノインプリント用モールド、その製造方法、および該ナノインプリント用モールドの微細凹凸構造が精度よく転写された表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子を生産性よく製造できる方法を提供する。
本発明のナノインプリント用モールドは、モールド面に微細凹凸構造を有するナノインプリント用モールドであって、前記微細凹凸構造のベースとなる微細凹凸構造を表面に有する樹脂製のモールドベースと、前記モールドベースの微細凹凸構造を有する表面を被覆した金属酸化物層と、前記金属酸化物層の表面を被覆した離型層とを有することを特徴とする。
前記モールド面の微細凹凸構造は、凸条または溝を有する構造であることが好ましい。
前記凸条の幅または溝の幅は、平均で10nm〜50μmであることが好ましい。
前記金属酸化物層と前記離型層の厚さはそれぞれ1nm以上であり、両者合計の厚さは溝の幅の0.4以下であることが好ましい。
前記モールド面の微細凹凸構造は、互いに平行にかつ一定のピッチで形成された複数の溝であり、該溝のピッチが30〜300nmであることが好ましい。
前記金属酸化物層は、Si、AlおよびZrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含む層であることが好ましい。
前記離型層は、フルオロアルキル基(エーテル性酸素原子を有していてもよい。)を有する化合物から形成された離型層であることが好ましい。
前記モールドベースは、光硬化性樹脂組成物の硬化物からなることが好ましい。
本発明のナノインプリント用モールドの製造方法は、支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程と、モールド面に微細凹凸構造を有するマスターモールドと前記支持基板を重ねて、前記マスターモールドのモールド面と前記支持基板の表面との間に前記光硬化性樹脂組成物を挟持する工程と、前記光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で該光硬化性樹脂組成物を硬化させて、前記モールド面の微細凹凸構造が反転した微細凹凸構造を表面に有するモールドベースを形成する工程と、前記モールドベースと前記マスターモールドとを分離する工程と、前記モールドベースの微細凹凸構造を有する表面に金属酸化物層を形成する工程と、前記金属酸化物層の表面に離型層を形成する工程とを有することを特徴とする。
前記金属酸化物層を形成する方法は、スパッタ法であることが好ましい。
前記離型層を形成する方法は、離型剤を含む溶液を金属酸化物層表面に接触させ、その後金属酸化物層表面を洗浄液で洗浄して乾燥する方法であることが好ましい。
本発明の表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体の製造方法は、支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程と、本発明のナノインプリント用モールドと前記支持基板を重ねて、前記微細凹凸構造を有するモールド面と前記支持基板の表面との間に前記光硬化性樹脂組成物を挟持する工程と、前記光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で該光硬化性樹脂組成物を硬化させて、前記モールド面の微細凹凸構造が反転した微細凹凸構造を表面に有する樹脂成形体を形成する工程と、前記樹脂成形体と前記モールドとを分離する工程とを有することを特徴とする。
本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法は、支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程と、モールド面に、互いに平行にかつ一定のピッチで形成された複数の溝からなる微細凹凸構造が形成された本発明のナノインプリント用モールドと前記支持基板を重ねて、前記溝を有するモールド面と前記支持基板の表面との間に前記光硬化性樹脂組成物を挟持する工程と、前記光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で該光硬化性樹脂組成物を硬化させて、前記モールド面の溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板を形成する工程と、前記光透過性基板と前記モールドとを分離する工程と、前記光透過性基板の凸条上に金属層を形成する工程とを有することを特徴とする。
本発明のナノインプリント用モールドは、微細凹凸構造を精度よく転写でき、安価で、かつ耐久性が高い。
本発明のナノインプリント用モールドの製造方法によれば、微細凹凸構造を精度よく転写でき、安価で、かつ耐久性が高いナノインプリント用モールドを生産性よく製造できる。
本発明の表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体の製造方法、およびワイヤグリッド型偏光子の製造方法によれば、モールドの微細凹凸構造が精度よく転写された樹脂成形体、さらにはワイヤグリッド型偏光子を低コストで、かつ生産性よく製造できる。
本発明のナノインプリント用モールドの一例を示す断面図である。 本発明のナノインプリント用モールドの製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明のナノインプリント用モールドの製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明のナノインプリント用モールドの製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明のナノインプリント用モールドの製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明のナノインプリント用モールドの製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明の製造方法で得られるワイヤグリッド型偏光子の一例を示す断面図である。 本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法における一工程を示す断面図である。 本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法における一工程を示す断面図である。
<ナノインプリント用モールド>
図1は、本発明のナノインプリント用モールドの一例を示す断面図である。ナノインプリント用モールド10は、モールド面に微細凹凸構造を有するナノインプリント用モールドであって、後述する表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子の製造に用いられるモールドである。ナノインプリント用モールド10は、前記モールド面の微細凹凸構造のベースとなる微細凹凸構造を表面に有する樹脂製のモールドベース12と、モールドベース12の微細凹凸構造を有する表面を微細凹凸構造の形状に沿って被覆した金属酸化物層16と、金属酸化物層16の表面を被覆した離型層18と、モールドベース12の微細凹凸構造が形成された面とは反対側の面に設けられた支持基板20とを有する。
(微細凹凸構造)
本発明における微細凹凸構造とは、材料(各種モールド、成形体等。)の表面に形成された微細な凸部および/または凹部を意味する。
凸部としては、材料の表面に延在する長尺の凸条、表面に点在する突起等が挙げられる。
凹部としては、材料の表面に延在する長尺の溝、表面に点在する孔等が挙げられる。
凸条または溝の形状としては、直線、曲線、折れ曲がり形状等が挙げられる。凸条または溝は、複数が平行に存在して縞状をなしていてもよい。
凸条または溝の、長手方向に直交する方向の断面形状としては、長方形、台形、三角形、半円形等が挙げられる。
突起または孔の形状としては、三角柱、四角柱、六角柱、円柱、三角錐、四角錐、六角錐、円錐半球、多面体等が挙げられる。
本発明のナノインプリント用モールドのモールド面の微細凹凸構造は、モールドベースの微細凹凸構造を有する表面を、金属酸化物層、離型層で順に被覆して形成される微細凹凸構造である。
したがって、本発明のナノインプリント用モールドのモールド面の微細凹凸構造の寸法と、モールドベースの微細凹凸構造の寸法とは、金属酸化物層および離型層の厚さの分だけ異なる。すなわち、本発明のナノインプリント用モールドのモールド面の微細凹凸構造の各寸法は、金属酸化物層と離型層とを形成した後の寸法である。
以下の各寸法は、本発明のナノインプリント用モールドのモールド面の微細凹凸構造の寸法である。
凸条または溝の幅は、平均で10nm〜50μmが好ましく、15nm〜30μmがより好ましく、20nm〜1μmがさらに好ましく、40nm〜500nmが特に好ましい。凸条の幅とは、長手方向に直交する方向の断面における底辺の長さを意味する。溝の幅とは、長手方向に直交する方向の断面における上辺の長さを意味する。
突起または孔の幅は、平均で10nm〜50μmが好ましく、15nm〜30μmがより好ましく、20nm〜1μmがさらに好ましく、40nm〜500nmが特に好ましい。突起の幅とは、底面が細長い場合、長手方向に直交する方向の断面における底辺の長さを意味し、その他の場合は、突起の底面における最大長さを意味する。孔の幅とは、開口部が細長い場合、長手方向に直交する方向の断面における上辺の長さを意味し、その他の場合は、孔の開口部における最大長さを意味する。
凸部の高さは、平均で5nm〜5μmが好ましく、10nm〜1μmがより好ましく、30〜500nmが特に好ましい。
凹部の深さは、平均で5nm〜5μmが好ましく、10nm〜1μmがより好ましく、30〜500nmが特に好ましい。
微細凹凸構造が密集している領域において、隣接する凸部(または凹部)間の間隔は、平均で10nm〜10μmが好ましく、15nm〜2μmがより好ましく、20〜500nmが特に好ましい。隣接する凸部間の間隔とは、凸部の断面の底辺の終端から、隣接する凸部の断面の底辺の始端までの距離を意味する。隣接する凹部間の間隔とは、凹部の断面の上辺の終端から、隣接する凹部の断面の上辺の始端までの距離を意味する。
凸部の最小寸法は、5nm〜1μmが好ましく、20〜500nmがより好ましい。最小寸法とは、凸部の幅、長さおよび高さのうち最小の寸法を意味する。
凹部の最小寸法は、5nm〜1μmが好ましく、20〜500nmがより好ましい。最小寸法とは、凹部の幅、長さおよび深さのうち最小の寸法を意味する。
図1における微細凹凸構造は、後述するワイヤグリッド型偏光子の凸条に対応する、互いに平行にかつ一定のピッチで形成された複数の溝14からなるものである。
溝14のピッチPpは、溝14の幅Dpと、溝14の間に形成される凸条の幅との合計である。溝14のピッチPpは、30〜300nmが好ましく、40〜200nmがより好ましい。ピッチPpが300nm以下であれば、ナノインプリント用モールドを用いて製造されるワイヤグリッド型偏光子が充分に高い反射率、および、400nm程度の短波長領域においても高い偏光分離能を示す。また、回折による着色現象が抑えられる。ピッチPpが30nm以上であれば、ナノインプリント用モールドの微細凹凸構造が充分な強度を示すため、生産性、および転写精度が良好となる。
溝14の幅DpとピッチPpの比(Dp/Pp)は、0.1〜0.6が好ましく、0.4〜0.55がより好ましい。Dp/Ppが0.1以上であれば、ナノインプリント用モールドを用いて製造されるワイヤグリッド型偏光子の偏光分離能が充分に高くなる。Dp/Ppが0.6以下であれば、干渉による透過光の着色が抑えられる。
溝14の深さHpは、50〜500nmが好ましく、100〜300nmがより好ましい。Hpが50nm以上であれば、ナノインプリント用モールドを用いて製造されるワイヤグリッド型偏光子の凸条上への金属細線の選択的な形成が容易となる。Hpが500nm以下であれば、ナノインプリント用モールドを用いて製造されるワイヤグリッド型偏光子の偏光度の入射角度依存性が小さくなる。
支持基板20を除くナノインプリント用モールド10の最小厚さHは、0.5〜1000μmが好ましく、1〜40μmがより好ましい。Hが0.5μm以上であれば、モールドベース12を構成する樹脂の強度が離型時の剥離強度に対して大きくなるため転写耐久性が充分となる。Hが1000μm以下であれば、離型時のモールド変形に由来するクラック発生が抑制されるため転写耐久性が充分となる。最小厚さHとは、溝14が形成された部分における支持基板20を除くナノインプリント用モールド10の厚さである。
(モールドベース)
モールドベースを構成する樹脂としては、光透過性樹脂が好ましい。光透過性とは、光を透過することを意味する。
モールドベースを構成する樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂組成物などの硬化物が挙げられ、生産性および転写精度の点から、光硬化性樹脂組成物の硬化物が好ましい。
熱硬化性樹脂としては、ポリイミド(PI)、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂等が挙げられる。
熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シクロオレフィンポリマー(COP)、シクロオレフィンコポリマー(COC)、透明フッ素樹脂等が挙げられる。
光硬化性樹脂組成物の硬化物としては、生産性の点から、光硬化性樹脂組成物の光重合により硬化したものが好ましい。
光硬化性樹脂組成物の硬化物としては、厚さ200μmにおける波長360nmの紫外線透過率が92%以上のものが好ましく、92.5%以上のものがより好ましい。該紫外線透過率が92%以上であれば、モールドとして用いた場合に生産性が向上する。
紫外線透過率は、積分式光線透過率測定器を用い、360nmの全光量T1とサンプル透過光T2との比(T2×100/T1)により求める。
光硬化性樹脂組成物の硬化物の引張強度は30Pa以上が好ましく、35Pa以上がより好ましい。引張強度が30Pa以上であれば、機械的強度が高くなり、転写の耐久性が充分となる。
引張強度は、JIS K7113に準拠して求める。
光硬化性樹脂組成物の硬化物の水に対する接触角は、80゜以下が好ましく、75゜以下がより好ましい。該接触角が80゜以下であれば、モールドベース12と金属酸化物層16との密着性が良好となる。
光硬化性樹脂組成物の硬化物の水に対する接触角は、JIS K6768に準拠し、接触角測定装置を用いて、モールドベース12の微細凹凸構造が形成されていない部分にて測定する。
前記特性を満たす光硬化性樹脂組成物の硬化物としては、下記の光硬化性樹脂組成物(A)を光重合により硬化したものが挙げられる。
光硬化性樹脂組成物(A):光重合可能なモノマーの99〜90質量%および光重合開始剤の1〜10質量%を含み、かつ実質的に溶剤を含まず、25℃における粘度が1〜2000mPa・sである光硬化性樹脂組成物。
光重合可能なモノマーとしては、重合性基を有するモノマーが挙げられ、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するモノマー、ビニル基を有するモノマー、アリル基を有するモノマー、環状エーテル基を有するモノマー、メルカプト基を有するモノマーなどが好ましく、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有するモノマーがより好ましい。
光重合可能なモノマーにおける重合性基の数は、1〜6個が好ましく、2または3個がより好ましく、2個が特に好ましい。重合性基が2個であれば、重合収縮がそれほど大きくないためマスターモールドの微細凹凸構造の転写精度が良好であり、また、光硬化性樹脂組成物の硬化物は充分な強度を発現できる。
光重合可能なモノマーとしては、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、ビニルエーテル、ビニルエステル、アリルエーテル、アリルエステル、スチレン系化合物が好ましく、(メタ)アクリレートが特に好ましい。ここで、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸およびメタクリル酸の総称であり、(メタ)アクリレートは、アクリレートおよびメタクリレートの総称であり、(メタ)アクリルアミドは、アクリルアミドおよびメタクリルアミドの総称である。
(メタ)アクリレートの具体例としては、下記の化合物が挙げられる。
モノ(メタ)アクリレート:フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリール(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、メチルアダマンチル(メタ)アクリレート、エチルアダマンチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアダマンチル(メタ)アクリレート、アダマンチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート等。
ジ(メタ)アクリレート:1,3−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等。
トリ(メタ)アクリレート:トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタアエリスリトールトリ(メタ)アクリレート等。
重合性基を4個以上有する(メタ)アクリレート:ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等。
ビニルエーテルの具体例としては、アルキルビニルエーテル(エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル等。)、(ヒドロキシアルキル)ビニル(4−ヒドロキシブチルビニルエーテル等。)等が挙げられる。
ビニルエステルの具体例としては、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、(イソ)酪酸ビニル、吉草酸ビニル、シクロヘキサンカルボン酸ビニル、安息香酸ビニル等が挙げられる。
アリルエーテルの具体例としては、アルキルアリルエーテル(エチルアリルエーテル、プロピルアリルエーテル、(イソ)ブチルアリルエーテル、シクロヘキシルアリルエーテル等。)等が挙げられる。
アリルエステルの具体例としては、アルキルアリルエステル(エチルアリルエステル、プロピルアリルエステル、イソブチルアリルエステル等。)等が挙げられる。
環状エーテル基を有するモノマーとしては、グリシジル基、オキセタニル基、オキシラニル基、スピロオルトエーテル基を有するモノマーが挙げられる。
メルカプト基を有するモノマーの具体例としては、トリス−[(3−メルカプトプロピオニルオキシ)−エチル]−イソシアヌレート、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート)、ペンタエリスリトール テトラキス(3−メルカプトプロピオネート)、ジペンタエリスリトールヘキサ(3−メルカプトプロピオネート)等が挙げられる。
光重合可能なモノマーの数平均分子量は、100〜800が好ましく、200〜600がより好ましい。
光重合可能なモノマーは、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光重合可能なモノマーは、光硬化性樹脂組成物(A)の硬化物が高い引張強度を発現する点から、重合性基を2個以上有する(メタ)アクリレートを含むことが好ましい。具体的には、1,3−ブタンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ポリオキシエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート等が挙げられる。中でも、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレートが好ましい。
光重合可能なモノマーの割合は、光硬化性樹脂組成物(A)(100質量%)のうち、99〜90質量%であり、98〜91質量%が好ましく、97〜92質量%が特に好ましい。光重合可能なモノマーの割合が99質量%以下であれば、光硬化性樹脂組成物(A)における光重合可能なモノマーを容易に重合して硬化物を形成でき、加熱等の操作を行う必要はない。光重合可能なモノマーの割合が90質量%以上であれば、光重合開始剤の残渣が少なくなり、硬化物の物性を阻害しにくい。
光重合開始剤は、光によりラジカル反応またはイオン反応を引き起こす化合物である。
光重合開始剤としては、下記の光重合開始剤が挙げられる。
アセトフェノン系光重合開始剤:アセトフェノン、p−(tert−ブチル)−1’,1’,1’−トリクロロアセトフェノン、クロロアセトフェノン、2’,2’−ジエトキシアセトフェノン、ヒドロキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2’−フェニルアセトフェノン、2−アミノアセトフェノン、ジアルキルアミノアセトフェノン等。
ベンゾイン系光重合開始剤:ベンジル、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、ベンジルジメチルケタール等。
ベンゾフェノン系光重合開始剤:ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、メチル−o−ベンゾイルベンゾエート、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、ヒドロキシプロピルベンゾフェノン、アクリルベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメチルアミノ)ベンゾフェノン等。
チオキサントン系光重合開始剤:チオキサントン、2−クロロチオキサントン、2−メチルチオキサントン、ジエチルチオキサントン、ジメチルチオキサントン等。
フッ素原子を含有する光重合開始剤:ペルフルオロ(tert−ブチルペルオキシド)、ペルフルオロベンゾイルペルオキシド等。
その他の光重合開始剤:α−アシルオキシムエステル、ベンジル−(O−エトキシカルボニル)−α−モノオキシム、アシルホスフィンオキシド、グリオキシエステル、3−ケトクマリン、2−エチルアンスラキノン、カンファーキノン、テトラメチルチウラムスルフィド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルペルオキシド、ジアルキルペルオキシド、tert−ブチルペルオキシピバレート、ホウ素系ヨードニウム塩、リン系ヨードニウム塩、ホウ素系オニウム塩、リン系オニウム塩等。
中でも、アセトフェノン系、ベンゾフェノン系、ホウ素系オニウム塩が光重合開始剤として好ましい。
光重合開始剤の割合は、光硬化性樹脂組成物(A)(100質量%)のうち、1〜10質量%であり、2〜9質量%が好ましく、3〜8質量%が特に好ましい。光重合開始剤の割合が1質量%以上であれば、光硬化性樹脂組成物(A)における光重合可能なモノマーを容易に重合して硬化物を形成でき、加熱等の操作を行う必要はない。光重合開始剤の割合が10質量%以下であれば、光重合開始剤の残渣が少なくなり、硬化物の物性を阻害しにくい。
光硬化性樹脂組成物(A)は、実質的に溶剤を含まない。溶剤を含まないため、その使用に際しては他工程(溶剤の留去工程等。)を行うことなく、硬化できる。また、硬化における光硬化性樹脂組成物(A)の体積収縮が小さい。実質的に溶剤を含まないとは、溶剤を含まないか、光硬化性樹脂組成物(A)の調製において用いた溶剤が極力除去されていることをいう。
光硬化性樹脂組成物(A)は、モノマー、光重合開始剤以外の成分(以下、他の成分と記す。)を含んでいてもよい。他の成分としては、界面活性剤、光増感剤、無機材料、炭素材料等が挙げられる。
界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、石鹸(脂肪酸ナトリウム、RCOONa)、モノアルキル硫酸塩(ROSO )、アルキルポリオキシエチレン硫酸塩(RO(CHCHO)SO )、アルキルベンゼンスルホン酸塩(RR’CHCHCSO )、モノアルキルリン酸塩(ROPO(OH)O)等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩(RN(CH)、ジアルキルジメチルアンモニウム塩(RR’N(CH)、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩(RN(CHPh)(CH)等が挙げられる。
両性界面活性剤としては、アルキルジメチルアミンオキシド(R(CHNO)、アルキルカルボキシベタイン(R(CHCHCOO)等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(RO(CHCHO)H)、脂肪酸ソルビタンエステル、アルキルポリグルコシド、脂肪酸ジエタノールアミド(RCON(CHCHOH))、アルキルモノグリセリルエーテル(ROCHCH(OH)CHOH)等が挙げられる。
ただし、各式中のRは、炭素数1〜22の直鎖または分岐アルキル基であり、R’は、炭素数1〜22の直鎖または分岐アルキル基であり、Mは、アルカリ金属原子の1価の陽イオンであり、Xは、ハロゲン原子の1価の陰イオンであり、Phは、フェニル基であり、mは、1〜20の整数である。
光増感剤の具体例としては、n−ブチルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、アリルチオ尿素、s−ベンジルイソチウロニウム−p−トルエンスルフィネート、トリエチルアミン、ジエチルアミノエチルメタクリレート、トリエチレンテトラミン、4,4’−ビス(ジアルキルアミノ)ベンゾフェノン等が挙げられる。
無機材料の具体例としては、ケイ素化合物(ケイ素、炭化ケイ素、二酸化ケイ素、窒化ケイ素、シリコンゲルマニウム、鉄シリサイド等。)、金属(白金、金、ロジウム、ニッケル、銀、チタン、ランタノイド系元素、銅、鉄、亜鉛等。)、金属酸化物(酸化チタン、アルミナ、酸化亜鉛、ITO、酸化鉄、酸化銅、酸化ビスマス、酸化マンガン、酸化ホフニウム、酸化イットリウム、酸化スズ、酸化コバルト、酸化セリウム、酸化銀等。)、無機化合物塩(チタン酸バリウム等の強誘電体材料、チタン酸ジルコン酸鉛等の圧電材料、リチウム塩等の電池材料等。)、金属合金(フェライト系磁石、ネオジウム系磁石等の磁性体、ビスマス/テルル合金、ガリウム/砒素合金等の半導体、窒化ガリウム等の蛍光材料等。)等が挙げられる。
炭素材料の具体例としては、フラーレン、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、グラファイト、ダイヤモンド、活性炭等が挙げられる。
他の成分の割合は、光重合可能なモノマーに対して0〜70質量%が好ましく、0〜50質量%がより好ましい。
光硬化性樹脂組成物(A)の25℃における粘度は、1〜2000mPa・sが好ましく、5〜1000mPa・sが特に好ましい。粘度がこの範囲にあれば、スピンコート等の手法により平滑な塗膜を容易に製膜できる。
粘度は、回転式粘度計を用い、温度25℃にて測定する。
(金属酸化物層)
金属酸化物層は、光透過性であることが好ましい。
金属酸化物としては、光、酸素、または熱に対して安定な化合物が好ましく、ZnO、SiO、Al、ZrO、SnO、CaOが好ましく、転写の耐久性の点から、Si、AlおよびZrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物がより好ましく、SiO、Al、ZrOが特に好ましい。
金属酸化物層の厚さは、平均で1〜10nmが好ましく、2〜8nmが特に好ましい。金属酸化物層の厚さが1nm以上であれば、金属酸化物層が緻密になり、モールドとして用いた際に、転写材である光硬化性樹脂組成物がモールドベースを侵食することがないため、転写の耐久性が向上する。金属酸化物層の厚さが10nm以下であれば、金属酸化物層とモールドベースとの密着性が向上し、転写の耐久性が向上する。
金属酸化物層の厚さは、モールドベースの溝の間に形成される凸条の上に形成された金属酸化物層の高さの最大値とする。
(離型層)
離型層は離型剤から形成される。離型剤は、金属酸化物層の金属酸化物と化学結合しうる基を有する化合物を含むことが好ましい。化学結合としては、共有結合、イオン結合、配位結合のいずれであってもよく、共有結合が好ましい。金属酸化物と化学結合しうる基としては、ケイ素原子、チタン原子もしくはアルミニウム原子を含む加水分解性基;カルボキシル基、アシル基、水酸基、リン酸基、ホスホノ基、ホスフィノ基、アミノ基またはメルカプト基が挙げられ、下式(1)で表される基が特に好ましい。
−Si(R(R3−t ・・・(1)。
ただし、Rは、水酸基または加水分解可能な置換基であり、Rは、水素原子または1価の炭化水素基であり、tは、1〜3の整数である。
における加水分解可能な置換基としては、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシロキシ基等が挙げられる。ハロゲン原子としては、塩素原子が好ましい。アルコキシ基としては、メトキシ基またはエトキシ基が好ましく、メトキシ基がより好ましい。
における1価の炭化水素基としては、アルキル基、1以上のアリール基で置換されたアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基等が挙げられ、アルキル基またはアルケニル基が好ましい。Rがアルキル基である場合、炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、メチル基またはエチル基がより好ましい。Rがアルケニル基である場合、炭素数2〜4のアルケニル基が好ましく、ビニル基またはアリル基がより好ましい。
離型剤は、フルオロアルキル基(エーテル性酸素原子を有していてもよい。)、シリコーン鎖、または炭素数4〜24の長鎖アルキル基を有する化合物を含むことが好ましく、フルオロアルキル基を有する化合物を含むことが特に好ましい。
フルオロアルキル基としては、パーフルオロアルキル基、ポリフルオロアルキル基、パーフルオロポリエーテル基等が挙げられる。
シリコーン鎖としては、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン等が挙げられる。
炭素数4〜24の長鎖アルキル基としては、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ドデシル基、ラウリル基、オクタデシル基等が挙げられる。これらの基は直鎖状であっても分岐状であってもよい。
離型剤としては、下式(2)で表される化合物が好ましい。
Figure 2009148138
ただし、Rfは、パーフルオロアルキル基であり、Zは、フッ素原子またはトリフルオロメチル基であり、a、b、c、d、およびeは、それぞれ0以上の整数であり、a+b+c+d+eは、1以上であり、a、b、c、d、およびeでくくられた各繰り返し単位の存在順序は、式中において限定されず、Xは、金属酸化物と化学結合しうる基である。
Xとしては、下式(3)で表される基が好ましい。
Figure 2009148138
ただし、Yは、水素原子または炭素数1〜4のアルキル基であり、X’は、水素原子、臭素原子またはヨウ素原子であり、Rは、水酸基または加水分解可能な置換基であり、Rは、水素原子または1価の炭化水素基であり、kは、0〜2の整数であり、mは、1〜3の整数であり、nは、1以上の整数である。
離型剤としては、下式(4)で表される化合物が特に好ましい。
Figure 2009148138
ただし、pは、1以上の整数であり、Y、X’、R、R、k、m、およびnは、それぞれ上式(3)と同義である。
離型剤の市販品としては、下記のものが挙げられる
フッ素系の離型剤:ゾニールTCコート(デュポン社製)、オプツールDSX、オプツールHD2100(ダイキン工業社製)、デュラサーフHD−2101Z(ダイキン工業社製)、サイトップCTL−107M(旭硝子社製)、サイトップCTL−107A(旭硝子社製)、ノベックEGC−1720(3M社製)等。
有機物系離型剤:シリコーン系樹脂(ジメチルシリコーン系オイルKF96(信越シリコーン社製)等)、アルカン系樹脂(アルキル系単分子膜を形成するSAMLAY(日本曹達社製)等。)等。
離型層の厚さは、平均で1〜10nmが好ましく、2〜8nmが特に好ましい。離型層の厚さが1nm以上であれば、金属酸化物層が離型層によって充分に被覆され、離型性が向上する。離型層の厚さが10nm以下であれば、微細凹凸構造を精度よく転写できる。離型層は、離型剤の単分子膜も含む。
離型層の厚さは、モールドベースの溝の間に形成される凸条の上に形成された金属酸化物層の、さらにその上に形成された離型層の高さの最大値とする。
金属酸化物層と離型層の厚さは、それぞれ1nm以上であり、両者合計の厚さが溝の幅の0.4以下であることが好ましい。金属酸化物層と離型層の厚さはそれぞれ1nm以上であり、両者合計の厚さが溝の幅の0.3以下であることがより好ましい。金属酸化物層と離型層の厚さがこれらの条件を満足することによって、転写可能な幅が溝として存在するため、モールドとして機能する。
離型層の水に対する接触角は、90゜以上が好ましく、95°以上がより好ましい。該接触角が90゜以上であれば、離型性が良好となる。
離型層の水に対する接触角は、JIS K6768に準拠し、接触角測定装置を用いて、モールドベース12の微細凹凸構造が形成されていない部分にて25℃で測定する。
(支持基板)
支持基板は、必要に応じてモールドベースの微細凹凸構造が形成された面とは反対側の面に設けられる。
支持基板は、光透過性であることが好ましい。
支持基板の材料としては、PET、ポリカーボネート(PC)、ポリ塩化ビニル(PVC)、PMMA、COP、透明フッ素樹脂等が好ましい。
以上説明した本発明のナノインプリント用モールドにあっては、モールドベースと離型層との間に金属酸化物層を有しているため、耐久性が高い。また、離型層が金属酸化物層の表面に形成されているため、モールドベースが樹脂であっても微細凹凸構造を精度よく転写できる。また、モールドベースが樹脂であるため、安価である。
<ナノインプリント用モールドの製造方法>
本発明のナノインプリント用モールドの製造方法は、下記の工程(i)〜(vii)を有する。
(i)支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程。
(ii)モールド面に微細凹凸構造を有するマスターモールドと支持基板を重ねて、マスターモールドのモールド面と支持基板の表面との間に光硬化性樹脂組成物を挟持する工程。
(iii)光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で光硬化性樹脂組成物を硬化させて、モールド面の微細凹凸構造が反転した微細凹凸構造を表面に有するモールドベースを形成する工程。
(iv)モールドベースとマスターモールドとを分離する工程。
(v)モールドベースの微細凹凸構造を有する表面に金属酸化物層を形成する工程。
(vi)金属酸化物層の表面に離型層を形成する工程。
(vii)必要に応じて、モールドベースから支持基板を分離する工程。
以下、工程(i)〜(vii)を、ナノインプリント用モールド10を例にとり、図2〜図6を参照しながら説明する。
(工程(i))
図2に示すように、光硬化性樹脂組成物30を支持基板20上に塗布し、支持基板20の表面に光硬化性樹脂組成物30の層を形成する。
塗布法としては、ポッティング法、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、スプレーコート法、キャスト法、ディップコート法、スクリーン印刷、転写法等が挙げられる。中でも、スピンコート法、ダイコート法、ロールコート法が塗布法として好ましい。
光硬化性樹脂組成物30の塗膜の厚さは、0.5〜1000μmが好ましく、1〜40μmがより好ましい。
(工程(ii))
図3に示すように、複数の凸条42からなる微細凹凸構造を表面に有するマスターモールド40を、微細凹凸構造が光硬化性樹脂組成物30に接するように、光硬化性樹脂組成物30に押しつけ、マスターモールド40と支持基板20を重ねて、マスターモールド40のモールド面と支持基板20の表面との間に光硬化性樹脂組成物30を挟持する。
マスターモールド40の材料としては、石英、シリコン、ニッケル等が好ましい。支持基板20が光透過性ではない場合、マスターモールド40の材料としては、石英等の光透過性のものが好ましい。
マスターモールド40を光硬化性樹脂組成物30に押しつける際のプレス圧力(ゲージ圧)は、0超10MPa(ゲージ圧)以下が好ましく、0.2〜9MPaがより好ましい。
(工程(iii))
図4に示すように、マスターモールド40のモールド面と支持基板20の表面との間に光硬化性樹脂組成物30が挟持された状態で光硬化性樹脂組成物30に光(紫外線等。)を照射し、光硬化性樹脂組成物30を硬化させて、マスターモールド40の微細凹凸構造(凸条42)が反転した微細凹凸構造(溝14)を表面に有するモールドベース12を形成する。
光の照射は、支持基板20およびマスターモールド40が光透過性の場合は、支持基板20側から行ってもよく、マスターモールド40側から行ってもよい。支持基板20およびマスターモールド40の一方が光透過性であり、他方が光透過性でない場合は、光透過性の側から行う。
光の照射による硬化と加熱による硬化とを併用してもよい。
光照射の光源としては、高圧水銀灯等が用いられる。
深部硬化性、表面硬化性ともに良好で、有機材料を劣化させないことから、365nmの波長の光を250〜1200mJ照射するのが好ましい。
(工程(iv))
図5に示すように、モールドベース12とマスターモールド40とを分離する。
(工程(v))
図6に示すように、モールドベース12の微細凹凸構造を有する表面に金属酸化物層16を形成する。
金属酸化物層16の形成方法としては、蒸着法、スパッタ法、めっき法等が挙げられ、金属酸化物層16を均一に形成できる点から、スパッタ法が好ましい。
また、スパッタ法によれば、粒子の平均自由工程が蒸着に比べ短いため、複雑な微細凹凸構造の全てを平均的に被覆できる。また、スパッタ法によれば、粒子の衝突エネルギーが大きいため、金属酸化物層16の膜質が緻密になり、また、金属酸化物層16とモールドベース12との密着性が向上し、結果として、転写の耐久性が向上する。
スパッタ法としては、金属酸化物をターゲットに用いる方法;または、金属をターゲットに用い、堆積した金属層を酸素イオン照射により酸化して金属酸化物層とする方法(反応性スパッタ法)が挙げられる。
(工程(vi))
金属酸化物層16の表面を離型剤で処理して、金属酸化物層16の表面に離型層18を形成し、図1に示すナノインプリント用モールド10を得る。
離型剤で処理する方法としては、ウエットコート法またはドライコート法が挙げられる。ウエットコート法としては、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法等が挙げられ、離型層18の均一性の点から、ディップコート法が好ましい。
ドライコート法としては、CVD法または蒸着法が好ましい。
ウエットコート法においては、離型剤を溶媒に溶解または分散させることが好ましい。溶媒としては、フッ素系溶媒が好ましく、CT−Solv.100、CT−Solv.180(旭硝子社製);HFE−700(ダイキン社製);ノベック−HFE(3M社製)が挙げられる。
溶媒中の離型剤の濃度は、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。濃度が低すぎると緻密な離型層が形成されず、離型能が低下するおそれがある。濃度が高すぎると離型層が単分子層にならず厚くなりすぎ、転写精度が低下する。
ウエットコート法またはドライコート法で処理した後の処理は、モールド表面の金属酸化膜と離型剤の官能基とが反応して化学結合を形成する条件であれば特に制約を受けない。60℃以上に加熱することにより反応を促進させることができる。また、高湿度下で処理することにより、より反応を加速させることができる。
離型層18を形成する方法としては、離型剤を含む溶液を金属酸化物層の表面に接触させ、その後、金属酸化物層の表面を洗浄液で洗浄して乾燥する方法が好ましい。
(工程(vii))
支持基板20を除くナノインプリント用モールド10の最小厚さHが充分に厚い場合は、モールドベース12から支持基板20を分離して、支持基板20のないナノインプリント用モールドとしてもよい。
以上説明した本発明のナノインプリント用モールドの製造方法にあっては、前記工程(i)〜(vi)を有する方法、すなわち光インプリント法でモールドベースを形成し、その後、金属酸化物層および離型層を順に形成する方法であるため、微細凹凸構造を精度よく転写でき、安価で、かつ耐久性が高いナノインプリント用モールドを生産性よく製造できる。
<表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体の製造方法>
本発明の表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体(以下、単に「樹脂成形体」とも記す。)の製造方法は、下記の工程(a)〜(d)を有する。
(a)支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程。
(b)本発明のナノインプリント用モールドと支持基板を重ねて、微細凹凸構造を有するモールド面と支持基板の表面との間に光硬化性樹脂組成物を挟持する工程。
(c)光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で光硬化性樹脂組成物を硬化させて、モールド面の微細凹凸構造が反転した微細凹凸構造を表面に有する樹脂成形体を形成する工程。
(d)樹脂成形体とモールドとを分離する工程。
樹脂成形体としては、ワイヤグリッド型偏光子の光透過性基板、プリズム、導光板、モスアイ等の光学部材用の光透過性基板、バイオセンサー用支持基板、細胞培養シート用パターニング基板、半導体用途部材作製のためのプロセス部材、磁気ディスク用途部材作製のためのプロセス部材等が挙げられる。
以下、ワイヤグリッド型偏光子を例にとり、本発明の樹脂成形体の製造方法を詳細に説明する。
<ワイヤグリッド型偏光子>
図7は、本発明の製造方法で得られるワイヤグリッド型偏光子の一例を示す断面図である。ワイヤグリッド型偏光子50は、複数の凸条52が互いに平行にかつ一定のピッチPpで表面に形成された、光硬化性樹脂組成物の硬化物からなる光透過性基板54と、光透過性基板54の凸条52上に形成された金属細線56とを有する。
(光透過性基板)
凸条52のピッチPpは、凸条52の幅Dpと、凸条52間に形成される溝の幅との合計である。凸条52のピッチPpは、300nm以下が好ましく、40〜200nmがより好ましい。ピッチPpを300nm以下とすることにより、ワイヤグリッド型偏光子50が充分に高い反射率、および、400nm程度の短波長領域においても高い偏光分離能を示す。また、回折による着色現象が抑えられる。
凸条52の幅DpとピッチPpの比(Dp/Pp)は、0.1〜0.6が好ましく、0.4〜0.55がより好ましい。Dp/Ppを0.1以上とすることにより、ワイヤグリッド型偏光子50の偏光分離能が充分に高くなる。Dp/Ppを0.6以下とすることにより、干渉による透過光の着色が抑えられる。
凸条52の高さHpは、50〜500nmが好ましく、100〜300nmがより好ましい。高さHpを50nm以上とすることにより、凸条52上への金属細線56の選択的な形成が容易となる。高さHpを500nm以下とすることにより、ワイヤグリッド型偏光子50の偏光度の入射角度依存性が小さくなる。
光透過性基板は、光硬化性樹脂組成物の硬化物からなる基板である。
光硬化樹脂性組成物としては、生産性の点から、光重合可能なモノマーを含む組成物が好ましい。
光硬化性樹脂組成物の硬化物の水に対する接触角は、90°以上が好ましく、95°以上がより好ましい。該接触角が90°以上であれば、光インプリント法により凸条52を形成する際、モールドとの離型性がよくなり、精度の高い転写が可能となり、得られるワイヤグリッド型偏光子50が目的とする性能を充分に発揮できる。
(金属細線)
金属細線56の高さHmは、30〜300nmが好ましく、100〜150nmがより好ましい。高さHmを30nm以上とすることにより、ワイヤグリッド型偏光子50が充分に高い反射率および偏光分離能を示す。高さHmを300nm以下とすることにより、光の利用効率が上がる。
金属細線56の幅Dmと凸条52の幅Dpとの比(Dm/Dp)は、1.0〜3.0が好ましく、1.1〜2.0がより好ましい。Dm/Dpを1.0以上とすることにより、s偏光の透過率を低くすることができ、偏光分離能が向上する。Dp/Ppを2.0以下とすることにより、p偏光が高い透過率を示す。
金属細線56の幅Dmは、凸条52の幅Dpよりも大きくなる場合が多い。よって、金属細線56の幅Dmは、凸条52の上に形成された金属細線56の幅の最大値とする。
金属細線の材料としては、可視光に対する反射率が高く、可視光の吸収が少なく、かつ高い導電率を有する点から、銀、アルミニウム、クロム、マグネシウムが好ましく、アルミニウムが特に好ましい。
金属細線の断面形状としては、正方形、長方形、台形、円形、楕円形、その他様々な形状が挙げられる。
<ワイヤグリッド型偏光子の製造方法>
本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法は、下記の工程(a)〜(f)を有する。
(a)支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程。
(b)モールド面に、互いに平行にかつ一定のピッチで形成された複数の溝からなる微細凹凸構造が形成された本発明のナノインプリント用モールドと支持基板を重ねて、溝を有するモールド面と支持基板の表面との間に光硬化性樹脂組成物を挟持する工程。
(c)光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で該光硬化性樹脂組成物を硬化させて、モールド面の溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板を形成する工程。
(d)光透過性基板と本発明のナノインプリント用モールドとを分離する工程。
(e)光透過性基板の凸条上に金属層を形成する工程。
(f)必要に応じて、光透過性基板から支持基板を分離する工程。
以下、工程(a)〜(f)を、ワイヤグリッド型偏光子50を例にとり、図8〜図12を参照しながら説明する。
(工程(a))
図8に示すように、光硬化性樹脂組成物60を支持基板58上に塗布し、支持基板58の表面に光硬化性樹脂組成物60の層を形成する。
支持基板58の材料としては、無機材料(石英、ガラス、金属等。)、樹脂(ポリジメチルシロキサン、透明フッ素樹脂等。)等が挙げられる。
塗布法としては、ポッティング法、スピンコート法、ロールコート法、ダイコート法、スプレーコート法、キャスト法、ディップコート法、スクリーン印刷、転写法等が挙げられる。中でも、スピンコート法、ダイコート法、ロールコート法が塗布法として好ましい。
光硬化性樹脂組成物60の塗膜の厚さは、0.5〜1000μmが好ましく、1〜40μmがより好ましい。
(工程(b))
図9に示すように、表面に、互いに平行にかつ一定のピッチで形成された複数の溝14からなる微細凹凸構造が形成されたナノインプリント用モールド10を、溝14を有するモールド面が光硬化性樹脂組成物60に接するように、光硬化性樹脂組成物60に押しつけ、ナノインプリント用モールド10と支持基板58を重ねて、溝14を有するモールド面と支持基板58の表面との間に光硬化性樹脂組成物60を挟持する。
ナノインプリント用モールド10を光硬化性樹脂組成物60に押しつける際のプレス圧力(ゲージ圧)は、0超10MPa以下が好ましく、0.2〜5MPaがより好ましい。
なお、ナノインプリント用モールドをロール状とすることにより、ロールを回転させながらモールドを光硬化性樹脂組成物に押しつけ、光硬化性樹脂組成物を硬化でき、連続的に溝に対応する凸条を転写できるため、ワイヤグリッド型偏光子を大面積化できる。
(工程(c))
図10に示すように、溝14を有するモールド面と支持基板58の表面との間に光硬化性樹脂組成物60が挟持された状態で光硬化性樹脂組成物60に光(紫外線等。)を照射し、光硬化性樹脂組成物60を硬化させて、モールド面の溝14に対応する複数の凸条52を有する光透過性基板54を形成する。
光の照射は、支持基板58およびナノインプリント用モールド10が光透過性の場合は、支持基板58側から行ってもよく、ナノインプリント用モールド10側から行ってもよい。支持基板58およびナノインプリント用モールド10の一方が光透過性であり、他方が光透過性でない場合は、光透過性の側から行う。
深部硬化性、表面硬化性ともに良好で、有機材料を劣化させないことから、365nmの波長の光を250〜1200mJ照射するのが好ましい。
(工程(d))
図11に示すように、光透過性基板54とナノインプリント用モールド10とを分離する。なお、工程(d)の前に、工程(f)を行ってもよい。
(工程(e))
図12に示すように、光透過性基板54の凸条52上に金属細線56を形成する。なお、工程(e)の前に、工程(f)を行ってもよい。
金属細線56の形成方法としては、蒸着法、スパッタ法、めっき法等が挙げられ、凸条52上に金属細線56を選択的に形成する点から、斜方蒸着法が好ましい。本発明のようにピッチPpが狭く、かつ凸条52が高い場合、斜方蒸着を充分低い角度から行うことにより、凸条52上に選択的に金属の層を形成することができる。また、薄い金属の層を斜方蒸着法により形成し、その後めっき法で他の金属の層をその上に重ねて、所望の厚さの金属細線を形成することもできる。
(工程(f))
光透過性基板54から支持基板58を分離し、図7に示すワイヤグリッド型偏光子50を得る。
なお、支持基板58が透光材料からなる場合、支持基板58を分離することなく、光透過性基板54と支持基板58とを一体化させたものを、ワイヤグリッド型偏光子として用いてもよい。
以上説明した本発明のワイヤグリッド型偏光子の製造方法にあっては、前記工程(a)〜(f)を有する方法、すなわち光インプリント法であるため、ワイヤグリッド型偏光子を生産性よく製造できる。また、微細凹凸構造を精度よく転写できる本発明のナノインプリント用モールドを用いているため、モールドの微細凹凸構造が精度よく転写されたワイヤグリッド型偏光子を製造できる。また、耐久性が高い本発明のナノインプリント用モールドを用いているため、モールドを繰り返し用いることができ、その結果、低コストでワイヤグリッド型偏光子を製造できる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に限定して解釈されない。
例1〜6、および9〜11は実施例であり、例7、および8は比較例である。
(紫外線透過率)
光硬化性樹脂組成物を硬化させて厚さ200μmの硬化物を得た。該硬化物について、紫外可視分光光度計(島津製作所社製、Solid−spec3700)を用い、360nmの全光量T1とサンプル透過光T2とを測定し、これらの比(T2×100/T1)により求めた。
(引張強度)
光硬化性樹脂組成物を硬化させて10mm×50mm×厚さ100μmの硬化物を得た。該硬化物の引張強度を、引張試験装置(オリエンテック社製、RTC-1210)を用い、JIS K7113に準拠して測定した。
(接触角)
水に対する接触角は、JIS K6768に準拠し、自動接触角測定装置(協和界面科学社製、DM500)を用いて、微細凹凸構造が形成されていない部分にて25℃で測定した。
(微細凹凸構造の寸法)
溝および凸条の寸法は、走査型電子顕微鏡(日立製作所社製、S−900)および透過型電子顕微鏡(日立製作所社製、H−9000)により測長して見積もった。
(厚さ)
金属酸化物層の厚さは、水晶振動子を膜厚センサーとする膜厚モニターにより測定した。
離型層の厚さは、透過型電子顕微鏡およびESCA(PERKIN ELEMER−PHI社製、Model 5500)により測定した。
(耐久性I)
厚さ100μmの高透過ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポン社製、帝人テトロンO3、100mm×100mm)の表面に、光硬化性樹脂組成物7をスピンコート法により塗布し、厚さ1μmの光硬化性樹脂組成物7の塗膜を形成した。
ナノインプリント用モールドを、溝が光硬化性樹脂組成物7の塗膜に接するように、25℃にて0.5MPa(ゲージ圧)で光硬化性組樹脂成物7の塗膜に押しつけた。
該状態を保持したまま、PETフィルム側から高圧水銀灯(周波数:1.5kHz〜2.0kHz、主波長光:255nm、315nmおよび365nm、365nmにおける照射エネルギー:1000mJ。)の光を15秒間照射し、光硬化性樹脂組成物7を硬化させて、ナノインプリント用モールドの溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板(凸条のピッチPp:150nm、凸条の幅Dp:40nm、凸条の高さHp:200nm。)を作製した。光透過性基板からナノインプリント用モールドをゆっくり分離した。
以上の操作を1回とし、該操作を繰り返し行い、光透過性基板からナノインプリント用モールドを分離できなくなった回数を耐久性の指標とした。
(耐久性II)
耐久性Iにおいて光硬化性組樹脂成物7の代わりに、光硬化性組樹脂成物8を用いた他は、耐久性Iと同様の操作を行い、光透過性基板からナノインプリント用モールドを分離できなくなった回数を耐久性の指標とした。
(透過率)
ワイヤグリッド型偏光子の金属細線側から波長405nmの固体レーザー光および波長635nmの半導体レーザー光を、ワイヤグリッド型偏光子に対して垂直に入射し、p偏光およびs偏光の透過率を測定した。
透過率が70%以上を○と評価し、70%未満を×と評価した。
(反射率)
ワイヤグリッド型偏光子の表面側から波長405nmの固体レーザー光および波長635nmの半導体レーザー光を、ワイヤグリッド型偏光子の表面に対して5°の角度で入射し、s偏光反射率を測定した。
波長400nmまたは700nmのs偏光反射率が、80%以上を○とし、80%未満を×とした。
(偏光度)
偏光度は、下式から計算した。
偏光度=((Tp−Ts)/(Tp+Ts))0.5
ただし、Tpは、p偏光透過率であり、Tsは、s偏光透過率である。
波長400nmまたは700nmの偏光度が99.5%以上を○とし、99.5%未満を×とした。
(光硬化性樹脂組成物1(モールド作製用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した300mLの4つ口フラスコに、
単量体1(新中村化学工業社製、NK エステル A−DPH、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート)の60g、
単量体2(新中村化学工業社製、NK エステル A−NPG、ネオペンチルグリコールジアクリレート)の40g、
光重合開始剤1(チバスペシャリティーケミカルズ社製、IRGACURE907)の4.0g、および重合禁止剤1(和光純薬社製、Q1301)の1.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化して、粘度が100mPa・sである光硬化性樹脂組成物1を得た。
光硬化性樹脂組成物1の硬化物について、紫外線透過率および引張強度を測定した。結果を表1に示す。
(光硬化性樹脂組成物2(モールド作製用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した300mLの4つ口フラスコに、
単量体3(新中村化学工業社製、NK オリゴ EA−1020、ビスフェノールA型エポキシアクリレート)の65g、
単量体4(新中村化学工業社製、NK エステル 1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ヘキサンジアクリレート)の35g、
前記光重合開始剤1の4.0g、および前記重合禁止剤1の1.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化して、粘度が1000mPa・sである光硬化性樹脂組成物2を得た。
光硬化性樹脂組成物2の硬化物について、紫外線透過率および引張強度を測定した。結果を表1に示す。
(光硬化性樹脂組成物3(モールド作製用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した300mLの4つ口フラスコに、
単量体5(新中村化学工業社製、NK エステル A−DCP、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート)の70g、
前記単量体2の30g、
光重合開始剤2(チバスペシャリティーケミカルズ社製、IRGACURE184)の4.0g、および前記重合禁止剤1の1.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化して、粘度が50mPa・sである光硬化性樹脂組成物3の溶液を得た。
光硬化性樹脂組成物3の硬化物について、紫外線透過率および引張強度を測定した。結果を表1に示す。
(光硬化性樹脂組成物4(モールド作製用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、
前記単量体1の60g、前記単量体2の40g、前記光重合開始剤1の4.0g、前記重合禁止剤1の1.0g、およびシクロヘキサノンの65.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化した。ついで、フラスコ内を撹拌しながら、コロイド状シリカの100g(固形分:30g)をゆっくりと加え、さらにフラスコ内を常温および遮光にした状態で1時間撹拌して均一化した。ついで、シクロヘキサノンの340gを加え、フラスコ内を常温および遮光にした状態で1時間撹拌して、粘度が250mPa・sである光硬化性樹脂組成物4の溶液を得た。
光硬化性樹脂組成物4の硬化物について、紫外線透過率および引張強度を測定した。結果を表1に示す。
(光硬化性樹脂組成物5(モールド作製用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、
単量体6(東亜合成社製、OXT−121、キシリレンビスオキセタン)の60g、
単量体7(ジャパンエポキシレジン社製、EP−801、モノエポキシブレンドビスフェノールA型エポキシ樹脂)の40g、
および光重合開始剤3(和光純薬社製、WPI113)の5.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化して、粘度が300mPa・sである光硬化性樹脂組成物5を得た。
光硬化性樹脂組成物5の硬化物について、紫外線透過率および引張強度を測定した。結果を表1に示す。
(光硬化性樹脂組成物6(モールド作製用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、
単量体8(堺化学社製、TMMP、トリメチロールプロパントリス(3−メルカプトプロピオネート))の58g、
前記単量体1の42g、前記光重合開始剤1の2.0g、および前記重合禁止剤1の1.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化して、粘度が300mPa・sである光硬化性樹脂組成物6を得た。
光硬化性樹脂組成物6の硬化物について、紫外線透過率および引張強度を測定した。結果を表1に示す。
(光硬化性樹脂組成物7(耐久性試験I用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、
前記単量体1の60g、前記単量体2の40g、前記光重合開始剤1の4.0g、
含フッ素界面活性剤1(旭硝子社製、フルオロアクリレート(CH=CHCOO(CH(CFF)とブチルアクリレートとのコオリゴマー、フッ素含有量:約30質量%、質量平均分子量:約3000)の0.1g、
および前記重合禁止剤1の1.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化して、粘度が100mPa・sである光硬化性樹脂組成物7の溶液を得た。
(光硬化性樹脂組成物8(耐久性試験II用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、
前記単量体1の60g、前記単量体2の40g、前記光重合開始剤1の4.0g、および前記重合禁止剤1の1.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化して、粘度が100mPa・sである光硬化性樹脂組成物8の溶液を得た。
(光硬化性樹脂組成物9(ワイヤグリッド型偏光子作製用)の調製)
撹拌機および冷却管を装着した1000mLの4つ口フラスコに、
前記単量体1の60g、前記単量体2の40g、前記光重合開始剤1の4.0g、前記含フッ素界面活性剤1の0.1g、前記重合禁止剤1の1.0g、およびシクロヘキサノンの65.0gを入れた。
フラスコ内を常温および遮光にした状態で、1時間撹拌して均一化した。ついで、フラスコ内を撹拌しながら、コロイド状シリカの100g(固形分:30g)をゆっくりと加え、さらにフラスコ内を常温および遮光にした状態で1時間撹拌して均一化した。ついで、シクロヘキサノンの340gを加え、フラスコ内を常温および遮光にした状態で1時間撹拌して、粘度が250mPa・sである光硬化性樹脂組成物9の溶液を得た。
(マスターモールドの離型剤処理)
マスターモールドとして、複数の凸条が互いに平行にかつ所定のピッチで形成されたシリコン製モールド(100mm×100mm、凸条のピッチPp:150nm、凸条の幅Dp:50nm、凸条の高さHp:200nm、凸条の長さ:50mm、凸条の断面形状:矩形。)を用意した。
金属酸化物と化学結合しうる基を有する化合物からなるフッ素系離型剤(ダイキン工業社製、オプツールDSX)をフッ素系溶媒(旭硝子社製、CT−Solv.100)に溶解させて、離型剤溶液1(フッ素系化合物の濃度:0.1質量%)を調製した。
シリコン製モールドを離型剤溶液1の100mLにディップし、引き上げた後、直ちにフッ素系溶媒(旭硝子社製、CT−Solv.100)でリンスし、60℃、90%RHの恒温高湿槽中にて1時間キュアし、シリコン製モールドの表面を離型剤で処理した。
〔例1〕
モールドベースの作製:
厚さ188μmの高透過ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポン社製、帝人テトロンO3、100mm×100mm)の表面に、光硬化性樹脂組成物1をスピンコート法により塗布し、厚さ1μmの光硬化性樹脂組成物1の塗膜を形成した。
離型剤処理されたシリコン製モールドを、凸条が光硬化性樹脂組成物1の塗膜に接するように、25℃にて0.5MPa(ゲージ圧)で光硬化性樹脂組成物1の塗膜に押しつけた。
該状態を保持したまま、PETフィルム側から高圧水銀灯(周波数:1.5kHz〜2.0kHz、主波長光:255nm、315nmおよび365nm、365nmにおける照射エネルギー:1000mJ。)の光を15秒間照射し、光硬化性樹脂組成物1を硬化させて、シリコン製モールドの凸条に対応する複数の溝を有するモールドベース(溝のピッチPp:150nm、溝の幅Dp:50nm、溝の深さHp:200nm。)を作製した。モールドベースからシリコン製モールドをゆっくり分離した。
モールドベースについて、水に対する接触角を測定した。結果を表1に示す。
金属酸化層の形成:
ロードロック機構を備えたインライン型スパッタ装置(日真精機社製)に、ターゲットとしてSiOを取り付けた。スパッタ装置内にモールドベースをセットし、モールドベースの溝が形成されている面に対して垂直方向からSiOを着膜させ、厚さ5nmのSiO層を形成し、モールドベースの裏面にPETフィルムが貼着され、表面にSiO層が形成された中間体を得た。
離型層の形成:
中間体を離型剤溶液1の100mLにディップし、引き上げた後、直ちにフッ素系溶媒(旭硝子社製、CT−Solv.100)でリンスし、60℃、90%RHの恒温高湿槽中にて1時間キュアし、SiO層の表面に厚さ2nmの離型層を形成し、ナノインプリント用モールド1を得た。ナノインプリント用モールド1の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド1について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。また、1回目の操作の後、ナノインプリント用モールド1の離型層の表面の水の接触角を測定したところ93°であった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。また、1回目の操作の後、ナノインプリント用モールド1の離型層の表面の水の接触角を測定したところ93°であった。結果を表1に示す。
〔例2〕
光硬化性樹脂組成物1の代わりに光硬化性樹脂組成物2を用いた以外は、例1と同様にしてナノインプリント用モールド2を作製した。SiO層の厚さは5nmであり、離型層の厚さは2nmであった。ナノインプリント用モールド2の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド2について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。結果を表1に示す。
〔例3〕
金属酸化層の形成:
スパッタのターゲットとしてAlを用いた以外は、例1と同様にして厚さ5nmのAl層を形成し、モールドベースの裏面にPETフィルムが貼着され、表面にAl層が形成された中間体を得た。
離型層の形成:
金属酸化物と化学結合しうる基を有する化合物からなるフッ素系離型剤(ダイキン工業社製、オプツールHD2100)をフッ素系溶媒(旭硝子社製、CT−Solv.100)に溶解させて、離型剤溶液2(フッ素系化合物の濃度:1質量%)を調製した。
中間体を離型剤溶液2の100mLにディップし、引き上げた後、直ちにフッ素系溶媒(旭硝子社製、CT−Solv.100)でリンスし、60℃、90%RHの恒温高湿槽中にて1時間キュアし、Al層の表面に厚さ2nmの離型層を形成し、ナノインプリント用モールド3を得た。ナノインプリント用モールド3の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド3について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。結果を表1に示す。
〔例4〕
光硬化性樹脂組成物1の代わりに光硬化性樹脂組成物3を用いた以外は、例1と同様にしてナノインプリント用モールド4を作製した。SiO層の厚さは5nmであり、離型層の厚さは2nmであった。ナノインプリント用モールド4の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド4について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。結果を表1に示す。
〔例5〕
金属酸化層の形成:
光硬化性樹脂組成物1の代わりに光硬化性樹脂組成物4を用いた以外は、例1と同様にして中間体を作製した。SiO層の厚さは5nmであった。
離型層の形成:
金属酸化物と化学結合しうる基を有する化合物からなるフッ素系離型剤(ダイキン工業社製、オプツールDSX)をフッ素系溶媒(旭硝子社製、CT−Solv.100)に溶解させて、離型剤溶液3(フッ素系化合物の濃度:2質量%)を調製した。
蒸着源として離型剤溶液3を用い、真空蒸着装置(昭和真空社製、SEC−16CM)にて、中間体の表面に離型剤を蒸着させた。フッ素系溶媒(旭硝子社製、CT−Solv.100)でリンスし、SiOの表面に厚さ1nmの離型層を形成し、ナノインプリント用モールド5を得た。ナノインプリント用モールド5の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド5について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。結果を表1に示す。
〔例6〕
スパッタのターゲットとしてZrOを用いた以外は、例1と同様にして厚さ5nmのZrO層を形成し、モールドベースの裏面にPETフィルムが貼着され、表面にZrO層が形成され、その上にさらに離型層の形成されたナノインプリント用モールド6を得た。ナノインプリント用モールド6の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド6について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。結果を表1に示す。
〔例7〕
例1と同様にして、モールドベースの裏面にPETフィルムが貼着され、表面に厚さ5nmのSiO層が形成された中間体を得た。該中間体をナノインプリント用モールド7とした。ナノインプリント用モールド7のSiO層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド7について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作の1回目から、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板からナノインプリント用モールド7を分離できなかった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作の1回目から、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板からナノインプリント用モールド7を分離できなかった。結果を表1に示す。
〔例8〕
例1と同様にして、PETフィルム付きモールドベースを作製した。該モールドベースに、例1と同様にして厚さ2nmの離型層を形成し、ナノインプリント用モールド8を得た。ナノインプリント用モールド8の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド8について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作の5回目で、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板からナノインプリント用モールド8を分離できなくなった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作の1回目から、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板からナノインプリント用モールド8を分離できなかった。結果を表1に示す。
〔例9〕
光硬化性樹脂組成物1の代わりに光硬化性樹脂組成物5を用いた以外は、例1と同様にしてナノインプリント用モールド9を作製した。SiO層の厚さは5nmであり、離型層の厚さは2nmであった。ナノインプリント用モールド7の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド9について耐久性Iを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。結果を表1に示す。
〔例10〕
光硬化性樹脂組成物1の代わりに光硬化性樹脂組成物6を用いた以外は、例1と同様にしてナノインプリント用モールド10を作製した。SiO層の厚さは5nmであり、離型層の厚さは2nmであった。ナノインプリント用モールド10の離型層の表面の水の接触角を測定した。結果を表1に示す。
ナノインプリント用モールド10について耐久性を評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物7の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。
また、耐久性IIを評価した。耐久性の評価の操作を100回繰り返しても、光硬化性樹脂組成物8の硬化物からなる光透過性基板の表面の微細凹凸構造に変化はみられなかった。結果を表1に示す。
Figure 2009148138
〔例11〕
光透過性基板の作製:
厚さ100μmの高透過ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(帝人デュポン社製、帝人テトロンO3、100mm×100mm)の表面に、光硬化性樹脂組成物9をスピンコート法により塗布し、厚さ1μmの光硬化性樹脂組成物9の塗膜を形成した。
ナノインプリント用モールド1(100mm×100mm、溝のピッチPp:150nm、溝の幅Dp:40nm、溝の深さHp:200nm、溝の長さ:50mm、溝の断面形状:矩形。)を、溝が光硬化性樹脂組成物9の塗膜に接するように、25℃にて0.5MPa(ゲージ圧)で光硬化性樹脂組成物9の塗膜に押しつけた。
該状態を保持したまま、ナノインプリント用モールド1側から高圧水銀灯(周波数:1.5kHz〜2.0kHz、主波長光:255nm、315nmおよび365nm、365nmにおける照射エネルギー:1000mJ。)の光を15秒間照射し、光硬化性樹脂組成物9を硬化させて、複数の凸条を有する光透過性基板を作製した。光透過性基板からナノインプリント用モールド1をゆっくり分離した。
以上の操作を3回繰り返し、同一のナノインプリント用モールド1から3枚の光透過性基板を得た。各光透過性基板の凸条の寸法(凸条のピッチPp、凸条の幅Dp、凸条の高さHp)を表2に示す。また、光透過性基板の表面の水の接触角を測定した。結果を表2に示す。
金属細線の形成:
3枚の光透過性基板に対して、下記の方法で光透過性基板の凸条上に金属細線を形成した。
蒸着源に対向する光透過性基板の傾きを変更可能な真空蒸着装置(昭和真空社製、SEC−16CM)を用い、光透過性基板の凸条に斜方蒸着法にてアルミニウムを蒸着させ、光透過性基板の凸条上に金属細線(厚さHm:50nm)を形成し、裏面にPETフィルムが貼着されたワイヤグリッド型偏光子を得た。なお、アルミニウムの高さは水晶振動子を膜厚センサーとする膜厚モニターにより測定した。得られた各ワイヤグリッド型偏光子について、金属細線の幅(Dm)、透過率、反射率、および偏光度を測定した。結果を表2に示す。
Figure 2009148138
本発明のナノインプリント用モールドは、多くの用途に使用できる。具体的にはプリズム、導光板、モスアイ等の光学部材、バイオセンサー等のセンシング素子用基板、細胞培養シート等のバイオ用途基材、半導体用途部材、磁気ディスク用途部材の製造に有用である。また、本発明のナノインプリント用モールドは、液晶表示装置、リアプロジェクションテレビ、フロントプロジェクター等の画像表示装置の偏光子として用いられるワイヤグリッド型偏光子の製造にも有用である。
なお、2008年6月5日に出願された日本特許出願2008−148025号の明細書、特許請求の範囲、図面及び要約書の全内容をここに引用し、本発明の明細書の開示として、取り入れるものである。
10 ナノインプリント用モールド
12 モールドベース
14 溝
16 金属酸化物層
18 離型層
20 支持基板
30 光硬化性樹脂組成物
40 マスターモールド
42 凸条
50 ワイヤグリッド型偏光子
52 凸条
54 光透過性基板
56 金属細線
58 支持基板
60 光硬化性樹脂組成物

Claims (13)

  1. モールド面に微細凹凸構造を有するナノインプリント用モールドであって、
    前記微細凹凸構造のベースとなる微細凹凸構造を表面に有する樹脂製のモールドベースと、
    前記モールドベースの微細凹凸構造を有する表面を被覆した金属酸化物層と、
    前記金属酸化物層の表面を被覆した離型層と
    を有することを特徴とする、ナノインプリント用モールド。
  2. 前記モールド面の微細凹凸構造が、凸条または溝を有する構造である、請求項1に記載のナノインプリント用モールド。
  3. 前記凸条の幅または溝の幅が、平均で10nm〜50μmである、請求項2に記載のナノインプリント用モールド。
  4. 前記金属酸化物層と前記離型層の厚さがそれぞれ1nm以上であり、両者合計の厚さが溝の幅の0.4以下である、請求項2または3に記載のナノインプリント用モールド。
  5. 前記モールド面の微細凹凸構造が、互いに平行にかつ一定のピッチで形成された複数の溝であり、該溝のピッチが30〜300nmである、請求項1〜4のいずれかに記載のナノインプリント用モールド。
  6. 前記金属酸化物層が、Si、AlおよびZrからなる群から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含む層である、請求項1〜5のいずれかに記載のナノインプリント用モールド。
  7. 前記離型層が、フルオロアルキル基(エーテル性酸素原子を有していてもよい。)を有する化合物から形成された離型層である、請求項1〜6のいずれかに記載のナノインプリント用モールド。
  8. 前記モールドベースが、光硬化性樹脂組成物の硬化物からなる、請求項1〜7のいずれかに記載のナノインプリント用モールド。
  9. 支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程と、
    モールド面に微細凹凸構造を有するマスターモールドと前記支持基板を重ねて、前記マスターモールドのモールド面と前記支持基板の表面との間に前記光硬化性樹脂組成物を挟持する工程と、
    前記光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で該光硬化性樹脂組成物を硬化させて、前記モールド面の微細凹凸構造が反転した微細凹凸構造を表面に有するモールドベースを形成する工程と、
    前記モールドベースと前記マスターモールドとを分離する工程と、
    前記モールドベースの微細凹凸構造を有する表面に金属酸化物層を形成する工程と、
    前記金属酸化物層の表面に離型層を形成する工程と
    を有することを特徴とする、ナノインプリント用モールドの製造方法。
  10. 前記金属酸化物層を形成する方法が、スパッタ法である、請求項9に記載のナノインプリント用モールドの製造方法。
  11. 前記離型層を形成する方法が、離型剤を含む溶液を金属酸化物層表面に接触させ、その後金属酸化物層表面を洗浄液で洗浄して乾燥する方法である、請求項9または10に記載のナノインプリント用モールドの製造方法。
  12. 支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程と、
    請求項1〜8のいずれかに記載のナノインプリント用モールドと前記支持基板を重ねて、前記微細凹凸構造を有するモールド面と前記支持基板の表面との間に前記光硬化性樹脂組成物を挟持する工程と、
    前記光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で該光硬化性樹脂組成物を硬化させて、前記モールド面の微細凹凸構造が反転した微細凹凸構造を表面に有する樹脂成形体を形成する工程と、
    前記樹脂成形体と前記モールドとを分離する工程と、
    を有することを特徴とする、表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体の製造方法。
  13. 支持基板の表面に光硬化性樹脂組成物の層を形成する工程と、
    請求項5に記載のナノインプリント用モールドと前記支持基板を重ねて、前記溝を有するモールド面と前記支持基板の表面との間に前記光硬化性樹脂組成物を挟持する工程と、 前記光硬化性樹脂組成物が挟持された状態で該光硬化性樹脂組成物を硬化させて、前記モールド面の溝に対応する複数の凸条を有する光透過性基板を形成する工程と、
    前記光透過性基板と前記モールドとを分離する工程と、
    前記光透過性基板の凸条上に金属層を形成する工程と
    を有することを特徴とする、ワイヤグリッド型偏光子の製造方法。
JP2010515925A 2008-06-05 2009-06-04 ナノインプリント用モールド、その製造方法および表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子の製造方法 Pending JPWO2009148138A1 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008148025 2008-06-05
JP2008148025 2008-06-05
PCT/JP2009/060289 WO2009148138A1 (ja) 2008-06-05 2009-06-04 ナノインプリント用モールド、その製造方法および表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPWO2009148138A1 true JPWO2009148138A1 (ja) 2011-11-04

Family

ID=41398211

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010515925A Pending JPWO2009148138A1 (ja) 2008-06-05 2009-06-04 ナノインプリント用モールド、その製造方法および表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子の製造方法

Country Status (7)

Country Link
US (2) US20110084424A1 (ja)
EP (1) EP2286980A4 (ja)
JP (1) JPWO2009148138A1 (ja)
KR (1) KR20110031275A (ja)
CN (1) CN102046357B (ja)
TW (1) TWI469858B (ja)
WO (1) WO2009148138A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015043369A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 大日本印刷株式会社 膜検査方法、インプリント方法、パターン構造体の製造方法、インプリント用のモールド、インプリント用の転写基板、および、インプリント装置
US9806229B2 (en) * 2014-03-06 2017-10-31 Marubun Corporation Deep ultraviolet LED and method for manufacturing the same

Families Citing this family (71)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2168746B1 (en) 2007-06-14 2018-04-18 Aji Co., Ltd. Method and apparatus for moulding aspherical lenses
JP2010173237A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Konica Minolta Opto Inc 成形型の製造方法及び成形型
JP5338536B2 (ja) * 2009-07-16 2013-11-13 コニカミノルタ株式会社 微細な凹凸パターンを有するフィルム構造体、太陽エネルギー収集用プリズムシート及び立体視ディスプレイ用光学フィルム
JPWO2011016549A1 (ja) * 2009-08-07 2013-01-17 綜研化学株式会社 インプリント用樹脂製モールドおよびその製造方法
CN102666055B (zh) * 2009-12-24 2014-09-17 三菱丽阳株式会社 有机系脱模剂的性能评价方法、模具的制造方法和表面具有微细凹凸结构的透明薄膜的制造方法
JP5739107B2 (ja) * 2010-02-15 2015-06-24 公益財団法人神奈川科学技術アカデミー 多孔質構造材料の製造方法
JP4829360B2 (ja) * 2010-04-27 2011-12-07 株式会社東芝 スタンパーの製造方法
JP4990414B2 (ja) * 2010-06-07 2012-08-01 三菱レイヨン株式会社 微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法、金型の離型処理方法、および金型表面離型処理用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
TWI415737B (zh) * 2010-06-07 2013-11-21 Mitsubishi Rayon Co 表面具有微細凹凸結構的物品的製造方法
JP5838160B2 (ja) * 2010-08-06 2015-12-24 綜研化学株式会社 ナノインプリント用樹脂製モールドおよびその製造方法
KR20120020012A (ko) * 2010-08-27 2012-03-07 삼성전자주식회사 유기-무기 복합체 및 이로부터 제조된 나노임프린트용 스탬프
JP5816625B2 (ja) * 2010-09-16 2015-11-18 日本碍子株式会社 成形型及びその製造方法
KR20120032776A (ko) * 2010-09-29 2012-04-06 엘지이노텍 주식회사 와이어 그리드 편광자 및 이를 포함하는 백라이트유닛
JP5032642B2 (ja) * 2010-09-30 2012-09-26 株式会社東芝 インプリントリソグラフィ装置及び方法
JP5658001B2 (ja) * 2010-11-11 2015-01-21 旭化成イーマテリアルズ株式会社 樹脂モールド
WO2012070546A1 (ja) * 2010-11-22 2012-05-31 旭硝子株式会社 転写装置及び樹脂パターン製造方法
KR101197776B1 (ko) * 2010-12-27 2012-11-06 엘지이노텍 주식회사 와이어그리드편광자의 제조방법
JP5682312B2 (ja) * 2011-01-05 2015-03-11 ソニー株式会社 固体撮像装置の製造方法
JP5653769B2 (ja) * 2011-01-19 2015-01-14 富士フイルム株式会社 ナノインプリント方法
KR20140006840A (ko) * 2011-02-22 2014-01-16 아사히 가라스 가부시키가이샤 미세 구조 성형체 및 그 미세 구조 성형체를 구비한 액정 표시 장치
JP5482713B2 (ja) 2011-04-12 2014-05-07 信越化学工業株式会社 ナノインプリントモールド用離型剤、表面処理方法並びにナノインプリント用モールド
WO2012166462A2 (en) 2011-05-31 2012-12-06 3M Innovative Properties Company Method for making microstructured tools having interspersed topographies, and articles produced therefrom
JP2013001114A (ja) * 2011-06-21 2013-01-07 Toyomasa Shinohara 部分ポッティングの製造法
EP2733752B1 (en) 2011-07-12 2016-10-05 Marubun Corporation Light emitting element and method for manufacturing the same
KR101795045B1 (ko) * 2011-07-15 2017-11-08 엘지이노텍 주식회사 베이스나노몰드 및 이를 이용한 나노몰드 제조방법
JP5851762B2 (ja) * 2011-08-22 2016-02-03 旭化成イーマテリアルズ株式会社 ロール状モールド
KR101854124B1 (ko) * 2011-10-11 2018-05-04 삼성디스플레이 주식회사 편광판의 제조 방법, 이를 포함하는 표시 장치의 제조 방법 및 그 표시 장치
KR101926539B1 (ko) * 2011-12-13 2018-12-10 엘지이노텍 주식회사 나노와이어 격자구조물 및 나노와이어 제조방법
KR101856231B1 (ko) * 2011-12-19 2018-05-10 엘지이노텍 주식회사 나노패턴을 구비한 투명기판 및 그 제조방법
WO2013137176A1 (ja) * 2012-03-12 2013-09-19 旭化成株式会社 モールド、レジスト積層体及びその製造方法並びに凹凸構造体
JP5824399B2 (ja) * 2012-03-30 2015-11-25 富士フイルム株式会社 ナノインプリント用樹脂モールドおよびその製造方法
KR101343217B1 (ko) * 2012-05-07 2013-12-18 삼성전기주식회사 리지드-플렉서블 기판 및 리지드-플렉서블 기판 제조 방법
JP6015140B2 (ja) * 2012-06-01 2016-10-26 大日本印刷株式会社 ナノインプリントモールドおよびその製造方法
CN104749879A (zh) * 2012-06-13 2015-07-01 旭化成电子材料株式会社 功能转印体、功能层的转印方法、封装物以及功能转印膜辊
CN104583822B (zh) * 2012-08-29 2017-12-12 Lg化学株式会社 偏振光分离元件的制造方法以及偏振光分离元件
CN102854741B (zh) * 2012-09-29 2014-07-16 青岛理工大学 用于非平整衬底晶圆级纳米压印的复合软模具及制造方法
JP6091834B2 (ja) * 2012-10-09 2017-03-08 旭化成株式会社 ロールモールド
JP6107131B2 (ja) * 2012-12-27 2017-04-05 デクセリアルズ株式会社 ナノ構造体及びその作製方法
KR102170524B1 (ko) 2013-03-15 2020-10-27 캐논 나노테크놀로지즈 인코퍼레이티드 금속 또는 산화물 코팅을 가진 재사용가능한 중합체 주형을 사용한 나노 임프린팅
JP6186808B2 (ja) * 2013-03-29 2017-08-30 大日本印刷株式会社 バイオセンサ用カバーおよびバイオセンサ
JP6178628B2 (ja) * 2013-06-05 2017-08-09 神戸セラミックス株式会社 断熱金型及びその製造方法
JP6193633B2 (ja) * 2013-06-11 2017-09-06 Hoya株式会社 インプリント用モールド、インプリント用モールドの製造方法、パターンドメディア作製用基板の製造方法、および、パターンドメディアの製造方法
US9929311B2 (en) 2013-07-17 2018-03-27 Marubun Corporation Semiconductor light emitting element and method for producing the same
JP2015079637A (ja) * 2013-10-16 2015-04-23 リコー光学株式会社 透明導電膜付き部材の製造方法及び有機el素子の製造方法
CN103576447A (zh) * 2013-11-05 2014-02-12 无锡英普林纳米科技有限公司 一种含氟聚合物紫外纳米压印模板及其制备方法
JP5848320B2 (ja) 2013-12-20 2016-01-27 デクセリアルズ株式会社 円筒基材、原盤、及び原盤の製造方法
BR112016018273B1 (pt) * 2014-02-06 2022-08-30 Vision Ease, Lp Método para a formação de um polarizador, método para a formação de um artigo oftálmico polarizado e lente oftálmica polarizada moldada
CN106456952A (zh) * 2014-03-26 2017-02-22 日本写真印刷株式会社 锥状突起片的包装体及其制造方法
JP6375135B2 (ja) * 2014-04-23 2018-08-15 東洋合成工業株式会社 樹脂モールド及び複数の部品の製造方法
CN103926643A (zh) * 2014-04-28 2014-07-16 东莞市鑫聚光电科技有限公司 一种偏光片
JP6343173B2 (ja) * 2014-04-30 2018-06-13 旭化成株式会社 微細パターンの形成方法、成型体の製造方法、ワイヤグリッド偏光子の製造方法、及び転写装置
DE102014210798A1 (de) * 2014-06-05 2015-12-17 Fraunhofer-Gesellschaft zur Förderung der angewandten Forschung e.V. Formwerkzeug, Verfahren zur seiner Herstellung und Verwendung sowie Kunststofffolie und Kunststoffbauteil
TWI672559B (zh) * 2014-09-26 2019-09-21 日商富士軟片股份有限公司 硬化性組成物、圖案形成方法、抗蝕劑圖案及元件的製造方法
KR102295624B1 (ko) 2014-10-29 2021-08-31 삼성디스플레이 주식회사 편광자, 편광자의 제조 방법 및 표시 패널
AT516558B1 (de) 2014-12-10 2018-02-15 Joanneum Res Forschungsgmbh Prägelack, Verfahren zum Prägen sowie mit dem Prägelack beschichtete Substratoberfläche
AT516559B1 (de) 2014-12-10 2017-12-15 Joanneum Res Forschungsgmbh Poly- bzw. Präpolymerzusammensetzung bzw. Prägelack, umfassend eine derartige Zusammensetzung sowie Verwendung derselben
CN107210336B (zh) 2015-01-16 2019-05-10 丸文株式会社 深紫外led及其制造方法
US10054717B2 (en) * 2015-04-03 2018-08-21 Moxtek, Inc. Oxidation and moisture barrier layers for wire grid polarizer
US10680134B2 (en) 2015-09-03 2020-06-09 Marubun Corporation Deep ultraviolet LED and method for manufacturing the same
SG11201803557PA (en) * 2015-10-27 2018-05-30 Agency Science Tech & Res Nanoinjection molding
TWI628062B (zh) 2016-03-17 2018-07-01 欣興電子股份有限公司 線路板的製作方法與感壓印模
US10056526B2 (en) 2016-03-30 2018-08-21 Marubun Corporation Deep ultraviolet LED and method for manufacturing the same
CN105700292B (zh) * 2016-04-21 2019-10-11 深圳市华星光电技术有限公司 纳米压印模板的制作方法及纳米压印模板
CN108931884A (zh) * 2017-05-27 2018-12-04 蓝思科技(长沙)有限公司 压印膜及压印装置
US11309454B2 (en) 2018-01-26 2022-04-19 Marubun Corporation Deep ultraviolet LED and method for producing the same
KR102580856B1 (ko) * 2018-01-30 2023-09-20 삼성디스플레이 주식회사 와이어 그리드 편광자용 몰드 및 이를 제조하는 방법
US11415880B2 (en) * 2018-05-09 2022-08-16 Facebook Technologies, Llc Nanoimprint lithography material with switchable mechanical properties
CN108749049B (zh) * 2018-06-19 2023-10-27 浙江伟星光学股份有限公司 一种模具拓印式防炫光镜片及其制备方法
CN111169056B (zh) * 2018-11-12 2022-08-05 苏州维业达触控科技有限公司 一种防眩光扩散膜的制作方法
US11667059B2 (en) * 2019-01-31 2023-06-06 Meta Platforms Technologies, Llc Techniques for reducing surface adhesion during demolding in nanoimprint lithography
WO2021069432A1 (en) 2019-10-07 2021-04-15 Merck Patent Gmbh Vertically aligned liquid-crystal element having at least one light converting layer which shifts the wavelength of incident light to longer values

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002283354A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Daikin Ind Ltd インプリント加工用金型およびその製造方法
WO2007116972A1 (ja) * 2006-04-07 2007-10-18 Asahi Glass Company, Limited ワイヤグリッド型偏光子およびその製造方法
JP2008068612A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Samsung Electronics Co Ltd ナノインプリント用モールド及びその製造方法
JP2008074043A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Yamaha Corp 微細成形モールド及び微細成形モールドの再生方法
WO2008149544A1 (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Scivax Corporation 型、微細加工品およびそれらの製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE346752T1 (de) * 2002-06-20 2006-12-15 Obducat Ab Formwerkzeug, verfahren zur herstellung eines formwerkzeugs und durch verwendung des formwerkzeugs gebildetes speichermedium
JP4317375B2 (ja) * 2003-03-20 2009-08-19 株式会社日立製作所 ナノプリント装置、及び微細構造転写方法
KR101059492B1 (ko) * 2003-12-01 2011-08-25 소니 가부시키가이샤 광 디스크용 원반의 제조 방법 및 광 디스크용 원반
ATE549294T1 (de) 2005-12-09 2012-03-15 Obducat Ab Vorrichtung und verfahren zum transfer von mustern mit zwischenstempel
US20080093776A1 (en) * 2006-10-05 2008-04-24 3M Innovative Properties Company Method of molding ultraviolet cured microstructures and molds
JP2008148025A (ja) 2006-12-11 2008-06-26 Canon Inc 画像読取装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002283354A (ja) * 2001-03-27 2002-10-03 Daikin Ind Ltd インプリント加工用金型およびその製造方法
WO2007116972A1 (ja) * 2006-04-07 2007-10-18 Asahi Glass Company, Limited ワイヤグリッド型偏光子およびその製造方法
JP2008068612A (ja) * 2006-09-13 2008-03-27 Samsung Electronics Co Ltd ナノインプリント用モールド及びその製造方法
JP2008074043A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Yamaha Corp 微細成形モールド及び微細成形モールドの再生方法
WO2008149544A1 (ja) * 2007-06-04 2008-12-11 Scivax Corporation 型、微細加工品およびそれらの製造方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015043369A (ja) * 2013-08-26 2015-03-05 大日本印刷株式会社 膜検査方法、インプリント方法、パターン構造体の製造方法、インプリント用のモールド、インプリント用の転写基板、および、インプリント装置
US9806229B2 (en) * 2014-03-06 2017-10-31 Marubun Corporation Deep ultraviolet LED and method for manufacturing the same

Also Published As

Publication number Publication date
CN102046357B (zh) 2014-06-25
CN102046357A (zh) 2011-05-04
EP2286980A4 (en) 2011-07-13
TWI469858B (zh) 2015-01-21
EP2286980A1 (en) 2011-02-23
TW201008744A (en) 2010-03-01
US20110084424A1 (en) 2011-04-14
WO2009148138A1 (ja) 2009-12-10
US20120247950A1 (en) 2012-10-04
US8709317B2 (en) 2014-04-29
KR20110031275A (ko) 2011-03-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2009148138A1 (ja) ナノインプリント用モールド、その製造方法および表面に微細凹凸構造を有する樹脂成形体ならびにワイヤグリッド型偏光子の製造方法
JP5286784B2 (ja) 光硬化性組成物、微細パターン形成体およびその製造方法
JP5182644B2 (ja) ワイヤグリッド型偏光子およびその製造方法
KR101652680B1 (ko) 광경화성 조성물 및 표면에 미세 패턴을 갖는 성형체의 제조 방법
JP5908214B2 (ja) 樹脂モールド及びその製造方法
TWI436405B (zh) And a method for producing a layered product for forming a fine pattern and a fine pattern forming layer
JP5594147B2 (ja) 光硬化性組成物および表面に微細パターンを有する成形体の製造方法
WO2011002042A1 (ja) 微細凹凸構造を表面に有する物品の製造方法およびワイヤグリッド型偏光子の製造方法
JP2007001250A (ja) 微細パターン形成体の製造方法
TW201035126A (en) Photocurable composition and method for producing molded article having surface micropattern
Nakagawa et al. Selection of di (meth) acrylate monomers for low pollution of fluorinated mold surfaces in ultraviolet nanoimprint lithography
JP2010076333A (ja) 成形体、並びに成形体の製造方法、及び成形体を転写した転写体の製造方法
KR101757573B1 (ko) 임프린트용 경화성 조성물

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130723

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130919

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130920

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20130919

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140107

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140401

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140402

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20140410

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20140613