JP5653769B2 - ナノインプリント方法 - Google Patents

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Description

本発明は、所定の凹凸パターンを表面に有するモールドを用いたナノインプリント方法、およびそれに用いられるモールドに関するものである。
ディスクリートトラックメディア(DTM)やビットパターンドメディア(BPM)等の磁気記録媒体、及び半導体デバイスの製造等において、被加工物上に塗布されたレジストにナノインプリントを行うパターン転写技術の利用が期待されている。
ナノインプリントは、光ディスク製作では良く知られているエンボス技術を発展させたパターン形成技術である。具体的には、ナノインプリントは、凹凸パターンを形成した型(一般的にモールド、スタンパ、テンプレートとも呼ばれる)を被加工物上に塗布されたレジストに押し付け、レジストを力学的に変形または流動させて微細なパターンを精密に転写する技術である。モールドを一度作製すれば、ナノレベルの微細構造を簡単に繰り返して成型できるため経済的であるとともに、有害な廃棄物および排出物が少ない転写技術であるため、近年、さまざまな分野へも応用が期待されている。
従来、凹凸パターンの微細化に伴って、レジストパターンのパターン形成性(設計通りのレジストパターンの形成のしやすさ)の観点から、モールドとレジストとの剥離性を向上させることが重要な課題となっている。
そこで、例えば特許文献1から4では、モールドの表面に有機化合物を含有した離型層を形成することにより、剥離性を向上させて欠陥のないレジストパターンを形成することが開示されている。
特開2002−283354号公報 特開2004−351693号公報 特開2007−326367号公報 特開2008−178984号公報
ところで、1つのモールドを用いて繰り返しナノインプリントを実施していると、ナノインプリント後のモールドの洗浄により、モールドが磨耗するという問題が生じうる。このような場合、モールドが磨耗することにより、モールドの凹凸パターンのラインの高さおよび幅が減少してしまう。そして、その磨耗の程度に応じて、凹凸パターンが転写されたレジストパターンのライン幅が変化してしまうため、レジストパターンを設計通りに形成することが困難となる。
このようなモールドの寸法に関する設計値からのずれは、レジストパターンのパターン形成性の低下を意味し、その影響は凹凸パターンが微細化するほど顕著となる。したがって、特許文献1から4の方法のように単に離型層を形成するだけでは、パターン形成性を充分に向上させることができない場合がある。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ナノインプリントにおいて、従来技術に比してレジストパターンのパターン形成性をより向上させることを可能とするナノインプリント方法を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために、本発明に係るナノインプリント方法は、
微細な凹凸パターンを有する基板と、この凹凸パターンに沿ってこの凹凸パターンの表面に形成された離型層とを備えるモールドを用いて、基板上に塗布されたレジストを押圧し、上記凹凸パターンが転写されたレジストパターンを形成するナノインプリント方法において、
上記レジストパターンのラインの幅が所望の値となるように、上記離型層の厚さと、上記モールドを用いて上記レジストを押圧する際の押圧圧力の大きさとを調整することを特徴とするものである。
そして、本発明に係るナノインプリント方法において、上記離型層を構成する化合物の分子長を調整することにより、上記離型層の厚さを調整することが好ましい。
そして、本発明に係るナノインプリント方法において、上記化合物の分子長が5〜30Åとなるように調整し、上記押圧圧力が20〜300psiとなるように調整することが好ましい。
そして、本発明に係るナノインプリント方法において、上記化合物はフッ素化合物であることが好ましい。
そして、本発明に係るナノインプリント方法において、上記化合物は、上記モールドの上記基板を構成する材料と化学的に結合可能な官能基を有し、
上記離型層は、上記官能基によって上記基板の表面で結合した上記化合物の分子膜を含有するものであることが好ましい。
そして、本発明に係るナノインプリント方法において、特に上記化合物はパーフルオロポリエーテルであることが好ましい。
そして、本発明に係るナノインプリント方法において、上記離型層は、上記化合物に係る単分子膜構造を有するものであることが好ましい。
本発明に係るナノインプリント方法によれば、微細な凹凸パターンを有する基板と、この凹凸パターンに沿ってこの凹凸パターンの表面に形成された離型層とを備えるモールドを用いて、基板上に塗布されたレジストを押圧し、上記凹凸パターンが転写されたレジストパターンを形成するナノインプリント方法において、上記レジストパターンのラインの幅が所望の値となるように、上記離型層の厚さと、上記モールドを用いて上記レジストを押圧する際の押圧圧力の大きさとを調整するから、凹凸パターンが転写されたレジストパターンのライン幅およびアスペクト比を制御することができる。これは、押圧圧力に応じて離型層を構成する化合物の配向度合が変化して離型層の厚さが変化し、この結果モールドの凹凸パターンのライン同士の間の空間(離型層がある領域を除く)が変化するためであると考えられる。これにより、モールドの磨耗が生じたとしても、設計通りのライン幅を有するレジストパターンを形成することができるため、ナノインプリントにおいて従来技術に比してパターン形成性をより向上させることが可能となる。
本発明の一実施形態のナノインプリント方法に係るモールドを示す概略断面図である。 図1Aにおけるモールドの凹凸パターン領域の一部の断面を示す概略拡大図である。 押圧圧力が小さい場合のナノインプリントの押圧時の様子を示す概略断面図である。 押圧圧力が大きい場合のナノインプリントの押圧時の様子を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明するが、本発明はこれに限られるものではない。なお、視認しやすくするため、図面中の各構成要素の縮尺等は実際のものとは適宜異ならせてある。
図1Aは、本発明の一実施形態のナノインプリント方法に係るモールドを示す概略断面図であり、図1Bは、図1Aにおけるモールドの凹凸パターン領域の一部の断面を示す概略拡大図である。また、図2Aおよび図2Bは、ナノインプリントの押圧時の様子を示す概略断面図である。
本実施形態のナノインプリント方法は、図1A〜図2Bに示すように、微細な凹凸パターン13を有する基板12と、この凹凸パターン13に沿ってこの凹凸パターン13の表面に形成された離型層14であって、所定の長さを有する化合物を含有する離型層14とを備えるモールド1を用いて、レジストパターンのラインの幅が所望の値となるように、上記化合物の長さを考慮した所定の大きさの押圧圧力でナノインプリントを実施するものである。より具体的には、基板2上に光硬化性レジスト3を塗布し、レジストパターンのラインの幅が所望の値となるように、上記モールド1を用いて所定の大きさの押圧圧力で上記レジスト3を押圧して上記レジスト3を上記凹凸パターン13に従って変形せしめ、その後基板2側およびモールド1側のうち透明な側からレジスト3に対し紫外光による露光を行ってレジスト3を硬化してレジスト膜を形成し、硬化後に上記モールド1をレジスト膜から剥離することによって、上記凹凸パターン13が転写されたレジスト膜を形成するものである。
モールド1は、例えば図1Aおよび図1Bに示すように、微細な凹凸パターン13を表面に有する基板12とその凹凸パターン13を覆う離型層14とから構成される。
基板12の材料は、例えばシリコン、ニッケル、アルミニウム、クロム、鉄、タンタルおよびタングステン等の金属材料、並びにそれらの酸化物、窒化物および炭化物とすることができる。具体的には、基板の材料としては、酸化シリコン、酸化アルミニウム、石英ガラス、パイレックス(登録商標)ガラスおよびソーダガラス等を挙げることができる。
凹凸パターン13の形状は、特に限定されず、ナノインプリントの用途に応じて適宜選択される。例えば典型的なパターンとして図1Aおよび図1Bに示すようなライン&スペースパターンである。そして、ライン&スペースパターンのライン(凸部)の長さ、ラインの幅W1、ライン同士の間隔W2および凹部底面からのラインの高さHは適宜設定される。例えば、ラインの幅W1は10〜100nm、より好ましくは20〜70nmであり、ライン同士の間隔W2は10〜500nm、より好ましくは20〜100nmであり、ラインの高さ(スペースの深さ)Hは10〜500nm、より好ましくは30〜100nmである。また、凹凸パターン13の形状は、その他、矩形、円および楕円等の断面を有するドットが配列したような形状でもよい。
モールドを押圧する際の押圧圧力は、当該モールドを用いたナノインプリントの実施回数、離型層を構成する化合物の種類およびナノインプリントに係るレジストの種類等に応じて適宜設定される。これは、ナノインプリントの実施回数が多い場合にはモールドの磨耗の程度が進行し、凹凸パターンの寸法がモールドの製造時における寸法から変化している可能性があるためであり、離型層を構成する化合物の種類が異なるとその配向の変化のし易さが異なるためである。つまり、本発明のナノインプリント方法では、上記のような情報が得られた上で実施される。押圧圧力は、20〜300psiとなるように調整することがより好ましい。なお、押圧圧力は、圧力計、またはフォースゲージによって測定した値である。押圧圧力が20psiよりも小さいと、モールド押圧時における凹凸パターン凹部へのレジスト充填率が低下して設計通りの所望のレジストパターンを形成することが困難となるためである。また、押圧圧力が300psiよりも大きいと、離型層中の化合物の配向が崩れて、離型性、およびレジストパターンのライン幅の制御性が低下するためである。
離型層14は、所定の長さを有する化合物を含有した層である。また、当該化合物はフッ素化合物であることが好ましい。ただし、フッ素化合物は、フッ酸(Hydrogen fluoride)、フッ化アンモニウム(Ammonium Fluoride)、テトラメチルアンモニウムフルオライド(Tetramethylammonium Fluoride)、フッ化水素(Ammonium Hydrogen fluoride)、ホウフッ化水素酸(Fluoroboric Acid)、テトラメチルアンモニウムテトラフルオロボレート(Tetramethylammonium tetrafluoroborate)などのような酸度が強く基板を痛める化合物は好ましくない。さらに、基板12と離型層14との密着性を向上させる観点から、当該化合物は、モールドの基板12を構成する材料と化学的に結合可能な官能基を有することが好ましい。そして、離型層14は、当該官能基によって基板12の上記表面と結合した化合物の分子膜を含有するものであることが好ましい。
離型層14の厚さは、モールド1の磨耗の程度や押圧圧力等を考慮して適宜設定される。離型層14の厚さは、離型層14を構成する化合物の分子長(つまり、分子化合物の最大の長さを意味し、分子膜中の1層当たりの長さに相当する)を調整したり、分子膜中の層の数を調整したりして、調整することが可能である。離型層14を構成する化合物の分子長は、5〜30Åであることが好ましい。化合物の分子長が5Åよりも短いと、モールド表面の被覆が不充分となり剥離不良が生じやすくなるためである。また、化合物の長さが30Åよりも長いと、微細なモールド線幅に対してレジストの充填を妨げやすくなるためである。また、離型層14は、厚さ調整の利便性を考慮して、上記化合物に係る単分子膜構造を有すものであることが好ましい。このような構造は、離型剤(離型層を構成する化合物の前駆体となる化合物を含有する溶液)を塗布後にリンス工程を入れて基板と吸着していない離型剤の余剰分を除去することにより形成させる。ただし、上記化合物の分子長と単分子構造の離型層14の厚さとは、厳密に一致する必要はない。離型層14を構成する化合物の配向度や被覆率によって、離型層14の厚さの測定の結果、離型層14の厚さが全体として平均化されて、単分子構造の離型層14の厚さが上記化合物の分子長よりも短くなる場合がありうるためである。
離型層を形成する方法は、通常、洗浄工程、塗布工程、吸着促進工程及びリンス工程の4つの工程を含む。洗浄工程は、モールド本体の表面を洗浄及び/又は活性化することを目的として実施される。その具体的な方法としては、特に制限はなく、例えば、超音波処理、UV照射、プラズマ処理などの処理を挙げることができる。モールド表面が充分に清浄、活性されているのであれば、この工程は省略することも可能である。塗布工程は、洗浄されたモールド本体の表面に離型剤を塗布する工程である。具体的な塗布方法としては、特に制限はないが、公知の種々の塗布方法、例えば、ディップコート法、スピンコート法および蒸気暴露等を挙げることができる。吸着促進工程は、離型剤のモールド表面への吸着を促進することを目的として実施される。その具体的な方法は、特に制限はないが、アニール処理、UV照射などを挙げることができる。アニール処理は、温度50℃〜150℃程度で行うのが好ましい。また、UV照射の場合は、波長185nm、又は254nmの光を含むUVランプを使用するのが好ましい。リンス工程は、モールドをリンスする工程である。このリンス工程により、モールド表面に塗布された離型剤の余剰分を除去することができる。その具体的な方法としては、特に制限はないが、超音波洗浄、ディップリンス等を挙げることができる。超音波洗浄を実施する時間としては、特に制限はなく、10秒間〜10分間程度とすることができる。また、ディップリンスは、溶剤に浸漬させてリンス処理を行なう方法であり、浸漬時間としては10秒間〜30分間程度とすることができる。リンス処理に用いる溶剤としては、特に制限はなく、離型剤を調製した際に用いる溶媒と同様のものを用いることが好ましい。
上記を考慮して、本発明のナノインプリント方法に係る化合物としては、パーフルオロアルキルトリメトキシシランやパーフルオロポリエーテル等が挙げられる。
モールド1の基板12を構成する材料と化学的に結合可能な官能基を有するパーフルオロポリエーテルは、例えば下記構造式(1)で表されるものとすることができる。
構造式(1):
Figure 0005653769
構造式(1)において、Rfは、パーフルオロアルキル基であれば特に限定されず、例えば、炭素数1〜16の直鎖状又は分岐状のものを挙げることができる。好ましくは、CF−、C−、C−である。Zは、フッ素またはトリフルオロメチル基を表す。a〜eそれぞれは、パーフルオロポリエーテル鎖の括弧でくくられた繰返し単位の繰返し単位数を表し、それぞれ0以上の整数を表す。ここで、a+b+c+d+eは、少なくとも1である。a〜eそれぞれは、0〜200が好ましく、後述するパーフルオロポリエーテルの数平均分子量を考慮すれば、0〜50がより好ましい。a+b+c+d+eは、好ましくは1〜100である。
a〜eが付された括弧でくくられたそれぞれの繰返し単位の存在順序は、便宜上構造式式(1)中においてはこの順に記載したが、パーフルオロポリエーテルの構成に鑑み、これらの各繰返し単位の結合順序は、この順に限定されるものではない。
Xは、基板12を構成する材料と化学的に結合可能な官能基を表す。「化学的に結合可能」とは、常温〜200℃程度の温度で、必要により加湿下、基板と接触させることにより、その基板12を構成する材料と化学的に反応することをいう。パーフルオロポリエーテルが化学的に結合しているか否かは、上記反応後、上記パーフルオロポリエーテルを溶解する薬剤で基板の表面を充分に洗浄した後、その表面の接触角(表面エネルギー)の測定、X線光電子分光(ESCA)によるフッ素量の測定などにより確認することができる。また、分子膜の配向度合は、赤外反射吸収分光法(IR−RAS)などにより確認することができる。官能基Xは、基板の材料に応じて種々選択することができるが、反応性の観点から、ケイ素原子、チタン原子若しくはアルミニウム原子を含む加水分解性基、ホスホノ基、カルボキシル基、水酸基又はメルカプト基であることが好ましい。なかでも、ケイ素原子を含む加水分解性基が好ましい。特に、Xがケイ素原子を含む加水分解性基である場合、下記構造式(1−1)で表される基が好ましい。
構造式(1−1):
Figure 0005653769
上記構造式(1−1)中のYは、水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。上記炭素数1〜4のアルキル基としては特に限定されず、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等を挙げることができ、直鎖状であっても分岐状であってもよい。上記構造式(1−1)のX′は、水素原子、臭素原子又はヨウ素原子を表す。上記構造式(1−1)中のlは、パーフルオロポリエーテル鎖を構成する炭素とこれに結合するケイ素との間に存在するアルキレン基の炭素数を表し、0、1又は2であるが、より好ましくは、0である。
上記構造式(1−1)中のmは、ケイ素に結合する置換基Rの結合数を表し、1、2又は3である。置換基Rが結合していない部分には、当該ケイ素にはRが結合する。
上記構造式(1−1)中の上記Rは、水酸基又は加水分解可能な置換基を表す。上記加水分解可能な置換基としては特に限定されず、好ましいものとしては、例えば、ハロゲン、−OR、−OCOR、−OC(R)=C(R、−ON=C(R、−ON=CR[式中、Rは、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、Rは、水素又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、Rは、炭素数3〜6の2価の脂肪族炭化水素基を表す。]等を挙げることができる。より好ましくは、塩素、−OCH、−OCである。上記Rは、水素又は1価の炭化水素基を表す。上記1価の炭化水素基としては特に限定されず、好ましいものとしては、例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等を挙げることができ、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
上記構造式(1−1)中のnは、1以上の整数を表し、特に上限はないが、本発明の目的を達するためには、1〜10の整数であることが好ましい。上記nは、構造式(1−1)中においては整数を表すが、このような整数nを有する構造式(1)で表されるポリマーの混合物として本発明に係るパーフルオロポリエーテルが存在していてもよい。このように混合物としてパーフルオロポリエーテルが存在する場合には、上記nは、当該混合物中において平均値として表すことができ、当該パーフルオロポリエーテルが混合物として存在する場合には、本発明の目的を考慮すれば、nの平均値は、1.3〜3が好ましく、1.5〜2.5が特に好ましい。
上記構造式(1)に係るパーフルオロポリエーテルの数平均分子量は、5×10〜1×10である。5×10未満では、ポリマーとしての性質を有しないので利用価値がなく、1×10を超えると加工性に乏しくなるので、上記範囲に限定される。好ましくは、1×10〜1×10である。
上記の記載を考慮し、パーフルオロポリエーテルの好ましいものとして、例えば、構造式(1−2)で表されるもの等を挙げることができる。
構造式(1−2):
Figure 0005653769
上記構造式(1−2)中のpは、1以上の整数であれば特に限定されないが、1〜200が好ましく、本発明のケイ素含有の含フッ素ポリマーの数平均分子量を考慮すれば、より好ましくは、1〜50である。上記パーフルオロポリエーテルとしては、通常市販されているものを用いることができる。Xがケイ素原子を含む加水分解性基の場合は、通常市販されているパーフルオロポリエーテルを原料として用い、末端に例えばヨウ素を導入した後、これに例えば下記構造式(1−3)[式中、Y、R、R、l、mは、前記と同じ。]で表されるビニルシラン化合物を反応させること等により得ることができる。
構造式(1−3):
Figure 0005653769
さらに、パーフルオロポリエーテルが構造式(1)で表される場合、パーフルオロポリエーテルは、下記構造式(2)で表されるものであることがより好ましい。
構造式(2):
(OCFCFCFOC−Si(OCH
構造式(2)において、pは重合度(1以上の整数)を表す。
一方、パーフルオロポリエーテルは、下記構造式(3)で表されるものとすることができる。
構造式(3):
m−nM−Z−Y−X−(OC−(OC−(OCF−O−X−Y−Z−MPm−n
構造式(3)において、a〜cはそれぞれ0以上の整数を表し、a+b+cは少なくとも1である。a〜cが付された括弧でくくられたそれぞれの繰返し単位の存在順序は構造式(3)において任意である。
また構造式(3)において、Xは、構造式(3−1):−(O)−(CF−(CH−(ここで、d、e及びfはそれぞれ0以上の整数を表し、e及びfの和は少なくとも1であり、d、e及びfが付された括弧でくくられたそれぞれの繰返し単位の存在順序は、構造式(3−1)において任意であるが、Oは連続しない。)で示される基を表す。Yは、二価の極性基または単結合を表す。Zは、構造式(3−2):−(CH−(ここで、gは0以上の整数を表す。)で示される基を表す。−MPm−nは、基板12を構成する材料と化学的に結合可能な官能基を表す。Mは、ケイ素原子、チタン原子またはアルミニウム原子を表す。Pは、水酸基または加水分解可能な極性基を表す。Rは、水素または炭化水素基を表す。mは、(Mで表される原子の価数−1)の整数を表す。nは、1〜mの整数を表す。−OC−は、−OCFCFCF−、または−OCF(CF)CF−を表す。−OC−は、−OCFCF−、または−OCF(CF)−を表す。
さらに上記構造式(3)中のa、b及びcは、好ましくはそれぞれ0〜200の整数である。さらにa、b及びcは、含フッ素ポリマーの数平均分子量を考慮すれば、より好ましくは、1〜100の整数である。
上記構造式(3)におけるXの構造式(3−1)中のd、e及びfは、好ましくは、それぞれ0〜50の整数である。ここで、d、e及びfは、好ましくは0、1または2であり、より好ましくはd=0または1、e=2、f=0または1である。
上記構造式(3)中のYで表される二価の極性基は、例えば、−COO−、−OCO−、−CONH−、−NHCO−、−OCHCH(OH)CH−、−CHCH(OH)CHO−、−COS−、−SCO−、−O−等を挙げることができる。好ましくは、−COO−、−CONH−、−OCHCH(OH)CH−または−CHCH(OH)CHO−である。
上記構造式(3)におけるZの構造式(3−2)中のgは、好ましくは0〜50の整数であり、より好ましくは0、1、2または3である。
上記構造式(3)中の官能基−MPm−nは、基板への反応性の観点から、Mとしては、周期表の1族〜15族の金属元素が挙げられ、ケイ素原子、チタン原子若しくはアルミニウム原子であることが好ましい。なかでも、Mとしては、ケイ素原子が好ましい。官能基−MPm-nとしては、−SiP3−nで表されるケイ素原子を含む加水分解性基が好ましい。
上記構造式(3)中、Mの価数は、Mで表される金属原子の性質にもよるが、通常1〜5、例えば、2〜5、特に3〜5である。例えば、上述のように、Mがケイ素原子(Si)の場合では、m=3であり、n=1、2または3である。しかし、通常含フッ素ポリマーは、異なるnを有する構造式(3)で表されるポリマーの混合物として存在している場合が多い。このように混合物として含フッ素ポリマーが存在する場合には、上記nは、混合物中において平均値として表すことができる。
上記構造式(3)中、Rで表される炭化水素基は、好ましくは1〜5の炭素原子を含む1価の炭化水素基であり、具体的には、−CH、−C、−C、−Cなどのアルキル基が例示でき、直鎖状であっても分岐状であってもよい。
上記構造式(3)中、Pで表される加水分解可能な置換基としては、特に限定されず好ましいものとしては、例えば、ハロゲン、−OR、−OCOR、−OC(R)=C(R、−ON=C(R、−ON=CR[式中、Rは、脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を表し、Rは、水素又は炭素数1〜4の脂肪族炭化水素基を表し、Rは、炭素数3〜6の2価の脂肪族炭化水素基を表す。]等を挙げることができる。Pとしてより好ましくは、塩素、−OCH、−OCである。
上記構造式(3)に係るパーフルオロポリエーテルの数平均分子量については、上記構造式(1)の場合と同様である。
上記構造式(3)において、Yが二価の極性基であるパーフルオロポリエーテルは、好ましくは、構造式(3−3)で表される化合物と構造式(3−4)で表される化合物とを反応させることにより合成することができる。
構造式(3−3):
Q−Z−M−Pm−n
構造式(3−3)中、Z、M、P、R、m及びnは、構造式(3)の説明において前述した意味と同義であり、Qは極性基を表す。
構造式(3−4):
T−X−(OC−(OC−(OCF−X−T
構造式(3−4)中、X、a、b及びcは、構造式(3)の説明において前述した意味と同義であり、Tは極性基を表す。
構造式(3−3)のQ及び構造式(3−4)のTが反応することにより、構造式(3)のYを形成する。即ち、極性基Q及び極性基Tは、上記のYに対応する二価の極性基を形成し得る極性基である。極性基Qとしては、例えば、−COOH、−OH、−NH、−SH、−Hal(ハロゲン)または構造式(3−5)で表される基等を挙げることができる。
構造式(3−5):
Figure 0005653769
また、極性基Tとしては、例えば、HO−、HOOC−、Hal−CO−(酸ハライド)、HN−、HS−、または構造式(3−6)で表される基等を挙げることができる。
構造式(3−6):
Figure 0005653769
極性基Qと極性基Tの反応は、公知の反応(例えば、脱水縮合反応、エポキシの開環反応)により実施することができる。
上記構造式(3)で表されるパーフルオロポリエーテルのうち、好ましいものとして、例えば、下記構造式(3−7)で表される化合物を挙げることができる。
構造式(3−7):
m−nSi−Z−Y−X−(OC−(OC−(OCF−O−X−Y−Z−SiPm−n
構造式(3−7)中、a、b、c、X、Y、Z、R、Pは、構造式(3)の説明において前述した意味と同義である。
さらに、パーフルオロポリエーテルが構造式(3)で表される場合、パーフルオロポリエーテルは、下記構造式(4)で表されるものであることが好ましい。
構造式(4):
(CHO)Si−CHCHCH−O−CHCF−(OCFCF−(OCF−OCFCH−O−CHCHCH−Si(OCH
構造式(4)中、j及びkは重合度(1以上の整数)を表す。
上記構造式(4)は、例えばアウジモント社製のフォンブリンZDOLを用いることによって生成することが可能である。フォンブリンZDOLとは、具体的には、下記構造式式(4−1)で表される化合物である。
構造式(4−1):
HO−CHCF−(OCFCF−(OCF−OCFCH−OH
構造式(4−1)中、j及びkは重合度(1以上の整数)を表す。数平均分子量は約2000である。
例えば、上記構造式(4−1)で示されるフォンブリンZDOLに、NaH(ソディウムハイドライド)を反応させて両端の水酸基をソディウムオキサイドとし、これにアリルブロマイドを反応させて両端の水酸基をアリル化する。得られた末端不飽和化合物に対し、トリクロロシラン(SiHCl)でハイドロシリレーションを行う。その後、メタノールを作用させケイ素上の塩素原子をメトキシで置換して、上記構造式(4)で示される化合物を得ることができる。
離型層14の形成は、基板をパーフルオロポリエーテルに暴露することにより行うことが好ましい。これにより、パーフルオロポリエーテルの主鎖が平行に配列した分子膜を得ることができる。具体的には以下の通りである。
パーフルオロポリエーテルは、0.01から10重量パーセント、好ましくは0.01から1重量パーセント、より好ましくは0.01から0.2重量パーセントの濃度にフッ素系不活性溶剤で希釈して使用する。すなわち、このような希釈溶液に、基板を浸漬することにより離型層14の形成を行うのが好ましい。上記フッ素系不活性溶剤としては、例えば、パーフルオロヘキサン、パーフルオロメチルシクロヘキサン、パーフルオロ−1,3−ジメチルシクロヘキサン、ジクロロペンタフルオロプロパン(HCFC−225)等を挙げることができる。浸漬する際の温度は特に限定されないが、0℃〜100℃であればよい。また、浸漬に必要な時間は温度に応じて変化するが、通常、60分以内がよく、1分程度でも充分である。
また、離型層14の形成は、減圧下でパーフルオロポリエーテルの蒸気に基板を暴露することにより行うこともできる。この場合の気圧としては、1気圧未満で0.01気圧以上の範囲内であれば特に限定されない。基板をパーフルオロポリエーテルの蒸気に暴露するためには、例えば、上記パーフルオロポリエーテルの希釈溶液を加熱して蒸気にした状態で基板を放置してもよいし、基板にパーフルオロポリエーテルの蒸気を吹きつけてもよい。この場合の蒸気の温度は、100℃〜250℃程度でよい。
離型層14における層の粗密を含めた被覆度合(つまり、フッ素化合物の基板12表面への結合度合)は、フッ素化合物の希釈溶液に基板を暴露する時間やその希釈溶液の濃度を調整することにより適宜設計することが可能である。
本発明に係るナノインプリント方法は、微細な凹凸パターン13を有する基板12と、この凹凸パターン13に沿ってこの凹凸パターン13の表面に形成された離型層14とを備えるモールド1を用いて、基板2上に塗布されたレジスト3を押圧し、上記凹凸パターン13が転写されたレジストパターンを形成するナノインプリント方法において、上記レジストパターンのラインの幅が所望の値となるように、上記離型層14の厚さと、上記モールド1を用いて上記レジスト3を押圧する際の押圧圧力の大きさとを調整するものである。図2Aおよび図2Bは、それぞれ押圧圧力が小さい場合と大きい場合のナノインプリントの押圧時の様子を示す概略断面図である。図2Aおよび図2Bに示すように、押圧圧力に応じて離型層14を構成する化合物の配向度合が変化して離型層14の厚さが変化し、この結果レジストが充填される空間(つまり、モールドの凹凸パターンのライン同士の間の空間のうち離型層14がある領域を除いた空間)の幅Lが変化する。これは、押圧圧力が小さい場合(図2A)と大きい場合(図2B)において、押圧圧力が大きい場合の方が小さい場合に比べて離型層14に掛かる圧力が大きくなることにより、離型層14を構成する化合物の配向度合が変化して離型層14の厚さが変化するためであると考えられる。
以上により、凹凸パターンが転写されたレジストパターンのライン幅およびアスペクト比を制御することができる。これにより、モールドの磨耗が生じたとしても、設計通りのライン幅を有するレジストパターンを形成することができるため、ナノインプリントにおいて従来技術に比してパターン形成性をより向上させることが可能となる。
本発明に係るマスターモールドの製造方法の実施例を以下に示す。
<モールドの製造>
シリコン基板にレジストを塗布してレジスト膜を形成し、ライン幅70nm、ライン同士の間隔30nm、周期100nmのライン&スペースパターンを描画し、露光し、現像し、エッチングすることにより、シリコン基板に凹凸パターンを形成した。CD−SEM(Critical-Dimension Scanning Electron Microscope)により、ライン同士の間隔が設計通り30nmであることを確認した。
その後、上記のように製造した基板を用意し、上記構造式(1−2)で表される化合物を用いて、下記方法により離型層を形成した。ここで、実際に使用した化合物は、上記構造式(1−2)において、X’およびYが−Hであり、RおよびRが−OCHであり、lが0であり、mおよびnが1である、C(OCFCFCFOC−Si(OCH(数平均分子量4000)で表されるパーフルオロポリエーテルである。まず、凹凸パターンが形成されたシリコン基板の表面を有機溶剤で超音波洗浄し、凹凸パターン面上にUVオゾン処理を施した後、上記パーフルオロポリエーテルを0.1重量%の濃度に希釈した希釈溶液に上記シリコン基板を浸漬して、上記シリコン基板の表面に上記パーフルオロエーテルを化学修飾した。希釈する溶媒としてはフッ素系不活性溶剤(パーフルオロヘキサン)を用いた。浸漬後、当該シリコン基板に100℃でアニール処理を施し、その後フッ素系不活性溶剤(パーフルオロヘキサン)で5分間リンスした。そして、上記構造式(1−2)におけるpの値を調整することにより、化合物の分子長(離型層の厚さ)を調整した。
<ナノインプリントの実施>
石英基板上にレジストを塗布し、上記工程で得られたモールドを用いて当該レジストを押圧し、石英基板側から紫外光を照射してレジストを硬化せしめて凹凸パターンが転写されたレジスト膜を形成し、モールドを剥離した。離型層を構成する化合物の分子長、およびレジスト押圧時の押圧圧力はそれぞれ表1のように設定し実験を行った。
<評価>
それぞれのナノインプリントの実験条件において、レジストパターンの欠損と、上記シリコン基板のライン同士の間隔に対するレジストパターンのライン幅の長さの比を評価した。表1は、それぞれのナノインプリントの実験条件に対する実験結果をまとめた表である。なお、表1においてレジストパターンの欠損について、レジストパターンに欠損が生じなかった場合に○、欠損が生じた場合に×とした。この結果、上記化合物の分子長(離型層の厚さ)とレジストを押圧する際の押圧圧力の大きさとを調整することにより、凹凸パターンが転写されたレジストパターンのライン幅およびアスペクト比を任意の値に制御可能であることが確認された。また、特に上記化合物の分子長が5〜30Åとなるように調整し、上記押圧圧力が20〜300psiとなるように調整した場合には、レジストパターンのパターン形成性が良好であることが分かった。
Figure 0005653769
1 モールド
12 モールドの基板
13 凹凸パターン
14 離型層
2 ナノインプリント用の基板
3 ナノインプリント用のレジスト
W1 凹凸パターンのラインの幅
W2 凹凸パターンのライン同士の間隔

Claims (7)

  1. 微細な凹凸パターンを有する基板と、該凹凸パターンに沿って該凹凸パターンの表面に形成された離型層とを備えるモールドを用いて、基板上に塗布されたレジストを押圧し、前記凹凸パターンが転写されたレジストパターンを形成するナノインプリント方法において、
    前記モールドとして、前記離型層が、前記レジストを押圧する際の押圧圧力の大きさに応じて厚さが変化する化合物により構成されているモールドを用い、
    前記離型層の厚さが、前記レジストパターンのラインの幅が所望の値となる厚さとなるように、前記モールドの使用経過に応じて前記押圧圧力の大きさを調整することを特徴とするナノインプリント方法。
  2. 前記基板に、前記化合物の分子長を調整して厚さが調整された前記離型層を形成することにより前記モールドを作製することを特徴とする請求項1に記載のナノインプリント方法。
  3. 前記離型層の形成時の前記化合物の分子長を5〜30Åとし、前記押圧圧力が20〜300psiとなるように調整することを特徴とする請求項1または2に記載のナノインプリント方法。
  4. 前記化合物が、前記モールドの前記基板を構成する材料と化学的に結合可能な官能基を有し、
    前記離型層が、前記官能基によって前記基板の表面で結合した前記化合物の分子膜を含有するものであることを特徴とする請求項1から3いずれかに記載のナノインプリント方法。
  5. 前記化合物がフッ素系ポリマーであることを特徴とする請求項1から4いずれかに記載のナノインプリント方法。
  6. 前記フッ素系ポリマーがパーフルオロポリエーテルであることを特徴とする請求項5に記載のナノインプリント方法。
  7. 前記離型層が、前記分子長が該離型層の厚さ方向に配向した単分子膜構造を有するものであることを特徴とする請求項2または3に記載のナノインプリント方法。
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