JPWO2009069641A1 - セルロースナノファイバーとその製造方法、セルロースナノファイバー分散液 - Google Patents

セルロースナノファイバーとその製造方法、セルロースナノファイバー分散液 Download PDF

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Abstract

本発明のセルロースナノファイバーの製造方法は、N−オキシル化合物と、アルデヒド基を酸化する酸化剤とを含む中性又は酸性の反応溶液中で、天然セルロースを酸化させる酸化処理工程と、前記酸化処理工程後の前記天然セルロースを媒体に分散させる分散工程とを含むことを特徴とする。本発明の製造方法により、繊維が長く高強度を発現するセルロースナノファイバーが提供される。

Description

本発明は、セルロースナノファイバーとその製造方法、セルロースナノファイバー分散液に関するものである。
本願は、2007年11月26日に、日本に出願された特願2007−304411号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
天然に多量に存在するバイオマスであるセルロースは、生合成によって繊維が生成される時点では例外なくミクロフィブリルと呼ばれるナノファイバーであり、このナノファイバーが繊維方向に集束化してより大きな単位の繊維に成長するという特徴を有する。こうしてできた繊維の束が乾燥状態となり、主に植物の強靱な構造材として機能している。このようなマクロなセルロース構造材中では、ナノファイバーどうしが表面間で主に水素結合を介した結合力によって強く集束しているため、容易にはナノファイバーの状態に分散させることはできない。
特許文献1には、汎用的に入手可能な植物系の精製セルロース(木材パルプやリンターパルプ等)を、高圧ホモジナイザーで処理することによりナノファイバー化する技術が開示されている。一方、特許文献2や非特許文献1には、化学的な処理条件によりセルロースの微細化を行う方法(酸加水分解法)が開示されている。
特開昭56−100801号公報 特表平9−508658号公報 特願2006−169649 O.A.Battista, Ind. Eng. Chem., 42, 502 (1950) Saito, T., Nishiyama, Y., Putaux, J.L., Vignon, M., Isogai, A, "Homogeneous Suspensions of individualized microfibrils from TEMPO-catalyzed oxidation of native cellulose", Biomacromolecules, 7(6), 1687-1691 (2006). Saito, T., Kimura, S., Nishiyama, Y., Isoagi, A., "Cellulose nanofibers prepared by TEMPO-mediated oxidation of native cellulose", Biomacromolecules, 8(8), 2485-2491 (2007).
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、高圧ホモジナイザーによる処理に多大なエネルギーを要し、コスト的に不利である。また、得られる微細化繊維の繊維径も不均一であり、一般的な処理条件下では1μm以上の太い繊維が残ってしまう。一方、特許文献2や非特許文献1に記載の方法では、セルロース繊維が断裂して短くなってしまうことが知られており、繊維の形状を保ったまま微細化することが困難である。
そこで本発明者らは、先の出願(特許文献3)において、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル)触媒の存在下で酸化剤を作用させることで各種天然セルロースの酸化物を調製する方法(以下、先願製造方法と呼ぶ)を提案している。かかる先願製造方法によれば、幅が3〜20nmで1本1本が完全に分離されたシングルナノファイバーを製造することができる。なお、同製造方法による結果は、非特許文献2,3に掲載されている。
上記の先願製造方法では、触媒量のNaBrとTEMPOを含む天然セルロース繊維の水分散液に、次亜塩素酸ナトリウム(NaClO)水溶液を主酸化剤として加えて酸化反応を進める。この製造方法では、反応中にカルボキシル基の生成によってpHが低下するため、希水酸化ナトリウム水溶液(通常、0.5M程度のNaOH)を常に添加して反応系のpHを8〜11に維持する。
図8、9に、次亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤とし、臭化ナトリウム(NaBr)とTEMPOを触媒量加えることによって、セルロースの1級水酸基のアルデヒド基を経てカルボキシル基に酸化する機構を示す。
天然セルロースは、結晶性のミクロフィブリル(結晶化度は65〜95%、セルロース分子30〜100本より成る)を構成単位としている。上記の方法では、図10に示すように、この高結晶性のセルロースミクロフィブリルの構造を維持しながら、天然セルロースのミクロフィブリルの表面に位置するC6位の1級水酸基のみを、選択的にカルボキシル基あるいはアルデヒド基に酸化する。これにより、セルロースミクロフィブリルの表面のみに高密度でカルボキシル基のナトリウム塩が生成し、マイナス荷電を有するカルボキシル基によるミクロフィブリルどうしの荷電反発を利用して、1本1本が完全に分離したセルロースナノファイバーを得ることができる。
しかし、本発明者らがさらに研究を重ねたところ、上記先願製造方法及びこれにより得られるセルロースナノファイバーにおける課題も明らかになってきた。以下、かかる課題について詳細に説明する。
(1)まず、先願製造方法により得られるセルロースナノファイバーは、平均重合度が200程度であり、天然セルロースの重合度(1400程度)に比べて著しく低い。このようなセルロースの分子量低下は、セルロースナノファイバーを材料として用いる場合には、たとえ高結晶化度であっても、強度の低下の原因となる。先願製造方法で作製したセルロースナノファイバーを用いたフィルムは、高強度、高弾性率を示すが、このようなセルロースの分子量低下を抑えることができれば、さらに高強度、高弾性率のフィルムの実現が期待できる。
そこで本発明は、セルロースの分子量低下を抑え、繊維が長く強度に優れたセルロースナノファイバーとその製造方法を提供することを目的の一つとする。
(2)先願製造方法により得られるセルロースナノファイバーの分散液を加熱乾燥させてフィルムを作製すると、フィルムに着色が発生する。このような着色は、透明性や白色性が要求される用途では品質上の問題となりうる。
そこで本発明は、加熱処理を施しても着色の生じないセルロースナノファイバーとその製造方法を提供することを目的の一つとする。
(3)先願製造方法では、セルロースナノファイバーの収率が80〜90%程度である。これは、TEMPO触媒酸化反応によって起こる副反応により、セルロース成分の一部が低分子化して水に溶解するためであると考えられる。そうすると、反応溶液や洗浄液に分解物が含まれることになり、廃液処理のコストが上昇する。
そこで本発明は、不要な分解物を生じさせず、高い収率が得られるセルロースナノファイバーを製造する方法を提供することを目的の一つとする。
(4)先願製造方法によって得られるセルロースナノファイバーは、カルボキシル基とアルデヒド基を含むものである。これらのうちアルデヒド基はマイナス荷電を有していないため、解繊処理によるナノファイバー化を促進する作用を奏しない。そこで、このアルデヒド基をカルボキシル基にまで酸化することができれば、ミクロフィブリル表面のマイナス荷電が増え、解繊処理の効率が向上することが期待される。
そこで本発明は、ナノファイバー化の効率を向上させることができるセルロースナノファイバーの製造方法を提供することを目的の一つとする。
(5)先願製造方法では、TEMPO触媒酸化反応中に、反応液のpHを常に一定にする必要があるため、反応溶液にpHメーターを設置し、pHを維持するために希NaOH水溶液を反応溶液に滴下し続けなければならない。そのため、反応系がオープン型で密閉できないものとなる。また、反応容器を密閉できないことは、反応により生じるガスの処理や、反応効率の点でも不利である。
そこで本発明は、反応系の改善によりpH管理を容易にするとともに反応容器の密閉を可能にしたセルロースナノファイバーの製造方法を提供することを目的の一つとする。
上記課題を解決するために、本発明のセルロースナノファイバーの製造方法は、N−オキシル化合物と、アルデヒド基を酸化する酸化剤とを含む中性又は酸性の反応溶液中で、天然セルロースを酸化させる酸化処理工程と、前記酸化処理工程後の前記天然セルロースを媒体に分散させる分散工程とを含むことを特徴としている。
本発明の製造方法では、N−オキシル化合物の存在下、アルデヒド基を酸化する酸化剤を用いて天然セルロースの酸化処理を行うので、セルロースのミクロフィブリル表面の水酸基をカルボキシル基にまで酸化することができ、C6位のアルデヒド基が生成するのを防ぐことができる。
ここで、先願製造方法では、pH8〜11の弱アルカリ性条件でTEMPO触媒酸化を行うため、図11中央に示すように、C6位にアルデヒド基(CHO基)が中間体として生成する。このアルデヒド基には、pH8〜11の条件で極めて容易にベータ脱離反応が起こる。その結果、図11右側に示すように、セルロースの分子鎖が切断され、得られるセルロースナノファイバーの分子量が著しく低下すると考えられる。
これに対して本発明の製造方法では、上述したようにアルデヒド基が生成するのを防ぐことができ、仮にアルデヒド基が短時間存在したとしても、反応溶液のpHが中性又は酸性であるため、弱アルカリ〜強アルカリ性で起きるベータ脱離反応が生じることはない。したがって本発明によれば、アルデヒド基の反応によるセルロース分子鎖の切断を防ぐことができ、分子鎖が長く、優れた強度を発現するセルロースナノファイバーを製造することができる。
また、アルデヒド基が速やかに酸化されることで、セルロースのミクロフィブリル表面には、マイナス荷電を有するカルボキシル基のみが生成されるので、分散工程において効果的に荷電反発が作用し、極めて効率よくミクロフィブリルの分離を行うことができる。
また、先願製造方法では、セルロースナノファイバーの表面に生成するアルデヒド基は、0.5mmol/g以下(通常0.3mmol/g以下)とカルボキシル基に比べて少量であるが、洗浄後のセルロースナノファイバーの表面にも残存している。そのために、アルデヒド基を有する還元糖におけるキャラメル化と同様の反応により着色が生じると考えられる。
これに対して本発明の製造方法では、酸化剤にアルデヒド基を酸化するものを用いているため、仮に、酸化処理工程においてC6位のアルデヒド基が残存していたとしても、いずれ酸化されてカルボキシル基に変換される。したがって、本発明の製造方法により得られるセルロースナノファイバーはアルデヒド基を含まないものとなり、これを加熱処理や加熱乾燥処理に供しても着色を生じることはない。よって本発明によれば、無色で透明性に優れたフィルムや複合材料等を作製できるセルロースナノファイバーを製造することができる。
以上詳細に説明したように、本発明によれば、先願製造方法における課題(1)〜(4)を解決することができる。
また本発明では、前記酸化処理工程において、前記反応溶液に緩衝液を添加することが好ましい。このような製造方法とすることで、pH維持のために酸やアルカリを添加する必要が無くなり、pHメーターも不要になる。したがって、本製造方法では反応容器を密閉することができ、課題(5)についても解決することができる。
そして、反応容器を密閉すれば、反応系に対する加温や加圧が可能である。また反応溶液から発生するガスが系外に放出されることがないため安全面でも優れた製造方法となる。また酸化剤の分解によって生じるガスが大気に放散されることがないため、酸化剤の使用量を少なくすることができるという利点もある。
前記酸化剤としては亜ハロゲン酸又はその塩を用いることができる。また、前記酸化剤として、過酸化水素と酸化酵素の混合物、又は過酸を用いることもできる。これらの酸化剤を用いることで、1級水酸基をカルボキシル基に酸化することができ、C6位のアルデヒド基の生成を効果的に防ぐことができる。
前記酸化処理工程において、前記反応溶液のpHを4以上7以下とすることが好ましい。このような範囲とすることで、効率よく酸化剤を天然セルロースに作用させることができ、セルロースナノファイバーを短時間で効率よく製造することができる。
前記酸化処理工程において、前記反応溶液に次亜ハロゲン酸又はその塩を添加することが好ましい。このような製造方法とすることで、反応速度を著しく向上させることができ、セルロースナノファイバーの製造効率を大きく向上させることができる。
前記N−オキシル化合物が、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシル(TEMPO)であることが好ましい。あるいは、4−アセトアミドTEMPOであることが好ましい。
前記分散処理工程が、機械的な解繊処理であることが好ましい。このような製造方法とすれば、高効率かつ低コストでセルロースを解繊処理し、ナノファイバー化することができる。
次に、本発明のセルロースナノファイバーは、最大繊維径が1000nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上150nm以下であり、セルロースのミクロフィブリル表面に位置する水酸基の少なくとも一部が、カルボキシル基のみで酸化されていることを特徴とする。
また本発明のセルロースナノファイバーは、最大繊維径が1000nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上150nm以下であり、アルデヒド基の含有量が、0.05mmol/g未満であることを特徴とする。
カルボキシル基の含有量が、セルロースの重量に対して0.5mmol/g以上であることが好ましい。
また、平均重合度が600以上であることが好ましく、900以上であることがさらに好ましい。
さらに、最大繊維径が500nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上100nm以下であることが好ましく、最大繊維径が30nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上10nm以下であることがより好ましい。
本発明に係る製造方法によって得られるセルロースナノファイバーは、上記した特徴によって特定することができる。いずれのセルロースナノファイバーも、幅が小さく、かつ分子鎖が長い、従来にない優れた特徴を具備した新規なセルロースナノファイバーである。
次に、本発明のセルロースナノファイバー分散液は、本発明のセルロースナノファイバーを媒体中に分散させてなるものである。この分散液によれば、加熱処理や乾燥処理により容易に高強度のナノフィブリル構造体を得ることができる。
本発明のセルロースナノファイバーの製造方法によれば、カルボキシル基のみで酸化されており、加熱しても着色の生じないセルロースナノファイバーを製造することができる。また、重合度が高く、強度に優れたセルロースナノファイバーを製造することができる。
本発明のセルロースナノファイバーによれば、カルボキシル基のみで酸化されているから加熱しても着色することがなく、透明性あるいは白色性に優れた構造体を形成することができる。また、重合度が高いことから強度に優れた構造体を形成できるナノファイバーである。
また本発明のセルロースナノファイバー分散液は、長く細いセルロースナノファイバーを含むことから、低濃度で高粘度の分散液となる。
本発明に係る製造方法におけるカルボキシル基の生成機構を示す図。 本発明に係る製造方法及び先願製造方法で使用される装置を示す図。 実施例1に係る測定結果を示すグラフ。 酸化触媒の化学構造を示す図。 実施例6に係るX線開設パターンの測定結果を示す図。 セルロースナノファイバーの電子顕微鏡写真。 セルロースナノファイバー水分散液の観察写真。 先願製造方法におけるセルロースの酸化機構を示す図。 先願製造方法におけるセルロースの酸化機構を示す図。 セルロースのミクロフィブリルの構造モデルを示す図。 ベータ脱離反応による分子鎖の切断を説明する図。
符号の説明
100 反応容器、101 キャップ、110 反応溶液、120 加熱装置
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係るセルロースナノファイバーの製造方法は、原料である天然セルロースに、反応溶液が中性又は酸性である条件下で、N−オキシル化合物を酸化触媒に用いて、アルデヒド基を酸化する酸化剤を作用させることで前記天然セルロースを酸化させる酸化処理工程と、前記酸化処理工程後の前記天然セルロースを媒体に分散させる分散工程とを含む。
酸化処理工程では、まず、水中に天然セルロースを分散させた分散液を調製する。天然セルロースは、植物、動物、バクテリア産生ゲル等のセルロースの生合成系から単離した精製セルロースである。具体的には、針葉樹系パルプ、広葉樹系パルプ、コットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麦わらパルプやバガスパルプ等の非木材系パルプ、バクテリアセルロース、ホヤから単離されるセルロース、海草から単離されるセルロースなどを例示することができる。
酸化処理工程において、反応溶液における天然セルロースの分散媒には、典型的には、水が用いられる。反応溶液中の天然セルロース濃度は、試薬(酸化剤、触媒等)の十分な溶解が可能であれば特に限定されない。通常は、反応溶液の重量に対して5%程度以下の濃度とすることが好ましい。
また、単離、精製された天然セルロースに対して、叩解等の表面積を拡大する処理を施してもよい。これにより反応効率を高めることができ、生産性を高めることができる。また、天然セルロースは、単離、精製の後、ネバードライ状態で保存したものを用いることが好ましい。ネバードライ状態で保存することで、ミクロフィブリルの集束体を膨潤しやすい状態に保持することができるので、反応効率を高めるとともに、繊維径の細いセルロースナノファイバーを得やすくなる。
反応溶液に添加される触媒としては、N−オキシル化合物が用いられている。N−オキシル化合物としては、TEMPO(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−N−オキシル)及びC4位に各種の官能基を有するTEMPO誘導体を用いることができる。特に、TEMPO及び4−アセトアミドTEMPOは、反応速度において好ましい結果が得られている。
N−オキシル化合物の添加は触媒量で十分であり、具体的には、反応溶液に対して0.1〜4mmol/lの範囲で添加すればよい。好ましくは、0.1〜2mmol/lの添加量範囲である。
酸化剤としては、水酸基の酸化によって生成するアルデヒド基も酸化することができる酸化剤が用いられる。このような酸化剤としては、亜ハロゲン酸又はその塩(亜塩素酸ナトリウムなど)、過酸化水素と酸化酵素(ラッカーゼ)の混合物、過酸などを例示することができる。なお、過酸としては、過硫酸(過硫酸水素カリウムなど)、過酢酸、過安息香酸など、種々のものを用いることができる。酸化剤の含有量は、1〜10mmol/lの範囲とすることが好ましい。
このようにアルデヒド基をカルボキシル基に酸化することができる酸化剤を用いることで、C6位のアルデヒド基の生成を防ぐことができる。図1は、本発明におけるカルボキシル基の生成機構を示す図である。図1に示すように、N−オキシル化合物を触媒とした酸化反応では、グルコース成分の1級水酸基が選択的に酸化されてアルデヒド基を含む中間体が生成する可能性がある。しかし本発明では、アルデヒド基を酸化する酸化剤を含むため、この中間体のアルデヒド基は速やかに酸化され、カルボキシル基に変換される。
これにより、アルデヒド基を含まないセルロースナノファイバーを得ることができる。
また、上述した酸化剤を主酸化剤として用いるのを前提として、次亜ハロゲン酸又はその塩を添加することが好ましい。例えば、少量の次亜塩素酸ナトリウムを添加することで、反応速度を大きく向上させることができる。次亜ハロゲン酸塩等の添加量を多くしすぎると、これらが主酸化剤として機能するために所望のセルロースナノファイバーを得られなくなるおそれがある。そこで、次亜ハロゲン酸塩等の添加量は、1mmol/l程度以下とすることが好ましい。
反応溶液のpHは、中性から酸性の範囲で維持することが好ましい。より具体的には、4以上7以下のpH範囲とすることが好ましい。
さらに、反応溶液に緩衝液を添加することが好ましい。緩衝液としては、リン酸緩衝液、酢酸緩衝液、クエン酸緩衝液、ホウ酸緩衝液、酒石酸緩衝液、トリス緩衝液等、種々の緩衝液を用いることができる。
緩衝液を用いて反応中のpH変化を抑えるようにすることで、pHを維持するための酸やアルカリの連続的な添加が不要になり、またpHメーターの設置も不要になる。そして、酸やアルカリの添加が不要であることから、反応容器を密閉することができる。
ここで、図2(a)は、本発明の製造方法を実施するための装置の一例を示す図である。図2(b)は、先願製造方法を実施するための装置を示す図である。
図2(a)に示すように、本発明の製造方法では、反応容器100に原料、触媒、酸化剤、緩衝液等を含む反応溶液110が収容されており、さらにキャップ101により反応容器100は密閉されている。また、温浴槽120のような加熱装置を用いて、反応容器100を加熱することができ、反応温度を上昇させることができる。また場合によっては、反応容器100に内部を加圧する加圧装置を併設してもよい。
一方、図2(b)に示す先願製造方法では、反応溶液210を収容した反応容器200の上部は開口しており、この開口部を介して、併設されたpH調整装置250のpH電極251や、pH調整用の希NaOH溶液を供給するノズル252が反応溶液210内に設置されている。このように先願製造方法では、反応容器210をオープン型にせざるを得ないため、共酸化剤である次亜塩素酸ナトリウムの分解により発生した塩素ガスが大気中に一部放出されてしまう。そうすると、放出された塩素ガスを処理する装置が必要になったり、酸化剤の損失により次亜塩素酸ナトリウムを必要以上に添加しなければならなくなる。
このように本発明に係る製造方法では、反応容器100を密閉することができるので、反応溶液110の温度を上昇させて反応効率を高め、反応効率を高めることができる。したがって本発明によれば、セルロースナノファイバーを効率よく短時間で製造することができる。一方、先願製造方法でも反応溶液210の温度を上昇させることは可能であるが、塩素ガスの放出量が増えるため、排ガス処理や酸化剤の使用量の点で不利になる。
本発明の製造方法において、酸化処理工程と分散工程との間に、酸化処理工程で未反応の酸化剤や原料を取り除く精製工程を設けてもよい。すなわち、酸化処理されたセルロース(酸化セルロース)と水以外の物質を系外へ除去する工程を設けてもよい。
ところで、酸化セルロースは、この段階ではナノファイバー単位にまで分離されているわけではなく、原料である天然セルロースの繊維状態を維持している。したがって、水洗とろ過を繰り返して行う通常の精製方法でほぼ100%の収率で回収することができる。また、元の繊維状態を維持していることから、精製段階で著しい膨潤やナノファイバー化によるゲル化が生じてろ過や取り扱いが困難になることはない。このように精製工程や取り扱いが容易である点も本発明に係る製造方法の有利な点である。
なお、上述した精製工程における精製方法としては、遠心脱水を利用する装置(例えば連続式デカンター)など、精製工程の目的を達成できる装置であれば任意の装置を用いることができる。
次に、分散工程では、酸化処理工程で得られた酸化セルロース又は精製工程を経た酸化セルロースを、媒体中に分散させる。これにより、セルロースナノファイバーが媒体に分散されたセルロースナノファイバー分散液が得られる。
分散に用いる媒体(分散媒)としては、通常は水が好ましいが、水以外にも目的に応じて親水性の有機溶媒を用いることができる。このような親水性有機溶媒としては、水に可溶のアルコール類(メタノール、エタノール、イソプロパノール、イソブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、エチレングリコール、グリセリン等)、エーテル類(エチレングリコールジメチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン)やN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキサイド等を例示することができる。さらに、複数種の親水性有機溶媒を混合したものであってもよい。
分散工程において用いる分散装置(解繊装置)としては、種々のものを使用することができる。例えば、家庭用ミキサー、超音波ホモジナイザー、高圧ホモジナイザー、二軸混練り装置、石臼等の解繊装置を用いることができる。これらのほかにも、家庭用や工業生産用に汎用的に用いられる解繊装置で容易にセルロースナノファイバーの分散液を得られる。また、各種ホモジナイザーや各種レファイナーのような強力で叩解能力のある解繊装置を用いると、より効率的に繊維径の細いセルロースナノファイバーが得られる。
そして、以上の工程により得られるセルロースナノファイバー分散液から分散媒を除去することで、本発明に係るセルロースナノファイバーが得られる。分散媒の除去には、一般的に知られている乾燥処理を用いることができる。すなわち、凍結乾燥装置やドラムドライヤー、スプレイドライヤーなどを用いた乾燥処理により、容易に分散媒を除去することができる。
また、セルロースナノファイバー分散液に、バインダーとして水溶性高分子や糖類のような沸点が高くセルロースに対して親和性を有する化合物を混入させ、これを乾燥処理に供することもできる。このようにして得られるセルロースナノファイバーは、再度分散媒に分散させることができるものとなるので、分散液として流通させるよりも取り扱いが容易になる。
なお、分散媒に添加するバインダーの量は、セルロースに対して10重量%〜80重量%の範囲とすることが好ましい。
また、水溶性高分子としては、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、デンプン、天然ガム類などを例示することができる。糖類としては、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、トレハロースなどを例示することができる。
次に、以上に説明した本発明の製造方法により得られるセルロースナノファイバーは、最大繊維径が1000nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上150nm以下であり、セルロースのミクロフィブリル表面に位置する水酸基の少なくとも一部が、カルボキシル基のみで酸化されているセルロースナノファイバーとして特定することができる。
あるいは、最大繊維径が1000nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上150nm以下であり、アルデヒド基の含有量が、0.05mmol/g未満であるセルロースナノファイバーとして特定することができる。
すなわち、セルロースのミクロフィブリル表面におけるC6位のアルデヒド基が、全く無い、あるいは全く無いとみなせるものである。なお、アルデヒド基が全く無いとみなせる場合というのは、アルデヒド基の含有量が0.05mmol/g未満であることに対応する。このような範囲とすることで、アルデヒド基に起因する重合度の低下や加熱時の着色を抑える効果を得ることができる。アルデヒド基の量は、より好ましくは0.01mmol/g以下であり、さらに好ましくは、0.001mmol/g以下である。
なお、現在知られている測定方法におけるアルデヒド基の検出限界が0.001mmol/g程度であるから、望ましい態様としては、測定を行ってもアルデヒド基が検出されないセルロースナノファイバーである。
また、先願製造方法では、TEMPO触媒酸化において、必ずカルボキシル基とアルデヒド基の双方が生成する。したがって本発明のセルロースナノファイバーは、上記の特徴によって先願製造方法で得られるセルロースナノファイバーとは明確に異なるものとして特定することができる。
また、セルロースナノファイバーの最大繊維径及び数平均繊維径は、以下の方法で解析することができる。
まず、固形分率で0.05〜0.1重量%のセルロースナノファイバー分散液を調製する。この分散液を親液化処理済みのカーボン膜被覆グリッド上にキャストしてTEM観察用試料とする。その後、この試料を、5000倍、10000倍、あるいは50000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡観察を行う。この際に、得られた画像内に縦横任意の画像幅の軸を想定したときに、この軸が20本以上の繊維と交差するような試料(濃度等)及び観察条件(倍率等)とする。
そして、この条件を満足する観察画像に対して、1枚の画像当たり縦横2本ずつの無作為な軸を引き、軸に交錯する繊維の繊維径を目視で読み取っていく。こうして少なくとも3枚の重複しない領域の画像について繊維径の値を読み取る。これにより、最低20本×2(軸)×3(枚)=120本の繊維径の情報が得られる。
以上により得られた繊維径のデータから、最大繊維径(最大値)及び数平均繊維径を算出することができる。
なお、上記ではTEM観察を行うこととしたが、繊維径の大きな繊維を含む場合には、SEM観察により行ってもよい。
本発明において、最大繊維径が1000nmより大きく、又は数平均繊維径が150nmより大きい場合には、セルロースナノファイバーとしての所望の特性が得にくくなる。そして、セルロースナノファイバーとしての特性を良好に発現するものとしては、最大繊維径が500nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上100nm以下であり、さらに好ましくは、最大繊維径が30nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上10nm以下である。
特に最大繊維径が30nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上10nm以下であるセルロースナノファイバーであれば、その分散液は透明なものとなり、またこの分散液を乾燥させて得られるフィルム等の構造体も優れた透明性を有するものとなる。
より具体的には、本発明の製造方法により得られるセルロースナノファイバーは、幅が3nm〜10nm(木材セルロースを用いれば3〜4nm、綿セルロースであれば10nm程度)と極めて細く、長さも500nm以上(通常1μm以上)と、従来の酸加水分解で得られる「セルロースナノウィスカー(長さは500nm以下)」に比べて長いため、高強度を発現する。
また、本発明のセルロースナノファイバーは、C6位のアルデヒド基を含まないものであるから、セルロースナノファイバー分散液を加熱、乾燥処理しても、アルデヒド基由来の着色成分は生成しない。したがって、本発明のセルロースナノファイバーによれば、無色で高い透明性を有するフィルムや複合材料を調製することができる。
このように、本発明のセルロースナノファイバーは、その優れた強度と透明性によって、高機能ガスバリア性包装材料(フィルム、複合材料)、ディスプレイ装置の基板、電子機器用基板材料等の用途に好適なものとなっている。
また、高機能の水および空気用フィルター、触媒機能のある粉体の支持体、再生医療用ナノファイバー、ヘルスケア、健康食品等へ応用できる潜在能力も有している。
また、バイオマス由来で生物分解性を有し、焼却処理でもカーボンニュートラルで二酸化炭素の増加とはならず(元々植物が二酸化炭素から生成したものであるため)、土中に埋め込めば生分解性があるために、原料−生産−使用−廃棄のサイクルの中でも、石油系の材料に比べて環境負荷が少ないという利点を有する。
また、本発明に係るセルロースナノファイバーは、他材料との混合性に優れ、水や親水性有機溶媒などの分散媒中で極めて高い分散安定効果を示す。また、分散液の状態で高いチキソトロピー性を発現し、条件によってはゲル状となるため、ゲル化剤としても有効である。
さらに、本発明のセルロースナノファイバーを樹脂材料などの他材料と複合化する場合には、他の材料中での優れた分散性を示し、透明な複合体を容易に得ることができる。また複合体においては、セルロースナノファイバーが補強フィラーとしても機能する。さらに複合体中でセルロースナノファイバーが高度にネットワークを形成する場合には、使用した樹脂材料単体の場合に比して著しく高い強度が得られ、また著しい熱膨張率の低下を誘引することもできる。
この他にも、本発明のセルロースナノファイバーは、セルロースの持つ両親媒的性質も併せ持つため、例えば乳化剤や分散安定剤として使用することもできる。特に、繊維中にカルボキシル基を有することで、表面電位の絶対値が大きくなるため、等電点(イオン濃度が増大した際に凝集が起こり始める濃度)が低pH側にシフトすることが期待され、より広範なイオン濃度条件で分散安定化効果が期待できる。またカルボキシル基は金属イオンと対イオンを形成するため、金属イオンの捕集剤等としても有効である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
本実施例では、反応pH、反応時間、反応温度に関する検討結果について説明する。
木材セルロース(1g)を、pH3.5に調整した0.1M酢酸水溶液、pH4.8に調整した0.1M酢酸緩衝液、及びpH6.8に調整した0.1Mリン酸緩衝液にそれぞれ分散させ、各溶液にTEMPOを0.1mmol(0.0156g)、亜塩素酸ナトリウム10mmol(市販80%亜塩素酸ナトリウム1.13g)を三角フラスコ中で加え、密閉してマグネチックスターラーにて十分に天然セルロースが分散するまで攪拌した。
続いて、反応溶液に0.2M濃度の次亜塩素酸ナトリウム水溶液を2.5mL添加して、すぐに再度密閉した。この際に添加した次亜塩素酸ナトリウムは天然セルロース1gに対して0.5mmolである。
続いて、密閉反応容器を25℃、40℃、60℃のいずれかの水浴中で、所定時間(2〜72時間)攪拌し、その後、最大孔径40ミクロンのガラスフィルターを用いて、吸引ろ過−水洗洗浄を繰り返すことで、精製した繊維状TEMPO酸化セルロースを得た。
なお、ろ過−水洗浄方法で精製した酸化セルロースは、酸化による化学構造変化を考慮して理論値を計算した場合のほぼ100%の収率で回収できた。これは、廃液成分に、副反応によるセルロースの分解物がほとんど存在しないことを示しており、高収率で酸化セルロースが得られるばかりではなく、廃液処理の負荷の低減につながるため、より産業化しやすい製造方法であるといえる。
そして、得られた酸化セルロースを水に分散させ、家庭用ミキサーによる解繊処理を行った。また、得られた酸化セルロースについて、カルボキシル基の量を測定した。解繊処理及びカルボキシル基量測定の結果を表1に示す。
カルボキシル基の量は、以下の手法により測定することができる。
まず、乾燥重量を精秤した酸化セルロース試料から0.5〜1重量%のスラリーを60ml調製し、0.1Mの塩酸水溶液によってpHを約2.5とした後、0.05Mの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して電気伝導度を測定する。測定はpHが11になるまで続ける。そして、電気伝導度の変化が緩やかな弱酸の中和段階において消費された水酸化ナトリウム量(V)から、下式を用いて官能基量を決定する。この官能基量がカルボキシル基の量である。
官能基量(mmol/g)=V(ml)×0.05/セルロースの質量(g)
なお、同様の式からアルデヒド基の量も測定することができる。上記のカルボキシル基量の測定に供した酸化セルロース試料を、酢酸でpH4〜5に調整した2%亜塩素酸ナトリウム水溶液中でさらに48時間常温で酸化し、上記手法によって再び官能基量を測定する。測定された官能基量から上記カルボキシル基の量を引いた量がアルデヒド基の量である。
Figure 2009069641
表1において、「ナノファイバー化可」と記された条件では、ミキサーによる解繊処理でほぼ全体が透明な分散液に変換され、酸化セルロース繊維が1本1本に分離されてナノファイバー化されたことが確認された。
この結果から、添加試薬量を一定とした場合には、pH6.8の緩衝液中で60℃、2〜6時間の反応処理で、解繊処理によってナノファイバー化が可能な酸化セルロースを得られることが示された。
また、亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤としてpH6.8の緩衝液中でTEMPO酸化した場合には、導入するカルボキシル基量が0.5mmol/g程度でナノファイバー化が可能であることが判明した。これに対して、先願製造方法の次亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤とするpH8〜11のTEMPO酸化では、解繊処理によってナノファイバー化するのに必要なカルボキシル基量が、1.0mmol/g以上、より最適なのは約1.5mmol/gである。したがって、本発明の製造方法では、添加試薬量を先願製造方法の約1/3にまで減らすことができる。
この理由としては、ナノファイバー間で架橋構造を形成することが可能な残存アルデヒド基がないために解繊が容易になったこと、解繊処理で必要なセルロースミクロフィブリル表面に効率的に、均一にカルボキシル基が導入されたことなどが考えられる。
ここで図3は、上記表1の結果に基づき、反応時間と導入されたカルボキシル基量の関係を示したグラフである。なお、図3には、次亜塩素酸ナトリウムを添加せずに作製した試料の結果も併記されている。
図3に示すように、反応のpHを6.8に制御することで、効率的にセルロースを酸化してカルボキシル基を導入できる最適条件が得られる。また、pHが4.8の条件でも反応時間を長くすればナノファイバー化が可能である。しかし、pHが3.5の条件では、カルボキシル基の導入が進行せず、セルロースを酸化することができない。一方、亜塩素酸ナトリウムはpH4の条件でアルデヒド基をカルボキシル基に酸化することが確認されており、このことと上記結果から、本発明における反応pHの好ましい範囲は4以上7以下である。
本実施例では、反応溶液に添加する次亜塩素酸ナトリウムの量に関する検討結果について説明する。
本実施例では、反応溶液に添加する次亜塩素酸ナトリウムの量を、0〜1.0mmol/gの範囲で変えて酸化セルロースを作製した。その他の反応溶液の条件は実施例1と同様である。
得られた酸化セルロースについて、実施例1と同様に、解繊処理とカルボキシル基量の測定を行った結果を表2に示す。
Figure 2009069641
表2の結果から、次亜塩素酸ナトリウムの添加量の増加に伴って、酸化セルロース中のカルボキシル基量が増加している。次亜塩素酸ナトリウムを添加しないものと比較すると、少量の添加で著しい効果が得られており、ナノファイバー化の効率の向上や反応時間の短縮に有効である。なお、次亜塩素酸ナトリウムを入れすぎると、亜塩素酸ナトリウムが主酸化剤とならなくなるので、最大でセルロース1g当たり1mmol程度が良いと判断される。
本実施例では、反応溶液に添加する触媒の種類に関する検討結果について説明する。
本実施例では、反応溶液に添加する酸化触媒として、TEMPO、及び4−アセトアミドTEMPOをそれぞれ用いて酸化セルロースを作製した。図4に、これらの酸化触媒の化学構造を示す。その他の反応溶液の条件は実施例1と同様である。
得られた酸化セルロースについて、実施例1と同様にカルボキシル基量の測定を行った結果を表3に示す。
Figure 2009069641
表3の結果から、4−アセトアミドTEMPOを用いることによる酸化反応の効率向上が認められた。しかし、反応系のpHの影響の方がはるかに大きかった。したがって、酸化反応のpHを6.8に制御することが改めて重要であることを確認した。
本実施例では、本発明の製造方法と先願製造方法のそれぞれで得られるセルロースナノファイバーの分子量に関する検証結果について説明する。
本発明の目的の一つは、酸化セルロースの分子量低下を抑えることである。先の実施例で説明したように、反応溶液のpHは6.8が最適であり、このpHではベータ脱離反応は起こりにくいため、たとえ中間体としてアルデヒド基が生成しても、ベータ脱離反応による低分子化は起こらないと考えられる。むしろ、亜塩素酸ナトリウムによって選択的に、迅速にカルボキシル基にまで酸化するため、低分子化の少ない、アルデヒド基のない酸化セルロースが得られることが期待される。
そこで、本実施例では、先願製造方法により得られた酸化セルロース(次亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤としてpH10で反応させて得られた酸化セルロース)と、本発明の亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤としてpH6.8で得られた酸化セルロースの重合度を測定した。表4に重合度の測定結果を示す。
なお、重合度とは、「1本のセルロース分子中に含まれる平均グルコース成分の数」であり、重合度に162をかければ分子量となる。本実施例では、0.5Mの銅エチレンジアミン溶液に、前もって水素化ホウ素ナトリウムで還元して、残存アルデヒド基をアルコールに還元した後に各酸化セルロース試料を溶解させ、粘度法にて重合度を求めた。銅エチレンジアミン溶液はアルカリ性であるため、酸化セルロース中にアルデヒド基が残存していた場合には、溶解過程でベータ脱離反応が起こって分子量が低下してしまう可能性があるために、予め還元処理してアルデヒド基をアルコール性水酸基に変換しておいた。0.5Mの銅エチレンジアミン溶液に溶解させたセルロースの粘度から、セルロースの重合度を求める式については、以下の文献を参考にした。
(文献)Isogai, A., Mutoh, N., Onabe, F., Usuda, M., “Viscosity measurements of cellulose/SO2-amine-dimethylsulfoxide solution”, Sen’i Gakkaishi, 45, 299-306 (1989).
Figure 2009069641
表4において、試料A〜Cが本発明の製造方法により作製した酸化セルロースであり、試料D,Eが先願製造方法により作製した酸化セルロースである。
表4に示す結果から、本発明に係る製造方法(亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤とする次亜塩素酸ナトリウム−TEMPO酸化系)で得られる酸化セルロースは、元のセルロースに比べれば低分子化が生じてはいるが、元のセルロースの重合度の60%以上を維持している。一般的にセルロース材料の強度を発現するためには、重合度は600以上は必要といわれているが、本発明による酸化セルロースはこの値を大きく超えている。
一方、先願製造方法(次亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤とするpH10のTEMPO触媒酸化系)で得られた酸化セルロースの重合度は約200と、著しく低分子化しており、元の重合度の14%でしかない。これだけ低分子化すると、セルロース材料としての強度は大きく低下しているものと考えられる。
以上から、本発明に係る製造方法によれば、先願製造方法に比べて重合度が著しく大きい酸化セルロースを得ることができ、セルロース材料としての本来の強度を発現するセルロースナノファイバーを製造することができる。
本実施例では、本発明の製造方法と先願製造方法のそれぞれで得られるセルロースナノファイバーを用いて作製したフィルムに関する検証結果について説明する。
本発明の目的の一つは、酸化セルロースの分散液を加熱したときの着色を抑えることである。すなわち、先願製造方法で得られるTEMPO酸化セルロースの問題点として、残存するアルデヒド基により、加熱乾燥過程で黄変する点があった。そこで、表4に示した試料Cと試料Dについて、105℃で3時間オーブン乾燥させ、ISO標準法に基づいて、白色度を測定した。その結果を表5に示す。
Figure 2009069641
表5の結果から、本発明の製造方法で得られた酸化セルロース試料Cでは、原料の木材セルロースに対する白色度の低下がほとんどなかった。これに対して、先願製造方法で得られた酸化セルロース試料Dでは、明瞭な白色度低下が認められた。
本実施例では、本発明の製造方法により得られる酸化セルロースの結晶構造、及び結晶化度、並びに本発明の製造方法により得られるセルロースナノファイバーの性状に関する検証結果について説明する。
図5は、本発明の製造方法によって得られた酸化セルロースのX線回折パターンを測定した結果を、原料の木材セルロースのX線回折パターンとともに示す図である。
図5から明らかなように、本発明の製造方法によって得られた酸化セルロースは、原料の木材セルロースと同様の結晶構造であり、X線回折パターンから計算されるセルロースの結晶化度、セルロースの結晶サイズについても全く変化していなかった。
すなわち、本発明の製造方法では、先願製造方法と同様に、導入されたカルボキシル基は、セルロースミクロフィブリルの表面にのみ存在し、セルロースの結晶内部には生成していないことが示され、結晶性のセルロースミクロフィブリル表面の位置選択的な酸化であることが示された。
なお、セルロース結晶内部にまで酸化が起これば、結晶化度が低下し、結晶サイズも小さくなるはずである。
次に、実施例1において作製したセルロースナノファイバーを透過型電子顕微鏡で観察した。観察に供した試料は、亜塩素酸ナトリウムを主酸化剤としてpH6.8の条件で作製した酸化セルロースを、水に分散させて家庭用ミキサーで解繊処理したもののうち、光学的に透明な水分散液が得られたものである。先に示したように、導入したカルボキシル基量が0.5mmol/g以上であれば、解繊処理によって光学的に透明な水分散液が得られる。
図6は、電子顕微鏡観察により得られた画像である。図6に示すように、本発明の製造方法により得られるセルロースナノファイバーは、幅が3〜4nmで、長さは数μm以上もあり、1本1本が完全に分離したナノファイバーである。
上述したように、導入したカルボキシル基量が0.5mmol/g以上であれば、解繊処理によって透明な水分散液、すなわち、完全に1本1本が分離したセルロースナノファイバー水分散液を調製することができた。図7に、その分散液の写真と、偏光板を通した写真を示す。
図7の写真を比較すれば明らかなように、左側の写真では透明に見える分散液が、偏光板を通して見た右側の写真では、明瞭な複屈折性を示している。このことは、酸化セルロースが確かにナノファイバーとして分散し、それらがある程度規則的に並んだ部分が水分散液中に存在していることを示している。またこのような複屈折性と配向性とから、位相差板や光学補償板などの光学機能素子への応用の可能性が示唆される。
本発明のセルロースナノファイバーの製造方法によれば、カルボキシル基のみで酸化されており、加熱しても着色の生じないセルロースナノファイバーを製造することができる。また、重合度が高く、強度に優れたセルロースナノファイバーを製造することができることから、本発明の製造方法は、産業上極めて有用である。

Claims (15)

  1. N−オキシル化合物と、アルデヒド基を酸化する酸化剤とを含む中性又は酸性の反応溶液中で、天然セルロースを酸化させる酸化処理工程と、
    前記酸化処理工程後の前記天然セルロースを媒体に分散させる分散工程と
    を含むことを特徴とするセルロースナノファイバーの製造方法。
  2. 前記酸化処理工程において、前記反応溶液に緩衝液を添加することを特徴とする請求項1に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
  3. 前記酸化剤として亜ハロゲン酸又はその塩を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
  4. 前記酸化剤として、過酸化水素と酸化酵素の混合物、又は過酸を用いることを特徴とする請求項1又は2に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
  5. 前記酸化処理工程において、前記反応溶液のpHを4以上7以下とすることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
  6. 前記酸化処理工程において、前記反応溶液に次亜ハロゲン酸又はその塩を添加することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
  7. 前記N−オキシル化合物が、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシルであることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
  8. 前記分散工程が、機械的な解繊処理による工程であることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバーの製造方法。
  9. 最大繊維径が1000nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上150nm以下であり、
    セルロースのミクロフィブリル表面に位置する水酸基の少なくとも一部が、カルボキシル基のみで酸化されていることを特徴とするセルロースナノファイバー。
  10. 最大繊維径が1000nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上150nm以下であり、
    アルデヒド基の含有量が、0.05mmol/g未満であることを特徴とするセルロースナノファイバー。
  11. 前記カルボキシル基の含有量が、前記セルロースの重量に対して0.5mmol/g以上であることを特徴とする請求項9又は10に記載のセルロースナノファイバー。
  12. 平均重合度が600以上であることを特徴とする請求項9から11のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバー。
  13. 最大繊維径が500nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上100nm以下であることを特徴とする請求項9から12のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバー。
  14. 最大繊維径が30nm以下かつ数平均繊維径が2nm以上10nm以下であることを特徴とする請求項13に記載のセルロースナノファイバー。
  15. 請求項9から14のいずれか1項に記載のセルロースナノファイバーを媒体中に分散させてなるセルロースナノファイバー分散液。
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