JPH10294100A - リチウムイオン非水電解質二次電池 - Google Patents
リチウムイオン非水電解質二次電池Info
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- JPH10294100A JPH10294100A JP9103642A JP10364297A JPH10294100A JP H10294100 A JPH10294100 A JP H10294100A JP 9103642 A JP9103642 A JP 9103642A JP 10364297 A JP10364297 A JP 10364297A JP H10294100 A JPH10294100 A JP H10294100A
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Abstract
水電解質二次電池を提供する。 【解決手段】リチウム含有金属複合酸化物を活物質とす
る正極、非晶質構造からなる金属複合酸化物を活物質と
する負極と、非水電解質によって構成される二次電池に
おいて、該正極活物質が、Lix Ni1-y Coy-z Mz
O2-a Xb (Mは周期率表の第13族、第14族の元
素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる1種以
上の元素、Xはハロゲン元素であり、0.2<x≦1.
2,0<y≦0.5,z<y,0<z<0.5,0≦a
≦1.0,0≦b≦2a)の組成で示されるニッケル含
有リチウム複合酸化物であることを特徴とするリチウム
イオン非水電解質二次電池。
Description
ムイオン非水電解質二次電池に関する。
は、負極に、リチウムをイオン状態で可逆的にインター
カレートする材料として各種の炭素質材料を用い、正極
には同じくリチウムイオンの可逆的な挿入放出が可能な
リチウム含有金属複合酸化物を用いて、これらのリチウ
ム吸蔵/放出材料を組み合わせたいわゆるロッキングチ
ェア型のリチウムイオン二次電池として使用されてい
る。正極活物質としては、LiCoO2 、LiCo1-x
Nix O2 、LiNiO2 、LiMn2 O4 等が広く用
いられ、これらのなかでも特に特開昭55−13613
1で開示されるLiCoO2 は3.5Vvs.Li以上
の高い充放電電位を与え、且つ高容量を有する点で有利
である。また、Co系に比べて供給量が多く低コストで
あるメリットからLiMn2 O4 を正極材料に用いた二
次電池が、特開平3−147276、同4−12376
9等に提案されている。負極活物質として用いられる炭
素質材料には、黒鉛質炭素材料、ピッチコークス、繊維
状カーボン、低温で焼成される高容量型のソフトカーボ
ンなどがあるが、炭素材料は嵩密度が通常2.20以下
と比較的小さいため、化学量論限界のまでのリチウム挿
入容量(372mAh/g)で用いると、電池の実質容
量を高く設計することが難しい。そこで炭素質材料を越
える高容量密度を有するリチウム挿入可能な負極活物質
として、特開平6−60867、同7−220721、
同7−122274、同7−288123、および国際
特許公開(PCT)WO96−33519には金属酸化
物を主体とする非晶質型の活物質が開示されている。こ
れらの非晶質酸化物の負極は、電位、容量ともに高レベ
ルであるコバルト酸化物系の正極と組み合わせたときに
最も高いエネルギー密度の電池を提供でき、一方、マン
ガン酸化物系の正極材料と組み合わたときはエネルギー
密度が目減りするもののコスト効率の高い電池を提供す
ることができる。しかしながら、非晶質酸化物系負極材
料の特長である高容量を維持しながら合成原料コストの
点でも優れた二次電池を提供するためには容量とコスト
効率の両面において有利なニッケル酸化物系の正極を利
用することが重要である。
酸化物系正極の基本組成物であるLiNiO2 は、放電
平均電圧がLiCoO2 に比べて0.2V以上低く、充
放電のサイクル寿命も一般に悪い。平均電圧が低いため
に、二次電池の放電の使用電圧範囲と放電終止電圧の条
件によってはLiNiO2 が低電圧部で担う容量を有効
に発揮できなくなり、電池容量の増加を押さえてしまう
ことにつながる。本発明の課題は上述のような問題を解
決し、酸化物非晶質の負極とニッケル酸化物系の正極を
用いて、二次電池の放電容量を高め、コスト面でも優れ
たリチウムイオン非水電解質二次電池を提供することで
ある。
リチウム含有金属複合酸化物を活物質とする正極、非晶
質構造からなる金属複合酸化物を活物質とする負極と、
非水電解質によって構成される二次電池において、該正
極活物質が、Lix Ni1-y Coy-z Mz O2- a X
b (Mは周期率表の第13族、第14族の元素、Niと
Co以外の遷移金属元素から選ばれる1種以上の元素、
Xはハロゲン元素であり、0.2<x≦1.2,0<y
≦0.5,z<y,0<z<0.5,0≦a≦1.0,
0≦b≦2a)の組成で示されるニッケル含有リチウム
複合酸化物であることを特徴とするリチウムイオン非水
電解質二次電池、を用いて解決するに至った。
池は、正極活物質、負極活物質およびリチウム塩を含む
非水電解質からなる基本構成をもち、炭素材料負極を用
いる従来型のリチウム電池に比べて高容量であることを
特徴とする。高容量を担う第1の要素は負極活物質であ
り、本発明の負極活物質は、好ましくは錫酸化物を主体
として含む非晶質構造の金属複合酸化物であり、この負
極活物質は電池の系外で合成されるかあるいは活物質前
駆体にあたる金属複合酸化物に電池内でリチウムイオン
を電気化学的に挿入(インターカレート)する工程によ
り得られる。また、高容量を担う第2の要素は正極活物
質として用いるリチウムニッケル複合酸化物である。本
発明の正極活物質は、層状構造のLiNiO2 を基本骨
格としこれに性能改良のための他種元素が固溶化された
構造からなっており、正極活物質は電池外でリチウム化
合物として合成される。
oy-z Mz O2-a Xb の組成で示されるニッケルとコバ
ルトを同時に含有するリチウム複合酸化物である。ここ
で、MはLiNiO2 の骨格構造のなかでNiもしくは
Liの一部を置換する金属もしくは半金属元素であり、
LiNiO2 正極の充放電性能において放電平均電圧の
増加やサイクル寿命の改善といった電池性能の改良に寄
与する要素である。Mは周期率表の第13族、第14族
の元素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる1
種以上の元素、Xはハロゲン元素であり、これらの元素
の組成中の量は0.2<x≦1.2,0<y≦0.5,
z<y,0<z<0.5,0≦a≦1.0,0≦b≦2
aの範囲である。このうち、正極活物質の好ましい組成
の1つは、少なくともMに加えて酸素を置換する元素ハ
ロゲンXが含有される構造であり、Lix Ni1-y Co
y-z Mz O2-a Xb (Mは周期率表の第13族、第14
族の元素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる
1種以上の元素、Xはハロゲン元素であり、0.2<x
≦1.2,0<y≦0.5,z<y,0<z<0.5,
0.01≦a≦0.5,0.01≦b≦2a)の組成で
示される。また、さらに好ましい組成は、Xとしてフッ
素が置換された組成であり、Lix Ni1-yCoy-z M
z O2-a Fb (Mは周期率表の第13族、第14族の元
素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる1種以
上の元素、0.2<x≦1.2,0<y≦0.5,z<
y,0<z<0.5,0.01≦a≦0.5,0.01
≦b≦2a)の組成で示されるニッケル、コバルト含有
リチウム複合酸化物である。正極活物質の組成中のMと
しては、Mn,Fe,Ti,B,Al,Sn,Si,G
a,Mg,から選ばれる1種以上の元素が用いられるこ
とが好ましく、Mの好ましい含量は0.01≦z≦0.
5の範囲である。また、Mとして特に好ましいのは、M
n,B,Al,Siから選ばれる1種以上の元素であ
り、このときに好ましい含量は、0.01≦z≦0.3
の範囲である。
成は、リチウム原料であるリチウム化合物とニッケル原
料であるニッケル化合物そしてさらにCo化合物と、M
n,B,Al,Sn,Si,Mg,Fe,Tiなどに代
表される他元素Mを含む化合物を混合し、高温乾燥状態
での原料粉末の焼成、あるいはソルーゲル法などに代表
される溶液状態による化学反応によって行われる。リチ
ウム原料としては、LiOH,Li2 CO3 ,Li
2 O,LiNO3 ,Li2 SO4 ,LiHCO3 ,Li
(CH3 COO),アルキルリチウムなどが用いられ、
Ni原料には、NiO,NiCO3 ,Ni(NO3)2 ,
Ni粉末、NiCl2 ,NiSO4 ,Ni3(PO4)2 ,
Li(CH3 COO)2 ,Ni(OH) 2 ,NiOO
H,Niアルコキシドなどが有用である。また、コバル
ト原料としてCo2 O3 ,Co3 O4 ,CoCO3 ,C
o(NO3)2 ,CoCl2 ,他元素Mの原料としては、
MnCO3 ,MnO2 ,Mn(NO)3 ,B2 O3 ,B
(OH)3 ,Al2 O3 ,Al(NO3)3 ,Al(O
H)3 、SnO2 ,SnO,SnCl2 ,Snアルコキ
シド、SiO2 ,SiO,アルコキシシラン、Mg(O
H)2 ,MgCO3 ,MgCl2 ,Fe2 O3 ,FeC
l3 ,FeOOH,Fe(NO3)3 ,TiO2 ,GeO
2 ,ZrO2 ,Nd2 O3 ,La2 O3 ,BaO,Sr
CO3 ,La2 O3 ,Zn(NO3)2 ,WO3 ,Ga
(NO3)2 ,CuO,V2 O5 ,Sm2 O3 ,Y
2 O3 ,AlF3 ,BaF2 ,LiF,LaF3 ,Sn
F2 ,Li3 PO4 ,AlPO4 ,Cs2 CO3 ,Ca
(OH)2 ,Na2CO3 などを用いることができる。
これらの原料の混合は、固体粉末のまま混合しともよい
し、複数の原料を溶媒に溶かして混合溶液としこれを乾
燥固化あるいはスラリ−状として混合物としても良い。
の粉末あるいはスラリー状の混合物を、400℃から1
000℃好ましくは600℃から900℃の温度で、酸
素存在下あるいは酸素分圧が0.2気圧以上好ましくは
酸素分圧が0.5以上の雰囲気下で、4時間から48時
間反応させて合成を実施する。焼成は必要に応じて同条
件下あるいは条件を変えて複数回行って良い。原料混合
物はあらかじめペレット状に充填し成型したものを用い
ても良い。焼成の方法は、たとえば特開昭62−264
560、特開平2−40861、同6−267538、
同6−231767に記載の粉末混合法、特開平4−2
37953、同5−325966、同6−203834
に記載の溶液混合法、特開昭63−211565に記載
の共沈による合成法、特開平5−198301、同5−
205741に記載の焼成物の急冷を行う方法、特開平
5−283076、同6−310145に記載のペレッ
ト成型による焼成方法、特開平5−325969に記載
のLiOH水和物を原料として溶融状態で焼成する方
法、特開平6−60887に記載の酸素分圧制御下で合
成する方法、特開平6−243871に記載のフッ素ド
ープ法、特開平8−138670に記載の粒子の内部と
表面の組成の異なる活物質を合成する方法などが有効で
ある。
元素(Li,Ni,Coおよび他元素M)以外の元素の
含量は、重量濃度としてたとえばFeが0.01%以
下、Cuが0.01%以下、Ca、Mg、Naおよび硫
酸根(SO4)がそれぞれ0.05%以下の濃度であるこ
とが好ましい。また活物質中の水分の含量は0.1%以
下であることが好ましい。
粒径が1〜30μm、一次粒子の粒径が0.1〜1μm
であり、さらに好ましくは二次粒子の粒径が3〜15μ
m、一次粒子の粒径が0.1〜0.5μmである。ここ
で二次粒子とは微小な一次粒子が凝集して作る粒子を意
味し、通常レーザー散乱式粒度分布測定などで測定され
る粒子サイズに相当し、通常定義される粒子サイズに相
当する。粒子の形状は、特に二次粒子が球状であること
が好ましい。また二次粒子の表面が多孔性であることが
好ましい。
測定で0.1〜10m2/gの範囲であることが好まし
く、0.3〜3m2/gの範囲であることがより好まし
い。また、正極活物質のタップ密度は2.3〜2.9の
範囲が好ましく、2.5〜2.8の範囲がさらに好まし
い。
あっても、非晶質構造を粒子の内部あるいは表面に含む
ものであってもよいが、結晶性であることが好ましい。
結晶性の正極活物質粒子を用いる場合は、X線回折によ
り測定されたa軸の格子定数が2.81〜2.91の範
囲で、13.7〜14.4の範囲であることが好まし
い。また、(104)面の回折ピーク強度の(003)
面のピーク強度に対する比が、0.1〜0.9の範囲で
あり、0.3〜0.8の範囲であることが好ましい。ま
た結晶回折スペクトルにおいて炭酸リチウムやニッケル
酸化物などの焼成原料あるいは副反応に由来する不純物
のピークが認められないことが好ましい。
示すが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。 LiNi0.7 Co0.26B0.04O2 Li1.03Ni0.67Co0.26B0.04O2 LiNi0.7 Co0.3 O1.9 F0.2 LiNi0.7 Co0.26B0.04O1.9 F0.2 LiNi0.7 Co0.26Al0.04O2 LiNi0.7 Co0.26Al0.04O1.9 F0.2 Li1.03Ni0.67Co0.26Al0.04O1.9 F0.2 LiNi0.7 Co0.28Mg0.02O2 LiNi0.7 Co0.25Ga0.05O2 LiNi0.80Co0.10Mn0.10O2 LiNi0.80Co0.10Mn0.07B0.03O2 LiNi0.08Co0.10Mn0.07B0.03O0.95F0.05 Li1.03Ni0.67Co0.10Mn0.07B0.03O0.95F0.05 LiNi0.75Co0.15Cu0.1 O2 LiNi0.75Co0.15Zn0.1 O2 LiNi0.7 Co0.20Fe0.10O2 LiNi0.7 Co0.25Ti0.05O2 LiNi0.75Co0.17Sn0.08O2 LiNi0.75Co0.22Si0.03O2 LiNi0.7 Co0.25Zr0.05O2 LiNi0.7 Co0.25P0.05O2 LiNi0.7 Co0.25Ge0.05O2 LiNi0.7 Co0.27Sm0.03O2 LiNi0.80Co0.15B0.03Al0.02O2 Li1.03Ni0.77Co0.15B0.03Al0.02O0.9 F0.1
構造を含む複合酸化物を用いることを特徴とする。非晶
質の複合酸化物負極は高容量のリチウム吸蔵を特長とす
ることから、高容量である上記のニッケル酸化物系正極
とバランスよる組み合わせることにより、本発明の目的
であるロッキングチェア型二次電池の高容量化を効率良
く図ることができる。負極の活物質は、好ましくは錫酸
化物を主体とし周期率表第1族、第2族、第13族、第
14族、第15族、遷移金属、ハロゲン元素から選ばれ
る一種以上を含む材料である。より具体的には、負極活
物質は、錫を主体として含む非晶質の複合酸化物であり
下記一般式で示される負極活物質の前駆体に電気化学的
にリチウムイオンが挿入されることによって得られる。 Snx M1 1−xM2 y Oz ここで、M1 はMn,Fe,Pb,Geから選ばれる1
種以上を、M2 はAl,B,P,Si,周期率表第1
族、第2族、第3族、ハロゲン元素から選ばれる2種以
上の元素を示し、0<x≦1,0.1≦y≦3,1≦z
≦8。上記の構造式に従ったさらに好ましい組成を述べ
ると、M1 はPb,Geから選ばれる元素であり、M2
はB,P,Si,周期率表第1族、第2族から選ばれる
2種以上の元素であり、M2 はとくにAl以外の元素で
あることが好ましい。
挿入は、電池内において負極をリチウムイオンの存在下
でカソード分極し、リチウムイオンを上記構造中に電気
化学的に挿入することによって実施される。本発明の上
記の前駆体たる複合酸化物は構造中に非晶質構造を含む
かもしくは非晶質であることを特徴とする。本発明の複
合酸化物が非晶質構造を含むとは、具体的にはCuKα
線を用いたX線回折法で2θ値で20°から40°にか
けて強度が弱くブロードな頂点を有する回折散乱帯を与
える状態を意味し、このブロードな散乱帯中に結晶性の
回折線を有してもよい。この結晶性の回折線は非晶質構
造中にわずかに秩序性を持った構造部分が反映されたも
のである。さらに好ましくは、2θ値で40°以上70
°以下に結晶性の回折線が見られる場合、この結晶性の
回折線のうち最も強い強度が、2θ値で20°以上40
°以下に見られる上記のブロードな散乱帯の頂点の回折
線の強度の500倍以下であることが好ましく、さらに
好ましくは100倍以下、特に好ましくは5倍以下、最
も好ましくは結晶性の回折線を有しないことである。
物、錫以外の元素を含む化合物の粉末を混合し、混合物
を800℃〜1500℃好ましくは900℃〜1200
℃の高温で溶融し、4時間〜48時間反応させて合成す
る。合成の雰囲気は窒素、アルゴンなどの不活性ガス雰
囲気を用いることが好ましい。とくに酸素分圧が10 -1
以下、好ましくは10-2以下の条件下で反応を行うこと
が好ましい。非晶質化を促進するために、反応物を50
℃〜500℃/分の速度で急冷してもよい。また逆に非
晶質構造の密度を高め強度を高める目的で徐冷をするこ
ともできる。これらの方法で得られたガラス状の負極材
料は、粒径分布を得るように粉砕処理して負極用粒子と
して用いる。負極粒子の好ましい範囲は、平均粒径とし
て0.5〜20μmであり、さらに好ましくは1〜10
μmである。溶融法のほかに、溶液反応を利用した合成
法、たとえばゾル−ゲル法による合成を用いることがで
きる。ソル−ゲル法で合成される粒子の好ましい平均粒
径の範囲は、二次粒子の粒径として0.1〜10μmさ
らに好ましくは0.2〜5μmである。
の好ましい例を示す。 SnSi0.8 P0.2 O3.1 SnSi0.5 B0.2 P0.2 O1.85 SnSi0.8 B0.2 O2.9 SnSi0.8 Al0.2 O2.9 SnSi0.6 Al0.1 B0.2 O1.65 SnSi0.3 Al0.1 P0.6 O2.25 SnSi0.4 B0.2 P0.4 O2.1 SnSi0.6 Al0.1 B0.5 O2.1 SnB0.5 P0.5 O3 SnK0.2 PO3.6 SnRb0.2 P0.8 O3.2 SnBa0.1 P1.45O4.5 SnLa0.1 P0.9 O3.4 SnNa0.1 B0.45O1.75 SnLi0.2 B0.5 P0.5 O3.1 SnCs0.1 B0.4 P0.4 O2.65 SnBa0.1 B0.4 P0.4 O2.7 SnCa0.1 Al0.15B0.45P0.55O3.9 SnY0.1 B0.6 P0.6 O3.55 SnRb0.2 B0.3 P0.4 O2.55 SnCs0.2 B0.3 P0.4 O2.55 SnCs0.1 B0.4 P0.4 O2.65 SnK0.1 Cs0.1 B0.4 P0.4 O2.7 SnBa0.1 Cs0.1 B0.4 P0.4 O2.75 SnMg0.1 K0.1 B0.4 P0.4 O2.75 SnCa0.1 K0.1 B0.4 P0.5 O3 SnBa0.1 K0.1 Al0.1 B0.3 P0.4 O2.75 SnMg0.1 Cs0.1 Al0.1 B0.3 P0.4 O2.75 SnCa0.1 K0.1 Al0.1 B0.3 P0.4 O2.75 SnMg0.1 Rb0.1 Al0.1 B0.3 P0.4 O2.75 SnCa0.1 B0.2 P0.2 F0.2 O2.6 SnMg0.1 Cs0.1 B0.4 P0.4 F0.2 O3.3 Sn0.5 Mn0.5 Mg0.1 B0.9 O2.45 Sn0.5 Mn0.5 Ca0.1 P0.9 O3.35 Sn0.5 Ge0.5 Mg0.1 P0.9 O3.35 Sn0.5 Fe0.5 Ba0.1 P0.9 O3.35 Sn0.8 Fe0.2 Ca0.1 P0.9 O3.35 Sn0.3 Fe0.7 Ba0.1 P0.9 O3.35 Sn0.9 Mn0.1 Mg0.1 P0.9 O3.35 Sn0.2 Mn0.8 Mg0.1 P0.9 O3.35 Sn0.7 Pb0.3 Ca0.1 P0.9 O3.35 Sn0.2 Ge0.8 Ba0.1 P0.9 O3.35 Sn1.0 Al0.1 B0.5 P0.5 O3.15 Sn1.0 Cs0.1 Al0.4 B0.5 P0.5 O3.65 Sn1.0 Cs0.1 B0.5 P0.5 O3.05 Sn1.0 Cs0.1 Ge0.05B0.5 P0.5 O3.15 Sn1.0 Cs0.1 Ge0.05Al0.3 B0.5 P0.5 O3.60
れる負極活物質と共に用いることができる負極活物質と
しては、リチウム金属、上記のリチウム合金などやリチ
ウムイオンまたはリチウム金属を吸蔵・放出できる炭素
質化合物(例えば、特開昭58−209、864、同6
1−214,417、同62−88,269、同62−
216,170、同63−13,282、同63−2
4,555、同63−121,247、 同63−12
1,257、同63−155,568、同63−27
6,873、 同63−314,821、特開平1−20
4,361、同1−221,859、 同1−274,3
60など)があげられる。上記リチウム金属やリチウム
合金の併用目的は、リチウムイオンを電池内で挿入させ
るためのものであり、電池反応としてリチウム金属など
の溶解析出反応を利用するものではない
剤層のいずれか一方の表面が、合剤層と連続して塗設さ
れた保護層によって覆われていることを特徴とする。こ
の保護層は二次電池の安全性を確保する目的で設けられ
る。ニッケル系活物質を使用する本発明の二次電池は高
容量であるが、ニッケル酸化物が高温下で化学的に不安
定性である性質が高容量電池の安全性、特に過充電下で
の安全性に悪い影響を及ぼすが一般的に指摘されてい
る。本発明で用いる保護層はこのような観点で高容量電
池の安全性を保証する目的から塗設されるものである。
本発明の保護層は、活物質と導電材、バインダー材料な
どを含む活物質合剤層と非水電解液との界面に設置さ
れ、電気的絶縁性の無機物を主体として含む、実質的に
電子伝導性をもたない保護層として設置されることを特
徴とする。保護層は活物質合剤層の表面層として該合剤
層と連続して塗設され、合剤層と保護層は一続きになっ
ている。したがって、正極と負極の少なくとも一方は活
物質合剤層と表面保護層を含めて少なくとも2層以上で
構成される。保護層は正極と負極の間に挿入されるセパ
レータ(通常フィルム状の多孔性ポリマー樹脂)とは異
なるもので、これとは別に設置される。保護層は好まし
くは電気的絶縁性の無機化合物あるいはセラミクスの粒
子を主体とする塗布物である。また、ポリマーラテック
スなどの有機物の粒子も加えて含有されていてもよい。
保護層を構成する好ましい主成分としては、アルミナ、
酸化ホウ素、酸化カルシウム、酸化チタン、酸化ジルコ
ニウム、酸化バリウム、酸化珪素、などの無機酸化物が
あげられる。なかでも電気化学的安定性と塗布適性の点
で好ましい主成分は、アルミナ、酸化珪素、酸化チタ
ン、酸化ジルコニウムである。これら酸化物粒子の好ま
しい粒径は、平均粒径として、0.01〜10μmの範
囲である。これらの主成分に通常、塗布用助剤としてC
MCなどの増粘剤、テフロン系樹脂に代表されるポリマ
ーバインダーや後述する結着剤などが添加される。保護
層の厚みは、2〜50μmの範囲であり、好ましくは2
0μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。
いし、負極合剤層上に塗設されてもよい。また、両方に
塗設されてもよい。保護層は、これらの合剤を集電体シ
ート上に塗布し、乾燥した後に、その表面に続いて逐次
塗布されるか、あるいは合剤層と同時に重層構造をとり
ながら塗布される。
などを添加することができる。導電剤は、構成された電
池において、化学変化を起こさない電子伝導性材料であ
れば何でもよい。通常、天然黒鉛(鱗状黒鉛、鱗片状黒
鉛、土状黒鉛など)、人工黒鉛、カーボンブラック、ア
セチレンブラック、ケッチェンブラック、炭素繊維や金
属(銅、ニッケル、アルミニウム、銀(特開昭63−1
48,554)など)粉、金属繊維あるいはポリフェニ
レン誘導体(特開昭59−20,971)などの導電性
材料を1種またはこれらの混合物として含ませることが
できる。黒鉛とアセチレンブラックの併用がとくに好ま
しい。その添加量は、特に限定されないが、1〜50重
量%が好ましく、特に2〜30重量%が好ましい。カー
ボンや黒鉛では、2〜15重量%が特に好ましい。
アルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシ
プロピルセルロース、再生セルロース、ジアセチルセル
ロース、ポリビニルクロリド、ポリビニルピロリドン、
テトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニリデン、ポリエ
チレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン−ジエ
ンターポリマー(EPDM)、スルホン化EPDM、ス
チレンブタジエンゴム、 ポリブタジエン、フッ素ゴム、
ポリエチレンオキシドなどの多糖類、熱可塑性樹脂、ゴ
ム弾性を有するポリマーなどが1種またはこれらの混合
物として用いられる。結着剤の添加量は、2〜30重量
%が好ましい。フィラーは、構成された電池において、
化学変化を起こさない繊維状材料であれば何でも用いる
ことができる。通常、ポリプロピレン、ポリエチレンな
どのオレフィン系ポリマー、ガラス、炭素などの繊維が
用いられる。フィラーの添加量は特に限定されないが、
0〜30重量%が好ましい。
しては、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネー
ト、ブチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジ
エチルカーボネート、 γ−ブチロラクトン、1,2−ジ
メトキシエタン、テトラヒドロフラン、2−メチルテト
ラヒドロフラン、ジメチルスルフォキシド、1,3−ジ
オキソラン、ホルムアミド、ジメチルホルムアミド、ジ
オキソラン、アセトニトリル、ニトロメタン、蟻酸メチ
ル、酢酸メチル、リン酸トリエステル(特開昭60−2
3,973)、トリメトキシメタン(特開昭61−4,
170)、ジオキソラン誘導体(特開昭62−15,7
71、同62−22,372、同62−108,47
4)、スルホラン(特開昭62−31,959)、3−
メチル−2−オキサゾリジノン(特開昭62−44,9
61)、プロピレンカーボネート誘導体(特開昭62−
290,069、同62−290,071)、テトラヒ
ドロフラン誘導体(特開昭63−32,872)、ジエ
チルエーテル(特開昭63−62,166)、1,3−
プロパンサルトン(特開昭63−102,173)など
の非プロトン性有機溶媒の少なくとも1種以上を混合し
た溶媒とその溶媒に溶けるリチウム塩、例えば、LiC
lO4 、LiBF6 、LiPF6 、LiCF3SO3 、
LiCF3 CO2 、LiAsF6 、LiSbF6 、Li
B10Cl10(特開昭57−74,974)、低級脂肪族
カルボン酸リチウム(特開昭60−41,773)、L
iAlCl4 、LiCl、LiBr、LiI(特開昭6
0−247265)、クロロボランリチウム(特開昭6
1−165,957)、四フェニルホウ酸リチウム(特
開昭61−214,376)などの1種以上の塩から構
成されている。なかでも、プロピレンカーボネートある
いはエチレンカーボネートと1,2−ジメトキシエタン
および/あるいはジエチルカーボネートの混合液にLi
CF3 SO3 ,LiClO4 、LiBF4 および/ある
いはLiPF6 を含む電解質が好ましいこれら電解質を
電池内に添加する量は、特に限定されないが、正極活物
質や負極活物質の量や電池のサイズによって必要量用い
ることができる。溶媒の体積比率は、特に限定されない
が、プロピレンカーボネートあるいはエチレンカーボネ
ート対1,2−ジメトキシエタンおよび/あるいはジエ
チルカーボネートの混合液の場合、0.4/0.6〜
0.6/0.4(1,2−ジメトキシエタンとジエチル
カボネートを両用するときの混合比率は0.4/0.6
〜0.6/04)が好ましい。支持電解質の濃度は、特
に限定されないが、電解液1リットル当たり0.2〜3
モルが好ましい。以上の電解液のなかで、二次電池の充
放電のサイクル寿命を良化する効果の点で、本発明の電
解液組成として特に好ましいものは、少なくともエチレ
ンカーボネートを溶媒、少なくともLiPF6 をリチウ
ム塩として含む組成であり、もう1つの好ましい組成
は、少なくともエチレンカーボネートとジエチルカーボ
ネートを共に溶媒として、少なくともLiPF6 をリチ
ウム塩として含む組成であり、別の好ましい組成は、少
なくともエチレンカーボネートとジメチルカーボネート
を共に溶媒として、少なくともLiPF6 をリチウム塩
として含む組成である。
質も用いることができる。たとえばポリエチレンオキサ
イド誘導体か該誘導体を含むポリマー(特開昭63−1
35447)、ポリプロピレンオキサイド誘導体か該誘
導体を含むポリマー、イオン解離基を含むポリマー(特
開昭62−254,302、同62−254,303同
63−193,954)、イオン解離基を含むポリマー
と上記非プロトン性電解液の混合物(米国特許第4,7
92,504、同4,830,939、特開昭62−2
2,375、同62−22,376、同63−22,3
75、同63−22,776、特開平1−95,11
7)、リン酸エステルポリマー(特開昭61−256,
573)が有効である。さらに、ポリアクリロニトリル
を電解液に添加する方法もある(特開昭62−278,
774)。また、無機と有機固体電解質を併用する方法
(特開昭60−1,768)も知られている。
大きなイオン透過度を持ち、所定の機械的強度を持ち、
絶縁性の薄膜が用いられる。耐有機溶剤性と疎水性から
ポリプレピレンなどのオレフィン系ポリマーあるいはガ
ラス繊維あるいはポリエチレンなどからつくられたシー
トや不織布が用いられる。セパレーターの孔径は、一般
に電池用として有用な範囲が用いられる。例えば、0.
01〜10μmが用いられる。セパレターの厚みは、一
般に電池用の範囲で用いられる。例えば、5〜300μ
mが用いられる。電解質にポリマーなどの固体電解質が
用いられる場合には、固体電解質がセパレーターを兼ね
る場合がある。
で示す化合物を電解質に添加することが知られている。
例えば、ピリジン(特開昭49−108,525)、ト
リエチルフォスファイト(特開昭47−4,376)、
トリエタノールアミン(特開昭52−72,425)、
環状エーテル(特開昭57−152,684)、エチレ
ンジアミン(特開昭58−87,777)、n−グライ
ム(特開昭58−87,778)、ヘキサリン酸トリア
ミド(特開昭58−87,779)、ニトロベンゼン誘
導体(特開昭58−214,281)、硫黄(特開昭5
9−8,280)、キノンイミン染料(特開昭59−6
8,184)、N−置換オキサゾリジノンとN,N’−
置換イミダゾリジノン(特開昭59−154,77
8)、エチレングリコールジアルキルエーテル(特開昭
59−205,167)、四級アンモニウム塩(特開昭
60−30,065)、ポリエチレングリコール(特開
昭60−41,773)、ピロール(特開昭60−7
9,677)、2−メトキシエタノール(特開昭60−
89,075)、三塩化アルミニウム(特開昭61−8
8,466)、導電性ポリマー電極活物質のモノマー
(特開昭61−161,673)、トリエチレンホスホ
ンアミド(特開昭61−208,758)、トリアルキ
ルホスフィン(特開昭62−80,976)、モルフォ
リン(特開昭62−80,977)、カルボニル基を持
つアリール化合物(特開昭62−86,673),ヘキ
サメチルホスホリックトリアミドと4−アルキルモルフ
ォリン(特開昭62−217,575)、二環性の三級
アミン(特開昭62−217,578)、オイル(特開
昭62−287,580)、四級ホスホニウム塩(特開
昭63−121,268)、三級スルホニウム塩(特開
昭63−121,269)などが挙げられる。
ゲン溶媒、例えば、四塩化炭素、三弗化塩化エチレンを
電解液に含ませることができる(特開昭48−36,6
32)。また、高温保存に適性をもたせるために電解液
に炭酸ガスを含ませることができる(特開昭59−13
4,567)。
塩を含ませてもよい。例えば、前記イオン導電性ポリマ
ーやニトロメタン(特開昭48−36,633)、電解
液(特開昭57−124,870)を含ませる方法が知
られている。また、正極活物質の表面を改質することが
できる。例えば、金属酸化物の表面をエステル化剤(特
開昭55−163,779)やキレート化剤(特開昭5
5−163,780)で処理したり、導電性高分子(特
開昭58−163,188、同59−14,274)、
ポリエチレンオキサイドなど(特開昭60−97,56
1)の表面層の被覆によって改質する方法が挙げられ
る。また、同様に負極活物質の表面を改質することもで
きる。例えば、イオン導電性ポリマーやポリアセチレン
層を被覆したり(特開昭58−111,276)、Li
塩により表面処理する(特開昭58−142,771)
ことが挙げられる。
電池において化学変化を起こさない電子伝導体であれば
何でもよい。例えば、正極には、材料としてステンレス
鋼、ニッケル、アルミニウム、チタン、焼成炭素などの
他に、アルミニウムやステンレス鋼の表面にカーボン、
ニッケル、チタンあるいは銀を処理させたもの、負極に
は、材料としてステンレス鋼、ニッケル、銅、チタン、
アルミニウム、焼成炭素などの他に、銅やステンレス鋼
の表面にカーボン、ニッケル、チタンあるいは銀を処理
させたもの)、Al−Cd合金などが用いられる。これ
らの材料の表面を酸化することも用いられる。形状は、
フォイルの他、フィルム、シート、ネット、パンチされ
たもの、ラス体、多孔質体、発泡体、繊維群の成形体な
どが用いられる。厚みは、特に限定されないが、5〜1
00μmのものが用いられる。
リンダー、角などいずれにも適用できる。コインやボタ
ンでは、正極活物質や負極活物質の合剤はペレットの形
状にプレスされて用いられる。また、シート、シリンダ
ー、角では、正極活物質や負極活物質の合剤は、集電体
の上に塗布、乾燥、脱水、プレスされて用いられる。そ
の塗布厚みは、電池の大きさにより決められるが、乾燥
後の圧縮された状態で10〜500μmが特に好まし
い。本発明の非水二次電池の用途は、特に限定されない
が、例えば、電子機器に搭載する場合、カラーノートパ
ソコン、白黒ノートパソコン、ペン入力パソコンポケッ
ト(パームトップ)パソコン、ノート型ワープロ、ポケ
ットワープロ、電子ブックプレーヤー、携帯電話、コー
ドレスフォン子機、ページャー、ハンディタミナル、携
帯ファックス、携帯コピー、携帯プリンター、ヘッドフ
ォンステレオビデオムービー、液晶テレビ、ハンディー
クリーナー、ポータブルCD、ミニデスク、電気シェー
バー、電子翻訳機、自動車電話、トランシーバー、電動
工具、電子手帳、電卓、メモリーカード、テープレコー
ダー、ラジオ、バックアップ電源、メモリーカードなど
が挙げられる。その他民生用として、自動車、電動車両
モーター、照明器具、玩具、ゲーム機器、ロードコンデ
ィショナー、アイロン、時計、ストロボ、カメラ、医療
機器(ペースメーカー、補聴器、肩もみ機など)などが
挙げられる。更に、各種軍需用、宇宙用として用いるこ
とができる。また太陽電池と組み合わせることもでき
る。以下に電池作製の実施例をあげて本発明をさらに詳
しく説明するが、発明の主旨を越えない限り、本発明の
範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
4g、B2 O3 17.4g、Sn2 P2 O7 10
2.8gを混合し、自動乳鉢で十分に粉砕、混合した
後、アルミナ製るつぼにセットしてアルゴンガス雰囲気
下で1000℃で10時間焼成を行った。焼成後、10
0℃/分の速度で急冷し、黄色透明ガラス状の負極活物
質前駆体SnB0.5 P0.5 O 3 を得た(化合物A−
1)。活物質のX線回折を測定したところ、Cu−α線
の照射下で2θ=20−35°の領域にブロードな回折
のバンドを示したが、結晶構造に帰属するシャープな回
折線は検出されず、活物質構造がアモルファス(非晶
質)であることが判明した。同様な方法で、下記の負極
活物質前駆体を合成した。 Sn1.5 K0.2 PO3.5 (化合物A−2) Sn1.0 Cs0.1 Ge0.05Al0.1 B0.5 P0.5 O3.30
(化合物A−3) A−1〜A−3はともに平均粒径7μmに粉砕し、BE
T法による比表面積は0.7〜1.2m2/gの範囲であ
った。 〔負極活物質前駆体の合成例,ゾル−ゲル法〕Sn0.8
Si0.5 B0.3 P0.2 Al0.1 O3.70(化合物A−4)
を下記のゾル−ゲル法で合成した。ジエトキシ錫212
gをDMF100gに溶解し、これに燐トリエトキシド
34g、トリエトキシアルミニウム51g、トリエトキ
シ硼素36g、テトラエトキシシラン134g、を添加
し、さらに硫酸を添加混合して、第1液とした。トルエ
ン1700ccにソルビタンモノオレート4.25gを
溶解し第2液とした。この第2液に、第1液を滴下しな
がら10000回転で激しく攪拌し、同時にトリエチル
アミン45gを5回に分けて反応液に添加した。反応液
を40℃に保ちながら攪拌を2時間続け、その後40℃
で24時間保持した後、溶媒のトルエンを減圧下で除去
した。得られた固形分を250℃で48時間乾燥し、白
色の粉末を得た。収率95%。本ゾル−ゲル法粒子は平
均粒径が0.1μmの多孔性の球状粒子であり、BET
比表面積は8m2/gであった。
o0.16B0.04O2 (化合物C−1)を以下の方法で合成
した。LiOH・H2 O、Ni(OH)2 、Co(O
H)2 、およびB2 O3 の粉末をモル比1:0.8:
0.16:0.02の化学量論比で乾燥空気下乳鉢中で
十分に混合し、酸素雰囲気下で650℃で6時間焼成を
行った後、750℃で8時間焼成を行い、上記組成の化
合物C−1を合成した。得られた粒子は、球状に近い形
をもち、1次粒子の平均粒径が0.3μmであり、2次
粒子の平均粒径が7μmであった。またBET法による
比表面積は0.7m2/gであった。X線回折によって得
られた(104)面/(003)面のピーク比は0.6
であり、a軸の格子定数は2.83、c軸格子定数は1
3.90であった。活物質は1gを10ccの純水に分
散したとき、pH10.5を与えた。また、同じ組成の
活物質は、リチウム原料としてLiOH・H2 Oに替え
てLiNO3 あるいはLiCO3、また、Ni原料とし
てNi(OH)2 に替えてNiCO3 を用いても合成す
ることができた。また、上記の水酸化物の原料に、B2
O3 に換えて、Al(OH)3 を化学量論比で添加し、
酸素雰囲気下で650℃で6時間焼成を行った後、80
0℃で12時間焼成を行い、LiNi0.8 Co0.16Al
0.04O2 (化合物C−2)を合成した。また、化合物C
−2の焼成方法にしたがって、原料を適宜選択し、下記
の正極活物質を合成した。これら活物質の組成は、IC
Pにより検定した。 LiNi0.8 Co0.1 Mn0.1 O2 (化合物C−3) LiNi0.8 Co0.1 Mn0.07B0.03O2 (化合物C−
4) LiNi0.8 Co0.15Sn0.05O2 (化合物C−5) LiNi0.8 Co0.15Si0.05O2 (化合物C−6) LiNi0.8 Co0.15Mg0.05O2 (化合物C−7) LiNi0.8 Co0.15Fe0.05O2 (化合物C−8) LiNi0.8 Co0.15Ti0.05O2 (化合物C−9) また、フッ素原料としてLiFを用いて、650℃で2
4時間、酸素分圧0.5気圧の条件で焼成を実施し下記
の化合物を合成した。 LiNi0.8 Co0.15B0.05O1.9 F0.1 (化合物C−
10) LiNi0.8 Co0.15Al0.05O1.9 F0.1 (化合物C
−11)
o0.2 O2 (比較1)をCo3 O4,Co2 O3 の混合
物とNiCO3 および炭酸リチウムを化学量論比で混合
し、酸素雰囲気下で650℃で4時間、さらに800℃
で8時間焼成を行って合成した。
て、正極活物質の化合物C−1を90重量%、アセチレ
ンブラック6重量%、そして結着剤としてポリテトラフ
ルオロエチレンの水分散物3重量%とポリアクリル酸ナ
トリウム1重量%からなる混合物に水を加えて混練し、
得られたスラリーを厚さ30μmのアルミニウムフィル
ムの両面に塗布して、正極シートを作製した。次に、上
記正極シートの活物質合剤層の表面に、鱗片状黒鉛と酸
化アルミニウム(平均粒径2μm)の1:4(重量比)
の混合物からなる保護層(平均厚さ5μm)を塗設し
た。塗布シートを乾燥、プレスした結果、乾膜の塗布量
は240g/m2、塗布膜の厚みはおよそ95μmであっ
た。また、比較として、上記の保護層を塗設しない正極
シートを作製した。
6重量%、鱗片状黒鉛を3重量%、アセチレンブラック
6重量%、結着剤としてポリテトラフルオロエチレンの
水分散物4重量%およびカルボキシメチルセルロース1
重量%からなる混合物に水を加えてホモジナーザーで1
0000回転で10分以上混練し負極合剤スラリーを調
製した。得られたスラリーを厚さ18μmの銅フィルム
の両面に塗布して、負極シートを作製した。塗布シート
を乾燥、プレスした結果、乾膜の塗布量はおよそ70g
/m2、塗布膜の厚みはおよそ30μmであった。次に、
負極シートの活物質層の表面に、鱗片状黒鉛と酸化アル
ミニウム(平均粒径2μm)の1:4(重量比)の混合
物からなる保護層(平均厚さ5μm)を塗設した。同様
な方法で、負極活物質前駆体として化合物A−1にかえ
てA−2、A−3、A−4を塗布して作った活物質前駆
体層の表面に上記の保護層を塗設し、各種活物質前駆体
を塗設した表面保護層付きの負極シートを作製した。
mの金属Li箔を幅5mm長さ37mmの断片に裁断し、露
点−60℃の乾燥空気中で、上記の負極活物質前駆体A
−1〜4を塗布した負極シートの両面の表面保護層の上
に、2mmの規則的間隔を置いて圧着ローラーを用いて付
着させた。負極シートへのLi付着量は重量としておよ
そ110mgであった。このリチウムは、負極活物質前駆
体中へ電池内でリチウムを電解挿入し、負極活物質前駆
体を活物質に転換するために用いられる。上記の正極シ
ートを35mmの幅に裁断し、負極シートを37mmの幅に
裁断して、シートの末端にそれぞれアルミニウム、ニッ
ケルのリード板をスポット溶接した後、露点−40℃の
乾燥空気中で150℃で2時間脱水乾燥した。第1図の
電池断面図に示したように、脱水乾燥済みの正極シート
(8)、セパレーターとして多孔性プロピレンフィルム
(セルガード2400)(10)、脱水乾燥済みの負極
シート(9)、そしてセパレーター(10)の順でこれ
らを積層し、巻き込み機で渦巻き状に巻回した。この巻
回体をニッケルメッキを施した鉄製の有底円筒型電池缶
(11)(負極端子を兼ねる)に収納した。この電池缶
の中に電解質として1mol /リットル LiPF6 (エチレ
ンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジメチルカー
ボネートの2:2:6(体積比)混合液)を注入した。
正極端子を有する電池蓋(12)をガスケット(13)
を介してかしめて直径14mm高さ50mmの円筒型電池を
作製した。なお、正極端子(12)は正極シート(8)
と、電池缶(11)は負極シート(9)とあらかじめリ
ード端子により接続した。なお、(14)は安全弁であ
る。
〜11、負極活物質としてA−1〜A−4をそれぞれ選
択して組み合わせ、各種電池を作製した。
駆体に塗布シート保護層上のリチウムが電気化学的に挿
入されるプロセスが完成されていない電池前駆体であ
る。そこで、負極活物質前駆体にリチウムを挿入させて
負極活物質に変換し、電池前駆体を充放電サイクル可能
な二次電池とするための操作を、以下のように実施し
た。電池前駆体を、室温で12時間放置後、0.1Aの
一定電流のもとで1時間予備充電を行い、次いで50℃
のもとで10日間エージングを実施した。このエージン
グの工程で、負極上に担持したLiは溶解し、負極活物
質前駆体の中に挿入されたことを確認した。この電池を
活性化のために、2mA/cm2 で室温下で4.2Vまで
充電を行った。さらに、充電状態で電池を55℃に保持
し、3日間エージングを実施した。以上の電池を、充電
終止電圧4.2V(開回路電圧(OCV))、放電終止
電圧2.8V(回路電圧)、10mA/cm2 (1C相
当)の電流密度の条件で繰り返し充放電させて、100
サイクル終了後に2mA/cm2 (0.2C相当)放電の
放電容量を測定し、初期放電容量に対する維持率を測定
し、電池のサイクル寿命を評価した。また、電池の安全
性を評価する試験として、充電状態の電池の本体にサー
ミスタを固定し、室温下で電池に釘を刺して内部を急短
絡させた場合の発熱の程度を評価した。本試験は各々の
電池について5回実施した。
価の評価の結果を表1に整理した。ここで安全性評価結
果は、レベルAが発熱温度の最大が100℃以下、レベ
ルBが100℃を越える発熱に分類した。
を担持した正極と負極の材料の構成に従った二次電池
が、正極にコバルトニッケル酸化物系活物質用いた二次
電池に比較して、電池性能の寿命と安全性能の点で優れ
ていることがわかる。
ウムニッケルコバルト複合酸化物、負極活物質が非晶質
構造からなる錫酸化物を主体とする複合酸化物であり、
活物質合剤層上に保護層が塗設された正極もしくは負極
からなる非水電解質二次電池を用いることにより、正極
に従来のリチウムニッケルコバルト酸化物系活物質を正
極に用いた二次電池に比べてサイクル性能と安全性能に
優れたリチウムイオン二次電池を提供する。
示す。
Claims (11)
- 【請求項1】 リチウム含有金属複合酸化物を活物質と
する正極、非晶質構造からなる金属複合酸化物を活物質
とする負極と、非水電解質によって構成される二次電池
において、該正極活物質が、Lix Ni1-y Coy-z M
z O2-a Xb(Mは周期率表の第13族、第14族の元
素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる1種以
上の元素、Xはハロゲン元素であり、0.2<x≦1.
2,0<y≦0.5,z<y,0<z<0.5,0≦a
≦1.0,0≦b≦2a)の組成で示されるニッケル含
有リチウム複合酸化物であることを特徴とするリチウム
イオン非水電解質二次電池。 - 【請求項2】 正極活物質が、Lix Ni1-y Coy-z
Mz O2-a Xb (Mは周期率表の第13族、第14族の
元素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる1種
以上の元素、Xはハロゲン元素であり、0.2<x≦
1.2,0<y≦0.5,z<y,0<z<0.5,
0.01≦a≦0.5,0.01≦b≦2a)の組成で
示されるニッケル含有リチウム複合酸化物である請求項
1に記載のリチウムイオン非水電解質二次電池。 - 【請求項3】 正極活物質が、Lix Ni1-y Coy-z
Mz O2-a Fb (Mは周期率表の第13族、第14族の
元素、NiとCo以外の遷移金属元素から選ばれる1種
以上の元素、0.2<x≦1.2,0<y≦0.5,z
<y,0<z<0.5,0.01≦a≦0.5,0.0
1≦b≦2a)の組成で示されるフッ素含有ニッケルリ
チウム複合酸化物である請求項1、2に記載のリチウム
イオン非水電解質二次電池。 - 【請求項4】 正極活物質が、Lix Ni1-y Coy-z
Mz O2-a Fb (Mは、Mn,Fe,Ti,B,Al,
Sn,Si,Ga,Mgから選ばれる1種以上の元素で
あり、0.2<x≦1.2,0<y≦0.5,z<y,
0<z<0.5,0≦a≦1.0,0≦b≦2a)の組
成で示されるニッケル含有リチウム複合酸化物である請
求項1,2,3に記載のリチウムイオン非水電解質二次
電池。 - 【請求項5】 リチウム含有金属複合酸化物を活物質と
する正極、非晶質構造からなる金属複合酸化物を活物質
とする負極と、非水電解質によって構成され、正極と負
極の少なくとも一方の表面に活物質合剤層と連続して塗
設され、電気的絶縁性の無機物質の粒子を含む保護層が
被覆されていることを特徴とする請求項の1から4に記
載のリチウムイオン非水電解質二次電池。 - 【請求項6】 電気的絶縁性の無機物質として酸化アル
ミニウム、酸化チタン、酸化珪素、酸化ジルコニウムか
ら選ばれる1種以上の粒子を主体として含む保護層が被
覆されていることを特徴とするする請求項の5に記載の
リチウムイオン非水電解質二次電池。 - 【請求項7】 負極の活物質が、錫酸化物を主体とし周
期率表第1族、第2族、第13族、第14族、第15
族、遷移金属、ハロゲン元素から選ばれる一種以上を含
むことを特徴とする請求項1〜6に記載のリチウムイオ
ン非水電解質二次電池。 - 【請求項8】 負極活物質が錫を主体として含む非晶質
の複合酸化物であり、一般式Snx M1 1−xM2 y Oz
(M1 はMn,Fe,Pb,Geから選ばれる1種以上
を、M2 はAl,B,P,Si,周期率表第1族、第2
族、第3族、ハロゲン元素から選ばれる2種以上の元素
を示し、0<x≦1,0.1≦y≦3,1≦z≦8)で
示される非晶質のリチウム吸蔵可能な負極活物質前駆体
にリチウムを挿入して得られる非晶質の複合酸化物であ
ることを特徴とする請求項1〜7に記載のリチウムイオ
ン非水電解質二次電池。 - 【請求項9】 非水電解液がエチレンカーボネートとL
iPF6 を含むことを特徴とする請求項1〜8に記載の
リチウムイオン非水電解質二次電池。 - 【請求項10】 非水電解液がエチレンカーボネートと
ジエチルカーボネートおよびLiPF6 を含むことを特
徴とする請求項1〜8に記載のリチウムイオン非水電解
質二次電池。 - 【請求項11】 非水電解液がエチレンカーボネートと
ジメチルカーボネートおよびLiPF6 を含むことを特
徴とする請求項1〜8に記載のリチウムイオン非水電解
質二次電池。
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