JP2006228544A - リチウムイオン二次電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な放電特性を維持しつつ、高温下での充電保存時間の長いサイクル寿命特性に優れたリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】複合リチウム酸化物からなる正極と、リチウムを電気化学的に吸蔵および放出しうる材料からなる負極と、単層または多層からなるセパレータと、非水電解液と、負極の表面に多孔膜を具備するリチウムイオン二次電池であって、その多孔膜の厚みx(μm)と多孔度y(%)の関係がxが1以上8以下で、−5x+65≦y≦−5x+85に規定されることを特徴とし、前記多孔膜は、無機酸化物フィラーと電解液により膨潤または湿潤する結着剤からなることを特徴とするリチウムイオン二次電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の良好な放電特性を維持しつつ、高温下での充電保存時間の長いサイクル寿命特性の改善に関する。
近年、電子機器のポータブル化、コードレス化が急速に進んでおり、これらの駆動用電源として、高電圧および高エネルギー密度を有するリチウムイオン二次電池の実用化が進んでいる。
このリチウムイオン二次電池は、非水電解液中に正極板および負極板を配置した構造をしている。それら極板は、活物質と、導電剤と、および結着剤が混合された合剤が、金属箔集電体表面に塗着されている。
リチウムイオン二次電池には、充放電サイクルを繰り返すと、電池容量が徐々に低下するという問題があった。
そこで、電解液により膨潤または湿潤する高分子層を、正極板と負極板の間に備えることにより、高温で放置してもその後の充放電特性が優れたリチウムイオン二次電池を提供することができることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、リチウムイオン二次電池の安全性を向上させるために、極板上に0.1〜200μmの無機酸化物粒子と樹脂製結着剤からなる多孔膜を形成することが提案されている。電池製造工程中で極板の表面が部分的に脱落した場合、極板上に多孔膜を存在させることにより、内部短絡を抑制することができ、歩留まりを向上することできることが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平11−26025号公報 特開平7−220759号公報
しかしながら、従来の負極の表面に高分子層からなる多孔膜を形成したリチウムイオン二次電池において、高温下で充電保存時間が長いサイクル試験を繰り返した場合は、充放電サイクルを繰り返すことに従って、電池容量が低下するという課題があった。
本発明はこのような課題を解決するものであり、良好な充放電特性を維持しつつ、高温下での充電保存時間の長いサイクル試験における寿命特性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することを目的とするものである。
前記従来の課題を解決するために、本発明は、多孔膜が負極の表面に形成されたリチウムイオン二次電池であって、その多孔膜は、無機酸化物フィラーと電解液により膨潤または湿潤する結着剤からなり、負極の表面に形成される多孔膜の厚みx(μm)と多孔度y(%)の関係は、xが1以上8以下で、−5x+65≦y≦−5x+85である。
本発明による多孔膜は、良好な放電特性を維持しつつ、高温下での充電保存時間の長いサイクル試験における寿命特性に優れたリチウムイオン二次電池を提供することができる
本発明のリチウムイオン二次電池における多孔膜は、負極の表面に形成され、その表面に接着している。
また、多孔膜の厚みx(μm)と多孔度y(%)の関係は、xが1以上8以下で、−5x+65 ≦y≦−5x+85である。
これは、多孔膜の厚みxが大きくなれば、正極板と負極板との間の距離が大きくなる。そのため、リチウムイオン二次電池を放電する場合、リチウムイオンの移動速度が低下するため放電性能が低下する。多孔度yが小さくなれば、多孔膜中をリチウムイオンが通る空隙が減少し、多孔膜中に保持される電解液量が少なくなる。これにより、高温下での充電保存時間が長いサイクル試験における寿命特性が低下すると考えられる。
多孔膜の厚みxが小さくなれば、多孔膜に保持される電解液量が少なくなる。これにより、高温下での充電保存時間が長いサイクル試験における寿命特性が低下すると考えられる。
多孔膜の多孔度yが大きくなれば、多孔膜の孔径も大きくなる。サイクル試験による正極板および負極板の膨張・収縮により、孔径が大きな多孔膜からは電解液が押し出され、多孔膜中の電解液の保持能力が低下するために、放電特性、サイクル寿命特性ともに低下すると考えられる。
多孔膜の多孔度yが小さくなれば、多孔膜中をリチウムイオンが通る空隙が減少し、多孔膜中に保持される電解液量が少なくなる。これにより、高温下での充電保存時間が長いサイクル試験における寿命特性が低下すると考えられる。
以上のことから、多孔膜の厚みx(μm)と多孔度y(%)の関係は、xが1以上8以下で、−5x+65≦y≦−5x+85である。
本発明の多孔膜は、無機酸化物フィラーおよび結着剤からなっている。多孔膜は、無機酸化物フィラーと、結着剤と、溶剤とを含む多孔膜前駆体を電極上に塗布し、乾燥することにより得られる。
無機酸化物フィラーとしては、酸化アルミニウム(以下、Al23と略す)や酸化チタン(以下、TiO2と略す)、酸化ケイ素(以下、SiO2と略す)などを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)などのフッ素樹脂やアクリロニトリル単位を含むゴム性状高分子を用いることができる。本発明の好ましい実施の形態の多孔膜の結着剤は、PVDFよりも電解液により膨潤するアクリロニトリル単位を含むゴム性状高分子である。
セパレータはポリプロピレン樹脂またはポリエチレン樹脂の単層または多層からなる。セパレータの厚みは10〜20μmとするのが好ましい。
正極は、少なくとも正極活物質と結着剤と導電剤を含む。
正極活物質としては、複合酸化物を挙げることができる。複合酸化物としては、コバル
ト酸リチウム、コバルト酸リチウムの変性体、ニッケル酸リチウム、ニッケル酸リチウムの変性体、マンガン酸リチウム、マンガン酸リチウムの変性体などが好ましい。各変性体には、アルミニウム、マグネシウムなどの元素を含むものがある。また、コバルト、ニッケルおよびマンガンの少なくとも2種を含むものもある。
正極に用いる結着剤は、特に限定されず、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと略す)、変性アクリロニトリルゴム粒子、ポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFと略す)などを用いることができる。PTFEやBM−500Bは、正極合剤層の原料ペーストの増粘剤となるカルボキシメチルセルロース、ポリエチレンオキシド、変性アクリロニトリルゴムなどと組み合わせて用いることが好ましい。PVDFは、単一で結着剤と増粘剤の双方の機能を有する。
導電剤としては、アセチレンブラック、ケッチェンブラック、各種黒鉛などを用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いても良い。
負極は、少なくとも負極活物質と結着剤を含む。
負極活物質としては、各種天然黒鉛、各種人造黒鉛、シリサイドなどのシリコン含有複合材料、各種合金材料を用いることができる。結着剤としては、PVDFおよびその変性体を始め各種バインダーを用いることができる。
非水溶媒からなる電解液には、LiPF6、LiBF4などの各種リチウム塩を溶質として用いることができる。非水溶媒としては、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネートなどを用いることが好ましいが、これらに限定されない。非水溶媒は、1種を単独で用いることもできるが、2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。また、添加剤としては、ビニレンカーボネート、シクロヘキシルベンゼン、それらの変性体などを用いることもできる。
以下、本発明の実施例を説明する。
円筒型18650(直径18mm、高さ65mm)のリチウムイオン二次電池を作製した。
(a)正極板の作製
コバルト酸リチウム3kgと、結着剤としての呉羽化学(株)製のポリフッ化ビニリデン(以下、PVDFと略す)#1320(PVDFを12重量%含むN−メチル−2−ピロリドン(以下、NMPと略す)溶液)1kgと、アセチレンブラック90gと、適量のNMPとを、双腕式練合機にて攪拌し、正極合剤ペーストを調製する。この合剤ペーストを厚み15μmのアルミニウム箔に塗布し、乾燥後圧延して、正極合剤層を形成する。この際、アルミニウム箔と合剤層からなる正極板の厚みを160μmとする。その後、その正極板は、直径18mm、高さ65mmサイズの電池ケースに挿入可能な幅と長さに裁断する。
(b)負極板の作製
人造黒鉛3kgと、日本ゼオン(株)製のBM−400B(スチレン−ブタジエン共重合体(ゴム粒子)を40重量%含む水性分散液)75gと、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース30gと、適量の水とを、双腕式練合機にて攪拌し、負極合剤ペーストを調製する。この合剤ペーストを厚み10μmの銅箔に塗布し、乾燥後圧延して、負極合剤
層を形成する。この際、銅箔と合剤層からなる負極板の厚みを180μmとする。その後、その負極板は、前記電池ケースに挿入可能な幅と長さに裁断する。
(c)多孔膜の作製
以下に、上記で作製する負極板上に多孔膜を作製する方法について詳細に説明する。
負極板上に1層の多孔膜を作製した。無機酸化物フィラーとして所定の多孔度に合わせて、メディアン径0.1〜0.6μmのアルミナ950gと、結着剤として日本ゼオン(株)製変性アクリロニトリルゴムBM−720H(固形分8重量%、NMP92重量%)(以下、BM−720Hと略す)625gと、適量のNMPとを双腕式練合機に入れ、攪拌し、多孔膜用ペーストを作製した。このペーストを負極板の両面に塗布し、乾燥して、厚みが以下に説明する多孔膜になるように作製する。
(d)電解液の調製
エチレンカーボネートと、メチルエチルカーボネートとを体積比1:3で混合した混合溶媒に、六フッ化リン酸リチウムを1mol/Lの濃度で溶解し、電解液を調製する。
(e)電池の組立
正極板と、厚み0.5μmの多孔膜を形成した負極板とを、厚み16μmのポリエチレン樹脂の単層からなるセパレータを介して捲回して極板群を構成し、電池ケース内に挿入する。次いで、前述の電解液を5.5g秤量して、電池ケース内に注入し、ケースの開口部を封口する。こうして、円筒型リチウムイオン二次電池を作製する。
《実施例1〜5》
以下で説明する表1に示した厚みと多孔度の多孔膜を作製した。ただし、リチウムイオン二次電池内の極板群の直径を一定にするために、多孔膜の厚みにより正負極板およびセパレータの長さを変更した。
《実施例6》
多孔膜の結着剤をPVDFで作製する以外は、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
《実施例7》
多孔膜のフィラーをTiO2で作製する以外は、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
《実施例8》
多孔膜のフィラーをSiO2で作製する以外は、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例1》
多孔膜を形成しなかった以外は実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
《比較例2〜9》
以下で説明する表1に示した厚みと多孔度の多孔膜を作製した以外は、実施例1と同様にリチウムイオン二次電池を作製した。
作製したリチウムイオン二次電池について、放電レート特性試験、45℃充電後休止24時間のサイクル寿命試験を行った。以下に放電レート特性試験、45℃充電後休止24時間のサイクル寿命試験の方法について説明する。
[放電レート特性試験]
実施例1〜8および比較例1〜9のリチウムイオン二次電池について、以下に示したパターンで予備充放電を行い、45℃環境下で3日間保存した。
1)定電流充電:400mA(終止電圧4.0V)
2)定電流放電:400mA(終止電圧3V)
3)定電流充電:400mA(終止電圧4.0V)
4)定電流放電:400mA(終止電圧3.0V)
5)定電流充電:400mA(終止電圧4.0V)
その後、25℃環境下で、以下のパターンの充放電を行った。
(1)予備放電
定電流放電:400mA (終止電圧3V)
(2)第1パターン
定電流充電:1400mA(終止電圧4.2V)
定電圧充電:4.2V (終止電流100mA)
定電流放電:400mA (終止電圧3.0V)
(3)第2パターン
定電流充電:1400mA(終止電圧4.2V)
定電圧充電:4.2V (終止電流100mA)
定電流放電:4000mA(終止電圧3.0V)
上記(2)の第1パターンの放電容量と、上記(2)の第1パターンの放電容量に対する上記(3)の第2パターンの放電容量の割合を容量比として表1に結果を示した。
[45℃充電後休止24時間サイクル寿命試験]
放電レート特性評価後の電池について、45℃環境下で、以下のパターンの充放電を繰り返し行った。
定電流充電:1400mA(終止電圧4.2V)
充電後休止:24時間
定電圧充電:4.2V (終止電流100mA)
定電流放電:2000mA(終止電圧3.0V)
上記のパターンの充放電を200回繰り返した後、25℃環境下で、以下のパターンの充放電を行った。
(4) 定電流充電:1400mA(終止電圧4.2V)
定電圧充電:4.2V (終止電流100mA)
定電流放電:400mA (終止電圧3.0V)
充放電を100回繰り返した後の容量維持率を以下の式1で求め、表1に結果を示した。
(式1)
容量維持率(%)=上記(4)で得られた放電容量(mAh)/上記(2)の第1パターンで得られた放電容量(mAh)×100

以下、結果について説明する。
まず、放電レート特性の容量比であるが、実施例1〜8および比較例1〜7より、多孔膜の厚みが厚く、多孔度が小さい場合、低下していることがわかる。
多孔膜の厚みが1μmと小さく、多孔度が小さい場合について説明する。
実施例1は、比較例3と比べ、放電レート特性は同じであるが、45℃24h休止サイクル特性は良好である。多孔膜の厚みが1μmと小さい場合、電解液の保持量を増やすために多孔膜にはある程度の多孔度が必要であると言える。要するに、多孔膜の厚みが1μmの場合、多孔膜の多孔度は60%以上であると言える。
多孔膜の厚みが1μmと小さく、多孔度が大きい場合について説明する。
実施例2は、比較例4と比べ、放電レート特性は同等であるが、45℃24h休止サイクル特性は良好である。比較例4のように多孔膜の多孔度が90%と大きくなると多孔膜の孔径も大きくなる。サイクル試験による正極板および負極板の膨張・収縮により、孔径が大きな多孔膜からは電解液が押し出され、多孔膜中の電解液の保持能力が低下するために、45℃24h休止サイクル特性が低下したと考えられる。要するに、多孔膜の厚み1μmの場合、多孔膜が電解液を保持するためには多孔度は80%以下であると言える。
以上のことから、多孔膜の厚みが1μmの場合、多孔膜の多孔度は60%以上80%以下であると言える。
また、比較例2のように多孔膜の厚みが0.5μmと小さく多孔度が75%の場合、実施例1と比べ、放電レート特性は同等であるが、45℃24h休止サイクル特性は低下している。これは、多孔膜の多孔度は60%以上80%以下の範囲に入っているが、多孔膜の厚みが0.5μmと小さく、電解液を保持出来るだけの厚みを有していないためと考え
られる。
更に、比較例1にように多孔膜が無い場合、実施例1と比べ、放電レート特性は同等であるが、45℃24h休止サイクル特性は低下している。これは、電解液を保持出来る多孔膜が無いためと考えられる。
このことから、多孔膜の厚みは1μm以上必要であると言える。
よって、多孔膜の厚みが1μm以上の場合、多孔膜の多孔度は60%以上80%以下であると言える。
多孔膜の厚みが8μmと大きく、多孔度が小さい場合について説明する。
実施例3は、比較例7と比べ、放電レート特性、45℃24h休止サイクル特性ともに良好である。これは、多孔膜の厚みが大きくなれば、正極板と負極板との間の距離が大きくなる。そのため、リチウムイオン二次電池を放電する場合、リチウムイオンの移動速度が低下するため放電性能が低下する。多孔度が小さくなれば、多孔膜中をリチウムイオンが通る空隙が減少し、多孔膜中に保持される電解液量が少なくなる。これにより、45℃24h休止サイクル特性が低下すると考えられる。要するに、多孔膜の厚みが8μmの場合、多孔膜の多孔度は25%以上であると言える。
多孔膜の厚みが8μmと大きく、多孔度が大きい場合について説明する。
実施例4は、比較例8と比べ、放電レート特性、45℃24h休止サイクル特性ともに良好である。これは、多孔膜の厚みが大きくなれば、正極板と負極板との間の距離が大きくなる。そのため、リチウムイオン二次電池を放電する場合、リチウムイオンの移動速度が低下するため放電性能が低下する。多孔度が大きくなると同時に多孔膜の孔径が大きくなるために、その空隙に電解液を保持できなくなり、リチウムイオンが通るパスが減少し、放電レート特性、45℃24h休止サイクル特性とも低下すると考えられる。要するに、多孔膜の厚みが8μmの場合、多孔膜の多孔度は45%以下であると言える。
以上のことから、多孔膜の厚みが8μmの場合、多孔膜の多孔度は25%以上45%以下であると言える。
また、比較例9のように多孔膜の厚みが10μmと大きく多孔度が35%の場合、実施例3および4と比べ、放電レート特性、45℃24h休止サイクル特性ともに低下している。これは、多孔膜の多孔度は25%以上45%以下の範囲に入っているが、多孔膜の厚みが10μmと大きく、正極板と負極板との間の距離が大きくなり、リチウムイオン二次電池を放電する場合、リチウムイオンの移動速度が低下するため放電性能が低下すると考えられる。
このことから、多孔膜の厚みは8μm以下であると言える。
よって、多孔膜の厚みが8μm以下の場合、多孔膜の多孔度は25%以上45%以下であると言える。
実施例5のように多孔膜の厚みが4μmで多孔度が50%の場合、実施例1〜4と同様、放電レート特性および45℃24h休止サイクル特性ともに良好である。
比較例5のように多孔膜の厚みが4μmで多孔度が30%の場合、実施例5と比べ、4
5℃24h休止サイクル特性ともに低下している。これは、多孔膜の厚みは1μm以上8μm以下の範囲に入っているが、多孔膜の多孔度が30%と小さく、多孔膜中をリチウムイオンが通る空隙が減少し、多孔膜中に保持される電解液量が少なくなる。8μmの厚みのものと比べ、保持できる絶対液量が小さい。これにより、45℃24h休止サイクル特性が低下すると考えられる。
比較例6のように多孔膜の厚みが4μmで多孔度が70%の場合、実施例5と比べ、45℃24h休止サイクル特性ともに低下している。これは、多孔膜の厚みは1μm以上8μm以下の範囲に入っているが、多孔膜の多孔度が70%と大きく、多孔度が大きくなると同時に多孔膜の孔径が大きくなるために、その空隙に電解液を保持できなくなり、リチウムイオンが通るパスが減少し、45℃24h休止サイクル特性が低下すると考えられる。
以上の結果より、負極表面の多孔膜の厚みx(μm)と多孔度y(%)の関係は、xが1以上8以下で、−5x+65≦y≦−5x+85であると言える。
また、実施例6〜8で示すように、フィラーをTiO2やSiO2、結着剤をPVDFに置き換えても同様の効果が得られた。
なお、前述した実施例においては円筒型リチウムイオン二次電池について説明したが、正極および負極が、セパレータを介して渦巻状に捲かれて極板群を構成しているものであればよく、角型リチウムイオン二次電池でも同様の効果が確認された。このことから、本発明のリチウムイオン二次電池の形状はこれに限定されるものではない。
本発明は、リチウムイオン二次電池に利用することができ、高温下での充電保存時間の長いサイクル寿命特性に優れており、携帯電子機器等、特にノートパソコン用の電源として有用である。

Claims (1)

  1. 多孔膜が負極の表面に形成されたリチウムイオン二次電池であって、前記多孔膜は無機酸化物フィラーと電解液により膨潤または湿潤する結着剤からなり、前記多孔膜の厚みx(μm)と多孔度y(%)の関係は、xが1以上8以下で、−5x+65≦y≦−5x+85となるリチウムイオン二次電池。

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