JPH10129417A - ウエビング巻取装置 - Google Patents
ウエビング巻取装置Info
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- JPH10129417A JPH10129417A JP8294041A JP29404196A JPH10129417A JP H10129417 A JPH10129417 A JP H10129417A JP 8294041 A JP8294041 A JP 8294041A JP 29404196 A JP29404196 A JP 29404196A JP H10129417 A JPH10129417 A JP H10129417A
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Abstract
も、ロック手段が働かないようにして、確実にエンドロ
ックを防止する。 【解決手段】 ウエビング感応方式のロック手段を備
えたウエビング巻取装置における、ウエビングを巻装す
る巻取軸14と一体に回動するロータ部材50と、巻取
軸14と相対的に回動した際に、巻取軸14のウエビン
グ引き出し方向の回転を制止するよう装着されたロック
輪32との相対回転を、エンドロック防止手段によっ
て、ウエビングが巻取軸14から全量巻取り近くから、
全量巻取りまでの間、制止することにより、確実にエン
ドロックを防止する。
Description
機構を有するウエビング感応方式のロック手段を備えた
ウエビング巻取装置に関する。
には、ウエビングの急激な引出しに応じてロック輪に回
転遅れを生じさせ、巻取軸とロック輪との相対回転によ
りロック手段を作動させて巻取軸のウエビング引出方向
回転を停止させて、ウエビングの引き出しを瞬時に阻止
する、いわゆるウエビング感応方式(WSIR)のロッ
ク手段を備えたものがある。
装置においてはロック手段の作動を解除する場合、巻取
軸を若干量ウエビング巻取方向へ回転させることにより
ロック手段の作動を解除するようになっている。
する場合、巻取軸は付勢手段よりウエビング巻取方向へ
付勢されているため、乗員がウエビングを手放すとウエ
ビングが急激に巻き取られることがある。このような状
態でウエビングの巻き取りが終了すると巻取軸の回転が
急激に停止し、ウエビングを急激に引き出した場合と同
じ状態になり、ロック手段が作動する場合がある。
状態にあり、もはや巻取軸を巻取方向へ回動させるよう
にする余裕がないので、ロック手段の解除が困難になる
という不具合(エンドロック)を生ずることがある。
エビング巻取装置が提案されている。(実開昭62−9
5058号公報)。
巻取装置を説明する。ウエビング302を巻き取る巻取
軸304の一端部304Aにはロック輪306が軸支さ
れている。このロック輪306にはフレーム308に固
着された内歯ギヤホイル310と噛み合うことにより巻
取軸304の回転を停止させる一対のロックプレート3
12が配設されている。また、巻取軸304の一端部3
04Aには巻取軸304と一体となって回転するロータ
314が連結されている。このロータ314にはカム3
16のボス部316Aが嵌入されており、カム316は
ロータ314との摩擦力により回転可能となっている。
このカム316はカバー体318に設けられたフリクシ
ヨンスプリング320によってロータ314との摩擦力
より強い力で挟持されている。
にはねじりコイルばね322が配設され、ねじりコイル
ばね322はロック輪306をウエビング引出方向(図
17矢印B方向)に付勢している。
4が形成され、この突起部324にはロータ314のピ
ン314Aに軸支されるパウル326が当接可能とされ
ている。
ウエビング巻取時は巻取軸304がウエビング巻取方向
(図17矢印A方向)に回転すると、ロータ314も一
体となって回転する。この場合、ロータ314の回転力
をカム316へ所定摩擦力を介して伝達しているが、カ
ム316はフリクシヨンスプリング320に挟持されて
いるため回転されない。
カム316の切欠面316Bと当接してパウル326は
ピン314Aを中心として矢印C方向に回転される。こ
れによりポール326がロック輪306の突起部324
と係合しロック輪306と巻取軸304との相対回転を
阻止する。
巻取軸304はロックプレート312によりロックされ
ないためウエビング302を容易に引き出すことができ
る。
を備えたウエビング巻取装置では、カム316をフリク
ションスプリング320で挟持しているだけなので、ウ
エビングを急激に巻き取らせると、ロータ314とカム
316との摩擦力でカム316が回動され、エンドロッ
クしてしまうことがある。
慮し、ウエビングを急激に全量巻き取らせても確実に動
作してエンドロックを防止できるようにした、ウエビン
グ感応方式のロック手段を備えたウエビング巻取装置を
新たに提供することを目的とする。
ウエビング巻取装置は、車両取付用フレームと、このフ
レームへ軸支されて乗員装着用ウエビングを巻取る巻取
軸と、この巻取軸へ追従回転し、巻取軸の急激な回転で
巻取軸と相対回転するロック輪と、このロック輪が巻取
軸と相対回転した場合に巻取軸のウエビング引出方向の
回転を阻止するロック手段と、巻取軸の回転によって巻
取軸の軸芯回りに公転し、巻取軸の回転が減速した公転
回転数として伝えられる腕に軸支された遊星歯車と、前
記巻取軸のウエビング全巻取り状態で、前記遊星歯車の
腕によって駆動されロック輪と巻取車両との相対回転を
阻止するエンドロック防止部材と、を有することを特徴
とする。
ロック防止手段によって、ウエビングが巻取軸から全量
巻取り近くから、全量巻取りまでの間、ロータ部材と、
ロック輪との相対回転を制止することにより、ウエビン
グ感応方式のロック手段が作動してエンドロックを生じ
るのを確実に防止できる。
置は、ウエビング感応方式のロック手段を備えたウエビ
ング巻取装置であって、前記ウエビングを巻装する巻取
軸と一体に回動するロータ部材と、前記巻取軸と相対的
に回動した際に、前記巻取軸の前記ウエビング引き出し
方向の回転を制止するよう装着されたロック輪と、前記
ロータ部材に移動可能に装着され、前記ロック輪に設け
た制動用挿入部に挿入されて前記ロータ部材と前記ロッ
ク輪との相対回転を制止し、また、前記制動用挿入部か
ら離脱されてこれらの相対回転を自由にする制動部材
と、前記巻取軸の回転に連動し、前記ウエビングが全量
巻取り近くから全量巻取りまでの間、前記制動部材を前
記制動用挿入部に挿入させるとともに、前記ウエビング
の全量巻取り近くから全量巻取りまでの間以外では、前
記制動部材を前記制動用挿入部から解離させる減速連動
手段と、を有することを特徴とする。
動手段によって、ウエビングを巻取るときの巻取軸の回
転に連動し、ウエビングが全量巻取り近くから全量巻取
りまでの間、制動部材をロック輪に設けた制動用挿入部
に挿入してロータ部材とロック輪との相対回転を制止す
ることにより、ウエビング感応方式のロック手段が作動
してエンドロックを生じるのを確実に防止できる。
エビング巻取装置において、前記減速連動手段が遊星歯
車を有する歯車機構で構成されたことを特徴とする。
ングを引き出すときの巻取軸の回転を遊星歯車を有する
歯車機構で大幅に減速し、制動部材を確実に操作できる
ようにするとともに、この減速連動手段の構成を簡素に
できる。
ング巻取装置では、通常はウエビングの巻き取り及び引
出しが可能で、車両急減速時になる加速度センサによっ
てこれを感知し瞬時に巻取軸のウエビング引出方向回転
を阻止するいわゆるELR(エマージェンシー・ロッキ
ング・リトラクタ)と、ウエビングを任意の長さに引き
出した後、少しでも巻き込まれると自動的にそれ以上の
引出しを阻止すると共に、このウエビングの引出し阻止
状態が、ウエビングを巻取装置にほぼ全部巻き込ませる
と解除され、再度ウエビングの引出しが可能とされるい
わゆるALR(オートマチック・ロッキング・リトラク
タ)とを併設したウエビング巻取装置にエンドロック防
止機構が一体に設けられている。
ビング巻取装置本体10ではフレーム12が図示しない
取付ボルトによって車体へ固着されている。フレーム1
2には、両側部から一対の脚部12Aが互いに平行に延
出されている。なお、図6の手前側のフレームには、図
7に示されるカバー側板15が取り付けられる。これら
のフレーム12の間には、巻取軸14が軸支されてい
て、この巻取軸14に乗員拘束用のウエビング17の一
端が係止されている。
の外側へ突出し、この突出部にはぜんまいばね18の内
端部が係止されている。ぜんまいばね18の外端部は、
脚部12Aに固着されるぜんまいばね18を収容するば
ねカバー19へ係止されており、これにより巻取軸14
はぜんまいばね18の付勢力でウエビング巻取方向(図
6矢印D方向)へ付勢回転されてウエビング17を層状
に巻き取るようになっている。
ビング17端部に取付けられた図示しないタングプレー
トを車体へ取付けられたバックル装置に係合させること
により乗員はウエビング17の装着状態とすることがで
きる。
他端部は脚部12Aの外側へ突出し、この突出部には巻
取軸14から直径方向に延出された二股部20が形成さ
れている。二股部20と巻取軸14の端面14Aとの間
にはロック手段の一部を構成する一対のロックプレート
22が配置されている。
ぞれ半円弧状に形成され、図12に示される如く各中間
部が二股部20を迂回した状態で、各片側面が巻取軸1
4の端面14Aへ当接されており、ロックプレート22
の内周部と二股部20との間に隙間が設けられ図12〜
図13の間で巻取軸14とそれぞれ移動自在に配置され
ている。
それぞれ爪部24が形成されており、脚部12Aへ固着
されてロックプレート22と共にロック手段を構成する
内歯ギヤホイル26の内歯と対向している。さらに、各
ロックプレート22の両端近くにはそれぞれ一対のピン
28、30が突設されており、図9〜11に示されるよ
うにロック輪32に形成された案内穴34、36内へそ
れぞれ挿入されている。このロック輪32は巻取軸14
に軸支されて所定角度だけ相対回転可能となっている。
ホイルで、その外周にはラチェット歯38が形成されて
いる。図8に分解状態で示すようにこのロック輪32に
は、そのラチェット歯38の内側に、リング状の慣性部
材40が取り付けられ、ロック輪32の回転動作に慣性
力が作用するよう構成されている。
材40の内周側における直径方向に対向する2箇所にそ
れぞれ設けたU字状凹部である挿入部42が設けられ、
その各開口近くの所定位置に開口に向って凸となる案内
曲面部44が形成された制動部材46が各々ロック輪3
2へ一体的に形成されて案内手段となっている。
軸支したロック輪32より先端側の所定の部位には、回
り止め係着用の切欠部48が穿設されていて、この切欠
部48に図7、8に示されるロータ部材50が丸穴部5
6を介して取りつけられている。この丸穴部56には内
側へ突出する爪56Aが切欠部48内へ入り込むことに
より巻取軸14へ回動不能に係着されている。
間にはねじりコイルばね52が、そのコイル部分を巻取
軸14に挿通して配置されている。このねじりコイルば
ね52は、その一方の端部を巻取軸14に固定されたロ
ータ部材50の側面の一方の係着突部54に係着し、そ
の他方の端部をロック輪32の一方の制動部材46に係
着することにより、巻取軸14に対し、常に矢印Eで示
す方向(ウエビング引出方向)にロック輪32を回転さ
せるよう付勢する。
ルばね52の付勢力で回動されることにより、図9、及
び図12に示すように、ロックプレート22の各ピン2
8、30がそれぞれの案内穴34、36の各端部へ押し
やられた状態とされ、各爪部24を内歯ギヤホイール2
6から離間させ、巻取軸14がウエビング17の引出方
向(矢印E方向)へ回動自由な図12に示す状態とされ
ている。
2の付勢力に抗して、一体に固定された巻取軸14及び
ロータ部材50に対し、相対的に回動すると(回転遅れ
を生ずると)、図11、及び図13に示すように、ロッ
クプレート22の各ピン28、30が、それぞれ案内穴
34、36の中間部へ移動した状態とされ、各爪部24
が内歯ギヤホイール26に噛合し、巻取軸14は、ウエ
ビング17の引出方向(矢印E方向)への回動を制止さ
れる。
材50には、ロック輪32の反対側端面である円板部5
0Aの外周部付近にリング状の第2内歯歯車58が一体
に形成されている。この円板部50Aには、その直径方
向に延びる矩形溝状の案内溝60が穿設されている。さ
らに、円板部50Aの丸穴部56から外周にかけて直径
方向に矩形状開口である案内穴62が穿設されている。
円板部50Aにおける案内溝60の両横部位には、それ
ぞれ円弧面64Aを有する台状に形成された一対の案内
軸台部64が軸方向へ突出形成されて対向面は平行とさ
れており、この円弧面64Aは、丸穴部56の中心と同
軸芯に形成されている。円板部50Aにおける第2内歯
歯車58より内側平面部には、案内溝60の案内穴62
を設けていない側の両横側部にそれぞれ端を発し、内曲
面66Aを有する半円弧状の台部である案内周台部66
が設けられ、さらに、案内溝60の案内穴62が設けら
れている側の両横近傍には、それぞれ曲面68Aを有す
る小突台状の台部である小案内周台部68が設けられて
いる。
分にスライダ70が直径方向へ摺動自在に載置されてい
る。このスライダ70は、その中間部に長穴72が穿設
されており、この長穴72に丸穴部56の筒状部が通さ
れて、スライダ70がその長手方向に移動自在とされて
いる。さらに、スライダ70には、その案内溝60との
摺接面部における長穴72近くに、ボス部74が突設さ
れている。
平面が台形の筒状に形成され、そのスライダ70の直径
方向外方の側面を、ロック輪の対応する制動部材46に
向けて、ロータ部材50の直径方向の外周側から中心側
に近づくよう傾斜(図1に向って右下がりに傾斜)した
側面部74Aが形成されている。また、このボス部74
は、案内穴62に貫通された状態で、その両側部に案内
されて摺動する。
側と反対側の平面の自由端部には、従動面76を有する
台状の従動部78が突設されている。この従動部78
は、短い底辺を長穴72側へ向けた等脚台形状の枠形に
形成されており、その従動面76は、従動部78の両端
から、それぞれ長穴72側へ向けて傾斜する斜面部76
Aと、これら両面部との間をつなぐ、長穴72の中心と
同芯の円弧面部76Bとで構成されている。
側面部には、長穴72の外周部分に長円環台状の内周案
内台部80が設けられている。この内周案内台部80に
おけるスライダ70の長手方向に向けた両周部は、内周
案内面82として形成されている。この相対向する内周
案内面82は、案内軸台部64の円弧面64Aと同一曲
率の円弧面に形成され、内周案内面82の半径の距離
が、長穴72の中心から各内周案内面82までの距離よ
りも長くなるように偏心した状態で配設されている。
部には、外周案内面84を有する円弧台状の外周案内台
部86が設けられている。この外周案内面84は、長穴
72側に面し、これに対向する内周案内面82と同芯で
平行な円弧面に形成され、内周案内面82と外周案内面
84との間に一定幅の案内通路87を作るように形成さ
れている。
と、内周案内台部80との部分には、環状のカムプレー
ト88が配設され、このカムプレート88は図5に示す
遊星歯車機構の腕部材として機能する。図1〜図8に示
すように、このカムプレート88は、輪の一部が案内通
路87の幅より若干小さな幅に形成され、この案内通路
87内に一杯に広がって摺動する円弧厚板状のカム板部
90として構成されている。このカム板部90の中央部
には、遊星歯車92の軸棒92Aが軸挿される軸孔94
が穿設されている。
歯歯車部92Bと欠歯歯車部92Cとが一体に重なって
構成されている。そして、少なくとも、その全歯歯車部
92Bが第2内歯歯車58に噛合されている。
うに、巻取軸14における、ロータ部材50より自由端
側には、ALRカム部材96が回転自在に軸支されてい
る。このALRカム部材96の中央には、軸受用の筒状
に形成された軸筒部98(図7)が設けられている。こ
の軸筒部98の遊星歯車92側の面部には、第3中間歯
車150(図8)が設けられている。この第3中間歯車
150は、2歯を連続して設けた欠歯歯車として構成さ
れ、遊星歯車92の欠歯歯車部92Cに噛合できる。
5側の平面部には、ALRカム部材96の回転軸と同芯
で小径の筒状部の内周面部に、第1内歯歯車152が設
けられている。また、ALRカム部材96の最外周円部
の所定部位がこのALRカム部材96と同軸芯の円弧状
に突設されて、加速度センサ用の制動部154が設けら
れている。さらに、この制動部154の両端部には、そ
れぞれALRカム部材96の最外周円部から制動部15
4の外周部にかけて滑らかに続く斜辺状の移行部156
が形成されている。
部材96における第1内歯歯車152の外周部には、そ
の所定部位に平面円弧形でかつ枠形のALR、ELR切
換機構用の操作部158が形成されている。この操作部
158の一端部には、操作台部160が一体に形成さ
れ、他端部は操作端面158Aとされている。この操作
台部160は、略小円弧状で、その両端部は操作端面1
60A、160Bとされており、操作台部160の操作
端面160Bの近くには、V形の溝状の組立補助溝16
2が形成されている。
の第1内歯歯車152には、中間歯車部材164の第2
中間歯部166が噛合されている。この中間歯車部材1
64は、歯数の少ない小径の第2中間歯部166と、歯
数が多く大径の第1中間歯部168とが同軸となるよう
一体に形成されている。この中間歯車部材164は、そ
の軸芯に沿って、軸孔170が穿孔され、この軸孔17
0にカバー側部15の内側面所定位置に突設した軸ピン
172を軸挿して配置されている。
自由端部に一体的に形成された駆動歯車174に噛合さ
れている。
示すように、ウエビング巻取装置本体10のフレーム1
2に穿設した矩形状開口部174には、加速度センサ1
76が取り付けられ、さらに、フレーム12には、これ
と並んでALR、ELR切換機構178が取り付けられ
ている。この加速度センサ176は、その台座部180
の水平方向に配置されたすり鉢状の凹部182内に金属
製球体184を配し、この台座部180に軸支されたパ
ウル部186のすり鉢状凹部188をこの球体184上
に被せて構成されており、球体184に水平方向成分を
有する所定値以上の加速度が加わると、この加速度の作
用で球体184が凹部182と凹部188との斜面の間
で転がり、パウル部186を、その軸支部を軸に回動
し、パウル部186の自由端に設けた係止爪191を、
ロック輪32のラチェット歯38に係止して、ラチェッ
ト歯38の矢印F方向(ウエビング引出方向)の回動を
制止し得るように構成されている。
は、その支持ハウジング190に立設された丸軸棒19
2に、操作部材194の軸筒部196が軸挿されてい
る。この軸筒部196の一方の端部近傍には、制動腕部
198が突設されている。この腕部198の自由端近く
には、ラチェット歯38に係止してその矢印F方向の回
動を制止するための、矩形状突部である係止部200が
一体に形成されている。さらに、腕部198の自由端部
には、軸筒部196の軸線と平行に延びる係止ピン20
2が立設され、この係止ピン202と支持ハウジング1
90の突ピン204との間に圧縮コイルばね206を架
設し、操作部材194が、図14に示すラチェット歯3
8から係止部200を解離した位置と図16に示すラチ
エット歯38に係止部200が係着した位置とに、その
中間の中立点を境にして反対方向へ付勢され、スナップ
アクション移動されるように構成されている。
方の端部近傍には、操作台部160に臨むよう被動腕部
208が突設されている。この被動腕部208は、制動
腕部198に対し、平面がV字形状をなすよう、相互に
異なる方向へ向けて突設されている。さらに被動腕部2
08は自由端部にかけて、制動腕部198と反対側に向
けて湾曲し、かつ先すぼまりに形成されている。
は、その係止部200がラチェット歯38から解離した
状態にセットされた図14、及び図15に示す状態にお
いて、ALRカム部材96が矢印Fと逆方向に回動する
動作によって、操作端面160Aが被動腕部208を押
し操作して、これを図15の実線位置から2点鎖線で示
す位置まで回動し、図16に実線で示す、係止部200
がラチェット歯38に係合した状態にセットする。
ALRカム部材96が矢印F方向に回動する動作によっ
て、操作端面158Aが被動腕部208を押し操作し
て、これを図16の実線位置から2点鎖線で示す位置ま
で回動し、図14及び図15に実線で示す係止部200
がラチェット歯38から解離された状態にセットされ
る。
態のウエビング巻取装置の使用方法、及び作用について
説明する。
前の状態では、ウエビング17はゼンマイばね18の付
勢力で巻取軸14へ全量巻取状態となっている。この状
態では、図14にも示すように、ALRカム部材96の
制動部154によって制動腕部198の係止部200は
ロック輪32のラチェット歯38と係合不能な状態とさ
れている。すなわち、この状態のウエビング巻取装置本
体10は、ELRとしての使用態様である。
着するには、ゼンマイばね18の付勢力に抗して図示し
ないタングプレートを把持してウエビング17を引き出
せばよい。タングプレートをバックル装置へ係合させる
ことにより、乗員はウエビング装着状態となることがで
き、また運転姿勢も自由に変えることができる。
が慣性移動して、パウル部186を軸ピン周りに回転さ
せることにより係止爪191をラチェット歯38へ噛み
合わせる。このため、ロック輪32のウエビング17の
引出方向回転が停止される。
ビングが巻取軸14から引き出され、巻取軸14はウエ
ビング引出方向へ回転し、巻取軸14はロック輪32に
対して図9の状態から図11の状態に移行する矢印G方
向の相対回転が生ずる。この相対回転によって、巻取軸
14と共に回転するロックプレート22はピン28、3
0がロック輪32の案内穴34、36に案内されて移動
し、爪部24が内歯ギヤホイル26のロック歯と噛み合
い巻取軸14のウエビング引出方向(矢印E方向)回転
が阻止される。この結果、乗員はウエビング17による
確実な拘束状態となる。この状態では図11に示される
ようにボス部74と制動部材46とは直径方向に離れて
いるので、ロック輪32の相対回転があっても、ボス部
74が制動部材46と干渉しない。
着状態では、図14に示すように制動腕部198の係止
部200は、ロック輪32のラチェット歯38と係合し
ない。
ける作用、及び動作について説明する。これは、ウエビ
ング17を急激に引き操作したときに作動する。すなわ
ち、ウエビング17が急激に引き出されたときには、巻
取軸14と共にロータ部材50が回動される。しかし、
ロック輪32は、質量の大きい慣性部材40を有するた
め、停止し続けようとする。このためロータ部材50と
の間に架設されたねじりコイルばね52の付勢力に抗し
て、ロック輪32はロータ部材50に対し回転送れを生
じ、これらの間には前述したように、図12に矢印Gで
示す方向の相対回転を生じて図13のように、ウエビン
グ17の引き出しが阻止されることになる。
取装置10では、必要に応じて(例えば、助手席のシー
トにチャイルドシート等の荷物を固定する場合)、AL
Rとしての使用態様に切換えることができる。この切換
え操作は、ウエビングを全量付近まで引き出すことによ
り行われる。
7を巻取軸14から引き出すと、図5に示すように、駆
動歯車174、第1中間歯車168、第2中間歯車16
6、及び第1内歯歯車152が連動してALRカム部材
96を矢印Fと逆方向へ回動させる。
量引出直前状態とされ、さらに、この状態からウエビン
グ17が引き出されると、ALRカム部材96が矢印F
と逆方向に回動し、その操作端面160Aが、操作部材
194の被動腕部208を実線位置から2点鎖線で示す
位置まで回動する。すると、操作部材194の制動腕部
198も2点鎖線で示す位置まで回動し、その係止部2
00がラチェット歯38と噛合し、ロック輪32の矢印
F方向への回動を制止する。なお、ラチェット歯38は
矢印F方向に回動するときのみ係止部200と噛合し、
これが矢印Fと逆方向へ回動するときには滑り合ういわ
ゆるワンウェイクラッチ的機能を有するので、この状態
でもロック輪32は矢印Fと逆方向、(ウエビング17
の巻取方向)への回動が自由な状態とされている。この
結果、ロック輪32のウエビング17引出方向(矢印F
方向)回転が停止される。すなわち、ウエビング巻取装
置10の使用態様がELRからALRに切り換えられ
る。
ように巻取軸14のウエビング17引出方向は阻止され
ているがウエビング巻取方向回転は自由である。このた
め、チャイルドシート等の荷物をウエビング17で固定
する操作が行われた後、ウエビング17の余った部分を
ゼンマイばね18の付勢力で巻き取らせ、確実にチャイ
ルドシート等の荷物をシートに固定することができる。
は、再びウエビングを所要量巻取状態にすれば、操作部
材194が操作端面158Aに操作され係止部200が
ラチェット面38から離脱して、ALRからELRに切
換えられる。
取装置本体10に装着されたエンドロック防止機構の作
用、及び動作について説明する。まず、前述したよう
に、ELRからALRに切り換えるため、ウエビング1
7を全量引き出すと、図5に示す歯車機構の動作によ
り、ALRカム部材96が回動する。このALRカム部
材96には、欠歯歯車である第3中間歯車150が設け
られており、遊星歯車92の欠歯歯車部92Cと間欠的
に噛合連動し減速伝達する。また、これとともに巻取軸
14の回動に伴って第2内歯歯車58が回動され、これ
に噛合する遊星歯車92が回動される。すると、この遊
星歯車92は、第2内歯歯車58と、第3中間歯車15
0との回転の差動分だけ遊星歯車機構の腕を構成するカ
ムプレート88を大きな減速比で減速して回動し、図1
に示すようにカム板部90が外周案内台部86を従動部
78とは反対方向へ押してボス部74を挿入部42から
外したエンドロック解除状態となる。
は、カムプレート88のカム板部90が外周案内台部8
6を矢印H方向へ押し、図示する如くスライダ70を矢
印H方向へ押した状態となっていて、そのボス部74
が、挿入部42と制動部材46との間隙から離脱し、巻
取軸14と一体のロータ部材50に対し、ロック輪32
がねじりコイルばね52の付勢力に抗して相対的に所要
角度回動可能な状態とされている。
0がラチェット歯38とかみ合っているのでウエビング
17が引き出されると、巻取軸14と共にロータ部材5
0が矢印E方向に相対的に回動し、図1に対応した図9
及び図12に示す状態から、図11及び図13に示す状
態に移行する。すなわち、前述したようにロックプレー
ト22の爪部24が内歯ギアホイル26に係合して、ウ
エビング17がそれ以上引き出されないよう制止する。
出方向状態から、巻取軸14にウエビング17を全量近
くまでの所定量巻き取らせると、図16のALRカム部
材96が矢印F方向へ回転して操作端面158Aが被動
腕部208を押すので操作部材194は図14の実線状
態まで反転してELRへ切り替わる。このELRへの切
替初期において図5に示す歯車機構は、そのカムプレー
ト88が図2に示す状態まで回動され、カム板部90が
従動面76の斜面部76Bに摺接して従動部78を押す
ことにより、スライダ70を矢印Hと逆方向へ押し始め
る。
取軸14に巻き取らせ、ALRからELRへの切替え動
作を完了した図3に示す状態(図14に相当)では、ス
ライダ70の矢印Hと逆方向への動作に従って、ボス部
74が図9から図10へと案内穴62に沿って移動し、
挿入部42の側面と制動部材46との間に挿入され、巻
取軸14及びロータ部材50と、ロック輪72とが相対
動作しないように制動する図10の状態となる。
ング17を全量巻き取り状態まで巻き取ると、この動作
に従って、カムプレート88が案内軸台部64に支受さ
れながら矢印E方向へ回動し、カム板部90が円弧面7
6Bを押して従動部78を押しスライダ70を矢印Hと
逆方向へ押し進め、図4に示す状態とする。なお、この
図4に示す状態では、前述した図3に示す状態と同様に
巻取軸14及びロータ部材50と、ロック輪72とが相
対動作しないように制動された図10の状態となってい
る。
ウエビングの全量巻込近くの状態から巻込を完了し、さ
らに全量巻込近くの状態に復帰するまでの間、巻取軸1
4及びロータ部材50に対し、ロック輪72が相対回転
不能な状態なので、この間ロックプレート22は図12
に示す内歯ギヤホイール26との噛合が解除された状態
を保持するから、この間におけるウエビング17の巻込
み、又は引き出し動作が制止されることはない。
巻取軸14に全量巻取状態まで巻き取らせて急激にその
巻き込み動作を停止させた場合でも、慣性部材40の慣
性力を、挿入部42と制動部材46との間にあるボス部
74で受け、ロータ部材50とロック輪32との相対回
転動作を制止できる。よって、上述したようないわゆる
エンドロック防止の動作を歯車機構によって確実に実行
できる。
8を回動するため、遊星歯車を用いて大減速比を実現し
た歯車機構の構成について説明したが、本発明は、これ
に限定されるものではなく、巻掛伝動機構、その他の減
速伝達機構を用いることができる。
ウエビングを急激に全量巻き取らせても、ロック手段が
働かないようにして、確実にエンドロックを防止できる
という優れた効果を有する。
置のエンドロック防止の構成要部におけるウエビング全
量引出状態を示す概略平面図である。
置のエンドロック防止の構成要部におけるALRからE
LRへの切り替え始めの状態を示す概略平面図である。
置のエンドロック防止の構成要部におけるALRからE
LRへの切り替え終了状態を示す概略平面図である。
装置のエンドロック防止の構成要部におけるウエビング
の全格納状態を示す概略平面図である。
装置における遊星歯車を用いた歯車機構を示す概略説明
図である。
装置の一方から見た側面を示す一部の分解斜視図であ
る。
置の一方から見た側面で図6に示す構成の他の一部を示
す分解斜視図である。
装置の他方から見た側面を示す分解斜視図であ。
装置の通常状態におけるロック輪に関連する要部を示す
平面図である。
ドロック防止動作中のロック輪に関連する要部を示す平
面図である。
り装置のロック状態におけるロック輪に関連する要部を
示す平面図である。
り装置における通常状態のロックプレートを示す正面図
である。
装置における、ロック状態におけるロックプレートの状
態を示す要部正面図である。
装置におけるウエビング全量巻き込み状態時のALR、
ELRの切り替え機構の要部を示す平面図である。
装置のALRからELRへの切り替え開始状態における
ALR、ELR切り替え機構の要部を示す平面図であ
る。
装置のALRからELRへの切り替え直前状態における
ALR、ELR切り替え機構の要部を示す平面図であ
る。
解斜視図である。
挿入部)(エンドロック防止部材) 44 案内曲面部 (エンドロック防止手段)(制
動用挿入部)(エンドロック防止部材) 46 制動部材 (エンドロック防止手段)(制動
用挿入部)(エンドロック防止部材) 50 ロータ部材 (エンドロック防止手段) 58 第2内歯歯車 (エンドロック防止手段)
(減速連動手段) 60 案内溝 (エンドロック防止手段) 64 案内軸台部 (エンドロック防止手段) 66 案内周台部 (エンドロック防止手段) 68 小案内周台部 (エンドロック防止手段) 70 スライダ (エンドロック防止手段)(エン
ドロック防止部材) 74 ボス部 (エンドロック防止手段)(制動部
材)(エンドロック防止部材) 76 従動面 (エンドロック防止手段) 78 従動部 (エンドロック防止手段) 80 内周案内台部 (エンドロック防止手段) 88 カムプレート (エンドロック防止手段)
(減速連動手段)(腕) 90 カム板部 (エンドロック防止手段) 92 遊星歯車 (エンドロック防止手段)(減速
連動手段) 92B 全歯歯車部 (エンドロック防止手段)(減
速連動手段) 92C 欠歯歯車部 (エンドロック防止手段)(減
速連動手段) 96 ALRカム部材 (エンドロック防止手段)
(減速連動手段) 150 第3中間歯車 (エンドロック防止手段)
(減速連動手段) 152 第1内歯歯車 (エンドロック防止手段)
(減速連動手段) 154 制動部 158 操作部 160 操作台部 164 中間歯車部材 (減速連動手段) 166 第2中間歯部 (減速連動手段) 168 第1中間歯部 (減速連動手段) 174 駆動歯車 (減速連動手段) 175 開口部 176 加速度センサ 184 球体 186 パウル部 191 係止爪 194 操作部材 198 制動腕部 200 係止部 202 係止ピン 204 突ピン 206 圧縮コイルばね 208 被動腕部
Claims (3)
- 【請求項1】 車両取付用フレームと、 このフレームへ軸支されて乗員装着用ウエビングを巻取
る巻取軸と、 この巻取軸へ追従回転し、巻取軸の急激な回転で巻取軸
と相対回転するロック輪と、 このロック輪が巻取軸と相対回転した場合に巻取軸のウ
エビング引出方向の回転を阻止するロック手段と、 巻取軸の回転によって巻取軸の軸芯回りに公転し、巻取
軸の回転が減速した公転回転数として伝えられる腕に軸
支された遊星歯車と、 前記巻取軸のウエビング全巻取り状態で、前記遊星歯車
の腕によって駆動されロック輪と巻取車両との相対回転
を阻止するエンドロック防止部材と、 を有することを特徴としたウエビング巻取装置。 - 【請求項2】 ウエビング感応方式のロック手段を備え
たウエビング巻取装置であって、 前記ウエビングを巻装する巻取軸と一体に回動するロー
タ部材と、 前記巻取軸と相対的に回動した際に、前記巻取軸の前記
ウエビング引き出し方向の回転を制止するよう装着され
たロック輪と、 前記ロータ部材に移動可能に装着され、前記ロック輪に
設けた制動用挿入部に挿入されて前記ロータ部材と前記
ロック輪との相対回転を制止し、また、前記制動用挿入
部から離脱されてこれらの相対回転を自由にする制動部
材と、 前記巻取軸の回転に連動し、前記ウエビングが全量巻取
り近くから全量巻取りまでの間、前記制動部材を前記制
動用挿入部に挿入させるとともに、前記ウエビングの全
量巻取り近くから全量巻取りまでの間以外では、前記制
動部材を前記制動用挿入部から解離させる減速連動手段
と、 を有することを特徴とするウエビング巻取装置。 - 【請求項3】前記減速連動手段が遊星歯車を有する歯車
機構で構成されたことを特徴とする請求項2記載のウエ
ビング巻取装置。
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